Dictionary Search

神工

しんこう [0] 【神工】
神が作ったかと思うほど霊妙な製作。

神巫

いちこ [0] 【市子・巫子・神巫】
(1)呪文を唱え,生き霊(リヨウ)や死霊(シリヨウ)を呼び出して自分にのりうつらせ,死後の様子や未来の事などを知らせることを職業とする女。口寄せ。巫女(ミコ)。いたこ。
(2)神前で神楽(カグラ)を奏する舞い姫。神楽女(カグラメ)。神巫(ミコ)。

神帰り

かみかえり [3] 【神帰り】
陰暦一〇月に出雲大社に集まった諸国の神々が,一〇月の晦日(ミソカ)から一一月一日にかけてそれぞれの国へ帰ること。また,その日。[季]冬。

神幸

しんこう [0] 【神幸】
〔「じんこう」とも〕
(1)遷宮や祭礼に際し,神体が神輿(ミコシ)などに乗って新殿や御旅所・祭場に渡御(トギヨ)すること。
(2)神が臨幸すること。

神幸祭

しんこうさい [3] 【神幸祭】
神霊が本社から他所に移る行事を中心とする祭り。渡御祭。御旅祭。

神座

しんざ [0][1] 【神座】
神霊の居る所。神社などで,神体を安置する所。

神庫

じんこ [1] 【神庫】
神社の宝物を入れた建物。宝物殿。

神庫

ほくら 【神庫】
〔「ほ」は秀の意〕
(1)(一段高く設けた)神宝を納めておく倉。「何ぞよく天の―に登らむや/日本書紀(垂仁)」
(2)やしろ。ほこら。「山の中に大きなる―あり/今昔 26」

神廟

しんびょう [0] 【神廟】
(1)神の霊をまつった所。みたまや。
(2)伊勢神宮の異名。

神式

しんしき【神式(で)】
(according to) Shinto rites.

神式

しんしき [0] 【神式】
神道のきまりによって行う儀式。「―で結婚式を挙げる」

神彩

しんさい [0] 【神彩・神采】
すぐれた風貌(フウボウ)。

神役

しんやく [0][1] 【神役】
神に仕える役目の人。神官。神職。

神御衣

かむみそ 【神御衣】
〔「かんみそ」とも〕
神が着る衣服。また,神にささげる衣服。

神御衣

かんみそ 【神御衣】
「かむみそ(神御衣)」に同じ。

神御衣の使

かむみそのつかい 【神御衣の使】
古代,大嘗祭(ダイジヨウサイ)の時,神祇(ジンギ)官の命を受け,神服を織る長(オサ)と織女一〇人を連れて上京した三河国神服社の神主。

神御衣の祭

かむみそのまつり 【神御衣の祭】
⇒かんみそのまつり

神御衣の祭

かんみそのまつり 【神御衣の祭】
五月・一〇月(もと陰暦四月と九月)の一四日に,伊勢の皇大神宮に朝廷から神衣用の絹と麻とを奉る祭り。かむみそのまつり。

神徳

しんとく [0] 【神徳】
神の功徳。神の人間に加える力。

神性

しんせい [0] 【神性】
(1)こころ。精神。心性。
(2)神の性質。神の属性。

神性

しんせい【神性】
divine nature;divinity.→英和

神恩

しんおん [0][1] 【神恩】
神の恩恵。神のめぐみ。

神意

しんい [1] 【神意】
神の意志。神のみこころ。

神意

しんい【神意】
God's will.

神感

しんかん [0] 【神感】
神の感応。霊示。

神慮

しんりょ【神慮】
the divine will;Providence.

神慮

しんりょ [1] 【神慮】
神のこころ。

神憑り

かみがかり [3] 【神懸(か)り・神憑り】 (名)スル
〔古くは「かむがかり」〕
(1)神霊が人の体に乗り移ること。また,そのような状態やその人。
(2)尋常とは思えない言動を行うこと。また,いちずに信じこむこと。狂信的なこと。「―的なところのある人」

神憑り

かむがかり 【神懸かり・神憑り】
「かみがかり(神懸)」に同じ。「火所焼き覆槽(ウケ)置せ―す/日本書紀(神代上訓注)」

神懸かり

かむがかり 【神懸かり・神憑り】
「かみがかり(神懸)」に同じ。「火所焼き覆槽(ウケ)置せ―す/日本書紀(神代上訓注)」

神懸かり

かみがかり [3] 【神懸(か)り・神憑り】 (名)スル
〔古くは「かむがかり」〕
(1)神霊が人の体に乗り移ること。また,そのような状態やその人。
(2)尋常とは思えない言動を行うこと。また,いちずに信じこむこと。狂信的なこと。「―的なところのある人」

神懸り

かみがかり [3] 【神懸(か)り・神憑り】 (名)スル
〔古くは「かむがかり」〕
(1)神霊が人の体に乗り移ること。また,そのような状態やその人。
(2)尋常とは思えない言動を行うこと。また,いちずに信じこむこと。狂信的なこと。「―的なところのある人」

神戸

ごうど ガウド 【神戸】
岐阜県南西部,安八(アンパチ)郡の町。日吉(ヒエ)神社の門前町として発達。東山道と揖斐川水運の要地。

神戸

じんこ 【神戸】
⇒かんべ(神戸)

神戸

かむべ 【神戸】
「かんべ(神戸)」に同じ。「神地(カムドコロ)・―を定む/日本書紀(崇神訓)」

神戸

かんべ [1] 【神戸】
神社に付属して,租税・課役を神社に納めた民。神封戸(ジンフコ)。かむべ。神部。じんこ。

神戸

こうべ カウベ 【神戸】
兵庫県南東部の市。県庁所在地。指定都市。大阪湾に臨み,背後に六甲山地が迫る狭長な地に中心市街地が発達。日本有数の貿易港で,阪神工業地帯の中核。

神戸事件

こうべじけん カウベ― 【神戸事件】
1868年(明治1)1月11日岡山藩兵が神戸行軍中,英仏米の兵士と紛争を起こし発砲,負傷者を出した事件。新政府は発砲責任者を切腹させて事件を解決。

神戸商科大学

こうべしょうかだいがく カウベシヤウクワ― 【神戸商科大学】
公立大学の一。1929年(昭和4)設立の県立神戸高等商業学校を源とし,県立神戸経済専門学校を経て,48年新制大学となる。本部は神戸市西区。

神戸商船大学

こうべしょうせんだいがく カウベシヤウセン― 【神戸商船大学】
国立大学の一。1917年(大正6)創立の川崎商船学校を源とし,20年官立神戸高等商船学校を経て,52年(昭和27)新制大学となる。本部は神戸市東灘区。

神戸国際大学

こうべこくさいだいがく カウベ― 【神戸国際大学】
私立大学の一。1968年(昭和43)八代学院大学として設立。92年(平成4)現名に改称。本部は神戸市垂水区。

神戸大学

こうべだいがく カウベ― 【神戸大学】
国立大学の一。1902年(明治35)創立の神戸高商(のち神戸経済大学)を中心に,神戸工専・姫路高校・兵庫師範・同青年師範などが合併して,49年(昭和24)新制大学となる。64年神戸医科大学を,66年兵庫農科大学を併合。本部は神戸市灘区。

神戸女子大学

こうべじょしだいがく カウベヂヨシ― 【神戸女子大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立。本部は神戸市中央区。

神戸女学院大学

こうべじょがくいんだいがく カウベヂヨガクヰン― 【神戸女学院大学】
私立大学の一。アメリカ人プロテスタント宣教師が1873年(明治6)に開いた私塾に発し,1919年(大正8)大学部を併設。48年(昭和23)新制大学に移行。本部は西宮市。

神戸学院大学

こうべがくいんだいがく カウベガクヰン― 【神戸学院大学】
私立大学の一。1912年(明治45)創立の森学園を源とし,66年(昭和41)設立。本部は神戸市西区。

神戸市外国語大学

こうべしがいこくごだいがく カウベ―グワイコクゴ― 【神戸市外国語大学】
公立大学の一。1946年(昭和21)創立の神戸市立外事専門学校を前身として,49年市立の新制大学となる。本部は神戸市西区。

神戸海星女子学院大学

こうべかいせいじょしがくいんだいがく カウベ―ヂヨシガクヰン― 【神戸海星女子学院大学】
私立大学の一。1965年(昭和40)設立。本部は神戸市灘区。

神戸牛

こうべうし カウベ― [3] 【神戸牛】
但馬(タジマ)地方や淡路島で飼育され,神戸の市場に出る肉牛。優秀な食肉牛として知られる。

神戸線

こうべせん カウベ― 【神戸線】
(1)阪急電鉄の鉄道線。大阪市梅田・神戸市三宮間,32.3キロメートル。
(2)JR 西日本の,東海道本線・山陽本線を通じての大阪・神戸・姫路間の近郊列車線の称。

神戸芸術工科大学

こうべげいじゅつこうかだいがく カウベ―コウクワ― 【神戸芸術工科大学】
私立大学の一。1988年(昭和63)設立。本部は神戸市西区。

神戸薬科大学

こうべやっかだいがく カウベヤククワ― 【神戸薬科大学】
私立大学の一。神戸女子薬学専門学校を母体とし,1949年(昭和24)神戸女子薬科大学として設立。94年(平成6)現名に改称。本部は神戸市東灘区。

神戸親和女子大学

こうべしんわじょしだいがく カウベ―ヂヨシ― 【神戸親和女子大学】
私立大学の一。1887年(明治20)創設の親和女学校を源とし,1966年(昭和41)親和女子大学として設立。94年(平成6)現名に改称。本部は神戸市北区。

神戸電鉄

こうべでんてつ カウベ― 【神戸電鉄】
神戸をターミナルとして兵庫南部に鉄道網をもつ民営鉄道。鉄道営業キロ,66キロメートル。有馬線・三田線・公園都市線・粟生線より成る。

神所

しんしょ [1] 【神所】
神社のあるところ。神をまつる場所。神の鎮座するところ。

神所

かむどころ 【神所】
朝廷から神社に寄進された所領。かみどころ。「―を穴礒邑に定めて/日本書紀(垂仁訓)」

神技

しんぎ【神技】
consummate[marvelous]skill.

神技

しんぎ [1] 【神技】
人間わざとは思えないほどの,すぐれたわざ。神わざ。

神拝

しんぱい [0] 【神拝】 (名)スル
〔古くは「じんばい」とも〕
(1)神を拝むこと。神社に参拝すること。
(2)新任の国司がその任国の主要な神社に参拝すること。

神掃ふ

かむはら・う 【神掃ふ】 (動ハ四)
神が穢(ケガ)れや災いなどを追い払う。「―・ひ掃ひたまひて/祝詞(六月晦大祓)」

神授

しんじゅ [1] 【神授】
神から授かること。「王権―説」

神政

しんせい [0] 【神政】
⇒神権政治(シンケンセイジ)

神文

しんもん [0] 【神文】
起請(キシヨウ)にあたって,神仏を勧請(カンジヨウ)して違契したら罰を受ける旨を記した文書。
→起請文

神文鉄火

しんもんてっか [5] 【神文鉄火】
神に誓う言葉を述べて,熱した鉄を握り,正しい心のあかしとすること。

神族

しんぞく [1] 【神族】
ギリシャ神話などで,神々の一族。

神日本磐余彦天皇

かんやまといわれひこのすめらみこと カンヤマトイハレヒコ― 【神日本磐余彦天皇】
神武天皇の別名。

神明

しんめい [0][1] 【神明】
(1)神。「天地―に誓う」
(2)祭神としての,天照大神のこと。

神明に誓う

しんめい【神明に誓う】
swear by God.〜の加護による by God's protection.

神明社

しんめいしゃ [3] 【神明社】
鎌倉時代以降,伊勢神宮の分霊をまつる神社。神明宮。神明神社。伊勢宮。

神明裁判

しんめいさいばん [5] 【神明裁判】
「神判(シンパン)」に同じ。

神明講

しんめいこう [0] 【神明講】
天照大神をまつる講中の集まり。

神明造り

しんめいづくり [5] 【神明造り】
神社本殿様式の一。屋根は茅葺(カヤブ)き,切妻造りで反りはなく,破風が屋根を貫いて千木となり,また棟の上には鰹木(カツオギ)を置く。平入りで前面中央に扉があり,四面に高欄を設ける。伊勢神宮正殿が代表例。
神明造り[図]

神明鳥居

しんめいとりい [5] 【神明鳥居】
〔神明造りの神社に多く用いられるので〕
鳥居の一種。柱・笠木(カサギ)・貫(ヌキ)から成り,笠木に反りがなく,柱は垂直,貫の両端は柱の外には出ない。靖国(ヤスクニ)神社の鳥居がその例。
→鳥居

神易

しんえき [0] 【神易】
神の意向が表れる占い。占い。

神智

しんち [1] 【神智・神知】
霊妙な知恵。神秘的な知恵。不思議な知識。

神智学

しんちがく [3] 【神智学】
通常の人間的な認識能力を超えた神秘的・直観的霊知によって,神を体験・認識しようとする神秘説。グノーシス主義・新プラトン派などの神秘主義にうかがえる。

神曲

しんきょく 【神曲】
〔原題 (イタリア) Divina Commedia〕
ダンテの長編叙事詩。1307〜21年頃にかけての作。地獄編・煉獄編・天国編の三部。詩人ウェルギリウスや恋人ベアトリーチェに導かれ,作者自身がこの三界を遍歴する幻想譚を軸に,信仰による魂の救済と至福への道程を壮大な構想で描く。痛烈な社会批判をこめた中世キリスト教的世界観の総括的表現とも,SF 的幻想冒険譚とも読める。

神書

しんしょ [1] 【神書】
(1)神や神道に関することを記した書物。
(2)神が書いたという書物。

神有月

かみありづき [4] 【神有月・神在月】
〔出雲国(今の島根県)で〕
陰暦一〇月の異名。[季]冬。
→神無月(カミナヅキ)

神服

しんぷく [0] 【神服】
〔「じんぷく」「じんぶく」とも〕
(1)神事に着る服。祭服。
(2)神の料として神に献上する衣服。かんみそ。
(3)大嘗祭(ダイジヨウサイ)のとき,神に献上する衣服。

神木

しんぼく [0][1] 【神木】
(1)神社の境内にあり,その神社と因縁があるとして大切にされている木。注連(シメ)などが張られ,神体とされていることもある。
(2)神社境内の樹木。
(3)奈良の春日神社で,神体になぞらえられた木。強訴(ゴウソ)の際,興福寺衆徒らに奉持された。

神木動座

しんぼくどうざ 【神木動座】
平安末期から室町時代にかけて,奈良興福寺の衆徒が春日神社の神体を移した榊(サカキ)の木を奉じて京都に入り強訴(ゴウソ)したこと。

神札

しんさつ [0] 【神札】
神社が発行する護符の一種。神霊やその力を象徴する図像を木や紙などに記したもの。神棚に奉安したり,門・戸口・柱に貼ったりして,無病息災・家内安全などを祈願する。熊野牛王・神宮大麻など。

神来

しんらい [0] 【神来】
インスピレーションの訳語。

神柄

かむから 【神柄】
神の素性・性格。神格。かみから。「立山に降り置ける雪を常夏に見れども飽かず―ならし/万葉 4001」

神栖

かみす 【神栖】
茨城県南東部,鹿島郡の町。鹿島臨海工業地域に属し,掘り込み式の鹿島港がある。

神格

しんかく [0] 【神格】
(1)神の地位。神の資格。
(2)神の格式。神の階級。社格。

神格化

しんかくか【神格化】
deification.〜する deify.→英和

神格化

しんかくか [0] 【神格化】 (名)スル
支配者などを神として扱うこと。神と見なすこと。

神棚

かみだな [0] 【神棚】
家の中で,大神宮や氏神などの神符をまつるための棚。

神棚

かみだな【神棚】
the family altar.

神業

かみわざ [0] 【神業・神事】
(1)神にしかできないような素晴らしい技。神技。「まさに―だ」
(2)神に関する行事。神事。かんわざ。「十一月(シモツキ)になりぬ。―などしげく/源氏(真木柱)」

神業

かみわざ【神業】
the work of God;a miracle;→英和
a superhuman feat (神技).

神楽

かぐら【神楽】
a Shinto music and dancing.〜を奏する play sacred music.

神楽

かぐら [1] 【神楽】
〔「かむくら(神座)」の転〕
(1)神をまつるために奏する歌舞。
(2)宮中の儀式芸能の一。歌が主体で,一部舞を伴う。楽器は和琴・大和笛(神楽笛)・笏拍子(シヤクビヨウシ)であったが,のちに篳篥(ヒチリキ)が加わった。平安時代中期に成立。今日に伝わる。御神楽(ミカグラ)。
(3)民間神事芸能の一。各地の神社で祭礼の折などに行われる舞・囃子(ハヤシ)。巫女神楽・出雲神楽・伊勢神楽・獅子神楽などに分類される。里神楽。[季]冬。
(4)能や狂言の舞事の一種。能では女神・巫女(ミコ)などが幣や扇を持ち,狂言では巫女が鈴を持って舞う。
(5)下座音楽の本神楽のこと。

神楽囃子

かぐらばやし [4] 【神楽囃子】
(1)関東で,祭り囃子のこと。神田囃子・葛西(カサイ)囃子など。
(2)神楽の囃子。

神楽坂

かぐらざか 【神楽坂】
東京都新宿区東部の地名。第二次大戦前までは花街(カガイ)として知られた。

神楽堂

かぐらどう [0] 【神楽堂】
「神楽殿」に同じ。

神楽太鼓

かぐらだいこ [4] 【神楽太鼓】
神楽を奏する時に使う大太鼓。また,その音。

神楽女

かぐらめ 【神楽女】
「神楽巫女(ミコ)」に同じ。

神楽岡

かぐらがおか 【神楽岡】
京都市左京区にある吉田神社の東方の丘陵。海抜124メートル。吉田山。

神楽巫女

かぐらみこ [4] 【神楽巫女】
神楽を奏する女。かぐらめ。かぐらひめ。

神楽師

かぐらし [3] 【神楽師】
里神楽を舞う人。

神楽月

かぐらづき [3] 【神楽月】
陰暦一一月の異名。

神楽歌

かぐらうた [3] 【神楽歌】
(1)古代の宮廷歌謡の一。神楽{(1)}の折に歌われるもの。
(2)神楽{(2)}で歌う歌。神歌。

神楽殿

かぐらでん [3] 【神楽殿】
神社の境内に設けて神楽を奏する建物。楽殿。神楽堂。

神楽獅子

かぐらじし [4][3] 【神楽獅子】
(1)太神楽(ダイカグラ)・山伏神楽などの神楽系の芸能に見られる獅子舞。伎楽・田楽・風流などの獅子舞を区別していう語。
(2)神前で奉納される獅子舞。

神楽男

かぐらお 【神楽男】
神楽を奏する男。

神楽笛

かぐらぶえ [3][4] 【神楽笛】
日本古来の横笛。六孔で宮中の神楽に用いる。太笛(フトブエ)。大和笛(ヤマトブエ)。神笛。

神楽笹

かぐらざさ [3] 【神楽笹】
オカメザサの異名。

神楽鈴

かぐらすず [3] 【神楽鈴】
(1)神楽を奏する時に持つ鈴。小さい鈴を一二個綴(ツヅ)って柄をつけたもの。翁の三番叟などにも用いる。
(2){(1)}にかたどった紋章。
神楽鈴(1)[図]

神楽銭

かぐらせん [3] 【神楽銭】
神楽を奉納するために出す金銭。

神楽面

かぐらめん [3] 【神楽面】
神楽{(2)}で使う仮面。地方によって異なるが,江戸神楽では男面・女神面・おかめ・ひょっとこ・潮吹き面などの人面のほか,動物の面なども用いる。

神楽鮫

かぐらざめ [3] 【神楽鮫】
カグラザメ目の海魚。全長8メートルに達する。体は暗褐色から黒灰色で腹面は灰色。体側に鰓孔(エラアナ)が六対ある。卵胎生。肉は練り製品にする。温帯・熱帯の深海域に分布。

神様

かみさま [1] 【神様】
(1)神を敬っていう語。「―にお祈りする」
(2)(比喩的に)常人には成しえないようなすぐれた能力を有し,他から神聖視される人。「打撃の―」

神権

しんけん [0] 【神権】
(1)神の権威。
(2)神から授かったとする権力。帝王神権説を基礎づける考え。

神権政治

しんけんせいじ [5] 【神権政治】
統治者が神または神の代理者として支配の正統性を主張し,支配する政治形態。神政。テオクラシー。

神樹

しんじゅ [1] 【神樹】
(1)神霊が宿ると伝えられる樹木。
(2)神社の境内にある樹木。
(3)ニガキ科の落葉高木。中国原産。葉は羽状複葉。夏に枝の先に大きな円錐花序が出て,緑白色の小花を多数つける。雌雄異株。果実は披針形の翼果。ニワウルシ。

神樹蚕

しんじゅさん [3] 【神樹蚕・樗蚕】
ヤママユガ科の大形のガ。開張約13センチメートル。黒褐色で前後のはねの中央に白い三日月形の斑紋がある。幼虫はシンジュ・ニガキ・キハダなどの葉を食う。日本をはじめアジア各地に分布。

神橋

しんきょう [0] 【神橋】
(1)神社の境内や神殿などにかけた橋。
(2)栃木県日光市,大谷(ダイヤ)川にかかる朱塗りの橋。

神機

しんき [1] 【神機】
霊妙なはたらき。はかり知れない機略。「―縦横」

神歌

しんか [1] 【神歌】
〔「じんか」とも〕
⇒かみうた(神歌)(3)

神歌

かみうた [2] 【神歌】
(1)神の徳をたたえる歌。「―を歌ひ給ひければ/太平記 25」
(2)神祇(ジンギ)に関する内容を,今様歌謡の曲節によって謡ったもの。四句神歌(=今様体)と二句神歌(=短歌体)とがある。「かがみ(=地名)の傀儡(クグツ)ども参りて歌つかふまつりけるに,―になりて/無名抄」
(3)能楽で,「翁(オキナ)」のときに謡う詞章。しんか。

神武

じんむ [1] 【神武】
〔神武天皇が日本第一代の天皇とされたところから〕
日本の開国。大昔。「―以来」「―景気」
→じんぶ(神武)

神武

しんぶ [1] 【神武】
〔「じんぶ」とも〕
神のように,この上なくすぐれた武徳。

神武以来

じんむこのかた [1] 【神武以来】
ずっと昔から続いてきたこと,あるいは逆に,これまでずっとなくて初めて起こったこと,を強調する表現。我が国が始まってからずっと。

神武天皇

じんむてんのう 【神武天皇】
記紀所伝の第一代天皇,神日本磐余彦天皇(カンヤマトイワレ)(ビコノスメラミコト)の漢風諡号(シゴウ)。彦波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ヒコナギサタケウガヤフキアエズノミコト)の第四皇子。九州日向(ヒムカ)から東進して大和地方を平定,紀元前660年(皇紀元年),大和の橿原宮で即位したという。

神武天皇祭

じんむてんのうさい [6] 【神武天皇祭】
もと皇室の大祭の一。神武天皇崩御の日と伝えられる四月三日に行われた。

神武景気

じんむけいき [4] 【神武景気】
1955年(昭和30)から翌年にかけての景気の好況。有史以来の好景気の意で用いられた俗称。

神武紀元

じんむきげん [4] 【神武紀元】
神武天皇即位といわれる年(西暦紀元前660年)を元年とする日本の紀元。皇紀。

神殿

かんとの 【神殿】
〔「かんどの」とも。「かむとの」とも表記〕
神殿(シンデン)。かみとの。「―に入らせ給ひて/狭衣 4」

神殿

しんでん【神殿】
a shrine;→英和
a sanctuary.→英和

神殿

しんでん 【神殿】
(1) [0]
神をまつる御殿。
(2) [0][1]
宮中三殿の一。賢所(カシコドコロ)の東にあり,旧八神殿の祭神および天神地祇(チギ)をまつる。

神殿祭

しんでんさい [3] 【神殿祭】
宮中大祭の一。春分・秋分の日に,八神と天神地祇(チギ)とをまつる。

神民

しんみん [3][0] 【神民】
(1)〔「じんみん」とも〕
「じにん(神人)」に同じ。
(2)(日本を神国と考えたときの)日本国民。

神気

しんき [1] 【神気】
(1)万物を組成する気。
(2)不思議な雲気。霊気。
(3)心身の力。気力。
(4)精神。魂。
(5)すぐれた趣。

神水

しんすい [0][1] 【神水】
(1)「じんずい(神水)」に同じ。
(2)不思議な霊験をもつという水。

神水

じんずい [1][0] 【神水】
〔「しんすい」「じんすい」とも〕
(1)神前に供える水。神に誓うときに飲んだ。「牛血を啜つて―と成し,是を起請の始とす/歌舞伎・韓人漢文」
(2)神域に湧き出ている水。神聖な水。

神泉

しんせん [0] 【神泉】
(1)霊妙であるとされる泉。神がいるという泉。
(2)神社の境内にある泉。神苑にある泉。
(3)「神泉苑(シンセンエン)」の略。

神泉苑

しんせんえん 【神泉苑】
平安京大内裏(ダイダイリ)の南に接してつくられた禁苑。京都市中京区に池泉の遺構を残す。天皇の遊覧に供するため造営されたが,のち,雨乞いの法を修する場などにも用いられた。

神津

こうづ カウヅ 【神津】
姓氏の一。

神津俶祐

こうづしゅくすけ カウヅ― 【神津俶祐】
(1880-1955) 地質学者。長野県生まれ。東北大教授。日本に近代岩石学を導入。日本岩石鉱物鉱床学会・日本火山学会などの設立に貢献。

神津島

こうづしま カウヅ― 【神津島】
伊豆七島の一。伊豆大島の南西30キロメートルにある火山島。面積19平方キロメートル。

神津牧場

こうづぼくじょう カウヅ―ジヤウ 【神津牧場】
群馬県下仁田町にある牧場。1887年(明治20),長野県佐久の神津邦太郎が開設。

神流川

かんながわ 【神流川】
三国山北側に発し,群馬県南端部を流れ利根川支流の烏川に注ぐ,長さ77キロメートルの川。上流に下久保ダムによる神流湖がある。

神渡し

かみわたし 【神渡し】
〔出雲大社に渡る神々を送る意〕
陰暦一〇月に吹く西風。[季]冬。

神漏伎

かむろき 【神漏伎】
〔「ろ」は接尾語。「き」は男性を表す〕
祖神。特に,男神をいう。かみろき。
⇔かむろみ
「皇睦(スメムツ)―の命(ミコト),神ろみの命もちて/祝詞(祈年祭)」

神漏伎

かみろき 【神漏伎】
⇒かむろき(神漏伎)

神漏美

かむろみ 【神漏美】
〔「ろ」は接尾語。「み」は女性を表す〕
祖神。特に,女神をいう。かみろみ。
⇔かむろき

神漏美

かみろみ 【神漏美】
⇒かむろみ(神漏美)

神漿

しんしょう [0] 【神漿】
(1)神に供える飲み物。
(2)神からさずかった霊験ある飲み物。

神火

しんか [1] 【神火】
(1)不思議な火。人知をこえた原因不明の火。落雷・噴火などによる出火をいうこともある。
(2)神域などで焚(タ)く,けがれのない火。

神灯

しんとう [0] 【神灯】
神に供える灯火。

神無月

かみなづき [3] 【神無月】
〔「かむなづき」「かんなづき」とも〕
陰暦一〇月の異名。
〔「な」は「の」の意の格助詞で,神の月,の意という。後世,「無」の意に解釈して,八百万(ヤオヨロズ)の神々が出雲大社に集まり,他の地には不在になる月とする俗説がある〕
→神有月(カミアリヅキ)

神無月

かんなづき [3] 【神無月】
〔「かみなづき」の転〕
陰暦一〇月の異名。神去り月。[季]冬。
→神無月(カミナヅキ)
→神有月(カミアリヅキ)

神父

しんぷ [1] 【神父】
キリスト教のカトリック教会・東方正教会で,司祭に対する尊称。ファーザー。
→牧師

神父

しんぷ【神父】
a father.→英和

神物

しんもつ [0] 【神物】
(1)〔「じんもつ」とも〕
神社で使用する諸道具。また,神前に供えられた物品。
(2)霊妙不可思議なもの。しんぶつ。「それ人は天下の―たり/謡曲・御裳濯」

神物

かみもの [2][0] 【神物】
「神能(カミノウ)」に同じ。

神物

しんぶつ [0] 【神物】
⇒しんもつ(神物)(2)

神獣

しんじゅう [0] 【神獣】
吉兆として現れる霊妙な獣。麒麟(キリン)・竜など。

神獣鏡

しんじゅうきょう [0] 【神獣鏡】
鏡背に神仙像や霊獣像を組み合わせた文様をもつ漢式鏡。後漢頃から六朝時代に多く行われ,日本でも古墳から出土する。縁(フチ)の形状から三角縁と平縁に大別する。
神獣鏡[図]

神理教

しんりきょう 【神理教】
神道十三派の一。1880年(明治13)佐野経彦(ツネヒコ)が創始,一時御嶽教に属したが94年独立。饒速日命(ニギハヤヒノミコト)から伝来したと称する家伝の神事を基本に,言霊(コトダマ)信仰にのっとった教義を説く。

神瑞

しんずい [1][0] 【神瑞】
霊妙なよいしるし。不思議な吉兆。

神璽

しんじ [1] 【神璽】
〔古くは「しんし」〕
(1)三種の神器の一,八尺瓊(ヤサカニ)の勾玉(マガタマ)のこと。
(2)三種の神器の総称。あまつみしるし。
(3)天皇の印。御璽。

神田

しんでん [0] 【神田】
奈良・平安時代,神社がその諸経費をまかなうために所有する田。特定の田を神田として公民に賃租して耕作させる場合と,神戸(カンベ)の口分田を神田とする場合とがあった。みとしろ。おおみた。かみた。

神田

かんだ 【神田】
姓氏の一。

神田

かんだ 【神田】
東京都千代田区の地名。もと神田区をなす。神田明神・ニコライ堂などがある。神田神保町には出版社や古本・新本の書店が集中する。

神田っ子

かんだっこ [0] 【神田っ子】
江戸神田生まれの人。江戸っ子の中でも特に勇み肌で知られる。

神田上水

かんだじょうすい 【神田上水】
江戸幕府開設に伴い江戸の人々の飲料水用に建設された上水道。武蔵野市の井之頭池を水源とし,目白・小石川を経て,埋め立て地で水質の悪い下町に給水した。

神田乃武

かんだないぶ 【神田乃武】
(1857-1923) 英語学者・教育者。東京の人。孝平の養子。東大教授。教科書・辞書(袖珍コンサイス英和辞典)を著し,日本英語学の発達に尽くした。

神田伯山

かんだはくざん 【神田伯山】
講釈師。
(1)(初世)(?-1873) 本名,斎藤定吉。「天一坊」を得意とし,神田畑の基礎を築いた。
(2)(二世)(1841-1921) 本名,玉川金次郎。「幡随院長兵衛」を得意とした。松鯉(シヨウリ)と改名。
(3)(三世)(1872-1932) 本名,岸田福松。「清水次郎長」で評判をとる。

神田伯竜

かんだはくりゅう 【神田伯竜】
(五世)(1890-1949) 講釈師。東京生まれ。本名,戸塚岩太郎。三世神田伯山に師事,侠客物を得意とするが,世話講談の一立斎文慶の影響を受け,「小猿七之助」「天保六花撰」などで人気を得た。

神田外語大学

かんだがいごだいがく 【神田外語大学】
私立大学の一。1986年(昭和61)設立。本部は千葉市美浜区。

神田孝平

かんだたかひら 【神田孝平】
(1830-1898) 幕末・明治の官僚・学者。岐阜県の人。蘭学を学び,幕府の蕃書調所に出仕。維新後,明治政府の政治・経済の諸調査に従事,地租改正の建議などを行う一方,明六社に参加し,外国文化の啓蒙紹介に努めた。

神田川

かんだがわ 【神田川】
東京都の中心部をほぼ東西に流れ隅田川に注ぐ川。かつては上流部を神田上水,中流部を江戸川といった。

神田引き

しんでんびき [0] 【神田引き】
江戸時代,神社所有の田の租税を減じ,また免除したこと。

神田明神

かんだみょうじん 【神田明神】
東京都千代田区外神田にある神田神社の通称。祭神は大己貴命(オオナムチノミコト),少彦名命(スクナビコナノミコト)。神田祭で知られる。

神田祭

かんだまつり 【神田祭】
(1)東京の神田明神の祭礼。五月一五日(古くは九月一五日)に行われる。江戸の代表的祭礼で,山王祭とともに天下祭と呼ばれ,また江戸の二大祭と称された。[季]夏。
(2)歌舞伎舞踊の一。清元。本名題「〆能色相図(シメロヤレイロノカケゴエ)」。三升屋二三治(ミマスヤニソウジ)作詞,二世清元斎兵衛作曲。1839年,江戸河原崎座初演。神田祭の華やかさを舞踊化したもの。

神田結び

かんだむすび [4] 【神田結び】
男帯の結び方。左右とも縦折りにし,左端を折り返したのを再び縦折りに結び,両端を下に向けたもの。江戸末期,船夫・陸尺(ロクシヤク)などの間に行われた。
神田結び[図]

神留る

かむづま・る 【神留る】 (動ラ四)
神として鎮座する。「海原の辺にも沖にも―・り/万葉 894」

神異

しんい [1] 【神異】
(1)人間わざでないこと。「高僧等の―は不可思議にて/栂尾明恵上人遺訓」
(2)神々の示す不思議な事跡。

神癒

しんゆ [1] 【神癒】
神に祈ったり,霊媒が患者の身体に手を触れたりすることで病気がいやされること。

神登る

かむのぼ・る 【神登る・神上る】 (動ラ四)
「かむあがる(崩)」に同じ。「―・りいましにしかば/万葉 167」

神皇正統記

じんのうしょうとうき ジンワウシヤウトウキ 【神皇正統記】
歴史書。六巻。北畠親房著。1339年成立。1343年改訂して後村上天皇に献じた。独特の神国論に基づいて,神代から当代に至るまでの天皇の事績,歴史の推移を述べ,南朝の正統性を論じる。

神皇産霊尊

かみむすびのみこと 【神皇産霊尊・神魂命】
〔古くは「かむみむすひ」。「かみむすび」は後世「結びの神」と混同され,また m 音の重複を避けて生じた呼称〕
記紀神話で,天地開闢(カイビヤク)のとき,高天原(タカマノハラ)に出現した神。生成力の神格化。神産巣日神。

神知

しんち [1] 【神智・神知】
霊妙な知恵。神秘的な知恵。不思議な知識。

神社

じんじゃ [1] 【神社】
産土神(ウブスナガミ),天神地祇(チギ),皇室や氏族の祖神,国家に功労のあった者,偉人・義士などの霊を神として祀(マツ)った所。やしろ。おみや。じんしゃ。

神社

じんじゃ【神社】
a Shinto shrine.

神社合祀

じんじゃごうし [4] 【神社合祀】
明治初頭と末頃に,国家管理のために政府が推進した神社の整理合併策。

神社建築

じんじゃけんちく [4] 【神社建築】
神社の神殿および付属建築。普通,境内には本殿・拝殿・手水舎(チヨウズヤ)などを設け,周囲に玉垣をめぐらし,正面入り口に鳥居を建てる。本殿の様式によって大社造り・住吉造り・神明造り・春日造り・権現造りなどがある。

神社本庁

じんじゃほんちょう [4] 【神社本庁】
1945年(昭和20)の神道指令により国家から分離された神社を組織するため,翌年設立された宗教法人。伊勢神宮を本宗とし,全国大半の神社を包括する。地方組織として各都道府県に神社庁がある。

神社神道

じんじゃしんとう [4] 【神社神道】
神社を中心として,祭儀その他を行う信仰組織。明治以後に成立した教派神道と区別するために用いられた呼称。戦前までは,国家の管理下に置かれ,宗教にあらずとされた。

神祇

じんぎ [1] 【神祇】
天の神と地の神。天神と地祇。天つ神と国つ神。

神祇の四姓

じんぎのししょう 【神祇の四姓】
平安時代,世襲的に神事にあずかった四つの家。王氏(白川家)・中臣氏・斎部氏・卜部氏のこと。

神祇伯

じんぎはく [3] 【神祇伯】
律令制で,神祇官の長官。従四位下相当。白川家が世襲。かむづかさのかみ。

神祇官

かみづかさ 【神祇官】
「じんぎかん(神祇官)」に同じ。「―幣を奉り雅楽(ウタ)の寮(ツカサ)楽を奏す/とはずがたり 3」

神祇官

じんぎかん [3] 【神祇官】
(1)律令制で,天神地祇の祭祀(サイシ)を執行し,諸国の官社を総管する官庁。太政官(ダイジヨウカン)と並んで二官をなす。かみづかさ。かんづかさ。
(2)1868年(明治1)に置かれた官庁。神祇・祭祀・祝部・神部に関することをつかさどった。71年神祇省と改称され,72年廃止。

神祇官

かんづかさ 【神祇官】
「じんぎかん(神祇官)」に同じ。「―に令(ノリゴト)して/日本書紀(垂仁訓)」

神祇歌

じんぎか [3] 【神祇歌】
勅撰和歌集の部立ての一。神に関することを詠んだもの。後拾遺和歌集で初めて使われた。

神祇省

じんぎしょう [3] 【神祇省】
1871年(明治4)神祇官を改称し,太政官の下に設置された官庁。神祇・祭祀(サイシ)のことをつかさどった。翌年,廃止。

神祇組

じんぎぐみ 【神祇組】
〔神祇に誓い結成したことから〕
江戸初期,水野十郎左衛門を首領に旗本奴の組織した集団。

神祇院

じんぎいん [3] 【神祇院】
もと,内務省の外局。1940年(昭和15)神社局より昇格,全国の神社を統括し神社制度の整備拡充をはかった。46年廃止。

神祐

しんゆう [0] 【神佑・神祐】
神の助け。神助。「―天助」

神祖

しんそ [1] 【神祖】
(1)天照大神の尊称。
(2)江戸時代,徳川家康の尊称。神君。
(3)大きな功績をなしとげた祖先の尊称。

神祖

かむおや 【神祖】
神としてまつられている先祖。「大伴の遠つ―のその名をば大久米主(オオクメヌシ)と/万葉 4094」

神祝く

かむほ・く 【神寿く・神祝く】 (動カ四)
神として祝う。「少名御神の―・き寿(ホ)き狂ほし/古事記(中)」

神神しい

こうごうし・い カウガウ― [5] 【神神しい】 (形)[文]シク かうがう・し
〔「かむがむし」の転〕
おごそかで,気高い感じがする。神秘的で尊い。「―・い神社のたたずまい」
[派生] ――さ(名)

神神楽

かみかぐら [3] 【神神楽】
(1)「かぐら(神楽)」に同じ。「空澄み渡る―/謡曲・老松」
(2)民間怪異譚の一。人のいない家の中で,神楽を奏する音がするというもの。

神祠

しんし [1] 【神祠】
神のやしろ。ほこら。

神祭

しんさい [0] 【神祭】
神道の法式によって行う祭礼。

神秘

しんぴ [1] 【神秘】 (名・形動)[文]ナリ
〔古くは「じんぴ」とも〕
人間の知恵でははかり知ることのできない・こと(さま)。「自然の―」「―なものを感ずる」
[派生] ――さ(名)

神秘

しんぴ【神秘】
mystery.→英和
〜的 mystic;→英和
mysterious.→英和
‖神秘主義 mysticism.

神秘主義

しんぴしゅぎ [4] 【神秘主義】
絶対者・神などの超越的実在は,感覚や知性の働きによっては認識できないので,それらを超えて何らか直接に体験しようとする宗教・哲学上の立場。インドのヨーガ,イスラム教のスーフィズム,キリスト教におけるグノーシス主義,エックハルトの中世神秘主義,プロティノスの新プラトン主義などが顕著な例。

神秘主義文学

しんぴしゅぎぶんがく [6] 【神秘主義文学】
純粋に内面的な直観によって,神や宇宙の根源を直接に体験し,表現しようとする文学。ブレークやイエーツの作品にこの傾向が強い。

神秘劇

しんぴげき [3] 【神秘劇】
⇒聖史劇(セイシゲキ)

神秘的

しんぴてき [0] 【神秘的】 (形動)
人知でははかり知れず,また言葉にも言い表せないほど不思議なさま。「―な美しさ」

神稲水滸伝

しんとうすいこでん シンタウ― 【神稲水滸伝】
読本。二八編一四〇冊。岳亭定岡・知足館松旭作。岳亭定岡他画。1829年より81年(明治14)頃までの刊。結城合戦を舞台として「水滸伝」を翻案したもの。俊傑神稲水滸伝。

神童

しんどう【神童】
an infant genius[prodigy].

神童

しんどう [0][1] 【神童】
才知がきわめてすぐれている子供。非凡な児童。

神笛

しんてき [0] 【神笛】
⇒神楽笛(カグラブエ)

神符

しんぷ [1] 【神符】
神社などが発行する護符(ゴフ)。お札(フダ)やお守り。

神算

しんさん [0] 【神算】
非常にたくみなはかりごと。「―鬼謀」

神籟

しんらい [0] 【神籟】
霊妙な音やひびき。すぐれた音楽・詩句などをたたえていう。

神籠石

こうごいし カウゴ― [3] 【神籠石】
〔もと福岡県久留米市高良(コウラ)山の列石の称。高良神社の神域を示すものと考えられたのでこの名がある〕
西日本に分布する古代の山城の遺跡。小高い山の八合目付近を切り石の列石で囲み,その上に土塁を築いたもの。

神籬

ひもろぎ [0] 【神籬・胙・膰】
〔古くは「ひもろき」〕
(1)神事をとりおこなう際,臨時に神を招請するため,室内や庭に立てた榊(サカキ)。しめ縄を張って神聖なところとする。古くは,祭りなどの際に,周囲に常磐木(トキワギ)を植えて神座とした場所をいい,のちには神社をもいう。神座。ひぼろぎ。《神籬》「神なびに―立てていはへども/万葉 2657」
(2)神にそなえる米・餅・肉などの供物。ひぼろぎ。ひぼろけ。ひもろけ。《胙・膰》
神籬(1)[図]

神籬

ひぼろぎ 【神籬】
「ひもろぎ(神籬)」に同じ。

神米

しんまい [0] 【神米】
神に供える,洗い清めた米。あらいよね。くましね。かしよね。洗米(センマイ)。

神約

しんやく [0] 【神約】
神に誓った約束。

神経

しんけい【神経】
a nerve;→英和
sensitivity (感じ方).→英和
〜が太い be bold.〜にさわる jar on one's nerves.〜のとがった nervous;→英和
sensitive.→英和
〜の鈍い insensitive;→英和
callous.→英和
〜を起こす get nervous.〜を使う strain one's nerves.〜を悩ます be worried <over> .〜を抜く extract a nerve.‖神経科 the department of psychiatry.神経科医 a neurologist.神経過敏の oversensitive.神経質の nervous.神経衰弱 nervous breakdown.神経生理学 neurophysiology.神経戦 psychological warfare.神経痛 neuralgia.神経病 a nervous disease;neurosis.

神経

しんけい [1] 【神経】
(1)生体の運動・知覚をつかさどり,一つの個体としてまとまった動きをするように各部分を統率し,おのおのの神経細胞が受けた刺激を伝達する経路。ヒトでは,精神作用をも営む中枢神経と末梢に分布する末梢神経とからなり,各神経は神経細胞と神経繊維とからなる。狭義には,末梢神経をいう。
(2)外界の物事を鋭敏に感じ取って反応する心のはたらき。「応対に―を使う」「―を逆撫(ナ)でする」「繊細な―の持ち主」

神経ガス

しんけいガス [5] 【神経―】
毒ガスの一。有機リン系化合物で,パラチオンなどと同じく,神経伝達物質に関する酵素の働きを阻害し,筋肉を麻痺させて窒息死させる。タブン・サリン・ソマンなど。

神経ブロック

しんけいブロック [6] 【神経―】
神経幹に局所麻酔薬を注射して,神経経路の一部の伝達を遮断すること。手術時の麻酔やペイン-クリニックでの痛みの治療に用いられる。伝達麻酔。

神経伝達物質

しんけいでんたつぶっしつ [9] 【神経伝達物質】
ニューロンで生産され,神経細胞の興奮または抑制を他の神経細胞に伝達する物質。アセチルコリン・ノルアドレナリン・ドーパミンなど。化学伝達物質。伝達物質。

神経元

しんけいげん [3] 【神経元】
⇒ニューロン

神経単位

しんけいたんい [5] 【神経単位】
⇒ニューロン

神経叢

しんけいそう [3] 【神経叢】
動物体の特定の場所に神経細胞(ニューロン)が小集団をつくっているもの。脊椎動物では,末梢神経繊維が枝分かれしたり集束したりして網目状の形態をつくっている部分。神経集網。

神経回路

しんけいかいろ [5] 【神経回路】
(1)ニューロンが,シナプスを介して相互に結合した状態にあるもの。興奮伝達の機能をもつ。
(2){(1)}を模して作られた,記憶・情報処理などの原理を解明するためのモデル。

神経家

しんけいか [0] 【神経家】
神経質な人。神経が過敏な人。「俺と違うてお前は―ぢやから/金色夜叉(紅葉)」

神経戦

しんけいせん [0] 【神経戦】
不安感・敗北感・厭戦(エンセン)感を催させる宣伝や,睡眠妨害などによって,敵をいらだたせ,士気を衰えさせる戦法。

神経板

しんけいばん [0] 【神経板】
脊索動物の発生初期に,脊索の背側に生じる肥厚。のちに表皮が盛り上がって閉じ,神経管となり,やがて中枢神経系や眼の原基を形成する。

神経毒

しんけいどく [3] 【神経毒】
(1)体内に吸収後,神経系を障害し,筋肉の麻痺を症状とする毒物。フグ毒がよく知られ,ヘビ毒にもある。
(2)中枢神経系に作用するアルコール・クロロホルム・催眠剤・麻薬などの総称。

神経炎

しんけいえん [3] 【神経炎】
末梢神経系の炎症。ニューロパチー。

神経病

しんけいびょう [0] 【神経病】
神経系の疾患の総称。広義には,精神病を含めていう。

神経症

しんけいしょう [0][3] 【神経症】
心因によって起こる精神障害。不合理だとわかっていながら現れる強い不安や強迫観念・抑鬱(ヨクウツ)・ヒステリーなど種々の症状のため自分自身が苦しむ。ノイローゼ。精神神経症。

神経痛

しんけいつう [0] 【神経痛】
神経の分布領域に起こる発作性の痛み。骨変化や腫瘍(シユヨウ)による神経繊維の圧迫が主因。座骨神経痛・肋間神経痛・三叉(サンサ)神経痛などが多い。

神経科

しんけいか [0] 【神経科】
神経系の疾患の診療を行う医学の一分科。狭義には,神経機能の異常を対象とする内科の一部門をいうが,時には精神科の別称として使われる。

神経突起

しんけいとっき [5] 【神経突起】
⇒軸索(ジクサク)

神経管

しんけいかん [0] 【神経管】
脊椎動物および原索動物の発生初期に脊索の背側に形成される管状体。脊椎動物では前方は脳に,後方は脊髄に分化し,中枢神経系および眼などの感覚器を形成する。髄管。

神経節

しんけいせつ [3] 【神経節】
末梢神経系の中で数多くの神経細胞体が集合して節(フシ)状を呈している部分。

神経系

しんけいけい [0] 【神経系】
神経を構成する一系の器官。脳と脊髄からなる中枢神経系と,脳および脊髄から出て全身に分布する末梢神経系とからなる。

神経細胞

しんけいさいぼう [5] 【神経細胞】
⇒ニューロン

神経細胞体

しんけいさいぼうたい [7] 【神経細胞体】
神経単位から突起を除いた部分。興奮性および伝達性がある。
→ニューロン

神経終末

しんけいしゅうまつ [5] 【神経終末】
神経繊維の末端で,細胞・組織とシナプス結合をしている箇所。

神経組織

しんけいそしき [5] 【神経組織】
神経系を構成する組織。神経細胞・神経繊維および支持組織からなる。

神経繊維

しんけいせんい [5] 【神経繊維】
神経細胞の長突起である軸索が被膜に包まれたもの。有髄繊維と,髄鞘(ズイシヨウ)のない無髄繊維とがある。刺激によって起こった興奮を伝える。

神経胚

しんけいはい [3] 【神経胚】
脊索動物の発生において,嚢胚(ノウハイ)に次いで形成される胚。神経板が現れ,神経管が形成される。また,主要器官の原基が現れ始める。

神経膠細胞

しんけいこうさいぼう [7] 【神経膠細胞】
⇒グリア細胞(サイボウ)

神経芽腫

しんけいがしゅ [5] 【神経芽腫】
神経細胞が分化していく途中で腫瘍(シユヨウ)化したもの。腫瘍細胞により大量に産生されたカテコールアミンが尿中に排出されるため早期診断は容易。

神経衰弱

しんけいすいじゃく [5] 【神経衰弱】
(1)神経症の一。心身の消耗により活動の意欲・能率が低下し,神経が過敏になっている状態。疲労感・頭痛・不眠などを伴う。精神衰弱。
(2)トランプ遊びの一。カードを裏返して並べ,二枚(あるいは四枚)めくって同じ数のカードが出ると自分のものとし,その獲得数を競う。

神経質

しんけいしつ [3] 【神経質】 (名・形動)
(1)刺激や変化に対し神経が過敏である性質。
(2)些細(ササイ)なことまで気にかけるさま。

神経過敏

しんけいかびん [1] 【神経過敏】
物事を過度に気にかけること。

神経集網

しんけいしゅうもう [5] 【神経集網】
⇒神経叢(シンケイソウ)

神経鞘

しんけいしょう [3] 【神経鞘】
末梢神経繊維の外側を取り巻いている膜。

神経頭蓋

しんけいとうがい [5] 【神経頭蓋】
「脳頭蓋(ノウトウガイ)」に同じ。
⇔内臓頭蓋

神経麻痺

しんけいまひ [5] 【神経麻痺】
末梢神経が損傷されて,その支配領域の筋肉や知覚に麻痺が起こること。

神統

しんとう [0] 【神統】
神の系統。

神統記

しんとうき [3] 【神統記】
(1)〔theogony〕
多神教で,神話を体系化して神々の発生してきた系統を明らかにした書物。神統譜。
(2)〔(ギリシヤ) Theogonia 神々の誕生の意〕
古代ギリシャの叙事詩。紀元前700年頃の詩人ヘシオドス作。宇宙の誕生からゼウスによる世界の支配までの過程をうたい,ホメロス詩とともに神界の組織体系の大綱を与えた。

神罰

しんばつ【神罰】
divine punishment.〜を被る be punished by God.

神罰

しんばつ [1] 【神罰】
神から受ける罰。「―をこうむる」

神義論

しんぎろん [3] 【神義論】
〔theodicy〕
世界における諸悪の存在に対し,あくまでも神の全能と義を弁証しようとする論議。弁神論。

神習教

しんしゅうきょう シンシフケウ 【神習教】
神道十三派の一。教祖は芳村正秉(マサモチ)。1880年(明治13)従来の神習講社を教会組織に改変し,1882年一派として独立。造化三神を主神とし,家伝の物忌法・祓除法・神事法・鎮魂法を修して惟神(カンナガラ)の道に達することを主旨とする。

神聖

しんせい【神聖】
sacredness;→英和
sanctity.→英和
〜な holy;→英和
sacred;→英和
divine.→英和
〜を汚す defile a sanctity.→英和

神聖

しんせい [0] 【神聖】 (名・形動)[文]ナリ
(1)けがれなく尊いこと。清らかで冒しがたいこと。また,そのさま。「―な場所」「―を汚す」「―にして冒すべからざる権利」
(2)「聖(セイ){(2)}」に同じ。
[派生] ――さ(名)

神聖ローマ帝国

しんせいローマていこく 【神聖―帝国】
中世から一九世紀初頭までのドイツ国家の呼称。962年のオットー一世の戴冠により成立。皇帝は血統権に基づく選挙制により選出,ローマ教皇の加冠を受け,ローマ帝国の伝統とキリスト教会の権威を結びつけたが次第に形骸化。ナポレオン勢力下の1806年フランツ二世が帝冠を辞退し,帝国は崩壊。

神聖同盟

しんせいどうめい 【神聖同盟】
ウィーン会議直後の1815年9月,ロシア皇帝アレクサンドル一世の提唱により結成された列国君主の同盟。キリスト教の友愛と正義の精神で平和の維持をはかることを誓約。

神聖家族

しんせいかぞく [5] 【神聖家族】
⇒聖家族(セイカゾク)

神職

しんしょく【神職】
a Shinto priest.

神職

しんしょく [1] 【神職】
(1)神社の祭儀や事務に従事する職を一般的にいう語。神官。神主。
(2)1887年(明治20)以降,神社の職員に対する国の職制上の呼称。官幣社・国幣社では宮司・権(ゴン)宮司・禰宜(ネギ)・主典,諸社では社司・社掌などの別があった。第二次大戦後は神社本庁がこの呼称を受け継ぎ,宮司・権宮司・禰宜・権禰宜の四職を設けた。

神能

かみのう [2] 【神能】
能で,神をシテとする曲。「高砂」「老松」など。脇(ワキ)能物。神物。

神舞

かみまい [0][2] 【神舞】
脇能で,男体の神が舞う舞。テンポは速いがさわやかですがすがしく,気品の高いもの。笛を基調として大鼓・小鼓・太鼓ではやす。三段に舞うこともあるが,正式には五段構成。

神色

しんしょく [1] 【神色】
心と顔色。また,顔色。「姫は―常の如く/即興詩人(鴎外)」

神色自若

しんしょくじじゃく [0] 【神色自若】 (ト|タル)[文]形動タリ
非常のことに出あってもびくともしないさま。泰然自若。「山口は―として相原に言つた/灰燼(鴎外)」

神苑

しんえん [0] 【神苑】
神社の境内。また,そこの庭園。

神荒れ

かみあれ [0] 【神荒れ】
陰暦一〇月晦日(ミソカ)に烈風が吹き荒れること。出雲国(今の島根県)でいう。この日,出雲に集まった神々が諸国に帰るときに風が吹くと考えられた。神帰りの荒れ。

神葬

しんそう [0] 【神葬】
神式で行う葬式。神式葬。神葬祭。

神葬る

かむはぶ・る 【神葬る】 (動ラ四)
神としてほうむる。「―・り葬りいませて/万葉 199」

神薬

しんやく [0][1] 【神薬】
不思議なききめのある薬。霊薬。

神蘡

かみえび [2] 【神蘡】
アオツヅラフジの別名。

神術

しんじゅつ [1] 【神術】
人間わざを超えた霊妙な術。

神裁

しんさい [0] 【神裁】
「神明裁判(シンメイサイバン)」に同じ。

神裔

しんえい [0] 【神裔】
(1)神の子孫。
(2)天皇。また,皇族。

神言

かむごと 【神言】
神のお告げ。神託。「住吉(スミノエ)に斎(イツ)く祝(ハフリ)が―と行くとも来とも舟は早けむ/万葉 4243」

神言会

しんげんかい 【神言会】
〔(ラテン) Societas Verbi Divini〕
カトリック修道会の一。1875年オランダのスタイルに創設された。南山大学などを経営。

神託

しんたく [0] 【神託】
神が夢・前兆・卜占・神がかりなどをなかだちとして,その考えを人に知らせること。神のお告げ。託宣。

神託

しんたく【神託】
an oracle;→英和
a divine revelation.

神訴

しんそ [1] 【神訴】
平安時代から室町時代まで,寺社の衆徒や神人(ジニン)が神輿・神木などを先頭に立てて入京し,神威をかさに着て起こした訴訟。嗷訴(ゴウソ)。強訴。

神証

しんしょう [0] 【神証】
⇒神明裁判(シンメイサイバン)

神詠

しんえい [0] 【神詠】
神が詠んだという和歌。

神詣で

かみもうで [3] 【神詣で】 (名)スル
神社に参詣すること。かみまいり。

神話

しんわ【神話】
a myth;→英和
mythology (総称).→英和
神話時代 the mythological age.

神話

しんわ [0] 【神話】
(1)古くから人々の間に語り継がれている,神を中心とした物語。
(2)宇宙・人間・文化の起源などを超自然的存在の関与の結果として基礎づけ,説明した話。神聖な真実として信じられ,日常生活の規範として機能することもある。
(3)人間の思惟(シイ)や行動を非合理的に拘束し,左右する理念や固定観念。「皇軍不敗の―に踊らされる」

神話劇

しんわげき [3] 【神話劇】
神話から取材した演劇。

神話学

しんわがく [3] 【神話学】
神話の本質・意味・社会的機能・構造,および起源・発展・分布・伝播・変容などを研究する学問。

神語

しんご [0] 【神語】
(1)神の言葉。神託。
(2)霊妙な言葉。

神語り

かみがたり 【神語り】
神が人に乗り移ってものを言うこと。神託。託宣。「―するこそ恐ろしけれ/謡曲・巻絹」

神謀

しんぼう [0] 【神謀】
神わざのような,すぐれたはかりごと。

神議る

かむはか・る 【神議る】 (動ラ四)
神々が会議をする。「神集(カムツド)へ集へたまひ,―・り議りたまひて/祝詞(六月晦大祓)」

神護寺

じんごじ 【神護寺】
(1)京都市右京区梅ヶ畑高雄町にある真言宗の別格本山。奈良末期に和気清麻呂が創建した河内国の神願寺を,824年和気真綱が高雄に移し,高雄山寺と合併し,神護国祚真言寺と号した。初代住持は空海。大火などで一時荒廃したが,鎌倉初期,文覚が再興。寺宝に薬師如来立像・五大虚空蔵菩薩坐像・源頼朝画像などがある。
(2)神宮寺(ジングウジ)の別称。

神護景雲

じんごけいうん 【神護景雲】
年号(767.8.16-770.10.1)。天平神護の後,宝亀の前。称徳天皇の代。

神谷

かみや 【神谷】
姓氏の一。

神谷宗湛

かみやそうたん 【神谷宗湛・紙屋宗旦】
(1551-1635) 江戸初期の豪商・茶人。筑前博多の人。朝鮮・中国・ルソン・シャムと通商して巨利を得た。茶道を好み,千利休・津田宗及らと親交があり,秀吉・家康の寵を受けた。茶会記「宗湛日記」は美術資料としても貴重。

神足

しんそく [0] 【神足】
(1)「神足通(シンソクツウ)」の略。「六通自在の―/浄瑠璃・釈迦如来」
(2)優秀な弟子。高足。高弟。

神足通

しんそくつう [4][3] 【神足通】
〔仏〕 六神通(ロクジンズウ)の一。自由自在に自分の思う場所に思う姿で出現し,思いどおりに外界のものを変えることのできる超人的能力。神境通。じんそくつう。

神路山

かみじやま カミヂ― 【神路山】
伊勢神宮内宮の南方の山。天照(アマテル)山。鷲日(ワシビ)の山。((歌枕))「ながめばや神路の山に雲消えてゆふべの空をいでむ月かげ/新古今(神祇)」

神身

しんしん [1] 【心身・神身】
〔古くは「しんじん」とも〕
心とからだ。身心。

神輿

しんよ [1] 【神輿】
神霊を奉安する輿(コシ)。みこし。

神輿

みこし [0][1] 【御輿・神輿】
(1)輿を敬っていう語。《御輿》
(2)神幸の際に神霊が乗る輿。屋根の中央に鳳凰(ホウオウ)や葱花(ソウカ)を置き,台に何本かのかつぎ棒を通し大勢でかつぐ。平安中期に怨霊信仰が盛んになるにつれ広く用いられるようになった。しんよ。おみこし。《神輿》 [季]夏。
(3)(「輿」を「腰」にかけて)腰をいう。おみこし。

神輿

みこし【神輿】
a portable shrine.〜をすえる settle <oneself> down;seat oneself.〜をあげる get up;take one's leave.

神輿宿り

みこしやどり [4] 【神輿宿り】
神輿を納めておく庫。また,祭礼の際,神輿が渡御して仮に鎮座する所。

神輿振り

みこしふり [3] 【神輿振り】
(1)祭礼の際など,かついだ神輿を振り動かすこと。
(2)叡山の僧が強訴のため日吉神社の神輿をかつぎまわって訴えたこと。

神輿洗い

みこしあらい [4] 【神輿洗い】
神幸に先立って,神輿を洗い清める儀式。各所で行われるが京都八坂神社のものが有名。八坂神社では,祇園会の前後七月一〇日と七月二八日に鴨川四条橋の東で神輿に水をそそぐ儀式が行われる。[季]夏。

神農

しんのう 【神農】
(1)中国の古伝説上の帝王。三皇の一。炎帝ともいう。牛首人身。鍬(クワ)などの農具を発明し,五穀をまいて人類に農業を教え,また,百草をなめて薬草を見分け,医薬の道を開いたと伝える。
(2)「親分」をいう露天商・的屋(テキヤ)の隠語。

神農本草経

しんのうほんぞうきょう 【神農本草経】
医神神農の名を冠した中国最古の薬物書。後漢時代の作。三六五種の薬品を収載。500年頃,梁の陶弘景が復元編集したもの三巻が後世に伝わる。

神農祭

しんのうさい [3] 【神農祭】
薬種商が,冬至の日に医薬の祖とされる神農をまつって祝う行事。大阪の道修(ドシヨウ)町の少彦名(スクナビコナ)神社が著名。[季]冬。

神辺

かんなべ 【神辺】
広島県南東部,深安郡の町。古くは備後国の中心,近世は山陽道の宿駅として栄えた。

神迎え

かみむかえ [3] 【神迎え】
陰暦一〇月晦日(ミソカ)の夜,または一一月一日の早朝に,出雲大社から帰ってくるといわれる神を迎える祭り。
⇔神送り
[季]冬。《野々宮や四五人よりて―/野村泊月》

神近

かみちか 【神近】
姓氏の一。

神近市子

かみちかいちこ 【神近市子】
(1888-1981) 評論家・政治家。長崎県生まれ。津田英学塾在学中に青鞜社に参加。東京日日新聞の記者を経て,文筆・評論に活躍。1953年社会党から衆議院議員に当選。売春防止法の成立などに尽力。

神送り

かみおくり [3] 【神送り】
(1)陰暦九月三〇日または一〇月一日,出雲に旅立つ神を送り出すこと。また,その日の宮参り。
⇔神迎え
[季]冬。《荒るゝものと知ればたふとし―/鬼貫》
(2)疫病神を追い払うこと。また,その儀礼。

神通

じんずう [0] 【神通】
〔仏〕 超人的能力。通力。通。「―もなき人々の命を捨て/栂尾明恵上人遺訓」
→六神通(ロクジンズウ)

神通力

じんつうりき [3] 【神通力】
⇒じんずうりき(神通力)

神通力

じんずうりき [3] 【神通力】
〔「じんつうりき」とも〕
人間の思慮でははかれない,不思議な霊妙自在の力。

神通力

じんつうりき【神通力】
a supernatural power.

神通川

じんづうがわ 【神通川】
⇒じんずうがわ(神通川)

神通川

じんずうがわ ジンヅウガハ 【神通川】
富山県の中央部を北流し,富山平野を貫通して富山湾に注ぐ川。上流は飛騨山地に発する宮川と高原川。長さ120キロメートル。上・中流には発電所が多い。じんづうがわ。

神速

しんそく [0] 【神速】 (名・形動)[文]ナリ
人間わざとは思えないほど速い・こと(さま)。じんそく。「―果敢」「挙動脱兎の如く―にして聊(イササ)か間(カン)なく/外科室(鏡花)」

神遊び

かみあそび 【神遊び】
神前で歌舞を奏すること。また,その歌舞。「隠れし神を出さんとて八百万(ヤオヨロズ)の―,これぞ神楽のはじめなる/謡曲・三輪」

神道

しんどう 【神道】
⇒しんとう(神道)

神道

しんとう【神道】
Shinto(ism).

神道

しんとう [1] 【神道】
(1)日本民族固有の伝統的な宗教的実践と,それを支えている生活態度および理念。アニミズムやシャーマニズムなどから発し,次第に祖先神・氏神・国祖神の崇拝を中心とするものになり,大和朝廷によって国家的祭祀(サイシ)として制度化された。外来信仰である仏教に対して形成された概念で,その後,仏教や儒教の影響を受けながら,両部神道・伊勢神道・吉田神道・垂加神道・復古神道など多くの神道理論が生まれた。明治以後,神社は国家の管理下に置かれ,伊勢神宮を頂点とする国家神道が形成されたが,第二次大戦後,神道指令により解体された。かんながらの道。
(2)仏教に対して,鬼神を信ずる邪教。「若くより邪見深くして―に仕へて三宝を信ぜず/今昔 7」

神道五部書

しんとうごぶしょ [1][2] 【神道五部書】
伊勢神道の根本教典とされる「天照坐伊勢二所皇太神宮御鎮座次第記」「伊勢二所皇太神御鎮座伝記」「豊受皇太神御鎮座本紀」「造伊勢二所太神宮宝基本紀」「倭姫命世記」の五書。伊勢神宮外宮の神官度会(ワタライ)氏が内宮に対し,その地位を引き上げるために古人に仮託して創作したものとされる。

神道修成派

しんとうしゅうせいは 【神道修成派】
神道十三派の一。新田邦光(クニテル)が創始。1876年(明治9)に独立。造化の三神を尊信し,三神より受けた心魂こそ一身の根本であるから,これを愛養保存・修理固成することが大切だと説く。山岳信仰の講社を基盤としている。修成派。

神道十三派

しんとうじゅうさんぱ [1][3][7] 【神道十三派】
第二次大戦まで,神社神道(国家神道)に対し,教祖・教理・教会・教師の宗教的組織をもち,宗教団体として公認されていた教派神道の一三の教派。
→神道十三派[表]

神道唯一教

しんとうゆいいちきょう 【神道唯一教】
〔両部神道に対し,ただ一つのかんながらの道を説く教えの意〕
吉田神道の別名。

神道夢想流

しんとうむそうりゅう 【神道夢想流】
杖術・棒術などの一派。夢想権之助(本姓,平野)勝吉が宮本武蔵に敗れて発奮し,杖の用法を考案したという。黒田藩に伝承した。

神道大成教

しんとうたいせいきょう 【神道大成教】
神道十三派の一。幕臣平山省斎が1882年(明治15)に「大成教」の名で創始。1952年(昭和27)現名に改称。

神道大教

しんとうだいきょう 【神道大教】
神道十三派の一。教派化した神道事務局が,1884年(明治17)稲葉正邦を管長として純然たる教団となったもの。初め「神道」と称したが,1940年(昭和15)現在名に改称。宮中三殿に奉戴された神霊をまつり,かんながらの道を実践・宣揚することを主旨とする。

神道指令

しんとうしれい 【神道指令】
1945年(昭和20),GHQ が日本政府に対して発した覚書「国家神道・神社神道に対する政府の保証・支援・保全・監督ならびに弘布の廃止に関する件」の通称。この結果,神社は在来の国家的性格を改めて宗教法人として発足することとなった。

神道流

しんとうりゅう 【神道流】
剣・槍・薙刀(ナギナタ)・忍術・軍学などの一派。祖は飯篠(イイザサ)長威斎家直。塚原卜伝の新当流,上泉秀綱の新陰流と鼎立(テイリツ)して後世まで影響を及ぼし,分派も多い。天真正伝香取神道流。

神道無念流

しんとうむねんりゅう 【神道無念流】
剣・居合術の一派。祖は福井兵右衛門嘉平(ヨシヒラ)(1701-1782)。門人,戸賀崎熊太郎のときから名声が高まったという。

神道集

しんとうしゅう シンタウシフ 【神道集】
説話集。一〇巻,五〇条。文和・延文年間(1352-1361)に安居院(アグイ)流唱導関係者の手により成ると見られる。東国を中心とした神社の由来・縁起などの説話をおさめる。地方民衆のための唱導書か。諸社根元抄。神道根元抄。

神遣ふ

かむやら・う 【神遣ふ】 (動ハ四)
神意により追放する。「手足の爪も抜かしめて,―・ひやらひき/古事記(上)」

神部

かんべ [1] 【神部】
(1)「神戸(カンベ)」に同じ。
(2)大和朝廷の祭祀に奉仕した神官。
(3)律令制下,神祇(ジンギ)官の雑事に使用された伴部(トモベ)。かんとものお。

神部署

かんべしょ [0] 【神部署】
⇒神宮(ジングウ)神部署

神都

しんと [1] 【神都】
伊勢神宮のある,三重県伊勢市の異名。

神酒

みき [0][1] 【神酒・御酒】
〔「み」は接頭語,「き」は酒〕
酒の美称。また,神に供える酒。おみき。

神酒

みわ 【神酒・御酒】
神にささげる酒。みき。「泣沢の神社(モリ)に―据ゑ祈れども/万葉 202」

神酒

しんしゅ [1][0] 【神酒】
神に供える酒。おみき。

神采

しんさい [0] 【神彩・神采】
すぐれた風貌(フウボウ)。

神鏡

しんきょう [0] 【神鏡】
(1)三種の神器の一,八咫(ヤタ)の鏡のこと。
(2)神社などで神霊としてまつる鏡。
(3)神社で,御神体の前に置く鏡。

神門

しんもん [0][1] 【神門】
〔「じんもん」とも〕
神社の門。

神降ろし

かみおろし [3] 【神降ろし】 (名)スル
(1)祭りの初めに神霊を天から祭場に招き迎えること。
⇔神上げ
(2)巫女(ミコ)が神の託宣を受けるために,祈って神霊を我が身に乗り移らせること。降霊。
(3)起請文(キシヨウモン)で誓約のために神々の名を連ね記すこと。また,それを書いた箇所。

神階

しんかい [0] 【神階】
⇒しんい(神位)(1)

神隠し

かみかくし [3] 【神隠し】
(1)子供などが不意に行方不明になり,探しても容易に見つからなかったり,茫然自失の状態で発見されたとき,それを天狗・迷わし神・隠し神など超自然的なものに隠されたと考えたもの。「―にあう」
(2)服喪(フクモ)中,白紙を張って神棚を隠すこと。

神隠る

かみがく・る 【神隠る】 (動ラ下二)
天皇が崩御(ホウギヨ)する。おかくれになる。「天皇―・れ給ひては/読本・雨月(白峯)」

神隠れ

かみがくれ 【神隠れ】
神の姿が見えなくなること。また,貴人の死にもいう。「岩橋の末絶えて―にぞなりにける/謡曲・葛城」

神集い

かみつどい [3] 【神集い】
神々の集まり。陰暦一〇月,諸国の神が出雲に集まること。

神集ふ

かむつど・う 【神集ふ】
■一■ (動ハ四)
神々が集まる。「天の安の河原に―・ひ/古事記(上訓)」
■二■ (動ハ下二)
神々を集める。「八百万(ヤオヨロズ)の神たちを―・へ/祝詞(六月晦大祇)」

神霊

しんれい [0] 【神霊】
(1)神。神のみたま。また,神のすぐれた徳。
(2)たましい。霊魂。

神霊矢口渡

しんれいやぐちのわたし 【神霊矢口渡】
人形浄瑠璃。時代物。福内鬼外(平賀源内)作。1770年初演。通称「矢口渡」。「太平記」に取材し,新田義興(ヨシオキ)の武蔵(ムサシ)国矢口の渡しでの横死,義興の弟義岑(ヨシミネ)らの苦心談,新田神社の縁起などを脚色。渡し守の娘お舟と義岑との悲恋を描いた四段目の「頓兵衛内」の場が名高い。

神韻

しんいん [0] 【神韻】
芸術作品などの,人間の作ったものとは思われないようなすぐれた趣。「―を帯びる」

神韻縹渺

しんいんひょうびょう [0] 【神韻縹渺】 (ト|タル)[文]形動タリ
芸術作品のきわめてすぐれたさま。「―としたおもむき」

神韻説

しんいんせつ [3] 【神韻説】
中国,清代の詩人,王士禎の唱えた詩論。自然と我とが融け合った境地に生まれる,余韻・余情のこもった詩を最上とする主張。

神領

しんりょう [1][0] 【神領】
〔「じんりょう」とも〕
神事・造営などの費用にあてるための,神社の領地。社領。

神頭

じんどう [0] 【神頭】
〔「実頭(ジツトウ)」の転か〕
鏃(ヤジリ)の一種。形は鏑矢(カブラヤ)の鏑に似るが,中をえぐらず,先端を平らに切ったもの。普通は木製で,挟み物・草鹿(クサジシ)・丸物などを傷つけずに射るための的矢(マトヤ)であるが,鉄製の実戦的なものもある。磁頭。
神頭[図]

神頼み

かみだのみ [3] 【神頼み】
神に祈り頼むこと。「苦しい時の―」

神頼みする

かみだのみ【神頼みする】
pray for divine aid.

神風

かむかぜ 【神風】
「かみかぜ(神風){(1)}」に同じ。「―にい吹き惑はし/万葉 199」

神風

しんぷう [0] 【神風】
神が吹かせるという風。かみかぜ。

神風

かみかぜ【神風】
(1) a divine wind;the timely rescue of Providence.(2) a Kamikaze;a suicide pilot (特攻隊員).
‖神風運転手 a reckless driver.

神風

かみかぜ [2] 【神風】
(1)危難を救おうとして神が吹かせるという激しい風。特に元寇(ゲンコウ)の際,元の軍船を襲った大風。
(2)〔特攻隊の名としたことから〕
無謀で命知らずなこと。「―タクシー」

神風の

かむかぜの 【神風の】 (枕詞)
「伊勢」にかかる。「―伊勢の海の大石(オイシ)に/古事記(中)」
〔伊勢は古来暴風が多く,天照大神の鎮座する地であるところからその風を神風と称して神風の吹く地の意からとする説や,「神風の息吹」のイと同音であるからとする説などがある〕

神風の

かみかぜの 【神風の】 (枕詞)
「伊勢」にかかる。「―伊勢の浜荻折りふせて/新古今(羇旅)」

神風や

かみかぜや 【神風や】 (枕詞)
「伊勢」にかかる。また,「五十鈴川(イスズガワ)」「玉串(タマグシ)」など,伊勢神宮に関係のある地名や事物にもかかる。「―五十鈴川波数知らず/新古今(神祇)」

神風連

しんぷうれん 【神風連】
〔「じんぷうれん」とも〕
太田黒伴雄ら熊本の不平士族を中心とする,復古的攘夷主義を唱える政治結社。1876年(明治9)10月,廃刀令を不満として蜂起し,熊本鎮台・県庁を襲撃したがまもなく鎮圧された。敬神(ケイシン)党。

神館

かむだち 【神館】
⇒かんだち(神館)

神館

かんだち 【神館】
神社の近くに設け,神事や潔斎の時,神官などの籠る建物。物忌みの館。かむだち。こうだち。

神饌

しんせん [0] 【神饌】
神祇(ジンギ)に供える飲食物の総称。稲・米・酒・餅・魚・鳥・蔬菜(ソサイ)・果実・塩・水など。供物。みけ。

神饗

しんきょう [0] 【神饗】
酒や食物などを供えて神を祀(マツ)ること。

神馬

しんば [1] 【神馬】
⇒しんめ(神馬)

神馬

しんめ [1] 【神馬】
〔「じんめ」「しんば」とも〕
(1)神霊の乗り物として神聖視されている馬。白馬を特に重んじる。
(2)神社に奉納された馬。神駒(カミコマ)。

神験

しんけん [0] 【神験】
神の霊験。不思議な霊験。

神髄

しんずい [0][1] 【神髄・真髄】
物事の最もかんじんな点。その道の奥義。「剣の道の―をきわめる」

神鬼

しんき [1] 【神鬼】
(1)神と鬼。
(2)鬼神。

神魂

しんこん [1][0] 【心魂・神魂】
たましい。精神。「―を傾ける」

神魂命

かみむすびのみこと 【神皇産霊尊・神魂命】
〔古くは「かむみむすひ」。「かみむすび」は後世「結びの神」と混同され,また m 音の重複を避けて生じた呼称〕
記紀神話で,天地開闢(カイビヤク)のとき,高天原(タカマノハラ)に出現した神。生成力の神格化。神産巣日神。

神鹿

しんろく [0][1] 【神鹿】
神社で飼っているシカ。

神龕

しんがん [0] 【神龕】
神体を安置する所。ほこら。神殿。

祟り

たたり [1] 【祟り】
〔動詞「たたる(祟)」の連用形から〕
(1)神仏や霊がその意に反する人間の行為に対してもたらすとがめ・災禍。
(2)ある行為のむくいとして受ける災難。「毎日の夜ふかしの―」

祟り目

たたりめ [0][4] 【祟り目】
たたりに遭うとき。災難に遭うとき。「弱り目に―」

祟る

たた・る [0][2] 【祟る】 (動ラ五[四])
(1)神仏・怨霊・物の怪(ケ)などが災いをする。「悪霊が―・る」「ふりにし恋の神さびて―・るに/古今(雑体)」
(2)ある行為が原因となって悪い結果をもたらす。「無理が―・って病む」

祟る

たたる【祟る】
bring evil[a curse] <upon> ;curse;→英和
haunt (怨霊(おんりよう)が).→英和

祟を受ける

たたり【祟を受ける】
incur a curse;→英和
be cursed <with> .あとの〜が恐ろしい You will have to pay dearly for it.

ほこら【祠】
a (small) shrine.

ほこら [0] 【祠・叢祠】
〔「ほくら(神庫)」の転という〕
神をまつった小さいやしろ。

祠号

しごう [1] 【祠号】
神社の称号。

祠堂

しどう [0][1] 【祠堂】
(1)寺で,檀家の位牌(イハイ)をまつる堂。在家では,祖先をまつる部屋や堂。たまや。みたまや。持仏堂。位牌堂。廟(ビヨウ)。
(2)ほこら。やしろ。

祠堂地

しどうち [2] 【祠堂地】
(1)堂塔建立のために寄進した土地。
(2)その土地の収入を祖先供養の費用に充てるよう寺院に寄進された土地。

祠堂米

しどうまい [0] 【祠堂米】
祠堂金の代わりに納める米。

祠堂金

しどうきん [0] 【祠堂金】
寺の祠堂にまつってある先祖の供養料として寺に納める金。中世・近世,寺院はこれを貸し付けて利益を得ていた。無尽財。長生銭。祠堂銀。祠堂銭。

祠宇

しう [1] 【祠宇】
(1)やしろ。神社。
(2)教派神道で,主神を鎮祭し,儀式を執行,公衆の参拝に供する施設。

祠官

しかん [0] 【祠官】
(1)神社に仕える神職。
(2)1871年(明治4)府県社および郷社に置かれた神職の長。のち社司と改称。

祠廟

しびょう [0] 【祠廟】
やしろとみたまや。また,やしろ。

祠掌

ししょう [0] 【祠掌】
社掌(シヤシヨウ)の旧称。

祠部

しぶ 【祠部】
神祇官(ジンギカン)の唐名。

しょう シヤウ [1] 【祥】
きざし。しるし。特に,めでたいしるし。「キキンノ―/ヘボン」

さが 【祥・前兆】
〔「性(サガ)」と同源〕
しるし。きざし。「大雨狭穂より発(フ)り来て面(カオ)を濡らすとみつるは,是何の―ならむ/日本書紀(垂仁訓)」

祥啓

しょうけい シヤウケイ 【祥啓】
室町時代の禅僧・画僧。字(アザナ)は賢江。祥啓は諱(イミナ)。建長寺の書記となったので啓書記とも称す。芸阿弥に師事,山水画をよくし,輪郭線の太い簡素な作風で鎌倉水墨画の代表とされる。生没年未詳。

祥忌

しょうき シヤウ― [1] 【正忌・祥忌】
人の死亡した月日と同じ月日。祥月(シヨウツキ)命日。

祥慶

しょうけい シヤウ― [0] 【祥慶】 (名・形動)[文]ナリ
よろこばしいこと。めでたいこと。また,そのさま。

祥月

しょうつき シヤウ― [0][1] 【祥月】
人の死後一周忌以降の,故人の死んだ月と同じ月。

祥月命日

しょうつき【祥月命日】
the anniversary of a person's death.

祥月命日

しょうつきめいにち シヤウ― [5] 【祥月命日】
人の死後一周忌以降の,故人の死んだ月日と同じ月日。正忌。

祥気

しょうき シヤウ― [1] 【祥気】
めでたいことが起こりそうな気配。

祥瑞

しょんずい [0] 【祥瑞】
中国,明末・清初に作られた染め付け磁器。素地は精白で,丸紋のつなぎ,あるいは散らしの中に,花鳥風月・人物・幾何学模様などを描いたものが多い。諸説あるが日本の茶人の注文により,中国の景徳鎮で焼かれたものと思われる。底に「五良大甫呉祥瑞造」の銘があり,古来染め付け磁器の最上とされる。祥瑞手。呉祥瑞。
〔銘は「呉」「祥瑞」ともに地名とする説,「五良大甫」「呉祥瑞」は人名とする説などがある〕

祥瑞

しょうずい シヤウ― [0] 【祥瑞】
めでたいことのあるしるし。吉兆。瑞祥。
→しょんずい

祥雲

しょううん シヤウ― [0] 【祥雲】
めでたいきざしの雲。瑞雲(ズイウン)。

ぴょう ペウ 【票】 (接尾)
「ひょう(票)」に同じ。「一〇―の差」

ひょう【票】
a vote.→英和
〜を投じる vote <for a person> .

ひょう ヘウ 【票】
■一■ [0] (名)
選挙で投票する紙片。また,その数。「―を投ずる」「―を読む」「―が伸びる」「浮動―」
■二■ (接尾)
助数詞。投票数を数えるのに用いる。「わずか五―差で敗れた」
〔上に来る語によって,「びょう」「ぴょう」ともなる〕

びょう ベウ 【票】 (接尾)
「ひょう(票)」に同じ。「一三―の差」

票割れ

ひょうわれ ヘウ― [0] 【票割れ】
選挙で,複数の立候補者に票が分散すること。「乱立による―」

票固め

ひょうがため ヘウ― [3] 【票固め】
選挙の前に,自分に入れてくれそうな票を確保するために運動・工作すること。

票差

ひょうさ ヘウ― [0] 【票差】
選挙で,得票数の差。

票数

ひょうすう【票数】
(the number of) votes.

票決

ひょうけつ ヘウ― [0] 【票決】 (名)スル
議案などを,投票によって決定すること。

票田

ひょうでん ヘウ― [0] 【票田】
選挙で,得票の多い土地を収穫をあげる田にたとえた語。「 A 氏は郡部を―とする」

票田

ひょうでん【票田】
a voting district <that favors the Liberal Democrats> .

票読み

ひょうよみ ヘウ― [0] 【票読み】 (名)スル
(1)投票された票を数えること。
(2)選挙前に,得票数を予想すること。「―の段階にはいる」

票読みする

ひょうよみ【票読みする】
count the ballots[votes];estimate the number of votes <in favor of a person> .

まつり [0] 【祭(り)】
〔動詞「祭る」の連用形から〕
(1)神や祖先の霊をまつること。
 (ア)祭祀(サイシ)。祭儀。「矢島氏の―を絶つに忍びぬと云ふを以て/渋江抽斎(鴎外)」「―をつかさどらむ者は天穂日命是なり/日本書紀(神代下訓)」
 (イ)特に,毎年きまった日に人々が神社に集まって行う神をまつる儀式と,それにともなって催される神楽(カグラ)などの諸行事をいう。祭礼。おまつり。「鎮守様の―」
(2)記念・祝賀・宣伝などのために催される行事。「港―」「古本―」
(3)特に,京都賀茂神社の祭り。賀茂祭。葵祭(アオイマツリ)。「四月,―の頃いとをかし/枕草子 5」
(4)近世,江戸の二大祭り。日枝(ヒエ)山王神社の祭りと神田明神の祭りをいう。
(5)情交。おまつり。
〔俳句では夏の祭りを総称して祭りといい,春祭り・秋祭りと区別する。[季]夏〕

まち [2] 【待・祭】
ある定まった日に人々が集まり,忌みごもりして夜を明かすこと。また,その行事。まつり。「庚申―」「二十三夜―」

祭の使い

まつりのつかい 【祭の使い】
賀茂祭などの奉幣の勅使。

祭の帰さ

まつりのかえさ 【祭の帰さ】
賀茂祭の翌日,斎王(イツキノミコ)が上社から斎院に帰ること。また,その行列。「―見るとて/枕草子 41」

祭の除目

まつりのじもく 【祭の除目】
臨時の除目の一。賀茂祭の供奉(グブ)官を任命するもの。

祭り

まつり [0] 【祭(り)】
〔動詞「祭る」の連用形から〕
(1)神や祖先の霊をまつること。
 (ア)祭祀(サイシ)。祭儀。「矢島氏の―を絶つに忍びぬと云ふを以て/渋江抽斎(鴎外)」「―をつかさどらむ者は天穂日命是なり/日本書紀(神代下訓)」
 (イ)特に,毎年きまった日に人々が神社に集まって行う神をまつる儀式と,それにともなって催される神楽(カグラ)などの諸行事をいう。祭礼。おまつり。「鎮守様の―」
(2)記念・祝賀・宣伝などのために催される行事。「港―」「古本―」
(3)特に,京都賀茂神社の祭り。賀茂祭。葵祭(アオイマツリ)。「四月,―の頃いとをかし/枕草子 5」
(4)近世,江戸の二大祭り。日枝(ヒエ)山王神社の祭りと神田明神の祭りをいう。
(5)情交。おまつり。
〔俳句では夏の祭りを総称して祭りといい,春祭り・秋祭りと区別する。[季]夏〕

祭り

まつり【祭り】
a festival;→英和
a celebration.〜をする hold a festival.お〜気分で in festive mood.

祭り上げる

まつりあげる【祭り上げる】
set up <a person as chairman> .

祭り上げる

まつりあ・げる [5] 【祭り上げる】 (動ガ下一)
(1)尊いものとしてあがめる。
(2)まわりの者がおだてるようにしてある地位につける。「会長に―・げる」
(3)おだてあげる。「師匠,師匠と―・げる」

祭り囃子

まつりばやし [4] 【祭り囃子】
祭礼の気分を盛り上げるための,笛・太鼓・鉦(カネ)などによるお囃子。[季]夏。

祭り屋

まつりや 【祭(り)屋】
死者の霊をまつるための建物。廟(ビヨウ)。おたまや。「己が祖(オヤ)の―を葛城の高宮に立てて/日本書紀(皇極訓)」

祭り月

まつりづき [3] 【祭(り)月】
〔葵祭が行われたことから〕
陰暦四月の異名。

祭り込む

まつりこ・む [4] 【祭り込む】 (動マ五[四])
(1)尊いものとしてまつる。「先祖代々の墓の中に新仏を―・む/趣味の遺伝(漱石)」
(2)まつりあげる。「名誉会長に―・む」

祭り酒

まつりざけ [3] 【祭(り)酒】
祭りの際,神に供えたり人にふるまったりする酒。

祭る

まつる【祭る】
hold a (religious) service for one's ancestors (先祖の霊を);enshrine (神社に).→英和

祭る

まつ・る [0] 【祭る・祀る】 (動ラ五[四])
(1)飲食物などを供えたりして儀式を行い,神を招き,慰めたり祈願したりする。「神を―・る」「船霊(フナダマ)を―・る」「皇太后の御体不予したまふ,天神地祇を―・る/続紀(天平宝字四)」
(2)神としてあがめ,一定の場所に安置する。「戦死者の霊を―・った神社」
(3)あがめて上位にすえる。まつりあげる。「隠居は城井の一間に―・られて/二人女房(紅葉)」
[可能] まつれる

祭主

さいしゅ【祭主】
the chief mourner (喪主);the master of religious rites (司祭者).

祭主

さいしゅ [1] 【祭主】
(1)祭祀(サイシ)を主宰する人。斎主。
(2)伊勢神宮の神職の長。昔は大中臣氏の世襲。明治以降第二次大戦以前は皇族がそれに任ぜられた。

祭事

さいじ [1] 【祭事】
まつり。神事。「―を執り行う」

祭使

さいし [1] 【祭使】
諸社の祭礼に際し朝廷から奉幣のために派遣される勅使。
→例幣使

祭供

さいぐ [1] 【祭供】
祭儀に供え物をすること。また,その物。

祭儀

さいぎ [1] 【祭儀】
聖所や神殿で行われる儀礼。祭祀(サイシ)。

祭具

さいぐ [1] 【祭具】
祭祀(サイシ)に用いられる道具・器具。

祭典

さいてん [0] 【祭典】
(1)祭りの儀式。祭り。
(2)盛大で華やかな行事。「スポーツの―」

祭典

さいてん【祭典】
⇒祭礼.

祭典競技

さいてんきょうぎ [5] 【祭典競技】
ある特定の神々への祭祀儀礼の一環として行われる競技。古代ギリシャのオリンピア祭(古代オリンピック競技)はゼウス神に捧げられたもの。

祭司

さいし【祭司】
a (an officiating) priest.

祭司

さいし [1] 【祭司】
宗教上の儀式を執行する職能者。

祭器

さいき [1] 【祭器】
祭祀(サイシ)に用いる器具。祭具。

祭場

さいじょう [0] 【祭場】
祭りを行う場所。祭祀埸。

祭壇

さいだん [0] 【祭壇】
宗教的儀式を行うときに,神霊をまつったり,供物を捧げたりするためにつくった壇。祭事を行う壇。

祭壇

さいだん【祭壇】
<prepare> an alter.→英和

祭壇座

さいだんざ [0] 【祭壇座】
〔(ラテン) Ara〕
南天の星座。八月上旬の宵に南中する。日本からはその一部しか見えない。

祭天

さいてん [0] 【祭天】
天をまつること。中国では大祭の一つとされ,古くは天子だけが行なった。

祭奠

さいてん [0] 【祭奠】
祭りの供物。転じて,祭り。

祭屋

まつりや 【祭(り)屋】
死者の霊をまつるための建物。廟(ビヨウ)。おたまや。「己が祖(オヤ)の―を葛城の高宮に立てて/日本書紀(皇極訓)」

祭式

さいしき [0] 【祭式】
祭典の順序次第と作法。

祭政

さいせい [0] 【祭政】
祭祀(サイシ)と政治。

祭政

さいせい【祭政(一致)】
(the unity of) the church and state.

祭政一致

さいせいいっち [0] 【祭政一致】
祭祀(サイシ)と政治とが一元化していること。宗教的行事の主宰者と政治の主権者とが一致すること。また,その思想並びに政治形態。古代社会に多い。政教一致。

祭文

さいもん [0][1] 【祭文】
(1)祭りのとき,神に奉ることば。祝詞(ノリト)。さいぶん。
(2) [1]
「歌祭文(ウタザイモン)」に同じ。祭文節。
(3)「祭文語り」の略。

祭文

さいぶん [0] 【祭文】
⇒さいもん(祭文)

祭文節

さいもんぶし [0] 【祭文節】
「歌祭文(ウタザイモン)」に同じ。

祭文語り

さいもんかたり [5] 【祭文語り】
山伏などがほら貝や錫杖(シヤクジヨウ)などを鳴らして祭文を語り,門付(カドヅケ)して歩いたもの(貝祭文・でろれん祭文)。江戸初期には三味線を伴奏に流行歌謡や浄瑠璃を取り入れた人情物(歌祭文)を語る芸人と化した。浪曲の源流ともいわれる。さいもんよみ。

祭文読み

さいもんよみ [0][6] 【祭文読み】
「祭文語り」に同じ。

祭日

さいじつ【祭日】
a national[ <米> legal, <英> bank]holiday;a red-letter day;a festival day.

祭日

さいじつ [0] 【祭日】
(1)「国民の祝日」の通称。「日曜・―は休みます」
(2)皇室で祭典のある日。大祭日と小祭日とがある。
(3)神社などで祭礼のある日。
(4)神道で,死者の霊をまつる日。

祭月

まつりづき [3] 【祭(り)月】
〔葵祭が行われたことから〕
陰暦四月の異名。

祭服

さいふく [0] 【祭服】
祭主・神官やキリスト教の司祭と侍者などが祭祀(サイシ)のときに着る衣服。

祭殿

さいでん [0] 【祭殿】
祭りの儀式を行う建物。

祭物

さいもつ [0] 【祭物】
祭時に神前に供える物。

祭田

さいでん [0] 【祭田】
(1)神社の所領で,神饌(シンセン)や神事の費用をまかなう田。
(2)収穫米を祭礼費用などにするため,氏子が神社に寄進した上で耕す田。

祭礼

さいれい [0] 【祭礼】
神社などの祭り。祭りの儀式。祭典。

祭礼

さいれい【祭礼】
<hold> a festival.→英和

祭礼草子

さいれいぞうし 【祭礼草子】
絵巻物。一巻。室町時代の作。祭礼のありさまを当時の風俗とともに描いたもの。大和絵風の描法で,土佐光重作と伝えられる。

祭祀

さいし【祭祀】
<perform> religious service.

祭祀

さいし [1] 【祭祀】
神々や祖先などをまつること。祭典。祭儀。まつり。「時々祖先を―する為に/新聞雑誌 14」

祭祀大権

さいしたいけん [4] 【祭祀大権】
旧憲法下で,国家最高の祭主として皇祖皇宗,歴代の皇霊・天神・地祇をまつる天皇の権限。

祭祀料

さいしりょう [3] 【祭祀料】
祭りや祈祷(キトウ)の費用として司祭者に納める金品。

祭祀相続

さいしそうぞく [4] 【祭祀相続】
祖先の祭祀をつかさどる地位を相続すること。民法では,財産相続から切り離し,祭具・墳墓などは祭祀をつかさどる者が慣習に従ってこれを承継するとする。

祭祀遺跡

さいしいせき [4] 【祭祀遺跡】
古墳時代を中心とする時期に,山岳・島・沼沢などの自然を対象に神霊をまつったことが,付近の出土品によって認められる遺跡。奈良県の三輪山,福岡県の沖ノ島遺跡などがその例。

祭神

さいじん [0] 【祭神】
その神社に祭られている神。

祭酒

まつりざけ [3] 【祭(り)酒】
祭りの際,神に供えたり人にふるまったりする酒。

祭酒

さいしゅ [1][0] 【祭酒】
(1)古代中国で,宴会のとき席上の尊者がまず酒を供えて地の神をまつること。
(2)漢代以後の中国で,学政をつかさどる長官。博士祭酒。国子祭酒。
(3)大学頭(ダイガクノカミ)の唐名。

祷り

いのり [3] 【祈り・祷り】
(1)祈ること。神仏に加護・救済などを請い願うこと。祈願。祈祷(キトウ)。祈念。「―をささげる」
(2)能楽でワキの僧や山伏が数珠をもんで,襲ってくるシテの鬼女を祈り伏せる動きの激しい所作。大小太鼓ではやし,笛があしらいを吹く。祈り働き。「葵上(アオイノウエ)」「安達原(アダチガハラ)」「道成寺」などにある。

祷る

いの・る [2] 【祈る・祷る】 (動ラ五[四])
〔「斎(イ)宣(ノ)る」の意か〕
(1)神や仏に願う。祈願する。「神に―・る」「―・るような気持ち」
〔古くは助詞「を」をとり,「天地の神を―・りてさつ矢貫(ヌ)き/万葉 4374」のように用いた〕
(2)心から願っている。希望する。望む。「御健闘を―・ります」
[可能] いのれる

祷祀

とうし タウ― [1] 【祷祀】
いのりまつること。いのり。

きん [1] 【禁】
禁じていること。禁じられていること。禁止。禁令。「―を犯す」

きん【禁】
(a) prohibition;→英和
<violate> a ban.→英和

禁じる

きんじる【禁じる】
(1) forbid <a person to do> ;→英和
prohibit <a person from doing> .→英和
(2) restrain;→英和
suppress <one's tears> (押える).→英和

禁じる

きん・じる [0][3] 【禁じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「禁ずる」の上一段化〕
「禁ずる」に同じ。「喫煙を―・じる」

禁じ得ない

きんじえ∘ない 【禁じ得ない】 (連語)
(ある感情を)抑えることができない。「同情の念を―∘ない」

禁じ手

きんじて [0] 【禁じ手】
相撲・囲碁・将棋などで,使うことを禁じられている手。きんて。

禁ず

きん・ず 【禁ず】 (動サ変)
⇒きんずる

禁ずる

きん・ずる [0][3] 【禁ずる】 (動サ変)[文]サ変 きん・ず
(1)人の行動をとどめる。禁止する。禁じる。「無断立ち入りを―・ずる」「山伏ヲ堅ウ―・ゼラルル/日葡」
(2)おしこめる。「重き罪を憎みて速に獄(ヒトヤ)に―・じつ/今昔 12」

禁む

いさ・む 【諫む・禁む】 (動マ下二)
⇒いさめる

禁め

いさめ [3][0] 【諫め・禁め】
(1)忠告。諫言(カンゲン)。《諫》「部下の―にも耳をかさない」
(2)犯してはならない掟(オキテ)。「あふみちは神の―にさはらねど/和泉式部日記」

禁める

いさ・める [3] 【諫める・禁める】 (動マ下一)[文]マ下二 いさ・む
(1)目上の人に不正や欠点を改めるよう忠告する。諫言(カンゲン)する。《諫》「国王に政治を正すように―・める」
(2)禁止する。制止する。「神の―・むる道ならなくに/伊勢 71」

禁め鳥

とどめどり 【禁め鳥】
〔鶯宿梅(オウシユクバイ)の故事で,村上天皇が梅の木を断念したことから〕
ウグイスの異名。「―とは鶯を云ふ也/和歌呉竹集」

禁中

きんちゅう [1] 【禁中】
〔禁闕(キンケツ)の中の意〕
皇居。宮中。

禁中並公家諸法度

きんちゅうならびにくげしょはっと 【禁中並公家諸法度】
江戸幕府の対朝廷・公家規制政策の基本法令。全一七条。金地院(コンチイン)崇伝の起草。1615年発令。以後幕末まで改訂されなかった。公家諸法度。公家法度。

禁令

きんれい [0] 【禁令】
ある行為を禁止する法令。「―を犯す」

禁令

きんれい【禁令】
(a) prohibition;→英和
<lift> a ban.→英和

禁伐

きんばつ [0] 【禁伐】
森林などの樹木を切ることを禁止すること。「―林」

禁内

きんだい [0] 【禁内】
宮中。禁中。

禁制

きんせい【禁制】
prohibition;→英和
a ban.→英和
〜の prohibited <goods> ;forbidden.→英和
‖禁制品 contraband[prohibited]goods.女人禁制 <be> closed to women; <掲示> No Women Admitted.

禁制

きんせい [0] 【禁制】 (名)スル
〔古くは「きんぜい」〕
(1)ある行為を禁止すること。また,その法規。「―をおかす」「女人―」
(2)和歌・俳諧などで,用いてはならない方式や言葉。

禁制原理

きんせいげんり [5] 【禁制原理】
⇒パウリの原理(ゲンリ)

禁制品

きんせいひん [0] 【禁制品】
法令によって,輸出・輸入あるいは売買・譲渡・貸借などを禁止されている物品。

禁制線

きんせいせん [0] 【禁制線】
原子・分子などで,あるエネルギー状態間の遷移が禁止されていて,通常の条件では観測されないが,特殊な条件の下では遷移がおこって観測される弱いスペクトル線。

禁則

きんそく [0] 【禁則】
禁止する事柄を定めた規則。

禁則処理

きんそくしょり [5] 【禁則処理】
コンピューター組版やワード-プロセッサーの文字表示などで,行頭に句読点や括弧の受けなどを置かない,というような一定の禁則によって,文字を適切な位置に移動し,生じた空きを調整すること。あらかじめプログラムの中に禁則内容が組まれ,自動的に処理が行われる。

禁反言

きんはんげん [3] 【禁反言】
〔estoppel〕
ある事実の表示に基づき他人が行動した場合,表示を行なった者は,それを翻すことができないこと。取引の安全を保護するための英米法の法理で,日本法にも同様の考え方がみられる。

禁句

きんく [0] 【禁句】
(1)和歌や俳諧などで,使用を避ける約束になっている語句。とめく。
(2)聞き手の感情を害さないように,その人の前や特定の場で口にしてはいけないとされる言葉。

禁句

きんく【禁句】
(a) taboo;→英和
a taboo word[phrase].

禁呪

きんじゅ [1] 【禁呪】
まじない。

禁固

きんこ [1] 【禁錮・禁固】 (名)スル
(1)一室の中に閉じ込め,外出を許さないこと。幽閉。「園中に―されて寒さは寒し腹はへるし/露団々(露伴)」
(2)自由の剥奪を内容とする刑罰(自由刑)で,労務を科さず監獄に拘置するもの。無期と有期(一か月以上,15年以下)がある。
→懲役

禁国

きんごく [1] 【禁国】
律令制で,封戸(フコ)にあてることを禁じられた国。伊賀・伊勢・三河・近江・美濃・越中・石見・備前・周防・長門・紀伊・阿波の諸国をいう。

禁園

きんえん [0] 【禁苑・禁園】
宮中にある庭。

禁圧

きんあつ [0] 【禁圧】 (名)スル
権力で圧迫し,禁止すること。「自由な言論を―する」

禁城

きんじょう [0] 【禁城】
天子のいる御殿。皇居。宮城。

禁域

きんいき [0] 【禁域】
はいってはいけない区域。

禁帯出

きんたいしゅつ [3] 【禁帯出】
備品である書籍・用具類の持ち出しを禁ずること。また,その表示。帯出禁止。

禁庭

きんてい [0] 【禁廷・禁庭】
宮中。禁裏。禁中。

禁廷

きんてい [0] 【禁廷・禁庭】
宮中。禁裏。禁中。

禁廷様

きんていさま [6][5] 【禁廷様】
天皇を敬っていう語。禁裏様。

禁忌

きんき【禁忌】
taboo;→英和
《医》contraindication.→英和

禁忌

きんき [1][0] 【禁忌】 (名)スル
(1)忌みはばかって,禁止されている事柄。タブー。「―を犯す」
(2)ある薬の使用や治療法が,その疾病に悪影響を及ぼすから用いてはいけないということ。

禁慾

きんよく [0] 【禁欲・禁慾】 (名)スル
いろいろな欲望,特に性欲を抑えること。

禁戒

きんかい [0] 【禁戒】 (名)スル
禁じ戒めること。また,おきて。法度(ハツト)。「悪害を―するの道により/明六雑誌 18」

禁手

きんて [0] 【禁手】
禁じ手。

禁掖

きんえき [0] 【禁掖】
〔「掖」は皇居の左右の小門〕
天子の御所。宮廷。禁中。

禁教

きんきょう [0] 【禁教】
ある宗教を信仰したり布教したりすることを禁ずること。また,その宗教。「―令」

禁断

きんだん [0] 【禁断】 (名)スル
ある行為をすることを禁じ止めること。厳重に禁止すること。「殺生―」

禁断

きんだん【禁断】
prohibition.→英和
禁断の木の実 the forbidden fruit.‖禁断症状 an abstinence syndrome.

禁断症状

きんだんしょうじょう 【禁断症状】
〔医〕 アルコール・麻薬・覚醒剤・シンナーなどを常用し,慢性中毒状態となった者が,その摂取の中断によって起こす精神的・身体的症状。

禁書

きんしょ [1][0] 【禁書】
(1)書籍の出版・販売やそれを読んだりすることを国家が禁止すること。また,その書物。
(2)江戸時代,幕府がキリシタン関係の書籍の輸入を禁止したこと,および,その対象となった書籍。

禁書

きんしょ【禁書】
a banned book.

禁札

きんさつ [0] 【禁札】
禁制の条項を記した立て札。制札。

禁欲

きんよく【禁欲】
asceticism.→英和
〜する control the passions.‖禁欲主義(者) asceticism (an ascetic).禁欲生活 <lead> an ascetic life.

禁欲

きんよく [0] 【禁欲・禁慾】 (名)スル
いろいろな欲望,特に性欲を抑えること。

禁欲主義

きんよくしゅぎ [5] 【禁欲主義】
感性的欲望を制し,理性や信仰による生活に価値をおく態度ないし立場。キリスト教の伝統で重要なアスケーシスの訳語。その積極的意味を評して修徳主義と訳すこともある。

禁欲的

きんよくてき [0] 【禁欲的】 (形動)
欲望を抑え,理性や信仰によって生活しようとするさま。「―な生活をする」

禁止

きんし [0] 【禁止】 (名)スル
〔古くは「きんじ」とも〕
してはいけないと命ずること。「自由行動を―する」「立ち入り―」

禁止

きんし【禁止】
prohibition;→英和
<lift> a ban;→英和
<remove> an embargo (輸出入品の).→英和
〜の prohibited;forbidden.→英和
〜する prohibit;→英和
forbid;→英和
place a ban <on> ;lay an embargo <on> .‖立入禁止 <掲示> No Admittance./Keep Off <the Grass> .

禁止的関税

きんしてきかんぜい [6] 【禁止的関税】
特定の輸入品や国を対象として,主に自国産業を保護する目的で課す,関税率が高くて事実上輸入禁止と同様の効果をもつ関税。禁止税。

禁止税

きんしぜい [3] 【禁止税】
⇒禁止的関税(キンシテキカンゼイ)

禁止規定

きんしきてい [4] 【禁止規定】
取締規定の一種で,一定の行為を禁止する規定。禁止法。

禁止鳥

きんしちょう [0] 【禁止鳥】
捕獲が禁止されている鳥。禁鳥。

禁河

きんが [1] 【禁河】
天皇・帝王の遊猟や供御(クゴ)に供するため,一般の人の漁を禁じた川。
→禁野

禁治産

きんちさん【禁治産】
《法》incompetency.→英和
〜の宣告を受ける be declared incompetent.‖禁治産者 an interdict.

禁治産

きんじさん [3] 【禁治産】
⇒きんちさん(禁治産)

禁治産

きんちさん [3] 【禁治産】
自分の財産を管理・処分することを禁じられること。心神喪失が通常の状態である者を保護するため,法律上,自分で財産を管理する能力がないものとして,これに後見人をつける制度。本人・配偶者・四親等以内の親族・後見人・保佐人または検察官の請求によって家庭裁判所が宣告する。

禁治産

きんじさん【禁治産】
⇒禁治産(きんちさん).

禁治産者

きんちさんしゃ [4] 【禁治産者】
家庭裁判所から禁治産の宣告を受けた者。後見人が財産上の行為について代理権をもつ。

禁法

きんぽう [0] 【禁法】
禁止の法令。法度(ハツト)。禁令。

禁漁

きんぎょ [1] 【禁漁】
⇒きんりょう(禁漁)

禁漁

きんりょう【禁漁】
prohibition of fishing.‖禁漁期 the closed season.禁漁区 a marine preserve.

禁漁

きんりょう [0] 【禁漁】
〔「きんぎょ(禁漁)」の慣用読み〕
魚介・藻類のような水産物の繁殖・保護のために,一定の時期・場所を限って漁獲・採取を禁止すること。

禁漁区

きんりょうく [3] 【禁漁区】
水産資源の保護育成のため,漁獲・採取が禁止されている特定の区域。

禁漁期

きんりょうき [3] 【禁漁期】
水産物保護のために漁獲・採取が禁止される特定の期間。

禁火

きんか [1] 【禁火】
火を焚(タ)くことを禁ずること。特に昔の中国で,寒食(カンシヨク)に火を禁ずること。

禁烟

きんえん [0] 【禁煙・禁烟】 (名)スル
(1)タバコを吸うことを禁ずること。「車内―」
(2)タバコを日常吸っている人がそれをやめること。
(3)「禁火」に同じ。

禁煙

きんえん [0] 【禁煙・禁烟】 (名)スル
(1)タバコを吸うことを禁ずること。「車内―」
(2)タバコを日常吸っている人がそれをやめること。
(3)「禁火」に同じ。

禁煙

きんえん【禁煙】
<掲示> No Smoking.〜する prohibit smoking (禁じる);give up[abstain from]smoking.禁煙車 a nonsmoking car.禁煙席 a nonsmoking section.

禁物

きんもつ【禁物】
a prohibited[forbidden]thing;(a) taboo,an injurious thing (有害物).

禁物

きんもつ [0] 【禁物】
(1)慎んで避けなければならない事柄。「高血圧に塩辛いものは―だ」「油断は―」
(2)好ましくないもの。きらいな物。「―好物自在にして/盛衰記 15」

禁猟

きんりょう【禁猟】
prohibition of shooting[hunting].‖禁猟期 the closed season.禁猟地 a (game) preserve;a (bird) sanctuary.

禁猟

きんりょう [0] 【禁猟】
一定の期間・区域を限って,狩猟を禁止すること。

禁猟区

きんりょうく [3] 【禁猟区】
狩猟が禁止される区域。法律的には,旧狩猟法時代の用語。現行法では鳥獣保護区が設けられている。
→鳥獣保護区

禁猟期

きんりょうき [3] 【禁猟期】
狩猟を差し止める期間。一般には毎年4月16日から一〇月一四日まで。

禁獄

きんごく [0] 【禁獄】 (名)スル
囚人を牢獄(ロウゴク)に監禁しておくこと。「父母の―せられたる時/百一新論(周)」

禁秘抄

きんぴしょう 【禁秘抄】
有職故実書。三巻。順徳天皇著。1221年頃成立。禁中の行事・故実・作法などを詳記したもの。禁秘御抄。禁中抄。順徳院御抄。

禁籠

きんろう [0] 【禁籠】 (名)スル
牢(ロウ)などに閉じ込めること。「父は―せられ子はいまだ稚(オサ)なし/太平記 2」

禁絶

きんぜつ [0] 【禁絶】 (名)スル
禁止してすっかりなくすこと。「一切謂れなき者は之を―し/明六雑誌 5」

禁色

きんじき [0] 【禁色】
着用を禁じられた服色。
(1)大宝令による位階相当の色より上位の色。
(2)天皇・皇族の袍(ホウ)の色。青(麹塵)・深赤・黄丹(オウニ)・くちなし・深紫・深緋・深蘇芳(フカスオウ)の七色。
(3)有文(ウモン)の綾織物。および女性の装束の青色・赤色の織物の唐衣。のちには窠(カ)に霰地(アラレジ)の文も禁じられた。

禁色宣下

きんじきせんげ 【禁色宣下】
禁色を用いることを許す宣旨を下されること。

禁苑

きんえん [0] 【禁苑・禁園】
宮中にある庭。

禁衛

きんえい [0] 【禁衛】
皇居を守ること。禁中の警衛。

禁衛軍

きんえいぐん [3] 【禁衛軍】
中国で,天子を護衛する軍隊。唐代から禁軍の名で呼ばれ,宋代には正規の国軍を意味するようになった。禁軍。

禁裏

きんり [1] 【禁裏・禁裡】
〔みだりにその裡(ウチ)に出入りすることを禁ずる意〕
(1)皇居。御所。禁中。
(2)天皇。禁裏様。

禁裏付

きんりづき [0] 【禁裏付】
江戸幕府の職名。京都所司代の指揮下にあって禁裏を守衛し,御用度一切をつかさどり,公家以下禁裏の人々の行動を監督した役。

禁裏供御人

きんりくごにん 【禁裏供御人】
⇒供御人(クゴニン)

禁裏様

きんりさま [1][5][4] 【禁裏様】
天皇を敬っていう語。禁廷様。

禁裡

きんり [1] 【禁裏・禁裡】
〔みだりにその裡(ウチ)に出入りすることを禁ずる意〕
(1)皇居。御所。禁中。
(2)天皇。禁裏様。

禁足

きんそく [0] 【禁足】 (名)スル
(1)一定の場所から自由に外出することを禁ずること。足止めすること。「―令」
(2)罰として外出を禁ずること。また,その罰。

禁足

きんそく【禁足】
confinement.→英和
〜を命じる confine <a person> to his home.

禁軍

きんぐん [0] 【禁軍】
⇒禁衛軍(キンエイグン)

禁転

きんてん [0] 【禁転】
手形や小切手の譲渡を禁ずること。

禁転手形

きんてんてがた [5] 【禁転手形】
振出人または裏書人によって裏書譲渡を禁じられた手形。
→裏書禁止

禁転載

きんてんさい [1][0] 【禁転載】
文章や写真を断りなく転載することを禁ずること。書籍の奥付に用いられる語。

禁転載

きんてんさい【禁転載】
Copyright[All rights]reserved.

禁輸

きんゆ【禁輸】
an embargo on the export[import] <of> .→英和

禁輸

きんゆ [0] 【禁輸】
輸出・輸入を禁止すること。「―品」

禁遏

きんあつ [0] 【禁遏】 (名)スル
禁じてやめさせること。「翻訳せられて行はるるも更に―せざるなり/社会百面相(魯庵)」

禁酒

きんしゅ【禁酒】
(total) abstinence;→英和
temperance (節酒).→英和
〜する abstain from wine;give up drinking.‖禁酒運動 a temperance movement.禁酒家 a teetotaler (絶対的);《米語》a dry (禁酒主義者).禁酒法 the prohibition[dry]law.

禁酒

きんしゅ [0] 【禁酒】 (名)スル
(1)酒を飲むことを禁ずること。
(2)酒を日常飲んでいた人がそれをやめること。

禁酒法

きんしゅほう [0] 【禁酒法】
アメリカ合衆国で,酒精飲料の醸造・販売などを禁じた法律。1920〜33年に実施されたが需要は根強く,密造・密売を手がけたギャングが巨利を得た。

禁野

きんや [1] 【禁野】
天皇の狩り場として,一般人の狩猟を禁じた場所。標野(シメノ)。
→禁河

禁錮

きんこ [1] 【禁錮・禁固】 (名)スル
(1)一室の中に閉じ込め,外出を許さないこと。幽閉。「園中に―されて寒さは寒し腹はへるし/露団々(露伴)」
(2)自由の剥奪を内容とする刑罰(自由刑)で,労務を科さず監獄に拘置するもの。無期と有期(一か月以上,15年以下)がある。
→懲役

禁錮

きんこ【禁錮】
<be sentenced to 20 years'> imprisonment.→英和

禁門

きんもん [0] 【禁門】
(1)皇居の門。また,皇居。
(2)警戒が厳重で容易に出入りできない門。「かの獄の辺に行きたりけれども―警固隙なかりければ/太平記 4」

禁門の変

きんもんのへん 【禁門の変】
⇒蛤御門(ハマグリゴモン)の変(ヘン)

禁闕

きんけつ [0] 【禁闕】
皇居の門。また,皇居。宮闕。金闕。「願はくは建立成就して―鳳暦御願円満/平家 5」

禁防

きんぼう [0] 【禁防】 (名)スル
いましめふせぐこと。「自ら照顧せる一己の行為についての過悪は,刑罰を以て,これを―すべからず/自由之理(正直)」

禁鳥

きんちょう [0] 【禁鳥】
法律で,捕獲が禁じられている鳥。保護鳥。トキ・ライチョウ・ハクチョウなどの類。

ろく【禄】
a fief;→英和
an allowance.→英和
〜を食(は)む receive a stipend[fief].→英和

ろく [1][2] 【禄】
(1)官に仕える者に支給される手当。俸禄。
(2)当座の賞与。かずけもの。「力を尽くしたること少なからず。しかるに―いまだ給はらず/竹取」

禄位

ろくい [1] 【禄位】
禄と官位。

禄券

ろっけん ロク― [0] 【禄券】
明治維新後,それまでの俸禄の代わりに大名や士分に与えられた政府の公債証書。

禄剛崎

ろっこうざき ロクカウ― 【禄剛崎】
石川県珠洲(スズ)市,能登半島北東端の小岬。禄剛崎灯台,基部に狼煙(ノロシ)漁港がある。

禄物

ろくもつ [2] 【禄物】
禄として賜う布帛(フハク),または金銭。

禄盗人

ろくぬすびと [3] 【禄盗人】
才能がなく,また,仕事をせずなまけていて,高い給料をもらっている人をののしっていう語。月給泥棒。ごくぬすびと。

禄秩

ろくちつ [0] 【禄秩】
俸禄。扶持。

禄米

ろくまい [0] 【禄米】
武家時代,俸禄として支給される米。扶持(フチ)米。

禄賞

ろくしょう [0] 【禄賞】
封禄と賞賜。

禄高

ろくだか [2] 【禄高】
俸禄の額。

ぜん【禅】
Zen;→英和
religious meditation; <Skt.> Dhyana.禅宗 the Zen sect.

ぜん [1][0] 【禅】
(1)〔仏〕
〔梵 dhyāna〕
古くからインドで行われる修行方法で,精神を一つの対象に集中し,その真の姿を知ろうとすること。静慮(ジヨウリヨ)。禅定(ゼンジヨウ)。
(2)「禅宗」の略。
(3)禅宗の教義や修行方法の全般のこと。
(4)「座禅」の略。

禅の勤め

ぜんのつとめ [1][3] 【禅の勤め】
歌舞伎下座音楽の一。太鼓と木魚,または大太鼓と銅鑼(ドラ)ではやすもの。寺院・墓場などの寂しい場面に用いる。禅ばやし。禅づと。

禅位

ぜんい [1] 【禅位】
天子が位を譲ること。譲位。

禅僧

ぜんそう【禅僧】
a Zen priest.

禅僧

ぜんそう [0] 【禅僧】
(1)禅宗の僧。
(2)座禅を行う僧。

禅刹

ぜんさつ [0] 【禅刹】
(1)禅宗の寺。禅寺。
(2)寺院。

禅味

ぜんみ [1] 【禅味】
禅宗や禅文化に特徴的に見られる味わい。超俗的で枯淡な味わい。

禅和

ぜんな [1] 【禅和】
〔「ぜんわ」の連声〕
「禅和子(ゼンナス)」に同じ。

禅和子

ぜんなす [3] 【禅和子】
参禅する人。禅僧。禅和。

禅問答

ぜんもんどう [3] 【禅問答】
(1)禅宗の僧が悟りをひらくために行う問答。
(2)何をいっているのかわからない難解な問答。話のかみ合わない珍妙な問答。

禅囃子

ぜんばやし [3] 【禅囃子】
「禅の勤(ツト)め」に同じ。

禅坊主

ぜんぼうず [3] 【禅坊主】
禅宗の僧。禅僧。

禅堂

ぜんどう [0] 【禅堂】
(1)禅定を修するための建物。
(2)禅宗で僧堂に対し,座禅を修するための建物。

禅学

ぜんがく [0] 【禅学】
禅宗の学問。特に,禅の教理的研究。

禅宗

ぜんしゅう [0] 【禅宗】
大乗仏教の宗派の一。日本では臨済宗・曹洞宗・黄檗宗の総称。その先行形態はインドに見られたが,六世紀前半達磨(ダルマ)が中国へ伝えてから発達した。七世紀には六祖慧能の南宗と神秀の北宗とに分かれ,主流となった前者から曹洞宗と臨済宗が派生した。日本へは鎌倉時代の初めに栄西が臨済宗を,道元が曹洞宗をそれぞれ伝え,江戸時代には隠元が黄檗宗を伝えた。座禅を中心においた修行によって心の本性が明らかにされ悟りが得られるとし,不立文字(フリユウモンジ)・教外別伝(キヨウゲベツデン)・直指人心(ジキシニンシン)・見性成仏(ケンシヨウジヨウブツ)を唱える。ただし,道元に始まる日本の曹洞宗は只管打坐(シカンタザ)を説く。仏心宗。禅門。

禅宗

ぜんしゅう【禅宗】
the Zen sect.

禅宗様

ぜんしゅうよう [0] 【禅宗様】
鎌倉時代に宋から禅宗とともに伝わった仏教建築様式。軒の反りが大きく,詰め組み・桟唐戸(サンカラト)・火灯窓などを特徴とする。唐様(カラヨウ)。
→寺院建築

禅定

ぜんじょう [0] 【禅定】
(1)〔仏〕
〔禅と定。「定」を梵 samādhi の訳語「三昧(サンマイ)」とする説と,梵 dhyāna の訳語とする説がある〕
精神をある対象に集中させ,宗教的な精神状態に入ること。また,その精神状態。
(2)富士山・白山・立山などの霊山に登り,行者が修行すること。「立山―申さばやと存じ候/謡曲・善知鳥」
(3)〔霊山の山頂で修行したことから〕
山の頂上。絶頂。「この山の西の方より黒雲のにはかに―へ切れて/義経記 4」

禅定の弓

ぜんじょうのゆみ 【禅定の弓】
〔仏〕 密教で,禅定の表れとする弓。智慧(チエ)の表れとしての慧の矢と相まって無明を破砕すると説く。

禅定尼

ぜんじょうに [3] 【禅定尼】
⇒禅尼(ゼンニ)

禅定法皇

ぜんじょうほうおう [7] 【禅定法皇】
仏門に帰依した上皇。

禅定門

ぜんじょうもん [3] 【禅定門】
⇒禅門(ゼンモン)(2)

禅客

ぜんかく [0] 【禅客】
(1)禅の修行をする者。参禅に来た者。
(2)禅寺で住持が法語などを説いて指導する際,質問を行う役の僧。

禅室

ぜんしつ [0] 【禅室】
(1)座禅,または仏道修行をする部屋。
(2)禅僧の部屋。
(3)禅宗で,住持をいう。

禅家

ぜんけ [1][0] 【禅家】
禅宗の寺院。禅寺。また,禅僧。ぜんか。

禅家

ぜんか [1] 【禅家】
⇒ぜんけ(禅家)

禅寺

ぜんでら [0] 【禅寺】
禅宗の寺院。禅院。

禅寺

ぜんでら【禅寺】
a temple of the Zen sect.

禅尼

ぜんに [1] 【禅尼】
(1)在家のまま仏門に入り剃髪した女性。禅定尼(ゼンジヨウニ)。
⇔禅門
(2)禅宗で,在家の女性の法名の一。

禅師

ぜんじ [1] 【禅師】
〔「ぜんし」とも〕
(1)僧侶の敬称。
(2)法師・律師に対し,特に禅定(ゼンジヨウ)を修めた高僧。
(3)日本・中国で,徳の高い禅僧に朝廷から与えられた称号。
→内供奉(ナイグブ)

禅師

ぜんじ【(隠元)禅師】
the Rev.(Ingen).

禅律

ぜんりつ [1] 【禅律】
禅宗と律宗。

禅心

ぜんしん [0][1] 【禅心】
〔仏〕 禅定の心。

禅悦

ぜんえつ [0] 【禅悦】
〔仏〕 禅定(ゼンジヨウ)の境地においてもたらされる宗教的喜び。

禅房

ぜんぼう [0] 【禅房】
禅寺の僧坊。また,寺院の僧坊。

禅杖

ぜんじょう [0] 【禅杖】
〔仏〕 座禅のとき,修行者を覚醒させるために突く棒。竹などで作り,先に布などを巻く。

禅板

ぜんばん [0] 【禅板】
禅僧が座禅をするとき,身体を支えるのに用いる板。長さ50センチメートルほどで,上部に小さな穴が開いている。倚板(イバン)。

禅林

ぜんりん [0] 【禅林】
禅宗の寺院。

禅林寺

ぜんりんじ 【禅林寺】
(1)当麻寺(タイマデラ)の正称。
(2)京都市左京区永観堂町にある浄土宗西山禅林寺派の総本山。通称,永観堂。山号,聖衆来迎山。855年空海の弟子真紹の開基とされ,863年禅林寺の号を下賜される。承暦年間(1077-1081)に永観が中興し,その後浄土宗に転じた。寺宝に山越阿弥陀図・来迎図などがある。

禅林象器箋

ぜんりんしょうきせん 【禅林象器箋】
禅宗の用語辞典。臨済宗の僧,無著道忠の著。行事・用具などに関する語を収める。

禅榻

ぜんとう [0] 【禅榻】
禅を修行するときに用いる腰掛け。座禅を組むときの腰掛け。

禅機

ぜんき [1] 【禅機】
〔仏〕
〔「機」は,はたらきの意〕
禅の修行によって得られた力の発現。多くは,修行者の指導にあたって,師が説明や対話などではなく,相手の心の奥底に直接響くような短句や動作などを用いること。

禅法

ぜんぽう [0] 【禅法】
〔「ぜんぼう」とも〕
禅の修行。また,その方法。「―に心を懸け神道を極め/戴恩記」

禅筆

ぜんひつ [0] 【禅筆】
禅宗の僧の書いた書跡。

禅衣

ぜんえ [1] 【禅衣】
禅僧のまとう衣服。ぜんい。

禅話

ぜんわ [0] 【禅話】
禅道の話。禅の修行や教義,禅者の言動などについての講話。

禅語

ぜんご [0] 【禅語】
禅門独特の言葉。禅家の用語。

禅譲

ぜんじょう [0] 【禅譲】 (名)スル
(1)中国で易姓革命の思想から,天子がその位を世襲によらず,徳のある者に譲ること。
→放伐
(2)天子が位を譲ること。譲位。
(3)権力の座を話し合いによって他に譲り渡すこと。

禅道

ぜんどう [0] 【禅道】
(1)禅定の道。禅定の修行。
(2)禅宗。

禅那

ぜんな [1] 【禅那】
〔梵 dhyāna〕
禅。禅定。

禅門

ぜんもん [0] 【禅門】
(1)禅定を学ぶ法門。禅宗。
(2)在家のまま仏門に入り剃髪(テイハツ)している男子。禅定門(ゼンジヨウモン)。
⇔禅尼

禅閣

ぜんかく [0] 【禅閣】
禅宗の寺。ぜんでら。

禅閤

ぜんこう 【禅閤】
関白や摂政の位にある人が仏門に入ったときの称。定太禅閤。

禅院

ぜんいん [0] 【禅院】
禅宗の寺院。禅寺。禅林。

みそぎ [0][3] 【禊】 (名)スル
(1)海や川の水で体を清め,罪や穢(ケガ)れを洗い流すこと。
(2)特に陰暦六月晦日(ミソカ),夏越(ナゴシ)の祓(ハラエ)の神事をいう。[季]夏。《禰宜ひとり―するなる野河かな/几董》

みそぎ【禊】
purification.

禊ぐ

みそ・ぐ 【禊ぐ】 (動ガ四)
みそぎをする。「ひさかたの天の川原に出で立ちて―・ぎてましを/万葉 420」

禊川

みそぎがわ 【禊川】
禊を行う川。「―の荒かりし瀬に/源氏(葵)」

禊教

みそぎきょう 【禊教】
神道十三派の一。天保年間(1830-1844)に井上正鉄(マサカネ)が創唱。禊祓(ハラエ)の教義を説く。幕府の弾圧を受け井上は三宅島の配所で没したが,門弟があとを継ぎ1894年(明治27)禊教として独立。

禊祓

みそぎはらえ [4] 【禊祓】
人々の罪や穢(ケガ)れを除き去る神事。

禊萩

みそはぎ [0] 【禊萩】
〔「みぞはぎ(溝萩)」とも〕
ミソハギ科の多年草。湿地に生え,盆花(ボンバナ)の名で人家に植えられる。茎は直立し,高さ約80センチメートル。葉は披針形。盂蘭盆(ウラボン)の頃,上部の葉腋に紅紫色の六弁花が数個ずつ集まって咲く。和名は禊萩(ミソギハギ)の略という。精霊花(シヨウリヨウバナ)。漢名,千屈菜。[季]秋。
禊萩[図]

まが 【禍】
よくないこと。よこしまなこと。わざわい。「―ごと」「八十―つ日の神/古事記(上訓)」

わざわい [0] 【災い・禍】
(1)病気・天災・盗難など人を不幸にする出来事。災難。「―がふりかかる」「口は―の元」
(2)不快なこと。嫌なこと。「―の不覚人かな/十訓 1」

か クワ [1] 【禍】
わざわい。ふしあわせ。
⇔福
「―を転じて福とする」

禍乱

からん クワ― [0] 【禍乱】
世の災いとなるような騒動。

禍事

まがごと 【禍言・禍事】
よくない言葉。不吉な言葉。また,凶事。「神の言はむ―にあひまじこり/祝詞(御門祭)」

禍因

かいん クワ― [0][1] 【禍因】
わざわいの原因。わざわいのもと。

禍害

かがい クワ― [1] 【禍害】
わざわい。災害。

禍心

かしん クワ― [0] 【禍心】
人を陥れようとする心。害心。

禍患

かかん クワクワン [0] 【禍患】
わざわい。苦難。

禍根

かこん【禍根(を断つ)】
(eradicate) the root of evil.〜を残す sow the seeds of trouble.

禍根

かこん クワ― [0] 【禍根】
わざわいの起こるもと。「―を断つ」「将来に―を残す」

禍機

かき クワ― [1] 【禍機】
わざわいの起こるきざし・きっかけ。

禍殃

かおう クワアウ [0] 【禍殃】
不幸な出来事。わざわい。

禍津日

まがつひ 【禍津日】
「禍津日神」の略。

禍津日神

まがつひのかみ 【禍津日神】
邪悪禍害をつかさどる大枉津日(オオマガツヒ)・八十枉津日(ヤソマガツヒ)の二神。記紀によれば,伊弉諾尊(イザナキノミコト)が黄泉(ヨミ)の国から帰って禊(ミソギ)をしたとき,その汚れから生まれたという。

禍災

かさい クワ― [0] 【禍災】
わざわい。災難。災禍。

禍神

まがかみ [2][0] 【禍神】
わざわいをなす神。邪神。悪神。

禍禍しい

まがまがし・い [5] 【禍禍しい・曲が曲がしい】 (形)[文]シク まがまが・し
(1)悪いことが起こりそうな予感をさせる。縁起が悪い。不吉である。「―・い言い伝えのあるほこら」
(2)いまいましい。けしからぬ。「―・しかりける心もちたる者かな/宇治拾遺 2」
(3)〔「まざまざしい」の転という〕
真実らしい。本当らしい。「いひも切らぬに助作―・しき顔付にて/浄瑠璃・大経師(下)」
[派生] ――さ(名)

禍福

かふく クワ― [1] 【禍福】
災いと幸せ。不幸と幸福。

禍言

まがごと 【禍言・禍事】
よくない言葉。不吉な言葉。また,凶事。「神の言はむ―にあひまじこり/祝詞(御門祭)」

禍難

かなん クワ― [0] 【禍難】
災難。わざわい。「―に遭う」

ふく【福】
good fortune[luck].福の神 the god of wealth.福は内! 鬼は外! In with fortune! Out with the devil!

ふく [2] 【福】
■一■ (名)
さいわい。しあわせ。幸運。
⇔禍
「―を招く」「笑う門には―来たる」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
裕福な・こと(さま)。「お前ほどの―な旦那を取放してはと/浮世草子・禁短気」

福々しい

ふくぶくしい【福々しい】
chubby;→英和
plump.→英和

福の神

ふくのかみ [3] 【福の神】
人間に幸福や利益をもたらす神。七福神など。ふくじん。

福の神

ふくのかみ 【福の神】
狂言の一。年籠りに来た参詣人の前に現れた福の神が,供えられた神酒をのみながら富裕になる心得を語る。

福井

ふくい フクヰ 【福井】
(1)中部地方北西部の県。かつての越前・若狭の二国を占める。日本海に面し,九頭竜川流域に福井平野・大野盆地があり,若狭湾はリアス式海岸。東部は両白山地となる。県庁所在地,福井市。
(2)福井県北部にある市。県庁所在地。戦国時代末,柴田勝家が居城を構えて北ノ庄と称した。江戸時代は松平氏三〇万石の城下町。絹織物・繊維・機械・食品などの工業が盛ん。

福井

ふくい フクヰ 【福井】
姓氏の一。

福井久蔵

ふくいきゅうぞう フクヰキウザウ 【福井久蔵】
(1867-1951) 国文学者。兵庫県生まれ。学習院大学教授。和歌・連歌を中心に研究。著「連歌の史的研究」「大日本歌書綜覧」「犬筑波集研究と諸本」など。

福井医科大学

ふくいいかだいがく フクヰイクワ― 【福井医科大学】
国立大学の一。1978年(昭和53)に設立。本部は福井県松岡町。

福井地震

ふくいじしん フクヰヂ― 【福井地震】
1948年(昭和23)6月28日,福井平野で発生した地震。マグニチュード七・一。福井市における典型的な直下型地震で家屋への被害が多く,死者約三九〇〇人。

福井大学

ふくいだいがく フクヰ― 【福井大学】
国立大学の一。1923年(大正12)創立の福井高等工業学校(のち福井工専)と師範系の学校が合併し,49年(昭和24)新制大学となる。本部は福井市。

福井工業大学

ふくいこうぎょうだいがく フクヰコウゲフ― 【福井工業大学】
私立大学の一。1963年(昭和38)設立の福井女子短期大学を母体とし,65年設立。本部は福井市。

福井洞窟

ふくいどうくつ フクヰ― 【福井洞窟】
長崎県北松浦郡吉井町にある旧石器時代から縄文早期までの洞窟遺跡。

福井県立大学

ふくいけんりつだいがく フクヰ― 【福井県立大学】
公立大学の一。1991年(平成3)設立。本部は福井県松岡町。

福人

ふくじん 【福人】
裕福な人。金持ち。「江戸の―,伊勢参宮の下向に是を見そめ/浮世草子・永代蔵 3」

福光

ふくみつ 【福光】
富山県南西部,西礪波(ニシトナミ)郡の町。砺波平野南西部の市場町として発達。木製品を特産。

福入り雑煮

ふくいりぞうに [5] 【福入(り)雑煮】
「福沸(フクワカ)し{(2)}」に同じ。

福入雑煮

ふくいりぞうに [5] 【福入(り)雑煮】
「福沸(フクワカ)し{(2)}」に同じ。

福内鬼外

ふくうちきがい 【福内鬼外】
平賀源内(ヒラガゲンナイ)の筆名。

福分

ふくぶん [2] 【福分】
(1)〔仏〕 善行・修行の結果が,現世で利益となるものの形を取ったもの。
(2)幸運。よき天運。

福分け

ふくわけ [0][4] 【福分け】
「おふくわけ(御福分)」に同じ。

福利

ふくり [2][1] 【福利】
幸福と利益。「―厚生施設」

福利

ふくり【福利】
(public) welfare;→英和
well-being.

福利厚生

ふくりこうせい [1] 【福利厚生】
企業が従業員とその家族の福利を充実させるために設けた制度や施設。保険・住宅・教育などに支出する賃金以外の諸給付や,社員寮・住宅,保養施設などの福利厚生施設がある。

福助

ふくすけ [2] 【福助】
(1)幸福を招くという人形。頭が異常に大きく背が低い。多くは,ちょん髷(マゲ)を結い裃(カミシモ)をつけて正座している。
→叶福助(カノウフクスケ)
(2){(1)}のように頭の異常に大きい人。
福助(1)[図]

福原

ふくはら 【福原】
姓氏の一。

福原

ふくはら 【福原】
神戸市兵庫区の旧称。1180年平清盛が安徳天皇を奉じて一時新都とした地。

福原信三

ふくはらしんぞう 【福原信三】
(1883-1948) 写真家。東京生まれ。光と其(ソノ)諧調論を唱え,抒情的な風景写真によって戦前の写真界に大きな影響を与えた。

福原越後

ふくはらえちご 【福原越後】
(1815-1864) 幕末期の長州藩家老。藩政の中心となって尊攘運動を推し進めたが禁門の変・第一次征長で藩論が佐幕に一変し他の二家老とともに自刃。

福原麟太郎

ふくはらりんたろう 【福原麟太郎】
(1894-1981) 英文学者。広島県生まれ。東京教育大教授。「チャールズ=ラム伝」「読書と或る人生」など滋味豊かな随筆を多く残した。

福因

ふくいん [0] 【福因】
〔仏〕 福徳の果をもたらす原因。布施など。

福因福果

ふくいんふっか [6] 【福因福果】
〔仏〕 福因によって得られる福徳の果報。善因善果。

福地

ふくち [2][0] 【福地】
〔「ふくじ」とも〕
(1)さいわいを生ずる土地。福を恵む土地。また,肥沃な土地。「誠に王気相応の―たるにや/正統記(桓武)」
(2)神仙の住む所。また,極楽。

福地

ふくち 【福地】
姓氏の一。

福地の園

ふくちのその 【福地の園】
極楽。楽園。「―に種まきて,とやうなりし一言をうち頼みて/源氏(若菜上)」

福地桜痴

ふくちおうち 【福地桜痴】
(1841-1906) 新聞記者・劇作家・小説家。長崎県生まれ。本名,源一郎。旧幕臣。「東京日日新聞」社長兼主筆。歌舞伎の改良運動に尽力。著「幕府衰亡論」「懐往事談」,小説「もしや草紙」,戯曲「春日局」など。

福塩線

ふくえんせん 【福塩線】
JR 西日本の鉄道線。広島県福山・府中・塩町間,78.0キロメートル。福山平野と三次盆地を結び,陰陽連絡ルートの一部をなす。

福士

ふくし 【福士】
姓氏の一。

福士幸次郎

ふくしこうじろう 【福士幸次郎】
(1889-1946) 詩人。青森県生まれ。口語使用の詩集「太陽の子」を発表。のち地方主義を宣言して日本詩歌の音律や民間伝承の研究に打ち込んだ。著「原日本考」など。

福多味

ふくだみ [0] 【福多味】
常節(トコブシ)の肉と腸とを刻んで作った塩辛。ふくだめ。

福富

ふくとみ [0] 【福富】
⇒富籤(トミクジ)

福富草子

ふくとみぞうし 【福富草子】
御伽草子。一巻。作者未詳。南北朝時代の成立か。放屁の術により福富の織部は長者となるが,それをうらやんだ隣家の男がまねをして大失敗する。福富長者物語。

福寿

ふくじゅ [2] 【福寿】
幸福で長命なこと。「まづ―円満の願ひをかなへ/謡曲・江島」

福寿草

ふくじゅそう [0] 【福寿草】
キンポウゲ科の多年草。日本・東シベリアなどに分布,多くの品種がある。葉は細裂してニンジンの葉に似る。花は頂生し黄色で多数の花弁があり,径約4センチメートル。正月用の鉢植え・盆栽などにするが,野生のものは三月ごろ咲く。有毒で,全草が強心・利尿薬となる。元日草。[季]新年。《日の障子太鼓の如し―/松本たかし》
福寿草[図]

福寿草

ふくじゅそう【福寿草】
《植》an adonis.

福山

ふくやま 【福山】
広島県南東部,芦田川河口にある市。江戸時代,はじめ水野氏,のち阿部氏の城下町。製鉄を中心とする重化学工業が盛ん。

福山大学

ふくやまだいがく 【福山大学】
私立大学の一。1975年(昭和50)設立。本部は福山市。

福山平成大学

ふくやまへいせいだいがく 【福山平成大学】
私立大学の一。1993年(平成5)設立。本部は福山市。

福岡

ふくおか フクヲカ 【福岡】
姓氏の一。

福岡

ふくおか フクヲカ 【福岡】
(1)九州地方北部の県。かつての筑前・筑後の二国と豊前(ブゼン)国の一部を占める。北西は日本海,北東は瀬戸内海,南西は有明海に面する。中央部に筑紫(ツクシ)山地があり,北部に福岡平野・直方(ノオガタ)平野,南西部に筑紫平野がある。県庁所在地,福岡市。
(2)福岡県北西部,博多湾に臨む市。県庁所在地。指定都市。古くから港町として栄え,近世は黒田氏五二万石の城下町。九州地方の政治・経済・文化の中心。博多織・博多人形を特産する。
→博多

福岡大学

ふくおかだいがく フクヲカ― 【福岡大学】
私立大学の一。1934年(昭和9)創設の福岡高等商業学校を源とし,数度の名称変更を経て,49年福岡商科大学として設立。56年現名に改称。本部は福岡市城南区。

福岡女子大学

ふくおかじょしだいがく フクヲカヂヨシ― 【福岡女子大学】
公立大学の一。1921年(大正10)創立の福岡県立女子専門学校を前身とし,50年(昭和25)新制大学となる。本部は福岡市東区。

福岡女学院大学

ふくおかじょがくいんだいがく フクヲカヂヨガクヰン― 【福岡女学院大学】
私立大学の一。1885年(明治18)創立のキリスト教系の英和女学校を源とし,1989年(平成1)設立。本部は小郡市。

福岡孝弟

ふくおかたかちか フクヲカ― 【福岡孝弟】
(1835-1919) 政治家。土佐藩出身。山内容堂の意を受けて二条城で徳川慶喜と会見,大政奉還を促した。維新後は,由利公正と「五箇条の御誓文」を起草,文部大輔・文部卿を歴任。

福岡工業大学

ふくおかこうぎょうだいがく フクヲカコウゲフ― 【福岡工業大学】
私立大学の一。1963年(昭和38)福岡電波学園電子工業大学として設立。66年現名に改称。本部は福岡市東区。

福岡教育大学

ふくおかきょういくだいがく フクヲカケウイク― 【福岡教育大学】
国立大学の一。師範学校三校が統合し,1949年(昭和24)に福岡学芸大学として発足,66年現名に改称。本部は宗像市。

福岡歯科大学

ふくおかしかだいがく フクヲカシクワ― 【福岡歯科大学】
私立大学の一。1972年(昭和47)設立。本部は福岡市早良区。

福岡県立大学

ふくおかけんりつだいがく フクヲカ― 【福岡県立大学】
公立大学の一。1991年(平成3)設立。本部は田川市。

福岡連隊差別事件

ふくおかれんたいさべつじけん フクヲカ― 【福岡連隊差別事件】
1926年(大正15)全国水平社が福岡歩兵第二四連隊内で組織した未解放部落出身兵士に対する差別を糾弾する闘争を弾圧するため,軍隊・警察が水平社による福岡連隊爆破事件をでっちあげ,指導者を逮捕した事件。

福島

ふくしま 【福島】
姓氏の一。

福島

ふくしま 【福島】
(1)東北地方南部の県。かつての磐城・岩代の二国を占める。東部に阿武隈高地,中部に奥羽山脈,西部に越後山脈があり,太平洋岸の浜通り,福島盆地・郡山盆地のある中通り,会津盆地・猪苗代盆地のある会津地方に大別される。県庁所在地,福島市。
(2)福島県北部,福島盆地南部にある市。県庁所在地。近世は板倉氏三万石の城下町,奥州街道の宿駅。食品・繊維・機械工業のほか,モモ・リンゴの栽培も盛ん。
(3)長野県木曾福島町の地名。古く中山道の宿駅・関所が置かれ,木曾谷の中心として発展。木工・製材業が盛ん。

福島事件

ふくしまじけん 【福島事件】
1882年(明治15)自由民権運動の一大拠点であった福島県に発生した自由党弾圧事件。県会を無視して県令三島通庸(ミチツネ)が推進する土木工事などの政策に対し,県会議長河野広中を中心に自由党員・農民が反対運動を展開したが,徹底的に弾圧され,河野ら幹部は国事犯の罪に問われた。

福島大学

ふくしまだいがく 【福島大学】
国立大学の一。1921年(大正10)創立の福島高等商業(のち福島経専)と師範系学校が合併し,49年(昭和24)新制大学となる。本部は福島市。

福島安正

ふくしまやすまさ 【福島安正】
(1852-1919) 陸軍大将。信州松本生まれ。1892年(明治25)ドイツから帰国するにあたり,シベリアを騎馬で単独横断した。

福島正則

ふくしままさのり 【福島正則】
(1561-1624) 安土桃山・江戸初期の武将。尾張の人。幼名,市松。幼少から豊臣秀吉に仕え,賤ヶ岳七本槍の筆頭となった。1595年,尾張清洲二四万石城主。関ヶ原の戦いでは徳川方先鋒。戦後,安芸広島五〇万石の城主。のち城修築の件で所領を没収され信濃に蟄居(チツキヨ),病死した。

福島県立医科大学

ふくしまけんりついかだいがく 【福島県立医科大学】
公立大学の一。福島県立女子医学専門学校を前身に,1947年(昭和22)創立。52年新制大学となる。本部は福島市。

福崎

ふくさき 【福崎】
兵庫県中南部,神崎郡の町。市川中流域で,生野街道沿いの農産物集散地。

福州

ふくしゅう 【福州】
中国,福建省の省都。閩江(ビンコウ)下流北岸にある港湾都市。木材・茶の集散地。製紙工業が盛ん。フーチョウ。

福市

ふくいち [2] 【福市】
正月に初めて開く市。初売りの市。

福建

ふっけん フクケン 【福建】
中国の南東部,台湾海峡に面する省。山地が多く,茶・ミカン・杉などを産出。華僑の出身地として有名。省都,福州。別名・閩(ビン)。フーチエン。

福引

ふくびき [0] 【福引(き)】
〔年の始めに二人で餅を引き合い,取った量の多少によりその年の吉凶を占ったことから〕
商店の売り出しなどで,籤(クジ)を引かせ,当たった人に景品を出すこと。また,その籤。[季]新年。「―券」

福引

ふくびき【福引】
a lottery.→英和
〜を引く draw a lot.→英和
〜で当てる get <a thing> in a lottery.→英和

福引き

ふくびき [0] 【福引(き)】
〔年の始めに二人で餅を引き合い,取った量の多少によりその年の吉凶を占ったことから〕
商店の売り出しなどで,籤(クジ)を引かせ,当たった人に景品を出すこと。また,その籤。[季]新年。「―券」

福徳

ふくとく [0] 【福徳】
(1)幸福と利益。財産や幸福に恵まれていること。
(2)〔仏〕 智慧(チエ)以外の善行とそれによって得られる功徳。

福徳円満

ふくとくえんまん [0] 【福徳円満】
福徳が十分に備わっていること。

福智

ふくち [0][2] 【福智】
〔仏〕 福と智。菩薩の善を行なって徳を積む福行と,自己の悟りを完成するための智行。

福木

ふくぎ [0] 【福木】
オトギリソウ科の常緑高木。インド原産。沖縄・台湾・熱帯アジアで防風林として植えられる。葉は革質。帯黄白色の花を束生し,球形の核果を結ぶ。樹皮を黄色染料とする。

福本

ふくもと 【福本】
姓氏の一。

福本和夫

ふくもとかずお 【福本和夫】
(1894-1983) 昭和期の共産主義運動の理論的指導者。鳥取県生まれ。東大卒。1924年(大正13),組合主義や山川均の理論(山川イズム)から理論闘争によって「分離」することにより,はじめて前衛党が建設できるとする「分離|結合」理論(福本イズム)を説いた。

福本日南

ふくもとにちなん 【福本日南】
(1857-1921) 新聞記者・史論家。福岡の人。「九州日報」「新潟新聞」主筆,代議士。著「元禄快挙録」は有名。

福果

ふっか フククワ [1] 【福果】
〔仏〕 果報として生ずる福徳。
→福因

福果

ふくか [2] 【福果】
⇒ふっか(福果)

福武

ふくたけ 【福武】
姓氏の一。

福武直

ふくたけただし 【福武直】
(1917-1989) 社会学者。岡山県生まれ。東大教授。日本社会の民主化という問題意識から農村研究を精力的に展開。著「日本農村の社会的性格」など。

福永

ふくなが 【福永】
姓氏の一。

福永武彦

ふくながたけひこ 【福永武彦】
(1918-1979) 小説家。福岡県生まれ。別名,加田伶太郎。東大卒。西欧的知性によって人間の意識の暗部を追究,構成力のある現代ロマンを創出。著「風土」「草の花」「廃市」「海市」「死の島」

福江

ふくえ 【福江】
長崎県,五島列島の福江島東部にある市。久賀(ヒサカ)島・椛(カバ)島なども市域に含み,同列島の経済・交通の中心。近世,五島氏の城下町。水産・畜産が盛ん。

福沢

ふくたく [0] 【福沢】
幸福と恩沢。さいわいと恵み。

福沢

ふくざわ フクザハ 【福沢】
姓氏の一。

福沢桃介

ふくざわももすけ フクザハ― 【福沢桃介】
(1868-1938) 実業家。埼玉県生まれ。慶大在学中に福沢諭吉の婿養子となる。電力事業の振興に尽力。

福沢諭吉

ふくざわゆきち フクザハ― 【福沢諭吉】
(1834-1901) 思想家・教育家。慶応義塾の創立者。豊前中津藩士。大坂の緒方塾で蘭学を学んだのち,江戸に蘭学塾を開き,また英学を独習。幕府の使節に随行し三度欧米に渡る。1868年塾を慶応義塾と命名。73年(明治6)明六社の創立に参加。82年「時事新報」を創刊。個人および国家の独立自尊,社会の実利実益の尊重を主張した。著「西洋事情」「学問ノススメ」「文明論之概略」など。

福沸し

ふくわかし [3] 【福沸し】
(1)元旦に若水を汲んで沸かすこと。
(2)昔,正月七日または一五日などに,若菜や神に供えた餅などで雑炊や雑煮を作って食べたこと。また,そのもの。福入り雑煮。福手こわし。鏡あげ。[季]新年。

福王流

ふくおうりゅう フクワウリウ 【福王流】
能のワキ方の流派の一。流祖は福王神右衛門盛忠(1521-1606)。江戸時代は観世座の座付。京阪地方に地盤をもつ。

福生

ふっさ 【福生】
東京都西部,多摩川中流東岸の市。第二次大戦後,陸軍飛行場跡に米軍の横田基地が置かれた。

福田

ふくで 【福田】
静岡県南西部,磐田(イワタ)郡の町。遠州灘に臨む沖積地よりなる。別珍・コール天製造業が盛ん。

福田

ふくでん [0] 【福田】
(1)〔仏〕
〔福徳を生じる田の意〕
仏法僧・父母・貧者など,供養・尊敬あるいは施与されるべき対象。
→三福田
→八福田
(2)福徳を生じる物事を田にたとえていう。「一切の能力の―である/元始女性は太陽であつた(雷鳥)」

福田

ふくだ 【福田】
姓氏の一。

福田平八郎

ふくだへいはちろう 【福田平八郎】
(1892-1974) 日本画家。大分県生まれ。京都市立絵画専門学校卒。簡単な構図により色彩感覚にすぐれた作品を描く。作「漣(サザナミ)」「鯉」

福田徳三

ふくだとくぞう 【福田徳三】
(1874-1930) 経済学者。東京生まれ。東京商科大学教授。改良主義の立場から社会政策理論の確立に努め,マルクス主義を批判。また,マーシャルを中心とした西欧経済学の導入・定着に貢献。著「厚生経済研究」「社会政策と階級闘争」など。

福田恆存

ふくだつねあり 【福田恆存】
(1912-1994) 文芸評論家・劇作家。東京生まれ。東大英文科卒。近代的知性の欺瞞(ギマン)性をつき,文化人批判,国語問題への発言など多岐に活躍。評論「人間・この劇的なるもの」ほか,戯曲「キティ颱風」「総統いまだ死せず」など。

福田英子

ふくだひでこ 【福田英子】
(1865-1929) 女性解放運動の先駆者。岡山県生まれ。旧姓,景山。大井憲太郎らとともに大阪事件に連座。1907年(明治40),雑誌「世界婦人」を創刊し,婦人解放を主張。著「妾(ワラワ)の半生涯」など。

福田行誡

ふくだぎょうかい 【福田行誡】
(1806-1888) 浄土宗の僧・歌人。武蔵の生まれ。明治維新の廃仏に対して,諸宗の同盟組織をつくり,仏教の擁護と僧侶の自粛を主唱。のち浄土宗管長。縮刷大蔵経の刊行にも尽力。

福田衣

ふくでんえ [3] 【福田衣】
〔仏〕 袈裟(ケサ)のこと。

福田赳夫

ふくだたけお 【福田赳夫】
(1905-1995) 政治家。群馬県生まれ。東大卒。大蔵省主計局長を経て政界入り。衆議院議員。蔵相・外相などを歴任し1976年(昭和51)に首相。

福白髪

ふくしらが [3] 【福白髪】
若い人に生えている白髪。福運とされることからの名。若しらが。

福相

ふくそう [3] 【福相】
福々しい人相。
⇔貧相

福知山

ふくちやま 【福知山】
京都府北西部,福知山盆地の西部にある市。明智光秀が築城し,江戸時代は朽木(クツキ)氏の城下町。丹後牛を産する。近年,工業団地が造成された。

福知山線

ふくちやません 【福知山線】
JR 西日本の鉄道線。兵庫県尼崎と京都府福知山間,106.5キロメートル。沿線に宝塚・三田などがある。

福祉

ふくし【福祉】
welfare.→英和
‖福祉国家 a welfare state.福祉施設 welfare facilities.

福祉

ふくし [2][0] 【福祉】
〔「し」は「祉(チ)」の慣用音。「祉」は幸福の意〕
幸福。特に,社会の構成員に等しくもたらされるべき幸福。「公共の―」「社会―」「―事業」

福祉

ふくち 【福祉】
⇒ふくし(福祉)

福祉事務所

ふくしじむしょ [5] 【福祉事務所】
〔「福祉に関する事務所」の通称〕
社会福祉事業法に基づき設置されている,福祉の現業機関。社会福祉六法に定められた援護や育成・更生の措置を要する者に対する援助のほか,生活その他に関する相談などを行う。社会福祉事務所。

福祉作業所

ふくしさぎょうじょ [0] 【福祉作業所】
障害者の働く場として,障害者やその親などの関係者により,共同で運営されている作業所。共同作業所。小規模作業所。
→福祉工場

福祉公社

ふくしこうしゃ [4] 【福祉公社】
市町村が基本財産の一部又は全部を出資したり,役員を派遣するなどしてその設立や運営に積極的に関与している団体。主としてその地域での在宅福祉サービスを担当する。

福祉六法

ふくしろっぽう [4] 【福祉六法】
⇒社会(シヤカイ)福祉六法

福祉国家

ふくしこっか [4] 【福祉国家】
社会保障制度の充実と完全雇用の実現により国民の健康で文化的な生活を保障し,国民の福祉の増進を最優先しようとする国家。

福祉士

ふくしし [3] 【福祉士】
社会福祉士と介護福祉士のこと。

福祉工場

ふくしこうじょう [4] 【福祉工場】
身体障害者福祉法および精神薄弱者福祉法による授産施設の一。心身に障害をもつ者が,事業主と雇用契約を結んで働く場。

福祉年金

ふくしねんきん [4] 【福祉年金】
1959年(昭和34)制定の国民年金法の給付において,その適用対象もれとなった者に対する,無拠出の社会扶助的な給付制度。法改正により,老齢福祉年金を除いて廃止。

福祉施設

ふくししせつ [4] 【福祉施設】
社会福祉事業を実施する施設の総称。老人ホーム・保育所・救護施設など。社会福祉施設。

福祉社会

ふくししゃかい [4] 【福祉社会】
国民の生活安定と福祉の増進を図ることを目的として構成される社会。経済社会に対置されたり,脱産業化社会の一つとされるほか,福祉国家の基盤となる社会などの解釈もある。

福祉臨床

ふくしりんしょう [4] 【福祉臨床】
社会福祉を必要とする者に対面的な接触を用いて関わる活動。ケースワーク・グループ-ワーク・ケアー-ワークなどがある。

福祉電話

ふくしでんわ [4] 【福祉電話】
一人暮らしの高齢者や身体障害者宅に地方公共団体が設置する電話。

福祐

ふくゆう 【福祐】
(1)天のめぐみ。幸福。幸運。「魔縁を退け,―を招く/風姿花伝」
(2)富み栄えていること。裕福。「是を取る物は―なぞ/毛詩抄 12」

福祚

ふくそ [2] 【福祚】
(1)さいわい。幸福。
(2)天子の位。皇祚。

福神

ふくじん [0] 【福神】
福の神。「―信仰」

福神漬

ふくじんづけ [0] 【福神漬(け)】
〔七種の材料を用いたことから,七福神にちなんで命名したという〕
漬物の一種。ダイコン・ナス・レンコン・ナタマメ・ショウガなどを刻んで塩漬けにし,塩抜きをしたのち味醂醤油に漬け込んだもの。

福神漬け

ふくじんづけ [0] 【福神漬(け)】
〔七種の材料を用いたことから,七福神にちなんで命名したという〕
漬物の一種。ダイコン・ナス・レンコン・ナタマメ・ショウガなどを刻んで塩漬けにし,塩抜きをしたのち味醂醤油に漬け込んだもの。

福祥

ふくしょう [0] 【福祥】
めでたいこと。幸福と吉祥(キチジヨウ)。

福祥寺

ふくしょうじ フクシヤウ― 【福祥寺】
神戸市須磨区にある真言宗須磨寺派の大本山。山号,上野山。886年聞鏡の開創。本尊は檀木の聖観世音菩薩像。源平の合戦にちなむ遺品を多く蔵する。通称,須磨寺。

福禄

ふくろく [0] 【福禄】
(1)福と禄。しあわせ。
(2)「福禄寿」の略。

福禄人

ふくろくじん 【福禄人】
「福禄寿」に同じ。

福禄寿

ふくろくじゅ 【福禄寿】
七福神の一。福禄を授ける神。短身・長頭で経巻を結びつけた杖を持ち,鶴を従える。中国の仙人に由来するといわれる。寿老人(ジユロウジン)との混同がある。福禄人。

福福

ふくぶく [0] 【福福】 (副)
富裕でゆったりとしているさま。「金持になつて―として居る/大内旅宿(虚子)」

福福しい

ふくぶくし・い [5] 【福福しい】 (形)[文]シク ふくぶく・し
顔がふっくらと丸く,豊かで幸運に恵まれているようである。「―・い人」「―・い笑顔」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

福笑い

ふくわらい [3] 【福笑い】
正月などに行う遊戯の一。目隠しをして,お多福などの顔の輪郭だけを書いた台紙の上に眉・目・鼻・口の形に切り抜いた紙片を置き,うまく置けたかどうかを競ったり,出来上がりの滑稽さを楽しんだりするもの。[季]新年。

福笹

ふくざさ [2] 【福笹】
十日戎(エビス)で,大判・小判などの細工物を結びつけて売る笹。えびす笹。[季]新年。

福紙

ふくがみ [2] 【福紙】
「恵比須紙(エビスガミ)」に同じ。

福羽

ふくば 【福羽】
姓氏の一。

福羽美静

ふくばよししず 【福羽美静】
(1831-1907) 幕末・明治の国学者。石見の人。通称・文三郎,号は木園など。津和野藩士。大国隆正に学び,明治初期の神社行政に活躍した。

福翁自伝

ふくおうじでん フクヲウ― 【福翁自伝】
自叙伝。福沢諭吉著。1899年(明治32)刊。洋学修業,欧米歴訪,明治維新,維新後の活動などを平明な文章で語る。

福者

ふくしゃ [2] 【福者】
(1)幸福な人。裕福な人。
(2)カトリック教会が生前の聖徳を認めて死者におくる敬称。

福耳

ふくみみ [2] 【福耳】
耳たぶの大きい耳。福相といわれる。

福聚海無量

ふくじゅかいむりょう [6] 【福聚海無量】
〔仏〕 福徳の集まることが海のように広大であるということ。観世音菩薩の恵みが広大であることをたたえた語。

福良雀

ふくらすずめ [4] 【脹雀・福良雀】
(1)肥え太った雀。また,寒気のために羽をふくらましている雀。
(2)家紋・文様の一。{(1)}が羽をのばした姿を図案化したもの。
(3)女性の髪の結い方の一。唐人髷(マゲ)を変形したもので,髷を左右に二つつくる。江戸末期以降,一〇代の少女が結った。{(2)}に似ているところからの名。
(4)女帯の結び方。お太鼓に似て,結びの両端をはねのように出すもの。振袖・訪問着などに用いる。
(5)ヤガの一種。体は太い。はねは褐色で,前ばねには黒斑が,後ろばねには青色の紋がある。日本全土のほかアジアに分布。
(6)日本刀の切っ先の刃がふくらみを帯びているもの。
脹雀(3)[図]
脹雀(4)[図]

福茶

ふくちゃ [2] 【福茶】
〔「ふくぢゃ」とも〕
黒豆・昆布・梅干しなどを加えた茶。正月・節分・大晦日(オオミソカ)などに縁起物として飲む。大服茶(オオブクチヤ)。[季]新年。

福藁

ふくわら [0] 【福藁】
正月,門口や庭に敷く新しい藁。清めのためとも年賀の客のためともいう。[季]新年。《―や塵さへ今朝のうつくしき/千代》

福袋

ふくぶくろ [3] 【福袋】
余興や正月の初売りなどで,いろいろな品物を入れて封をし,各人に選び取らせる袋。

福豆

ふくまめ [2] 【福豆】
節分にまく,煎(イ)った豆。

福運

ふくうん [0] 【福運】
よい運命。幸福と好運。

福野

ふくの 【福野】
富山県西部,東礪波(ヒガシトナミ)郡の町。砺波(トナミ)平野南西部の市場町として発達。神明社の夜高祭がある。

福間

ふくま 【福間】
福岡県北部,宗像(ムナカタ)郡の町。福岡市と北九州市のほぼ中間にある。玄界灘に面する。

福音

ふくいん【福音】
(1)[吉報]good news.(2)[キリスト教の]the gospel.→英和

福音

ふくいん [0] 【福音】
(1)〔(ギリシヤ) evangelion〕
キリスト教で,イエスの十字架上の死と復活を通して啓示された救いの教え。ゴスペル。
(2)喜ばしい知らせ。「―を待つ」
〔漢訳聖書からの借用語〕

福音主義

ふくいんしゅぎ [5] 【福音主義】
〔Evangelicalism〕
キリスト教において,聖書の伝える福音に信仰の中心を置く立場。正統的信仰を標榜するための用語として,しばしば恣意的・政治的に使われる。最も広義にはプロテスタンティズムのこと。

福音教会

ふくいんきょうかい [5] 【福音教会】
福音主義の立場にたつ教会。

福音書

ふくいんしょ [5][0] 【福音書】
イエスの言葉とおこないを記した文書。単なる伝記ではなくイエスの死の意味を問い,その生と受難,死と復活に力点をおく。新約聖書にはマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネによる四福音書が含まれる。なお,外典にはトマスによる福音書などがある。ゴスペル。

てい [1] 【禘】
中国で,天子が帝(上帝・天帝)をまつる大祭。また,天帝を中心に祖先神を配して執り行う大祭。

禦ぎ

ふせぎ [3] 【防ぎ・禦ぎ・拒ぎ】
〔古くは「ふせき」〕
(1)ふせぐこと。また,そのための道具。「―にまわる」「帋子(カミコ)一衣(エ)は夜の―/奥の細道」
(2)遊里で,用心棒をいう。「近所の―をよびにやり/洒落本・寸南破良意」

禰宜

ねぎ [1] 【禰宜】
〔動詞「労(ネ)ぐ」の連用形から〕
(1)神社に奉職する神職の総称。古くは神主と祝(ハフリ)の間に位置したが,現在の職制では宮司・権宮司の下に置かれる。
(2)伊勢神宮において少宮司の下に置かれている職。

禰宜山伏

ねぎやまぶし 【禰宜山伏】
狂言の一。いさかいを始めた禰宜と山伏に,茶屋の亭主は,大黒天を祈って効の現れた方を勝ちにしてはと提案する。二人が祈り出すと,大黒天は禰宜の方に味方する。

う 【禹】
中国古代の伝説上の聖王。儒教の聖人の一人。姓は姒(ジ)。鯀(コン)の子。治水に功績があり,舜(シユン)から禅譲によって帝位を受け,夏王朝をたてたという。夏伯。夏禹。大禹。

禹域

ういき 【禹域】
〔古代中国で禹が治水を行い境界を定めた地域の意から〕
中国の領土の異名。

禹歩

うほ [1] 【禹歩】
(1)〔中国の夏の禹王が治水のため天下をまわり足が不自由になったという伝説による〕
片足を引きずって歩くこと。また,その人。
(2)貴人が外出するとき,陰陽師(オンヨウジ)が行う邪気を払う呪法(ジユホウ)。{(1)}の故事にならって呪文を唱えつつ千鳥足で歩くこと。反閇(ヘンバイ)。

禹湯文武

うとうぶんぶ 【禹湯文武】
古代中国の名君とされる,夏の禹王,殷(イン)の湯王,周の文王,その子武王のこと。

禹行舜趨

うこうしゅんすう ウカウ― [1][0] 【禹行舜趨】
〔「荀子(非十二子篇)」にある句。禹・舜はともに中国古代の聖天子〕
表面だけは聖人の動作をまねても,それに伴う徳のないこと。

禹貢

うこう 【禹貢】
「書経」中の一編。禹が国土を巡視し,各種の調査を行い,租税貢賦の法を定めたことを,史官が記録したもの。古代中国の一種の地理書で,黄河・揚子江流域を九州に分け,山川・土質・物産・制度を記す。

禽獣

きんじゅう [0] 【禽獣】
鳥やけだもの。鳥獣。「―にも劣る行為」

禽獣

きんじゅう【禽獣】
birds and beasts.〜に等しい bestial;→英和
beastly.→英和

禽竜

きんりゅう [0] 【禽竜】
⇒イグアノドン

禽舎

きんしゃ [1] 【禽舎】
鳥類の小屋。

禽鳥

きんちょう [0] 【禽鳥】
鳥。鳥類。

禾偏

のぎへん [0] 【ノ木偏・禾偏】
漢字の偏の一。「私」「秒」などの「禾」の部分。

禾本科

かほんか クワホンクワ [0] 【禾本科】
イネ科の旧称。

禾本草原

かほんそうげん クワホンサウゲン [4] 【禾本草原】
イネ科やカヤツリグサ科の草本植物が中心となっている草原。温帯に多い。

禾稼

かか クワ― [1] 【禾稼】
穀物。穀類。

禾穀

かこく クワ― [0] 【禾穀】
(1)穀物の総称。稲・麦・粟・稗(ヒエ)・黍(キビ)・玉蜀黍(トウモロコシ)など。
(2)特に,稲。

禾穀類

かこくるい クワ― [3] 【禾穀類】
穀物の収穫を主要な目的として栽培されるイネ科作物。

禾穂

かすい クワ― [0] 【禾穂】
イネ科植物,特に穀類の花序。

禿

はげ【禿】
a bald spot.禿頭の bald-headed.⇒禿げる.

禿

かむろ [0] 【禿】
「かぶろ(禿)」に同じ。「十一二より―に仕立てられ/浮世草子・母親容気」

禿

はげ [1] 【禿】
(1)頭髪が抜け落ちた状態であること。また,抜け落ちた部分。「―あたま」「頭に大きな―がある」
(2)山などに木のないことのたとえ。「―山」

禿

かぶろ 【禿】
〔近世以後「かむろ」とも〕
(1)子供の髪形の一。髪の末を切りそろえて結ばないでいるもの。また,その髪形の子供。「髪を―に切りまはし/平家 1」
(2)髪のない頭。また,はげ。「この頭―ならむ沙門には施すべからず/今昔 2」
(3)太夫(タユウ)・天神など上位の遊女がそばに置いて使う一三,四歳くらいまでの見習いの少女。「新造・―ひきつれて/黄表紙・御存商売物」
禿(1)[図]

禿ぐ

は・ぐ 【禿ぐ】 (動ガ下二)
⇒はげる(禿)

禿げちょろ

はげちょろ [0] 【剥げちょろ・禿げちょろ】 (名・形動)
塗料などがところどころはげていること。織物・毛皮などがところどころすり減っていること。また,そのさま。はげちょろけ。「―のカーペット」

禿げる

は・げる [2] 【禿げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 は・ぐ
〔「剥(ハ)げる」と同源〕
(1)人の髪の毛が抜け落ちてなくなる。「頭がつるつるに―・げている」
(2)山などが,草木がなくなって地肌が露出する。「―・げて山肌がむき出しになる」

禿げる

はげる【禿げる】
become bald;→英和
lose hair;become bare (山などが).禿げた bald(-headed).

禿げ上がる

はげあが・る [4][0] 【禿げ上(が)る】 (動ラ五[四])
禿げて,生え際が頭の上の方になる。「額の―・った人」

禿げ上る

はげあが・る [4][0] 【禿げ上(が)る】 (動ラ五[四])
禿げて,生え際が頭の上の方になる。「額の―・った人」

禿げ山

はげやま [0] 【禿げ山】
木や草の生えていない,地肌が露出している山。

禿げ義義

はげぎぎ [3] 【禿げ義義】
魚のギギの異名。

禿げ茶瓶

はげちゃびん [0][3] 【禿げ茶瓶】
はげた頭を茶瓶に見たてた語。

禿げ頭

はげあたま [3] 【禿げ頭】
頭髪の抜け落ちた頭。とくとう。

禿びた

ちびた【禿びた】
worn(-out) <shoes> .→英和

禿びる

ち・びる [2][0] 【禿びる】 (動バ上一)[文]バ上二 ち・ぶ
先がすれてへる。すり切れる。「―・びた鉛筆」「鋤鍬の―・びる程はたらくが故ぞかし/浮世草子・永代蔵 5」

禿ぶ

つ・ぶ 【禿ぶ】 (動バ上二)
すり減る。小さくなる。ちびる。「―・びはてし文字かたもなきすりかた木/東北院職人歌合」

禿ぶ

ち・ぶ 【禿ぶ】 (動バ上二)
⇒ちびる

禿る

ちび・る 【禿る】 (動ラ四)
〔上一段動詞「禿びる」の四段化〕
「ちびる」に同じ。「筆は―・つて動かぬを/人情本・花筐」

禿山

はげやま【禿山】
a bald mountain.

禿松

かぶろまつ [3] 【禿松】
葉の少ない松。

禿瘡

とくそう [0] 【禿瘡】
深在性の白癬(ハクセン)で,頭部に円形の半球状あるいは扁平に隆起した腫瘍(シユヨウ)を生じ,毛髪の脱落が起こる皮膚疾患。治癒後,禿髪と瘢痕(ハンコン)を残す。ケルズス禿瘡。

禿立ち

かぶろだち 【禿立ち】
(1)上級の遊女に仕えて,見習いをする期間。かぶろ{(3)}の頃。「―より見ならひ/浮世草子・一代女 1」
(2)かぶろ{(3)}の頃から遊里にいて,遊里のことをよくわきまえている遊女。「とんと坐りしゐずまひは,―見るごとくなり/浄瑠璃・反魂香」

禿筆

かぶろふで 【禿筆】
穂先のきれた筆。ちびふで。とくひつ。

禿筆

とくひつ [0] 【禿筆】
(1)穂先がすりきれた筆。ちびた筆。
(2)自分の文章や文字をへりくだっていう語。

禿筆

ちびふで [2] 【禿筆】
毛の先がすりきれた筆。とくひつ。

禿鞘

かぶろざや 【禿鞘】
槍の鞘で,丸くて飾りなどのないもの。

禿頭

とくとう【禿頭】
a bald head.〜の bald-headed.‖禿頭病 alopecia.

禿頭

とくとう [0] 【禿頭】
はげあたま。光頭。

禿頭病

とくとうびょう [0] 【禿頭病】
⇒脱毛症(ダツモウシヨウ)

禿髪

とくはつ [0] 【禿髪】
頭がはげること。また,はげた頭。

禿鷲

はげわし [0] 【禿鷲】
タカ目タカ科の鳥。コンドル類と同様,頭頸部が裸出し,屍肉を食べる。南アジアからアフリカに十余種が分布する。

禿鷹

はげたか [0][2] 【禿鷹】
ハゲワシ・コンドル類の俗称。

禿鷹

はげたか【禿鷹】
a vulture <of society> .→英和

禿鸛

はげこう [2] 【禿鸛】
コウノトリ目コウノトリ科ハゲコウ属の大形の鳥の総称。大きなくちばし,裸出した頭頸部と袋のような肉垂,長い脚を有する。翼は灰黒色,腹部は白色。屍肉を好む。インドとアフリカに三種が分布。

しゅう シウ [1] 【秀】
成績・品質などを示す段階の一。「優」よりさらによく,最上位であることを表す。

ほ 【秀】
〔「穂(ホ)」と同源〕
(1)内容的にすぐれたもの。すぐれたところ。「家庭(ヤニワ)も見ゆ国の―も見ゆ/古事記(中)」
(2)外形的に目立つもの。外にあらわれたもの。「燭(トモ)す火の―にそ出でぬる/万葉 326」
〔「ほつ枝(エ)」「ほつ手」「ほつ鷹」のように,助詞「つ」を伴って連体修飾語になることが多い。単独で使われる場合も,「火のほ」「波のほ」のように「…の」という連体修飾語を受けることが多い。「岩ほ」「垣ほ」「ほ倉」などのように複合語としても用いられる〕

秀づ

ひい・ず ヒイヅ 【秀づ】 (動ダ下二)
⇒ひいでる(秀)

秀づ

ひ・ず ヒヅ 【秀づ】 (動ダ下二)
〔「穂(ホ)出(イ)づ」の転じた「ひいづ」の転〕
(1)穂を出す。「石上布留の早稲田を―・でずとも縄だに延(ハ)へよ守りつつ居らむ/万葉 1353」
(2)ひいでる。「和漢の才にみな―・でて/愚管 4」

秀でる

ひいでる【秀でる】
be very good <at> ;be excellent <in> .→英和
秀でた excellent;distinguished.→英和

秀でる

ひい・でる [3] 【秀でる】 (動ダ下一)[文]ダ下二 ひい・づ
〔「ひ」は「ほ(穂)」と同源。穂がつき出る意〕
(1)他よりすぐれている。ぬきんでる。「語学に―・でる」「衆に―・でる」
(2)強く印象づけられる。「―・でた眉」

秀作

しゅうさく シウ― [0] 【秀作】
すぐれた作品。

秀優

しゅうゆう シウイウ [0] 【秀優】 (名・形動)[文]ナリ
ひときわすぐれているさま。優秀。「学術に―なる諸家/月世界旅行(勤)」

秀出

しゅうしゅつ シウ― [0] 【秀出】 (名)スル
他にぬきんでてすぐれていること。

秀句

しゅうく シウ― [1] 【秀句】
(1)すぐれた句。秀逸な詩歌。
(2)和歌・文章・物言いなどにおける巧みな言いかけ。掛け詞・縁語など。すく。「―も,自然に何となく読みいだせるはさてもありぬべし/毎月抄」
(3)軽口(カルクチ)・地口(ジグチ)・洒落(シヤレ)など。すく。「―よくいへる女あり/浮世草子・一代男 1」

秀句傘

しゅうくがらかさ シウク― 【秀句傘】
狂言の一。秀句を得意とするもと傘張りの男に秀句を言わせてむやみに感心し,刀・扇から,着ているものまで与えてしまう。男が去ったあと,「秀句とは寒いものだ」と震える。秀句大名。

秀吉

ひでよし 【秀吉】
⇒豊臣(トヨトミ)秀吉

秀吟

しゅうぎん シウ― [0] 【秀吟】
すぐれた詩歌。名歌。

秀峰

しゅうほう シウ― [0] 【秀峰】
形の美しい山。

秀手

ほて 【最手・秀手】
平安時代,相撲(スマイ)の節会(セチエ)で最上位の者の称。「勢いかめしくて力きはめて強き者なりければ,取りのぼりて―に立ちて/今昔 23」

秀手

ほつて 【最手・秀手】
〔「ほ」は「秀」,「つ」は格助詞〕
すぐれた技。上手(ジヨウズ)。「壱岐(ユキ)の海人(アマ)の―の占部(ウラヘ)をかた焼きて行かむとするに/万葉 3694」

秀才

すさい 【秀才】
〔「す」は「しゅう」の直音表記〕
「しゅうさい(秀才){(3)}」に同じ。「―四人まゐれり/宇津保(沖つ白波)」

秀才

しゅうさい【秀才】
a talented person;a clever student.

秀才

しゅうさい シウ― [0] 【秀才】
(1)学問・才能のすぐれた人。
(2)中国で,科挙の科目の一。また,その合格者。唐中期頃廃絶。のちには科挙に応ずる者をいう。明・清代では府・州・県学の生員(在学生)の雅称。
(3)律令制で,大学から推薦された学生に式部省が課した方略策,すなわち国家の根本問題についての論文試験。
(4)文章得業生(モンジヨウトクゴウシヨウ)の異名。

秀抜

しゅうばつ シウ― [0] 【秀抜】 (名・形動)[文]ナリ
他のものよりも一段とぬきんでてすぐれている・こと(さま)。「―な作品」
[派生] ――さ(名)

秀歌

しゅうか シウ― [1] 【秀歌】
すぐれた和歌。秀逸な和歌。

秀湖

しゅうこ シウコ 【秀湖】
⇒白柳(シラヤナギ)秀湖

秀演

しゅうえん シウ― [0] 【秀演】
出来ばえの秀逸な演奏・演技。

秀発

しゅうはつ シウ― [0] 【秀発】
才知・容姿などが他にぬきんでてすぐれていること。

秀眉

しゅうび シウ― [1] 【秀眉】
美しい眉(マユ)。美しい顔。

秀真

ほつま [1] 【秀真】
神代文字の一。明治時代,落合直澄が「いろは」順に配列して示した四八の表音文字。

秀真

ほずま ホヅマ 【秀真】
⇒香取(カトリ)秀真

秀真国

ほつまくに 【秀真国】
すぐれた立派な国。整い備わっている国。「磯輪上(シワカミ)の―/日本書紀(神武訓注)」

秀穎

しゅうえい シウ― [0] 【秀英・秀穎】 (名・形動)[文]ナリ
すぐれて,ひいでている・こと(さま)。「尤も方正で―なのは君です/露団々(露伴)」

秀絶

しゅうぜつ シウ― [0] 【秀絶】 (名・形動)[文]ナリ
特にすぐれているさま。秀逸。「希臘(ギリシヤ)思想の―なる/希臘思潮を論ず(敏)」

秀美

しゅうび シウ― [1] 【秀美】 (名・形動)[文]ナリ
すぐれて美しい・こと(さま)。「風采殊に―にして品位あれども/緑簑談(南翠)」

秀英

しゅうえい シウ― [0] 【秀英・秀穎】 (名・形動)[文]ナリ
すぐれて,ひいでている・こと(さま)。「尤も方正で―なのは君です/露団々(露伴)」

秀衡椀

ひでひらわん [4] 【秀衡椀】
奥州南部地方で作られた椀。切り箔(ハク)を置き,黒の地に朱で草木などの紋様を描いた大振りなもの。
〔創意者と伝える藤原秀衡の名にちなむ〕

秀逸

しゅういつ シウ― [0] 【秀逸】 (名・形動)[文]ナリ
(出来ばえが)他のものより一段とすぐれている・こと(さま)。「―な作品」

秀逸な

しゅういつ【秀逸な】
excellent;→英和
superb;→英和
first-rate.

秀麗

しゅうれい シウ― [0] 【秀麗】 (名・形動)[文]ナリ
整った美しさのあるさま。「―な富士の姿」「眉目(ビモク)―」

秀麗な

しゅうれい【秀麗な】
graceful;→英和
beautiful;→英和
fine.→英和

あたい [0] 【私】 (代)
〔「あたし」の転〕
一人称。「あたし」よりくだけた言い方。主として東京下町や花柳界の女性や子供が用いた。

あたくし [0] 【私】 (代)
〔「わたくし」の転〕
一人称。「あたし」より丁寧で,「わたくし」よりはややくだけた言い方。主に女性が用いる。

わたし【私】
⇒私(わたくし).

わたい [0] 【私】 (代)
〔「わたし」の転〕
一人称。主として,東京下町の女性などが,心やすい人との対話などで用いる。近世後期には,芸娼妓などが用いた。あたい。「―なぞへは御心配をかけないんですよう/当世書生気質(逍遥)」「おや,―かえ,ちつと/人情本・辰巳園(初)」

わたくし [0] 【私】
■一■ (名)
(1)自分自身に関すること。個人的なこと。「公と―の区別」
(2)自分だけの利益や都合を考えること。自分勝手。私利私欲。「―のない誠実な人」
(3)内密にすること。「このことは―に願います」
■二■ (代)
一人称。男女ともに丁寧な言い方として,多く目上の人に対するときやあらたまった場面などで用いられる。「―は山下と申します」「―もお供いたします」

あっし [0] 【私】 (代)
〔「あたし」の転〕
一人称。職人などが用いる。

わい [0] 【私】 (代)
(1)(主として関西地方で)一人称。わし。「今晩―どもと同伴して/当世書生気質(逍遥)」
(2)二人称。同等もしくは目下の者に用いる。おまえ。「―は生命が惜しくないのか/同志の人々(有三)」

わて [0] 【私】 (代)
〔「わたい」の転〕
一人称。わたし。関西地方で用いる。

あて [0] 【私】 (代)
〔「わて」の転〕
一人称。わたし。京阪地方で,主に女性が用いる。
→わて

あたし [0] 【私】 (代)
〔「わたし」の転〕
一人称。「わたし」よりややくだけた言い方。主に女性が用いる。「―に貴姉(アナタ)のことを聞て来て呉れろつて/二少女(独歩)」

わっし [0] 【私】 (代)
〔「わたし」の転〕
一人称。「わっち」に同じ。「あの隠居が東京に居た時分,―が近所にゐて/草枕(漱石)」

わし [0] 【私・儂】 (代)
〔「わたし」の転〕
一人称。男性が,目下の者に対して尊大な感じを伴って用いる語。おれ。「―も年をとった」
〔近世では,主として女性が用いた。「薄雲はしほ��と涙ぐみ,―はかやうに落ぶれて路頭にさ迷ひありく事/浄瑠璃・当麻中将姫」〕

わたくし【私】
I;→英和
myself.→英和
〜の my;→英和
[公に対して]private;→英和
personal.→英和
〜のもの mine.→英和
〜する pocket[embezzle] <public money> .→英和
‖私事 a private matter.

し [1] 【私】
自分個人に関すること。わたくし。「公と―と」

わちき 【私】 (代)
一人称。江戸の遊女・芸妓などが用いた語。町家の娘が用いることもある。わたし。「今ぢやあ―のことなんざあ思ひ出しもしてはおくんなさるまいね/人情本・梅児誉美(初)」「そんなら―がわりいから堪忍しておくんなさいな/人情本・梅児誉美(初)」

わっち [0] 【私】 (代)
〔「わたし」の転〕
一人称。身分の低い階層の男女が用いる。わっし。「かう見(メ)えて,―も江戸つ子だからね/草枕(漱石)」
〔もと奴詞(ヤツココトバ)。のち,町家の女性や遊女なども用いるようになった。「さ候はば―めが鉄砲・鑓脇をおつつめ申すべい/雑兵物語」「みづからを捨てて―を御寵愛/柳多留 48」〕

わたし [0] 【私】 (代)
〔「わたくし」の転。近世以降の語〕
一人称。「わたくし」よりもうちとけた場で用いる。現在,一人称としてもっとも普通の語で,男女ともに用いる。「―の読んだ本」
〔近世においては,女性が多く用い,特に武士階級の男性が用いることはなかった〕

私か

ひそか [2][1] 【密か・私か・窃か】 (形動)[文]ナリ
(1)人に知られないようにこっそりとするさま。ひそやか。みそか。「―な楽しみ」「―に忍び寄る」
(2)公的な事柄を自分の思うままにするさま。「平朝臣清盛公,法名浄海,ほしいままに国威を―にし/平家 4」
〔漢文訓読に用いられた語で,和文では「みそか」が用いられた〕

私する

わたくし・する [0] 【私する】 (動サ変)[文]サ変 わたくし・す
(1)公のものを自分のものにする。公のものを個人の目的のために使う。「公金を―・する」「土地人民を―・し/民権自由論(枝盛)」
(2)勝手な振る舞いをする。「われも随分精出して,御奉公に―・すな/浄瑠璃・廿四孝」

私の後ろ見

わたくしのうしろみ 【私の後ろ見】
将軍の後見である執権の職。「故大将のありし時より,―なりしを/増鏡(新島守)」
→公の後ろ見

私らん

わっちらん 【私らん】
〔「わっちらの」の転〕
江戸吉原の遊里で,新造や禿(カムロ)が自分の姉女郎をさしていった語。「松葉屋ぢやあ,あね女郎の事を―といふね/洒落本・通言総籬」

私乗

しじょう [0] 【私乗】
〔「乗」は記録の意〕
個人が著した歴史。

私事

わたくしごと [0] 【私事】
(1)自分ひとりだけに関係のあること。個人的なこと。
⇔公事
「―で恐縮ですが」
(2)隠し事。

私事

しじ [1] 【私事】
(1)個人の私生活上のこと。わたくしごと。
⇔公事(コウジ)
「―にわたって恐縮ですが」
(2)他人には知られたくない私生活の秘密。プライバシー。「―をあばく」

私事

しじ【私事】
personal[private]affairs.人の〜に立ち入る pry into others' business.

私交

しこう [0] 【私交】 (名)スル
個人的な交わり。うちうちの付き合い。「人と人との―に於ては/文明論之概略(諭吉)」

私人

しじん [0] 【私人】
公の立場を離れた一個人。
⇔公人
「―の資格で参加する」「一―として申し上げる」

私人として

しじん【私人として】
<do a thing> in one's private capacity.

私仕事

わたくししごと 【私仕事】
奉公人などが主人に内密にする仕事。「前の様に客は勤めず―に賃麻績み/浄瑠璃・丹波与作(中)」

私企業

しきぎょう [2] 【私企業】
民間資本で民間人が営利のために経営する企業。
⇔公企業

私保険

しほけん [2] 【私保険】
(社会保険に対して)自分のために任意に加入する保険。

私信

ししん【私信】
a private letter[message].

私信

ししん [0] 【私信】
(1)私用の手紙。
(2)内密の通信。

私傭

しよう [0] 【私傭】
個人でやとうこと。個人にやとわれること。

私傷

ししょう [0] 【私傷】
公務外で受けたきず。
⇔公傷

私傷病

ししょうびょう [0] 【私傷病】
労働者のけがや病気のうち,業務に起因しないもの。

私党

しとう [0] 【私党】
個人的利害・縁故によって結ばれた党。
⇔公党

私共

わたくしども [5] 【私共】 (代)
〔「ども」は接尾語〕
(1)一人称。「わたくし」をへりくだって言う語。「自分の店」「自分の会社」の意にも使う。手前ども。「―では取り扱っておりません」
(2)「わたくし」の複数形。「わたくしたち」よりも古風な言い方。

私兵

しへい [0] 【私兵】
個人が勢力を張るために自分で養成し維持している兵士。「―を蓄える」

私出挙

しすいこ [2] 【私出挙】
古代,私人が行なった出挙。
→出挙

私刑

しけい [0][2] 【私刑】
法律によらず,個人や集団が勝手に犯罪者などに加える制裁。私的制裁。リンチ。

私刑

しけい【私刑】
⇒リンチ.

私利

しり【私利】
self-interest;personal profit; <look to> one's own interest.

私利

しり [1] 【私利】
自分の利益。「―に目が眩(クラ)む」「―私欲」

私務

しむ [1] 【私務】
自分個人の仕事。

私募

しぼ [1] 【私募】 (名)スル
債券募集の一形態。特定少数の投資家を相手として募集すること。
⇔公募

私募債

しぼさい [2] 【私募債】
債券の募集形態の一。特定少数の投資に対して応募を募り発行される債券。非公募債,縁故債ともいう。
→縁故債

私印

しいん [0] 【私印】
個人の用いる印章。
→官印
→公印

私印偽造罪

しいんぎぞうざい [0][2] 【私印偽造罪】
行使の目的で他人の印章や署名を偽造する犯罪。

私史

しし [1] 【私史】
「野史(ヤシ){(1)}」に同じ。

私和

しわ [1] 【私和】 (名)スル
当事者双方が表沙汰にせず,話し合いで和解すること。内済(ナイサイ)。示談。「近隣(キンジヨ)からの歎願もあり当人も―したいといふ事で/緑簑談(南翠)」

私商ひ

わたくしあきない 【私商ひ】
奉公人が奉公先の店や主人の信用を利用してひそかに行う商い。「二百目や三百目,―にてもうけたればとて/浮世草子・織留 6」

私営

しえい [0] 【私営】
個人の経営。
⇔公営

私営

しえい【私営】
a private enterprise.〜の private.→英和

私営田

しえいでん [2] 【私営田】
初期荘園の一。平安時代前半,国家が直接経営する公営田(クエイデン)に対し,在地豪族が直接経営する田。
→公営田

私地

しち [1][2] 【私地】
個人の土地。私有地。

私地私民

しちしみん [1][1] 【私地私民】
私有地と私有民。土地や人民の私的所有が認められること。
⇔公地公民

私報

しほう [0] 【私報】
(1)個人の通信。
(2)内密の知らせ。

私塾

しじゅく【私塾】
<run> a private school.

私塾

しじゅく [1][0] 【私塾】
私設の教育機関。江戸時代,主に儒者が開設。幕末には洋学の塾も作られ,明治になって私立学校または公立学校となったものも多い。堀川塾・適塾・松下村塾・慶応義塾・津田英学塾などが有名。
→塾

私墾田

しこんでん [2] 【私墾田】
奈良・平安時代,豪族・農民などが自力で開墾し,私有田として認められた田。治田(チデン)。

私大

しだい [0] 【私大】
「私立大学」の略。

私奴婢

しぬひ [2] 【私奴婢】
律令制下,賤民のうち最下層の者。私人に所有される奴婢。売買の対象となった。私賤。

私娼

ししょう [0] 【私娼】
公の許可を得ていない売春婦。
⇔公娼

私娼窟

ししょうくつ [2] 【私娼窟】
私娼の多くいる地域。

私学

しがく【私学】
a private school[college,university].私学出 a private-college graduate.

私学

しがく [1][0] 【私学】
私立の学校。
⇔官学

私学校

しがっこう [2] 【私学校】
(1)私立の学校。
(2)1874年(明治7),下野した西郷隆盛が郷里鹿児島に建てた学校。銃隊学校と砲隊学校からなる。
→西南戦争

私宅

したく [0] 【私宅】
官舎,公舎,社宅に対して,個人で持つ住宅。自分の家。自宅。

私宅

したく【私宅】
one's private house.

私室

ししつ【私室】
a private room.

私室

ししつ [0] 【私室】
公共の建物の中で,個人が私的に使う部屋。

私家

しか [1][2] 【私家】
(1)自分の家。私宅。
(2)(朝廷や役所に対し)私人の家。また,個人。「―集」

私家版

しかばん [0] 【私家版】
個人が営利を目的とせずに発行して,狭い範囲に配布する書籍。私版。自家版。

私家集

しかしゅう [2] 【私家集】
個人の歌集。主に江戸時代以前までのものをいう。自撰・他撰ともにあり,形態も部類・編年・雑纂とさまざま。家の集。家集。

私小説

わたくししょうせつ [5] 【私小説】
⇒ししょうせつ(私小説)

私小説

ししょうせつ [2] 【私小説】
(1)作者自身を主人公とし,自分の生活や経験を虚構を排して描き,自分の心境の披瀝を重視する日本近代文学に特有の小説の一形態。わたくし小説。
(2)イッヒ-ロマンの訳語。

私小説

ししょうせつ【私小説】
a private life novel.

私幣

しへい [0] 【私幣】
朝廷から奉る以外の,臣下などから神社に奉る幣帛(ヘイハク)。
→官幣
→国幣

私年号

しねんごう [2] 【私年号】
朝廷が定めた公の年号に対し,民間で私に用いた年号。狭義には,中世以降,寺社が縁起・碑文に用いた福徳・命禄などの語をいうが,広義には,公年号制定以前の逸年号を含める。異年号。偽年号。
→逸年号

私度

しど [1] 【私度】
古代,定められた官許を受けずに自分勝手に得度して僧尼となること。自度。
⇔公度

私度僧

しどそう [2][0] 【私度僧】
律令制下,定められた官許を受けることなく出家した僧尼。

私徳

しとく [0] 【私徳】
節約・勤勉など,個人,または自分にかかわる道徳。

私徳政

しとくせい [2] 【私徳政】
室町時代,幕府が正式に発令したものではない徳政。土一揆の実力による徳政や,大名が自分の領内で行う徳政など。私の徳政。

私心

ししん [0] 【私心】
(1)自分ひとりの利益をはかろうとする気持ち。「―を去る」
(2)自分だけの考え。

私心

わたくしごころ [5] 【私心】
個人的な感情。また,ひそかに抱いている思い。「―から申し上げるのではございません」「むつかしき―添ひたるも苦しかりけり/源氏(東屋)」

私心

ししん【私心】
selfishness;→英和
self-interest; <act upon> a selfish motive.

私怨

しえん【私怨】
private malice;(personal) grudge.→英和
〜をはらす satisfy one's grudge.

私怨

しえん [0] 【私怨】
個人的なうらみ。「―を晴らす」

私恨

しこん [0] 【私恨】
ひそかに心中にもつうらみ。私怨。

私恩

しおん [0] 【私恩】
私情から特定の人に施す恩恵。「―を売る」「―を施し其心を収攬し/日本開化小史(卯吉)」

私情

しじょう【私情】
<set aside> personal feelings.

私情

しじょう [0] 【私情】
(1)個人的な感情。「―をさしはさむ」
(2)利己的な心。

私意

しい [1] 【私意】
(1)自分の考え。私見。
(2)私情を交えた不公平な考え。「毫も―なし/花柳春話(純一郎)」

私愛

しあい [0][1] 【私愛】
(1)かたよった愛情。
(2)ひそかな愛。

私感

しかん [0] 【私感】
個人としての立場での感想。

私慝

しとく [0] 【私慝】
人に知られない悪事。「―行為」

私慾

しよく [0][1] 【私欲・私慾】
自分だけが利益を得ようとする心。「私利―」「―に走る」

私憤

しふん【私憤】
⇒私怨(えん).

私憤

しふん [0] 【私憤】
個人的なことから起こる憤り。
⇔公憤
「―をいだく」

私戦

しせん [0] 【私戦】
国家の宣戦布告なしに,私人または私団体が勝手に外国に対してなした戦闘行為。刑法上,私戦の予備・陰謀は処罰される。

私掠船

しりゃくせん [0] 【私掠船】
国王の特許を得て,敵国の船を攻撃し捕獲する権利を認められた一種の海賊船。戦利品は国王と船長の間で分配された。一六〜一七世紀にカリブ海などで多く出没した。

私撰

しせん [0] 【私撰】
私人が作品を選び,編集すること。
⇔勅撰
⇔官撰

私撰和歌集

しせんわかしゅう [5] 【私撰和歌集】
私的に撰定した和歌集。和歌では「古今和歌六帖」「夫木和歌抄」など数多くある。詩では「懐風藻」など。私撰集。

私擬憲法案

しぎけんぽうあん [5] 【私擬憲法案】
私人が起草した憲法草案。特に明治前期,自由民権運動の展開の中で作られた民権各派の憲法草案をいう。

私文書

しぶんしょ [2] 【私文書】
私人の作成した文書。公文書以外の文書。私署証書。
⇔公文書

私文書

しぶんしょ【私文書】
<the forgery of> a private document.

私文書偽造罪

しぶんしょぎぞうざい [6][2][2] 【私文書偽造罪】
行使の目的をもって,権利・義務または事実証明に関する他人の文書・図画を偽造または変造する犯罪。

私曲

しきょく [0] 【私曲】
自分の利益になるようにすること。「嫉妬もある,偏執もある,―もある/社会百面相(魯庵)」

私書

ししょ [1] 【私書】
(1)私人の立場で書いた文書。また,個人の手紙。
(2)内密の手紙。

私書

ししょ【私書】
<forge> a private document;a private letter.私書箱 a post-office box <P.O.B.> .

私書函

ししょかん [2] 【私書函】
私書箱の旧称。

私書箱

ししょばこ [2] 【私書箱】
「郵便私書箱(ユウビンシシヨバコ)」の略。

私有

しゆう [0] 【私有】 (名)スル
個人または私的団体がもっていること。
⇔公有
「―地」「巨万の財産を―して/福翁百話(諭吉)」

私有

しゆう【私有】
private ownership.〜の private(-owned).→英和
‖私有財産 private property.私有地 private land.

私有林

しゆうりん [2] 【私有林】
森林の所有区分の一。個人または法人が所有する森林。

私有財産

しゆうざいさん [4] 【私有財産】
個人または私的団体が所有する財産。

私有財産制

しゆうざいさんせい [0] 【私有財産制】
(1)財産の私有を認める社会制度。
(2)生産手段の私有を社会の根幹とする社会制度。資本主義の基礎となっている。

私服

しふく【私服】
plain clothes.私服警官 a plainclothesman.

私服

しふく [0] 【私服】
(1)勤務先や学校などで定められた制服でなく,個人的な服。
⇔官服
⇔制服
「―に着替える」
(2)〔「私服刑事」の略〕
私服の姿で内偵・捜査にあたる刑事。「―が張り込む」

私案

しあん [0] 【私案】
個人的な考え。

私案

しあん【私案】
one's private plan.

私様

わたくしざま 【私様】 (名・形動ナリ)
私事に関する方面。うちうち。
⇔公様
「―のかかるはかなき御遊びも/源氏(絵合)」

私権

しけん【私権】
《法》a private right.

私権

しけん [0] 【私権】
私法関係において認められる権利の総称。財産権・身分権・人格権・社員権など。私権の行使には社会的制約を伴う。
⇔公権

私欲

しよく [0][1] 【私欲・私慾】
自分だけが利益を得ようとする心。「私利―」「―に走る」

私欲む)

しよく【私欲(に目が眩(くら)む)】
(be blinded by) self-interest.〜のない unselfish.→英和

私民

しみん [0][1] 【私民】
貴族・豪族などに私有され,国家の直接の支配を受けない人民。日本古代の部民(ベミン)などがこれにあたる。

私水

しすい [0] 【私水】
地下水・自家用井戸水など,特定の場所に停滞して,他所に流出しない水。
⇔公水

私法

しほう【私法】
private law.

私法

しほう [0][1] 【私法】
私人間の権利義務関係など私的生活上の法律関係を規律する法規範。民法・商法など。所有権の絶対性,契約の自由,過失責任主義などの原則が支配する。民事法。
⇔公法

私法人

しほうじん [2] 【私法人】
私法上の法人。その内部の法律関係は自治を原則とし,国家による統制を加えられない。内部組織により社団法人・財団法人に,目的により営利法人・公益法人・中間法人に分けられる。
⇔公法人

私注

しちゅう [0] 【私注】
自分の施した注釈を,注釈者自身が謙遜していう語。注釈書の題名などに用いる。

私消

ししょう [0] 【私消】 (名)スル
公の金品を勝手に私用に消費すること。

私淑

ししゅく [0] 【私淑】 (名)スル
〔私(ヒソ)かに淑(ヨ)しとする意〕
直接教えを受けたわけではないが,著作などを通じて傾倒して師と仰ぐこと。「―する作家」

私淑する

ししゅく【私淑する】
take <a person> for a model;→英和
adore <a person> in one's heart.

私版

しはん [0] 【私版】
(1)著者または著者の近親の者が自費で出版すること。また,その書物。私家版。「―の本」
(2)民間で出版すること。また,その書物。
⇔官版

私物

わたくしもの [0] 【私物】
(1)その人個人の物。私物(シブツ)。
(2)大事に秘蔵して公にしないもの。「この君をば―におぼほしかしづき給ふこと限りなし/源氏(桐壺)」

私物

しぶつ [0] 【私物】
個人の所有物。「会社の品を―化する」

私物

しぶつ【私物】
one's private property.

私生

しせい [0] 【私生】
法律上の夫婦でない男女の間に子が生まれること。

私生児

しせいじ【私生児】
<recognize> a natural[an illegitimate]child;a bastard.→英和

私生児

しせいじ [2] 【私生児】
⇒私生子(シセイシ)

私生子

しせいし [2] 【私生子】
法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子をいった語。民法旧規定では父の認知を得ていない者をいい,認知された子は庶子として家籍に入れられた。現在の民法では「嫡出でない子」という。私生児。

私生活

しせいかつ [2] 【私生活】
公務などを離れた,その人の個人としての生活。「―に干渉する」

私生活

しせいかつ【私生活】
one's private life.

私生涯

ししょうがい [2] 【私生涯】
個人としての生涯。一生のうちの,個人的な生活の面。
⇔公生涯

私産

しさん [0][1] 【私産】
自分の財産。私有財産。

私用

しよう [0] 【私用】 (名)スル
(1)自分のために使うこと。
⇔公用
「親族知己(シルベ)などの名義を―して/金色夜叉(紅葉)」
(2)自分の用事。私事。
⇔公用
「―で出かける」

私用の

しよう【私用の】
private.→英和
〜で on private business.〜に for private use.

私田

しでん [0] 【私田】
(1)律令制で,一定期間個人に給与され,耕作・私有される田。位田・職田・賜田・口分(クブン)田・墾田など。
⇔公田(コウデン)
(2)私有の田。

私田

わたくしだ [4] 【私田】
⇒しでん(私田)

私的

してき [0] 【私的】 (形動)
個人にかかわるさま。公の事ではないさま。プライベート。
⇔公的
「―な行動」

私的な

してき【私的な】
private;→英和
personal.→英和

私的制裁

してきせいさい [4] 【私的制裁】
⇒私刑(シケイ)

私的年金

してきねんきん [4] 【私的年金】
民間企業・団体などが行う,企業年金・団体年金の総称。
→公的年金

私的独占

してきどくせん [4] 【私的独占】
事業者が,なんらかの方法により他の事業者の事業活動を排除または支配することによって,一定の取引分野における競争を実質的に制限すること。

私的自治

してきじち [4] 【私的自治】
〔法〕 個人の身分および財産についての法律関係を個人の自由な意思にまかせて律しようとすること。近代私法の一理想とされる。

私的言語

してきげんご [4] 【私的言語】
〔private language〕
〔哲〕 感覚や感情などの内的体験を記録し,自分には理解できるが他人には通じない言語。ウィトゲンシュタインは「哲学探究」の中で,この虚構の言語が不可能であることを論じて他我認識の問題の解消を試みた。

私的諮問機関

してきしもんきかん [8][7] 【私的諮問機関】
内閣総理大臣・各省庁大臣・局長などが,非公式に設ける諮問機関。設置には,法令上の根拠は必要ない。
→審議会

私益

しえき【私益】
⇒私利.

私益

しえき [0][1] 【私益】
個人の利益。私利。
⇔公益

私盟

しめい [0] 【私盟】
ひそかな盟約。

私祭

しさい [0] 【私祭】
(1)私人の行う祭祀(サイシ)。
(2)神社で,大祭や公式の祭り以外に行う祭祀。
(3)私邸内の社で行う祭祀。

私窩子

しかし シクワ― [2] 【私窩子】
淫売(インバイ)婦。私娼(シシヨウ)。

私立

しりつ [1] 【私立】 (名)スル
(1)個人や法人で設立・経営していること。また,そのもの。特に,私立学校をいうことが多い。わたくしりつ。
→国立
→公立
(2)自分の力でやっていくこと。「官に在て事を為すと,其範囲を脱して―するとの利害得失を述べ/学問ノススメ(諭吉)」

私立

わたくしりつ [4] 【私立】
〔同音の「市立」との混同を防ぐための読み方〕
⇒しりつ(私立)

私立の

しりつ【私立の】
private.→英和
私立学校 a private school.

私立大学

しりつだいがく [4] 【私立大学】
私立の大学。私大。

私立学校

しりつがっこう [4] 【私立学校】
学校法人の設置する学校。公立学校・国立学校に対していう。

私立探偵

しりつたんてい [4] 【私立探偵】
依頼主から報酬を受けて,ある人の素行や身元などをひそかに調査することを業とする人。

私等

わしら [2] 【私等・儂等】 (代)
一人称。「わし」の複数。私たち。

私等

わっちら 【私等】 (代)
一人称。「わっち」の複数。また,単数にも用いる。「―もけふはここの会日だから…ぶらぶら出かけやした/洒落本・吉原楊枝」「きのふはの,酒孝さんと雅文さんと―が/滑稽本・浮世風呂 3」

私約

しやく [0] 【私約】
私的な約束。個人的な約束。

私経済

しけいざい [2] 【私経済】
営利原則に基づいて営まれる企業の経済。
⇔公経済

私罪

しざい [1][0] 【私罪】
律令制で,官吏が公務以外に犯した罪や,公務を執行しない罪などの称。
⇔公罪

私署

ししょ [1] 【私署】 (名)スル
一個人として署名すること。また,その署名。

私署証書

ししょしょうしょ [3] 【私署証書】
私人の立場で作成・署名した証書。私文書。
⇔公正証書

私考

しこう [0] 【私考】
自分だけの考え。私見。

私腹

しふく [0] 【私腹】
自分の財産。自己の利益。

私腹を肥やす

しふく【私腹を肥やす】
fill[line]one's (own) pocket;enrich oneself.

私船

しせん [0] 【私船】
(1)私有の船舶。
(2)国際法上,私人の管理に属する船舶。商船など。
⇔公船

私蓄

しちく [0] 【私蓄】
個人的に金銭などをたくわえること。「富豪を脅して其―を散ずるか/大塩平八郎(鴎外)」

私蔵

しぞう [0] 【私蔵】 (名)スル
個人が所蔵すること。

私行

しこう【私行】
<expose> a person's private affairs.

私行

しこう [0] 【私行】
個人の私生活上の行為。「―の乱れ」

私製

しせい [0] 【私製】
個人の作ったもの。
⇔官製

私製の

しせい【私製の】
private <postcard> .→英和

私製葉書

しせいはがき [4] 【私製葉書】
個人が作った郵便葉書。規格・様式は官製葉書に準じる。

私見

しけん [0] 【私見】
自分一人の考えや意見。自分の意見をへりくだっていうときにも使う。「―を披瀝(ヒレキ)する」

私見

しけん【私見】
one's personal opinion.〜としては in my opinion.

私計

しけい [0] 【私計】
自分の考え。また,自分の利益のためのはかりごと。「自家の―を謀らんが為に/近世紀聞(延房)」

私記

しき [1][2] 【私記】
個人の記したもの。私的な記録。

私設

しせつ [0] 【私設】 (名)スル
私人が設けること。
⇔公設
「―秘書」「富山銀行は其父の―する所にして/金色夜叉(紅葉)」

私設の

しせつ【私設の】
private.→英和

私訴

しそ [1] 【私訴】
私人により提起される訴え。民事の訴えを意味する場合もある。

私話

しわ [1] 【私話】
他に聞かれないように話す話。ひそひそ話。内緒話。

私語

ささめごと [0][3] 【私語】
(1)他人に聞こえぬように小声で話す話。内緒話。ひそひそ話。さざめごと。
(2)男女間のむつごと。

私語

ささやき [0][4] 【囁き・私語】
ささやくこと。また,その声や音。ささめき。「―ごと」「愛の―」

私語

ささめ 【私語】
〔「さざめ」とも〕
「ささめごと」の略。「夜半の―にたきしめし,とめ木の薫りうすくとも/浄瑠璃・五人兄弟」

私語

ささめき [0][4] 【私語】
ささめくこと。また,その声。「恋の―」

私語

ささめきごと [0] 【私語】
ひそひそ話。ささめごと。

私語

しご【私語】
<overhear> secret talk;whispering.〜する whisper.→英和

私語

しご [1] 【私語】 (名)スル
ひそかに話すこと。また,その話。ひそひそ話。ささやき。「―はつつしむこと」「何処かで看護婦達の―する声と/一隅より(晶子)」

私語く

ささや・く [3][0] 【囁く・私語く】 (動カ五[四])
〔「ささ」は擬声語〕
(1)小声で言う。声をひそめて言う。「耳元で―・く」「愛を―・く」
(2)うわさをする。「人人やうやう―・きたちけり/宇治拾遺 15」
[可能] ささやける

私説

しせつ [0] 【私説】
一個人としての学説・考え。

私論

しろん [0] 【私論】
個人的な非公式の意見。自分の論。

私謁

しえつ [0] 【私謁】
私事で貴人に謁見すること。

私議

しぎ [1] 【私議】 (名)スル
(1)自分一人の意見。私見。
(2)陰で批判すること。ひそかにそしること。「野に公議せずして朝に―し/明六雑誌 38」

私讐

ししゅう [0] 【私讐】
個人的なうらみ。私怨。

私財

しざい【私財】
private property;one's money.〜を投じる expend one's funds <upon> .〜を投じて out of one's own pocket;at one's own expense.

私財

しざい [1][0] 【私財】
個人の財産。「―を投ずる」

私費

しひ【私費】
<at> private[one's own]expense.‖私費留学 study abroad at one's own expense.

私費

しひ [1][0] 【私費】
個人の支払う費用。
⇔公費
「―留学」

私資

しし [1] 【私資】
個人の財産。私財。私産。

私賤

しせん [0] 【私賤】
律令制下,私有の賤民。私奴婢(シヌヒ)と家人(ケニン)とがあった。
⇔官賤

私通

しつう [0] 【私通】 (名)スル
夫婦でない男女がひそかに肉体関係をもつこと。密通。

私連れ

わたくしづれ 【私連れ】 (代)
〔「づれ」は接尾語〕
一人称。「わたくし」を卑下した言い方。わたくしのようなもの。「―に御用はござりますまいが/狂言・二人大名(虎寛本)」

私道

しどう【私道】
a private road.

私道

しどう [0] 【私道】
〔法〕 私人が所有していて,一般交通の用に開放している道路。
⇔公道

私選

しせん [0] 【私選】 (名)スル
個人が選ぶこと。

私選弁護人

しせんべんごにん [0] 【私選弁護人】
被告人・被疑者などが自ら選任した弁護人。
→国選弁護人

私邸

してい【私邸】
one's private residence.

私邸

してい [0] 【私邸】
官邸・公邸に対して,個人所有の邸。
⇔官邸
⇔公邸

私金

わたくしがね [0] 【私金】
個人の金。へそくった金。「われらが―三百五十両/浮世草子・胸算用 2」

私金

しきん [1] 【私金】
私有の金銭。個人が所有している金。

私鉄

してつ【私鉄】
a private railway[line].

私鉄

してつ [0] 【私鉄】
民間会社の経営する鉄道。私有鉄道。民鉄。

私鋳

しちゅう [0] 【私鋳】 (名)スル
民間でひそかに貨幣を鋳造すること。

私鋳銭

しちゅうせん [0] 【私鋳銭】
政府法定の貨幣に対し,民間で鋳造した貨幣。特に,古代における皇朝十二銭以外の偽造貨幣をいうことが多い。
⇔官銭

私門

しもん [0] 【私門】
個人の家。臣下の家。また,自分の一家。

私間法

しかんほう [0] 【私間法】
国際私法の別名。

私闘

しとう [0] 【私闘】 (名)スル
個人的な恨みのために争うこと。「家臣間の―を禁ずる」

私雨

わたくしあめ [5] 【私雨】
せまい範囲だけに降る雨。局地的に降る雨。昔から,箱根・比叡・丹波などのものが有名。

私領

しりょう [0] 【私領】
(1)個人所有の領地。私有地。
(2)室町以降,御料所・天領に対して,大小名の封地のこと。

秉払

ひんほつ [0] 【秉払】
〔仏〕
〔払子(ホツス)を手にとる意〕
禅宗で,四節にかぎり,住持が高弟である五頭首(チヨウシユ)の一人に代理で説法をさせること。ひんぽつ。

秉燭

へいしょく [0] 【秉燭】
〔燭を秉(ト)る意〕
火ともしごろ。夕刻。「―に及んで,祇園の社へ入れ奉る/平家 1」

秉燭

ひょうそく ヒヤウ― [0] 【秉燭】
油皿の一種。中央に臍(ホゾ)のようなものがあり,それに灯心を立てて点火するもの。

あき [1] 【秋】
(1)四季の一。夏と冬の間の季節。太陽暦では九月から一一月まで。陰暦では七月から九月まで。また,二十四節気では立秋から立冬まで。天文学上では秋分から冬至まで。昼が短く,夜が長くなる。五穀や果実が実り,やがて木々は葉を落とし,草花は枯れ,冬へと向かう。[季]秋。「―たけなわ」「実りの―」
(2)和歌などで,「飽き」にかけて用いる。「わが袖にまだき時雨の降りぬるは君が心に―や来ぬらむ/古今(恋五)」
〔特に重要なことのある時期の意で「秋」と書くことがあるが,この場合は一般に「とき」と読む。→時〕

あき【秋】
autumn;→英和
<米> fall.→英和
秋の autumn(al); <米> fall.→英和
‖秋風 an autumn(al) wind.秋草 autumn(al) flowers.秋口 early autumn;the beginning of autumn.秋雨(前線) an autumn rain(front).秋晴れ a lovely autumn(al) day.

秋さぶ

あきさ・ぶ 【秋さぶ】 (動バ上二)
秋らしくなる。秋めく。「夕日さす外山の梢―・びて/風雅(秋中)」

秋さる

あきさ・る 【秋さる】 (動ラ四)
秋になる。秋が来る。「―・れば霧立ちわたる天の河/万葉 4310」
→さる

秋の七草

あきのななくさ [1][2] 【秋の七草】
(1)秋に咲く代表的な七種の草花。ハギ・ススキ(オバナ)・クズ・ナデシコ・オミナエシ・フジバカマ・キキョウ。[季]秋。
〔万葉集 1538 の歌にはキキョウではなく「あさがお」があげられているが,この「あさがお」もキキョウのことと考えられている〕
→春の七草
(2)端唄・うた沢・小唄・箏曲(ソウキヨク)などの題。

秋の声

あきのこえ [1][1][1] 【秋の声】
秋の気配。風の音,水の音,鳥の鳴き声などから受ける物寂しい秋の感じ。秋声(シユウセイ)。[季]秋。《帛を裂く琵琶の流や―/蕪村》

秋の夜

あきのよ 【秋の夜】
端唄・うた沢・小唄の曲名。作詞作曲者未詳。本調子。1859年序の「哇袖鏡(ハウタソデカガミ)」に初めて見える。来ぬ人を待つ秋の夜の長さを唄ったもの。

秋の契り

あきのちぎり 【秋の契り】
(1)秋に男女が会う約束。七夕に牽牛(ケンギユウ)・織女の二星が会うことにいう。「天の川―の深ければ/続後拾遺(秋上)」
(2)〔「秋」に「飽き」の意をかけて〕
飽きてきた男女の間柄。「閨(ネヤ)の扇の色異に互ひに―とは/謡曲・夕顔」

秋の宮

あきのみや 【秋の宮】
〔皇后の唐名「長秋宮(チヨウシユウキユウ)」から〕
皇后。また,皇后の住む宮殿。

秋の扇

あきのおうぎ [1] 【秋の扇】
(1)「秋扇(アキオウギ)」に同じ。[季]秋。
(2)〔漢の成帝の宮女班婕妤(ハンシヨウヨ)が君寵(クンチヨウ)のおとろえた自分の身を秋の扇にたとえて詩に詠んだという故事から〕
相手の男から顧みられなくなった女性の身。団雪(ダンセツ)の扇。

秋の日

あきのひ 【秋の日】
俳諧撰集。一巻。加藤暁台門編。1772年刊。蕉門の「冬の日」を継ぐ意図がみられ,暁台一派の蕉風復帰運動の一契機となった撰集。

秋の日

あきのひ [1] 【秋の日】
(1)秋の一日。[季]秋。
(2)秋の太陽。秋の日ざし。[季]秋。

秋の暮れ

あきのくれ [1] 【秋の暮れ】
(1)秋の夕暮れ。[季]秋。《枯枝に烏のとまりけり―/芭蕉》
(2)秋の終わりごろ。晩秋。
→暮れの秋

秋の曲

あきのきょく 【秋の曲】
箏曲(ソウキヨク)。安政年間(1854-1860)吉沢検校が作曲。松坂春栄が1895年(明治28)手事を補作。前歌・手事・後歌の三段形式の純箏曲。歌詞は古今集から秋の歌六首を選ぶ。

秋の水

あきのみず [1] 【秋の水】
秋のひややかで澄んでいる水。秋水(シユウスイ)。[季]秋。

秋の灯

あきのひ [1][1][1] 【秋の灯】
秋の夜のともしび。秋灯(シユウトウ)((シユウチヨウ))。[季]秋。《―やゆかしき奈良の道具市/蕪村》

秋の田村草

あきのたむらそう [1][0] 【秋の田村草】
シソ科の多年草。山野に自生する。高さ60センチメートルに達する。茎は四角,葉は三〜七片の小葉から成り,鋸歯(キヨシ)がある。秋,紫色の小唇形花を花穂に層状に輪生する。紫参。
秋の田村草[図]

秋の空

あきのそら [1][1][1] 【秋の空】
(1)「秋空(アキゾラ)」に同じ。[季]秋。《上行くと下来る雲や―/凡兆》
(2)秋の空は変わりやすいことから,人の心の変わりやすいこと,特に異性の心の変わりやすさをいう。「男心(女心)と―」

秋の色種

あきのいろくさ 【秋の色種】
長唄の一。1845年初演。南部侯佐竹利済(トシナリ)作詞。一〇世杵屋(キネヤ)六左衛門作曲。歌詞内容は秋景色の描写。お座敷長唄の代表曲。

秋の花

あきのはな [1][1][2] 【秋の花】
(1)秋に咲く花。
(2)菊の異名。

秋の蚊

あきのか [1] 【秋の蚊】
秋になっても生き残っている蚊。[季]秋。《くはれもす八雲旧居の―に/虚子》

秋の蝉

あきのせみ [1] 【秋の蝉】
(1)秋になってから鳴く蝉。秋蝉(アキゼミ)。
(2)秋になっても鳴いている蝉。[季]秋。

秋の蝶

あきのちょう [1][1] 【秋の蝶】
秋飛んでいる蝶。[季]秋。

秋の調べ

あきのしらべ 【秋の調べ】
雅楽の箏(ソウ)の調子の一。律の調子。平調(ヒヨウジヨウ)。「―に弾(ヒ)きならし給ふ/宇津保(楼上・下)」

秋の野芥子

あきののげし [1][1] 【秋の野芥子】
キク科の越年草。山野に自生。高さ2メートルに達し,葉は羽状に深く切れこむ。秋,淡黄色の径2センチメートルほどの頭花を円錐状につける。

秋の除目

あきのじもく 【秋の除目】
〔秋に行われたところからいう〕
「司召(ツカサメシ)の除目」のこと。
⇔春の除目

秋の隣

あきのとなり [1] 【秋の隣】
夏が終わりに近づき,秋がすぐそばまで来ている時期。

秋の霜

あきのしも [1][1][2] 【秋の霜】
(1)晩秋に置く霜。秋しも。[季]秋。《手にとらば消ん涙ぞあつき―/芭蕉》
(2)白髪。「かぞふれば四十(ヨソジ)あまりの―/続拾遺(雑秋)」
(3)〔秋霜(シユウソウ)を訓読した語〕
するどい剣。鋭利な剣。「―の下に消えはてさせ給ひぬる御事は/太平記 18」

秋の香

あきのか 【秋の香】
(1)秋を感じさせるかおり。また,そのもの。特に,松茸(マツタケ)をさす。「満ち盛りたる―の良さ/万葉 2233」
(2)松茸とハモを使った料理。

秋の鰻攫み

あきのうなぎつかみ [1][4] 【秋の鰻攫み】
タデ科の一年草。湿地に普通に見られる。茎は枝分かれして1メートルほどになり,茎や葉には逆向きのとげがある。秋に淡紅色の小花をつける。

秋の麒麟草

あきのきりんそう [1][0] 【秋の麒麟草】
キク科の多年草。山野に自生する。高さ60センチメートルに達し,茎は細くてかたく,下部は黒紫色。秋,黄色の頭状花を茎の先に穂状に多数つける。アワダチソウ。金花。
秋の麒麟草[図]

秋めく

あきめ・く [3] 【秋めく】 (動カ五[四])
秋らしくなる。[季]秋。「日ごとに―・いてくる」

秋丁字

あきちょうじ [3] 【秋丁字】
シソ科の多年草。山中の木陰に生える。高さ1メートルほど。よく枝を分かち,とがった葉を対生する。秋,枝上に円錐形の花穂をつくり,筒形で上端が唇形の青紫色の花を多数つける。キリツボ。

秋上げ

あきあげ [0] 【秋上げ】
稲刈りなど,その年の農事がすべて終わること。また,その祝い。秋収め。

秋付く

あきづ・く 【秋付く】 (動カ四)
秋になる。秋めいてくる。「今よりは―・きぬらし/万葉 3655」

秋作

あきさく [0] 【秋作】
秋に栽培する作物。また,秋に収穫する作物。

秋保温泉

あきうおんせん 【秋保温泉】
宮城県仙台市太白区,名取(ナトリ)川中流にある食塩泉。「名取の御湯」として知られる。奥州三名湯の一。

秋元

あきもと 【秋元】
姓氏の一。

秋元不死男

あきもとふじお 【秋元不死男】
(1901-1977) 俳人。横浜生まれ。本名,不二雄。「氷海」を創刊,主宰。句集「街」「瘤」「万座」など。

秋入梅

あきついり [3] 【秋入梅・秋黴雨】
〔「ついり」は「つゆいり」の転〕
秋の長雨。また,その季節に入ること。[季]秋。《果てもなく瀬の鳴る音や―/史邦》

秋冥菊

しゅうめいぎく シウメイ― [3] 【秋明菊・秋冥菊】
キンポウゲ科の多年草。中国原産。観賞用に栽培される。また,各地に野生化し,特に京都の貴船山に多いのでキブネギクの名がある。高さ50〜80センチメートル。葉は三出複葉で,根生および茎に対生。秋,花柄の先にキクに似た紅紫色または白色の花をつける。秋牡丹。

秋冷

しゅうれい シウ― [0] 【秋冷】
秋になって感ずる冷気。「―の候」[季]秋。《紫陽花に―いたる信濃かな/杉田久女》

秋冷え

あきびえ [0] 【秋冷え】
秋になって冷え込むこと。

秋出水

あきでみず [3] 【秋出水】
台風や長雨で起こる,秋の洪水。[季]秋。《―乾かんとして花赤し/前田普羅》
→出水(デミズ)

秋刀魚

さんま [0] 【秋刀魚】
ダツ目の海魚。全長40センチメートルになる。体は細長くてやや側扁し,吻(フン)はとがる。背面が暗青色,腹面は銀白色。秋,産卵のため千島列島付近から南下する。重要な水産資源で,おもに棒受け網で漁獲する。美味。北太平洋と日本海に分布。体が刀状で,秋の代表的な魚であるところから「秋刀魚」と書く。[季]秋。

秋刀魚

さんま【秋刀魚】
a (Pacific) saury.

秋分

しゅうぶん【秋分】
the autumnal equinox.秋分の日 Autumn(al) Equinox Day.

秋分

しゅうぶん シウ― [0] 【秋分】
二十四節気の一。八月中気。太陽の黄経が一八〇度に達した時をいい,毎年9月23日頃。すなわち秋の彼岸の中日。太陽は天の赤道上にあり,ほぼ真東から昇ってほぼ真西に沈む。昼夜はほぼ同時間。
⇔春分

秋分の日

しゅうぶんのひ シウ― [6] 【秋分の日】
国民の祝日の一。秋分にあたる九月二三日か二四日。祖先をうやまい,なくなった人々をしのぶ日。もとの秋季皇霊祭。彼岸の中日。[季]秋。

秋分点

しゅうぶんてん シウ― [3] 【秋分点】
天球上,黄道と赤道の交点のうち,太陽が北から南に赤道を通過する点。黄道上の黄経が一八〇度の点。

秋分草

しゅうぶんそう シウ―サウ [0] 【秋分草】
キク科の多年草。山中の日陰に自生。茎は高さ80センチメートル内外。長い枝を分かち,披針形の葉を互生する。夏から秋にかけ,葉腋(ヨウエキ)ごとに一個の淡黄緑色の小頭花をつける。

秋刑

しゅうけい シウ― [0] 【秋刑】
〔古く中国で,秋官が刑をつかさどったことから〕
刑。刑罪。「たとひ―の下に死して竜門原上の苔に埋まるとも/太平記 4」

秋収

しゅうしゅう シウシウ [0] 【秋収】
秋の収穫。秋のとりいれ。

秋収め

あきおさめ [3] 【秋収め・秋納め】
「秋上(アキア)げ」に同じ。

秋口

あきぐち [2] 【秋口】
秋になったばかりの頃。秋の初め。

秋台風

あきたいふう [3] 【秋台風】
秋にやってくる台風。

秋吉台

あきよしだい 【秋吉台】
山口県西部にある石灰岩台地。秋芳洞(シユウホウドウ)などの大鍾乳洞やドリーネと呼ばれる凹地が発達し,典型的なカルスト地形を呈する。狭義には国定公園の地域をさす。

秋吉台国定公園

あきよしだいこくていこうえん 【秋吉台国定公園】
秋吉台の中心部,厚東(コトウ)川以東を占める国定公園。

秋吉大理石

あきよしだいりせき [7] 【秋吉大理石】
山口県秋吉台の周辺に産する結晶質石灰岩。更紗(サラサ)・霞(カスミ)・小桜などの銘柄で呼ばれ,室内装飾用・工芸品などに用いる。

秋味

あきあじ [2] 【秋味】
〔アイヌ語「チュクチェプ(=秋食)」の和訳という〕
秋,産卵のために川をのぼる鮭(サケ)の異名。
〔北海道・東北地方では鮭・塩鮭の意でも用いる〕

秋唐松

あきからまつ [4] 【秋唐松】
キンポウゲ科の多年草。広く山野に自生する。高さ約1メートル。葉は裏面が白色を帯びた羽状複葉。八月頃,黄白色の小花を円錐花序につける。

秋場

あきば [0] 【秋場】
秋の時節。秋。

秋場所

あきばしょ [0] 【秋場所】
九月に行われる大相撲の本場所。九月場所。[季]秋。

秋声

しゅうせい シウセイ 【秋声】
⇒徳田(トクダ)秋声

秋声

しゅうせい シウ― [0][1] 【秋声】
「秋の声」に同じ。[季]秋。

秋夕

しゅうせき シウ― [0] 【秋夕】
秋の夕べ。

秋夜

しゅうや シウ― [1] 【秋夜】
あきのよる。

秋夜長物語

あきのよのながものがたり 【秋夜長物語】
御伽草子。一巻。作者未詳。南北朝時代の成立。比叡山の桂海律師と三井寺の稚児(チゴ)梅若の愛欲を描いたもの。稚児物語の代表作。

秋大根

あきだいこん [3] 【秋大根】
晩夏から初秋にかけて種をまき,冬収穫する大根。品質・収量ともすぐれている。

秋天

しゅうてん シウ― [0] 【秋天】
秋の空。あきぞら。[季]秋。《―の下に浪あり墳墓あり/虚子》

秋季

しゅうき シウ― [1] 【秋季】
秋の季節。秋。「―大運動会」

秋季

しゅうき【秋季】
autumn;→英和
<米> fall.→英和

秋季皇霊祭

しゅうきこうれいさい シウ―クワウレイ― [1][3] 【秋季皇霊祭】
秋分の日に,天皇が皇霊殿で歴代の天皇・皇后・皇親の霊をまつる儀式。旧制の大祭日の一つで,現在の国民の祝日「秋分の日」にあたる。
→春季皇霊祭

秋官

しゅうかん シウクワン [0] 【秋官】
(1)中国,周代の六官の一。訴訟・刑罰をつかさどった。
(2)刑部(ギヨウブ)の唐名。

秋宮

しゅうきゅう シウ― [0] 【秋宮】
〔「長秋宮」の略〕
⇒秋(アキ)の宮(ミヤ)

秋宵

しゅうしょう シウセウ [0] 【秋宵】
秋のよい。秋の夜。

秋寒

あきさむ [0] 【秋寒】
秋が来たことを思わせる寒さ。[季]秋。

秋小寒

あきこさむ [3] 【秋小寒】
秋も終わりに近づいた頃の寒さ。

秋山

あきやま 【秋山】
姓氏の一。

秋山

あきやま [0] 【秋山】
秋の季節の山。秋の山。[季]秋。

秋山の

あきやまの 【秋山の】 (枕詞)
秋の山が紅葉するところから,「したふ(=赤ク色ヅク)」「色なつかし」にかかる。「―したへる妹/万葉 217」「―色なつかしき/万葉 3234」

秋山好古

あきやまよしふる 【秋山好古】
(1859-1930) 陸軍大将。騎兵の育成者。真之の兄。日清・日露戦争に出征。騎兵監・師団長・教育総監を歴任。

秋山定輔

あきやまていすけ 【秋山定輔】
(1868-1950) 政治家。岡山県生まれ。1893年(明治26)「二六新報」を創刊。日露戦争のとき,スパイの嫌疑を受け辞任。以後政界の黒幕的存在として中国問題などに活躍。

秋山玉山

あきやまぎょくざん 【秋山玉山】
(1702-1763) 江戸中期の儒学者・漢詩人。豊後の人。名は儀,字(アザナ)は子羽。通称,儀右衛門。昌平黌(コウ)に学んだのち熊本藩に任官,時習館設立を進言。独自の詩風で名高い。作「玉山詩集」

秋山真之

あきやまさねゆき 【秋山真之】
(1868-1918) 海軍中将。愛媛県生まれ。日露戦争で東郷司令長官の参謀。戦略家として知られた。「天気晴朗なれども波高し」などの戦報の文章は有名。

秋山郷

あきやまごう 【秋山郷】
新潟県と長野県の県境近くを流れる中津川流域を占める秘境。江戸中期,鈴木牧之は流域の村落の風物・風俗・言語などを調査して「秋山記行」を著した。

秋嵐

しゅうらん シウ― [0] 【秋嵐】
秋,山に満ちるもや。秋の嵐気。

秋川

あきがわ アキガハ 【秋川】
東京都西部,あきる野市の地名。旧市名。農村地帯から近年住宅地として発展。秋川渓谷への入り口。

秋川渓谷

あきがわけいこく アキガハ― 【秋川渓谷】
東京都西部,多摩川の支流秋川の渓谷。五日市(イツカイチ)から檜原(ヒノハラ)村に及ぶ。

秋彼岸

あきひがん [3] 【秋彼岸】
秋の彼岸。後(ノチ)の彼岸。[季]秋。

秋思

しゅうし シウ― [1] 【秋思】
秋に感ずる,さびしいおもい。[季]秋。「余に取りては無限の―なり/欺かざるの記(独歩)」

秋意

しゅうい シウ― [1] 【秋意】
秋のけはい。秋のおもむき。[季]秋。

秋成

あきなり 【秋成】
⇒上田(ウエダ)秋成

秋成り

あきなり 【秋成り】
秋に納める田の年貢。
→夏成り

秋扇

あきおうぎ [3] 【秋扇】
秋になっても使われている扇。また,いつしか使われなくなった扇。忘れ扇。捨て扇。秋の扇。しゅうせん。[季]秋。《つく��と絵を見る秋の扇かな/小春》

秋扇

しゅうせん シウ― [0] 【秋扇】
「秋(アキ)の扇(オウギ)」に同じ。

秋日

しゅうじつ シウ― [0] 【秋日】
(1)秋の日。
(2)秋の季節。秋。

秋日和

あきびより [3] 【秋日和】
秋の,よく晴れた天気。[季]秋。

秋日照り

あきひでり [3] 【秋日照り】
秋になっても暑く,晴天が続くこと。台風などの過ぎた晩秋にみられる。

秋明菊

しゅうめいぎく シウメイ― [3] 【秋明菊・秋冥菊】
キンポウゲ科の多年草。中国原産。観賞用に栽培される。また,各地に野生化し,特に京都の貴船山に多いのでキブネギクの名がある。高さ50〜80センチメートル。葉は三出複葉で,根生および茎に対生。秋,花柄の先にキクに似た紅紫色または白色の花をつける。秋牡丹。

秋時雨

あきしぐれ [3] 【秋時雨】
秋の末に降るしぐれ。[季]秋。

秋景

しゅうけい シウ― [0] 【秋景】
秋の景色。秋の風景。

秋晴

あきばれ [0] 【秋晴(れ)】
秋の空がすがすがしく晴れあがっていること。秋日和(ビヨリ)。[季]秋。《―やいただき尖る八ヶ岳/大橋越央子》

秋晴

しゅうせい シウ― [0] 【秋晴】
あきばれ。

秋晴れ

あきばれ [0] 【秋晴(れ)】
秋の空がすがすがしく晴れあがっていること。秋日和(ビヨリ)。[季]秋。《―やいただき尖る八ヶ岳/大橋越央子》

秋暑

しゅうしょ シウ― [1] 【秋暑】
残暑。立秋後まで残る暑さ。「―熾(サカン)なり/日乗(荷風)」

秋月

あきづき 【秋月】
福岡県甘木(アマギ)市の地名。近世,黒田氏の城下町。

秋月

しゅうげつ シウ― [1] 【秋月】
秋の夜の月。

秋月の乱

あきづきのらん 【秋月の乱】
1876年(明治9)10月26日秋月に起こった士族の反乱。旧秋月藩士宮崎車之助(1839-1876)・今村百八郎(1842-1876)らが,神風連の乱に呼応して挙兵したが,小倉鎮台の兵に翌月三日鎮圧された。

秋期

しゅうき シウ― [1] 【秋期】
秋の期間。

秋材

あきざい [0] 【秋材】
⇒晩材(バンザイ)

秋材

しゅうざい シウ― [0] 【秋材】
「晩材(バンザイ)」に同じ。

秋桐

あきぎり [2] 【秋桐】
シソ科の多年草。林地に生える。高さ約20センチメートル。全体に毛がある。葉は鉾(ホコ)形。秋,枝頂の短い花穂にキリの花に似た淡紫色の唇形花をつける。

秋桜

あきざくら [3] 【秋桜】
コスモスの異名。[季]秋。

秋桜子

しゅうおうし シウアウシ 【秋桜子】
⇒水原(ミズハラ)秋桜子

秋植え

あきうえ [0] 【秋植え】
秋に植える苗や球根。また,その品種。

秋楡

あきにれ [2][0] 【秋楡】
ニレ科の落葉高木。本州中部以西,四国・九州の山野に自生。葉は楕円形。秋に淡黄色の小花が群がってつく。イシケヤキ。榔楡。

秋毛

あきげ [0] 【秋毛】
秋の獣の毛。特に,秋になって密生し,夏毛よりも色の濃くなった鹿(シカ)の毛。

秋毫

しゅうごう シウガウ [0] 【秋毫】
〔秋に抜けかわる獣毛が細いことから〕
きわめてわずかなこと。少し。いささか。「―も国に益することなくして/学問ノススメ(諭吉)」

秋気

しゅうき シウ― [1] 【秋気】
秋のけはい。秋らしい感じ。

秋水

しゅうすい シウスイ 【秋水】
⇒幸徳(コウトク)秋水

秋水

しゅうすい シウ― [0][1] 【秋水】
(1)秋の頃の澄みきった水。秋の水。[季]秋。《―に林の如き藻草かな/富安風生》
(2)研(ト)ぎすました刀。「腰間(ヨウカン)―,鉄を断(キル)べしい/安愚楽鍋(魯文)」

秋江

しゅうこう シウカウ 【秋江】
⇒近松(チカマツ)秋江

秋沙

あいさ [1] 【秋沙】
カモ目カモ科アイサ族の総称。くちばしは細長く,先がかぎ状に曲がる。潜水が巧みで,魚や水生昆虫を捕食する。日本にはウミアイサ・カワアイサ・ミコアイサの三種が冬鳥として渡来する。カワアイサ・ミコアイサは北海道で少数が繁殖する。アイサガモ。アキサ。アキサガモ。

秋波

しゅうは シウ― [1] 【秋波】
(1)美人のすずしい目もと。また,女性が異性の気をひくためにする色っぽい目つき。流し目。いろ目。ウィンク。
(2)秋の澄み切った水の波。

秋波を送る

しゅうは【秋波を送る】
cast sheep's eyes <at> ;make eyes <at> .

秋津

あきづ 【秋津】
(1)もと,奈良県御所市,旧秋津村室のあたりの古地名。
(2)奈良県吉野町,宮滝付近の古地名。上代,吉野離宮の置かれた地。「花散らふ―の野辺に宮柱太敷きませば/万葉 36」

秋津

あきつ 【蜻蛉・秋津】
〔古くは「あきづ」〕
トンボの異名。[季]秋。
→あきず(蜻蛉・秋津)

秋津

あきず アキヅ 【蜻蛉・秋津】
〔平安時代以降は「あきつ」とも〕
トンボの異名。[季]秋。「手腓(タコムラ)に�(アム)かきつきその�を―早咋(ハヤグ)ひ/古事記(下)」

秋津国

あきつくに 【秋津国】
「あきつしま」に同じ。

秋津島

あきつしま 【秋津島・秋津洲・蜻蛉洲】
〔古くは「あきづしま」〕
■一■ (名)
初め,大和国内の一地名。のち,「しま」が国と同義であるところから大和国の異名となり,さらに,日本国の異称となった。秋津島根(アキツシマネ)。「そらみつ倭の国を―とふ/古事記(中)」
■二■ (枕詞)
「大和」にかかる。「―大和の国の橿原の畝傍の宮に/万葉 4465」

秋津洲

あきつしま 【秋津島・秋津洲・蜻蛉洲】
〔古くは「あきづしま」〕
■一■ (名)
初め,大和国内の一地名。のち,「しま」が国と同義であるところから大和国の異名となり,さらに,日本国の異称となった。秋津島根(アキツシマネ)。「そらみつ倭の国を―とふ/古事記(中)」
■二■ (枕詞)
「大和」にかかる。「―大和の国の橿原の畝傍の宮に/万葉 4465」

秋浮塵子

あきうんか [3] 【秋浮塵子】
トビイロウンカの別名。

秋海棠

しゅうかいどう【秋海棠】
《植》a begonia.→英和

秋海棠

しゅうかいどう シウカイダウ [3] 【秋海棠】
シュウカイドウ科の多年草。中国原産。ベゴニアの一種で,観賞用に栽培。茎は塊茎から出て,高さ約40センチメートル,葉はゆがんだ心臓形。秋,淡紅色の花を細い柄の上に開く。葉腋(ヨウエキ)に珠芽が生じ,地に落ちて繁殖する。[季]秋。《節々に―の紅にじみ/虚子》

秋涼

しゅうりょう シウリヤウ [0] 【秋涼】
秋,特に初秋のころの涼しさ。[季]秋。

秋灯

しゅうとう シウ― [0] 【秋灯】
「秋の灯(ヒ)」に同じ。[季]秋。《―や夫婦互に無き如く/虚子》

秋爽

しゅうそう シウサウ [0] 【秋爽】
秋の空気のさわやかさ。「―の候」

秋狂言

あききょうげん 【秋狂言】
江戸時代の歌舞伎興行で,陰暦九月の菊の節句から一〇月中旬まで行われた狂言。また,その演目。一年の最終興行にあたるため,お名残狂言ともいう。

秋珊瑚

あきさんご [3] 【秋珊瑚】
サンシュユの別名。

秋瑾

しゅうきん シウ― 【秋瑾】
(1875-1907) 中国清末の女性革命家。救国を志して来日。帰国後,光復会に入会。浙江で武装蜂起を計画したが失敗して刑死。チウ=チン。

秋田

あきた 【秋田】
姓氏の一。

秋田

あきた 【秋田】
(1)東北地方西部の県。かつての羽後国の大半と陸中国の一部を占める。西は日本海で,中央は出羽山地,東部は奥羽山脈となる。北部の米代川流域に大館盆地・能代(ノシロ)平野,南部の雄物(オモノ)川流域に横手盆地・秋田平野がある。県庁所在地,秋田市。
(2)秋田県中西部,雄物川下流域の市。県庁所在地。近世,佐竹氏二〇万石の城下町で,久保田と称した。商業が発達,また秋田港(土崎港)地区は製紙・食品・木工などの工業地帯。七夕の竿灯(カントウ)祭は有名。銀線細工・秋田ブキが特産。

秋田おばこ

あきたおばこ 【秋田おばこ】
〔「おばこ」は若い娘の意〕
秋田県の民謡で酒盛り唄。山形県の「庄内おばこ」が伝わったもの。

秋田事件

あきたじけん 【秋田事件】
1881年(明治14)に起こった自由民権結社秋田立志会の蜂起未遂事件。県庁・郡役所を占拠するための軍資金を得ようとして一豪農を襲撃したことにより発覚,指導者柴田浅五郎らが処罰された。

秋田八丈

あきたはちじょう [4][5] 【秋田八丈】
秋田地方に産する黄八丈。本来はハマナスの根を用いて染めた。

秋田城

あきたじょう 【秋田城】
古代,東北経営のために築かれた城柵(ジヨウサク)。城跡は秋田市寺内にある。蝦夷(エゾ)地経営の拡大とともに,733年出羽柵(デワノサク)を今の庄内地方からこの地に進めたのが起源。

秋田城介

あきたじょうのすけ 【秋田城介】
秋田城の責任者。平安後期から出羽介(デワノスケ)が兼任することとなって生まれた呼称。鎌倉時代以降空職化し,武家の名誉称号となって世襲化した。秋田城司。城介。

秋田大学

あきただいがく 【秋田大学】
国立大学の一。1910年(明治43)創立の秋田鉱山専門学校と師範学校・青年師範が合併して,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は秋田市。

秋田実

あきたみのる 【秋田実】
(1905-1977) 漫才作家。大阪生まれ。本名,林広次。東大卒。多数の漫才台本を執筆。特に,上方漫才の育成に貢献。

秋田平野

あきたへいや 【秋田平野】
秋田県中西部の海岸地帯に広がる平野。雄物川が平野の中央を北西流し,河口部に秋田市の市街地が展開する。

秋田春慶

あきたしゅんけい [4] 【秋田春慶】
⇒能代春慶(ノシロシユンケイ)

秋田杉

あきたすぎ [3] 【秋田杉】
秋田県に産する高樹齢の良質な杉。高級建築材。日本三大美林の一。

秋田犬

あきたいぬ [3][0] 【秋田犬】
イヌの一品種。秋田県大館付近原産。体高65センチメートル程度。尾は太く,背の上に巻いている。勇猛で番犬に適する。天然記念物。あきたけん。
秋田犬[図]

秋田甚句

あきたじんく 【秋田甚句】
秋田県の民謡で,盆踊り唄・酒盛り唄。旧南部領の盆踊り唄「なにゃとやら」が,秋田に伝えられて華やかになったもの。

秋田経済法科大学

あきたけいざいほうかだいがく 【秋田経済法科大学】
私立大学の一。1964年(昭和39)秋田経済大学として設立。83年現名に改称。本部は秋田市。

秋田織

あきたおり [0] 【秋田織】
秋田地方に産する絹織物の総称。畝織(ウネオリ)・黄八丈(キハチジヨウ)などがある。

秋田船方節

あきたふなかたぶし 【秋田船方節】
秋田県の民謡。花柳界の酒席の騒ぎ唄。「出雲節」が北前船の船乗りによって伝えられたもの。

秋田蕗

あきたぶき [3] 【秋田蕗】
秋田をはじめ東北地方に産するフキ。大形で,葉柄の高さは2メートルにも達する。茎を砂糖漬けにする。

秋田蘭画

あきたらんが 【秋田蘭画】
江戸中期,秋田地方で興った洋風画派。秋田藩主佐竹曙山(シヨザン)が鉱山改革のために招いた平賀源内の指導により興る。小田野直武・佐竹義躬(ヨシミ)らが知られる。司馬江漢よりも早く,日本の洋画としては先駆的であったが,江戸末期に滅びた。秋田派。

秋田銀

あきたぎん [3] 【秋田銀】
江戸時代,秋田藩で鋳造した銀貨。極印銀・灰吹銀(ハイフキギン)・銀小判などがある。

秋田銭

あきたせん 【秋田銭】
江戸時代,秋田で鋳造した銭貨。主として寛永通宝と天保通宝。

秋田雨雀

あきたうじゃく 【秋田雨雀】
(1883-1962) 劇作家・童話作家。青森県生まれ。本名,徳三。早大卒。演劇を中心に,社会主義的文化運動に幅広く活躍。戯曲「埋れた春」「国境の夜」など。

秋田音頭

あきたおんど 【秋田音頭】
秋田県の民謡で,盆踊り唄。歌詞は滑稽な地口の連続で,三味線・笛・鉦(カネ)・太鼓などで伴奏する。

秋社

しゅうしゃ シウ― [1] 【秋社】
秋の社日(シヤニチ)。

秋祭

あきまつり [3] 【秋祭(り)】
秋の収穫を感謝し,新穀を神に供えて行う祭り。[季]秋。
→春祭り
→夏祭り

秋祭り

あきまつり [3] 【秋祭(り)】
秋の収穫を感謝し,新穀を神に供えて行う祭り。[季]秋。
→春祭り
→夏祭り

秋穫

しゅうかく シウクワク [0] 【秋穫】
秋のとりいれ。秋の収穫。

秋空

あきぞら [3] 【秋空】
秋の,高く澄みわたった空。[季]秋。

秋篠

あきしの 【秋篠】
奈良市の地名。霧の名所として知られた。外山の里。((歌枕))「―や外山の里や時雨(シグ)るらむ伊駒の岳に雲のかかれる/新古今(冬)」

秋篠宮

あきしののみや 【秋篠宮】
宮家。1990年(平成2),今上天皇の第二皇子礼宮文仁親王が創立。

秋篠寺

あきしのでら 【秋篠寺】
奈良市秋篠町にある寺。初め法相宗,のち真言宗・浄土宗西山派を経て,現在は単立宗教法人。780年,善珠(723-797)の開基と伝える。光仁・桓武両天皇の勅願寺として発展した。今は本堂を残すのみ。古仏像が多く,特に伎芸天像が有名。

秋篠月清集

あきしのげっせいしゅう 【秋篠月清集】
〔作者の筆名,秋篠月清による〕
家集。三巻。藤原良経自撰。1204年頃成立。六家集の一。高雅で清新な作品が少なくない。歌数千六百余首。月清集。

秋簾

あきすだれ [3] 【秋簾】
秋になってもまだ掛けたままにしてある簾。[季]秋。

秋納め

あきおさめ [3] 【秋収め・秋納め】
「秋上(アキア)げ」に同じ。

秋耕

しゅうこう シウカウ [0] 【秋耕】
秋の収穫が終わってすぐ田畑を耕すこと。[季]秋。《―やあらはの墓に手向花/水原秋桜子》

秋肥

あきごえ [0] 【秋肥】
八月から一〇月頃に施す肥料。

秋興

しゅうきょう シウ― [0] 【秋興】
秋の季節の興趣。

秋色

しゅうしょく【秋色】
autumnal tints;signs of autumn.

秋色

しゅうしょく シウ― [0] 【秋色】
秋のけしき。秋のけはい。

秋色女

しゅうしきじょ シウシキヂヨ 【秋色女】
(?-1725) 江戸中期の女流俳人。通称,おあき。別号,菊后亭(キクゴテイ)。江戸の菓子屋の娘。夫の寒玉とともに其角門。一三歳で「井戸端の桜あぶなし酒の酔」と詠んだという。其角の遺稿集「類柑子(ルイコウジ)」や追善集「石などり」を刊行。

秋色桜

しゅうしきざくら シウシキ― [5] 【秋色桜】
秋色女が俳句に詠んだ,東京の上野公園清水堂のかたわらのしだれ桜。

秋芳洞

しゅうほうどう シウハウ― 【秋芳洞】
山口県中央部,秋吉台の地下に発達する大鍾乳洞。特別天然記念物。あきよしどう。

秋芳洞

あきよしどう 【秋芳洞】
⇒しゅうほうどう(秋芳洞)

秋茄子

あきなすび [3] 【秋茄子】
「あきなす(秋茄子)」に同じ。

秋茄子

あきなす [0] 【秋茄子】
秋の末に取れるナス。種子が少なく,美味。秋なすび。[季]秋。

秋茜

あきあかね [3] 【秋茜】
代表的なアカトンボ。体長約4センチメートル。山地で盛夏を過ごし,秋に低地に下りてくる。

秋茱萸

あきぐみ [2][3] 【秋茱萸】
グミ科の落葉低木。高さ約3メートル。葉は鱗片(リンペン)におおわれ,銀白色。初夏,白色の花を開き,のち黄変する。果実は球形で,秋に赤く熟す。食用。[季]秋。

秋草

あきくさ [0][2] 【秋草】
秋に花の咲く草の総称。[季]秋。

秋萩

あきはぎ [2] 【秋萩】
萩のこと。秋に花が咲くのでいう。

秋萩の

あきはぎの 【秋萩の】 (枕詞)
枝がしなやかであるところから「しなふ」に,花の色が変わりやすいところから「うつる」にかかる。「―しなひにあるらむ妹が姿を/万葉 2284」「―うつりもゆくか人の心の/古今(恋五)」

秋萩帖

あきはぎじょう 【秋萩帖】
〔巻頭の「あきはぎの…」の歌による命名〕
書の巻子本(カンスボン)。古今集の秋の歌二首を書いた第一紙,万葉集・古今集・古今和歌六帖など所収の歌四六首を書いた第二紙,および王羲之の書状九通を臨書した部分とから成る。第一紙は小野道風,第二紙以下は藤原行成の筆と伝えるが,確証はない。和歌はすべて草仮名で書かれている。国宝。

秋落ち

あきおち [0] 【秋落ち】
(1)稲作で,秋になって急に生育が衰え,穂は貧弱となり収穫が減少すること。腐植過多や排水不良となり,鉄分不足などの水田で起こりやすい。
(2)米の豊作などによって,秋に米相場が下がること。
⇔秋高

秋葉原

あきはばら 【秋葉原】
東京都千代田区北東部の地名。第二次大戦後,電気製品の問屋・小売り店街として発展。

秋葉山

あきはさん 【秋葉山】
静岡県西部,赤石山脈南端の一峰。海抜885メートル。山頂に秋葉神社がある。

秋葉神社

あきはじんじゃ 【秋葉神社】
静岡県春野町領家秋葉山頂にある神社。祭神は迦具土神(カグツチノカミ)。防火の神として尊信される。一二月一五・一六日の例祭は秋葉の火祭りとして知られる。秋葉山権現。

秋葱

あきき 【秋葱】
秋のネギ。二本の茎が並んで薄皮に包まれていることから,「ふたごもり」と続けて用いる。「―のいや双納(フタゴモリ)を思ふべし/日本書紀(仁賢訓)」
→き(葱)

秋蒔き

あきまき [0] 【秋蒔き】
秋に野菜・穀類・草花などの種をまくこと。また,その品種。「―大根」

秋虫

あきむし [2] 【秋虫】
秋に鳴く虫。スズムシ・マツムシなど。

秋蚕

あきご [0] 【秋蚕】
晩夏から秋にかけて飼育するカイコ。春蚕(ハルゴ)・夏蚕(ナツゴ)に対していう。しゅうさん。[季]秋。

秋蚕

しゅうさん シウ― [0] 【秋蚕】
⇒あきご(秋蚕)

秋蛩

しゅうきょう シウ― [0] 【秋蛩】
コオロギの異名。

秋蝉

あきぜみ [0][2] 【秋蝉】
秋になって鳴く蝉。特に,ツクツクボウシ・ヒグラシなど。

秋蝉

しゅうせん シウ― [0] 【秋蝉】
秋に鳴くせみ。秋のせみ。

秋袷

あきあわせ [3] 【秋袷】
秋になって着る袷。秋の袷。後(ノチ)の袷。[季]秋。

秋豆

あきまめ [2] 【秋豆】
大豆(ダイズ)の異名。

秋郊

しゅうこう シウカウ [0] 【秋郊】
秋の郊外。秋の野原。[季]秋。

秋錦

しゅうきん シウ― [0] 【秋錦】
金魚の一品種。ランチュウとオランダシシガシラとの雑種。背びれがない。

秋陰

しゅういん シウ― [0] 【秋陰】
秋の曇り空。

秋陽

しゅうよう シウヤウ [0] 【秋陽】
秋の日の光。秋のひざし。

秋雁

しゅうがん シウ― [0] 【秋雁】
秋に渡ってくる雁。

秋雨

あきさめ [0] 【秋雨】
秋に降る雨。秋の雨。[季]秋。

秋雨

しゅうう シウ― [1] 【秋雨】
秋に降る雨。あきさめ。

秋雨前線

あきさめぜんせん [5] 【秋雨前線】
九月上旬から一〇月中旬にかけて日本列島付近に出現する前線。北から出現し次第に南下して消滅するが,南岸沿いに停滞すると秋の長雨をもたらし,台風の影響が加わると大雨を降らせる。秋霖(シユウリン)前線。

秋雪

しゅうせつ シウ― [0] 【秋雪】
秋に降る雪。秋の雪。

秋雲

しゅううん シウ― [0] 【秋雲】
秋空に浮かぶ雲。

秋霖

しゅうりん シウ― [0] 【秋霖】
秋,幾日にもわたって降り続く雨。秋の長雨。[季]秋。

秋霖前線

しゅうりんぜんせん シウ― [5] 【秋霖前線】
⇒秋雨前線(アキサメゼンセン)

秋霜

しゅうそう シウサウ [0] 【秋霜】
(1)秋の霜。
(2)〔秋の霜が草木を枯らすことから〕
厳しい刑罰,寄りつきがたい威厳,強固な意志などにたとえていう。
(3)切れ味のよい刀剣。「魔障降伏の―をおぶ/太平記 8」

秋霜

あきしも [0] 【秋霜】
秋におりる霜。秋の霜。しゅうそう。

秋霜烈日

しゅうそうれつじつ シウサウ― [0] 【秋霜烈日】
(秋霜と夏の強い日差しのように)刑罰・権威・意志などが非常にきびしく,またおごそかであることのたとえ。

秋霧

あきぎり [2] 【秋霧】
秋に立つ霧。

秋霧の

あきぎりの 【秋霧の】 (枕詞)
「立つ」「晴る」「まがき」にかかる。「―晴るる時なき心には/古今(恋二)」「―立つたび衣置きてみよ/新古今(離別)」

秋風

しゅうふう シウ― [0] 【秋風】
秋に吹く風。あきかぜ。

秋風

あきかぜ [2][3] 【秋風】
(1)秋に吹く風。[季]秋。《石山の石より白し秋の風/芭蕉》
(2)(秋を「飽き」にかけて)男女間の愛情がさめることにいう。

秋風の曲

あきかぜのきょく 【秋風の曲】
箏曲(ソウキヨク)の一。天保年間(1830-1844)蒔田雁門作詞,光崎検校作曲。歌詞内容は「長恨歌」の自由訳。段物形式の前奏部分と組歌形式の歌の部分から成る。純箏曲の復興を意図した画期的な作品。

秋風楽

しゅうふうらく シウフウラク 【秋風楽】
雅楽の一。左方の新楽。盤渉(バンシキ)調の中曲。常装束で舞う平舞の四人舞。嵯峨天皇の南池院行幸の際,常世乙魚が作舞し,大戸清上が作曲したという。現在廃曲。長殿楽。寿春楽。

秋風索寞

しゅうふうさくばく シウ― [0] 【秋風索寞】 (ト|タル)[文]形動タリ
秋風が吹いて,草木が衰え,ものさびしくなるさま。比喩的に,盛んだった物事の勢いがなくなってものさびしいさまにもいう。

秋高

あきだか [2] 【秋高】
米の不作などで,秋に米相場が上がること。
⇔秋落ち(2)

秋鯖

あきさば [2] 【秋鯖】
秋にとれるサバ。脂(アブラ)がのり,美味。[季]秋。「―嫁に食わすな」

秋黴雨

あきついり [3] 【秋入梅・秋黴雨】
〔「ついり」は「つゆいり」の転〕
秋の長雨。また,その季節に入ること。[季]秋。《果てもなく瀬の鳴る音や―/史邦》

とが [1] 【咎・科】
(1)人からとがめられるような行為。あやまち。「過失を犯した―は免れることができない」
(2)罰されるべきおこない。つみ。「窃盗の―で尋問を受ける」
(3)非難されるような点。欠点。きず。「呂律(リヨリツ)の物に適(カナ)はざるは,人の―なり。器(ウツワモノ)の失にあらず/徒然 219」

か【科】
(1) a family (動植物の).→英和
(2) a department (学科の分科);→英和
a course (課程).→英和

しな 【科・榀】
⇒しなのき(科の木)

か クワ [1] 【科】
(1)教育・学問などで,分野などを示す区分け。部門。「国文―」「内―」
(2)生物の分類上の一段階。目(モク)の下,属の上。「食肉目イヌ―」

科す

か・す クワ― [1] 【科す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「科する」の五段化〕
「科する」に同じ。「実刑を―・す」
[可能] かせる
■二■ (動サ変)
⇒かする

科する

か・する クワ― [2] 【科する】 (動サ変)[文]サ変 くわ・す
罰などを定めて負わせる。「懲役を―・する」

科する

かする【科する】
inflict[impose] <a penalty on a person> (刑罰を).→英和

科の木

しなのき [1][3] 【科の木・榀の木】
シナノキ科の落葉高木。山地に自生。高さは20メートルに達する。葉は円心形で柄が長い。夏,葉腋に集散花序をつけ,淡黄緑色の小花を多数つける。花軸には包葉が一個つく。樹皮の靭皮(ジンピ)繊維で科布(シナヌノ)や縄を作る。材は合板・器具などに用いる。シナ。
〔「科」は当て字〕

科を作る

しな【科を作る】
put on coquettish airs.

科人

とがにん [0] 【咎人・科人】
罪を犯した人。罪人。

科刑

かけい クワ― [0] 【科刑】 (名)スル
刑罰を負わせること。

科名

かめい クワ― [0][1] 【科名】
(1)〔生〕 分類学上の一段階である科の名称。
(2)〔教育〕
 (ア)学科名。普通科・商業科・電気科などの名称。
 (イ)教科名。国語科・数学科などの名称。科目名。

科場

かじょう クワヂヤウ [0] 【科場】
中国で,科挙(カキヨ)の試験を行う場所。転じて,試験場のこと。

科学

かがく クワ― [1] 【科学】
〔science〕
(1)学問的知識。学。個別の専門分野から成る学問の総称。「分科の学」ないしは「百科の学術」に由来する。
(2)自然や社会など世界の特定領域に関する法則的認識を目指す合理的知識の体系または探究の営み。実験や観察に基づく経験的実証性と論理的推論に基づく体系的整合性をその特徴とする。研究の対象と方法の違いに応じて自然科学・社会科学・人文科学などに分類される。狭義には自然科学を指す。

科学

かがく【科学】
science.→英和
〜(的)の scientific.→英和
〜的に scientifically.→英和
‖科学技術庁 the Science and Technology Agency.科学者 a scientist.科学小説 a science fiction <SF> .

科学万能主義

かがくばんのうしゅぎ クワ― [8] 【科学万能主義】
自然科学の力にさえ頼っていれば,すべての問題は解決されるとみなし,精神的方面を軽視または否定する考え方。

科学兵器

かがくへいき クワ― [4] 【科学兵器】
近代科学を応用した兵器。毒ガスなどの化学兵器,細菌兵器などの生物兵器,核兵器,光学兵器,航空兵器などの総称。

科学博物館

かがくはくぶつかん クワ―クワン [7][6] 【科学博物館】
自然科学に関する資料を収集・保管し,科学的研究をすることを目的とする機関。また,展示場を設け啓蒙活動も行う。

科学哲学

かがくてつがく クワ― [5][4] 【科学哲学】
〔philosophy of science〕
自然科学を主要な手がかりにして行われる,科学的知識の基礎論・方法論・批判などの哲学的営み。狭義にはウィーン学派以降の論理分析を方法とする哲学を指す。

科学小説

かがくしょうせつ クワ―セウ― [4] 【科学小説】
サイエンス-フィクションに同じ。

科学批判

かがくひはん クワ― [4] 【科学批判】
科学の本質や限界を明確にするため,科学の理論的前提や方法を考察・検討すること。

科学技術

かがくぎじゅつ クワ― [4] 【科学技術】
科学と技術。現代では,おもに科学を応用した技術をいう。テクノロジー。

科学技術庁

かがくぎじゅつちょう クワ―チヤウ [6] 【科学技術庁】
総理府の外局の一。科学技術の振興を図り,科学技術に関する行政を総合的に推進することを任務とする。1956年(昭和31)設置。長官には国務大臣があてられる。

科学捜査

かがくそうさ クワ―サウ― [4] 【科学捜査】
物理・化学・医学・生物学など科学的な方法を用いた犯罪の捜査。

科学的

かがくてき クワ― [0] 【科学的】 (形動)
(1)論理的・客観的・実証的であるさま。
(2)特に,自然科学の方法・成果などに関するさま。「―捜査」

科学的社会主義

かがくてきしゃかいしゅぎ クワ―シヤクワイ― [9] 【科学的社会主義】
歴史と社会構造との法則的把握により社会主義の必然性を明らかにしようとする理論。空想的社会主義に対して,マルクス・エンゲルスの社会主義理論をいう。

科学的管理法

かがくてきかんりほう クワ―クワンリハフ [8][0] 【科学的管理法】
テーラーを始祖としギルブレスらが発展させた工場管理の方法。科学的分析による作業の合理的な順序や作業量の設定,それに基づく生産の計画化や作業過程の効率的管理を内容とする。広義には,個別的な経験や勘にたよる成り行き管理に対して,各種の科学的理論に基づく経営管理の方策・技術・組織制度の総称。
→テーラー-システム

科学者

かがくしゃ クワ― [2][3] 【科学者】
専門に科学(特に自然科学)を研究する人。

科学衛星

かがくえいせい クワ―ヱイ― [4] 【科学衛星】
太陽系惑星空間の観測と調査・研究を目的とする人工衛星。高層大気・電離層・磁場・太陽プラズマ・太陽風・宇宙線などが主な観測テーマ。

科学革命

かがくかくめい クワ― [4] 【科学革命】
一七世紀西欧におけるガリレイやニュートンらによる古典力学の基礎の確立とそれにともなう自然像・世界像の変革。中世的思考様式からの脱却と数理的研究方法の確立を果たす。転じて,大きな社会的・思想的影響をもたらす科学理論の根底的変換。

科布

しなぬの [0] 【科布】
シナノキなどの樹皮の繊維で製した糸を使って織った赤褐色の粗布。労働着・蚊帳(カヤ)などに用いられた。まだぬの。かふ。

科怠

かたい クワ― [0] 【科怠】
とがめるべき怠慢。怠慢ゆえの過失。

科懸かり

しなかかり [3] 【科懸(か)り】
能で,演者の所作から生ずる風情。

科懸り

しなかかり [3] 【科懸(か)り】
能で,演者の所作から生ずる風情。

科戸の風

しなとのかぜ 【科戸の風】
〔「しなと」は風の吹き起こる所の意〕
罪や汚れを吹き払うという風。「あまがつにつくともつきじうき事は―ぞ吹きもはらはむ/和泉式部集」

科挙

かきょ クワ― [1] 【科挙】
中国,隋初から実施された高等官資格試験制度。唐代では秀才・明経・進士などの六科(リクカ)から成り,科ごとに古典的教養・文才・政論などを試験した。宋代には進士科のみとなり,試験も解試・省試・殿試の三段階となり,明・清代は郷試・会試・殿試として行われ,過当な競争を生むなどの弊害を生じた。清末の1905年廃止。

科文

かもん クワ― [0][1] 【科文】
〔仏〕
(1)経論を解釈する際に,内容で段落に分けること。また,その段落。普通,序分・正宗分(シヨウシユウブン)・流通分(ルズウブン)の三つに分ける。
→序分
(2){(1)}の各段落を短い語句に要約したもの。

科料

かりょう【科料】
a fine.→英和
〜に処せられる be fined <3,000 yen for speeding> .

科料

かりょう クワレウ [0] 【科料】
刑法の定める刑罰の一。軽微な犯罪に科す財産刑。千円以上一万円未満。罰金より軽い。
〔法曹界では「過料」と区別するため「とがりょう」と読むことがある〕
→罰金

科条

かじょう クワデウ [0] 【科条】
法律。規則。また,その条項。

科条類典

かじょうるいてん クワデウ― 【科条類典】
江戸時代の刑律条例書。二巻。徳川家治の命により,松平武元ら編。1767年完成。徳川吉宗が公事方御定書(クジガタオサダメガキ)編纂のために収集した文書・記録類を御定書の各条別に編集したもの。

科田法

かでんほう クワデンハフ 【科田法】
朝鮮高麗朝末期の1391年,李成桂ら新興官僚層によって作られた土地制度。官僚の地位により一定額の土地を支給し,地税徴収権を分与した。李朝初期の土地制度の基礎となった。

科白

せりふ [0] 【台詞・科白】
(1)俳優が劇中で言う言葉。
(2)人に向かって言うときの言い方。言いぐさ。「それが親に向かって言う―か」「断るときの―がふるっている」
(3)決まり文句。常套(ジヨウトウ)句。「どこかで聞いた―だ」
(4)談判。交渉。「何ぢやあろとここへゐて,めきしやきと―せにやおかんわいの/滑稽本・膝栗毛 8」
(5)支払いをすること。「三十日余りの座敷代…今夜中に―して下さんせにやなりません/歌舞伎・五大力」

科白

かはく クワ― [0] 【科白】
俳優のしぐさと台詞(セリフ)。特に台詞のこと。

科白劇

かはくげき クワ― [3] 【科白劇】
しぐさと台詞(セリフ)からなる劇。楽劇・歌劇・舞踊劇などに対していう。

科目

かもく クワ― [0] 【科目】
(1)いくつかに分けた区分。個々の項目。「予算―」
(2)(「課目」とも書く)学校で習う個々の学課。「必修―」

科程

かてい クワ― [0] 【科程】
順序。次第。程度。「小学校の―」

科第

かだい クワ― 【科第】
中国の科挙。また,それにならった古代日本の官吏登用試験。課試。

科試

かし クワ― [1] 【課試・科試】
(1)課題を出して試すこと。試験。
(2)律令時代に行われた官吏登用試験。大学・国学の出身者と国司が推挙する者について行なった。

科負い比丘尼

とがおいびくに トガオヒ― [5] 【科負い比丘尼】
昔,良家の妻女に近侍しその罪を身代わりに負った比丘尼。娘が放屁したときなどに,なりかわってその科を負うので屁(ヘ)負い比丘尼ともいう。

科送り

とがおくり 【咎送り・科送り】
罪障を消滅させること。罪を償うこと。「旦方(ダンポウ)の―をする程に,来世の事は愚僧にまかせ給へ/浮世草子・元禄太平記」

びょう【秒】
a second.→英和

びょう ベウ [1] 【秒】
〔second〕
(1)時間の単位。1967年に,セシウム一三三原子の特定な放射の周期の九一億九二六三万一七七〇倍を一秒と定義。それ以前は1958年採用の,世界時1900年1月0日一二時における一回帰年の三一五五万六九二五・九七四七分の一,さらに以前は,平均太陽日の八万六四〇〇分の一に従っていた。六〇秒を一分(プン),三六〇〇秒を一時間とする。記号 S
(2)角度・経緯度の単位。一分(プン)の六〇分の一。記号は数字の右肩に ″ を付けて示す。

秒差

びょうさ ベウ― [1] 【秒差】
一秒,またそれ以下の差。わずかの差。

秒読み

びょうよみ【秒読み】
a countdown.→英和
〜をする count down.

秒読み

びょうよみ ベウ― [0] 【秒読み】
(1)時間の経過を秒単位で読み上げること。
(2)開始予定時刻の何秒前であるかを読み上げること。「ロケット発射の―を始める」
(3)あることが間際に迫っている状態。「完成は―の段階だ」

秒速

びょうそく【秒速】
the speed per second.→英和
〜50メートル(で) (at) a speed of 50 meters a second.

秒速

びょうそく ベウ― [0] 【秒速】
一秒間あたりに進む距離で表した速度。

秒針

びょうしん ベウ― [0] 【秒針】
時計の秒を示す針。

秒針

びょうしん【秒針】
the second hand.

しいな シヒナ [0] 【粃・秕】
(1)十分に実っていない籾(モミ)。殻ばかりで,中に実のない籾。しいなせ。しいだ。
(2)果実のよく実っていないもの。また,中身のからっぽなもの。

秕政

ひせい [0] 【秕政・粃政】
悪い政治。悪政。「蘭人の暴横無道なる―を摘挙し/浮城物語(竜渓)」

ひ [1] 【秘】
(1)隠して,人に知らせないこと。「秘中の―」「部外―」
(2)はかりしれない奥深いところ。奥義。

秘し隠し

ひしかくし [0] 【秘し隠し】
秘密にして隠すこと。ひた隠し。「初めは―に隠してゐたが/夢かたり(四迷)」

秘し隠す

ひしかく・す [4] 【秘し隠す】 (動サ五[四])
秘密にして隠す。ひたかくしに隠す。「守雄等一類の捕はれし事は堅く世間へ―・すと聞きたれば/鉄仮面(涙香)」

秘す

ひ・す [1] 【秘す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「秘する」の五段化〕
「秘する」に同じ。「特にその名を―・す」
■二■ (動サ変)
⇒ひする(秘)

秘する

ひ・する [2] 【秘する】 (動サ変)[文]サ変 ひ・す
人にわからないようにする。秘密にする。かくす。「名を―・する」「―・して子の親方(チカカタ)には教へずして/平家 11」

秘する

ひする【秘する】
keep <a matter> secret;conceal.→英和

秘む

ひ・む 【秘む】 (動マ下二)
⇒ひめる

秘めやか

ひめやか [2] 【秘めやか】 (形動)
内にひめて他人に知られないさま。ひそやか。「―に想う」

秘める

ひ・める [2] 【秘める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひ・む
(1)隠して人に知られないようにする。内緒にする。「真相は長いこと―・められていた」
(2)外には表れないが,内にもっている。「闘志を内に―・めた選手」「可能性を―・めている」「千年の歴史を―・めた杉並木」

秘める

ひめる【秘める】
keep <a thing> secret[to oneself];conceal.→英和

秘め事

ひめごと [0][2] 【秘め事】
人に隠して知らせない事柄。ないしょごと。ひじ。「二人だけの―」

秘中

ひちゅう [0] 【秘中】
秘密の事柄のうち。

秘中の秘

ひちゅうのひ 【秘中の秘】
秘密の中で最も秘密にしていること。「―を明かす」

秘事

ひじ [1] 【秘事】
秘密の事柄。

秘事

ひじ【秘事】
a secret;→英和
private affairs.

秘事法門

ひじほうもん [3] 【秘事法門】
本願寺教団から異端とされた真宗の教義。親鸞の子善鸞が父から秘密に伝授された教義とされ,南北朝期には三門徒派の信仰として盛んになった。江戸時代は弾圧されたが,民衆の間にひそかに信仰された。隠れ念仏。御蔵法門。庫裡(クリ)法門。

秘仏

ひぶつ [0][1] 【秘仏】
厨子(ズシ)や堂内に安置して,特定の機会を除いては一般に公開しない仏像。

秘伝

ひでん【秘伝】
a secret.→英和
〜を授ける initiate <a person> into the secret.

秘伝

ひでん [0] 【秘伝】
特に秘して特定の人以外には教えないこと。また,その事柄。「―の妙薬」

秘儀

ひぎ [1] 【秘儀】
非公開で,ひそかに行う儀式。密儀。

秘勅

ひちょく [0] 【秘勅】
秘密に発せられたみことのり。密勅。

秘匿

ひとく [0] 【秘匿】 (名)スル
隠して他人に見せないこと。「―物資」

秘史

ひし [1] 【秘史】
秘密にされ,世間に知られていない歴史上の出来事。また,それを記した書物。「王朝―」

秘図

ひず [1] 【秘図】
人に見せられない,秘密の絵。

秘境

ひきょう【秘境】
an unexplored region <of the Himalayas> ;an out-of-the-way place;an off-the-beaten-track place.

秘境

ひきょう [0] 【秘境】
人の訪れたことのない,まだ一般によく知られていない地域。

秘奥

ひおう [0] 【秘奥】
容易には達することのできない,物事の奥深いところ。「武道の―を究める」

秘宗

ひしゅう [0][1] 【秘宗】
真言宗の異名。

秘宝

ひほう [0] 【秘宝】
大切にしまっておく宝物。

秘宝

ひほう【秘宝】
a treasure.→英和

秘密

ひみつ [0] 【秘密】 (名・形動)[文]ナリ
(1)隠して人に知らせないこと。公開しないこと。また,その事柄。「―にする」「―がもれる」「企業―」
(2)人に知られないようにこっそりすること。「―に相談する」「―交渉」
(3)人に知らせない秘法・秘術。「―の法ぞ不思議なる/浄瑠璃・井筒業平」
(4)〔仏〕 最高の真理や教えが容易に知りがたく,奥深く隠されていること。特に真言宗では,自宗の真理のあり方として重視する。

秘密

ひみつ【秘密】
a secret;→英和
a mystery (神秘).→英和
〜の(に) secret(ly);private(ly).→英和
〜にする keep <a thing> secret.〜をあかす disclose a secret <to> .〜を守る keep a secret.‖秘密会議 a closed-door session.秘密条約(団体) a secret treaty (organization).秘密文書 a confidential document.

秘密主義

ひみつしゅぎ [4] 【秘密主義】
物事をすべて秘密にして他人に知らせないでおこうとする考え方。

秘密会

ひみつかい [3] 【秘密会】
公開せずに行われる会議。国会の会議は原則として公開であるが,出席議員の三分の二以上の多数の議決で秘密会にすることができる。

秘密保護法

ひみつほごほう 【秘密保護法】
「日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法」の略称。米国政府から貸与または供与される装備品・情報等に関する秘密の保護を目的とする法律。1954年(昭和29)制定。

秘密出版

ひみつしゅっぱん [4] 【秘密出版】
非合法な出版物をひそかに刊行すること。

秘密呪

ひみつじゅ [3] 【秘密呪】
〔仏〕 真言秘密の呪文。真言陀羅尼(ダラニ)の総称。

秘密外交

ひみつがいこう [4] 【秘密外交】
国民に公開せず,政府当局者たちによって秘密のうちに交渉の進められる外交。

秘密投票

ひみつとうひょう [4] 【秘密投票】
無記名で有権者がだれに投票したかを秘密にする投票方法。

秘密教

ひみつきょう [0] 【秘密教】
〔仏〕
(1)密教のこと。
(2)天台宗の教相判釈である五時八教で,教えの説き方から分類した化儀(ケギ)の第四。同じ教えを聞いているが,聞く者の能力によって受ける利益の異なる説き方。
→五時八教

秘密漏泄罪

ひみつろうせつざい [7] 【秘密漏泄罪】
医師・薬剤師・弁護士・公証人,宗教・祷祀(トウシ)の職にある者またはこれらの職にあった者が,その業務を行う際に知った他人の秘密を漏らすことにより成立する罪。

秘密灌頂

ひみつかんじょう [4] 【秘密灌頂】
〔仏〕
(1)密教で行う灌頂のこと。
(2)伝法灌頂の次にくる最高の灌頂。秘密の智慧(チエ)を得た師弟の間で,心に曼荼羅(マンダラ)をつくって行われる灌頂。

秘密結社

ひみつけっしゃ [4] 【秘密結社】
外部に対し,その存在・構成人員・目的・活動などを秘匿している団体。

秘密裏

ひみつり [3] 【秘密裏・秘密裡】
人に知られないで物事が行われる状態。「―に取引が行われる」

秘密裡

ひみつり [3] 【秘密裏・秘密裡】
人に知られないで物事が行われる状態。「―に取引が行われる」

秘密警察

ひみつけいさつ [4] 【秘密警察】
国家体制の維持などのため,その全容が秘密にされている警察組織。ナチス-ドイツのゲシュタポ,ソ連のゲー-ぺー-ウー( GPU )など。

秘密選挙

ひみつせんきょ [4] 【秘密選挙】
秘密投票によって行われる選挙。無記名投票による選挙。

秘峰

ひほう [0] 【秘峰】
人に知られていない高い山。「ヒマラヤの―」

秘巻

ひかん [0] 【秘巻】
秘密の書物や文書。

秘帖

ひちょう [0] 【秘帖】
秘密の事柄を記した帳面。

秘府

ひふ [1][0] 【秘府】
大切な物をしまっておくくら。また,宮中の書庫。「―の銀鑰を開いて金軸の書一巻を取出だせり/太平記 6」

秘府略

ひふりゃく 【秘府略】
類書。滋野貞主著。831年淳和天皇の勅により「説文」以下の漢籍約一五〇〇種を集め,これを品目ごとに分類列挙したもの。一〇〇〇巻のうち二巻のみ現存。

秘戯

ひぎ [1] 【秘戯】
〔ひそかに行う楽しみの意〕
男女の房事。

秘所

ひしょ [1][2] 【秘所】
(1)「隠し所{(2)}」に同じ。
(2)めったに人に見せたり,人を入れたりしないところ。「―共を見せ奉らんとて/太平記 27」
(3)あの世。冥土(メイド)。「その年―に行く/咄本・醒睡笑」

秘技

ひぎ [1] 【秘技】
秘密のわざ。秘めて他に示さない技術。

秘教

ひきょう [0][1] 【秘教】
(1)秘密の儀式を重んじる宗教。
(2)真言密教。

秘文

ひもん [0] 【秘文】
秘密の呪文。

秘方

ひほう [0] 【秘方】
秘密にして人に教えない薬品調剤の方法。

秘曲

ひきょく [2][0] 【秘曲】
特定の家系の者や免許を受けた者だけに伝授する秘伝の楽曲。

秘書

ひしょ [1][2] 【秘書】
(1)要職にある人に直属し,機密の事務や文書を扱い,その人の仕事を助ける役。また,その役の人。セクレタリー。「社長―」
(2)秘蔵して,めったに人に見せない書物・文書。秘籍。

秘書

ひしょ【秘書】
a secretary <to> .→英和
秘書課 the secretariat.→英和

秘書官

ひしょかん [2] 【秘書官】
大臣・長官など重要な官に直属して,その命を受け,機密事項を取り扱う職。また,その人。

秘書監

ひしょかん [2] 【秘書監】
秘書省の長官。

秘書省

ひしょしょう [2] 【秘書省】
中国,梁(リヨウ)・唐代などにおかれた図書類を監理する役所。

秘本

ひほん [0] 【秘本】
(1)他人に見せないで大切にしまってある書物。秘蔵本。
(2)春本。

秘本玉くしげ

ひほんたまくしげ 【秘本玉くしげ】
国学書。二巻。本居宣長著。1787年成立。社会の弊害を古道の精神によって是正すべきことを説く。玉くしげ別本。

秘法

ひほう [0] 【秘法】
□一□〔歴史的仮名遣い「ひはふ」〕
人に知らせない秘密の方法。
□二□〔歴史的仮名遣い「ひほふ」〕
〔仏〕
(1)密教で行う修法。
(2)密教で行う修法を,大法・秘法・普通法に三分したものの第二。内容は派によって異なる。

秘法

ひほう【秘法】
a secret.→英和

秘湯

ひとう [0] 【秘湯】
人にあまり知られていない温泉。

秘画

ひが [1] 【秘画】
男女の房事を描いた絵。春画。

秘笈

ひきゅう [0] 【秘笈】
〔「笈」は書物を入れる竹の箱〕
大切に保存された本。また,大切な本を入れておく箱。

秘符

ひふ [1][0] 【秘符】
「護符(ゴフ)」に同じ。

秘策

ひさく [0] 【秘策】
人の知らない,うまい計略。秘密のてだて。「―を練る」

秘紋

ひもん [0] 【秘紋】
「隠(カク)し紋」に同じ。

秘経

ひきょう [0] 【秘経】
密教の経典,特に三部秘経・五部秘経をいう。

秘結

ひけつ [0] 【秘結】 (名)スル
漢方で,便秘のこと。「―症」

秘義

ひぎ [1] 【秘義】
学問・技芸などの深遠な本質を究めるのに必要とされる極秘の事柄や教え。奥義。極意。

秘色

ひそく 【秘色】
(1)〔中国唐代,天子への供進に限られ庶民の使用が許されなかったための名〕
中国の越州窯で産したという青磁。「―の坏(ツキ)ども/宇津保(藤原君)」
(2)染め色の名。ごく淡い浅葱(アサギ)色。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は経(タテ)紫,緯(ヨコ)香,裏は薄色。二〇〜五〇歳の人が四季に用いる。

秘色

ひしょく [0] 【秘色】
⇒ひそく(秘色)

秘蔵

ひぞう [0] 【秘蔵】 (名)スル
〔古くは「ひそう」〕
(1)非常に大切なものとして,めったに他人には見せずにしまっておくこと。また,その物。「―物」「―本」「―の品」「名刀を―する」
(2)非常に大切なものとして,かわいがり育てること。また,その人。「―の弟子」
(3)秘説。奥義。「この用意を忘れざるを馬乗とは申すなり。これ―の事なり/徒然 186」

秘蔵っ子

ひぞっこ [0][4] 【秘蔵っ子】
非常に大切にして,かわいがっている子供。弟子や部下についてもいう。ひぞうっこ。

秘蔵っ子

ひぞうっこ [0] 【秘蔵っ子】
「ひぞっこ(秘蔵子)」に同じ。

秘蔵の

ひぞう【秘蔵の】
treasured;precious;→英和
favorite.→英和
〜する treasure;→英和
keep <a thing> with great care.〜の品 a treasure.

秘蔵宝鑰

ひぞうほうやく ヒザウ― 【秘蔵宝鑰】
仏教書。三巻。空海著。830年頃成立。「十住心論」一〇巻を簡略化したもの。「十住心論」を広論,本書を略論ともいう。

秘蔵烏帽子

ひぞうえぼし 【秘蔵烏帽子】
〔「えぼし」はえぼし子の意〕
大切にしている子。秘蔵っ子。「軒をはなれぬ寵愛の―が来たわいなう/滑稽本・浮世床 2」

秘薬

ひやく [0][1] 【秘薬】
作り方を他人に知らせない秘密の薬。また,不思議なききめのある薬。

秘薬

ひやく【秘薬】
a specific (medicine) <for,against> (特効薬).→英和

秘蘊

ひうん [0] 【秘蘊】
学問・芸術などの最も奥深いところ。奥義。

秘術

ひじゅつ [1][0] 【秘術】
めったに他人に教えたり見せたりしない,特別な技術。奥の手。

秘術

ひじゅつ【秘術】
a secret art.〜を尽す play one's best card.

秘要

ひよう [0] 【秘要】
秘している重要な事柄。奥義。秘訣(ヒケツ)。

秘計

ひけい [0] 【秘計】
(1)秘密のはかりごと。「―をめぐらす」
(2)なかだち。とりもち。[日葡]

秘記

ひき [1] 【秘記】
秘密の記録。秘録。

秘訣

ひけつ [0] 【秘訣】
ある事を行うのに最もよい方法。うまい方法。奥の手。こつ。「英語上達の―」

秘訣

ひけつ【秘訣】
a secret.→英和

秘話

ひわ【秘話】
a secret story.

秘話

ひわ [1] 【秘話】
人々に知られていない話。「終戦―」

秘語

ひご [1] 【秘語】
秘密の言葉。犯罪者や秘密結社員などの間で用いられる特殊な言葉。

秘説

ひせつ [0] 【秘説】
秘密の説。

秘賾

ひさく [0] 【秘賾】
奥深い真理。「法相円頓の―最も勝れたり/太平記 17」

秘跡

ひせき [0] 【秘跡・秘蹟】
⇒サクラメント

秘蹟

ひせき [0] 【秘跡・秘蹟】
⇒サクラメント

秘部

ひぶ [1] 【秘部】
(1)秘密の場所。
(2)「隠し所{(2)}」に同じ。

秘錦

ひごん 【緋錦・秘錦】
「緋金錦(ヒゴンキ)」の略。

秘録

ひろく【秘録】
a (secret) memoir[record].

秘録

ひろく [0] 【秘録】
かくされていた記録。秘密の記録。

秘鍵

ひけん [0] 【秘鍵】
〔秘密の庫をあける鍵(カギ)の意〕
学問・宗教・芸術などの秘密の奥義。秘伝。「―を披き陳べて頑心を覚(サト)し示し/三教指帰」

秘鑰

ひやく [0][1] 【秘鑰】
(1)秘密の鍵(カギ)。
(2)秘密を解く鍵。神秘を明らかにする手がかり。

秘閣

ひかく [0] 【秘閣】
(1)書物を保管する宮中の書庫。
(2)墨柄(スミヅカ)の異名。
(3)筆で字を書く時に,ひじをのせる台。

そ [1] 【租】
律令制の税の一。口分田・位田・賜田・功田などの面積に対して課税され,収穫量の約3パーセントの割合で,稲で納めさせた。正税(シヨウゼイ)と呼ばれて正倉に蓄積され,毎年出挙(スイコ)して利稲を国郡の費用にあてた。田租。

たぢから 【田力・租】
〔古くは「たちから」〕
律令制の税の一。「でんそ(田租)」に同じ。

租借

そしゃく [0] 【租借】 (名)スル
他国の領土を借り受けること。

租借

そしゃく【租借(権)】
(a) lease.→英和
〜する lease.‖租借地 a leased territory.

租借地

そしゃくち [3] 【租借地】
ある国が他国から租借した土地。領土権は残存するが,統治権は租借国に属する。

租帳

そちょう 【租帳】
律令時代,一年間の田租の収納を記した帳簿。毎年諸国から民部省主税寮と中務省に納める。

租庸調

そようちょう [2] 【租庸調】
(1)中国,隋唐時代,均田法による土地給付に応じ国家に納めさせた税目の総称。唐代では丁男に対し年ごとに,粟二石(租),中央政府の力役二〇日またはその代納(庸),絹二丈と綿三両(調)を課した。のち均田制崩壊に伴い両税法に移行。
(2)日本で,唐制にならい班田収授法を背景に施行された租税体系。
→租
→庸
→調

租界

そかい [0] 【租界】
一九世紀後半から解放前の中国の開港場で,外国人が行政権と警察権を握っていた地域。共同租界と各国専管租界とがあった。

租界

そかい【租界】
a settlement;→英和
a concession.→英和

租税

そぜい [1][0] 【租税】
(1)国家または地方公共団体が,経費にあてるために国民や住民から強制的に徴収する金銭。国が徴収する国税と地方公共団体が徴収する地方税とがある。税。税金。
(2)租と税。田租とその他の庸・調などの税。

租税

そぜい【租税】
taxes;taxation (課税).→英和
⇒税.

租税回避地

そぜいかいひち [6] 【租税回避地】
⇒タックス-ヘイブン

租税客体

そぜいきゃくたい [4] 【租税客体】
⇒課税物件(カゼイブツケン)

租税条約

そぜいじょうやく [4] 【租税条約】
二国間での二重課税を回避し,また国際間の脱税を防止する目的で締結される条約。
→国際二重課税

租税法

そぜいほう 【租税法】
租税に関する法の総称。納税義務,租税の賦課・徴収などを規定する。国税通則法・国税徴収法・国税犯則取締法・地方税法などがある。税法。

租税法律主義

そぜいほうりつしゅぎ [8] 【租税法律主義】
租税の賦課・徴収は必ず法律の根拠に基づいて行われなければならないとする主義。

租税特別措置

そぜいとくべつそち [8] 【租税特別措置】
特定の政策目標達成のための,租税の減免もしくは増徴措置。「―法」

租税犯

そぜいはん [2] 【租税犯】
租税の賦課・徴収・納付に関連する犯罪。脱税犯と租税危害犯とがある。

租税負担率

そぜいふたんりつ [5] 【租税負担率】
一般に,国民所得に占める税額の割合。個人の所得に占める税金の割合をいう場合もある。

租稲

そとう [0] 【租稲】
律令制で,租として収める稲。

租米

そまい [0] 【租米】
租税として納入する米。年貢米。

租貢

そこう [0] 【租貢】
年貢。貢租。

租鉱権

そこうけん ソクワウ― [2] 【租鉱権】
他人の鉱区または鉱床で鉱物を採取する権利。採掘権者との契約に基づき,当該官庁の認可を受け,登録して成立する。

まぐさ【秣】
fodder.→英和
〜を与える feed <a horse> ;→英和
give fodder.→英和
‖秣おけ a manger.

うまくさ [0] 【馬草・秣】
まぐさ。

まぐさ [0] 【秣・馬草】
牛や馬の飼料にする草。かいば。

秣切り

まぐさきり [3] 【秣切り】
秣を細かく切り刻むための道具。押し切り。

秣場

まぐさば [0] 【秣場】
秣を刈りとる野原。入会地である場合が多い。

秣桶

まぐさおけ [4] 【秣桶】
秣を入れて牛馬に与える桶。かいば桶。

はかり [0][3] 【秤】
〔「はかり(計・量)」と同源〕
物の重さをはかる器具の総称。竿秤(サオバカリ)・天秤(テンビン)・棒秤(ボウバカリ)・台秤(ダイバカリ)などがある。

はかり【秤】
a balance;→英和
scales.〜にかける weigh <a thing> in the balance.

秤の目

はかりのめ 【秤の目】
アズキナシの別名。

秤動

ひょうどう ヒヤウ― [0] 【秤動】
〔「章動」と同音となることによる混乱を避けるための「しょうどう(秤動)」の慣用読み〕
(1)天体がある平均的状態の前後に揺れ動くこと。
(2)月面が地上から見て上下左右に揺れて見えること。

秤座

はかりざ [0] 【秤座】
江戸時代,幕府の認可を得て秤の製造・販売を独占し,検定を行なった座。全国を二分し,東三三か国を江戸の守随氏が,西三三か国を京都の神氏が分掌した。

秤皿

はかりざら [3] 【秤皿】
秤の,重さをはかる物や分銅をのせる皿状の部分。竿秤(サオバカリ)では一つ,天秤(テンビン)では両端に二つ使う。

秤目

はかりめ [0][4] 【秤目】
(1)竿秤(サオバカリ)の目盛り。また,その目盛りの読み方。
(2)秤にかけて,出た目方。はかった物の重さ。

秤竿

はかりざお [0][3] 【秤竿】
竿秤(サオバカリ)のさお。目盛りが刻んである。

秤量

しょうりょう [0][3] 【称量・秤量】 (名)スル
はかりにかけて重量をはかること。ひょうりょう。

秤量

ひょうりょう ヒヤウリヤウ [0] 【秤量】 (名)スル
(1)秤(ハカリ)で重さをはかること。「金を―する」
(2)秤で正確にはかれる最大重量。「―一〇キロの秤」

秤量瓶

ひょうりょうびん ヒヤウリヤウ― [3] 【秤量瓶】
少量の液体や粉末の質量を精密に秤量する際に,それを入れる蓋(フタ)付きの瓶。試料の蒸発・飛散・吸湿・異物混入などを防ぐ。はかり瓶。

秤量貨幣

しょうりょうかへい [5] 【秤量貨幣】
一定の品位は保証されているが,量目が一定せず,重量を秤(ハカ)って使用する貨幣。
⇔計数貨幣

秤量貨幣

ひょうりょうかへい ヒヤウリヤウクワ― [5] 【秤量貨幣】
⇒称量(シヨウリヨウ)貨幣

はた 【秦】
姓氏の一。漢氏(アヤウジ)と並ぶ古代の新羅系渡来氏族。養蚕をはじめ鉱山開発,灌漑・土木事業に従事した。山城国葛野(カドノ)郡を本拠に,近畿一帯に広く住し,平安京の建設にはその財力が大いに貢献したといわれる。

はたしん [0] 【秦】
〔「秦」を「はた」と訓ずるところから〕
古代中国の「秦」を,同音の「晋」と区別する呼び方。
→すすむしん

しん 【秦】
(1)中国最初の統一王朝。周代の諸侯国の一,戦国七雄の一として渭水(イスイ)盆地に進出。紀元前四世紀以降急速に発展し,周室を討ち,始皇帝の時,六国を滅ぼして天下を統一(前221年)したが,三代15年で滅んだ(前207年)。
(2)五胡十六国時代の王朝。前秦・後秦・西秦の三王朝。

秦佐八郎

はたさはちろう 【秦佐八郎】
(1873-1938) 細菌学者。島根県生まれ。慶大教授。ドイツのコッホ研究所で免疫学を学び,1910年エールリヒと共同で梅毒の化学療法剤サルバルサンを発見。

秦吉了

サルカ 【秦吉了】
九官鳥の異名。

秦嶺

しんれい 【秦嶺】
中国,秦嶺山脈東部の一峰,終南山の別名。

秦嶺山脈

しんれいさんみゃく 【秦嶺山脈】
中国,陝西省の南部を東西に走る古期褶曲山脈。華北と華中との自然的境界をなす。長さ約800キロメートル,平均高度2000メートル。最高峰は太白山(海抜3767メートル)。チンリン山脈。

秦椒

いたちはじかみ 【秦椒】
(1)サンショウの古名。[和名抄]
(2)サンシュユの古名。[本草和名]

秦檜

しんかい 【秦檜】
(1090-1155) 中国,南宋の宰相。主戦論者をおさえて1142年,金と和議を結んだ。また,将軍岳飛ら政敵を獄死させたため,後世姦臣(カンシン)視された。

秦河勝

はたのかわかつ 【秦河勝】
推古朝の官人。聖徳太子に仕えた。603年太子の命で山城国葛野(カドノ)郡(太秦)に蜂岡寺(広隆寺)を建てたという。

秦王破陣楽

じんのうはじんらく ジンワウハヂンラク 【秦王破陣楽】
雅楽の一。左方の古楽(一説に新楽)で,乞食(コツジキ)調の中曲。四人舞の武の舞。甲冑(カツチユウ)をつけ,鉾(ホコ)を持つ。現在は廃曲。神功破陣楽。大定太平楽。七徳の舞。秦王。
秦王破陣楽[図]

秦皮

しんぴ [1] 【秦皮】
(1)トネリコの漢名。
(2)トネリコの樹皮。水に浸した液を解熱・鎮痛剤とする。

秦皮

とねりこ【秦皮】
《植》an ash (tree).→英和

秦観

しんかん 【秦観】
(1049-1100) 中国,北宋の詞人。字(アザナ)は少游または太虚。蘇軾門四学士の一人。抒情詩にすぐれた。詩文集「淮海集」

秦野

はだの 【秦野】
神奈川県中西部,丹沢山地南麓にある市。秦野盆地の中心地。かつてのタバコの産地。夏季は丹沢山地への登山客が多い。近年は住宅地化が進む。

秦鏡

しんきょう [0] 【秦鏡】
〔「西京雑記」にある,秦の始皇帝が人の善悪や正邪を照らしたという鏡の故事から〕
人の善悪などを見通す眼識。

秦隷

しんれい [0] 【秦隷】
秦代の隷書。小篆(シヨウテン)を早書きすることによって生じた隷書で,波勢・波磔(ハタク)が多く現れていないもの。古隷(コレイ)。
→八分(ハツプン)

秧歌

ヤンコ [1] 【秧歌】
〔中国語〕
中国の田植え歌。農閑期の娯楽として中国北方の農村に流行した。秧歌(オウカ)。

秧歌

おうか アウ― [1] 【秧歌】
⇒ヤンコ

秧鶏

くいな クヒナ [0][1] 【水鶏・秧鶏】
(1)ツル目クイナ科の鳥の総称。日本で古来,鳴き声を「叩(タタ)く」と表現されたのは夏鳥であるヒクイナ。[季]夏。「―のたたくなど心ぼそからぬかは/徒然 19」
(2)クイナ科の鳥。全長30センチメートル内外で,尾が短く,足の指が長い。背は茶褐色で黒褐色の細かい斑があり,顔から胸にかけ青灰色。湿地や水辺の草むらにすむ。日本では北海道と東北の一部で繁殖し,本州中部以南では冬鳥。フユクイナ。
水鶏(2)[図]

ちつ [2] 【秩】
(1)官位。俸禄。「其諸陵の司を改めて寮と為し,員を増し―を加へよ/続紀(天平一)」
(2)官職の任期。「官(ツカサ)に在ること一―に及ばむ/菅家文草」

秩序

ちつじょ【秩序】
order;→英和
discipline (規律);→英和
system (体系).→英和
〜のある(ない) (dis)orderly;→英和
(un)systematic.〜を維持する(乱す) maintain (disturb) public order.

秩序

ちつじょ [2][1] 【秩序】
〔order〕
(1)物事の正しい順序。「―正しく行動する」
(2)社会の諸要素が相互に一定の関係・規則によって結びつき,調和を保っている状態。「社会の―を乱す」「―を維持する」

秩序立つ

ちつじょだ・つ [4] 【秩序立つ】 (動タ五[四])
ものごとの順序が整然とする。「―・った考え」

秩序立てる

ちつじょだ・てる [5] 【秩序立てる】 (動タ下一)
筋道が通るように,順序よく整理する。「―・てて考える」

秩序罰

ちつじょばつ [3] 【秩序罰】
行政上の義務違反に対する制裁として科す過料の総称。非訟事件手続法の定める手続きによって科す。

秩満

ちつまん 【秩満】
官の任期の終わること。「―の後,都へ帰り給ひて/著聞 1」

秩満帳

ちつまんちょう 【秩満帳】
平安時代,毎年正月一日に式部省から太政官(ダイジヨウカン)へ提出された,秩満の国司の名簿。

秩然

ちつぜん [0] 【秩然】 (ト|タル)[文]形動タリ
物事が秩序正しくあるさま。「自(オノズカ)ら―と取旁付(トリカタヅイ)てゐる/浮雲(四迷)」

秩父

ちちぶ 【秩父】
(1)埼玉県西部,秩父盆地の市。石灰石を産出しセメント工業が発達。ブドウなどの観光農園も多い。近年まで絹織物を産した。
(2)「秩父絹」「秩父縞(ジマ)」などの略。「―の絣(カスリ)」

秩父三十三所

ちちぶさんじゅうさんしょ [2][1][1] 【秩父三十三所】
秩父地方にある三十三か所の観音の霊場。実際は,三十四か所あるが,西国(サイゴク)三十三所・坂東(バンドウ)三十三所にならってこのようにいい,合わせて日本百観音とした。

秩父事件

ちちぶじけん 【秩父事件】
1884年(明治17)秩父地方の数万の農民の武装蜂起事件。松方財政による不況に苦しんだ農民は,旧自由党左派の指導の下に井上伝蔵らを幹部として困民党を結成し田代栄助を総理として蜂起。負債の減免や地租軽減などを要求して郡役所・警察・高利貸しなどを襲撃。一〇日にわたる抵抗ののち,警官隊と軍隊により鎮圧された。秩父騒動。

秩父古生層

ちちぶこせいそう [5] 【秩父古生層】
埼玉県秩父地方に分布する古い地層群。そのかなりの部分が中生代のものと判明。

秩父困民党

ちちぶこんみんとう 【秩父困民党】
⇒困民党(コンミントウ)

秩父多摩国立公園

ちちぶたまこくりつこうえん 【秩父多摩国立公園】
東京・埼玉・山梨・長野の一都三県にまたがり,秩父山地と多摩川上流域(奥多摩)を占める山岳公園。森林と渓谷の美しさを特徴とする。

秩父夜祭

ちちぶよまつり 【秩父夜祭】
秩父市の秩父神社の祭り。特に,一二月三日の夜祭り。提灯や雪洞(ボンボリ)で飾った笠鉾(カサボコ)や屋台が出て,屋台囃子(バヤシ)や屋台芝居・花火などの行事で知られる。

秩父宮

ちちぶのみや 【秩父宮】
現存の宮家。1922年(大正11)大正天皇の第二皇子雍仁(ヤスヒト)親王が創立した。

秩父山地

ちちぶさんち 【秩父山地】
埼玉・群馬・長野・山梨・東京の一都四県にまたがる山地。金峰山・甲武信(コブシ)岳・雲取山など2000メートルを超す山々が連なり,森林・水資源に恵まれる。

秩父盆地

ちちぶぼんち 【秩父盆地】
秩父山地東部にあるほぼ方形の盆地。荒川・赤平川の河岸段丘が発達する。中心都市は秩父市。

秩父神社

ちちぶじんじゃ 【秩父神社】
埼玉県秩父市にある旧国幣小社。祭神は八意思兼命・知々夫彦(チチブヒコノ)命。境内に「柞の森」がある。妙見社。柞社。

秩父絹

ちちぶぎぬ [4] 【秩父絹】
秩父地方に産した絹織物。主に衣服の裏地用。ちちぶうら。

秩父縞

ちちぶじま [0] 【秩父縞】
縞柄(シマガラ)の秩父銘仙。

秩父銘仙

ちちぶめいせん [4] 【秩父銘仙】
秩父地方から産した銘仙。玉糸を用いた地合いが緻密で,丈夫で実用的なもの。

秩父青石

ちちぶあおいし [4] 【秩父青石】
埼玉県秩父地方に産する青色の結晶片岩。主に緑泥片岩から成り,庭石として珍重される。

秩禄

ちつろく [0] 【秩禄】
(1)官位によって賜る俸禄。食禄。扶持。知行。
(2)明治時代に行われた,家禄・賞典禄の称。

秩禄公債

ちつろくこうさい [5] 【秩禄公債】
1873年(明治6)から75年まで,家禄を奉還した士族に交付された公債。

秩禄処分

ちつろくしょぶん [5] 【秩禄処分】
明治政府による封建的秩禄制度廃止政策。1873年(明治6)から家禄奉還者に一時賜金・秩禄公債の交付を始め,76年にはすべての秩禄を廃止して金禄公債証書を交付した。

もちあわ [0] 【糯粟・秫】
粟の一品種。粘り気があり,粟餅をつくるのに適する。
⇔粳粟(ウルアワ)

し [1] 【秭】
数の名。垓(ガイ)の一万倍。�(ジヨ)。

しょう [1] 【称】
(1)呼び名。「三ちゃんの―で愛される」
(2)評判。名声。「古来名君の―がある」

しょう【称】
[名称]a name;→英和
a title.→英和
…と〜する called…;entitled….

称え

となえ トナヘ [3][2] 【唱え・称え】
(1)となえること。
(2)呼び名。称号。名称。

称える

たたえる【称える】
⇒ほめる.

称える

たた・える タタヘル [0][3] 【称える】 (動ア下一)[文]ハ下二 たた・ふ
(1)(「讃える」とも書く)すぐれているとほめる。「栄誉を―・える」
(2)(ほめて)名をいう。「今より後は倭建御子(ヤマトタケルノミコ)と―・ふべし/古事記(中訓)」

称える

となえる【称える】
call;→英和
name.→英和

称える

とな・える トナヘル [3] 【称える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とな・ふ
〔「唱える」と同源〕
名をつけて呼ぶ。…という。称する。「昭和の業平と―・える」

称え辞

たたえごと タタヘ― [4] 【称え辞】
ほめことば。称賛のことば。

称す

しょう・す 【称す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「称する」の五段化〕
「称する」に同じ。「…とは―・さない」
■二■ (動サ変)
⇒しょうする(称)

称する

しょう・する [3] 【称する】 (動サ変)[文]サ変 しよう・す
(1)名付けて呼ぶ。名乗る。「第一指を拇指(ボシ)と―・する」
(2)自分の名や身分を,…だと言う。名乗る。「道真の後裔と―・する人物」
(3)実際はそうではないのに,…であると言う。いつわる。「視察と―・して遊びに行く」「病気と―・して欠席する」

称する

しょうする【称する】
(1)[呼ぶ]call;→英和
name;→英和
style.→英和
(2)[偽る]feign <illness> ;→英和
pretend <to be ill> .→英和

称ふ

とな・う トナフ 【唱ふ・称ふ】 (動ハ下二)
⇒となえる(唱)
⇒となえる(称)

称ふ

たた・う タタフ 【称ふ】 (動ハ下二)
⇒たたえる

称光天皇

しょうこうてんのう シヨウクワウテンワウ 【称光天皇】
(1401-1428) 第一〇一代天皇(在位 1412-1428)。名は実仁(ミヒト)。後小松天皇の皇子。

称制

しょうせい [0] 【称制】
(1)中国で,幼少の天子に代わって皇太后が国政をとること。
(2)日本では天皇の死後,皇太子または皇后が即位せずに政務をつかさどること。

称号

しょうごう【称号】
<confer> a title;→英和
a designation;a degree (学位).→英和

称号

しょうごう [0] 【称号】
(1)呼び名。公的な,あるいは肩書きなどを示す名称。「博士の―」
(2)名字(ミヨウジ)。

称名

しょうみょう [0] シヨウミヤウ 【称名】 ・ シヤウミヤウ 【唱名】 (名)スル
仏の名を唱えること。一般には阿弥陀の名号を南無阿弥陀仏と唱えること。称名念仏。

称名寺

しょうみょうじ シヨウミヤウ― 【称名寺】
横浜市金沢区にある真言律宗の寺。山号は金沢山。1260年北条(金沢)実時が母の菩提を弔うために建立。67年審海を開山に迎える。関東における真言律宗の中心として栄えた。境内に金沢文庫がある。

称呼

しょうこ [1] 【称呼】 (名)スル
(1)よびな。名前。呼称。
(2)名前を呼ぶこと。

称唯

しょうい [1] 【称唯】
⇒いしょう(称唯)

称唯

いしょう ヰ― 【称唯】
〔音が「譲位」に似ることを嫌って逆に読んだもの〕
召しに応じて「おお」と高く長く答えること。「大臣―,高長/江家次第」

称嘆

しょうたん [0] 【称嘆・称歎】 (名)スル
感心してほめたたえること。「衆声尽(コトゴト)く―したり/復活(魯庵)」

称徳

しょうとく [0] 【称徳】
人の徳を称賛すること。

称徳天皇

しょうとくてんのう 【称徳天皇】
(718-770) 第四八代天皇(在位 764-770)。孝謙天皇の重祚(チヨウソ)。道鏡を重用し,専制を許した。

称念

しょうねん [0] 【称念】
〔仏〕
(1)称名と念仏。口に仏の名を唱え,心に仏の姿を思い浮かべること。
(2)南無阿弥陀仏と唱えること。

称揚

しょうよう [0] シヨウヤウ 【称揚】 ・ シヤウヤウ 【賞揚】 (名)スル
ほめたたえること。「吾邦古来の美風を―して/うづまき(敏)」

称歎

しょうたん [0] 【称嘆・称歎】 (名)スル
感心してほめたたえること。「衆声尽(コトゴト)く―したり/復活(魯庵)」

称美

しょうび [1] シヨウ― 【称美】 ・ シヤウ― 【賞美】 (名)スル
ほめたたえること。見事であるとほめながら味わい楽しむこと。「文明の模範と―されたる/経国美談(竜渓)」

称許

しょうきょ [1] 【称許】 (名)スル
よしとして許すこと。「第一流と,世に―せらるゝに至れり/西国立志編(正直)」

称誉

しょうよ [1] シヨウ― 【称誉】 ・ シヤウ― 【賞誉】 (名)スル
ほめたたえること。称賛。称揚。「これを―してその実に過ぎ/学問ノススメ(諭吉)」

称謂

しょうい [1] 【称謂】
よびな。名称。

称讃

しょうさん [0] 【称賛・称讃】 (名)スル
ほめたたえること。賞賛。「―の拍手をおくる」「惜しみなく―する」

称賛

しょうさん [0] 【称賛・称讃】 (名)スル
ほめたたえること。賞賛。「―の拍手をおくる」「惜しみなく―する」

称述

しょうじゅつ [0] 【称述】 (名)スル
(1)意見を述べること。
(2)言葉でたたえていうこと。頌述(シヨウジユツ)。

称道

しょうどう [0] 【称道】 (名)スル
公然と言うこと。ほめて言うこと。「東西一致して―する所なり/筆まかせ(子規)」

称量

しょうりょう [0][3] 【称量・秤量】 (名)スル
はかりにかけて重量をはかること。ひょうりょう。

い 【移】
律令制において,直属関係にない役所間で取り交わす公文書。末尾に「故移」または「以移」と記す。移し文。
→牒(チヨウ)

移し

うつし 【移し】
〔動詞「移す」の連用形から〕
(1)「うつしばな{(1)}」に同じ。「秋の露は―にありけり水鳥の青葉の山の色づく見れば/万葉 1543」
(2)「うつしぐら」の略。「足疾き御馬に―置きて/源氏(夕霧)」
(3)「うつしうま」の略。「中将―に乗りて/宇津保(初秋)」
(4)薫物(タキモノ)の香りを衣服などにたきしめること。また,その香り。「けふの―は,ざかう・たき物・くぬえかう/宇津保(蔵開中)」

移し心

うつしごころ 【移し心】
移り変わる心。心変わり。「―は色ことにして/古今(恋四)」

移し文

うつしぶみ 【移し文】
(1)回状(カイジヨウ)。まわしぶみ。
(2)「移(イ)」に同じ。

移し殿

うつしどの [0][3] 【移し殿・遷殿】
(1)「仮殿(カリドノ)」に同じ。
(2)春日神社で,神木を移し安置する社殿。

移し紙

うつしがみ [3] 【移し紙】
移し花{(1)}の紙。

移し絵

うつしえ【移し絵】
a transfer (picture);→英和
a decal(comania).

移し絵

うつしえ [3] 【移し絵】
台紙に水溶性の糊(ノリ)を塗り,模様や絵を裏返しに印刷したもの。これをぬらして物に貼り,しばらくして紙をはがすと印刷した絵だけが転写される。子供のおもちゃとする。

移し色

うつしいろ 【移し色】
移し花で染めた薄青い色。「―なる織物を着たり/浜松中納言 2」

移し花

うつしばな [3] 【移し花】
(1)ツユクサの花の汁を紙にしみこませたもの。古くは染色に用いた。うつし。
(2)ツユクサの異名。

移し草

うつしぐさ [3] 【移し草】
〔染料とすることから〕
ツユクサの異名。

移し鞍

うつしぐら [3] 【移し鞍】
行幸の際,殿上人・随身などの乗る馬につけた鞍。また,移し馬につけ武官・廷臣が公務の際に用いる鞍。うつしのくら。うつし。

移し馬

うつしうま 【移し馬】
供奉(グブ)の官人に馬寮から支給される乗り換え用の馬。うつしのうま。「御厩より―ども引きたり/宇津保(藤原君)」

移す

うつ・す [2] 【移す】 (動サ五[四])
(1)物を動かして他の場所に置く。移動させる。「机を書斎に―・す」「水を桶に―・す」「籍を―・す」
〔「都を―・す」は「遷す」とも書く〕
(2)(「遷す」とも書く)組織内の人の配置・地位などを,他にかえる。「営業係に―・す」
(3)方向を他にかえる。「目を海外に―・す」「興味を―・す」「心を―・す」
(4)病気を他人に伝染させる。「風邪を―・される」
(5)時を過ごす。「時を―・さず実行する」
(6)色・香りを他の物にしみこませる。「梅が香を袖に―・してとどめてば/古今(春上)」
〔「移る」に対する他動詞〕
[可能] うつせる

移す

うつす【移す】
(1)[移転]move <to,into> ;→英和
[回す]transfer;→英和
carry;→英和
[訴訟を]remit.→英和
(2)[容器へ]pour[empty] <into> .→英和
(3)[向ける]turn[divert] <one's attention to> ;→英和
direct.→英和
(4)[病気を]give;→英和
infect <a person with a disease> .→英和

移り

うつり [3] 【移り】
(1)移ること。移動。転居。「東京へお―と聞きましたが」「都(ミヤコ)―」「家―」
(2)移り変わること。変遷。「人の世も思へばあはれいく昔いく―して今になりけん/玉葉(雑五)」
(3)においや色が他の物にしみつくこと。また,そのにおいや色。
(4)ゆかり。名残。「虎様や少将さまの―といひ/浄瑠璃・百日曾我」
(5)事情。わけ。いきさつ。「銀(カネ)持ち合はさぬ―を知らせ/浮世草子・禁短気」
(6)〔「おうつり」とも〕
贈り物を入れてきた器や風呂敷を返すとき,中に入れて渡すちょっとした物。普通,半紙・マッチなどを使う。凶事の贈答には入れない。
(7)連句で,前句からの情趣の移動,照応の適切さなどをいう語。

移り変り

うつりかわり [0] 【移り変(わ)り】
時がたつにつれて,物事が様変わりしていくこと。「人の世の―」「四季の―」

移り変る

うつりかわ・る [5][0] 【移り変(わ)る】 (動ラ五[四])
時が経過するにつれて,物事の様相が変化する。変遷する。「季節が―・る」「―・る車窓の景色」

移り変わり

うつりかわり【移り変わり】
changes <of seasons,of the world> .

移り変わり

うつりかわり [0] 【移り変(わ)り】
時がたつにつれて,物事が様変わりしていくこと。「人の世の―」「四季の―」

移り変わる

うつりかわ・る [5][0] 【移り変(わ)る】 (動ラ五[四])
時が経過するにつれて,物事の様相が変化する。変遷する。「季節が―・る」「―・る車窓の景色」

移り変わる

うつりかわる【移り変わる】
change;→英和
undergo changes.

移り易い

うつりやすい【移り易い】
(1)[変り易い]changeable;→英和
inconstant;→英和
fickle;→英和
capricious.(2)[感染し易い]infectious;catching.→英和

移り気

うつりぎ [3][0] 【移り気】 (名・形動)[文]ナリ
一つの事に集中せず気が変わりやすい・こと(さま)。「―な性格」

移り気な

うつりぎ【移り気な】
capricious[whimsical,wanton].

移り病

うつりやまい [4] 【移り病】
伝染病。

移り箸

うつりばし [4][3] 【移り箸】
食事のとき,菜と飯を交互にしないで,菜から菜へと箸をつけること。無作法とされる。渡り箸。

移り紙

うつりがみ [3] 【移り紙】
贈り物を入れてきた器に返礼の気持ちで形式的に入れて返す紙。

移り腰

うつりごし [3] 【移り腰】
柔道の技の名。技をしかけてきた相手をからだの前で抱き上げ,自分のからだの後ろに相手を移動させながら腰に乗せて投げる腰技。

移り舞

うつりまい [0] 【移り舞】
(1)能・狂言で,人の霊が憑(ツ)いて舞う舞。
(2)他の人の舞をまねた舞。また,連舞(ツレマイ)のこと。

移り行く

うつりゆ・く [4][0] 【移り行く】 (動カ五[四])
(1)時がたつとともに変わってゆく。「世の中の―・くさま」
(2)時間が過ぎていく。「―・く時見るごとに/万葉 4483」

移り香

うつりが【移り香】
a lingering odor[scent].

移り香

うつりが [3][0] 【移り香】
他のものから移った香り。残り香。

移る

ゆつ・る 【移る】 (動ラ四)
時間が経過する。うつる。「松の葉に月は―・りぬ/万葉 623」

移る

うつる【移る】
(1)[移転する]move <to Tokyo,into a new house> .→英和
(2)[感染する]catch <a cold from> ;→英和
be catching[infectious].(3)[火が]spread <to> ;→英和
catch fire.(4)[香が]soak <into> .→英和

移る

うつ・る [2] 【移る】 (動ラ五[四])
(1)人や物が,ある所から別の所へ動く。移動する。移転する。「本船からボートに―・る」「大阪から京都へ―・る」「住まいを―・る」
(2)人や組織の配置・地位・職務などが別のものに変わる。転ずる。「庶務課から人事課に―・る」「うちの大学も郊外に―・ることになった」「もっと給料のいい会社に―・りたい」「定年を前に会社を―・るには決心がいる」「都が奈良から京都に―・る」
〔「都がうつる」は「遷る」と書く〕
(3)関心の対象が別のものに変わる。転ずる。「はじめは古代語に関心があったが今は現代語に興味が―・った」「目が他に―・る」「心が…に―・る」
→情が移る
(4)色・香り・火などの一部が他の物に付着して離れなくなる。しみつく。「ジーパンと一緒に洗ったらシャツに色が―・ってしまった」「香りが―・る」
(5)病気などが他人に伝染する。「長男のはしかが次男に―・る」「君のあくびがみんなに―・った」
(6)(火事で)火が少し離れた他の物に及ぶ。燃え広がる。「火が倉庫に―・る」
(7)次の段階,動作に進む。「式典を終え祝賀会に―・る」「組み立てを終わって調整に―・る」「話は別のことに―・った」
(8)時が経過する。やや文学的な言い方。「時が―・る」「星霜(セイソウ)―・り人は去り」
(9)時が経過して色などが衰える。「花の色は―・りにけりないたづらに我が身世にふるながめせしまに/古今(春下)」
〔「移す」に対する自動詞〕
[可能] うつれる

移れば変わる

移れば変わる
時とともにすべてが変わる。世の中の推移の激しいさまをいう。「―世の習い」

移ろい

うつろい ウツロヒ [0] 【移ろい】
〔動詞「移ろう」の連用形から〕
(1)移り変わること。「季節の―」
(2)盛りのときが過ぎること。「美貌(ビボウ)にも―が見える」
(3)居場所を変えること。転居。「まだ対面し給はねば―もえし給はず/宇津保(国譲上)」

移ろう

うつろ・う ウツロフ [3] 【移ろう】 (動ワ五[ハ四])
〔「移る」に継続の助動詞「ふ」の付いた「うつらふ」の転〕
(1)時の経過とともに物の状態が変わってゆく。衰えてゆく。「奈良の都の―・ふ見れば/万葉 1045」
(2)場所が変わる。移動する。「山里などに―・ひて/徒然 30」
(3)色が変わってゆく。あせる。「色々―・ひたるも黄なるが見所あるも/紫式部日記」
(4)花が散る。「桜ははかなき物にて,かく程なく―・ひ候なり/宇治拾遺 1」
(5)色や香りがしみつく。そまる。「月草に衣色どり摺(ス)らめども―・ふ色といふが苦しさ/万葉 1339」
(6)心変わりをする。変心する。「消えわびぬ―・ふ人の秋の色に身をこがらしのもりの白露/新古今(恋四)」

移ろう

うつろう【移ろう】
change;→英和
fade (色が);→英和
decline (衰える).→英和

移ろはす

うつろわ・す ウツロハス 【移ろはす】 (動サ四)
(1)場所を移らせる。場所を変わらせる。「東の院つくりはてて,花散里ときこえし(坊ヲ),―・し給ふ/源氏(松風)」
(2)色を変える。「上は薄き蘇芳,裏は色々―・したり/栄花(根合)」

移乗

いじょう [0] 【移乗】 (名)スル
のりうつること。「本船からはしけに―する」

移付

いふ [1] 【移付】 (名)スル
官公庁で,権限や物件を他の官公庁の管轄下に移すこと。

移住

いじゅう [0] 【移住】 (名)スル
(1)住む所を移すこと。
(2)開拓・植民などのために,国内の他の地あるいは国外の地に移り住むこと。「ブラジルに―する」

移住

いじゅう【移住】
migration (移動);emigration (外地へ);immigration (外地から);removal (転居).→英和
〜する migrate;→英和
emigrate;→英和
immigrate;→英和
(re)move.→英和
‖移住者 an emigrant;an immigrant;a settler.

移入

いにゅう [0] 【移入】 (名)スル
(1)移し入れること。
(2)一国内の他の地方から品物を運び込むこと。
⇔移出
「北海道から石炭を―する」「―品」
→輸入

移入する

いにゅう【移入する】
import <into> ;→英和
introduce <into> .→英和

移出

いしゅつ [0] 【移出】 (名)スル
国内の他の土地へ品物を送り出すこと。
⇔移入
「穀物を―する」
→輸出

移出入

いしゅつにゅう [3] 【移出入】
移出と移入。

移動

いどう [0] 【移動】 (名)スル
位置を変えること。移り動くこと。移り動かすこと。「車両を―する」

移動する

いどう【移動する】
move;→英和
travel.→英和
‖移動住宅 a mobile home.移動申告(証明) a report (certificate) of the change of one's address.移動図書館 a traveling library;a bookmobile.移動性高気圧 a migratory anticyclone.

移動体通信

いどうたいつうしん [6] 【移動体通信】
無線を利用して,場所が固定されない端末との通信を行うサービス。携帯電話,自動車電話,ポケット-ベルなど。

移動図書館

いどうとしょかん [5] 【移動図書館】
自動車に本などを積んで一定の地域を巡回し,貸し出し業務をする図書館。自動車文庫。

移動大使

いどうたいし [4] 【移動大使】
一定の任地をもたず,外交使節として各国を巡回する特命全権大使。

移動局

いどうきょく [2] 【移動局】
移動する無線局。船舶・航空機などの局はこれに当たる。アマチュア無線局を除く。
→基地局

移動平均

いどうへいきん [4] 【移動平均】
統計の手法の一。例えば毎年の米の産額について,その前後数年間の平均をとり,それを各年の産額とし,豊凶作の偶然的要素を除去して全体の趨勢(スウセイ)を知ることができるようにする。

移動度

いどうど [2] 【移動度】
電子やイオンなどの荷電した粒子が電場の中で移動する速度を定める比例定数。モービリティ。

移動律

いどうりつ [2] 【移動律】
⇒推移律(スイイリツ)

移動性盲腸

いどうせいもうちょう [6] 【移動性盲腸】
通常,後腹膜に固定されている盲腸が生理的限界以上に移動性を示す状態。右下腹部の疼痛・便秘などの症状を起こす。虫垂炎と誤診されやすい。移動盲腸症。

移動性高気圧

いどうせいこうきあつ [8] 【移動性高気圧】
移動していく高気圧。形はほぼ楕円形で,日本本土を覆うほどの大きさをもつものもあり,温帯低気圧と交互に日本付近を東進する。春と秋によく出現し,この圏内では好天になることが多い。

移動攻撃

いどうこうげき [4] 【移動攻撃】
バレーボールなどで,ポジションを移動して攻撃に参加すること。

移動発生源

いどうはっせいげん [6] 【移動発生源】
自動車・飛行機・船舶など,移動しながら汚染物質の発生源となるものの総称。
→固定発生源

移審

いしん [0] 【移審】
〔法〕 上訴により訴訟事件の係属が上級裁判所に移ること。

移封

いほう [0] 【移封】 (名)スル
⇒国替(クニガエ)(2)

移居

いきょ [1] 【移居】 (名)スル
住まいを移すこと。転居。「他に―する心なく/日乗(荷風)」

移徙

わたまし 【移徙・渡座】
(1)貴人の転居を敬っていう語。御転居。「あたらしく家を造て―せられける夜/十訓 6」
(2)神輿の渡御。

移徙

いし [1] 【移徙】
移り動くこと。移転。移動。

移御

いぎょ [1] 【移御】
天皇・上皇・皇后などが他所へ移ること。

移文

いぶん [0] 【移文】
⇒移(イ)

移替

いたい [0] 【移替】 (名)スル
(担当などを)うつしかえること。「事務の―」

移木の信

いぼくのしん [5] 【移木の信】
人にまことを示すこと。
〔中国の秦の商鞅(シヨウオウ)が,新法を布(シ)くにあたってまず自分を信頼させるために,都の南門に立てた大木を北門に移した者には金を与えると布告し,そのとおりに実行したという「史記(商君伝)」の故事による〕

移植

いしょく [0] 【移植】 (名)スル
(1)植物を別の場所に移し植えること。「苗木を―する」
(2)外国の文化や制度を取り入れること。「西洋文化の―」
(3)生物体の組織の一部分,または臓器を取り出し,別の部位や個体に移し植えること。「角膜―」「腎臓―」

移植する

いしょく【移植する】
transplant (植物を);→英和
graft <skin> (外科手術).→英和
‖移植手術 a <heart> transplant operation.移植ごて a trowel.

移植免疫

いしょくめんえき [4] 【移植免疫】
臓器や組織移植の際に生体に起こる免疫反応。
→拒絶反応

移植鏝

いしょくごて [3] 【移植鏝】
園芸用の小形のシャベル。

移民

いみん【移民】
emigration (外国への);immigration (外国からの);an emigrant[immigrant](移住者).→英和
〜する emigrate <to,into> ;→英和
immigrate <into> .→英和

移民

いみん [0] 【移民】 (名)スル
労働に従事する目的で外国に移り住むこと。また,その人。「明治以降―する人も多かった」「集団―」
〔現在では,多く「移住」の語を用いる〕

移流

いりゅう [0] 【移流】
空気や海水の移動によって,水蒸気・塩分,圧力・熱・密度・運動量などが運ばれる過程。また,その過程で,ある地点に生ずるそれらの値の時間的変化率。

移流霧

いりゅうぎり [2] 【移流霧】
温暖多湿の気塊が低温の海面や地面上を移動すると,その下層部が冷却されて発生する霧。千島から北海道にかけての太平洋岸,北アメリカ東岸のニューファンドランド沖に多発。

移点

いてん [0] 【移点】
ある本の訓点を他の本に写し記すこと。

移牒

いちょう [0] 【移牒】 (名)スル
ある役所から管轄の異なる他の役所へ文書で通知すること。また,その通知。移達。

移牧

いぼく [0] 【移牧】
季節によって定まった放牧地に家畜を定期的に移動する放牧形態。夏期は涼しい高地,冬は暖かい低地へと垂直移動をするものが多い。アルプス山地・ヒマラヤ山地ほかで行われている。

移用

いよう [0] 【移用】 (名)スル
国の歳出予算などの各部局の経費を他の部局や部局内の他の費目に移し用い,相互に融通し合うこと。大蔵大臣の承認が必要。
→流用

移監

いかん [0] 【移監】 (名)スル
囚人を別の監獄へ移すこと。

移監

いかん [0] 【移監】 (名)スル
囚人を他の監獄に移すこと。

移相

いそう [0] 【移相】
位相を変化させること。

移相器

いそうき [2] 【移相器】
交流電圧または交流電流の位相を変化させる装置。電圧を変えず位相を連続的に変化させる装置など。

移管

いかん【移管(する)】
transfer <to> .→英和

移管

いかん [0] 【移管】 (名)スル
管理・管轄の権限を他に渡すこと。「県から市に―する」

移築

いちく [0] 【移築】 (名)スル
他の所に移して建て替えること。「校舎を―する」

移籍

いせき [0] 【移籍】 (名)スル
(1)ある戸籍から他の戸籍に移ること。婚姻・養子縁組などの際に行う。
(2)所属を他の団体へ移すこと。「他球団に―する」

移菊

うつろいぎく ウツロヒ― [3] 【移菊】
襲(カサネ)の色目の名。表は紫,裏は白・青または黄。男女ともに秋に用いる。

移行

いこう [0] 【移行】 (名)スル
移り行くこと。「新制度へ―する」

移行する

いこう【移行する】
move[shift] <to> .→英和

移行帯

いこうたい [0] 【移行帯】
二つの異なる動植物区系,または植物群落などの中間にあって,両者の構成種が混在している地域。

移行措置

いこうそち [4] 【移行措置】
旧制度から新制度に移っていくときの一時的な措置。

移調

いちょう【移調(する)】
《楽》transposition (transpose).

移調

いちょう [0] 【移調】 (名)スル
〔音〕 楽曲全体をそっくり別の高さに移すこと。原則として,音程関係は原曲と同じだが,声域や楽器の音域などの制約で変わることもある。

移調楽器

いちょうがっき [4] 【移調楽器】
記譜音と実音とが異なる楽器。管楽器に多く,変ロ調クラリネットの場合,譜面のハ音を奏すると実際には一全音低い変ロ音が出る。

移譲

いじょう [0] 【移譲】 (名)スル
他にうつし,ゆずること。「土地を―する」

移転

いてん [0] 【移転】 (名)スル
(1)場所・住居などを移すこと。引っ越し。「事務所を―する」「―届」
(2)権利をほかに移すこと。
(3)物事の状態が変わること。
(4)経済主体相互間の経済財の使用権の移動のこと。また,現金や現物での贈与や租税などのような経済対象の一方向的な経済取引のこと。

移転

いてん【移転】
removal.→英和
〜する move <to> .→英和
‖移転先 one's new address.移転通知 a notification of one's change of address.

移転価格

いてんかかく [4] 【移転価格】
一企業内で一部門から他部門へ,棚卸資産を移転するときに用いられる価格。振替価格。内部振替価格。

移転収支

いてんしゅうし [4] 【移転収支】
国際収支のなかの経常収支の一項目。政府および個人の贈与・寄付・賠償など,対価を伴わない物資・サービス・資金の収入と支出。

移転所得

いてんしょとく [4] 【移転所得】
個人の生産活動に直接かかわりなく個人が政府などから受け取る収入。雇用保険・恩給・年金・遺族援護費など。

移転登記

いてんとうき [4] 【移転登記】
売買・相続などによって権利の移転が生じた時などに行われる登記。

移送

いそう [0] 【移送】 (名)スル
(1)現在ある場所から,他の場所へうつし送ること。「患者を大学病院へ―する」
(2)〔法〕 訴訟または行政の手続きにおいて,事件の処理をある機関から他の機関へ移すこと。

移送する

いそう【移送する】
transfer;→英和
remove.→英和

移達

いたつ [0] 【移達】 (名)スル
「移牒(イチヨウ)」に同じ。

移郷

いごう [0] 【移郷】
奈良・平安時代の刑罰の一。殺人罪で死刑に処せられるはずの者を恩赦によって強制的に他郷に移住させること。

移項

いこう [0] 【移項】 (名)スル
〔数〕 等式または不等式で,一方の辺にある項の符号を変えて他方の辺に移すこと。

移駐

いちゅう [0] 【移駐】 (名)スル
軍隊などがほかの土地へ移動して駐屯すること。

移龕

いがん [0] 【移龕】
〔「龕」は棺の意〕
僧の死後三日たって,龕を法堂に移すこと。

まれ [0][2] 【稀・希】 (形動)[文]ナリ
数がきわめて少ないさま。非常に珍しいさま。「世にも―な美人」「たぐい―な才能」「ごく―に青い花も咲く」

稀な

まれ【稀な】
rare;→英和
uncommon;→英和
unusual;→英和
matchless.→英和
〜に rarely;seldom.→英和

稀ら

まれら 【稀ら】 (形動ナリ)
珍しいさま。まれ。「岩の上の松に譬へむ君々はよに―なる種ぞと思へば/拾遺(雑賀)」

稀世

きせい [0][2] 【希世・稀世】
世にもまれなこと。世間にめったにないほどすぐれていること。希代。「―の英雄」

稀代

きたい [0][1] 【希代・稀代】 (名・形動)[文]ナリ
〔「きだい」とも〕
(1)世にまれなこと。めったにないこと。また,そのさま。「―の悪人」「―だ。あれは感心な堅い娘だ/真景累ヶ淵(円朝)」
(2)不思議なこと。奇怪なこと。また,そのさま。「―なこともあるものだ」「誠に不思議,これは―だ/怪談牡丹灯籠(円朝)」

稀元素

きげんそ [2] 【希元素・稀元素】
地球上には非常にまれにしか存在しないと考えられていた元素。希ガス・希土類元素・チタン・白金族元素・ウランなど。希有元素。

稀土類元素

きどるいげんそ [5] 【希土類元素・稀土類元素】
〔rare earth elements〕
スカンジウム・イットリウムおよびランタノイド諸元素の計一七の元素の総称。化学的性質が酷似し,天然に相伴って存在する。研磨材・高性能磁石・蛍光体などに必需のもので,各種製品の新素材として利用。日本ではすべて外国からの輸入。
→ランタノイド

稀少

きしょう [0] 【希少・稀少】 (名・形動)[文]ナリ
きわめてまれで少ない・こと(さま)。

稀書

きしょ [1][2] 【希書・稀書】
容易に手に入らぬ本。稀覯本(キコウボン)。

稀有

きゆう [1] 【希有・稀有】 (名・形動)[文]ナリ
〔漢音〕
「けう(希有)」に同じ。「―なる振舞したまふ/文づかひ(鴎外)」

稀有

けう [1] 【希有・稀有】 (名・形動)[文]ナリ
(1)めったにないこと。非常に珍しいこと。また,そのさま。「―な事例」
(2)不思議なこと。「又種々の―の事を啓す/今昔 1」
(3)意外なこと。とんでもないこと。「こは―の狼藉かな/徒然 106」

稀有元素

きゆうげんそ [4] 【稀有元素】
⇒希元素(キゲンソ)

稀物

まれもの [0] 【稀物】
めったにないもの。珍品。

稀用薬

きようやく [2] 【稀用薬】
⇒オーファン-ドラッグ

稀男

まれおとこ 【稀男】
世にもまれな美男。「無地の丸つば象眼の国細工には―/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」

稀疎

きそ [2] 【稀疎】 (名・形動ナリ)
まばらで少ない・こと(さま)。「或は頻数なる有り或は―なる有り/三酔人経綸問答(兆民)」

稀硫酸

きりゅうさん [0][2] 【希硫酸・稀硫酸】
比較的低濃度の硫酸の水溶液。普通は濃度約一モル(二規定)あるいはそれ以下のもの。

稀稀

まれまれ [0] 【稀稀】
■一■ (形動ナリ)
ごくまれであるさま。「往来の人も―なり/当世書生気質(逍遥)」
■二■ (副)
まれに。たまに。「―かの高安に来て見れば/伊勢 23」

稀者

まれもの 【稀者】
たぐいまれなすぐれた人。「色道―寄つたこそ幸ひ/浮世草子・一代男 6」

稀薄

きはく [0] 【希薄・稀薄】 (名・形動)[文]ナリ
(1)気体の密度や液体の濃度のうすい・こと(さま)。
⇔濃厚
「高度が増すと空気が―になる」
(2)乏しいこと。欠ける・こと(さま)。「熱意が―な人」「内容が―だ」
[派生] ――さ(名)

稀覯

きこう [0] 【稀覯・希覯】
〔「覯」は見るの意〕
めったに見られないこと。「―の古書」

稀覯書

きこうしょ【稀覯書】
a rare book.

稀覯本

きこうぼん [0] 【稀覯本】
めったにない珍しい本。古写本・古刊本・限定出版本などのため,数がきわめて少ない本。稀覯書。稀書。珍本。

稀釈

きしゃく [0] 【希釈・稀釈】 (名)スル
溶液をその溶媒で薄め,濃度を減少させること。

稀音家

きねや 【稀音家】
長唄三味線方の家名。一一世杵屋六左衛門が稀音家照海と名乗ったのにちなむ。明治時代,六世杵屋三郎助が稀音家浄観(初世)と改名し,その子三世杵屋六四郎が1926年(大正15)二世を継いで独立し,以降その門弟も稀音家と改姓。

稀音家浄観

きねやじょうかん 【稀音家浄観】
(二世)(1874-1956) 長唄三味線方。東京生まれ。長唄研精会を創立。「熊野(ユヤ)」「元寇」などを作曲。

かん [1] 【稈】
竹・稲・麦・黍(キビ)などイネ科植物の茎に見られるような,節と節の間が中空の茎。

ほど【程】
(1)[程度]a degree;→英和
an extent.→英和
(2)[限度]bounds;a limit.→英和
…〜…でない not so <tall> as….
…〜…なものはない Nothing is so <precious> as….
〜がある There is a limit <to> .
〜を過ごす go to excess[too far].〜を守る be moderate;keep within bounds.身の〜を知る know oneself.口が利けない〜疲れた I was so tired that I could not speak.

ほど [0][2] 【程】
(1)
 (ア)物事の度合。程度。「身の―をわきまえない」「実力の―はよくわからない」
 (イ)ちょうどよい程度。適度。「酒も―を過ごさず飲めばよい」
 (ウ)許される程度。限度。「人を馬鹿にするにも―がある」
(2)具合。情勢。ようす。「―のよいところで散会にする」「御親切の―は忘れません」「真偽の―を確かめる」
(3)
 (ア)ある広がりをもった時間。あいだ。「三年余りの―に見違えるように奇麗になった」「―もなく相手が来た」
 (イ)大体の時間。ころ。時分。「宵の―はまだ晴れていた」「この―は大変お世話になりました」
(4)ある広がりをもった空間。あいだ。「京の―は隠れて,堤の辺よりぞ打ち出で参りける/大鏡(花山)」
(5)
 (ア)大体の場所。あたり。「音に聞きし猫また…首の―を食はんとす/徒然 89」
 (イ)距離。隔たり。「忘るなよ―は雲居になりぬとも空ゆく月のめぐり逢ふまで/伊勢 11」
 (ウ)面積。広さ。「―なども狭(セバ)き所にていと騒がしげなりとぞ/栄花(楚王の夢)」
→ほど(副助)

程なく

ほどなく [2][3] 【程なく】 (副)
〔形容詞「ほどなし」の連用形から〕
間もなく。「―現れた」「―して戻ってきた」

程ばかり

ほどばかり 【程ばかり】 (連語)
〔名詞「ほど(程)」に副助詞「ばかり」の付いたもの〕
(1)おおよその程度を表す。だいたい…ぐらい。「いと心もとなければ,明日あさての―には参りなむ/蜻蛉(上)」
(2)限定の意を表す。だいたい…だけ。「世の中を思ひ定むる―わが心ちにもまかせたらなむ/古今六帖 5」

程よい

ほどよい【程よい】
moderate;→英和
proper.→英和

程らひ

ほどらい 【程らひ】
適当な程度。ほどあい。「わきまへのあるべきやう引出物の―など定めて/著聞 16」

程伊川

ていいせん 【程伊川】
⇒程頤(テイイ)

程合

ほどあい【程合】
an opportunity (ころあい);→英和
moderation (適度).→英和

程合

ほどあい [3][0] 【程合(い)】
ちょうどよい程度。ころあい。「―をみて辞去する」「―の熱さだ」

程合い

ほどあい [3][0] 【程合(い)】
ちょうどよい程度。ころあい。「―をみて辞去する」「―の熱さだ」

程大位

ていだいい 【程大位】
(1533-?) 中国,明代の数学者。珠算法などを記した「新編直指算法統宗」(1592年)を著す。

程好い

ほどよ・い [3] 【程好い・程良い】 (形)[文]ク ほどよ・し
ちょうどよい。ぐあいがよい。適当である。「―・く間にあう」「―・い温度」
[派生] ――さ(名)

程子

ていし 【程子】
中国,宋の儒学者,程顥(テイコウ)・程頤(テイイ)兄弟。

程度

ていど【程度】
a degree;→英和
<to some> extent;→英和
a standard;→英和
a grade;→英和
<There is> a limit <to everything> .→英和
〜の高い(低い) of a high (low) standard.

程度

ていど [0][1] 【程度】
(1)他の物と比べたときの高低・強弱・多少・優劣などの度合。ほどあい。「生活の―が上がる」「補償額は破損の―による」
(2)上に基準などを示す語を伴って,物事の段階がほぼそのあたりであることを表す。「焦げない―に焼く」「一時間―見ておけば十分だ」
(3)ちょうど適当と考えられる度合。「いくら人がいいといっても―がある」

程度副詞

ていどふくし [4] 【程度副詞】
形容詞・副詞などの状態性の意味をもつ語にかかって,その程度を限定する副詞。「たいへん楽しい」の「たいへん」,「とてもはっきり見える」の「とても」など。

程度問題

ていどもんだい [4] 【程度問題】
程度がどれくらいであるかによって是非が決まるということ。物事には適当な程度があるということ。「甘いのが好きといっても―だ」

程朱

ていしゅ 【程朱】
程顥(テイコウ)・程頤(テイイ)と朱熹(シユキ)のこと。

程朱学

ていしゅがく [3] 【程朱学】
程顥・程頤と朱熹の学説の総称。宋代に興った新儒教の運動(宋学)の主要部分をなす。

程村紙

ほどむらがみ [4] 【程村紙】
楮(コウゾ)で作った厚手上質の和紙。栃木県烏山町(下野国程村)で産する。西の内紙に似る。明治期には輸出もされ書画の印刷用に用いられた。

程無し

ほどな・し 【程無し】 (形ク)
(1)隔たりが少ない。狭い。小さい。低い。「―・き庭に,ざれたる呉竹/源氏(夕顔)」「海も浅し山も―・しわが恋を何によそへて君に言はまし/拾遺(恋一)」
(2)間がない。あまり時間がたたない。「そののち―・く世の中かはりにけり/十訓 1」
(3)卑しい。「わが恋はみくらの山に移してむ―・き身には置き所なし/古今六帖 2」

程程

ほどほど [0] 【程程】
(1)あまり度を越さない程度。ちょうどよい程度。適度。「運動も―にしておきなさい」
(2)身分相応。身分身分。「―につけて書きかはしつつも/源氏(帚木)」

程程し

ほどほど・し 【程程し】 (形シク)
長い時間がたっている。久しい。「歎きこる人入る山の斧の柄の―・しくもなりにけるかな/拾遺(恋四)」

程経る

ほど・へる [3] 【程経る】 (動ハ下一)[文]ハ下二 ほど・ふ
月日がたつ。時間がたつ。「―・へて訪れた時にはなくなっていた」

程良い

ほどよ・い [3] 【程好い・程良い】 (形)[文]ク ほどよ・し
ちょうどよい。ぐあいがよい。適当である。「―・く間にあう」「―・い温度」
[派生] ――さ(名)

程近い

ほどちか・い [4] 【程近い】 (形)[文]ク ほどちか・し
みちのりや時間の隔たりがあまりない。遠く離れてはいない。「駅から―・い所に新居を構える」

程遠い

ほどとお・い [0] 【程遠い】 (形)[文]ク ほどとほ・し
(1)みちのりや時間の隔たりが相当ある。「家から―・からぬところに海がある」
(2)状態がはなはだしくかけ離れている。「今の学力では合格には―・い」

程邈

ていばく 【程邈】
中国,秦の人。字(アザナ)は元岑。獄中で,隷書を作り始皇帝に献じて御史に任命されたという。生没年未詳。

程頤

ていい 【程頤】
(1033-1107) 中国,北宋の儒学者。号は伊川(イセン)。周敦頤(シユウトンイ)に学び,六経に精通し理気二元論を立て,朱熹(シユキ)に大きな影響を与えた。兄の程顥(テイコウ)とともに二程子といわれる。著「易伝」「伊川先生文集」など。

程顥

ていこう 【程顥】
(1032-1085) 中国,北宋の儒学者。号は明道。周敦頤(シユウトンイ)に学び,宇宙の根本原理である理の説を初めて唱え,宋学の基礎を築いた。弟程頤(テイイ)とともに二程子といわれる。

やや [1] 【稍・漸】 (副)
〔副詞「や」を重ねた語〕
(1)分量・程度がわずかであるさま。「―右寄り」「―大きめ」「―不機嫌そう」
(2)しばらくの間。「―待つうちに」
(3)次第に程度が増すさま。一層。「年は―さだ過ぎ行くに/更級」

稍寒

ややさむ [0] 【稍寒】
秋になって,少し寒さを感じること。秋寒。肌寒。うそ寒。そぞろ寒。[季]秋。《―や日のあるうちに帰るべし/虚子》

稍重

ややおも [0] 【稍重】
重(オモ)馬場よりは水分の少ない馬場の状態。

ちから 【税】
〔民の力によって生み出されるものの意〕
上代,民から上納される貢物(ミツギモノ)。租・庸・調などの総称。ぜい。「おお―」「かけ―」

ぜい [1] 【税】
国家や地方自治体などが,その予算をまかなうために国民・住民などから徴収する金。租税。税金。

ぜい【税】
<pay> a tax[duty (物品),toll (通行)];→英和
rates.〜がかかる dutiable.→英和
〜をかける impose a tax <on> .〜を取り立てる collect taxes.〜を免ぜられる be exempt from taxation.‖売上税 a sales tax.市民税 a municipal tax.

税倉

ちからぐら 【税倉】
上代,稲米など貢物を収めておく倉。「悉(フツク)に―を焚(ヤ)きて皆散(アラ)け亡せぬ/日本書紀(天武上訓)」

税制

ぜいせい [0] 【税制】
租税に関する制度。

税制

ぜいせい【税制】
a tax system.‖税制改革 tax reform.

税制改革

ぜいせいかいかく [5] 【税制改革】
時代の経済的・社会的条件に合わせて新しい税を導入したり,既存の税制を改めたりすること。特に,1989年(平成1)の消費税の導入などをいう。

税制調査会

ぜいせいちょうさかい 【税制調査会】
租税制度のあり方を調査・審議する総理大臣の諮問機関。1962年(昭和37)設置。税調。政府税調。

税務

ぜいむ [1] 【税務】
税金を賦課したり徴収したりする行政事務。

税務

ぜいむ【税務】
taxation business.‖税務署 a tax[taxation,revenue]office.税務署員 a tax collector.

税務事務所

ぜいむじむしょ [5] 【税務事務所】
地方税の賦課徴収を行うために設ける出先機関。都税事務所・県税事務所などの称。

税務会計

ぜいむかいけい [4] 【税務会計】
法人税法・租税特別措置法・所得税法などの税法に基づいて課税所得を計算する場合に適用される会計手法や考え方。

税務大学校

ぜいむだいがっこう 【税務大学校】
大蔵省の職員に対し,税務行政に必要な訓練を行う大蔵省の機関。所在地は東京都新宿区,この他に各地に一二の地方研修所がある。

税務署

ぜいむしょ [3][4] 【税務署】
国税庁の地方支分部局である国税局の地方出先機関。内国税の賦課・徴収に関する事務を執行する。

税印

ぜいいん [0] 【税印】
証書または帳簿の印紙税として,その印紙税額に相当する現金を政府に納めたとき,政府が納入済みの証として押す印。

税収

ぜいしゅう【税収】
the revenue.→英和

税収

ぜいしゅう [0] 【税収】
税金による国家・地方自治体などの収入。

税吏

ぜいり [1] 【税吏】
租税事務を扱う役人。税務官吏。

税布

ちからぬの 【税布・庸布】
上代,夫役の代わりに納める布。ようぶ。「―四百常,鉄一万斤/日本書紀(天武訓)」

税帳

ぜいちょう [0] 【税帳】
⇒正税帳(シヨウゼイチヨウ)

税引き

ぜいびき [0] 【税引き】
ある金額から税金が差し引かれていること。また,税を引いた金額。「―後の手取り額」

税引の

ぜいびき【税引の】
aftertax <income> .→英和

税所

さいしょ 【税所・済所】
平安中期以降,租税の徴収・官物の収納などをつかさどった国衙(コクガ)の役所。

税政

ぜいせい [0] 【税政】
税の割り当て・徴収に関する行政。

税法

ぜいほう [0][1] 【税法】
税金に関する法規の総称。租税法。

税法

ぜいほう【税法】
the tax law.

税源

ぜいげん [0][3] 【税源】
税の徴収の源泉となる,国民や法人の収入や財産。

税源

ぜいげん【税源】
a source of taxation.

税率

ぜいりつ [0] 【税率】
税金を課する場合の,課税標準に対する税額の割合。課税率。

税率

ぜいりつ【税率】
tax rates;a tariff (関税).→英和
〜を上(下)げる raise (lower) the tariff.

税理士

ぜいりし【税理士】
a licensed tax accountant.

税理士

ぜいりし [3] 【税理士】
税理士法に基づき,税務に関する申告・申請・請求などの代行,税務相談,税務書類作成を行うことを業とする者。

税目

ぜいもく [0] 【税目】
税金の種目。

税目

ぜいもく【税目】
items of taxation.

税込の

ぜいこみ【税込の】
pretax[before-tax] <income,salary> .→英和

税込み

ぜいこみ [0] 【税込み】
ある金額の中に,差し引かれる税金額が含まれていること。

税金

ぜいきん [0] 【税金】
租税として,国家や地方自治体が徴収する金。税。

税金

ぜいきん【税金】
⇒税.

税銀

ぜいぎん [0] 【税銀】
税として納める金銭。税金。

税関

ぜいかん【税関】
a customhouse;→英和
the customs.‖税関手続(手数料) customs formalities (fee).税関吏 a customs officer.神戸税関 the Kobe Customhouse.

税関

ぜいかん [0] 【税関】
開港場・税関空港・国境などで,関税やトン税の賦課・徴収,輸出入貨物の取り締まりなどを行う大蔵省の地方支分部局。

税関上屋

ぜいかんうわや [5] 【税関上屋】
税関で輸出入の手続きの済んでいない貨物を一時入れておく建物。

税関渡し

ぜいかんわたし [5] 【税関渡し】
貨物を税関で引き渡す条件の取引契約。

税関空港

ぜいかんくうこう [5] 【税関空港】
空路輸入される貨物に関税を課すために定められた空港。

税額

ぜいがく [0] 【税額】
税金の額。課税額。「追徴―」

税額

ぜいがく【税額】
the amount of a tax.→英和
〜を定める assess.→英和

税額控除

ぜいがくこうじょ [5] 【税額控除】
算出された税額から一定の額を減免すること。配当税額控除・未成年者控除・投資税額控除など。
→所得控除

稔り

みのり [0] 【実り・稔り】
(1)植物の実がなること。実を結ぶこと。収穫。「―の秋」「米の―がいい」
(2)物事の成果があがること。「―豊かな研究」

稔る

みの・る [2] 【実る・稔る】 (動ラ五[四])
(1)草や木に実がなる。「柿が―・る」「稲が―・る」
(2)成果があがる。「努力が―・って,今日の成功となる」

稔実

ねんじつ [0] 【稔実】
植物に実がなること。

稔性

ねんせい [0] 【稔性】
有性生殖の過程に異常がなく,交配により子孫を作り得ること。
→不稔性
→妊性

稔性花

ねんせいか [3] 【稔性花】
完全なめしべを備え,実を結ぶ花。登花(トウカ)。

ひえ [1][2] 【稗・穇】
イネ科の一年草。草状はイネに似,高さ1〜1.5メートル。実は黄色く細い粒で,食用・鳥の飼料用。丈夫で災害に強く,やせ地にも育つので,古来,備荒作物として栽培する。[季]秋。
稗[図]

ひえ【稗】
a barnyard millet.

稗史

はいし [1] 【稗史】
稗官(ハイカン)が集めて記した民間の言い伝え。小説風に書いた歴史書。また,正史に対して,民間の歴史書。
⇔正史
→稗官

稗官

はいかん [0] 【稗官】
(1)古代中国で,民間の風評を聞き集めて王に報告した小役人。
(2){(1)}が集めた民間の話。小説。また,小説風の歴史書。
→稗史

稗搗き節

ひえつきぶし 【稗搗き節】
宮崎県の民謡で,東臼杵郡椎葉村の仕事唄。ヒエの穂先を臼に入れ,手杵(テキネ)で搗(ツ)く時に唄われた。源流は江戸末期にはやった甚句の系譜。

稗田

ひえだ 【稗田】
姓氏の一。

稗田阿礼

ひえだのあれ 【稗田阿礼】
天武天皇の舎人(トネリ)。文字・文章の読解力・記憶力に優れ,帝皇日継・先代旧辞の誦習を命ぜられた。のちに太安万侶(オオノヤスマロ)が,元明天皇の命によりこれを撰録して古事記とした。生没年未詳。

稗蒔き

ひえまき [0][2] 【稗蒔き】
水盤や箱などにヒエをまき,芽の出たのを青田に見立てて涼感をめでるもの。[季]夏。《―に眼をなぐさむる読書かな/高橋淡路女》
→絹糸草

稗飯

ひえめし [0][2] 【稗飯】
ヒエを炊いた飯。またヒエを米にまぜて炊いた飯。

稚い

いわけな・い [4] 【稚い】 (形)[文]ク いわけな・し
年端がゆかない。幼い。「―・い子供」「―・くおはしましし時より見奉り/源氏(桐壺)」
〔歴史的仮名遣いは「いはけなし」「いわけなし」の両説がある〕

稚い

いとけな・い [4] 【幼けない・稚い】 (形)[文]ク いとけな・し
〔「いときなし」の転〕
おさない。あどけない。「―・いしぐさ」
[派生] ――さ(名)

稚く

いわ・く 【稚く】 (動カ下二)
おさないさまである。「なほ,いと―・けて,強き御心おきてのなかりける事/源氏(夕霧)」
〔歴史的仮名遣いは「いはく」「いわく」の両説がある〕

稚児

やや [1] 【児・稚児】
赤ん坊。ややこ。

稚児

ちご [1] 【稚児・児】
〔乳子の意〕
(1)神社・寺院の祭礼・法会(ホウエ)などで,天童に扮して行列に出る男女児。「―行道(ギヨウドウ)」
(2)男色の相手となる少年。
(3)赤ん坊。「―亡くなりたる産屋(ウブヤ)/枕草子 25」
(4)幼児。子供。「この―,養ふ程に,すくすくと大きになりまさる/竹取」
(5)公家・神社・寺院などに召し使われた少年。「養ひ君の,比叡山(ヒエノヤマ)に―にておはしますが/徒然 47」

稚児

ややこ [2] 【稚児】
あかご。あかんぼう。やや。

稚児

ちご【稚児】
a baby;→英和
a child;→英和
children in a festival procession (祭時の).

稚児ヶ淵

ちごがふち 【稚児ヶ淵】
神奈川県江ノ島の奥津宮から南に下った所にある淵。相承院の稚児白菊が投身したという。

稚児喝食

ちごかっしき 【稚児喝食】
男の子の髪の結い方の一。髪を結んで後ろに長く垂らしたもの。平元結(ヒラモトユイ)を飾りとしてもとどりの上に結ぶ。

稚児姿

ちごすがた [3] 【稚児姿】
(1)子供のときの姿。
(2)昔,童児が髪の先を切りそろえずに,婦人のように下げ髪にした姿。

稚児延年

ちごえんねん [3] 【稚児延年】
稚児が演ずる延年の舞。

稚児文殊

ちごもんじゅ [3] 【稚児文殊】
童形の文殊菩薩(ボサツ)像。

稚児棟

ちごむね [2] 【稚児棟】
屋根の隅棟を先端より少し上で留め,その先に設ける短い降り棟。
稚児棟[図]

稚児滝

ちごがたき 【稚児滝】
和歌山県高野山の不動坂を上りつめた所にある滝。稚児が投身したという伝説がある。

稚児物語

ちごものがたり [5] 【稚児物語】
寺院の稚児と僧侶との愛欲を題材とした物語草子。室町時代に一群の作品があり,「秋夜長物語」「松帆浦物語」「幻夢物語」などが有名。

稚児百合

ちごゆり [2] 【稚児百合】
ユリ科の多年草。山林に自生。茎は高さ30センチメートル内外,卵状長楕円形の葉を互生。初夏,茎頂に白色で広漏斗状の小花を一,二個下向きにつける。
稚児百合[図]

稚児笹

ちござさ [2] 【稚児笹】
イネ科の多年草。湿地に群生。茎は細く高さ約40センチメートル。葉は小さく,互生。夏から秋にかけ,茎頂に円錐花序を立て,淡緑色,ときに帯紫色の小穂をまばらにつける。
稚児笹[図]

稚児舞

ちごまい [0] 【稚児舞】
稚児が演ずる舞。社寺での稚児延年・稚児舞楽などのほか,種々の民俗芸能に見られる。

稚児若衆

ちごわかしゅ [4] 【稚児若衆】
公家(クゲ)・武家・社寺などで召し使われた少年。多く男色の対象であった。稚児童(チゴワラワ)。「叡山の―/浮世草子・男色大鑑 3」

稚児行道

ちごぎょうどう [3] 【稚児行道】
寺院・神社の祭礼・法会・繞堂(ニヨウドウ)などの時,天童に扮した男女児が練り歩くこと。稚児行列。

稚児買ひ

ちごかい 【稚児買ひ・乳児買ひ】
江戸中期,町中を「ちご買おう」と呼び歩いて里子に出す子をさがし,里親との間をとりもった人。

稚児踊り

ややこおどり [4] 【稚児踊り】
(1)中世末期から近世初頭に,ややこ(幼女)によって演じられた踊り。女歌舞伎に取り入れられた。
(2)少女による盆踊りの一種。

稚児車

ちんぐるま [3] 【稚児車】
〔「ちごぐるま」の転〕
バラ科の常緑小低木。高山の日当たりのよい草地や湿地に群生。茎は地をはい,分枝して直立し,頂に羽状複葉を束生。夏,高さ約10センチメートルの花茎の先に白色の五弁花を開く。痩果(ソウカ)には花柱がのびた尾状の毛がつき,これが集まって毛髪状をなす。イワグルマ。
稚児車[図]

稚児輪

ちごわ [0] 【稚児輪】
「稚児髷(チゴマゲ){(1)}」に同じ。

稚児雛

ちごびな [3] 【稚児雛】
雛人形の一。稚児の形に作ったもので,江戸時代,文政年間(1818-1830)に流行した。

稚児髷

ちごまげ [2] 【稚児髷】
少女の髪形。
(1)〔もと,寺の稚児が結っていたところから〕
振り分け髪を二分し,頭上に左右に二つの輪を作るもの。ちごわ。ちごわげ。
(2)吹く髷(ワゲ)を真ん中で二分したもの。京坂で流行。
稚児髷(2)[図]

稚児髷

ちごわげ [2] 【稚児髷】
⇒ちごまげ(稚児髷)

稚児鱈

ちごだら [3] 【稚児鱈】
(1)タラ目チゴダラ科の海魚の総称。全長30〜100センチメートル。五〇種以上が知られ,大半が深海にすむ。
(2){(1)}の一種。全長約40センチメートル。腹部に発光器を備える。練り製品の材料とする。

稚内

わっかない 【稚内】
北海道北端にある市。宗谷支庁所在地。宗谷海峡に臨み,水産業が盛ん。

稚子

みずこ ミヅ― [0] 【水子・稚子・若子】
〔「みずご」とも〕
(1)流産または堕胎した胎児。「―供養」「―地蔵」
(2)生まれて間のない子。うぶこ。「其の家に一人の―有て/今昔 26」

稚子

ちし [1] 【稚子】
おさなご。幼児。稚児(チジ)。[ヘボン]

稚拙

ちせつ [0] 【稚拙】 (名・形動)[文]ナリ
幼稚で未熟な・こと(さま)。へた。「―な絵」「―な文章」
[派生] ――さ(名)

稚拙な

ちせつ【稚拙な】
childish <idea> .→英和

稚樹

ちじゅ [1] 【稚樹】
若木(ワカギ)。

稚歯

みずは ミヅ― [0] 【瑞歯・稚歯】
(1)みずみずしい歯。若々しい歯。
(2)老人の歯が抜け落ちてから再び生えたもの。長生きのしるしとしてめでたいものとされた。
(3)老いること。「かまど守る―の女(オミナ)/夫木 7」

稚気

ちき [1][2] 【稚気】
子供っぽいようす。子供のような気分。「―愛すべし」

稚気

ちき【稚気】
childishness.→英和
〜を帯びた childish.→英和

稚海藻

わかめ [1][2] 【若布・和布・稚海藻・裙蔕菜】
褐藻類コンブ目の海藻。日本沿岸の干潮線下に生じ,養殖もされる。葉は柔らかく粘滑で,羽状に分裂し,長さ60〜100センチメートル,幅30〜40センチメートルになる。茎状部の基部に「めかぶ」と呼ばれる厚い胞子葉がつく。生(ナマ)で,あるいは乾燥したものを水でもどして食用とする。古名ニキメ・メノハ。[季]春。《みちのくの淋代(サビシロ)の浜―寄す/山口青邨》
若布[図]

稚苗

ちびょう [0] 【稚苗】
本葉が二,三枚のイネの苗。中苗とともに機械移植される苗。手植え用の成苗に対していう。

稚蒙

ちもう [0] 【稚蒙】
幼い者。童蒙。

稚蚕

ちさん [0] 【稚蚕】
卵からかえった蚕の,第一齢から第三齢までをいう。
→壮蚕(ソウサン)

稚貝

ちがい [0][1] 【稚貝】
貝類で,幼生の時期を経て,貝の形態を備えて間もないもの。

稚魚

ちぎょ [1] 【稚魚】
卵からかえったのち,種の特徴を明確に示すまでに育った魚。
→成魚

稚魚

ちぎょ【稚魚】
a fry;→英和
fry (集合的).

稚鮎

ちあゆ [0] 【稚鮎】
孵化(フカ)してまもないアユ。アユの稚魚。

稚鰤

わらさ [0] 【稚鰤】
ブリの未成魚の呼称。体長60センチメートル前後のもの。主に関東地方でいう。

そば 【稜】
(1)物のかど。とがった所。[名義抄]
(2)袴(ハカマ)のももだち。「袴の―取りて高く挟みて/今昔 29」

りょう [1] 【稜】
〔数〕 多面体における平面と平面との交わりの線分。空間図形での辺。

稜の木

そばのき 【蕎麦の木・稜の木】
(1)植物カナメモチの古名。
(2)植物ブナの古名。

稜堡

りょうほ [1] 【稜堡】
大砲を主要防御武器として設計した城。多数の大砲が互いに死角を補い合うように造られている。一六〜一八世紀にヨーロッパで行われた。日本では幕末に五稜郭など少数の城の築城法に取り入れられた。

稜威

いつ 【厳・稜威】
(1)神聖であること。斎(イ)み清められていること。「―の真屋に麁草(アラクサ)を―の席(ムシロ)と苅り敷きて/祝詞(出雲国造神賀詞)」
(2)勢いの激しいこと。威力が強いこと。「―の男建(オタケビ)踏み建(タケ)びて/古事記(上)」

稜威

りょうい [1] 【稜威】
天子・天皇の威光。みいつ。

稜威言別

いつのことわき 【稜威言別】
注釈書。一〇巻,目安一巻。橘守部著。三巻までは1850年,以下は1891〜94年刊。記紀歌謡を分類,注釈したもの。

稜威道別

いつのちわき 【稜威道別】
日本書紀の研究書。一二巻。橘守部著。1844年頃成立か。本居宣長の古事記偏重に対して,日本書紀を称揚した。

稜栗

そばぐり [2] 【稜栗】
ブナの異名。果実に稜(ソバ)があることによる。

稜稜

りょうりょう [0] 【稜稜】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)角立つさま。気質などの鋭くきびしいさま。「気骨―たる姿に似ず/婦系図(鏡花)」「圭角―たる水晶/思出の記(蘆花)」
(2)寒気のすさまじいさま。「月影―として白きこと氷の如く/花間鶯(鉄腸)」

稜稜し

そばそば・し 【稜稜し】 (形シク)
(1)かどばっている。「優婆塞が行ふ山の椎が本あな―・し床(トコ)にしあらねば/宇津保(菊の宴)」
(2)態度がよそよそしい。親しみがない。「弘徽殿女御,又この宮とも御なか―・しき故/源氏(桐壺)」

稜線

りょうせん【稜線】
the ridge line <of a mountain> .

稜線

りょうせん [0] 【稜線】
山の峰と峰を結んで続く線。尾根。

稜角

りょうかく [0] 【稜角】
かど。とがったかど。

稟告

りんこく [0] 【稟告】 (名)スル
〔「ひんこく(稟告)」の慣用読み〕
申し出ること。申し上げること。申告。

稟性

ひんせい [1] 【稟性】
生まれつきの性質。天性。稟質。

稟申

ひんしん [0] 【稟申】
「りんしん(稟申)」に同じ。

稟申

りんしん [0] 【稟申】 (名)スル
〔「ひんしん(稟申)」の慣用読み〕
申し上げること。「内務大臣に―するまでは/社会百面相(魯庵)」

稟米

りんまい [0] 【稟米・廩米】
蔵に貯えてある米。江戸時代,幕府・諸藩が家臣の俸禄にあてるため蔵に貯えた米。

稟請

りんせい [0] 【稟請】 (名)スル
〔「ひんせい(稟請)」の慣用読み〕
上役に申し出て要請すること。申請。「決裁を―する」

稟請

ひんせい [0] 【稟請】 (名)スル
「りんせい(稟請)」に同じ。

稟議

ひんぎ [1] 【稟議】
「りんぎ(稟議)」に同じ。

稟議

りんぎ [1] 【稟議】 (名)スル
〔「ひんぎ(稟議)」の慣用読み〕
官庁・会社などで,会議を開くほどに重要でない事項について,案を関係者に回してその承認を求めること。

稟議書

りんぎしょ [0][4] 【稟議書】
稟議のための書類。

稟賦

ひんぷ [1] 【稟賦】
生まれつきの性質。稟性。稟質。

稟質

ひんしつ [0] 【稟質】
生まれつきの性質。稟性。資質。

稠人

ちゅうじん チウ― [0] 【稠人】
多くの人。衆人。「政治家は―の前にありて/即興詩人(鴎外)」

稠密

ちゅうみつ チウ― [0] 【稠密】 (名・形動)スル[文]ナリ
多くの人家・人間などがある地域に密集している・こと(さま)。「人口が―な地域」「人家の―する日本橋区の中央(マンナカ)へ/花間鶯(鉄腸)」
[派生] ――さ(名)

稠密

ちょうみつ テウ― [0] 【稠密】 (名・形動)[文]ナリ
「ちゅうみつ(稠密)」の慣用読み。「弾丸(タマ)は―なる大気の間を長く冒衝飛過せざるべからず/月世界旅行(勤)」

稠林

ちゅうりん チウ― [0] 【稠林】
〔繁った林の意〕
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)が多いことのたとえ。「生死(シヨウジ)の―を出づるには/沙石 9」

しべ [1] 【稭】
(1)藁(ワラ)の穂の芯(シン)。わらしべ。
(2)屑藁(クズワラ)。

稭布団

しべぶとん [3] 【稭布団】
屑藁(クズワラ)を中に入れた布団。

稭箒

しべぼうき [3] 【稭箒】
わらしべで作った小さい箒。

くさわい 【種】
(1)物事のたね。原因。「思ひ沈むべき―なきとき/源氏(梅枝)」
(2)種類。たぐい。「物の―はならびたれば/落窪 1」
(3)趣。面白み。「何の―もなくあはれげなるを/源氏(末摘花)」

しゅ【種】
a kind;→英和
a sort;→英和
a class;→英和
a species (動植物).→英和
種の起源 The Origin of Species (書名).

くさ 【種】
■一■ [2] (名)
(1)(「草」とも書く)何かを生ずる原因・材料。たね。多く「ぐさ」と濁り,複合語として用いる。「質―」「語り―」「お笑い―」
(2)種類。たぐい。「唐土・高麗と尽したる舞ども―多かり/源氏(紅葉賀)」
■二■ (接尾)
助数詞。物の種類を数えるのに用いる。「三―ある中に,梅花ははなやかに今めかしう/源氏(梅枝)」

たね [1] 【種】
(1)
 (ア)(植物で)発芽のもととなるもの。種子(シユシ)。「―をまく」
→種子

 (イ)動物の誕生のもととなるもの。「―つけ」「―うま」
(2)(「胤」とも書く)血統また,血統を受け継ぎ伝えていくもの。子。子孫。「落とし―」「一粒―」「―を絶やす」
(3)ある事の原因となる物事。「心配の―」「癪(シヤク)の―」「喧嘩の―をまく」
(4)手品・奇術などの仕掛け。「手品の―を明かす」
(5)材料となるもの。
 (ア)料理に用いる材料。「おでん―」「すし―」
 (イ)話・物語・記事などの材料。「新聞―」「うわさの―」
 (ウ)もととなるもの。よりどころ。「飯の―とする」「生活の―」
 (エ)元金。もとで。「―銭」
(6)性質。階級。「客―」

しゅ [1] 【種】
(1)植物のたね。種子。
(2)種類。たぐい。「この―のカメラは他にない」
(3)〔species〕

 (ア)生物分類上の基本単位。属の下位で,形態的に他と不連続な特徴をもち,原則として,相互に正常な有性生殖を行い得る個体群をいう。種はさらに主として形態的特徴から,亜種・変種・品種などに分ける。
 (イ)〔論〕「種概念」に同じ。

たね【種】
(1)[種子]a seed;→英和
a stone (梅などの);→英和
a pip (りんごなどの);→英和
a kernel (核・しん).→英和
(2)[牛・馬の]a breed;→英和
a stock.→英和
(3)[もと]the cause <of a quarrel> ;→英和
the source.→英和
(4)[客の] <have> good[bad]customers.(5)[話の]a topic.→英和
(6)[新聞の]news (matter).→英和
〜の多い(ない) seedy (seedless).→英和
〜をまく sow (seed).→英和
〜をあかす show the trick.→英和
〜も仕掛もない There is no trick (in it).

種々の

しゅじゅ【種々の】
various;→英和
diverse;→英和
different;→英和
all kinds of.〜雑多の a great variety of.

種の起原

しゅのきげん 【種の起原】
〔原題 On the Origin of Species by Means of Natural Selection〕
進化のしくみとして自然選択説を唱えたダーウィンの著。1859年刊。

種下ろし

たねおろし [3] 【種下ろし】 (名)スル
田畑に種をまくこと。たねまき。[季]春。

種井

たねい [0] 【種井】
種をまく前に種籾(タネモミ)を浸しておく池や川。たない。[季]春。
→種漬け

種付け

たねつけ【種付け】
mating (家畜の).

種付け

たねつけ [0][4] 【種付け】 (名)スル
家畜などの繁殖や改良のために,優良種の雄を雌に交配させること。「―馬」

種付花

たねつけばな [4] 【種漬花・種付花】
アブラナ科の越年草。普通,田や道端に生える。高さ約25センチメートル。葉は互生し,羽状に全裂。春,枝頂に白色小花を総状につけ,長さ2センチメートル内外の細長い果実を結ぶ。若苗は食用になる。田芥(タガラシ)。
種漬花[図]

種俵

たねだわら [3] 【種俵】
種籾(タネモミ)を入れた俵。まく前に俵のまま井戸や池に浸しておく。[季]春。

種切れ

たねぎれ [0] 【種切れ】 (名)スル
品物・材料・口実などがすっかりなくなること。「話が―になる」

種切れになる

たねぎれ【種切れになる】
[人が主語]run short of <topics> ;[事物が主語]be exhausted.

種別

しゅべつ【種別】
(an) assortment;→英和
(a) classification.→英和

種別

しゅべつ [0][1] 【種別】 (名)スル
種類によって区別すること。また,その区別。

種卵

しゅらん [0] 【種卵】
孵化させるための卵。たねたまご。

種卵

たねたまご [3][4] 【種卵】
繁殖用の卵。しゅらん。

種取り

たねとり [2][3] 【種取り】
(1)種子を採取すること。[季]秋。
(2)新聞・雑誌などの記事の材料をとること。また,その人。明治期の用語。
(3)子を生ませるために養っておく動物。

種取り

たねとり【種取り】
breeding (動物の);→英和
seed raising (植物の);news gathering (新聞の).

種名

しゅめい [0] 【種名】
動植物の,種(シユ)を示す名称。

種土

たねつち [2] 【種土】
叩土(タタキツチ)の原料にする土。花崗岩が風化したもの。

種壺

たねつぼ [2] 【種壺】
伊賀・信楽(シガラキ)・備前・常滑(トコナメ)などの古窯で焼かれた無釉(ムユウ)のまま焼き締められた陶器の壺。種子を貯蔵する壺と考えられたところからの名。古来茶人が花入れ・水指などに転用。

種変り

たねがわり [3] 【種変(わ)り・胤変(わ)り】
「種違(タネチガ)い」に同じ。

種変わり

たねがわり [3] 【種変(わ)り・胤変(わ)り】
「種違(タネチガ)い」に同じ。

種姓

すじょう [0] 【素性・素姓・種姓】
(1)人の生まれた家柄や血筋。生まれや育ち。「―が知れない」「氏(ウジ)―」
(2)人の生まれ育った境遇や歩んできた道すじ。「―を明かす」
(3)物の由緒や由来。「―のはっきりしない刀」
〔本来は「種姓」で,スは「種」の呉音〕

種姓

しゅせい [0] 【種姓】
⇒バルナ

種子

しゅし【種子】
a seed.→英和
⇒種(たね).

種子

しゅうじ [1] 【種子】
〔梵 bīja〕
〔仏〕 唯識(ユイシキ)で,人間の心の根元である阿頼耶識(アラヤシキ)の中にあって,あらゆる現象を生じさせる原因。
→しゅじ(種子)
→しゅし(種子)

種子

しゅじ [1] 【種子】
〔すべてを含み,またすべてがそこから生ずるところから〕
密教で,仏・菩薩などの諸尊や事項を象徴的に表す梵字。種子字。種字。
→しゅうじ(種子)
→しゅし(種子)

種子

しゅし [1] 【種子】
〔古くは「しゅじ」とも〕
種子植物の胚珠が受精後発達したもの。種皮に包まれ,胚とそれを養う胚乳をもち,一定の休眠期間後発芽して新個体となる。たね。
→しゅうじ(種子)
→しゅじ(種子)

種子島

たねがしま 【種子島】
姓氏の一。

種子島

たねがしま 【種子島】
(1)鹿児島県,大隅半島の南方にある南北に細長い島。鉄砲伝来の地。中心都市は,西之表。
(2) [3]
火縄銃の異名。1543年種子島に漂着したポルトガル人から領主種子島時尭(トキタカ)が入手し,その使用法・製法を家臣に学ばせて以来,新兵器として国内に普及したことによる。戦国大名は競ってこれを求め,戦法・築城法などに大転換をもたらした。
→火縄銃

種子島宇宙センター

たねがしまうちゅうセンター 【種子島宇宙―】
気象・通信など各種の実用衛星を打ち上げる,我が国最大のロケット発射場。鹿児島県種子島の南東端,竹崎・大崎(南種子(ミナミタネ)町)にある。

種子島時尭

たねがしまときたか 【種子島時尭】
(1528-1579) 戦国時代の種子島領主。1543年漂着したポルトガル人より鉄砲二挺を入手,その製法を研究,八板清定に鉄砲を作らせ普及の発端をつくった。

種子島流

たねがしまりゅう 【種子島流】
砲術の一派。祖は種子島時尭の臣,笹川小四郎。主命により鉄砲・火薬の製法を学び,一派を成した。

種子植物

しゅししょくぶつ [4] 【種子植物】
植物界の一門。花が咲き,種子を生じる一群をいう。裸子植物と被子植物とに分ける。旧称,顕花植物。

種子袈裟

しゅじげさ [2] 【種子袈裟】
梵字や真言を縫い込めた袈裟。種子衣。

種子識

しゅうじしき [3] 【種子識】
〔仏〕 阿頼耶識(アラヤシキ)の別名。

種小名

しゅしょうめい [2] 【種小名】
〔生〕 二名法に基づく学名表記の際,属名に続いて表される一語。

種屋

たねや [2] 【種屋】
草木の種を商う家。また,その人。種物商。

種差

しゅさ [1] 【種差】
〔論〕
〔specific difference〕
同一類に属するある種を他のすべての種から区別する特定の徴表。例えば,「動物」という類において,「人間」を他のすべての動物から区別している「理性」など。

種市

たねいち 【種市】
岩手県北東部,九戸(クノヘ)郡の町。太平洋に臨み,南部もぐりの発祥地。

種彦

たねひこ 【種彦】
⇒柳亭(リユウテイ)種彦

種性

しゅしょう [0] 【種性】
〔仏〕
〔「種」は種子,「性」は性分の意〕
悟りを開く素質。また,生まれつき。

種族

しゅぞく [1] 【種族】
(1)人種的特徴を同じくし,言語・文化を共有する人間の集団。民族。
(2)同じ種類に属する生物。「―保存の本能」
(3)同じ種類のもの。たぐい。「農と工とは固より貧困の―にして/日本開化小史(卯吉)」

種族

しゅぞく【種族】
a race[tribe];→英和
a family (動植物の).→英和

種明かし

たねあかし [3] 【種明かし】 (名)スル
手品などで,仕掛けを明らかにしてやり方を説明すること。「からくりを―する」

種智院大学

しゅちいんだいがく シユチヰン― 【種智院大学】
私立大学の一。空海の開いた綜芸種智院を源とし,1905年(明治38)創立の京都専門学校を母体に,49年(昭和24)設立。本部は京都市南区。

種本

たねほん [0] 【種本】
著述・論文・講義のよりどころとする本。

種本

たねほん【種本】
a source book.

種板

たねばん [0] 【種板】
⇒たねいた(種板)

種板

たねいた [0] 【種板】
写真の原板。乾板。たねばん。

種根

しゅこん [0] 【種根】
(1)種から芽が出る時,初めに出る根。幼根の発達したもの。種子根。
(2)生まれ。すじょう。

種案山子

たねかかし [3] 【種案山子】
春,種をまいたあと鳥がついばむのを脅すために立てるかかし。[季]春。

種概念

しゅがいねん [2] 【種概念】
〔論〕 二つの概念の間に従属関係が成り立つ場合,下位の概念をいう。例えば,「動物」に対する「人間」の類。種。
⇔類概念

種油

たねあぶら [3] 【種油】
菜種からとった油。食用・灯火用。

種油

たねあぶら【種油】
seed oil;rape oil (菜種の).

種浸し

たねひたし [3] 【種浸し】
「種漬(タネツ)け」に同じ。[季]春。

種漬

たねつけ [0][2] 【種漬(け)】
発芽を促すため,苗代にまく前に種籾(タネモミ)を水に浸すこと。種浸し。

種漬け

たねつけ [0][2] 【種漬(け)】
発芽を促すため,苗代にまく前に種籾(タネモミ)を水に浸すこと。種浸し。

種漬花

たねつけばな [4] 【種漬花・種付花】
アブラナ科の越年草。普通,田や道端に生える。高さ約25センチメートル。葉は互生し,羽状に全裂。春,枝頂に白色小花を総状につけ,長さ2センチメートル内外の細長い果実を結ぶ。若苗は食用になる。田芥(タガラシ)。
種漬花[図]

種火

たねび [2][0] 【種火】
いつでも火がおこせるように,またガス器具などですぐ着火できるように,用意しておく小さな火。「囲炉裏に―を残す」「ガス風呂の―」

種火

たねび【種火】
a pilot-light.

種無し

たねなし [0] 【種無し】
(1)果実に種子のないこと。また,その果実。
(2)「浮き草」の異名。
(3)原因・材料・実質などがないこと。
(4)子種がないこと。

種無し西瓜

たねなしすいか [5] 【種無し西瓜】
三倍体植物の不稔性を利用した種子のないスイカ。
→三倍体

種牛

たねうし【種牛】
a stud bull.

種牛

たねうし [0][2] 【種牛】
種付け用の血統のよい雄牛。しゅぎゅう。

種牝馬

しゅひんば [2] 【種牝馬】
繁殖用の雌馬。
⇔種牡馬(シユボバ)

種牡馬

しゅぼば [2] 【種牡馬】
繁殖用の雄馬。サイヤー。スタリオン。
⇔種牝馬(シユヒンバ)

種物

たねもの [2] 【種物】
(1)(冬の間保存しておいた)植物の種子。物種(モノダネ)。[季]春。「―屋」
(2)汁そば・汁うどん類に卵・肉・天ぷらなどの入っているもの。
(3)シロップや小豆餡(アズキアン)などを加えた氷水。

種玉

しゅぎょく [1][0] 【種玉】
〔漢の楊伯雍が石を種(ウ)えて美玉と好妻を得たという「捜神記」の故事から〕
美人を妻とすること。

種瓢

たねふくべ [4][3] 【種瓢】
種子をとるために残しておくヒョウタン。[季]秋。《誰彼にくれる印や―/虚子》

種田

たねだ 【種田】
姓氏の一。

種田山頭火

たねださんとうか 【種田山頭火】
(1882-1940) 俳人。山口県生まれ。本名,正一。早大中退。「層雲」に参加。荻原井泉水門下。出家し托鉢生活をしながら自由律による句作をした。句集「草木塔」,日記紀行文集「愚を守る」など。

種畜

しゅちく [0] 【種畜】
品種改良のためや,繁殖させるための家畜。種牛・種馬など。

種畜場

しゅちくじょう【種畜場】
a breeding stock farm.

種畜牧場

しゅちくぼくじょう [4] 【種畜牧場】
家畜の飼育管理・改良増殖・種付け事業の指導などを行う牧場。種畜場。

種痘

しゅとう【種痘】
vaccination <against smallpox> .〜する vaccinate;→英和
inoculate <with virus> ;→英和
be vaccinated (受ける).〜がつく <Vaccination> takes.‖種痘証明書 a vaccination certificate.種痘済 <表示> Vaccinated.

種痘

しゅとう [0] 【種痘】
天然痘を予防するため,痘苗(トウビヨウ)を人体の皮膚に接種すること。1796年,ジェンナーが牛痘ウイルスによる人工的免疫法を発見。植え疱瘡。

種痘所

しゅとうしょ 【種痘所】
1858年,江戸の蘭方医により神田お玉が池に設けられた天然痘の予防接種施設。牛痘による種痘の実施と西洋医療技術の教育を行なった。のち幕府の西洋医学所となった。

種皮

しゅひ [1] 【種皮】
種子の周囲をおおっている膜。胚・胚乳を保護する。

種目

しゅもく [0][1] 【種目】
種類別に分けた項目。それぞれの種類の名称。「競技―」「―ごとの得点を合計する」

種目

しゅもく【種目】
an item <of business> ;→英和
an event (競技の).→英和

種社会

しゅしゃかい [2] 【種社会】
生物の一つ一つの種が構成するその種固有の社会。それぞれの種社会がすみわけによって共存し,生物全体の社会が形成される。1949年,今西錦司によって提唱された。

種種

しゅじゅ [1] 【種種】 (名・形動)[文]ナリ
いろいろのものがあること。また,種類・方法などの多いさま。いろいろ。さまざま。副詞的にも用いる。「―の産物」「―な方策」「―さまざま」「対策を―考える」

種種

くさぐさ [2][0] 【種種】
物事の種類や品数などの多いこと。いろいろ。さまざま。「―の品」「やかましい名を―作り設けて/夜明け前(藤村)」

種種の歌

くさぐさのうた [2] 【種種の歌】
和歌集部立ての一である雑歌(ゾウカ)の別名。賀茂真淵の「万葉考」における用語。

種種相

しゅじゅそう [2] 【種種相】
さまざまの状態・姿。「人の世の―」

種種雑多

しゅじゅざった [1] 【種種雑多】 (名・形動)[文]ナリ
いろいろのものが入り交じっている・こと(さま)。「―な人間が集まる」

種籾

たねもみ [2] 【種籾】
種子としてまくために選んだ籾。[季]春。

種紙

たねがみ [0][2] 【種紙】
「蚕卵紙(サンランシ)」に同じ。[季]春。

種綿

たねわた [2] 【種綿】
まだ綿繰(ワタグ)りにかけていない種子の混じったままの綿。

種肥

たねごえ [0] 【種肥】
発芽を早め,生育をよくするために種子に施す肥料。肌肥(ハダゴエ)。しゅひ。

種肥

しゅひ [1] 【種肥】
⇒たねごえ(種肥)

種腹

たねはら 【種腹・胤腹】
種と腹。実の両親。「知つての通り,―一つの兄もあり,妹もあれど/浄瑠璃・氷の朔日(中)」

種芋

たねいも [0] 【種芋】
種にするための芋。そのまま植えて繁殖させるものと,苗をとるためのものとがある。[季]春。

種芸

しゅげい [0] 【種芸】
〔「芸」は植える意〕
農作物の植えつけ。樹芸。

種苗

しゅびょう [0] 【種苗】
種(タネ)と苗(ナエ)。農林産物だけでなく,水産物の繁殖・養殖などに用いられる卵・稚魚などもいう。

種苗

しゅびょう【種苗】
(seeds and) seedlings;a nursery tree.

種苗法

しゅびょうほう 【種苗法】
植物の種苗のうち農林水産省令で指定するものについて販売の際の品種などの表示を規制し,品種登録制度などについて定める法律。1947年(昭和22)制定。

種菌

たねきん [0] 【種菌】
シイタケ栽培で使用する培養菌糸や胞子の塊。

種蒔

たねまき【種蒔】
sowing;seeding.〜する sow (seed).→英和

種蒔き

たねまき [2] 【種蒔き】 (名)スル
(1)田畑に種をまくこと。特に,八十八夜の前後に,苗代に稲の種をまくこと。たねおろし。[季]春。「畑に―する」
(2)金もうけなどの材料・きっかけを作ること。「九郎助殿の留主を考へ何ぞ―にか/浄瑠璃・布引滝」

種蒔き桜

たねまきざくら [5] 【種蒔き桜】
東北地方で,コブシの異名。

種蒔き鳥

たねまきどり [4] 【種蒔き鳥】
カッコウの別名。

種蒔く人

たねまくひと 【種蒔く人】
文芸雑誌。1921(大正10)〜23年発行。全二四冊。小牧近江・金子洋文らを同人として,反戦と被抑圧階級の解放を旗印に秋田県土崎で創刊,東京へ移り,プロレタリア文学運動の基礎を築いた。

種蒔三番

たねまきさんば 【種蒔三番】
「舌出し三番」の別名。

種虫

しゅちゅう [0] 【種虫】
マラリア病原虫などの胞子虫類の胞子殻内で,分裂の結果できた細胞が胞子殻外へ出たもの。これにより新しい感染が起きる。スポロゾイト。

種蠅

たねばえ [2] 【種蠅】
ハナバエ科のハエ。体長約5ミリメートルで黒色。種々の農作物の害虫となる。世界各地に分布。

種貸し

たねかし [2][0] 【種貸し】
江戸時代,凶作などで種籾(タネモミ)のない領内の農民に,領主が種籾を貸し付けたこと。収穫後年貢とともに返済した。

種違い

たねちがい [3] 【種違い・胤違い】
兄弟姉妹で,母は同じで父が異なること。たねがわり。異父。
→腹違い

種酢

たねず [2] 【種酢】
食酢の醸造で,酢酸菌を繁殖させる元にする酢酸発酵したもろみ。

種銭

たねせん [0][2] 【種銭】
(1)銭貨鋳造の際,鋳型の模型となる銭。
(2)お金を殖やそうとする時,もととする金銭。

種間雑種

しゅかんざっしゅ [4] 【種間雑種】
同属異種間の交雑によって生じた子孫。

種類

しゅるい [1] 【種類】
性質・形態など,共通の点をもつものごとに分けたそれぞれの組。「商品を―別に陳列する」「さまざまの―の本」「動物の―」

種類

しゅるい【種類】
a kind;→英和
a sort;→英和
a variety.→英和
あらゆる〜のもの all kinds[sorts,manner]of things;things of every kind.〜が同じ be of the same kind.この〜の人間(出来事) a man of this type (events of this nature).〜別にする classify;→英和
assort.→英和

種類債権

しゅるいさいけん [4] 【種類債権】
一定の種類と分量だけを特定し,その引き渡しを目的とする債権。米10キログラムのように,個別の物を特定しないで引き渡しを請求する債権。不特定物債権。

種馬

たねうま【種馬】
a stud horse;a stallion.→英和

種馬

たねうま [0][2] 【種馬】
種付け用の血統のよい雄馬。種牡馬(シユボバ)。しゅば。

種馬

しゅば [1] 【種馬】
⇒たねうま(種馬)

種麹

たねこうじ [3] 【種麹】
玄米などに麹黴(コウジカビ)を十分発育させたもの。また,その胞子のみを集めたもの。麹をつくる時,原料に混合して麹黴を発生させる元にする。

しね 【稲】
いね。多く,他の語の下に付いて複合語として用いられる。「荒―」「み―搗(ツ)く女(オミナ)の良さ/神楽歌」

いな 【稲】
「いね」の転。多く他の名詞と複合して用いられる。「―作」「―穂」「神のさき田に―の穂の/神楽歌」

いね【稲】
rice;→英和
a rice plant.〜を刈る harvest[reap]rice.‖稲株 a rice stubble.稲刈り rice reaping.稲こき (rice) threshing;a (rice) thresher (機械).

いね [1] 【稲】
イネ科の一年草。東南アジア原産。水稲(スイトウ)と陸稲(リクトウ)(おかぼ)とがあり,水田に栽培される水稲が主であるが,まれに陸稲が畑で栽培される。日本では縄文時代後期には栽培されていたとされ,農業上最も重要な作物。高さ1メートル前後,葉は線形で互生する。夏から秋の頃,茎頂に多数の小穂からなる花穂をつける。穎果(エイカ)を脱穀したものが米である。多数の栽培品種がある。成熟時期により,早稲(ワセ)・中稲(ナカテ)・晩稲(オクテ)に,またデンプンの質により,糯(モチ)と粳(ウルチ)に分ける。[季]秋。

稲の台

いねのだい [1][1] 【稲の台】
婚礼の飾り物の一。三方などに肴(サカナ)を盛り,稲の穂を挿したもの。

稲の髄虫

いねのずいむし [1][1] 【稲の髄虫】
ニカメイガの幼虫。

稲亀虫

いねかめむし [4] 【稲亀虫・稲椿象】
カメムシ科の昆虫。体長13ミリメートル内外。体は淡黄褐色で,前部側縁は黄白色。イネの出穂期に穂を食害する害虫。稲褐色亀虫。

稲交

いなつるび 【稲交】
いなびかり。稲妻。[和名抄]

稲作

いなさく [0] 【稲作】
(1)稲の栽培。米作。「―地帯」
(2)稲の実り具合。「今年の―は平年並みだ」

稲作

いなさく【稲作】
a rice crop.

稲倉

いなぐら [0] 【稲倉】
稲を貯蔵しておく倉。米倉。

稲光

いなびかり【稲光】
(a flash of) lightning.→英和

稲光

いなびかり [3] 【稲光】
雷の電光。いなずま。[季]秋。

稲刈

いねかり [2] 【稲刈(り)】 (名)スル
秋,実った稲を刈り取ること。[季]秋。

稲刈り

いねかり [2] 【稲刈(り)】 (名)スル
秋,実った稲を刈り取ること。[季]秋。

稲刈り唄

いねかりうた [4] 【稲刈り唄】
民謡。稲刈りをする時に唄う仕事唄。

稲叢

いなむら【稲叢】
a stack;→英和
a rick.→英和

稲叢

いなむら [0] 【稲叢】
刈り取った稲を積み重ねたもの。

稲垣

いながき 【稲垣】
姓氏の一。

稲垣浩

いながきひろし 【稲垣浩】
(1905-1980) 映画監督。東京生まれ。代表作「海を渡る祭礼」「無法松の一生」「手をつなぐ子等」など。

稲垣足穂

いながきたるほ 【稲垣足穂】
(1900-1977) 小説家。大阪生まれ。独特の反リアリズム作品を発表。器械・天体・少年などへの嗜好(シコウ)をモザイク的な構成のうちに展開。小説「弥勒」,随筆「少年愛の美学」など。

稲城

いなぎ 【稲城】
東京都南部,多摩川中流南岸の市。ナシの産地として知られる。近年,丘陵部の宅地化が著しい。

稲城

いなぎ [0] 【稲城】
〔「いなき」とも〕
(1)古代,家の周囲に稲を積み上げて,敵の矢や石を防ぐ防壁としたもの。
(2)稲の束を貯蔵する小屋。

稲場

いなば [0] 【稲場】
刈り取った稲を干す場所。

稲妻

いなづま 【稲妻・電】
⇒いなずま(稲妻)

稲妻

いなずま【稲妻】
⇒稲光.

稲妻

いなずま [0] 【稲妻・電】
〔「いなづま」とも書く〕
(1)〔「稲の夫(ツマ)」の意。古代,稲は稲妻をうけて結実すると信じられたことから〕
雷雲の間,あるいは雷雲と地面との間に起こる放電現象によりひらめく火花。稲光。稲魂(イナタマ)。稲交接(イナツルビ)。[季]秋。《―やきのふは東けふは西/其角》
(2)動きの素早いたとえ。「―のように名案がひらめく」

稲妻形

いなずまがた [0] 【稲妻形】
稲妻のように直線が鋭くジグザグに折れ曲がる形。また,その模様。

稲妻折れ釘

いなずまおれくぎ [6] 【稲妻折れ釘】
頭部が稲妻形に二重に折れ曲がった釘。物を掛けるのに使う。稲妻釘。

稲妻模様

いなずまもよう [5] 【稲妻模様】
「稲妻形」に同じ。

稲妻横這

いなずまよこばい [5] 【稲妻横這】
ヨコバイ科の昆虫。体長4ミリメートル内外。体は黄褐色で前ばねに稲妻形の斑紋がある。イネ・ムギなどの害虫。

稲妻菱

いなずまびし [4] 【稲妻菱】
稲妻形を菱形に図案化したもの。また,その紋。
稲妻菱[図]

稲妻表紙

いなずまびょうし イナヅマベウシ 【稲妻表紙】
読本。五巻六冊。山東京伝作,歌川豊国画。1806年刊。「傾城反魂香(ケイセイハンゴンコウ)」に基づき,大和国佐々木家の御家騒動に,不破伴左衛門・名古屋山三郎の確執や白拍子藤波の怨念を配し歌舞伎仕立てにしたもの。後編に「本朝酔菩提全伝」がある。昔語稲妻表紙。

稲妻走り

いなずまばしり 【稲妻走り】
稲妻のように速く走ること。「あの馬止めよといふほども,家来に乗り抜け―/浄瑠璃・会稽山」

稲妻雷五郎

いなずまらいごろう イナヅマライゴラウ 【稲妻雷五郎】
(1798-1877) 七代横綱。常陸(ヒタチ)国の人。雲州松江藩お抱え。

稲子

いなご [0] 【稲子・蝗】
(1)イナゴ属のバッタの総称。日本にはハネナガイナゴ・コバネイナゴほか二種がいる。体長約3センチメートル。体は緑色,はねは淡褐色,発達した後肢でよく跳ぶ。鳴かない。稲の害虫。食用ともする。[季]秋。
(2)〔建〕 竿縁(サオブチ)天井の板の重ね目を密着させるために,その裏側に取り付ける竹・金属などの小片。
稲子(1)[図]

稲子麿

いなごまろ 【稲子麿】
〔「稲子」を擬人化した語〕
イナゴ・バッタ類の古名。「いたちが笛吹き猿かなで,かいかなで―賞(メ)で拍子付く/梁塵秘抄」

稲富流

いなとみりゅう 【稲富流】
砲術の一派。祖は丹後の人,稲富伊賀入道一夢(1551-1611)。一夢流(イチムリユウ)。

稲幹

いながら [0] 【稲幹・稲茎】
稲の茎。

稲扱き

いねこき [2] 【稲扱き】
稲の籾(モミ)を稲穂からこき落とすこと。また,その器具。いなこき。脱穀。[季]秋。

稲扱き

いなこき [2][3] 【稲扱き】
⇒いねこき(稲扱)

稲掃き筵

いなばきむしろ [5] 【稲掃き筵】
稲のもみを乾燥する時に敷く,目の粗いむしろ。いなばき。

稲掛

いなかけ [2] 【稲掛(け)】
⇒いねかけ(稲掛)

稲掛

いねかけ [2] 【稲掛(け)】
刈り取った稲を小束にし,穂を下向きに掛けて乾燥させるための柵。いなか。いなかけ。いなぎ。いなばた。[季]秋。

稲掛け

いなかけ [2] 【稲掛(け)】
⇒いねかけ(稲掛)

稲掛け

いねかけ [2] 【稲掛(け)】
刈り取った稲を小束にし,穂を下向きに掛けて乾燥させるための柵。いなか。いなかけ。いなぎ。いなばた。[季]秋。

稲数

いなかず [0] 【稲数】
刈り稲一〇束ごとに一穂を抜いて保存したもの。神事に用いる。

稲敷

いなしき 【稲敷】
稲の藁(ワラ)が敷いてあること。また,その場所。転じて,田舎。「―やひなのかりねは目もあはで/北院御室御集」

稲日野

いなびの 【稲日野】
「印南野(イナミノ)」に同じ。「―の赤ら柏の時は有れど/古今六帖 6」

稲木

いなぎ [0] 【稲木】
「稲掛(イネカ)け」に同じ。

稲村

いなむら 【稲村】
姓氏の一。

稲村ヶ崎

いなむらがさき 【稲村ヶ崎】
鎌倉市,由比ヶ浜と七里ヶ浜との間にある懸崖。新田義貞が鎌倉攻めの際,太刀を海中に投じて,干潮を竜神に祈って攻め入った所。

稲村三伯

いなむらさんぱく 【稲村三伯】
(1758-1811) 江戸後期の蘭学者。鳥取藩医。名は箭,字(アザナ)は白羽。大槻玄沢に学び,蘭日対訳の辞書「波留麻和解(ハルマワゲ)」(「江戸ハルマ」)を編集。のち,海上随鴎(ウナガミズイオウ)と改名。

稲束

いなづか [2] 【稲束】
刈り取った稲のたば。いなたば。

稲架

はさ [2][1] 【稲架】
〔「はざ」とも〕
刈り取った稲をかけて乾かす設備。いねかけ。はで。はせ。はぜ。[季]秋。《ひろ��と―の日なたの日のにほひ/長谷川素逝》

稲架

はせ [2][1] 【稲架】
〔「はぜ」とも〕
⇒はさ(稲架)

稲株

いなかぶ [0] 【稲株】
稲を刈り取った後の切り株。

稲根喰葉虫

いねねくいはむし イネネクヒ― [6] 【稲根喰葉虫】
ハムシ科の甲虫。体長6ミリメーメル内外。体は長楕円形で,金属光沢のある黒褐色。幼虫は白いうじ状で,稲の根を食害する。本州以南,中国・台湾に分布。ネクイハムシ。

稲森草

いなもりそう [0] 【稲森草・稲盛草】
アカネ科の多年草。関東以西の山中の樹林に生える。高さ8センチメートル内外。葉を対生して数個つけ,晩春,茎頂に淡紫色の五裂合弁の花を開く。ヨツバハコベ。
稲森草[図]

稲椿象

いねかめむし [4] 【稲亀虫・稲椿象】
カメムシ科の昆虫。体長13ミリメートル内外。体は淡黄褐色で,前部側縁は黄白色。イネの出穂期に穂を食害する害虫。稲褐色亀虫。

稲機

いなばた [2][0] 【稲機】
「稲掛(イネカ)け」に同じ。

稲水象虫

いねみずぞうむし イネミヅザウムシ [5] 【稲水象虫】
甲虫目ゾウムシ科の昆虫。稲の害虫。田植え後間もない稲の葉が,越冬成虫によって細長く線状に食害を受けたり,孵化幼虫により根が食害されたりする。

稲沢

いなざわ イナザハ 【稲沢】
愛知県北西部の市。名古屋の近郊農業地で,植木・苗木が特産品。近年,都市化が進む。裸祭りで知られる国府宮(コウノミヤ)がある。

稲津

いなづ 【稲津】
姓氏の一。

稲津祇空

いなづぎくう 【稲津祇空】
(1663-1733) 江戸中期の俳人。大坂の人。別号,敬雨等。はじめ惟中(イチユウ)門,のち其角(キカク)の門人。宗祇に私淑,句風は平明で法師風と呼ばれ,四時観(シジカン)や五色墨(ゴシキズミ)の連中を指導して中興俳諧の先鞭(センベン)をつけた。

稲熱

いもちびょう【稲熱(病)】
(a) rice blast (disease).

稲熱病

いもちびょう [0] 【稲熱病】
イネいもち病菌の寄生によるイネの病害。感染は分生胞子による。普通,葉に褐色・紡錘形の病斑ができ,中心部から白化し,次第に茎や穂に広がる。感染株でさらに胞子ができ,二次感染が起こる。イネの病害では最も多く,低温多湿の年に多発しやすい。

稲生

いのう イナフ 【稲生】
姓氏の一。

稲生若水

いのうじゃくすい イナフ― 【稲生若水】
(1655-1715) 江戸前・中期の本草学者。江戸生まれ。稲(トウ)若水と称す。日本産の本草・薬物を実証的・網羅的に扱う研究姿勢を確立。加賀藩主前田綱紀の援助で「庶物類纂」を著す。

稲田

いなだ【稲田】
a rice[paddy]field.

稲田

いなだ [0] 【稲田】
稲を栽培する田。稲の実った田。[季]秋。

稲田

いなだ 【稲田】
姓氏の一。

稲田姫

いなだひめ 【稲田姫】
⇒奇稲田姫(クシナダヒメ)

稲田石

いなだいし [3] 【稲田石】
白御影(シロミカゲ)の一。茨城県笠間市稲田付近に産する黒雲母花崗岩(カコウガン)。土木・建築用の石材。稲田御影(ミカゲ)。

稲田竜吉

いなだりゅうきち 【稲田竜吉】
(1874-1950) 細菌学者。名古屋生まれ。東大教授。ワイル病の病原体黄疸(オウダン)出血性スピロヘータとその感染経路および血清療法を発見。

稲盛草

いなもりそう [0] 【稲森草・稲盛草】
アカネ科の多年草。関東以西の山中の樹林に生える。高さ8センチメートル内外。葉を対生して数個つけ,晩春,茎頂に淡紫色の五裂合弁の花を開く。ヨツバハコベ。
稲森草[図]

稲科

いねか [0] 【稲科】
単子葉植物の一科。草本がほとんどだが,タケ・ササなど木本もある。葉は細長く,中空の茎の節に二列につく。小穂は一花または数花からなり,穂状または円錐状の花序に集まる。果実は穎果(エイカ)。世界中に広く分布し,ムギ・トウモロコシ・イネ・アワ・キビ・エンバクなどの穀物作物や,タケ・ヨシ・シバ・サトウキビなど,約七〇〇属八〇〇〇種ある。旧名禾本(カホン)科。

稲穂

いなほ【稲穂】
an ear of rice.

稲穂

いなほ [0] 【稲穂】
稲の穂。[季]秋。

稲筵

いなむしろ [3] 【稲筵】
■一■ (名)
(1)稲の藁(ワラ)で編んだむしろ。「玉桙(タマホコ)の道行き疲れ―しきても君を見むよしもがも/万葉 2643」
(2)一面に稲の実ったさまをむしろに見立てていう語。[季]秋。「小山田に風の吹きしく―夜なく鹿のふしどなりけり/続後拾遺(秋上)」
■二■ (枕詞)
「川」にかかる。かかり方未詳。「―川副楊(カワソイヤナギ)水行けば/日本書紀(顕宗)」

稲築

いなつき 【稲築】
福岡県中央部,嘉穂郡の町。かつて筑豊炭田屈指の炭鉱町。

稲置

いなぎ [0] 【稲置】
(1)大和朝廷時代の地方官の名称。稲穀収納を取り扱ったもの。「国郡に造長(ミヤツコオサ)を立て,県邑(アガタムラ)に―を置(タ)つ/日本書紀(成務訓)」
(2)天武天皇の時代に制定された八色姓(ヤクサノカバネ)の第八位。

稲美

いなみ 【稲美】
兵庫県南部,加古郡の町。神戸市の北西隣り。古く印南野(イナミノ)の地で,ため池が多い。

稲羽山

いなばやま 【因幡山・稲羽山】
鳥取県岩美郡国府町付近の山。多く「往(イ)なば」の意を掛けて古歌に詠まれた。因幡の峰。因幡の山。((歌枕))「立ちわかれ因幡の山の峰におふる松としきかば今かへりこむ/古今(離別)」

稲舂き

いねつき [2] 【稲舂き】
籾(モミ)を臼(ウス)に入れて杵(キネ)でつき,殻を除いて精白すること。こめつき。

稲舂き子麿

いねつきこまろ 【稲舂き子麿】
ショウリョウバッタの古名。

稲舂き歌

いねつきうた [4] 【稲舂き歌】
大嘗会(ダイジヨウエ)に神前に供える米をつきながら歌った歌。「悠紀の方の―/栄花(日蔭のかづら)」

稲舂き虫

いねつきむし [4] 【稲舂き虫】
ショウリョウバッタの異名。

稲舟

いなぶね 【稲舟】
(1)刈り取った稲を運ぶ小舟。[季]秋。
(2)最上川で使われた幅の狭い船。「―のわづらふは最上川の早き瀬/義経記 7」

稲舟の

いなぶねの 【稲舟の】 (連語)
(1)同音の「いな(否)」を引き出す序詞。「最上川上れば下る―いなにはあらずこの月ばかり/古今(東歌)」
〔枕詞とする説もある〕
(2)〔「稲舟のいなにはあらずしばしばかり」という慣用表現から〕

 (ア)条件付きの承諾の意。承知したがしばらく待ってほしい。「せうそこつかはしける女のもとより―といふことを返事にいひ侍りければ/後撰(恋四詞)」
 (イ)「しばし」を引き出す序詞のように使う。「如何せむわが身くだれる―しばしばかりの命たえずは/拾遺(雑下)」

稲若水

とうじゃくすい タウ― 【稲若水】
⇒稲生若水(イノウジヤクスイ)

稲茎

いながら [0] 【稲幹・稲茎】
稲の茎。

稲茎

いなくき 【稲茎】
「稲株(イナカブ)」に同じ。

稲荷

いなり【稲荷】
the god of harvest.稲荷ずし fried bean curd stuffed with boiled rice.

稲荷

いなり [1] 【稲荷】
(1)五穀をつかさどる倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)をまつった神社。稲荷神社。また,総本社の伏見稲荷のこと。
(2)〔倉稲魂神の別名御食津神(ミケツカミ)を三狐神(ミケツカミ)と結びつけて。また,キツネを稲荷神の使いとする俗信と結びつけて〕
キツネの異名。
(3)〔キツネの好物といわれるところから〕
油揚げ。
(4)「稲荷鮨(イナリズシ)」の略。お稲荷さん。
(5)旅芸人が町まわりの時にたてる細長い旗。

稲荷信仰

いなりしんこう [4] 【稲荷信仰】
稲荷神およびその眷族である霊狐に対する信仰。食物神・農耕神への崇敬として発祥したが,商業神・漁業神・屋敷神など多様な信仰形態をとるようになった。あらゆる願望に応ずることから,稲荷講の組織を通じて全国に信仰が普及した。

稲荷山

いなりやま 【稲荷山】
京都市伏見区,東山丘陵南端の山。西麓に稲荷神社がある。海抜237メートル。((歌枕))「―やしろの数を人とはばつれなき人をみつとこたへむ/拾遺(雑恋)」

稲荷山古墳

いなりやまこふん 【稲荷山古墳】
埼玉県行田市の「埼玉(サキタマ)古墳群」中にある前方後円墳。全長約120メートル。出土品の鉄剣に「辛亥年(471年)七月…」に始まる金象眼一一五文字の銘が刻まれているのが1978年(昭和53)に確認され,五世紀末から六世紀前半の古代史上に重要な資料を提供した。埼玉稲荷山古墳。

稲荷町

いなりまち [3] 【稲荷町】
〔その部屋が楽屋内の,稲荷をまつってある傍らにあったことから〕
江戸時代,歌舞伎俳優の最下級の者。また,そのたまり部屋。

稲荷神社

いなりじんじゃ 【稲荷神社】
京都市伏見区稲荷山にある神社。祭神は倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)ほか。711年秦伊侶倶(ハタノイログ)が創始したと伝え,代々秦氏が奉祀(ホウシ)。平安時代以降広まった稲荷信仰の中心。全国の稲荷神社の総本社。伏見稲荷大社。

稲荷祭

いなりまつり [4] 【稲荷祭(り)】
(1)京都市伏見区の稲荷神社の祭り。四月第二の午の日に神幸祭,五月第一の卯の日に還幸祭を行う。また,四月九日に例祭を行う。
(2)京都の伏見稲荷などから勧請された各地の稲荷神で二月初午(ハツウマ)に行う祭り。
(3)江戸時代,歌舞伎の下級俳優が主催して,二月初午の日に行なった稲荷神の祭り。

稲荷祭り

いなりまつり [4] 【稲荷祭(り)】
(1)京都市伏見区の稲荷神社の祭り。四月第二の午の日に神幸祭,五月第一の卯の日に還幸祭を行う。また,四月九日に例祭を行う。
(2)京都の伏見稲荷などから勧請された各地の稲荷神で二月初午(ハツウマ)に行う祭り。
(3)江戸時代,歌舞伎の下級俳優が主催して,二月初午の日に行なった稲荷神の祭り。

稲荷詣で

いなりもうで [4] 【稲荷詣で】
二月初午(ハツウマ)の日,稲荷神社に参詣すること。初午詣で。福参(フクマイ)り。

稲荷講

いなりこう [0][3] 【稲荷講】
稲荷神社参詣のために信者が組織する講。

稲荷鮨

いなりずし [3] 【稲荷鮨】
甘く煮た油揚げの中にすし飯を詰めたもの。しのだずし。きつねずし。

稲荷鳥居

いなりどりい [4] 【稲荷鳥居】
鳥居の形式の一。明神鳥居に似て,柱と島木との間に台輪が付いたもの。台輪鳥居。
→鳥居

稲葉

いなば [0] 【稲葉】
稲の葉。また,田に生えている稲。「恋ひつつも―かき別け家居れば/万葉 2230」

稲葉

いなば 【稲葉】
姓氏の一。

稲葉一鉄

いなばいってつ 【稲葉一鉄】
(1515-1588) 戦国時代の武将。美濃曾根城主。名は良通または長通。一鉄は号。はじめ守護代斎藤氏に仕え,のちに織田信長・豊臣秀吉に仕えた。

稲葉山城

いなばやまじょう 【稲葉山城】
岐阜県岐阜市金華山上にあった城。斎藤道三が美濃支配の拠点として改修,ついで織田信長が居城とし,岐阜城と改名。

稲藁

いなわら [0] 【稲藁】
稲の藁。いねわら。

稲虫

いなむし [2] 【稲虫・蝗】
(1)稲の害虫の総称。
(2)イナゴ。

稲虫送り

いなむしおくり [5] 【稲虫送り】
⇒虫送(ムシオク)り

稲象虫

いねぞうむし [3] 【稲象虫】
ゾウムシ科の甲虫。体長約5ミリメートル。体は黒色で灰褐色の鱗片(リンペン)におおわれる。イネの害虫で,成虫は葉鞘(ヨウシヨウ)に穴をあけて産卵し,幼虫は根を食害する。本州以南に分布。

稲負鳥

いなおおせどり イナオホセ― 【稲負鳥】
古歌に多く読まれた鳥の名。秋に渡来する渡り鳥で,セキレイともトキともいうが不明。古今伝授の三鳥の一。「わがかどに―のなくなべに/古今(秋上)」

稲雀

いなすずめ [3] 【稲雀】
実った稲に群がり集まる雀。[季]秋。

稲魂

うけのみたま 【稲魂】
「うかのみたま(倉稲魂)」に同じ。[和名抄]

稲魂

いなたま 【稲魂】
〔稲に宿っている穀霊をはらますと信じられていたところから〕
稲妻。いなびかり。[名義抄]

稲魂

うかのみたま 【倉稲魂・稲魂・宇迦の御魂】
〔後世「うが」と濁音〕
稲の穀霊を神としてあがめたもの。のち,五穀をつかさどる神とされた。伊勢神宮外宮の祭神,豊宇気姫命の別名。また,稲荷(イナリ)信仰の祭神。うけのみたま。

稲魂女

うかのめ 【稲魂女】
食物をつかさどる女神。「粮(クライモノ)の名をば―厳(イツノ)/日本書紀(神武訓注)」

稲麻

とうま タウ― [1] 【稲麻】
(1)イネとアサ。
(2)「稲麻竹葦(チクイ)」に同じ。「―の如く打囲うだり/太平記 26」

稲麻竹葦

とうまちくい タウ―ヰ 【稲麻竹葦】
イネとアサとタケとアシ。転じて,多くのものが入り乱れていること。周囲を幾重にも取り囲んでいること。稲麻。「あまりに人参り集ひて,たかんなをこみ,―のごとし/平家 3」

きみ 【黍・稷】
植物キビの古名。「梨棗(ナツメ)―に粟次ぎ延(ハ)ふ葛の後も逢はむと/万葉 3834」

きび [1] 【黍・稷】
イネ科の一年草。弥生時代に中国から伝来した穀物。茎は高さ1メートル内外。葉は長く広線形。夏から秋にかけ,茎頂に長さ20センチメートルの花穂を出し,小穂を多数つけて垂れ下がる。穎果(エイカ)はアワより少し大きく,糯(モチ)と粳(ウルチ)の二種がある。[季]秋。
黍[図]

稼ぎ

かせぎ [1][3] 【稼ぎ】
(1)働いて収入を得ること。また,その収入。「良い―になる」「―が少ない」「共―」
(2)生活の資を得るための仕事。また,その仕事に励むこと。「野良―」

稼ぎ

かせぎ【稼ぎ】
<go for[to]> work (働き);→英和
labor;→英和
earnings;an income.→英和
‖稼ぎ高 one's earnings.稼ぎ人[手]a bread winner.

稼ぎ出す

かせぎだ・す [0][4] 【稼ぎ出す】 (動サ五[四])
(1)働き始める。
(2)働いてある額の収入を得る。「生活費を―・す」

稼ぎ手

かせぎて [0][4] 【稼ぎ手】
(1)一家の生計を支えている人。働き手。
(2)よく働く人。

稼ぎ高

かせぎだか [3][0] 【稼ぎ高】
働いて得た金額。

稼ぐ

かせ・ぐ [2] 【稼ぐ】 (動ガ五[四])
(1)働いて収入を得る。「アルバイトで―・ぐ」「学費を自分で―・ぐ」
(2)(点数・得点などを)努力して得る。「英語で点数を―・いだ」「 S 選手一人で点を―・いだ」
(3)利益を得る。「利ざやを―・ぐ」
(4)自分の都合の良い情勢になるまで時間を引きのばす。「援軍が来るまで時を―・ぐ」
(5)仕事などにはげむ。努力して…する。「此のおうぢも,若い時―・いだによつて,今楽をする/狂言・財宝」
[可能] かせげる

稼ぐ

かせぐ【稼ぐ】
work (働く);→英和
labor;→英和
work for one's living;make[earn] <money> .→英和
時を〜 gain time.

稼ぐに追いつく貧乏なし

稼ぐに追いつく貧乏なし
常にまじめに働いていれば,貧乏することはない。

稼働

かどう [0] 【稼働】 (名)スル
(1)かせぎ働くこと。生産に従事すること。「―人口」
(2)機械を動かすこと。「発電機を―させる」

稼働人口

かどう【稼働人口】
manpower.稼働率 the rate of operation.

稼働率

かどうりつ [2] 【稼働率】
生産設備の総量に対して,実際に稼働している生産設備の比率。

稼得

かとく [0] 【稼得】
労働・サービスの提供によって所得を得ること。「家計の主たる―者」

稼業

かぎょう [1] 【稼業】
生活を維持するための仕事。なりわい。商売。「―に精を出す」「文筆―」「しがない―」

稼穡

かしょく [0] 【稼穡】
(1)作物の植え付けと取り入れ。農事。農業。
(2)農作物。

稽古

けいこ [1] 【稽古】 (名)スル
〔「稽」は考えるの意で,(2)が原義〕
(1)武芸・芸事などを習うこと。また,練習。「ピアノの―」「寒―」「熱心に―する」「―を付ける(=指導スル)」
(2)書物を読んで昔の事を考え,物の道理を学ぶこと。学問。学習。「学窓に蛍を集めて―に隙なき人なれば/太平記 12」
(3)高い学識のある人。上達した人。「信濃前司行長,―のほまれありけるが/徒然 226」

稽古

けいこ【稽古】
practice;→英和
exercise;→英和
training;→英和
a rehearsal (芝居の);→英和
study (学習).→英和
〜する practice <wrestling> ;take lessons <in French> .〜をつける give <a person> lessons <in,on> .‖稽古着 a practice suit.稽古ごと accomplishments.稽古場 a drill hall.稽古日 a lesson day.稽古本 a textbook.

稽古事

けいこごと [0][3] 【稽古事】
茶道・華道・踊り・三味線など,師匠について習う事。

稽古台

けいこだい [0] 【稽古台】
(1)踊りなどを習うために室内に設けた板敷きの場所。
(2)練習の相手となる人。

稽古始め

けいこはじめ [4] 【稽古始め】
新年になって初めて武道・芸ごとなどの稽古をすること。初稽古。[季]新年。

稽古屋

けいこや [0] 【稽古屋】
「稽古所(ケイコジヨ)」に同じ。

稽古所

けいこじょ [0][4] 【稽古所】
遊芸を習う所。特に,江戸時代の音曲・舞踊などを教える家。稽古屋。

稽古本

けいこぼん [0] 【稽古本】
長唄・浄瑠璃・謡曲などの稽古に用いる本。

稽古浄瑠璃

けいこじょうるり [4] 【稽古浄瑠璃】
素人が稽古のために語る浄瑠璃。「―太平記,琴のつれ歌引かへて/浄瑠璃・生玉心中(下)」

稽古着

けいこぎ [3] 【稽古着】
柔道・剣道などの稽古のときに着る衣服。

稽古能

けいこのう [3] 【稽古能】
稽古のための演能。特に江戸時代,上覧能・勧進能以外の演能。

稽古通詞

けいこつうじ [4] 【稽古通詞】
江戸時代,長崎におかれた唐通事・和蘭通詞の階級の一。見習いの通訳官。

稽査

けいさ [1] 【稽査】 (名)スル
考えしらべること。「仔細に其の特質を―して/真善美日本人(雪嶺)」

稽淹

けいえん [0] 【稽淹】 (名)スル
とどめること。とどまること。「事に阻げられて―したらしい/北条霞亭(鴎外)」

稽留

けいりゅう [0] 【稽留】 (名)スル
とどまること。とどこおること。

稽留熱

けいりゅうねつ [3] 【稽留熱】
一日の体温の変動が一度以内でしかも長期にわたり高熱状態を維持する熱型。腸チフス・ワイル病・髄膜炎・粟粒結核などにみられる。

稽首

けいしゅ [1] 【稽首】 (名)スル
(1)からだを曲げ,頭を地につけて行う礼。ぬかずくこと。高い敬意を表す。「宮殿に伺候して北面―した/麒麟(潤一郎)」
(2)手紙の終わりに書いて敬意を表す語。頓首(トンシユ)。

稿

こう カウ [1] 【稿】
詩文などの下書き。原稿。「―を草する」

稿する

こう・する カウ― [3] 【稿する】 (動サ変)[文]サ変 かう・す
原稿を書く。下書きをする。「建白書の草案を―・し/思出の記(蘆花)」

稿を起こす

こう【稿を起こす】
begin writing.

稿料

こうりょう カウレウ [1][3] 【稿料】
原稿料。

稿本

こうほん カウ― [0] 【稿本】
(1)下書き。草稿。
(2)原稿・写本など手で書かれた文書。

稿本

こうほん【稿本】
a manuscript <MS.> .→英和

たなつもの 【穀・穀物】
〔「たな」は「たね(種)」の転,「つ」は「の」の意の格助詞〕
(1)田からとれる穀物。稲の称。「稲を以ては―と為す/日本書紀(神代上訓)」
(2)五穀の総称。「五(イツクサ)の―を始めて/祝詞(竜田風神祭)」

かじ カヂ [1] 【梶・構・楮・穀】
(1)カジノキの古名。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表裏ともに萌葱(モエギ)色。秋に着用。

穀倉

こくそう【穀倉】
a granary.→英和

穀倉

こくぐら [0] 【穀倉】
穀物をたくわえておく倉。こくそう。

穀倉

こくそう [0] 【穀倉】
(1)穀物をたくわえておく倉庫。こくぐら。
(2)穀物を豊富に産する地域を比喩的にいう語。

穀倉地帯

こくそうちたい [5][6] 【穀倉地帯】
穀物を豊富に産する地域。穀倉。

穀倉院

こくそういん [3] 【穀倉院】
平安時代,畿内諸国からの調銭,無主の位田・職分田(シキブンデン)・没官田(モツカンデン)などからの穀物を納めた朝廷の倉庫。饗饌(キヨウセン)・救貧・学問料にあてた。

穀屋

こくや [2] 【穀屋】
(1)穀物を売る店。また,その売買を営む人。米穀店。
(2)穀物を収納・保管する建物。

穀打ち台

こくうちだい [0][4] 【穀打ち台】
穀物の穂先を打ちつけて穀粒を落とす農具。上部を竹で張った台。

穀断ち

こくだち [4][0] 【穀断ち】 (名)スル
修行や立願(リユウガン)などのため,ある期間,穀類を食べないこと。

穀梁伝

こくりょうでん コクリヤウ― 【穀梁伝】
⇒春秋穀梁伝(シユンジユウコクリヨウデン)

穀減り

こくべり [0] 【穀減り】
(1)穀物を搗(ツ)いたために量が減ること。つきべり。
(2)貯蔵中・運搬中に,穀物の量が減ること。

穀潰し

ごくつぶし [3] 【穀潰し】
(1)飯を食うだけで,何のはたらきもない人。
(2)人をののしっていう語。「この―め」

穀潰し

ごくつぶし【穀潰し】
a good-for-nothing (fellow);an idler.

穀物

こくもつ【穀物】
<米> grain;→英和
<英> corn;→英和
cereals (穀類).

穀物

たなつもの 【穀・穀物】
〔「たな」は「たね(種)」の転,「つ」は「の」の意の格助詞〕
(1)田からとれる穀物。稲の称。「稲を以ては―と為す/日本書紀(神代上訓)」
(2)五穀の総称。「五(イツクサ)の―を始めて/祝詞(竜田風神祭)」

穀物

こくもつ [2] 【穀物】
農作物のうち,種子を食用とするため栽培されるもの。米・麦・粟(アワ)・稗(ヒエ)・豆・黍(キビ)・とうもろこしなど。多く,主食とされる。穀類。

穀物メジャー

こくもつメジャー [5] 【穀物―】
種子の開発や穀物取引・販売などに従事する多国籍の巨大穀物商社。
→メジャー(2)

穀物法

こくもつほう 【穀物法】
穀物の生産を助成し輸入に制限を加えたイギリスの法律。1689年に制定され,改定をへつつ,地主や農業資本家の利益を擁護した。穀物条例。

穀物限界

こくもつげんかい [5] 【穀物限界】
穀物の作物限界。

穀盗人

ごくぬすびと [4] 【穀盗人】
「禄盗人(ロクヌスビト)」に同じ。

穀粉

こくふん [2][0] 【穀粉】
穀物をひいて粉にしたもの。

穀粒

こくりゅう [0] 【穀粒】
穀物のつぶ。こくつぶ。

穀粒

こくつぶ [3][0] 【穀粒】
米や麦など,穀物類の粒。

穀紙

こくし 【穀紙】
〔「穀」は楮(コウゾ)〕
楮を漉(ス)いた和紙。[和名抄]

穀菽

こくしゅく [0] 【穀菽】
〔「菽」は豆の意〕
穀物と豆類。

穀蛾

こくが [2] 【穀蛾】
ヒロズコガ科のガ。開張約1センチメートル。前ばねは灰褐色と黒褐色の斑紋が混じる。幼虫は貯蔵穀物を食う害虫。世界中に分布。

穀象

こくぞう [0] 【穀象】
「穀象虫」の略。[季]夏。《―の自炊の米につきにけり/森川暁水》

穀象虫

こくぞうむし [3] 【穀象虫】
オサゾウムシ科の甲虫。小形で体長約3ミリメートル。体は黒色ないし褐色で,頭の先が突き出て象の鼻に似ている。成虫は米や麦に穴をあけて産卵し,幼虫は内部からこれを食って育つ。世界各地に分布。こくぞう。
穀象虫[図]

穀雨

こくう [1] 【穀雨】
〔百穀をうるおす春雨の意〕
二十四節気の一。太陽の黄経が三〇度に達した時をいい,現行の太陽暦で四月二〇日頃。三月中気。[季]春。

穀霊

こくれい [0] 【穀霊】
穀物に宿っているとされる精霊。日本でいう稲霊(イナダマ)はその例。コーン-スピリット。

穀類

こくるい [2] 【穀類】
穀物のたぐい。穀物類。

穀類

こくるい【穀類】
cereals; <米> grain;→英和
<英> corn.→英和

穀食

こくしょく [0] 【穀食】 (名)スル
穀物を常食とすること。

ほ【穂】
an ear <of wheat> ;→英和
a head.→英和
〜が出る come into ears.

ほ [1] 【穂】
(1)稲や麦,薄(ススキ)などの長い花軸の先に花や実が密集して付いたもの。「―が出る」「麦の―」
(2)とがったものの先。「筆の―」
(3)接ぎ木・挿し木に使う芽の付いた小枝。さしほ。つぎほ。

穂並

ほなみ [0] 【穂並(み)】
稲などの穂が出そろって並んでいること。また,並んでいる穂。

穂並み

ほなみ [0] 【穂並(み)】
稲などの穂が出そろって並んでいること。また,並んでいる穂。

穂俵

ほだわら [2] 【穂俵】
(1)ホンダワラの別名。
(2)ホンダワラを刈り取って干し,米俵の形にしたもの。蓬莱(ホウライ)飾りに用いる。[季]新年。「―・数の子を売る海人/浮世草子・織留 3」

穂先

ほさき【穂先】
an ear;→英和
a spearhead (槍の).→英和

穂先

ほさき [0][3] 【穂先】
(1)稲・麦・薄(ススキ)などの穂の先。
(2)刀・槍・筆など,とがったものの先。
〔「鋒先」とも書く〕

穂刈

ほがり [0] 【穂刈(り)】
稲あるいは雑穀などを収穫する際に,穂部だけを刈り取る方法。特に稲作では,東南アジアに伝統的に行われてきた。根刈りに対していう。

穂刈り

ほがり [0] 【穂刈(り)】
稲あるいは雑穀などを収穫する際に,穂部だけを刈り取る方法。特に稲作では,東南アジアに伝統的に行われてきた。根刈りに対していう。

穂向き

ほむき 【穂向き】
穂が一方になびき向かうこと。また,その穂。「秋の田の―の寄れる片寄りに/万葉 114」

穂咲きの総藻

ほざきのふさも [6] 【穂咲きの総藻】
アリノトウグサ科の水生多年草。茎は長く伸びて分枝し,羽状に細裂する葉を四個ずつ輪生する。夏から秋,穂状花序を水上に出す。キンギョモ。

穂垂れ

ほたれ [0][3] 【穂垂れ】
「削(ケズ)り掛(カ)け」に同じ。

穂垂れ節供

ほたれせっく [4] 【穂垂れ節供】
正月一四日小正月の年越し。

穂垂れ首

ほたれくび 【穂垂れ首】
戦場で討ち取った敵兵の首などで切り口より肉などが穂のように垂れさがっているもの。

穂孕み

ほばらみ [2] 【穂孕み】
稲などの穂が出る前に,穂を包んでいる茎の部分がふくらむこと。

穂屋

ほや 【穂屋】
薄(ススキ)の穂で葺(フ)いた屋根。また,その家。「雪散るや―の薄の刈り残し(芭蕉)/猿蓑」

穂掛

ほかけ [3] 【穂掛(け)】
(1)稲の初穂を門戸などにかけて田の神に供える行事。かけじから。穂掛け祭り。
(2)稲の穂を乾かすために,稲架(ハサ)にかけること。

穂掛け

ほかけ [3] 【穂掛(け)】
(1)稲の初穂を門戸などにかけて田の神に供える行事。かけじから。穂掛け祭り。
(2)稲の穂を乾かすために,稲架(ハサ)にかけること。

穂木

ほぎ [1] 【穂木】
挿し木・接ぎ木に使う枝。挿し穂や接ぎ穂。

穂末

ほずえ [0] 【穂末】
穂の先端。ほさき。

穂水

ほみず [1] 【穂水】
稲の穂が出る頃,必要な水。出穂水(デホミズ)。花掛け水。

穂波

ほなみ [0] 【穂波】
稲などの穂が風にゆらぐさまを波にたとえていう語。

穂波

ほなみ 【穂波】
福岡県中部,嘉穂(カホ)郡の町。筑豊炭田の炭鉱町として発展。

穂状

すいじょう [0] 【穂状】
植物の穂のような形。

穂状花序

すいじょうかじょ [5] 【穂状花序】
無限花序の一。長い主軸に花柄のない花を多数つけ,下から順次開花していくもの。オオムギ・グラジオラス・オオバコなど。
→花序

穂積

ほづみ 【穂積】
姓氏の一。

穂積

ほづみ 【穂積】
岐阜県南西部,本巣郡の町。長良川と揖斐(イビ)川に挟まれた輪中(ワジユウ)地域北部を占める水田地帯。

穂積八束

ほづみやつか 【穂積八束】
(1860-1912) 法学者。陳重の弟。愛媛県出身。東大教授。君権絶対主義の立場から民法典論争をまき起こし,民法実施延期派の急先鋒となる。また,美濃部達吉の天皇機関説にも攻撃を加えた。著「憲法大意」など。

穂積重遠

ほづみしげとお 【穂積重遠】
(1883-1951) 法学者。陳重の子。東京生まれ。東大教授。身分法研究に多くの業績を残す。著「親族法」「相続法」など。

穂積陳重

ほづみのぶしげ 【穂積陳重】
(1856-1926) 法学者。八束の兄,重遠の父。愛媛県出身。東大教授。枢密院議長。イギリス流の経験主義的な学風を導入。法典調査会委員となり,民法・民事訴訟法・戸籍法など重要法案の編纂・起草に参与。著「法律進化論」「法窓夜話」など。

穂立ち

ほだち [0][3] 【穂立ち】
稲の穂が出ること。また,その穂。

穂紫蘇

ほじそ [2][0] 【穂紫蘇】
紫蘇の若い花穂。刺身のつまなどに用いる。

穂綿

ほわた [0][1] 【穂綿】
茅(チガヤ),葦などの穂を綿の代用にしたもの。「蒲(ガマ)の―」

穂肥

ほごえ [0] 【穂肥】
稲の栽培で,穂が出はじめた登熟期に吸収しやすい窒素分を主体にした肥料を与えること。

穂芒

ほすすき [2] 【穂薄・穂芒】
穂の出たススキ。[季]秋。《―の解けんばかりのするどさよ/星野立子》

穂蓼

ほたで [0] 【穂蓼】
蓼の穂が出たもの。蓼の花穂(カスイ)。蓼の花。[季]秋。《甲斐が根や―の上を塩車/蕪村》

穂薄

ほすすき [2] 【穂薄・穂芒】
穂の出たススキ。[季]秋。《―の解けんばかりのするどさよ/星野立子》

穂長

ほなが [0] 【穂長】
(1)ウラジロの別名。
(2)家紋の一。「歯朶(シダ){(3)}」に同じ。

穂首

ほくび [0] 【穂首】
(1)(稲などの)穂の部分。
(2)槍などの穂先の,柄に接した部分。けらくび。「鉾の―を弓手(ユンデ)につかみ/浄瑠璃・釈迦如来」

穂首刈

ほくびがり [0] 【穂首刈(り)】
穀類の穂首の部分のみを刈り取る収穫方法。弥生時代の石包丁などはその道具。
→根刈り

穂首刈り

ほくびがり [0] 【穂首刈(り)】
穀類の穂首の部分のみを刈り取る収穫方法。弥生時代の石包丁などはその道具。
→根刈り

穂高

ほたか 【穂高】
長野県西部,南安曇(アズミ)郡の町。松本盆地の北部にあり,飛騨山脈登山口の一。中房温泉・有明温泉・碌山(ロクザン)美術館などがある。

穂高岳

ほたかだけ 【穂高岳】
長野県と岐阜県の境,槍ヶ岳の南,上高地の北にそびえる山群。西穂高岳・奥穂高岳・涸沢(カラサワ)岳・北穂高岳・前穂高岳をいう。最高峰は奥穂高岳の海抜3190メートルで,飛騨山脈中最高。

穂高神社

ほたかじんじゃ 【穂高神社】
長野県穂高町にある神社。祭神は穂高見命・綿津見(ワタツミ)命・瓊々杵(ニニギ)命。

穂麦

ほむぎ [0] 【穂麦】
穂の出た麦。また,麦の穂。[季]夏。

穆公

ぼくこう 【穆公】
(?-前621) 中国,春秋時代の秦の君主(在位 (前660-前621))。百里奚ら賢人を用いて国政を整え,晋を討ち,さらに西戎(チベット)の覇者となった。

穆宗

ぼくそう 【穆宗】
中国,清朝第一〇代皇帝である同治帝の廟号。

穆王

ぼくおう 【穆王】
中国,周王朝第五代の王。昭王の子。姓は姫(キ),名は満,諡(オクリナ)は穆。世に穆天子という。戦国時代の魏(ギ)の襄王の墓から発見された「穆天子伝」は,穆王が西王母を訪問する物語で,中国小説書の最古のものとされる。

穆穆

ぼくぼく [0] 【穆穆】 (形動タリ)
やわらぎうるわしいさま。つつましく威儀のあるさま。「此十善,家に在りて家門―/慈雲法語」

ひえ [1][2] 【稗・穇】
イネ科の一年草。草状はイネに似,高さ1〜1.5メートル。実は黄色く細い粒で,食用・鳥の飼料用。丈夫で災害に強く,やせ地にも育つので,古来,備荒作物として栽培する。[季]秋。
稗[図]

せき [1] 【積】
(1)二つ以上の数を乗じて得た数値。
⇔商
(2)大きさ。ひろさ。「代助の歩く―はたんと無かつた/それから(漱石)」

せき【積】
《数》the product.→英和

積み

−づみ【−積み】
[積込み]shipment <by steamer> ;→英和
[容積]capacity.→英和
15トン積み貨車 a 15-ton freight car.

積み上げる

つみあ・げる [4] 【積(み)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 つみあ・ぐ
(1)積み重ねて高くする。「ブロックを―・げる」
(2)積み終わる。つみきる。「一日で―・げた」
(3)少しずつおこなう。段階的に成し遂げる。「実績を着実に―・げていく」

積み上げる

つみあげる【積み上げる】
pile[heap,stack]up;accumulate.→英和

積み入れる

つみいれる【積み入れる】
⇒積み込む.

積み出し

つみだし [0] 【積(み)出し】 (名)スル
荷物を積み出すこと。

積み出し港

つみだしこう [4] 【積(み)出し港】
荷物を積み出す港。「石炭の―」

積み出す

つみだ・す [3] 【積(み)出す】 (動サ五[四])
荷物を船・車などに積んで送り出す。出荷する。「早場米を―・す」
[可能] つみだせる

積み卸し

つみおろし [0] 【積(み)降ろし・積(み)卸し】 (名)スル
貨物を船や車などに,積んだり降ろしたりすること。「貨物を―する」

積み夜具

つみやぐ [0] 【積(み)夜具】
遊郭で,遊客が女郎となじみとなったしるしとして贈った新調の夜具を,店先に積んで飾っておいたもの。

積み戻し

つみもどし【積み戻し】
reshipment.

積み戻し

つみもどし [0] 【積(み)戻し】
外国から到着した貨物を,輸入手続きをせずにそのまま外国へ送り出すこと。

積み戻す

つみもどす【積み戻す】
ship[send]back.

積み替え

つみかえ【積み替え(港)】
(a port of) reshipment.

積み替える

つみかえる【積み替える】
reship;transship.→英和

積み替える

つみか・える [4][3] 【積(み)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 つみか・ふ
(1)積んであった物をくずして積み直す。「荷くずれした貨物を―・える」
(2)積んである物を移して別の所に積む。「品物を店のすみに―・える」

積み木

つみき [0] 【積(み)木】
(1)材木を積むこと。
(2)種々の形の木片を積んで,いろいろの物の形を作る遊び。また,それに使うおもちゃ。

積み樽

つみだる [0] 【積み樽】
祝いに酒樽を積み上げて飾ること。また,その樽。

積み残し

つみのこし [0] 【積(み)残し】
積みきれずに一部分を残すこと。比喩的にも用いる。「―の船荷」「―の案件」

積み残す

つみのこす【積み残す】
shut out from shipment;[乗客を]leave behind.

積み残す

つみのこ・す [4] 【積(み)残す】 (動サ五[四])
積みきれずに一部分を残す。比喩的にも用いる。「船が小さくて貨物を―・した」「多くの法案を―・して国会が閉会した」

積み残り

つみのこり【積み残り】
[船の]short shipment;shutout goods;[鉄道の]left-off goods.

積み物

つみもの [0] 【積(み)物】
(1)積み重ねたもの。
(2)祝儀として贈られた酒樽・俵物などを家の前に積み上げたもの。「思ひ��の―/滑稽本・根南志具佐」

積み直す

つみなおす【積み直す】
reload;→英和
[重ね直す]pile over again.

積み石

つみいし [0] 【積(み)石】
(1)積み重ねた石。
(2)建物の柱の下の土台石。礎(イシズエ)。

積み石塚

つみいしづか [4] 【積(み)石塚】
石を積み重ねて築く塚。世界的に墳墓・記念塚・一里塚などに使われるが,日本では主に先史時代の墳墓を指す。石塚。ケルン。

積み立て

つみたて [0] 【積(み)立て】 (名)スル
金銭を積み立てること。「旅行のために―する」

積み立てる

つみたてる【積み立てる】
save;→英和
put[lay]by[aside];reserve.→英和

積み立てる

つみた・てる [4][0] 【積(み)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つみた・つ
(ある目的のために)何回かに分けて貯金する。「修学旅行の費用を―・てる」

積み肥

つみごえ [0] 【積(み)肥】
⇒たいひ(堆肥)

積み荷

つみに [0] 【積(み)荷】
船・車などに積んで運送する荷物。「―を降ろす」

積み荷保険

つみにほけん [4] 【積(み)荷保険】
航海上の事故によって積み荷に生ずる損害の填補を目的とする海上保険。

積み荷書類

つみにしょるい [4] 【積(み)荷書類】
貨物を船で輸出する際,作成される書類。代金決済の時に必要とする。荷為替手形・船荷証券・海上保険証券・送り状などがある。船積み書類。

積み荷案内

つみにあんない [4] 【積(み)荷案内】
契約商品の船積み終了後,荷主が荷受け人に発送する案内状。積み荷の品名・数量・積み出し日・船荷証券番号・手形期限などを記載。

積み荷目録

つみにもくろく [4] 【積(み)荷目録】
輸送貨物の船名・国籍・品名・出荷主・受荷主・個数・重量などの詳細を記入した書類。入港時に船長は入港届・船用品目録などとともに税関に提出しなければならない。積み荷運賃明細目録。

積み込む

つみこ・む [3] 【積(み)込む】 (動マ五[四])
船や車などに荷物を積んで入れる。「船に荷を―・む」
[可能] つみこめる

積み込む

つみこむ【積み込む】
load <a ship with coal> ;→英和
ship;→英和
[船が主語]take in <a cargo> .

積み送り品

つみおくり【積み送り品】
a shipment;→英和
a consignment.→英和
積み送り人 a shipper;→英和
a consignor.→英和

積み過ぎる

つみすぎる【積み過ぎる】
overload <a ship> .→英和
積み過ぎ overloading.

積み重なる

つみかさなる【積み重なる】
be piled up;accumulate.→英和

積み重なる

つみかさな・る [5] 【積(み)重なる】 (動ラ五[四])
(1)上へ上へと物が重なって高くなる。「板が―・る」
(2)次々に物事が重なって大きくなる。「疲労が―・る」「借金が―・る」

積み重ね

つみかさね【積み重ね】
a pile[heap,stack];→英和
an accumulation.

積み重ねる

つみかさ・ねる [5] 【積(み)重ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 つみかさ・ぬ
(1)上へ上へと重ねて高くする。「箱を―・ねる」
(2)物事を何度も繰り返してふやす。「努力を―・ねる」

積み重ねる

つみかさねる【積み重ねる】
pile[heap,stack]up <on> ;accumulate.→英和

積み金

つみきん [2] 【積(み)金】
金銭を蓄えること。また,蓄えた金銭。積立金。貯金。「―ヲシテオイテ家ヲ買ウ/ヘボン(三版)」

積み降ろし

つみおろし [0] 【積(み)降ろし・積(み)卸し】 (名)スル
貨物を船や車などに,積んだり降ろしたりすること。「貨物を―する」

積み降ろし

つみおろし【積み降ろし】
loading and unloading;cargo work (荷役).

積む

つむ【積む】
[積み重ねる]pile[heap,stack](up);→英和
lay <bricks> ;→英和
[積載]load <goods,a ship> ;→英和
ship <goods> ;→英和
[蓄積]accumulate;→英和
store (up);→英和
gain <experience> ;→英和
[練習を]practice;→英和
[供託]deposit.→英和
山と〜 pile <things> in heaps.

積む

つ・む [0] 【積む】 (動マ五[四])
(1)物の上に物を重ねる。「石を―・んで塀を作る」「みかんが山と―・まれている」
(2)乗り物に荷物をのせる。積載する。「貨車に石炭を―・む」「砂利を―・んだトラック」
(3)長い期間をかけて,次第に増やしたり高めたりする。「フランスで修業を―・んだコック」「経験を―・む」「トレーニングを―・む」
(4)(金品を)ためる。また,貯金する。「毎月五円宛(ヅツ)会社の方で預つて―・んで置いて/吾輩は猫である(漱石)」
(5)金銭を相手に渡すべく用意する。「いくら金(カネ)を―・まれてもこの土地は売らない」「保釈金を―・んで保釈される」
(6)「つもる{(1)}」に同じ。「雪が降り―・む」「雪のいとおほく降りたるを,うれしうもまた―・みつるかなと/枕草子 87」
〔「積もる」に対する他動詞〕
[可能] つめる

積もり

つもり [0] 【積(も)り】
〔動詞「積もる」の連用形から〕
(1)前もって考えていること。また,そうしようと思っていること。意図。心ぐみ。「明日中に仕上げる―だ」「近いうちにおうかがいする―です」「うそを言う―はなかった」
(2)あらかじめ計算すること。見積もり。「出発前の―では二,三万円ですむはずだった」
(3)実際はそうではないが,そうなっているような気持ち。「買った―で貯金する」
〔(1)〜(3)は「心算」とも書く〕
(4)酒宴などの席で,最後の酌。それで酒を終わりとすること。おつもり。「これ一本でお―にする」
(5)つもること。重なること。「人の心をのみ動かし,恨みを負ふ―にやありけむ/源氏(桐壺)」
(6)推量。推測。「お前さん,それは―にも知れた事/歌舞伎・四谷怪談」
(7)限度。限り。「はた織女さへ給分の―あり/浮世草子・一代男 3」

積もり書き

つもりがき [0] 【積(も)り書き】
経費をあらかじめ概算して,書き記した書類。見積もり書。

積もり物

つもりもの [0] 【積(も)り物】
(1)かけ算。「鼠承露盤(ネズミソロバン)と云ふ物をたくみ,―,わり物,人の声にしたがつて/浄瑠璃・反魂香」
(2)見積もりで注文を受けたもの。見積もり物。「―一夜に出来る駿河町/柳多留 82」

積もり積もる

つもりつも・る [5] 【積(も)り積(も)る】 (動ラ五[四])
積もった上にさらに積もる。「―・った借金」「白雪の―・りてあらたまの/古今(雑体)」

積もり貯金

つもりちょきん [4] 【積(も)り貯金】
他のことに使ったつもりで,その金額を貯金すること。

積もる

つもる【積もる】
accumulate;→英和
be piled;lie <three inches deep> (雪が).→英和
〜話がある have so much to talk about.

積もる

つも・る [2][0] 【積(も)る】 (動ラ五[四])
(1)上から降ってきた細かな物が積み重なって一面にたまる。「雪が屋根に―・る」「書棚の上にほこりが―・っている」
(2)(形のないものが)たまる。「―・る話に夜のふけるのも忘れた」「―・る恨みを晴らす」
(3)ある状態のままで年月が経過する。「ここら契りかはして―・りぬる年月のほどを/源氏(松風)」
(4)数量を推算する。見積もる。「女郎の身にして十年勤むるうちの損は何ほどか―・り難し/浮世草子・好色盛衰記 1」
(5)推量する。「『まあよく―・つてもみなんし。初回(シヨケエ)からあられもないことを申』/洒落本・駅舎三友」
(6)見くびってだます。一杯くわす。「―・られた,だまされた/浄瑠璃・薩摩歌」
(7)酒宴で,この酌かぎりで酒を終わりにする。おつもりにする。「盃の手もとへ夜の雪の酒―・る―・るといひながらのむ/徳和歌後万載集」
〔「積む」に対する自動詞〕

積り

つもり【積り】
[意向]an intention;→英和
a thought;→英和
a purpose (目的);→英和
a motive (動機);→英和
(an) expectation (予期);→英和
[企て]a design;→英和
an idea.→英和
〜である will;→英和
be going to <do> ;be thinking of <doing> ;mean[expect,intend]to <do> ;have a mind to <do> .…の〜で with a view to <doing> ;in the hope of <doing> ;expecting[believing] <that…> .

積り

つもり [0] 【積(も)り】
〔動詞「積もる」の連用形から〕
(1)前もって考えていること。また,そうしようと思っていること。意図。心ぐみ。「明日中に仕上げる―だ」「近いうちにおうかがいする―です」「うそを言う―はなかった」
(2)あらかじめ計算すること。見積もり。「出発前の―では二,三万円ですむはずだった」
(3)実際はそうではないが,そうなっているような気持ち。「買った―で貯金する」
〔(1)〜(3)は「心算」とも書く〕
(4)酒宴などの席で,最後の酌。それで酒を終わりとすること。おつもり。「これ一本でお―にする」
(5)つもること。重なること。「人の心をのみ動かし,恨みを負ふ―にやありけむ/源氏(桐壺)」
(6)推量。推測。「お前さん,それは―にも知れた事/歌舞伎・四谷怪談」
(7)限度。限り。「はた織女さへ給分の―あり/浮世草子・一代男 3」

積り書き

つもりがき [0] 【積(も)り書き】
経費をあらかじめ概算して,書き記した書類。見積もり書。

積り物

つもりもの [0] 【積(も)り物】
(1)かけ算。「鼠承露盤(ネズミソロバン)と云ふ物をたくみ,―,わり物,人の声にしたがつて/浄瑠璃・反魂香」
(2)見積もりで注文を受けたもの。見積もり物。「―一夜に出来る駿河町/柳多留 82」

積り積る

つもりつも・る [5] 【積(も)り積(も)る】 (動ラ五[四])
積もった上にさらに積もる。「―・った借金」「白雪の―・りてあらたまの/古今(雑体)」

積り貯金

つもりちょきん [4] 【積(も)り貯金】
他のことに使ったつもりで,その金額を貯金すること。

積る

つも・る [2][0] 【積(も)る】 (動ラ五[四])
(1)上から降ってきた細かな物が積み重なって一面にたまる。「雪が屋根に―・る」「書棚の上にほこりが―・っている」
(2)(形のないものが)たまる。「―・る話に夜のふけるのも忘れた」「―・る恨みを晴らす」
(3)ある状態のままで年月が経過する。「ここら契りかはして―・りぬる年月のほどを/源氏(松風)」
(4)数量を推算する。見積もる。「女郎の身にして十年勤むるうちの損は何ほどか―・り難し/浮世草子・好色盛衰記 1」
(5)推量する。「『まあよく―・つてもみなんし。初回(シヨケエ)からあられもないことを申』/洒落本・駅舎三友」
(6)見くびってだます。一杯くわす。「―・られた,だまされた/浄瑠璃・薩摩歌」
(7)酒宴で,この酌かぎりで酒を終わりにする。おつもりにする。「盃の手もとへ夜の雪の酒―・る―・るといひながらのむ/徳和歌後万載集」
〔「積む」に対する自動詞〕

積ん読

つんどく [0] 【積ん読】
〔「積んで置く」に言いかけた洒落〕
書物を買い集めるだけで,読まずに積み重ねておくこと。

積上げる

つみあ・げる [4] 【積(み)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 つみあ・ぐ
(1)積み重ねて高くする。「ブロックを―・げる」
(2)積み終わる。つみきる。「一日で―・げた」
(3)少しずつおこなう。段階的に成し遂げる。「実績を着実に―・げていく」

積丹半島

しゃこたんはんとう 【積丹半島】
北海道南西部,日本海に突出する半島。海蝕崖が発達する。沿岸一帯はニセコ積丹小樽海岸国定公園に属する景勝地。

積乱雲

せきらんうん [3] 【積乱雲】
巨大な山もしくは塔のように垂直方向に発達した濃密な雲。この雲の下は大変暗く,雲底の形は乱れており,しばしば降雨を伴う。入道雲。

積乱雲

せきらんうん【積乱雲】
a cumulonimbus.

積出し

つみだし【積出し】
shipment.→英和
積み出す ship;→英和
send;→英和
forward.→英和
‖積出港 a port of shipment.

積出し

つみだし [0] 【積(み)出し】 (名)スル
荷物を積み出すこと。

積出し港

つみだしこう [4] 【積(み)出し港】
荷物を積み出す港。「石炭の―」

積出す

つみだ・す [3] 【積(み)出す】 (動サ五[四])
荷物を船・車などに積んで送り出す。出荷する。「早場米を―・す」
[可能] つみだせる

積分

せきぶん [0] 【積分】
〔integral〕 (名)スル
定積分のこと。また不定積分のこと。積分を求めることを積分するという。
→定積分
→不定積分

積分

せきぶん【積分(学)】
《数》integral calculus.〜する integrate.→英和

積分学

せきぶんがく [3] 【積分学】
関数の積分の計算法とその性質を研究する数学の一分科。

積分定数

せきぶんていすう [5] 【積分定数】
不定積分に含まれる任意の定数。

積分方程式

せきぶんほうていしき [7] 【積分方程式】
未知関数の積分を含む方程式。

積功累徳

しゃっくるいとく シヤク― [1] 【積功累徳】
〔仏〕 修行に励み,功徳を積みかさねること。

積卸し

つみおろし [0] 【積(み)降ろし・積(み)卸し】 (名)スル
貨物を船や車などに,積んだり降ろしたりすること。「貨物を―する」

積善

せきぜん [0] 【積善】
〔「しゃくぜん」とも〕
善行を多くつみ重ねること。また,そのつみ重ねた善行。
⇔積悪

積善

しゃくぜん 【積善】
⇒せきぜん(積善)

積堆

せきたい [0] 【積堆】 (名)スル
「堆積(タイセキ)」に同じ。「雪花の…山上に―するときは,雪崩となりて/西国立志編(正直)」

積塔

しゃくとう [0] 【積塔・石塔】
(1)供養などのため,塔の形に小石を積んだもの。
(2)「積塔会(エ)」の略。

積塔会

しゃくとうえ [3] 【積塔会】
陰暦二月一六日,検校・勾当・座頭などが,京都高倉仏光寺上ルの清聚庵に集まり,当道の祖神である雨夜尊(アマヨノミコト)をまつって平曲を語った法会(ホウエ)。その後,東河原で石の塔を積み,雨夜尊に手向けるのでこの名がある。積塔。

積夜具

つみやぐ [0] 【積(み)夜具】
遊郭で,遊客が女郎となじみとなったしるしとして贈った新調の夜具を,店先に積んで飾っておいたもの。

積学

せきがく [0] 【積学】
学問の功を積むこと。また,その人。

積層

せきそう [0] 【積層】
幾層にも層を重ねること。

積層乾電池

せきそうかんでんち [7] 【積層乾電池】
扁平なマンガン乾電池のユニットを幾層も重ねて,高い電圧を得られるようにしたもの。

積層材

せきそうざい [3] 【積層材】
薄板を数枚重ね合わせ,加熱・圧縮して接着した強化木材。木材の不均一性がなくなり,伸縮・変形が少ない。積層板。

積層板

せきそうばん [0] 【積層板】
⇒積層材

積年

せきねん [0] 【積年】
長い年月。多年。「―の努力が実を結ぶ」「―の鬱憤を晴らす」

積年の

せきねん【積年の】
<evils> of long standing[many years].

積弊

せきへい [0] 【積弊】
長い間につもり重なった悪いならわし。多年にわたる弊害。「年来の―を除く」

積怒

せきど [1] 【積怒】
つもりつもった怒り。積憤。

積怨

せきえん [0] 【積怨】
つもり重なる恨み。「―を晴らす」

積悪

しゃくあく [0] 【積悪】
⇒せきあく(積悪)

積悪

せきあく [0] 【積悪】
〔「しゃくあく」とも〕
長い間積み重ねた悪事。
⇔積善

積憂

せきゆう [0] 【積憂】
つもりつもった,つらい思い。

積戻し

つみもどし [0] 【積(み)戻し】
外国から到着した貨物を,輸入手続きをせずにそのまま外国へ送り出すこと。

積日

せきじつ [0] 【積日】
多くの日数を経ること。多くの日々。

積替える

つみか・える [4][3] 【積(み)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 つみか・ふ
(1)積んであった物をくずして積み直す。「荷くずれした貨物を―・える」
(2)積んである物を移して別の所に積む。「品物を店のすみに―・える」

積木

つみき【積木】
[玩具](building) blocks; <英> bricks.

積木

つみき [0] 【積(み)木】
(1)材木を積むこと。
(2)種々の形の木片を積んで,いろいろの物の形を作る遊び。また,それに使うおもちゃ。

積極

せっきょく セキ― [0] 【積極】
〔positive〕
(1)事物に対してこれを肯定し進んではたらきかけること。自分から進んで事をすること。
(2)「陽極」に同じ。[ヘボン(二版)]
⇔消極
[派生] ――さ(名)

積極性

せっきょくせい セキ― [0] 【積極性】
進んで事を行う性質。「―に欠ける」

積極的

せっきょく【積極的(な)】
positive;→英和
active;→英和
constructive.→英和
〜的に援助する give positive aid <to> .〜性 positiveness.→英和

積極的

せっきょくてき セキ― [0] 【積極的】 (形動)
物事に対し自分から進んではたらきかけるさま。
⇔消極的
「―に発言する」

積極的概念

せっきょくてきがいねん セキ― [7] 【積極的概念】
⇒肯定的概念(コウテイテキガイネン)

積極財産

せっきょくざいさん セキ― [5] 【積極財産】
預金・債権・固定資産など,金銭的価値のある財産の総体。
⇔消極財産

積残し

つみのこし [0] 【積(み)残し】
積みきれずに一部分を残すこと。比喩的にも用いる。「―の船荷」「―の案件」

積残す

つみのこ・す [4] 【積(み)残す】 (動サ五[四])
積みきれずに一部分を残す。比喩的にも用いる。「船が小さくて貨物を―・した」「多くの法案を―・して国会が閉会した」

積毀

せっき セキ― [1] 【積毀】
多くのそしり。たびかさなる批難。

積水

せきすい [0] 【積水】
集まりたたえられた水。海水・湖水などをいう。

積物

つみもの [0] 【積(み)物】
(1)積み重ねたもの。
(2)祝儀として贈られた酒樽・俵物などを家の前に積み上げたもの。「思ひ��の―/滑稽本・根南志具佐」

積痾

せきあ [1] 【積痾】
長い間わずらっている病気。宿痾。

積石

つみいし [0] 【積(み)石】
(1)積み重ねた石。
(2)建物の柱の下の土台石。礎(イシズエ)。

積石塚

つみいしづか [4] 【積(み)石塚】
石を積み重ねて築く塚。世界的に墳墓・記念塚・一里塚などに使われるが,日本では主に先史時代の墳墓を指す。石塚。ケルン。

積立て

つみたて [0] 【積(み)立て】 (名)スル
金銭を積み立てること。「旅行のために―する」

積立てる

つみた・てる [4][0] 【積(み)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つみた・つ
(ある目的のために)何回かに分けて貯金する。「修学旅行の費用を―・てる」

積立ファンド

つみたてファンド [5] 【積立―】
一定額を定期的に積み立て,収益分配金も全額再投資する仕組みの継続投資専用の追加型株式投資信託。

積立定期預金

つみたてていきよきん [8] 【積立定期預金】
満期日および預入期限を定め,一定の期間内に何回かに分けて預け入れることでまとまった貯蓄をする目的の預金。

積立方式

つみたてほうしき [5] 【積立方式】
毎年の積立金と積立金運用利子で将来の給付をまかなう,社会保険などの財政方式。国民年金・厚生年金保険・共済年金保険などが代表的。
→修正積立方式

積立金

つみたて【積立金】
a reserve fund;money reserved <for> .積立貯金 installment savings.別途積立金 a special reserve.

積立金

つみたてきん [0] 【積立金】
(1)積み立てた金。少しずつ何回かにわけて蓄えた金銭。つみきん。
(2)企業が,利益金の一部を留保して資本として蓄積するもの。法定準備金(利益準備金)と任意準備金に分けられる。

積算

せきさん [0] 【積算】 (名)スル
(1)数値を次々に加え合わせていくこと。また,その合計。累計。「各支店の売上高を―する」
(2)事業などに必要な費用を見積もりで計算すること。建築で,設計図書に基づき工事費を計算して予測すること。みつもり。

積算

せきさん【積算】
addition.→英和
〜する add up.

積算温度

せきさんおんど [5] 【積算温度】
植物の生育や融雪量を表す指標で,日平均気温と基準温度(目的により異なる)の差をある期間にわたって合計したもの。

積算計

せきさんけい [0] 【積算計】
測定量を時間的に,または一定量ごとに区切り,これらを足し合わせて総量を指示する計器。電力量計・ガス-メーター・水道メーターなどに用いる。

積算電力計

せきさんでんりょくけい [0] 【積算電力計】
ある期間に使われた電力量を積算して指示する計器。電力量計。

積累

せきるい [0] 【積累】 (名)スル
つもり重なること。積み重ねること。累積。「反復―するときは/西国立志編(正直)」

積羽

せきう [1] 【積羽】
積み重ねた鳥の羽。

積習

せきしゅう [0] 【積習】 (名)スル
長いあいだ習い続けること。また,昔からのならわし。「又さる事やあらんと定めなき憑みに―して/太平記 16」

積翠

せきすい [0] 【積翠】
重なりあっているみどり。青々とした山や海などをいう。

積聚

しゃくじゅ 【積聚】
さしこみ。癪(シヤク)。また,癇癪。「葵御前も常に―の愁へあつて/浄瑠璃・布引滝」

積聚

せきしゅう 【積聚】 ・ ―シフ 【積集】
つもり集まること。つみ集めること。

積聚説

しゃくじゅうせつ [3] 【積聚説】
インド哲学の宇宙論の一。無数に存在する地・水・火・風の四元素が結合集積して世界が構成されるとする多元的・唯物論的宇宙観。バイシェーシカ学派がその代表。一より多への展開を説く転変説に対する。

積肥

つみごえ [0] 【積(み)肥】
⇒たいひ(堆肥)

積荷

つみに [0] 【積(み)荷】
船・車などに積んで運送する荷物。「―を降ろす」

積荷

つみに【積荷】
a load;→英和
a freight;→英和
a cargo (船・飛行機の).→英和
〜する load <goods,a ship> ;ship <goods> .→英和
〜を降ろす unload;→英和
discharge <cargo> .→英和
‖積荷保険 cargo insurance.

積荷保険

つみにほけん [4] 【積(み)荷保険】
航海上の事故によって積み荷に生ずる損害の填補を目的とする海上保険。

積荷書類

つみにしょるい [4] 【積(み)荷書類】
貨物を船で輸出する際,作成される書類。代金決済の時に必要とする。荷為替手形・船荷証券・海上保険証券・送り状などがある。船積み書類。

積荷案内

つみにあんない [4] 【積(み)荷案内】
契約商品の船積み終了後,荷主が荷受け人に発送する案内状。積み荷の品名・数量・積み出し日・船荷証券番号・手形期限などを記載。

積荷目録

つみにもくろく [4] 【積(み)荷目録】
輸送貨物の船名・国籍・品名・出荷主・受荷主・個数・重量などの詳細を記入した書類。入港時に船長は入港届・船用品目録などとともに税関に提出しなければならない。積み荷運賃明細目録。

積貯

せきちょ [1] 【積貯】 (名)スル
たくわえること。積蓄。「書籍を―するも,百聞或は一見に若かず/真善美日本人(雪嶺)」

積載

せきさい [0] 【積載】 (名)スル
車両・船舶などに荷物を積むこと。「貨物を―した車両」

積載する

せきさい【積載する】
load;→英和
carry;→英和
take <on,in> (船に).→英和
積載量 carrying capacity.

積載荷重

せきさいかじゅう [5] 【積載荷重】
人や物の重量など,建物の床に加わる荷重。建築物の構造計算に用いる。活荷重。

積載量

せきさいりょう [3] 【積載量】
船舶・車両に積み込める貨物の重量。

積込み

つみこみ【積込み】
loading;shipping (船の);→英和
shipment.→英和
積込み値段 a free on board[F.O.B.]price.

積込む

つみこ・む [3] 【積(み)込む】 (動マ五[四])
船や車などに荷物を積んで入れる。「船に荷を―・む」
[可能] つみこめる

積送

せきそう [0] 【積送】 (名)スル
貨物を貨車などで積んで送ること。「地方へ―する品」

積重なる

つみかさな・る [5] 【積(み)重なる】 (動ラ五[四])
(1)上へ上へと物が重なって高くなる。「板が―・る」
(2)次々に物事が重なって大きくなる。「疲労が―・る」「借金が―・る」

積重ねる

つみかさ・ねる [5] 【積(み)重ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 つみかさ・ぬ
(1)上へ上へと重ねて高くする。「箱を―・ねる」
(2)物事を何度も繰り返してふやす。「努力を―・ねる」

積量

せきりょう [0] 【積量】
「積載量(セキサイリヨウ)」に同じ。

積金

つみきん [2] 【積(み)金】
金銭を蓄えること。また,蓄えた金銭。積立金。貯金。「―ヲシテオイテ家ヲ買ウ/ヘボン(三版)」

積降ろし

つみおろし [0] 【積(み)降ろし・積(み)卸し】 (名)スル
貨物を船や車などに,積んだり降ろしたりすること。「貨物を―する」

積集

せきしゅう 【積聚】 ・ ―シフ 【積集】
つもり集まること。つみ集めること。

積集合

せきしゅうごう 【積集合】
⇒交(マジ)わり(3)

積雨

せきう [1] 【積雨】
長く降り続く雨。長雨。淫雨(インウ)。「―始めて晴る/日乗(荷風)」

積雪

せきせつ【積雪】
積雪(120センチ) (The) snow (lay 120cm deep).→英和
積雪量 a snowfall.→英和

積雪

せきせつ [0] 【積雪】
降り積もった雪。気象観測では,観測所の周囲の地面の半分以上が雪でおおわれた状態。

積雲

せきうん【積雲】
a cumulus.→英和

積雲

せきうん [0] 【積雲】
垂直方向にわき立ち,一般に濃密で輪郭がはっきりしている孤立した雲。底辺はほぼ平らで,上辺はドーム状になっている。太陽の光を受けると白く輝いて見える。綿雲(ワタグモ)。むくむく雲。

積鬱

せきうつ [0] 【積鬱】
(1)心につもる心配や憂鬱。「―を散ずる/当世書生気質(逍遥)」
(2)天気が連日晴れやかでなく,うっとうしいこと。[運歩色葉集]

えい [1] 【穎】
(1)イネ科植物の花序にある小形でうろこ状の苞葉(ホウヨウ)の総称。花を包む内・外花穎と小穂を包む二個の苞穎(ホウエイ)より成る。
(2)稲の穂を田租とするときの呼び名。

かび 【牙・穎】
(1)植物の芽。「葦―の如く/古事記(上訓)」
(2)〔「かひ」とも〕
植物,特に稲の穂。また,穂先。「初穂をば千―八百―に奉り置きて/祝詞(祈年祭)」

穎割

かいわり カヒ― [0] 【貝割(り)・卵割(り)・穎割(り)】
(1)二枚貝が開いたような形。また,卵が二つに割れたような形。
(2)「かいわれ」に同じ。
(3)端を{(1)}のように結ぶ帯の結び方。
(4)広袖の袖口を真ん中でくくったもの。十六ささげ。
(5)スズキ目の海魚。全長30センチメートルほど。アジ類の一種。体は卵円形で,著しく側扁する。体色は青みを帯びた銀白色。食用にして美味。本州中部以南に広く分布。ヒラアジ。

穎割り

かいわり カヒ― [0] 【貝割(り)・卵割(り)・穎割(り)】
(1)二枚貝が開いたような形。また,卵が二つに割れたような形。
(2)「かいわれ」に同じ。
(3)端を{(1)}のように結ぶ帯の結び方。
(4)広袖の袖口を真ん中でくくったもの。十六ささげ。
(5)スズキ目の海魚。全長30センチメートルほど。アジ類の一種。体は卵円形で,著しく側扁する。体色は青みを帯びた銀白色。食用にして美味。本州中部以南に広く分布。ヒラアジ。

穎割れ

かいわれ カヒ― [0] 【貝割れ・穎割れ】
(1)芽を出したばかりの頃,貝殻を開いたように二枚の子葉を開いている幼い植物。かいわり。
(2)貝割り菜のこと。

穎割れ大根

かいわれだいこん カヒ― [5] 【穎割れ大根】
ダイコンの種子を容器などに密に播いて徒長させたもの。子葉が開いた頃に収穫。辛みがあり,サラダや汁の実などにする。

穎悟

えいご [1] 【穎悟】 (名・形動)[文]ナリ
すぐれて悟りのはやいこと。賢いこと。また,そのさま。「資性―」「その才思の―なると専精勉強の力とに由り/西国立志編(正直)」

穎才

えいさい [0] 【英才・穎才】
すぐれた才能。また,その持ち主。秀才。

穎敏

えいびん [0] 【穎敏】 (名・形動)[文]ナリ
「鋭敏{(2)}」に同じ。「改革家は―にして進て取るものなり/文明論之概略(諭吉)」

穎果

えいか [1] 【穎果】
乾果の一種。果皮は薄い皮質で種皮と密着し,熟しても裂開しない。イネ科の果実。穀果。

穎脱

えいだつ [0] 【穎脱】 (名)スル
〔「史記(平原君伝)」による。袋に入れた錐(キリ)の先が袋を突き抜けて表に出るように〕
才能が群を抜いて,すぐれていること。脱穎。「―した才」

穎銭

えいせん 【穎銭】
穀物の代わりに税として納めた銭。永銭。

穏し

おだ・し 【穏し】 (形シク)
おだやかだ。平穏である。「世をも―・しう二十余年たもつたりしなり/平家 8」

穏ひ

おだい オダヒ 【穏ひ】 (形動ナリ)
おだやかなさま。平安なさま。「汝等(イマシタチ)も安く―に侍りて/続紀(天平神護一宣命)」

穏ひか

おだいか オダヒ― 【穏ひか】 (形動ナリ)
「おだやか」の古形。漢文訓読語。「尊,何如に。想ふに―にか/日本書紀(推古訓)」

穏ひし

おだい・し オダヒシ 【穏ひし】 (形シク)
おだやかだ。平安である。おだし。「いそしみあきらけみ―・しみたのもしみ思ほしつつ/続紀(宝亀二)」

穏やか

おだやか [2] 【穏やか】 (形動)[文]ナリ
〔古くは「おだひか」〕
(1)静かで平穏無事なさま。やすらか。「―な海」「―な気候」「心中(シンチユウ)―でない」
(2)落ち着いていておとなしいさま。「―な人柄」
(3)やり方や考え方などが穏当であるさま。「―に話す」「―でないことを言う」
[派生] ――さ(名)

穏やかな

おだやかな【穏やかな】
calm;→英和
quiet;→英和
peaceful;→英和
gentle;→英和
moderate (穏当);→英和
reasonable (適当).→英和
穏やかに calmly;quietly;→英和
peacefully.→英和
穏やかになる calm[quiet]down.穏やかでない disquieting;ill-contented;not fit <for you to say> .

穏便

おんびん ヲン― [0] 【穏便】 (名・形動)[文]ナリ
(1)事件を処理する方法や態度がおだやかなこと。表立たないように,内々で処理する・こと(さま)。「―な処置」「事を―にすます」
(2)手軽で都合のよいさま。「―のところに坐禅す/正法眼蔵」

穏便な

おんびん【穏便な(に)】
peaceful(ly);→英和
quiet(-ly);→英和
amicable(-bly)(円満に);→英和
private(-ly)(内々に).→英和

穏健

おんけん ヲン― [0] 【穏健】 (名・形動)[文]ナリ
(考え方などが)行き過ぎがなく,おだやかで落ち着いている・こと(さま)。
⇔過激
「―な思想」
[派生] ――さ(名)

穏健な

おんけん【穏健な】
moderate <opinion> ;→英和
sound;→英和
sensible.→英和
〜派 the moderates.

穏和

おんわ ヲン― [0] 【温和・穏和】 (名・形動)[文]ナリ
(1)(気候が)暖かで,おだやかな・こと(さま)。「気候の―な土地」
(2)(性質などが)おだやかでおとなしい・こと(さま)。「―な性格の人」
[派生] ――さ(名)

穏婆

おんば ヲン― 【穏婆】
産婆。「近きほとりに―の有りしを呼びに遣はし/ひとりね」

穏座

おんざ ヲン― 【穏座】
(1)節宴や大饗(タイキヨウ)などの正式の宴のあとに設けられるくつろいだ席。穏の座。「上卿以下―に着く/西宮記」
→宴座
(2)食事で,最後に出る食物。[日葡]
(3)時期に遅れてとれる果物や野菜。

穏座の初物

おんざのはつもの ヲン― 【穏座の初物】
時期に遅れて実るため,初物と同じくらいに珍重される果物や野菜。終わり初物。「七十におよんで分知といはるるは,誠に―なり/浮世草子・色三味線」

穏当

おんとう ヲンタウ [0] 【穏当】 (名・形動)[文]ナリ
(1)物事に無理がなく理屈にもかなっている・こと(さま)。妥当。「―な処置」「―を欠く」
(2)従順でおとなしい・こと(さま)。「優しくつて―で/照葉狂言(鏡花)」
[派生] ――さ(名)

穏当な

おんとう【穏当な】
proper (適当);→英和
reasonable <claim> ;→英和
gentle;→英和
mild.→英和
〜でない unreasonable.→英和

穏静

おんせい ヲン― [0] 【温静・穏静】 (名・形動)[文]ナリ
落ち着いていて穏やかな・こと(さま)。「何を以て心情の―を感ぜん/欺かざるの記(独歩)」

穢い

きたな・い [3] 【汚い・穢い】 (形)[文]ク きたな・し
(1)よごれていて不快な感じを与える。「―・い手」「―・い部屋」
(2)粗暴・ぞんざいで不快な感じを与える。きちんとしていなくて乱雑だ。「字が―・い」「机の上が―・い」
(3)下品である。野卑である。「―・い言葉でののしる」
(4)物に執着する気持ちが強い。欲が深い。けちである。「意地が―・い」「金に―・い」
(5)公明正大でない。あくどくて醜悪だ。「―・いやり方」
(6)いさぎよくない。卑怯(ヒキヨウ)である。「―・しや,返せ返せといふやから多かりけれども/平家 7」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

穢し

けが・し 【穢し】 (形シク)
けがらわしい。「年ふれば―・しきみぞにおちぶれて/散木奇歌集」

穢し

きたな・し 【汚し・穢し】 (形ク)
⇒きたない

穢す

けが・す [2][0] 【汚す・穢す】 (動サ五[四])
(1)清らかなものや美しいものをきたなくする。「聖域を―・す」「滝壺(タキツボ)を―・さじとや/平家 5」
(2)名誉や名声に傷をつける。そこなう。「家名を―・す」
(3)分に過ぎた地位につく。自分のことについてへりくだっていうことが多い。「会長の席を―・す」「神崎遊女宮木は後拾遺集を―・す/十訓 7」
(4)女性を犯す。
〔「けがれる」に対する他動詞〕
[可能] けがせる

穢らふ

けがら・う ケガラフ 【穢らふ】 (動ハ四)
〔動詞「けがる」に接尾語「ふ」の付いた語〕
(1)けがれに触れる。「かく―・ひたればとまるべきにもあらず/蜻蛉(中)」
(2)喪に服する。「故宮の御方につけつつ,さるべき殿ばら―・ひ給へり/栄花(嶺の月)」
(3)「死ぬ」の婉曲表現。「ある大徳のけさひきかけたりしままに,やがて―・ひにしかば/蜻蛉(上)」

穢らわしい

けがらわし・い ケガラハシイ [5] 【汚らわしい・穢らわしい】 (形)[文]シクけがらは・し
そのものがけがれていて,こちらまでけがれてしまいそうな感じをいう。
(1)きたならしくて不快だ。醜悪でいとわしい。「そんな話は聞くのも―・い」
(2)(死・疫病・出産・月経などによって)不浄だ。清浄でない。「吾が身の―・しきものを滌(アラ)ひ去(ス)てむとのたまひて/日本書紀(神代上訓)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

穢る

けが・る 【汚る・穢る】 (動ラ下二)
⇒けがれる

穢れ

けがれ [3][0] 【汚れ・穢れ】
(1)けがれること。特に精神的にみにくいこと。よくないこと。「この世の―に染まる」「―を知らない純真な少年」
(2)名誉をけがすこと。「家名の―」
(3)死・疫病・出産・月経などによって生じると信じられている不浄。罪・災いとともに,共同体に異常をもたらす危険な状態とみなされ,避け忌まれる。

穢れる

けが・れる [3][0] 【汚れる・穢れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 けが・る
きたない状態になる。多く,観念的・内面的なきたなさをいう。
(1)正しさ・清潔さ・清らかさを失う。神聖さがそこなわれる。「身も心も―・れてしまった」「―・れた金を受け取る」
(2)女性が貞操を失う。
(3)服喪・月経・出産などのために,不浄になる。「よべより―・れさせ給ひて/源氏(浮舟)」
〔「けがす」に対する自動詞〕

穢土

えど ヱ― [1] 【穢土】
(1)〔仏〕
〔汚れた国土の意〕
煩悩(ボンノウ)のある世界。凡夫の住むこの世。現世。
⇔浄土
「厭離(オンリ)―」
(2)大便。糞。「四条の北なる小路に―をまる/宇治拾遺 2」

穢貊

わいばく 【濊貊・穢貊】
古代,中国東北部から朝鮮北東部にかけて居住していた種族。ツングース系といわれ,狩猟・牧畜を主とし農耕も行なっていた。その中から夫余(フヨ)・高句麗などが出た。
〔濊貊は「かいはく」とも読む〕

穢身

えしん ヱ― [0][1] 【穢身】
〔仏〕 けがれた身。凡夫の身。

じょう ジヤウ 【穣】
数の単位。�(ジヨ)(秭(シ))の一万倍,すなわち一〇の二八乗。[塵劫記]

穣穣

じょうじょう ジヤウジヤウ [0] 【穣穣】 (ト|タル)[文]形動タリ
穀物が豊かに実るさま。「麦穂―として登熟し/八十日間世界一周(忠之助)」

ひつじ ヒツヂ 【穭】
〔室町時代のころまでは「ひつち」〕
刈り取ったあとの株からのび出す稲。ひこばえ。[季]秋。「刈れる田に生ふる―のほに出でぬは/古今(秋下)」

穭生え

ひつじばえ ヒツヂ― [0] 【穭生え】
(1)刈り取ったあとの株から稲がのび出すこと。また,その稲。
(2)転じて,剃(ソ)り落とした毛髪が再び生えはじめている状態。「―の眉毛(マミエ)がりきんだばかりで/滑稽本・浮世風呂 2」

穭田

ひつじだ ヒツヂ― 【穭田】
穭が一面にのび出た田。[季]秋。《―を犬は走るや畦を行く/虚子》

けつ [1] 【穴】
⇒つぼ(壺)□二□(1)

あな【穴】
(1) a hole;→英和
an opening;→英和
a gap;→英和
an eye (針の).→英和
(2)[ほら穴]a cave;→英和
a hollow.→英和
(3)[獣の]a lair;→英和
a den;→英和
a burrow.→英和
〜をあける make a hole <in the wall,in one's capital> .
〜をふさぐ stop (up) a hole;fill (up) a gap.〜をあてる pick a dark horse (競馬で).

けつ [0] 【尻・穴】
(1)〔「あな」の意から〕
俗に「しり」「うしろ」をいう。
(2)俗に「最後」のこと。びり。「―から三番目」
(3)男色。「―をするまねには孟母こまる也/柳多留 43」

あな [2] 【穴・孔】
(1)
 (ア)くぼんだ所。穴ぼこ。鼻や耳の穴,陰門についてもいう。「―を掘る」「―だらけの道路」
 (イ)反対側まで突き抜けてあいている空所。「針の―」「―を通す」
(2)ほらあな。また,動物の巣穴。「熊の―」
(3)欠けたり抜けたりしているものや所。
 (ア)金銭上の欠損。損失。「帳簿の―を埋める」
 (イ)必要な人員が欠けたためにできた空白。あいた地位。「けがをした選手の―を埋める」「舞台に―があく」
(4)隠れ場所。「何処か―でも出来たんぢやないかね/浮雲(四迷)」
(5)一般の人に知られていない,利益のある事柄や場所。穴場。
(6)(競馬・競輪などで)
 (ア)番狂わせの決着。配当の大きい決着。「―を当てる」「大―が出る」
 (イ)穴馬(アナウマ)のこと。
(7)芝居用語。「土間」と称する枡形の客席。
(8)墓穴。「死なむ日は―を同じくして共に埋むべし/三宝絵詞(中)」
(9)江戸時代の流行語。人や世間の内情や裏面。うがち。通(ツウ)。「世間の―を能く知つて/滑稽本・根南志具佐」

穴ぼこ

あなぼこ [3][0] 【穴ぼこ】
穴。くぼみ。「―だらけの道路」

穴一

あないち 【穴一】
近世の子供の遊び。地面にあけた小穴に,1メートルほど離れた線外から銭あるいは小石などを投げ,穴に入ったものを勝ちとする。穴打ち。銭(ゼニ)打ち。

穴倉

あなぐら [0] 【穴蔵・穴倉・窖】
(1)地下に穴を掘って,物を蓄えておく所。
(2)居住したり,仕事場にしたりする地下室。

穴兎

あなうさぎ [3] 【穴兎】
ウサギの一種。家畜のカイウサギの原種。体長45センチメートルほど。深く掘った穴を使って生活している。ヨーロッパから北アフリカに分布。

穴冠

あなかんむり [3] 【穴冠】
漢字の冠の一。「空」「究」などの「穴」の部分。

穴埋め

あなうめ [0][4] 【穴埋め】 (名)スル
(1)穴を埋めること。
(2)金銭上の欠損を補うこと。また,償いをすること。「損害を―する」
(3)足りないところや欠けているところを補うこと。また,人員の補充。「―記事」「退職者の―」

穴埋め

あなうめ【穴埋め】
a stopgap.→英和
〜する fill a gap;→英和
make up a loss.→英和

穴場

あなば [0] 【穴場】
人のあまり知らない,いいところ。あな。「はぜ釣りの―」「秋の行楽の―」

穴塞ぎ

あなふさぎ【穴塞ぎ】
a stopgap.→英和

穴子

あなご【穴子】
a conger (eel).

穴子

あなご [0] 【穴子】
ウナギ目アナゴ科の海魚の総称。全長50〜90センチメートルで,1.5メートルに達する種もある。体はほぼ円柱状,尾部は側扁する。鱗(ウロコ)がなく,腹びれもない。日本近海に約二〇種がいて,マアナゴ・クロアナゴ・ギンアナゴなどは食用とする。[季]夏。

穴守稲荷

あなもりいなり 【穴守稲荷】
東京都大田区羽田にある稲荷神社。祭神は豊受大神(トヨウケノオオカミ)。開運招福の神。

穴居

けっきょ [1] 【穴居】 (名)スル
自然のほら穴や掘った穴を住居として生活すること。「竜動(ロンドン)橋の下に到れば―する貧民ありて/緑簑談(南翠)」

穴居

けっきょ【穴居】
cave dwelling.‖穴居時代 the cave period[age].穴居人 a caveman.

穴山

あなやま 【穴山】
姓氏の一。

穴山梅雪

あなやまばいせつ 【穴山梅雪】
(1541-1582) 戦国時代の武田氏の武将。名は信君。母は武田信玄の姉,妻は信玄の女(ムスメ)。駿河江尻城主。武田家滅亡の直前徳川家康に降り,安土で織田信長に謁し,本能寺の変の後,一揆勢に殺された。

穴布

あなめ [0] 【穴布】
褐藻類コンブ目の海藻。北海道周辺の海底の岩上に生育。葉状体はうすい革質で,楕円形。多数の孔(アナ)がある。カリウムやアルギン酸の原料とされた。

穴惑い

あなまどい [3] 【穴惑い】
秋の彼岸を過ぎても,冬眠のため穴にこもらないでいる蛇。[季]秋。《―顧みすれば居ずなんぬ/阿波野青畝》

穴戸

あなと 【穴門・穴戸】
〔「あなど」とも〕
関門海峡の古名。また,長門国一帯の古名。

穴掘り

あなほり [4][3] 【穴掘り】
(1)穴を掘ること。
(2)埋葬時,墓の穴を掘ること。また,その役。多く,講中や親戚がそれに当たる。
(3)アナグマの異称。

穴掘り大工

あなほりだいく [5] 【穴掘り大工】
木材に枘(ホゾ)穴を掘る仕事だけをした大工。

穴明き銭

あなあきせん [0] 【穴明き銭】
丸または四角の穴のあいている硬貨。主に,江戸時代の硬貨についていう。

穴沢流

あなざわりゅう アナザハリウ 【穴沢流】
薙刀(ナギナタ)・長太刀(ナガダチ)・棒術の一派。祖は穴沢主殿助盛秀。

穴熊

あなぐま [0] 【穴熊】
(1)イタチ科の哺乳類。胴は淡黄褐色,四肢は黒色。顔に白と黒のはっきりした帯がある。タヌキとよく混同されるが,手の爪が強大で,毛は荒く硬い。森林に深い穴を掘ってすむ。毛は毛筆・刷毛(ハケ)の材料となる。ヨーロッパ・アジア・日本に分布。「むじな」と呼ぶ地方もある。ササグマ。マミ。アナホリ。
(2)将棋の戦法の一。王将を自陣の隅に囲うもの。

穴熊

あなぐま【穴熊】
a badger.→英和

穴燕

あなつばめ [3] 【穴燕】
アマツバメ目のアナツバメ類の鳥の総称。全長9〜13センチメートル。形はツバメに似る。洞穴内に集団営巣する種が多い。ショクヨウアナツバメが唾液で植物片や羽毛を固めて作った巣は「燕窩(エンカ)・(イエンウオー)」と呼ばれ,中国料理で珍重される。東南アジアからオーストラリア北部にかけて分布。

穴狙い

あなねらい [3] 【穴狙い】
競馬・競輪などで,予想外の当たりをねらって金をかけること。また,それをする人。

穴番

あなばん [0] 【穴番】
歌舞伎劇場で,舞台下で迫出(セリダシ)や回り舞台の操作などを担当する人。奈落(ナラク)番。

穴痔

あなじ [2][0] 【穴痔】
「痔瘻(ジロウ)」に同じ。

穴窯

あながま [0] 【穴窯】
焼き物用窯の一。丘の斜面を掘り下げて上部を土で覆ったトンネル形のもの。最も古い形式。

穴籠り

あなごもり [3] 【穴籠り】 (名)スル
動物が土中の穴や木の洞(ホラ)にこもって冬を越すこと。

穴糸

あないと [0] 【穴糸】
穴かがり・ボタンつけ・レース編みなどに用いる三本縒(ヨ)りの太い絹糸。

穴縢り

あなかがり [3] 【穴縢り】
ボタン・ひもなどを通す穴がほつれないように縁をかがり縫うこと。

穴蔵

あなぐら [0] 【穴蔵・穴倉・窖】
(1)地下に穴を掘って,物を蓄えておく所。
(2)居住したり,仕事場にしたりする地下室。

穴蔵

あなぐら【穴蔵】
a cellar.→英和

穴蜂

あなばち [2] 【穴蜂】
膜翅目ジガバチ科に属する大形のハチの一群。体長3センチメートル内外。土中や朽ち木に穴を掘ったり,竹筒や樹木の孔(アナ)などを利用して営巣する。キリギリス類・アワフキムシ類・アブラムシ類などを毒針で刺して麻痺させ,巣へ運搬して幼虫の餌(エサ)とする。[季]春。

穴蜘蛛

あなぐも [0] 【穴蜘蛛】
ジグモの別名。

穴釣

あなづり [0] 【穴釣(り)】
(1)結氷した湖面に穴をあけて,ワカサギなどを釣る方法。
(2)ウナギなど狭い穴の中に隠れている魚を,穴の中に針を入れて釣る方法。

穴釣り

あなづり [0] 【穴釣(り)】
(1)結氷した湖面に穴をあけて,ワカサギなどを釣る方法。
(2)ウナギなど狭い穴の中に隠れている魚を,穴の中に針を入れて釣る方法。

穴釣り

やづり [0] 【穴釣り】
穴にひそむウナギを釣る方法。釣り針を竹竿につけ,穴に差し入れて釣るもの。あなづり。

穴門

あなと 【穴門・穴戸】
〔「あなど」とも〕
関門海峡の古名。また,長門国一帯の古名。

穴門

あなもん [2][0] 【穴門・坅門】
築地塀(ツイジベイ)・石垣などをくりぬいて設けた低い小さな門。埋み門。

穴隙

けつげき [0] 【穴隙】
あな。すき間。

穴馬

あなうま [0] 【穴馬】
競馬で,番狂わせの勝ちをしそうな馬。ダーク-ホース。あな。「―買い」

穴鳥

あなどり [2] 【穴鳥】
ミズナギドリ目ミズナギドリ科の海鳥。全長約27センチメートル。翼は長く尾は楔(クサビ)形。全身暗褐色。太平洋と大西洋の熱帯,亜熱帯の離島で繁殖し,日本では小笠原諸島・硫黄列島・八重山諸島の一部で繁殖する。

究む

きわ・む キハム 【極む・窮む・究む】 (動マ下二)
⇒きわめる

究める

きわ・める キハメル [3] 【極める・窮める・究める】 (動マ下一)[文]マ下二きは・む
〔「きわ」の動詞化〕
(1)限界に至らせる。果てまで行きつかせる。《極・窮》「頂上を―・める」
(2)物事のこの上ないところまで達する。良いことにも悪いことにもいう。《極・窮》「栄華を―・める」「経済は混乱を―・めている」
(3)(学問や技芸で)非常に深いところまで達する。《究・窮》「蘊奥(ウンノウ)を―・める」「真理を―・める」「その道を―・めた人」
(4)(「口をきわめて」の形で)それ以上に言いようのないほどに。良いことにも悪いことにもいう。《極》「口を―・めてほめそやす」「口を―・めて非難する」
(5)終わらせる。尽きさせる。「何ばかりの過ちにてか,この渚に命を―・めむ/源氏(明石)」
(6)定める。決定する。《極》「某(ソレガシ)儀,京都在府に―・められ/浄瑠璃・先代萩」
(7)極限に達する。きわまる。「新田殿の御一家の運ここにて悉く―・め給はば/太平記 18」
〔中古には主に漢文訓読に用いられた。「きわまる」に対する他動詞〕

究察

きゅうさつ キウ― [0] 【究察】 (名)スル
よく考察し物事の本質を明らかにすること。「秘奥を―せんと/西国立志編(正直)」

究明

きゅうめい キウ― [0] 【究明】 (名)スル
真理・真相などを追究し,明らかにすること。「―すべき問題/善の研究(幾多郎)」

究明する

きゅうめい【究明する】
study;→英和
inquire <into> .→英和

究極

きゅうきょく [0] キウ― 【究極】 ・ キユウ― 【窮極】 (名)スル
(1)ある物事を推し進めて最後に到達するところ。究竟。「―の目的」
(2)物事を最後まできわめること。「秘事を,なほも―せんと欲し/西国立志編(正直)」

究極の

きゅうきょく【究極の】
final;→英和
ultimate.→英和
〜のところ after all;in the end;→英和
ultimately.→英和

究理

きゅうり [1] キユウ― 【窮理】 ・ キウ― 【究理】 (名)スル
(1)物事の道理・法則をきわめること。「工夫はなきかと心頭懸(ココロガ)け―する/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(2)程朱(テイシユ)学の学問修養法の一。格物致知と同じく,個々の物に見いだされる理をおしひろめて万物の理,宇宙の本体に至ること。格物窮理。
→居敬(キヨケイ)

究理学

きゅうりがく キユウ―・キウ― [3] 【窮理学・究理学】
(1)江戸後期から明治初期にかけての物理学の称。
(2)程朱の窮理の学。

究竟

くきょう [0] 【究竟】
〔「く」は呉音〕
(1)〔仏〕 絶対で最上であること。
(2)最後に到達する所。究極。「天に生ずる事得て―解脱せむ/今昔 7」
(3)きわめて優れていること。最上。くっきょう。「主従三騎―の逸物どもにて/平治(中)」

究竟

きゅうきょう キウキヤウ [0] 【究竟】 (名)スル
物事をそのきわみまで突き詰めること。また,そのきわみ。究極。くっきょう。「―の目的」「其効を生ぜし所以を―する/民約論(徳)」

究竟

くっきょう [0] 【究竟】
〔「くきょう」の促音添加〕
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)きわめてすぐれていること。すぐれて強いこと。また,そのさま。屈強。「―の弓の上手どもが矢先を揃へて/平家 4」
(2)たいへん好都合な・こと(さま)。「手古摺(テコズ)つた関係から逃げるには這般(コン)な―な事はない/復活(魯庵)」
■二■ (副)スル
結局。つまるところ。きゅうきょう。「―するに」

究竟一

くっきょういち 【究竟一】
(1)最もすぐれていること。「―の手裏剣と,おつ取り��打立れば/浄瑠璃・出世景清」
(2)最も好都合なこと。「必定久吉此内に,忍び居るこそ―/浄瑠璃・太功記」

究竟位

くきょうい [2] 【究竟位】
〔仏〕 唯識宗で,修行によって得る至上の境地。仏の境地。

究竟即

くきょうそく [2] 【究竟即】
〔仏〕 天台六即の一。自己に備わっている真理を修行によって悟った最高の状態。

究竟法身

くきょうほっしん 【究竟法身】
〔仏〕 最高絶対の真理を具現するものとしての仏のこと。
→法身(ホツシン)

究竟涅槃

くきょうねはん 【究竟涅槃】
〔仏〕 最上絶対の悟りの境地。最も優れた涅槃。大般(ダイハツ)涅槃。

究竟覚

くきょうかく [2] 【究竟覚】
〔仏〕 最高の悟り。あらゆる迷いを打破し,心の本源を理解し尽くした仏の悟り。

究竟願

くきょうがん [2] 【究竟願】
〔仏〕 絶対に揺らぐことのない願。阿弥陀の本願をいう。

穹廬

きゅうろ [1] 【穹廬】
蒙古(モウコ)人の用いる弓なりに張ったテント状の住居形式。

穹窖

きゅうこう [0] 【穹窖】
弓形をした穴蔵。

穹窿

きゅうりゅう [0] 【穹窿】
〔弓なりをなす意〕
(1)大空。そら。
(2)半球状の天井。まる天井。ドーム。
(3)弓形をもとにして構成される曲面天井の総称。ボールト。

穹蒼

きゅうそう [0] 【穹蒼】
〔弓形で青く見えることから〕
大空。蒼穹(ソウキユウ)。

そら [1] 【空】
■一■ (名)
(1)地上をとりまく,広がりある空間。
 (ア)地上はるか上方の弧状の広がり。天。「―に輝く星」「青い―と白い雲」
 (イ)空中。宙。「―高く舞い上がる」「―飛ぶ鳥」
(2)天候。空模様。「変わりやすい秋の―」
(3)根拠地・立脚点を離れた不安定な状態をいう。
 (ア)場所。境遇。「遠い異国の―」「旅の―」
 (イ)心境。気持ち。「生きた―がない」
(4)(「そらで」の形で)記憶していて,書いたものを見ないこと。「―でいう」「―で覚えている」
(5)うそ。いつわり。
→空を使う
(6)物の上部。てっぺん。「あの高い木の―から飛んだれば/狂言・柿山伏(鷺流)」
■二■ (形動ナリ)
(1)心がぼんやりして,しっかりした意識がもてないさま。魂が抜けたようなさま。「此頃は心も―に泣暮し/金色夜叉(紅葉)」「たもとほり行箕(ユキミ)の里に妹を置きて心―なり土は踏めども/万葉 2541」
(2)明確な理由・根拠のないこと。多く,助詞「に」を伴って副詞的に用いる。
 (ア)はっきりした原因のないこと。偶然。「二人の人,同じ夜―に相ひ会へり/今昔 9」
 (イ)はっきりした動機・目的のないこと。あてどないこと。「―に出でていづくともなく尋ぬれば雲とは花の見ゆるなりけり/山家(春)」
 (ウ)はっきりした根拠のないこと。それとなく感知すること。「富士の山を見れば,都にて―に聞きししるしに,半天にかかりて群山に越えたり/海道記」
■三■ (接頭)
名詞・動詞・形容詞などに付いて,根拠がない,実体のないことであるなどの意を表す。
(1)外見上だけの。見せかけだけの。「―うそぶく」「―とぼける」「―寝」「―涙」「―泣き」「他人の―似」
(2)実体がない。事実でない。「―耳」「絵―事」
(3)当てにならない。信頼できない。「―頼み」「―覚え」
(4)はっきりした理由がない。わけがわからない。「―恐ろしい」「―恥ずかしい」「―解け」
〔古く,「そら」は天と地との間の虚空をさし,神々の住む天上界を「あめ(天)」といった〕

くう [0][1] 【空】
■一■ (名)
(1)空中。空間。そら。「―を飛ぶ」「―をにらむ」
(2)そこに,ものがないこと。空虚。から。「―をつかむ」「―を打つ」
(3)〔仏〕
〔梵 śūnya〕
万物はすべて因縁(インネン)によって起こる仮の相で,実体がないということ。大乗仏教では,自我も存在も空であるとして,人法二空を説く。
→有(ウ)
(4)「空軍」の略。「陸・海・―の三軍」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
かいのないこと。むなしいこと。また,そのさま。むだ。「努力が―に帰する」「半日をとう��―に潰して仕舞つた/門(漱石)」

から [2] 【空・虚】
〔「から(殻)」と同源〕
■一■ (名)
中に物が入っていないこと。うつろ。からっぽ。「―の財布」「家を―にして出かける」
■二■ (接頭)
名詞に付く。
(1)何も持っていない,何も伴っていない意を表す。「―手」「―身」
(2)形だけで実質が伴わない,見せかけだけで真実ではない意を表す。「―元気」「―いばり」「―手形」
(3)その動作が本来の目的を果たしていない意を表す。「―回り」「―振り」

むな 【空・虚】
名詞の上に付いて,「むなしい」「何もない」などの意を表す。「―言」「―頼み」「―車」

そら【空】
the sky;→英和
the air.→英和
〜が晴れる The sky clears up.〜高く high up in the air.→英和
〜を渡る sail across the sky.心も〜に lightheartedly;absent-mindedly.‖空で[暗記して] <sing,speak,quote a matter> from memory.空で覚える learn by heart.空飛ぶ円盤 a flying saucer[disc].

くう【空】
emptiness;the air (空中);→英和
space (空間);→英和
vanity (はかなさ).→英和
〜の empty;→英和
vacant;→英和
vain (無効の).→英和
〜をつかむ grasp at the air.‖空対空ミサイル an air-to-air missile.

うろ [0] 【虚・空・洞】
内部が空(カラ)になっている所。空洞。「―のある大木」

うつ 【空・虚】
名詞の上に付いて,複合語をつくり,空虚なこと,からっぽである意を表す。「―木」「―蝉」

うつお ウツホ 【空】
〔「うつぼ」とも〕
(1)中がからであること。からっぽのもの。「此の唐櫃をこそ心にくく思ひつれども,これも―にて物なかりけり/今昔 29」
(2)岩・幹などの内部がからになっている所。空洞。「め熊・を熊,子生みつれて,住む―なりけり/宇津保(俊蔭)」
(3)上衣だけで,下に重ねて着る衣服のないこと。「山吹の袿の,袖口のいたう煤けたるを,―にてかづけ給へり/源氏(玉鬘)」
(4)〔「うつおぐさ」の略。女房詞〕
ネギ。

うつほ 【空】
⇒うつお(空)

うつぼ 【空】
⇒うつお(空)

空々しい

そらぞらしい【空々しい】
false;→英和
feigned;[見え透いた]palpable;→英和
obvious;→英和
thin.→英和
〜嘘をつく tell a thin lie.〜お世辞をいう pay hollow compliments.

空おぼめき

そらおぼめき 【空おぼめき】
そしらぬふりをすること。そらとぼけること。「うちしめりたる―の程,あまりに色深く悲しう覚えけるに/十訓 1」

空おぼれ

そらおぼれ 【空おぼれ】
とぼけたさまをよそおうこと。そらとぼけ。そらおぼめき。「五月雨は―するほととぎす時に鳴く音は人もとがめず/新古今(恋一)」

空かす

すか・す [0] 【空かす】 (動サ五[四])
〔「透かす」と同源〕
腹をへらす。空腹にする。「腹を―・す」

空き

あき [0] 【空き・明き】
(1)中に物が詰まっていないこと。余地があること。また,その場所。「座席に―がある」「行間の―が狭い」
(2)地位・役職などに欠員があること。「ポストに―ができる」
(3)使用していないこと。また,そのもの。「―の部屋がある」「―の茶碗」
(4)使う予定のない時間。ひま。「次の授業までに二時間の―がある」

空き

あき【空き】
[空所]an opening;→英和
a gap;→英和
(a) space;→英和
room(余地);→英和
a vacant seat(空席);a vacancy(欠員).→英和

空きっ腹

すきっぱら [0] 【空きっ腹】
「すきはら」の転。「―を抱える」

空き地

あきち [0] 【空き地】
建物の建っていない土地。また,使っていない土地。「―で遊ぶ」

空き城

あきじろ [0] 【空き城・明き城】
守備する兵のいない城。

空き室

あきしつ [0] 【空き室】
空き部屋。

空き家

あきいえ [0] 【空き家】
あきや。

空き家

あきや [0] 【空(き)家・空(き)屋】
人の住んでいない家。

空き屋

あきや [0] 【空(き)家・空(き)屋】
人の住んでいない家。

空き屋敷

あきやしき [3] 【空(き)屋敷】
(1)人の住んでいない屋敷。
(2)建物の建っていない宅地。

空き巣

あきす [0] 【空(き)巣】
(1)鳥のいない,からっぽの巣。
(2)留守の家。
(3)「空き巣狙い」の略。

空き巣狙い

あきすねらい [4] 【空(き)巣狙い】
留守の家をねらって忍び込み,盗みをすること。また,その人。あきす。

空き店

あきだな [0] 【空き店・明き店】
人の住んでいない家。あきや。

空き手

あきて 【空き手・明き手】
(1)(杖(ツエ)を持つ右手に対して)あいている方の手。左手。また,左の方。「おつと―の方へ/洒落本・通人三国師」
(2)手のあいている人。手すき。手明き。「―のものは大道具を錺(カザ)り付け/滑稽本・八笑人」

空き時間

あきじかん【空き時間】
spare time;leisure (time).→英和

空き樽

あきだる [0] 【空き樽】
何も入っていない樽。

空き殻

あきがら [0] 【空き殻】
中がからになった入れ物。

空き瓶

あきびん [0] 【空(き)瓶】
中に何も入っていないびん。

空き缶

あきカン [0] 【空(き)缶】
中に何も入っていない缶。「―公害」

空き腹

すきはら [0] 【空き腹】
〔「すきばら」とも〕
腹のすいていること。空腹。すきっぱら。「―にまずいものなし」

空き腹

すきばら【空き腹】
⇒空腹(くうふく).

空き車

あきぐるま [3] 【空き車】
客も荷物も乗せていない車。から車。空車(クウシヤ)。

空き部屋

あきべや [0] 【空(き)部屋】
(1)使っていない部屋。あきま。
(2)旅館などで泊まり客のない部屋。

空き間

あきま【空き間】
a vacant[an unoccupied]room.

空き間

あきま [0] 【空き間・明き間】
(1)あいている部屋。空室。あきべや。
(2)物と物とのあいだのすき間。間隙(カンゲキ)。

空く

すく【空く】
become empty[vacant];become less crowded (電車など);be free (手が);feel hungry (腹が).

空く

うつ・く 【空く・虚く】 (動カ下二)
⇒うつける

空く

す・く [0] 【空く】 (動カ五[四])
〔「透(ス)く」と同源〕
(1)多数の人の集まる場所に,人の数が少なくなる。
⇔こむ
「雨の日のデパートは―・いている」「この電車は京都で―・くだろう」
(2)空腹になる。「腹が―・く」「おなかが―・いた」
(3)(心理的に)つかえていたものがなくなる。「胸が―・く」
(4)(「手がすく」の形で)する仕事がなくなる。ひまになる。「誰か手が―・いたら,こっちを手伝ってくれ」

空く

あ・く [0] 【開く・空く・明く】
■一■ (動カ五[四])
□一□(自動詞)
(1)出入り口や容器の口などを閉ざしていた物が動いて,人や物の通り道ができる。ひらく。《開》
⇔しまる
⇔とじる
「ドアが―・く」「ふたが固くて―・かない」
(2)戸にかけられていた錠がはずれる。「いくらやってもかぎが―・かない」
(3)商店の営業や興業が始まる。ひらく。《開》
⇔しまる
⇔とじる
「デパートは朝一〇時に―・く」「初日が―・く」
(4)中身が消費されて容器がからになる。《空》
⇔みたす
「グラスが―・く」
(5)部屋・建物・土地・座席などを占めていた人や物がなくなり,空間や余地ができる。《空・明》「この会議室は三時まで―・かない」「この部屋は三月末には―・きます」「混んでいて―・いた席が見つからない」
(6)穴・空間・間隔などが生ずる。《空・明》「道路に穴が―・いた」「電車とホームの間が広く―・いている」「間隔が―・かないように並ぶこと」「行間が―・き過ぎている」
(7)欠員が生ずる。《空・明》「教授のポストが―・く」
(8)使用中だった物が,用が済んで使われなくなる。《空・明》「その電卓,―・いたら貸して下さい」
(9)仕事が終わってひまになる。手がすく。《空・明》「私は今日は夕方五時に体が―・きます」「手の―・いている人は手伝ってください」
(10)ある状態の期間が終わって,別の状態に移る。「喪(モ)が―・く」「今日は私の年季(ネン)が―・きまするか/うつせみ(一葉)」
〔▽(4)〜(9) ⇔ふさがる〕
□二□(他動詞)
(自分の目や口を)あける。ひらく。「口を―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒あける
[慣用] 穴が―・手が―・蓋(フタ)が―・幕が―・埒(ラチ)が―

空け

うつけ [0] 【空け・虚け】
(1)中がうつろなこと。から。
(2)(「躻」とも書く)ぼんやりしていること。うっかりしていること。また,そういう人。まぬけ。「この―め」

空ける

あ・ける [0] 【明ける・空ける・開ける】 (動カ下一)[文]カ下二 あ・く
□一□(他動詞)
(1)出入り口や容器の口などを閉ざしていた物を動かして,人や物が通り抜けられるようにする。ひらく。《開》
⇔しめる
⇔とじる
「箱のふたを―・ける」「引出しを―・ける」
(2)錠(ジヨウ)がかけられているのを鍵を使ったりしてはずす。「玄関のかぎを―・ける」
(3)閉じているものを,左右・上下・四方などにひろげる。《開》
⇔とじる
「手紙を―・ける」「風呂敷包を―・ける」
(4)営業や興行活動を始める。《開》
⇔しめる
⇔とじる
「うちの店は朝八時から夜八時まで―・けています」
(5)なかの物を出したり,消費したりして,容れ物を何も入っていない状態にする。《空》
⇔みたす
「不用の書類を処分して戸棚を―・ける」「グラスを―・ける」「さあ,一気に―・けてください」
(6)建物や部屋の中にいた人が,そこを一時的に離れる。留守にする。《空・明》「出張で一週間ほど家を―・ける」
(7)部屋・建物・土地などを占用していた人がそこをどいたりして,他の人がそこを使えるようにする。《明・空》「三時にはこの会議室を―・けてもらいたい」「救急車が通りますから道を―・けて下さい」
(8)穴・空間・間隔などをつくる。また,間隔を広げる。《明・空》
⇔ふさぐ
⇔つめる
「鉄板にドリルで穴を―・ける」「机と机の間を少し―・ける」「一行―・けて書く」
(9)中の物を他の場所にうつす。《空・明》「花瓶の水を流しに―・ける」
(10)その時間を自由に使えるようにする。《空・明》「土曜の午後は時間を―・けておいて下さい」
(11)閉じていた自分の口や目をあいた状態にする。ひらく。あく。
⇔とじる
《開》「薄目を―・ける」
□二□(自動詞)
(1)夜が終わって朝になり,あたりが明るくなる。《明》
⇔暮れる
「夜(ヨ)が―・ける」
(2)時間が経過して次の新しい年・日や季節が始まる。主語を示すことはない。《明》
⇔暮れる
「―・けて八月二日,いよいよ頂上をめざす日だ」「―・けましておめでとうございます」
(3)ある特別の状態の期間が終わって,普通の状態に戻る。おわる。《明》「長かった梅雨(ツユ)がようやく―・けた」「喪(モ)が―・ける」「年季が―・ける」
[慣用] 穴を―・寒が―・年が―・年季が―・蓋(フタ)を―・幕を―・水を―・埒(ラチ)を―/夜も日も明けない

空ける

うつ・ける [3] 【空ける・虚ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うつ・く
(1)魂が抜けたようになる。ぼんやりする。「―・けたように立ち尽くしていた」
(2)中がからになる。「たとへば鹿の角の如くして―・けたる国なり/日本書紀(神功訓)」

空け者

うつけもの [0][5] 【空け者・呆気者】
ぼんやり者。おろか者。

空し

あだし 【徒し・空し】
名詞の上に付く。
(1)実意が伴わない,浮気な,の意を表す。「なほざりの―言の葉たのまじと/玉葉(恋三)」
(2)はかない,かりそめの,の意を表す。「―この身を煙となさば/松の葉」
〔「あだ(徒)」の形容詞化と考えられるが,古く活用した確かな用例はない。ただし,近世には「あだしき」などと活用した例がまれに現れる。後世には「あだし(他)」という語と紛れることがあった〕

空しい

むなし・い [3][0] 【空しい・虚しい】 (形)[文]シク むな・し
(1)形だけで中身がない。形式だけで実質が伴わない。うつろである。「人が去って―・くなった家」「―・い生活」
(2)何の役にも立たない。結果が何も残らない。「時間が―・く過ぎる」「―・い努力」「善戦―・く敗れる」
(3)確実でない。頼りにならない。はかない。「―・い夢」「世の中は―・しきものと知る時し/万葉 793」
(4)根拠がない。無実である。「―・しきことにて,人の御名や穢れむ/源氏(乙女)」
(5)魂や心が抜け去って体だけになっている。命がない。「有王―・しき姿に取つき/平家 3」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

空しきけぶり

空しきけぶり
火葬の煙。無常の煙。「はや―とならせ給ふを/平家 6」

空しき名

空しき名
実質のない評判。浮き名。「よし思へあまのひろはぬうつせ貝―をば立つべしや君/大和 85」

空しき空(ソラ)

空しき空(ソラ)
大空。虚空(コクウ)。「わが恋は―にみちぬらし思ひやれども行くかたもなし/古今(恋一)」

空しくなる

空しくな・る
死ぬ。「ひさしうわづらひて秋の初めのころほひ―・りぬ/蜻蛉(上)」

空っぽ

からっぽ [0] 【空っぽ】 (名・形動)
(1)中に何も入っていない・こと(さま)。から。「―の財布」「頭の中は―だ」
(2)そこに誰もいない・こと(さま)。「旅行で家が三日ほど―になる」

空っぽ

からっぽ【空っぽ】
⇒空(から).

空っ下手

からっぺた [0] 【空っ下手】 (名・形動)
「からへた」の転。「私は口は―なほうです」

空っ惚ける

そらっとぼ・ける [6] 【空っ惚ける】 (動カ下一)
「そらとぼける」に同じ。「―・けて言う」

空っ穴

からっけつ [0] 【空っ穴】
〔「からけつ」を強めた言い方〕
お金を全く持っていないこと。無一文。「―で逆さに振っても何も出ない」

空っ風

からっかぜ [2][5] 【空っ風・乾っ風】
雨・雪を伴わない,乾燥した冷たい強風。冬期に関東地方などでよく吹く。からかぜ。[季]冬。「上州名物―」

空っ風

からっかぜ【空っ風】
a dry wind.

空つ彦

そらつひこ 【空つ彦】
皇太子の位にある御子。「何にぞ―の泣き患ひたまふ所由は/古事記(上)」

空の

から【空の】
empty;→英和
vacant.→英和
〜になる(する) become (make) empty.

空の海

そらのうみ 【空の海】
青空を海にたとえた語。「―に雲の波立月の舟星のはやしにこぎかくる見ゆ/拾遺(雑上)」

空の煙

そらのけぶり 【空の煙】
空に立ちのぼる火葬の煙。「行くへなき―となりぬとも思ふあたりを立ちは離れじ/源氏(柏木)」

空の鏡

そらのかがみ 【空の鏡】
澄んだ月。特に,秋の名月。

空めく

そらめ・く 【空めく】 (動カ四)
しっかりしていない。うわついている。「宮仕へせず―・きたりとて懲らさむとて/平中 1」

空ろ

うつろ [0] 【空ろ・虚ろ】 (名・形動)[文]ナリ
(1)(「洞」とも書く)中がからで何もない・こと(さま)。がらんどう。うろ。「根もとの方が―になっている」
(2)気力や生気を失い,ぼんやりしているさま。《虚》「―なひとみ」
(3)むなしいさま。空虚。「話も―に響いた」

空オケ

からオケ [0] 【空―】
〔オケはオーケストラの略〕
伴奏音楽だけが吹き込まれている音楽テープやディスク。また,それに合わせて歌うための装置。カラオケ。

空上戸

そらじょうご [3] 【空上戸】
酒をたくさん飲んでも酔いが顔に出ないこと。また,その人。ぬすびと上戸。

空下手

からへた [4][0] 【空下手】 (名・形動)
非常にへたな・こと(さま)。からっぺた。

空世辞

からせじ [0] 【空世辞】
口先だけの世辞。「―を言う」

空世辞

からせじ【空世辞】
<pay> empty compliments <to> .

空世辞

そらせじ [0] 【空世辞】
口先ばかりのお世辞。からせじ。「―を言う」

空中

くうちゅう【空中】
the air;→英和
the sky.→英和
〜の aerial;→英和
air.〜に in the air;→英和
in midair.‖空中衝突 a midair collision.空中戦 an air fight;a dogfight.空中偵察(査察) aerial reconnaissance (investigation).空中ブランコ a trapeze.空中分解する fall apart while flying.空中楼閣 <build> a castle in the air.

空中

くうちゅう [0] 【空中】
大空のなか。なかぞら。そら。

空中ぶらんこ

くうちゅうぶらんこ [5][6] 【空中ぶらんこ】
高い天井からつるしたぶらんこ。また,それを使って行う曲芸。サーカスの花形演目。

空中サーカス

くうちゅうサーカス [5] 【空中―】
高い位置につるしたぶらんこや綱を使って空中を舞台に行う曲芸。

空中写真

くうちゅうしゃしん [5] 【空中写真】
⇒航空写真(コウクウシヤシン)

空中分解

くうちゅうぶんかい [5] 【空中分解】 (名)スル
(1)飛行中の航空機が事故のため空中でばらばらにこわれること。
(2)計画などが中途でだめになること。「せっかくの大構想も―した」

空中戦

くうちゅうせん [0] 【空中戦】
航空機どうしが空中で行う戦闘。空戦。

空中査察

くうちゅうささつ [5] 【空中査察】
他国の軍事力の配備状況などを,偵察機や人工衛星などで上空から撮影し,調査すること。

空中楼閣

くうちゅうろうかく [5] 【空中楼閣】
〔夢渓筆談(異事)〕
(1)大空の中に建物をつくるように,根拠のない物事。架空の物事。
(2)蜃気楼(シンキロウ)。

空中権

くうちゅうけん [3] 【空中権】
構造物・建築物・道路などの上空だけを利用する権利。土地の上の空間の上下の範囲を定めて設定される地上権。空間地上権。
→地上権
→地下権

空中滑走

くうちゅうかっそう [5] 【空中滑走】
「滑空(カツクウ)」に同じ。

空中焼

くうちゅうやき [0] 【空中焼】
本阿弥光悦の孫,法眼空中斎光甫の製した陶器。本窯焼きと楽焼きの二種があり,別に空中信楽(シガラキ)と称するものもある。

空中窒素固定法

くうちゅうちっそこていほう [5][0][9] 【空中窒素固定法】
空気中の窒素を原料として窒素化合物を合成する工業的方法。ハーバー-ボッシュ法によるアンモニア合成が代表的。窒素肥料・爆薬・医薬・染料などの生産に利用。

空中索道

くうちゅうさくどう [5] 【空中索道】
⇒ロープ-ウエー

空中細菌

くうちゅうさいきん [5] 【空中細菌】
大気中に浮遊している細菌。通常は塵(チリ)などに付着して浮遊する。空中浮遊細菌。

空中給油

くうちゅうきゅうゆ [5] 【空中給油】
飛行中の航空機から航空機へと,パイプで連結して燃料を補給すること。空中補給。

空中線

くうちゅうせん [0] 【空中線】
アンテナ{(1)}に同じ。

空中聴音機

くうちゅうちょうおんき [7] 【空中聴音機】
敵機の発する爆音を聴き取って,その位置・飛行方向などを探知する装置。レーダー発明以前に用いた。聴音機。

空中電気

くうちゅうでんき [5] 【空中電気】
⇒大気電気(タイキデンキ)

空乏

くうぼう [0] 【空乏】 (名・形動)[文]ナリ
ものがとぼしく足りない・こと(さま)。「資金も之を妄用すれば一時に―に至るべし/明六雑誌 22」

空也

くうや 【空也】
(903-972)
〔「こうや」とも〕
平安中期の僧。天台宗空也派の祖。皇族の出とする説もあるが不明。常に市中に立って庶民に念仏をすすめ,貴賤(キセン)を問わず幅広い帰依者を得て,阿弥陀の聖・市の聖と尊称された。諸国を巡って,道路をひらき橋を架けるなど社会事業に尽くした。京都に疫病が流行したときに西光寺(のちの六波羅蜜寺)を建立して,平癒を祈った。光勝。

空也堂

くうやどう 【空也堂】
極楽院 {(2)}の通称。空也念仏の道場。

空也忌

くうやき [3] 【空也忌】
一一月一三日の空也上人の忌日。この日,京都の極楽院では念仏踊りが行われる。一一月一三日は空也が晩年に京から奥州へ旅立った日で,弟子たちにこの日を命日とするように命じたという。[季]冬。

空也念仏

くうやねんぶつ [4] 【空也念仏】
空也上人が弟子の平定盛に教えたという念仏。鉦(カネ)を鳴らし節おもしろく和讃・念仏を唱えつつ,瓢箪(ヒヨウタン)または鉢をたたきながら,空也忌に踊る。空也踊り。踊り念仏。鉢叩き。[季]冬。

空也派

くうやは 【空也派】
空也上人を祖とし,空也念仏を修する天台系の一派。本山は京都市中京区の極楽院(空也堂)。

空也豆腐

くうやどうふ [4] 【空也豆腐】
豆腐の上に出し汁でといた卵をかけ,蒸してから上に葛餡(クズアン)をかけた料理。エビ,白身の魚の切り身,ギンナンなどをそえて一緒に蒸すこともある。空也蒸し。

空也踊り

くうやおどり 【空也踊り】
「空也念仏(クウヤネンブツ)」に同じ。

空也餅

くうやもち [3] 【空也餅】
蒸したもち米を半分程度につき,つぶし餡(アン)を入れて丸めた菓子。

空乱れ

そらみだれ 【空乱れ】
乱れたふりをすること。そらえい。「今朝も,いといたう―して/源氏(胡蝶)」

空事

そらごと [0][2] 【空事・虚事】
事実でない事柄。つくりごと。「絵―」

空五倍子

うつぶし [0] 【空五倍子・空柴】
「五倍子(フシ)」に同じ。中空であるところからこの名がある。

空五倍子染

うつぶしぞめ [0] 【空五倍子染(め)】
五倍子の煎汁で灰色に染めること。また,染めたもの。

空五倍子染め

うつぶしぞめ [0] 【空五倍子染(め)】
五倍子の煎汁で灰色に染めること。また,染めたもの。

空五倍子色

うつぶしいろ [0] 【空五倍子色・空柴色】
五倍子で染めた薄黒い色。

空井

からい [0] 【空井】
水のかれた井戸。からいど。

空仮中

くうげちゅう 【空仮中】
〔仏〕 天台宗の教義の中心的な考え方である三諦(サンダイ)のこと。

空似

そらに [0][3] 【空似】
血縁関係のない他人どうしの顔かたちがよく似ていること。「他人の―」

空似

そらに【空似】
an accidental resemblance.

空位

くうい [1] 【空位】
(1)その地位に,だれもついていないこと。また,あいている地位。
(2)あいている席。空席。「かの慈童,君の―を過ぎけるが/太平記 13」

空位

くうい【空位】
(a) vacancy.→英和
空位時代[期間]an interregnum (王の).→英和

空佐

くうさ [1] 【空佐】
航空自衛隊の自衛官の階級名。空将補の下,空尉の上。一・二・三等に分かれる。

空佐[航空自衛隊]

くうさ【空佐[航空自衛隊]】
‖一等空佐 a colonel.二等空佐 a lieutenant colonel.三等空佐 a major.

空便

くうびん [0] 【空便】
航空便。

空値

そらね 【空値】
実際より高くつけた値段。いつわりの値段。かけね。[日葡]

空元気

からげんき【空元気】
a show of courage;Dutch courage (酒での).

空元気

からげんき [3] 【空元気】
元気そうに見せかけること。また,うわべだけの元気。「―を出す」

空写し

からうつし [3] 【空写し】
(1)カメラのシャッターを押しても,フィルムの入れ方が不完全なため写っていないこと。
(2)フィルムを送るためだけにシャッターを押すこと。

空冷

くうれい [0] 【空冷】
〔「空気冷却」の略〕
エンジンなどを空気によって冷却すること。

空冷式

くうれいしき【空冷式】
air-cooled <engine> .

空冷式機関

くうれいしききかん [8][7] 【空冷式機関】
燃焼により生じた熱を空気によって冷やす形式の内燃機関。空気の当たる面積を増すため冷却鰭(レイキヤクヒレ)を設ける。空冷エンジン。空冷式発動機。
⇔液冷式機関

空出張

からしゅっちょう【空出張】
a fictitious business trip.

空券

くうけん [0] 【空券】
運送品や寄託物などを受け取らずに発行した貨物引換証,倉庫証券や船荷証券のこと。

空前

くうぜん [0] 【空前】
今までに例のないこと。未曾有(ミゾウ)。「―の盛況」

空前の

くうぜん【空前の】
unprecedented;→英和
record-breaking.空前絶後の the first and perhaps the last.→英和

空前絶後

くうぜんぜつご [5] 【空前絶後】
今までに例がなく,これからもあり得ないようなこと。非常に珍しいこと。「―の大事件」

空力加熱

くうりきかねつ [5] 【空力加熱】
空気やガスの流れに物体がさらされて物体の表面が加熱される現象。特に,超音速で流れる空気をせき止める物体の表面温度は,実験的には速度の二乗に比例して上昇する。

空劫

くうこう [0] 【空劫】
〔仏〕
〔「くうごう」とも〕
四劫(シコウ)の一。世界が壊滅して空漠とした期間。
→四劫

空包

くうほう [0] 【空包】
音だけが出るようにした,儀礼用または演習用の弾薬。弾丸の代わりに,木や紙の栓を薬莢(ヤツキヨウ)の先につめてある。空弾。
⇔実包

空包

くうほう【空包】
a blank (cartridge).→英和

空即是色

くうそくぜしき [1][1][1] 【空即是色】
「般若(ハンニヤ)心経」の語。宇宙の万物の真の姿は空であって,実体ではない。しかし,空とは,一方的にすべてを否定する虚無ではなく,知覚しているこの世の現象の姿こそが空である,ということ。
→色即是空

空取引

からとりひき [3][4] 【空取引】
株式の信用取引や商品の清算取引で,現物の受け渡しを目的とせずに,値上がり値下がりによる差益金を得るために売買すること。空相場。空売買。くうとりひき。

空取引

くうとりひき [3][4] 【空取引】
⇒からとりひき(空取引)

空合

そらあい [0] 【空合(い)】
(1)天気の具合。空模様。
(2)事のなりゆき。「凄じき東亜西欧の―/露団々(露伴)」

空合い

そらあい [0] 【空合(い)】
(1)天気の具合。空模様。
(2)事のなりゆき。「凄じき東亜西欧の―/露団々(露伴)」

空名

そらな 【空名】
事実でないうわさ話。あだな。「少将にて―たつころ/朝忠集」

空名

くうめい [0] 【空名】
実際以上に高い評判。虚名。

空呑み込み

そらのみこみ [3] 【空呑み込み】
はやがてん。早のみこみ。

空咳

からせき [0] 【空咳・乾咳】
〔「からぜき」とも〕
(1)痰(タン)の出ない,また切れない咳。
(2)人の注意を引いたりするために,わざとする咳。せきばらい。《空咳》

空咳

からせき【空咳】
<emit> a dry cough.

空唾

からつば [0] 【空唾】
食物を前にしたり,緊張した時にのみこむつば。なまつば。からつばき。

空喜び

そらよろこび [3] 【空喜び・空悦び】 (名)スル
(1)喜びがいのないことがあとでわかるような喜び。ぬかよろこび。
(2)何となくうれしいこと。「高綱馬に打ち乗り,この馬こそ早わが物よと思ひつつ―して/盛衰記 19」

空嘆き

そらなげき 【空嘆き】
嘆くふりをすること。「なほ心化粧は進みて,―をうちしつつ/源氏(真木柱)」

空嘘

そらうそ [0] 【空嘘】
まったくの嘘。

空嘘

からうそ [0] 【空嘘】
全くの嘘。真っ赤な嘘。「―をつく」

空嘯

そらうそ 【空嘯】
何気なく,ただうそぶくこと。「―ヲフク/日葡」

空嘯く

そらうそぶ・く [5] 【空嘯く】 (動カ五[四])
〔「そらうそふく」とも〕
(1)相手を小馬鹿にしたような態度をとる。「―・きて貫一は笑へり/金色夜叉(紅葉)」
(2)何気ないふうをする。そらとぼける。「胸中自ら成算あるものの如く装うて,悠然と―・いた/あくび(潤一郎)」
〔「そらうそをふく」と「うそぶく」の混交した語か〕

空嘯く

そらふ・く 【空嘯く】 (動カ四)
何気ないふうをする。そらうそぶく。「天津風身にしむばかり思ふとも―・く人をいかが頼まむ/新撰六帖 1」

空嚢

くうのう [0] 【空嚢】
(1)中に何も入っていない袋。
(2)財布がからであること。また,からの財布。

空回り

からまわり [3] 【空回り】 (名)スル
(1)車・機関が,動力にならず,無駄に回ること。
(2)理論・行動が発展せず,堂々巡りをすること。「論理が―している」

空回りする

からまわり【空回りする】
race;→英和
run idle (機械が).

空地

くうち【空地】
⇒空地(あきち).

空地

くうち [0] 【空地】
(1)建物や農耕などに利用されていない土地。あき地。
(2)建築物などによって覆われていない土地。特に,一般市民が自由に利用できる土地をいう。
→公開空地
→有効空地

空地

あきち【空地】
unoccupied land;a vacant lot;an open space.

空域

くういき【空域】
airspace.→英和

空域

くういき [0] 【空域】
航空機の飛行の安全のために設定される,高度と広がりで限られた上空の一定範囲。

空堀

からぼり [0] 【空堀・空壕】
水のない堀。山城に多く,障害として設けるほか,城兵の通路などにも用いる。

空壕

からぼり [0] 【空堀・空壕】
水のない堀。山城に多く,障害として設けるほか,城兵の通路などにも用いる。

空士

くうし [1] 【空士】
航空自衛隊の自衛官の階級名。空曹の下で,空士長・一・二・三等に分かれる。

空売り

からうり [0] 【空売り】
株式の信用取引や商品の清算取引で,所有していない株や商品を売ること。値下がりを予想して,買い戻しによる差額を利益として得る目的で行う。
⇔空買い

空売りする

からうり【空売りする】
sell shorts.

空売買

くうばいばい [3] 【空売買】
⇒空取引(カラトリヒキ)

空売買

からばいばい [3] 【空売買】
⇒空取引(カラトリヒキ)

空夜

くうや 【空夜】
寂しい夜。「深更―閑(シズカ)にして/平家 7」

空夢

そらゆめ [0][2] 【空夢】
見もしないのに,見たようにつくり上げた夢。うその夢。「子共あらば―見てや語らまし/散木奇歌集」

空大

くうだい [0] 【空大】
〔仏〕 五大または六大の一。広大な虚空のこと。あまねく安住させ,一切を存在させる空間。

空大名

からだいみょう 【空大名】
名ばかりで,武力も金力もない大名や人。「―の見せかけ商売おほし/浮世草子・永代蔵 4」

空威張り

からいばり【空威張り(する)】
bluff;→英和
bluster.→英和

空威張り

からいばり [3] 【空威張り】 (名)スル
実力がないのに,偉ぶったり強がったりしてみせること。

空子

からこ [0] 【空子】
暖めても孵化(フカ)しない鶏卵。

空宇

くうう [1] 【空宇】
人がすんでいない家。あきや。

空宗

くうしゅう [1] 【空宗】
(1)空の理論を重視する宗派。小乗では成実(ジヨウジツ)宗,大乗では三論宗など。
(2)仏教の異名。

空室

くうしつ [0] 【空室】
人の住んでいない部屋。あきべや。

空室

くうしつ【空室】
a vacant room.

空家

あきや [0] 【空(き)家・空(き)屋】
人の住んでいない家。

空家

あきや【空家】
a vacant house.

空寂

くうじゃく [0] 【空寂】
■一■ (名)
〔仏〕
(1)万物はみな実体のないものであり,生死もまた仮のものであるということ。
(2)執着・欲望などの煩悩(ボンノウ)を消し去った悟りの境地。
■二■ (名・形動)[文]ナリ
静まりかえって,もの寂しい・こと(さま)。「―なうちにも血の湧くやうな心地(ココロモチ)に帰るのであつた/破戒(藤村)」

空寝

そらね [0][2] 【空寝】 (名)スル
寝たふりをすること。空眠り。

空寝入り

そらねいり [3] 【空寝入り】 (名)スル
偽って寝入ったふりをすること。たぬき寝入り。

空射

くうしゃ [0] 【空射】 (名)スル
実弾をこめていない銃を発射すること。

空将

くうしょう [0] 【空将】
航空自衛隊の自衛官の階級名。空将補・空佐以下の上に立つ最高の位。

空将[航空自衛隊]

くうしょう【空将[航空自衛隊]】
a general;→英和
a lieutenant general.空将補 a major general.

空尉

くうい [1] 【空尉】
航空自衛隊の自衛官の階級名。空佐の下,准空尉の上。一・二・三等に分かれる。

空尉[航空自衛隊]

くうい【空尉[航空自衛隊]】
‖一等空尉 a captain.二等空尉 a first lieutenant.三等空尉 a second lieutenant.

空尻

からじり 【空尻・軽尻】
〔「からしり」とも〕
(1)馬に積む荷のないこと。「小荷駄が二疋あいて―になつた/雑兵物語」
(2)江戸時代の駄賃馬の一。客一人と五貫目までの荷を乗せる馬。人を乗せない場合は二〇貫目までの荷を積むことができる。かるしり。「いつたい―のお荷物には重過ぎてをるから/滑稽本・膝栗毛 4」

空屋

あきや [0] 【空(き)家・空(き)屋】
人の住んでいない家。

空屋

くうおく [0] 【空屋】
人の住んでいない家。あきや。

空屋敷

あきやしき [3] 【空(き)屋敷】
(1)人の住んでいない屋敷。
(2)建物の建っていない宅地。

空山

くうざん [1] 【空山】
人けのない山。

空山伏

そらやまぶし 【空山伏】
にせ山伏。「判官奥州へ落ち下り給ひし時,十二人の―の其の一也/盛衰記 36」

空巣

あきす [0] 【空(き)巣】
(1)鳥のいない,からっぽの巣。
(2)留守の家。
(3)「空き巣狙い」の略。

空巣

あきす【空巣(ねらい)】
a sneak (thief).→英和

空巣狙い

あきすねらい [4] 【空(き)巣狙い】
留守の家をねらって忍び込み,盗みをすること。また,その人。あきす。

空席

くうせき [0] 【空席】
(1)人がいない席。あいている席。「―が目立つ」
(2)欠員のある地位。「課長職に―がある」

空席

くうせき【空席】
a vacant seat[position];room (余地).→英和
空席待ちの乗客 a passenger on a waiting list.

空床

くうしょう [0] 【空床】
病院で,あいているベッド。

空引

そらびき [0] 【空引(き)】
「空引き機(バタ)」の略。

空引き

そらびき [0] 【空引(き)】
「空引き機(バタ)」の略。

空引き機

そらびきばた [4] 【空引(き)機】
ジャカード機導入まで用いられた紋織物用の織機。高機(タカバタ)の上に鳥居形の天神を設け,紋に応じてたて糸を操作して織るもの。地の織り手と天神の操作手の二人共同作業で行う。

空引機

そらびきばた [4] 【空引(き)機】
ジャカード機導入まで用いられた紋織物用の織機。高機(タカバタ)の上に鳥居形の天神を設け,紋に応じてたて糸を操作して織るもの。地の織り手と天神の操作手の二人共同作業で行う。

空弾

くうだん [0] 【空弾】
発射音だけを発する弾丸。空包。

空御

くうぎょ 【空御】
貴人の死を敬っていう語。「―の事出来の後/東鑑(承元四)」

空心

そらごころ 【空心】
偽りの心。うわの空の心。「なでふ,―にてかは/宇津保(蔵開中)」

空念仏

そらねんぶつ [3] 【空念仏】
信仰心がないのに,念仏のまねごとをすること。また,その念仏。空念誦(ソラネンジユ)。

空念仏

からねんぶつ【空念仏】
an empty talk.

空念仏

からねんぶつ [3] 【空念仏】
(1)心のこもらない口先だけの念仏。
(2)実行の伴わない主張。「公約も―に終わる」

空念誦

そらねんじゅ 【空念誦】
「空念仏(ソラネンブツ)」に同じ。「しばらく正面に―して居たりけるが/盛衰記 16」

空恐ろしい

そらおそろし・い [6] 【空恐ろしい】 (形)[文]シク そらおそろ・し
これから先のことを考えると,なんとなく不安で恐ろしい。「ゆく末が―・い」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

空恐ろしい

そらおそろしい【空恐ろしい】
〔形〕horrible;→英和
dreadful;→英和
〔動〕have a vague fear <of> .

空恥ずかしい

そらはずかし・い [6] 【空恥ずかしい】 (形)[文]シク そらはづか・し
なんとなく恥ずかしい。きまりがわるい。

空悦び

そらよろこび [3] 【空喜び・空悦び】 (名)スル
(1)喜びがいのないことがあとでわかるような喜び。ぬかよろこび。
(2)何となくうれしいこと。「高綱馬に打ち乗り,この馬こそ早わが物よと思ひつつ―して/盛衰記 19」

空情け

そらなさけ 【空情け】
いつわりのなさけ。「二道かけてなかなか恨みしは,恋路の―/謡曲・絵馬」

空惚け

そらとぼけ [0][3] 【空惚け】
そらとぼけること。「―の大欠(オオアクビ)/浄瑠璃・浦島年代記」

空惚ける

そらとぼける【空惚ける】
feign ignorance;pretend to be ignorant <of> .

空惚ける

そらとぼ・ける [5] 【空惚ける】 (動カ下一)
知っているのにわざと知らないふりをする。そらっとぼける。「―・けてその場を切り抜ける」「内々(ナイナイ)心当りがあるくせに―・けてゐるね/社会百面相(魯庵)」

空想

くうそう【空想】
a daydream;→英和
an idle fancy.→英和
〜する fancy;(day)dream.→英和
〜的 fanciful;→英和
visionary.→英和
‖空想家 a (day)dreamer;a visionary.空想科学小説 a science fiction <SF> .空想力 imagination.

空想

くうそう [0] 【空想】 (名)スル
(1)現実にはありそうにもないことをあれこれ頭の中で想像すること。「―にふける」「未来の生活を―する」[哲学字彙(三版)]
(2)〔仏〕「空見(クウケン)」に同じ。

空想的社会主義

くうそうてきしゃかいしゅぎ [10] 【空想的社会主義】
歴史・社会の法則的把握や階級闘争の理論に基づかず,教育による倫理の向上や人間性の変革に期待し,理想的未来社会の実現を目指した思想。オーエン・サン=シモン・フーリエらの社会主義思想をマルクス・エンゲルスの科学的社会主義に対比させていう。ユートピア社会主義。

空想科学小説

くうそうかがくしょうせつ [8] 【空想科学小説】
⇒サイエンス-フィクション

空戦

くうせん [0] 【空戦】
航空機どうしの空中の戦闘。空中戦。

空房

くうぼう [0] 【空房】
(1)人のいない部屋。あきま。空室。
(2)ひとり寝の寂しい寝室。空閨(クウケイ)。

空所

くうしょ【空所】
<fill in> a blank.→英和

空所

くうしょ [0][1] 【空所】
何もなくて,あいている所。

空手

そらで 【空手・虚手】
わけもなく手が痛むこと。神経痛などのため,手・腕が痛むこと。「此二三日は―が発りました/浮世草子・一代女 6」

空手

からて [0] 【空手・唐手】
素手で戦う武術の一。また,それをスポーツ化したもの。突き・受け・蹴(ケ)りが基本となる。沖縄で発達した。

空手

からて [0] 【空手】
手になにも持っていないこと。素手(スデ)。てぶら。「お土産を忘れて,―で行く」「―で帰る」

空手

むなで 【空手】
素手(スデ)。から手。むなしで。「この山の神は―に直(タダ)に取りてむ/古事記(中訓)」

空手

からて【空手(で)】
empty-handed.

空手

くうしゅ [1] 【空手】
手に何も持っていないこと。からて。徒手。空拳。「―なれば途中の愁ひもなし/笈の小文」

空手チョップ

からてチョップ [4] 【空手―】
プロレスの技の一つ。手刀(テガタナ)で相手の額・首・喉(ノド)・胸などを強打する。力道山の得意技であった。

空手形

からてがた【空手形】
<fly> a kite;→英和
<issue> a fictitious bill;an empty promise (空約束).

空手形

くうてがた [3] 【空手形】
⇒からてがた(空手形)(1)

空手形

からてがた [3] 【空手形】
(1)現実の商取引に基づかない融通手形。特に,資金の裏付けが不十分で支払いが不確実な悪質な手形。くうてがた。
→融通手形
(2)実行されない約束。うそ。「約束が―に終わる」

空手水

からちょうず [3] 【空手水】
神前で手を清めるのに,水のない時,柄杓(ヒシヤク)で手水をかけるかたちをすること。
→柴手水(シバチヨウズ)

空押

くうおう [0] 【空押】
内容をよく検討せずに承認の判を押すこと。盲判(メクラバン)。

空押し

からおし [0] 【空押し】 (名)スル
熱した金版(カナハン)を布・紙・革などに強く押しつけ,凹凸によって文字や模様をしるすこと。また,そのようにして作ったもの。

空拝み

そらおがみ 【空拝み】
うわべだけ尊敬の意を表すこと。「これは―にて,詞づかひもあそばせづくしなり/滑稽本・浮世風呂 3」

空拭ひ

そらのごい 【空拭ひ】
涙などをぬぐうまねをすること。「―をして/源氏(末摘花)」

空拳

くうけん [0] 【空拳】
(1)何も持っていない,ただの握りこぶし。空手。素手(スデ)。徒手。「徒手―」
(2)他人の援助を受けないこと。自分だけの力。「―をもって敵陣に乗り込む」

空振

くうしん [0] 【空振】
爆発や火山の噴火によって起こる空気の振動。

空振り

からぶり [0] 【空振り】 (名)スル
(1)振ったバットやラケットがボールに当たらないこと。また,振ったこぶしが,相手に当たらないこと。
(2)企図したことが失敗に終わること。「懸命な説得も―に終わった」

空振りする

からぶり【空振りする】
《野》swing wide; <米> fan the air.→英和
〜三振する strike out swinging.

空挺

くうてい [0] 【空挺】
〔「空中挺進」の意〕
地上部隊が航空機を用いて敵地に侵攻すること。

空挺作戦

くうていさくせん [5] 【空挺作戦】
航空機によって地上軍や武器を重要地点に運び,戦況を有利にしようとする戦術。

空挺部隊

くうていぶたい [5] 【空挺部隊】
パラシュート降下または強行着陸により,戦略・戦術上の要点を奇襲占領し,地上の作戦と連係して作戦全般の進捗(シンチヨク)をはかる特殊部隊。

空捕る

そらと・る 【空捕る】 (動ラ四)
鷹などが空で鳥を捕らえる。「―・らぬ鷹もあらじなみかり野に/永久百首」

空揚

からあげ [0][4] 【空揚(げ)・唐揚(げ)】 (名)スル
小魚・鶏肉などを,何もつけないで,または小麦粉やかたくり粉を軽くまぶして油で揚げること。また,そのように揚げたもの。

空揚げ

からあげ [0][4] 【空揚(げ)・唐揚(げ)】 (名)スル
小魚・鶏肉などを,何もつけないで,または小麦粉やかたくり粉を軽くまぶして油で揚げること。また,そのように揚げたもの。

空揚げにした

からあげ【空揚げにした】
French-fried.

空摺り

からずり [0] 【空摺り】
浮世絵版画などで,凸版に絵の具を塗らず,刷り圧だけで,紙面に凹凸模様を作り出す技法。着物の文様などを無色の凹線で表すのに用いた。

空撮

くうさつ [0] 【空撮】
空中から撮影すること。

空教

くうきょう [1] 【空教】
法相(ホツソウ)宗の三時教の一。事物が存在しないことを強調して説く般若(ハンニヤ)経などの教説。

空数ふ

そらかぞう 【空数ふ】 (枕詞)
「大津」「大坂」など「大(オオ)」を語頭にもつ地名にかかる。そらでおおよそに数える意か。「―大津の児(コ)が逢ひし日に/万葉 219」
〔万葉集の例は「あまかぞう」ともよまれる〕

空文

くうぶん [0] 【空文】
現実とかけはなれてしまっていて,実際の役に立たない文章。特に,法律や規則の文章をいう。「この条文は,現在ではほとんど―と化している」

空文

くうぶん【空文】
a (mere) scrap of paper; <prove> a dead letter.

空方

そらざま [0] 【空方・空様】
空の方。上の方。うえざま。「手をしなやかに―にして二三度鬣(タテガミ)を撫でたが/高野聖(鏡花)」

空明かり

そらあかり [3] 【空明(か)り】
空に広がっていく日の光。

空明り

そらあかり [3] 【空明(か)り】
空に広がっていく日の光。

空景気

からげいき【空景気】
a show of activity[prosperity].

空景気

からげいき [3] 【空景気】
実際はそうでもないのに,外部からは景気がよさそうに見えること。「―をつける」

空晶

くうしょう [0] 【空晶】
鉱物内部の,結晶形をした空隙。

空晶石

くうしょうせき [3] 【空晶石】
紅柱石の一。柱状結晶の横断面を見ると,規則正しく十字状に配列した黒色炭質の包有物がある。粘板岩と花崗(カコウ)岩の接触部に産する。

空曹

くうそう [0] 【空曹】
航空自衛隊の自衛官の階級名。准空尉の下,空士の上。曹長・一・二・三等に分かれる。

空有

くうう [1] 【空有】
〔仏〕 実体のないことと,あること。

空期間

からきかん [3][4] 【空期間】
海外居住期間など,年金制度に加入していなかった期間でも,受給資格期間に算入される期間。年金額とは関係ない。

空木

うつぎ [0] 【空木・卯木】
ユキノシタ科の落葉低木。山野に自生。高さ1,2メートル。葉は狭長楕円形で対生する。幹は中空。梅雨の頃,白色の五弁花を円錐花序につける。垣根などに植え,材は木釘(キクギ)・楊枝(ヨウジ)などにする。うのはな。
空木[図]

空木

うつおぎ ウツホ― 【空木】
中が空洞になった木。うつろ木。「朽ちたる花の―より,白髪の老人現はれて/謡曲・西行桜」

空札

からふだ [0] 【空札】
(1)百人一首など,歌ガルタの競技開始に先だって詠み上げる,カルタの読み札にない歌。置き歌。
(2)トランプや花札などで,点数にならない札。

空板

からいた [0] 【空板】
(1)見台(ケンダイ)。
(2)前座の講釈師が,修業のために客の来る前に演ずること。また,前座の講釈師。

空柱

うつおばしら ウツホ― 【空柱】
雨樋(アマドイ)として使う中空の柱。箱樋。うつほばしら。「―よりうち,鈴の綱のへんに/平家 1」

空柱

うつほばしら 【空柱】
⇒うつおばしら(空柱)

空柴

うつぶし [0] 【空五倍子・空柴】
「五倍子(フシ)」に同じ。中空であるところからこの名がある。

空柴色

うつぶしいろ [0] 【空五倍子色・空柴色】
五倍子で染めた薄黒い色。

空株

からかぶ [2][0] 【空株】
株式の信用取引で,空売買された株。くうかぶ。
⇔実株(ジツカブ)
⇔現株

空株

くうかぶ [1] 【空株】
⇒からかぶ(空株)

空梅雨

からつゆ【空梅雨】
a dry rainy season.

空梅雨

からつゆ [0] 【空梅雨】
梅雨の時期に雨があまり降らないこと。照り梅雨。[季]夏。

空様

そらざま [0] 【空方・空様】
空の方。上の方。うえざま。「手をしなやかに―にして二三度鬣(タテガミ)を撫でたが/高野聖(鏡花)」

空模様

そらもよう [3] 【空模様】
(1)空のようす。天気の具合。「嵐の来そうな―だ」
(2)事のなりゆき。雲行き。

空模様

そらもよう【空模様】
the weather;→英和
<from> the look of the sky.→英和
〜が怪しい The weather looks threatening.

空欄

くうらん [0] 【空欄】
何も記入してない欄。空白の欄。

空欄

くうらん【空欄】
a blank (space).→英和

空死に

そらじに [0][4] 【空死に】
死んだふりをすること。「―をして路の辺に臥せりければ/今昔 29」

空母

くうぼ【空母】
⇒航空(母艦).

空母

くうぼ [1] 【空母】
「航空母艦」の略。

空気

くうき【空気】
air;→英和
atmosphere (雰囲気).→英和
〜入りの pneumatic <tire> .→英和
〜の流通の良い(悪い) well-(poorly-)ventilated.〜を入れる(抜く) pump up (deflate) <a tire> .‖空気入れ an inflator.空気銃 an air gun.空気清浄器 an air cleaner.空気調節 air conditioning.空気調節装置 an air conditioner.空気伝染 infection by air.

空気

くうき [1] 【空気】
(1)〔air〕
地球を包む大気の下層部分を構成する無色透明の混合気体。高度80キロメートル以下ではほぼ均質で,水蒸気を除いた乾燥空気の組成(体積)は,窒素78.09パーセント,酸素20.95パーセントのほか,アルゴン・二酸化炭素・ネオン・ヘリウム・クリプトン・キセノンなどを微量に含んでいる。
(2)その場の状態や気分。雰囲気。また,社会や人々の間にみられるある傾向。「気まずい―が流れる」「険悪な―になる」
→空気(1)[表]

空気シャワー

くうきシャワー [4] 【空気―】
エネルギーの高い一次宇宙線が大気に入射して空気の原子核と相互作用を行い,その結果生じた二次粒子がさらに崩壊,生成をくり返し,多数の粒子となって地表に降りそそぐ現象。エア-シャワー。

空気タービン

くうきタービン [4] 【空気―】
動力を伝える気体として,高圧空気を用いるタービン。

空気ドリル

くうきドリル [4] 【空気―】
圧縮空気によって,ドリルを回転させ穴をあけるのに用いる器具。鉱山など,電気火花が危険な場所などで用いる。エア-ドリル。

空気ハンマー

くうきハンマー [4] 【空気―】
圧縮空気を動力として,ハンマーを動かし物をたたく装置。鋲(ビヨウ)打ち,金属の鍛造などに用いる。ニューマチック-リベッター。ニューマチック-ハンマー。空気鎚(ツチ)。

空気ブレーキ

くうきブレーキ [5] 【空気―】
⇒エア-ブレーキ

空気ポンプ

くうきポンプ [4] 【空気―】
⇒エア-ポンプ

空気マイクロメーター

くうきマイクロメーター [8] 【空気―】
細孔から噴出する空気の圧力が,細孔と空気の当たる物との間隙の大小によって変わることを利用した寸法測定器。エア-マイクロメーター。

空気ランプ

くうきランプ [4] 【空気―】
石油ランプの一。口金の下部に多くの穴をあけて,空気の通りをよくし,よく燃焼するようにして光を強くしたもの。

空気予熱器

くうきよねつき [6] 【空気予熱器】
ボイラーの廃ガスを利用して,燃焼室に送る空気を暖める装置。燃焼効率や熱効率をあげるためのもの。

空気伝送管

くうきでんそうかん [0] 【空気伝送管】
⇒エア-シューター

空気入れ

くうきいれ [3] 【空気入れ】
自転車や自動車のタイヤ,ボールなどに空気を入れること。また,それに使う道具。

空気冷却

くうきれいきゃく [4] 【空気冷却】
空気を利用して冷却すること。空冷(クウレイ)。

空気制動機

くうきせいどうき [6] 【空気制動機】
⇒エア-ブレーキ

空気力学

くうきりきがく [5][4] 【空気力学】
空気の運動や空気中を運動する物体に作用する力を扱う流体力学の一部門。航空機やロケットの運動を対象とする分野は航空力学ともいう。

空気圧縮機

くうきあっしゅくき [7] 【空気圧縮機】
⇒エア-コンプレッサー

空気弁

くうきべん [3] 【空気弁】
空気を吸入あるいは排出するための弁。エア-バルブ。通気弁。

空気感染

くうきかんせん [4] 【空気感染】
病原体が気道から侵入するような感染のしかた。

空気抜き

くうきぬき [0] 【空気抜き】
建物や地下施設などの換気のために設ける穴や装置。換気口・換気筒など。

空気枕

くうきまくら [4] 【空気枕】
空気を吹き込み,ふくらませて使う枕。主に旅行時の携帯用。

空気機械

くうききかい [5][4] 【空気機械】
圧縮空気のエネルギーを利用して作動する機械の総称。空気ドリル・空気ハンマー・エア-ブレーキなど。広義には,大気を利用した風車・送風器・空気圧縮機などを含む。

空気機関

くうききかん [5][4] 【空気機関】
気体のもつエネルギーを機械的エネルギーにかえる機関。風車や空気タービンなど。

空気浴

くうきよく [3] 【空気浴】
(1)裸になって一定時間空気に接すること。
(2)容器の中の空気を熱して,間接的にその中の物質を加熱または乾燥させる器具。エアーバス。

空気清浄器

くうきせいじょうき [6] 【空気清浄器】
空気中に浮遊する塵(チリ)やほこりを除去する装置。エア-クリーナー。

空気発条

くうきばね [4] 【空気発条】
⇒エア-クッション(2)

空気膜構造

くうきまくこうぞう [6] 【空気膜構造】
空気圧で膨らませた膜で,一定の形状を保つとともに,風雪などの外力に対する抵抗力をもたせた構造。一枚の膜の下側の空気を加圧して空中に浮かす一重膜構造,二枚の膜の間の空気を加圧してレンズ状にする二重膜構造などがある。合成繊維やガラス繊維の膜を用い,大空間をおおう屋根などに利用する。ニューマチック構造。
→エア-ドーム

空気調和

くうきちょうわ [4] 【空気調和】
⇒エア-コンディショニング

空気調節

くうきちょうせつ [4] 【空気調節】
⇒エア-コンディショニング

空気銃

くうきじゅう [0][3] 【空気銃】
圧縮した空気の圧力を使って弾丸を発射する銃。エア-ライフル。

空気電池

くうきでんち [4] 【空気電池】
空気中の酸素を炭素の正極に吸着させ,それを減極剤として利用する一次電池。負極は亜鉛。電解液は塩化アンモニウム液。電気容量が大きい。

空汁

からじる [3] 【空汁】
実(ミ)の入っていない味噌汁。

空泣き

そらなき [0][4] 【空泣き】 (名)スル
泣くふりをすること。うそ泣き。「同情をひこうと―する」

空洞

くうどう【空洞】
a cave;→英和
a cavern;→英和
a vomica (肺の).

空洞

くうどう [0] 【空洞】
(1)洞窟。ほらあな。
(2)物の中に何もなく,からっぽなこと。また,その穴。「幹が―になっている大木」
(3)〔医〕 壊死(エシ)などでくずれた体の組織が排出されたり吸収されたりした跡にできた臓器内の空間。とくに,肺結核による肺の空所。

空洞共振器

くうどうきょうしんき [7] 【空洞共振器】
マイクロ波の共振器として用いる金属製の中空の箱。共振周波数は空洞の形や大きさで決まる。マイクロ波の発振・増幅,波長計・フィルターなどに用いられる。

空洞化

くうどうか [0] 【空洞化】
(1)都市の中心部の発展に伴い,その居住人口が減っていくこと。
→ドーナツ現象
(2)国内の産業が,為替の変動,許認可による規制,人件費の高騰などにより,他国に生産拠点などを移し,結果として自国内の産業が衰退すること。

空洞煉瓦

くうどうれんが [5] 【空洞煉瓦】
軽量化し,かつ断熱性をもたせるために,空洞を設けた煉瓦。

空活け

からいけ [0] 【空生け・空活け】
生け花で,花器に水を入れないでいけること。

空海

くうかい 【空海】
(774-835) 平安初期の僧。日本の真言宗の開祖。諡号(シゴウ),弘法大師。讃岐の人。804年最澄(サイチヨウ)らとともに入唐し,長安の青竜寺恵果(ケイカ)に学ぶ。806年帰朝して高野山金剛峰寺(コンゴウブジ)を開く。嵯峨天皇より東寺(教王護国寺)を賜り,その翌年には大僧都に任ぜられた。日本最初の庶民学校である綜芸種智院(シユゲイシユチイン)を設立。書にすぐれ三筆の一人にあげられ,「風信帖」などの名品がある。また,詩文にも秀でた。後世,広く庶民信仰の対象として尊ばれた。著「三教指帰(サンゴウシイキ)」「十住心論」「弁顕密二教論」「性霊(シヨウリヨウ)集」「文鏡秘府論」「篆隷(テンレイ)万象名義」ほか。

空涙

そらなみだ【空涙(を流す)】
(shed) crocodile[false]tears.

空涙

そらなみだ [3] 【空涙】
わざと悲しそうなふりをして流す涙。いつわりの涙。「―を浮かべる」

空港

くうこう [0] 【空港】
航空機が発着し,旅客や貨物の乗降が行われる公共用の飛行場。空港整備法によって指定され,国際路線用(第一種),主要国内路線用(第二種),地方の航空輸送用(第三種)に分かれる。エア-ポート。

空港

くうこう【空港】
an airport.→英和

空漠

くうばく [0] 【空漠】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
(1)ぼんやりしていてつかみどころのないさま。要領を得ないさま。「―たる論議」「彼の隠謀が―たる夢の様に頭脳に浮んだ時からで/罪と罰(魯庵)」
(2)広々として果てしないさま。「―とした風景」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
(1){■一■(1)}に同じ。「殆んど捕(ツラ)まへ様のない―なものであつた/門(漱石)」
(2){■一■(2)}に同じ。「ヲマハと桑港の間は―なる荒原にて/八十日間世界一周(忠之助)」

空漠たる

くうばく【空漠たる】
vast;→英和
vague.→英和

空濛

くうもう [0] 【空濛】 (ト|タル)[文]形動タリ
小雨や霧で,暗くうっとうしいさま。「山樹―たる間/日光山の奥(花袋)」

空火照り

そらほでり [3] 【空火照り】
夕焼け。「其夕暮の―して/浮世草子・一代男 5」

空炷

そらだき [0] 【空薫・空炷】
どこからとも知れずかおってくるように香をたくこと。室内や衣服・頭髪などに香をたきしめること。空香。「―くゆらかして,旅のやどりともおぼえず心にくし/飛鳥井雅有日記」

空焚き

からだき [0] 【空焚き】 (名)スル
ボイラー・湯舟・釜(カマ)・鍋(ナベ)などに水を入れないで焚くこと。

空無

くうむ [1] 【空無】
(1)何もないこと。からっぽ。
(2)〔仏〕 存在しているように見える事物も,実は仮の姿で,実在ではないこと。

空然

くうぜん [0] 【空然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)ぼんやりとしてむなしいさま。空虚なさま。「失望もなく希望もなく,ただ―として/空知川の岸辺(独歩)」
(2)本来あるべき中身がないさま。「広蓋(ヒロブタ)の上には入物ばかり―たり/滑稽本・七偏人」

空燃比

くうねんひ [3] 【空燃比】
混合ガス中の空気と燃料の重量比。くうねんぴ。
→理論空燃比

空爆

くうばく [0] 【空爆】 (名)スル
〔「空中爆撃」の略〕
航空機による爆撃。「敵基地を―する」

空物狂ひ

そらものぐるい 【空物狂ひ】
狂人であるように見せること。また,その人。「―になりて,その世は無為に過し給ひしかば/読本・弓張月(後)」

空物語

そらものがたり 【空物語】
でまかせの物語。とりとめもない物語。「―する翁かなとおぼすもあらむ/大鏡(道長)」

空理

くうり [1] 【空理】
(1)実際とかけはなれていて,役に立たない理論や理屈。
⇔実理
「―空論をもてあそぶ」
(2)〔仏〕 万物はすべて仮のもので,実体をもたないとする教理。

空理空論

くうり【空理空論】
<indulge in> academic discussion.

空瓶

あき−【空瓶(箱,缶)】
an empty bottle(box,can[tin]).⇒空地(あきち),空き時間,空き間.

空瓶

あきびん [0] 【空(き)瓶】
中に何も入っていないびん。

空生け

からいけ [0] 【空生け・空活け】
生け花で,花器に水を入れないでいけること。

空画

くうかく [0] 【空画】
書道で,一つの画から次の画に移る,目に見えない筆路。
⇔実画(ジツカク)

空界

くうかい [0] 【空界】
(1)〔仏〕 六界の一。事物のないすき間。また,事物の存在し,運動しうる広がり。空間。
(2)大空。虚空。

空疎

くうそ [1] 【空疎】 (名・形動)[文]ナリ
(1)形だけで,内容がなく貧弱な・こと(さま)。「―な議論に終始した」
(2)まばらな・こと(さま)。「立ち木が―になっている」
[派生] ――さ(名)

空発

くうはつ [0] 【空発】 (名)スル
(1)ねらいを定めないうちに弾丸が飛び出すこと。
(2)爆薬などが目的物を爆破できず,むだに爆発すること。「ダイナマイトは三十間(ケン)の距離に於て―せしめたり/新粧之佳人(南翠)」

空白

くうはく【空白】
a blank;→英和
a <political> vacuum.→英和

空白

くうはく [0] 【空白】 (名・形動)
(1)紙面などの何も書いてない所。
(2)実質的な内容のないこと。また,そのさま。ブランク。「歴史の―を埋める」「記憶の―な時期」

空白域

くうはくいき [4] 【空白域】
本来なら地震が発生するのが当然と考えられる地域でありながら,地震の分布が空白となっている地域のこと。長期的な地震予知の対象となる地域である。

空盒気圧計

くうごうきあつけい クウガフ― [0] 【空盒気圧計】
⇒アネロイド気圧計(キアツケイ)

空目

そらめ [2] 【空目】
(1)見えないのに見たように思うこと。
(2)見て見ないふりをすること。「―を使う」
(3)ひとみを上に向けること。うわめ。「羽織を畳みながら一寸余の顔を―で見る/大内旅宿(虚子)」

空目遣い

そらめづかい [4] 【空目遣い】 (名)スル
(1)うわめをつかうこと。
(2)見て見ないふりをすること。
(3)どこを見るともなくうつろな目をすること。「卒(ニワカ)に―して物思はしげに/金色夜叉(紅葉)」

空相

くうそう [0] 【空相】
〔仏〕 あらゆる事物が空であるというありさま。

空相場

からそうば [3] 【空相場】
⇒空取引(カラトリヒキ)

空相場

くうそうば [3] 【空相場】
⇒空取引(カラトリヒキ)

空眠り

そらねむり [3] 【空眠り】 (名)スル
「空寝(ソラネ)」に同じ。

空知

そらち 【空知】
北海道中部の支庁。支庁所在地,岩見沢市。

空知川

そらちがわ 【空知川】
北海道,石狩川の支流。日高山系西斜面に発し,夕張山地に谷を刻んで横断し,滝川付近で石狩川に合流する。

空砲

くうほう【空砲】
a blank shot.

空砲

くうほう [0] 【空砲】
実弾をこめてない銃砲。また,銃砲に空包をこめてうつこと。
⇔実砲
「―を放つ」

空礫

そらつぶて 【空礫】
目標もなく投げるつぶて。「手にも取られぬ闇の夜の―/浄瑠璃・聖徳太子」

空穂

うつぼ 【空穂】
⇒窪田(クボタ)空穂

空穂

うつぼ [0] 【靫・空穂】
矢を携帯するための筒状の容器。竹などを編んで毛皮を張ったもの,練り革に漆をかけたものなどがあり,右腰につける。矢羽を傷めたり,篦(ノ)が狂ったりするのを防ぐ。うつお。
〔「靭」と書くのは誤用〕
靫[図]

空穂貝

うつぼがい [3] 【靫貝・空穂貝】
ツメタガイの異名。

空積み

からづみ [0] 【空積み】
継ぎ目にモルタルを使わないで,石・煉瓦などを積み上げること。

空空

くうくう [0][3] 【空空】
■一■ (名)
〔仏〕 空と考えることもまた空であること。
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
(1)何もないさま。空しいさま。「志を立つる能はず,―として経過せり/欺かざるの記(独歩)」
(2)何事にもとらわれないさま。「例の如く―として偶然童子の如く舞ひ込んで来た/吾輩は猫である(漱石)」

空空しい

そらぞらし・い [5] 【空空しい】 (形)[文]シク そらぞら・し
いかにも真実みがない。うそであることが見えすいている。「―・いお世辞を言う」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

空空寂寂

くうくうじゃくじゃく [0][3] 【空空寂寂】
■一■ (名)
〔仏〕
(1)宇宙のすべての物の実体が空であること。
(2)煩悩(ボンノウ)・執着がなく,悟りすましたような状態。
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
何もなくて静かなさま。何も考えないさま。[日葡]
■三■ (形動)[文]ナリ
{■二■}に同じ。「たわいもなく―に暮した何年間かの夢が瞎然(カツゼン)覚めると/復活(魯庵)」

空空漠漠

くうくうばくばく [0][3] 【空空漠漠】 (ト|タル)[文]形動タリ
広々として限りないさま。また,とらえどころのないさま。「―たる思い」

空笑い

そらわらい [3] 【空笑い】 (名)スル
おかしくもないのに,笑うこと。つくり笑い。「豊崎は詮方なささうに―しつつ頭を掻いてゐた/社会百面相(魯庵)」

空箱

からばこ [0] 【空箱】
中に何も入っていない箱。あきばこ。

空箸

そらばし [0] 【空箸】
食事の時,箸をつけながら取り上げずに箸を引いてしまう箸づかい。無作法とされる。

空籤

からくじ [0][3] 【空籤】
なにも当たらない籤。はずれの籤。

空籤を引く

からくじ【空籤を引く】
draw a blank <in a lottery> .→英和

空米

くうまい [0] 【空米】
空取引の米。また,現物なしで米の取引をすること。
⇔正米(シヨウマイ)

空米切手

くうまいきって [5] 【空米切手】
江戸時代,大名が金策の一手段として蔵米がないのに発行した米切手。

空米相場

くうまいそうば [5] 【空米相場】
米穀取引所の公定相場を標準とする米の空取引の相場。一種の賭博(トバク)行為であり,今日では行われない。

空約束

そらやくそく [3] 【空約束】
⇒からやくそく(空約束)

空約束

からやくそく [3] 【空約束】
守る気のない約束。また,約束して守らないこと。そらやくそく。

空縄

そらなわ 【空縄】
縛ってあるように見せかけること。また,そのような捕り縄。「はつと―はずし/浄瑠璃・夏祭」

空缶

あきカン [0] 【空(き)缶】
中に何も入っていない缶。「―公害」

空翠

くうすい [0] 【空翠】
(1)空にそびえ立つ木の緑。
(2)深山の木立の間にたちこめるみずみずしい山気のしたたり。「山路もとより雨なうして,―常に衣を湿す/太平記 5」

空耗

くうこう [0] 【空耗】 (名)スル
減ってなくなること。また,むなしく費やすこと。「少なからざる御心労を―し給ふ/露団々(露伴)」

空耳

そらみみ [0] 【空耳】
(1)声や物音がしないのに聞いたように思うこと。「声がしたようだが,―だったか」
(2)聞こえても聞こえないふりをすること。「―を使う」

空耳

そらみみ【空耳】
mishearing.君の〜だ You only fancied you heard it.〜をつかう pretend not to hear.

空聖

そらひじり 【空聖】
偽りの聖。形ばかりの聖。「仁俊は女心あるものの,―たつるなど申けるを/著聞 5」

空聞き

そらぎき 【空聞き】
聞こえないふりをして聞くこと。[日葡]

空聾

そらつんぼ [3] 【空聾】
聞こえていながら聞こえないふりをすること。また,その人。

空胞

くうほう [0] 【空胞】
⇒液胞(エキホウ)

空脛

からはぎ [0] 【空脛】
あらわに出したはぎ。からずね。

空腕

そらうで 【空腕】
狂言の一。使いに出された太郎冠者は松の木を追い剥(ハ)ぎかと思い主人の太刀を差し出して助けを請い,帰宅してでたらめな武勇談を語る。しかし,あとをつけていた主人に化けの皮をはがされる。

空腸

くうちょう [0][1] 【空腸】
小腸の一部。十二指腸に続く小腸の前半約五分の二をいい,明確な境界なく回腸に移行する。腹腔の左上部を占める。
→小腸

空腹

そらばら 【空腹】
(1)腹痛のふりをすること。「あら腹痛や����と―病(ヤ)めど/浄瑠璃・丹波与作(下)」
(2)切腹するように見せかけること。「―切つて櫓より後の谷にぞ転び落つ/謡曲・忠信」
(3)腹を立てたふりをすること。「北の方そこにてちと―を立ててのたまふやう/御伽草子・秋道」

空腹

くうふく【空腹】
hunger;→英和
an empty stomach.〜である(を感じる) be (feel) hungry.

空腹

くうふく [0] 【空腹】
腹がへること。すきばら。
⇔満腹

空臑

からずね [0] 【空臑】
むき出しの臑。空脛(カラハギ)。

空舟

うつおぶね ウツホ― 【空舟】
一本の木をくりぬいて作った中空のふね。神仏の使いや異界のものが乗り漂着するという伝説が多い。のちには丸木舟のこととされた。うつほぶね。うつろぶね。「―にいれてながされけるとぞきこえし/平家 4」

空舟

うつほぶね 【空舟】
⇒うつおぶね(空舟)

空船

くうせん [0] 【空船】
人や貨物をのせていない船。からぶね。

空色

そらいろ [0] 【空色】
(1)晴れた空のような明るい色。
(2)空のようす。空模様。「怪しげな―」

空色の

そらいろ【空色の】
sky-blue;azure.→英和

空色朝顔

そらいろあさがお [6] 【空色朝顔】
ヒルガオ科の一年草。熱帯アメリカ原産。花は径約7センチメートルで,青藍色・白色など。葉腋から出た花柄に十数花ずつつき,晩夏から晩秋まで咲き続ける。西洋朝顔。

空茶

からちゃ [0][2] 【空茶】
茶菓子がなくて,茶だけを出すこと。

空草

うつおぐさ ウツホ― 【空草】
ネギの異名。「紅葉せで秋も萌黄の―/七十一番職人歌合」

空荷

からに [0] 【空荷】
荷物を運ぶ車などで,荷物を積んでいないこと。「―のトラック」

空荷の[で]

からに【空荷の[で]】
unloaded <boat> ;in ballast (船が).

空華

くうげ [1] 【空華】
〔仏〕
〔目を病む人が空中にありもしない花を見ることから〕
迷える人が実体のないものを実体と見ることのたとえにいう。「一翳(イチエイ)まなこにある時は,―みだれおつ/沙石 7」

空華庵忍鎧

くうげあんにんがい 【空華庵忍鎧】
(1670-1752) 江戸中期の天台宗の僧。別号,恵南・忍鎧子。姓は菅原。香道(米川流)で著名。恵南流の祖。西本願寺一六世湛如と交流。著「十種香暗部山(クラブヤマ)」「香道余談」など。

空蒸

からむし [0] 【空蒸(し)】 (名)スル
(1)水や調味料を加えずに蒸し煮にすること。水分の多い野菜に用いる。
(2)雨が降らず,蒸し暑いこと。

空蒸し

からむし [0] 【空蒸(し)】 (名)スル
(1)水や調味料を加えずに蒸し煮にすること。水分の多い野菜に用いる。
(2)雨が降らず,蒸し暑いこと。

空薫

そらだき [0] 【空薫・空炷】
どこからとも知れずかおってくるように香をたくこと。室内や衣服・頭髪などに香をたきしめること。空香。「―くゆらかして,旅のやどりともおぼえず心にくし/飛鳥井雅有日記」

空薫き物

そらだきもの 【空薫き物】
そらだきの香。「―にしみたる几帳/枕草子 45」

空虚

くうきょ [1] 【空虚】 (名・形動)[文]ナリ
(1)中に何もはいっていない・こと(さま)。から。「神体のない―な宮殿/或る女(武郎)」
(2)価値や内容がないこと。むなしいこと。また,そのさま。「―な理論」「―な生活」
(3)中に人がいないこと。また,あけてからにすること。「福山の城―せん事/近世紀聞(延房)」
[派生] ――さ(名)

空虚な

くうきょ【空虚な】
empty;→英和
vacant;→英和
hollow.→英和

空蝉

うつせみ 【空蝉】
〔「うつしおみ(現人)」の転。「うつそみ」とも。「空蝉」は当て字〕
(1)
 (ア)この世の人。生きている人間。「―と思ひし妹が玉かぎるほのかにだにも見えなく思へば/万葉 210」
 (イ)人間の生きているこの世。現世。世間。「―はもの思(モ)ひ繁し/万葉 4189」
(2)〔「空蝉」「虚蝉」と表記したところから〕

 (ア)蝉のぬけ殻。[季]夏。《―を妹が手にせり欲しと思ふ/山口誓子》「―の身をかへてける木の下に/源氏(空蝉)」
 (イ)蝉。「夏は―なきくらし/古今(雑体)」

空蝉

うつせみ 【空蝉】
(1)源氏物語の巻名。第三帖。
(2)源氏物語の作中人物。伊予介の後妻。継子(ママコ)である紀伊守の邸で方違(カタタガ)えに来た光源氏に身を許すが,その後は自省して源氏の愛を拒み続ける。夫の死後出家。

空蝉の

うつせみの 【空蝉の】 (枕詞)
(1)現世あるいは,現世の人の意で,「世」「命」「かれる身」「人」にかかる。「―世は常なしと知るものを/万葉 465」
(2)「むなし」などにかかる。「忘らるる身を―唐衣かへすはつらき心なりけり/後撰(恋四)」

空蝶

からちょう [2] 【空蝶】
アゲハチョウの異名。

空襲

くうしゅう【空襲】
<make> an air raid <on> .空襲警報 <give> an air-raid alarm[warning].

空襲

くうしゅう [0] 【空襲】 (名)スル
航空機から地上を爆撃したり銃撃したりすること。「―警報」

空見

そらみ 【空見】
ぼんやりと心を留めないで見ること。「―シテイル/日葡」

空見

くうけん [0] 【空見】
〔仏〕 空(クウ){(3)}の教えにとらわれた考え。

空見出し

からみだし [3] 【空見出し】
辞書で,見出しとして出しているが解説をしていない項目。から項目。
⇔本見出し

空覚え

そらおぼえ [3] 【空覚え】
(1)文句などを暗記すること。「ジッカイヲ―ニスル/ヘボン(三版)」
(2)たしかでない記憶。うろおぼえ。

空観

くうがん [0] 【空観】
〔「くうかん」とも〕
〔仏〕 すべての事物は本質をもつ実体として存在しているのではない,という真理を認識すること。

空解け

そらどけ [0] 【空解け】
結んだ帯・ひもなどが自然にほどけること。「―のしさうな帯を締直そうともしないで/社会百面相(魯庵)」

空言

くうげん [0] 【空言】
(1)根拠のないうわさ。虚言。「―に惑わされる」
(2)実行できない口先だけの話。「―を吐く」

空言

そらごと [0] 【空言・虚言】
事実でない言葉。うそ。いつわり。「舟人此言を聞て―とこそ思ひければ/八十日間世界一周(忠之助)」

空言

むなこと 【虚言・空言】
うそ。そらごと。「おぼろかに心思ひて―も祖(オヤ)の名断つな/万葉 4465」

空証文

そらしょうもん [3] 【空証文】
いつわりの証文。

空誉め

そらぼめ [0] 【空誉め】
口先だけでほめること。「妙な穿(ウガチ)と―に/人情本・辰巳園(後)」

空誓文

そらせいもん 【空誓文】
偽りの誓い。空起請(ソラギシヨウ)。そらぜいもん。「利徳をとらぬと―をたつれば/浮世草子・永代蔵 6」

空誓文

からせいもん [3] 【空誓文】
うその約束。そらぜいもん。

空語

くうご [1] 【空語】
根も葉もない言葉。うそ。空言。

空説

くうせつ [0] 【空説】
根拠のない説。

空読み

そらよみ [0] 【空読み】 (名)スル
文句を暗記していて,そらで読むこと。暗誦。

空調

くうちょう【空調】
[空気調節]⇒空気.

空調

くうちょう [0] 【空調】
「空気調節」の略。

空調設備

くうちょうせつび [5] 【空調設備】
(室内や乗り物・地下道などの)空気清浄・温度・湿度・気圧などを適切な状態に調節できる設備。

空談

くうだん [0] 【空談】
(1)むだ話。「―にふける」
(2)よりどころのない話。また,実行できない話。

空論

くうろん【空論】
an impracticable theory.空論家 a doctorinaire.

空論

くうろん [0] 【空論】
現実ばなれしていて役に立たない議論や理論。「空理―」「机上の―」

空諦

くうたい [0] 【空諦】
〔仏〕 三諦(サンタイ)の一。あらゆる存在はすべて空で,実体のあるものはないということ。

空谷

くうこく [0] 【空谷】
人のいない谷間。寂しい谷。「一切世界ことごとく幻の如く,―の響の如く/人となる道」

空豁

くうかつ [0] 【空闊・空豁】 (ト|タル)[文]形動タリ
ひろびろとひらけたさま。「―とした平地」

空豆

そらまめ [2] 【空豆・蚕豆】
マメ科の一年草または越年草。原産地は西アジア,アフリカといわれ,古くから世界各地で栽培される。高さ約60センチメートル。葉は羽状複葉。春,葉腋(ヨウエキ)に淡紫色で黒斑のある蝶形花をつける。豆果は長さ約10センチメートルの狭長楕円形で,種子を二〜四個含む。種子は塩ゆでにして食用とするほか,甘納豆・煮豆・餡(アン)などとする。豆果が空に向かってつくのでこの名があるという。ノラマメ。[季]夏。
空豆[図]

空豆

そらまめ【空豆】
《植》a broad[horse]bean.

空豆象

そらまめぞう [4] 【空豆象】
マメゾウムシ科の甲虫。体長約5ミリメートル。体は楕円形で黒い。幼虫はソラマメの内部を食害する。

空負け

そらまけ [0] 【空負け】
負けたふりをすること。いつわりの負け。

空買い

からがい [0] 【空買い】
株式の信用取引や商品の清算取引で,現物の取得を目的とせずに株や商品を買うこと。値上がりを予想して,転売による差額の利益を得るために行う。
⇔空売り

空費

くうひ [0][1] 【空費】 (名)スル
費用・時間などをむだに使うこと。「時間を―する」「貴重なる一生を―する様な事が無くなり/一隅より(晶子)」

空費する

くうひ【空費する】
waste;→英和
idle away <time> .

空贅

からぜい 【空贅】
贅沢に見せかけること。虚勢を張ること。「―はいて急ぎける/浄瑠璃・油地獄(下)」

空起請

そらぎしょう 【空起請】
「空誓文(ソラセイモン)」に同じ。「榻(シジ)のはしがき―,昨日の誓紙,今朝の夢/浄瑠璃・賀古教信」

空足

からあし [0] 【空足】
(1)「無駄足」に同じ。
(2)はだし。すあし。

空路

くうろ [1] 【空路】
(1)飛行機の飛ぶコース。
(2)交通機関として飛行機を使うこと。「―パリに向かう」
→海路
→陸路

空路

くうろ【空路】
an air route.〜で by air[plane].

空路

そらじ [0] 【空路】
(1)空。天空。
(2)心もとない旅路。「夢(イメ)のごと道の―に別れする君/万葉 3694」
〔空へゆく道,または道の中路とする説もある〕

空身

からみ [0] 【空身】
荷物を持たないこと。からだ一つ。また,同行者がいないこと。「―で山に登る」

空車

くうしゃ [0] 【空車】
(1)営業用の車で,人や貨物をのせていないもの。特に,タクシーにいう。からぐるま。
⇔実車(ジツシヤ)
(2)駐車場に空きがあること。
→満車

空車

からぐるま [3] 【空車】
人や荷物を乗せていない車。あきぐるま。くうしゃ。

空車

むなぐるま 【空車】
(1)屋根のない車。「―に魚(イオ)塩積みて持て来たり/宇津保(藤原君)」
(2)人の乗っていない車。からぐるま。「のせてやる我が心さへとどろきてねたくも返す―かな/頼政集」

空車

くうしゃ【空車】
an empty taxi[car]; <掲示> Vacant./For Hire.

空軍

くうぐん [0] 【空軍】
航空機・ミサイルなどにより,空中および宇宙における作戦を主任務とする軍隊。

空軍

くうぐん【空軍】
an air force.空軍力(基地) air power (an air base).

空転

くうてん [0] 【空転】 (名)スル
(1)車輪やエンジンなどが,からまわりすること。
(2)物事が,何の成果もないまま,むだに推移すること。「議論が―する」

空転

くうてん【空転】
⇒空回り.

空軽薄

そらけいはく 【空軽薄】
偽ってお世辞をいうこと。心にもないお世辞。「行当りの大構へいざ御通り候へと,馬鹿慇懃(インギン)の―/浄瑠璃・会稽山」

空輪

くうりん [0] 【空輪】
〔仏〕
(1)四輪(シリン)の一。この世界を支える最下位の虚空。
(2)五輪(ゴリン)の一。
(3)「九輪(クリン)」に同じ。

空輸

くうゆ【空輸】
air transport(ation);an airlift.→英和
〜する transport <a thing> by air;airlift.空輸貨物 airfreight.

空輸

くうゆ [0] 【空輸】 (名)スル
〔「空中輸送」の略〕
航空機で人や荷物を輸送すること。「援助物資を―する」

空辞儀

からじぎ [0] 【空辞儀】
心のこもらない形式的なお辞儀。「世間並の―をしたのは/青年(鴎外)」

空辞宜

そらじぎ [0] 【空辞宜】
口先だけの遠慮。心にもない遠慮。

空返事

からへんじ [3] 【空返事】 (名)スル
「そらへんじ」に同じ。

空返事

そらへんじ [3] 【空返事】 (名)スル
相手の言うことを身を入れて聞かずに,いいかげんに返事だけすること。生(ナマ)返事。からへんじ。

空運

くううん [0] 【空運】
航空機を用いて旅客・貨物などを運ぶこと。航空運送。

空遠

くうえん [0] 【空遠】
はるかに遠いこと。

空部屋

あきべや [0] 【空(き)部屋】
(1)使っていない部屋。あきま。
(2)旅館などで泊まり客のない部屋。

空酔ひ

そらえい 【空酔ひ】
酔ったふりをすること。そらみだれ。「おとど,程なく―をしたまひて/源氏(藤裏葉)」

空針

そらばり [0] 【空針】
縫い針が裏まで通らないために布が縫い合わされないこと。

空釣

からづり [0] 【空釣(り)】
餌(エサ)を付けない釣り針をおもりで沈め,底をかくようにして魚を釣る方法。引っ懸け釣りに似る。

空釣り

からづり [0] 【空釣(り)】
餌(エサ)を付けない釣り針をおもりで沈め,底をかくようにして魚を釣る方法。引っ懸け釣りに似る。

空釣り延縄

からづりはえなわ [5] 【空釣(り)延縄】
空釣りの仕掛けを延縄に用いたもの。タコ・カレイ・アンコウなどを釣る。

空釣延縄

からづりはえなわ [5] 【空釣(り)延縄】
空釣りの仕掛けを延縄に用いたもの。タコ・カレイ・アンコウなどを釣る。

空鉄砲

からでっぽう [3] 【空鉄砲】
(1)弾丸を込めずに銃を撃つこと。からづつ。空砲。
(2)ほら。でまかせ。

空鋏

からばさみ [3] 【空鋏】
物を切らずにはさみを動かして,音だけをたてること。

空錠

そらじょう 【空錠】
役に立たない錠。「久かたの―なれや天の戸を/徳和歌後万載集」

空門

くうもん [0] 【空門】
〔仏〕
(1)万物の本体が空であると説く法門。
(2)天台宗の四門の一。
(3)仏教の異名。

空門子

くうもんし [3] 【空門子】
仏教の僧侶。

空閑

くうげん [0] 【空閑】
〔仏〕
〔梵 āraṇya の意訳〕
人の中から離れた,静かで修行に適した場所。

空閑地

くうかんち [3] 【空閑地】
使っていない土地。空き地。

空間

くうかん [0] 【空間】
(1)物がなく,あいているところ。「せまい―を有効に活用する」
(2)上下・四方の広がり。「生活―」「都市―」
(3)〔space〕

 (ア)〔哲〕 時間とともに世界を成立させる基本形式。その客観的実在を認める立場(主として唯物論)や,先天的な直観形式とする主観的な解釈(カント)などがある。
 (イ)〔物〕 物質が存在し,諸現象が生起する場。物質や時間から独立した,無限の容器としてのニュートンの絶対空間(三次元ユークリッド空間)が古典物理学の前提となっていたが,相対性理論では時間を含めた四次元リーマン空間が導入された。
 (ウ)〔数〕 通常はユークリッド的な三次元空間をいうが,広義には,ある集合でその要素の間もしくはその部分集合の間に一定の数学的構造を考えるとき,その集合をいう。� 次元空間・位相空間など。

空間

くうかん【空間】
space.→英和
〜的[の]spatial.→英和

空間反転

くうかんはんてん [5] 【空間反転】
空間内の点を原点に関して点対称な点に移すこと。
→時間反転

空間図形

くうかんずけい [5] 【空間図形】
三次元の広がりをもった図形。立体図形。

空間格子

くうかんこうし [5] 【空間格子】
空間内に規則的・周期的に配列している点でつくられる格子。結晶内部の原子・分子・イオンなどの配列はそれらを代表する格子点がつくる空間格子によって表されるので,結晶格子ともよばれる。
→結晶構造

空間知覚

くうかんちかく [5][6] 【空間知覚】
〔心〕 視覚・聴覚・触覚を通じてなされる,三次元空間に関しての知覚。

空間群

くうかんぐん [3] 【空間群】
結晶の内部構造を分類したときの二三〇の群。点,軸,面などの対称の要素を組み合わせて得られ,結晶中の原子配列の対称を表す。

空間芸術

くうかんげいじゅつ [5] 【空間芸術】
物的材料を用いて,空間に一定の形を表現する芸術。二次元的なもの(絵画・平面装飾など)と三次元的なもの(彫刻・建築など)がある。造形芸術。
→時間芸術

空間電荷

くうかんでんか [5] 【空間電荷】
空間に分布している,電気を帯びた微粒子または電子。特に,電子管(真空管)・放電管内の電子群あるいはイオン群の正および負の電荷をいう。

空閨

くうけい [0] 【空閨】
相手がなく,ひとり寂しく寝る寝室。孤閨。空房。「―をかこつ」

空闊

くうかつ [0] 【空闊・空豁】 (ト|タル)[文]形動タリ
ひろびろとひらけたさま。「―とした平地」

空陸

くうりく [1] 【空陸】
(1)空中と陸上。
(2)空軍と陸軍。

空隙

くうげき【空隙】
a gap;→英和
an opening.→英和

空隙

くうげき [0] 【空隙】
(1)物と物との間のすき間。間隙。「どうしても全心で抱合へない―が残された/暗夜行路(直哉)」
(2)ひまな時間。[日葡]

空隙率

くうげきりつ [4] 【空隙率】
砂・岩石などの,総体積に対する空隙部分の比。孔隙率。多孔度。

空際

くうさい [0] 【空際】
(1)空のはるかかなた。空と地の接する辺り。天際。
(2)〔仏〕 涅槃(ネハン)のこと。「―は人の察すること無し/性霊集」

空隠れ

そらがくれ 【空隠れ】
偽って,いないふりをすること。不在をよそおうこと。「世の中の人の心の浮雲に―する有明の月/詞花(雑下)」

空雀鯛

そらすずめだい [5] 【空雀鯛】
スズキ目の海魚。全長約7センチメートル。体は長卵形。成魚は鮮やかな青色で,幼魚は腹部から尾にかけて黄色。観賞魚。本州中部以南の岩礁域に分布。

空集合

くうしゅうごう [3] 【空集合】
〔数〕 一つも要素を含まない集合。それを一つの集合とみなし,記号φで表す。
→集合

空電

くうでん [0] 【空電】
雷や雲間放電などによって大気中に生じる電磁波。無線受信の際,妨害雑音となる。波長範囲が広く,低い周波数帯ほど強い妨害を受ける。

空鞘

そらざや 【空鞘】
(1)刀を長く見せるため,刀身よりもずっと長く作った鞘。「こがねづくりの太刀の―/犬筑波集」
(2)すきま。ゆとり。[日葡]
(3)外見と中身がちがうこと。「仲人の―もなき無疵もの/柳多留拾遺(初)」

空音

そらね [0][2] 【空音】
(1)実際には鳴らないのに耳に聞こえるような気がする音。「―の鈴」
(2)うそ。いつわり。「―を吐く」
(3)鳴きまね。偽ってまねをする嗚き声。「夜をこめて鳥の―ははかるとも世に逢坂の関はゆるさじ/後拾遺(雑二)」

空頂黒幘

くうちょうこくさく クウチヤウ― [0] 【空頂黒幘】
天皇・皇太子が元服の際,加冠の前に着ける額当て。黒の羅で三山形に作り,天皇のものは羅が一枚,皇太子は三枚からなる。
空頂黒幘[図]

空頭病

くうとうびょう [0] 【空頭病】
カイコの軟化病の一。カイコの幼虫の胸部あるいは全体が,半透明状になって死ぬ病気。あたますき。

空頼み

そらだのみ [3] 【空頼み】 (名)スル
当てにならないことを当てにすること。むなしい期待。「結局―に終わる」

空頼み

そらだのみ【空頼み】
a vain hope.〜にする hope against hope.

空頼み

からだのみ [3] 【空頼み】
あてにならない頼みごと。

空頼め

そらだのめ 【空頼め】 (名)スル
当てにならぬことを頼みにさせること。「さだめなく消えかへりつる露よりも,―する我はなになり/蜻蛉(上)」

空風

からかぜ [0][2] 【空風・乾風】
からっかぜ。[季]冬。

空風呂

からぶろ [0] 【空風呂】
(1)「蒸し風呂」に同じ。
(2)風呂に湯水の入っていないこと。

空飛ぶ円盤

そらとぶえんばん [1] 【空飛ぶ円盤】
円盤状の未確認飛行物体。UFO 。

空香

くうこう [0] 【空香】
薫物(タキモノ)・香木をたき,部屋にほのかにくゆらすこと。そらだき。

空馬

からうま [0] 【空馬】
人や荷物を乗せていない馬。

空騒ぎ

そらさわぎ 【空騒ぎ】
わざとらしく騒ぐこと。からさわぎ。「殿の人々―すれば/宇津保(藤原君)」

空騒ぎ

からさわぎ【空騒ぎ】
<make> a fuss about nothing.

空騒ぎ

からさわぎ [3] 【空騒ぎ】 (名)スル
むやみに騒ぐこと。また,騒ぐわりには実りのないこと。「―に終わる」

空騙り

そらだまり 【空騙り】
下心を隠し,うわべだけもっともらしく見せかけること。「いかに猫,―なしそ/仮名草子・伊曾保物語」

空鳴き

そらなき 【空鳴き】 (名)スル
むなしく鳴くこと。「あまのとをあけぬあけぬといひなして―しつる鳥のこゑかな/後撰(恋二)」

空鼾

そらいびき [3] 【空鼾】
寝たふりをしてかく,いびき。

空[唐]手

からて【空[唐]手】
karate 空手チョップ a karate[hand]chop.

空[虚]しい

むなしい【空[虚]しい】
empty (空虚);→英和
[無効]ineffectual;→英和
futile.→英和
空しく in vain;to no purpose;idly (ぼんやり).

空[虚]ろ

うつろ【空[虚]ろ】
a hollow;→英和
a cavity.→英和
〜な hollow <feeling> ;blank <look> .→英和

空[開]いた

あいた【空[開]いた】
empty;→英和
vacant;→英和
unoccupied;→英和
disengaged;→英和
open(ed).→英和
〜口がふさがらない be struck dumb.

空]く

あく【明[開・空]く】
(1)[開く]open;→英和
be opened;[始まる]begin;→英和
start.→英和
(2)[からになる]become vacant.(3)[用済み]be free[not in use].手が〜 be free[disengaged].

空]ける

あける【明[開・空]ける】
(1)open;→英和
throw open.(2)undo <a parcel> ;→英和
unlock <the door> .→英和
(3)empty <a bottle> ;→英和
clear <a box of its contents> .→英和
(4)[満期になる]expire;→英和
end;→英和
be over.(5)[明け渡す]quit;→英和
vacate.→英和
家を〜 be away (from home).一行あけて書く write on every other line.幕を〜 raise the curtain.→英和
夜が〜 The day breaks.‖明けましておめでとう (I wish you a) Happy New Year.

穽陥

せいかん [0] 【穽陥】
おとしあな。陥穽。

穿き初め

はきぞめ [0] 【履(き)初め・穿き初め】
(1)新しい履物を初めて履くこと。
(2)幼児が初めて履物を履くこと。

穿き違える

はきちが・える [5] 【履(き)違える・穿き違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 はきちが・ふ
(1)まちがえて他人の履物を履く。「父の靴と―・える」
(2)意味・内容をとりちがえる。考えちがいをする。「自由の意味を―・えている」

穿く

は・く [0] 【穿く・履く・佩く・着く】
■一■ (動カ五[四])
(1)(ズボン・はかまなどの衣服を)足をとおして下半身につける。《穿》「ズボンを―・く」「スカートを―・く」
(2)(足袋(タビ)・靴下・靴などを)足につける。《履》「靴を―・く」「スリッパを―・く」
(3)刀剣などを腰につける。帯びる。さす。《佩》「太刀を―・く」
(4)弓に弦を張る。「せらしめ来なば弦(ツラ)―・かめかも/万葉 3437」
[可能] はける
■二■ (動カ下二)
(1)太刀などを身につけさせる。帯びさせる。「一つ松人にありせば大刀―・けましを/古事記(中)」
(2)弓に弦を張る。「陸奥の安達太良(アダタラ)真弓弦―・けて/万葉 1329」
[慣用] 長い草鞋(ワラジ)を―・二足の草鞋(ワラジ)を―

穿ぐ

う・ぐ 【穿ぐ】 (動ガ下二)
〔上代は「うく」と清音〕
(1)穴があく。落ちくぼむ。「大きに―・げたる岩穴あり/太平記 18」
(2)肉体の一部やかさぶたなどが欠け落ちて,穴があいたようになる。「耳鼻欠け―・げながら抜けにけり/徒然 53」「瘡(カサ)ガ―・ゲタ/日葡」
〔「うがつ」に対する自動詞〕

穿ち

うがち [3] 【穿ち】
(1)穴をあけること。
(2)人の気づかない真相を探り出してみせること。また,人情の機微などを巧みに指摘してみせること。また,そのような事柄。「さるたぐひの些細なる―は,ものうしとてここにしるさず/滑稽本・浮世風呂 3」
(3)新奇で凝った趣向。「此里の―にて道具屋と見せて引手茶屋/洒落本・大通契語」
(4)遊女の意地っ張りであること。「夫(ソレ)は女郎の張のつよいを―といふわいの/歌舞伎・傾城天羽衣」

穿ち過ぎ

うがちすぎ [0] 【穿ち過ぎ】
物事の真相や人情の機微のとらえ方が深入りしすぎて,かえって本質から遠ざかること。「それは少し―だ」

穿つ

うがつ【穿つ】
dig;→英和
make a hole;→英和
drill.→英和
穿った批評 a penetrating criticism.穿ったことを言う(推測する) make a shrewd remark (guess).

穿つ

うが・つ [2] 【穿つ】 (動タ五[四])
〔上代は「うかつ」〕
(1)穴をあける。貫き通す。「岩を―・って道を通す」「石をも―・つ信念」
(2)事の裏面の事情を詮索する。人情の機微などをとらえる。「―・った見方をする」「―・ったことを言う」
(3)袴(ハカマ)・履物などを身につける。はく。「小倉の袴の…を―・ち/当世書生気質(逍遥)」
(4)普通の人とは違った,新奇で凝ったことをする。「紋ももやうも大きに―・ち過ぎて/洒落本・浪花今八卦」
〔「うぐ」の他動詞〕
[可能] うがてる

穿り出す

ほじくりだ・す [5][3] 【穿り出す】 (動サ五[四])
(1)ほじって取りだす。「サザエの肉を―・す」
(2)つっついて無理に出す。「他人の秘密を―・す」

穿り返す

ほじくりかえ・す [5][3] 【穿り返す】 (動サ五[四])
(1)あちこち掘ってひっくりかえす。存分にほじくる。「畑を―・す」
(2)すでにおさまっている物事を,再びつつきまわす。「古い事件を―・す」

穿る

ほじく・る [3] 【穿る】 (動ラ五[四])
(1)盛んにほじる。「鳥が種を―・る」「重箱の隅を―・る」
(2)隠されている物事を執拗(シツヨウ)に探る。「過去の事を―・る」
[可能] ほじくれる

穿る

ほじ・る [2] 【穿る】 (動ラ五[四])
小さな穴をあける。また,穴をつついたりして,中の物をかき出す。「耳を―・る」「鼻くそを―・る」「刺(トゲ)ヲ―・ル/ヘボン」
[可能] ほじれる

穿井

せんせい [0] 【穿井】
井戸を掘ること。

穿入

せんにゅう [0] 【穿入】 (名)スル
うがちはいること。「弾片が人間の体内へ―することとて/此一戦(広徳)」

穿入蛇行

せんにゅうだこう [5] 【穿入蛇行】
河川が屈曲した深い谷をうがって流れる状態。大井川・熊野川・四万十川など西南日本太平洋側の山地を流れる河川に多く見られる。

穿刺

せんし [1] 【穿刺】 (名)スル
腹水などの体液や,組織・細胞を採取するために体に針を刺すこと。

穿孔

せんこう [0] 【穿孔】 (名)スル
穴をあけること。穴があくこと。また,その穴。

穿孔する

せんこう【穿孔する】
bore;→英和
punch.→英和
穿孔機 a boring machine.

穿孔機

せんこうき [3] 【穿孔機】
工作物にドリルで穴をあける機械。ボール盤。

穿山甲

せんざんこう [3] 【穿山甲】
有鱗目の哺乳類の総称。歯がなく,細長い舌で,アリを捕食する。体の表面に堅い松かさ状の鱗(ウロコ)があり,敵に襲われるとボールのように丸くなる。前後肢とも指は五本で,前肢の爪は大きい。アジア・アフリカに分布。
穿山甲[図]

穿窬

せんゆ [0][1] 【穿窬】
〔論語(陽貨)〕
穴を開けたり,垣根を越えたりして忍び込むこと。また,盗人。

穿鑿

せんさく [0] 【穿鑿】 (名)スル
〔古くは「せんざく」とも〕
(1)穴をあけること。「激浪花崗岩を浸蝕して―する所/日本風景論(重昂)」
(2)細かい点までうるさく尋ねて知ろうとすること。「他人の行動を―するのはよせ」「―好き」
(3)細かいところまで十分調べること。「委しく―せば此類頗る多かるべし/明六雑誌 23」
(4)事の次第。「美濃吊しなど引かれては元が息(コ)になる―/浄瑠璃・二つ腹帯」

とっ 【取っ・突】 (接頭)
名詞や動詞に付いて,意味や語調を強める。「―ぱずれ」「―つかまえる」

突い居る

つい・いる 【突い居る】 (動ワ上一)
(1)〔「つい」は「突き」の転〕
膝をついて座る。かしこまって座る。「御簾の前に歩み出でて―・ゐ給ふ/源氏(橋姫)」
(2)〔「つい」は接頭語〕
ちょこんと座っている。そのままにいる。「法師の登りて木の股に―・ゐて物見る/徒然 141」

突い挿す

ついさ・す 【突い挿す】 (動サ四)
〔「つきさす」の転〕
(1)突いてさしこむ。「錠を―・してかぎをばとりていぬ/落窪 2」
(2)〔「つい」は接頭語〕
ちょっとさしこむ。「上(カミ)に―・して置きたるを/枕草子 138」

突い立つ

ついた・つ 【突い立つ】
■一■ (動タ四)
(1)〔「つい」は接頭語〕
さっと立つ。「ちともさわがず―・つて/平家 4」
(2)まっすぐに立つ。「がはと起きて,せがいの平板に―・ちて申しけるは/義経記 4」
■二■ (動タ下二)
突き立てる。「火箸をしのびやかに―・つるも/枕草子 201」

突かせ走り

つかせばしり [4] 【突かせ走り】
航海中の帆船が強風にあった時,帆を下げて風にさからわずに流しながら走ること。つかせ。

突き

つき【突き】
<give> a thrust;→英和
a stab (刀の).→英和
一(ひと)〜に with one thrust.

突き

つき [0] 【突き】
(1)刀や槍(ヤリ)で突くこと。
(2)剣道の技の一。相手の喉(ノド)のあたりを突く技。「―で一本取る」
(3)相撲の技の一。相手の胸や肩を平手で突く技。

突きしろふ

つきしろ・う 【突きしろふ】 (動ハ四)
〔「しろふ」は互いにし合うの意〕
互いに肩などをつつき合う。「子どもは,いと見苦しと思ひて…―・ひ,目くはす/源氏(夕顔)」

突きのめす

つきのめ・す [4] 【突きのめす】 (動サ五[四])
後ろから突いてのめらせる。強い力で突き倒して起き上がれないようにする。「彼の言葉に―・された感じがした」

突きん棒

つきんぼう [0] 【突きん棒】
漁法の一。海面を泳いでいるマグロ・カジキなど大形の魚を銛(モリ)で突き刺してとる方法。また,それに用いる銛をつけた棒。「―漁」

突き上げ

つきあげ【突き上げ(で)】
(under) pressure from below.

突き上げ

つきあげ [0] 【突(き)上げ】
(1)突き上げること。
(2)下位にある者が上の者に強く働きかけて圧力をかけること。「下部からの―」
(3)相場が急に上がること。

突き上げる

つきあげる【突き上げる】
throw[push]up;toss.→英和

突き上げる

つきあ・げる [4] 【突(き)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 つきあ・ぐ
(1)下の方から突いて上の方へ押しあげる。また,勢いよく上へあげる。「天井板を―・げる」「握りこぶしを―・げる」
(2)下位にある者が上の者に強く働きかけて圧力をかける。「執行部を―・げる」
(3)感情がおさえきれずに胸に満ちる。「悲しみが胸に―・げる」

突き上げ庇

つきあげびさし [5] 【突(き)上げ庇】
「突き上げ戸」に同じ。

突き上げ戸

つきあげど [4] 【突(き)上げ戸】
上端を蝶番(チヨウツガイ)や壺金(ツボガネ)などで鴨居(カモイ)にとりつけ,開ける時は棒で前へ突き上げて庇(ヒサシ)のようにささえる戸。あげびさし。突き上げびさし。
突き上げ戸[図]

突き上げ窓

つきあげまど [5] 【突(き)上げ窓】
突き上げ戸のついた窓。窓の機構として最も簡単なもの。茶室建築によく用いられ,壁面のほかに屋根の斜面につけたものもある。

突き付け

つきつけ [0] 【突(き)付け】
(1)建築などで,仕口をつくらず,単に二つの材木をつきあわせて釘で接合する方法。
(2)「突き付け売り」の略。「博奕仲間,山売,人参の―/浮世草子・永代蔵 4」

突き付ける

つきつ・ける [4] 【突(き)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つきつ・く
(1)相手の体を突くようにしてさしだす。「短刀を―・ける」
(2)強い態度で相手に示す。「要求を―・ける」

突き付ける

つきつける【突き付ける】
thrust <a thing before[at]a person> ;→英和
point <a revolver at a person> .→英和

突き付け売り

つきつけうり 【突き付け売り】
買う意志がない客にむりやり物を売りつけようとすること。また,その人。押し売り。つきつけあきない。つきつけ。「買手の無いに―もならず/浮世草子・好色万金丹」

突き倒し

つきたおし [0] 【突(き)倒し】
相撲の決まり手の一。相手を突いて土俵内または土俵外に倒す技。

突き倒す

つきたお・す [4] 【突(き)倒す】 (動サ五[四])
突いて倒す。突きころばす。「体当たりして―・す」
[可能] つきたおせる

突き倒す

つきたおす【突き倒す】
knock[thrust]down.

突き傷

つききず [2] 【突(き)傷】
刃物やとがった木・竹などで突いたり突かれたりしてできた傷。

突き入る

つきい・る [3] 【突(き)入る】
■一■ (動ラ五[四])
激しく突き進む。突入する。「敵陣深く―・る」
■二■ (動ラ下二)
⇒つきいれる

突き入れる

つきい・れる [4] 【突(き)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 つきい・る
突いて中へ入れる。突っ込む。「水中に銛(モリ)を―・れる」

突き具

つきぐ [2] 【突(き)具】
魚介類を突いて取る漁具。やす・もり・突きん棒の類。

突き出し

つきだし [0] 【突(き)出し】
(1)突き出ていること。でっぱり。「―窓」
(2)料理屋などで本料理の前に出す軽い料理。お通し。
(3)相撲の決まり手の一。両手で相手の胸を突きながら土俵外に突き出す技。
(4)遊女が初店であること。また,その遊女。「そも―の気苦労は/人情本・梅児誉美 3」
(5)禿(カブロ)立ちせず,すぐ遊女となって客に接すること。また,その遊女。「其儘傾城に仕立出すを―といへり/評判記・色道大鏡」
(6)点取り俳諧で,無点の句のこと。

突き出し看板

つきだしかんばん [5] 【突き出し看板】
⇒袖看板(ソデカンバン)

突き出し者

つきだしもの 【突き出し者】
(1)犯罪者として奉行所へ突き出される者。「このおれをば,―にしやあがるかえ/歌舞伎・与話情」
(2)仲間はずれにされる者。のけ者。「女房独り―/浄瑠璃・日本武尊」

突き出す

つきだ・す [3] 【突(き)出す】 (動サ五[四])
(1)人を突いて外に出す。「店から表に―・す」「土俵外に―・す」
(2)勢いよく前へ出す。「証拠の書類を目の前に―・す」
(3)体の一部を前に出す。「腹を―・す」「くちびるを―・す」
(4)犯人などを警察に引き渡す。「交番に―・す」
(5)物の一部分を外や前に出す。突き出る。「窓を―・して作る」「海峡に―・す岬」
(6)仲間はずれにする。縁を切る。「きさまを―・す相談さ/黄表紙・御存商売物」
[可能] つきだせる

突き出す

つつきだ・す [0][4][2] 【突き出す】 (動サ五[四])
突っついて出す。「藪(ヤブ)から蛇を―・す」
[可能] つつきだせる

突き出す

つきだす【突き出す】
thrust[push,throw]out;stick <one's head> out <of the window> ;hand <a criminal> over <to the police> .

突き出る

つきでる【突き出る】
stick[jut]out;project;→英和
protrude.→英和
突き出た projecting;protruding;jutting.

突き出る

つき・でる [3] 【突(き)出る】 (動ダ下一)
(1)一部分が前方または外側に向かって出る。「海に―・でた岬」
(2)突き破って出る。「釘が―・でる」

突き切る

つきき・る [3] 【突(き)切る】 (動ラ五[四])
(1)突いて切る。
(2)野原や道路などを一直線に横切る。つっきる。

突き刺さる

つきささ・る [4] 【突(き)刺さる】 (動ラ五[四])
先のとがったものが,ほかのものに突き立つ。「とげが―・る」

突き刺さる

つきささる【突き刺さる】
stick[run]into;pierce.→英和

突き刺す

つきさす【突き刺す】
thrust;→英和
pierce;→英和
stab;→英和
put through.

突き刺す

つきさ・す [3] 【突(き)刺す】 (動サ五[四])
(1)先のとがったものを勢いよく刺す。突きたてる。「布に針を―・す」
(2)言葉などが鋭い痛みを感じさせる。「―・すような視線」「その一言が私の心を―・した」
[可能] つきさせる

突き動かす

つきうごか・す [5] 【突(き)動かす・衝き動かす】 (動サ五[四])
突いて動かす。また,強い刺激を与えて,そうしようという気持ちにさせる。「彼女の情熱に―・される」

突き合う

つきあう【突き合う】
poke[thrust]each other.

突き合う

つきあ・う [3] 【突(き)合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに突く。「棒で―・う」

突き合す

つきあわ・す [4] 【突き合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「つきあわせる」に同じ。「顔を―・してすわる」
■二■ (動サ下二)
⇒つきあわせる

突き合せ

つきあわせ [0] 【突き合(わ)せ】
(1)二つのものを向かい合わせにすること。
(2)二つのものを対照させること。「資料の―をする」

突き合せる

つきあわ・せる [5] 【突き合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 つきあは・す
(1)くっつくくらい近くに二つの物を向かい合わせにする。「膝を―・せる」「額(ヒタイ)を―・せて相談する」「一日中顔を―・せている」
(2)二つのものを比べ合わせて異同を調べる。対照する。「正本と副本を―・せる」「二人の言い分を―・せる」

突き合わす

つきあわ・す [4] 【突き合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「つきあわせる」に同じ。「顔を―・してすわる」
■二■ (動サ下二)
⇒つきあわせる

突き合わせ

つきあわせ [0] 【突き合(わ)せ】
(1)二つのものを向かい合わせにすること。
(2)二つのものを対照させること。「資料の―をする」

突き合わせる

つきあわせる【突き合わせる】
confront <A with B> (対決);→英和
come[talk]face to face <with> (顔を);compare[collate,check] <with> (照合).→英和

突き合わせる

つきあわ・せる [5] 【突き合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 つきあは・す
(1)くっつくくらい近くに二つの物を向かい合わせにする。「膝を―・せる」「額(ヒタイ)を―・せて相談する」「一日中顔を―・せている」
(2)二つのものを比べ合わせて異同を調べる。対照する。「正本と副本を―・せる」「二人の言い分を―・せる」

突き合わせ継ぎ手

つきあわせつぎて [6] 【突き合わせ継(ぎ)手】
締結される部材を同一平面で突き合わせて継ぐ方法。溶接継ぎ手・リベット継ぎ手などに用いる。バット-ジョイント。

突き合わせ継手

つきあわせつぎて [6] 【突き合わせ継(ぎ)手】
締結される部材を同一平面で突き合わせて継ぐ方法。溶接継ぎ手・リベット継ぎ手などに用いる。バット-ジョイント。

突き回す

つつきまわ・す [0][5][2] 【突き回す】 (動サ五[四])
あちらこちらから何回もつつく。「よってたかって―・す」

突き崩す

つきくず・す [4] 【突(き)崩す】 (動サ五[四])
(1)積み上げたものなどを突いてくずす。「石垣を―・す」
(2)突入して敵陣を乱れさせる。「敵の背後から―・す」
(3)相手の弱点などを突いて,動揺させる。「容疑者のアリバイを―・す」
[可能] つきくずせる

突き当たり

つきあたり [0] 【突き当(た)り】
通路の,ゆきづまってそれ以上まっすぐ進めなくなった所。「廊下の―」

突き当たる

つきあた・る [4] 【突き当(た)る】 (動ラ五[四])
(1)物にぶつかる。衝突する。「曲がり角で人に―・る」
(2)それ以上まっすぐ先に進めない所にまで来る。「―・ったら右に曲がりなさい」
(3)難問や障害に直面する。「外交折衝が壁に―・る」
(4)人に,好意的でない態度をとる。「親に―・りやあがることもねえ/人情本・辰巳園 4」

突き当たる

つきあたる【突き当たる】
[衝突]bump[knock] <against> ;→英和
crash <into> ;→英和
run <against,into> ;→英和
collide <with> ;→英和
hit <a pole> ;→英和
come to the end <of a street> .→英和

突き当てる

つきあてる【突き当てる】
run[knock,strike,bump,hit,ram] <a car> against;find out <a criminal> .

突き当てる

つきあ・てる [4] 【突(き)当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つきあ・つ
(1)物にぶつける。「壁に棒を―・てる」
(2)目ざす所をさがし出す。つきとめる。「隠れ家を―・てる」

突き当り

つきあたり【突き当り(に)】
(at) the end of <a street> .

突き当り

つきあたり [0] 【突き当(た)り】
通路の,ゆきづまってそれ以上まっすぐ進めなくなった所。「廊下の―」

突き当る

つきあた・る [4] 【突き当(た)る】 (動ラ五[四])
(1)物にぶつかる。衝突する。「曲がり角で人に―・る」
(2)それ以上まっすぐ先に進めない所にまで来る。「―・ったら右に曲がりなさい」
(3)難問や障害に直面する。「外交折衝が壁に―・る」
(4)人に,好意的でない態度をとる。「親に―・りやあがることもねえ/人情本・辰巳園 4」

突き戻す

つきもどす【突き戻す】
⇒突き返す.

突き戻す

つきもど・す [4] 【突(き)戻す】 (動サ五[四])
(1)突いてきたものを逆に突いて戻す。つきかえす。「土俵中央へ―・す」
(2)贈り物などを受け取らずに返す。つきかえす。「わいろを―・す」
[可能] つきもどせる

突き抜く

つきぬ・く [3] 【突(き)抜く】
■一■ (動カ五[四])
突いて裏まで通す。突き通す。[日葡]
■二■ (動カ下二)
⇒つきぬける

突き抜け

つきぬけ [0] 【突(き)抜け】
(1)突きぬけること。突き通ること。
(2)向こう側へ通りぬけること。「―の路地」

突き抜ける

つきぬける【突き抜ける】
thrust[pierce,run,go]through;penetrate.→英和

突き抜ける

つきぬ・ける [4] 【突き抜ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つきぬ・く
(1)突き破って裏まで通る。突き通る。「弾丸が壁を―・ける」
(2)向こう側へ通りぬける。「林を―・ける」

突き指

つきゆび [0] 【突(き)指】 (名)スル
指先に強く物が当たって,指の関節を痛めること。

突き掛かる

つきかか・る [4] 【突き掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)相手を突いていく。つっかかる。「短刀で―・る」
(2)つっかかる。

突き掛る

つきかか・る [4] 【突き掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)相手を突いていく。つっかかる。「短刀で―・る」
(2)つっかかる。

突き放す

つきはな・す [4] 【突(き)放す】 (動サ五[四])
(1)強く押して離れさせる。突いて離れさせる。「追いすがる子供を―・す」
(2)ことさらに冷たい扱いをする。「親からも―・される」
(3)特別な感情を入れないで扱う。「―・した見方をする」
[可能] つきはなせる

突き放す

つきはなす【突き放す】
throw[push,thrust]off;[見捨てる]give up;desert.→英和

突き板

つきいた [0] 【突(き)板】
材面の美しい木材から刃物で薄く削(ソ)ぎ取った板。化粧用材として合板などの表面に接着して用いる。スライスド-ベニア。

突き止める

つきとめる【突き止める】
ascertain;→英和
make sure <of> ;find out;locate (所在を);→英和
trace <the origin of a rumor> .→英和

突き止める

つきと・める [4] 【突(き)止める】 (動マ下一)[文]マ下二 つきと・む
(1)不明な点をよく調べて,はっきりさせる。「事故の原因を―・める」
(2)人の居所などを,調べて探し出す。「隠れ家を―・める」
(3)突き殺す。「三人とも―・め其死骸のうへに腰をかけて/浮世草子・武家義理物語 3」

突き殺す

つきころす【突き殺す】
pierce[stab] <a person> to death.

突き殺す

つきころ・す [4] 【突き殺す】 (動サ五[四])
刃物などで突き刺して殺す。刺し殺す。「槍で―・す」
[可能] つきころせる

突き破る

つきやぶ・る [4] 【突(き)破る】 (動ラ五[四])
(1)物を突いて破る。「ふすまを―・る」
(2)勢いよくぶつかって,囲みや障害物を破る。「敵陣を―・る」
[可能] つきやぶれる

突き破る

つきやぶる【突き破る】
break[burst,crash]through;pierce.→英和

突き立つ

つきた・つ [3] 【突(き)立つ】
■一■ (動タ五[四])
先の鋭いものが突きささる。「鎧(ヨロイ)に―・った矢」
■二■ (動タ下二)
⇒つきたてる

突き立てる

つきた・てる [4] 【突(き)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つきた・つ
(1)突きさして立てる。「山頂にピッケルを―・てる」
(2)激しく突く。突きまくる。「槍を激しく―・てる」

突き立てる

つきたてる【突き立てる】
⇒突き通す.

突き膝

つきひざ [0] 【突き膝】
両膝と爪先を揃えて床につけ,腰を浮かせた姿勢。

突き落し

つきおとし [0] 【突き落(と)し】
相撲の決まり手の一。上手になった方の手の親指を相手の脇の下に,残りの四指を背に当てて,相手の身体を斜め下に押しつけて倒す技。

突き落す

つきおと・す [4] 【突き落(と)す】 (動サ五[四])
(1)強く押して高い所から下へ落とす。「階段から―・す」
(2)悪い状態や低い地位などに落とす。「悲しみの底に―・すようなしうち」
(3)相撲で,突き落としの手で相手を倒す。「土俵際で―・す」
[可能] つきおとせる

突き落とし

つきおとし [0] 【突き落(と)し】
相撲の決まり手の一。上手になった方の手の親指を相手の脇の下に,残りの四指を背に当てて,相手の身体を斜め下に押しつけて倒す技。

突き落とす

つきおと・す [4] 【突き落(と)す】 (動サ五[四])
(1)強く押して高い所から下へ落とす。「階段から―・す」
(2)悪い状態や低い地位などに落とす。「悲しみの底に―・すようなしうち」
(3)相撲で,突き落としの手で相手を倒す。「土俵際で―・す」
[可能] つきおとせる

突き落とす

つきおとす【突き落とす】
push[thrust] <a person> down[off,over,into].

突き袖

つきそで 【突き袖】
たもとの中に手を入れ,その手を前方に突き出すこと。気取ったり,おっとり構えたときのしぐさ。「小山定之進でござると―して二重へ出る/歌舞伎・勧善懲悪覗機関」

突き襟

つきえり [0] 【突(き)襟】
(主に関西地方で)抜き衣紋(エモン)。

突き詰める

つきつ・める [4] 【突(き)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 つきつ・む
(1)物事を徹底的に考えたり調べたりする。「―・めて考える」「とことんまで―・める」
(2)一つのことだけをいちずに思いこむ。思いつめる。「―・めた表情」

突き詰める

つきつめる【突き詰める】
[究明]inquire <into> ;→英和
investigate;→英和
examine.→英和

突き転ばす

つきころば・す [5] 【突(き)転ばす】 (動サ五[四])
突いて倒す。つっころばす。「後ろから―・す」

突き込む

つきこ・む [3] 【突(き)込む】 (動マ五[四])
「つっこむ」に同じ。「手先を制服の胸へ―・んで/肖像画(四迷)」

突き返す

つきかえ・す [3] 【突(き)返す】 (動サ五[四])
(1)突いて元に戻す。突いてきた相手に対し,こちらからも突いて出る。「土俵中央に―・す」
(2)差し出されたものを受け取らずに,その場で返す。つっかえす。「書類を―・される」「贈り物を―・す」
[可能] つきかえせる

突き返す

つきかえす【突き返す】
push[thrust]back;send back;[拒絶]reject;→英和
refuse to accept.

突き退ける

つきの・ける [4] 【突き退ける・突き除ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つきの・く
手荒く脇へ押しのける。「子供を―・ける」

突き通す

つきとお・す [3] 【突(き)通す】 (動サ五[四])
突いて裏まで通す。突き抜く。つらぬく。「錐(キリ)で厚紙を―・す」
[可能] つきとおせる

突き通す

つきとおす【突き通す】
pierce[thrust,run,drive]through.

突き通る

つきとお・る [3] 【突(き)通る】 (動ラ五[四])
突き刺したものが向こうへ抜ける。突き抜ける。「針が―・る」

突き進む

つきすすむ【突き進む】
head;→英和
rush.→英和

突き進む

つきすす・む [4] 【突(き)進む】 (動マ五[四])
勢いよく進む。どんどん進む。「荒野を―・む」
[可能] つきすすめる

突き遣る

つきや・る [3] 【突き遣る】 (動ラ五[四])
突いて向こうへ押しやる。

突き鉄砲

つきでっぽう [3] 【突(き)鉄砲】
「紙(カミ)鉄砲」に同じ。

突き鉋

つきがんな [3] 【突き鉋】
鉋の一種。刃は広く両端に柄があり,それを両手で持ち,前方へ突き出すようにして物を削る。中国・朝鮮からもたらされ,日本で台鉋(ダイガンナ)に発展。

突き鑿

つきのみ [0] 【突き鑿】
玄能でたたかずに手で押して用いる仕上げ用ののみ。柄と首が普通のものより長い。押しのみ。
→鑿

突き除ける

つきの・ける [4] 【突き退ける・突き除ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つきの・く
手荒く脇へ押しのける。「子供を―・ける」

突き飛ばす

つきとばす【突き飛ばす】
push[thrust]away.突き飛ばされる be knocked down[over](車に).

突き飛ばす

つきとば・す [4] 【突(き)飛ばす】 (動サ五[四])
激しく突いたり,ぶつかったりしてはねとばす。「手で―・す」
[可能] つきとばせる

突く

つつ・く [2] 【突く】 (動カ五[四])
〔「たたく」と同源か〕
(1)指先や棒で小刻みに何度も突く。「赤ん坊のほっぺを―・く」「穴ヲ―・ク/ヘボン」
(2)注意や合図のために軽く突く。「ひじで―・かれた」
(3)箸(ハシ)やくちばしで突くようにして食べる。「すき焼きを―・く」「小鳥が木の実を―・く」
(4)弱みや欠点をことさら責め立てる。「あまり細かいことを―・くのはよせ」
(5)ある行動をとるように人に働きかける。「委員を―・いて提案させる」
[可能] つつける
[慣用] 蜂(ハチ)の巣をつついたよう

突く

つく【突く】
thrust;→英和
pierce;→英和
stab;→英和
poke (棒で);→英和
prick (針で);→英和
attack (攻撃);→英和
touch <a person> on a sore place (痛い所を).(風雨を)突いて in spite of (a storm).

突く

つ・く [0][1] 【突く】 (動カ五[四])
細い物で一点を強く押す。
(1)(「衝く」とも書く)棒状の物の先端で瞬間的に強く押す。「指先で―・く」「背中をどんと―・く」
(2)先のとがった物で刺す。突き刺す。「銛(モリ)でさかなを―・く」「雲を―・く大男」
(3)(「捺く」とも書く)印鑑で印(シルシ)をつける。「判を―・く」
(4)ボールや羽根を手や用具で強く打つ。「まりを―・く」「羽根を―・く」
〔玉つきの場合「撞く」とも書く〕
(5)(多く「撞く」と書く)鐘に棒などを打ち当てて音を出す。「鐘を―・く」
(6)体をささえるために,杖や手を水平面に当てる。「杖を―・いて歩く」「テーブルにひじを―・く」「頬杖(ツラヅエ)を―・きて/竹取」
(7)膝・手・額などを地面や床につける。「手を―・いてあやまる」「膝を―・いてお祈りをする」「額(ヌカ)を―・き祈り申すほどに/更級」
(8)(「衝く」とも書く)相手のある一点,特に守りの手薄な部分,弱点を攻める。比喩的にもいう。「敵陣を―・く」「人の意表を―・く」「不意を―・かれてあわてる」
(9)(「衝く」とも書く)心や感覚器官を鋭く刺激する。「鼻を―・くアンモニアの匂い」「けなげな子供の姿に胸を―・かれる」
(10)(「衝く」とも書く)悪天候などの障害を物ともせずにある行為を行う。「船は嵐を―・いて出航した」「風雨を―・いて決行する」
(11)動詞の上に付いて,接頭語的に用いられ,動作の勢いを強める意を表す。「―・き進む」「―・き返す」
[可能] つける
[慣用] 意気天を―・痛い所を―・虚を―・雲を―・篠を―・底を―・盾を―・手を―・天を―・胸を―

突く舞

つくまい [0] 【突く舞・柱舞】
つく柱と称する高い柱を立て四方に張った綱上で曲芸を見せる行事。江戸期には下総布川(フカワ)のものが知られ,現在は茨城県竜ヶ崎市・千葉県野田市に残る。蜘蛛舞の一種。

突っ

つっ 【突っ】 (接頭)
〔動詞「突く」の連用形「突き」の転〕
動詞に付いて,その意味を強め,また,語調を整える。「―走る」「―込む」「―張る」

突っかい棒

つっかいぼう【突っかい棒】
a prop;→英和
a support.→英和
〜をする prop (up);support.

突っ伏す

つっぷ・す [3] 【突っ伏す】 (動サ五[四])
〔「つきふす」の転〕
急にうつぶせになる。「机の上に―・して泣きだす」

突っ切る

つっき・る [3] 【突っ切る】 (動ラ五[四])
〔「つききる」の転〕
勢いよく横切る。一息に通りすぎる。「大通りを―・ってゆく」「敵陣を一気に―・る」
[可能] つっきれる

突っ切る

つっきる【突っ切る】
cross;→英和
go[run,cut]across.

突っ包み

つっくるみ [0] 【突っ包み】
ひとまとめにすること。ひっくるめること。「すべて―で千円」

突っ包む

つっくる・む [4] 【突っ包む・突っ括む】 (動マ五[四])
ひとまとめにする。ひっくるめる。「小さな仏壇の側に埃(キタ)ない蒲団を―・んであつた/家鴨飼(青果)」

突っ包める

つっくる・める [5] 【突っ包める・突っ括める】 (動マ下一)
「つっくるむ」に同じ。「あれもこれも―・めて論ずる」

突っ張らかる

つっぱらか・る [5] 【突っ張らかる】 (動ラ五)
つっぱる。「―・った言い方」

突っ張り

つっぱり [0] 【突っ張り】
(1)つっぱること。
(2)倒れたり,外から押し開けられないために支えとする柱や棒。つっかい棒。
(3)相撲で,左右の手を交互に伸ばして相手の胸を強く突くこと。
(4)不良じみた態度をとって,虚勢をはること。また,そうする者。

突っ張り

つっぱり【突っ張り】
[支柱]a prop;→英和
a support;→英和
a bar (戸の);→英和
a push (相撲).→英和
突っ張った defiant <student> .→英和

突っ張る

つっぱ・る [3] 【突っ張る】 (動ラ五[四])
〔「つきはる」の転〕
(1)物が倒れたり縮んだりしないように棒などをあてがって支える。「雨戸を棒で―・る」
(2)筋肉や皮膚が張る。比喩的にも用いる。「横腹が―・る」「余り強腹が―・るから/西洋道中膝栗毛(魯文)」「欲の皮が―・る」
(3)相撲で,突っ張り{(3)}をする。「立ち合いから―・って出る」
(4)自分の主張を通そうとする。「妥協せずにあくまで―・る」
(5)不良じみた態度をとって,虚勢をはる。「―・っている高校生」
[可能] つっぱれる

突っ張る

つっぱる【突っ張る】
prop up (支柱で);stretch <an arm> against (手・足で);[固執]stick <to> ;→英和
insist <on> ;→英和
[皮膚が]get tight;[反抗]be defiant.

突っ慳貪

つっけんどん [3] 【突っ慳貪】 (形動)[文]ナリ
態度や言葉遣いがとげとげしく愛想のないさま。「―な口調」「―に扱う」

突っ括む

つっくる・む [4] 【突っ包む・突っ括む】 (動マ五[四])
ひとまとめにする。ひっくるめる。「小さな仏壇の側に埃(キタ)ない蒲団を―・んであつた/家鴨飼(青果)」

突っ括める

つっくる・める [5] 【突っ包める・突っ括める】 (動マ下一)
「つっくるむ」に同じ。「あれもこれも―・めて論ずる」

突っ掛かる

つっかかる【突っ掛かる】
turn on <a person> (反抗);retort <upon,against> (言い返す);→英和
pick a quarrel <with> (けんかを売る).→英和

突っ掛かる

つっかか・る [4] 【突っ掛(か)る】 (動ラ五[四])
〔「つきかかる」の転〕
(1)相手をめがけて,突いてゆく。「敵に―・ってゆく」
(2)いいがかりをつけて,激しく相手にせまる。くってかかる。「ことばじりを捕らえて―・る」
(3)ひっかかる。ぶつかる。「木の根に―・ってころぶ」

突っ掛け

つっかけ [0] 【突っ掛け】
(1)「突っ掛け草履」の略。
(2)すぐさまその事をすること。「突然上京すると,旅装束で―に渋谷へ飛込むで/二人女房(紅葉)」
(3)歌舞伎の下座(ゲザ)音楽。武士などが勢いこんで登場するときに用いる大小鼓・笛の鳴り物。

突っ掛ける

つっかける【突っ掛ける】
slip on <one's sandals> .

突っ掛ける

つっか・ける [4] 【突っ掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つつか・く
〔「つきかける」の転〕
(1)履物を,無造作にはく。「サンダルを―・ける」
(2)激しい勢いで,ぶつかってゆく。「激しく―・ける」
(3)相撲の仕切りで,相手が立つ前に突きかかっていく。「一瞬早く―・ける」
(4)一気に事をする。「―・けてたべましたに依て/狂言・悪太郎(虎寛本)」
(5)物をかけてつり下げる。ひっかける。「この襦袢をそこらへ―・けておいてくれ/歌舞伎・与話情」

突っ掛け草履

つっかけぞうり [5] 【突っ掛け草履】
足のつま先に無造作につっかけて草履をはくこと。また,その草履。

突っ掛る

つっかか・る [4] 【突っ掛(か)る】 (動ラ五[四])
〔「つきかかる」の転〕
(1)相手をめがけて,突いてゆく。「敵に―・ってゆく」
(2)いいがかりをつけて,激しく相手にせまる。くってかかる。「ことばじりを捕らえて―・る」
(3)ひっかかる。ぶつかる。「木の根に―・ってころぶ」

突っ撥ねる

つっぱ・ねる [4] 【突っ撥ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 つつぱ・ぬ
〔「つきはねる」の転〕
(1)つきとばす。「手で―・ねる」
(2)要求・申し込みなどをきびしくことわる。はねつける。

突っ撥ねる

つっぱねる【突っ撥ねる】
reject;→英和
refuse;→英和
turn down.

突っ支い

つっかい [0][3] 【突っ支い】
物が倒れないように支えるもの。つっかえ。

突っ支い棒

つっかいぼう [0] 【突っ支い棒】
(1)物にあてて支えたり,戸が開かないように戸締まりに使ったりする棒。
(2)精神的な支え。支援者。

突っ放す

つっぱな・す [4] 【突っ放す】 (動サ五[四])
〔「つきはなす」の転〕
「つっぱなす」に同じ。「子供を―・してみることも必要だ」
[可能] つっぱなせる

突っ突く

つっつ・く [3] 【突っ突く】 (動カ五[四])
〔「つきつく」の転〕
「つつく」に同じ。「棒で土を―・く」「餌を―・く」
[可能] つっつける

突っ立つ

つった・つ [3] 【突っ立つ】
■一■ (動タ五[四])
〔「つきたつ」の転〕
(1)まっすぐに立つ。「松の木が一本山の頂に―・つ」
(2)ぼんやりとして立つ。「入り口で―・っていないで中へ入れよ」
■二■ (動タ下二)
⇒つったてる

突っ立つ

つったつ【突っ立つ】
stand up (straight);jump to one's feet (立ち上がる).

突っ立てる

つった・てる [4] 【突っ立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つつた・つ
〔「つきたてる」の転〕
(1)勢いよくまっすぐに立てる。「旗を―・てる」
(2)(先の鋭いものなどを)突き刺して,立てる。「ピッケルを山頂に―・てる」

突っ走る

つっぱし・る [4] 【突っ走る】 (動ラ五[四])
〔「つきはしる」の転〕
勢いよく走る。まっしぐらに進む。「高速道路を―・る」「わきめもふらず―・る」
[可能] つっぱしれる

突っ走る

つっぱしる【突っ走る】
run fast;dash.→英和

突っ転ばす

つっころば・す [5] 【突っ転ばす】 (動サ五[四])
〔「つきころばす」の転〕
強く突いて倒す。「―・して馬乗りになる」

突っ込み

つっこみ [0] 【突っ込み】
(1)突っ込むこと。また,その勢い。
(2)内部に深くはいり込むこと。物事を深く究めること。「―が足りない」
(3)良否・大小などすべてをひっくるめること。「―で買うと安くつく」
(4)漫才で,ぼけに対して話を中心になって進める役。舞台では普通,上手(カミテ)に立つ。

突っ込み売り

つっこみうり [0] 【突っ込み売り】
相場で,安値をかまわずにどこまでも売り進むこと。
⇔突っ込み買い

突っ込む

つっこ・む [3] 【突っ込む】 (動マ五[四])
〔「つきこむ」の転〕
□一□(自動詞)
(1)勢いよく中へ入る。突入する。「敵陣に―・む」「車が雪の吹きだまりに―・む」
(2)核心に深く入り込む。「―・んだ話し合いをする」「もっと―・んで考える必要がある」
(3)相場が一時的に下落する。また,安値にかまわず売り込む。
□二□(他動詞)
(1)勢いよく入れる。「熱い湯に足を―・む」「棒を地面に―・む」
(2)無造作に入れる。「書類を引き出しに―・む」「ポケットに手を―・む」
(3)鋭く追及する。「論理の矛盾を―・まれた」
(4)(「頭をつっこむ」「首をつっこむ」などの形で)あることがらに深く関係する。「他人の問題にまで頭を―・むな」
[可能] つっこめる

突っ込む

つっこむ【突っ込む】
thrust <one's hand> in(to);plunge into;[貫く]pierce;→英和
penetrate;→英和
dip <in,into> (浸す);→英和
shoot[throw]a sharp question <at a person> (質問);dig[dive] <into a subject> (研究).→英和

突っ返す

つっかえ・す [3] 【突っ返す】 (動サ五[四])
〔「つきかえす」の転〕
「つきかえす」のややぞんざいな言い方。「報告書を―・す」
[可能] つっかえせる

突っ返す

つっかえす【突っ返す】
⇒突き返す.

突として

とつとして [1] 【突として】 (副)
だしぬけに。不意に。突然。「人の影は―其の角より顕れつ/金色夜叉(紅葉)」

突ん

つん 【突ん】 (接頭)
〔動詞「突く」の連用形「突き」の転〕
動詞に付いて,その意味を強め,また,語調を整える。「―出す」「―のめる」

突ん出す

つんだ・す [3] 【突ん出す】 (動サ五[四])
〔「つきだす」の転〕
勢いよく出す。「あごを―・す」「故(ワザ)とむきになつて顔を前へ―・し/社会百面相(魯庵)」

突上げ

つきあげ [0] 【突(き)上げ】
(1)突き上げること。
(2)下位にある者が上の者に強く働きかけて圧力をかけること。「下部からの―」
(3)相場が急に上がること。

突上げる

つきあ・げる [4] 【突(き)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 つきあ・ぐ
(1)下の方から突いて上の方へ押しあげる。また,勢いよく上へあげる。「天井板を―・げる」「握りこぶしを―・げる」
(2)下位にある者が上の者に強く働きかけて圧力をかける。「執行部を―・げる」
(3)感情がおさえきれずに胸に満ちる。「悲しみが胸に―・げる」

突上げ庇

つきあげびさし [5] 【突(き)上げ庇】
「突き上げ戸」に同じ。

突上げ戸

つきあげど [4] 【突(き)上げ戸】
上端を蝶番(チヨウツガイ)や壺金(ツボガネ)などで鴨居(カモイ)にとりつけ,開ける時は棒で前へ突き上げて庇(ヒサシ)のようにささえる戸。あげびさし。突き上げびさし。
突き上げ戸[図]

突上げ窓

つきあげまど [5] 【突(き)上げ窓】
突き上げ戸のついた窓。窓の機構として最も簡単なもの。茶室建築によく用いられ,壁面のほかに屋根の斜面につけたものもある。

突付け

つきつけ [0] 【突(き)付け】
(1)建築などで,仕口をつくらず,単に二つの材木をつきあわせて釘で接合する方法。
(2)「突き付け売り」の略。「博奕仲間,山売,人参の―/浮世草子・永代蔵 4」

突付ける

つきつ・ける [4] 【突(き)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つきつ・く
(1)相手の体を突くようにしてさしだす。「短刀を―・ける」
(2)強い態度で相手に示す。「要求を―・ける」

突倒し

つきたおし [0] 【突(き)倒し】
相撲の決まり手の一。相手を突いて土俵内または土俵外に倒す技。

突倒す

つきたお・す [4] 【突(き)倒す】 (動サ五[四])
突いて倒す。突きころばす。「体当たりして―・す」
[可能] つきたおせる

突傷

つききず [2] 【突(き)傷】
刃物やとがった木・竹などで突いたり突かれたりしてできた傷。

突傷

つききず【突傷】
(a wound from) a stab.→英和

突兀

とっこつ [0] 【突兀】 (ト|タル)[文]形動タリ
物が高く突き出ているさま。山や岩などの険しくそびえているさま。とつこつ。「英雄の鼻柱が―として聳えたら/吾輩は猫である(漱石)」「―たる岩石やら/片恋(四迷)」

突先

とっさき [0] 【突先】
突き出た先端。とがった端。突端。

突入

とつにゅう [0] 【突入】 (名)スル
(1)勢いよく中に入ること。突っ込むこと。「敵陣に―する」
(2)重大事態に入ること。「ストに―する」

突入する

とつにゅう【突入する】
rush[dash]into.

突入り

つといり [0] 【衝突入り・突入り】
昔,他人の家に勝手に入り込んで,秘蔵の道具や妻女などを遠慮なく見るのを許された行事。陰暦七月一六日,伊勢山田地方で行われていたものが有名。

突入る

つきい・る [3] 【突(き)入る】
■一■ (動ラ五[四])
激しく突き進む。突入する。「敵陣深く―・る」
■二■ (動ラ下二)
⇒つきいれる

突入れる

つきい・れる [4] 【突(き)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 つきい・る
突いて中へ入れる。突っ込む。「水中に銛(モリ)を―・れる」

突具

つきぐ [2] 【突(き)具】
魚介類を突いて取る漁具。やす・もり・突きん棒の類。

突出

とっしゅつ [0] 【突出】 (名)スル
(1)長く,あるいは高く突き出ること。
(2)突き破って出ること。突然に飛び出すこと。「奇兵一体急に其間に―す/日本開化小史(卯吉)」
(3)一群の他のものより図抜けること。「防衛費が―する」

突出し

つきだし【突出し】
pushing out (相撲の);a relish (肴(さかな));→英和
an hors d'oeuvre.

突出し

つきだし [0] 【突(き)出し】
(1)突き出ていること。でっぱり。「―窓」
(2)料理屋などで本料理の前に出す軽い料理。お通し。
(3)相撲の決まり手の一。両手で相手の胸を突きながら土俵外に突き出す技。
(4)遊女が初店であること。また,その遊女。「そも―の気苦労は/人情本・梅児誉美 3」
(5)禿(カブロ)立ちせず,すぐ遊女となって客に接すること。また,その遊女。「其儘傾城に仕立出すを―といへり/評判記・色道大鏡」
(6)点取り俳諧で,無点の句のこと。

突出す

つきだ・す [3] 【突(き)出す】 (動サ五[四])
(1)人を突いて外に出す。「店から表に―・す」「土俵外に―・す」
(2)勢いよく前へ出す。「証拠の書類を目の前に―・す」
(3)体の一部を前に出す。「腹を―・す」「くちびるを―・す」
(4)犯人などを警察に引き渡す。「交番に―・す」
(5)物の一部分を外や前に出す。突き出る。「窓を―・して作る」「海峡に―・す岬」
(6)仲間はずれにする。縁を切る。「きさまを―・す相談さ/黄表紙・御存商売物」
[可能] つきだせる

突出する

とっしゅつ【突出する】
stand[jut]out;project.→英和
〜した projecting.

突出る

つき・でる [3] 【突(き)出る】 (動ダ下一)
(1)一部分が前方または外側に向かって出る。「海に―・でた岬」
(2)突き破って出る。「釘が―・でる」

突切る

つきき・る [3] 【突(き)切る】 (動ラ五[四])
(1)突いて切る。
(2)野原や道路などを一直線に横切る。つっきる。

突刺さる

つきささ・る [4] 【突(き)刺さる】 (動ラ五[四])
先のとがったものが,ほかのものに突き立つ。「とげが―・る」

突刺す

つきさ・す [3] 【突(き)刺す】 (動サ五[四])
(1)先のとがったものを勢いよく刺す。突きたてる。「布に針を―・す」
(2)言葉などが鋭い痛みを感じさせる。「―・すような視線」「その一言が私の心を―・した」
[可能] つきさせる

突動かす

つきうごか・す [5] 【突(き)動かす・衝き動かす】 (動サ五[四])
突いて動かす。また,強い刺激を与えて,そうしようという気持ちにさせる。「彼女の情熱に―・される」

突厥

とっくつ 【突厥】
⇒とっけつ(突厥)

突厥

とっけつ 【突厥】
〔Türk(チュルク)の複数形 Türküt の音訳という〕
六世紀中頃から約二世紀の間,モンゴル高原から中央アジアにかけて支配したトルコ系遊牧民族。また,その国家。六世紀末に東西に分裂。モンゴル高原を支配した東突厥は630年に唐に滅ぼされ,再興したが,八世紀半ばウイグルに滅ぼされた。中央アジアを支配した西突厥は七世紀中頃唐に服属し,のちトゥルギシュに滅ぼされた。とっくつ。

突厥文字

とっけつもじ [5] 【突厥文字】
チュルク諸語の一つである突厥語の文字。チュルク諸語の最古の資料であるオルホン碑文(八世紀初め頃のもの)の文字。ソグド文字に由来するとする説が有力。デンマークの言語学者トムセンによって一九世紀末に解読された。

突合

とつごう [0] 【突合】 (名)スル
突き合わせて調べること。「帳簿を―する」「資料の―」

突合う

つきあ・う [3] 【突(き)合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに突く。「棒で―・う」

突堤

とってい【突堤】
a jetty;→英和
a breakwater;→英和
a pier.→英和

突堤

とってい [0] 【突堤】
陸から海や川へ長く突き出した堤防のような建造物。普通には係船のための桟橋をいうが,防波堤・防砂堤をいうこともある。

突如

とつじょ【突如】
⇒突然.

突如

とつじょ [1] 【突如】 (副)
だしぬけ。突然。「―変心する」「―として出現する」

突崩す

つきくず・す [4] 【突(き)崩す】 (動サ五[四])
(1)積み上げたものなどを突いてくずす。「石垣を―・す」
(2)突入して敵陣を乱れさせる。「敵の背後から―・す」
(3)相手の弱点などを突いて,動揺させる。「容疑者のアリバイを―・す」
[可能] つきくずせる

突当てる

つきあ・てる [4] 【突(き)当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つきあ・つ
(1)物にぶつける。「壁に棒を―・てる」
(2)目ざす所をさがし出す。つきとめる。「隠れ家を―・てる」

突慳貪な

つっけんどん【突慳貪な(に)】
sharp(ly);→英和
harsh(ly);→英和
snappish(ly).→英和

突戻す

つきもど・す [4] 【突(き)戻す】 (動サ五[四])
(1)突いてきたものを逆に突いて戻す。つきかえす。「土俵中央へ―・す」
(2)贈り物などを受け取らずに返す。つきかえす。「わいろを―・す」
[可能] つきもどせる

突抜く

つきぬ・く [3] 【突(き)抜く】
■一■ (動カ五[四])
突いて裏まで通す。突き通す。[日葡]
■二■ (動カ下二)
⇒つきぬける

突抜け

つきぬけ [0] 【突(き)抜け】
(1)突きぬけること。突き通ること。
(2)向こう側へ通りぬけること。「―の路地」

突拍子

とひょうし 【突拍子】 (名・形動ナリ)
〔「どひょうし」とも〕
「とっぴょうし」に同じ。「ただ―に長き脇指(去来)/猿蓑」

突拍子

とっぴょうし [0] 【突拍子】 (名・形動)
〔「とひょうし」の転〕
調子はずれなこと。意外なこと。度はずれなこと。また,そのさま。とっぴ。「突然(イキナリ)―な大声を張揚げて/新世帯(秋声)」
〔太鼓などの拍子を変えて打つ奏法からという〕

突拍子もない

とっぴょうし【突拍子もない】
⇒突飛.

突指

つきゆび [0] 【突(き)指】 (名)スル
指先に強く物が当たって,指の関節を痛めること。

突指する

つきゆび【突指する】
sprain one's finger;have one's finger sprained.

突撃

とつげき [0] 【突撃】 (名)スル
(1)敵陣へ攻め込むこと。「全員―せよ」
(2)まっしぐらに目的へ向かって進むこと。

突撃する

とつげき【突撃する】
rush[dash] <at> ;→英和
charge.→英和
突撃隊 a storming party.

突放す

つきはな・す [4] 【突(き)放す】 (動サ五[四])
(1)強く押して離れさせる。突いて離れさせる。「追いすがる子供を―・す」
(2)ことさらに冷たい扱いをする。「親からも―・される」
(3)特別な感情を入れないで扱う。「―・した見方をする」
[可能] つきはなせる

突板

つきいた [0] 【突(き)板】
材面の美しい木材から刃物で薄く削(ソ)ぎ取った板。化粧用材として合板などの表面に接着して用いる。スライスド-ベニア。

突棒

つくぼう [0] 【突棒】
主に江戸時代,罪人を捕らえるときに用いた捕り物道具の一。鉄釘を並べた T 字形の金具に2,3メートルの柄を付けたもの。
→刺股(サスマタ)
→袖搦(ソデガラ)み
突棒[図]

突止める

つきと・める [4] 【突(き)止める】 (動マ下一)[文]マ下二 つきと・む
(1)不明な点をよく調べて,はっきりさせる。「事故の原因を―・める」
(2)人の居所などを,調べて探し出す。「隠れ家を―・める」
(3)突き殺す。「三人とも―・め其死骸のうへに腰をかけて/浮世草子・武家義理物語 3」

突沸

とっぷつ [0] 【突沸】
液体が沸点に達しても沸騰せず,さらに加熱を続けると沸点より高い温度で突然激しく沸騰する現象。

突然

とつぜん [0] 【突然】
■一■ (副)
物事が急に思いもかけず行われるさま。だしぬけに。いきなり。突如。「―笑い出す」「―のことで判断できない」
■二■ (形動)
{■一■}に同じ。「あまり―な出来事だったので…」「質問が―だったものですから」
■三■ (形動タリ)
{■一■}に同じ。「美人を王女と見たりけん,―として噛みつけば/読本・弓張月(続)」
[派生] ――さ(名)

突然に

とつぜんに 【突然に】 (連語)
「突然{■一■}」に同じ。「春は―訪れた」

突然の

とつぜん【突然の】
sudden;→英和
abrupt;→英和
unexpected;→英和
unlooked-for.〜(に) suddenly;all at once;abruptly.→英和
‖突然変異《生》(a) mutation.(乳児)突然死《医》sudden (infant) death syndrome.

突然変異

とつぜんへんい [5] 【突然変異】
生物の形質に親と異なった形質が生じ,これが遺伝する現象。遺伝子の構造上の変化(遺伝子突然変異),染色体の構造上の変化(染色体異常)が原因。放射線や化学物質により人工的に起こしたものを人為突然変異という。偶然変異。

突然変異体

とつぜんへんいたい [0] 【突然変異体】
突然変異が形質的な変化として現れている個体や細胞・ウイルスをいう。突然変異を起こした遺伝子自体をいうこともある。ミュータント。

突然変異誘起物質

とつぜんへんいゆうきぶっしつ [11] 【突然変異誘起物質】
遺伝子の突然変異を高率で引き起こす化学物質。遺伝実験や育種に利用される。化学発癌物質の多くはこれに属する。変異原物質。

突然変異説

とつぜんへんいせつ [7] 【突然変異説】
遺伝子の突然変異を進化の要因と考える説。1901年,ド=フリースが提唱。

突然死

とつぜんし [3] 【突然死】
急死・頓死のこと。突然心臓の拍動が停止するものと,内因性の疾患が発症し急変して二四時間以内に死亡するものとがある。

突発

とっぱつ [0] 【突発】 (名)スル
突然に起こること。「大事件が―する」「―事故」

突発する

とっぱつ【突発する】
break out;happen[occur]suddenly.〜的(に) sudden(ly);→英和
unexpected(ly).→英和
‖突発事件 an unforeseen accident[incident].

突発性発疹

とっぱつせいほっしん [7] 【突発性発疹】
生後六か月から二歳の乳幼児がかかる感染症。突然四〇度近い熱が出て約三日間続き,熱が下がる頃全身に小紅斑が現れる。紅斑は約三日で跡を残さず消え,終生免疫が得られる。突発疹。三日熱発疹症。乳児薔薇(バラ)疹。

突発性難聴

とっぱつせいなんちょう [7][0] 【突発性難聴】
突然発症する原因不明の難聴。耳鳴り・耳閉感があり,めまいや吐き気を伴うこともある。青壮年期の罹患(リカン)が多い。

突発疹

とっぱつしん [4] 【突発疹】
突発性発疹の通称。

突発的

とっぱつてき [0] 【突発的】 (形動)
思いがけず事が起こるさま。突然なさま。「―な事故」

突盔

とっぱい 【頭盔・突盔】
兜(カブト)の鉢の頂のとがったもの。ちょっぺい。

突破

とっぱ [0][1] 【突破】 (名)スル
(1)障害や困難を突き破って通り抜けること。「警戒線を―する」「工事の難所を―する」「難関を―する」
(2)ある線・水準を超えること。「参加者は五万人を―する」「募金目標額を―する」

突破する

とっぱ【突破する】
break through;break <the 1,000 yen line> ;→英和
exceed[be over](越える);→英和
overcome <difficulties> ;→英和
pass <an examination> .→英和
‖突破口 a breakthrough.

突破る

つきやぶ・る [4] 【突(き)破る】 (動ラ五[四])
(1)物を突いて破る。「ふすまを―・る」
(2)勢いよくぶつかって,囲みや障害物を破る。「敵陣を―・る」
[可能] つきやぶれる

突破口

とっぱこう [3] 【突破口】
(1)堅固な陣地などの一方を突破して作った攻め口。「―を開く」
(2)難しい問題や相手との交渉などを解決するための手掛かり。

突立つ

つきた・つ [3] 【突(き)立つ】
■一■ (動タ五[四])
先の鋭いものが突きささる。「鎧(ヨロイ)に―・った矢」
■二■ (動タ下二)
⇒つきたてる

突立てる

つきた・てる [4] 【突(き)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つきた・つ
(1)突きさして立てる。「山頂にピッケルを―・てる」
(2)激しく突く。突きまくる。「槍を激しく―・てる」

突端

とっぱし [0] 【突端】
突き出た端。はじっこ。

突端

とっぱな [0] 【突端】
(1)「とったん(突端)」に同じ。
(2)物事の最初。

突端

とったん [0] 【突端】
突き出たはし。とっぱな。「岬の―」

突端

とったん【突端】
the edge;→英和
a tip[point].→英和

突襟

つきえり [0] 【突(き)襟】
(主に関西地方で)抜き衣紋(エモン)。

突角

とっかく [0] 【突角】
突き出たかど。

突詰める

つきつ・める [4] 【突(き)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 つきつ・む
(1)物事を徹底的に考えたり調べたりする。「―・めて考える」「とことんまで―・める」
(2)一つのことだけをいちずに思いこむ。思いつめる。「―・めた表情」

突貫

とっかん [0] 【突貫】 (名)スル
(1)突き通すこと。
(2)全力をあげて一気に事を進めること。「―工事」
(3)大声をあげて,敵陣に攻め込むこと。突撃。吶喊(トツカン)。「全軍が―する」

突貫する

とっかん【突貫する】
rush[dash] <at> .→英和
突貫工事(をする) rush work (rush the construction work).

突貫作業

とっかんさぎょう [5] 【突貫作業】
休まず一気に行われる作業。「昼夜兼行の―」

突貫忍冬

つきぬきにんどう [5] 【突貫忍冬】
スイカズラ科のつる性落葉木本。北アメリカ原産。観賞用に栽培し,園芸品種が多い。長さ6〜7メートル。初夏,茎先に濃紅色・朱橙色などの筒状花を穂状につける。

突貫草

つきぬきそう [0] 【突貫草】
スイカズラ科ツキヌキソウ属の植物。多年草。中国・日本・北アメリカなどに六種がある。対生する葉が基部で合着し,茎が葉を突きぬいているように見えるのでこの名がある。根・果実を民間薬とする種類がある。

突起

とっき【突起】
a projection;→英和
a protuberance;→英和
《生》a process.→英和
〜する project;→英和
protrude.→英和

突起

とっき [0] 【突起】 (名)スル
高く突き出ること。また,高く突き出ているもの。「中央の―部」「『天狗岩』亦た頭上に―す/日本風景論(重昂)」

突転ばす

つきころば・す [5] 【突(き)転ばす】 (動サ五[四])
突いて倒す。つっころばす。「後ろから―・す」

突込む

つきこ・む [3] 【突(き)込む】 (動マ五[四])
「つっこむ」に同じ。「手先を制服の胸へ―・んで/肖像画(四迷)」

突返す

つきかえ・す [3] 【突(き)返す】 (動サ五[四])
(1)突いて元に戻す。突いてきた相手に対し,こちらからも突いて出る。「土俵中央に―・す」
(2)差し出されたものを受け取らずに,その場で返す。つっかえす。「書類を―・される」「贈り物を―・す」
[可能] つきかえせる

突通す

つきとお・す [3] 【突(き)通す】 (動サ五[四])
突いて裏まで通す。突き抜く。つらぬく。「錐(キリ)で厚紙を―・す」
[可能] つきとおせる

突通る

つきとお・る [3] 【突(き)通る】 (動ラ五[四])
突き刺したものが向こうへ抜ける。突き抜ける。「針が―・る」

突進

とっしん [0] 【突進】 (名)スル
(1)勢いよくまっしぐらに進むこと。突き進むこと。「敵陣目がけて―する」
(2)目的を達するために全力でぶつかる。「目標達成に―する」

突進する

とっしん【突進する】
rush[dash] <at> .→英和

突進む

つきすす・む [4] 【突(き)進む】 (動マ五[四])
勢いよく進む。どんどん進む。「荒野を―・む」
[可能] つきすすめる

突過

とっか [0] 【突過】 (名)スル
激しい勢いで通り過ぎること。「機関車方に草叢を―する際/浮城物語(竜渓)」

突部

とつぶ [1] 【突部】
周囲とくらべて突き出ている部分。

突鉄砲

つきでっぽう [3] 【突(き)鉄砲】
「紙(カミ)鉄砲」に同じ。

突顎

とつがく [0] 【突顎】
顔面を側方から見た場合に顎部が著しく前の方に突き出している状態。猿人や原人にみられる。
→直顎

突風

とっぷう【突風】
<be fanned by> a (sudden) gust (of wind).

突風

とっぷう [0] 【突風】
突然強く吹く風。ガスト。

突飛

とっぴ [0] 【突飛】 (形動)[文]ナリ
行動が,思いがけなかったり,風変わりであるさま。「―な服装」「―な行動」「―な発想」
[派生] ――さ(名)

突飛な

とっぴ【突飛な】
extravagant;→英和
wild;→英和
fantastic;reckless (向う見ずな).→英和
〜な宣伝 a publicity stunt.〜なことをする act recklessly[crazy].

突飛ばす

つきとば・す [4] 【突(き)飛ばす】 (動サ五[四])
激しく突いたり,ぶつかったりしてはねとばす。「手で―・す」
[可能] つきとばせる

突鼻

とつび 【突鼻】
〔鼻を突く意から〕
主人にしかられること。譴責。「申し次ぎ駿河局―に及ぶ/東鑑(建暦一)」

窃か

ひそか [2][1] 【密か・私か・窃か】 (形動)[文]ナリ
(1)人に知られないようにこっそりとするさま。ひそやか。みそか。「―な楽しみ」「―に忍び寄る」
(2)公的な事柄を自分の思うままにするさま。「平朝臣清盛公,法名浄海,ほしいままに国威を―にし/平家 4」
〔漢文訓読に用いられた語で,和文では「みそか」が用いられた〕

窃取

せっしゅ【窃取】
theft;→英和
stealing.⇒盗む.

窃取

せっしゅ [1][0] 【窃取】 (名)スル
ひそかに盗み取ること。「官金を―したのも権一郎の所業に相違ない/緑簑談(南翠)」

窃用

せつよう [0] 【窃用】 (名)スル
他人のものを無断で使用すること。

窃盗

せっとう [0][3] 【窃盗】 (名)スル
他人の所有物をこっそりと盗み取ること。「―犯」

窃盗

せっとう【窃盗】
(a) theft;→英和
a thief (人).→英和
窃盗罪 <be accused of> larceny.→英和

窃盗罪

せっとうざい [3] 【窃盗罪】
他人の財物を盗むことにより成立する罪。

窃笑

せっしょう [0] 【窃笑】 (名)スル
心の中で笑うこと。ひそかに笑うこと。「貫一は吃々(キツキツ)として―せり/金色夜叉(紅葉)」

窃視

せっし [1][0] 【窃視】 (名)スル
こっそりとのぞき見ること。

窃視症

せっししょう [0] 【窃視症】
異常性欲の一。のぞき見することでしか性的満足を得られないもの。スコポフィリー。

窄ける

すぼ・ける 【窄ける】 (動カ下一)
縮む。衰える。なえる。「体が―・けて立たぬわいなう/歌舞伎・台頭霞彩幕」

窄し

すぼ・し 【窄し】 (形ク)
(1)すぼんで細い。「―・き衣裳,青き黛,眉書きて細く長ければ/宴曲集」
(2)みすぼらしい。肩身が狭い。「貧しくして,富める家の隣に居るものは,朝夕―・き姿を恥ぢ/方丈記」

窄ぶ

す・ぶ 【窄ぶ】 (動バ下二)
すぼめる。ちぢめる。「虎にはかに尾を―・べて逃げ退きければ/御伽草子・二十四孝」

窄まる

つぼまる【窄まる】
(be) shut;→英和
get narrower.

窄まる

すぼま・る [0][3] 【窄まる】 (動ラ五[四])
だんだん狭くなる。「口の―・った壺」

窄まる

つぼま・る [0] 【窄まる】 (動ラ五[四])
つぼむようになる。すぼまる。「上部が―・った壺」

窄む

すぼ・む [0] 【窄む】
■一■ (動マ五[四])
小さく縮む。開いているものが閉じる。また,先の方が狭く,細くなる。つぼむ。「裾の―・んだズボン」「口ノ―・ンダ徳利/ヘボン」「肩ガ―・ウダ人/日葡」
〔「すぼめる」に対する自動詞〕
■二■ (動マ下二)
⇒すぼめる

窄む

つぼむ【窄む】
⇒窄まる.

窄む

つぼ・む [0] 【窄む】
■一■ (動マ五[四])
〔「壺(ツボ)」の動詞化〕
(1)(先が)狭く小さくなる。つぼまる。すぼむ。「裾が―・んだズボン」
(2)咲いている花が閉じる。しぼむ。「夕方になると―・む花」
(3)集まって小さくなる。狭い所にまとまる。「氏真公も早々駿府の御殿へ―・み給ふ/甲陽軍鑑(品三四)」
■二■ (動マ下二)
⇒つぼめる

窄める

つぼめる【窄める】
⇒窄(すぼ)める.

窄める

つぼ・める [0] 【窄める】 (動マ下一)[文]マ下二 つぼ・む
(1)開いていたものを閉じて小さくする。「傘を―・める」
(2)先のほうを狭くする。すぼめる。「そでぐちを―・める」「口を―・める」

窄める

すぼ・める [0][3] 【窄める】 (動マ下一)[文]マ下二 すぼ・む
すぼむようにする。「口を―・める」「傘を―・める」「肩を―・める」
〔「すぼむ」に対する他動詞〕

窄める

すぼめる【窄める】
make <a thing> narrower;fold[shut] <an umbrella> ;→英和
shrug <one's shoulders> .→英和

窄り若衆

すばりわかしゅ 【窄り若衆】
〔「すばり」は肛門(コウモン)がすぼまっている意〕
男色を売る少年。男色の相手となる少年。陰間(カゲマ)。若衆。すばり。

窄る

すぼ・る 【窄る】 (動ラ四)
(1)細くなる。狭くなる。「一門の付きあひに肩身も―・りて/浮世草子・織留 5」
(2)衰える。不景気になる。「世の―・りたる物語して/浮世草子・胸算用 4」

窄る

すば・る 【窄る】 (動ラ四)
狭くなる。縮まる。また,衰える。「かた身よりおなかの―・る掛人/柳多留 10」「人ノ身代ガ次第ニ―・ッテ行ク/日葡」

窅然

ようぜん エウ― 【窅然】 (形動タリ)
奥深いさま。深遠なさま。「その気色―として美人の顔(カンバセ)を粧ふ/奥の細道」

窈深

ようしん エウ― [0] 【窈深】 (形動)[文]ナリ
奥深いさま。「物と物とは…一つの―なるものに帰する/三太郎の日記(次郎)」

窈然

ようぜん エウ― [0] 【窈然】 (ト|タル)[文]形動タリ
奥深くかすかなさま。「―と遠く鳴る木枯の如く伝はる/薤露行(漱石)」

窈窕

ようちょう エウテウ [0] 【窈窕】 (ト|タル)[文]形動タリ
美しく,しとやかなさま。「―たる淑女」「―たる風姿/世路日記(香水)」

窒化

ちっか [0] 【窒化】
(1)窒素と,窒素より陽性の元素とが化合すること。
(2)鋼をアンモニアまたは窒素で処理し,鋼の表面を硬化させる方法。鋼にわずかに含まれるアルミニウムやクロムが,窒化物になることによる。

窒化物

ちっかぶつ [3] 【窒化物】
窒素と,窒素より陽性の元素とから成る化合物。窒化ナトリウムや窒化銅などのイオン性窒化物,アンモニア・窒化ホウ素などの共有結合性窒化物,重金属類の侵入型窒化物などがある。

窒化鋼

ちっかこう [3] 【窒化鋼】
耐摩耗性・耐食性を大きくするため,窒素をしみ込ませ,窒化物の硬い層を表面に形成した鋼。高速内燃機関のシリンダーやゲージ類に用いる。

窒息

ちっそく [0] 【窒息】 (名)スル
呼吸ができなくなること。また,血液中の酸素が減少し二酸化炭素が過剰になる状態。気道の閉塞,呼吸筋の麻痺,呼吸中枢の障害,気胸,外気の酸素欠乏などが原因。

窒息

ちっそく【窒息】
suffocation.〜(死)する be suffocated[choked,smothered](to death).

窒息性ガス

ちっそくせいガス [7] 【窒息性―】
それ自体有毒ではないが,酸素供給を妨害したりして,呼吸する動物を窒息させ死に至らせるガス。窒素・二酸化炭素・不活性ガス,低分子の炭化水素など。ホスゲン・塩素など動物に中毒を起こさせる有毒ガスを含める場合もある。

窒死

ちっし [0] 【窒死】 (名)スル
息がつまって死ぬこと。窒息死。

窒素

ちっそ [1] 【窒素】
〔nitrogen〕
窒素族元素の一。元素記号 N 原子番号七。原子量一四・〇一。体積で空気の約五分の四を占める。無色・無味・無臭で,水に溶けにくく,常温では不活性。高温で多くの元素と反応するのでアンモニア合成などの原料とする。また,液体窒素は沸点マイナス一九六度なので,冷却剤として用いられる。天然にはアンモニウム塩・硝酸塩として広く存在し,有機化合物,特にタンパク質の重要な成分。

窒素

ちっそ【窒素】
nitrogen.→英和
窒素酸化物 nitrogen oxide <NOx> .窒素肥料 (a) nitrogenous fertilizer.

窒素代謝

ちっそたいしゃ [4] 【窒素代謝】
生体における窒素およびその化合物の同化・異化および排出の過程。ある種の細菌は遊離窒素を取り入れて無機化合物に変え,植物は一般に無機窒素化合物を吸収してアミノ酸・タンパク質に合成して用い,動物はこれらの有機窒素化合物を窒素源として利用している。

窒素同化作用

ちっそどうかさよう [7] 【窒素同化作用】
生物が外界から取り入れた窒素成分を,タンパク質・核酸など生体を構成する窒素化合物に変える過程。窒素同化。

窒素固定

ちっそこてい [4] 【窒素固定】
(1)生物が空気中の遊離窒素を取り込んで,窒素化合物を作る現象。土壌細菌アゾトバクターやマメ科植物に共生する根粒菌などにみられる。
(2)工業的に空気中の窒素から窒素化合物をつくること。大部分はアンモニア合成。

窒素工業

ちっそこうぎょう [4] 【窒素工業】
アンモニア・硝酸・尿素・窒素肥料・ニトロ化合物などの窒素化合物を,空気中の窒素を原料として合成する工業。

窒素循環

ちっそじゅんかん [4] 【窒素循環】
窒素が自然界において,細菌・植物・動物の物質代謝によって,大気中の分子状窒素から硝酸・アンモニアなどの無機化合物,タンパク質などの有機化合物へと変遷し,再び遊離の窒素にもどって無生物界と生物界をめぐっている現象。

窒素族元素

ちっそぞくげんそ [6] 【窒素族元素】
周期表 15 族の窒素・リン・ヒ素・アンチモン・ビスマスの五元素をいう。窒素は代表的な非金属元素であるが,それ以下は次第に金属的性質をもつようになり,ビスマスは典型的な半金属元素。

窒素肥料

ちっそひりょう [4] 【窒素肥料】
窒素を主成分とする肥料。植物の茎葉の発育を促進する。硫安・尿素・堆肥(タイヒ)・魚肥など。

窒素酸化物

ちっそさんかぶつ [6] 【窒素酸化物】
⇒エヌ-オー-エックス(NO�)

まど【窓】
a window (家の);→英和
a port(hole) (船室の).→英和
〜から見る look out of the window.‖窓付封筒 a window envelope.

まど [1] 【窓・窗・牕・牖】
(1)採光や通風のために,壁・屋根などに設けた開口部。
(2)岩稜が大きく切れ込んで低くなった所。風が通ることからの称。きれっと。

窓の中

まどのうち 【窓の中】
家の奥深くの,世間と没交渉のところ。また,女性がそのような環境で育てられていること。「生ひ先こもれる―なる程は/源氏(帚木)」

窓の蛍

まどのほたる 【窓の蛍】
学問に努力すること,苦学することのたとえ。「―をむつび/源氏(乙女)」
→蛍雪(ケイセツ)

窓の雪

まどのゆき 【窓の雪】
学問に努力すること,苦学することのたとえ。
→蛍雪(ケイセツ)

窓ガラス

まどガラス [3] 【窓―】
窓に用いてあるガラス。また,窓用の板ガラス。

窓ガラス

まどガラス【窓ガラス】
a windowpane.→英和

窓下

そうか サウ― [1] 【窓下】
(1)まどのした。
(2)手紙の脇付(ワキヅケ)の一。へりくだる意を表す。

窓前

そうぜん サウ― [0] 【窓前】
まどの前。まどのそば。

窓口

まどぐち [2] 【窓口】
(1)窓になっている所。
(2)外来者と直接応対して用件の処理や書類・金銭の受け渡しなどをする係・部署。
(3)外部との折衝や交渉をするところ。「―を一本化する」「交渉の―をきめる」

窓口の

まどぐち【窓口の(係員)】
(the clerk) at the window[counter].→英和

窓口指導

まどぐちしどう [5] 【窓口指導】
日本銀行が市中金融機関に対し資金繰りや融資方針などについて直接指導し,銀行貸し出しを統制すること。有効な金融政策の手段の一つとされてきたが,金融自由化の進展などに伴って,1991年(平成3)7月以降廃止。窓口規制。

窓口規制

まどぐちきせい [5] 【窓口規制】
⇒窓口指導(シドウ)

窓台

まどだい [2] 【窓台】
窓の下枠。また,それを受ける水平材。

窓外

そうがい サウグワイ [0][1] 【窓外】
まどのそと。

窓外を眺める

そうがい【窓外を眺める】
look out (of) the window.→英和

窓掛

まどかけ [2] 【窓掛(け)】
窓にかける布。カーテン。

窓掛け

まどかけ [2] 【窓掛(け)】
窓にかける布。カーテン。

窓明かり

まどあかり [3] 【窓明かり】
窓からさしこむ光。また,窓からもれる明かり。

窓木

まどぎ [0] 【窓木】
幹が途中で二本に分かれ,上で再び合体して窓があいたようになっている木。山の神や天狗の座所として伐採を嫌った。

窓枠

まどわく [0] 【窓枠】
窓の周囲の枠。

窓枠

まどわく【窓枠】
a window frame;a window sash.

窓牖

そうゆう サウイウ [0] 【窓牖】
〔「牖」もまどの意〕
まど。

窓紗

そうさ サウ― [1] 【窓紗】
窓にかけるうすぎぬ。カーテン。「―の明きに枕より首を擡(モタ)げて/日乗(荷風)」

窓蓋

まどふた 【窓蓋】
屋根などに設ける突き上げ窓の戸。「枕に近き―をつきあげ/浮世草子・五人女 2」

窓貝

まどがい [2] 【窓貝】
海産の二枚貝。殻はほぼ円形で直径10センチメートル内外。半透明で真珠光沢がある。台湾以南の太平洋とインド洋に分布。右殻が平らなので,かつて中国では障子の窓に使った。今でも殻を連ねた暖簾(ノレン)や風鈴がフィリピンなどで作られる。

窓辺

まどべ [0] 【窓辺】
窓のそば。窓の近く。

窓銭

まどせん 【窓銭】
中世から近世にかけて,地方によって窓の数に応じて課した税。

窓際

まどぎわ [0] 【窓際】
窓のそば。

窓際で

まどぎわ【窓際で】
at the window.→英和
窓際族 sidetracked employees.

窓際族

まどぎわぞく [4] 【窓際族】
一応の肩書きをもちながら,実質的な仕事を与えられず遊軍的な立場におかれた中高年サラリーマンを揶揄(ヤユ)的にいった語。

窓障子

まどしょうじ [3] 【窓障子】
窓に立てた障子。窓の障子。

窓飾り

まどかざり【窓飾り】
window display.

あなぐら [0] 【穴蔵・穴倉・窖】
(1)地下に穴を掘って,物を蓄えておく所。
(2)居住したり,仕事場にしたりする地下室。

まど [1] 【窓・窗・牕・牖】
(1)採光や通風のために,壁・屋根などに設けた開口部。
(2)岩稜が大きく切れ込んで低くなった所。風が通ることからの称。きれっと。

窘み

たしなみ 【窘み】
〔動詞「たしなむ(窘)」の連用形から〕
苦しみ。困窮。「黎元(オオムタカラ)の―を救ふ/日本書紀(推古訓)」

窘む

たしな・む 【窘む】
〔形容詞「たしなし」の動詞形〕
■一■ (動マ四)
苦しむ。困窮する。苦労する。「陸海(クヌガウミ)に―・み,風に櫛(カシラケズ)り雨に沐して/日本書紀(欽明訓)」
■二■ (動マ下二)
⇒たしなめる

窘める

たしなめる【窘める】
reprove <a person for his carelessness> ;→英和
warn.→英和

窘める

たしな・める [4] 【窘める】 (動マ下一)[文]マ下二 たしな・む
(1)非礼・不作法などを軽く叱る。「乱暴な言葉づかいを―・める」
(2)苦しめる。悩ます。「いかにぞ我を陸に―・め,また我を海に―・めむや/日本書紀(神武訓)」

窘窮

きんきゅう [0] 【窘窮】
非常に苦しみ困ること。「凡そ衆人が非常の―に陥るに当ては/経国美談(竜渓)」

窘迫

きんぱく [0] 【窘迫】 (名)スル
困ること。困窮。「―だの掣肘(セイチユウ)だのを受けてはゐない/雁(鴎外)」

いわや イハ― [0] 【岩屋・石屋・窟】
(1)いわむろ。
(2)天然の岩穴を利用したり岩をくりぬいてつくった住居。

やぐら [0] 【岩倉・窟】
〔「いわくら」の転とも,「谷倉」の意ともいう〕
鎌倉・室町時代,山腹に横穴を掘って墓所としたもの。後世貯蔵庫としても用いられた。神奈川県鎌倉市近傍に多く見られる。

か クワ [1] 【窠】
「窠紋(カモン)」に同じ。

窠に霰

かにあられ クワ― [3] 【窠に霰】
織り模様の一。霰模様(のちの市松模様)の地紋に,同色の窠紋(カモン)を散らしたもの。束帯の表袴(ウエノハカマ)などに多く用いた。
窠に霰[図]

窠紋

かもん クワ― [0] 【窠紋】
有職文様の一。円弧を花弁のように四,五個輪につなぎ合わせた形。中に唐花や鳥を配する。鳥の巣の形とも瓜を輪切りにした形ともいう。御簾(ミス)の帽額(モコウ)の装飾に用いられるので帽額紋ともいい,「木瓜(モツコウ)紋」ともいう。窠。

窩主買い

けいずかい [3] 【窩主買い】
〔「窩」は穴ぐら,「窩主」は盗賊をかくまい,盗品をかくしておく所〕
盗品であることを知りつつ売買すること。また,その人。故買。系図買い。

くぼ [0][1] 【凹・窪】
(1)くぼんだ所。くぼみ。
(2)女陰。「―の名をば何とかいふ/催馬楽」

いしま 【窳・窪】
うつわ物の,きずやゆがみ。「器(ウツワモノ)皆苦(ユガミ)―あらず/太平記 32」

窪い

くぼ・い [2][0] 【凹い・窪い】 (形)[文]ク くぼ・し
〔「くぼ」「くぼむ」と同源〕
(1)周囲より低い。くぼんでいる。「三吉は―・く掘下げられた崖を眼下(メシタ)にして/家(藤村)」「田舎合子のきはめて大きに,―・かりけるに/平家 8」
(2)人並み以下である。ひけをとる。「御推量の通り,―・い商売を致します/浄瑠璃・いろは蔵三組盃」

窪か

くぼか 【凹か・窪か】 (形動ナリ)
「くぼやか」に同じ。[新撰字鏡]

窪し

くぼ・し 【凹し・窪し】 (形ク)
⇒くぼい

窪まる

くぼま・る [0] 【凹まる・窪まる】 (動ラ五[四])
まわりに比べて,そこだけがへこんでいる。くぼんだ状態になる。「―・った所に水がたまった」

窪み

くぼみ【窪み】
a hollow (place);→英和
a depression.→英和

窪み

くぼみ [0] 【凹み・窪み】
くぼんでいること。くぼんでいる部分。へこみ。くぼ。

窪む

くぼ・む [0] 【凹む・窪む】
■一■ (動マ五[四])
(1)まわりに比べて,そこだけが低く落ち込む。へこむ。「―・んだ所」「―・んだ眼」
(2)恵まれない地位・境遇にある。おちぶれる。「―・める身をも哀れとは見よ/新撰六帖 2」
■二■ (動マ下二)
⇒くぼめる

窪む

くぼむ【窪む】
become hollow;→英和
sink.→英和
窪んだ sunken <eyes> ;→英和
hollow <cheeks> .

窪める

くぼ・める [0][3] 【凹める・窪める】 (動マ下一)[文]マ下二 くぼ・む
ある部分を周囲よりも低くする。へこませる。「背を―・め,四足を伸ばし/うたかたの記(鴎外)」

窪やか

くぼやか 【凹やか・窪やか】 (形動ナリ)
くぼんでいるさま。くぼか。「大きなる坏(ツキ)の―なるを/今昔 28」

窪器

くぼつき 【窪坏・凹坏・窪器】
深めの容器。壺皿(ツボザラ)の類。「―に菓物盛りて/宇津保(蔵開中)」

窪地

くぼち [0] 【凹地・窪地】
周囲よりへこんでいる土地。

窪地

くぼち【窪地】
low ground;a hollow.→英和

窪坏

くぼつき 【窪坏・凹坏・窪器】
深めの容器。壺皿(ツボザラ)の類。「―に菓物盛りて/宇津保(蔵開中)」

窪川

くぼかわ クボカハ 【窪川】
高知県南西部,高岡郡の町。県南西部の交通の要地。米作が盛んで仁井田米の産地。

窪川

くぼかわ クボカハ 【窪川】
姓氏の一。

窪川鶴次郎

くぼかわつるじろう クボカハツルジラウ 【窪川鶴次郎】
(1903-1974) 評論家。静岡県生まれ。旧制四高中退。「驢馬」同人。プロレタリア文学運動解体後,人間中心の文学思想を説く。主著「現代文学論」「昭和十年代の立場」

窪溜り

くぼたまり [0] 【凹溜り・窪溜り】
(1)くぼんだ場所。くぼみ。
(2)くぼんで水のたまった所。

窪田

くぼた 【窪田】
姓氏の一。

窪田

くぼた [0] 【凹田・窪田】
低い所にある田。
⇔上げ田

窪田空穂

くぼたうつぼ 【窪田空穂】
(1877-1967) 歌人・国文学者。長野県生まれ。本名,通治。早大教授。「明星」を経て吉江孤雁らと「山比古」を創刊。現実主義的で平明穏雅な歌風。万葉・古今・新古今の評釈などにも業績を残す。詩歌集「まひる野」,歌集「土を眺めて」など。

窪目

くぼめ [0][3] 【凹目・窪目】
深く落ちこんだ目。金壺眼(カナツボマナコ)。奥目。

窪窪

くぼくぼ 【凹凹・窪窪】 (副)
くぼんでいるさま。「目は―と落ち入りて/盛衰記 10」

窪貝

くぼがい [2] 【久保貝・窪貝】
海産の巻貝。殻質は厚く,殻高4センチメートル内外。殻表は黒褐色または黒紫色で,放射状の浅い刻みがある。臍孔(サイコウ)の部分は緑色。食用。本州以南の岩礁地にすむ。

窮す

きゅう・す 【窮す】 (動サ変)
⇒きゅうする(窮)

窮する

きゅうする【窮する】
be hard up[pressed] <for money> ;be at a loss <what to do,for an answer> (当惑).→英和
窮すれば通ず There is always a way out.

窮する

きゅう・する [3] 【窮する】 (動サ変)[文]サ変 きゆう・す
(1)金や品物が足りなくて苦しむ。「生活に―・する」
(2)行き詰まって苦しむ。困りきる。「返答に―・する」「詞を措くに―・する/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」

窮すれば通(ツウ)ず

窮すれば通(ツウ)ず
〔易経(繋辞下)〕
行き詰まってどうにもならなくなると,案外困難を切り抜ける道がみつかるものだ。

窮まり

きわまり キハマリ [4][0] 【極まり・窮まり】
〔動詞「極まる」の連用形から〕
きわまること。きわまるところ。果て。きわみ。終わり。「運命の―」

窮まる

きわま・る キハマル [3] 【極まる・窮まる】 (動ラ五[四])
(1)極限に達する。限度に行きつく。「感―・って泣き出す」「楽しみはここに―・る」「山道の―・った所」「―・りて貴きものは酒にし有るらし/万葉 342」
(2)形容動詞の語幹に付いて,この上なく…である,きわめて…であるなどの意を表す。「滑稽(コツケイ)―・る話だ」「平凡―・る内容」
(3)(「谷まる」とも書く)行き詰まって困りはてる。《窮》「進退ここに―・る」
(4)終わる。尽きる。「兵(ツワモノ)尽き,矢―・りて/徒然 80」
(5)結論が出る。決まる。「きやつは聾に―・つた/狂言・悪太郎(虎寛本)」
〔「きわめる」に対する自動詞〕

窮み

きわみ キハミ [3] 【極み・窮み】
物事のきわまるところ。至り。限り。きわまり。「ぜいたくの―を尽くす」「感激の―」

窮む

きわ・む キハム 【極む・窮む・究む】 (動マ下二)
⇒きわめる

窮め

きわめ キハメ [3] 【極め・窮め】
(1)書画・骨董・刀剣などの鑑定。目利き。また,鑑定書。
(2)極まったところ。極限。果て。「天地の―も知らぬ御代なれば/千載(賀)」
(3)決めたこと。決め。「先刻の―ぢやあ私がおかみさんな筈(ハズ)だよ/滑稽本・浮世風呂 2」

窮める

きわ・める キハメル [3] 【極める・窮める・究める】 (動マ下一)[文]マ下二きは・む
〔「きわ」の動詞化〕
(1)限界に至らせる。果てまで行きつかせる。《極・窮》「頂上を―・める」
(2)物事のこの上ないところまで達する。良いことにも悪いことにもいう。《極・窮》「栄華を―・める」「経済は混乱を―・めている」
(3)(学問や技芸で)非常に深いところまで達する。《究・窮》「蘊奥(ウンノウ)を―・める」「真理を―・める」「その道を―・めた人」
(4)(「口をきわめて」の形で)それ以上に言いようのないほどに。良いことにも悪いことにもいう。《極》「口を―・めてほめそやす」「口を―・めて非難する」
(5)終わらせる。尽きさせる。「何ばかりの過ちにてか,この渚に命を―・めむ/源氏(明石)」
(6)定める。決定する。《極》「某(ソレガシ)儀,京都在府に―・められ/浄瑠璃・先代萩」
(7)極限に達する。きわまる。「新田殿の御一家の運ここにて悉く―・め給はば/太平記 18」
〔中古には主に漢文訓読に用いられた。「きわまる」に対する他動詞〕

窮乏

きゅうぼう【窮乏】
<be reduced to> poverty;→英和
<in> straitened circumstances.

窮乏

きゅうぼう [0] 【窮乏】 (名)スル
金や物品が不足して,生活に困ること。

窮乏化理論

きゅうぼうかりろん [6] 【窮乏化理論】
資本主義経済では,資本の蓄積が進むに従って労働者階級の生活は困窮化するというマルクス主義学説。

窮余

きゅうよ [1] 【窮余】
困りきったあげく。苦しまぎれ。

窮余の一策

きゅうよ【窮余の一策】
the last resort.〜の一策として as a (means of) last resort.

窮冬

きゅうとう [0] 【窮冬】
年のおしつまった冬。陰暦一二月。

窮北

きゅうほく [0] 【窮北】
極北の地。北のさいはて。「其家族とをさへ,悉く―の地に遷さうと/渋江抽斎(鴎外)」

窮厄

きゅうやく [0] 【窮厄】 (名)スル
困り苦しむこと。「彼も頼み少き身となりて甚―してありしに/蘭学事始」

窮命

きゅうめい [0] 【窮命】 (名)スル
運命のきわまること。非常につらい目にあうこと。「一夜―せしは御苦労なり/二人むく助(紅葉)」

窮困

きゅうこん [0] 【窮困】 (名)スル
貧乏で苦しむこと。困窮。

窮地

きゅうち【窮地】
a difficult situation; <in> a fix;→英和
a tight corner.→英和
〜に陥れる drive <a person> into a corner.

窮地

きゅうち [1] 【窮地】
逃れようのない苦しい立場。「―に立つ」「―に追い込まれる」

窮境

きゅうきょう [0] 【窮境】
行き詰まった苦しい立場。苦境。「―に陥る」

窮子

ぐうじ [1] 【窮子】
困窮している子供。

窮子喩

ぐうじゆ 【窮子喩】
〔仏〕 法華七喩の一。「法華経(信解品)」にみえる話。家出をして長い間放浪し困窮した男を,父親である長者が見つけ,彼を賤業(センギヨウ)に使い,次第に後継者としてふさわしい者にしたてたのち,父であることを明かして財宝を譲る。仏が機の熟するのを待って衆生(シユジヨウ)に教えを説いて救うことにたとえたもの。

窮寇

きゅうこう 【窮寇】
追い詰められ窮した敵。「―は追うことなかれ」

窮尋

きゅうじん [0] 【窮尋】 (名)スル
つきつめ尋ねること。「いかにして結ばれしかが,始て―せられた/北条霞亭(鴎外)」

窮屈

きゅうくつ [1] 【窮屈】 (名・形動)[文]ナリ
(1)場所がせまくるしかったり,物が小さかったりして,自由に身動きができない・こと(さま)。「―な家」「ズボンが―になる」
(2)気持ちがのびのびしない・こと(さま)。自由を束縛されて気詰まりなさま。「規則にしばられて―だ」「―に考える」「意地を通せば―だ/草枕(漱石)」
(3)金や物が不足して思うにまかせぬ・こと(さま)。「衣料品の購入が―になる」「金繰りが―だ」
(4)疲れること。疲労。「長途につかれて十日余り,―しきりに身を責む/海道記」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

窮屈な

きゅうくつ【窮屈な】
(1) narrow (狭苦しい);→英和
tight (固い).→英和
(2) stiff;→英和
strict;→英和
formal;→英和
rigid <rules> .→英和
(3) constrained (気づまりな);→英和
uncomfortable.→英和
〜な思いをする feel ill at ease.胸が〜だ be too tight about the chest (服の).→英和

窮屈袋

きゅうくつぶくろ [5] 【窮屈袋】
明治時代,袴(ハカマ)の戯称。

窮愁

きゅうしゅう [0] 【窮愁】
苦しみうれえること。

窮措大

きゅうそだい [3] 【窮措大】
〔「措大」は書生・学者の意〕
貧しい書生。貧乏学者。「今迄はわからずやの―の家に養なはれて/吾輩は猫である(漱石)」

窮極

きゅうきょく [0] キウ― 【究極】 ・ キユウ― 【窮極】 (名)スル
(1)ある物事を推し進めて最後に到達するところ。究竟。「―の目的」
(2)物事を最後まできわめること。「秘事を,なほも―せんと欲し/西国立志編(正直)」

窮死

きゅうし [0] 【窮死】 (名)スル
困窮のうちに死ぬこと。「正覚寺に―する者/日本風景論(重昂)」

窮民

きゅうみん [0] 【窮民】
生活に困窮している民。貧民。

窮状

きゅうじょう【窮状】
a wretched condition;distress.→英和

窮状

きゅうじょう [0] 【窮状】
(貧乏などのために)困っている状態。大変苦しい立場にいるようす。「―を訴える」

窮理

きゅうり [1] キユウ― 【窮理】 ・ キウ― 【究理】 (名)スル
(1)物事の道理・法則をきわめること。「工夫はなきかと心頭懸(ココロガ)け―する/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(2)程朱(テイシユ)学の学問修養法の一。格物致知と同じく,個々の物に見いだされる理をおしひろめて万物の理,宇宙の本体に至ること。格物窮理。
→居敬(キヨケイ)

窮理図解

きゅうりずかい 【窮理図解】
物理学の通俗的解説書である,「訓蒙窮理図解」の略。一巻。福沢諭吉著。1868年(明治1)刊。文明開化の波にのり,窮理学ブームをひき起こした。

窮理学

きゅうりがく キユウ―・キウ― [3] 【窮理学・究理学】
(1)江戸後期から明治初期にかけての物理学の称。
(2)程朱の窮理の学。

窮理通

きゅうりつう 【窮理通】
物理学書。八巻。帆足(ホアシ)万里著。1836年成稿。全文出版は1926年(大正15)。近世西洋科学知識をもとに原暦・地球・引力など八編にまとめたもの。

窮策

きゅうさく [0] 【窮策】
苦しまぎれに考え出した策。

窮苦

きゅうく [1] 【窮苦】
(1)行き詰まってくるしむこと。困苦。
(2)貧乏のくるしみ。貧困。貧苦。「―の民」

窮迫

きゅうはく【窮迫】
financial difficulties.

窮迫

きゅうはく [0] 【窮迫】 (名)スル
非常に困窮した状態になること。「国家財政が―する」

窮追

きゅうつい [0] 【窮追】 (名)スル
追い詰めること。また,問い詰めること。「余を石室のうちに―して/不二の高根(麗水)」

窮通

きゅうつう [0] 【窮通】
貧窮と栄達。窮達。

窮達

きゅうたつ [0] 【窮達】
困窮と栄達。おちぶれることと栄えること。窮通。「是非も曲直も栄辱も―も…何も角(カ)も忘れて仕舞つて/浮雲(四迷)」

窮陰

きゅういん [0] 【窮陰】
(1)冬の末。
(2)陰暦一二月の異名。

窮鬼

きゅうき 【窮鬼】
貧乏神。「是等の外道・―は鍾馗の手をかりても退くる事難し/読本・英草紙」

窮鳥

きゅうちょう [0] 【窮鳥】
追い詰められて,逃げ場を失った鳥。

窮鼠

きゅうそ [1] 【窮鼠】
追い詰められて逃げ場を失った鼠(ネズミ)。

窮鼠猫を噛む

きゅうそ【窮鼠猫を噛(か)む】
A cornered rat is dangerous.

かま [0] 【釜・窯・缶・罐・竈】
(1)火にかけて,中に入れた物を加熱する器具。《釜》
 (ア)主として炊飯に用いる金属製の器。鍋よりも深くて,普通かまどにのせかけるための鍔(ツバ)が付いている。はがま。
 (イ)茶の湯で湯を沸かす道具。茶釜。鑵子(カンス)。
 (ウ)醸造・製塩・製茶などに用いる加熱用の器具。
(2)高温を保って物を加熱し,溶かしたり化学変化を起こさせたりする装置。陶磁器・ガラス・セメントなどの製造に用いる。《窯》
(3)水を熱して蒸気を発生させる装置。ボイラー。汽缶。《缶・罐》
(4)かまど。《竈》「人の家に逃入りて―のしりへにかがまりて/大和 148」
(5)ミシンの部品の一。上糸と下糸を交差させて 縫い目を 形成する。
(6)火口湖。お釜。
(7)尻。また,男色。おかま。
(8)自分の領分。仲間。味方。「こつちの―にすると又よきことあり/洒落本・傾城買四十八手」
釜(1)
 (ア)[図]
釜(1)
 (イ)[図]

窯元

かまもと [0] 【窯元】
陶磁器を焼いて製造する所。また,それをする人。

窯出し

かまだし [0] 【窯出し】 (名)スル
焼きあがった陶磁器を窯から取り出すこと。

窯印

かまじるし [3] 【窯印】
陶磁器や窯(カマ)道具の底・肩・胴などにつける目印。窯を共同使用するとき,作者・注文主などを区別するのに用いた。

窯場

かまば [0] 【窯場】
陶磁器を焼く窯のある仕事場。

窯変

ようへん エウ― [0] 【窯変】 (名)スル
焼成中に火炎の性質や釉(ユウ)の具合などにより,焼成した陶磁器が予期しない釉色や釉相を呈したり,器形が変形したりすること。また,その器。現在では人為的に実現できる。火変わり。

窯彩

ようさい エウ― [0] 【窯彩】
⇒エナメルド-グラス

窯業

ようぎょう【窯業】
the pottery[ceramic]industry.窯業所 a pottery.

窯業

ようぎょう エウゲフ [0][1] 【窯業】
窯(カマ)を用いて粘土その他の非金属原料を高熱処理し,煉瓦(レンガ)・ガラス・陶磁器・琺瑯(ホウロウ)・セメントなどを製造する工業。

窯跡

かまあと [0] 【窯跡】
陶器などを焼いた窯の跡。窯址(ヨウシ)。

いしま 【窳・窪】
うつわ物の,きずやゆがみ。「器(ウツワモノ)皆苦(ユガミ)―あらず/太平記 32」

窶し

やつし [3] 【俏し・窶し】
(1)身をやつすこと。また,みすぼらしい姿。
(2)「やつしごと(俏事)」に同じ。
(3)しゃれること。めかすこと。また,その人。「一方(ヒトカタ)ならぬ御―と見たるも/不言不語(紅葉)」
(4)色男。やさ男。「おれがやうな―が出入りしたら/洒落本・空言の河」
(5)江戸で地口(ジグチ)をいう。

窶す

やつす【窶す】
[変装]disguise oneself <as> ;be disguised <as> ;be absorbed <in> (浮身を).

窶す

やつ・す [2] 【窶す・俏す】 (動サ五[四])
(1)目立たないように形を変える。みすぼらしく装う。「旅の僧に身を―・す」
(2)やせるほど夢中になる。「恋に身を―・す」「憂き身を―・す」
(3)化粧する。顔を作る。「―・さずに濡れ事をする新五郎/柳多留 21」
(4)まねる。似せる。「姿は武家を―・せども,昔を残す詞くせ/浄瑠璃・一谷嫩軍記」
(5)一部を省略する。「―・して書けば仏の五体をやぶるとかや/浄瑠璃・三世相」
(6)出家する。剃髪する。「今はと―・し給ひし/源氏(宿木)」

窶る

やつ・る 【窶る】 (動ラ下二)
⇒やつれる

窶れ

やつれ [3] 【窶れ】
(1)やつれること。やせおとろえること。「―が見える」「所帯―」
(2)服装などを目立たないものに変えること。「この頃の御―に設け給へる,狩の御装束/源氏(夕顔)」

窶れる

やつ・れる [3] 【窶れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 やつ・る
(1)病気や心配事などのために,やせおとろえる。「長のわずらいで―・れる」
(2)おちぶれる。みすぼらしくなる。「かく―・れたるに,あなづらはしきにやと/源氏(明石)」
(3)目立たないようにしている。また,喪服姿になる。「網代車の昔,おぼえて―・れたるにて出で給ふ/源氏(若菜上)」

窶れる

やつれる【窶れる】
become thin;be worn out.窶れた worn-out;haggard.→英和

窶れ姿

やつれすがた [4] 【窶れ姿】
病気などでやつれた姿。また,服装を地味に,目立たないようにした姿。

窶窶しい

やつやつし・い [5] 【窶窶しい】 (形)[文]シク やつやつ・し
ひどくやつれている。みすぼらしい。「艶の無い束髪や―・いほど質素な服装などが/家(藤村)」「禄をもくだされぬ程に―・しいぞ/毛詩抄 2」

窺い知る

うかがいし・る ウカガヒ― [5][0] 【窺い知る】 (動ラ五[四])
表面に現れた一部をみることによって,全体のおよそを察知する。「師の学識の一斑を―・る」「他からは―・ることのできない深い事情があるのだろう」
[可能] うかがいしれる

窺う

うかが・う ウカガフ [0] 【窺う】 (動ワ五[ハ四])
〔上代は「うかかふ」と清音〕
(1)気づかれないように物陰やすきまから様子をみる。「窓越しに家の中を―・う」
(2)相手の反応を気にして様子をみる。「親の顔色を―・う」「上役の鼻息を―・う」「寝息を―・う」
(3)機会の来るのをじっと待つ。「好機を―・う」
(4)物事の一端を知る。「内情の一端を―・う」「弓射,馬に乗る事,六芸に出せり,必ずこれを―・ふべし/徒然 122」
(5)調べてみる。かんがみる。「近く本朝を―・ふに/平家 1」
[可能] うかがえる

窺う

うかがう【窺う】
(1)[機会などを]look[watch,wait]for <a chance> .
(2)[観察する]watch;→英和
observe;→英和
spy <on> ;→英和
[物音を]listen for <a sound> .

窺ひ足

うかがいあし ウカガヒ― 【窺ひ足】
様子をうかがうように進む足どり。忍び足。「膝もわなわな―/浄瑠璃・菅原」

窺基

きき 【窺基】
(632-682) 中国,唐代の法相宗の大成者。長安の人。姓は尉遅(ウツチ),字(アザナ)は洪道。号は慈恩大師。玄奘(ゲンジヨウ)の弟子。659年玄奘とともに「成唯識論」の漢訳を完成した。

窺測

きそく [0] 【窺測】 (名)スル
うかがいはかること。推測。「今日にして明日の変化を―し能はざるは/此一戦(広徳)」

窺狙ふ

うかねらう 【窺狙ふ】 (枕詞)
猟をするとき足跡を見て,うかがいねらう役目を跡見(トミ)というところから「跡見」にかかる。「―跡見山雪のいちしろく/万葉 2346」

窺狙ふ

うかねら・う 【窺狙ふ】 (動ハ四)
目的を果たすのによい機会のくるのをじっと待つ。様子をみながら待つ。「この岡に雄鹿踏み起こし―・ひ/万葉 1576」

窺知

きち [1] 【窺知】 (名)スル
うかがい知ること。「敵の行動を―する/肉弾(忠温)」

窺窬

きゆ [1] 【窺窬】 (名)スル
隙(スキ)をうかがいねらうこと。

窺見

きけん [0] 【窺見】 (名)スル
のぞいて見ること。

窺見

うかみ 【窺見・候・間諜】
その土地や相手方の情勢を知るための見張り。斥候。ものみ。「近江京より倭京に至るまでに,処々に―を置けり/日本書紀(天武訓)」

す [1][0] 【巣・栖・窼】
(1)鳥・獣・虫が卵を産み,あるいは子を育てる所。また,こもりすむ所。「ツバメが―をかける」「―につく」
(2)人の住む所。すみか。「愛の―」
(3)よからぬ者がたむろする所。
(4)クモが張った網。

かまど【竃】
a kitchen range.

竄する

ざん・する [3] 【竄する】 (動サ変)[文]サ変 ざん・す
(1)流罪にする。島流しにする。
(2)文章をこっそり直す。改竄する。

竄伏

ざんぷく [0] 【竄伏】 (名)スル
のがれかくれること。

竄入

ざんにゅう [0] 【竄入】 (名)スル
(1)逃げこむこと。「中立港湾に―して/此一戦(広徳)」
(2)誤って余計なものがまぎれ込むこと。「本文に注が―する」

竄匿

ざんとく [0] 【竄匿】 (名)スル
にげかくれること。竄伏。「我が同志之を聞くや―して/佳人之奇遇(散士)」

竄定

ざんてい [0] 【竄定】 (名)スル
詩文などを直して,正しく改めること。

竄流

ざんりゅう [0] 【竄流】
「りゅうざん(流竄)」に同じ。

くど 【竈突・竈】
(1)かまどの後ろにある煙出しの穴。「かみに―をあけて/竹取」
(2)かまど。へっつい。[日葡]
〔現在も方言として用いられる〕

かま [0] 【釜・窯・缶・罐・竈】
(1)火にかけて,中に入れた物を加熱する器具。《釜》
 (ア)主として炊飯に用いる金属製の器。鍋よりも深くて,普通かまどにのせかけるための鍔(ツバ)が付いている。はがま。
 (イ)茶の湯で湯を沸かす道具。茶釜。鑵子(カンス)。
 (ウ)醸造・製塩・製茶などに用いる加熱用の器具。
(2)高温を保って物を加熱し,溶かしたり化学変化を起こさせたりする装置。陶磁器・ガラス・セメントなどの製造に用いる。《窯》
(3)水を熱して蒸気を発生させる装置。ボイラー。汽缶。《缶・罐》
(4)かまど。《竈》「人の家に逃入りて―のしりへにかがまりて/大和 148」
(5)ミシンの部品の一。上糸と下糸を交差させて 縫い目を 形成する。
(6)火口湖。お釜。
(7)尻。また,男色。おかま。
(8)自分の領分。仲間。味方。「こつちの―にすると又よきことあり/洒落本・傾城買四十八手」
釜(1)
 (ア)[図]
釜(1)
 (イ)[図]

へつい ヘツヒ 【竈】
〔「竈(ヘ)つ火(ヒ)」または「竈(ヘ)つ霊(ヒ)」の意という〕
(1)かまどを守る神。「豊(トヨ)―御遊びすらしも/神楽歌」
(2)かまど。へっつい。[日葡]

へ 【竈】
かまど。
→へぐい(竈食)

へっつい ヘツツヒ [0] 【竈】
〔「へつい」の転〕
かまど。

かまど [0] 【竈】
〔「竈(カマ)処(ド)」の意〕
(1)鍋や釜をかけ,下から火をたいて煮たきする設備。周りを土・石・煉瓦・セメントなどで築き,焚(タ)き口を設け,上に鍋(ナベ)・釜(カマ)をかける穴をあける。かま。へっつい。
(2)〔竈の数を家一世帯の単位,課税の単位としたことから〕
独立生活を行う一家。「―を分ける(=分家する)」

竈の神

かまどのかみ [5] 【竈の神】
⇒竈神(カマドガミ)

竈の神

かまのかみ [4] 【竈の神】
⇒竈神(カマドガミ)

竈の神祭

かまのかみまつり [6] 【竈の神祭(り)】
⇒竈祭(カママツリ)

竈の神祭り

かまのかみまつり [6] 【竈の神祭(り)】
⇒竈祭(カママツリ)

竈元

かまもと 【釜元・竈元】
(1)台所。勝手元。「―を働くにもなけなし殿で/滑稽本・浮世風呂 3」
(2)〔近世,水銀を焼いて白粉(オシロイ)を作ったので〕
白粉の製造元。

竈将軍

かまどしょうぐん [4] 【竈将軍】
家の中だけで威を振るう主人。「今日の働きもひつきやう申さば―/浄瑠璃・千本桜」

竈屋

かまや 【竈屋】
竈(カマド)を据えてある所。また,その建物。

竈山

かまどやま 【竈山】
福岡県太宰府市の宝満山の別名。((歌枕))「春はもえ秋はこがるる―霞も霧もけぶりとぞ見る/拾遺(雑賀)」

竈山

かまやま 【竈山】
和歌山市和田にある低い丘。神武天皇東征の際,兄の五瀬命(イツセノミコト)を葬ったという伝承がある地。

竈山神社

かまやまじんじゃ 【竈山神社】
和歌山市和田にある神社。主神は神武天皇の兄五瀬命(イツセノミコト)。

竈役

かまどやく 【竈役】
江戸時代,棟数に関係なく竈一つを一世帯とみなして課した賦役(ブヤク)。鎰役(カギヤク)。

竈数

かまどかず [3][4] 【竈数】
世帯の数。

竈殿

へついどの ヘツヒ― 【竈殿】
かまどの神。また,かまどの神をまつってある所。「大宮の―は大日/太平記 18」

竈焚き

かまたき [0][4][3] 【缶焚き・竈焚き】 (名)スル
かまの火をたくこと。また,その人。

竈祓

かまばらい 【竈祓】
(1)毎月晦日(ミソカ)に竈(カマド)を祓い清めてまつること。多くは巫女(ミコ)が行なった。かまどばらい。かまじめ。荒神祓(コウジンバライ)。
(2){(1)}の巫女で売春をしたもの。転じて,淫売婦。

竈祓

かまどばらい [4] 【竈祓】
⇒かまばらい(竈祓)

竈神

くどがみ [0] 【竈神・久度神】
かまどの神。荒神(コウジン)。

竈神

かまどがみ [3] 【竈神】
(1)竈をつかさどる神。奥津日子命(オキツヒコノミコト),奥津比売命(オキツヒメノミコト)の二神をまつるが,後世,仏説を混じて三宝荒神(サンボウコウジン)ともいい,祖先神の性格ももつ。竈のそばに神棚を設けて神札や幣束が置かれているのが普通だが,東北地方では多くかまぼとけ・ひおとこという醜い木製の面や絵が飾られている。かまどのかみ。かまがみ。かまのかみ。荒神様。どっくうさん。おかまさま。
(2)妻の異名。

竈神

かまがみ [0] 【竈神】
「かまどがみ(竈神)」に同じ。

竈祭

かままつり [3] 【竈祭】
竈(カマド)の神である奥津日子命(オキツヒコノミコト)・奥津比売命(オキツヒメノミコト)の二神をまつる神事。古来,朝廷でも民間でも行われた。かまのかみまつり。

竈突

くど 【竈突・竈】
(1)かまどの後ろにある煙出しの穴。「かみに―をあけて/竹取」
(2)かまど。へっつい。[日葡]
〔現在も方言として用いられる〕

竈風呂

かまぶろ [0] 【竈風呂】
穴蔵状の竈に入り,熱した塩水の蒸気に浴するもの。近世,京都八瀬のものが有名。

竈食ひ

へぐい 【竈食ひ】
竈(カマド)でたいたものを食べること。「吾(ワレ)已に湌泉(ヨモツ)―せり/日本書紀(神代上訓注)」

竈馬

かまどうま [3] 【竈馬】
カマドウマ科の昆虫。体長約15ミリメートル。コオロギやキリギリスに似るが,体は黄褐色で背がまるく曲がり,はねはなく,鳴かない。後肢は非常に長く,触角は糸状で長い。湿気の多い日陰の場所を好み,夜活動する。イイギリ。オカマコオロギ。エンノシタコオロギ。オサルコオロギ。エビコオロギ。

竈鳴り

かまなり [0][4] 【釜鳴り・竈鳴り】
釜で湯を沸かしたり飯を炊いたりするとき,釜がうなるような音を立てること。古くは,その鳴り具合で吉凶を占った。

立たす

たたす【立たす】
make <a person> stand;help <a person> to his feet;[起こす]raise;→英和
rouse (奮起させる).→英和

立ち

だち 【立ち】
名詞の下に付いて複合語をつくる。
(1)生い立ち・育ちの意を表す。「此馬は信濃国井上―にてありければ,井上黒とぞ申しける/平家 9」
(2)車をひく牛馬・船の櫓(ロ)などの数を表す。だて。「八挺―の船」
(3)そのつくりのさまを表す。「顔―」「目鼻―」

立ち

たちくらみ [0] 【立(ち)暗み・立ち・眩み】 (名)スル
座った姿勢などから立ち上がったときにめまいがすること。眩暈(ゲンウン)。たちぐらみ。「貧血症なので時々―(が)する」

立ち

たち 【立ち】
■一■ [2] (名)
〔動詞「立つ」の連用形から〕
(1)出発すること。旅立つこと。「明日のお―は何時ですか」
(2)すぎゆくこと。経過。「月日の―が早い」「産後の肥―」
(3)尽きること。「―の早い蝋燭(ロウソク)」
(4)「立ち稽古(ゲイコ)」の略。「―に入る」
(5)「立役(タチヤク)」の略。
(6)「立ち合い」の略。
■二■ (接頭)
動詞に付いて,語勢を強めたり,ややあらたまった感じの意を添える。「―まじる」「―まさる」「―かえる」
→だち(立)

立ちはだかる

たちはだか・る [5][0] 【立ちはだかる】 (動ラ五[四])
(1)(人の進路をさえぎるように)手足を広げて立つ。「暴漢の前に―・る」
(2)障害となるものが前方に存在する。「前途に―・る難問」「行く手に―・る壁」

立ちはだかる

たちはだかる【立ちはだかる】
⇒立ち塞(ふさ)がる.

立ちん坊

たちんぼう [0] 【立ちん坊】
〔「たちんぼ」とも〕
(1)立ち続けていること。また,その人。「電車の中ではずっと―だった」
(2)道端,特に坂の下などに立って待ち,通る荷車の後押しをして駄賃をもらう者。鮟鱇(アンコウ)。
〔明治以降の語。昭和初期までは東京にも見られた〕
(3)土木・建築工事などの日雇い仕事に雇われるべく,寄せ場で待っている人。

立ちん坊

たちんぼう【立ちん坊】
[乞食]a beggar;→英和
a tramp.→英和
⇒立詰め.

立ち上がり

たちあがり [0] 【立(ち)上がり】
(1)立ち上がること。
(2)動作や行動のしはじめ。「―が悪い」
(3)相撲で,仕切りから体を起こすこと。
(4)建築で,材が水平面から鉛直に立ち上がること。また,その寸法。

立ち上がる

たちあが・る [0][4] 【立(ち)上がる】 (動ラ五[四])
(1)座ったり腰かけたりしていた人が,立つ。「座席から―・る」
(2)相撲で,力士が仕切りを終えて,勝負を始める。
(3)まったく打ちひしがれていた者が,勢いを取り戻す。「破産の憂き目から―・る」「廃墟の中から―・る」
(4)思い切って行動を起こす。「暴力追放に市民が―・る」
(5)たちまさる。すぐれる。「内の文さんはグツと気位が―・つてお出でだから/浮雲(四迷)」
(6)機械が動き始める。「―・るまでに時間のかかるコンピューター」
(7)上の方に高くのびる。「炎空へ―・り/平家 6」
[可能] たちあがれる

立ち上がる

たちあがる【立ち上がる】
stand[get]up;rise (to one's feet);→英和
rise (up) (奮起する).

立ち上げる

たちあ・げる [0][4] 【立(ち)上げる】 (動ガ下一)
起動させるための必要な操作をして,機械が稼働できる状態にする。「パソコンを―・げる」

立ち上る

たちのぼ・る [0][4] 【立ち上る】 (動ラ五[四])
煙などが空気中に高く上がる。「かまどの煙が―・る」

立ち上る

たちのぼる【立ち上る】
rise;→英和
go up;ascend.→英和

立ち並ぶ

たちなら・ぶ [0][4] 【立(ち)並ぶ】
■一■ (動バ五[四])
(1)並んで立っている。「歓迎の人が―・ぶ」
(2)〔「たち」は接頭語〕
同じくらいの能力をもっている。肩を並べる。「専門家に―・ぶほどの実力」
■二■ (動バ下二)
同等に扱う。「さりとも,明石の並には―・べ給はざらまし/源氏(玉鬘)」

立ち並ぶ

たちならぶ【立ち並ぶ】
⇒並ぶ.

立ち交じる

たちまじ・る [0][4] 【立(ち)交じる】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
群れに加わる。仲間に入る。「貴婦人と云(イ)はれる社会に―・つてる者が/社会百面相(魯庵)」

立ち仏

たちぼとけ [3] 【立(ち)仏】
立った姿の仏像。

立ち代はる

たちかわ・る 【立ち代はる・立ち替はる】 (動ラ四)
〔「たち」は接頭語〕
(1)代わる。交代する。「入れかわり―・り」「上はまかでさせ給ふ。―・りて参り給ふに/源氏(藤裏葉)」
(2)移り変わる。「―・り古き都となりぬれば/万葉 1048」

立ち代り

たちかわり [0] 【立ち替(わ)り・立ち代(わ)り】 (副)
交代して。入れ替わって。「入れ替わり―」

立ち代わり

たちかわり [0] 【立ち替(わ)り・立ち代(わ)り】 (副)
交代して。入れ替わって。「入れ替わり―」

立ち休らう

たちやすら・う [0][5] 【立(ち)休らう】 (動ワ五[ハ四])
(1)たたずむ。「―・はうといふ一本の樹立も無い/高野聖(鏡花)」
(2)ためらう。「せむすべなみに庭に出でて―・へば/古今(雑体)」

立ち会い

たちあい [0] 【立(ち)会い】
〔動詞「立ち会う」の連用形から〕
(1)のちの証拠にするため,また監督や検査などのために,その場所に居合わせ確認すること。また,その人。「第三者の―のもとで」
(2)取引所で取引員が集まり,売買の取引を行うこと。「午後の―」

立ち会い垣

たちあいがき [3] 【立(ち)会い垣】
丸竹を数本ずつ並べ,間をあけて造った垣。袖垣などに使用される。

立ち会う

たちあう【立ち会う】
attend;→英和
be present <at> ;be (a) witness <to> .

立ち会う

たちあ・う [0][3] 【立(ち)会う】 (動ワ五[ハ四])
(証人や参考人として)その場に居合わせる。「手術に―・う」「参考人として―・う」
[可能] たちあえる

立ち作り

たちつくり 【立ち作り・断ち作り】
大饗(タイキヨウ)の際などに,肴(サカナ)などを調進すること。また,その場所。

立ち作り所

たちつくりどころ 【立ち作り所】
立ち作りをする所。

立ち働く

たちはたらく【立ち働く】
(be at) work.→英和

立ち働く

たちはたら・く [0][5] 【立(ち)働く】 (動カ五[四])
体をよく動かして,あれこれこまめに働く。「かいがいしく―・く」

立ち入り

たちいり [0] 【立(ち)入り】
(1)たちいること。「関係者以外の―を禁ずる」
(2)「立入検査」の略。「―があった」
(3)ある家に親しく出入りすること。また,その人。

立ち入り禁止

たちいりきんし [0] 【立(ち)入り禁止・立入禁止】
その場所へ立ち入ることを禁止すること。「―区域」

立ち入る

たちい・る [0][3] 【立(ち)入る】 (動ラ五[四])
(1)ある場所の内部へはいる。「無断で構内に―・ることを禁ず」「東塔の南谷のある坊に―・りて出家入道して/保元(中)」
(2)本来は関係のない事柄にかかわる。「部外者が―・る問題ではない」「―・ったことを伺いますが…」
(3)(核心などに)深くはいりこむ。「もう少し―・って言えば」
[可能] たちいれる

立ち入る

たちいる【立ち入る】
enter;→英和
go[come]into;meddle <with> (干渉);→英和
intrude (侵入).→英和
立ち入った(質問) (a) personal (question).→英和

立ち処

たちど 【立ち所・立ち処】
(1)立っている所。「ヲノレガ―ヲハナレテ,アソコ,ココヲ徘徊シタガ/天草本伊曾保」
(2)あるべき位置。たちば。「道行く馬はあしの―をまどはす/方丈記」

立ち出づ

たちい・ず 【立ち出づ】 (動ダ下二)
(1)その場を去る。出てゆく。「―・でて山の井に行きて/大和 155」
(2)その場に現れる。出てくる。「きこゆべき事ありてなむ,―・で給へ/落窪 1」
(3)おもて立ったところに出る。「世に―・でば人やとがめん/新撰六帖 5」
(4)形となって表にあらわれる。「もとよりの憎さも―・でて/源氏(桐壺)」

立ち切る

たちき・る 【立ち切る】 (動ラ四)
蝋燭(ロウソク)などが燃え尽きる。「長蝋燭の―・るまで悋気講あれかし/浮世草子・一代女 3」

立ち切れる

たちき・れる 【立ち切れる】 (動ラ下一)
〔近世江戸語〕
打ち消しの語を伴って「我慢できない」の意を表す。「酒でも飲まずば―・れまい/歌舞伎・四谷怪談」

立ち別る

たちわか・る 【立ち別る】
〔「たち」は接頭語〕
■一■ (動ラ四)
別々になる。「女男の両宗―・つて各々座につかれて後/浮世草子・禁短気」
■二■ (動ラ下二)
別れてそれぞれ別の方向に行く。「いと心あはたたしくて―・る/源氏(玉鬘)」

立ち前

たちまえ [0] 【立(ち)前】
(1)出発する前。旅立つ前。
(2)労働に対する賃銭。かせぎ。日当。「いくらの―にならうとも/西洋道中膝栗毛(魯文)」

立ち勝る

たちまさ・る [0][4] 【立(ち)勝る】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
まさる。すぐれる。「技術は,他社より―・っている」「秋の夜のあはれに多く―・れり/源氏(須磨)」

立ち去る

たちさ・る [0][3] 【立(ち)去る】 (動ラ五[四])
その場を去る。たちのく。「一礼して―・る」
[可能] たちされる

立ち去る

たちさる【立ち去る】
leave;→英和
go off[away].

立ち合い

たちあい [0] 【立(ち)合い】
〔動詞「立ち合う」の連用形から〕
(1)相撲で,力士が仕切りのあとに立ち上がること。「―負け」
(2)能で競演すること。
(3)江戸幕府の評定所の定期会合日の一。三奉行・大目付・目付が列席する。

立ち合う

たちあ・う [0][3] 【立(ち)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)互いに勝負を争う。互いに格闘する。「堂々と―・う」
(2)相方が互いに出会う。合流する。「山なみのよろしき国と川なみの―・ふ里と/万葉 1050」
[可能] たちあえる

立ち向かう

たちむか・う [0][4] 【立(ち)向かう】 (動ワ五[ハ四])
(1)敵に向かっていく。対抗する。「大軍に―・う」
(2)ある事柄に対し,正面から解決に取り組む。「難局に―・う」
(3)向き合って立つ。「―・ひ射る的形は見るにさやけし/万葉 61」
[可能] たちむかえる

立ち向かう

たちむかう【立ち向かう】
fight[stand] <against> ;→英和
oppose;→英和
face;→英和
confront.→英和

立ち君

たちぎみ 【立ち君】
路傍に立って通行人を相手に売色した下級の娼婦。古く,路地内に店をもつ「辻君」と区別された。「―,すは御覧ぜよ/七十一番職人歌合」

立ち回り

たちまわり [0] 【立(ち)回り】
(1)立ち回ること。工作すること。
(2)ある場所へ立ち回ること。
(3)芝居で演ずる乱闘・斬り合いの場面。
(4)つかみあい。とっくみあい。けんか。「大―を演ずる」
(5)能の所作の一。子を探す母や,神がのりうつった者が歩きまわる体(テイ)で舞台を一巡する短い動き。囃子(ハヤシ)の演奏を伴う。「百万」「巻絹」などにある。広義には,カケリやイロエなどの類型の所作を含む場合もある。
(6)能の囃子の曲種の一。{(5)}の所作に伴う囃子。笛・小鼓・大鼓(曲目により太鼓も)で,徘徊(ハイカイ)するさまを表現する。

立ち回り先

たちまわりさき [0] 【立(ち)回り先】
外出した人が立ち寄る所。また,逃走中の犯人・容疑者などが立ち寄る所。

立ち回る

たちまわ・る [0][4] 【立(ち)回る】 (動ラ五[四])
(1)あちこち歩き回る。
(2)人に働きかけて自分が有利になるようにする。工作する。「うまく―・る」
(3)立ち寄る。また,犯人・容疑者などが,逃走中ある場所に立ち寄る。「犯人の―・りそうな所」
(4)芝居で,乱闘の場を演じる。

立ち回る

たちまわる【立ち回る】
move about;act <smartly> ;→英和
go <to> (行く).→英和
如才なく〜 be smart <in all things> .

立ち塞がる

たちふさがる【立ち塞がる】
block[stand in]one's way;confront <one> .→英和

立ち塞がる

たちふさが・る [0][5] 【立ち塞がる】 (動ラ五[四])
前に立って進路をさえぎる。たちはだかる。「両手を広げて―・る」

立ち売り

たちうり [0] 【立(ち)売り】 (名)スル
店を構えず,道端などで物を売ること。また,その人。「ホームで駅弁を―する」

立ち姿

たちすがた [3] 【立(ち)姿】
(1)立っている姿。「人待ち顔の―」
(2)舞の姿。舞姿。「久しうこなたのお―を拝見いたしませぬ/狂言・比丘貞(虎寛本)」

立ち寄る

たちよる【立ち寄る】
call[drop in] <on a person,at a house> ;→英和
stop <at> ;→英和
pay a visit <to> .→英和

立ち寄る

たちよ・る [0][3] 【立(ち)寄る】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
(1)そばに近寄る。そばに近づく。「窓に―・って外をのぞく」
(2)目的地へ行く途中,ついでにある所に寄る。「学校の帰りに友人の家に―・る」
(3)身を寄せて頼る。「わび人のわきて―・るこのもとは/古今(秋下)」
[可能] たちよれる

立ち射ち

たちうち [0] 【立ち射ち】
「立射(リツシヤ)」に同じ。

立ち小便

たちしょうべん [3] 【立(ち)小便】 (名)スル
屋外において,便所以外の所で立ったまま小便をすること。

立ち尽くす

たちつく・す [4][0] 【立ち尽(く)す】 (動サ五[四])
感動したり茫然(ボウゼン)としたりして,いつまでも立ったままでいる。「眺望のすばらしさに時を忘れて―・す」

立ち尽す

たちつく・す [4][0] 【立ち尽(く)す】 (動サ五[四])
感動したり茫然(ボウゼン)としたりして,いつまでも立ったままでいる。「眺望のすばらしさに時を忘れて―・す」

立ち居

たちい [2][1] 【立ち居・起ち居】
(1)立ったり,座ったりすること。日常の動作。「―が不自由になる」
(2)立っていること。「空晴れて,千里に雲の―もなく/読本・雨月(菊花の約)」

立ち居振る舞い

たちいふるまい [2][1] 【立ち居振(る)舞い・立(ち)居振舞・起ち居振(る)舞い】
立ったり座ったりする動作に伴う,体のこなし。体の動かし方。起居動作。

立ち居振舞

たちいふるまい [2][1] 【立ち居振(る)舞い・立(ち)居振舞・起ち居振(る)舞い】
立ったり座ったりする動作に伴う,体のこなし。体の動かし方。起居動作。

立ち居振舞い

たちいふるまい [2][1] 【立ち居振(る)舞い・立(ち)居振舞・起ち居振(る)舞い】
立ったり座ったりする動作に伴う,体のこなし。体の動かし方。起居動作。

立ち席

たちせき [0][2] 【立(ち)席】
劇場などで,立ったままで見る席。

立ち幅跳び

たちはばとび [3][4] 【立(ち)幅跳び】
踏み切り板の上に両足をそろえて立ち,前方へできるだけ遠く跳ぶ,かつての陸上競技種目。現在では体力測定などで行われる。

立ち往生

たちおうじょう [3] 【立(ち)往生】 (名)スル
(1)立ったまま死ぬこと。立ち死に。「弁慶の―」
(2)事故などで,電車や自動車が身動きのとれない状態になること。「雪のため電車が―する」
(3)物事が行き詰まりの状態になって処置に困ること。「演壇上で―する」

立ち待ち

たちまち [0] 【立(ち)待ち】
「立ち待ち月」の略。

立ち待ち月

たちまちづき [4] 【立(ち)待ち月】
〔夕方,立って待つ間に出る月の意〕
陰暦一七日の月。特に,陰暦八月一七日の月。立ち待ちの月。たちまち。[季]秋。《―咄すほどなくさし亘り/阿波野青畝》
→十六夜(イザヨイ)の月
→居待ち月

立ち待つ

たちま・つ 【立ち待つ】 (動タ四)
立ったまま待つ。「末(ウレ)摘み枯らし我―・たむ/万葉 3455」

立ち後れ

たちおくれ [0] 【立(ち)後れ・立(ち)遅れ】
たちおくれること。「福祉の―」

立ち後れる

たちおく・れる [5][0] 【立(ち)後れる・立(ち)遅れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 たちおく・る
(1)立つのがおくれる。立ち上がるのがおそくなる。「横綱は一瞬―・れた」
(2)〔「たち」は接頭語〕
着手・進歩・発展などが,ほかよりもおくれている。また,劣る。「取材活動が他社に一歩―・れる」「社会資本の充実が―・れる」「心憎く奥まりたるけはひは―・れ/源氏(花宴)」
(3)〔「たち」は接頭語〕
死におくれる。「睦ましかるべき人にも―・れ侍りにければ/源氏(若紫)」

立ち戻る

たちもどる【立ち戻る】
come[go]back <to> ;return <to> .→英和

立ち戻る

たちもど・る [4][0] 【立(ち)戻る】 (動ラ五[四])
もどる。「所用を思い出して会社に―・る」「原点に―・って考える」
[可能] たちもどれる

立ち所

たちどころ [0] 【立(ち)所】
立っている所。たちど。

立ち所

たちど 【立ち所・立ち処】
(1)立っている所。「ヲノレガ―ヲハナレテ,アソコ,ココヲ徘徊シタガ/天草本伊曾保」
(2)あるべき位置。たちば。「道行く馬はあしの―をまどはす/方丈記」

立ち所に

たちどころに [0] 【立(ち)所に】 (副)
すぐその場で。すぐに。即刻。「難事件が―に解決する」

立ち所に

たちどころ【立ち所に】
immediately;→英和
at once;on the spot (その場で).→英和

立ち技

たちわざ [0] 【立(ち)技】
柔道・レスリングで,立ったまま相手に仕掛ける技。
⇔寝技

立ち振る舞い

たちふるまい [3] 【立ち振(る)舞い】
(1)起居の動作。たちいふるまい。
(2)旅立ち・門出を祝って供されるごちそう。たちぶるまい。

立ち振舞い

たちふるまい [3] 【立ち振(る)舞い】
(1)起居の動作。たちいふるまい。
(2)旅立ち・門出を祝って供されるごちそう。たちぶるまい。

立ち掛かる

たちかか・る [0][4] 【立ち掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)立とうとする。立ちかける。
(2)攻撃をしかける。たちむかう。「二三人ホド―・リ/天草本伊曾保」
(3)よりかかる。もたれかかる。「―・り屏風を倒す女子ども(凡兆)/猿蓑」

立ち掛る

たちかか・る [0][4] 【立ち掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)立とうとする。立ちかける。
(2)攻撃をしかける。たちむかう。「二三人ホド―・リ/天草本伊曾保」
(3)よりかかる。もたれかかる。「―・り屏風を倒す女子ども(凡兆)/猿蓑」

立ち撓ふ

たちしな・う 【立ち撓ふ】 (動ハ四)
しなやかに立つ。「―・ふ君が姿を忘れずは/万葉 4441」

立ち方

たちかた [4][3] 【立(ち)方】
(1)立ち上がる方法。
(2)歌舞伎・日本舞踊で,地方(ジカタ),すなわち伴奏者に対して,立って舞い踊る者。
⇔地方
(3)身の処し方。また,立場。「それぢやあおれが身が―ない/洒落本・契情買言告鳥」

立ち日

たちび 【立ち日】
死んだ人の忌日。命日。「今日を―に七七日(ナナナヌカ)/歌舞伎・三人吉三」

立ち明かし

たちあかし 【立ち明かし】
「たてあかし」に同じ。「―の光の心もとなければ/紫式部日記」

立ち明かす

たちあか・す [0][4] 【立(ち)明かす】 (動サ五[四])
立ったまま夜を明かす。「一晩中門前で―・す」

立ち暗み

たちくらみ [0] 【立(ち)暗み・立ち・眩み】 (名)スル
座った姿勢などから立ち上がったときにめまいがすること。眩暈(ゲンウン)。たちぐらみ。「貧血症なので時々―(が)する」

立ち替はる

たちかわ・る 【立ち代はる・立ち替はる】 (動ラ四)
〔「たち」は接頭語〕
(1)代わる。交代する。「入れかわり―・り」「上はまかでさせ給ふ。―・りて参り給ふに/源氏(藤裏葉)」
(2)移り変わる。「―・り古き都となりぬれば/万葉 1048」

立ち替り

たちかわり [0] 【立ち替(わ)り・立ち代(わ)り】 (副)
交代して。入れ替わって。「入れ替わり―」

立ち替わり

たちかわり [0] 【立ち替(わ)り・立ち代(わ)り】 (副)
交代して。入れ替わって。「入れ替わり―」

立ち木

たちき [0][3] 【立(ち)木】
(1)地面に生えている木。
(2)「りゅうぼく(立木)」に同じ。

立ち木トラスト

たちきトラスト [5] 【立(ち)木―】
ゴルフ場やリゾート施設などの乱開発を阻止し,自然環境を守るために,開発予定地の立木などを買い取る運動。
→ナショナル-トラスト

立ち木仏

たちきぶつ [3] 【立(ち)木仏】
樹木の自然な形態を生かして制作された仏像。造像上の発想は,立ち木の自然な姿を仏像に見立て崇めるところに求められる。その丸太状を仏身に生かした観音立像が多い。

立ち来

たち・く 【立ち来】 (動カ変)
(1)霧・煙・風などが起こってくる。「ふく風のたへぬかぎりし,―・くれば/土左」
(2)出発してくる。年月や季節がめぐってくる。「行く年も―・くる春も逢坂の関路の鳥のねをや待つらん/新拾遺(雑中)」

立ち枯れ

たちがれ [0] 【立(ち)枯れ】 (名)スル
草木が立ったまま枯れること。「日照りのために―した樹木」

立ち枯れる

たちが・れる [0][4] 【立(ち)枯れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 たちが・る
草木が立ったままで枯れる。「―・れた街路樹」

立ち枯れ病

たちがれびょう [0] 【立(ち)枯れ病】
農作物の根や茎に糸状菌が寄生して茎や葉が急にしぼみ,立ったまま枯れてしまう病気。

立ち柧棱の

たちそばの 【立ち柧棱の】 (枕詞)
ソバノキの実の小さいことから「実の無けく」にかかる。「―実の無けくを扱(コ)きしひゑね/古事記(中)」

立ち歌

たちうた 【立(ち)歌】
雅楽の声楽曲(特に国風歌舞(クニブリノウタマイ))で,歌唱者・伴奏者全員が立ったまま演唱・演奏すること。節会(セチエ)の際の庭上での演奏など,屋外の演奏で行われる。

立ち止まる

たちどま・る [0][4] 【立ち止(ま)る・立ち留まる】 (動ラ五[四])
〔古くは「たちとまる」〕
(1)歩いて来た人が止まる。「―・って振り返る」
(2)〔「たち」は接頭語〕
その場にとどまる。また,宿泊する。「暫しも―・らまほしく思さるれど/源氏(浮舟)」
[可能] たちどまれる

立ち止まる

たちどまる【立ち止まる】
stop;→英和
halt;→英和
pause.→英和
急に〜 stop short[suddenly].

立ち止る

たちどま・る [0][4] 【立ち止(ま)る・立ち留まる】 (動ラ五[四])
〔古くは「たちとまる」〕
(1)歩いて来た人が止まる。「―・って振り返る」
(2)〔「たち」は接頭語〕
その場にとどまる。また,宿泊する。「暫しも―・らまほしく思さるれど/源氏(浮舟)」
[可能] たちどまれる

立ち歩き

たちあるき [0] 【立(ち)歩き】
立つことと歩くこと。「―に不自由する」

立ち毛

たちげ [2] 【立(ち)毛】
田畑で生育中の農作物。主として稲についていう。

立ち毛差し押え

たちげさしおさえ [6] 【立ち毛差し押(さ)え】
小作料の滞納または不納の場合に,地主が小作地のまだ生育中の稲を差し押さえること。青田差し押さえ。

立ち毛差し押さえ

たちげさしおさえ [6] 【立ち毛差し押(さ)え】
小作料の滞納または不納の場合に,地主が小作地のまだ生育中の稲を差し押さえること。青田差し押さえ。

立ち泳ぎ

たちおよぎ [3] 【立(ち)泳ぎ】 (名)スル
泳法の一。身体を水中に立てた姿勢で,手足を動かして泳ぐこと。

立ち消え

たちぎえ [0] 【立(ち)消え】
(1)火が燃え尽きないで,途中で消えてしまうこと。「線香が―になる」
(2)物事が計画などの段階でとりやめになること。「本社移転の話が―になる」

立ち消える

たちぎ・える [0] 【立(ち)消える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 たちぎ・ゆ
(1)火が燃え尽きないで途中で消える。
(2)物事や計画がいつの間にかなくなる。「改築計画は―・えてしまった」

立ち涌き

たちわき [0] 【立ち涌き】
有職(ユウソク)文様の一。向かい合った二本の線が中央でふくらみ,両端ですぼんだ形の連続したもの。雲の湧(ワ)き上がる状態を見立てたものという。ふくらんだ空間に雲・菊などを配し,雲立ち涌き・菊立ち涌きなどという。たてわく。たてわき。

立ち淀む

たちよど・む [0][4] 【立ち淀む】 (動マ五[四])
ためらって立ったままでいる。躊躇(チユウチヨ)する。「―・んで,此方(コナタ)を覗めた書生が/婦系図(鏡花)」

立ち添う

たちそ・う [3] 【立(ち)添う】 (動ワ五[ハ四])
〔「たち」は接頭語〕
(1)かたわらに寄りそう。つれそう。「雲も恋人の影も―・ふ/歌行灯(鏡花)」
(2)他の物がつけ加わる。「いとどしき御匂の―・ひたれば/源氏(蛍)」
(3)人のあとを追って死ぬ。「程もなくまた―・ひぬべきが/源氏(夕顔)」

立ち渡る

たちわた・る 【立ち渡る】 (動ラ四)
(1)雲や霧が一面に立ちおおう。「狭井河よ雲―・り/古事記(中)」
(2)車などが立ちならぶ。「隙もなう(物見車ガ)―・りたるに/源氏(葵)」
(3)立って移動する。「雁が音の聞こゆる空ゆ月―・る/万葉 2224」

立ち現れる

たちあらわ・れる [6][0] 【立(ち)現れる・立ち顕れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 たちあらは・る
目前にあらわれる。姿を見せる。「ドアを開けてゆっくりと―・れる」

立ち留まる

たちどま・る [0][4] 【立ち止(ま)る・立ち留まる】 (動ラ五[四])
〔古くは「たちとまる」〕
(1)歩いて来た人が止まる。「―・って振り返る」
(2)〔「たち」は接頭語〕
その場にとどまる。また,宿泊する。「暫しも―・らまほしく思さるれど/源氏(浮舟)」
[可能] たちどまれる

立ち番

たちばん [0][2] 【立(ち)番】 (名)スル
立って見張りをすること。また,その人。「派出所で―する巡査」

立ち直り

たちなおり [0] 【立(ち)直り】
立ち直ること。「―が早い」

立ち直る

たちなお・る [0][4] 【立(ち)直る】 (動ラ五[四])
(1)倒れかかったものが,もとの状態にかえる。「お蔦は―・つて腰障子へ手をかけたが/婦系図(鏡花)」
(2)悪い状態になった人や物事が,もとのよい状態になる。「息子を亡くしたショックから―・った」「景気が―・った」
[可能] たちなおれる

立ち直る

たちなおる【立ち直る】
recover (oneself);→英和
regain one's footing;[相場などが]improve;→英和
rally.→英和

立ち稽古

たちげいこ [3] 【立ち稽古】
演劇で,脚本の読み合わせを終えたあと,立って動きをつけながら行う稽古。

立ち竦み

たちすくみ [0] 【立ち竦み】
(1)立ったまま動けなくなること。たちすくむこと。
(2)〔斎宮の忌み詞〕
仏のこと。「仏をば―,経をば染紙,僧をば髪長…などいひて/沙石 1」

立ち竦む

たちすくむ【立ち竦む】
be unable to move;be petrified[paralyzed].

立ち竦む

たちすく・む [0][4] 【立ち竦む】 (動マ五[四])
(1)恐怖や驚きのために,立ったまま動けなくなる。「あまりの恐ろしさにその場に―・む」
(2)身動きしないで立ち続ける。「腰いたきまで―・み給へど/源氏(宿木)」

立ち端

たちは [0] 【起ち端・立(ち)端】
〔「たちば」とも〕
座を立つべきしおどき。「是を―に卓一は暇(イトマ)を告げて/緑簑談(南翠)」

立ち籠む

たちこ・む 【立ち込む・立ち籠む】
■一■ (動マ四)
〔「たち」は接頭語〕
人や馬車などが多く入り込んで混雑する。たてこむ。「御門のわたり,所なく―・みたりし馬・車/源氏(賢木)」
■二■ (動マ下二)
⇒たちこめる

立ち籠める

たちこ・める [4][0] 【立(ち)込める・立ち籠める】 (動マ下一)[文]マ下二 たちこ・む
煙・霧・霞(カスミ)などが辺り一面をおおう。「春霞が―・める」「もやが―・める」

立ち続く

たちつづ・く [0][4] 【立(ち)続く】
■一■ (動カ五[四])
(1)続いて立ち並ぶ。連なる。「―・く峯々/書記官(眉山)」
(2)〔「たち」は接頭語〕
続く。「袍装束の人は十人―・きつつ/宇津保(吹上・上)」
■二■ (動カ下二)
⇒たちつづける

立ち続ける

たちつづ・ける [5][0] 【立(ち)続ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たちつづ・く
(1)立ったまま長い時間を過ごす。「一日中―・けて足が痛い」
(2)立ち連なる。「人家地をあらそひて竈の煙―・けたり/奥の細道」

立ち聞き

たちぎき [0] 【立(ち)聞き】 (名)スル
(1)物陰に隠れて他人の話を盗み聞きすること。「ふすまの外で―する」
(2)轡(クツワ)の頭の輪。また,そこにつけるふさ。
→轡

立ち聞く

たちき・く 【立ち聞く】 (動カ四)
(1)立ったままで聞く。「軽の市に吾が―・けば/万葉 207」
(2)物陰に隠れて他人の話を聞く。盗み聞く。「来ざりけるをとこ―・きて/伊勢 27」

立ち腐れ

たちぐされ [0] 【立(ち)腐れ】 (名)スル
木などが立ったまま腐ること。また,建物が荒れるにまかせてだめになってしまうこと。

立ち腰

たちごし [0] 【立(ち)腰】
相撲で,少し腰を浮かせて立った姿勢になること。

立ち腹

たちばら 【立ち腹】
(1)怒りやすいこと。「おのが心本性―に侍りて/落窪 3」
(2)立ったまま切腹すること。「武家に生まれた不祥には,大門口で―切り/浄瑠璃・反魂香」

立ち至る

たちいた・る [4] 【立(ち)至る】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
事件や情勢などが,重大深刻な状態になる。「両国の関係はのっぴきならぬ状態に―・った」

立ち至る

たちいたる【立ち至る】
come <to> ;→英和
result <in> .→英和

立ち臼

たちうす [3] 【立ち臼】
餅(モチ)などをつく臼。

立ち草臥れる

たちくたび・れる [6] 【立ち草臥れる】 (動ラ下一)
長い時間立っていて疲れる。立ち疲れる。

立ち葉

たちは [0] 【立(ち)葉】
蓮(ハス)の葉,または木の葉などの,一本ずつ茎に支えられて立っているもの。

立ち衆

たちしゅ [2] 【立(ち)衆】
能・狂言などで,同じ役まわりで一団となって演技をする,数人から成る端役。「安宅(アタカ)」の山伏や「菌(クサビラ)」のきのこの精など。たちしゅう。

立ち行かない

たちゆかない【立ち行かない】
cannot get along;do not pay (引き合わない).

立ち行く

たちゆく【立ち行く】
can get along;can be kept up (店などが).

立ち行く

たちゆ・く [0][3] 【立(ち)行く】 (動カ五[四])
(1)商売や暮らしが成り立ってゆく。「不景気で店が―・かなくなった」「生活が―・かない」
(2)時が過ぎてゆく。「―・く年」
(3)旅立つ。「―・かむ君に後れて現(ウツ)しけめやも/万葉 3210」
[可能] たちゆける

立ち襟

たちえり [0][2] 【立(ち)襟】
折り返らず,首に沿って立ち上がっている洋服の襟。スタンド-カラー。

立ち見

たちみ [0][3] 【立(ち)見】
(1)立ったままで見ること。
(2)芝居で,一幕ごとの料金を払って立ったままで見物すること。また,その席。一幕見。幕見。「―席」

立ち詰め

たちづめ [0] 【立(ち)詰め】
立ち続けること。立ちどおし。「朝から―で働く」

立ち話

たちばなし [3] 【立(ち)話】 (名)スル
立ったままで話すこと。また,そのようにして話す軽い内容の話。「道で―する」

立ち語り

たちがたり [0] 【立ち語り】
語り間(アイ)の一。常座に立ったままで,曲の経緯を語るもの。
→居語り

立ち読み

たちよみ [0] 【立(ち)読み】 (名)スル
立って読むこと。特に本屋の店先で,本や雑誌を買わずに立ったまま読むこと。

立ち走る

たちはし・る 【立ち走る】 (動ラ四)
走りまわる。こまめに働く。「―・りて,酒・水いかけさせよともいはぬに,しありく/枕草子 300」

立ち越える

たちこ・える [0] 【立(ち)越える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 たちこ・ゆ
〔「たち」は接頭語〕
(1)まさる。すぐれている。「外の姫たちに―・えて美しとおもふところもなく/文づかひ(鴎外)」
(2)出かけて行く。また,やって来る。「これより神官(ジンカン)の方(カタ)へ―・え/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」「きつと折檻致さうと存じてこれまで―・えたれども/狂言記・菊の花」

立ち身

たちみ [0] 【立(ち)身】
(1)立ち上がろうとする身構え。相手に打ちかかろうとする身構え。
(2)立っている姿勢。

立ち込む

たちこ・む 【立ち込む・立ち籠む】
■一■ (動マ四)
〔「たち」は接頭語〕
人や馬車などが多く入り込んで混雑する。たてこむ。「御門のわたり,所なく―・みたりし馬・車/源氏(賢木)」
■二■ (動マ下二)
⇒たちこめる

立ち込める

たちこ・める [4][0] 【立(ち)込める・立ち籠める】 (動マ下一)[文]マ下二 たちこ・む
煙・霧・霞(カスミ)などが辺り一面をおおう。「春霞が―・める」「もやが―・める」

立ち込める

たちこめる【立ち込める】
hang over;envelop;→英和
screen.→英和

立ち返り

たちかえり 【立(ち)返り】
■一■ (名)
行ってすぐ帰って来ること。「―にもと思へども,おのづから日ごろ経る事も侍りなむ/浜松中納言 2」
■二■ (副)
(1)くりかえし。つくづくと。「―あはれとぞ思ふ/古今(恋一)」
(2)〔返書・返歌などに用いて〕
折りかえし。すぐに。「…と聞えたるを御覧じて,―なにせむに…とあり/和泉式部日記」
(3)今までとは逆に。「―,続けて勝つべき時の至れると知るべし/徒然 126」

立ち返る

たちかえる【立ち返る】
come to <one's senses> .

立ち返る

たちかえ・る [3][0] 【立(ち)返る】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
(1)出発点に戻る。引き返す。「基本に―・って練習する」「原点に―・る」「急ぎ家に―・る」
(2)繰り返す。「親のをりより―・りつつ見し東路/更級」
(3)年が改まる。新年になる。「あらたまの年 ―・るあしたより/拾遺(春)」
[可能] たちかえれる

立ち迷う

たちまよ・う [0][4] 【立(ち)迷う】 (動ワ五[ハ四])
煙・霧などがあたりにたちこめる。「工場の烟であらう,緩く―・つてゐる/別れたる妻に送る手紙(秋江)」

立ち退き

たちのき [0] 【立(ち)退き】
たちのくこと。「道路拡幅で―をせまられる」

立ち退き所

たちのきじょ [0] 【立(ち)退き所】
立ち退いて一時身を寄せている所。

立ち退き料

たちのきりょう [4] 【立(ち)退き料】
たちのいてほかへ移るための必要な経費。あるいは,たちのかされる人が補償としてもらう金銭。

立ち退く

たちのく【立ち退く】
leave;→英和
move;→英和
evacuate.→英和

立ち退く

たちの・く [0][3] 【立(ち)退く】 (動カ五[四])
(1)住んでいる場所を引き払って,ほかの場所へ行く。「長年住みなれた家を―・かされる」
(2)今いる場所をはなれる。「火事見物の弥次馬(ヤジウマ)を―・かせる」
[可能] たちのける

立ち通し

−どおし【立ち通し】
<I had to> stand all the way[time].→英和
夜〜 <I stayed up> all (through the) night.

立ち通し

たちどおし [0] 【立(ち)通し】
立ち通すこと。立ちつづけ。立ちづめ。「一日中―で足が棒のようになる」

立ち通す

たちどおす【立ち通す】
stand all the time[way] <to> .→英和

立ち通す

たちとお・す [0][3] 【立(ち)通す】 (動サ五[四])
事の終わるまで立っている。「終点まで満員電車で―・す」

立ち遅れ

たちおくれ [0] 【立(ち)後れ・立(ち)遅れ】
たちおくれること。「福祉の―」

立ち遅れる

たちおくれる【立ち遅れる】
be <ten years> behind <other countries> ;be handicapped at the start.→英和

立ち遅れる

たちおく・れる [5][0] 【立(ち)後れる・立(ち)遅れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 たちおく・る
(1)立つのがおくれる。立ち上がるのがおそくなる。「横綱は一瞬―・れた」
(2)〔「たち」は接頭語〕
着手・進歩・発展などが,ほかよりもおくれている。また,劣る。「取材活動が他社に一歩―・れる」「社会資本の充実が―・れる」「心憎く奥まりたるけはひは―・れ/源氏(花宴)」
(3)〔「たち」は接頭語〕
死におくれる。「睦ましかるべき人にも―・れ侍りにければ/源氏(若紫)」

立ち酒

たちざけ [2] 【立(ち)酒】
(1)立ったまま酒を飲むこと。また,その酒。
(2)旅立ち,葬送・婚礼など,人が出発するときに飲む酒。「今ぞ冥途の門出と,これを限りの―や/浄瑠璃・重井筒(中)」
→御立ち酒

立ち際

たちぎわ [0] 【立(ち)際】
ちょうど席を立つとき。

立ち障る

たちさわ・る [0] 【立(ち)障る】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
(1)干渉する。立ち入る。「死様が不審だて成るたけ―・らねえ方が穏便/良人の自白(尚江)」
(2)じゃまになる。さまたげとなる。「お言葉にあまえて猶々この辺へ―・り甚御遊山のさまたげに相成故/滑稽本・八笑人」

立ち雛

たちびな [3] 【立ち雛】
立ち姿の雛人形。

立ち頭

たちがしら [3] 【立(ち)頭】
能・狂言で,立ち衆の長。

立ち頻く

たちし・く 【立ち頻く】 (動カ四)
波などがしきりに立つ。「寄する白波いや増しに―・き寄せ来/万葉 4093」

立ち顕れる

たちあらわ・れる [6][0] 【立(ち)現れる・立ち顕れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 たちあらは・る
目前にあらわれる。姿を見せる。「ドアを開けてゆっくりと―・れる」

立ち食い

たちぐい [0] 【立(ち)食い】 (名)スル
(1)立ったまま食うこと。「握り飯を―する」
(2)屋台・スタンドなどで,立ったままで食べさせる方式。「―そば屋」
→りっしょく

立ち飲み

たちのみ [0] 【立(ち)飲み】 (名)スル
立ったまま飲むこと。特に,屋台や酒屋の店先などで,立って酒を飲むこと。「屋台のおでん屋で―する」

立ち騒ぐ

たちさわ・ぐ [4][0] 【立(ち)騒ぐ】 (動ガ五[四])
〔古くは「たちさわく」と清音〕
(1)風・波などが大きな音を立てる。「白波―・ぐ海」
(2)人が大騒ぎをする。「下衆のさまにて来たれば,人,多く―・ぎて/源氏(蜻蛉)」

立っち

たっち [1] 【立っち】 (名)スル
〔幼児語〕
立つこと。「―してごらん」

立っているものは親でも使え

立っているものは親でも使え
急用の時はだれでもいいから適宜そばに立っている人を使え。

立つ

たつ [1] 【立つ】
和船で,各種の柱の称。

立つ

た・つ [1] 【立つ】
■一■ (動タ五[四])
□一□
(1)座ったり横になったりしていた人が足を伸ばして自分の体を垂直の姿勢にする。「この案に賛成の人は―・って下さい」「―・ってお辞儀をする」
(2)座についていた人が,ある用件のためにその場を去る。「食事中,何度も台所に―・つ」「途中で席を―・つ」「電話に―・つ」
(3)人が,ある所で直立した姿勢をとる。「展望台に―・ってあたりをながめる」「―・ったまま話をする」
(4)(「…に立つ」の形で場を示して)そこを典型的な活動場所として仕事などをする。「教壇に―・つ」「舞台に―・つ」「バッター-ボックスに―・つ」
(5)(「起つ」とも書く)(決心して)困難なことに向かって行動を起こす。立ち上がる。「祖国のために―・つ」
(6)候補者として選挙に出る。立候補する。「三人の候補者が―・っている」
(7)ある地位・立場・状況に身を置く。「人の上に―・つ」「優位に―・っている」「相手の立場に―・って考える」
(8)細長いものがある場所に直立する。「工場に高い煙突が―・ている」「門の脇に電柱が―・っている」
(9)横たわったり伏したりしていたものが,まっすぐに起き上がる。「耳の―・った犬」「体中の毛が―・つ」「柱が―・つ」
(10)細長いものがある面に突きささる。「的に矢が―・つ」「かたくて歯が―・たない」「とげが―・つ」
(11)(「閉つ」とも書く)雨戸・障子・襖(フスマ)などが閉まる。「雨戸が―・っている」
(12)体の一部分がまっすぐな状態になる。「腰が―・たなくなった」「あのプールは浅くて子供でも背が―・つ」
(13)市が開設される。「十日ごとに市が―・つ」「相場が―・つ」
(14)現象や状態が出現する。
 (ア)霧状のものが下方から上方へ広がる。古くは霧・霞などについてもいった。「湯気が―・つ」「泡が―・つ」
 (イ)波や風が起こる。「風が―・つ」
 (ウ)生まれて,広く知れわたる。「評判が―・つ」「あらぬうわさが―・つ」
 (エ)風呂が沸かされて入浴できるようになる。「朝早くから風呂が―・っている」
(15)物事が成り立つ。
 (ア)目標・計画などが決まる。「めどが―・つ」「計画が―・たない」
 (イ)数がある特定の値に決まる。「 7 を 3 で割ると 2 が―・って 1 余る」
 (ウ)理屈や倫理がそこなわれず成り立つ。「言い訳が―・つ」「筋道が―・つ」「義理が―・たない」
 (エ)両目が保たれる。「顔が―・つ」「面目が―・つ」
 (オ)生計や経営などが成り立つ。たちゆく。「私の安月給だけでは暮らしが―・たない」「筆一本で―・っていく」
(16)ある物事に基礎を置く。そこに立脚する。「因(ヨ)って―・つ所以(ユエン)」「仮定に―・つ話」
(17)興奮した状態になる。「神経が―・つ」
(18)はっきりとわかるようになる。「人目に―・つ」
(19)動詞の連用形に付いて,その動作が勢いよく行われる意を表す。「わき―・つ」「いきり―・つ」
□二□
(1)天皇・皇后・皇太子・大臣などの位につく。「東宮に―・ち給ふこと永観二年八月二十八日なり/大鏡(一条)」
(2)車がそこに止まる。「後に来たる車の…池にひき寄せて―・ちたるを/枕草子 35」
(3)月や虹などが空にかかる。「朝月の日向の山に月―・てり見ゆ/万葉 1294」「雨晴るる峰のうき雲うき散りて虹―・ちわたる冬の山里/夫木 19」
(4)暦の上で新しい月になる。また,新しい季節になる。「正月(ムツキ)―・ち春の来らば/万葉 815」「春―・ちける日よめる/古今(春上詞)」
(5)音や声が大きくひびきわたる。「堀江漕ぐ伊豆手の船の梶つくめ音しば―・ちぬ水脈(ミオ)早みかも/万葉 4460」
(6)火が燃えつきる。「長蝋燭の―・つ事はやく/浮世草子・男色大鑑 8」
〔「立てる」に対する自動詞〕
[可能] たてる
■二■ (動タ下二)
⇒たてる
[慣用] 腕が―・角が―・気が―・白羽の矢が―・腹が―・筆が―・弁が―・役に―・用に―/いても立ってもいられない・火のない所に煙は立たぬ

立つ

たつ【立つ】
(1)[人が]stand (up);→英和
rise (to one's feet).→英和
(2)[物が]stand;be built[established,founded].(3)[出発]start;→英和
leave.→英和
(4)[立ちのぼる]rise;go up.(5)[感情]get angry (腹が);be excited (気が).
(6)[筋道が]hold good.

立つより返事

立つより返事
人に呼ばれた時は立ち上がるよりも先にすぐ返事をせよということ。

立つ春

たつはる 【立つ春】
「りっしゅん(立春)」に同じ。「―の朝(アシタ)よみける/山家(春詞)」

立つ波

たつなみ [0] 【立つ波・立つ浪】
文様の一。激しく逆巻く波頭(ナミガシラ)を図案化したもの。近世,蒔絵・染織などの模様として流行した。たてなみ。

立つ波の

たつなみの 【立つ波の】 (枕詞)
波のしきりに立つ意で,「しくしく」にかかる。「君は来ず我は故なく―しくしくわびし/万葉 3026」

立つ浪

たつなみ [0] 【立つ波・立つ浪】
文様の一。激しく逆巻く波頭(ナミガシラ)を図案化したもの。近世,蒔絵・染織などの模様として流行した。たてなみ。

立つ瀬

たつせ [1] 【立つ瀬】
自分の立場・面目。多く「立つ瀬がない」の形で用いる。

立つ瀬がない

たつせ【立つ瀬がない】
<That would> leave one helpless.

立つ鳥

たつとり 【立つ鳥】
飛び去る鳥。

立つ鳥(トリ)跡(アト)を濁さず

立つ鳥(トリ)跡(アト)を濁さず
⇒「立つ鳥」の句項目

立て

たて [1] 【立て】
■一■ (名)
〔動詞「立てる」の連用形から〕
(1)筋。趣旨。「なあにそりやあ軍書の講釈だ。あつちのは―が違はあ/滑稽本・浮世床(初)」
(2)きまり。おきて。たてまえ。「この廓(サト)の―だといつても/人情本・娘節用」
(3)宴会。酒宴。遊興。「是か,こりや―に行く大尽衣装ぢや/浄瑠璃・新版歌祭文」
(4)遊興費などを一人でひきうけること。おごり。「わたしが―でござります/歌舞伎・韓人漢文」
■二■ (接頭)
役目などを表す名詞に付いて,中心となるものの意を表す。第一の。筆頭の。「―行司」「―女形(オヤマ)」
■三■ (接尾)
(1)動詞の連用形に付いて,その動作が終わったばかりの意を表す。…したばかり。「焼き―のいも」「出来―のほやほや」
→だて
(2)助数詞。勝負に続けざまに負けた数を数えるのに用いる。連敗。「三―を食う」

立て

だて 【立て】 (接尾)
(1)名詞および形容詞の語幹,動詞の連用形に付いて,ことさらに,あるいは特にそうする意を表す。「忠義―」「かくし―」「かばい―」「頼もし―」
(2)牛馬の数や櫓の数に付けて,それだけの数で成り立っていることを表す。「四頭―の馬車」「八挺―」
(3)助数詞。
 (ア)映画館・劇場などで,一回に見せる作品を数えるのに用いる。「三本―の映画館」
 (イ)方法・方針などの種類を数えるのに用いる。「当面の政策はこの二本―でゆく」

立てて

たてて 【立てて】 (副)
特に。一途に。「―好ませ給へばにや,二なく書かせ給ふ/源氏(絵合)」

立てば歩めの親心

立てば歩めの親心
⇒這(ハ)えば立て、立てば歩めの親心(「這う」の句項目)

立てば芍薬(シヤクヤク)座れば牡丹(ボタン)歩く姿は百合(ユリ)の花

立てば芍薬(シヤクヤク)座れば牡丹(ボタン)歩く姿は百合(ユリ)の花
美しい女性の容姿を形容する語。

立てり

たてり 【立てり】
(1)立っている姿。姿勢。「わる身の―も能(ヨイ)と誉め/洒落本・遊客年々考」
(2)「たてりあきない」の略。

立てり商ひ

たてりあきない 【立てり商ひ】
〔現物を扱わずに,立ったままで売買することから〕
空米(クウマイ)相場のこと。「一刻の間に,五万貫目の―も有る事なり/浮世草子・永代蔵 1」

立てる

た・てる [2] 【立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 た・つ
(1)ある物を,別の物の表面に垂直に位置させる。直立させる。「旗を―・てる」「線香を―・てる」「立て札を―・てる」「柱を―・てる」
(2)先のとがったものをある面に突きさす。「猫が柱に爪を―・てる」「狼ノドニ大キナ骨ヲ―・テテ迷惑ココニキワマッテ/天草本伊曾保」
(3)伏していたもの,横になっていたものを起き上がらせる。「犬が耳を―・てる」「オーバーの襟を―・てる」
(4)(「閉てる」とも書く)雨戸・障子などをしめる。「雨戸を―・てる」
(5)現象や状態を出現させる。
 (ア)霧状のものを下方から上方へ広がらせる。舞い上がらせる。「砂煙を―・てて走る自動車」「ほこりを―・てる」「やかんが湯気を―・て始めた」
 (イ)波や風を起こす。「波を―・てて進むモーターボート」「平和な家庭に波風を―・てる(=モメゴトヲオコス)」
 (ウ)音や声を出す。「声を―・てて笑う」「足音を―・てる」「静かな寝息を―・てている」「モーターがうなりを―・てる」
 (エ)世間に知られるようにする。「うわさを―・てる」「変な評判を―・てられて困っている」
 (オ)風呂の湯を沸かして入浴できる状態にする。「風呂を―・てる」(カ)(「点てる」と書く)抹茶に湯を注ぎ茶筅で練ったりかきまぜたりして飲めるようにする。(キ)はなばなしい成果を生み出す。樹立する。「手柄を―・てる」「新記録を―・てた」
(6)物事を成り立たせる。
 (ア)計画・目標などをはっきりと定める。「予定を―・てる」「旅行の計画を―・てる」「目標を―・てる」
 (イ)決意・願いなどを動かないものとして決め,表す。おこす。「誓いを―・てる」「願(ガン)を―・てる」「志を―・てる」
 (ウ)数をある特定の値に定める。「割りきれるかどうか 3 を―・ててみよう」
 (エ)他人の面目を保たせる。「上司の顔を―・てる」「先輩を―・てる」
 (オ)人の行うべき道をそこなわないように保つ。「親方に義理を―・てる」「亡夫に操(ミサオ)を―・てとおす」(カ)あることを仕事として生活を成り立たせる。「…をして細々と生計を―・てる」「この村の人は…で暮らしを―・ててきた」(キ)新しい考え方や論理を構築する。「仮説を―・てる」「筋道を―・てて考える」
(7)必要性が満たされるようにする。「この金はいざという時の役に―・てて下さい」「用に―・てたら早く戻せ/狂言記・止動方角」
(8)ある人を候補者に決めて出す。立候補させる。「各選挙区に候補者を―・てる」
(9)ある人をある役や地位につかせる。「友人を証人に―・てる」「人を―・てて交渉する」
(10)(動詞の連用形に付いて)
 (ア)その動作が続けざまに勢いよく行われるさまを表す。「わめき―・てる」「センセーショナルに書き―・てる」「やいのやいのと責め―・てる」
 (イ)その動作がなしうる限界までなされるさまを表す。「飾り―・てる」「磨き―・てる」
(11)馬や乗り物をある場所にとめておく。「名児(ナゴ)の浜辺に馬―・てて玉拾ひしく/万葉 1153」
(12)時を過ごす。経過させる。「上方へのぼりて年浪の日数を―・て/浮世草子・五人女 1」
〔「立つ」に対する他動詞〕
[慣用] 異を―・名を―・身を―・目に角(カド)を―

立てフライス盤

たてフライスばん [0] 【立て―盤】
工作機械の一。回転カッターが垂直に上下するフライス盤。

立て並べる

たてなら・べる [0][5] 【立(て)並べる】 (動バ下一)[文]バ下二 たてなら・ぶ
並べて立てる。「屏風を―・べる」

立て付け

たてつけ [0] 【立(て)付け】
続けざまにすること。立て続け。「三四杯―に飲んだ/初恋(お室)」

立て付けが良い

たてつけ【立て付けが良い(悪い)】
(do not) shut well.〜の悪い ill-fitted.

立て付ける

たてつ・ける [0][4] 【建(て)付ける・立(て)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たてつ・く
戸・障子など建具をはめ込む。また,ぴったりとしめる。「唐紙へ母の異見を―・ける/柳多留(初)」

立て付ける

たてつ・ける [0][4] 【立(て)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たてつ・く
続けざまにする。立て続けに行う。「そう―・けてしやれられちやあおれの番へは廻らねへぜ/西洋道中膝栗毛(魯文)」

立て会

たてがい [0] 【立(て)会】
遊芸などのおさらいの会。浄瑠璃などでは,各人が分担して同一狂言を筋を通して演じた。

立て作者

たてさくしゃ [3] 【立(て)作者】
座付き狂言作者のうち首席の者の称。

立て値

たてね [2] 【建値・立(て)値】
〔「建値段」の略〕
(1)取引所で,売買約定後,受け渡しを簡便にするために作成する標準値段。
(2)為替相場で,銀行が公表する標準値段。
(3)メーカーが,事前に設定する販売価格。

立て傘

たてがさ [3] 【立(て)傘】
(1)ビロードまたは羅紗(ラシヤ)などの袋に入れた長柄の傘。江戸時代大名などの行列の時,供の者に持たせた。
(2){(1)}の形をした指物(サシモノ)。
立て傘(1)[図]

立て入り

たていり [0] 【立て入り】
「立て入れ」に同じ。

立て入れ

たていれ [0] 【立て入れ・達入れ】
(1)男としての義理や意気地を立て通すこと。意地の張り合い。たてひき。「そりや―ぢやない。とつとの横入ぢや/滑稽本・浮世床(初)」
(2)喧嘩。

立て兵庫

たてひょうご [3] 【立(て)兵庫】
女の髪の結い方の名。兵庫髷(ワゲ)の一。多く遊女などが結った。
立て兵庫[図]

立て処

たてど 【立て所・立て処】
(1)立てる場所。たてどころ。「刀の―もおぼえずして/平治(中)」
(2)特に筆の置きざま。筆づかい。「筆の―もよのつねならず/平家 9」

立て分

たてぶん 【立て分】
義理立て。「一通も封を切らぬがいづれも様への―/浄瑠璃・宵庚申(上)」

立て分け

たてわけ 【立て分け】
事のわけ。すじみち。いわれ。理由。「若き衆其の―を知らねば/甲陽軍鑑(品四〇)」

立て切る

たてき・る [0][3] 【立(て)切る・閉て切る】 (動ラ五[四])
(1)物でへだてる。しきりをする。「広い部屋を書棚で―・る」
(2)戸・障子などをすっかりしめてしまう。しめ切る。「戸を―・って外に出てこない」
(3)きっぱりとした態度や行動をとる。「大方お前が聞ちがへと―・りて…私は知らぬと済ましけり/大つごもり(一葉)」

立て刺し

たてざし [0] 【立(て)刺し】
足袋底用の白木綿の厚地織物。

立て削り盤

たてけずりばん タテケヅリ― [0] 【立(て)削り盤】
工作機械の一種。バイトが上下方向に往復運動して切削する方式のもの。主に溝削り加工に用いる。スロッター。

立て前

たてまえ [2] 【点前・立(て)前】
茶道で,手前のこと。

立て句

たてく [2] 【立(て)句・竪句】
俳諧で,連句における発句(ホツク)。単独の発句(=俳句)と区別するための呼び方。

立て回す

たてまわ・す [0][4] 【立(て)回す・建(て)回す】 (動サ五[四])
ある範囲を囲むように立てる。立てめぐらす。「屏風―・したる床(トコ)の上に/色懺悔(紅葉)」

立て坑

たてこう [0] 【竪坑・縦坑・立て坑】
地表から垂直または垂直に近い傾斜で掘り下げた坑道。通路や通風に使用。

立て坪

たてつぼ [2] 【立(て)坪】
土砂などの体積を表す単位。六尺立方。りゅうつぼ。
→平坪(ヒラツボ)

立て場

たてば [3][0] 【立(て)場・建場】
(1)江戸時代,街道筋で人足が駕籠や馬を止めて休息した所。明治以後は人力車などの集合所・発着所をいった。
(2)人の多く集まる所。たまり場。「小川かこの店がお定まりの―だが/人情本・梅美婦禰 5」
(3)休むこと。中継ぎする所。「―なしにしやべり通すが/洒落本・比翼紫」
(4)位置。立ち場。
(5)定置網の敷設場所。

立て場茶屋

たてばぢゃや [4][3] 【立(て)場茶屋】
立て場{(1)}にあった茶屋。

立て塩

たてしお [0] 【立(て)塩】
〔「たてじお」とも〕
料理で,塩を水に溶かすこと。また塩を溶かした水。海水くらいの濃度とし,魚・貝の下洗いや魚を漬けるのに用いる。

立て山

たてやま [0] 【立て山】
「留山(トメヤマ)」に同じ。

立て巡らす

たてめぐら・す [0][5] 【立(て)巡らす】 (動サ五[四])
「立て回す」に同じ。「葦簀(ヨシズ)を―・して/青年(鴎外)」

立て引き

たてひき 【立て引き・達引き】 (名)スル
(1)意地を張り通すこと。義理を立てること。「私(ワチキ)がお前に―でこれまでにした親切を/人情本・梅児誉美(後)」
(2)意気地を見せて支払いを引き受けること。金品を用立てること。「二朱と三朱の―までして呼んで遣りやあいいかと思つて/洒落本・客衆肝照子」
(3)意地を張り合うこと。談判。喧嘩。「角の酒屋で何やら―しやがつたさうだ/洒落本・郭中奇譚」

立て引く

たてひ・く 【立て引く・達て引く】 (動カ四)
(1)義理立てをする。意地を張り合う。「兄弟分の友誼(ヨシミ)で此事はいはないと―・いて呉れるなら/真景累ヶ淵(円朝)」
(2)義理を立てて他人の金銭を立て替える。特に遊女が客の遊興費を負担する。「梅田屋の女がいつでも―・くよ/洒落本・角鶏卵」

立て懸け

たてかけ [0] 【立(て)掛け・立(て)懸け】
男の髪の結い方の一。髻(タブサ)を大きくとって,髷(マゲ)を後頭部に立てかけるようにしたもの。浄瑠璃語りの江戸半太夫が結い始めたものという。

立て所

たてど 【立て所・立て処】
(1)立てる場所。たてどころ。「刀の―もおぼえずして/平治(中)」
(2)特に筆の置きざま。筆づかい。「筆の―もよのつねならず/平家 9」

立て掛け

たてかけ [0] 【立(て)掛け・立(て)懸け】
男の髪の結い方の一。髻(タブサ)を大きくとって,髷(マゲ)を後頭部に立てかけるようにしたもの。浄瑠璃語りの江戸半太夫が結い始めたものという。

立て掛ける

たてか・ける [0][4] 【立(て)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たてか・く
ほかのものによりかかるようにして立てる。もたせかける。「はしごを壁に―・ける」

立て掛ける

たてかける【立て掛ける】
lean[rest,stand] <a thing against the wall> .→英和

立て文

たてぶみ [2] 【立(て)文・竪文】
(1)折らずに全紙そのままを横長に用いて書いた書状。立て紙を用いて書いた書状。
(2)書状を礼紙で包んだ上を別の紙で細長く包み,上下の余った部分を筋交いに折ったのち,さらに裏側へ折ったもの。ひねりぶみ。
立て文(2)[図]

立て旋盤

たてせんばん [3] 【立(て)旋盤】
主軸を垂直にした旋盤。水平に回転するテーブルに工作物を取りつけ,切削する。径が大きく,長さの短い工作物に用いる。

立て明かし

たてあかし 【立て明かし】
薪(マキ)などをたばねて立てておき火をともして照明としたもの。たいまつの類。たちあかし。「―の昼よりあかきに/狭衣 3」

立て替え

たてかえ [0] 【立(て)替え】 (名)スル
代金を立て替えること。また,その金銭。「―払い」

立て替える

たてか・える [0][4][3] 【立(て)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 たてか・ふ
他人に代わって,一時,代金を払っておく。用立てる。「本代を―・える」

立て替える

たてかえ【立て替える】
pay for <another> ;[前貸]advance.→英和
‖立替金 an advance.立替払い charges forward.

立て替え金

たてかえきん [0] 【立(て)替え金】
一時立て替えて支払う金銭。

立て札

たてふだ [2] 【立(て)札】
一般の人に知らせる事項などを書いて,棒をつけて辻など所定の場所に立てる札。

立て板

たていた [0] 【立(て)板】
(1)立てかけてある板。
(2)牛車の車箱の両側。
(3)木目が縦に通っている板。

立て涌き

たてわき [0] 【立て涌き】
⇒たちわき(立涌)

立て版古

たてばんこ [3] 【立(て)版古】
「起(オ)こし絵」に同じ。[季]夏。

立て直し

たてなおし [0] 【立(て)直し】
計画などをたてなおすこと。「方針の―」

立て直す

たてなお・す [0][4] 【立(て)直す】 (動サ五[四])
(1)計画・方針などを,改めてもう一度たてる。「計画を―・す」
(2)たおれかかったものを,もう一度立てる。「陣形を―・す」「態勢を―・す」
[可能] たてなおせる

立て直す

たてなおす【立て直す】
recover;→英和
restore <one's fortune> ;→英和
rearrange;→英和
reorganize.→英和

立て看

たてかん [0] 【立(て)看】
「立て看板」の略。

立て看板

たてかんばん [3] 【立(て)看板】
壁・電柱などに立てかけてある看板。また,学生運動の政治的主張などを記した大学構内の大きな看板をもいう。たてかん。

立て石

たていし [2] 【立(て)石】
(1)庭などに立てて据えてある石。
⇔伏せ石
(2)道しるべや墓の標として立ててある石。
(3)メンヒルに同じ。

立て砂

たてずな [2] 【立(て)砂】
昔,車寄せの前の左右両側に高く丸く盛った砂。車の軛(クビキ)や輿(コシ)の轅(ナガエ)などをもたせ掛けるためのもの。もりずな。

立て篭もる

たてこもる【立て篭もる】
⇒閉じ篭もる.

立て籠める

たてこ・める [4][0] 【立て籠める】 (動マ下一)[文]マ下二 たてこ・む
(1)戸などをしめてとじこめる。「―・めたるところの戸すなはちただ開きに開きぬ/竹取」
(2)「立ち込める」に同じ。「天井迄一面の湯気が―・める/吾輩は猫である(漱石)」

立て籠る

たてこも・る [4][0] 【立て籠る・楯籠る】 (動ラ五[四])
(1)戸・障子などをしめきって家の中にいる。室内にとじこもる。
(2)城や陣地にとじこもって,敵に対する。籠城する。「城に―・って抵抗する」
[可能] たてこもれる

立て紙

たてがみ [2] 【立(て)紙・竪紙】
古文書における用紙の形状。折り紙・切り紙などに対して横長の全紙をそのまま用いた正式のもの。

立て続く

たてつづ・く [0][4] 【立(て)続く】 (動カ五[四])
続けざまに物事が起こる。連続する。「不祥事が―・いて起こる」

立て続く

たてつづ・く 【建て続く・立て続く】
■一■ (動カ四)
建ち並ぶ。「所繁昌なれば,人家―・きて/浮世草子・武家義理物語 1」
■二■ (動カ下二)
先にあるものに続けて立てる。「八省に―・けたる出だし車どもの/源氏(賢木)」

立て続け

たてつづけ【立て続け】
<five times> in succession; <for five hours> together[at a stretch].→英和

立て続け

たてつづけ [0] 【立(て)続け】
続けて行われること。続けざま。多く「に」を伴って副詞的に用いる。「―に五杯も飲む」「―に客が来る」

立て網

たてあみ [0] 【建(て)網・立(て)網】
岸から沖に向けて張り出した垣網(袖網)で魚の通り道をさえぎり,袋網に魚を追い込んで捕らえる定置網。構造・使用法などにより,台網(ダイアミ)・落とし網・桝網(マスアミ)・張り網・出し網などという。定置漁業の大部分は建て網で行われる。
建て網[図]

立て腹

たてはら 【立て腹】 (名・形動ナリ)
腹を立てること。おこりやすいこと。また,そのさま。おこりっぽい人をもいう。「―なる人の習ひ,心浅くして/盛衰記 11」

立て膝

たてひざ [2] 【立て膝】 (名)スル
片方の膝を立てて座ること。また,その姿勢。

立て舵

たてかじ [2][3] 【立て舵】
和船で,航行中に舵を舵床に直角に向けて水中に入れている状態。また,その舵。

立て花

たてはな [2] 【立(て)花】
(1)神前・仏前に立てて供える花。
(2)生け花の形式の一。南北朝時代に盆栽をもとに,唐物花瓶を使い捨てにする「ばさら」として成立。室町時代に会所飾りが形式化するにしたがい,表現法が形式化した。桃山時代には構成理論を確立し,七つ枝(真(シン)・副(ソエ)・請(ウケ)・真隠(シンカクシ)(正真(シヨウシン))・見越(ミコシ)・流枝(ナガシ)・前置(マエオキ))によって自然界の景色を表現するものとなった。元禄年間なかばに衰退。
(3)「華」の字の称。「花」と区別していう。

立て蔀

たてじとみ [3] 【立て蔀・竪蔀】
寝殿造りで,庭先や出入り口に置き,目隠しとして用いる衝立型の蔀。普通の蔀が横長に用いられるのに対して縦長に立て並べて用いられる。
立て蔀[図]

立て行司

たてぎょうじ [3] 【立(て)行司】
相撲の行司の最高位に当たる者。木村庄之助と式守伊之助の二人があり,短刀を帯びて土俵に立つ。

立て褄

たてづま [0][2] 【立て褄・竪褄】
「襟下(エリシタ)」に同じ。

立て襟

たてえり [0][2] 【立(て)襟・竪襟】
道行きコートや被布の前身頃に縫いつけた衽(オクミ)のような布。

立て込む

たてこむ【立て込む】
be busy <with> (仕事が);[建て込む]be crowded[packed] <with houses> (家などが).

立て込む

たてこ・む [0][3] 【立(て)込む】
■一■ (動マ五[四])
(1)一か所に多くの人が入り込んで,こみあう。「夕方でお客が―・む」
(2)用事が一時にたくさん重なる。「決算期を控えて,会計事務が―・む」
■二■ (動マ下二)
⇒たてこめる

立て込める

たてこ・める [4][0] 【立(て)込める・閉て込める】 (動マ下一)[文]マ下二 たてこ・む
戸・障子などの建具をしめきる。「襖を―・めて密談する」

立て通し

たてとおし [0] 【立(て)通し】
最後まで考えや態度を変えずに押し通すこと。「―にしつつこく問ひ詰められ/腕くらべ(荷風)」

立て通す

たてとお・す [0][3] 【立(て)通す】 (動サ五[四])
(1)最後まで立てておく。「旗を―・す」
(2)最後まで考えや態度を変えずに押し通す。「義理を―・す」「操(ミサオ)を―・す」
[可能] たてとおせる

立て遣す

たてまだ・す 【立て遣す・奉遣す】
■一■ (動サ四)
尊敬すべき人に使者などを送る。送り申し上げる。遣わし申し上げる。「願はくは君の婦(ミメ)をたまひて,而して後に―・したまへ/日本書紀(雄略訓)」
■二■ (動サ下二)
奉る。贈り奉る。「御使あしたにたうびてば,御まぼりもの―・せむ/宇津保(藤原君)」

立て野

たての [0] 【立(て)野】
農民の入会(イリアイ)利用を禁じた原野。

立て金

たてがね 【立て銀・立て金】
(1)立て替える金。
(2)芸娼妓を,身請けする金を支払うこと。
(3)弁済する金。

立て銀

たてがね 【立て銀・立て金】
(1)立て替える金。
(2)芸娼妓を,身請けする金を支払うこと。
(3)弁済する金。

立て銃

たてつつ [2][0] 【立て銃】
軍隊で,兵士が直立不動の姿勢で身体の右脇に銃を立てて持つこと。また,その姿勢をとらせる際の号令。

立て飼ふ

たてか・う 【立て飼ふ・櫪飼ふ】 (動ハ四)
〔「櫪」は厩(ウマヤ)の意〕
馬を厩で飼う。「千里行く馬―・ひ給ひけるに/宇津保(国譲下)」

立て駕籠

たてかご [2] 【立て駕籠】
「通し駕籠」に同じ。

立て髪

たてがみ [2] 【立(て)髪】
月代(サカヤキ)を剃らないで,長く伸ばした髪。元禄(1688-1704)の頃,伊達風俗として浪人や任侠の徒に愛好された。
立て髪[図]

立て髪鬘

たてがみかつら [5] 【立(て)髪鬘】
立て髪風にしたかつら。

立三味線

たてじゃみせん [3] 【立三味線】
長唄・浄瑠璃などで二人以上の三味線方が演奏する場合の,首席の三味線方。

立上がり

たちあがり [0] 【立(ち)上がり】
(1)立ち上がること。
(2)動作や行動のしはじめ。「―が悪い」
(3)相撲で,仕切りから体を起こすこと。
(4)建築で,材が水平面から鉛直に立ち上がること。また,その寸法。

立上がる

たちあが・る [0][4] 【立(ち)上がる】 (動ラ五[四])
(1)座ったり腰かけたりしていた人が,立つ。「座席から―・る」
(2)相撲で,力士が仕切りを終えて,勝負を始める。
(3)まったく打ちひしがれていた者が,勢いを取り戻す。「破産の憂き目から―・る」「廃墟の中から―・る」
(4)思い切って行動を起こす。「暴力追放に市民が―・る」
(5)たちまさる。すぐれる。「内の文さんはグツと気位が―・つてお出でだから/浮雲(四迷)」
(6)機械が動き始める。「―・るまでに時間のかかるコンピューター」
(7)上の方に高くのびる。「炎空へ―・り/平家 6」
[可能] たちあがれる

立上げる

たちあ・げる [0][4] 【立(ち)上げる】 (動ガ下一)
起動させるための必要な操作をして,機械が稼働できる状態にする。「パソコンを―・げる」

立並ぶ

たちなら・ぶ [0][4] 【立(ち)並ぶ】
■一■ (動バ五[四])
(1)並んで立っている。「歓迎の人が―・ぶ」
(2)〔「たち」は接頭語〕
同じくらいの能力をもっている。肩を並べる。「専門家に―・ぶほどの実力」
■二■ (動バ下二)
同等に扱う。「さりとも,明石の並には―・べ給はざらまし/源氏(玉鬘)」

立並べる

たてなら・べる [0][5] 【立(て)並べる】 (動バ下一)[文]バ下二 たてなら・ぶ
並べて立てる。「屏風を―・べる」

立交じる

たちまじ・る [0][4] 【立(ち)交じる】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
群れに加わる。仲間に入る。「貴婦人と云(イ)はれる社会に―・つてる者が/社会百面相(魯庵)」

立仏

たちぼとけ [3] 【立(ち)仏】
立った姿の仏像。

立付け

たてつけ [0] 【立(て)付け】
続けざまにすること。立て続け。「三四杯―に飲んだ/初恋(お室)」

立付ける

たてつ・ける [0][4] 【立(て)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たてつ・く
続けざまにする。立て続けに行う。「そう―・けてしやれられちやあおれの番へは廻らねへぜ/西洋道中膝栗毛(魯文)」

立付ける

たてつ・ける [0][4] 【建(て)付ける・立(て)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たてつ・く
戸・障子など建具をはめ込む。また,ぴったりとしめる。「唐紙へ母の異見を―・ける/柳多留(初)」

立件

りっけん [0] 【立件】
公訴を提起する前提条件または要件が成立すること。

立休らう

たちやすら・う [0][5] 【立(ち)休らう】 (動ワ五[ハ四])
(1)たたずむ。「―・はうといふ一本の樹立も無い/高野聖(鏡花)」
(2)ためらう。「せむすべなみに庭に出でて―・へば/古今(雑体)」

立会

たてがい [0] 【立(て)会】
遊芸などのおさらいの会。浄瑠璃などでは,各人が分担して同一狂言を筋を通して演じた。

立会い

たちあい【立会い】
presence (列席);→英和
a conference (会議);→英和
a session (取引所の).→英和
〜の上で in the presence of <a witness> .‖立会演説会 a joint meeting for campaign speeches.立会時間(取引所の) the market hours.立会人 a witness;a teller (開票の).

立会い

たちあい [0] 【立(ち)会い】
〔動詞「立ち会う」の連用形から〕
(1)のちの証拠にするため,また監督や検査などのために,その場所に居合わせ確認すること。また,その人。「第三者の―のもとで」
(2)取引所で取引員が集まり,売買の取引を行うこと。「午後の―」

立会い垣

たちあいがき [3] 【立(ち)会い垣】
丸竹を数本ずつ並べ,間をあけて造った垣。袖垣などに使用される。

立会う

たちあ・う [0][3] 【立(ち)会う】 (動ワ五[ハ四])
(証人や参考人として)その場に居合わせる。「手術に―・う」「参考人として―・う」
[可能] たちあえる

立会人

たちあいにん [0] 【立会人】
後日の証拠にするために,証人としてその場に立ち会う人。立会証人。

立会停止

たちあいていし [0] 【立会停止】
取引所で,相場に激しい動きがあって不穏当な売買の行われるおそれのあるとき,秩序維持のために立ち会いを一時停止すること。

立会場

たちあいじょう [0] 【立会場】
取引所で,売買取引を行う場所。場(バ)。

立会演説

たちあいえんぜつ [5] 【立会演説】
異なる意見をもつ人が,公開の場で多くの人を前に,各々の意見を述べあうこと。また,その演説。「選挙の―」

立体

りったい [0] 【立体】
いくつかの平面や曲面によって囲まれ,三次元の空間に広がりをもつ物体。また,その物体の占める空間を抽象化した,幾何学上の対象としての図形。

立体

りったい【立体】
a solid (body).→英和
‖立体映画 a three-dimensional[3-D]picture.立体音楽 stereophonic[three-dimensional]music.立体感 a sense of perspective.立体音響(装置) (a) stereophonic sound (system).立体幾何学 solid geometry.立体交差 a grade separation;the overpass[ <英> a flyover](上の道);the underpass (下の道);an interchange (交差点).立体派《美》cubism;a cubist (画家).

立体交叉

りったいこうさ [5] 【立体交差・立体交叉】
道路・線路などが,同一平面上で交わらないように,高架橋や地下道を用いて上下に立体化したもの。

立体交差

りったいこうさ [5] 【立体交差・立体交叉】
道路・線路などが,同一平面上で交わらないように,高架橋や地下道を用いて上下に立体化したもの。

立体写真

りったいしゃしん [5] 【立体写真】
画像が立体的に見える写真。ステレオ-カメラで撮影した左右の視差分だけずらした二枚の写真を立体鏡で見るものや,その写真を赤青二色で一枚に焼き込み,赤青二色の眼鏡で見るものなどがある。ステレオ写真。
→ステレオ-カメラ

立体化学

りったいかがく [5] 【立体化学】
分子を構成する原子・原子団の空間的な配置や立体異性,およびそれらの違いが反応に及ぼす影響などについて研究する化学の一分野。

立体図形

りったいずけい [5] 【立体図形】
〔数〕 一平面に含まれず空間への広がりをもつ図形。限られた空間の一部分。空間図形。
⇔平面図形

立体幾何学

りったいきかがく [6] 【立体幾何学】
〔数〕 三次元の空間における図形について研究する幾何学の一分科。空間幾何学。

立体感

りったいかん [3] 【立体感】
立体的な感じ。平面的ではなく,奥行きや広がりのある感じ。「―のある絵」

立体戦

りったいせん [0] 【立体戦】
陸上・海上戦に,空軍が加わって行う戦闘。

立体派

りったいは [0] 【立体派】
⇒キュービズム

立体画法

りったいがほう [5] 【立体画法】
投影画法・透視画法など,立体を平面に正確に表す方法。立体図法。

立体異性

りったいいせい [5] 【立体異性】
二つ以上の化合物で,たがいに分子内の原子の配列順序・構造式は同じであるが,分子の立体構造が異なることによって起こる異性。幾何異性・光学異性などがある。

立体的

りったいてき [0] 【立体的】 (形動)
(1)奥行きや深さ・厚みなどをもっているさま。立体感のあるさま。「―な映像をつくる」
(2)一つの物事をいろいろの観点からとらえるさま。「農業経済を―に考察する」
⇔平面的

立体美

りったいび [3] 【立体美】
彫刻・建築・工芸などの立体の形象に表現された美。

立体裁断

りったいさいだん [5] 【立体裁断】
洋裁で,人体や人台に直接布地を当てて形を定め裁断する方法。ドレーピング。

立体視

りったいし [3] 【立体視】
左右の眼球が前方を向き,両視線のなす角度によって遠近を判断できる視覚。

立体角

りったいかく [3] 【立体角】
〔数〕 錐(スイ)面によって限られた空間の部分の広がりの度合を表す量。その頂点を中心とする半径 1 の球を作り,錐面が切りとる球の表面の部分の面積の大きさで表す。平面上の角における弧度法の考えに相当する。また,多面角のことをいうこともある。
→多面角

立体鏡

りったいきょう [0] 【立体鏡】
ステレオ-スコープのこと。

立体音

りったいおん [3] 【立体音】
左右の耳に入る音波の時間的ずれなどにより,音源の移動,あるいは複数個の音源によって,広がりや方向感をもって感じられる音。

立体音響

りったいおんきょう [5] 【立体音響】
奥行きや広がりをもって再生される音。録音および再生に二回路以上の装置を用いる。

立体駐車場

りったいちゅうしゃじょう [0] 【立体駐車場】
多層構造にした駐車施設。

立作者

たてさくしゃ [3] 【立(て)作者】
座付き狂言作者のうち首席の者の称。

立候補

りっこうほ [3] 【立候補】 (名)スル
(1)選挙の際に,被選挙権をもつものが候補者として届け出ること。
(2)候補者として名乗り出ること。「大会開催地として―する」

立候補する

りっこうほ【立候補する】
<米> run for <Congress> ; <英> stand for <Parliament> ;[東京から]run for the Diet representing Tokyo.〜を届け出る file one's candidacy.‖立候補(予定)者 a (potential) candidate <for> .

立値

たてね [2] 【建値・立(て)値】
〔「建値段」の略〕
(1)取引所で,売買約定後,受け渡しを簡便にするために作成する標準値段。
(2)為替相場で,銀行が公表する標準値段。
(3)メーカーが,事前に設定する販売価格。

立偏

たつへん [0] 【立偏】
漢字の偏の一。「竣」「靖」などの「立」。

立傘

たてがさ [3] 【立(て)傘】
(1)ビロードまたは羅紗(ラシヤ)などの袋に入れた長柄の傘。江戸時代大名などの行列の時,供の者に持たせた。
(2){(1)}の形をした指物(サシモノ)。
立て傘(1)[図]

立働く

たちはたら・く [0][5] 【立(ち)働く】 (動カ五[四])
体をよく動かして,あれこれこまめに働く。「かいがいしく―・く」

立像

りゅうぞう リフザウ [0] 【立像】
⇒りつぞう(立像)

立像

りつぞう [0] 【立像】
立っている姿の像。りゅうぞう。

立像

りつぞう【立像】
a statue.→英和

立儲

りっちょ [1] 【立儲】
立太子。「―令」

立党

りっとう [0] 【立党】 (名)スル
政党や党派を結成すること。「―の精神」

立入

たちいり 【立入】
姓氏の一。

立入

たてり 【立入】
姓氏の一。

立入

たていり 【立入】
姓氏の一。

立入り

たちいり [0] 【立(ち)入り】
(1)たちいること。「関係者以外の―を禁ずる」
(2)「立入検査」の略。「―があった」
(3)ある家に親しく出入りすること。また,その人。

立入り禁止

たちいり【立入り禁止】
<掲示> No Admittance./No Trespassing./Keep Off <the Grass> ./Off Limits <to> .立入り検査 an on-the-spot inspection.

立入り禁止

たちいりきんし [0] 【立(ち)入り禁止・立入禁止】
その場所へ立ち入ることを禁止すること。「―区域」

立入る

たちい・る [0][3] 【立(ち)入る】 (動ラ五[四])
(1)ある場所の内部へはいる。「無断で構内に―・ることを禁ず」「東塔の南谷のある坊に―・りて出家入道して/保元(中)」
(2)本来は関係のない事柄にかかわる。「部外者が―・る問題ではない」「―・ったことを伺いますが…」
(3)(核心などに)深くはいりこむ。「もう少し―・って言えば」
[可能] たちいれる

立入宗継

たてりそうけい 【立入宗継】
(1528-1622) 安土桃山時代の京都の商人。近江国野洲郡立入の出身。織田信長の命により皇室経済の復興にあたり,信長と石山本願寺との和睦を斡旋。たていりむねつぐ。

立入宗継

たちいりむねつぐ 【立入宗継】
⇒たてりそうけい(立入宗継)

立入宗継

たていりむねつぐ 【立入宗継】
⇒たてりそうけい(立入宗継)

立入検査

たちいりけんさ [5] 【立入検査】
行政機関の命令を受けた者が行政法規の遵守を確認するために,事務所・営業所・工場などに立ち入って,帳簿・設備などの検査を行うこと。臨検。

立入禁止

たちいりきんし [0] 【立(ち)入り禁止・立入禁止】
その場所へ立ち入ることを禁止すること。「―区域」

立兵庫

たてひょうご [3] 【立(て)兵庫】
女の髪の結い方の名。兵庫髷(ワゲ)の一。多く遊女などが結った。
立て兵庫[図]

立冬

りっとう【立冬】
the first day of winter.

立冬

りっとう [0] 【立冬】
二十四節気の一。太陽の黄経が二二五度に達する時をいい,太陽暦で一一月八日ごろ。十月節気。「冬立つ」ともいう。[季]冬。《風ひびき―の不二痩て立つ/水原秋桜子》

立刀

りっとう [0] 【立刀】
漢字の旁(ツクリ)の一。「刈」「刊」などの「刂」の部分。

立切る

たてき・る [0][3] 【立(て)切る・閉て切る】 (動ラ五[四])
(1)物でへだてる。しきりをする。「広い部屋を書棚で―・る」
(2)戸・障子などをすっかりしめてしまう。しめ切る。「戸を―・って外に出てこない」
(3)きっぱりとした態度や行動をとる。「大方お前が聞ちがへと―・りて…私は知らぬと済ましけり/大つごもり(一葉)」

立券荘号

りっけんしょうごう [5] 【立券荘号】
国家から荘園としてその土地の不輸租あるいは雑役免の承認を得る手続き。「立券」はその手続きを経て証明書が作成されること。太政官符・民部省符によるもの(官省符荘)を原則としたが,国司が独自に免判を与えて設立されるもの(国免荘)もあった。

立刺し

たてざし [0] 【立(て)刺し】
足袋底用の白木綿の厚地織物。

立削り盤

たてけずりばん タテケヅリ― [0] 【立(て)削り盤】
工作機械の一種。バイトが上下方向に往復運動して切削する方式のもの。主に溝削り加工に用いる。スロッター。

立前

たてまえ [2] 【点前・立(て)前】
茶道で,手前のこと。

立前

たてまえ [3][2] 【建前・立前】
(1)基本となる方針・原則。表向きの方針。「―をくずす」「―と本音」
(2)大道商人などの売り口上。「こりや―所ぢやない/浄瑠璃・新版歌祭文」

立前

たちまえ [0] 【立(ち)前】
(1)出発する前。旅立つ前。
(2)労働に対する賃銭。かせぎ。日当。「いくらの―にならうとも/西洋道中膝栗毛(魯文)」

立勝る

たちまさ・る [0][4] 【立(ち)勝る】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
まさる。すぐれる。「技術は,他社より―・っている」「秋の夜のあはれに多く―・れり/源氏(須磨)」

立原

たちはら 【立原】
姓氏の一。

立原杏所

たちはらきょうしょ 【立原杏所】
(1785-1840) 江戸後期の画家。立原翠軒の長子。谷文晁門下で,渡辺崋山らと交わり元明画を研究,山水花鳥画をよくした。

立原正秋

たちはらまさあき 【立原正秋】
(1926-1980) 小説家。韓国大邱生まれ。本姓,米本。早大中退。日韓混血児の苦悩を描く「剣ケ崎」や,中世美への愛着を主題とする「薪能」「きぬた」などがある。

立原翠軒

たちはらすいけん 【立原翠軒】
(1744-1823) 江戸後期の儒学者。名は万,字(アザナ)は伯時。水戸藩彰考館総裁として「大日本史」の編纂につとめ,藤田幽谷ら多くの門人を育成。著「西山遺聞」「海防集説」など。

立原道造

たちはらみちぞう 【立原道造】
(1914-1939) 詩人。東京生まれ。東大建築科卒。堀辰雄に師事。「四季」同人。ソネット形式を用いた造形的な詩と清純かつ典雅な叙情を特徴とする。詩集「萱草(ワスレグサ)に寄す」「暁と夕の詩」「優しき歌」など。

立去る

たちさ・る [0][3] 【立(ち)去る】 (動ラ五[四])
その場を去る。たちのく。「一礼して―・る」
[可能] たちされる

立句

たてく [2] 【立(て)句・竪句】
俳諧で,連句における発句(ホツク)。単独の発句(=俳句)と区別するための呼び方。

立合い

たちあい [0] 【立(ち)合い】
〔動詞「立ち合う」の連用形から〕
(1)相撲で,力士が仕切りのあとに立ち上がること。「―負け」
(2)能で競演すること。
(3)江戸幕府の評定所の定期会合日の一。三奉行・大目付・目付が列席する。

立合う

たちあ・う [0][3] 【立(ち)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)互いに勝負を争う。互いに格闘する。「堂々と―・う」
(2)相方が互いに出会う。合流する。「山なみのよろしき国と川なみの―・ふ里と/万葉 1050」
[可能] たちあえる

立后

りっこう [0] 【立后】
皇后を正式に定めること。皇后を冊立(サクリツ)すること。りゅうごう。

立后

りゅうごう リフ― [0] 【立后】
⇒りっこう(立后)

立向かう

たちむか・う [0][4] 【立(ち)向かう】 (動ワ五[ハ四])
(1)敵に向かっていく。対抗する。「大軍に―・う」
(2)ある事柄に対し,正面から解決に取り組む。「難局に―・う」
(3)向き合って立つ。「―・ひ射る的形は見るにさやけし/万葉 61」
[可能] たちむかえる

立命

りつめい [0] 【立命】
人為によって損なうことなく,天命を全うすること。りゅうめい。「安心―」

立命館大学

りつめいかんだいがく リツメイクワン― 【立命館大学】
私立大学の一。1900年(明治33)京都法政学校として創立。13年(大正2)現名に改称。22年大学令で旧制大学となり,48年(昭和23)新制大学となる。本部は京都市北区。

立哨

りっしょう [0] 【立哨】 (名)スル
歩哨(ホシヨウ)などが,その位置を動かずに監視・警戒にあたること。

立唄

たてうた [2] 【立唄】
長唄など二人以上の唄方が一緒に歌う場合の,首席の唄方。

立回す

たてまわ・す [0][4] 【立(て)回す・建(て)回す】 (動サ五[四])
ある範囲を囲むように立てる。立てめぐらす。「屏風―・したる床(トコ)の上に/色懺悔(紅葉)」

立回り

たちまわり [0] 【立(ち)回り】
(1)立ち回ること。工作すること。
(2)ある場所へ立ち回ること。
(3)芝居で演ずる乱闘・斬り合いの場面。
(4)つかみあい。とっくみあい。けんか。「大―を演ずる」
(5)能の所作の一。子を探す母や,神がのりうつった者が歩きまわる体(テイ)で舞台を一巡する短い動き。囃子(ハヤシ)の演奏を伴う。「百万」「巻絹」などにある。広義には,カケリやイロエなどの類型の所作を含む場合もある。
(6)能の囃子の曲種の一。{(5)}の所作に伴う囃子。笛・小鼓・大鼓(曲目により太鼓も)で,徘徊(ハイカイ)するさまを表現する。

立回り

たちまわり【立回り】
fighting (格闘);a fighting scene (芝居の).

立回り先

たちまわりさき [0] 【立(ち)回り先】
外出した人が立ち寄る所。また,逃走中の犯人・容疑者などが立ち寄る所。

立回る

たちまわ・る [0][4] 【立(ち)回る】 (動ラ五[四])
(1)あちこち歩き回る。
(2)人に働きかけて自分が有利になるようにする。工作する。「うまく―・る」
(3)立ち寄る。また,犯人・容疑者などが,逃走中ある場所に立ち寄る。「犯人の―・りそうな所」
(4)芝居で,乱闘の場を演じる。

立国

りっこく [0] 【立国】 (名)スル
(1)新たに国家を建設すること。建国。
(2)ある基本的な計画や方針によって国家の存立・繁栄をはかること。「工業―」

立圃

りゅうほ リフホ 【立圃】
⇒野々口(ノノグチ)立圃

立地

りっち [0] 【立地】 (名)スル
(1)商工業などを営むのに適した土地を決めること。
(2)たちば。立脚地。

立地条件

りっち【立地条件】
conditions of location.立地条件が良い be favorably located.

立地条件

りっちじょうけん [4] 【立地条件】
その土地が備えている条件。地勢・気候・交通・周辺都市との関係など。「―に恵まれる」

立坊

りつぼう [0] 【立坊】
「立太子(リツタイシ)」に同じ。

立坪

たてつぼ [2] 【立(て)坪】
土砂などの体積を表す単位。六尺立方。りゅうつぼ。
→平坪(ヒラツボ)

立坪

りゅうつぼ リフ― [1] 【立坪】
尺貫法による体積の単位の一。六尺(約1.8メートル)立方。土砂・割り石などの容積を計るとき用いる。たてつぼ。

立場

たちば【立場】
[境遇]a situation;→英和
a position;→英和
[見地]a standpoint;→英和
a point of view.〜を変えて見る see <a matter> from a different point of view.

立場

たちば [3][1] 【立場】
(1)立つ場所。立っている所。
(2)何かをするためのよりどころ。立つ瀬。「それでは私の―がなくなる」
(3)その人が置かれている,地位・境遇・条件など。「―で考えも異なる」「つらい―にある」「相手の―になって考える」
(4)物の見方・考え方。見地。立脚点。「実存主義の―に立つ」

立場

たてば [3][0] 【立(て)場・建場】
(1)江戸時代,街道筋で人足が駕籠や馬を止めて休息した所。明治以後は人力車などの集合所・発着所をいった。
(2)人の多く集まる所。たまり場。「小川かこの店がお定まりの―だが/人情本・梅美婦禰 5」
(3)休むこと。中継ぎする所。「―なしにしやべり通すが/洒落本・比翼紫」
(4)位置。立ち場。
(5)定置網の敷設場所。

立場茶屋

たてばぢゃや [4][3] 【立(て)場茶屋】
立て場{(1)}にあった茶屋。

立塩

たてしお [0] 【立(て)塩】
〔「たてじお」とも〕
料理で,塩を水に溶かすこと。また塩を溶かした水。海水くらいの濃度とし,魚・貝の下洗いや魚を漬けるのに用いる。

立売り

たちうり [0] 【立(ち)売り】 (名)スル
店を構えず,道端などで物を売ること。また,その人。「ホームで駅弁を―する」

立壺菫

たちつぼすみれ [5] 【立壺菫】
スミレ科の多年草。山野に多く,最も普通に見られる種。葉は円心形で先がややとがり,根出葉には長い柄がある。春,茎の下部から長い花柄を出して淡青紫色の花を横向きにつける。

立夏

りっか [1] 【立夏】
二十四節気の一。太陽の黄経が四五度に達する時をいい,太陽暦で五月六日ごろ。四月節気。「夏立つ」「夏来る」ともいう。[季]夏。《滝おもて雲おしうつる―かな/飯田蛇笏》

立夏

りっか【立夏】
the first day of summer.

立太子

りったいし【立太子(式)】
(the ceremony of) the formal nomination of the Crown Prince.

立太子

りったいし [3] 【立太子】
皇太子を定めて,公式にその地位につけること。皇太子に冊立(サクリツ)すること。立坊(リツボウ)。「―の儀」

立太子礼

りったいしれい [5] 【立太子礼】
立太子の儀式。

立女形

たておやま [3] 【立女形】
歌舞伎で,一座の女形(オンナガタ)の中での最高位の俳優。

立姿

たちすがた [3] 【立(ち)姿】
(1)立っている姿。「人待ち顔の―」
(2)舞の姿。舞姿。「久しうこなたのお―を拝見いたしませぬ/狂言・比丘貞(虎寛本)」

立寄る

たちよ・る [0][3] 【立(ち)寄る】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
(1)そばに近寄る。そばに近づく。「窓に―・って外をのぞく」
(2)目的地へ行く途中,ついでにある所に寄る。「学校の帰りに友人の家に―・る」
(3)身を寄せて頼る。「わび人のわきて―・るこのもとは/古今(秋下)」
[可能] たちよれる

立射

りっしゃ [0] 【立射】 (名)スル
(1)弓道で,立った姿勢で矢をつがえて射ること。
→座射
(2)立った姿勢での射撃。立ちうち。
→膝射(シツシヤ)
→伏射

立小便

たちしょうべん [3] 【立(ち)小便】 (名)スル
屋外において,便所以外の所で立ったまま小便をすること。

立小便する

たちしょうべん【立小便する】
<俗> piss in[on]the street.→英和

立居振舞

たちいふるまい [2][1] 【立ち居振(る)舞い・立(ち)居振舞・起ち居振(る)舞い】
立ったり座ったりする動作に伴う,体のこなし。体の動かし方。起居動作。

立居振舞

たちい【立居振舞】
manners;bearing;→英和
behavior.→英和

立山

たちやま 【立山】
飛騨山脈の高峰,立山(タテヤマ)の古名。

立山

たてやま 【立山】
(1)富山県東部,飛騨山脈北西にある火山。大汝(オオナンジ)山(海抜3015メートル)を最高峰とし,別山・雄山の三山からなる。江戸時代には信仰登山が盛んであった。たちやま。
(2)富山県東部,中新川郡の町。東部は立山ほかの飛騨山脈が控え,山岳観光の拠点。立山黒部アルペンルートが通る。

立山節

たてやまぶし 【立山節】
江戸末期から明治時代にかけて流行した端唄風のはやり唄。源流は富山県立山地方の民謡といわれるが,不明。立山。

立山金梅

たてやまきんばい [5] 【立山金梅】
バラ科の常緑小低木。本州中部の高山の砂礫地に自生。また北半球の寒帯に広く分布。茎は地をはい,草丈5〜10センチメートル。葉は三出複葉。夏,枝先に黄色五弁の小花を散房状につける。

立岩遺跡

たていわいせき タテイハヰセキ 【立岩遺跡】
福岡県飯塚市立岩の丘陵上にある弥生前期末から中期にかけての遺跡群の総称。ここで石器が量産され,作られた石庖丁は北九州各地に分布している。

立川

たてかわ タテカハ 【立川】
姓氏の一。

立川

たちかわ タチカハ 【立川】
東京都西部の市。住宅地として開発され,近年は商業が発展。鉄道・バス交通の要地。1977年(昭和52)までアメリカ軍の基地が置かれた。

立川文庫

たちかわぶんこ タチカハ― 【立川文庫】
〔正しくは「たつかわぶんこ」〕
明治末年から大正中期にかけて,大阪の立川文明堂刊行の少年向けの講談文庫本。玉田玉秀斎や山田阿鉄(オテツ)らの集団執筆になり,「猿飛佐助」「霧隠才蔵」などが有名。

立川流

たちかわりゅう タチカハリウ 【立川流】
〔仏〕 真言宗から派生した一派。平安末期に仁寛が始め,鎌倉末の文観によって興隆した。男女の交合を即身成仏と解し,信仰の中心に位置付けた。正統的真言宗から異端として弾圧され,近世に入って衰微した。

立川焉馬

たてかわえんば タテカハ― 【立川焉馬】
⇒烏亭(ウテイ)焉馬

立巡らす

たてめぐら・す [0][5] 【立(て)巡らす】 (動サ五[四])
「立て回す」に同じ。「葦簀(ヨシズ)を―・して/青年(鴎外)」

立席

たちせき [0][2] 【立(ち)席】
劇場などで,立ったままで見る席。

立幅跳び

たちはばとび [3][4] 【立(ち)幅跳び】
踏み切り板の上に両足をそろえて立ち,前方へできるだけ遠く跳ぶ,かつての陸上競技種目。現在では体力測定などで行われる。

立幅飛び

たちはばとび【立幅飛び】
a standing long[ <米> broad]jump.

立年

りゅうねん リフ― [0] 【立年】
〔論語(為政)「三十而立」〕
三〇歳の異称。「―と見ゆる男の/浮世草子・近代艶隠者」

立役

たちやく [0] 【立役】
(1)古く,歌舞伎で,舞台に座って演奏する地方(ジカタ)に対して,立って演技をする者の総称。立方(タチカタ)。
(2)女歌舞伎の禁制後,男役の総称。
(3)歌舞伎の役柄が細分化してのち,老役(フケヤク)・敵役(カタキヤク)をのぞく,善人の男役の称。さらに時代が下ると,主演級の善人の男役を指すようになった。

立役

たてやく [0] 【立役】
(1)「立役者(タテヤクシヤ){(1)}」に同じ。
(2)上方歌舞伎で,侠客に扮する俳優。[俚言集覧]

立役者

たてやくしゃ【立役者】
a star;→英和
a leader;→英和
a central figure.

立役者

たてやくしゃ [3] 【立役者】
(1)芝居で一座の中心になる役者。立役(タテヤク)。立者(タテモノ)。
(2)ある方面で中心となって活躍する者。中心人物。「優勝への―」

立往生

たちおうじょう [3] 【立(ち)往生】 (名)スル
(1)立ったまま死ぬこと。立ち死に。「弁慶の―」
(2)事故などで,電車や自動車が身動きのとれない状態になること。「雪のため電車が―する」
(3)物事が行き詰まりの状態になって処置に困ること。「演壇上で―する」

立往生する

たちおうじょう【立往生する】
come[be brought]to a standstill;→英和
be stranded[held up];be at a loss (当惑).→英和

立待ち

たちまち [0] 【立(ち)待ち】
「立ち待ち月」の略。

立待ち月

たちまちづき [4] 【立(ち)待ち月】
〔夕方,立って待つ間に出る月の意〕
陰暦一七日の月。特に,陰暦八月一七日の月。立ち待ちの月。たちまち。[季]秋。《―咄すほどなくさし亘り/阿波野青畝》
→十六夜(イザヨイ)の月
→居待ち月

立後れ

たちおくれ [0] 【立(ち)後れ・立(ち)遅れ】
たちおくれること。「福祉の―」

立後れる

たちおく・れる [5][0] 【立(ち)後れる・立(ち)遅れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 たちおく・る
(1)立つのがおくれる。立ち上がるのがおそくなる。「横綱は一瞬―・れた」
(2)〔「たち」は接頭語〕
着手・進歩・発展などが,ほかよりもおくれている。また,劣る。「取材活動が他社に一歩―・れる」「社会資本の充実が―・れる」「心憎く奥まりたるけはひは―・れ/源氏(花宴)」
(3)〔「たち」は接頭語〕
死におくれる。「睦ましかるべき人にも―・れ侍りにければ/源氏(若紫)」

立心偏

りっしんべん [3] 【立心偏】
漢字の偏の一。「情」「怪」などの「忄」の部分。

立志

りっし [1] 【立志】
志を立てること。生きる上での目標を立て,それをなしとげようとすること。

立志伝

りっしでん【立志伝】
the biography of a self-made man.立志伝中の人 a self-made man.

立志伝

りっしでん [3] 【立志伝】
志を立てて努力奮闘し,ついに成功した人の伝記。

立志社

りっししゃ 【立志社】
自由民権運動の中心となった政治結社。1874年(明治7)板垣退助が片岡健吉らとともに高知で結成。愛国社・国会期成同盟・自由党の中核となった。80年,国会開設請願運動の中心的役割を果たした。83年,海南自由党と改称。

立憲

りっけん [0] 【立憲】
憲法を制定すること。

立憲主義

りっけんしゅぎ [5] 【立憲主義】
憲法に基づいて政治を行うという原理。

立憲制

りっけんせい [0] 【立憲制】
憲法に基づいて政治を行う制度。権力の専制的・恣意(シイ)的行使を制限し,国民の権利と自由を守ることを目的とし,権力分立・基本的人権の保障・法治主義などを原理とする。

立憲同志会

りっけんどうしかい 【立憲同志会】
1913年(大正2)12月加藤高明を総裁に迎え,憲政擁護運動の対抗勢力として結成された政党。第二次大隈内閣の与党となり政友会と対抗,15年の総選挙に大勝したが,翌年10月,中正会・公友倶楽部と合同して憲政会を創立。

立憲君主制

りっけんくんしゅせい [0] 【立憲君主制】
憲法に従って君主が政治を行う制度。君主の権力が憲法によって制限されている君主制。近代市民階級の擡頭により絶対君主制が崩壊し,君主権が議会などの制限をうけることにより成立した。制限君主制。

立憲君主国

りっけんくんしゅこく [7] 【立憲君主国】
立憲君主制を採用している国。

立憲国民党

りっけんこくみんとう 【立憲国民党】
1910年(明治43)3月,旧立憲改進党・憲政本党系の人々を中心に代議士九二名を擁して結成された政党。政友・憲政二大政党にはさまれ,また,改革派(大石正巳)・非改革派(犬養毅)の内部対立もあって,党勢は振るわず,22年解党。国民党。

立憲帝政党

りっけんていせいとう 【立憲帝政党】
1882年(明治15)7月,藩閥政府の支持により福地桜痴(オウチ)・丸山作楽らが結成した政党。翌年解党。帝政党。

立憲憲政会

りっけんけんせいかい 【立憲憲政会】
⇒憲政会(ケンセイカイ)

立憲改進党

りっけんかいしんとう 【立憲改進党】
1882年(明治15)4月大隈重信を中心に結成された政党。犬養毅・尾崎行雄・小野梓・河野敏鎌らが参加。イギリス流の漸進主義をとり,立憲君主制のもとでの二院制議会の早期開設を主張,都市知識人・ブルジョアジー・地主層の支持を得た。自由党と並び自由民権運動を推進。しかし運動が激化するにおよび84年大隈らが脱党。議会開設後は民党として活躍,96年進歩党と改称。

立憲政体

りっけんせいたい [5] 【立憲政体】
立憲制をとる政治形態。

立憲政友会

りっけんせいゆうかい 【立憲政友会】
1900年(明治33)9月結成以後,40年にわたり主導的役割を果たした保守的政党。伊藤博文が憲政党や一部官僚,地方の名望家などを組織して初代総裁となり,そのあと西園寺公望・原敬らが総裁を務めた。特に原は,日本最初の本格的政党内閣を組織した。憲政会成立以後は二大政党の一つとしてこれに対抗。40年(昭和15),内部分裂で解党。政友会。

立憲政治

りっけんせいじ [5] 【立憲政治】
立憲主義による政治。

立憲政治

りっけん【立憲政治】
constitutional government.立憲君主(民主)政体 constitutional monarchy (democracy).

立憲民主党

りっけんみんしゅとう 【立憲民主党】
ロシア革命期の資本家・自由主義者の政党。1905年に結成,三月革命後の臨時政府の中心となったが,一一月革命後衰退した。カデット。

立憲民政党

りっけんみんせいとう 【立憲民政党】
政友会に対抗し,昭和初期の議会を二分した政党。1927年(昭和2)6月,憲政会と政友本党が合同して成立。29年,総裁浜口雄幸が首相となり,外交・軍事両面にわたり穏健政策を進めたが反対党・軍部・右翼の批判・攻撃をうけ,ついにその指導力を貫徹させるには至らなかった。40年解党。民政党。

立懸け

たてかけ [0] 【立(て)掛け・立(て)懸け】
男の髪の結い方の一。髻(タブサ)を大きくとって,髷(マゲ)を後頭部に立てかけるようにしたもの。浄瑠璃語りの江戸半太夫が結い始めたものという。

立戻る

たちもど・る [4][0] 【立(ち)戻る】 (動ラ五[四])
もどる。「所用を思い出して会社に―・る」「原点に―・って考える」
[可能] たちもどれる

立所

たちどころ [0] 【立(ち)所】
立っている所。たちど。

立所に

たちどころに [0] 【立(ち)所に】 (副)
すぐその場で。すぐに。即刻。「難事件が―に解決する」

立技

たちわざ [0] 【立(ち)技】
柔道・レスリングで,立ったまま相手に仕掛ける技。
⇔寝技

立挙

たてあげ [0] 【立挙】
(1)鎧の部分。衡胴(カブキドウ)の上につき,胸・背中上部を守る。
(2)臑当(スネアテ)の上部で,膝頭を守る部分。

立掛け

たてかけ [0] 【立(て)掛け・立(て)懸け】
男の髪の結い方の一。髻(タブサ)を大きくとって,髷(マゲ)を後頭部に立てかけるようにしたもの。浄瑠璃語りの江戸半太夫が結い始めたものという。

立掛ける

たてか・ける [0][4] 【立(て)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たてか・く
ほかのものによりかかるようにして立てる。もたせかける。「はしごを壁に―・ける」

立教大学

りっきょうだいがく リツケウ― 【立教大学】
私立大学の一。1874年(明治7),聖公会宣教師 C = M =ウィリアムズの私塾聖パウロ学校として開設,翌年立教学校と称す。1922年(大正11)大学令による大学に昇格。49年(昭和24)新制大学となる。本部は東京都豊島区。

立敵

たてがたき [3] 【立敵】
歌舞伎の役柄の一。同一狂言中で最も重い敵役。

立文

たてぶみ [2] 【立(て)文・竪文】
(1)折らずに全紙そのままを横長に用いて書いた書状。立て紙を用いて書いた書状。
(2)書状を礼紙で包んだ上を別の紙で細長く包み,上下の余った部分を筋交いに折ったのち,さらに裏側へ折ったもの。ひねりぶみ。
立て文(2)[図]

立方

たちかた [4][3] 【立(ち)方】
(1)立ち上がる方法。
(2)歌舞伎・日本舞踊で,地方(ジカタ),すなわち伴奏者に対して,立って舞い踊る者。
⇔地方
(3)身の処し方。また,立場。「それぢやあおれが身が―ない/洒落本・契情買言告鳥」

立方

りっぽう [0] 【立方】 (名)スル
(1)ある数を三度掛け合わせること。三乗。
(2)長さを表す単位の前に付けて体積の単位を作る語。「―メートル」
(3)長さを表す単位の後に付けて,その長さを一辺とする立方体の体積を表す語。「二メートル―の水槽」

立方センチメートル

りっぽうセンチメートル [8] 【立方―】
体積の単位。一辺が1センチメートルの立方体の体積に等しい体積。記号 cm³ 慣用記号として cc も用いる。

立方メートル

りっぽうメートル [5] 【立方―】
体積の単位。一辺が1メートルの立方体の体積に等しい体積。記号 m³

立方体

りっぽうたい [0] 【立方体】
〔数〕
〔cube〕
六つの合同な正方形でかこまれた立体。正六面体。

立方倍積問題

りっぽうばいせきもんだい [9] 【立方倍積問題】
与えられた立方体の二倍の体積をもつ立方体の一辺を,定規とコンパスで作図せよという問題。1837年ワンツェル(P. -L. Wantzel)によって作図不可能であることが示された。ギリシャのデロスで,神殿の祭壇の体積を倍にせよという神託が出たことから起こり,デロスの問題とも呼ばれる。

立方晶系

りっぽうしょうけい [5] 【立方晶系】
結晶系の一。互いに直交する三本の長さの等しい結晶軸をもつ結晶。蛍石・磁鉄鉱・黄鉄鉱など。等軸晶系。

立方最密充填

りっぽうさいみつじゅうてん [9] 【立方最密充填】
最密充填構造の一。平面に剛球を並べてできる層を積み重ねて四層目の球が一層目の球の真上にくる構造で,面心立方格子と同じになる。
→面心立方格子

立方根

りっぽうこん [3] 【立方根】
〔数〕 三乗して � となる数を � の立方根といい,� で表す。三乗根。

立旋盤

たてせんばん [3] 【立(て)旋盤】
主軸を垂直にした旋盤。水平に回転するテーブルに工作物を取りつけ,切削する。径が大きく,長さの短い工作物に用いる。

立明かす

たちあか・す [0][4] 【立(ち)明かす】 (動サ五[四])
立ったまま夜を明かす。「一晩中門前で―・す」

立春

りっしゅん [0] 【立春】
二十四節気の一。太陽の黄経が三一五度に達する時をいい,太陽暦で二月四日ごろ。その前日が節分で,八十八夜・二百十日などはこの日を起点に数える。一月節気。「春立つ」ともいう。[季]春。《さざ波は―の譜をひろげたり/渡辺水巴》

立春

りっしゅん【立春】
the first day of spring.

立春大吉

りっしゅんだいきち [0] 【立春大吉】
立春の日の早朝,禅寺の入り口の左右にはる「立春大吉」の四字を書いた紙札。

立暗み

たちくらみ [0] 【立(ち)暗み・立ち・眩み】 (名)スル
座った姿勢などから立ち上がったときにめまいがすること。眩暈(ゲンウン)。たちぐらみ。「貧血症なので時々―(が)する」

立替え

たてかえ [0] 【立(て)替え】 (名)スル
代金を立て替えること。また,その金銭。「―払い」

立替える

たてか・える [0][4][3] 【立(て)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 たてか・ふ
他人に代わって,一時,代金を払っておく。用立てる。「本代を―・える」

立替え金

たてかえきん [0] 【立(て)替え金】
一時立て替えて支払う金銭。

立木

たちき [0][3] 【立(ち)木】
(1)地面に生えている木。
(2)「りゅうぼく(立木)」に同じ。

立木

たちき【立木】
a (growing) tree.

立木

りゅうぼく リフ― [0] 【立木】
〔法〕 土地に生育する樹木の集団。立木法上の登記を行なったものは,土地から離れた独立の不動産として扱われる。

立木トラスト

たちきトラスト [5] 【立(ち)木―】
ゴルフ場やリゾート施設などの乱開発を阻止し,自然環境を守るために,開発予定地の立木などを買い取る運動。
→ナショナル-トラスト

立木仏

たちきぶつ [3] 【立(ち)木仏】
樹木の自然な形態を生かして制作された仏像。造像上の発想は,立ち木の自然な姿を仏像に見立て崇めるところに求められる。その丸太状を仏身に生かした観音立像が多い。

立木法

りゅうぼくほう リフ―ハフ 【立木法】
正式名称は「立木ニ関スル法律」。1909年(明治42)制定。

立札

たてふだ [2] 【立(て)札】
一般の人に知らせる事項などを書いて,棒をつけて辻など所定の場所に立てる札。

立札

たてふだ【立札】
<米> a bulletin[ <英> notice]board.

立杭焼

たちくいやき タチクヒ― [0] 【立杭焼】
焼物の一。兵庫県今田町上立杭・下立杭で産する陶器。丹波焼の代表的焼物で,その別名ともなっている。慶長(1596-1615)頃の開窯。徳利・壺など雑器が主。

立松

たてまつ 【立松】
姓氏の一。

立松東蒙

たてまつとうもう 【立松東蒙】
(1726-1789) 江戸中期の狂歌師・戯作者・儒学者。江戸の人。号は平秩東作(ヘズツトウサク)。著「当世阿多福仮面」「莘野茗談」など。

立板

たていた [0] 【立(て)板】
(1)立てかけてある板。
(2)牛車の車箱の両側。
(3)木目が縦に通っている板。

立板に水を流すように

たていた【立板に水を流すように】
very fluently;glibly.→英和

立枯れ

たちがれ [0] 【立(ち)枯れ】 (名)スル
草木が立ったまま枯れること。「日照りのために―した樹木」

立枯れになる

たちがれ【立枯れになる】
wither.→英和

立枯れる

たちが・れる [0][4] 【立(ち)枯れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 たちが・る
草木が立ったままで枯れる。「―・れた街路樹」

立枯れ病

たちがれびょう [0] 【立(ち)枯れ病】
農作物の根や茎に糸状菌が寄生して茎や葉が急にしぼみ,立ったまま枯れてしまう病気。

立案

りつあん [0] 【立案】 (名)スル
(1)計画を立てること。案をつくること。「販売計画を―する」
(2)文章の下書きをつくること。草案をつくること。「―を依頼する」

立案する

りつあん【立案する】
[案出]devise;→英和
design;→英和
[草案を]draft;→英和
plan.→英和
立案者 a deviser;a designer;→英和
a planner.

立楽

りつがく [0] 【立楽】
⇒たちがく(立楽)

立楽

たちがく 【立楽】
雅楽で,楽人全員が立ったまま演奏すること。節会(セチエ)の際の庭上の演奏など,屋外の演奏で行われる。りゅうがく。
⇔居楽(イガク)
→道楽(ミチガク)

立楽

りゅうがく リフ― [0] 【立楽】
⇒たちがく(立楽)

立標

りっぴょう [0] 【立標】
航路標識の一。岩礁や浅瀬に設置してその存在を示し,危険を防止する役を果たす。

立歌

たちうた 【立(ち)歌】
雅楽の声楽曲(特に国風歌舞(クニブリノウタマイ))で,歌唱者・伴奏者全員が立ったまま演唱・演奏すること。節会(セチエ)の際の庭上での演奏など,屋外の演奏で行われる。

立正佼成会

りっしょうこうせいかい リツシヤウカウセイクワイ 【立正佼成会】
日蓮宗系仏教教団の一。1938年(昭和13)庭野日敬と長沼妙佼が霊友会から独立して創設。戦後,法座という少人数組織中心の布教によって著しく教勢を広げた。宗教諸派の協力を提唱し,平和運動を推進している。

立正大学

りっしょうだいがく リツシヤウ― 【立正大学】
私立大学の一。1573年(天正1)開設の日蓮宗僧侶養成所,飯塚談所に起源をもち,1904年(明治37)立正大学専門部として創立。24年(大正13)大学令により旧制大学に,49年(昭和24)新制大学に移行。本部は東京都品川区。

立正大師

りっしょうだいし リツシヤウ― 【立正大師】
日蓮の諡(オクリナ)。

立正安国論

りっしょうあんこくろん リツシヤウ― 【立正安国論】
日蓮の著。一巻。漢文の問答体。1260年に成り,執権北条時頼に上呈。法華経こそ唯一の正法であり,それを立てることによってのみ国家社会の安穏は得られるとし,特に浄土宗を鋭く攻撃した。安国論。

立歩き

たちあるき [0] 【立(ち)歩き】
立つことと歩くこと。「―に不自由する」

立毛

りつもう [0] 【立毛】
(1)「立ち毛」に同じ。
(2)寒さや恐怖などによって皮膚の一部が隆起すること。鳥肌(トリハダ)や,小鳥が敵に対したときの動作など。

立毛

たちげ [2] 【立(ち)毛】
田畑で生育中の農作物。主として稲についていう。

立毛筋

りつもうきん [0][3] 【立毛筋】
皮膚にあって,毛根に付着する筋肉。寒さや恐怖などで収縮すると毛幹を立てて鳥肌を生じさせる。起毛筋。

立沢瀉

たちおもだか [3] 【立沢瀉】
沢瀉紋の一。沢瀉の立った葉を中央にして,両側に花をあしらったもの。

立法

りっぽう【立法】
legislation.‖立法機関(府) a legislative organ (body).立法権 legislative power.

立法

りっぽう [0] 【立法】 (名)スル
法規を定めること。特に,国会が法律を制定すること。また,立法機関の権限に属する国家作用。

立法

りっぽう【立法】
《数》a cube.→英和
‖立方根 the cube root <of> .立方体 a cube.1立方フィート one cubic foot.3フィート立方 three feet cube.

立法府

りっぽうふ [3] 【立法府】
立法機関。行政府・司法府に対する語。

立法権

りっぽうけん [3] 【立法権】
国家の統治作用のうち,立法を行う権能。現行憲法においては,原則として国会に帰属している。
→行政権
→司法権

立法機関

りっぽうきかん [6][5] 【立法機関】
立法権を行使し,立法を担当する機関。

立法論

りっぽうろん [3] 【立法論】
〔法〕 一定の目的を実現するためには実定法の変更や新たな制定を行うことを主張する立場。
⇔解釈論

立法議会

りっぽうぎかい 【立法議会】
フランス革命期,1791年の立憲王政憲法による議会。富裕市民によるフイヤン派とジロンド派が中心をなす。92年に王権停止と国民公会招集を決議し解散。

立泳ぎ

たちおよぎ [3] 【立(ち)泳ぎ】 (名)スル
泳法の一。身体を水中に立てた姿勢で,手足を動かして泳ぐこと。

立泳ぎする

たちおよぎ【立泳ぎする】
tread water.

立派

りゅうは リフ― 【立派】
新たに流派を起こすこと。[日葡]

立派

りっぱ [0] 【立派】 (形動)[文]ナリ
〔派を立てるの意。また,「立破」の転かとも〕
(1)非常に素晴らしいさま。非常にすぐれているさま。「―な業績」「―な品物」
(2)堂々としているさま。「―な態度」「海に臨んで―なる西洋風の層楼あり/花間鶯(鉄腸)」
(3)非難する点のないさま。十分であるさま。「もう―な大人だ」「―にやってのける」
[派生] ――さ(名)

立派な

りっぱ【立派な】
good;→英和
excellent;→英和
fine;→英和
splendid;→英和
admirable;→英和
noble;→英和
respectable.→英和
〜に well;→英和
excellently;→英和
splendidly;→英和
admirably;→英和
nobly.→英和

立浪草

たつなみそう [0] 【立浪草】
シソ科の多年草。山野に生える。茎は高さ約30センチメートルで円心形の葉を数対つける。初夏,穂状花序の片側に淡青紫色の唇形花を十数個つける。
立浪草[図]

立浪貝

たつなみがい [4] 【立浪貝】
腹足綱の軟体動物。体は後方の太い長卵形で,体長約20センチメートル。体表に多数の円錐状突起がある。巻貝の仲間で,体内に立浪形の大きな石灰質の殻をもつ。房総半島以南の西太平洋,インド洋に広く分布。

立消え

たちぎえ [0] 【立(ち)消え】
(1)火が燃え尽きないで,途中で消えてしまうこと。「線香が―になる」
(2)物事が計画などの段階でとりやめになること。「本社移転の話が―になる」

立消えになる

たちぎえ【立消えになる】
be dropped[left off];come to nothing;dwindle away to nothing;end in smoke.

立消える

たちぎ・える [0] 【立(ち)消える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 たちぎ・ゆ
(1)火が燃え尽きないで途中で消える。
(2)物事や計画がいつの間にかなくなる。「改築計画は―・えてしまった」

立涌

たてわく [0] 【立涌】
⇒たちわき(立涌)

立添う

たちそ・う [3] 【立(ち)添う】 (動ワ五[ハ四])
〔「たち」は接頭語〕
(1)かたわらに寄りそう。つれそう。「雲も恋人の影も―・ふ/歌行灯(鏡花)」
(2)他の物がつけ加わる。「いとどしき御匂の―・ひたれば/源氏(蛍)」
(3)人のあとを追って死ぬ。「程もなくまた―・ひぬべきが/源氏(夕顔)」

立炉

たてろ [2][0] 【立炉】
鉱石を焙焼・溶鉱したり,鉱物を焼成するための立型の炉。原料と燃料を混合するか,交互に積み重ねて加熱する。
→平炉(ヘイロ)

立炭

たちずみ [2] 【立炭】
茶の湯の炭手前(スミテマエ)の一。一通りの茶事が終わったあと,亭主が客をさらに引き止めようとする心遣いから炉に炭をつぐこと。これを合図に,客は退出する。三炭の一。止炭(トメズミ)。

立烏帽子

たてえぼし [3] 【立烏帽子】
扁円状の本来の烏帽子。折烏帽子がでて以後,区別していった。主として上皇・公卿・殿上人らが着用した。
立烏帽子[図]

立版古

たてばんこ [3] 【立(て)版古】
「起(オ)こし絵」に同じ。[季]夏。

立物

たてもの 【立物】
(1)埴輪(ハニワ)の異名。「是の土物(ハニモノ)を号けて埴輪と謂ふ。亦の名は―なり/日本書紀(垂仁訓)」
(2)装飾・自己顕示・威嚇の目的で,兜(カブト)の鉢につけた飾り。位置により,前立・後立・脇立・頭立(ズダテ)などの名称がある。

立現れる

たちあらわ・れる [6][0] 【立(ち)現れる・立ち顕れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 たちあらは・る
目前にあらわれる。姿を見せる。「ドアを開けてゆっくりと―・れる」

立田姫

たつたひめ 【竜田姫・立田姫】
(1)延喜式に見える竜田比古竜田比女神社の祭神の一。
(2)秋をつかさどる女神。竜田山の神格化。竜田山は奈良の京の西に当たり,五行説で西は秋の方角にあてるところからいった。

立画面

りつがめん [3] 【立画面】
投影図法で,平画面に垂直に正面にたてられた投影面。この画面に投影された図形を立面図または正面図という。
→側画面

立番

たちばん [0][2] 【立(ち)番】 (名)スル
立って見張りをすること。また,その人。「派出所で―する巡査」

立番をする

たちばん【立番をする】
keep watch;stand (on) guard.

立直

リーチ [1] 【立直】
〔中国語〕
麻雀で,門前の手牌を聴牌(テンパイ)した時にかけることのできる宣言。宣言後は手牌を変えることはできない。「―をかける」

立直し

たてなおし [0] 【立(て)直し】
計画などをたてなおすこと。「方針の―」

立直す

たてなお・す [0][4] 【立(て)直す】 (動サ五[四])
(1)計画・方針などを,改めてもう一度たてる。「計画を―・す」
(2)たおれかかったものを,もう一度立てる。「陣形を―・す」「態勢を―・す」
[可能] たてなおせる

立直り

たちなおり [0] 【立(ち)直り】
立ち直ること。「―が早い」

立直る

たちなお・る [0][4] 【立(ち)直る】 (動ラ五[四])
(1)倒れかかったものが,もとの状態にかえる。「お蔦は―・つて腰障子へ手をかけたが/婦系図(鏡花)」
(2)悪い状態になった人や物事が,もとのよい状態になる。「息子を亡くしたショックから―・った」「景気が―・った」
[可能] たちなおれる

立看

たてかん [0] 【立(て)看】
「立て看板」の略。

立看板

たてかんばん【立看板】
a standing signboard.

立看板

たてかんばん [3] 【立(て)看板】
壁・電柱などに立てかけてある看板。また,学生運動の政治的主張などを記した大学構内の大きな看板をもいう。たてかん。

立眩みする

たちくらみ【立眩みする】
feel dizzy on standing up.

立石

たていし [2] 【立(て)石】
(1)庭などに立てて据えてある石。
⇔伏せ石
(2)道しるべや墓の標として立ててある石。
(3)メンヒルに同じ。

立石寺

りっしゃくじ 【立石寺】
山形市山寺にある天台宗の寺。山号,宝珠山。860年円仁が創建し,延暦寺中堂の常灯明を分点した。山寺(ヤマデラ)。りゅうしゃくじ。

立石寺

りゅうしゃくじ リフシヤク― 【立石寺】
⇒りっしゃくじ(立石寺)

立砂

たてずな [2] 【立(て)砂】
昔,車寄せの前の左右両側に高く丸く盛った砂。車の軛(クビキ)や輿(コシ)の轅(ナガエ)などをもたせ掛けるためのもの。もりずな。

立破

りっぱ [1] 【立破】
〔仏〕 自分の信義を立証し,他人の論説を破ること。りゅうは。

立礼

りゅうれい リフ― [0] 【立礼】
⇒立礼式(シキ)

立礼

りつれい [0] 【立礼】 (名)スル
立ったままで,あるいは立ち上がって礼をすること。りゅうれい。
⇔座礼
「一同の前に立ち軍人風に―したり/鉄仮面(涙香)」

立礼式

りゅうれいしき リフ― [3] 【立礼式】
椅子(イス)に腰かけて行う茶道の点前(テマエ)形式。裏千家一一世玄々斎千宗室が,1872年(明治5)椅子の時代到来を予測して創設したもの。立礼。

立秋

りっしゅう【立秋】
the first day of autumn.

立秋

りっしゅう [0] 【立秋】
二十四節気の一。太陽の黄経が一三五度に達する時をいい,太陽暦で八月八日ごろ。この日以後の暑さを残暑という。七月節気。「秋立つ」ともいう。[季]秋。《―の雲の動きのなつかしき/虚子》

立稽古

たちげいこ【立稽古】
a rehearsal.→英和

立端

たっぱ [0] 【立端】
建築で,高さのこと。「軒の―」

立端

たちは [0] 【起ち端・立(ち)端】
〔「たちば」とも〕
座を立つべきしおどき。「是を―に卓一は暇(イトマ)を告げて/緑簑談(南翠)」

立米

りゅうべい リフ― [1] 【立米】
(1)〔メートルを「米」とも書くことから〕
立方メートルのこと。
(2)圧縮ガスの容器の単位。常温・常圧にもどしたときのガスの体積で表す。

立紙

たてがみ [2] 【立(て)紙・竪紙】
古文書における用紙の形状。折り紙・切り紙などに対して横長の全紙をそのまま用いた正式のもの。

立続く

たちつづ・く [0][4] 【立(ち)続く】
■一■ (動カ五[四])
(1)続いて立ち並ぶ。連なる。「―・く峯々/書記官(眉山)」
(2)〔「たち」は接頭語〕
続く。「袍装束の人は十人―・きつつ/宇津保(吹上・上)」
■二■ (動カ下二)
⇒たちつづける

立続く

たてつづ・く [0][4] 【立(て)続く】 (動カ五[四])
続けざまに物事が起こる。連続する。「不祥事が―・いて起こる」

立続け

たてつづけ [0] 【立(て)続け】
続けて行われること。続けざま。多く「に」を伴って副詞的に用いる。「―に五杯も飲む」「―に客が来る」

立続ける

たちつづ・ける [5][0] 【立(ち)続ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たちつづ・く
(1)立ったまま長い時間を過ごす。「一日中―・けて足が痛い」
(2)立ち連なる。「人家地をあらそひて竈の煙―・けたり/奥の細道」

立網

たてあみ【立網】
a setnet.

立網

たてあみ [0] 【建(て)網・立(て)網】
岸から沖に向けて張り出した垣網(袖網)で魚の通り道をさえぎり,袋網に魚を追い込んで捕らえる定置網。構造・使用法などにより,台網(ダイアミ)・落とし網・桝網(マスアミ)・張り網・出し網などという。定置漁業の大部分は建て網で行われる。
建て網[図]

立纓

りゅうえい リフ― [0] 【立纓】
冠の纓が,上方に立っているもの。江戸時代以後,天皇が使用した。
→纓(エイ)

立義

りゅうぎ リフ― [1] 【竪義・立義】
〔仏〕 興福寺・薬師寺・法隆寺などで行われた学僧の試験。探題が出題し,問者の問う論題に対し,答えること。また,その人。

立羽

たちば 【立羽】
姓氏の一。

立羽不角

たちばふかく 【立羽不角】
(1662-1753) 江戸前・中期の俳人。名は定之助。江戸の書肆。不卜門。前句付俳諧の点者として,平明な浮世調の作風で諸国に門葉を広げ,俳諧の大衆化に貢献。著「蘆分船」

立羽擬

たてはもどき [4] 【立羽擬・擬蛺蝶】
タテハチョウ科のチョウ。開張50ミリメートル内外。はねは褐橙色で,前後翅に大きな眼状紋がある。季節によりはねの形や斑紋が異なる。五月中旬より年数回発生する。九州南部以南,熱帯・亜熱帯に広く分布。

立羽蝶

たてはちょう [3][0] 【立羽蝶・蛺蝶】
タテハチョウ科のチョウの総称。中形で,複雑な模様と美しい色彩を持つはねを有する種が多い。飛翔は直線的で敏速。物に止まる時は,はねを閉じて直立させる。日本ではキタテハ・ルリタテハ・オオムラサキなど約五〇種が知られる。

立者

りゅうしゃ リフ― [1] 【竪者・立者】
⇒りっしゃ(竪者)

立者

たてもの [2] 【立者】
(1)芝居の座中で,優れた役者。または有名な役者。立役者(タテヤクシヤ)。「若衆形の―は若女形より高給銀也/芸鑑」
→大立て者
(2)仲間の中のあたまかぶ。一団の中で最も尊敬されている人。「大―」「太夫仲間の―と,いはれし程の/浄瑠璃・嫗山姥」
(3)重要なもの。主要なもの。「先第一の―は米/浄瑠璃・先代萩」

立者

りっしゃ [1] 【竪者・立者】
〔仏〕
〔「竪」は「豎(ジユ)」の俗字。慣用的に「りゅう」「りつ」と読む〕
(1)問答形式の法会である竪義(リユウギ)において,解答者のこと。
→竪義
(2)因明(インミヨウ)で,ある命題を主張する人。

立聞き

たちぎき [0] 【立(ち)聞き】 (名)スル
(1)物陰に隠れて他人の話を盗み聞きすること。「ふすまの外で―する」
(2)轡(クツワ)の頭の輪。また,そこにつけるふさ。
→轡

立聞きする

たちぎき【立聞きする】
overhear;→英和
[盗み聞き]eavesdrop.→英和

立脚

りっきゃく [0] 【立脚】 (名)スル
よって立つ場を定めること。ある見地に立つこと。「平和維持に―した外交政策」

立脚する

りっきゃく【立脚する】
be based <on> .

立脚地

りっきゃくち [4][3] 【立脚地】
ものごとを行う時の,よりどころとする所。立脚点。

立脚点

りっきゃくてん [4][3] 【立脚点】
「立脚地(リツキヤクチ)」に同じ。「民主主義の―」

立腐れ

たちぐされ [0] 【立(ち)腐れ】 (名)スル
木などが立ったまま腐ること。また,建物が荒れるにまかせてだめになってしまうこと。

立腰

たちごし [0] 【立(ち)腰】
相撲で,少し腰を浮かせて立った姿勢になること。

立腹

りっぷく【立腹】
⇒怒(おこ)る,怒(おこ)らせる.

立腹

りっぷく [0] 【立腹】 (名)スル
腹を立てること。腹立ち。「無礼な言動に―する」「ご―はごもっともですが」
〔「はらをたつ」の漢字表記「立腹」を音読みした語〕

立膝をする

たてひざ【立膝をする】
squat[sit]with one knee drawn up.

立至る

たちいた・る [4] 【立(ち)至る】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
事件や情勢などが,重大深刻な状態になる。「両国の関係はのっぴきならぬ状態に―・った」

立花

たちばな 【立花】
姓氏の一。

立花

りっか [1][0] 【立花・立華】
寛文年間(1661-1673)幼い池坊専養を擁立した二代池坊専好の門弟の安立坊周玉(アンリユウボウシユウギヨク)や十一屋太右衛門(ジユウイチヤタエモン)らが立花(タテハナ)をもとにして創造した新しい生け花の様式。立花の七つ枝を固定化して七つ道具と称し,胴作(ドウヅクリ)に景色を表現することを中心とするもの。寛政年間(1789-1801)に七つ道具に胴作と控(ヒカエ)を加えて九つ道具となり,のちに七九(シチク)の道具と呼ばれた。

立花

たてはな [2] 【立(て)花】
(1)神前・仏前に立てて供える花。
(2)生け花の形式の一。南北朝時代に盆栽をもとに,唐物花瓶を使い捨てにする「ばさら」として成立。室町時代に会所飾りが形式化するにしたがい,表現法が形式化した。桃山時代には構成理論を確立し,七つ枝(真(シン)・副(ソエ)・請(ウケ)・真隠(シンカクシ)(正真(シヨウシン))・見越(ミコシ)・流枝(ナガシ)・前置(マエオキ))によって自然界の景色を表現するものとなった。元禄年間なかばに衰退。
(3)「華」の字の称。「花」と区別していう。

立花北枝

たちばなほくし 【立花北枝】
(?-1718) 江戸前・中期の俳人。通称,研屋源四郎。別号,鳥翠台など。加賀金沢で刀研ぎを業とする。「奥の細道」紀行途上の芭蕉を迎え,兄牧童と入門,北陸蕉門の中心となった。編著「山中問答」「卯辰(ウタツ)集」など。

立花宗茂

たちばなむねしげ 【立花宗茂】
(1569-1642) 安土桃山・江戸初期の武将。高橋紹運の子。立花道雪の養子。豊臣秀吉の九州出兵の時に功をたて,柳川一三万石を領した。関ヶ原の戦いで西軍に属し改易されたが,のち旧領を回復して柳川藩祖。

立花家橘之助

たちばなやきつのすけ 【立花家橘之助】
(1868?-1935) 音曲師。江戸生まれ。本名,石田みよ。幼少の頃から音曲で寄席に出,八歳で真打ち。東京・京都・名古屋などで活躍。

立茶

たてちゃ [2] 【立茶・点茶】
茶碗に入れた抹茶に湯を注ぎ,茶筅(チヤセン)で攪拌して泡立てること。

立茶番

たちちゃばん [3] 【立茶番】
茶番劇の一。立って鬘(カツラ)や衣装をつけ,化粧をし,所作・動作をもって演ずる茶番。大部屋俳優たちが,楽屋の慰みに始めたものが一般に広まったものという。江戸末期に流行。茶番狂言。
→口上茶番

立華

りっか [1][0] 【立花・立華】
寛文年間(1661-1673)幼い池坊専養を擁立した二代池坊専好の門弟の安立坊周玉(アンリユウボウシユウギヨク)や十一屋太右衛門(ジユウイチヤタエモン)らが立花(タテハナ)をもとにして創造した新しい生け花の様式。立花の七つ枝を固定化して七つ道具と称し,胴作(ドウヅクリ)に景色を表現することを中心とするもの。寛政年間(1789-1801)に七つ道具に胴作と控(ヒカエ)を加えて九つ道具となり,のちに七九(シチク)の道具と呼ばれた。

立萵苣

たちぢしゃ [2][0] 【立萵苣】
チシャの栽培品種。葉は長倒卵形で軟らかく,結球せず葉心部は直立する。サラダ用。

立葉

たちは [0] 【立(ち)葉】
蓮(ハス)の葉,または木の葉などの,一本ずつ茎に支えられて立っているもの。

立葵

たちあおい【立葵】
《植》a hollyhock.→英和

立葵

たちあおい [3] 【立葵】
(1)アオイ科の越年草。地中海沿岸原産。観賞用。高さ約2メートル。葉は心臓形で掌状に浅裂する。六月頃から茎が伸び葉腋ごとに大形の五弁花をつけ,長い花穂をつくる。花色は紅・桃・白・黄・紫など。唐(カラ)葵。花葵。梅雨葵。ホリホック。[季]夏。
(2)エンレイソウの別名。
(3)葵紋の一。茎のある葵の葉三つを杉形(スギナリ)に立てた形のもの。
→葵

立衆

たちしゅ [2] 【立(ち)衆】
能・狂言などで,同じ役まわりで一団となって演技をする,数人から成る端役。「安宅(アタカ)」の山伏や「菌(クサビラ)」のきのこの精など。たちしゅう。

立行く

たちゆ・く [0][3] 【立(ち)行く】 (動カ五[四])
(1)商売や暮らしが成り立ってゆく。「不景気で店が―・かなくなった」「生活が―・かない」
(2)時が過ぎてゆく。「―・く年」
(3)旅立つ。「―・かむ君に後れて現(ウツ)しけめやも/万葉 3210」
[可能] たちゆける

立行司

たてぎょうじ [3] 【立(て)行司】
相撲の行司の最高位に当たる者。木村庄之助と式守伊之助の二人があり,短刀を帯びて土俵に立つ。

立襟

たてえり [0][2] 【立(て)襟・竪襟】
道行きコートや被布の前身頃に縫いつけた衽(オクミ)のような布。

立襟

たちえり【立襟】
a stand-up collar.

立襟

たてえり【立襟】
a stiff[stand-up]collar.

立襟

たちえり [0][2] 【立(ち)襟】
折り返らず,首に沿って立ち上がっている洋服の襟。スタンド-カラー。

立見

たちみ [0][3] 【立(ち)見】
(1)立ったままで見ること。
(2)芝居で,一幕ごとの料金を払って立ったままで見物すること。また,その席。一幕見。幕見。「―席」

立見する

たちみ【立見する】
see <a play> in the gallery.→英和
‖立見客 the gallery (総称); <米> a standee.立見席 a gallery;standing room.

立言

りつげん [0] 【立言】 (名)スル
(1)意見を述べること。また,その意見。「経営について―する」
(2)〔論〕「言明{(2)}」に同じ。

立証

りっしょう [0] 【立証】 (名)スル
証拠をあげてその正しさを明らかにすること。「身の潔白を―する」「因果関係を―する」

立証する

りっしょう【立証する】
prove <one's innocence> ;→英和
testify <to a fact> .→英和
立証される be confirmed.

立証責任

りっしょうせきにん [5] 【立証責任】
⇒挙証責任(キヨシヨウセキニン)

立詰め

たちづめ [0] 【立(ち)詰め】
立ち続けること。立ちどおし。「朝から―で働く」

立詰めである

たちづめ【立詰めである】
stand all the time[way].→英和

立話

たちばなし [3] 【立(ち)話】 (名)スル
立ったままで話すこと。また,そのようにして話す軽い内容の話。「道で―する」

立話する

たちばなし【立話する】
stand talking.

立読み

たちよみ [0] 【立(ち)読み】 (名)スル
立って読むこと。特に本屋の店先で,本や雑誌を買わずに立ったまま読むこと。

立読みする

たちよみ【立読みする】
read <books> in a bookstore.→英和

立談

りつだん [0] 【立談】 (名)スル
立ったまま話をすること。

立論

りつろん [0] 【立論】 (名)スル
議論の要旨・筋道などを組み立てること。また,その議論。「内界経験の事実を根拠として―する/善の研究(幾多郎)」

立論する

りつろん【立論する】
argue;→英和
make an argument.→英和

立越える

たちこ・える [0] 【立(ち)越える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 たちこ・ゆ
〔「たち」は接頭語〕
(1)まさる。すぐれている。「外の姫たちに―・えて美しとおもふところもなく/文づかひ(鴎外)」
(2)出かけて行く。また,やって来る。「これより神官(ジンカン)の方(カタ)へ―・え/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」「きつと折檻致さうと存じてこれまで―・えたれども/狂言記・菊の花」

立身

たちみ [0] 【立(ち)身】
(1)立ち上がろうとする身構え。相手に打ちかかろうとする身構え。
(2)立っている姿勢。

立身

りっしん【立身(出世)】
success[advancement]in life.〜する rise in the world.→英和
‖立身出世主義 careerism.

立身

りっしん [1] 【立身】 (名)スル
社会的によい地位につくこと。名声を得ること。「―栄達」「皆(ミンナ)お前さんの―するばつかりを楽(タノシミ)にして/浮雲(四迷)」

立身出世

りっしんしゅっせ [1] 【立身出世】 (名)スル
高い官職や地位につき,有名になること。

立込む

たてこ・む [0][3] 【立(て)込む】
■一■ (動マ五[四])
(1)一か所に多くの人が入り込んで,こみあう。「夕方でお客が―・む」
(2)用事が一時にたくさん重なる。「決算期を控えて,会計事務が―・む」
■二■ (動マ下二)
⇒たてこめる

立込める

たてこ・める [4][0] 【立(て)込める・閉て込める】 (動マ下一)[文]マ下二 たてこ・む
戸・障子などの建具をしめきる。「襖を―・めて密談する」

立込める

たちこ・める [4][0] 【立(ち)込める・立ち籠める】 (動マ下一)[文]マ下二 たちこ・む
煙・霧・霞(カスミ)などが辺り一面をおおう。「春霞が―・める」「もやが―・める」

立返り

たちかえり 【立(ち)返り】
■一■ (名)
行ってすぐ帰って来ること。「―にもと思へども,おのづから日ごろ経る事も侍りなむ/浜松中納言 2」
■二■ (副)
(1)くりかえし。つくづくと。「―あはれとぞ思ふ/古今(恋一)」
(2)〔返書・返歌などに用いて〕
折りかえし。すぐに。「…と聞えたるを御覧じて,―なにせむに…とあり/和泉式部日記」
(3)今までとは逆に。「―,続けて勝つべき時の至れると知るべし/徒然 126」

立返る

たちかえ・る [3][0] 【立(ち)返る】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
(1)出発点に戻る。引き返す。「基本に―・って練習する」「原点に―・る」「急ぎ家に―・る」
(2)繰り返す。「親のをりより―・りつつ見し東路/更級」
(3)年が改まる。新年になる。「あらたまの年 ―・るあしたより/拾遺(春)」
[可能] たちかえれる

立迷う

たちまよ・う [0][4] 【立(ち)迷う】 (動ワ五[ハ四])
煙・霧などがあたりにたちこめる。「工場の烟であらう,緩く―・つてゐる/別れたる妻に送る手紙(秋江)」

立退き

たちのき【立退き】
removal (移転);→英和
(an) ejection (家主よりの);→英和
(an) evacuation (明け渡し).‖立退き先 a new address.立退き命令(通告) an order for ejection (an ejection notice).立退き料 compensation for removal.

立退き

たちのき [0] 【立(ち)退き】
たちのくこと。「道路拡幅で―をせまられる」

立退き所

たちのきじょ [0] 【立(ち)退き所】
立ち退いて一時身を寄せている所。

立退き料

たちのきりょう [4] 【立(ち)退き料】
たちのいてほかへ移るための必要な経費。あるいは,たちのかされる人が補償としてもらう金銭。

立退く

たちの・く [0][3] 【立(ち)退く】 (動カ五[四])
(1)住んでいる場所を引き払って,ほかの場所へ行く。「長年住みなれた家を―・かされる」
(2)今いる場所をはなれる。「火事見物の弥次馬(ヤジウマ)を―・かせる」
[可能] たちのける

立通し

たちどおし [0] 【立(ち)通し】
立ち通すこと。立ちつづけ。立ちづめ。「一日中―で足が棒のようになる」

立通し

たてとおし [0] 【立(て)通し】
最後まで考えや態度を変えずに押し通すこと。「―にしつつこく問ひ詰められ/腕くらべ(荷風)」

立通す

たてとお・す [0][3] 【立(て)通す】 (動サ五[四])
(1)最後まで立てておく。「旗を―・す」
(2)最後まで考えや態度を変えずに押し通す。「義理を―・す」「操(ミサオ)を―・す」
[可能] たてとおせる

立通す

たちとお・す [0][3] 【立(ち)通す】 (動サ五[四])
事の終わるまで立っている。「終点まで満員電車で―・す」

立遅れ

たちおくれ [0] 【立(ち)後れ・立(ち)遅れ】
たちおくれること。「福祉の―」

立遅れる

たちおく・れる [5][0] 【立(ち)後れる・立(ち)遅れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 たちおく・る
(1)立つのがおくれる。立ち上がるのがおそくなる。「横綱は一瞬―・れた」
(2)〔「たち」は接頭語〕
着手・進歩・発展などが,ほかよりもおくれている。また,劣る。「取材活動が他社に一歩―・れる」「社会資本の充実が―・れる」「心憎く奥まりたるけはひは―・れ/源氏(花宴)」
(3)〔「たち」は接頭語〕
死におくれる。「睦ましかるべき人にも―・れ侍りにければ/源氏(若紫)」

立酒

たちざけ [2] 【立(ち)酒】
(1)立ったまま酒を飲むこと。また,その酒。
(2)旅立ち,葬送・婚礼など,人が出発するときに飲む酒。「今ぞ冥途の門出と,これを限りの―や/浄瑠璃・重井筒(中)」
→御立ち酒

立野

たての [0] 【立(て)野】
農民の入会(イリアイ)利用を禁じた原野。

立錐

りっすい [0] 【立錐】
錐(キリ)を立てること。

立錐の余地もない

りっすい【立錐の余地もない】
be closely packed;be filled to capacity.

立錐の地

りっすいのち 【立錐の地】
〔史記(滑稽伝)〕
錐が立つだけの狭い土地。わずかばかりの空地。立錐の余地。

立際

たちぎわ [0] 【立(ち)際】
ちょうど席を立つとき。

立障る

たちさわ・る [0] 【立(ち)障る】 (動ラ五[四])
〔「たち」は接頭語〕
(1)干渉する。立ち入る。「死様が不審だて成るたけ―・らねえ方が穏便/良人の自白(尚江)」
(2)じゃまになる。さまたげとなる。「お言葉にあまえて猶々この辺へ―・り甚御遊山のさまたげに相成故/滑稽本・八笑人」

立面

りつめん [0] 【立面】
(1)真横からみた物体の姿。
(2)建築物の外観。
→ファサード

立面図

りつめんず【立面図】
《建》an elevation.→英和

立面図

りつめんず [3] 【立面図】
物体を真横から見た図。投影画法で,立画面へ投影する。

立項

りっこう [0] 【立項】 (名)スル
項目を立てること。

立頭

たちがしら [3] 【立(ち)頭】
能・狂言で,立ち衆の長。

立願

りゅうがん リフグワン [0] 【立願】
「りつがん(立願)」に同じ。「御―三あり/平家 1」

立願

りつがん [0] 【立願】 (名)スル
神や仏に願(ガン)をかけること。願かけ。願たて。りゅうがん。

立食

りっしょく [0] 【立食】
立ったまま食べること。特に洋式の宴会で,卓上の飲食物を出席者が自由に取って食べる形式のもの。「―パーティー」

立食

りっしょく【立食】
a stand-up luncheon;a buffet.→英和

立食い

たちぐい [0] 【立(ち)食い】 (名)スル
(1)立ったまま食うこと。「握り飯を―する」
(2)屋台・スタンドなどで,立ったままで食べさせる方式。「―そば屋」
→りっしょく

立食いする

たちぐい【立食いする】
eat standing <at a street stall> .

立飲み

たちのみ [0] 【立(ち)飲み】 (名)スル
立ったまま飲むこと。特に,屋台や酒屋の店先などで,立って酒を飲むこと。「屋台のおでん屋で―する」

立飲みする

たちのみ【立飲みする】
drink standing.

立騒ぐ

たちさわ・ぐ [4][0] 【立(ち)騒ぐ】 (動ガ五[四])
〔古くは「たちさわく」と清音〕
(1)風・波などが大きな音を立てる。「白波―・ぐ海」
(2)人が大騒ぎをする。「下衆のさまにて来たれば,人,多く―・ぎて/源氏(蜻蛉)」

立髪

たてがみ [2] 【立(て)髪】
月代(サカヤキ)を剃らないで,長く伸ばした髪。元禄(1688-1704)の頃,伊達風俗として浪人や任侠の徒に愛好された。
立て髪[図]

立髪鬘

たてがみかつら [5] 【立(て)髪鬘】
立て髪風にしたかつら。

立麝香草

たちじゃこうそう [4] 【立麝香草】
タイムの和名。

立鼓

りゅうご リフ― [1] 【立鼓】
「輪鼓(リユウゴ)」に同じ。

立[建]てる

たてる【立[建]てる】
(1)[起こす]stand;→英和
raise;→英和
put[set]up;turn up <one's collar> .
(2)[建造]build;→英和
construct;→英和
erect <a monument> .→英和
(3)[設立]establish;→英和
found;→英和
organize;→英和
set up.(4)[計画を]form[make] <a plan> .→英和
(5)[新説を]advance[set up] <a new theory> .→英和
(6)[手柄を]render <a service> ;→英和
perform.→英和
(7)[うわさを]circulate.→英和
(8)[身を]establish[set up]oneself.(9)[生計を]earn <one's living> .→英和

たつ【竜】
a dragon.→英和
竜の落し子 a sea horse.

たつ [0] 【竜】
「りゅう(竜)」に同じ。

りゅう [1] 【竜】
〔「りょう」とも。「りゅう」は慣用音,「りょう」は漢音〕
(1)想像上の動物。体は巨大な蛇に似て鱗(ウロコ)におおわれ,頭には二本の角と耳がある。顔は長く口辺にひげをもつ。平常は海・湖・沼・池などの水中にすみ,時に空にのぼると風雲を起こすとされる。中国ではめでたい動物として天子になぞらえ,インドでは仏法を守護するものと考えられた。たつ。
→竜神
(2)将棋で,飛車が成ったもの。竜王。
(3)ドラゴンに同じ。
(4)星の名。木星。歳星。

りゅう【竜】
a dragon.→英和

りょう [1] 【竜】
〔漢音〕
⇒りゅう(竜)

竜の口

たつのくち [0] 【竜の口】
(1)銅・鉄などで竜頭(タツガシラ)の形を作り,口の部分から水が出るようにしたもの。寺社などの手洗い場に見られる。
(2)樋(トイ)の口の水を出す所。

竜の宮

たつのみや 【竜の宮】
竜宮(リユウグウ)。

竜の宮姫

たつのみやひめ 【竜の宮姫】
(1)竜宮にいるという姫。
(2)記紀神話の豊玉姫のこと。

竜の玉

りゅうのたま [1] 【竜の玉】
ジャノヒゲ(リュウノヒゲ)の,濃い青色の実。[季]冬。

竜の落し子

たつのおとしご [0][6] 【竜の落(と)し子】
ヨウジウオ目の海魚。全長約8センチメートル。全身が骨質板に覆われ,馬に似た頭部は長い管状の吻(フン)を突き出す。尾部は細長く伸びて海草に巻きつくのに適する。体色は褐色のものが多い。遊泳時は体を垂直に立てる。雄は育児嚢を有し,この中へ雌が産卵すると孵化まで卵を保護する。古くから安産のお守りとする。北海道以南の沿岸に分布。日本近海にハナタツ・オオウミウマなど九種がいる。海馬(カイバ)。ウミウマ。リュウノコマ。
竜の落とし子[図]

竜の落とし子

たつのおとしご [0][6] 【竜の落(と)し子】
ヨウジウオ目の海魚。全長約8センチメートル。全身が骨質板に覆われ,馬に似た頭部は長い管状の吻(フン)を突き出す。尾部は細長く伸びて海草に巻きつくのに適する。体色は褐色のものが多い。遊泳時は体を垂直に立てる。雄は育児嚢を有し,この中へ雌が産卵すると孵化まで卵を保護する。古くから安産のお守りとする。北海道以南の沿岸に分布。日本近海にハナタツ・オオウミウマなど九種がいる。海馬(カイバ)。ウミウマ。リュウノコマ。
竜の落とし子[図]

竜の都

たつのみやこ 【竜の都】
竜宮(リユウグウ)の異名。

竜の馬

たつのうま 【竜の馬】
〔「竜馬(リユウマ)」を訓読みした語〕
すぐれた馬。駿馬(シユンメ)。

竜の鬚

たつのひげ [0] 【竜の鬚】
イネ科の多年草。各地の林下に生える。稈は細く高さ50センチメートル内外でやや叢生し,線形の葉を数個つける。夏から秋にかけ茎頂の円錐花序にまばらに緑色の小穂をつける。

竜の鬚

りゅうのひげ [1] 【竜の鬚】
ジャノヒゲの別名。

竜ノ口

たつのくち 【竜ノ口】
神奈川県藤沢市江ノ島対岸,片瀬川東岸の地名。鎌倉時代は刑場があり,1275年元使の首をはねた地。また,日蓮の法難の地として知られる。

竜ヶ崎

りゅうがさき 【竜ヶ崎】
茨城県南部の市。江戸時代,仙台藩の飛び地で,米・竜ヶ崎木綿の集散地。近年は住宅地化が進む。
〔市名は「龍ヶ崎」〕

竜口寺

りゅうこうじ 【竜口寺】
藤沢市片瀬町にある日蓮宗の寺。山号,寂光山。日蓮が1271年に法難を受けた地に,弟子の日法が堂宇を建立したのに始まる。

竜台

りゅうだい [0] 【竜戴・竜台】
〔「りゅうたい」とも〕
能で竜神の役に使用するかぶり物。平らな皮を切り抜いて竜の形につくり彩色したもの。竜立(リユウダテ)((リヨウダテ))。
竜戴[図]

竜右衛門

たつえもん タツヱモン 【竜右衛門】
室町初期の能面作者。越前の人。若い男面を得意とした。生没年未詳。

竜吐水

りゅうどすい [3] 【竜吐水】
(1)消火用具の一。箱に入れた水を手押しポンプで噴出させる装置。東京では明治中頃まで使用。享保年間(1716-1736)オランダから渡来。一説に,長崎で発明とも。竜が水を吐くさまに見立てて名づけられた。雲竜水。
(2)水鉄砲。

竜吟

りゅうぎん [0] 【竜吟】
〔「りょうぎん」とも〕
(1)「竜笛(リユウテキ)」の異称。また,その音。竜の声に見立てていう。「―鳳鳴の曲を調べ,詩歌管絃の興を催す/盛衰記 37」
(2)「竜吟調」の略。

竜吟

りょうぎん [0] 【竜吟】
⇒りゅうぎん(竜吟)

竜吟調

りゅうぎんちょう [0] 【竜吟調】
下無調(シモムチヨウ)の別名。

竜図公案

りゅうとこうあん 【竜図公案】
中国,明代の通俗小説。一〇巻。作者未詳。北宋の名裁判官,竜図閣学士包拯(ホウジヨウ)を主人公とする裁判物語。「棠陰比事(トウインヒジ)」とともに日本に伝わって大岡政談の成立に影響した。包公案。

竜天

りゅうてん [0] 【竜天】
海産の巻貝。殻高約5センチメートル。貝殻は円錐形。殻表は平滑で光沢のある赤紫褐色の地に緑褐色の螺旋(ラセン)状の帯があり,淡灰黄色の不規則な斑がはいる。奄美大島以南に分布。

竜女

りゅうにょ [1] 【竜女】
竜王の娘。竜宮にいるという仙女。

竜安寺

りゅうあんじ 【竜安寺】
⇒りょうあんじ(竜安寺)

竜安寺

りょうあんじ 【竜安寺】
京都市右京区にある臨済宗妙心寺派の寺。山号,大雲山。細川勝元が1450年に義天玄承(ギテンゲンシヨウ)を開山に迎えて創建。その庭園は典型的な枯山水として有名で,白砂のなかに大小一五個の石が配置されていて,俗に「虎の子渡しの庭」ともいう。作庭者は不詳。りゅうあんじ。

竜安寺垣

りょうあんじがき [5] 【竜安寺垣】
竜安寺のものを原型とする竹垣の形式の一。竹を斜めに組み合わせた矢来状のもので上部を割り竹でおさえる。丈の低いのが特色。

竜宮

りゅうぐう【竜宮】
the Palace of the Sea Goddess.

竜宮

りゅうぐう [3] 【竜宮】
深い海の底にあって竜王が住んでいるといわれる宮殿。日本では浦島太郎の説話でよく知られている。竜宮城。海の都。竜の宮。「―の乙姫(オトヒメ)」

竜宮の乙姫の元結の切り外し

りゅうぐうのおとひめのもとゆいのきりはずし [3][2][3][0] 【竜宮の乙姫の元結の切り外し】
アマモの異名。最も長い植物名として知られる。

竜宮の使い

りゅうぐうのつかい [3] 【竜宮の使い】
アカマンボウ目の海魚。全長10メートルにもなる。体は細長く著しく側扁する。体は銀白色でひれは赤い。頭部の上の背びれはとさか状に伸び,腹びれは頭部の下方から糸状に長く伸びる。全世界の深海に分布。

竜宮城

りゅうぐうじょう [0][3] 【竜宮城】
「竜宮」に同じ。

竜宮女房

りゅうぐうにょうぼう [5] 【竜宮女房】
昔話の一。異類婚姻譚。水中に花などを献じた男が水中の異郷(竜宮)に招かれて歓待され,帰りに美女を嫁にもらって帰る。のちに殿様から難題が課せられるが,妻の力で解決し,二人幸福に暮らすというもの。

竜宮祭

りゅうぐうまつり [5] 【竜宮祭】
「瀬祭(セマツ)り」に同じ。

竜宮童子

りゅうぐうわらし [5] 【竜宮童子】
昔話の一。薪(タキギ)などを水中に投じた貧しい男が竜宮に招かれて歓待され,土産に醜い童子をもらって帰る。その童子がいる間はその家は裕福になるが,去ってからは再び貧しくなるというもの。

竜宮造り

りゅうぐうづくり [5] 【竜宮造り】
社寺における楼門の造り方の一種。下部は漆喰(シツクイ)で塗り固め,中央にアーチ型の通路をあけ,上部は木材で軒を組み,入母屋の屋根をのせる。木部を丹や群青(グンジヨウ)などで彩色し,異国趣味が強い。日光大猷院皇嘉門,長崎の崇福寺楼門が代表例。

竜尾

りゅうび 【竜尾】
「竜尾壇(リユウビダン)」あるいは「竜尾道(リユウビドウ)」の略。「―の置石を据ゑて/太平記 12」

竜尾壇

りゅうびだん 【竜尾壇】
平安京大極殿の南庭にあった石造りの壇。

竜尾道

りゅうびどう 【竜尾道】
平安京大極殿の竜尾壇に昇る通路。東西の二道があった。たつのおのみち。

竜山文化

りゅうざんぶんか [5] 【竜山文化】
中国,新石器時代後期に黄河の下・中流域に栄えた文化。黒陶が特色で,麦・粟を主とする農耕や,牧畜・採集・狩猟が行われた。山東省歴城県竜山鎮の城子崖が代表遺跡。ロンシャン文化。
→仰韶(ギヨウシヨウ)文化

竜山石

たつやまいし [4] 【竜山石】
兵庫県高砂市伊保町竜山に産する石材名。淡緑色あるいは淡黄褐色の流紋岩質凝灰岩。耐火性に富み,風化しにくい。古墳時代の石棺に,また姫路城の石垣にも用いられた。今日では宅地造成用の土木用石材に利用。印南石(インナミイシ)。

竜巻

たつまき【竜巻】
a tornado;→英和
a waterspout (海の);→英和
a sand pillar (砂漠の).

竜巻

たつまき [0] 【竜巻】
大気の下層に起こる激しい渦巻。積乱雲などの雲底から垂れ下がり直径十数メートルから数百メートルの漏斗(ロウト)状・柱状。その中心付近では風速は時に毎秒100メートルを超し,進路にあたる地上の物をまき上げ,また破壊する。台風に先立ち,また寒冷前線に伴われて局地的に来襲することが多い。

竜座

りゅうざ [0] 【竜座】
〔(ラテン) Draco〕
八月初旬の宵に南中する北天の星座。面積はきわめて広い。ギリシャ神話では,ヘスペリス(黄昏(タソガレ)の娘)たちの園で黄金のリンゴの木を守っていた竜に見たてる。黄道の極はこの星座にある。

竜戴

りゅうだい [0] 【竜戴・竜台】
〔「りゅうたい」とも〕
能で竜神の役に使用するかぶり物。平らな皮を切り抜いて竜の形につくり彩色したもの。竜立(リユウダテ)((リヨウダテ))。
竜戴[図]

竜攘虎搏

りゅうじょうこはく リユウジヤウ― [5] 【竜攘虎搏】
〔「攘」ははらう,「搏」は打つ意〕
強い者どうしが激しく争うこと。

竜攘虎搏

りょうじょうこはく リヨウジヤウ― [5] 【竜攘虎搏】
⇒りゅうじょうこはく(竜攘虎搏)

竜文

りゅうもん [0] リユウ― 【竜紋・竜文・竜門】 ・ リウ― 【流紋】
(1)竜にかたどった模様。
(2)絹の平織物の一。羽二重に似るがやや厚地。江戸時代に,帯・袴・羽織・裃(カミシモ)などに用いた。

竜旗

りゅうき [1] 【竜旗】
天子の旗。

竜智

りゅうち 【竜智】
南インドの僧。竜樹から密教を受け,数百年これを持し,八世紀に金剛智に伝えたという。

竜村

たつむら 【竜村】
姓氏の一。

竜村平蔵

たつむらへいぞう 【竜村平蔵】
(1876-1962) 染色工芸家。大阪生まれ。美術織物の創作,古代裂の研究・復元に努めた。作「漢羅楽浪壁掛」など。

竜楼

りゅうろう [0] 【竜楼】
⇒りょうろう(竜楼)

竜楼

りょうろう [0] 【竜楼】
(1)〔「りゅうろう」とも〕
宮殿の楼門。「―鳳闕の九重の中に/盛衰記 48」
(2)皇太子の称。「―・竹苑・准后の御所/太平記 14」

竜樹

りゅうじゅ 【竜樹】
〔梵 Nāgārjuna〕
150〜250年頃のインド大乗仏教中観派の祖。南インドのバラモンの出身。諸学に通じ,空(クウ)の思想を基礎づけた。八宗の祖師と呼ばれる。著書に「中論頌(チユウロンジユ)」「十二門論」「大智度論」「十住毘婆沙論」など。ナーガルジュナ。
→竜猛(リユウミヨウ)

竜河洞

りゅうがどう 【竜河洞】
高知県香美郡土佐山田町にある鍾乳洞。天然記念物。出口付近に穴居生活の遺跡と考えられる竜河洞遺跡(史跡)がある。

竜泉洞

りゅうせんどう 【竜泉洞】
岩手県岩泉町にある鍾乳洞。「岩泉湧窟およびコウモリ」として天然記念物に指定。

竜泉窯

りゅうせんよう 【竜泉窯】
中国,浙江(セツコウ)省竜泉県にある青磁を焼く窯群。北宋時代の創業。砧(キヌタ)青磁・天竜寺青磁で名高い。

竜洋

りゅうよう リユウヤウ 【竜洋】
静岡県南西部,磐田郡の町。天竜川河口東岸に位置し,天竜木材の集散地として栄えた。

竜涎香

りゅうぜんこう [3] 【竜涎香】
動物性香料の一。マッコウクジラの腸内からとれる松脂(マツヤニ)に似た物質。アンバーグリス。

竜涎香

りゅうえんこう [3] 【竜涎香】
⇒りゅうぜんこう(竜涎香)

竜渓

りゅうけい 【竜渓】
⇒矢野(ヤノ)竜渓

竜湫周沢

りゅうしゅうしゅうたく リユウシウシウタク 【竜湫周沢】
(1308-1388) 南北朝時代の臨済宗の僧。甲斐の人。妙沢とも号す。夢窓疎石の法を継ぎ,京都の諸寺に歴住した。その水墨画の不動尊は有名で,妙沢不動という。

竜潜

りゅうせん [0] 【竜潜】
⇒りょうせん(竜潜)

竜潜

りょうせん [0] 【竜潜】
〔「りゅうせん」とも。竜がまだ天に昇らず,水中に潜んでいる意〕
賢人やのちに天子となるべき人が世に出ないでいること。

竜灯

りゅうとう [0] 【竜灯】
(1)夜,海上に灯火が連なったように見える現象。不知火(シラヌイ)。竜神がささげる灯火に見たてる。
(2)神社に奉納する灯火。

竜灯鬼

りゅうとうき [5] 【竜灯鬼】
奈良興福寺蔵の木像。首に竜をまきつけ,頭上に六角灯籠をのせる青鬼の像。天灯鬼と対をなす。1215年康弁(コウベン)の作。

竜猛

りゅうみょう 【竜猛】
〔梵 Nāgārjuna〕
真言宗で付法第三祖,伝持第一祖とされる僧。竜樹と名前が同一のため混同されるが別人と思われる。
→竜樹

竜王

りゅうおう [3] 【竜王】
(1)竜族の王。法華経においては仏法を守護するものと説かれる。
→八大竜王
(2)将棋で,飛車が敵陣に成り込んだもの。成り飛車。竜。

竜王

りゅうおう リユウワウ 【竜王】
(1)山梨県中部,中巨摩(ナカコマ)郡の町。甲府市に隣接する。
(2)滋賀県南部,蒲生(ガモウ)郡の町。中央を名神高速道路が横切り,工業化が進展。

竜生派

りゅうせいは 【竜生派】
いけばなの流派の一。吉村華�(カウン)(1859-1932)が1886年(明治19)池坊から独立し池坊竜生派を創立。1957年(昭和32)に竜生派と改称,古典的立華と自由な気風を伝える。

竜田

たつた 【竜田】
能の一。三番目・四番目物。金春禅竹(コンパルゼンチク)作。「古今集」にある竜田川の歌を主題とする。旅僧が竜田の明神へ参詣して,竜田姫が神楽(カグラ)を舞い昇天する奇特を見るという筋。

竜田

たつた 【竜田】
奈良県生駒郡斑鳩(イカルガ)町の地名。

竜田姫

たつたひめ 【竜田姫・立田姫】
(1)延喜式に見える竜田比古竜田比女神社の祭神の一。
(2)秋をつかさどる女神。竜田山の神格化。竜田山は奈良の京の西に当たり,五行説で西は秋の方角にあてるところからいった。

竜田山

たつたやま 【竜田山】
奈良県生駒郡三郷町の西方の山を漠然と呼ぶ語。((歌枕))「―よはにや君がひとりこゆらむ/古今(雑下)」

竜田川

たつたがわ 【竜田川】
(1)奈良県北西部,生駒山地の東麓を南流し,斑鳩町の南で大和川に注ぐ川。上流を生駒川,中流を平群(ヘグリ)川という。紅葉(モミジ)の名所。((歌枕))「ちはやぶる神世もきかず―から紅に水くくるとは/古今(秋下)」
(2)模様の名。流水に紅葉の葉を散らしたもの。

竜田彦

たつたひこ 【竜田彦】
延喜式に見える,竜田比古竜田比女神社の祭神の一。風をつかさどる神。

竜田揚

たつたあげ [0] 【竜田揚(げ)】
醤油・味醂(ミリン)で下味をつけた鳥肉・魚肉に片栗粉をまぶして油で揚げたもの。

竜田揚げ

たつたあげ [0] 【竜田揚(げ)】
醤油・味醂(ミリン)で下味をつけた鳥肉・魚肉に片栗粉をまぶして油で揚げたもの。

竜田神社

たつたじんじゃ 【竜田神社】
奈良県生駒郡三郷町にある神社。祭神は天御柱命(アマノミハシラノミコト)・国御柱命(クニノミハシラノミコト)で,別名を竜田神・竜田風神ともいい,風をつかさどる神。五穀の豊穣を祈願する神としても有名。現在名,竜田大社。

竜田草

たつたそう [0] 【竜田草】
メギ科の多年草。朝鮮北部・中国東北部に分布。観賞用に栽培。高さ約10センチメートル。葉は根茎から出,柄が長く心臓形で両端がへこみ,糸巻に似る。早春,花茎の先に淡紫色の八弁花を一個開く。和名は,日露戦争の際,軍艦竜田の乗組員がこの草を持ち帰ったため。糸巻草。

竜盤類

りゅうばんるい [3] 【竜盤類】
爬虫(ハチユウ)類の一グループ。鳥盤類とともに,恐竜類を構成する。運動性にすぐれた特徴的な骨盤をもつ。ジュラ紀から白亜紀にかけて繁栄し,最大級の陸上動物を生み出した。獣脚類(ティラノサウルス・デイノニクスなど)・竜脚類(ブラキオサウルス・ディプロドクスなど)に分けられる。

竜眼

りゅうがん [0] 【竜眼】
ムクロジ科の常緑高木。中国南部原産とされる。果樹として栽培。葉は羽状複葉。雌雄異株。春,黄白色の五弁花が大形の円錐花序につく。果実は球形で径約3センチメートル。果肉は乳白色で特有の風味があり生食される。

竜眼肉

りゅうがんにく [3] 【竜眼肉】
リュウガンの種子を包む甘い肉質の仮種皮。生で食用とし,また干して薬用にする。

竜神

りゅうじん [0] 【竜神】
(1)竜の姿をして水中に住み,水をつかさどるとされる神。農業と結びつき雨乞い祈願の対象となり,漁師にも信仰された。
(2)仏法の守護神,天竜八部衆の一。

竜神八部

りゅうじんはちぶ 【竜神八部】
「天竜八部衆(テンリユウハチブシユウ)」に同じ。

竜神囃子

りゅうじんばやし [5] 【竜神囃子】
長唄囃子(バヤシ)の一。海に関する曲に用いられる太鼓・ちゃっぱ・小鼓・大太鼓に篠笛をまじえたもの。下座音楽としては,見世物の場などに用いられる。

竜神巻

りゅうじんまき [0] 【竜神巻】
歌舞伎の衣装で,素袍大紋(スオウダイモン)の右袖を熨斗(ノシ)の形にたたんで背中に差し込んで立て,左袖を心棒を入れて張らせた着方。能の竜神の姿を模倣したもので,時代物の上使の役などに用いる。

竜神温泉

りゅうじんおんせん 【竜神温泉】
和歌山県日高郡竜神村にある温泉。重曹泉。日高川源流部の峡谷にある。

竜立

りゅうだて [0] 【竜立】
「竜戴(リユウダイ)」に同じ。

竜立

りょうだて 【竜立】
「竜戴(リユウダイ)」に同じ。

竜笛

りゅうてき [0] 【竜笛】
雅楽の横笛の一。主に唐楽に用いられる。竹管に樺巻(カバマキ)を施して作り,七個の指孔がある。太さと長さ(音高も)は神楽笛(カグラブエ)と高麗笛(コマブエ)の中間。横笛(オウテキ)((ヨウジヨウ))。竜鳴(リユウメイ)。竜吟(リユウギン)。
竜笛[図]

竜紋

りゅうもん [0] リユウ― 【竜紋・竜文・竜門】 ・ リウ― 【流紋】
(1)竜にかたどった模様。
(2)絹の平織物の一。羽二重に似るがやや厚地。江戸時代に,帯・袴・羽織・裃(カミシモ)などに用いた。

竜胆

りんどう [1] 【竜胆】
〔古くは「りうだう」「りうたん」とも〕
(1)リンドウ科の多年草。山野に生え,切り花用に改良して栽培もされる。高さ約60センチメートル。葉は披針形で対生。秋,茎頂と上方の葉腋に筒状鐘形で先が五裂する紫青色の花をつけ,日を受けて開く。根は苦みが強く,竜胆(リユウタン)の名で健胃薬とされる。笹竜胆(ササリンドウ)。[季]秋。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は蘇芳(スオウ),裏は青。秋用いる。
(3)家紋の一。{(1)}の花や葉をかたどったもの。
竜胆(1)[図]
竜胆(3)[図]

竜胆

りゅうたん [0] 【竜胆】
(1)植物リンドウ。「―のはな/古今(物名詞)」
(2)漢方で,リンドウの根茎。健胃薬とする。

竜胆寺

りゅうたんじ 【竜胆寺】
姓氏の一。

竜胆寺雄

りゅうたんじゆう 【竜胆寺雄】
(1901-1992) 小説家。茨城県生まれ。本名,橋詰雄。慶大医学部中退。「魔子」で都会生活を描き,モダニズム文学の流行児となる。他に「街のナンセンス」など。

竜脳

りゅうのう [1] 【竜脳】
(1)「竜脳樹」の略。
(2)竜脳樹の精油から得る無色透明の結晶。またテレビン油からも製される。昇華性に富み,樟脳(シヨウノウ)に似た香りをもち,アルコール・エーテルによく溶ける。水に不溶。香粧料・防虫剤・薫香用,墨の香料などに使われる。竜脳香。ボルネオール。

竜脳樹

りゅうのうじゅ [3] 【竜脳樹】
フタバガキ科の常緑大高木。東南アジアに分布。高さは50メートルに達するものもある。材などから竜脳をとる。材はマホガニーの代用。

竜脳菊

りゅうのうぎく [3] 【竜脳菊】
キク科の多年草。低山の日当たりのよい草地に生える。高さ約80センチメートル。葉は広卵形。秋,径約3センチメートルの白色で中心部が黄色の頭状花を開く。茎・葉に竜脳に似た香りがある。

竜脳香

りゅうのうこう [3] 【竜脳香】
「竜脳{(2)}」に同じ。

竜舌蘭

りゅうぜつらん【竜舌蘭】
《植》an agave.→英和

竜舌蘭

りゅうぜつらん [4] 【竜舌蘭】
リュウゼツラン科アガベ属の大形多年草。メキシコ原産。葉は多肉質で多数根生し,長さ1.5メートルほどの剣形,白または黄色の縞(シマ)がある。一稔植物で,発芽後,数年〜十数年で大形の花序をつけ,結実後全草が枯れる。葉の繊維で織物を作り,またしぼり汁でテキーラを醸造する。アガベ。

竜舎

りゅうしゃ [1][0] 【竜舎・竜車】
仏塔の相輪で,宝珠と水煙の間にある球形の部分。
→相輪

竜花越

りゅうげごえ 【竜華越・竜花越】
途中越(トチユウゴエ)の古名。

竜草廬

りゅうそうろ 【竜草廬】
(1714-1792) 江戸中期の漢詩人。本姓は竜見,名は公美,字(アザナ)は君玉。山城伏見の人。はじめ徂徠学を学んで詩文に長じ,彦根藩儒となる。のちに京都で詩社幽蘭社を主宰。著「竜草廬先生詩集」など。

竜華

りゅうげ [1] 【竜華】
〔仏〕
(1)「竜華三会(リユウゲサンエ)」に同じ。
(2)「竜華樹(リユウゲジユ)」に同じ。

竜華三会

りゅうげさんえ [4] 【竜華三会】
釈迦入滅後五十六億七千万年の後,弥勒菩薩がこの世界に現れ,竜華樹の下で悟りを開き,衆生(シユジヨウ)のために三度法会を開いて,釈迦の教化にもれたものを救うこと。弥勒三会。慈尊三会。竜華会(リユウゲエ)。竜華。

竜華会

りゅうげえ [3] 【竜華会】
(1)園城寺(オンジヨウジ)で,弥勒菩薩を本尊として修する法会。
(2)灌仏会(カンブツエ)の際,次にこの世に現れる仏である弥勒仏に会うことを祈る法会。
(3)「竜華三会」に同じ。

竜華寺

りゅうげじ 【竜華寺】
静岡県清水市村松にある日蓮宗の寺。1670年,日近の開創。富士山を眺望する景勝地で,高山樗牛(チヨギユウ)の墓がある。

竜華樹

りゅうげじゅ [3] 【竜華樹】
〔仏〕 高さ広さがそれぞれ四〇里あって,枝は竜が百宝の花を吐くようだといわれる想像上の木。釈迦入滅後,弥勒菩薩がこの木の下で悟りを開き,三度法会を開いて衆生を救うという。竜華。

竜華越

りゅうげごえ 【竜華越・竜花越】
途中越(トチユウゴエ)の古名。

竜葵

りゅうき [1] 【竜葵】
漢方で,イヌホオズキを乾燥させたものをいう。

竜蓋寺

りゅうがいじ 【竜蓋寺】
奈良県の岡寺(オカデラ)の別名。

竜蔵

りゅうぞう [0] 【竜蔵】
(1)中国,清代に刊行された大蔵経の一。清蔵。
(2)〔歌舞伎俳優嵐竜蔵の紋が分銅であったことから〕
二朱銀の異称。南鐐(ナンリヨウ)。「御一人前―ずつとおめにかけるは/洒落本・船頭深話」

竜虎

りょうこ [1] 【竜虎】
⇒りゅうこ(竜虎)

竜虎

りゅうこ [1] 【竜虎】
〔「りょうこ」とも〕
(1)竜と虎。
(2)力が伯仲し,すぐれている二人の者のたとえ。「―の激突」

竜蟠虎踞

りゅうばんこきょ [5] 【竜蟠虎踞】
〔竜がとぐろを巻き,虎がうずくまる意〕
豪傑が根拠地をかまえて威勢を振るうこと。「―して将に風雲を齎(モタ)らさんとし/復活(魯庵)」

竜血樹

りゅうけつじゅ [4] 【竜血樹】
リュウゼツラン科の常緑高木。ドラセナの一種でカナリア諸島原産。世界一の長寿の木といわれ,樹齢七千年と推定されるものがある。高さ約20メートル。大形の剣状の葉を密生。緑白色の小花がつき,オレンジ色の果実がなる。樹脂が赤褐色なのでこの名がある。

竜角

りゅうかく [0] 【竜角】
和琴(ワゴン)・箏(ソウ)の部分名称。胴の上面の頭に近い部分にある駒。弦の右端を支える。
→雲角(ウンカク)

竜谷大学

りゅうこくだいがく 【竜谷大学】
私立大学の一。浄土真宗の僧侶養成機関を起源とし,1922年(大正11)創立。49年(昭和24)新制大学に移行。本部は京都市伏見区。

竜蹄

りゅうてい [0] 【竜蹄】
⇒りょうてい(竜蹄)

竜蹄

りょうてい [0] 【竜蹄】
名馬。駿馬(シユンメ)。りゅうてい。「春宮は―にめされ,戸津を北へ行啓なる/太平記 17」

竜車

りゅうしゃ [1] 【竜車】
天子の車。天子の乗り物。竜駕(リユウガ)。

竜車

りゅうしゃ [1][0] 【竜舎・竜車】
仏塔の相輪で,宝珠と水煙の間にある球形の部分。
→相輪

竜造寺

りゅうぞうじ リユウザウジ 【竜造寺】
姓氏の一。肥前戦国大名。鎌倉初期,藤原季家が肥前国小津東郷竜造寺村の地頭職を得たのに始まる。1584年の隆信敗死以後ふるわず,鍋島氏に乗っとられた。

竜造寺隆信

りゅうぞうじたかのぶ リユウザウジ― 【竜造寺隆信】
(1529-1584) 肥前佐賀の戦国大名。1559年少弐(シヨウニ)時尚を自刃させ,さらに大友・有馬・大村氏と抗争しつつ勢力を拡大した。84年島津家久と戦って敗死。

竜門

りゅうもん [0] リユウ― 【竜紋・竜文・竜門】 ・ リウ― 【流紋】
(1)竜にかたどった模様。
(2)絹の平織物の一。羽二重に似るがやや厚地。江戸時代に,帯・袴・羽織・裃(カミシモ)などに用いた。

竜門

りゅうもん 【竜門】
(1)奈良県吉野郡,竜門岳東南斜面,吉野川沿いの地名。竜門寺跡・竜門滝などがある。
(2)中国,河南省洛陽の南の地。伊水(イスイ)(洛水)の両岸に石灰岩の山岳が対峙し門闕(モンケツ)のようであることから伊闕(イケツ)ともいう。石窟寺院の遺跡で名高い。ロンメン。
(3)中国,黄河中流の急流。山西・陝西両省の境にある。鯉(コイ)などの魚が登り切れば竜になるという。
→登竜門

竜門寺

りゅうもんじ 【竜門寺】
竜門{(1)}にあった寺。久米の仙人修行の寺と伝える。

竜門石窟

りゅうもんせっくつ 【竜門石窟】
竜門{(2)}にある石窟寺院。493年北魏(ギ)の洛陽(ラクヨウ)遷都から唐の玄宗の756年までに造営されたもので,仏像彫刻の宝庫。
竜門石窟[カラー図版]

竜闕

りゅうけつ [0] 【竜闕】
宮城の門。また,宮城。りょうけつ。

竜集

りゅうしゅう 【竜集】
〔「竜」は木星,「集」は星のやどり。竜星は一年に周回してもとのやどりに戻ることから〕
一年。紀年の下に添えて用いる。歳次。竜次。りょうしゅう。

竜集

りょうしゅう [0] 【竜集】
⇒りゅうしゅう(竜集)

竜頭

りゅうず【竜頭】
the stem <of a watch> .→英和
竜頭巻時計 a stem-winder.

竜頭

りょうとう [0] 【竜頭】
(1)竜の頭。たつがしら。りゅうとう。
(2)船首に竜の頭の彫り物を取りつけた船。
→竜頭鷁首(ゲキス)

竜頭

たつがしら [3][0] 【竜頭】
(1)竜の頭の形をした物。特に,竜の形をした兜の前立物。また,葬礼の旗竿の先などにつける竜の形の作り物。
(2)和船で,長く突き出た水押(ミヨシ)の称。

竜頭

りゅうず [0] 【竜頭】
(1)竜の頭。また,その形をしたもの。
 (ア)釣り鐘の頂部につけた,梁(ハリ)にかけるためのつり手。
→梵鐘

 (イ)仏具で幡(バン)をつるすもの。
 (ウ)兜(カブト)の前立(マエダテ)の飾り。たつがしら。
(2)腕時計などで,針を動かしたりぜんまいを巻いたりするためのつまみ。

竜頭

りゅうとう [0] 【竜頭】
⇒りょうとう(竜頭)

竜頭巻

りゅうずまき [0] 【竜頭巻(き)】
竜頭でぜんまいを巻く方式の時計。

竜頭巻き

りゅうずまき [0] 【竜頭巻(き)】
竜頭でぜんまいを巻く方式の時計。

竜頭蛇尾

りゅうとうだび [5] 【竜頭蛇尾】
〔頭部は竜で,尾は蛇である意〕
初めは勢いがよいが,終わりは振るわないこと。「大構想の作品も―に終わった」

竜頭蛇尾に終わる

りゅうとうだび【竜頭蛇尾に終わる】
end in an anticlimax;→英和
thin out.

竜頭鷁首

りょうとうげきす [5] 【竜頭鷁首】
船首に竜の頭と鷁の首をつけた二艘(ソウ)一対の船。平安・鎌倉時代,朝廷の行事,社寺の祭礼供養,貴族の遊宴などの際に楽人や舞人を乗せて池川に浮かべ,管弦を奏した。りゅうとうげきしゅ。りょうとうげきしゅ。
竜頭鷁首[図]

竜頭鷁首

りゅうとうげきしゅ [5] 【竜頭鷁首】
⇒りょうとうげきす(竜頭鷁首)

竜頭鷁首

りょうとうげきしゅ [5] 【竜頭鷁首】
⇒りょうとうげきす(竜頭鷁首)

竜頷

りゅうがん [0] 【竜頷】
〔荘子(列禦寇)〕
竜のあご。美しい珠のあるところとされ,それを得ようと危険を冒すたとえにいう。りょうがん。

竜顔

りゅうがん [0] 【竜顔】
天子の顔。天顔。りょうがん。

竜顔

りょうがん [0] 【竜顔】
⇒りゅうがん(竜顔)

竜飛崎

たっぴざき 【竜飛崎】
青森県津軽半島の北端,津軽海峡に突出する岬。北海道の白神岬に対する。二つの岬を結ぶ青函トンネルが通る。

竜馬

りゅうめ 【竜馬】
(1)非常にすぐれた馬。駿馬。りゅうま。りょうめ。りょうば。たつのうま。
(2)将棋で,角行(カクギヨウ)が敵陣に成り込んだもの。成り角。りゅうま。
→角行

竜馬

りゅうま 【竜馬】
⇒りゅうめ(竜馬)

竜馬

りょうま 【竜馬】
⇒坂本(サカモト)竜馬

竜馬

りょうめ [1] 【竜馬】
⇒りゅうめ(竜馬)(1)

竜駕

りゅうが [1] 【竜駕】
⇒りょうが(竜駕)

竜駕

りょうが 【竜駕】
天子の乗り物。りゅうが。「翌日―を廻して六波羅へ成進らせんとしけるを/太平記 3」

竜騎兵

りゅうきへい [3] 【竜騎兵】
一六,一七世紀以降のヨーロッパで,鎧(ヨロイ)を着て銃を持ち,馬に乗った兵隊。

竜騎兵

りゅうきへい【竜騎兵】
a dragoon.→英和

竜驤

りゅうじょう [0] 【竜驤】 (名)スル
〔「驤」はおどりあがる意〕
竜がおどりあがって天にのぼること。勢いが盛んであることのたとえ。「万世に―するの計に非ずや/佳人之奇遇(散士)」

竜驤虎視

りゅうじょうこし [5] 【竜驤虎視】
威勢がすこぶる盛んで,世の中を睥睨(ヘイゲイ)するさま。りょうじょうこし。

竜骨

りゅうこつ [0] 【竜骨】
(1)船底の中心部分を縦貫している力材。人間の背骨にあたり,船体構成の基礎となるもの。まぎりがわら。キール。
(2)古代に生息した巨大な動物の骨の化石。生薬として鎮静薬に用いる。
(3)竜骨突起のこと。

竜骨

りゅうこつ【竜骨】
a keel.→英和
竜骨台 the keelblocks.

竜骨座

りゅうこつざ [0] 【竜骨座】
〔(ラテン) Carina〕
三月頃の宵に南中する星座。アルゴ座の一部。日本からはごく一部しか見えない。アルファ星カノープスはマイナス〇・七等で,全天第二の輝星。

竜骨弁

りゅうこつべん [4] 【竜骨弁】
マメ科植物の蝶形花の下方の二花弁。左右から接して雄しべと雌しべを包む。舟弁。
→蝶形花

竜骨突起

りゅうこつとっき [5] 【竜骨突起】
鳥類の胸骨にある突起。胸筋の発達に伴い胸骨が発達して生じたもの。竜骨。胸峰。

竜骨車

りゅうこしゃ 【竜骨車】
〔「りゅうごしゃ」とも〕
「りゅうこつしゃ(竜骨車)」の転。「すがる涙の―に,あひの水さへまかすらん/浄瑠璃・氷の朔日(下)」

竜骨車

りゅうこつしゃ [4][3] 【竜骨車】
〔形が竜骨(1)に似るところから〕
水を汲みあげて田にそそぎ入れる機械。箱形の樋(トイ)の中に多数の水かき板を鎖状に連結したものをはめ込み,樋の上部の輪軸につなぎ,輪軸を足で踏んでエスカレーターのように動かして水を押し上げる。中国から伝来。江戸前期に近畿地方を中心に普及した。翻車。りゅうこしゃ。りゅうこし。
竜骨車[図]

竜鬢苔

りゅうびんたい [3] 【竜鬢苔】
リュウビンタイ目の大形常緑性シダ植物。暖地の林中にまれに生える。葉は長さ1.5メートル以上に達し,二回羽状に分裂。羽片は長さ約10センチメートルの披針形で,質は厚く柔らかい。胞子嚢(ノウ)群は葉の裏の縁の近くにできる。漢名,観音座蓮。

竜鳳

りょうほう [0][1] 【竜鳳】
竜と鳳凰(ホウオウ)。すぐれた人物の象徴。りゅうほう。

竜龕手鑑

りゅうがんしゅかん 【竜龕手鑑】
中国,遼(リヨウ)(契丹)の字書。四巻。行均撰。漢字を部首によって分類,部首の字を平・上・去・入の四声によって配列し,字体の正俗・古今などをあきらかにしたもの。

つい ツヒ [1] 【終・竟】
■一■ (名)
(1)つまるところ。最後。はて。「―のすみか」「―のたのみ所/源氏(帚木)」
(2)命の終わり。死ぬこと。「―の煙」
→ついに
■二■ (副)
「ついぞ(終)」に同じ。「先方でも,―音信をしないもんですから/婦系図(鏡花)」

竟に

ついに ツヒ― [1] 【終に・遂に・竟に】 (副)
(1)長い時間の過ぎたのちに,その状態に達するさま。様々の過程を経て実現したさま。とうとう。「―約束の日が来た」「幼時からの夢が―実現した」「株価は―大台を割った」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)その状態のままで終わるさま。ある時点まで,ずっと。一度も。いまだかつて。ついぞ。「―帰って来なかった」「一別以来―会うことはなかった」
(3)最後に。終わりに。「泣く泣く,―おはすべき住みかどもに皆おのおの移ろひ給ひにしに/源氏(匂宮)」

竟宴

きょうえん キヤウ― [0] 【竟宴】
〔竟(オワリ)に催す宴会の意〕
(1)宮中で日本書紀や漢籍などの講義,勅撰和歌集の撰述が終わったときなどに,宴を設け諸臣にその書にちなむ詩歌を詠ませ,禄(ロク)を与えるもの。
(2)祭事・神事が終わってそのあとで行われる宴会。

竟日

きょうじつ キヤウ― [0] 【竟日】
〔「竟」は終わる意〕
一日中。終日。「―柳北の『日誌』を写す/日乗(荷風)」

竟陵派

きょうりょうは キヤウリヨウ― 【竟陵派】
中国,明末の詩派の一。湖北省竟陵の鍾惺(シヨウセイ)と譚元春(タンゲンシユン)の両者が公安派に対抗して自由な作詩を主張し,難解な詩を作った。その詩体を鍾譚体という。

しょう シヤウ [1] 【章】
(1)文・楽曲などの大きなひとまとまり。段落・節などより大きい。「三つの―から成る」
(2)ひとまとまりの文や詩。「筆を下せば―と成り/懐風藻」
(3)印(シルシ)。記章。「校―」「部員の―」
(4)勲章・褒章など。「―と綬(ジユ)」
(5)印(イン)。印章。判。「協会会長の―」
(6)〔仏〕 経典の教義を注釈・解説したもの。
(7)中国の文体の一。上奏文の様式。
(8)古代中国の暦法で,19年のメトン周期のこと。
→メトン周期

しょう【章】
a chapter;→英和
[記章]a sign;→英和
a mark;→英和
a badge.→英和

章動

しょうどう シヤウ― [0] 【章動】
太陽および月の引力によって起こる地球の自転軸の空間に対する運動のうち,歳差運動以外の周期的な成分。

章句

しょうく シヤウ― [1] 【章句】
文章の大きな切れ目と小さなまとまり。文章の章と句。

章台

しょうだい シヤウ― [0] 【章台】
(1)中国,長安の西南隅にあった楼台。また,その台のある宮殿。
(2)〔(1)の下に花柳街があり,繁華街であったところから〕
にぎやかな街。遊郭。

章学誠

しょうがくせい シヤウ― 【章学誠】
(1738-1801) 中国,清中期の学者。字は実斎。独特の史学理論を展開し,地方志にも独自の識見を示した。著「文史通義」「校讐通義(コウシユウツウギ)」など。

章段

しょうだん シヤウ― [0] 【章段】
(物語などの)文章の段落。

章炳麟

しょうへいりん シヤウ― 【章炳麟】
(1868-1936) 中国,清末・民国初期の学者・政治家。字(アザナ)は枚叔(バイシユク),号は太炎。伝統学術を再評価して,民族意識を鼓吹し,民族主義革命を主張,辛亥(シンガイ)革命に大きな影響を与えた。孫文・黄興とともに革命の三尊と呼ばれる。清朝考証学最後の大家。著「章氏叢書(ソウシヨ)」「国学概論」など。チャン=ピンリン。

章疏

しょうしょ シヤウ― [1] 【章疏】
章と疏。仏典の注釈書。

章票

しょうひょう シヤウヘウ [0] 【章票】
しるし。標識。

章程

しょうてい シヤウ― [0] 【章程】
規則を集めて文章にしたもの。きまり。

章立て

しょうだて シヤウ― [0] 【章立て】
文章を構成する章の立て方や並べ方。「論文の―」

章章

しょうしょう シヤウシヤウ [0] 【章章・彰彰】 (形動タリ)
明白なさま。「善悪報応因果覿面(テキメン)の天理―として/読本・双蝶記」

章節

しょうせつ シヤウ― [0] 【章節】
文章の章や節の句切り。「全体を五つの―に区切る」

章草

しょうそう シヤウサウ [0] 【章草】
漢代に行われた書体の一。隷書を略したもので,草書への過渡的な書体。後漢の章帝がその書体を称賛したことからの称というが,諸説ある。
章草[図]

章魚

たこ [1] 【蛸・章魚・鮹】
(1)頭足綱八腕目の軟体動物の総称。丸い頭状の胴に吸盤のある八本の腕が付き,その付け根に口がある。頭状の部分は実際は胴体で,内臓や鰓(エラ)がはいっており,本当の頭にあたる部分は腕の付け根,口の上部に位置し,脳や目がある。体色は周囲の環境によって変化する。イカと同様,外敵に襲われたりすると口状の漏斗から墨を吐き出す。すべて海産。日本や南欧の一部では食用にするが,西欧では悪魔の魚といって食用にしない。マダコ・ミズダコ・イイダコなどが含まれる。
(2)「蛸突(タコツ)き」に同じ。
(3)〔頭の様子から〕
坊主をさげすんでいう語。「水船で―ののたくる御難病/柳多留 68」

竣功

しゅんこう [0] 【竣工・竣功】 (名)スル
工事が完成すること。落成。
⇔起工
「本社ビルが―する」「―式」

竣功[工]

しゅんこう【竣功[工]】
completion.〜する be completed.

竣工

しゅんこう [0] 【竣工・竣功】 (名)スル
工事が完成すること。落成。
⇔起工
「本社ビルが―する」「―式」

竣成

しゅんせい [0] 【竣成】 (名)スル
建造物ができあがること。竣工。落成。「艦隊の修理を―し/此一戦(広徳)」

わっぱ [1][0] 【童】
〔「わらわ(童)」の転〕
(1)子供。「傘を…地上に廻して来る―もあれば/田舎教師(花袋)」
(2)子供や男性をののしっていう語。「小―」「音に聞く不敵の―よな/浄瑠璃・関八州繋馬」
(3)年少の奉公人。「能登殿ノ―菊王トユウモノ/天草本平家 4」

わらべ [1] 【童】
〔「わらわべ」の転じた「わらんべ」の撥音「ん」の無表記〕
(1)子供。小さい子。「里の―」
(2)子供の召し使い。わらわべ。

わらし 【童】
子供。わらべ。主に東北地方でいう。「座敷―」

わらわ ワラハ [1] 【童】
(1)三歳くらいから元服前の子供。童児。「老人(オイヒト)も女(オミナ)―も/万葉 4094」
(2)子供の髪形の一。束ねないで垂らしたもの。「解き乱り―になしみ/万葉 3791」
(3)貴族の家や寺社などで,雑事に使われた子供。「―の法師にならんとする名残りとて/徒然 53」
(4)「五節(ゴセチ)の童女(ワラワ)」に同じ。「大嘗会の御禊に物見ける所に―の侍りけるを見て/拾遺(恋一詞)」

わらんべ 【童】
〔「わらわべ」の転〕
子供。また,元服をしない,童形のままの者。「是こそ京―のよぶなる上総の悪七兵衛景清よ/平家 11」

童ぐ

わらわ・ぐ ワラハグ 【童ぐ】 (動ガ下二)
子供らしく振る舞う。「ちひさきは,―・げてよろこびはしるに/源氏(朝顔)」

童体

どうたい [0] 【童体】
子供の姿・形。

童僕

どうぼく [0] 【童僕・僮僕】
召し使いの少年。

童友達

わらわともだち ワラハ― 【童友達】
おさなともだち。「はやくより―に侍りける人の/新古今(雑上詞)」

童名

わらわな ワラハ― 【童名】
元服以前の名。子供のときの名。幼名。「―はまちをさの君と聞えしは/栄花(月の宴)」

童名

わらべな [3] 【童名】
元服以前の名。幼名。わらわ名。

童坊

どうぼう [0] 【童坊】
室町時代,将軍のそば近くにいて諸芸能をつとめた者。同朋衆の前身といわれる。

童女

わらわめ ワラハ― 【童女】
少女。めのわらわ。「ある所の―,五節見に南殿にさぶらひて/後撰(雑二詞)」

童女

どうじょ [1] 【童女】
幼い女の子。どうにょ。

童女

どうにょ [1] 【童女】
「どうじょ(童女)」に同じ。

童姿

わらわすがた ワラハ― 【童姿】
(1)元服前の,髪を垂らしている姿。わらべすがた。「この君の御―,いと変へま憂く思せど/源氏(桐壺)」
(2)子供の姿。子供時代の姿。

童子

どうじ [1] 【童子】
(1)子供。
(2)召し使いの少年。特に貴人につき従って身の回りの世話などをする童形の者。
(3)〔仏〕
〔梵 Kumāra〕

 (ア)寺にいて,八歳以上二〇歳未満で,剃髪得度せず,仏典学習のかたわら種々の雑務を行う者。
 (イ)
〔仏を法王というのに対してその王子の意で〕
菩薩の別名。
 (ウ)仏・菩薩などに従って雑役をつとめるもの。不動明王に従う矜羯羅(コンガラ)・制吒迦(セイタカ)など。
(4)能面の一。童顔の神仙をあらわす男面。
童子(4)[図]

童子問

どうじもん 【童子問】
儒書。三巻。伊藤仁斎著。1707年刊。童子が師に問いそれに答える体裁で,自らの思想を平易に説いたもの。

童子教

どうじきょう 【童子教】
教訓書。一巻。僧安然の著かといわれるが未詳。1377年の写本がある。仏教思想や儒教思想による五言の漢文三二〇句を収める。鎌倉末期より流行,江戸時代には寺子屋の教科書に用いられた。

童子格子

どうじごうし [4] 【童子格子】
〔「童子」は酒呑童子の意〕
(1)子持ちの太い格子縞。酒呑童子の着物の柄からという。
(2)〔鼻の下を童子格子(1)を描けるほど広くしている意から〕
少しおめでたい,女性に甘い人物。

童子経法

どうじきょうほう [4] 【童子経法】
密教で,金剛童子を本尊として,子供の病気や災厄を除き,また安産のために祈祷(キトウ)する修法。

童子訓

どうじくん 【童子訓】
教訓書。五巻。貝原益軒著。1710年刊。児童教育に関する意見を,儒教主義に基づいて実践的に述べたもの。和俗童子訓。益軒十訓の一。

童孫王

わらわそんおう ワラハ―ワウ 【童孫王】
天皇の孫にあたる童子。「兵部卿の宮の―/源氏(若菜下)」

童巫女

わらわみこ ワラハ― 【童巫女】
巫(カンナギ)をつとめる少女。「陸奥よりはるばるのぼりたりける―/平家 1」

童幼

どうよう [0] 【童幼】
幼い者。子供。幼児。

童形

どうぎょう [0] 【童形】
結髪していない子供。また,その姿。稚児姿。

童心

わらべごころ [4] 【童心】
「わらわごころ(童心)」に同じ。

童心

どうしん [0] 【童心】
子供の心。また,子供のような純真な心。「―にかえる」

童心

わらわごころ ワラハ― 【童心】
子供の気持ち。子供心。わらべごころ。どうしん。「なほ―のうせぬにやあらむ/源氏(若菜上)」

童心を傷つける

どうしん【童心を傷つける】
disillusion the child.→英和
〜にかえる become a child again.

童曲

どうきょく [0] 【童曲】
児童の演奏または鑑賞を目的として作曲された曲。箏曲家鈴木鼓村の創始・命名。宮城道雄が継承。

童歌

わらべうた【童歌】
a children's song;a nursery rhyme.

童歌

わらべうた [3] 【童歌】
古くから子供たちの間で歌われてきた歌。また,子供に歌ってきかせる歌。

童殿上

わらわてんじょう ワラハ―ジヤウ 【童殿上】
平安時代以降,宮中の作法の見習いのため,公卿の子弟が,元服以前に昇殿を許されて奉仕すること。また,その子供。殿上わらわ。「兄(シヨウト)の―する,常にこの君に参り仕うまつるを/源氏(乙女)」

童気

わらべぎ [3] 【童気】
子供らしい気持ち。子供心。

童男

おぐな ヲ― 【童男】
男の子。おのわらわ。「またの名は日本(ヤマト)―/日本書紀(景行訓注)」

童男

どうなん [0] 【童男】
男の子供。男のわらわ。[日葡]

童画

どうが [0] 【童画】
(1)子供の描いた絵。児童画。
(2)子供のための絵画。

童舞

どうぶ [1][0] 【童舞】
舞楽のうち児童によって舞われるもの。わらわまい。わらべまい。

童舞

わらわまい ワラハマヒ [0] 【童舞】
子供の舞う舞。特に,法会(ホウエ)などの稚児の舞。ちごまい。

童蒙

どうもう [0] 【童蒙】
幼くて物の道理のわからない者。子ども。「世の―に媚(コブ)ればとて/小説神髄(逍遥)」

童蒙頌韻

どうもうしょういん 【童蒙頌韻】
韻書。三善為康著。1109年成立。平声の文字を韻別にまとめ四字ずつの句にし,音訓を施し,暗誦に便利なようにしたもの。

童装束

わらわそうぞく ワラハサウ― 【童装束】
公家や武家の童児の装束。細長・水干・汗衫(カザミ)など。のちには,童束帯・童直衣をもいう。

童装束

わらわしょうぞく ワラハシヤウ― 【童装束】
わらわそうぞく(童装束)。

童言葉

わらべことば [4] 【童言葉】
天然現象や花・鳥・虫などについて唱える子供の言葉。古くから伝承されているものが多い。「蛙がなくからかあえろ」「夕焼け小焼けあした天気になあれ」など。

童詩

どうし [0] 【童詩】
(1)子供のための詩。
(2)子供の作った詩。児童詩。

童話

どうわ【童話】
a fairy[nursery]tale;a children's[juvenile]story (子供向け).童話劇 a juvenile play.童話作家 a children's[juvenile]story writer.

童話

どうわ [0] 【童話】
子供のために作られた話。古くから伝えられたおとぎ話や寓話(グウワ)などのほか,創作された物語があり,日本では巌谷小波(イワヤサザナミ)の「こがね丸」(1891年)が近代童話の初めとされる。

童話劇

どうわげき [3] 【童話劇】
童話的な素材をもとに脚色もしくは創作した劇。メーテルリンクの「青い鳥」,バリーの「ピーター=パン」など。

童謡

わざうた 【童謡・謡歌】
古代,政治上の風刺や社会的事件を予言した流行歌。上代歌謡の一種で,日本書紀の「皇極紀」「斉明紀」などに見られる。

童謡

どうよう【童謡】
a children's[nursery]song.童謡集 nursery rhymes.

童謡

どうよう [0] 【童謡】
(1)子供のために作られた歌謡・詩。近代童謡は大正中期から「赤い鳥」を中心として発展した。
(2)民間に伝承されてきたわらべ唄。子守唄や遊びの時に唄う唄など。
(3)子供が作った歌や詩。

童貞

どうてい【童貞】
<He is> a virgin.→英和
〜を守る(破る) keep (lose) one's chastity[virginity].

童貞

どうてい [0] 【童貞】
(1)男性が,まだ女性と肉体的交渉の経験をもっていないこと。また,その男性。「―を失う」
(2)カトリック教会における修道女。

童貞生殖

どうていせいしょく [5] 【童貞生殖】
単為生殖の一。植物の雄性配偶子が単独に細胞分裂して発達し,胚を形成する現象。マツヨイグサ属・ツツジ属などの種間雑種で見られる。

童賺し

わらべすかし 【童賺し】
子供だまし。わらべたらし。「―の土産物三銭五銭の商ひに/浄瑠璃・反魂香」

童車

わらわぐるま ワラハ― 【童車】
五節(ゴセチ)の童女(ワラワ)の乗る牛車(ギツシヤ)。

童部

わらわべ ワラハ― 【童部】
(1)子供たち。子供。「馬牛飼ふ―この声を聞きて/今昔 15」
(2)貴人の家や寺社に仕えている子供たち。また,童形のままで仕えている召し使い。「これは―の供養じて侍る初穂なり/源氏(早蕨)」
(3)子供のような妻。自分の妻をへりくだっていう。「かの大将の九にあたる娘は頼明が―にてなむ侍る/宇津保(嵯峨院)」
(4)元服もしない下々の者。「博打(バクチ),京―数しらず集りて/宇津保(藤原君)」

童顔

どうがん【童顔】
a boyish face.〜の boyish-looking.

童顔

どうがん [0] 【童顔】
子供の顔。また,子供っぽさのある顔。

童髪

わらわがみ ワラハ― 【童髪】
「わらわ{(2)}」に同じ。

竦み

すくみ [0] 【竦み】
体がすくむこと。「三(サン)―」「どろどろにて成平―になる/歌舞伎・名歌徳」

竦み上がる

すくみあが・る [5] 【竦み上(が)る】 (動ラ五[四])
恐ろしさで体が動かなくなる。おじけづいてちぢみあがる。「頭の先まで―・り,起(タチ)も成らず/鉄仮面(涙香)」

竦み上る

すくみあが・る [5] 【竦み上(が)る】 (動ラ五[四])
恐ろしさで体が動かなくなる。おじけづいてちぢみあがる。「頭の先まで―・り,起(タチ)も成らず/鉄仮面(涙香)」

竦む

すくむ【竦む】
cower;→英和
be cramped (足が).

竦む

すく・む [0][2] 【竦む】
■一■ (動マ五[四])
(1)恐ろしさや緊張のあまり,体がこわばって動かなくなる。「足が―・む」
(2)体をちぢめて,小さくなる。「恥ずかしさに身が―・む思い」
(3)物がちぢんで固くなる。「―・みたる衣どもおしやり,厚ごえたる着かさねて/紫式部日記」
(4)窮屈にする。かたくなである。「おとどの御おきて,あまり―・みて/源氏(藤裏葉)」
■二■ (動マ下二)
⇒すくめる

竦める

すくめる【竦める】
duck <one's head> ;→英和
shrug <one's shoulders> .→英和

竦める

すく・める [0][3] 【竦める】 (動マ下一)[文]マ下二 すく・む
(1)体をちぢまらせる。「首を―・める」「肩を―・める」
(2)萎縮させる。「さるまじきどちの女文に,なかば過ぎて書き―・めたる/源氏(帚木)」

竦る

すくば・る 【竦る】 (動ラ四)
「すくまる」に同じ。「起きればつかへる寝れば―・る/浄瑠璃・夏祭」

竦る

すくま・る [0][3] 【竦る】 (動ラ五[四])
体がこわばって動かなくなる。すくむ。「恐れたる風情にて牀几(シヨウギ)の端に―・りつ/金色夜叉(紅葉)」「立ち帰り―・りてこそ/宇津保(国譲上)」

竦動

しょうどう [0] 【竦動】 (名)スル
かしこまること。また,身がすくみ,恐れを感じること。「吾一生の命運を思ふ時は心魂の―するを覚ゆ/欺かざるの記(独歩)」

竦然

しょうぜん [0] 【悚然・竦然】 (ト|タル)[文]形動タリ
恐れて立ちすくむさま。こわがるさま。慄然(リツゼン)。「―として戦慄(センリツ)するの外なし/福翁百話(諭吉)」

たて [1] 【縦・竪・経】
(1)(水平に対して)上下の方向。垂直の方向。また,その長さ。「―に線を引く」「―長」
(2)(左右に対して)前後への方向。また,その長さ。「―に並ぶ」
(3)(比喩的に)同僚との関係ではなく,上司と部下との関係。「―の人間関係」
(4)南北の方向。また,その距離。
(5)「経(タテ)糸」に同じ。「―もなく緯(ヌキ)も定めず娘子(オトメ)らが織るもみち葉に霜な降りそね/万葉 1512」
⇔横

竪やの字

たてやのじ [4] 【竪やの字】
少女の帯の結び方。肩から斜めに背にかけて「や」の字の形に結ぶもの。寛政年間(1789-1801),俳優二代目瀬川路考の創始という。

竪句

たてく [2] 【立(て)句・竪句】
俳諧で,連句における発句(ホツク)。単独の発句(=俳句)と区別するための呼び方。

竪坑

たてこう [0] 【竪坑・縦坑・立て坑】
地表から垂直または垂直に近い傾斜で掘り下げた坑道。通路や通風に使用。

竪堀

たてぼり [0] 【竪堀】
山城で,自然地形の斜面に上下方向に設けた堀。多くは攻城軍が斜面を横に移動しにくくするために設ける。
⇔横堀

竪子

たてご [0] 【竪子】
格子や障子の縦の組子(クミコ)。

竪座

たてざ [0] 【竪座】
囲炉裏端(イロリバタ)の敷物を,正面に向かって縦に敷く座。客座。流れ座。婿座。寄座(ヨリザ)。
⇔横座

竪文

たてぶみ [2] 【立(て)文・竪文】
(1)折らずに全紙そのままを横長に用いて書いた書状。立て紙を用いて書いた書状。
(2)書状を礼紙で包んだ上を別の紙で細長く包み,上下の余った部分を筋交いに折ったのち,さらに裏側へ折ったもの。ひねりぶみ。
立て文(2)[図]

竪杵

たてぎね [0] 【竪杵】
中央部で握ることができるようなくびれをもつ杵。手で持って上下に搗(ツ)く。脱穀・米搗(ツ)きなどに用いる。
⇔横杵

竪框

たてがまち [3] 【竪框】
戸・襖(フスマ)・障子などの建具の両端にある竪の框。

竪桟

たてざん [0] 【竪桟・縦桟】
建具の縦方向に組まれている桟。

竪樋

たてどい [2] 【竪樋・縦樋】
(1)軒から地面までの,垂直の雨樋。
(2)溜め池の埋め樋に竪に仕込み,用水の調整に用いる尺八形の樋。三,四寸ほどの穴を数か所に開け,水の増減によって穴栓を上下に抜きさしする。

竪機

たてばた [0] 【竪機】
たて糸を垂直にかける形式の機。敷物や絨緞を織るのに使われる。

竪物

たてもの [0] 【竪物】
竪表具にした軸物。

竪猿

たてさる [0] 【竪猿】
雨戸などに取り付けた戸締まりのための猿で,上下に動かして止めるもの。
→横猿

竪琴

たてごと【竪琴】
a harp.→英和

竪琴

たてごと [2][0] 【竪琴】
(1)ハープ・リラのように弦をたてにして指で掻き鳴らす楽器。楽器の分類としては,似たような構造の寝かせて奏するものも含む。
(2)ハープのこと。

竪瓦

たてがわら [3] 【竪瓦】
壁を張るのに用いる平たい瓦。はりがわら。

竪穴

たてあな [0] 【竪穴・縦穴】
たてに掘った穴。地面から下に向けて掘った穴。
⇔横穴

竪穴住居

たてあなじゅうきょ [5] 【竪穴住居】
縄文・弥生・古墳時代に広く行われた住居形式。地面を数十センチメートル掘りくぼめ,屋根をかけたもの。

竪穴式石室

たてあなしきせきしつ [0] 【竪穴式石室】
古墳の頂上部に四壁に石を積み上げた竪穴を造り,上から棺を納め石材で天井を覆う形態の石室。古墳時代前期に多い。

竪立

じゅりつ [0] 【豎立・竪立】 (名)スル
まっすぐに立つこと。また,しっかりと定めること。「自から―するの志発生せずして,嬗嫚(タンマン)遊惰に至りやすし/西国立志編(正直)」

竪笛

たてぶえ [0][2] 【縦笛・竪笛】
(1)縦にして吹く笛。篳篥(ヒチリキ)・尺八・クラリネット・オーボエなど。
⇔横笛
(2)特に,リコーダーのこと。

竪紙

たてがみ [2] 【立(て)紙・竪紙】
古文書における用紙の形状。折り紙・切り紙などに対して横長の全紙をそのまま用いた正式のもの。

竪絽

たてろ [2][0] 【竪絽】
縦の方向に透き目が表れるように織った絽織り。夏物の羽織地などに用いる。

竪縞

たてじま [0] 【縦縞・竪縞】
縦方向の縞模様。
⇔横縞

竪繁

たてしげ [0] 【縦繁・竪繁】
障子や格子の竪桟(タテザン)を通常より狭く組んだもの。

竪義

りゅうぎ リフ― [1] 【竪義・立義】
〔仏〕 興福寺・薬師寺・法隆寺などで行われた学僧の試験。探題が出題し,問者の問う論題に対し,答えること。また,その人。

竪者

りゅうしゃ リフ― [1] 【竪者・立者】
⇒りっしゃ(竪者)

竪者

りっしゃ [1] 【竪者・立者】
〔仏〕
〔「竪」は「豎(ジユ)」の俗字。慣用的に「りゅう」「りつ」と読む〕
(1)問答形式の法会である竪義(リユウギ)において,解答者のこと。
→竪義
(2)因明(インミヨウ)で,ある命題を主張する人。

竪蔀

たてじとみ [3] 【立て蔀・竪蔀】
寝殿造りで,庭先や出入り口に置き,目隠しとして用いる衝立型の蔀。普通の蔀が横長に用いられるのに対して縦長に立て並べて用いられる。
立て蔀[図]

竪表具

たてひょうぐ [3] 【竪表具】
書画などを裂(キレ)や紙を貼り合わせた表具を使って縦長の軸物に表装すること。

竪褄

たてづま [0][2] 【立て褄・竪褄】
「襟下(エリシタ)」に同じ。

竪襟

たてえり [0][2] 【立(て)襟・竪襟】
道行きコートや被布の前身頃に縫いつけた衽(オクミ)のような布。

竪詠草

たてえいそう [3] 【竪詠草】
和歌詠草の書式の一。懐紙を二つに折ったのを,さらに五つに内へ折り,初めの行に記名,次行に歌題,第三行に上の句,第四行に下の句を書く。
⇔横詠草

竪野焼

たてのやき [0] 【竪野焼】
薩摩焼の一。朝鮮の陶工金海(和名星山仲次)が鹿児島城下の宇都で創始。のち竪野に移った。白薩摩による錦手(ニシキデ),染付(ソメツケ),黒薩摩による三島写しなどの茶陶や日用雑器を焼く。1842年閉窯。

竭尽

けつじん [0] 【竭尽】 (名)スル
尽きること。すべてを使いきること。「内部の勢力を―し/真善美日本人(雪嶺)」

は [1] 【端】
(1)物のはし。はた。また,へりの部分。ふち。「山の―」「口の―にのぼる」
(2)はんぱであること。はした。「―数」「―ダケマケル/ヘボン(三版)」

はた [0] 【側・端・傍】
(1)物のふち。へり。「池の―」「道の―」
(2)(その人の)周囲。わき。そば。かたわら。「―の見る目」「―がうるさい」

はな 【端】
〔「はな(鼻)」と同源〕
■一■ [1] (名)
(1)物事の最初。「―からやり直す」「―からわかっていた」
(2)物の突き出た先の部分。先端。はし。「突堤の―に舟をつける」
■二■ (接尾)
物事を始めた時。やり始めの時。多く連濁して「…ばな」の形で用いられる。「寝入り―」「出―」

はし【端】
[末端]an end;→英和
a tip;→英和
[縁]the edge;→英和
a corner;→英和
[一片]a scrap;→英和
a piece.→英和
〜から〜まで from end to end.

はし [0] 【端】
〔「はじ」とも〕
(1)真ん中から最も遠いあたり。へり。ふち。「道の―に寄って車をよける」「ノートの―に書く」
(2)細長い物の先の方。「ひもの両―」「―から―まで百メートルある」
(3)切り離した部分。「木の―」「―ぎれ」
(4)物事の重要でない一部分。「言葉の―をとらえる」
(5)物事の起こるはじめ。端緒。「物思ふことの―にぞありける/千載(恋四)」
(6)間。あわい。「行く鳥の争ふ―に/万葉 199」
(7)家の外の方。「こなたは,あらはにや侍らむ。今日しも,―におはしましけるかな/源氏(若紫)」
(8)中途半端。どっちつかず。「―にわが身はなりぬべらなり/古今(雑下)」
(9)文書のはじめ。「奥より―へよみ,―より奥へ読みけれども/平家 3」
(10)「端女郎(ハシジヨロウ)」の略。

へち [2] 【辺・端】
(1)はずれ。ふち。
(2)(釣りで)川や湖沼などのへり。また,堤防などの波打ち際。「―をねらう」

はじ [0] 【端】
⇒はし(端)

たん [1] 【端】
(1)物事のはじまり。きっかけ。いとぐち。
(2)「反(タン){(2)}」に同じ。

はな【端】
(1) ⇒初め.
(2)[末端]the end;→英和
the edge (縁).→英和

つま [2] 【端・妻】
(1)もののはし。特に,建物の端。建物の側面や棟の方向に直交する面。
⇔平(ヒラ)
(2)切妻や入母屋(イリモヤ)造りの屋根の側面の三角形の壁面のこと。
(3)いとぐち。てがかり。端緒。「ながらへての身のなげきは増さる―とこそならめ/寝覚 3」

へた 【端・辺】
はし。へり。また,波うちぎわ。「近江の海―は人知る沖つ波君をおきては知る人もなし/万葉 3027」

はした【端】
[数]a fraction;→英和
an odd sum;[断片]a fragment.→英和
〜を切り捨てる omit[ignore]fractions.〜が出る leave a fraction.〜の odd.→英和
‖端金 a small sum (of money).

端くれ

はしくれ [0] 【端くれ】
(1)木材などの端を切ったもの。また,もののごくわずかの部分。
(2)とるに足りない者ではあるが,一応その集団に属していること。へりくだって,または多少の誇りを含めて用いられる。「これでもプロの―です」

端た

はした [0] 【端た】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)ある単位以下の数量。また,数がはんぱであること。端数。「―を切り捨てる」
(2)はした金。「何故また急に其様(ソンナ)―月給を欲しがる?/社会百面相(魯庵)」
(3)どっちつかずであること。中途半端で引っ込みがつかないこと。また,そのさま。「御子は立つも―,居るも―にてゐ給へり/竹取」
(4)数の不足している・こと(さま)。「―なるかも/播磨風土記」
■二■ (名)
雑役に使われる身分の低い女性。はしため。「叱りとばさるる―の身つらや/大つごもり(一葉)」

端た女

はしため [0] 【端た女】
〔「婢女」とも書く〕
召し使いの女。下女。

端た物

はしたもの [0] 【端た物】
数のそろってないもの。はんぱもの。

端た色

はしたいろ [0] 【端た色】
(1)襲(カサネ)の色目の名。表・裏ともに薄紫。
(2)織り色の名。経緯(タテヨコ)ともに薄紫。四季通用。
(3)染め色で,薄めの色のこと。

端た金

はしたがね [0] 【端た金】
わずかの金銭。はした銭。

端っこ

はしっこ [0] 【端っこ】
〔「はじっこ」とも〕
「端(ハシ)」に同じ。「―にちょこんとすわる」

端っぽ

はしっぽ [0] 【端っぽ】
「端(ハシ)」に同じ。「縄の―をもってふりまわす」

端ない

はしたない【端ない】
mean (下品な);→英和
ill-mannered (不作法な).

端なくも

はしなくも【端なくも】
by chance;unexpectedly.→英和
〜…する happen to do.

端を発する

たん【端を発する】
originate in[from];start[arise]from.

端ミシン

はしミシン [3] 【端―】
裁ち目を裏側に細く折り,折り山の際にかけたステッチ。

端作り

はしづくり [3] 【端作り】
題や要約,注記など文章の冒頭に一つ書きに書かれたもの。和歌・連歌・俳諧では,懐紙初折表の冒頭に書く。端書き。

端倪

たんげい [0] 【端倪】 (名)スル
〔「荘子(大宗師)」より。「端」はいとぐち,「倪」は田のはしの意〕
(1)事の始めと終わり。
(2)〔韓愈「送高閑上人序」〕
推測すること。おしはかること。「―すべからざる事態」

端切らず

はしきらず [3] 【端切らず】
漉(ス)いたままで,はしを切らずにまだ耳のついている和紙。

端切れ

はしきれ [0] 【端切れ】
ちぎれた,小さな部分。きれはし。

端切れ

はぎれ [0] 【端切れ】
着物などを裁った,残りの布。一着分にみたない,小さな布。

端午

たんご [1] 【端午】
〔「端」は初めの意,「午」は「五」に通じ,「五月初めの五日」の意〕
五節句の一。五月五日の節句。古くショウブ・ヨモギを軒に挿して邪気を払う風があったが,江戸時代以後,男子の節句とされ,武家で甲冑(カツチユウ)・幟(ノボリ)を飾ったのにならい町人も武者人形などを飾り,鯉幟(コイノボリ)を立てるようになった。粽(チマキ)・柏餅(カシワモチ)を食べ菖蒲湯(シヨウブユ)をたてたりする。現在は「こどもの日」として国民の祝日の一。端午の節句。端午の節(セチ)。あやめの節句。菖蒲(シヨウブ)の節句。重五(チヨウゴ)。端陽。[季]夏。《深草のゆかりの宿の―かな/飯田蛇笏》

端午の節句

たんご【端午の節句】
the Boys' Festival.

端午の節句

たんごのせっく [1] 【端午の節句】
「端午(タンゴ)」に同じ。

端厳

たんげん [0] 【端厳】 (名・形動)[文]ナリ
きちんと整っていて,威厳のある・こと(さま)。たんごん。「座につきたる十郎の如何(イカ)に―なる姿ぞ/うらおもて(眉山)」

端厳

たんごん [0] 【端厳】 (名・形動)[文]ナリ
「たんげん(端厳)」に同じ。

端反り

はぞり [0][3] 【端反り】
⇒はたぞり(端反)

端反り

はたぞり [0] 【端反り】
茶碗・鉢など,器物の縁が外に反っている形。はぞり。

端取

つまどり [0][4] 【褄取(り)・端取(り)】
(1)衣服の褄を手で持ち上げること。
(2)相撲の決まり手の一。相手を泳がせて後ろに回り込み,足首を取って前にはわす技。
(3)「褄取縅(オドシ)」の略。

端取り

つまどり [0][4] 【褄取(り)・端取(り)】
(1)衣服の褄を手で持ち上げること。
(2)相撲の決まり手の一。相手を泳がせて後ろに回り込み,足首を取って前にはわす技。
(3)「褄取縅(オドシ)」の略。

端取る

つまど・る [3] 【褄取る・端取る】 (動ラ五[四])
(1)着物の褄を手にとってひきずらないようにする。[ヘボン]
(2)鎧(ヨロイ)の袖や,草摺(クサズリ)の端を別の色を用いて縅(オド)す。「洗ひ皮の鎧の―・りたるに,竜頭の甲の緒をしめ/太平記 32」

端唄

はうた【端唄】
a hauta;a ditty.→英和

端唄

はうた [0] 【端唄・端歌】
〔雑多な歌の意〕
(1)三味線音楽の一種目。江戸中期・末期に江戸市中で大流行した通俗的な小歌曲を源流とする。明治以後は,主に花柳界の酒席の座興として盛行し,レコード・ラジオによって一般大衆にも広まった。うた沢と小唄{(2)(3)}はここからの分派である。江戸端唄。《端唄》
(2)地歌の曲種の一。上方のはやり歌(端歌)や芝居歌などの様式を摂取した歌物。曲風は多様。十八世紀中に多数作曲され,現行の地歌や曲目の大半を占めている。上方端歌。《端歌》
(3)江戸後期の流行歌謡類の総称。
→小歌(2)

端坐

たんざ [1] 【端座・端坐】 (名)スル
行儀正しくきちんとすわること。正座。「―して謡をならう」

端城

はじろ [0] 【端城】
本城の外に設けた支城の一種。枝城。

端場

はば [0] 【端場】
(1)浄瑠璃の一段を,口・中・切に分けたときの,口・中の部分。一段の発端をなし,格の低い太夫が受け持つ。
(2)歌舞伎狂言中,あまり重要でない場面。

端境期

はざかいき【端境期】
the off season.

端境期

はざかいき ハザカヒ― [3] 【端境期】
前年産の米に代わって新米が出回る前の頃。九,一〇月頃。また,一般に農産物や商品の新旧交替期で,品薄になる時期。

端女郎

はしじょろう 【端女郎】
江戸時代,最下級の遊女。局女郎。見世女郎。「残らず―の仕業なり/浮世草子・諸艶大鑑 8」

端子

たんし【端子】
a terminal (電気の).→英和

端子

たんし [1] 【端子】
電気機器の電流の出入り口に付ける外部との連絡のための金具。ターミナル。

端尺

はじゃく [0] 【端尺】
一反に満たない長さの和服地。帯・袋物などに用いる。端切れ。余り切れ。

端居

はしい [0] 【端居】 (名)スル
家の端近くに出て座っていること。特に夏,涼をとるため縁先などに出ること。[季]夏。「二階の縁端(サキ)に―しながら/浮雲(四迷)」

端山

はやま [0] 【端山】
(奥山・深山(ミヤマ)に対して)人里に近い山。外山(トヤマ)。「―にかかる月」

端座

たんざ [1] 【端座・端坐】 (名)スル
行儀正しくきちんとすわること。正座。「―して謡をならう」

端張る

はたば・る 【端張る】 (動ラ四)
(1)幅が広くなる。大きくなる。「太くたくましきこたへ馬の―・りたる逸物なり/盛衰記 36」
(2)威張る。「執権の威を―・り/浄瑠璃・花飾」

端役

はやく [0] 【端役】
芝居などで,主要でない役。また,一般に重要でない役目。また,それをする人。
⇔大役

端役

はやく【端役】
a minor part (役者の).

端手

はで [2] 【破手・端手】
(本格を破る,外れる手,の意)「破手組」に同じ。
⇔本手

端手組

はでぐみ [0] 【破手組・端手組】
三味線組歌の分類の一。本手組(最古の曲種)に対して,新しい曲風で作られた「待つにござれ」ほかの曲の総称。作曲者としては虎沢・柳川両検校(ケンギヨウ)の名が伝えられる。
⇔本手組

端折

つまおり [0] 【端折(り)・爪折(り)】
(1)つまおること。また,そのもの。
(2)「端折り傘」「端折り笠」の略。

端折

はしおり [0] 【端折(り)】
「はしょり(端折)」に同じ。

端折り

つまおり [0] 【端折(り)・爪折(り)】
(1)つまおること。また,そのもの。
(2)「端折り傘」「端折り笠」の略。

端折り

はしょり [0] 【端折り】
裾をはしょること。はしおり。「尻―」

端折り

はしおり [0] 【端折(り)】
「はしょり(端折)」に同じ。

端折り傘

つまおりがさ [5] 【端折(り)傘】
骨の下端が内へ曲がっている長柄の傘。公家・僧侶・武家などの用いたもの。端折り立傘。端折り。
端折り傘[図]

端折り笠

つまおりがさ [5] 【端折り笠】
端を下へ折り曲げた菅笠。端折り。

端折る

つまお・る [3] 【端折る・爪折る】 (動ラ五[四])
(1)はしを折り曲げる。はしょる。
(2)指先で折る。「桜が枝を―・りて/浄瑠璃・十二段長生島台」

端折る

はしょる【端折る】
tuck up (裾などを);cut out (省く);cut short (短縮する).

端折る

はしょ・る [0][2] 【端折る】 (動ラ五[四])
〔「はしおる」の転〕
(1)着物の裾をからげて端を帯などにはさむ。「裾を―・ってかけ出す」
(2)省いて短く縮める。「話を―・る」
[可能] はしょれる

端折る

はしお・る [0][3] 【端折る】 (動ラ五[四])
「はしょる(端折)」に同じ。「裾高々と―・りて/社会百面相(魯庵)」

端折傘

つまおりがさ [5] 【端折(り)傘】
骨の下端が内へ曲がっている長柄の傘。公家・僧侶・武家などの用いたもの。端折り立傘。端折り。
端折り傘[図]

端数

はすう [2] 【端数】
ある単位に満たない数。はんぱの数。「―は切り捨てる」

端数

はすう【端数】
a fraction;→英和
an odd sum.⇒端(はした).〜を切り捨てる omit fractions.

端整

たんせい [1] 【端正・端整】 (名・形動)[文]ナリ
(1)(多く「端整」と書く)容姿がきれいで整っている・こと(さま)。「―な顔立ち」
(2)動作・態度・行状などが,乱れたところがなく立派な・こと(さま)。「その行―なりしかば/西国立志編(正直)」

端敵

はがたき [2] 【端敵】
歌舞伎の役柄の一。敵役のうち,謀反人や,悪の元凶となる実悪(ジツアク)に対して,その家来筋の軽い安っぽい悪人。

端書

はがき [0] 【葉書・端書(き)】
(1)「郵便葉書」の略。
(2)紙片などに書いた覚え書きや書類。

端書

はしがき【端書】
a preface <to> ;→英和
a foreword <to> .→英和

端書

たんしょ [1] 【端書】
緒言。はしがき。

端書き

はがき [0] 【葉書・端書(き)】
(1)「郵便葉書」の略。
(2)紙片などに書いた覚え書きや書類。

端書き

はしがき [0] 【端書き】
(1)書物・文章の序文。
(2)手紙の追伸。
(3)和歌などの前に書き添える文。ことばがき。

端月

たんげつ [1] 【端月】
〔「史記(秦楚之際月表)」より。秦の始皇帝の名「政」と「正」が同音なので避けたことから〕
正月の異名。

端末

たんまつ【端末(機)】
《電算》a terminal.→英和

端末

たんまつ [0] 【端末】
(1)はし。すえ。
(2)「端末装置」の略。

端末機

たんまつき [4] 【端末機】
「端末装置」に同じ。

端末装置

たんまつそうち [5] 【端末装置】
コンピューターとデータのやりとりを行う装置。一般的には,入力用のキーボードと,出力用のディスプレー装置から成る。端末機。ターミナル。

端本

はほん【端本】
an odd volume[number].

端本

はほん [0] 【端本】
数冊でひとそろいとなる本の,何冊かが欠けているもの。特に,残っている部分が少ない場合をいう。零本。
⇔完本

端板

はたいた [3][0] 【鰭板・端板】
壁・塀の羽目板に用いる板。また,その板を張った塀。

端柄物

はがらもの [0] 【羽柄物・端柄物】
〔主要材を挽いた残り材からつくる意〕
四分板・貫(ヌキ)・垂木・鴨居などの造作用に製材された材の総称。羽柄材。やまひきもの。

端株

はかぶ【端株】
a broken[an odd]lot.

端株

はかぶ [0] 【端株】
(1)商法上,一株に満たない株式。株式配当・株式分配・株式併合などにより生じる。
(2)証券取引法上,売買取引の単位に満たない株。

端棒

はなぼう 【端棒】
(1)駕籠(カゴ)をかつぐ時,先方をかつぐ人。先棒。「―へ回れば予跡棒を利き肩に受け/洒落本・二蒲団」
(2)人の先頭に立って物事をすること。また,その人。「おれが―で付いて見せねえぢやあいかねえわさ/滑稽本・浮世床(初)」

端歌

はうた [0] 【端唄・端歌】
〔雑多な歌の意〕
(1)三味線音楽の一種目。江戸中期・末期に江戸市中で大流行した通俗的な小歌曲を源流とする。明治以後は,主に花柳界の酒席の座興として盛行し,レコード・ラジオによって一般大衆にも広まった。うた沢と小唄{(2)(3)}はここからの分派である。江戸端唄。《端唄》
(2)地歌の曲種の一。上方のはやり歌(端歌)や芝居歌などの様式を摂取した歌物。曲風は多様。十八世紀中に多数作曲され,現行の地歌や曲目の大半を占めている。上方端歌。《端歌》
(3)江戸後期の流行歌謡類の総称。
→小歌(2)

端歌物

はうたもの [0] 【端歌物】
地歌の一種。三味線組歌・長歌物の次に発生した,自由な曲風の歌。「雪」「黒髪」など。

端正

たんじょう 【端正】 (名・形動ナリ)
「たんせい(端正)」に同じ。「太子を見奉るに形―なる事限りなし/今昔 1」

端正

たんせい [1] 【端正・端整】 (名・形動)[文]ナリ
(1)(多く「端整」と書く)容姿がきれいで整っている・こと(さま)。「―な顔立ち」
(2)動作・態度・行状などが,乱れたところがなく立派な・こと(さま)。「その行―なりしかば/西国立志編(正直)」

端正な

たんせい【端正な】
right;→英和
upright;→英和
decent;→英和
handsome <face> .→英和

端武者

はむしゃ 【端武者・葉武者】
とるに足らぬ武者。雑兵(ゾウヒヨウ)。「―共に目なかけそ/平治(中)」

端渓

たんけい 【端渓】
中国,広東省西部にある肇慶(チヨウケイ)市南東の硯石の産地。端渓硯の産で有名。トアンシー。

端渓石

たんけいせき [3] 【端渓石】
端渓に産する硯材。輝緑凝灰岩でやや軟らかく,墨のおりがよい。色は紫紅色のものが多く,石紋も美しい。古来硯材として歙州(キユウジユウ)石とともに珍重された。

端無く

はしなく [3] 【端無く】 (副)
思いがけなく。出し抜けに。「―夕影子の東京より来れるに会す/ふところ日記(眉山)」

端無くも

はしなくも [3] 【端無くも】 (副)
「はしなく」に同じ。「―賞を授けられ光栄の至りです」

端然

たんねん [0] 【端然】 (ト|タル)[文]形動タリ
「たんぜん(端然)」に同じ。「鬢の毛の一筋をだに動(ユル)がさず,―として坐りたるままなり/天うつ浪(露伴)」

端然

たんぜん [0] 【端然】 (ト|タル)[文]形動タリ
きちんと整っているさま。礼儀にかなっているさま。たんねん。「―と座す」「礼服を着し―たる給仕人/八十日間世界一周(忠之助)」

端然たる

たんぜん【端然たる(として)】
straight;→英和
proper(ly).→英和

端物

はもの [0] 【端物】
(1)一まとまり・一そろいにならない半端な(小さな)物。
(2)義太夫節で,三段・五段構成の長編の作品に対して,短編の作品。「壺坂」「明烏」など。
(3)新内節で,義太夫節を原曲としない,新内節独自の曲。
⇔段物(3)
(4)日本舞踊で,端唄などに振り付けた短い踊り。
⇔段物(4)
(5)講談で,短編の読み物。

端白

つまじろ 【端白】
(1)ふちが白いこと。「―の征矢おひたり/平家(一六・長門本)」
(2)動物の足先が白いこと。また,その動物。[日葡]

端白

はたじろ [0] 【端白】
マハタの異名。

端的

たんてき [0] 【端的】
■一■ (形動)
(1)遠回しでなく,はっきりと表すさま。「―に言って…」「経営内容を―に表す数字」
(2)物事の結果が即座に表れるさま。たちどころに。「寒熱に強くおそはれて命を―に失ひ/洒落本・花街鑑」
■二■ (名)
〔仏〕 物の本質。真実。「―を知らんと欲せば/沙石 10」

端的な

たんてき【端的な(に)】
direct(ly);→英和
frank(ly).→英和
〜に言うと to be frank with you;frankly (speaking).

端直

たんちょく [0] 【端直】
心や行いが正しくまっすぐなこと。

端端

そばそば 【端端】
はしばし。すみずみ。「御簾際の柱もと,―などよりわざとならず出でたる袖口/栄花(初花)」

端端

はしばし [2] 【端端】
(1)あちこちの部分。ちょっとしたところ。「言葉の―に気品がうかがえる」
(2)中央から離れた,あちこちの所。いなか。「いまだ―には知らぬ事にて一盃くはせける/浮世草子・胸算用 4」

端端

つまづま 【端端】
物事のはしばし。すみずみ。「―合はせて語るそらごとはおそろしきことなり/徒然 73」

端粛

たんしゅく [0] 【端粛】
姿かたち・言動などが正しく整っていて,おごそかなこと。「希臘(ギリシヤ)の彫刻の理想は,―の二字に帰するさうである/草枕(漱石)」

端綱

はづな [0] 【端綱】
馬の轡(クツワ)に付けて引く綱。

端緒

たんしょ【端緒】
⇒端緒(たんちよ).

端緒

たんしょ [1] 【端緒】
物事の手掛かり。いとぐち。きっかけ。たんちょ。「紛争解決の―となる」「―が開(ヒラ)ける」

端緒

たんちょ [1] 【端緒】
「たんしょ(端緒)」の慣用読み。

端緒を開く

たんちょ【端緒を開く】
start;→英和
originate <in> .→英和
〜をつかむ find a clue[key] <to> .→英和

端縫

はしぬい [0] 【端縫(い)】
布の裁ち目をそのまま,あるいはごく細く折り返して際を縫うこと。はぬい。

端縫い

はしぬい [0] 【端縫(い)】
布の裁ち目をそのまま,あるいはごく細く折り返して際を縫うこと。はぬい。

端者

はもの 【端者・葉者】
とるに足らぬ者。身分のきわめて低い者。「―どもの討死千余人/武家名目抄(称呼)」

端脳

たんのう [0] 【端脳】
脊椎動物の前脳の前半部。高等動物では将来大脳半球へと分化する。終脳。

端舟

たんしゅう [0] 【端舟】
(1)小舟。ボート。端艇。
(2)〔法〕 航行推進力としてエンジンや帆を使用しない舟。

端舟

はしぶね [0] 【端舟・橋舟】
〔「はしふね」とも〕
(1)大船に付属している小舟。通常は船上に搭載し,人や貨物の陸揚げに使用する。はしけ。伝馬船。
(2)小舟。「―とつけて,いみじう小さきに乗りて漕ぎありく/枕草子 306」

端艇

たんてい [0] 【端艇・短艇】
小舟。ボート。

端荘

たんそう [0] 【端荘】
美しく整って立派なこと。乱れたところがなく厳かなこと。「―厳粛」

端袖

はたそで [0] 【端袖・鰭袖】
袍(ホウ)・直衣(ノウシ)・直垂(ヒタタレ)など一幅(ノ)より広い袖で,袖口側の一幅または半幅の部分。
→奥袖

端裾濃

はたすそご [3][4] 【端裾濃】
鎧(ヨロイ)の縅(オドシ)の一。鎧の袖・草摺(クサズリ)の左右両端を濃く,他を淡くしたもの。

端近

はしぢか [0] 【端近】 (名・形動)[文]ナリ
(1)縁側・上がり口など,外に近い・こと(さま)。そのような所をもいう。上がりはな。「―な場所」「其処(ソコ)は―先(マ)づ��これへ/酒中日記(独歩)」
(2)奥ゆかしくないこと。あさはかで軽率なこと。また,そのさま。「さりとて―にやはおはします/栄花(浅緑)」

端近い

はしぢか・い [4] 【端近い】 (形)[文]ク はしぢか・し
はしぢかである。「―・く座る」

端金

はたがね [0] 【端金】
木工用締め付け具の一。金属製の角棒の両端にあごを設け,ねじで固定するもの。主に板類の木端(コバ)はぎなどに用いる。大型のものをバー-クランプという。
端金[図]

端金

はしがね [0] 【端金】
道具類の先端や角などを保護するためにかぶせる金属。

端陽

たんよう [0] 【端陽】
「端午(タンゴ)」に同じ。

端雅

たんが [1] 【端雅】 (名・形動)[文]ナリ
ただしくととのっていてみやびやかな・こと(さま)。「いと美しく―なる貴女の肖画あり/露団々(露伴)」

端額

はがく [0] 【端額】
きりの悪い,はんぱで小さな金額。

端食み

はしばみ [0] 【端食み】
板の切り口に縁取りとしてつけた木。反りを防ぎ,切り口を隠すのに用いる。はしばめ。

端首

たんしゅ [1] 【端首】
はじめ。いとぐち。端緒。

端麗

たんれい [0] 【端麗】 (名・形動)[文]ナリ
きちんと整っていて美しい・こと(さま)。「容姿―」「―な天人を見ることを得て/婦系図(鏡花)」

端麗な

たんれい【端麗な】
⇒容姿.

端黄卵

たんおうらん タンワウ― [3] 【端黄卵】
卵黄が卵の一方の端にかたよって分布している卵。鳥類・魚類の卵に多い。

端黒

つまぐろ [0] 【端黒・妻黒】
縁が黒いこと。また,縁の黒いもの。「―の箭負ひ/盛衰記 20」

せり [2] 【競(り)・糶り】
〔動詞「せる(競)」の連用形から〕
(1)競争すること。《競》
(2)「競(セ)り売り」に同じ。「―に出す」「―にかける」

くら 【競】 (接尾)
〔「くらべ」の略〕
動詞の連用形またはそれに促音の付いた形に付いて,競争することの意を添える。「押し―」「にらめっ―」「かけっ―」

競い合う

きそいあ・う キソヒアフ [4] 【競い合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに負けまいと競争する。互いにはげむ。「スピードを―・う」

競い立つ

きそいた・つ キソヒ― [4] 【競い立つ】 (動タ五[四])
互いにせり合う。せり合うように立つ。「高層ビルが―・つ街」「此機に乗じて江刺に対(ムカ)ひ回復なさんと―・ち/近世紀聞(延房)」

競い立つ

きおいた・つ [4] キオヒ― 【気負い立つ】 ・ キホヒ― 【競い立つ】 (動タ五[四])
あることをしようと意気込む。勇み立つ。きおいこむ。「―・って駆け出していく」

競い肌

きおいはだ キホヒ― [3][4] 【競い肌】
侠客(キヨウカク)のような気風。勇み肌。

競う

きそ・う キソフ [2] 【競う】 (動ワ五[ハ四])
互いに負けまい,勝とうとして張り合う。競争する。「技(ワザ)を―・う」「人々は―・ってその本を買った」「―・うて路を遮り候はば思う程太刀打して/太平記 17」
[可能] きそえる

競う

きそう【競う】
compete with <a person for a thing> .

競ひ

きおい キホヒ 【競ひ・勢ひ】
(1)先を争うこと。また,その勢い。「荒ましき風の―に/源氏(橋姫)」
(2)威勢がよいこと。勇ましいこと。侠気。「贔屓(ヒイキ)の―手打の連中/滑稽本・根南志具佐」

競ひ掛かる

きおいかか・る キホヒ― 【競ひ掛かる】 (動ラ四)
(1)勢いこむ。「新枕はどうかうと―・つて行く嫁入/浄瑠璃・反魂香」
(2)先を争って押しかける。[日葡]

競ひ狩り

きそいがり キソヒ― 【着襲狩り・競ひ狩り】
昔,陰暦五月五日に薬草を採集した行事。薬狩り。
〔「ますらをの着襲(キソ)ひ狩する月は来にけり/万葉 3921」の「着襲ひ(=重ね着して着飾って),狩する」を,仙覚の「万葉集註釈」以来「競ひ狩」を「する」と誤解してできた語〕

競ひ馬

きそいうま キソヒ― 【競ひ馬】
くらべうま。けいば。「葵祭・―なんどは名にふれて/仮名草子・東海道名所記」

競ひ馬

きおいうま キホヒ― 【競ひ馬】
くらべうま。けいば。「―の鼓(ツヅミ)に我を打ちこめて/夫木 27」

競ふ

きお・う キホフ 【競ふ】 (動ハ四)
負けまいとして先を争う。張り合う。競争する。「あぢむらの騒き―・ひて浜に出でて/万葉 4360」「御先駆に―・はむ声なむ/源氏(横笛)」

競べ

くらべ [0] 【比べ・較べ・競べ】
くらべること。競い合うこと。競走。多く複合語として用いる。「力―」「駆け―」

競べ馬

くらべうま 【競べ馬】
馬を走らせて勝負を争った競技。多くは,二頭の馬を直線コースの馬場で走らせた。五月五,六日に行われた賀茂の競べ馬が有名。きそいうま。きおいうま。駒競べ。競馬(ケイバ)。[季]夏。「胸つぶるるもの,―見る/枕草子 150」

競り

せり【競り】
auction;→英和
bidding.→英和
〜上げる bid up <the price to ¥5,000> .〜で売る sell by[at]auction.〜に出す put up to auction.

競り

せり [2] 【競(り)・糶り】
〔動詞「せる(競)」の連用形から〕
(1)競争すること。《競》
(2)「競(セ)り売り」に同じ。「―に出す」「―にかける」

競り上げる

せりあ・げる [0][4] 【競(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 せりあ・ぐ
競り売りで,競って値段を高くしてゆく。「値を―・げる」

競り勝つ

せりか・つ [0][3] 【競り勝つ】 (動タ五[四])
相手と競り合って勝つ。「ゴール前の混戦で―・つ」
[可能] せりかてる

競り合い

せりあい【競り合い】
competition.→英和
競り合う compete <with a person for a thing> ;→英和
bid against each other (値段を).

競り合い

せりあい [0] 【競(り)合い】
(1)せりあうこと。競争。「ゴール直前の―」「―に勝つ」
(2)口論すること。小ぜりあい。「―は無用,此源蔵に任せておけ/浄瑠璃・吉野都女楠」

競り合う

せりあ・う [3][0] 【競(り)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)実力が伯仲した者どうしが互いに負けまいとして激しく争う。「優勝をかけて―・う」
(2)口論する。小ぜりあいする。「其口が猶憎いと,―・ふ中へ/浄瑠璃・夏祭」
[可能] せりあえる

競り場

せりば [3][0] 【競(り)場】
競り売りをする場所。

競り売り

せりうり【競り売り】
⇒競売(きようばい).

競り売り

せりうり [0] 【競(り)売り・糶り売り】
(1)買い手に競争で値をつけさせ,一番高い値をつけた者に売ること。また,売り手が初め高値をつけ,買い手がつくまで値を下げていって売ること。競売(キヨウバイ)。せり。
(2)商品を持ち歩いて売ること。また,その人。行商。

競り売り屋

せりうりや [0] 【競(り)売(り)屋】
せり売りをする人。せりあきんど。

競り売買

せりばいばい [3] 【競(り)売買・糶り売買】
一人の売り手または買い手に対して,複数の買い手または売り手が,価格競争を行なって売買価格を決定する方法。競り売りと競り買いの総称。糶糴(チヨウテキ)売買。

競り市

せりいち [2] 【競(り)市・糶り市】
競り売りをする市場。

競り市

せりいち【競り市】
an auction market.

競り手

せりて【競り手】
a bidder.

競り落す

せりおと・す [4][0] 【競り落(と)す】 (動サ五[四])
競売で,最高の値段をつけ,その品物を買い取る。「珍品を思わぬ安値で―・した」
[可能] せりおとせる

競り落とす

せりおとす【競り落とす】
knock <a thing> down (競り買い人が);make a successful bid (買手が).

競り落とす

せりおと・す [4][0] 【競り落(と)す】 (動サ五[四])
競売で,最高の値段をつけ,その品物を買い取る。「珍品を思わぬ安値で―・した」
[可能] せりおとせる

競り負ける

せりま・ける [0][4] 【競り負ける】 (動カ下一)
激しくせり合って負ける。「四対五で―・けた」

競り買い

せりがい [0] 【競(り)買い・糶り買い】
(1)多数の売り手の中で最も安い値段をつけた人から買うこと。
(2)多数の買い手がせり合って,最も高い値段をつけて買うこと。

競る

せ・る [1] 【競る・糶る】 (動ラ五[四])
(1)互いに相手に勝とうとして,あらそう。きそう。《競》「ゴール前で激しく―・る」
(2)競り売りにおいて,買い手がきそって高い値をつける。また,競り売りをする。「―・り落とす」
(3)商品を持ち歩いて売る。行商する。「首売らう��,と―・つて歩行(アルク)を呼び込み/咄本・楽牽頭」

競る

せる【競る】
compete <with a person for a thing> ;→英和
bid <for an article> (競売).→英和

競上げる

せりあ・げる [0][4] 【競(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 せりあ・ぐ
競り売りで,競って値段を高くしてゆく。「値を―・げる」

競争

きょうそう キヤウサウ [0] 【競争】 (名)スル
(1)同じ目的に向かって勝ち負けや優劣をきそいあうこと。せりあい。「生存―」「―意識」「無―」「売り上げを―する」
(2)〔生物〕 一定の生育圏に共存する個体間または種間に生ずる生育上の相互作用をいう語。

競争

きょうそう【競争】
competition;→英和
rivalry;a contest.→英和
〜する compete[vie] <with another for a thing> .→英和
‖競争者[相手]a rival;a rival candidate (選挙の).競争心 a competitive[fighting]spirit.競争率 the competitive rate.

競争価格

きょうそうかかく キヤウサウ― [5] 【競争価格】
多数の供給者が互いに自由に競争しあった結果成立する価格。

競争入札

きょうそうにゅうさつ キヤウサウニフ― [5] 【競争入札】
競争契約による場合に,契約の相手方を決めるために競争の方法として用いられる入札。

競争力

きょうそうりょく キヤウサウ― [3] 【競争力】
他との競争に打ち勝つ力。「―をつける」

競争売買

きょうそうばいばい キヤウサウ― [5] 【競争売買】
広義には,複数の売り手・買い手を相互に競争させ,最も有利な条件を提示する者を選び,その者と行う売買。狭義には,取引所で行われるせり売買・競売買。
→相対(アイタイ)売買

競争契約

きょうそうけいやく キヤウサウ― [5] 【競争契約】
入札・せり売りなどの方法で多数者を競争させ,最も有利な内容をもつ者を相手方として結ぶ契約。一般競争契約と指名競争契約とがある。
⇔随意契約

競争心

きょうそうしん キヤウサウ― [3] 【競争心】
他と競争して勝とうとする心。競争意識。「―をあおる」

競争試験

きょうそうしけん キヤウサウ― [6][5] 【競争試験】
多数の志願者の中から一定の人数を選抜するための試験。

競争財

きょうそうざい キヤウサウ― [3] 【競争財】
⇒代替財

競作

きょうさく キヤウ― [0] 【競作】 (名)スル
二人以上の人が競争で作品を作ること。

競取り

せどり [0] 【競取り・糶取り】
〔動詞「せどる」の連用形から〕
売買の仲介をして手数料を取ること。また,その人。

競合

きょうごう キヤウガフ [0] 【競合】 (名)スル
(1)せりあうこと。「電車とバスが―する区間」
(2)いくつかの事柄や事由が重なりあっていること。「―脱線」
(3)〔法〕 刑法上,一個の行為が数個の罪名に触れること。私法上,一つの目的物に同じ効力を発揮する権利が併存すること。

競合い

せりあい [0] 【競(り)合い】
(1)せりあうこと。競争。「ゴール直前の―」「―に勝つ」
(2)口論すること。小ぜりあい。「―は無用,此源蔵に任せておけ/浄瑠璃・吉野都女楠」

競合う

せりあ・う [3][0] 【競(り)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)実力が伯仲した者どうしが互いに負けまいとして激しく争う。「優勝をかけて―・う」
(2)口論する。小ぜりあいする。「其口が猶憎いと,―・ふ中へ/浄瑠璃・夏祭」
[可能] せりあえる

競合する

きょうごう【競合する】
compete[vie] <with> .→英和

競場

せりば [3][0] 【競(り)場】
競り売りをする場所。

競売

きょうばい キヤウ― [0] 【競売】 (名)スル
多くの買い手に値段をつけさせ,最も高い値段をつけた人に売る方法。せりうり。けいばい。

競売

けいばい [0] 【競売】
法曹界などで,「競売(キヨウバイ)」を読みならわしていう。
→きょうばい(競売)

競売

きょうばい【競売】
<sell by[at]> auction.→英和
〜に付される come under[go to]the hammer.→英和
‖競売人(場) an auctioneer (auction room).

競売り

せりうり [0] 【競(り)売り・糶り売り】
(1)買い手に競争で値をつけさせ,一番高い値をつけた者に売ること。また,売り手が初め高値をつけ,買い手がつくまで値を下げていって売ること。競売(キヨウバイ)。せり。
(2)商品を持ち歩いて売ること。また,その人。行商。

競売屋

せりうりや [0] 【競(り)売(り)屋】
せり売りをする人。せりあきんど。

競売法

けいばいほう 【競売法】
民法・商法の規定によって,動産や不動産の競売(任意競売)に関して,執行官・地方裁判所が従うべき競売の手続きを規定した法規。1898年(明治31)制定。1979年(昭和54),民事執行法に吸収され廃止。

競売買

けいばいばい [3] 【競売買】
⇒きょうばいばい(競売買)

競売買

せりばいばい [3] 【競(り)売買・糶り売買】
一人の売り手または買い手に対して,複数の買い手または売り手が,価格競争を行なって売買価格を決定する方法。競り売りと競り買いの総称。糶糴(チヨウテキ)売買。

競売買

きょうばいばい キヤウ― [3] 【競売買】
多くの売り手・買い手が互いに競争しながら価格を決めること。けいばいばい。

競市

せりいち [2] 【競(り)市・糶り市】
競り売りをする市場。

競技

きょうぎ【競技】
a game;→英和
a match (試合);→英和
an event (種目).→英和
〜に勝つ(負ける) win (lose) a match[game].‖競技会 an athletic meet(ing).競技場 a ground.

競技

きょうぎ キヤウ― [1] 【競技】 (名)スル
(1)わざをきそうこと。
(2)運動競技。スポーツ。「真剣に―する姿に打たれる」

競技場

きょうぎじょう キヤウ―ヂヤウ [0] 【競技場】
各種のスポーツを行うための施設。スタジアム。

競技設計

きょうぎせっけい キヤウ― [4] 【競技設計】
建築その他の設計に際し,複数の提案を競技によって求める設計方法。一般から募集する公開競技設計と,提案者を指名する指名競技設計がある。コンペティション。コンペ。

競書

きょうしょ キヤウ― [1] 【競書】
書道で,定められた課題等による清書作品を集め,その優劣を競って級位などを設けること。「書道雑誌の―欄」「―の大会」

競望

けいぼう 【競望】
一つのものを望んで他人と競うこと。「他人の―あるべからず/盛衰記 22」

競業

きょうぎょう キヤウゲフ [0] 【競業】 (名)スル
営業上の競争をすること。「自から仲間の―を以て,自から其利潤を薄くし/文明論之概略(諭吉)」

競業禁止

きょうぎょうきんし キヤウゲフ― [0] 【競業禁止】
⇒競業避止(キヨウギヨウヒシ)

競業避止

きょうぎょうひし キヤウゲフ― [5] 【競業避止】
一定の者に対し,特定の者の営業と競争し利益を得ることを禁止すること。商法上,営業譲渡人,代理商,取締役,合名会社の社員{(2)}などは競業避止義務を負う。競業禁止。

競歩

きょうほ【競歩】
a walking race;a <40 kilometer> walk.→英和

競歩

きょうほ キヤウ― [1] 【競歩】
陸上競技の一。左右いずれかの足が常に地面に着いていて,かつ,着地足はかかとからつま先まで順に地面に接し,その間に少なくとも一瞬は脚をまっすぐに伸ばして,できるだけ早く歩く競技。

競泳

きょうえい【競泳】
a swimming race.〜大会 a swimming meet.

競泳

きょうえい キヤウ― [0] 【競泳】 (名)スル
一定の距離を,速さを競って泳ぐこと。水泳競技。[季]夏。「―種目」「―大会」

競渡

けいと [1] 【競渡】
ペーロンに同じ。[季]夏。《烏帽子着てさしづ顔なる―かな/河東碧梧桐》

競演

きょうえん【競演】
a contest.→英和
〜する compete <on the stage> .→英和

競演

きょうえん キヤウ― [0] 【競演】 (名)スル
(1)演技の優劣を競いつつ演ずること。「二大スターが―する」
(2)二つ以上の劇場が,同じ演目や同じ傾向の作品を上演して競争すること。

競漕

きょうそう キヤウサウ [0] 【競漕】 (名)スル
船をこぎ,速さをきそいあうこと。船競漕。ボート-レース。[季]春。《―や午後の風波立ちわたり/水原秋桜子》

競艇

きょうてい【競艇】
a motorboat race.

競艇

きょうてい キヤウ― [0] 【競艇】
公営ギャンブルの一。一人乗りの小型モーターボートのレースを対象とし,勝舟投票券(舟券)が発売され,的中者に配当金が支払われる。

競落

けいらく [0] 【競落】 (名)スル
〔「きょうらく」の法律用語〕
競売によって動産または不動産の所有権を取得すること。

競落

きょうらく キヤウ― [0] 【競落】 (名)スル
競売になったものをせりおとすこと。
〔「けいらく」は法曹界での読み〕

競買

けいがい [0] 【競買】
競売にかけられた物件を買い受けること。買い受け。法律実務で「競売」と区別して言う。

競買

きょうばい キヤウ― [0] 【競買】
⇒けいがい(競買)

競買い

せりがい [0] 【競(り)買い・糶り買い】
(1)多数の売り手の中で最も安い値段をつけた人から買うこと。
(2)多数の買い手がせり合って,最も高い値段をつけて買うこと。

競走

きょうそう キヤウ― [0] 【競走】 (名)スル
同じ距離を走って速さを争うこと。かけくらべ。「一〇〇メートル―」

競走

きょうそう【競走】
<run> a race <with> .→英和
〜に勝つ(負ける) win (lose) a race.競走馬 a racehorse.→英和

競走馬

きょうそうば キヤウ― [3] 【競走馬】
競走用に改良された馬。普通,競馬に出走するサラブレッドとアングロ-アラブなどをいう。

競起

きょうき キヤウ― [1] 【競起】 (名)スル
二つ以上の物事が,先を争うように続いて起こること。「外寇内患一時に―し/近世紀聞(延房)」

競輪

けいりん【競輪(場)】
a bicycle[cycle, <米> bike]race (track).競輪選手 a cycle racer.

競輪

けいりん [0] 【競輪】
職業選手によって行われる自転車競技。また,その勝者や着順などをあてる賭け。自転車競技法による競輪では,前もって車券(勝者投票券)を発売し,的中者には配当金が支払われる。

競進会

きょうしんかい キヤウシンクワイ [3] 【競進会】
「共進会」に同じ。

競闘

きょうとう キヤウ― [0] 【競闘】 (名)スル
きそいたたかうこと。「児女子をして偉丈夫と―せしむるが如く/明六雑誌 5」

競願

きょうがん キヤウグワン [0] 【競願】
複数の会社・団体が,ある事柄に対する許可を受けるため,競って官公署に願い出ること。

競馬

けいば [0] 【競馬】
(1)競走馬に一定の距離を走らせ順位を競う競技。また,その勝馬や着順などを当てる賭け。競馬法による競馬では,前もって馬券(勝馬投票券)を発売し,的中した者には配当金が支払われる。「―場」
(2)「競馬香」に同じ。「千本の蘭鉢・―の香箱/評判記・難波の顔」
(3)「競(クラ)べ馬(ウマ)」に同じ。[季]夏。

競馬

けいば【競馬】
horse racing;a horse race.‖競馬馬(場) a race horse (track).競馬騎手 a jockey.

競馬法

けいばほう 【競馬法】
国営の中央競馬および地方公共団体の行う地方競馬(公営競馬)について,その運営や投票方法などについて規定する法律。1948年(昭和23)制定。

競馬組

けいばぐみ 【競馬組】
平安時代,賀茂の祭などの競馬に出場した組の人。

競馬香

けいばこう [0] 【競馬香】
組香の一。賀茂の競(クラ)べ馬を題材にした盤物。二方に分かれ,四種の香木一〇炷(チユウ)を炷(タ)き,聞き当てた人の数に従って盤上の人形を進ませる。人形が早く決勝点を通過した方を勝ちとする。一炷開きで聞く。
競馬香[図]

たけ [0] 【竹】
(1)イネ科タケ亜科の常緑木質植物のうち大形のものの総称。一般に小形のものはササと呼んでいる。熱帯やアジアの温帯に多い。地下茎を広げて繁殖し疎林を作るものと,稈(カン)が密生して株立ちになるものとがある。稈の節の部分から枝を出し,披針形の葉をつける。花は小穂につき,開花すると全体は枯死するが,開花の周期は非常に長い。また出始めのものは筍(タケノコ)と呼んで食用にする。稈は竿にしたり,建築・器具・楽器・工芸品の用材などとして広く利用される。モウソウチク・ハチク・マダケなど。
(2)笙(シヨウ)や笛・尺八など,竹を材料とした管楽器。「―を鳴らして聞かせ給へ/御伽草子・御曹子島渡」
(3)〔女房詞〕
筍(タケノコ)。

たけ【竹】
a bamboo.→英和
〜の皮 a bamboo sheath.〜を割ったような frank.→英和
木に〜を継いだような incongruous.→英和
‖竹垣(やぶ) a bamboo fence (grove).竹細工 bamboo work.

竹の丸

たけのまる [0] 【竹の丸】
紋所の名。葉のついた竹の幹を円形に描いたもの。ささのまる。

竹の台

たけのうてな 【竹の台】
清涼殿の東庭にある,籬(マガキ)の方形の囲い。川竹と呉竹(クレタケ)と二種の竹を植えてある。

竹の園

たけのその 【竹の園】
(1)竹の生えている園。竹林。竹園。
(2)〔「西京雑記」に,漢代,文帝の子の梁(リヨウ)の孝王の御苑を竹園と呼んだとあることから〕
皇族の異称。たけのそのう。「―まがきの菊の匂ふ袖/壬二集」

竹の子

たけのこ [0] 【竹の子・筍・笋】
(1)竹の地下茎から生じた若芽。モウソウチク・マダケ・ハチクのものが多く食用とされる。たかんな。[季]夏。
(2)「筍医者」の略。

竹の子

たけのこ 【竹の子】
狂言の一。たけのこの所有をめぐって畑の持ち主と藪の持ち主とが言い争い,仲裁人を間に立てて,相撲で勝負をつける。竹の子争い。

竹の子発条

たけのこはつじょう [5] 【竹の子発条】
帯状の鋼板を円錐状に巻いてつくったばね。圧縮に対する反発力にすぐれる。

竹の子眼張

たけのこめばる [5] 【竹の子眼張】
〔たけのこの出る季節によくとれることから〕
カサゴ目の海魚。全長約35センチメートル。体は長楕円形で側扁しカサゴに似る。暗黄褐色の地に,数条の黒褐色の横帯がある。食用にして美味。北海道南部以南から朝鮮半島の近海岩礁域に分布。スイ。ガシラ。ハチメ。

竹の子貝

たけのこがい [4] 【竹の子貝】
海産の巻貝。細長い円錐形でたけのこに似る。殻高約15センチメートル。貝殻の表面は滑らかで光沢に富み,淡黄色の地に四角形の褐色斑紋が並ぶ。貝細工に使う。紀伊半島以南の浅海の砂底にすむ。

竹の実

たけのみ [0] 【竹の実】
まれに結実する竹・笹類の実。往時,飢饉の際の非常食とした。ささみどり。自然秔(ジネンゴ)。[季]秋。

竹の春

たけのはる 【竹の春】
陰暦八月の異名。このころ竹の葉が青々と茂る。[季]秋。
⇔竹の秋

竹の皮

たけのかわ [5] 【竹の皮】
筍(タケノコ)の外側を鱗片状に包んでいる皮。葉鞘の発達したもので,生長すると自然に落ちる。食べ物などを包み,笠・草履などを作るのに用いた。

竹の秋

たけのあき 【竹の秋】
陰暦三月の異名。このころ竹の葉が黄ばむ。[季]春。《こゝにある離宮裏門―/虚子》
⇔竹の春

竹の節欄間

たけのふしらんま [6] 【竹の節欄間】
欄間(ランマ)の一形式。竹の節のような切れ込みをつけた小柱の上下に横木を渡し,中をたすきがけの桟で埋めたもの。

竹の葉

たけのは 【竹の葉】
〔「竹葉(チクヨウ)」の訓読み〕
酒の異名。「―の露ばかりだに受けじとは/謡曲・紅葉狩」

竹の里歌

たけのさとうた 【竹の里歌】
歌集。正岡子規の遺稿集。子規没後,伊藤左千夫らが編集。1904年(明治37)刊。万葉調の写生歌を基調にした,子規の到達した歌境を示す。

竹むきが記

たけむきがき 【竹むきが記】
日記。二巻。日野資名の女(ムスメ)名子(竹向)著。1349年成立。南北朝時代の宮廷生活・貴族生活を擬古的な文章で綴(ツヅ)った女房日記。

竹ジュバン

たけジュバン [3] 【竹―】
篠竹(シノダケ)や葦(アシ)の類を細く削って糸を通し,編んで作った下着。汗取りに用いた。「汗に朽ば風すすぐべし―(嵐雪)/虚栗」

竹下の戦い

たけのしたのたたかい 【竹下の戦い】
1335年,竹下(現在の静岡県小山町)における足利尊氏と新田義貞の戦い。建武中興政府に反旗を翻した尊氏は,この勝利に乗じて西上を開始した。

竹下駄

たけげた [0] 【竹下駄】
竹を縦二つに割り緒をすげた下駄。

竹中

たけなか 【竹中】
姓氏の一。

竹中半兵衛

たけなかはんべえ 【竹中半兵衛】
(1544?-1579) 戦国時代の武将。美濃の人。名は重治。半兵衛は通称。豊臣秀吉の軍師。智略人にすぐれたが,播磨三木城攻略中,病没。

竹串

たけぐし [0] 【竹串】
竹をけずって作った串。

竹久

たけひさ 【竹久】
姓氏の一。

竹久夢二

たけひさゆめじ 【竹久夢二】
(1884-1934) 画家・詩人。岡山県生まれ。本名,茂次郎。挿絵画家として,独特の可憐な美人画を描いた。代表作「女十題」,詩画集「春の巻」など。

竹亭

ちくてい [0] 【竹亭】
竹を植えた庭にある,あずまや。

竹伐の会式

たけきりのえしき 【竹伐の会式】
「鞍馬(クラマ)竹伐会式」に同じ。

竹似草

たけにぐさ [3] 【竹似草・竹煮草】
ケシ科の多年草。荒れ地に生える。茎は中空で高さ2メートル内外。葉は形がキクに似て大きい。夏,白色の小花を円錐状につける。切ると黄褐色で有毒の汁液を出す。殺虫剤・塗布剤に利用される。占城(チヤンパ)菊。[季]夏。
竹似草[図]

竹光

たけみつ【竹光】
a bamboo sword.

竹光

たけみつ [0][2] 【竹光】
〔刀工の名めかした造語〕
(1)竹を削って刀身とし,刀のように見せたもの。
(2)鈍刀をあざけっていう語。なまくら。

竹具足

たけぐそく [3] 【竹具足】
竹で鎧(ヨロイ)の胴の形に作ったもの。剣道・槍などの稽古に用いる。

竹内

たけのうち 【竹内】
姓氏の一。

竹内

たけうち 【竹内】
姓氏の一。

竹内好

たけうちよしみ 【竹内好】
(1910-1977) 中国文学者・評論家。長野県生まれ。東大卒。魯迅の研究・翻訳のほか,アジア的視座から近代日本文化を批判。著「魯迅」「現代中国論」「日本イデオロギー」

竹内式部

たけのうちしきぶ 【竹内式部】
(1712-1767) 江戸中期の神道家。越後の人。名は敬持,号は正庵。式部は通称。上洛して垂加神道・儒学を学び,公卿らに神書・儒書を講じた。宝暦事件で重追放,明和事件で流罪。
→宝暦事件
→明和事件

竹内栖鳳

たけうちせいほう 【竹内栖鳳】
(1864-1942) 日本画家。京都生まれ。本名,恒吉。初め棲鳳と号す。四条派の画法を基礎に,西欧画家の影響を受けた独自の洗練された画風を確立。代表作「鯖(サバ)」「斑猫」

竹内流

たけのうちりゅう 【竹内流】
柔術・小具足・拳法など諸武術の派。祖は美作(ミマサカ)の人,竹内中務大夫久盛(?-1595)。この派の柔術は最古のものといわれる。

竹内街道

たけのうちかいどう 【竹内街道】
大阪府堺市から奈良県橿原市に至る古代からの道。県境付近二上山南側で海抜389メートルの竹内峠を越える。

竹冊

ちくさく [0] 【竹冊】
文字を記した竹の札。竹簡(チツカン)。

竹冠

たけかんむり [3] 【竹冠】
漢字の冠の一。「竿」「笛」などの「竹」の部分。

竹刀

しない シナヒ [1] 【竹刀】
〔「撓(シナ)い竹」の意〕
剣道の稽古などに用いる竹製の刀。四つ割りの竹の切っ先と柄を革で包み,鍔(ツバ)をはめたもの。

竹刀

しない【竹刀】
a bamboo sword.

竹刀

ちくとう [0] 【竹刀】
(1)竹製の刀。竹光(タケミツ)。
(2)(剣道で用いる)しない。

竹刀

たけがたな [3] 【竹刀】
(1)刀身を竹で作った刀。たけみつ。
(2)竹製の,馬の毛をすく櫛。はだけがたな。[日葡]

竹切り

たけきり [0][4] 【竹切り】
(1)切れ味を試すために,立ててある太い竹を刀で切ること。
(2)「鞍馬竹伐会式(クラマタケキリエシキ)」の略。[季]夏。《―や錦につつむ山刀/鈴鹿野風呂》

竹切れ

たけぎれ [0] 【竹切れ】
竹のきれはし。竹片。

竹印

ちくいん [0] 【竹印】
竹に彫った印判。

竹原

たけはら 【竹原】
広島県南部,瀬戸内海に臨む市。近世に塩田・酒造・海運により発展。ブドウ・赤煉瓦を特産。古い町並みが保存されている。

竹原古墳

たけはらこふん 【竹原古墳】
福岡県鞍手郡若宮町にある装飾古墳。全長30メートルの前方後円墳ないし円墳。横穴式石室にさしば・馬・人・舟の彩画がある。

竹取物語

たけとりものがたり 【竹取物語】
物語。一巻。作者成立年ともに未詳。竹取の翁が竹の中から得たかぐや姫の成長と,五人の貴公子や帝の求婚,姫の月世界への昇天を描く。仮名で書かれた最初の物語で,物語の祖とされる。竹取翁(タケトリノオキナ)の物語。かぐや姫の物語。

竹取物語抄

たけとりものがたりしょう 【竹取物語抄】
竹取物語の最初の注釈書。二巻。1783年成立,翌年刊。小山儀(タダシ)の遺稿に入江昌喜(マサヨシ)が考証を加え,頭注を施したもの。

竹取翁

たけとりのおきな 【竹取翁】
竹取物語の作中人物。かぐや姫の養い親。名は,さかきの造(ミヤツコ)。

竹取翁の物語

たけとりのおきなのものがたり 【竹取翁の物語】
⇒竹取物語(タケトリモノガタリ)

竹取翁物語解

たけとりのおきなのものがたりかい 【竹取翁物語解】
竹取物語の注釈書。六巻。田中大秀著。1826年成立,31年刊。物語を九段に分けて注釈。本居宣長らの説を取り入れた,類書中もっとも詳細かつ正確な注釈書。

竹叢

たかむら 【竹叢・篁】
竹の林。竹やぶ。[和名抄]

竹叢

たけむら [0] 【竹群・竹叢】
竹やぶ。竹林。

竹叢

ちくそう [0] 【竹叢】
たけやぶ。たかむら。

竹園

ちくえん [0] 【竹園・竹苑】
(1)竹を植えた所。たけやぶ。
(2)〔「史記(梁孝王世家)」漢の文帝の子の梁の孝王が庭園に竹を多く植えたという故事から〕
天子の子孫。皇族。竹の園(ソノ)。「文武百司の官ならびに―門徒の大衆(ダイシユ)/太平記 9」

竹垂木

たけだるき [3] 【竹垂木】
竹を用いた屋根の垂木。

竹垣

たけがき [0][2] 【竹垣】
竹で編んだ垣。たかがき。

竹声

ちくせい [0] 【竹声】
(1)竹笛を吹く音。笛の音。
(2)竹が風に吹かれて鳴る音。竹のそよぎ。

竹夫人

ちくふじん [3] 【竹夫人】
夏,寝る時に,抱いたり足をのせたりして涼をとる竹のかご。だきかご。竹奴(チクド)。[季]夏。《天にあらば比翼の籠や―/蕪村》

竹富島

たけとみじま 【竹富島】
沖縄県八重山諸島の一島。面積5.5平方キロメートルの低平な小島。景観・遺跡に富む観光地。

竹尾

たけお タケヲ 【竹尾】
姓氏の一。

竹尾正胤

たけおまさたね タケヲ― 【竹尾正胤】
(1833-1874) 幕末・明治の国学者。三河の神官。通称は東一郎,号は厳之真屋。平田篤胤没後の門人。「大帝国論」を書き,洋学の知識を取り入れて,天皇中心の世界観を提示した。

竹屋

たけや [0] 【竹屋】
(1)竹・竹製品を売る店。また,その人。
(2)竹で作った粗末な家。

竹屋町

たけやまち [3] 【竹屋町】
紗(シヤ)の地に平金糸を織り込んで文様を表した布。表装に用いる。江戸初期,中国人から技術を学び,京都竹屋町で織られたのでいう。竹屋町裂。

竹屋絞り

たけやしぼり [4] 【竹屋絞り】
擬革紙の一。和紙のねばり強さをいかして革を模した紙。江戸日本橋四日市の竹屋が羊羹紙を基本に作りだしたもの。煙草入れや袋物に多く利用された。

竹山

たけやま 【竹山】
姓氏の一。

竹山道雄

たけやまみちお 【竹山道雄】
(1903-1984) 評論家・独文学者。大阪生まれ。東大卒。一高教授。小説「ビルマの竪琴」,評論「昭和の精神史」など。

竹島

たけしま 【竹島】
(1)島根県,隠岐諸島の北西方の日本海にある小さな無人島。男・女二つの岩島と岩礁からなる。1905年(明治38),日本が領有を宣言。
(2)江戸時代,鬱陵(ウツリヨウ)島の日本での呼称。

竹島事件

たけしまじけん 【竹島事件】
石見浜田の廻船問屋会津屋八右衛門が竹島(鬱陵島)に密航した事件。幕府に探知され,1836年死刑となった。

竹島百合

たけしまゆり [4] 【竹島百合】
ユリ科の多年草。鬱陵島原産。観賞用。茎は高さ1メートル内外で,披針形の葉を輪生。初夏,茎頂にやや小形の花を数個下向きに開く。花被片は質が厚く橙黄色で,赤褐色の斑点がある。

竹島蘭

たけしまらん [4] 【竹島蘭】
ユリ科の多年草。本州中部以北の針葉樹林内に生える。高さ20〜60センチメートル。葉は互生し,広披針形。初夏,葉腋に一個ずつ淡赤褐色の小花を下向きに開く。果実は球形で赤く熟す。

竹崎

たけざき 【竹崎】
姓氏の一。

竹崎季長

たけざきすえなが 【竹崎季長】
(1246-?) 鎌倉中期の武士。通称,五郎兵衛尉。肥後の御家人。文永・弘安の役に出陣。「蒙古襲来絵詞」は,その戦功の証として作成されたものという。

竹工

ちくこう [0] 【竹工】
⇒ちっこう(竹工)

竹工

ちっこう チク― [0] 【竹工】
竹を使って工芸品を作る技術。また,その職人。ちくこう。

竹帙

ちくちつ [0] 【竹帙】
細い竹で編んだ帙(チツ)。

竹帙

たけちつ [0] 【竹帙】
細い竹を色糸で編み,錦などの縁をつけた帙(チツ)。巻物などを包む。

竹帛

ちくはく [0] 【竹帛】
〔昔,中国で,竹簡や帛(キヌ)に記したことから〕
書物。また,歴史。竹素(チクソ)。「名を―に残す」

竹席

たかむしろ [3] 【竹席・簟】
細く割った竹をむしろのように編んだ夏季用の敷物。[季]夏。

竹床几

たけしょうぎ [3] 【竹床几】
竹で作った簡単な腰掛け。納涼用。[季]夏。

竹庵

ちくあん [2] 【竹庵】
⇒藪井竹庵(ヤブイチクアン)

竹戸

たけど [0] 【竹戸】
竹を編んで作った戸。

竹挽き鋸

たけびきのこ [5] 【竹挽き鋸】
竹を挽き切るためののこぎり。刃が撓(シナ)うのを防ぐために弓形の背金をつける。竹挽きのこぎり。

竹斎

ちくさい 【竹斎】
仮名草子。二巻。磯田道治作。元和(1615-1624)末年頃成立。藪医者竹斎が従僕にらみの介とともに京から名古屋を経て江戸に下る道中の見聞や失敗談を,狂歌などを交えて滑稽に描いたもの。広く読まれ,模倣作が続出した。

竹暖簾

たけのれん [3] 【竹暖簾】
細い竹や細く割った竹を糸で編みつないで作った暖簾。たけのうれん。

竹書紀年

ちくしょきねん 【竹書紀年】
中国で西晋の頃,汲郡(河南省)の古墓から発見された,戦国時代の魏(ギ)の編年史。二巻一三編。竹簡に古体文字で書かれる。唐以後に散佚(サンイツ)したが清になり佚文が集められた。中国古代史研究の基本資料。

竹木

ちくぼく [0] 【竹木】
樹木と竹。樹木だけでなく竹も含まれることを明らかにしようとする場合に用いられる語。

竹本

たけもと 【竹本】
(1)姓氏の一。
(2)義太夫節の太夫の家名。また,義太夫節の異名。

竹本座

たけもとざ 【竹本座】
人形浄瑠璃の劇場。初世竹本義太夫が1684年,大坂道頓堀戎橋(エビスバシ)南詰めに創設。作者に近松門左衛門を迎え,「西の芝居」と称されて隆盛を極め,東の豊竹座とともに人形浄瑠璃の拠点となった。1767年廃座。

竹本摂津大掾

たけもとせっつだいじょう 【竹本摂津大掾】
(1836-1917) 義太夫節の太夫。大阪生まれ。五世竹本春太夫の門弟。初め南部太夫,のち二世越路(コシジ)太夫,六世春太夫を継いだ。1903年(明治36)受領して摂津大掾藤原愛純(ナルスミ)と名乗った。美声で艶物(ツヤモノ)を得意とした。明治期の代表的名人。

竹本政太夫

たけもとまさたゆう 【竹本政太夫】
(初世)(1691-1744) 義太夫節の太夫。竹本義太夫の弟子。1715年和歌竹から竹本と改名。小音ながら情をよく語り浄瑠璃中興の祖といわれた。

竹本流

たけもとりゅう 【竹本流】
竹本義太夫の語り出した浄瑠璃の一派で,義太夫節のこと。狭義には豊竹座の艶麗な東風に対する,竹本座の豪快・写実の西風の浄瑠璃をいう。

竹本筑後掾

たけもとちくごのじょう 【竹本筑後掾】
⇒竹本義太夫(タケモトギダユウ)

竹本義太夫

たけもとぎだゆう 【竹本義太夫】
(1651-1714) 江戸中期の浄瑠璃太夫。摂津国の人。本名,五郎兵衛。義太夫節の始祖。初め清水(キヨミズ)理兵衛や宇治嘉太夫(加賀掾)に学び,清水理太夫と名乗る。のちに1684年大坂道頓堀に人形浄瑠璃の竹本座を開設。名を竹本義太夫と改め,98年頃受領して竹本筑後少掾藤原博教と称する。近松門左衛門の作を語って人形浄瑠璃隆盛の礎を築き,その芸風は豪放な語り口の中に細やかな情愛を表す。なお,二世義太夫は竹本政太夫が継ぎ,小音ながら写実的な情愛を語るのを得意とした。

竹本越路太夫

たけもとこしじだゆう 【竹本越路太夫】
義太夫節の太夫。四世を数える。
(1)(二世)竹本摂津大掾(セツツダイジヨウ)の前名。
(2)(三世)(1865-1924) 大阪府堺の生まれ。二世の門弟。大正期の名人。

竹村

たけむら 【竹村】
江戸時代,新吉原の遊郭内にあった菓子屋。巻煎餅(マキセンベイ)・最中(モナカ)の月が有名。竹村伊勢大掾の経営。「最中の月は―に仕出す/滑稽本・根無草後編」

竹杖

ちくじょう [0] 【竹杖】
竹のつえ。

竹杖外道

ちくじょうげどう 【竹杖外道】
釈迦の十大弟子のうちで神通第一といわれた目犍連(モクケンレン)を,竹杖で打ち殺した外道の行者。執杖梵士。

竹束

たけたば [0][3] 【竹束】
(1)竹を束ねたもの。
(2)近世の軍陣用の楯の一。矢玉などを避けるため,竹を束ねて一抱えほどにしたもの。
竹束(2)[図]

竹束牛

たけたばうし [4] 【竹束牛】
軍陣用の楯の一。竹束{(2)}を立て並べて家の棟木状に組んだもの。牛竹束。

竹林

ちくりん [0] 【竹林】
竹が群がって生えている所。竹やぶ。たけばやし。

竹林

たけばやし [3] 【竹林】
竹やぶ。ちくりん。

竹林の七賢

ちくりんのしちけん 【竹林の七賢】
〔晋書(嵆康伝)〕
中国晋代に,世俗を避け,竹林で琴と酒を楽しみ,清談にふけったとされる七人。阮籍(ゲンセキ)・嵆康(ケイコウ)・山濤(サントウ)・向秀(シヨウシユウ)・劉伶(リユウレイ)・阮咸(ゲンカン)・王戎(オウジユウ)をいう。

竹林山水

ちくりんさんすい [5] 【竹林山水】
竹林を主とした山水画。

竹林抄

ちくりんしょう 【竹林抄】
〔竹林の七賢にちなむ名〕
連歌撰集。一〇巻。宗祇撰。一条兼良序。1476年成立。宗祇が連歌復興期の先達と仰ぐ,宗砌(ソウゼイ)・賢盛(宗伊)・智蘊(チウン)・心敬(シンケイ)・専順・能阿・行助の七人の付句・発句を収録。

竹林精舎

ちくりんしょうじゃ 【竹林精舎】
インドのマガダ国にあった最初の仏教寺院。カランダカ長者の竹林にビンビサーラ王が建立したもの。

竹枝

ちくし [2][0] 【竹枝】
(1)竹の枝。
(2)楽府(ガフ)の一体。もと四川省の東部一帯でうたわれた民歌。唐の詩人,劉禹錫(リユウウシヤク)がこれをもとに新しく作詞し,三峡の風景や男女相思の情を述べて流行させたのに始まる。七言絶句の形式をとり,通俗的な言葉でリズミカルにうたう。
(3)その土地の民謡。

竹柏

ちくはく [0] 【竹柏】
ナギ(梛)の漢名。

竹柏会

ちくはくかい 【竹柏会】
短歌結社。佐佐木信綱を中心に結成され,機関誌「心の華」(1898年創刊,のち「心の花」)を発行し,今日に至る。「ひろく,ふかく,おのがじしに」をモットーとし,清新穏健な歌風が特色。会員に,石榑千亦(イシクレチマタ)・川田順・木下利玄・大塚楠緒子・九条武子・柳原白蓮らがいる。

竹柵

ちくさく [0] 【竹柵】
竹で作った囲い。竹矢来(タケヤライ)。

竹根蛇

ひばかり [2] 【日計・熇尾蛇・竹根蛇】
小形のヘビ。全長55センチメートル内外。背面は暗灰褐色,腹面は淡黄緑色。日本では北海道を除く低山の林の水辺にすみ,カエル・小魚などを捕食する。かまれたらその日ばかりの命しかないと信じられたことからこの名があるが,実際は無毒。

竹格子

たけごうし [3] 【竹格子】
竹で作った格子。

竹梯子

たけばしご [3] 【竹梯子】
太い二本の竹に,木材を横の段として渡したはしご。

竹楊枝

たけようじ [3] 【竹楊枝】
柄の部分が竹でできている歯ブラシ。たかようじ。

竹槍

たけやり [0] 【竹槍】
竹の幹の先端を斜めに切ってとがらせ,槍のようにして用いる武器。

竹槍

ちくそう [0] 【竹槍】
たけやり。

竹槍蓆旗

ちくそうせっき [5] 【竹槍蓆旗】
たけやりと,むしろばた。百姓一揆(イツキ)をいう。

竹橋

たけばし 【竹橋】
東京都千代田区,皇居に隣接する北の丸公園の東南方の地名。また,皇居の内堀にかかる橋の名。

竹橋事件

たけばしじけん 【竹橋事件】
1878年(明治11),東京竹橋の近衛砲兵隊二百六十余名が給料減額や西南戦争での恩賞の不満などを理由に決起し,死刑五三名に及ぶ厳刑が科された事件。直後に,軍人訓誡を発し上官への絶対服従を説き,軍律強化の契機となった。

竹沢先生と云ふ人

たけざわせんせいというひと タケザハ―トイフヒト 【竹沢先生と云ふ人】
長編小説。長与善郎作。1925年(大正14)刊。弟子の視点から竹沢先生との関係を回想,思索的な生活を通して理想的人間像を提示する。

竹河

たけかわ タケカハ 【竹河】
(1)催馬楽の曲名。
(2)源氏物語の巻名。第四四帖。

竹流し金

たけながしきん [5][0] 【竹流し金】
主として戦国時代に鋳造された金貨の一種。半円筒状の鋳型に流し込んだもの。その形状をたて割りにした竹に金を流しこんだものと見立てての呼称。竹流し。

竹添

たけぞえ タケゾヘ 【竹添】
姓氏の一。

竹添進一郎

たけぞえしんいちろう タケゾヘシンイチラウ 【竹添進一郎】
(1841-1917) 外交官・漢学者。熊本藩士。号,井井(セイセイ)。1882年(明治15),朝鮮弁理公使となり,甲申の変では日本軍を指揮。のち東大で「左氏伝」などを講じた。著「桟雲峡雨日記」「左氏会箋」

竹渓

ちくけい 【竹渓】
中国,山東省泰安県の東南,徂来山下の地名。

竹渓の六逸

ちくけいのりくいつ 【竹渓の六逸】
〔旧唐書(李白伝)〕
唐の天宝年間(742-756)に,竹渓に隠棲した六人の賢人の称。李白・孔巣父・韓準・裴政・張叔明・陶沔(トウベン)の六人。

竹瀝

ちくれき [0] 【竹瀝】
節を抜いた生の淡竹(ハチク)を火であぶり,切り口から出た液を集めたもの。生のショウガとともに喘息・肺炎などの民間薬として用いられる。

竹煮草

たけにぐさ [3] 【竹似草・竹煮草】
ケシ科の多年草。荒れ地に生える。茎は中空で高さ2メートル内外。葉は形がキクに似て大きい。夏,白色の小花を円錐状につける。切ると黄褐色で有毒の汁液を出す。殺虫剤・塗布剤に利用される。占城(チヤンパ)菊。[季]夏。
竹似草[図]

竹玉

たかだま 【竹玉】
竹を輪切りにし,緒に貫いたもの。古代の神事に用いた。「枕辺に斎瓮(イワイヘ)をすゑ―を間なく貫き垂れ/万葉 420」

竹琴

ちっきん チク― [0] 【竹琴】
(1)弦楽器の一。竹を縦に二つに割り,上面に桐板を張って胴とし,その上に三弦を張ったもの。八雲琴に似る。1886年(明治19)田村与三郎の発明。現在は廃絶。
(2)竹を並べた木琴状の楽器。歌舞伎囃子(バヤシ)に用いる。

竹琴

ちくきん [0] 【竹琴】
⇒ちっきん(竹琴)

竹瓮

たつべ [0] 【竹瓮】
〔「たっぺ」とも〕
「筌(ウケ)」に同じ。[季]冬。《―揚ぐ水の濁りの静まらず/高浜年尾》

竹生島

ちくぶしま 【竹生島】
(1)琵琶湖の北部に浮かぶ島。周囲約2キロメートルの小島。竹・古杉・老松が繁茂する。宝厳寺・都久夫須麻神社がある。
(2)能の一。脇能物。作者未詳。醍醐天皇の御代,竹生島参詣の帝の臣下が,女を伴った老翁に舟で迎えられ,衆生済度を旨とする竜神と弁才天女の奇特にあう。
(3)長唄の一。本名題「今様竹生島」。一一世杵屋六左衛門作曲。1862年8月江戸中村座初演。
(4)一中節の一。初世宇治倭文(ワブン)作曲。謡曲「竹生島」の歌詞に作曲したもの。河東節(山彦河良作曲)と掛け合い。
(5)箏曲の一。山田流のものは,千代田検校作曲で,歌詞は謡曲の抜粋。生田流のものは,菊岡検校作曲で,歌詞は謡曲と無関係。

竹田

たけた 【竹田】
大分県南西部の市。近世,中川氏の城下町。竹田盆地の農産物の集散地。カボス・サフランを特産。滝廉太郎が「荒城の月」の曲想を得たという岡城跡がある。

竹田

たけだ 【竹田】
姓氏の一。

竹田

ちくでん 【竹田】
⇒田能村(タノムラ)竹田

竹田出雲

たけだいずも 【竹田出雲】
浄瑠璃作者・竹本座座元。三世まである。
(1)(初世)(?-1747) 別号,千前軒。からくりの応用など演出にも才能を発揮。代表作「大内裏大友真鳥(ダイダイリオオトモノマトリ)」「蘆屋道満大内鑑(アシヤドウマンオオウチカガミ)」。
(2)(二世)(1691-1756) 名は清定。初め小出雲,のち外記と称す。初世の子で,劇場経営・演出に才腕をふるい,特に人形本位の演出を重んじ,人形浄瑠璃の最盛期をつくった。代表作「菅原伝授手習鑑」「義経千本桜」「仮名手本忠臣蔵」。

竹田宮

たけだのみや 【竹田宮】
旧宮家。1906年(明治39)北白川宮第二代能久親王の第一王子恒久王が創立。

竹田芝居

たけだしばい [4] 【竹田芝居】
江戸時代,大坂で興行されたからくり芝居。1662年,竹田近江(?-1704)が創始。初期はからくりのみ見せたが,のちには子供芝居を加えた。人形浄瑠璃芝居とは異なる。

竹畚

へご [0] 【竹畚】
竹を割って編んだかご。

竹皺

たけしぼ [0] 【竹皺】
竹を並べたような,縦のしわの入った織物。

竹矢来

たけやらい [3] 【竹矢来】
竹を縦・横に粗く組み合わせて作った囲い。竹の組み方で,角(カク)矢来・菱(ヒシ)矢来などがある。

竹矢籠

たかしこ [2] 【竹矢籠】
竹の筒で壺胡簶(ツボヤナグイ)のように作った矢籠(ヤカゴ)。「小殿―かき負ひて/著聞 12」

竹科

たけか [0] 【竹科】
タケとササをイネ科から区別して独立の科として扱うときの称。

竹穂垣

たけほがき [3] 【竹穂垣】
竹の穂を集めて縦や横に扱って作った垣根。桂垣もこの一種。

竹窓

ちくそう [0] 【竹窓】
(1)竹で格子を組んだ窓。
(2)前庭に竹の植えてある窓。

竹竿

ちっかん チク― [0] 【竹竿】
たけざお。ちくかん。

竹竿

たけざお [0] 【竹竿】
竹の幹で作った竿。

竹竿

ちくかん [0] 【竹竿】
⇒ちっかん(竹竿)

竹笛

たけぶえ [0][3][2] 【竹笛】
篠竹(シノダケ)で作った横笛。しのぶえ。

竹笠

たけがさ [0][3] 【竹笠】
竹を網代(アジロ)に編んで作った笠。

竹筆

ちくひつ [0] 【竹筆】
竹をたたいてつぶし,穂とした筆。

竹筏

てっぱい [0] 【竹筏】
竹を並べてつくった台湾の筏船(イカダブネ)。

竹筒

ささえ 【小筒・竹筒】
(1)竹筒。酒を入れて携帯した。「破籠(ワリゴ)―などこまやかにしたためさせ/奥の細道」
(2)「提(サ)げ重箱(ジユウバコ)」に同じ。

竹筒

たけづつ [0] 【竹筒】
竹を横に切って作った筒。水や酒を入れるのに用いる。たけづっぽう。

竹筒ぽう

たけづっぽう [5][0] 【竹筒ぽう】
「竹筒(タケヅツ)」に同じ。

竹箒

たけぼうき [3] 【竹箒】
竹の小枝を束ね,丸竹の柄をつけて作った箒。庭などを掃くのに用いる。たかぼうき。

竹管文

ちっかんもん チククワン― [0] 【竹管文】
縄文土器の文様の一種で,篠竹の先で,爪形,円形,平行沈線文をつけたもの。縄文前期後半の土器に多く施される。

竹管文

ちくかんもん チククワン― [3][0] 【竹管文】
⇒ちっかんもん(竹管文)

竹箸

たけばし [3][0] 【竹箸】
竹を削って作ったはし。

竹節

たけふ [0] 【竹節】
〔竹の節に似ることから〕
囲碁で,連続した二子が一間(イツケン)隔てて平行に並んでいる形をいう。確実な連絡の形として用いられる。「―に継(ツ)ぐ」

竹節人参

ちくせつにんじん [5] 【竹節人参】
トチバニンジンの別名。また,トチバニンジンの根茎の生薬名。

竹篦

しっぺい [3] 【竹篦】
(1)禅宗で,修行者を打っていましめるのに使う具。割った竹に漆を塗った細長い板のような形のものが多い。
(2)人差し指と中指をそろえて相手の手首のあたりを打つこと。しっぺ。
竹箆(1)[図]

竹篦

たけべら [0] 【竹篦】
竹を削って作った篦。

竹篦

しっぺ [3] 【竹篦】
「しっぺい(竹篦)」の転。

竹篦返し

しっぺがえし [4] 【竹篦返し】
「竹篦(シツペイ)返(ガエ)し」に同じ。「―をくらう」

竹篦返し

しっぺいがえし [5] 【竹篦返し】 (名)スル
〔竹篦で打った相手を竹篦で打ち返す意から〕
ある事をされたとき,即座に仕返すこと。しっぺがえし。「―をくわせる」

竹簀

たけす [0] 【竹簀】
竹で作ったすのこ。たけすのこ。

竹簀の子

たけすのこ [3] 【竹簀の子】
(1)細い竹で作ったすのこ。たけす。
(2)竹で作った縁。竹縁。

竹簀掻き

たけすがき [3] 【竹簀掻き】
竹で作ったすがき。

竹簀掻き

たかすがき 【竹簀掻き】
竹で編んだすのこ。たけすがき。「山がつのあしやにかける―/堀河百首」

竹簡

ちくかん [0] 【竹簡】
⇒ちっかん(竹簡)

竹簡

ちっかん チク― [0] 【竹簡】
古代中国で,紙が使用される以前,文字を書くために用いられた竹の札。また,書かれたもの。ちくかん。

竹簾

ちくれん [0] 【竹簾】
竹で作った,すだれ。たけすだれ。

竹簾

たけすだれ [3] 【竹簾】
竹を編んで作ったすだれ。

竹籃

たけかご [0] 【竹籠・竹籃】
細い竹や薄く裂いた竹を編んで作ったかご。

竹籠

たけかご [0] 【竹籠・竹籃】
細い竹や薄く裂いた竹を編んで作ったかご。

竹籤

たけひご [0] 【竹籤】
竹のひご(籤)。ひご。

竹紙

ちくし [2][0] 【竹紙】
(1)竹の繊維を材料として作った紙。主に中国で作られた。薄く破れやすい。書画に用いる。
(2)竹の幹の中にある薄皮。明笛(ミンテキ)などの歌口に使う。
(3)料理で,材料を紙のように薄く切ったもの。「―栗」「―昆布」

竹素

ちくそ [2] 【竹素】
〔「竹」は竹のふだ,「素」は絹。昔,中国で竹簡や布に記したことから〕
書籍。また,歴史。竹帛(チクハク)。

竹細工

たけざいく [3] 【竹細工】
竹を使って細工をすること。また,その細工物。

竹綱

たけづな [0] 【竹綱】
細い割り竹を綯(ナ)って綱にしたもの。

竹縁

ちくえん [0] 【竹縁】
竹を張った縁側。たけえん。

竹縁

たけえん [0][2] 【竹縁】
竹製の縁台。ちくえん。

竹縄

たけなわ [0] 【竹縄】
竹を細く割ったものを,縄に綯(ナ)ったもの。火縄などに用いた。

竹群

たけむら [0] 【竹群・竹叢】
竹やぶ。竹林。

竹自在

たけじざい [3] 【竹自在】
茶道で,釣り釜をつるすのに用いる竹製の自在鉤(カギ)。自在竹。

竹苑

ちくえん [0] 【竹園・竹苑】
(1)竹を植えた所。たけやぶ。
(2)〔「史記(梁孝王世家)」漢の文帝の子の梁の孝王が庭園に竹を多く植えたという故事から〕
天子の子孫。皇族。竹の園(ソノ)。「文武百司の官ならびに―門徒の大衆(ダイシユ)/太平記 9」

竹落ち葉

たけおちば [3] 【竹落(ち)葉】
夏に新葉が生えるとともにそれまでのものが枯れ落ちた竹の落ち葉。[季]夏。

竹落葉

たけおちば [3] 【竹落(ち)葉】
夏に新葉が生えるとともにそれまでのものが枯れ落ちた竹の落ち葉。[季]夏。

竹葉

ちくよう [0] 【竹葉】
(1)竹の葉。
(2)生薬の一。ハチクの葉で,消炎・解熱薬に用いる。
(3)酒の異名。「菊を湛へ―の,世は皆酔(エ)へり/謡曲・松虫」
(4)(旅などの時に酒を入れて持ち歩いた)竹の筒。
(5)弁当。「胡籙(エビラ)に差したる―取出して/太平記 26」

竹葉石

ちくようせき [3] 【竹葉石】
蛇紋岩の石材名。竹の葉を散らしたような斑紋があり,装飾石材にする。斑石(マダライシ)。

竹葉紙

ちくようし [3] 【竹葉紙】
⇒薄様(ウスヨウ)

竹葦

ちくい [1] 【竹葦】
竹と葦(アシ)。転じて,多くのものが入り乱れて混雑していること。
→稲麻竹葦(トウマチクイ)

竹藪

たけやぶ [0] 【竹藪】
竹の多く生えている所。たかやぶ。

竹藪

たかやぶ [0] 【竹藪】
竹の林。たけやぶ。

竹虎落

たかもがり 【竹虎落】
竹で作ったもがり。竹矢来。「あんのむかひに見えたる―の内こそ/幸若・烏帽子折」

竹蜻蛉

たけとんぼ [3] 【竹蜻蛉】
竹を薄く削って,プロペラのように作り,中央に細い柄をつけたもの。両手で柄を回転させて飛ばす。羽根だけ飛ばすものもある。
竹蜻蛉[図]

竹豹

ちくひょう [0] 【竹豹】
豹の毛皮の斑点の大きなもの。

竹越

たけこし 【竹越】
姓氏の一。

竹越与三郎

たけこしよさぶろう 【竹越与三郎】
(1865-1950) 政治家・歴史家。埼玉県生まれ。慶応義塾卒。号は三叉。雑誌「世界之日本」主筆。衆議院議員。のち勅選貴族院議員を経て,枢密顧問官。著「二千五百年史」ほか。

竹輪

ちくわ [0] 【竹輪】
〔切り口が竹の輪に似ていることから〕
すりつぶした魚肉を竹や金属の棒に巻きつけ,焼いたり蒸したりして製した食品。

竹輪

ちくわ【竹輪】
a kind of fish sausage.

竹輪麩

ちくわぶ [3][0] 【竹輪麩】
小麦粉をこねて竹や金属の棒に巻きつけて蒸し,竹輪に似せて製した食品。おでんに入れる。

竹輿

たけごし [0] 【竹輿】
竹を編んで作った輿。

竹迷日

ちくめいじつ [3] 【竹迷日】
⇒竹酔日(チクスイジツ)

竹酔日

ちくすいじつ [3] 【竹酔日】
〔「ちくすいにち」とも〕
陰暦五月一三日の称。中国の俗説で,この日に竹を植えると,よく茂るという。竹植える日。竹植え日。竹迷日(チクメイジツ)。

竹釘

たけくぎ [0][2] 【竹釘】
竹をけずって作った釘。

竹鉄砲

たけでっぽう [3] 【竹鉄砲】
おもちゃの一種。竹筒で作った鉄砲。
→杉鉄砲
→紙鉄砲
→山吹鉄砲

竹鋸

たけのこぎり [3] 【竹鋸】
竹製の鋸。武家時代,大罪人の首を斬る鋸挽(ビ)きの刑に使用した。

竹院

ちくいん [0] 【竹院】
竹林の中にある寺院。

竹陰

ちくいん [0] 【竹陰】
茂った竹の陰。

竹頭木屑

ちくとうぼくせつ [0] 【竹頭木屑】
〔「晋書(陶侃伝)」にある語。竹の切れ端と木のくずとを捨てないで後日に役立てた故事から〕
一見,役に立たないもの。また,些細なことをもゆるがせにしないたとえ。

竹馬

たけうま [0] 【竹馬】
(1)二本の竹竿の適当な高さの所にそれぞれ足掛かりをつけ,それに乗って歩くようにしたもの。子供の遊具。[季]冬。
(2)竹竿の先に馬の頭の形をしたものをつけ,股(マタ)に挟んで馬に乗ったようにして遊ぶ道具。
(3)葉のついた竹にまたがり,もとの方に掛けたひもを手で持って馬に乗ったような形で遊ぶ道具。
(4)竹かごの周囲に竹を四本組み合わせたものを,棒の両端に天秤(テンビン)のように下げるようにし,中に品物を入れて運んだもの。江戸時代に,行商人などが用いた。
(5)「竹馬古着屋」の略。
竹馬(3)[図]

竹馬

たけうま【竹馬】
<walk on> stilts.

竹馬

ちくば [2][1] 【竹馬】
(1)たけうま。
(2)たけうまで遊ぶような幼い頃。幼時。「―の時に御友達と有し和羅多には非ずや/今昔 1」

竹馬の友

ちくばのとも 【竹馬の友】
〔晋書(殷浩伝)〕
幼い時,共にたけうまにのって遊んだ友。幼なじみ。

竹馬の友

ちくば【竹馬の友】
an old friend[playmate].

竹馬古着屋

たけうまふるぎや [5] 【竹馬古着屋】
江戸時代,竹馬{(4)}を天秤(テンビン)棒で担い,小切れや古着を売り歩いた商人。竹馬。

竹馬狂吟集

ちくばきょうぎんしゅう 【竹馬狂吟集】
俳諧撰集。一〇巻。1499年序。編著者不詳。四季発句二〇句,四季・恋・雑の付合二一七組から成る。日本で最初の俳諧撰集で,縁語・掛け詞を駆使して,滑稽・通俗な世界を描き出す。

竹鶏

てっけい [0] 【竹鶏】
コジュケイの一亜種。外形も習性もコジュケイに似る。台湾特産種で,低山帯にすむ。輸入放鳥されたものが,兵庫県六甲山で野生化したことがある。タイワンコジュケイ。

竹麦魚

ほうぼう ハウ― [0][3] 【魴鮄・竹麦魚】
カサゴ目の海魚。全長約40センチメートル。頭は大きく角張り,尾に向かって細くなる。微細な円鱗におおわれ,体色は紫褐色で赤色斑がある。胸びれは大きく,緑色の地に青色斑があり美しい。胸びれの下部が歩脚状になり,海底をさぐって餌(エサ)をとる。うきぶくろを使って鳴く。食用にして美味。日本各地の沿岸の砂泥底に分布。近縁種のカナガシラは鱗(ウロコ)が大きく,胸びれに斑紋がないことで区別できる。
魴鮄[図]

竺土

じくど ヂク― 【竺土】
インドの古称。天竺。

竺法蘭

じくほうらん ヂクホフラン 【竺法蘭】
中国に初めて仏教を伝えたといわれる伝説上の僧。インドの人で,後漢の明帝の頃,西域から招かれて洛陽に至ったという。

竺法護

じくほうご ヂクホフゴ 【竺法護】
中国,西晋時代の僧。中国における初期仏教の確立者。月氏の出身で,敦煌(トンコウ)の僧。「正法華経」など一五〇部余の経典を訳出。敦煌菩薩。生没年未詳。

う 【竽】
奈良時代,中国から伝えられた管楽器。笙(シヨウ)の大型のもの。古くは三六管,のち,一九管・一七管となる。平安中期には用いられなくなった。うのふえ。
竽[図]

竽の笛

うのふえ [1] 【竽の笛】
⇒う(竽)

竿

かん 【竿】 (接尾)
助数詞。さおの数を数えるのに用いる。「一―を携える」

竿

さお【竿】
a pole;→英和
a rod;→英和
a staff;→英和
a neck (バイオリンの).→英和
‖竿竹 a bamboo pole.竿秤 a beam balance.

竿

さお サヲ 【竿・棹】
■一■ [2] (名)
(1)枝葉を取り去って作った竹の細長い棒。「物干し―」「旗―」
(2)舟をこぐ道具。岸辺や水底につっぱって舟を進ませるための長い棒。《棹》「―を差す」
(3)釣り竿。「―を磨く」「のべ―」
(4)三味線の胴から上の,糸を張る長い柄。また,三味線。《棹》
→三味線
(5)雁(ガン)が一列になって飛ぶさま。
(6)陰茎を俗にいう語。
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)竿に付けた旗を数えるのに用いる。「大漁旗二―」
(2)箪笥(タンス)・長持などを数えるのに用いる。「箪笥二―」
(3)羊羹(ヨウカン)やそれに類した細長い菓子などを数えるのに用いる。「羊羹二―」
(4)竿に干した洗濯物などを数えるのに用いる。「洗濯物三―」
(5)江戸時代,金座で竿金(サオガネ)を数えるのに用いる。

竿入れ

さおいれ サヲ― 【竿入れ】
江戸時代,間竿(ケンザオ)で土地面積を測ること。さおうち。けんちうち。

竿取り

さおとり サヲ― 【竿取り】
間竿(ケンザオ)をとって検地をすること。また,その役職。

竿奉行

さおぶぎょう サヲブギヤウ [3] 【竿奉行】
江戸時代,検地の時に竿入れのことをつかさどった役人。

竿打ち

さおうち サヲ― 【竿打ち】
「竿入(サオイ)れ」に同じ。

竿枘

さおほぞ サヲ― [0] 【竿枘】
普通の枘よりも細長く作った枘。普通,車知道(シヤチミチ)をもつ。竿継(サオツギ)などに用いる。

竿檣

かんしょう [0] 【竿檣】
檣楼を持たず,簡単な見張り台や探海灯・信号竿などを設けた軍艦のほばしら。

竿灯

かんとう [0] 【竿灯】
八月五日〜七日,秋田市などで行われる眠り流しの行事。また,その祭りに用いる道具。親竹に横竹を数本取り付け,各々に提灯(チヨウチン)をつり下げたものを若者が肩や額などで支えて練り歩く。[季]秋。
竿灯[図]

竿牘

かんどく [0] 【簡牘・竿牘】
〔「かんとく」とも。「簡」は竹札,「牘」は木札。紙のなかった時代にそれらに文字を書いたことから〕
(1)文書。書札。
(2)手紙。書簡。書牘。

竿登り

さおのぼり サヲ― [3] 【竿登り】
直立した長い竿によじのぼって,種々の曲芸をする軽業。

竿石

さおいし サヲ― [2] 【竿石】
石灯籠などの,基礎の上に立ち火袋を支える柱状の部分。

竿秤

さおばかり サヲ― [3] 【竿秤・棹秤】
秤の一。竿の一端に品物を,他端に分銅をつるして,中間にある支点となる取っ手を持ち,竿が水平になるように分銅を移動させ,釣り合った位置の目盛りを読み,重さを量る。
竿秤[図]

竿立ち

さおだち サヲ― [0] 【棹立ち・竿立ち】
馬などが前足をあげ後ろ足で立ちあがること。棒立ち。「馬が驚いて―になる」

竿竹

さおだけ サヲ― [0][2] 【竿竹】
竿にして使う竹。たけざお。

竿継

さおつぎ サヲ― [0][4] 【竿継(ぎ)】
木材の継手の一。枘(ホゾ)を長くつくり,これを車知(シヤチ)で固める継ぎ方。縁側の桁・框(カマチ)などを継ぐのに用いる。竿車知(サオシヤチ)継ぎ。車知継ぎ。

竿継ぎ

さおつぎ サヲ― [0][4] 【竿継(ぎ)】
木材の継手の一。枘(ホゾ)を長くつくり,これを車知(シヤチ)で固める継ぎ方。縁側の桁・框(カマチ)などを継ぐのに用いる。竿車知(サオシヤチ)継ぎ。車知継ぎ。

竿縁

さおぶち サヲ― [0] 【竿縁・棹縁】
天井板を支えるために天井板に直角に取り付ける細長い材。梁(ハリ)からつるし,両端を天井回り縁に取り付けてとめる。装飾を兼ねて,角木・丸太・竹などが使われる。「―天井」

竿金

さおがね サヲ― 【竿金】
江戸時代,竹筒に金銀をとかして入れ,棒状にしたもの。必要に応じて切って貨幣にした。竹流し。

竿釣

さおづり サヲ― [0][4] 【竿釣(り)】
釣り竿を使って魚を釣る方法。
→手釣り

竿釣り

さおづり サヲ― [0][4] 【竿釣(り)】
釣り竿を使って魚を釣る方法。
→手釣り

竿頭

かんとう [0] 【竿頭】
竿(サオ)のさき。「百尺―一歩を進む」

竿首

かんしゅ [1] 【竿首】
さらし首。梟首(キヨウシユ)。

こうがい カウ― [0] 【笄】
〔「髪掻(カミカキ)」の転〕
(1)髪を整えるための道具。毛筋を立てたり,髪のかゆいところをかいたりするための,箸に似た細長いもの。男女ともに用いた。象牙・銀などで作る。
(2)江戸時代の女性用髪飾りの一。髷(マゲ)などに挿す。金・銀・鼈甲(ベツコウ)・水晶・瑪瑙(メノウ)などで作る。
(3)刀の鞘(サヤ)に挿しておく,金属性の篦(ヘラ)のようなもの。本来整髪具だが,中世以降は装飾用。
(4)錨銲(ビヨウカン)の別名。
笄(3)[図]

笄蛭

こうがいびる カウ― [3] 【笄蛭】
コウガイビル科の扁形動物の総称。体は細長く,幅2〜4ミリメートル,長さ5〜80センチメートル。頭部は半月形に横に広がり,笄に似る。口は体の中央部に開く。吸盤はない。湿地にすむ。再生力が強く,実験に用いられる。

笄髷

こうがいわげ カウ― [0] 【笄髷】
江戸時代の婦人の髪形の一。後頭部で一つにたばねた髪の毛を輪にして,笄ではさみとめておくもの。こうがいまげ。
笄髷[図]

笆棒

ませぼう [2] 【馬塞棒・限棒・笆棒】
「ませ(馬柵)」に同じ。

おい オヒ [1] 【笈・負】
〔動詞「負う」の連用形「負い」の意から〕
修験者(シユゲンジヤ)・行脚(アンギヤ)僧が仏具・衣類などを入れて背に負う,脚・開き戸のついた箱。きゅう。
笈[図]

きゅう キフ [1] 【笈】
「おい(笈)」に同じ。

笈の小文

おいのこぶみ オヒ― 【笈の小文】
俳諧紀行。松尾芭蕉著,門人河合乙州(オトクニ)編。芭蕉の没後,1709年刊。1687年江戸から尾張の鳴海を経て弟子の杜国を訪ね,伊賀・伊勢・吉野・奈良・大坂・須磨・明石をめぐった旅の紀行。「野ざらし紀行」から「おくのほそ道」に至る中間的な性格を示す。

笈摺

おいずり オヒ― [1][0] 【笈摺】
巡礼などが着物の上に羽織る,袖のない薄い衣。笈で背の擦れるのを防ぐための衣という。おいずる。

笈摺

おいずる オヒ― [1][0] 【笈摺】
(1)「笈摺(オイズリ)」に同じ。
(2)「笈(オイ)」に同じ。「―の小判皆に成時/浮世草子・好色盛衰記 3」

笈日記

おいにっき オヒ― 【笈日記】
俳書。三巻。各務(カガミ)支考編。1695年刊。「笈の小文」の遺志をつぐ意の書名。松尾芭蕉の遺吟・遺文を収め,芭蕉臨終の前後が日記風に詳しく記されている。

ざる【笊】
a bamboo basket.

ざる [2] 【笊】
(1)割って薄く削った竹を編んで作った,浅くくぼんだ入れ物。台所用品として,野菜や米穀を洗ったり水気を切ったりするのに用いる。金網・プラスチックなどでも作られる。
(2)粗雑で漏れが多いこと。「―法」
(3)「笊碁(ザルゴ)」の略。
(4)「笊蕎麦(ザルソバ)」の略。

笊器

そうき サウ― [1] 【笊器】
竹で編んだ,ざるやかごの類。

笊法

ざるほう [0] 【笊法】
運用面に抜け道の多い法律の俗称。有名無実の法律。

笊碁

ざるご [0] 【笊碁】
〔笊のように目が粗いことから〕
へたな人の打つ碁。ざる。

笊碁である

ざるご【笊碁である】
He is a poor hand at the game of go.

笊籬

いかき 【笊籬】
籠(カゴ)。ざる。「釣鍋(ツルナベ)に小さき―をしかけ/浮世草子・懐硯 3」

笊耳

ざるみみ [0][2] 【笊耳】
(笊に水を入れるように)聞いたことを忘れやすいこと。また,そのような人。籠(カゴ)耳。

笊蕎麦

ざるそば【笊蕎麦】
buckwheat noodles served on a bamboo-work plate.

笊蕎麦

ざるそば [0] 【笊蕎麦】
笊に盛った盛りそばに刻み焼き海苔(ノリ)を振りかけたもの。もとは,一番だしを用い味醂(ミリン)などを加えた,盛りそばよりも濃いつゆで食べた。

笊貝

ざるがい [2] 【笊貝】
海産の二枚貝。貝殻は殻長6センチメートル内外で,淡褐色の地に淡紅色の斑紋があり,表面に四〇条ほどの放射肋(ロク)がある。浅海の砂底にすむ。食用。本州中部以南に分布。

たけのこ [0] 【竹の子・筍・笋】
(1)竹の地下茎から生じた若芽。モウソウチク・マダケ・ハチクのものが多く食用とされる。たかんな。[季]夏。
(2)「筍医者」の略。

笋刀

たこうながたな タカウナ― [5] 【筍刀・笋刀】
〔形が筍に似ることから〕
元服の際,髪の先や元結などを切った小刀。たかんなかたな。じゅんとう。

笋刀

じゅんとう [0] 【筍刀・笋刀】
⇒たこうながたな(筍刀)

笋干

しゅんかん [0] 【笋羹・笋干・筍干】
筍(タケノコ)と季節の野菜を炊き合わせた,普茶料理の献立の一。元来は,筍の羹(アツモノ)を意味した。

笋羹

しゅんかん [0] 【笋羹・笋干・筍干】
筍(タケノコ)と季節の野菜を炊き合わせた,普茶料理の献立の一。元来は,筍の羹(アツモノ)を意味した。

笋虫

たけのこむし [4] 【笋虫】
ウマバエの幼虫。

しゃく【笏】
a scepter;→英和
a mace.→英和

しゃく [1][0] 【笏】
〔本来の字音「こつ」が「骨」に通うのをきらって,その長さが一尺ほどあるところから「尺」の音を借りたものという〕
束帯を着るとき,右手に持つ細長い板。初めは式次第などを紙に書き,裏に貼って備忘用としたが,のちには儀礼用となった。材質は木または象牙。手板(シユハン)。さく。
笏[図]

こつ [1] 【笏】
⇒しゃく(笏)

笏の木

しゃくのき [3] 【笏の木】
植物イチイ(一位)の異名。

笏拍子

さくほうし 【笏拍子】
⇒しゃくびょうし(笏拍子)

笏拍子

しゃくびょうし [3] 【笏拍子】
神楽(カグラ)・催馬楽(サイバラ)などで拍子をとるための楽器。初め二枚の笏を用いたが,のち笏を縦にまん中で二つに割った形となった。主唱者が両手に持ち,打ち鳴らして用いる。さくほうし。びゃくし。
笏拍子[図]

笏紙

しゃくし [1] 【笏紙】
⇒しゃくがみ(笏紙)

笏紙

しゃくがみ [0] 【笏紙】
笏の裏に儀式の式次第などを備忘用に記して貼りつけた紙。しゃくし。

笑い

わらい【笑い】
a laugh;→英和
laughter;→英和
a smile (微笑);→英和
a sneer (嘲笑).→英和
〜がとまらない cannot stop laughing;keep chuckling <over the large profit> .‖笑い話 a funny story.

笑い

わらい ワラヒ [0] 【笑い】
(1)笑うこと。また,笑う表情・声。「口元に―をうかべる」「―をさそう」
→お笑い
(2)石を積む際,その接合部にモルタルなどをつめず空間をあけておくこと。また,その空間。
(3)性に関係あるものをいう。春画・春本など。

笑いさざめく

わらいさざめ・く ワラヒ― [6] 【笑いさざめく】 (動カ五[四])
にぎやかに笑う。「少女たちの―・く声」

笑い上戸

わらいじょうご ワラヒジヤウ― [4] 【笑い上戸】
(1)酒に酔うと笑う癖のある人。
(2)よく笑う人。

笑い上戸である

わらいじょうご【笑い上戸である】
be always laughing (よく笑う人);be a cheerful drinker (酒を飲んで).

笑い事

わらいごと ワラヒ― [0][5] 【笑い事】
(1)おかしいこと。笑いたくなるようなこと。
(2)笑って済ませるようなささいなこと。「これは―では済まされない」

笑い事ではない

わらいごと【笑い事ではない】
It is no laughing matter.

笑い仏

わらいぼとけ ワラヒ― [4] 【笑い仏】
(1)微笑の相を表した仏像。特に,諸寺の経蔵に安置されている善慧(傅大士(フダイシ))の像。また,善慧の二子,普賢・普成の像。
(2)〔歓喜天が性に関する仏であることから〕
歓喜天の俗称。

笑い出す

わらいだ・す ワラヒ― [4] 【笑い出す】 (動サ五[四])
笑い始める。こらえかねて笑い始める。「奇抜な服装を見て―・した」

笑い初め

わらいぞめ ワラヒ― [0] 【笑い初め】
新年に初めて笑うこと。初笑い。[季]新年。

笑い声

わらいごえ【笑い声】
(a peal of,a ripple of) laughter;→英和
a laughing voice.

笑い声

わらいごえ ワラヒゴヱ [4] 【笑い声】
笑う声。笑っている声。笑声(シヨウセイ)。「―の絶えない家庭」

笑い崩れる

わらいくず・れる ワラヒクヅレル [6] 【笑い崩れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 わらひくづ・る
姿勢が崩れるほどひどく笑う。「満座の者が―・れる」

笑い本

わらいぼん ワラヒ― [0] 【笑い本】
笑い絵を入れた冊子。春画本。春本。枕草紙。

笑い物

わらいもの ワラヒ― [0] 【笑い物】
笑いぐさ。もの笑いのたね。「世間の―になる」

笑い物になる

わらいもの【笑い物になる】
be laughed at;be[make oneself]a laughingstock <of> .→英和

笑い皺

わらいじわ ワラヒ― [2] 【笑い皺】
笑ったとき目や口の周辺に表れるしわ。

笑い種

わらいぐさ ワラヒ― [0] 【笑い種】
笑いを誘う材料。もの笑いのたね。「世の―になる」

笑い積み

わらいづみ ワラヒ― [0] 【笑い積み】
石の積み方の一。切り出した石材を形や大きさが不ぞろいなまま積み重ねたもの。乱積み。

笑い絵

わらいえ ワラヒヱ [3][0] 【笑い絵】
(1)人を笑わせる絵。滑稽な絵。
(2)春画・枕絵。ひとりわらい。

笑い翡翠

わらいかわせみ ワラヒカハ― [0][4] 【笑い翡翠】
ブッポウソウ目カワセミ科の鳥。最も大形のカワセミで,体長約45センチメートル。背面は黒褐色で,腹は淡褐色の地味な鳥。頭部が大きく,くちばしも太い。森林や耕地にすみ,ヘビ・トカゲ・カニや大形の昆虫を食べる。鳴き声が大きく,人間の笑い声に似る。オーストラリア南東部に分布。

笑い草

わらいぐさ【笑い草】
⇒笑い物.

笑い話

わらいばなし ワラヒ― [4] 【笑い話】
(1)おかしさを感じさせる話。笑い出したくなる話。しょうわ。
(2)深刻に受け止めず軽い気持ちで聞ける話。「一座の―で済ませる」
(3)極端な誇張や人・動物の愚行を主題とする話。昔話の一部門。

笑い転ける

わらいこ・ける ワラヒ― [5] 【笑い転ける】 (動カ下一)[文]カ下二 わらひこ・く
体を大きく動かして,ひどく笑う。笑いころげる。「落語をきいて―・ける」

笑い転げる

わらいころ・げる ワラヒ― [6] 【笑い転げる】 (動ガ下一)
「笑いこける」に同じ。「あまりのおかしさに―・げる」

笑い顔

わらいがお【笑い顔】
a smiling face.〜をして smiling;with a smile.→英和

笑い顔

わらいがお ワラヒガホ [0] 【笑い顔】
笑っている顔。えがお。

笑い飛ばす

わらいとばす【笑い飛ばす】
laugh away[off].

笑い飛ばす

わらいとば・す ワラヒ― [5] 【笑い飛ばす】 (動サ五[四])
たいした問題ではないとして,笑ってとりあわない。「中傷を―・す」
[可能] わらいとばせる

笑う

わら・う ワラフ [0] 【笑う・咲う】 (動ワ五[ハ四])
(1)おかしさ・うれしさ・きまり悪さなどから,やさしい目付きになったり,口元をゆるめたりする。また,そうした気持ちで声を立てる。「赤ん坊がにこにこと―・う」「照れ隠しに―・う」
(2)(「嗤う」とも書く)ばかにした気持ちを顔に表す。あざける。嘲笑する。「愚かしさを―・う」「陰で―・っている」「鼻先で―・う」「天の下に―・はれなまし/日本書紀(継体訓)」
(3)つぼみが開く,花が咲く。「花が―・い,鳥が歌う」
(4)果実が熟して割れ目ができる。「栗のいがが―・う」
(5)縫い目がほころびる。「肩の縫目の―・ひ掛けたフロツクコート/社会百面相(魯庵)」
(6)しまりがなくなり,十分に働かなくなる。しっかりとしなくなる。「長い下り坂で膝(ヒザ)が―・ってしまった」
[可能] わらえる
[慣用] 今泣いた烏(カラス)がもう―・鬼が―・目糞(メクソ)鼻糞を―

笑う

わらう【笑う】
laugh;→英和
smile (微笑);→英和
chuckle (くすくす);→英和
grin (にこっと);→英和
ridicule (あざ笑う).→英和
大声で〜 laugh out[aloud].笑い出す begin to laugh;→英和
burst out laughing (どっと).腹をかかえて〜 split one's sides.笑わずにいられない cannot help laughing.笑われる ⇒笑い物.

笑う門(カド)には福来たる

笑う門(カド)には福来たる
家族の仲がよく,いつもにこにこしている家には,自然に幸運がめぐってくる。

笑える

わら・える [0] 【笑える】 (動ア下一)
ひとりでに笑えてくる。自然に笑った状態になる。おかしくて笑わずにいられない。「しぐさを見ているだけで―・えてくる」

笑かす

わらか・す [0] 【笑かす】 (動サ五[四])
〔「笑わかす」の転〕
笑わせる。「近所の外聞もあるもんか,―・しやあがら/婦系図(鏡花)」

笑はし

わらわ・し ワラハシ 【笑はし】 (形シク)
〔「笑う」の形容詞化〕
笑いたくなる。おかしい。「神の御貌のほどもゑみをふくませ給はんと―・しき物から/長明四季物語」

笑ひ道具

わらいどうぐ ワラヒダウ― 【笑ひ道具】
(1)笑いの種。笑いぐさ。[日葡]
(2)房事の秘具。「笑ひ本―の注文迄其名を記し置たれば/浄瑠璃・忠臣蔵」

笑まし

えま・し ヱマシ 【笑まし】 (形シク)
〔動詞「えむ(笑)」の形容詞化〕
ほほえましい。「南大門の程にて見まししだに―・しくおぼえ侍りしに/大鏡(藤氏物語)」

笑ます

えま∘す ヱマス 【笑ます】 (連語)
〔「笑む」に尊敬の助動詞「す」の付いたもの〕
お笑いになる。「天皇大いにみ―∘したまふ/日本書紀(雄略訓)」

笑まはし

えまわ・し ヱマハシ 【笑まはし】 (形シク)
〔「えまふ(笑)」の形容詞化〕
ほほえましい。「油火の光に見ゆる我が縵(カズラ)さ百合の花の―・しきかも/万葉 4086」

笑まひ

えまい ヱマヒ 【笑まひ・咲まひ】
(1)ほほえみ。微笑。「なでしこが花見るごとに娘子(オトメ)らが―のにほひ思ほゆるかも/万葉 4114」
(2)花が咲くこと。「春くれど野べの霞につつまれて花の―のくちびるも見ず/永久百首」

笑まふ

えま∘う ヱマフ 【笑まふ】 (連語)
〔「笑む」に継続の助動詞「ふ」の付いたもの〕
(1)にっこりほほえむ。「心には思ひ誇りて―∘ひつつ渡る間に/万葉 4011」
(2)花が咲く。「梅柳常より殊に敷栄―∘ひ開て/続後紀(嘉祥二宣命)」

笑み

えみ ヱミ [1] 【笑み】
〔動詞「えむ」の連用形から〕
(1)声をたてずににっこりすること。ほほえみ。微笑。「口元に―をたたえる」「満面に―を浮かべる」
(2)つぼみが開くこと。果実が熟して開くこと。
(3)鐙(アブミ)の鳩胸(ハトムネ)の左右にあるくぼみ。

笑み

えみ【笑み】
a smile.→英和
⇒笑顔(えがお).

笑みこだる

えみこだ・る ヱミ― 【笑みこだる】 (動ラ下二)
笑いくずれる。笑い興じる。「横座の鬼,盃を左の手にもちて―・れたるさま/宇治拾遺 1」

笑み割れる

えみわ・れる ヱミ― [4] 【笑(み)割れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ゑみわ・る
栗(クリ)のいがや,果実などが熟して自然に割れる。「―・れさうな両頬をいとど膨張(フクラ)して/浮雲(四迷)」

笑み曲ぐ

えみま・ぐ ヱミ― 【笑み曲ぐ】 (動ガ下二)
相好(ソウゴウ)を崩して笑う。「―・げて逶(ヨロボ)ひ出たり/今昔 5」

笑み溢れる

えみこぼ・れる ヱミ― [5] 【笑み溢れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ゑみこぼ・る
顔じゅうに笑いがあふれる。

笑み笑み

えみえみ ヱミヱミ 【笑み笑み】 (副)
笑うさま。にたにた。にやにや。「年よりたるうばの,―としたる/著聞 17」

笑み草

えみぐさ ヱミ― 【笑み草】
(1)アマドコロの古名。[和名抄]
(2)ナルコユリの異名。
(3)ボタンヅルの異名。

笑む

え・む ヱム [1] 【笑む・咲む】 (動マ五[四])
(1)にっこりと笑う。「我が背子はにふぶに―・みて立ちませり見ゆ/万葉 3817」「ほくそ―・む」「ほほ―・む」
(2)つぼみがほころびる。花が咲く。「花の―・めるを見れば/好忠集」
(3)(栗などの)実が熟して裂け開く。「まだ―・みもせぬ白栗を/家鴨飼(青果)」

笑らか

わららか 【笑らか】 (形動ナリ)
にこやかなさま。陽気なさま。「いと―にのぼる音の,なつかしく/源氏(若菜上)」

笑わかす

わらわか・す ワラハ― 【笑わかす】 (動サ四)
笑うようにする。笑わせる。「只―・さむと有るは猿楽をし給ふか/今昔 24」

笑わす

わらわ・す ワラハス [0] 【笑わす】
■一■ (動サ五[四])
「笑わせる」に同じ。「―・しちゃいけない」
■二■ (動サ下二)
⇒わらわせる

笑わす[せる]

わらわす【笑わす[せる]】
make <a person> laugh;[ばかばかしい]ridiculous;→英和
absurd;→英和
amusing (おもしろい).

笑わせる

わらわ・せる ワラハセル [0] 【笑わせる】 (動サ下一)[文]サ下二 わらは・す
(1)人が笑うようにする。わらわす。「おかしなことを言って人を―・せる」
(2)嘲笑したくなる。「あれでプロだとは,―・せる」

笑われ種

わらわれぐさ ワラハレ― [4] 【笑われ種】
人に笑われる材料。物笑いの種。

笑われ者

わらわれもの ワラハレ― [0] 【笑われ者】
人からさげすみ笑われる者。笑い者。「世の―となる」

笑中

しょうちゅう セウ― [0] 【笑中】
笑っている心の中。笑いのうち。

笑具

しょうぐ セウ― [1] 【笑具】
笑いのたね。笑いぐさ。

笑割れる

えみわ・れる ヱミ― [4] 【笑(み)割れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ゑみわ・る
栗(クリ)のいがや,果実などが熟して自然に割れる。「―・れさうな両頬をいとど膨張(フクラ)して/浮雲(四迷)」

笑劇

しょうげき セウ― [0] 【笑劇】
⇒ファルス

笑味

しょうみ セウ― [1] 【笑味】 (名)スル
食べ物を贈るとき,おいしくないかもしれませんが笑ってお食べください,の意で言う語。「どうぞ御―ください」

笑声

しょうせい【笑声】
a laugh;→英和
laughter.→英和

笑声

しょうせい セウ― [0] 【笑声】
笑い声。笑っている声。

笑壺

えつぼ ヱ― [1] 【笑壺】
笑い興じること。

笑尉

わらいじょう ワラヒ― 【笑尉】
能面の一。笑みをうかべた老人面。

笑府

しょうふ セウフ 【笑府】
中国,明の馮夢竜(フウムリユウ)((フウボウリヨウ))編。笑話集。二巻。やさしい翻訳で日本にも紹介され,江戸小咄の成立に影響を与えた。

笑柄

しょうへい セウ― [0] 【笑柄】
笑いの種。わらいぐさ。「消閑の一―かも知れない/露団々(露伴)」

笑止

しょうし セウ― [1] 【笑止】 (名・形動)[文]ナリ
〔「勝事(シヨウジ)」の転という。「笑止」は当て字〕
(1)おかしいこと。ばかばかしいこと。また,そのさま。「―の至りだ」「―なことを言う」
(2)大変なこと。奇怪なこと。「此事天下においてことなる―なれば/平家 1」
(3)困った・こと(さま)。「あら―や,にはかに日暮れ大雨降りて/謡曲・蟻通」
(4)気の毒な・こと(さま)。「道理とも―とも,思ひやられて哀なり/浄瑠璃・曾根崎心中」
(5)恥ずかしい・こと(さま)。「始めての付合になめたらしい,おお―/浄瑠璃・一谷嫩軍記」

笑止い

しょうし・い セウシ― 【笑止い】 (形)[文]ク せうし・し
〔名詞「笑止」の形容詞化〕
(1)〔近世語〕
気の毒だ。かわいそうだ。また,滑稽だ。「つなぎづらなる有様は,―・かりける事ぞかし/江戸咄」「神(シン)ぞ―・い穿鑿。殆ど小野のこまつた仕合/歌舞伎・成田山分身不動」
(2)(東北・信越地方で)恥ずかしい。

笑止がる

しょうしが・る セウシ― 【笑止がる】 (動ラ四)
(1)困っている様子である。「我々お侘び言申し上げますと,今朝からの酒の醒める程―・れば/浮世草子・禁短気」
(2)気の毒がる。同情する。「妹は―・り…姉様もうおかしやんせと/浄瑠璃・堀川波鼓(上)」

笑止千万

しょうしせんばん セウ― [1][1][1] 【笑止千万】 (名・形動)[文]ナリ
(1)非常にばかばかしいこと。きわめておかしいこと。また,そのさま。
(2)いかにも気の毒なさま。「浅ましい生業(スギワイ)を召さるるは―/浄瑠璃・五人兄弟」

笑止千万

しょうし【笑止千万】
be quite ridiculous;be perfectly absurd.

笑止顔

しょうしがお セウ―ガホ [0] 【笑止顔】
(1)気の毒だと思っている顔つき。「―して言ひければ/仮名草子・竹斎」
(2)いかにもおかしそうな顔。「笑ひを殺す―/浄瑠璃・寿の門松」

笑殺

しょうさつ セウ― [0] 【笑殺】 (名)スル
笑って相手にしないこと。一笑に付すこと。「妥協案は―された」

笑殺する

しょうさつ【笑殺する】
laugh <a matter> away[off].

笑気

しょうき セウ― [1] 【笑気】
⇒亜酸化窒素(アサンカチツソ)

笑福亭松鶴

しょうふくていしょかく セウフクテイ― 【笑福亭松鶴】
(1)(初代)(?-1866) 大坂の落語家。美声で音曲入りの艷物を得意とした。
(2)(五世)(1884-1950) 本名,竹内梅之助。四世松鶴の門人。上方落語の保存と復興に生涯を捧げた。
(3)(六世)(1918-1986) 本名,竹内日出男。父,五世の門人。豪放な芸で,衰微の極にあった上方落語を支え,隆盛に導いた。

笑納

しょうのう セウナフ [0] 【笑納】 (名)スル
贈り物をするとき,つまらない物ですが笑ってお納めください,の意でいう語。「―下されば幸いに存じます」

笑茸

わらいたけ ワラヒ― [3] 【笑茸】
担子菌類ハラタケ目の毒きのこ。馬糞や堆肥に生じる。傘は径約4センチメートルの半球形で灰色または淡灰褐色。ひだは黒い。茎は白く,高さ約10センチメートル。食べると中毒を起こし,異常な興奮状態に陥ったり幻覚を生じたりする。
笑茸[図]

笑覧

しょうらん セウ― [0] 【笑覧】 (名)スル
〔笑いながら見てくださいの意〕
自分の物を他人に見てもらうことをへりくだっていう語。「御―を乞う」

笑話

しょうわ セウ― [0] 【笑話】
滑稽な話。わらいばなし。

笑話

しょうわ【笑話】
a humorous[funny]story;a joke.→英和

笑語

しょうご セウ― [1] 【笑語】 (名)スル
(1)笑いながら語ること。また,その声。笑言。「甲板上の談話室に於て―す/浮城物語(竜渓)」
(2)わらいばなし。笑話。

笑談

しょうだん セウ― [0] 【笑談】 (名)スル
(1)笑いながら楽しそうに話すこと。談笑。
(2)笑い話。

笑謔

しょうぎゃく セウ― [0] 【笑謔】
笑って冗談を言うこと。「―の声粉々たり/花柳春話(純一郎)」

笑顔

えがお ヱガホ [1] 【笑顔】
にこにこと笑った顔。えみを含んだ顔。「―で挨拶する」

笑顔

えがお【笑顔】
a smiling[beaming]face.〜になる smile;→英和
beam with joy.

しょう シヤウ [1] 【笙】
雅楽の管楽器の一。匏(ツボ)の上に長短のある一七本の竹管を環状にたてたもので,うち二本は無音で,一五本には指孔があり,下端に簧(シタ)があって吹いたり吸ったりして奏する。一本ずつ吹奏するのを一本吹きといい,多く歌の伴奏に用い,五音ないし六音同時に吹奏するのを合竹(アイタケ)といって,器楽の合奏に用いる。奈良時代に中国より伝来。鳳管(ホウカン)。鳳笙。笙の笛。
笙[図]
→笙[音声]

笙の笛

しょうのふえ シヤウ― [1] 【笙の笛】
「笙(シヨウ)」に同じ。

笙歌

しょうか シヤウ― [1] 【笙歌】
〔古くは「しょうが」〕
笙にあわせて歌うこと。またその歌。せいか。

笙歌

せいか 【笙歌】
笙(シヨウ)に合わせて歌を歌うこと。また,その歌。しょうか。「―遥かに聞こゆ孤雲の上/平家(灌頂)」

ふえ [0] 【笛】
(1)管楽器の一般的呼称。リコーダー・尺八などの縦笛,フルート・能管などの横笛に大別するほか,クラリネット・篳篥(ヒチリキ)などリード(簧(コウ)・舌)をもつ吹奏楽器をも含む。狭義には,日本古来の横笛をさすことが多い。
(2)合図のために息を吹き込んで音を出す道具。呼び子・ホイッスルなど。「―を合図に集合する」
(3)汽笛(キテキ)。

ふえ【笛】
a flute (横笛);→英和
a pipe (縦笛);→英和
a whistle (呼び子・警笛).→英和
〜を吹く play the flute;play (on) a pipe;(blow a) whistle.

ちゃく [1] 【笛】
〔呉音〕
ふえ。「簫(シヨウ)・―・琴(キン)・箜篌(クゴ),孤雲の外(ホカ)に満ち満ちて/謡曲・羽衣」

笛吹き

ふえふき [4] 【笛吹き】
(1)笛を吹く人。また,笛を吹くことを職業とする人。
(2)魚ヤガラの異名。

笛吹川

ふえふきがわ 【笛吹川】
山梨県北部,甲武信(コブシ)岳付近に源を発し,甲府盆地を貫流する川。釜無(カマナシ)川と合流して富士川となる。長さ55キロメートル。

笛吹鯛

ふえふきだい [4] 【笛吹鯛】
スズキ目の海魚。全長約60センチメートル。タイの仲間ではないが,体形はタイに似る。吻(フン)がやや突き出し,口内は鮮紅色。背は赤みを帯びた紫褐色で腹部は淡い。美味。本州中部以南の沿岸に分布。タマミ。クチビ。

笛座

ふえざ [0] 【笛座】
能舞台で,笛方の座る場所。囃子座(ハヤシザ)の舞台に向かって正面右端。

笛方

ふえかた [0] 【笛方】
能楽で,笛を専門とする囃子方(ハヤシカタ)。現在,一噌(イツソウ)・森田・藤田の三流がある。

笛柱

ふえばしら [3] 【笛柱】
能舞台の笛座のわきの柱。舞台に向かって右奥の柱。
→能舞台

笛竹

ふえたけ [2] 【笛竹】
(1)竹製の笛。また,音楽。
(2)笛用の竹。

笛鯛

ふえだい [2] 【笛鯛】
スズキ目の海魚。全長約40センチメートル。体は楕円形で,体高が大きく側扁する。吻(フン)がやや突き出し,口は大きい。体色は赤色を帯びた黄褐色で,ひれは黄褐色。タイの仲間ではないが,食用魚として美味。本州中部から沖縄にかけての沿岸に分布。

むち [1] 【鞭・笞・策】
(1)馬や牛を打って追い進めたり,罪人や自分の意に従わぬ者を打ったりするのに使う細長いもの。革・竹・木・籐(トウ)などで作る。「―を入れる」「―をくれる」「―をあてる」
(2)物を指し示したりするための細長い棒。「―で黒板の文字を指す」
(3)人をしかったり激励したりするための言葉や行為。「愛の―」「飴(アメ)と―」

しもと [3][0] 【笞・楚】
刑罰の用具。罪人をむち打つための,細い木の枝で作ったむち・つえ。「―取る里長(サトオサ)が声は寝屋処まで来立ち呼ばひぬ/万葉 892」

ち [1] 【笞】
律の五刑の一。笞(ムチ)で尻をたたく刑。最も軽い。回数は一〇回から五〇回まで五段階あった。

笞刑

ちけい [0] 【笞刑】
五刑の一。笞(ムチ)で罪人の尻を打つ刑。笞罪。
→笞(チ)

笞撻

ちたつ [0] 【笞撻】
むちで打つこと。鞭撻(ベンタツ)。

笞杖

ちじょう [0] 【笞杖】
(1)刑具としての笞(ムチ)と杖(ツエ)。
(2)笞刑と杖刑。

笞罪

ちざい [0] 【笞罪】
五罪の一。「笞刑(チケイ)」に同じ。

かさ [1] 【笠・傘】
(1)雨雪・日光を防ぐために頭に直接かぶるもの。菅(スゲ)・藺(イ)などで編んで作る。かぶりがさ。《笠》
→笠の台
(2){(1)}と同じ目的で頭上にかざすもの。中心点から放射状に骨を出し,布地や油紙を張り,柄をつけ,折り畳みできるようにしたもの。こうもり傘・唐傘・日傘などの総称。《傘》「―を差す」
(3)
(1)
(2)の恰好(カツコウ)をしたもの。「電気の―」「キノコの―」
(4)おおい守るもののたとえ。「権力を―にいばりちらす」「核の―」
(5)椀(ワン)などのふた。「―を取て,御めしの上をばとらず/今川大双紙」
(6)筆のさや。筆帽。
(7)家紋の一。{(1)(2)}をかたどったもの。
傘(7)[図]

かさ 【笠】
姓氏の一。

かさ【笠】
a bamboo hat (竹笠);a sedge hat (すげ笠);a (lamp) shade (電灯の);a cap (きのこの);→英和
a canopy (パラシュートの).→英和
〜に着る make use[take advantage]of a person's influence.

笠の下

かさのした 【笠の下】
狂言「地蔵舞(ジゾウマイ)」の別名。

笠の台

かさのだい 【笠の台】
〔笠をのせる台の意〕
頭(アタマ)。

笠の雪

かさのゆき [1] 【笠の雪】
笠の上に降り積もった雪。重いもののたとえにもいう。

笠ヶ岳

かさがたけ 【笠ヶ岳】
岐阜県北東端,飛騨(ヒダ)山脈南西部にある山。海抜2897メートル。飛騨の名山。

笠付け

かさづけ [0] 【笠付け】
「冠付(カムリヅ)け」の上方での称。

笠取山

かさとりやま 【笠取山】
京都府宇治市北東部にある山。海抜371メートル。((歌枕))「雨ふれど露ももらじを笠取の山はいかでかもみぢそめけむ/古今(秋下)」

笠咎め

かさとがめ 【笠咎め】
身分の高い人の前を笠をかぶったままで通り過ぎる無礼をとがめること。

笠地蔵

かさじぞう 【笠地蔵】
昔話の一。年越しの夜に,雪中の六地蔵に笠をかぶせてやった貧しい爺に,地蔵が米や金を持ってきてくれるというもの。

笠女郎

かさのいらつめ 【笠女郎】
女流万葉歌人。万葉集に大伴家持との相聞歌二九首が見える。軽妙機知に富んだ歌が多い。生没年未詳。

笠子

かさご [0][2] 【笠子】
(1)カサゴ目フサカサゴ科の海魚の総称。メバル・ソイ・メヌケ類など日本近海に約七〇種が分布。
(2){(1)}の一種。全長約25センチメートル。頭や背びれの棘(トゲ)が鋭い。体色は黒褐色から暗赤色まで多様で,小白点や暗褐色の複雑な斑(マダラ)がある。卵胎生。食用にして美味。釣りの対象魚。本州以南の岩礁帯に分布。ガシラ。アカメバル。ホゴ。
笠子(2)[図]

笠寺

かさでら 【笠寺】
名古屋市南区にある町名。昔話「笠地蔵」で知られる笠覆寺(リユウフクジ)(通称,笠寺・笠寺観音)がある。

笠岡

かさおか カサヲカ 【笠岡】
岡山県南西端,瀬戸内海に臨む市。鉄鋼・化学肥料・食品加工・家具製造などの工業が盛ん。カブトガニ繁殖地で有名。

笠当て

かさあて [2] 【笠当て】
かぶり笠の内側の,頭にあたる所につける小さい布団のようなもの。

笠懸

かさがけ [0][4] 【笠懸】
〔「かさかけ」とも〕
平安時代以来,長く行われた射芸の一。馬に乗って走りながら,2,30メートルの距離から的を射るもの。的は初め笠を用いたが,のちには円板に革を張り,中にわらなどを入れて膨らませたものを用いた。矢は蟇目(ヒキメ)を使う。的間が小笠懸より遠いので,遠笠懸ともいう。
笠懸[図]

笠懸蟇目

かさがけひきめ [5] 【笠懸蟇目】
笠懸で用いる蟇目。犬追物(イヌオウモノ)のものよりは小さく,挫目(ヒシギメ)と呼ばれる縦筋が彫ってある。

笠木

かさぎ [2][0] 【笠木】
鳥居・門・板塀などの上縁に,横に渡す木。冠木(カブキ)。
→鳥居

笠木反り

かさぎぞり [0] 【笠木反り】
太刀・刀で,反りの中心が刀身の中程にあり,鳥居の笠木のような反りをなすもの。京物に多い。京反り。鳥居反(トリイゾ)り。

笠松

かさまつ 【笠松】
岐阜県南部,羽島郡の町。かつて木曾川の水運で栄え,近世には美濃代官所があった。美濃縞の原産地で,織物業が盛ん。

笠松

かさまつ [2] 【笠松】
(1)枝が四方に広がって,笠のようにみえる松。
(2){(1)}を図案化した紋・文様。

笠板

かさいた [0][2] 【笠板】
戸袋などの上部にかぶせる板。

笠森お仙

かさもりおせん 【笠森お仙】
(1)江戸谷中,笠森稲荷地内の茶屋の娘。明和(1764-1772)頃の錦絵に描かれた柳腰で知られた美人。
(2)歌舞伎「怪談月笠森」の通称。世話物。河竹黙阿弥作。1865年江戸守田座初演。{(1)}をモデルとし,殺された姉の仇(アダ)を討つ筋に脚色。

笠標

かさじるし [3] 【笠標】
戦場で敵味方の識別のために兜(カブト)に付ける目印。多く布を使う。
笠標[図]

笠標付けの鐶

かさじるしつけのかん 【笠標付けの鐶】
兜の鉢の後部中央にある鐶。笠標を付けるためのものであるが,赤の総角(アゲマキ)も付けた。高勝鐶(コウシヨウカン)。

笠着連歌

かさぎれんが [4] 【笠着連歌】
中世以降,長く北野天満宮や太宰府天満宮などで行われた連歌の一体。特定の連衆のほかに,往来の誰でもが笠を着けたままで,座に加わったという。花の下(モト)連歌の遺風といわれる。伊勢神宮の法楽連歌などにあった。

笠石

かさいし [2] 【笠石】
(1)石灯籠の火袋の上にかぶせる笠状の石。笠。
(2)石や煉瓦などの塀や手すりの上にかぶせ,壁体の頂上を保護する石。冠石(カムリイシ)。

笠縫い

かさぬい [2] 【笠縫い】
菅笠(スゲガサ)などを糸で縫って作ること。また,その人。

笠置

かさぎ 【笠置】
京都府南端,相楽(ソウラク)郡の町。

笠置寺

かさぎでら 【笠置寺】
笠置山上にある真言宗智山派の寺。山号は鹿鷺山。天武天皇の創建と伝える。古くから修験道の修行道場であり,弥勒信仰でも知られる。元弘の変の際,後醍醐天皇の行在所(アンザイシヨ)が置かれた。弥勒菩薩などの磨崖仏(マガイブツ)がある。

笠置山

かさぎやま 【笠置山】
笠置町南部にある山。海抜324メートル。木津川峡谷に臨む。山頂に笠置寺がある。

笠置形灯籠

かさぎがたどうろう [6] 【笠置形灯籠】
石灯籠の一種。擬宝珠柱の上部に火袋を設けた形のもの。笠置山にあった道標をかたどったといわれる。庭園で用いる。

笠菅

かさすげ [2] 【笠菅】
カヤツリグサ科の多年草。水辺や湿地に群生する。高さ約1メートル。茎は三角柱状。葉は広線形で長く,ざらつく。晩春,雄花穂を頂生し,その下に数本の雌花穂を斜出する。葉で蓑(ミノ)・笠・縄などを作る。スゲ。

笠貝

かさがい [2] 【笠貝】
(1)海産の巻貝。殻は巻かずに笠を伏せたような形で,殻長8センチメートル,殻高4センチメートル内外。表面は淡黄褐色。小笠原諸島に分布。
(2)殻の形が笠に似ている貝の俗称。ヨメガカサ・カモガイなど。

笠踊り

かさおどり [3] 【傘踊り・笠踊り】
(1)かぶり笠・唐傘を手にして踊る踊り。
(2)鳥取県地方の芸能。近世末期の雨乞い踊りに起源をもち,色紙で飾った傘をまわしつつ貝殻節・大津絵節などに合わせて踊る。

笠金村

かさのかなむら 【笠金村】
万葉歌人。従駕の歌が多く,聖武朝の宮廷歌人と思われる。万葉集に「笠朝臣金村歌集」の名が見えるが伝わらない。生没年未詳。

笠錏

かさじころ [3] 【笠錏】
扁平に開いて,笠状になっている兜(カブト)の錏。中世に用いられた。

笠間

かさま 【笠間】
茨城県中部にある市。笠間稲荷の門前町から発達。笠間焼・稲田御影(ミカゲ)を産する。

笠雲

かさぐも [0] 【笠雲】
独立峰の山頂にかかる笠状の雲。天気の変わる前兆とみられる。帽子雲。

け 【笥】
容器。特に,食物を盛る器。「家にあれば―に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る/万葉 142」

笥籠

けこ 【笥籠】
〔「けご」とも〕
食物を盛る器。「手づから飯匙(イイガイ)とりて,―のうつは物に盛りけるを見て/伊勢 23」

ふ [1] 【符】
(1)律令制で,上級官司が直属官司に発した公文書。また,その形式。太政官符・省符・大宰府符・国符など。
→解(ゲ)
(2)護符。また,護摩札(ゴマフダ)。おふだ。まもりふだ。
(3)符節(フセツ)。割符(ワリフ)。「―を合わす」
(4)めぐり合わせ。運。「サテモ我ワ―ノ悪イモノカナ/天草本伊曾保」

符丁

ふちょう [0] ―チヤウ 【符丁・符帳】 ・ ―テフ 【符牒】
(1)意味をもたせた文字や図形。記号。符号。「荷物に―を付けておく」
(2)仲間だけに通用する言葉や印。合言葉。「―を使う」
(3)商店が商品に付ける,その店の印や値段を示す印。「ああ,こりやあ瓦町の油屋の―だ/歌舞伎・お染久松色読販」
(4)利益などを分配すること。また,その分け前。「五十両や百両の目腐り金,―すると僅か宛(ズツ)/浄瑠璃・難波丸金鶏」
→符牒(2)[表]

符号

ふごう【符号】
a mark;→英和
a sign.→英和

符号

ふごう [0] 【符号】
(1)ある事を表すために,一定の体系に基づいて作られたしるし。コード。「モールス―」
(2)〔数〕 数について正または負を表す記号。正数を表す記号「+」を正の符号,および負数を表す記号「−」を負の符号という。
(3)相互の関連を照合するためにつける目印。あいじるし。

符号化

ふごうか [0] 【符号化】
(1)〔encoding〕
情報がある一定の規則に基づいて符号に変換されること。記憶における記銘や,非言語コミュニケーションにおける表情の表出などもこの例として捉(トラ)えられる。
→解読
(2)〔数〕
〔coding〕
一連の情報を適切な符号系を定めて符号に変換すること。

符合

ふごう【符合】
coincidence;→英和
agreement.〜する coincide[agree] <with> .→英和

符合

ふごう [0] 【符合】 (名)スル
(1)〔(2)の意から〕
いくつかの物事がぴったりと合うこと。「二人の言うことが―する」
(2)割符がぴったり合うこと。

符呪

ふじゅ [1] 【符呪】
まじない。

符契

ふけい [0] 【符契】
「割符(ワリフ)」に同じ。

符尾

ふび [1] 【符尾】
音符の尾部。縦の棒の部分。
⇔符頭

符帳

ふちょう [0] ―チヤウ 【符丁・符帳】 ・ ―テフ 【符牒】
(1)意味をもたせた文字や図形。記号。符号。「荷物に―を付けておく」
(2)仲間だけに通用する言葉や印。合言葉。「―を使う」
(3)商店が商品に付ける,その店の印や値段を示す印。「ああ,こりやあ瓦町の油屋の―だ/歌舞伎・お染久松色読販」
(4)利益などを分配すること。また,その分け前。「五十両や百両の目腐り金,―すると僅か宛(ズツ)/浄瑠璃・難波丸金鶏」
→符牒(2)[表]

符牒

ふちょう [0] ―チヤウ 【符丁・符帳】 ・ ―テフ 【符牒】
(1)意味をもたせた文字や図形。記号。符号。「荷物に―を付けておく」
(2)仲間だけに通用する言葉や印。合言葉。「―を使う」
(3)商店が商品に付ける,その店の印や値段を示す印。「ああ,こりやあ瓦町の油屋の―だ/歌舞伎・お染久松色読販」
(4)利益などを分配すること。また,その分け前。「五十両や百両の目腐り金,―すると僅か宛(ズツ)/浄瑠璃・難波丸金鶏」
→符牒(2)[表]

符牒

ふちょう【符牒】
a sign;→英和
a mark;→英和
a cipher (暗号).→英和

符節

ふせつ [0] 【符節】
木・竹・紙などの札に文字を書き,印を押して二つに割り契約の証拠とするもの。割り符。

符頭

ふとう [0] 【符頭】
音符の丸い玉の部分。譜線上に置かれた位置によって音の高さを示す。たま。
⇔符尾

しがらみ [0] 【柵・笧】
(1)水の勢いを弱めるため,川の中に杭(クイ)を一定の距離に打ち並べ,柴(シバ)や竹などをからみつけたもの。「明日香川―渡し塞(セ)かませば/万葉 197」
(2)まとわりついて,引き止めるもの。関係を絶ちがたいもの。「恋の―」「浮き世の―」

笧む

しがら・む 【柵む・笧む】 (動マ四)
(1)からみつく。「友禅メリンスの袖口の―・む繊弱(キヤシヤ)な手を突き/其面影(四迷)」
(2)からみつける。「秋萩を―・み伏せて鳴く鹿の/古今(秋上)」
(3)柵(シガラミ){(1)}を作る。「涙河流るる跡はそれながら―・みとむる面影ぞなき/狭衣 2」

だい 【第】 (接頭)
数を示す語に付いて,物事の順序を表す。「―一二番目」「―五回」「―一陣」

第一

だいいち【第一】
the first;→英和
number one[No.1].〜の first;primary;→英和
the leading.→英和
〜に first (of all);firstly;in the first place;to begin with;above all.

第一

だいいち [1] 【第一】
■一■ (名)
(1)順序の一番初め。一番先。最初。「就任後,―の仕事」「―に飛び起きる」
(2)一番大事なこと。最重要。「―の課題」「仕事が―だ」
(3)最もすぐれていること。最優秀。「世界―の彫刻家」
■二■ (副)
他のことはさておき。まずなによりも。「ここは―やる気がなければしかたがない」

第一.

だい−【第一(二,三,四).】
No.1 (2,3,4);the first (second,third,fourth).→英和

第一インターナショナル

だいいちインターナショナル 【第一―】
労働者階級の解放を目指した世界最初の国際組織。マルクスらの指導のもと1864年ロンドンで結成。次第にマルクス派とバクーニン派が対立,パリ-コミューン後は活動が停滞し,76年解散。国際労働者協会。

第一バイオリン

だいいちバイオリン [5] 【第一―】
(1)オーケストラの二つのバイオリン-パートのうち,しばしば旋律を担当する重要なパート。また,その奏者群。
(2)弦楽四重奏・五重奏など二個のバイオリンを含む編成において,主要なバイオリン-パート。また,その奏者。主奏者。
→第二バイオリン

第一主題

だいいちしゅだい [5] 【第一主題】
ソナタ形式の楽章の第一に提示され,その楽章の主想をなす主題。

第一人称

だいいちにんしょう [5] 【第一人称】
⇒一人称(イチニンシヨウ)

第一人者

だいいちにんしゃ【第一人者】
one of the greatest[leading] <writers> ;an authority <on> .→英和

第一人者

だいいちにんしゃ [1][3][5] 【第一人者】
ある分野や団体の中で,最も優れた人。「この分野の―と言われる人」

第一位

だいいちい【第一位】
the first (rank).→英和
〜に位する rank[stand]first <among> .

第一党

だいいっとう【第一党】
the leading party.

第一共和制

だいいちきょうわせい 【第一共和制】
フランス革命のさ中の1792年,国民公会の王政廃止により成立したフランスの共和制。1804年ナポレオン一世の第一帝政により崩壊。

第一印象

だいいちいんしょう [5] 【第一印象】
物事や人物に接して最初に受ける印象。「―が悪い」

第一印象

だいいちいんしょう【第一印象】
one's first impression <of> .〜が良い(悪い) receive a good (bad) impression <of,on,from> .

第一原因

だいいちげんいん [5] 【第一原因】
〔哲〕 アリストテレスの唱えた事物生成の根本原因。自らは不動にして他を動かす「不動の動者」で,これが神であるとする。

第一哲学

だいいちてつがく [6][5] 【第一哲学】
〔哲〕 存在を限定なしに端的に存在として問う学問,すなわち存在論。アリストテレス以来用いられてきた名称。

第一国立銀行

だいいちこくりつぎんこう 【第一国立銀行】
1873年(明治6)国立銀行条例によって日本で初めて設立された銀行。

第一報

だいいっぽう [1] 【第一報】
最初の知らせ。最初の報道。

第一声

だいいっせい【第一声】
the first public speech.

第一声

だいいっせい [1] 【第一声】
その立場や状況で,最初に発する言葉。「立候補の―を放つ」「帰国―」

第一夫人

だいいちふじん [5] 【第一夫人】
一夫多妻の場合に,正妻のこと。正室。嫡妻。

第一審

だいいっしん [1] 【第一審】
⇒一審(イツシン)

第一審

だいいっしん【第一審】
the first trial.

第一工業大学

だいいちこうぎょうだいがく 【第一工業大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立の九州工業短期大学を母体とし,68年九州学院大学として設立。85年現名に改称。本部は国分市。

第一座

だいいちざ [1] 【第一座】
〔仏〕 禅宗で,首座(シユソ)の別名。

第一形容詞

だいいちけいようし [7] 【第一形容詞】
ク活用形容詞の別名。

第一性質

だいいちせいしつ [5] 【第一性質】
〔哲〕 ロックの認識論で説かれる,物そのものが恒常的に有する客観的性質。密度・延長・運動・数など。これに対し色・音・味などは主観的な感覚を引き起こす第二性質であるとする。

第一感

だいいっかん [1] 【第一感】
真っ先にひらめく感じ。直感。

第一接触

だいいちせっしょく [5] 【第一接触】
日食または月食で部分食の始まる瞬間。初虧(シヨキ)。

第一期

だいいっき【第一期】
the first period[term,stage (病気など)].第一期生 a first-time graduate.

第一次世界大戦

だいいちじせかいたいせん 【第一次世界大戦】
三国同盟(独・墺・伊)と三国協商(英・仏・露)との間の帝国主義的対立や民族的対立などを背景として,ヨーロッパを中心に起こった最初の世界戦争。1914年6月のサラエボ事件が発端となり,ドイツ・オーストリア・トルコ・ブルガリアなどの同盟国と,イギリス・フランス・ロシア・日本・アメリカおよび三国同盟を破棄したイタリアなどの連合国とが対戦。18年11月ドイツの降伏で同盟国側が敗北し,翌年パリ講和会議でベルサイユ条約が締結された。第一次大戦。

第一次産業

だいいちじさんぎょう [6] 【第一次産業】
C =クラークによる産業分類の一。原材料・食糧など最も基礎的な生産物の生産にかかわる産業。農・林・水産業など。一次産業。

第一次集団

だいいちじしゅうだん [6] 【第一次集団】
日常的に直接接触し,相互に一体感と連帯感を共有している集団。家族・近隣集団・遊戯集団など。アメリカの社会学者クーリーが創出した集団の概念。
→第二次集団

第一歩

だいいっぽ【第一歩】
the first step.〜を踏み出す make a start.→英和

第一歩

だいいっぽ [1] 【第一歩】
物事を始める第一段階。「国土建設への―」「―からやり直す」

第一流

だいいちりゅう [1] 【第一流】
ある方面で最も優れていること。一流。第一級。「―の選手」

第一着

だいいっちゃく【第一着】
[競走]⇒一着.

第一種運転免許

だいいっしゅうんてんめんきょ [10] 【第一種運転免許】
道路交通法に基づく,一般自動車の運転免許。大型・普通・大型特殊・二輪・小型特殊・原付き・牽引(ケンイン)の七種がある。

第一種郵便物

だいいっしゅゆうびんぶつ [8] 【第一種郵便物】
通常郵便物の一。封書および郵便書簡,その他第二・三・四種に該当しないもの。定形と定形外の二種に分けられる。

第一経済大学

だいいちけいざいだいがく 【第一経済大学】
私立大学の一。1968年(昭和43)設立。本部は太宰府市。

第一線

だいいっせん [1] 【第一線】
(1)戦線で最も敵に近い所。最前線。
(2)その分野・団体などで,重要で最も活発な位置。「営業の―」「―を退く」

第一線の

だいいっせん【第一線の】
<soldiers> at the front;→英和
leading <diplomats> .→英和
〜に立つ stand in the forefront <of> .→英和

第一義

だいいちぎ [1][2] 【第一義】
(1)最も根本となる,いちばん大切なこと。
⇔第二義
(2)〔仏〕 絶対の真理。第一義諦。真諦。

第一義天

だいいちぎてん [5] 【第一義天】
〔仏〕
〔第一義の理を天にたとえた語で,仏はそこに住することから〕
仏の別称。

第一義的

だいいちぎてき [1] 【第一義的】 (形動)
まず第一に考えなければならないさま。根本的。

第一義諦

だいいちぎたい [5] 【第一義諦】
〔仏〕 最高の悟りの立場からみた絶対の真理。「真如実相」にあたる。勝義諦。真諦。

第一薬科大学

だいいちやっかだいがく 【第一薬科大学】
私立大学の一。1960年(昭和35)設立。本部は福岡市南区。

第一身分

だいいちみぶん [5] 【第一身分】
フランス革命以前の僧侶身分。第二身分の貴族とともに免税などの特権を得ていた。

第一銀行

だいいちぎんこう 【第一銀行】
1873年(明治6)設立の第一国立銀行が96年に改組したもの。1943年(昭和18)三井銀行と合同して帝国銀行となったが48年分離,再発足。71年日本勧業銀行と合併して第一勧業銀行となる。

第三

だいさん [1] 【第三】
(1)三番目・三度目。
(2)連歌・俳諧で,発句・脇の次にくる三番目の句。発句・脇の世界を大きく転換させ,長(タケ)高く詠むべきものとされる。

第三

だいさん【第三】
the third;→英和
number three[No.3].〜の the third;→英和
a third (更に他の).〜に third(ly);in the third place.‖第三国(勢力) a third power (force).第三国人 a third national.第三者 a third party[person];an outsider (局外者).第三世界 the Third World.

第三の新人

だいさんのしんじん [1][0] 【第三の新人】
昭和20年代後半に登場した戦後派に続く世代の作家たちの総称。小島信夫・安岡章太郎・遠藤周作・吉行淳之介・三浦朱門・曾野綾子・庄野潤三ら。
→戦後派

第三の火

だいさんのひ [1][1] 【第三の火】
原子力エネルギーのこと。
〔石炭・石油を第一,電気を第二,あるいは,原始人の発明した火を第一,ダイナマイトを第二というのに対していう〕

第三インターナショナル

だいさんインターナショナル 【第三―】
1919年レーニンらの指導の下,ソビエト共産党を中心としてモスクワに創設された国際共産主義運動の指導組織。43年解散。コミンテルン。国際共産党。共産主義インターナショナル。

第三セクター

だいさんセクター [5] 【第三―】
〔公企業,民間企業をそれぞれ第一,第二セクターと呼ぶことから〕
国や地方公共団体と民間の共同出資による事業体。地域開発・交通その他の分野で設立され,本来,国や地方公共団体が行うべき事業を,民間の資金と能力を導入して共同で行おうとするもの。三セク。

第三世界

だいさんせかい [5] 【第三世界】
先進資本主義諸国を第一世界,社会主義諸国を第二世界と呼ぶのに対し,アジア・アフリカ・ラテン-アメリカなどの発展途上にある国を指す呼称。

第三世界ネットワーク

だいさんせかいネットワーク 【第三世界―】
〔Third World Network〕
1984年に設立された発展途上国を中心とする市民運動の国際組織。環境・平和・人権などを広く扱う。事務局はマレーシア。

第三人称

だいさんにんしょう [5] 【第三人称】
⇒三人称(サンニンシヨウ)

第三債務者

だいさんさいむしゃ [7] 【第三債務者】
債務者に対して,さらに債務を負う第三者。差し押さえられた債権の債務者がその例。

第三党

だいさんとう [1][0] 【第三党】
議会の議席数が三番目の政党。二大政党の間にあって,キャスチング-ボートを握っている政党。

第三共和制

だいさんきょうわせい 【第三共和制】
第二帝政に続くフランスの共和制。1870年普仏戦争におけるナポレオン三世の敗北直後に成立。1940年対ナチス-ドイツ降伏後のビシー政権成立により崩壊。

第三勢力

だいさんせいりょく [5] 【第三勢力】
対立する二大勢力に対して,別の勢力のこと。新興勢力や二大勢力を牽制(ケンセイ)する立場にある勢力。

第三取得者

だいさんしゅとくしゃ [7] 【第三取得者】
担保物権が設定されている物について,その所有権または用益物権を新たに取得した第三者。

第三国

だいさんごく [1][3] 【第三国】
当事国以外の国。ある事件に直接関係をもたない国。

第三国人

だいさんごくじん [6] 【第三国人】
(1)当事国以外の国の人。
(2)第二次大戦前および大戦中,日本の統治下にあった諸国の国民のうち,日本国内に居住した人々の俗称。敗戦後の一時期,主として台湾出身の中国人や,朝鮮人をさしていった。三国人。

第三市場

だいさんしじょう [5] 【第三市場】
店頭市場のこと。証券取引所の第一部・第二部に対していう。

第三帝国

だいさんていこく 【第三帝国】
〔(ドイツ) Das Dritte Reich〕
ナチス-ドイツの自称。神聖ローマ帝国を第一帝国,ビスマルクのドイツ帝国を第二帝国とし,それに続く第三の帝国,の意。

第三接触

だいさんせっしょく [5] 【第三接触】
日食で皆既食や金環食が,また月食で皆既食がそれぞれ終わる瞬間のこと。
→生光(セイコウ)

第三次産業

だいさんじさんぎょう [6] 【第三次産業】
C =クラークによる産業分類の一。商業・運輸・通信・金融・公務・サービス業などをいう。日本の統計では電気・ガス・水道業を含める。三次産業。

第三種郵便物

だいさんしゅゆうびんぶつ [8] 【第三種郵便物】
通常郵便物の一。毎月一回以上発行する定期刊行物で,郵政大臣が認可したもの。開封にする。

第三系

だいさんけい [3] 【第三系】
第三紀にできた地層や岩体。

第三紀

だいさんき [1][1] 【第三紀】
新生代を二分したときの古い方の紀。今から約六五〇〇万年前から約一七〇万年前まで。哺乳類と双子葉植物が栄え,世界的に造山運動が盛んで,アルプス・ヒマラヤなどの山脈ができた。

第三者

だいさんしゃ [1] 【第三者】
当事者以外の者。

第三者割当

だいさんしゃわりあて [6] 【第三者割当】
新株式発行の際,発行会社の役員・従業員や,取引先などの特定の第三者に新株引受権を与えること。
→縁故募集

第三者執行

だいさんしゃしっこう [6] 【第三者執行】
強制執行を免れるため,債務者が第三者と共謀して債務関係を仮装的に成立させ,自己の財産を差し押さえさせること。三者執行。

第三脳室

だいさんのうしつ [5] 【第三脳室】
主として間脳で囲まれた細い腔所。上は左右の側脳室に,下は第四脳室に続く。

第三身分

だいさんみぶん [5] 【第三身分】
フランス革命前,聖職者・貴族以下の平民の身分。国民の大半を占める被支配階級で,革命の担い手となった。第三階級。

第三階級

だいさんかいきゅう [5] 【第三階級】
「第三身分」に同じ。

第三革命

だいさんかくめい 【第三革命】
1915年中国の袁世凱が帝政を復活したことに反対して前雲南省都督蔡鍔らが起こした武装蜂起。一〇省がこれに呼応し,16年袁世凱は悲憤のうちに病死した。

第九

だいく 【第九】
ベートーベンの交響曲第九番ニ短調の通称。1824年初演。第四楽章にシラーの詩「歓喜に寄す」によるコラールがあり,「合唱付き」とも呼ばれる。

第九芸術

だいくげいじゅつ [4] 【第九芸術】
(無声映画を第八芸術といったのに対し)トーキーのこと。

第二

だいに【第二】
the second;→英和
number two[No.2].〜の the second;→英和
secondary (次位の);→英和
another (他の).→英和
〜に secondly;→英和
in the second place.

第二

だいに [1][0] 【第二】
二番目。二度目。

第二の性

だいにのせい 【第二の性】
〔原題 (フランス) Le Deuxième Sexe〕
ボーボワールの女性論。1949年刊。女性を男性に従属する第二の性として位置づけてきた従来の男性本位の女性観に反駁し,女性の解放と男女の平等を主張する。

第二インターナショナル

だいにインターナショナル 【第二―】
1889年パリで創立された各国の社会主義政党や労働組合の国際的連合組織。非戦論を唱え無政府主義を排撃していたが,次第に修正主義・日和見主義が台頭し,第一次大戦で各国の社会主義政党が自国の戦争を支持するに至り事実上解体。1920年コミンテルンに対抗して,プロレタリア独裁に反対する各国の社会民主主義政党によって再建され,のち社会主義労働者インターナショナルとなったが,第二次大戦の開始に伴い消滅。

第二シベリア鉄道

だいにシベリアてつどう 【第二―鉄道】
⇒バム

第二バイオリン

だいにバイオリン [4] 【第二―】
管弦楽や室内楽における二つのバイオリン-パートのうちの第二パート。また,その奏者や奏者群。
→第一バイオリン

第二バクー油田

だいにバクーゆでん 【第二―油田】
⇒ボルガウラル油田(ユデン)

第二メッセンジャー説

だいにメッセンジャーせつ [8] 【第二―説】
ホルモンは,それ自体が細胞に直接作用するのではなく,細胞内で作用する物質(第二メッセンジャー)の生産を促す,という仮説。この物質としてサイクリック AMP などがあげられている。E = W =サザーランドが1960年代初めに提唱。
→サイクリック AMP

第二世界銀行

だいにせかいぎんこう 【第二世界銀行】
⇒国際開発協会(コクサイカイハツキヨウカイ)

第二人称

だいににんしょう [4] 【第二人称】
⇒二人称(ニニンシヨウ)

第二会社

だいにがいしゃ [4] 【第二会社】
(1)事実上はある会社の営業を継承しながら,形式上は独立して設立される会社。経営が行き詰まった会社の更生・再建などのために設立される。
(2)第二次大戦の終了による軍需発注の停止,海外資産の消失や戦災によって危機に瀕した企業が,戦後,企業再建整備法に基づいて設立した新会社。

第二信号系

だいにしんごうけい [0] 【第二信号系】
パブロフの条件反射理論で,人間の言語がもつ「信号の信号」としての体系的性格をいう語。(梅干しを見ると唾液が分泌されるという)条件反射において,(梅干しを見るという感覚的な)条件刺激(第一信号系)は無条件刺激(梅干しの酸味)の信号と見なされるが,さらに「梅干し」という言葉は梅干しを見るという条件刺激を指示する信号であるとするもの。
→条件反射

第二共和制

だいにきょうわせい [0] 【第二共和制】
1848年の二月革命によって成立し,52年第二帝政開始によって消滅したフランスの共和制。

第二地銀

だいにちぎん [4] 【第二地銀】
1989年(平成1)以降,相互銀行から普通銀行へ転換した銀行。第二地方銀行協会に加盟。第二地方銀行。第二地銀協銀行。

第二審

だいにしん [1] 【第二審】
⇒二審(ニシン)

第二帝政

だいにていせい 【第二帝政】
第二共和制と第三共和制の間のフランスの帝政。1852年ナポレオン三世即位から,70年普仏戦争敗北後の退位まで。

第二形容詞

だいにけいようし [6] 【第二形容詞】
シク活用の形容詞の別称。

第二接触

だいにせっしょく [4] 【第二接触】
日食や月食で皆既食または金環食の始まる瞬間のこと。食既。

第二次世界大戦

だいにじせかいたいせん 【第二次世界大戦】
世界恐慌後,世界再分割をめざす後進資本主義国である日・独・伊のファシズム枢軸国と,米・英・仏・ソ連・中国などの連合国との間に起こった全世界的規模の戦争。1939年ドイツのポーランド侵入が発端となって開始され,41年日本の対米開戦による太平洋戦争の勃発とドイツの独ソ不可侵条約破棄による独ソ戦争により戦乱は一挙に全世界に拡大した。当初は枢軸国が優勢であったが,42年後半から形勢は逆転し,43年スターリングラードの戦いでドイツが大敗して以後,43年9月イタリアが降伏,45年5月ドイツ,続いて八月日本が無条件降伏し,戦争は終結した。第二次大戦。
→太平洋戦争
→日中戦争

第二次性徴

だいにじせいちょう [5] 【第二次性徴】
生殖腺以外の雌雄の性徴。ニワトリのとさかや婚姻色など。ヒトでは男性の筋骨や体毛,女性の皮下脂肪や乳房など。

第二次産業

だいにじさんぎょう [5] 【第二次産業】
C =クラークによる産業分類の一。製造業・建築業・鉱工業・ガス・電気・水道業などをいう。日本の統計では,ガス・電気・水道業は第三次産業になっている。

第二次集団

だいにじしゅうだん [5] 【第二次集団】
特定の利害や目的のため,人為的・意図的に組織された集団。学校・組合・企業・政党・国家など。構成員の間接的な接触,機能的な視点からの構成などを特色とする。
→第一次集団

第二種運転免許

だいにしゅうんてんめんきょ [9] 【第二種運転免許】
道路交通法に基づき,営業用旅客自動車を運転するのに必要な免許。大型・普通・大型特殊・牽引(ケンイン)の四種がある。

第二種郵便物

だいにしゅゆうびんぶつ [7] 【第二種郵便物】
通常郵便物の一。通常葉書・往復葉書・小包葉書・お年玉つき年賀葉書など,郵便葉書を中心とするもの。私製葉書・絵葉書も含まれる。

第二組合

だいにくみあい [4] 【第二組合】
すでに労働組合が組織されている企業において,その労働組合の脱退者や未加盟従業員によってあとから結成された労働組合。一般に労資協調的傾向がある。二組。

第二義

だいにぎ [1][1] 【第二義】
根本的でないこと。さして重要でないこと。
⇔第一義
「―的意義」

第二芸術

だいにげいじゅつ [4] 【第二芸術】
1946年に桑原武夫が現代俳句の前近代性・封鎖性を評した語。余技的・趣味的な芸術。

第二身分

だいにみぶん [4] 【第二身分】
フランス革命前のアンシャン-レジームで,聖職者に次ぐ地位を占めていた貴族階級のこと。第二階級。

第二院クラブ

だいにいんクラブ ダイニヰン― 【第二院―】
政治の浄化などを掲げて1962年(昭和37)に設立された参議院の小会派。二院クラブ。

第二階級

だいにかいきゅう [4] 【第二階級】
⇒第二身分(ダイニミブン)

第二電電

だいにでんでん [4] 【第二電電】
1985年(昭和60)の通信自由化政策により設立された日本電信電話( NTT )以外の長距離系の国内通信事業者の総称。狭義には,同年に設立された同名の第一種通信事業者。

第二革命

だいにかくめい 【第二革命】
中国,辛亥革命(第一革命)によって大総統の地位についた袁世凱の独裁化に反対して,黄興・李烈鈞らが1913年7月に起こした武装蜂起。九月に鎮圧された。

第五

だいご【第五(列)】
the fifth (column).→英和

第五列

だいごれつ [1][1] 【第五列】
〔スペイン内乱中,四個部隊を率いてマドリードに進攻するフランコに呼応した共和政府内のグループを,フランコ側が第五列と称したことに始まる〕
内部にあって,外部の敵勢力に呼応して,その方針のもとに活動しているグループ。

第五福竜丸事件

だいごふくりゅうまるじけん 【第五福竜丸事件】
1954年(昭和29)ビキニ環礁で行われたアメリカの水爆実験によって日本のマグロ延縄(ハエナワ)漁船第五福竜丸の乗組員が致死量に近い放射能を受けた事件。帰国後,乗組員の一人が死亡。原水爆禁止運動の発端となった。

第八芸術

だいはちげいじゅつ [5] 【第八芸術】
〔「文芸・絵画・音楽・演劇・建築・彫刻・舞踊に次ぐ八番目の芸術」の意〕
映画。特に無声映画。トーキーは第九芸術という。

第六

だいろく [1] 【第六】
六番目。六回目。

第六

だいろく【第六(の)】
the sixth.→英和
〜感で by intuition[the sixth sense].

第六天

だいろくてん [1][2] 【第六天】
〔仏〕 欲界六天の第六で,欲界の最高所。他化自在天。魔天。

第六意識

だいろくいしき [5] 【第六意識】
〔仏〕 目・耳・鼻などの六識の第六番目としての意識。感覚の結果を総合して分別判断する心の働き。第六識。六識。

第六感

だいろっかん ダイロク― [1] 【第六感】
五官以外にあるとされる感覚で,物事の本質を直観的に感じとる心の働き。勘やインスピレーションのようなもの。六感。「―を働かす」

第十八願

だいじゅうはちがん ダイジフハチグワン [1][4] 【第十八願】
〔仏〕 大無量寿経で,法蔵菩薩が阿弥陀仏となる際にあげた四十八願のうち一八番目のもの。信心を起こし,浄土へ生まれようとして念仏する者は,必ずそれを実現させようという願。念仏往生願。王本願。

第四

だいよん [1] 【第四】
四番目。
→だいし

第四

だいし [1] 【第四】
四番目。
→だいよん

第四

だいし【第四(の)】
the fourth.→英和
〜に fourth(ly).

第四性病

だいよんせいびょう [5] 【第四性病】
「鼠蹊(ソケイ)リンパ肉芽腫症(ニクガシユシヨウ)」に同じ。

第四接触

だいよんせっしょく [5] 【第四接触】
日食や月食において部分食が終わる瞬間。
→復円(フクエン)

第四権力

だいよんけんりょく [5] 【第四権力】
立法・行政・司法の三権に次ぐ第四の権力。マスコミの力をいう。

第四禅天

だいしぜんてん [4] 【第四禅天】
〔仏〕 色界の四禅天の第四。思慮分別・喜楽の情などを捨てて,心が平静で正しい状態。第四静慮(ジヨウリヨ)。

第四種郵便物

だいよんしゅゆうびんぶつ [8] 【第四種郵便物】
通常郵便物の一。通信教育用郵便物・盲人用郵便物・学術刊行物・農産種苗などを内容とするもの。開封にする。

第四系

だいよんけい [1] 【第四系】
第四紀にできた地層や岩体。

第四紀

だいよんき [1][1] 【第四紀】
新生代を二分したときの新しい方の紀。地質時代のうちで最も新しく,今から約一七〇万年前から現在までの時をいう。人類の発展の時代。氷期と間氷期との繰り返しが見られた。

第四脳室

だいよんのうしつ [5] 【第四脳室】
脳の下部,延髄の部分にある腔所。上は第三脳室に,下は脊髄の中心管に続く。

第四階級

だいしかいきゅう [5] 【第四階級】
⇒だいよんかいきゅう(第四階級)

第四階級

だいよんかいきゅう [5] 【第四階級】
〔第一階級の王・諸侯,第二階級の貴族・僧侶,第三階級のブルジョアジーに対していう〕
無産階級。労働者階級。プロレタリアート。

第宅

ていたく [0] 【第宅】
「邸第(テイダイ)」に同じ。

第専

だいせん [0] 【大専・第専】
最も重要なこと。第一。「―に銭がなからう/西洋道中膝栗毛(魯文)」

ど [1] 【笯】
「筌(ウケ)」に同じ。

ささ [0] 【笹・篠・小竹】
(1)イネ科タケ亜科の植物のうち小形のものの総称。タケに比べ丈が低く,稈(カン)は細くて生長後も竹の子の皮が残る。全国の山地に群生し,また観賞用に庭や公園に栽植。葉は粽(チマキ)や和菓子を包むのに用い,茎はパルプや細工物にする。果実は食用。メダケ・ヤダケ・アズマザサ・クマザサ・ミヤコザサ・チマキザサなど種類が多い。
(2)家紋の一。笹の葉や枝をかたどったもの。雀・雪などを添える紋もある。

ささ【笹】
bamboo grass (竹類).〜の葉 a bamboo leaf.‖笹身(肉) white meat.

笹の子

ささのこ [0] 【笹の子】
「篠(スズ)の子」に同じ。[季]夏。

笹の実

ささのみ [0] 【笹の実】
ササの実。じねんご。凶作の年には食料とした。

笹の屋

ささのや 【笹の屋】
笹で葺(フ)いた家。ささのやどり。ささの庵(イオリ)。「仮枕夢も結ばず―の/続拾遺(羇旅)」

笹の才蔵

ささのさいぞう [0] 【笹の才蔵】
福岡県博多など九州北部で作られる前髪振袖の若衆が御幣を持った猿をつれた姿の土人形。また,その姿を描いた札。疱瘡(ホウソウ)よけに用いられた。

笹の葉

ささのは [0] 【笹の葉】
(1)小竹の葉。ささば。ささっぱ。
(2)淡水産の二枚貝。殻長約9センチメートル,形は笹の葉に似る。貝殻は厚く,表面は黒褐色の殻皮をかぶり,内面は美しい真珠色。琵琶湖水系にのみ分布。

笹の葉倍良

ささのはべら [5] 【笹の葉遍羅・笹の葉倍良】
スズキ目の海魚。全長25センチメートル程度。本州南西岸で普通に見られるベラ。体はやや長く側扁し,吻は尖る。頬に四列の鱗。尾びれの後縁は切り落とされたような形をしている。雌雄で体色が異なる。砂中に潜って冬眠する。ベラ類では美味。南日本から台湾までの岩礁・砂礫域に分布。

笹の葉書き

ささのはがき [0] 【笹の葉書き】
笹の葉のような太く短い字で書くこと。また,その字。

笹の葉草

ささのはぐさ [4] 【笹の葉草】
ササクサの別名。

笹の葉遍羅

ささのはべら [5] 【笹の葉遍羅・笹の葉倍良】
スズキ目の海魚。全長25センチメートル程度。本州南西岸で普通に見られるベラ。体はやや長く側扁し,吻は尖る。頬に四列の鱗。尾びれの後縁は切り落とされたような形をしている。雌雄で体色が異なる。砂中に潜って冬眠する。ベラ類では美味。南日本から台湾までの岩礁・砂礫域に分布。

笹の葉鰈

ささのはがれい [5] 【笹の葉鰈】
小さいカレイを重ねて干したもの。木の葉がれい。

笹の雪

ささのゆき [3] 【笹の雪】
文化・文政(1804-1830)の頃,江戸上野根岸の料理屋で売られた,葛餡(クズアン)をかけた絹ごし豆腐の料理。吉原への往復の客で繁盛した。

笹の露

ささのつゆ [4] 【笹の露】
(1)笹の葉におく露。
(2)〔酒を「ささ」ともいうことから〕
酒。また,少量の酒。
(3)地歌・箏(ソウ)曲の一。手事物(テゴトモノ)。文政・天保年間(1818-1844)京都の菊岡検校(ケンギヨウ)が三味線曲として作曲し,のち八重崎検校が箏の手をつけた。島田両三作詞。酒の徳をたたえた歌。

笹五位

ささごい [0] 【笹五位】
コウノトリ目サギ科の鳥。全長45センチメートルほどのサギ。頭上・背・翼は暗緑色,他は灰色。後頭に長い冠羽がある。水辺で魚やカエルを捕食する。日本では夏鳥として渡来,本州以南の松林などで集団繁殖し,冬は東南アジアなどに渡る。

笹作り

ささづくり [3] 【笹作り】
(1)刀剣の装飾の一。縁頭(フチガシラ)・鐺(コジリ)などに笹の葉の模様をつけたもの。
(2)アジ・キスなどの小魚を三枚におろし,斜めに切って笹の葉形にしたもの。

笹原

ささわら [0] 【笹原】
⇒ささはら(笹原)

笹原

ささはら [0] 【笹原】
笹が生えている地。

笹叩き

ささばたき [3] 【笹叩き】
〔「ささっぱたき」とも〕
(1)笹で煤(スス)払いをすること。
(2)「湯立(ユダ)て」に同じ。「お禰宜(ネギ)どのの占(ウラネエ)も,市女(イチツコ)の―もいらねえ/滑稽本・浮世風呂(前)」

笹吹き

ささぶき [0] 【笹吹き】
(1)銀・銅のきわめて小粒なもの。
(2)もと,水中に笹の葉を入れて溶かした銀を流し,小形の銀製品を製した方法。また,その製品。

笹団子

ささだんご [3] 【笹団子】
もち米の粉とうるち米の粉をこねて餡(アン)を包み,それを笹の葉で包んで蒸したもの。新潟県の郷土菓子。

笹子

ささこ [0] 【笹子】
笹鳴きをしているウグイス。[季]冬。

笹子峠

ささごとうげ 【笹子峠】
山梨県東部,関東山地と御坂(ミサカ)山地の接点にある峠。海抜1096メートル。旧甲州街道の難険。現在その東方に笹子トンネルがある。

笹小舟

ささおぶね [3] 【笹小舟】
軽い小さな舟。笹舟。

笹山

ささやま [0] 【笹山】
笹の生い茂った山。

笹島焼

ささじまやき [0] 【篠島焼・笹島焼】
現在の名古屋市中村区笹島町の地に,牧朴斎が開いた窯。文化年間(1804-1818)から1923年(大正12)頃まで軟陶質の製品を焼いた。

笹川

ささかわ ササカハ 【笹川】
姓氏の一。

笹川繁蔵

ささがわのしげぞう ササガハ―シゲザウ 【笹川繁蔵】
(1810?-1847) 江戸後期の博徒。下総(シモウサ)国香取郡笹川の住人。飯岡助五郎と利根川沿岸の縄張りを争い殺された。
→天保水滸伝(テンポウスイコデン)

笹川臨風

ささかわりんぷう ササカハ― 【笹川臨風】
(1870-1949) 歴史家・俳人。本名,種郎。東京神田生まれ。東大卒。「帝国文学」の編集に携わる。また,江戸文学・江戸美術を研究。著「近世文芸史」「日本絵画史」など。

笹巻

ささまき [0] 【笹巻(き)】
(1)「笹巻き鮨」の略。
(2)菓子の一種。道明寺糒(ホシイ)をまぜた練り葛(クズ)で餡(アン)を包み,笹の葉で巻いたもの。
(3)米穀類の粉を団子状にして笹の葉に包んで蒸したもの。

笹巻き

ささまき [0] 【笹巻(き)】
(1)「笹巻き鮨」の略。
(2)菓子の一種。道明寺糒(ホシイ)をまぜた練り葛(クズ)で餡(アン)を包み,笹の葉で巻いたもの。
(3)米穀類の粉を団子状にして笹の葉に包んで蒸したもの。

笹巻き鮨

ささまきずし [4] 【笹巻き鮨】
小さい握り鮨を笹の葉で巻き,箱に入れて押したもの。笹鮨。

笹帆

ささほ [0] 【笹帆】
竹を網代(アジロ)状に編んだ骨組み二枚の間に竹の葉をはさんで作った帆。中国の船に用いられ,日本では近世初期の朱印船が使用した。網代帆。とまほ。

笹折

ささおり [0] 【笹折(り)】
(1)経木で作った折り箱。また,それに詰めた食べ物。
(2)笹の葉で食べ物を包んだもの。

笹折り

ささおり [0] 【笹折(り)】
(1)経木で作った折り箱。また,それに詰めた食べ物。
(2)笹の葉で食べ物を包んだもの。

笹掻き

ささがき [0] 【笹掻き】
野菜の切り方の一。ごぼうや大根を細く薄く削ること。また,そのように削ったもの。ささがし。ささぶき。

笹掻き膾

ささがきなます [5] 【笹掻き膾】
大根を笹掻きにしたなます。

笹枕

ささまくら 【笹枕】
「草枕」に同じ。「露むすぶ野原の庵の―いく夜か月の影になるらむ/続拾遺(羇旅)」

笹森

ささもり 【笹森】
姓氏の一。

笹森儀助

ささもりぎすけ 【笹森儀助】
(1845-1915) 探検家。弘前の生まれ。地方官吏をつとめたが退官。1892年(明治25)から千島・沖縄・シベリアなどを踏査。国境の防備を提言。著「千島探験」「南島探験」「西伯利亜旅行日記」など。

笹櫓

ささやぐら 【笹櫓】
〔ささやかな櫓の意〕
江戸時代,官許の江戸三座以外の芝居。小芝居。

笹湯

ささゆ 【笹湯・酒湯】
(1)巫女(ミコ)が口寄せをする際,熱湯に笹の葉を浸して,自分の身にふりかけ祈祷(キトウ)すること。ささばたき。
(2)〔米のとぎ汁に酒(ササ)を加えるからとも,笹の葉を浸してふりかけるからともいう〕
小児の疱瘡(ホウソウ)が治ったときにふりかける湯。さかゆ。

笹漬

ささづけ [0] 【笹漬(け)】
三枚におろした白身の魚を酢・塩でしめ,笹の葉とともに漬け込んだもの。笹の葉は香りづけと防腐のために用いられる。

笹漬け

ささづけ [0] 【笹漬(け)】
三枚におろした白身の魚を酢・塩でしめ,笹の葉とともに漬け込んだもの。笹の葉は香りづけと防腐のために用いられる。

笹熊

ささぐま [0] 【笹熊・貛】
アナグマの異名。

笹牛の舌

ささうしのした [7] 【笹牛の舌】
カレイ目の海魚。体長14センチメートル程度。両眼は体の右側にある。吻は著しく鉤状に曲がる。眼のある側には黒褐色や白色の小斑点が散在する。本州中部以南,東シナ海,黄海の浅海の砂底に分布。

笹生

ささう [0] 【笹生】
⇒ささふ(笹生)

笹生

ささふ [0] 【笹生】
笹の生えている所。ささう。

笹百合

ささゆり [2] 【笹百合】
ユリ科の多年草。中部地方以西の山地に自生。高さ約60センチメートルで,ササに似た葉をつける。夏,茎頂付近に淡紅色の漏斗状の花を数個横向きにつける。サユリ。

笹穂

ささぼ [0] 【笹穂】
笹の葉の形をした槍の穂先。

笹穂垣

ささぼがき [3] 【笹穂垣】
穂がついたままの若竹を並べて作った垣。目塞垣(メセキガキ)。

笹竜胆

ささりんどう [3] 【笹竜胆】
(1)リンドウの別名。
(2)家紋の一。リンドウの花と葉をかたどったもの。普通,三花五葉。葉を笹に似せているのでいう。村上源氏の定紋。
笹竜胆(2)[図]

笹竹

ささたけ [0] 【笹竹・篠竹】
小さい竹類の総称。

笹笛

ささぶえ [0][3] 【笹笛】
笹の葉を唇に当てて笛のように吹き鳴らすこと。また,その笹。

笹篊

ささひみ [0] 【笹篊】
海浜の干潟に笹を立て並べて作った垣。満潮のときにはいりこんだ魚が,干潮で逃げられなくなったところをすくいとる。ささひび。

笹粽

ささちまき [3] 【笹粽】
笹の葉で巻いたちまき。[季]夏。

笹紅

ささべに [0] 【笹紅】
「笹色(ササイロ)」に同じ。

笹縁

ささべり [0] 【笹縁】
〔笹の葉に白く細い縁があるのに似ていることから〕
衣服や袋物の細い縁取り。

笹耳

ささみみ [0] 【笹耳】
〔笹の葉に形が似るところからとも,小さい耳の意ともいう〕
茶入・水指(ミズサシ)・花生(ハナイケ)などの取っ手・耳の形の一。

笹舟

ささぶね [0] 【笹舟】
(1)笹の葉の両端を折り組んで作った小さな舟。水に浮かべて遊ぶ。
(2)小さな舟のたとえ。「―にさをさして/浮世草子・諸国はなし 4」

笹色

ささいろ [0] 【笹色】
青黒く光るようになった濃い紅色。または,青みのある薄緑。ささべに。

笹茸

ささたけ [2] 【笹茸】
松林に生えるキノコの俗称。食用。

笹草

ささくさ [0][2] 【笹草】
イネ科の多年草。本州中部以西の林に自生。茎は高さ約40センチメートル,下半部にササに似た葉を数枚つける。夏から秋にかけ,茎頂に大形の円錐花序をつくり緑色の小穂をつける。ササノハグサ。

笹萱

ささがや [2] 【笹萱】
イネ科の一年草。各地の林や藪(ヤブ)に群生する。茎は細く,高さ20〜70センチメートルで,よく分枝する。夏から秋,枝頂の花序に小穂をまばらにつける。

笹葺き

ささぶき [0] 【笹葺き】
笹の葉で屋根を葺くこと。また,その屋根。粗末なみすぼらしい家。

笹蒲鉾

ささかまぼこ [3] 【笹蒲鉾】
笹の葉の形に似せてつくった蒲鉾。仙台の名産。

笹藪

ささやぶ [0] 【笹藪】
(1)笹が一面に生えた藪。
(2)竹藪。

笹藻

ささも [0] 【笹藻】
ヤナギモの別名。

笹蜘蛛

ささぐも [0][3] 【笹蜘蛛】
真正クモ目のクモ。体長1センチメートル内外。胸背は黄褐色,腹部は灰白色で斜めの縞模様がある。巣を張らず,昆虫に飛びついて捕まえる。スギの害虫スギタマバエの天敵。本州以南に分布。

笹襞

ささひだ [0] 【笹襞】
袴(ハカマ)の相引(アイビキ)の上の,斜めにたたんだ笹の葉形の襞。

笹身

ささみ [0] 【笹身】
〔笹の形をしているところから〕
鶏の胸部にある上質の肉。柔らかく脂肪が少ない。
→鶏肉

笹野権三

ささのごんざ 【笹野権三】
人形浄瑠璃「鑓(ヤリ)の権三重帷子(カサネカタビラ)」の主人公。茶道の師浅香市之進の妻おさいと密通したとぬれぎぬを着せられ逃げるが,市之進に討たれる。

笹飴

ささあめ [0] 【笹飴】
透明な飴を笹に包んだもの。新潟県上越市の名産。

笹餅

ささもち [2][0] 【笹餅】
(1)糝粉(シンコ)餅を笹の葉の形につくって色をつけたもの。花餅。
(2)笹の葉で包んだ餅。

笹鰈

ささがれい [3] 【笹鰈】
ヤナギムシガレイの異名。

笹鳴き

ささなき [0] 【笹鳴き】
冬にウグイスが舌鼓を打つようにチチと鳴くこと。[季]冬。「まだ―の鶯が/歌舞伎・名歌徳」

ひつ [2] 【筆】
(1)ふで。
(2)ふでをとって書くこと。また,ふでで書いた文字・文章・絵画。「貫之の―」
(3)助数詞的に用いて土地の一区画をいう。「一―の土地」

ふで [0] 【筆】
〔「文手(フミテ)」の転〕
(1)木管や竹軸の先に獣毛を束ねてはめ,墨・絵の具などを含ませて字や絵を書く用具。また,筆記具。
(2)筆を用いて書くこと。また,書いたもの。「小野道風の―になる」
(3)特に,文を書くこと。また,文。「―の力」
(4)言葉あるいは絵画による表現。「この美しさは―の及ぶところではない」
(5)助数詞的に用いて,文字や絵を書くときに,筆に墨・絵の具を含ませる回数,あるいは,筆を紙に付けた回数を示す。「一―でえがく」「一―書き」

ふで【筆】
(1)[毛筆]a (writing) brush;a pen (ペン).→英和
(2)[作品]one's work;one's writing.(3)[筆跡]one's handwriting;one's hand.〜の誤り a slip of the pen.〜が立つ be a good writer.

ふみて 【筆】
「ふで」の古語。「我が毛らはみ―はやし/万葉 3885」

筆す

ひっ・す [3] 【筆す】 (動サ変)
書きしるす。書きつける。「其の奇警なる―・すべからず/日本風景論(重昂)」

筆つ虫

ふでつむし [3] 【筆つ虫】
コオロギの異名。

筆の海

ふでのうみ 【筆の海】
〔「筆海」の訓読み〕
(1)硯(スズリ)の異名。
(2)書かれた,たくさんの文字・詩文。「―を汲みても/新古今(仮名序)」

筆の荒び

ふでのすさび 【筆の荒び】
思い浮かぶままに書くこと。また,書いたもの。なぐさみに書くこと。筆すさび。

筆の運び

ふでのはこび 【筆の運び】
筆の使い方。字の書き方。運筆。

筆まめな人

ふでまめ【筆まめ(不精)な人】
a good (bad) correspondent.彼は筆まめである He has a ready pen.

筆下ろし

ふでおろし [3] 【筆下ろし】 (名)スル
(1)新しい筆をはじめて使うこと。
(2)はじめて物事をすること。
(3)男が童貞を破ること。

筆不精

ふでぶしょう [3] 【筆不精】 (名・形動)[文]ナリ
手紙や文章を書くのを面倒がる・こと(さま)。また,そのような人。
⇔筆まめ

筆不精

ふでぶしょう【筆不精】
⇒筆まめ.

筆付き

ふでつき [0][4] 【筆付き】
筆を使う様子。また,書かれたものの様子。かきぶり。「―が幼い」

筆先

ふでさき [0][4] 【筆先】
(1)筆の先。筆の穂先。
(2)筆で書くこと。また,書き方・技巧。「―でごまかす」
→お筆先

筆入れ

ふでいれ [4][3][0] 【筆入れ】
筆を入れる箱や筒。また,筆記用具を入れる箱。

筆入れ

ふでいれ【筆入れ】
a pencil case.

筆写

ひっしゃ [0] 【筆写】 (名)スル
書き写すこと。「古文書を―する」「―本」

筆写する

ひっしゃ【筆写する】
copy.→英和

筆写体

ひっしゃたい [0] 【筆写体】
明朝(ミンチヨウ)体などの活字体と違って,手書きで文字を書くときの書体。教科書体のような書体。筆記体。

筆削

ひっさく [0] 【筆削】 (名)スル
詩歌や文章などの語句を書き足したり削ったりすること。添削。「敢て擅(ホシイママ)に―することをなさない/北条霞亭(鴎外)」

筆力

ひつりょく [2] 【筆力】
筆の勢い。また,文章に表現する力。

筆勢

ひっせい [0] 【筆勢】
書画に表れた筆の勢い。また,その趣。筆力。筆づかい。

筆勢

ひっせい【筆勢】
one's stroke of the brush[pen].→英和

筆印

ふでいん [0] 【筆印】
花押(カオウ)のかわりに,筆の軸頭に墨をつけて押した印。

筆受

ひつじゅ [0] 【筆受】 (名)スル
〔仏〕 経典を漢訳する際に,梵語の口述を漢文で筆記する係の者。また,口述筆記すること。「抽斎をして―せしめた護痘要法一巻/渋江抽斎(鴎外)」

筆句

ふでく [0] 【筆句】
〔代作者の名の上に「筆」または「フ」と記すことから〕
代作した俳句。

筆台

ひつだい [0] 【筆台】
筆をのせておく台。筆架。

筆司

ふでし [2] 【筆師・筆司】
筆を作る職人。筆作り。筆匠。

筆名

ひつめい [0] 【筆名】
文章などを発表するときに用いる,本名以外の名。ペンネーム。

筆名

ひつめい【筆名】
a pen name.

筆問筆答

ひつもんひっとう [0] 【筆問筆答】
書いて示された質問に,書いて答えること。また,その問答。

筆圧

ひつあつ [0] 【筆圧】
文字を書くとき,ペンや毛筆などの先に加わる力。「―が強い」

筆執り

ふでとり [4] 【筆執り】
筆をとって書くこと。また,書き役。

筆塚

ふでづか [2][0] 【筆塚】
使い古した筆を埋め,その供養のために築いた塚。退筆塚。

筆墨

ひつぼく [0] 【筆墨】
筆と墨。また,それで書きしるしたもの。「―に親しむ」

筆太

ふでぶと [0] 【筆太】 (名・形動)[文]ナリ
書かれた文字の線が太い・こと(さま)。「―に書く」

筆始め

ふではじめ [3] 【筆始め】
「書き初め」に同じ。[季]新年。

筆字

ふでじ [0] 【筆字】
筆で書いた文字。

筆工

ひっこう [0] 【筆工】
(1)筆をつくる職人。筆師。筆匠。
(2)筆で書く人。筆者。

筆巻

ふでまき [0][3] 【筆巻】
筆を巻いて納める小さな簾(スダレ)。

筆師

ふでし [2] 【筆師・筆司】
筆を作る職人。筆作り。筆匠。

筆忠実

ふでまめ [0] 【筆忠実】 (名・形動)[文]ナリ
手紙や文章を書くことを面倒がらない・こと(さま)。また,そのような人。
⇔筆不精

筆意

ひつい [2] 【筆意】
(1)詩や文章で表そうとするもの。詩文のおもむき。「談笑諷諫の―に感あり/安愚楽鍋(魯文)」
(2)運筆の際の心組み。書画のおもむき。ふでづかい。「藍の色面白く―生動面(マ)のあたり/続風流懺法(虚子)」

筆慰み

ふでなぐさみ [3] 【筆慰み】
手なぐさみに書くこと。

筆懸

ふでかけ [0][4][3] 【筆懸(け)】
「筆架(ヒツカ)」に同じ。

筆懸け

ふでかけ [0][4][3] 【筆懸(け)】
「筆架(ヒツカ)」に同じ。

筆戦

ひっせん [0] 【筆戦】
文章によって論争すること。

筆才

ひっさい [0] 【筆才】
文章をたくみにつくる才能。文才。

筆料

ひつりょう [2] 【筆料】
書画・文章などを書いた報酬。かきちん。潤筆料。

筆書き

ふでがき [0] 【筆書き】
毛筆で書くこと。また,毛筆書きのもの。「―の履歴書」

筆札

ひっさつ [0] 【筆札】
(1)筆と紙。
(2)筆跡。手跡。また,その書法。「成善が―の師小島成斎が/渋江抽斎(鴎外)」

筆架

ひっか [1] 【筆架】
筆をのせかけておく台。ふでかけ。筆床。

筆柄

ふでづか [0] 【筆柄】
「筆軸(フデジク)」に同じ。

筆池

ひっち [1] 【筆池】
「筆洗(ヒツセン)」に同じ。

筆法

ひっぽう [0] 【筆法】
(1)筆の使い方。字の書きぶり。また,文章の書きぶり。「顔真卿の―」「春秋の―」
(2)物事を処理するやり方。方法。「彼のいつもの―だ」

筆法

ひっぽう【筆法】
(1) penmanship;→英和
a style (文体).→英和
(2)[やり方] <in> a <similar> way;→英和
a method.→英和

筆洗

ひっせん [0] 【筆洗】
筆の穂先を洗う器。筆洗い。筆池(ヒツチ)。

筆洗い

ふであらい [3] 【筆洗い】
⇒ひっせん(筆洗)

筆海

ひっかい [0] 【筆海】
(1)硯(スズリ)の異名。[節用集(易林本)]
(2)〔文字が多く集まっている意から〕
詩・文章。「―の真竜なりぬべし,仏界の竜象を学す/正法眼蔵」

筆生

ひっせい [0] 【筆生】
筆写を職業とする人。筆写生。

筆生姜

ふでしょうが [3] 【筆生姜】
若い生姜の根を筆の穂先の形に整えて熱湯にくぐらせ,甘酢に浸したもの。焼き魚などの付け合わせにする。

筆画

ひっかく [0] 【筆画】
漢字を構成している点や線。字画。

筆癖

ふでくせ [0] 【筆癖】
筆跡に表れる癖や特徴。また,文章に表れる癖や特徴。

筆石

ふでいし [0] 【筆石】
化石動物の一群。キチン質の外被におおわれた群体はシダの葉のように見える。浮遊生活するものと固着生活するものがあった。古生代の海中に生息した,腸鰓類と考えられる。

筆研

ひっけん [0] 【筆硯・筆研】
(1)筆と硯(スズリ)。
(2)文章を書くこと。また,文章。「―の業」
(3)書簡で,文筆家の起居などについていう語。「―益々御多祥の段」

筆硯

ひっけん [0] 【筆硯・筆研】
(1)筆と硯(スズリ)。
(2)文章を書くこと。また,文章。「―の業」
(3)書簡で,文筆家の起居などについていう語。「―益々御多祥の段」

筆禍

ひっか [0] 【筆禍】
発表した文章の内容が原因となって,当局や社会から処罰を受けたり制裁を加えられたりすること。「―をこうむる」「―を招く」「―事件」

筆禍を招く

ひっか【筆禍を招く】
be indicted for one's writing.

筆立

ふでたて [3][0] 【筆立(て)】
(1)筆を立てておく用具。筆筒。
(2)文章の書き出し。初筆。起筆。

筆立て

ふでたて【筆立て】
a pen stand.

筆立て

ふでたて [3][0] 【筆立(て)】
(1)筆を立てておく用具。筆筒。
(2)文章の書き出し。初筆。起筆。

筆竜胆

ふでりんどう [3] 【筆竜胆】
リンドウ科の越年草。日当たりのよい山野に自生。茎は高さ約8センチメートルで,卵円形で質の厚い葉を密に対生する。春,茎頂に淡紫青色,筒状の花を数個上向きにつけ,日を受けて開く。

筆端

ひったん [0] 【筆端】
(1)筆の先。
(2)文のはしばし。筆の運び。「―少しく卑劣に亘り/学問ノススメ(諭吉)」

筆筒

ひっとう [0] 【筆筒】
筆立て。ふでづつ。筆入れ。

筆筒

ふでづつ [0] 【筆筒】
筆を入れておく筒。また,筆立て。

筆答

ひっとう [0] 【筆答】 (名)スル
(口答に対して)文字や文章で解答すること。書いて答えること。

筆算

ひっさん【筆算】
manual calculation.

筆算

ひっさん [0] 【筆算】 (名)スル
(1)暗算・珠算に対し,数字を書いて計算すること。
(2)「算筆」に同じ。

筆管

ひっかん [0] 【筆管】
筆の軸。筆柄(フデヅカ)。また,筆のこと。

筆箱

ふでばこ [0] 【筆箱】
筆を入れる箱。また,筆記用具を入れる容器。筆入れ。

筆紙

ひっし [1][0] 【筆紙】
(1)筆と紙。
(2)文章に書き表すこと。

筆紙

ひっし【筆紙】
⇒筆舌.

筆結

ふでゆい 【筆結(い)】
筆を作ること。また,その職人。

筆結い

ふでゆい 【筆結(い)】
筆を作ること。また,その職人。

筆者

ひっしゃ【筆者】
⇒著者.

筆者

ひっしゃ [1] 【筆者】
文章や書画を書いた人。作者。著者。

筆耕

ひっこう [0] 【筆耕】
(1)写字や清書によって報酬を受けること。「―料」
(2)文筆によって生計をたてること。

筆耕

ひっこう【筆耕】
copying;a copyist (人).→英和

筆耕硯田

ひっこうけんでん [0] 【筆耕硯田】
〔筆で硯(スズリ)の田を耕す意〕
文筆によって生計をたててゆくこと。

筆致

ひっち【筆致】
a touch (絵など);→英和
a style (文体).→英和

筆致

ひっち [0][1] 【筆致】
文章の書きぶり。また,書画の筆づかいの趣。ふでつき。「軽妙な―」

筆舌

ひつぜつ [0] 【筆舌】
書かれた文章と話された言葉。

筆舌に尽しがたい

ひつぜつ【筆舌に尽しがたい】
be beyond description;be indescribable.

筆荒び

ふですさび [3] 【筆荒び】
「ふでのすさび(筆荒)」に同じ。

筆華

ひっか [1] 【筆華】
文章上のあや。美しい詩歌や文章。

筆覘

ひってん [0] 【筆覘】
筆に墨をふくませる前に,筆先を浸して柔らげるための水を入れておく器。

筆親

ふでおや 【筆親】
〔「筆」は鉄漿(カネ)をつける羽筆の意〕
「鉄漿親(カネオヤ)」に同じ。

筆触

ひっしょく [0] 【筆触】
絵画などで,筆さばきによってあらわれた明暗・リズム感などの効果。ふでざわり。タッチ。

筆記

ひっき【筆記】
[記録]a note;→英和
a record.→英和
〜する take notes <of> ;write down;record.‖筆記試験 a written examination.

筆記

ひっき [0] 【筆記】 (名)スル
書き記すこと。文字に書きとめること。また,その書かれたもの。「講演内容を―する」

筆記体

ひっきたい [0] 【筆記体】
(1)欧文文字で,手書きをするのに適した字体。
⇔活字体
(2)「筆写体」に同じ。

筆記帳

ひっきちょう [0] 【筆記帳】
筆記するための帳面。

筆記試験

ひっきしけん [5][4] 【筆記試験】
問題の答案を紙に記して提出させる試験。

筆誅

ひっちゅう [0] 【筆誅】 (名)スル
欠点や罪悪などを書きたててきびしく責めること。「―を加える」「何処(ドツカ)の新聞(ペーパー)を借りて十分に―して呉れる/くれの廿八日(魯庵)」

筆誅を加える

ひっちゅう【筆誅を加える】
denounce <a person> with the[one's]pen.→英和

筆調

ひっちょう [0] 【筆調】
筆の調子。筆づかい。筆致。

筆談

ひつだん [0] 【筆談】 (名)スル
声を出さず,相互に文字で書いて意思を伝え合うこと。
⇔口談
「中国人と―する」

筆談する

ひつだん【筆談する】
talk by means of writing.

筆貝

ふでがい [2] 【筆貝】
海産の巻貝。貝殻は細長い紡錘形で,高さ約5センチメートル。殻の表面は滑らかで,黒褐色の地に黄白色の縞が格子状に入る。房総半島以南の西太平洋沿岸に分布。砂底にすむ。カヤガイ。

筆跡

ふであと [0] 【筆跡】
書かれている文字や絵。また,その書きぶり。ひっせき。

筆跡

ひっせき【筆跡】
handwriting;→英和
one's hand.‖筆跡鑑定 handwriting analysis.筆跡鑑定家 a handwriting expert.

筆跡

ひっせき [0] 【筆跡・筆蹟】
書かれた字。また,その書きぶり。

筆跡学

ひっせきがく [4] 【筆跡学】
書かれた文字の特徴に基づき,書いた人の性格や心理などを研究する学問。筆跡鑑定などを含める。書相学。

筆路

ひつろ [1][2] 【筆路】
(1)筆のつかいぶり。
(2)文章の筋道。文脈。「―の進退意のごとくならず/小説神髄(逍遥)」

筆蹟

ひっせき [0] 【筆跡・筆蹟】
書かれた字。また,その書きぶり。

筆軸

ふでじく [0] 【筆軸】
筆の柄。筆柄(フデヅカ)。

筆返し

ふでがえし [3] 【筆返し】
文机・違い棚などの端につけて筆などがころげ落ちるのを防ぐ化粧縁。

筆述

ひつじゅつ [0] 【筆述】 (名)スル
思うことを文章に書いて述べること。記述。

筆遣い

ふでづかい [3] 【筆遣い】
筆の使い方。筆の運び方。また,書かれたものの趣。「力強い―」

筆遣い

ふでづかい【筆遣い】
(a) touch;→英和
brushwork;penmanship.→英和

筆鋒

ひっぽう [0] 【筆鋒】
(1)筆の穂先。
(2)字の勢い。また,文章の勢い。「鋭い―」「―鋭く反論する」

筆鋒が鋭い

ひっぽう【筆鋒が鋭い】
be sharp <in one's argument> .

筆録

ひつろく [0] 【筆録】 (名)スル
文字に書きしるすこと。また,その書かれたもの。「古老の談話を―する」

筆防風

ふでぼうふう [3] 【筆防風】
イブキボウフウの異名。

筆陣

ひつじん [0] 【筆陣】
文章によって相手と論争することを,戦陣を構えることにたとえていう語。「―を張る」

筆順

ひつじゅん [0] 【筆順】
文字,特に漢字を書くときの筆運びの順序。書き順。

筆頭

ひっとう [0] 【筆頭】
(1)名前を書き連ねたうちの第一位。書き出し。「前頭―」「―書記」「―株主」
(2)筆の先。転じて,文章。「惣じて,さび・位・細み・しほりの事は,言語―にいひおほせがたし/去来抄」

筆頭

ふでがしら [3] 【筆頭】
〔「ふでかしら」とも〕
(1)筆の穂先。
(2)名前を列記する時の第一番の人。頭立った人。ひっとう。「いいやよ,―だといふ事よ/洒落本・傾城買二筋道」

筆頭の

ひっとう【筆頭の】
senior <manager> .→英和
…の〜である be at the head of….‖筆頭者[世帯主]a householder.

筆頭人

ひっとうにん [0] 【筆頭人】
連名・連署の場合の,第一番目の人。

筆頭者

ひっとうしゃ [3] 【筆頭者】
「筆頭人」に同じ。

筆頭菜

ひっとうさい [3] 【筆頭菜】
ツクシの異名。

筆馴らし

ふでならし [3] 【筆馴らし】
(1)新しい筆を使ってならすこと。
(2)文章などを書いて,なれるようにすること。

はず [0] 【筈・弭】
(1)弓の両端の弦をかけるところ。弓筈(ユハズ)。
→弓
(2)弓弦(ユヅル)からはずれないように矢の末端につけるもの。矢筈(ヤハズ)。
→矢
(3)相撲で,押し相撲の手の型の一。親指を人差し指から離して広げ,相手のわきの下か腹にあてること。{(2)}に形が似るからいう。「―に押す」
(4)(矢の筈は,弓の弦と当然合致するということから)連体修飾語を受けて,形式名詞的に用いられる。
 (ア)当然そうなることの意を表す。「これで電気がつく―だ」「この地図を見ればわかる―だ」
 (イ)これからの事柄についてその予定を表す。「五時に終わる―だ」
 (ウ)事柄についての確信・確認の意を表す。「君にたのんだ―だ」

筈である

はず【筈である】
[当然]ought to <do> ;should <do> ;→英和
[に違いない]must <be> ;→英和
[予定]be to <do> ;be expected <to do> .〜がない cannot <be> .→英和

筈押し

はずおし [0] 【筈押し】
相撲で,手を筈{(2)}の形にして相手のわきの下・わき腹などに当てて押すこと。

筈溜り

はずだまり [3] 【筈溜り】
弓弦の矢筈を受けるところ。

筈緒

はずお [0] 【筈緒】
和船の帆柱先端の筈にとりつけて船首へ張る,補強用の麻綱。

筈高

はずたか 【筈高】 (名・形動ナリ)
箙(エビラ)に入れた矢の矢筈が頭上高く突き出ている・こと(さま)。強弓(ツヨユミ)の勇士を形容する際しばしば用いる語。「たかうすべ尾の矢三十六指いたるを―に負ひなし/太平記 9」

−ら【−等】
<Yamada> and others[his group].

など 【等・抔】 (副助)
〔「なにと」の転である「なんど」から。中古以降の語。発生期から「なんど」の形も用いられ,近世以降「なぞ」「なんぞ」「なんか」の形も用いられた〕
体言または体言に準ずるもの,文節や文などに接続する。多くの中から一つのものを例示するのが本来の用法である。
(1)多くの事柄の中から,主なものを取りあげて「たとえば」の気持ちをこめて例示する。多くの場合,他に同種類のものがあることを言外に含めて言う。「…や…や…など」の形で総括することもある。「雨や風―の被害がでています」「委員会―で調査してから報告します」「植木の手入れや草取り―してくたびれた」
(2)ある事物を特に取りあげて例示する。
 (ア)軽んじて扱う場合。「だれが急ぎ―するものか」「君―の言うことを聞くものか」
 (イ)叙述を弱めやわらげる場合。この場合には例示の気持ちはあまりない。文語文や古文に多く見られる用法。「彼―よくやっているほうだね」「かの御法事―し給ふにも,いかめしうとぶらひ聞え給へり/源氏(紅葉賀)」
(3)引用文を受けて,大体このようなことを,の意を表す。現代語では「などと」の形で用いることが多い。「三学期に入ってから勉強すればいい―とのんきなこと言っている」「あやしきまで,此の世の事にはおぼえ侍らぬ―宣ひて/源氏(若紫)」
〔語源が「なにと」であるために,古くは引用文を受ける場合にも格助詞「と」の付かないのが普通であったが,語源意識が薄れるに従って「と」が付くようにもなった〕

ら 【等】 (接尾)
(1)人を表す名詞や代名詞に付いて,複数であることを表す。謙譲・親愛・蔑視の気持ちを含んで,それと同類のものを漠然とさす。目上の人を表す語には付かない。「ぼく―の誓い」「われ―」「おまえ―」「こども―」「やつ―」「これ―」
(2)名詞に付いて,語調を整えまた,事物をおおよそにさし示す。「野―」「今日―」
(3)指示代名詞またはその語根に付いて,方向・場所などをおおよそに示す語を作る。「あち―」「ここ―」「どち―」「そち―」「いく―」
(4)人を表す名詞や代名詞に付いて,謙遜または蔑視の意を表す。自分に対する謙遜の気持ちは時代が下るとともに強くなり,相手や他人に対する蔑視の気持ちは古くは愛称としての用法ともなる。「かもがと我(ワ)が見し子―かくもがと我(ア)が見し子にうたたけだに対(ムカ)ひをるかもい添ひをるかも/古事記(中)」「憶良―は今は罷らむ子泣くらむそれその母も我(ワ)を待つらむそ/万葉 373」
(5)形容詞の語幹(シク活用は終止形)や擬態語に付いて,状態性の意の名詞または形容動詞の語幹を作る。「わびし―」「あな醜く賢し―をすと酒飲まぬ人をよく見ば猿にかも似る/万葉 344」「蘇枋(スホウ)の下簾,にほひいときよ―にて,榻(シジ)にうちかけたるこそめでたけれ/枕草子 60」

とう【等】
the <first> class[grade](等級);→英和
<win first> prize (賞);→英和
[など]and so on;etc.

とう 【等】
■一■ [1] (名)
等級。階級。段階。
■二■ (接尾)
(1)同種のものを列挙し,そのようなものがほかにもあることを表す。など。「米・英・仏―を歴訪」
(2)助数詞。順位・等級などを数えるのに用いる。「一―賞」「勲三―」

等々

とうとう【等々】
and so on[forth];etc.

等し

ひと・し 【等し】 (形シク)
⇒ひとしい

等しい

ひとし・い [3] 【等しい・均しい・斉しい】 (形)[文]シク ひと・し
(1)二つ以上のものの間に,数量・程度・性質などの差がない。まったく同じである。「―・い長さ」「 A と B は重さが―・い」「―・くなるように分ける」
(2)様子や状態などがまったくそっくりだ。非常によく似ている。同じようである。「詐欺に―・い行為」「乞食に―・い生活」
→ひとしく
[派生] ――さ(名)

等しい

ひとしい【等しい】
[…と等しい]be equal to;be equivalent <to> ;be identical <with> (全く同じ).⇒同じ.等しく equally;→英和
evenly (均等に);alike (同様に).→英和

等しく

ひとしく 【等しく・斉しく】 (副)
〔形容詞「ひとしい」の連用形から〕
全体的に一様であるさま。どれも同じであることにいう。
(1)同様に。ともに。「われら―人間だ」
(2)同時に。一斉に。「全員―挙手した」「全員―黙祷した」「鈴の音を聞くと―身を起して/義血侠血(鏡花)」

等しむ

ひとし・む 【等しむ・斉しむ】 (動マ下二)
ひとしくする。同じものとする。「吹きわたす風にあはれを―・めていづくもすごき秋の夕暮/山家(秋)」

等し並み

ひとしなみ [0] 【等し並み】 (名・形動)[文]ナリ
差別をせずに同じようにする・こと(さま)。同等。同様。「大人も子供も―に扱う」「世の人と―の偽をいひ合たるに/浴泉記(喜美子)」

等し碁

ひとしご 【等し碁】
囲碁の技量に優劣がないこと。相碁(アイゴ)。「頭の中将と―なり/枕草子 161」

等伏角線

とうふくかくせん [0] 【等伏角線】
地磁気の伏角が等しい場所を連ねた地図上の曲線。

等伯

とうはく 【等伯】
⇒長谷川(ハセガワ)等伯

等位

とうい [1] 【等位】
(1)等しい位(クライ)。等しい位地。
(2)等級。階級。くらい。

等位節

とうい【等位節(接続詞)】
《文》a coordinate clause (conjunction).

等価

とうか [1] 【等価】
(1)価値・価格の等しいこと。同価。
(2)「同値(ドウチ)」に同じ。

等価

とうか【等価】
《化》equivalence.→英和
〜の equivalent.→英和
等価物 an equivalent.

等価交換

とうかこうかん [4] 【等価交換】
等しい価値を有するものを相互に交換すること。特に,地主が土地を,開発者が建設資金を出資し,完成後の土地と建物を出資比率に応じて取得する開発方式をいう。

等価原理

とうかげんり [4] 【等価原理】
アインシュタインが一般相対性理論における基本原理とした原理の一。慣性系に対して加速された系ではたらく見かけの力と重力とは,力学的に全く同等であるという主張。

等価定理

とうかていり [4] 【等価定理】
政府が財政政策を行うための財源を公債発行に求める場合,その利子支払いや償還は結局は将来の租税収入によるのであるから,財源を最初から租税に求める場合と経済的効果は等しいとする考え。リカードの等価定理。

等値

とうち [1][0] 【等値】
(1)二つの数の値が等しいこと。
(2)〔論〕「同値(ドウチ)」に同じ。

等値概念

とうちがいねん [4] 【等値概念】
〔論〕 内包が異なり,外延が同一の二つの概念。例えば宵の明星と明けの明星。同義概念。

等値法

とうちほう [0] 【等値法】
連立方程式において,二つの方程式から一つの未知数を他の未知数で表す式を二つつくり,それらの式が互いに等しいとして,未知数を消去して解く方程式の解法。

等偏角線

とうへんかくせん [0] 【等偏角線】
地磁気の偏角が等しい場所を連ねた地図上の曲線。

等分

とうぶん [0] 【等分】 (名)スル
(1)等しい分量に分けること。「一個を三つに―する」
(2)等しい分量。等しい程度。「―に分ける」「三人の顔を―に瞻(ナガ)めてゐた/社会百面相(魯庵)」

等分する

とうぶん【等分する】
divide <a thing> equally[into equal parts].

等割

とうかつ [0] 【等割】
受精卵の全割で,割球がほぼ等しい大きさになる卵割様式。多くの腔腸動物,海綿動物・棘皮動物の一部でみられる。等全割。全等割。

等加速度運動

とうかそくどうんどう [7] 【等加速度運動】
加速度が一定であるような運動。重力による自由落下運動はその一例。

等収量線

とうしゅうりょうせん [5] 【等収量線】
技術が一定のもとで,複数の投入物から一つの財を生産する場合,同一の生産水準をもたらす各投入量の組み合わせを示す線。等量線。
→生産関数

等号

とうごう【等号】
《数》a equal sign.

等号

とうごう [0] 【等号】
二つの数・式などの間にはさんで,これら二つが等しいことを表す記号。「=」を用いる。

等圧

とうあつ [0] 【等圧】
圧力,特に気圧が等しいこと。

等圧変化

とうあつへんか [5] 【等圧変化】
圧力を一定に保ちながら,系の温度・体積などを変化させること。定圧変化。

等圧線

とうあつせん [0] 【等圧線】
天気図上で,気圧の等しいところを結んだ線。

等圧線

とうあつせん【等圧線】
《気象》an isobar;→英和
an isobaric line.

等外

とうがい [0][1] 【等外】
ある等級・順位の中にはいらないこと。「―に落ちる」「―品」

等外の

とうがい【等外の】
under the regular grades.

等差

とうさ [1][0] 【等差】
(1)一定の基準による等級の差。ちがい。「黄葉の濃淡が又鮮やかな陰影の―を彼の眸中(ボウチユウ)に送り込んだ/明暗(漱石)」
(2)差が一定であること。

等差数列

とうさ【等差数列(級数)】
《数》an arithmetical progression (series).

等差数列

とうさすうれつ [4] 【等差数列】
隣り合う二項の差が常に一定な数列。

等差級数

とうさきゅうすう [4][6] 【等差級数】
隣り合う二項の差が常に一定な級数。算術級数。

等式

とうしき [0] 【等式】
〔equality〕
式や文字や数が等号で結ばれているもの。(�+�)²=�²+2��+�² のように等しい関係が �,� の値にかかわらず常に成り立つもの(恒等式)と,�²−5�+6=0 のように文字に特別の数値を与えた時だけ等しい関係が成り立つもの(方程式)とがある。

等式

とうしき【等式】
《数》an equality.→英和

等張

とうちょう [0] 【等張】
二種類の溶液の浸透圧が互いに等しいこと。アイソトニック。

等張液

とうちょうえき [3] 【等張液】
等張である二つの溶液。特に血清や涙液などの体液の浸透圧と等しい浸透圧を示す溶液をいい,塩化ナトリウムの0.9パーセント溶液(生理食塩水)などがこれに相当する。注射剤・点眼剤は等張液である。
→等張液[表]

等持院

とうじいん トウヂヰン 【等持院】
京都市北区等持院北町にある臨済宗天竜寺派の寺。山号,万年山。1341年夢窓疎石を開山として足利尊氏が創建。尊氏が葬られて以後,足利氏歴代の廟所となる。寺号は尊氏の法号にちなむ。尊氏以下歴代将軍の木像や位牌がまつられる。

等数

とうすう【等数】
an equal number.

等方体

とうほうたい トウハウ― [0] 【等方体】
等方性をもつ物体。
⇔異方体

等方性

とうほうせい トウハウ― [0] 【等方性】
物資の物理的性質が,方向によって異ならないこと。
⇔異方性

等星

とうせい [0] 【等星】
明るさによる星の呼称。等級数を頭に付けて用いる。一等級の明るさの星を一等星という。一等星は二等星の約二・五倍,二等星は三等星の約二・五倍,…五等星は六等星の約二・五倍明るい。

等時性

とうじせい [0] 【等時性】
時間の間隔が一定で等しいこと。特に,周期運動の周期が振れ幅に無関係で一定な場合をいう。「振り子の―」

等時性

とうじせい【等時性】
《理》isochronism.〜の isochronous.→英和

等根

とうこん [0] 【等根】
⇒重根(ジユウコン)

等様

などよう 【等様】 (連語)
〔副助詞「など(等)」に接尾語「よう」の付いたもの〕
例を示すのに用いる。…などのようなもの。「狐―の物の人おびやかさむとて/源氏(夕顔)」

等正覚

とうしょうがく [3] 【等正覚】
(1)
 (ア)仏の完全な悟り。阿耨多羅三藐三菩提(アノクタラサンミヤクサンボダイ)。
 (イ)仏のこと。仏の十号の一。等覚。正等覚。
(2)菩薩の五十二の段階のうち,五十一番目。悟りの内容が仏と等しいことからいう。

等比

とうひ [1] 【等比】
二つの比が等しいこと。

等比数列

とうひ【等比数列(級数)】
《数》a geometric progression (series).〜級数的に <increase> in a geometric ratio.

等比数列

とうひすうれつ [4] 【等比数列】
隣り合う二項の比が常に一定である数列。幾何数列。

等比級数

とうひきゅうすう [4][6] 【等比級数】
隣り合う二項の比が常に一定である級数。幾何級数。

等活地獄

とうかつじごく トウクワツヂゴク [5] 【等活地獄】
〔仏〕 八大地獄の第一。殺生を犯した者の落ちる地獄。鉄棒や刀で身を寸断され骨を砕かれて死ぬが,涼風が吹くと蘇(ヨミガエ)り,再び獄卒に苦しめられるという。

等深線

とうしんせん [0] 【等深線】
海や川の水深の等しい点をつらねて作った地図上の曲線。同深線。

等温

とうおん [0] 【等温】
温度・気温の等しいこと。また,等しい温度・気温。

等温動物

とうおんどうぶつ [5] 【等温動物】
⇒恒温動物(コウオンドウブツ)

等温変化

とうおんへんか [5] 【等温変化】
温度を一定に保って行われる熱力学的な変化。

等温層

とうおんそう [3] 【等温層】
気温が高さによって変化せず一定している大気層。成層圏の下部はほぼ等温層を形成することが多い。

等温線

とうおんせん【等温線】
《気象》an isothermal (line).

等温線

とうおんせん [0] 【等温線】
(1)天気図上または気候図上で,気温の等しいところを結んだ線。
(2)一定温度のもとで物質の圧力が変化したとき,圧力と体積の関係を示す曲線。

等測図

とうそくず [4] 【等測図】
等角投影図で,直交三軸を縮小せずに原寸で示した図。

等磁力線

とうじりょくせん [0] 【等磁力線】
地磁気の水平分力の大きさが等しい場所を連ねた曲線。

等積

とうせき [0] 【等積】
面積あるいは体積が等しいこと。

等積変化

とうせきへんか [5] 【等積変化】
体積を一定に保ちながら,系の温度・圧力などを変化させること。定積変化。

等等

とうとう 【等等】 (接尾)
〔接尾語「等」を重ねて強めた言い方〕
名詞およびこれに準ずる語に付いて,並べあげた同類のものがまだ他にもあること,またそれらを省略して例示する意を表す。等等(ナドナド)。「英・米・独・仏―の欧米各国」

等級

とうきゅう [0] 【等級】
(1)上下の位。優劣の段階。階級。「出荷する果物に―を付ける」
(2)天体の明るさの段階を表す数値。かつて肉眼でみとめられる最も明るい二〇個ほどの恒星を一等星とし,最も暗い星々を六等星としたが,この間の光の強さの差が一〇〇倍であることに着目し,肉眼での明るさと大差ないものとなるように等級が定義され,一等級違うと光の強さは約二・五一倍違うとした。等級の大きいものほど暗く,明るい星ではゼロから,マイナスの等級となる。例えば,太陽の等級はマイナス二七等。視等級。実視等級。見掛けの等級。
→絶対等級

等級

とうきゅう【等級】
a class;→英和
a rank;→英和
an order.→英和
〜をつける grade;→英和
classify.→英和

等翅目

とうしもく [3] 【等翅目】
昆虫の分類上の一目。シロアリの類。前ばねと後ばねの形や大きさが同じ。女王・王・働きアリ・兵アリなどの階級があり,社会生活を営む。等翅類。

等脚台形

とうきゃくだいけい [5] 【等脚台形】
底辺でない二辺の長さの等しい台形。底辺でない二辺が平行でない場合に限っていうことがある。

等脚類

とうきゃくるい [4] 【等脚類】
甲殻綱等脚目に属する節足動物の総称。体は通常扁平で,七胸節と六腹節をもつものが多い。多くは体長1センチメートル内外。海産・淡水産・陸生のものがあり,寄生性のものもある。フナムシ・ワラジムシなど。

等色

とうしょく [0] 【等色】
色の知覚で二つの色が等しいと感じること。光のスペクトル特性が異なっても,二つの色の三属性(彩度・色相・明度)が等しければ,同じ色に見える。

等覚

とうがく [0] 【等覚】
〔仏〕
(1)仏のこと。すべてを悟った諸仏の悟りが等しいことをいう。
(2)仏と等しい悟りを得て,次生で仏となることのできる位。菩薩修行を五十二段階に分けたうち,最高の仏位である妙覚に次ぐ位。

等親

とうしん [0] 【等親】
親等(シントウ)の慣用的な言い方。
→親等

等親

とうしん【等親】
the <first,second,third> degree of kinship.

等角

とうかく [0] 【等角】
互いに等しい角。

等角の

とうかく【等角の】
equiangular.等角三角形 an equiangular triangle.

等角三角形

とうかくさんかくけい [7] 【等角三角形】
三つの内角が等しい三角形,すなわち正三角形。

等角投影図

とうかくとうえいず [7] 【等角投影図】
(1)投影図の一。互いに直交する三軸を一二〇度ずつの等角で交わっているように見る方向から投影した図。等軸側投影図。
(2)地球上の角度を正確に表現している地図。平射図法やメルカトル図法などで描く。海図や航空図などに用いる。

等語線

とうごせん [0] 【等語線】
言語現象の地理的分布を示すため,同一の言語的特徴をもつ地域とその特徴をもたない地域との境に引いた線。同語線。同位語線。

等質

とうしつ [0] 【等質】
質が同じであること。「文化の―性」

等質の

とうしつ【等質の】
homogeneous.→英和

等距離

とうきょり【等距離(に)】
at equal distances.

等距離

とうきょり [3] 【等距離】
離れている距離や程度が同じであること。「―外交」

等身

とうしん [0] 【等身】
〔「とうじん」とも〕
人の身長と同じくらいの高さであること。

等身大

とうしんだい [0] 【等身大】
(1)肖像・彫像などが人の体と同じ大きさであること。「―の立像」
(2)飾ったり,おとしめたりしていない,ありのままの姿。「―のアメリカ」

等身大の

とうしん【等身大の】
life-size.

等軸晶系

とうじくしょうけい トウヂクシヤウケイ [5] 【等軸晶系】
⇒立方晶系(リツポウシヨウケイ)

等輩

とうはい [0] 【等輩】
同じ身分の仲間。同輩。

等辺

とうへん [0] 【等辺】
多角形の辺の長さが等しいこと。

等辺

とうへん【等辺(三角形)】
(an) equilateral (triangle).→英和

等辺三角形

とうへんさんかくけい [7] 【等辺三角形】
三辺の長さの等しい三角形。すなわち正三角形。

等辺多角形

とうへんたかくけい [6] 【等辺多角形】
すべての辺の等しい多角形。一般に,三角形を除いて,正多角形になるとは限らない。

等速

とうそく [0] 【等速】
速さが等しいこと。

等速

とうそく【等速】
《理》uniform velocity.

等速度運動

とうそくどうんどう [6] 【等速度運動】
速さと運動の方向が一定であるような運動。外力が作用しないとき,物体は等速度運動をする。等速直線運動。

等量

とうりょう [0] 【等量】
分量が等しいこと。同じ分量。同量。「醤油と―の味醂(ミリン)を加える」

等量の

とうりょう【等量の】
equivalent.→英和

等閑

とうかん [0] 【等閑】
物事の扱いをいい加減にすること。注意を払わないこと。なおざり。「―にする」「青春の月日を―に過す/思出の記(蘆花)」

等閑

なおざり ナホザリ [0] 【等閑】 (名・形動)[文]ナリ
(1)真剣でないこと。いいかげんにして,放っておくこと。また,そのさま。「商売を―にする」
(2)深く心にとめないこと。あっさりしていること。また,そのさま。「よき人は…興ずるさまも―なり/徒然 137」

等閑ない

とうかんな・い 【等閑ない】 (形)[文]ク とうかんな・し
〔中世・近世語〕
なおざりに思っていない。ねんごろである。「爰にそれがしが―・い方が御ざるが/狂言・二人大名」

等閑事

なおざりごと ナホザリ― 【等閑事】
その場かぎりのこと。「物詣での中宿り,行き来のほどの―に気色ばみかけて/源氏(椎本)」

等閑視

とうかんし 【等閑視】 (名)スル
物事をなおざりにすること。注意を払わず,ないがしろにすること。「―されてきた問題」

等閑言

なおざりごと ナホザリ― 【等閑言】
真実みのない言葉。「宮,大将,あぶなあぶな―をうち出で給ふべきにもあらず/源氏(胡蝶)」

等雨量線

とううりょうせん トウウリヤウ― [0] 【等雨量線】
地図上で雨量の等しい地点を連ねた線。

等電点

とうでんてん [3] 【等電点】
アミノ酸やタンパク質などの両性電解質で,溶液の水素イオン濃度を変化させたとき,溶質粒子の正と負の電荷が全体としてゼロになり,電場をかけても移動しないような状態。通常,水素イオン指数 pH で表す。水酸化アルミニウムなどの両性の沈殿にもあり,等電点では最小の溶解度を示す。

等類

とうるい 【等類】
(1)同じような種類・性質のもの。「潮来(イタコ)をきざがる通者(トオリモノ)も―さ/滑稽本・浮世風呂 4」
(2)和歌・連歌・俳諧などで,他人の作品と素材や趣向・表現などが類似すること。同類。同巣。「是,先師の樫木の―なり/去来抄」

等高線

とうこうせん【等高線】
a contour (line).→英和

等高線

とうこうせん トウカウ― [0] 【等高線】
地形の高低や傾斜の緩急を地図に表すため,標高の等しい点を連ねた曲線。五万分の一の地図では高低差を20メートルごとに実線で,100メートルごとに太線で示している。水平曲線。同高線。等高曲線。

等黄卵

とうおうらん トウワウ― [3] 【等黄卵】
卵黄が卵内に均等に分布する卵。ウニ・ヒトデ・ナメクジウオ・哺乳類などの卵。

きん [1] 【筋】
筋肉。すじ。「胸の―が一本鉤に引つ掛つた様な心/門(漱石)」

すじ【筋】
(1) a line;→英和
a stripe (しま).→英和
(2)[筋肉]a muscle;→英和
a sinew;→英和
a vein (血管);→英和
a tendon (腱(けん)).→英和
(3)[繊維]a fiber.→英和
(4)[条理]reason;→英和
logic.→英和
(5)[血筋]blood.→英和
(6)[話の]a plot.→英和
(7)[方面]a source[quarter].→英和
〜がつる get cramped.〜の通った reasonable;→英和
logical.→英和
〜を違える have a strain <in the leg> .→英和

すじ スヂ 【筋】
■一■ [1] (名)
□一□
(1)細長く連なったもの。
 (ア)物の表面に細長くつけられたあと。線。「白い―をつける」
 (イ)細長い縦縞。「羽に青い―の入った蝶」
(2)生物体に含まれる繊維状のもの。
 (ア)植物の繊維。「ふきの―をとる」
 (イ)筋肉。筋肉の繊維。「―のある肉」「―を違える」
 (ウ)腱(ケン)。筋肉を骨に付着させているもの。「―を痛める」
(3)血管。「青―を立てる」
(4)血統。家柄。血筋。「由緒ある家の―を引く」
(5)素質。「―がいい」
(6)考え方などの全体を貫いている一本の線。
 (ア)小説・芝居などで,話の展開されていく大体のありさま。梗概(コウガイ)。「話の―を聞かせる」
 (イ)物事の道理。条理。すじみち。「文句を言う―ではないが」
 (ウ)囲碁・将棋で,理屈にかなった手。また,当然打つべき急所となる点。「無理―」「―違い」
(7)その方面。対象をはっきりと指示せず,ぼかしていう語。「その―には話をつける」「消息―」「中国―」
(8)取引で,内情をよく知って売買する事情通。
(9)道や川に沿った所。道筋。川筋。「街道―」
(10)兜(カブト)の鉢の,はぎ合わせ処理をした筋目状の部分。
(11)「すじかまぼこ」の略。
□二□
(1)おもむき。さま。「この世に名を得たる舞の男どもも,…子々しうなまめいたる―をえなむ見せぬ/源氏(紅葉賀)」
(2)地位。身分。「かしこき―にもなるべき人の,怪しき世界にて生れたらむはいとほしう/源氏(澪標)」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)細長いものの本数を数えるのに用いる。「帯一―」「さお三―」
(2)〔銭(ゼニ)さし一すじの意から〕
江戸時代,銭百文を数えるのに用いる。

筋ジストロフィー

きんジストロフィー【筋ジストロフィー】
《医》muscular dystrophy.

筋ジストロフィー

きんジストロフィー [6] 【筋―】
〔muscular dystrophy〕
⇒進行性筋(シンコウセイキン)ジストロフィー

筋ポンプ

きんポンプ [3] 【筋―】
〔muscle pump〕
筋肉が収縮・弛緩を繰り返すことで血管に圧力をかけ,末梢血管の静脈血を心臓に戻す働き。ミルキング-アクション。

筋交い

すじかい スヂカヒ [0] 【筋交い・筋違い】
(1)斜めに交差していること。物の位置関係が斜めであること。はすかい。すじちがい。「―の家」
(2)地震や風などで倒れたりしないように,柱と柱との間に斜めに入れる材。

筋交ふ

すじか・う スヂカフ 【筋交ふ・筋違ふ】 (動ハ四)
(1)物が斜めに交差する。物の位置などが斜めになる。「行(クダリ)のほど,端ざまに―・ひて倒れぬべく見ゆるを/源氏(常夏)」
(2)斜めに向かい合う。「女君は,ただこの障子口―・ひたる程にぞ臥したるべき/源氏(帚木)」
(3)考え方などが他人と合わない。「あまり世に―・ひて,すずろなる山ごもりがちに/浜松中納言 4」

筋兜

すじかぶと スヂ― [3] 【筋兜】
筋鉢に錣(シコロ)・眉庇(マビサシ)などをつけて作った兜。
筋兜[図]

筋力

きんりょく [1] 【筋力】
筋肉の力。

筋力

きんりょく【筋力】
muscular power;physical strength.

筋原繊維

きんげんせんい [5] 【筋原繊維】
骨格筋の筋繊維を構成する多数の,さらに微細な繊維。筋繊維の長軸方向に並び,その収縮の源となる。

筋合

すじあい スヂアヒ [0][3] 【筋合(い)】
物事の道理。納得できる理由や根拠。「文句を言われる―はない」「私が行く―はない」

筋合い

すじあい【筋合い】
(a) reason;→英和
(a) right.→英和
…する〜はない have no right to do.

筋合い

すじあい スヂアヒ [0][3] 【筋合(い)】
物事の道理。納得できる理由や根拠。「文句を言われる―はない」「私が行く―はない」

筋向い

すじむかい スヂムカヒ [3] 【筋向(か)い】
斜めに向かいあっていること。すじむこう。「―の家」
→まむかい

筋向いの

すじむかい【筋向いの】
<a house> (diagonally) opposite;→英和
across the street.→英和

筋向かい

すじむかい スヂムカヒ [3] 【筋向(か)い】
斜めに向かいあっていること。すじむこう。「―の家」
→まむかい

筋向こう

すじむこう スヂムカフ [3] 【筋向こう】
「筋向(スジム)かい」に同じ。

筋塀

すじべい スヂ― [2] 【筋塀】
定規縁(ジヨウギブチ)といわれる白い横線を入れた築地(ツイジ)。もと御所または門跡などの寺院で用いられ,筋の数は格式により異なり,五本を最上とした。

筋子

すじこ スヂ― [3][0] 【筋子】
サケ・マスの卵を卵巣から取り出し,一腹ずつ塩漬けにした食品。すずこ。
→イクラ

筋子

すじこ【筋子】
salmon roe.

筋布

すじめ スヂ― [0] 【筋布】
褐藻類コンブ目の海藻。北海の低潮線付近の岩礁に着生する。体は平らで扇状,長さ1〜2メートルに及ぶ。また,10センチメートル幅の長い形になるものもある。葉状部に五条の脈がある。食用。

筋弛緩薬

きんしかんやく キンシクワン― [4] 【筋弛緩薬】
運動神経や中枢神経系に作用し,筋肉の収縮を抑制する薬物。クラーレ(ツボクラリン)・サクシニルコリンなど。

筋張る

すじばる【筋張る】
become stringy[stiff].

筋張る

すじば・る スヂ― [3] 【筋張る】 (動ラ五[四])
(1)体の各部に筋がたくさん浮き出ている。「―・った手足」
(2)堅苦しくする。かどばる。「―・った話」

筋彫

すじぼり スヂ― [0] 【筋彫(り)】
細い線で表した彫刻。

筋彫り

すじぼり スヂ― [0] 【筋彫(り)】
細い線で表した彫刻。

筋揉み

すじもみ スヂ― [0][3] 【筋揉み】
筋肉をもみほぐすこと。

筋播き

すじまき スヂ― [0] 【条播き・筋播き】
⇒じょうは(条播)

筋斗

きんと [1] 【筋斗】
とんぼ返りをすること。

筋星虫

すじほしむし スヂ― [4] 【筋星虫】
星口動物の一種。体は赤みをおびた乳白色の円筒形で,体長10〜20センチメートル。体壁は縦筋と環筋が規則正しく交差して碁盤目状を呈する。釣り餌(エ)にする。本州以南の浅海の砂泥底にすむ。

筋書

すじがき【筋書】
a synopsis;→英和
an outline;→英和
a plan (計画).→英和
〜通りに as planned[arranged].

筋書き

すじがき スヂ― [0] 【筋書き】
(1)芝居・映画・小説などのあらましを書いたもの。あらすじ。
(2)前もって決めておいたことの進め方。「―通りに事を運ぶ」

筋気

すじけ スヂ― 【筋気】
筋肉がつる病気。こむら返り。

筋炎

きんえん [1] 【筋炎】
骨格筋の炎症。発熱と筋の脱力・疼痛(トウツウ)・萎縮を起こす。

筋無い

すじな・い スヂ― 【筋無い】 (形)[文]ク すぢな・し
〔中世・近世語〕
(1)筋道が立たない。わけのわからない。「老子の徒が祖師を高く云ひなさうとて,―・い事を云ふぞ/史記抄 10」
(2)ちゃんとした血筋でない。「―・き分限/浮世草子・永代蔵 3」

筋無力症

きんむりょくしょう [1][5] 【筋無力症】
⇒重症筋無力症(ジユウシヨウキンムリヨクシヨウ)

筋状雲

すじじょうぐも スヂジヤウ― [3] 【筋状雲】
強い風が吹くとき風向に沿ってできる筋状の雲。冬季,北西季節風が強く発達すると日本海上に出現し,多く日本海沿岸に大雪をもたらす。

筋目

すじめ【筋目】
a fold[crease](折り目);→英和
[血統] <of good> lineage;→英和
(a) pedigree.→英和

筋目

すじめ スヂ― [3][0] 【筋目】
(1)物を折ったときなどにできる筋状の線。「ズボンに―がつく」
(2)血筋。血統。由緒。「―の正しい家柄」
(3)物事の道理。すじみち。「―を立てて話す」

筋目正しい

すじめただし・い スヂメ― [6] 【筋目正しい】 (形)[文]シク すぢめただ・し
血筋が立派である。「―・い家柄」

筋立つ

すじだ・つ スヂ― [3] 【筋立つ】
■一■ (動タ五[四])
筋が浮き上がって見える。「顔は能く―・ちて索遜(サクソン)人種に見まがふ方なく/谷間の姫百合(謙澄)」
■二■ (動タ下二)
⇒すじだてる

筋立て

すじだて スヂ― [0] 【筋立て】
話の筋や論理の展開の仕方。作品内容の配列。プロット。「―を考える」

筋立て

すじたて スヂ― [0] 【筋立て】
「毛筋立て」に同じ。

筋立てる

すじだ・てる スヂ― [4] 【筋立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 すぢだ・つ
(1)話の筋を整理する。筋道を立てる。「―・てて話す」
(2)毛筋をととのえる。「上村のおみよ様が―・ててくれなさつた大事の鬢(タブ)を/浄瑠璃・神霊矢口渡」

筋節

きんせつ [0] 【筋節】
(1)脊椎動物の神経胚の後期に,中胚葉から分化し形成される骨格筋の原基。
(2)横紋筋の筋原繊維を構成する繰り返しの単位。筋収縮の単位となる。

筋紡錘

きんぼうすい [3] 【筋紡錘】
骨格筋中にある紡錘形の微小な感覚器。筋肉の収縮を感知して手足の位置・運動・重量・抵抗の感覚を起こす。動物の姿勢保持や細かい運動に重要。

筋細胞

きんさいぼう [3] 【筋細胞】
動物体内にある収縮性のある細胞の総称。筋組織を構成する場合は一般に紡錘状または繊維状の形をとり,筋繊維とよばれる。筋肉細胞。
→筋繊維

筋組織

きんそしき [3] 【筋組織】
収縮性を有する筋繊維からなる組織。骨格筋組織・平滑筋組織・心筋組織に分類される。筋肉組織。

筋繊維

きんせんい [3] 【筋繊維】
筋肉ないし筋組織を構成する収縮性の繊維状細胞。平滑筋繊維と横紋筋繊維とがある。筋肉繊維。
→筋細胞

筋肉

すじにく スヂ― 【筋肉】
牛肉や豚肉などで,筋が集まっているところの肉。

筋肉

きんにく【筋肉】
muscles;sinews.〜の muscular.→英和
‖筋肉増強剤 anabolic steroid.筋肉注射 an intramuscular injection.筋肉痛 muscular pain.筋肉労働 manual labor.

筋肉

きんにく [1] 【筋肉】
収縮・弛緩(シカン)によって動物の体を運動させる器官。原生動物・中生動物・海綿動物を除くすべての動物に存在する。高等動物ではいわゆる肉となる。脊椎動物では横紋筋(骨格筋)・心筋・平滑筋(内臓筋)に大別される。
筋肉=1[図]
筋肉=2[図]
筋肉=3[図]
筋肉=4[図]

筋肉労働

きんにくろうどう [5] 【筋肉労働】
主として,からだを使ってする労働。肉体労働。
⇔精神労働

筋肉増強剤

きんにくぞうきょうざい [7] 【筋肉増強剤】
⇒アナボリック-ステロイド

筋肉感覚

きんにくかんかく [5] 【筋肉感覚】
筋肉の収縮・緊張などの変化により起こる感覚。位置・運動・抵抗・重量などの感覚に関係する。筋覚。

筋肉注射

きんにくちゅうしゃ [5] 【筋肉注射】
筋肉内に薬液を注射すること。

筋肉痛

きんにくつう [0] 【筋肉痛】
筋肉の痛み。筋痛。

筋肉細胞

きんにくさいぼう [5] 【筋肉細胞】
⇒筋細胞(キンサイボウ)

筋肉組織

きんにくそしき [5] 【筋肉組織】
⇒筋組織(キンソシキ)

筋肉繊維

きんにくせんい [5] 【筋肉繊維】
⇒筋繊維(キンセンイ)

筋肉質

きんにくしつ [4] 【筋肉質】
むだな肉や脂肪がなく,筋肉のひきしまった体格。

筋肉運動

きんにくうんどう [5] 【筋肉運動】
筋肉の筋繊維の収縮・弛緩によって行われる運動。

筋胃

きんい [1] 【筋胃】
⇒砂嚢(サノウ)(2)

筋腫

きんしゅ [0][1] 【筋腫】
筋肉にできる良性の腫瘍(シユヨウ)。大部分は平滑筋,まれには横紋筋から生ずる。「子宮―」

筋膜

きんまく [1] 【筋膜】
一つの筋または筋群の表面を包む結合組織の薄い膜。筋の滑動を助け,これを保護して一定の位置にゆるく固定する。

筋萎縮性側索硬化症

きんいしゅくせいそくさくこうかしょう キンヰシユクセイソクサクカウクワシヤウ [1][7] 【筋萎縮性側索硬化症】
〔amyotrophic lateral sclerosis〕
筋肉が次第に萎縮し,不随意な攣縮(レンシユク)が起こる疾患。脊髄中にある運動神経繊維の進行性変性によるが,原因は不明。治療は極めて困難。特定疾患の一。ALS 。

筋萎縮症

きんいしゅくしょう [1][5] 【筋萎縮症】
筋肉が徐々に萎縮する疾患の総称。神経の病変によるものと特定の筋肉の病変によるものとがある。進行性筋萎縮症・進行性筋ジストロフィーなど。

筋蒲鉾

すじかまぼこ スヂ― [3] 【筋蒲鉾】
魚の筋などを肉にまぜてつくったかまぼこ。おでんの種などとする。すじ。

筋覚

きんかく [0] 【筋覚】
「筋肉感覚」の略。

筋論

すじろん スヂ― [2] 【筋論】
物事の筋道を通すことを優先する立場の理論。

筋質

きんしつ [0] 【筋質】
筋繊維内の筋原繊維の間を満たす細胞質。ミトコンドリアやリボソームなどが散在しており,筋収縮に必要な代謝を行う。筋形質。

筋道

すじみち スヂ― [2] 【筋道】
(1)物事の道理。すじ。「―の立った話」
(2)物事を行うにあたっての順序。手順。「―を踏む」

筋道

すじみち【筋道】
reason;→英和
the thread (話の).→英和
〜の立った(立たない) (un)reasonable;→英和
(il)logical;→英和
(in)coherent.

筋違い

すじちがい スヂチガヒ [3] 【筋違い】 (名・形動)
(1)道理にはずれていること。手続きが違っていること。また,そのさま。「―な話」
(2)見当ちがい。「僕に文句をいうのは―だよ」
(3)関節などの筋肉を,急に動かしたり不自然な動作をしたりして痛めること。
(4)ななめ。はすかい。すじかい。

筋違い

すじかい スヂカヒ [0] 【筋交い・筋違い】
(1)斜めに交差していること。物の位置関係が斜めであること。はすかい。すじちがい。「―の家」
(2)地震や風などで倒れたりしないように,柱と柱との間に斜めに入れる材。

筋違いの

すじちがい【筋違いの】
illogical;→英和
unreasonable;→英和
wrong;→英和
misplaced.→英和

筋違え

すじかえ スヂカヘ [0] 【筋違え】
「すじかい(筋交・筋違)」に同じ。

筋違ふ

すじか・う スヂカフ 【筋交ふ・筋違ふ】 (動ハ四)
(1)物が斜めに交差する。物の位置などが斜めになる。「行(クダリ)のほど,端ざまに―・ひて倒れぬべく見ゆるを/源氏(常夏)」
(2)斜めに向かい合う。「女君は,ただこの障子口―・ひたる程にぞ臥したるべき/源氏(帚木)」
(3)考え方などが他人と合わない。「あまり世に―・ひて,すずろなる山ごもりがちに/浜松中納言 4」

筋違門

すじかいもん スヂカヒ― 【筋違門】
江戸城外郭門の一。昌平橋と和泉橋との間にあった見付門。筋違橋門。

筋金

すじがね スヂ― [0] 【筋金】
(1)物を堅固にするために,内部にはめこんだ金属製の線や棒。
(2)芝居の小道具。筋金を打った籠手(コテ)・脛(スネ)当てを表したもの。古くは筒袖の襦袢(ジバン)に金糸の縫いとりをするなどして表した。

筋金入り

すじがねいり スヂ― [0] 【筋金入り】
(1)鍛えぬかれて思想または身体が堅固なこと。また,その人。「―の闘士」
(2)筋金がはいってしっかりしていること。また,そのもの。

筋金入りの

すじがね【筋金入りの】
staunch;→英和
<a Communist> to the core.→英和

筋鉢

すじばち スヂ― 【筋鉢】
鉄板を半球状に並べ,鉄鋲(テツビヨウ)で矧(ハ)ぎ留めて作った兜(カブト)の鉢。矧ぎ留めの鋲頭をつぶし,鉢の表面を平らにして矧ぎ合わせの筋を見せたもの。
→星鉢

筋隈

すじぐま スヂ― [0] 【筋隈】
歌舞伎の隈取(クマド)りの一。紅色のぼかしで,顔面筋肉の動きを誇張的に描く。正義の荒武者役に用いる。
→隈取り

筋電図

きんでんず【筋電図】
an electromyogram.

筋電図

きんでんず [3] 【筋電図】
筋肉活動に伴う電位の変化を記録したグラフ。筋電計を用い,皮膚の表面に電極をはりつけて測定する方法と,随意筋に細い電極を直接刺して測定する方法とがある。EMG 。

筋電計

きんでんけい [0] 【筋電計】
筋肉活動に伴う電位の変化を測定・記録する装置。

筋鞘

きんしょう [0] 【筋鞘】
横紋筋繊維の表面を包む細胞膜。

筋骨

すじぼね スヂ― [0] 【筋骨】
(1)筋と骨。体つき。体格。
(2)軟骨。

筋骨

きんこつ [1] 【筋骨】
筋肉と骨格。体格。「―たくましい男」「―隆々(リユウリユウ)」

筋骨

きんこつ【筋骨】
bones and sinews.〜たくましい muscular;→英和
sturdy;→英和
stalwart.→英和

筋骨型

きんこつがた [0] 【筋骨型】
⇒闘士型(トウシガタ)

うえ ウヘ [2] 【筌】
⇒うけ(筌)

せん [1] 【筌】
⇒うけ(筌)

うけ [2] 【筌】
細く割った竹を編んで筒形あるいは籠状に作り,水中に沈めて魚・エビなどをとる漁具。入ったら出られないように返しがついている。ど。せん。ふせご。たつべ。もんどり。うえやな。うえ。
筌[図]

筌蹄

せんてい [0] 【筌蹄】
(1)〔「荘子(外物)」による語。魚をとる筌(ウエ)と兎をとる蹄(ワナ)の意〕
目的を遂げるために利用する道具。物を得るまでの手だて。
(2)〔王陽明「重刊文章軌範亭」〕
手引き。案内となるもの。

たけのこ【筍】
a bamboo shoot.‖雨後の筍のように出る mushroom.

たかむな 【筍】
タケノコの古名。たかんな。

たかんな 【筍】
タケノコの古名。[季]夏。《―の影は竹より濃かりけり/中村草田男》

たけのこ [0] 【竹の子・筍・笋】
(1)竹の地下茎から生じた若芽。モウソウチク・マダケ・ハチクのものが多く食用とされる。たかんな。[季]夏。
(2)「筍医者」の略。

たこうな タカウナ 【筍】
「たかむな(筍)」の転。[季]夏。「沈の―まもなく植ゑさせ給ひて/宇津保(国譲上)」

筍刀

たこうながたな タカウナ― [5] 【筍刀・笋刀】
〔形が筍に似ることから〕
元服の際,髪の先や元結などを切った小刀。たかんなかたな。じゅんとう。

筍刀

じゅんとう [0] 【筍刀・笋刀】
⇒たこうながたな(筍刀)

筍医者

たけのこいしゃ [4] 【筍医者】
〔藪医者にも至らぬ医者の意〕
へたくそな医者。

筍反り

たけのこぞり [0] 【筍反り】
短刀の内反(ウチゾ)りの形の一種。太刀の反りと反対に,切っ先がわずかに刃の方に向いているもの。鎌倉時代に多い。

筍干

しゅんかん [0] 【笋羹・笋干・筍干】
筍(タケノコ)と季節の野菜を炊き合わせた,普茶料理の献立の一。元来は,筍の羹(アツモノ)を意味した。

筍梅雨

たけのこづゆ [5] 【筍梅雨】
(伊豆地方で)タケノコの生える初夏から梅雨の前後に吹く湿った南風。

筍生活

たけのこせいかつ [5] 【筍生活】
たけのこの皮を一枚一枚はいでいくように,衣類や家財を売りながら生活費にあてるような暮らし。

筍笠

たけのこがさ [5] 【筍笠】
竹の皮を編んで作った笠。

筍面

たけのこめん [4] 【筍面】
丸い床柱の下部前面を,床框(トコガマチ)の面にそろえて平らに削ったときにできる三角状の面。たけのこづら。

筍飯

たけのこめし [4][0] 【筍飯】
細かく刻んで煮たたけのこを混ぜた飯。[季]夏。

いかだ【筏】
a raft.→英和
筏乗り a raftsman.

いかだ [0] 【筏・桴】
(1)木材・竹などを何本も並べ,綱などで結びつけて,水に浮かせるようにしたもの。木材の運搬のほか,舟の代用とする。「―に組む」
(2)鎧の名所(ナドコロ)。手首と臂(ヒジ)との間に並び結びつけた板。
(3)小鰻(コウナギ)のかば焼きを串刺しにしたもの。
(4)料理で,細長い物をいかだ様に盛ること。

筏地形

いかだじぎょう [4] 【筏地形】
湿地に用いる基礎工法の一。長材を敷きつめ,その上からコンクリートを流し固めるやり方。

筏基礎

いかだきそ [4] 【筏基礎】
構造物の基礎の一種。建物全体を,広い単一の基礎板で支えるもの。べた基礎。

筏師

いかだし [3] 【筏師】
筏に乗って川を下ることを職業としている人。いかださし。いかだのり。

筏張

いかだばり [0] 【筏張(り)】
床板などを,材の継ぎ目を少しずつずらして張ること。

筏張り

いかだばり [0] 【筏張(り)】
床板などを,材の継ぎ目を少しずつずらして張ること。

筏形

いかだがた [0] 【筏形】
長さ1メートルほどの竹の中央を長円形に刳(ク)り取り,横に釣り下げて,花をさすようにした花器。

筏流し

いかだながし [4] 【筏流し】
木材を運搬するため,木材を筏に組んで川に流すこと。また,その上に乗ってそれを操る人。

筏焼

いかだやき [0] 【筏焼(き)】
ワカサギ,シラウオなどの小魚を数尾横に並べて串を打ち,いかだ状にして焼いた料理。

筏焼き

いかだやき [0] 【筏焼(き)】
ワカサギ,シラウオなどの小魚を数尾横に並べて串を打ち,いかだ状にして焼いた料理。

筏牛蒡

いかだごぼう [4] 【筏牛蒡】
ごぼうの新弱根(ワカネ)をたたいて,筏の形に似せた料理。

筏膾

いかだなます [4] 【筏膾】
鯉(コイ)・鮒(フナ)・鱸(スズキ)・鮎(アユ)などの皮をはいで作った膾の総称。
〔「筏」は川を引くことを「皮を引く」にかけたものとも,柳の葉を筏のように皿に並べその上に膾を盛りつけたからともいう〕

筏葛

いかだかずら [4] 【筏葛】
ブーゲンビレアの和名。

筏藻

いかだも [3] 【筏藻】
緑藻類クロレラ目の淡水藻。小さな楕円形の細胞が四〜八個集合して群体を形成し,平面的に筏を並べた様になる。湖沼や水たまり,土壌と広範囲に生息する。

はこ 【箱・函・筥・匣・筐】
■一■ [0] (名)
(1)物を入れておく器。多くは直方体で蓋(フタ)が付く。
(2)列車の車両。「どの―も満員だ」
(3)三味線を入れる物。また,三味線。また,三味線を持って芸者に従って行く男や芸者をもいう。
(4)得意にしている物事。箱入り
→おはこ
(5)厠(カワヤ)に置いて大便を受けるもの。しのはこ。また,大便。「―すべからず/宇治拾遺 5」
(6)挟み箱。
(7)「箱入り娘」の略。
■二■ (接尾)
助数詞。{■一■(1)}の形をしたもの,あるいは,それに入れたものを数えるのに用いる。「みかん二(フタ)―」

かたみ 【筐】
竹製の目の細かい籠(カゴ)。勝間(カツマ)。堅間(カタマ)。「春の野の―につめる若菜なりけり/新古今(春上)」

筐体

きょうたい キヤウ― [0] 【筐体】
機器類を入れる箱。

筐底

きょうてい [0] キヤウ― 【筐底】 ・ ケフ― 【篋底】
箱の底。箱の中。

筐笥

きょうし キヤウ― [1] 【筐笥】
竹で編んだかご。筐(カタミ)。

筐筥

きょうきょ キヤウ― [1] 【筐筥】
竹で編んで作った籠(カゴ)や箱。かたみ。

ちく [1] 【筑】
中国古代の弦楽器。琴に似た形で一三弦。竹で弦を打って鳴らす。

筑前

ちくぜん 【筑前】
旧国名の一。福岡県の北部・西部に相当。

筑前煮

ちくぜんに [0] 【筑前煮】
鶏肉をサトイモ・ニンジン・ゴボウ・こんにゃくなどと油で炒(イタ)め,濃い味に煮たもの。

筑前琵琶

ちくぜんびわ [5] 【筑前琵琶】
明治20年代,博多で橘智定(タチバナチジヨウ)(号,旭翁)らによって創始された琵琶,また,それを伴奏とした語り物。筑前の盲僧(モウソウ)琵琶をもととし,薩摩琵琶と三味線音楽を参考にしてつくられたもの。楽器は薩摩琵琶より小さく,四弦または五弦で五柱(ゴジユウ)。筑紫琵琶。

筑子

こきりこ [2][0] 【小切子・筑子】
竹製の民俗楽器。長さ20〜30センチメートルの竹筒二本を打ち合わせたり,曲打ちしたりする。古く放下(ホウカ)師が用いたもので,のちに小歌踊りにとり入れられ,綾竹(アヤダケ)ともいう。

筑州

ちくしゅう 【筑州】
筑前国・筑後国の総称。

筑後

ちくご 【筑後】
(1)旧国名の一。福岡県の南部に当たる。
(2)福岡県南部の市。筑後平野に位置し,稲作や茶・果樹を栽培。花むしろ・畳表を産する。

筑後川

ちくごがわ 【筑後川】
熊本・大分・佐賀・福岡四県を流れる九州第一の大河。大分県九重山と熊本県阿蘇外輪山を主水源とし,筑紫(ツクシ)平野をうるおして有明海に注ぐ。長さ約143キロメートル。筑紫(ツクシ)次郎。

筑後節

ちくごぶし [0] 【筑後節】
〔竹本義太夫が筑後掾(ジヨウ)を受領したことから〕
義太夫節の異名。

筑摩

つくま 【筑摩】
滋賀県坂田郡米原(マイハラ)町朝妻筑摩のこと。琵琶湖に臨む。筑摩神社がある。((歌枕))「おぼつかな―の神のためならばいくつか鍋の数はいるべき/後拾遺(雑五)」

筑摩

ちくま 【筑摩】
長野県西部の旧県名。また旧郡名。

筑摩祭

つくままつり 【筑摩祭】
滋賀県米原町筑摩(御食津(ミケツ))神社の祭り。五月三日に行われる。かつては神輿(ミコシ)に従う女子が,関係を結んだ男子の数だけ鍋をかぶったというが,今は八人の少女が大きな張り子の鍋をかぶって行列に加わる。鍋祭。鍋冠祭。[季]夏。

筑波

つくば 【筑波】
(1)茨城県南西部の郡名。
(2)(市名は仮名書き)茨城県中南部,筑波山の南にある市。田園地帯に国や民間の研究機関・教育機関が集まり筑波研究学園都市を構成する。
(3)「筑波山」の略。

筑波の道

つくばのみち 【筑波の道】
連歌の異称。日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の帰途「にいはり筑波を過ぎて幾夜か寝つる」と詠んだのに対して,老人が「かがなべて夜には九夜日には十日を」と詠みかえしたという言い伝えを連歌の起こりとしたことからいう。

筑波問答

つくばもんどう 【筑波問答】
連歌学書。一冊。二条良基著。1357〜72年の成立。連歌に関する名称・起源・発達・式目・作法などを問答体で概説したもの。連歌文学の正統性を強調している。

筑波大学

つくばだいがく 【筑波大学】
国立大学の一。1973年(昭和48)10月東京教育大学を母体として創設。新しい大学構想に基づき,従来の学部・学科・研究所に代わり,教育組織としての学群,研究組織としての学系を設置。本部はつくば市。

筑波山

つくばさん 【筑波山】
茨城県中部,関東平野にそびえる山。海抜876メートル。山頂は男体山・女体山の二峰に分かれる。古来関東の名山として西の富士山と並び称せられ,信仰登山が盛ん。筑波嶺。

筑波山事件

つくばさんじけん 【筑波山事件】
1864年水戸藩の天狗党が幕府の攘夷延期を不満として筑波山に挙兵した事件。
→天狗党

筑波嶺

つくばね 【筑波嶺】
「筑波山」に同じ。((歌枕))「―のこのもかのもに影はあれど/古今(東歌)」

筑波東北風

つくばならい [4] 【筑波東北風】
筑波山の方角から吹いてくる北風。

筑波石

つくばいし [3] 【筑波石】
茨城県筑波郡で産出する花崗(カコウ)岩。大正初期から庭石として多用される。

筑波研究学園都市

つくばけんきゅうがくえんとし 【筑波研究学園都市】
茨城県つくば市と茎崎町にまたがる筑波山南麓の台地に,首都圏の過密緩和を目的として建設された新都市。多くの国立研究機関や筑波大学が立地し,高度な研究教育の拠点を形成している。

筑波颪

つくばおろし [4] 【筑波颪】
冬期,筑波山から吹きおろす北風。

筑登之

ちくどん 【筑登之】
琉球王国の士族の位階で最下位のもの。里之子(サトヌシ)の下。また,筑登之親雲上(ペエチン)の位にのぼりうる家筋。ちくどの。ちくどし。

筑紫

つくし 【筑紫】
九州の古称。筑前・筑後二国,豊国(トヨノクニ)・肥国(ヒノクニ)を含めた九州の北半分,また九州全体をさす場合などがある。

筑紫の島

つくしのしま 【筑紫の島】
九州。「さつ矢貫き―をさして行く我は/万葉 4374」

筑紫の海

つくしのうみ 【筑紫の海】
有明海の別名。

筑紫二郎

つくしじろう 【筑紫二郎】
筑後(チクゴ)川の異名。筑紫三郎とも。
→坂東太郎
→四国三郎

筑紫大宰

つくしのおおみこともち 【筑紫大宰】
「筑紫総領(ツクシノソウリヨウ)」に同じ。

筑紫奥

つくしのおく 【筑紫奥】
狂言。筑紫の奥の百姓と丹波の百姓が年貢を納め,領主から所有の田一反につき一声ずつ笑えと命じられる。筑紫は二声,丹波は一声半笑い,最後には取り次ぎ役をくすぐって,めでたく三人で笑う。

筑紫女学園大学

ちくしじょがくえんだいがく 【筑紫女学園大学】
私立大学の一。1907年(明治40)創立の筑紫高等女学校を源に,87年(昭和62)設立。本部は太宰府市。

筑紫山地

つくしさんち 【筑紫山地】
北九州を構成する山地の総称で,三郡(サングン)山地・脊振(セフリ)山地などから成る。

筑紫平野

つくしへいや 【筑紫平野】
福岡県の南部と佐賀県の東部一帯に広がる九州最大の平野。筑後川中下流域とその周辺の沖積平野で,有明海沿岸には干拓地が多い。水田地帯。

筑紫恋し

つくしこいし [4] 【筑紫恋し】
ツクツクボウシの異名。

筑紫惣領

つくしのそうりょう 【筑紫総領・筑紫惣領】
大宝令施行(701年)以前,九州に置かれた地方官。九州の国宰(クニノミコトモチ)(後の国司)を統轄した。律令制の大宰帥(ダザイノソツ)の前身。筑紫大宰(ツクシノオオミコトモチ)。
→総領(3)

筑紫探題

つくしたんだい [4] 【筑紫探題】
⇒九州探題(キユウシユウタンダイ)

筑紫楽

つくしがく [3] 【筑紫楽】
鎌倉時代から室町末期までの時期に北九州地方の寺院で行われた雅楽。筑紫箏(ツクシゴト)の源流となった。

筑紫櫛

つくしぐし 【筑紫櫛】
昔,筑紫から産出した櫛。「別るれば心をのみぞ―さしてあふべき程をしらねば/拾遺(別)」

筑紫流

つくしりゅう 【筑紫流】
⇒筑紫箏(ツクシゴト)

筑紫潟

つくしがた 【筑紫潟】
有明海の別名。

筑紫琵琶

つくしびわ [4] 【筑紫琵琶】
⇒筑前琵琶(チクゼンビワ)

筑紫石南花

つくししゃくなげ [4] 【筑紫石南花】
ツツジ科の常緑低木。中部地方以西の山に自生。高さ約4メートル。葉は倒披針形で,裏面に褐色の綿毛を密生する。五,六月,枝頂に広漏斗状で先が七裂する紅紫色の花を一〇個内外つける。

筑紫箏

つくしごと [4] 【筑紫箏】
箏曲の流派の一。また,その使用する箏。室町末期に,筑紫楽の楽箏(ガクソウ)と明の七弦琴の音楽を源流として,久留米の善導寺の僧賢順が大成した。江戸時代以後の俗箏(ゾクソウ)の源流となった。筑紫流箏曲。なお,俗箏をも含めて筑紫箏と呼んだ例もある。
⇔楽箏
⇔俗箏

筑紫箙

つくしえびら [4] 【筑紫箙】
木の薄板を曲げて作った,簡便な箙。九州に多く,主に狩猟に用いた。

筑紫総領

つくしのそうりょう 【筑紫総領・筑紫惣領】
大宝令施行(701年)以前,九州に置かれた地方官。九州の国宰(クニノミコトモチ)(後の国司)を統轄した。律令制の大宰帥(ダザイノソツ)の前身。筑紫大宰(ツクシノオオミコトモチ)。
→総領(3)

筑紫路

つくしじ 【筑紫路】
(1)筑紫へ行く道。
(2)筑紫の中の道。また,筑紫の国々。

筑紫野

ちくしの 【筑紫野】
福岡県中西部の市。もと旧宿場・市場町。果樹・野菜・茶を栽培。近年,住宅が増え工場も進出。史跡・名所に富む。

筑紫鴨

つくしがも [4] 【筑紫鴨】
カモ目カモ科の鳥。雄は全長60センチメートル余りで,雌はやや小さい。全体が白く,頭と首は暗緑色。くちばしは赤く,尾の末端は黒い。日本には冬鳥として九州の有明海の干潟などに少数渡来する。

筑羅

ちくら 【筑羅】
〔朝鮮半島と日本との間にある巨済島の古名「瀆盧(トクラ)」の転という。それが二国の間に位置するところから〕
日本とも中国ともつかないこと。どっちつかずのこと。筑羅が沖。「―手くらの一夜検校/浄瑠璃・博多小女郎(上)」

筑羅が沖

ちくらがおき 【筑羅が沖】
(1)対馬の沖合。朝鮮海峡のあたり。「唐と日本の潮ざかひ,―に陣をとる/幸若・大臣」
(2)「筑羅」に同じ。「和漢まぜこぜ―だ/洒落本・辰巳婦言」
(3)中途半端なこと。あいまいなこと。また,その人。「どちら着ずの―/浮雲(四迷)」

筑羅者

ちくらもの 【筑羅者】
日本人とも中国人ともつかぬ者。どこの者とも分からぬ者。「唐と日本の潮ざかひ,―かと疑へり/浄瑠璃・国性爺合戦」

筑肥線

ちくひせん 【筑肥線】
JR 九州の鉄道線。佐賀県伊万里と福岡県姪浜(メイノハマ)間,75.7キロメートル。姪浜で福岡市営地下鉄に接続。山本と唐津間は唐津線と重複。

筑豊

ちくほう 【筑豊】
筑前と豊前(ブゼン)。

筑豊本線

ちくほうほんせん 【筑豊本線】
JR 九州の鉄道線。福岡県若松・直方・原田間,66.1キロメートル。かつては石炭輸送線として繁栄した。

筑豊炭田

ちくほうたんでん 【筑豊炭田】
福岡県北部,遠賀川流域に広がる炭田。1955年(昭和30)頃までは産炭量は日本一であったが,現在はほぼ全炭鉱が閉山した。

どう [1] 【筒】
(1)双六(スゴロク)や博打(バクチ)で,さいころを中に入れて振るつつ。また,それを振る人。「―をひねりて,とみにも打ち出でず/源氏(常夏)」
(2)(「胴」とも書く)「筒元(ドウモト)」「筒親(ドウオヤ)」「筒取(ドウトリ)」の略。
(3)「轂(コシキ)」に同じ。
(4)「胴{(4)}」に同じ。

つつ【筒】
a pipe;→英和
a tube;→英和
a barrel (銃の).→英和
筒形の cylindrical.

つつ [2][0] 【筒】
(1)丸く細長く中がからになっているもの。くだ。管。
(2)銃身。砲身。「―先」
(3)小銃。大砲。「大―」「捧げ―」
(4)井戸がわ。井筒(イヅツ)。
(5)轂(コシキ)の異名。
(6)俵にさしこんで米や麦を出すために用いる,先をとがらせた竹。米さし。
(7)酒などを入れる竹筒。ささえ。
(8)和船で,帆柱の受け材。
→帆筒

筒っぽ

つつっぽ [0] 【筒っぽ】
「筒袖」に同じ。つつっぽう。

筒丸

どうまる [0] 【胴丸・筒丸】
鎧(ヨロイ)の一。胴を円く囲み,右脇で重ね合わせる簡略なもの。草摺(クサズリ)は歩行に便利なように,八枚に分かれている。平安時代から用いられ,主として歩卒が使用したが,室町時代以後は次第に大鎧に取って代わった。中世以前はこの形式の鎧を腹巻と呼んでいた。
胴丸[図]

筒井

つつい ツツヰ 【筒井】
姓氏の一。

筒井

つつい [0] 【筒井】
筒状にまるく掘った井戸。

筒井筒

つついづつ [3] 【筒井筒】
(1)筒井につけられたわく。
(2)〔「伊勢物語」二三段の「つつゐつの井筒にかけしまろがたけ過ぎにけらしな妹見ざるまに」から〕
幼なじみの男女。また,その仲。「―の仲」
(3)重文の井戸茶碗。豊臣秀吉所持。近習が取り落とし,五つに割れたことから,細川三斎が銘をつけた。

筒井順慶

つついじゅんけい ツツヰ― 【筒井順慶】
(1549-1584) 戦国大名。大和筒井城主。松永久秀を討って大和一国を支配。以後,織田信長に属す。本能寺の変では明智光秀に誘われたが居城を動かず,山崎の戦いののち,羽柴秀吉に参じた。そのため洞ヶ峠(ホラガトウゲ)に軍をとどめて形勢をうかがって日和見(ヒヨリミ)を決め込んだという俗説が生まれた。
→洞ヶ峠

筒元

どうもと [0] 【胴元・筒元】
(1)〔采(サイ)の筒(ドウ)を振るところから〕
賭博(トバク)などの親。また,賭場を開帳して,寺銭をとる者。胴親。
(2)物事をまとめしめくくる人。元締め。

筒先

つつさき [0] 【筒先】
(1)ホースなどの筒状のものの先。筒口。
(2)銃・砲の口。銃口。砲口。筒口。「敵に―を向ける」
(3)ホースの筒先を受け持つ消防士。筒口。

筒先

つつさき【筒先】
the muzzle (銃口);→英和
the snout (ポンプの);→英和
the nozzle (ホースの).→英和
〜を向ける point <a gun> .→英和

筒切り

つつぎり [0] 【筒切り】
まるく長いものを横に切ること。輪切り。「鯉を―にする」

筒取

どうとり [4][0] 【胴取・筒取】
博打(バクチ)の席を貸して,その上がり高に応じて歩合を取ること。また,その人。胴元。

筒口

つつぐち [0] 【筒口】
「筒先」に同じ。

筒台

つつだい [0][2] 【筒台】
銃身や砲身を据える台。

筒咲き

つつざき [0] 【筒咲き】
花弁が筒形をして咲くこと。また,その花。アサガオの花など。「―の花」

筒守り

つつまもり [3] 【筒守り】
小さい竹筒に守り札を入れ,お守りとしたもの。

筒尻

つつじり [0] 【筒尻】
筒の後部。鉄砲などの尻。

筒払い

つつはらい [3] 【筒払い】
銃砲の筒を掃除すること。また,それに用いる道具。

筒抜き

つつぬき 【筒抜き】
筒を引き抜くように首を抜くこと。「されば古郡が―・さげぎり,数をしらず/狂言・朝比奈」

筒抜け

つつぬけ [0] 【筒抜け】
〔筒の底が抜けていて物がそのまま漏れ出る意から〕
(1)話し声などがそのまま他の人に聞こえること。「隣家の話し声が―に聞こえる」
(2)秘密などがすぐ他に漏れ伝わること。「会議の様子が外部へ―だ」

筒抜けに

つつぬけ【筒抜けに】
directly;→英和
<be heard> clearly[distinctly].〜になる leak out <to a person> .

筒描き

つつがき [0] 【筒描き】
染色で防染糊の置き方の一。円錐形の筒に入れた糊で図柄を描いていく。つつびき。

筒状花

とうじょうか トウジヤウクワ [3] 【筒状花】
⇒管状花(カンジヨウカ)

筒瓦

つつがわら [3] 【筒瓦】
⇒丸瓦(マルガワラ)

筒穴

つつあな [0] 【筒穴】
(1)筒状の穴。
(2)和船で,船霊(フナダマ)をまつりおさめておく穴。中の間の前後とか,帆柱の下などが多い。腰当て。
→船霊

筒立

つつだて [0] 【筒立】
(1)和船の帆柱の受け材である筒を船体に取り付ける作業のこと。建造工程の最後に行われる。
(2)〔「筒立祝(イワイ)」の略〕
和船の造船儀礼の一。{(1)}の作業完了後,その下部に船の守護神である船玉を納める儀式。各種の造船儀礼中最も重要。筒納め。

筒竹

つつだけ [2] 【筒竹】
筒切りの竹。

筒籠手

つつごて [2] 【筒籠手】
甲冑の籠手の一。手首と肘(ヒジ)の間を,筒状にならべた数枚の鉄または革の板で覆うもの。

筒粥の神事

つつがゆのしんじ [6] 【筒粥の神事】
⇒粥占(カユウラ)の神事(シンジ)

筒臑当て

つつすねあて [3] 【筒臑当て】
甲冑(カツチユウ)の臑当ての一。鉄または革の縦長の板数枚を筒状に並べたもの。

筒茶碗

つつぢゃわん [3] 【筒茶碗】
一般の茶碗よりも深い筒形の茶碗。温かみがこもるので茶の湯では寒中に用いる。きわめて深いものを深筒,比較的浅いものを半筒という。

筒落

つつお 【筒落】
「筒落米(ツツオゴメ)」の略。「旦那の身上で一年に,千両・二千両は―でも有こと/浄瑠璃・淀鯉(上)」

筒落米

つつおごめ 【筒落米】
米さしの竹筒からこぼれ落ちた米。「こぼれすたれる―をはき集めて/浮世草子・永代蔵 1」

筒袍

つっぽう [0] 【筒袍】
〔「つつぽ」とも〕
「筒袖(ツツソデ)」に同じ。

筒袖

つつそで【筒袖】
a tight sleeve;a tight-sleeved kimono.

筒袖

つつそで [0] 【筒袖】
和服で,袂(タモト)の部分のない筒形の袖。また,その袖の付いた着物。つつっぽ。筒袍(ツツポウ)。

筒親

どうおや [0] 【胴親・筒親】
「胴元(ドウモト){(1)}」に同じ。

筒転かし

つつごかし 【筒転かし】
〔銭筒で百文ずつ銭を計るときに多少の過不足が出ることから〕
銭勘定をごまかすこと。転じて,詐欺。ごまかし。「手ひどいころり是がほんの―,かたりめに出逢うた/浄瑠璃・鬼一法眼」

筒関

つつぜき [2] 【筒関】
和船の帆柱を立てる筒状の受け材を取り付ける,船体中の最重要箇所の称。普通,船体中央部よりやや船尾寄りで,最も幅が広い所にあたる。腰当(コシアテ)。

筒音

つつおと [0] 【筒音】
銃砲をうつ音。

筒鳥

つつどり [2] 【筒鳥】
カッコウ目カッコウ科の鳥。全長30センチメートル余りで,体形は小形のタカ類に似る。背面は暗灰青色,腹面は黄白色の地に黒い横縞がある。センダイムシクイなど他の鳥の巣に托卵(タクラン)する。日本各地の山林に夏鳥として渡来・繁殖し,冬は南方に渡る。ポンポンと筒を打つように鳴く。ポンポンドリ。[季]夏。

こたえ コタヘ [2] 【答(え)・応え・報え】
(1)人の呼び掛けや問いに応じてこたえること。また,その言葉。返答。返事。「呼べど叫べど―がない」
(2)問題を考えて出た結果。解答。「―が間違っている」
(3)報い。応報。「われこの国の守になりて此の―をせん/宇治拾遺 3」
(4)あいさつ。ことわり。「相役の某に一応の―もなく気儘なる致し方/浄瑠璃・太功記」

とう タフ [1] 【答】
(1)返事。こたえ。
(2)返礼。「降りて―の拝し給ふ御ありさまども/源氏(宿木)」
→答拝
(3)仕返し。意趣返し。「これが―はかならずせむと思ふらむと/枕草子 276」
→答の矢

こたえ【答】
an answer;→英和
a reply;→英和
a response;→英和
<work out> a solution (解答).→英和

答え

こたえ コタヘ [2] 【答(え)・応え・報え】
(1)人の呼び掛けや問いに応じてこたえること。また,その言葉。返答。返事。「呼べど叫べど―がない」
(2)問題を考えて出た結果。解答。「―が間違っている」
(3)報い。応報。「われこの国の守になりて此の―をせん/宇治拾遺 3」
(4)あいさつ。ことわり。「相役の某に一応の―もなく気儘なる致し方/浄瑠璃・太功記」

答え

いらえ イラヘ [2] 【答え・応え】
こたえ。返事。応答。「窓の中はしづまりかへりて何の―もなし/即興詩人(鴎外)」

答える

こた・える コタヘル [3][2] 【答える】 (動ア下一)[文]ハ下二 こた・ふ
〔「言(コト)会(ア)ふ」の転か〕
(1)自分に向かって言われた言葉に返事をする。「『はい』と―・える」「元気よく―・える」
(2)質問や提示された問題に対して,説明したり解答したりする。回答する。「次の設問に―・えなさい」「素直に―・える」「批判に―・える」
(3)あいさつする。ことわりを言う。「金はけふ請取。但,仲間へ―・へうか/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」

答える

いら・える イラヘル [3][2] 【答える・応える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いら・ふ
返事をする。返答する。「襖(フスマ)の彼方へ声をかくれば,ヘイと―・へて次の間より/当世書生気質(逍遥)」

答える

こたえる【答える】
answer <a question> ;→英和
reply;→英和
give an answer[a reply];respond <to> ;→英和
solve (解く).→英和

答の矢

とうのや タフ― 【答の矢】
敵に射かえす矢。「為朝あまりのねたさに,―を射るに及ばず/保元(中)」

答ふ

いら・う イラフ 【答ふ・応ふ】 (動ハ下二)
⇒いらえる

答ふ

こた・う コタフ 【答ふ・応ふ】 (動ハ下二)
⇒こたえる(答)
⇒こたえる(応)

答ゆ

こた・ゆ 【答ゆ・応ゆ・報ゆ】 (動ヤ下二)
「こたえる(答・応)」に同じ。「手づよく平気で―・ゆれど/人情本・英対暖語 4」
〔室町時代頃からの語。終止形は多く「こたゆる」の形で用いられた〕

答唱

とうしょう [0] 【答唱】
カトリック教会のミサで,司式者の聖書朗唱にこたえて会衆が定められた言葉を朗唱すること。また,その言葉。聖公会では唱和という。応唱。

答弁

とうべん タフ― [1] 【答弁】 (名)スル
質問に対して答えること。また,その答え。「大臣が―する」

答弁する

とうべん【答弁する】
answer;→英和
reply;→英和
explain (弁明);→英和
defend oneself (被告が).

答弁書

とうべんしょ タフ― [0][5] 【答弁書】
(1)答弁を記載した文書。
(2)訴訟法上,被告または被上訴人が提出された訴状に対して,申し立ての排斥を求める反対申し立てやその理由を記して裁判所に提出する書面。
→準備書面

答志島

とうしじま タフシ― 【答志島】
三重県鳥羽市,伊勢湾口の島。平地に乏しく漁業に依存。

答拝

とうはい タフ― [0] 【答拝】
(1)先方の拝礼に対する返礼。答(トウ)の拝。たっぱい。
(2)「たっぱい(答拝){(2)}」に同じ。

答拝

たっぱい 【答拝】
〔「とうはい(答拝)」の転〕
(1)大饗(タイキヨウ)の時などに,尊貴の人が来た際,主人が階を降りて迎え,互いに拝すること。答の拝。転じて,丁重な挨拶(アイサツ)。とうはい。「地に鼻つけて主が―/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
(2)手厚いもてなし。とうはい。「馳走―ヲ尽クス/日葡」

答書

とうしょ タフ― [1] 【答書】
返事の手紙。答えの書状。返書。

答案

とうあん【答案(用紙)】
an examination paper;→英和
a paper <in English> .〜を出す hand in one's paper.〜を調べる mark[look over]examination papers.

答案

とうあん タフ― [0] 【答案】
試験・試問に対する答え。また,それの書かれた用紙。

答歌

とうか タフ― [1] 【答歌】
贈られた歌に対して答える歌。返歌。

答申

とうしん タフ― [0] 【答申】 (名)スル
上級の官庁や上役の問いに対して意見を申し述べること。「大臣の諮問に対して―する」「審議会の―」

答申

とうしん【答申(案)】
<submit> a (draft) report.→英和
答申書 a report.

答砲

とうほう タフハウ [0] 【答砲】
(主に外国軍艦の)礼砲に答えて打つ空砲。

答礼

とうれい タフ― [0] 【答礼】 (名)スル
相手の挨拶(アイサツ)にこたえて挨拶すること。返礼。「深々と―する」「―の品」

答礼する

とうれい【答礼する】
return a salute[visit].→英和

答舞

とうぶ タフ― [1] 【答舞】
舞楽で番舞(ツガイマイ)をするとき,先に舞う左方の舞に対し,あとにそれと組み合わせて演ずる右方の舞。

答訪

とうほう タフハウ [0] 【答訪】
訪問されたことに対して返礼として行う訪問。

答話

とうわ [0] タウ― 【当話】 ・ タフ― 【答話】
即座に返答をすること。当意即妙な返事をすること。「―ノヨイ人/日葡」

答辞

とうじ【答辞】
<make> an address in reply.

答辞

とうじ タフ― [0] 【答辞】
答えとして述べる言葉。式場で,式辞・告辞・祝辞などに答礼する言葉。

答酬

とうしゅう タフシウ [0] 【答酬】
〔「とうじゅう」とも〕
返答すること。返答。また,返事の手紙の表に書く言葉。[日葡]

さく [2][1] 【策】
(1)計略。はかりごと。「―を練る」「―をめぐらす」
(2)物事や事件に対して行う処置・手段。「こうなっては―の施しようがない」「―を講ずる」
(3)永字八法(エイジハツポウ)の第五筆の横画。
→永字八法

さく【策】
[計画]a plan;→英和
a scheme;→英和
a policy;→英和
[手段]a step;→英和
a measure.→英和
〜が尽きる be at one's wit's end.〜に富む be resourceful.〜を講じる take steps;devise a plan.〜を弄(ろう)する use tricks;resort to wiles.

むち [1] 【鞭・笞・策】
(1)馬や牛を打って追い進めたり,罪人や自分の意に従わぬ者を打ったりするのに使う細長いもの。革・竹・木・籐(トウ)などで作る。「―を入れる」「―をくれる」「―をあてる」
(2)物を指し示したりするための細長い棒。「―で黒板の文字を指す」
(3)人をしかったり激励したりするための言葉や行為。「愛の―」「飴(アメ)と―」

策す

さく・す [2] 【策す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「策する」の五段化〕
「策する」に同じ。「そんな悪事を―・す人とは思われない」
■二■ (動サ変)
⇒さくする

策する

さく・する [3] 【策する】 (動サ変)[文]サ変 さく・す
はかりごとをめぐらす。計略を立てる。「一計を―・する」

策伝

さくでん 【策伝】
⇒安楽庵(アンラクアン)策伝

策励

さくれい [0] 【策励】 (名)スル
大いにはげますこと。また,大いにはげむこと。「己に内面からの衝動,本能の―のあつたのは已(スデ)に久しい事である/青年(鴎外)」

策動

さくどう [0] 【策動】 (名)スル
ひそかに計画を立てて活動すること。多く悪いことを計画する場合にいう。「クーデターを―する」「会社乗っ取りの―」

策動する

さくどう【策動する】
maneuver <behind the scens> ;→英和
machinate.→英和

策命

さくめい [0] 【策命】
(1)中国で,天子が諸侯・卿(ケイ)・大夫(タイフ)に下した文書。策書。辞令書。
(2)〔「さくみょう」とも〕
日本の古代,宣命体で書いた詔勅。明治以後は,贈位の際に賜る宣命をいう。

策問

さくもん [0] 【策問】
⇒策試(サクシ)

策士

さくし [1] 【策士】
策略のうまい人。常にはかりごとを用いて,巧みに駆け引きする人。

策士

さくし【策士】
a man of resource;a tactician;→英和
a schemer (悪い意味で).

策定

さくてい [0] 【策定】 (名)スル
政策や計画などを考えてきめること。「予算案を―する」

策彦周良

さくげんしゅうりょう 【策彦周良】
(1501-1579) 室町末期の禅僧。丹波の人。天竜寺妙智院の住僧。五山文学最後の巨匠。遣明使として二度明に渡る。著「入明日記初渡集」「再渡集」「南遊集」など。

策応

さくおう [0] 【策応】 (名)スル
お互いにしめし合わせて行動すること。「協力―して大に敵を悩まし/此一戦(広徳)」

策戦

さくせん [0] 【作戦・策戦】
(1)戦う際の計画。敵に対する計画。「―を立てる」
(2)兵団のある期間にわたる対敵行動。「空輸―」「―要務令」

策書

さくしょ [1] 【策書】
(1)竹簡に書いた文書。
(2)〔竹簡に書いたことから〕
官吏の任免のための辞令書。

策源

さくげん [0] 【策源】
「策源地」の略。

策源地

さくげんち [3] 【策源地】
戦地で,前線の部隊に対し,物資の補給などの兵站(ヘイタン)活動を行う後方基地。

策略

さくりゃく【策略】
a stratagem;→英和
a trick.→英和
策略家 a tactician;→英和
a schemer.

策略

さくりゃく [0][2] 【策略】
物事をうまく運び,相手を巧みに操るためのはかりごと。計略。「―を用いる」「―にかける」

策略家

さくりゃくか [0] 【策略家】
策略のうまい人。策士。

策試

さくし [1] 【策試】
昔,中国の官吏登用試験の一課目。問題を出して,政治の得失や時事に関する意見を述べさせたこと。日本の律令官制下にもあった。策問。

策謀

さくぼう【策謀】
(a) machination; <contrive> a stratagem;→英和
<use> an artifice.→英和

策謀

さくぼう [0] 【策謀】 (名)スル
はかりごとをめぐらすこと。計略。「会社の乗っ取りを―する」

はこ 【箱・函・筥・匣・筐】
■一■ [0] (名)
(1)物を入れておく器。多くは直方体で蓋(フタ)が付く。
(2)列車の車両。「どの―も満員だ」
(3)三味線を入れる物。また,三味線。また,三味線を持って芸者に従って行く男や芸者をもいう。
(4)得意にしている物事。箱入り
→おはこ
(5)厠(カワヤ)に置いて大便を受けるもの。しのはこ。また,大便。「―すべからず/宇治拾遺 5」
(6)挟み箱。
(7)「箱入り娘」の略。
■二■ (接尾)
助数詞。{■一■(1)}の形をしたもの,あるいは,それに入れたものを数えるのに用いる。「みかん二(フタ)―」

筥崎宮

はこざきぐう 【筥崎宮】
福岡市東区箱崎にある神社。祭神は応神天皇・神功皇后・玉依姫命。はこざきのみや。筥崎八幡宮。

筥崎鳥居

はこざきどりい [5] 【筥崎鳥居】
柱が太く,笠木と島木の両端が反り上がり,稜線が一点で合する鳥居。筥崎宮の鳥居が代表例。佐賀県地方に多く,肥前鳥居ともいう。

筥紋

はこもん [2] 【箱紋・筥紋】
方形に描いた紋。

筥迫

はこせこ [0] 【筥迫・函迫】
江戸時代に奥女中や中流以上の武家の若い娘が持った鼻紙入れ。現在は和服の礼装の際の装飾として使われる。
箱迫[図]

かけひ【筧】
a conduit;→英和
a water pipe.

かけひ [0] 【筧・懸け樋】
竹の節を抜いたり,木のしんをくりぬいた樋(トイ)を,地上に設けて水を引く装置。かけい。掛け樋(ドイ)。
→埋(ウズ)み樋
筧[図]

かけい [0] 【筧・懸け樋】
⇒かけひ(筧)

おさ ヲサ [1] 【筬】
織機の付属用具の一。竹の薄片を櫛の歯のように並べ,枠をつけたもの。織物の幅とたて糸を整え,杼(ヒ)で打ち込まれたよこ糸を押さえて織り目の密度を決める道具。金属製のものもある。

筬掻

おさかき ヲサ― [2] 【筬掻】
筬をつくる職人。

筬欄間

おさらんま ヲサ― [3] 【筬欄間】
縦の桟(サン)を細かく,横桟は中央に三筋,上下に各一筋ほど入れた欄間。
→欄間

筬羊歯

おさしだ ヲサ― [0] 【筬羊歯】
シシガシラ科の常緑性シダ植物。山地に自生。裸葉は根生して長さ約30センチメートル。筬に似て,多数の羽片に分かれる。胞子葉は羽片が両端から巻き込み,胞子嚢(ホウシノウ)群を包む。

筬葉草

おさばぐさ ヲサバ― [3] 【筬葉草】
ケシ科の常緑多年草。高山の針葉樹林下に生える。葉は根生し,筬のように多数の羽片に分かれる。初夏に葉心から約20センチメートルの花茎を立て,多数の小さな白色四弁花をやや下向きにつける。

筬虫

おさむし ヲサ― [2] 【歩行虫・筬虫】
(1)オサムシ科の甲虫の総称。夜行性で,ミミズなど小動物を捕食。後ろばねが退化して飛べない。金属性の色彩の美麗なものが多い。アオオサムシ・クロナガオサムシ・マイマイカブリなど。
(2)ヤスデの古名。[和漢三才図会]

筬蟹

おさがに ヲサ― [0] 【筬蟹】
〔甲の形を筬に見立てた名〕
カニの一種。甲長16ミリメートル,甲幅36ミリメートルほどの横に長い長方形。眼柄が長い。東京湾以南の内湾の遠浅の泥地に穴を掘ってすむ。

筬象虫

おさぞうむし ヲサザウムシ [3] 【筬象虫】
オサゾウムシ科の甲虫の総称。各種の植物や穀類の害虫。日本にはオオゾウムシ・コクゾウムシなど三〇種余が生息。

めどぎ [0] 【筮・蓍】
〔「めどき」とも〕
占いの道具。もとメドハギで作ったが,のち竹で作る。筮竹(ゼイチク)。めど。

筮卜

ぜいぼく [0] 【筮卜】
筮竹を使ってうらなうこと。

筮法

ぜいほう [0] 【筮法】
筮竹(ゼイチク)を使って卦を立てる方法。

筮竹

ぜいちく [0] 【筮竹】
易の占いに用いる竹製の細い棒。普通五〇本で一組になっている。

筮竹

ぜいちく【筮竹】
divining rods.

むしろ [3] 【筵・席・蓆・莚】
(1)わら・藺(イ)・竹などで編んだ敷物。特に,わらを編んで作ったもの。わらむしろ。「―囲いの仮小屋」
(2)すわる場所。また,会合の席。「一道にたづさはる人,あらぬ道の―にのぞみて/徒然 167」
(3)寝床。「―ニツク/日葡」

むしろ【筵】
a (straw) mat.

えん [1] 【筵】
〔敷物・むしろの意〕
座席。催しや酒宴の席。「けふは南溟老人が喜寿の―といひ/安愚楽鍋(魯文)」

筵帆

むしろほ [3] 【筵帆】
わら・藺(イ)などを編んだ筵をつなぎ合わせた帆。木綿帆が普及する江戸時代以前では,和船の帆はこれが主に用いられた。ござほ。

筵席

えんせき [0] 【筵席】
敷物。座席。また,宴会の席。

筵張りの車

むしろばりのくるま 【筵張りの車】
牛車(ギツシヤ)の一種。車箱に筵を張った粗末な車で,五位の者が用いた。

筵戸

むしろど [3] 【筵戸】
木・竹などの枠に筵を張った粗末な戸。

筵旗

むしろばた [3][0] 【筵旗・蓆旗】
筵で作った旗。百姓一揆などに用いられた。

筵破り

むしろやぶり 【筵破り】
老人の好色なこと。また,その老人。「あの爰な―めが/浄瑠璃・忠臣蔵」

筵貝

むしろがい [3] 【筵貝】
海産の巻貝。殻長約2センチメートル。貝殻は卵形で厚く,先端はとがり,殻口が広い。殻表は顆粒(カリユウ)状の凹凸があり,淡褐色。本州以南の浅海に分布。

筵道

えんどう [0] 【筵道】
貴人が歩む通路に敷くむしろ。

へら【箆】
a spatula.→英和
〜状の spatulate.

じ ヂ 【箇】 (接尾)
〔古くは「ち」か〕
助数詞。数詞に添えて,ものを数えるのに用いる。「ななそ―やそ―は海にあるものなりけり/土左」
〔現在,「みそじ」「やそじ」などの形で残る〕

つ 【個・箇】 (接尾)
助数詞。和語の数詞に付いて,物の数を数えるのに用いる。年齢を表すこともある。「一―」「二―多い」「三―になった」
〔現在では,「ひと(一)」から「ここの(九)」までの数詞に付くだけであるが,古くは,「もも(百)」「いお(五百)」などにも付いた〕

ち 【個・箇】 (接尾)
和語の数詞に付いて,物を数えるのに用いる。連濁によって「ぢ」となることもある。「鮑玉五百(イオ)―もがも/万葉 4101」
→じ(接尾)
→つ(接尾)

か 【箇・個・个】 (接尾)
助数詞。漢語の数詞に付いて,物事を数えるのに用いる。普通,さらに漢語の名詞に続いて用いられる。「三―月」「五―条」
〔「个」の代わりに片仮名「ケ」も用いられる〕

箇中

こちゅう [1] 【個中・箇中】
(1)この中。このうち。この領域。
(2)学芸や物事の奥深い道理。また,そこに至って得られる妙味。「真に―の消息を解し得たるものの嗤ふは/草枕(漱石)」
(3)〔「此処(ココ)」の意〕
〔仏〕 仏法や仏法に関すること。禅宗で多く用いる語。「―の意」

箇別

こべつ [0] 【個別・箇別】
一つ一つ。一人一人。また,それぞれを別々に扱うこと。一個ごと。「生徒を―に指導する」

箇年

かねん 【箇年】 (接尾)
助数詞。年数を数えるのに用いる。「三―」

箇所

かしょ【箇所】
a place;→英和
a spot;→英和
a part (部分);→英和
a point (点);→英和
a passage (文の).→英和

箇所

かしょ 【箇所・個所】
■一■ [1] (名)
限定された特定の部分・場所。「読めない―がある」
■二■ (接尾)
(「か所」「ケ所」とも書く)助数詞。数を表す漢語に付いて,特定の部分や場所を数えるのに用いる。「二,三―誤りがある」

箇月

かげつ 【箇月・個月・ケ月】 (接尾)
助数詞。月数を数えるのに用いる。「全治三―」「数―の休養」

箇条

かじょう【箇条】
an article;→英和
an item;→英和
a provision (規約).→英和
〜書にする itemize.→英和

箇条

かじょう 【箇条・個条】
■一■ [0] (名)
事柄によっていくつかに分けて書き並べたものの,一つ一つ。「該当する―」
■二■ (接尾)
(「か条」「ケ条」とも書く)助数詞。数を表す漢語に付いて,条項や項目の数を数えるのに用いる。「三―からなる要求」

箇条書き

かじょうがき [0] 【箇条書き】
事柄をいくつかに分けて書き並べること。また,その形式で書いたもの。「問題点を―にする」

箇箇

ここ [1] 【個個・箇箇】
一つ一つ。おのおの。ひとりひとり。「―に検討する」「―別々の問題」

せん [1] 【箋・籤】
(1)札。細長い紙片。
(2)書籍の題名や年号などを記して巻子(カンス)本に結びつける札。また,冊子に挟んで検索の手掛かりとする札。付箋。

箋注

せんちゅう [0] 【箋注・箋註】
〔「箋」は小さい紙札で,注釈などを記して貼り付けたことから〕
注釈。注解。

箋注倭名類聚抄

せんちゅうわみょうるいじゅしょう 【箋注倭名類聚抄】
「倭名類聚抄」の注釈書。狩谷棭斎(エキサイ)著。一〇巻。1827年成立。著者没後の83年(明治16)刊。諸本を校勘し,和漢にわたる詳密な考証を漢文体で記す。

箋註

せんちゅう [0] 【箋注・箋註】
〔「箋」は小さい紙札で,注釈などを記して貼り付けたことから〕
注釈。注解。

たが【箍】
a hoop.→英和
〜をかける hoop.

たが [2] 【箍】
桶の周囲にはめ,その胴が分解しないように押さえつけてある,金や竹で作った輪。「風呂桶の―」

箍回し

たがまわし [3] 【箍回し】
樽(タル)の箍を木の枝などで転がして走る子供の遊び。輪回し。

こと [1] 【琴・箏】
(1)箏(ソウ)の通称。主に近世以後の用法。「琴」は代用漢字。
→箏(ソウ)
(2)琴(キン)・箏の和訓。古代以来の用法。広く琴・箏と同類の弦楽器(長胴チター属)をさす語(須磨琴(スマゴト)・大正琴(タイシヨウゴト)など)としても用いられる。
(3)原義では弦楽器全般の称。古代には,きんのこと(琴)・そうのこと(箏)・びわのこと(琵琶)・やまとごと(和琴)・くだらごと(百済琴)・しらぎごと(新羅琴)などと呼び分けた。

そう サウ [1] 【箏】
日本・中国のチター属の撥弦(ハツゲン)楽器。木製(通常は桐(キリ))の長い胴の表面に一三弦(中国の現行の箏では二十余弦)を張り,柱(ジ)で各弦を調律し,右手指にはめた義爪(ツメ)で弾奏する。日本には七世紀に中国から伝来し,本来の雅楽用(楽箏(ガクソウ))のほかに筑紫箏(ツクシゴト),俗箏(ゾクソウ)など箏曲用の各種が生じた。伝来当初は琴(キン)と区別して「さう(箏)のこと」と呼んだが,後に単に「こと」と呼ぶに至って用字混同を生じ,「琴」字も代用される。
→琴(キン)
筝[図]

箏の琴

そうのこと サウ― 【箏の琴】
「箏(ソウ)」に同じ。「四の親王―調べて一の宮に奉り給へば/宇津保(沖つ白波)」

箏曲

そうきょく【箏曲】
koto music.

箏曲

そうきょく サウ― [1][0] 【箏曲】
邦楽の一種目。箏による音楽。弾き歌いが本来の様式。歌のない器楽曲もあり,三味線・尺八・胡弓(コキユウ)との合奏もある。室町末期に雅楽の箏を源流として筑紫箏(ツクシゴト)が発生。江戸初期の八橋検校(ケンギヨウ)の改革以来,俗箏(ゾクソウ)として広く普及し始め,江戸中期以降は生田流・山田流が二大流派として盛行する。琴曲。

箏柱

ことじ [0][1] 【琴柱・箏柱】
(1)箏(ソウ)・和琴(ワゴン)の胴の上にたてて弦を支え,その位置を変えて調律するための「人」の字形の具。材質は木・象牙・プラスチックなど。
(2)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。
琴柱(1)[図]

箏歌

ことうた [2] 【琴歌・箏歌】
(1)琴に合わせて歌う歌。
(2)歌舞伎の下座の一。時代物の御殿・大名邸などの場の幕開きなどに用いられ,普通は三味線で琴の代用をする。

箏爪

ことづめ [0] 【琴爪・箏爪】
箏(コト)の演奏の際に弦を弾く小さな義甲。弦を弾く部分は象牙など堅い材料で製し,革製の輪を付けて,右手の拇指(ボシ)・食指・中指にはめて弾弦する。現行の箏曲では,生田流は角爪(カクヅメ),山田流は丸爪(マルヅメ)を用いる。つめ。ことづま。

箏糸

こといと [2][0] 【琴糸・箏糸】
琴の弦。ことのお。

ほうき【箒】
a broom.→英和

ははき 【帚・箒】
ほうき。「庭はくとて,―を持ちて/蜻蛉(下)」

ほうき ハウキ [0][1] 【箒・帚】 (名)スル
〔「ははき」の転〕
(1)塵(チリ)やごみを掃く道具。竹・草・棕梠(シユロ)などで作る。
(2)遊里で,次々に芸妓と関係すること。また,そのような男。浮気者。「―しちやあいやよ/おかめ笹(荷風)」「―客」

箒尻

ほうきじり ハウキ― [0] 【箒尻】
江戸時代,敲(タタキ)・拷問に用いた棒。割竹二本を麻苧(アサオ)で包み,上を観世こよりで巻き,持つ所に白革を巻いたもの。

箒星

ほうきぼし ハウキ― [3] 【箒星】
彗星(スイセイ)の異名。

箒星

ほうきぼし【箒星】
a comet.→英和

箒木

ほうきぎ ハウキ― [3][0] 【箒木】
アカザ科の一年草。高さ約1メートル。多数枝分かれし,狭披針形の葉を密に互生。夏,葉腋に淡緑色の小花を穂状につける。果実は小球形で,「とんぶり」と呼ばれ食用。茎は干して庭箒を作る。箒草。ハハキギ。
帚木[図]

箒目

ほうきめ ハウキ― [0] 【箒目】
箒で地面を掃いたあとのすじ。「―を立てる」

箒神

ほうきがみ ハウキ― [3] 【箒神】
産神(ウブガミ)のこと。出産の際に,安産を願って妊婦の枕元に箒を逆さに立てておいたり,箒で腹をなでたりすることがある。

箒茸

ほうきたけ ハウキ― [3] 【箒茸】
担子菌類ヒダナシタケ目のきのこ。秋,林内の地上に発生。高さ15センチメートル,径15センチメートルに達する。茎は白色で太い。よく分枝し先端は樹枝状となり,淡紅ないし淡紫色で美しい。食用。ネズミタケ。
箒茸[図]

箒草

ほうきぐさ ハウキ― [3] 【箒草】
ホウキギの別名。ははきぐさ。[季]夏。

箒虫

ほうきむし ハウキ― [3] 【箒虫】
ホウキムシ綱の海産触手動物の総称。体は細長い円柱状で,前端に多数の触手が開く。口は触手冠の中に,肛門は外側に開く。雌雄同体で,雄性先熟。日本では,体長約9センチメートルのホウキムシと体長約4センチメートルのヒメホウキムシの二種が知られる。

箒蜀黍

ほうきもろこし ハウキ― [4] 【箒蜀黍】
イネ科の一年草。モロコシに似る。大きな花序を干して座敷箒をつくる。

箒鞘

ほうきざや ハウキ― [3] 【箒鞘】
〔草箒に似ているところから〕
毛皮で作った尻鞘。

はく【箔】
foil;→英和
gilt (めっき).→英和
〜がつく gain prestige.

はく [0][1] 【箔】
(1)金属をたたいて薄くのばしたもの。金箔・銀箔など。「―を押す」
(2) [0]
値打ち。貫禄。「自分の―が落ちて,甚(ヒド)く安く見られたやうで/青春(風葉)」

箔付き

はくつき [0][2] 【箔付き】
(1)箔のついていること。また,そのもの。
(2)定評のあること。また,そのものや人。

箔屋

はくや [2] 【箔屋】
金・銀などの箔を製造したり,販売したりする店。また,その人。箔打ち。

箔打ち

はくうち [0][4] 【箔打ち】
金銀を薄く打ち延ばして箔を作ること。また,それを業とする人。

箔押し

はくおし【箔押し】
《製本》gilding.→英和

箔押し

はくおし [0][4] 【箔押し】 (名)スル
器物・布・紙などにのりを置いて金銀箔や色箔を押し,文様や文字を表すこと。箔入れ。箔置き。

箔砂

はくずな [0][2] 【箔砂】
箔の粉末。

箔糸

はくいと [0] 【箔糸】
和紙に金・銀・アルミなどの箔を漆・硫黄などで貼りつけ,細く裁断したもの。切り箔。平箔。

箔絵

はくえ [0] 【箔絵】
金や銀の箔をおいた絵。漆で描いた模様の上に金や銀の箔をおき,乾燥後ぬぐうと模様の部分だけに箔が付着する。

箔置き

はくおき [0][4] 【箔置き】 (名)スル
「箔押し」に同じ。

き 【箕】
二十八宿の一。東方の星宿。箕宿。みぼし。

み [1] 【箕】
穀類をあおってふるい,殻・ごみを除く農具。
箕[図]

み【箕】
a winnow.→英和
〜でふるう winnow.

箕の手

みのて [0] 【箕の手】
(1)「箕の手形(ナリ)」の略。「卯の刻の―に並ぶ小西方(珍碩)/猿蓑」
(2)武具の一。指物(サシモノ)の名。棒の先に左右に突き出た形の金具をとりつけた物。転風(テンプ)。

箕の手形

みのてなり [0] 【箕の手形】
左右に突き出た形。

箕作

みつくり 【箕作】
姓氏の一。

箕作佳吉

みつくりかきち 【箕作佳吉】
(1857-1909) 動物学者。江戸の人。秋坪(シユウヘイ)の三男。東京帝大理科大学長。日本での発生学の草分け。また,御木本幸吉の真珠養殖を指導。

箕作元八

みつくりげんぱち 【箕作元八】
(1862-1919) 歴史学者。江戸の人。秋坪(シユウヘイ)の四男。動物学を学び,のち西洋史を研究。東大教授。著「フランス大革命史」「ナポレオン時代史」など。

箕作省吾

みつくりしょうご 【箕作省吾】
(1821-1846) 江戸後期の蘭学者。陸奥(ムツ)水沢の生まれ。阮甫の養子。蘭語地理書を翻訳し体系的世界地誌「坤輿図識」を著した。

箕作秋坪

みつくりしゅうへい 【箕作秋坪】
(1825-1886) 洋学者。美作津山の人。阮甫(ゲンポ)の養子。幕府天文方で翻訳に従事,ロシアとの樺太境界交渉に参加。維新後,明六社員,東京師範学校摂理。

箕作阮甫

みつくりげんぽ 【箕作阮甫】
(1799-1863) 江戸後期の蘭医。美作(ミマサカ)津山の人。号は紫川・逢谷。宇田川榛斎(シンサイ)に蘭学を学び,幕府天文方翻訳掛となる。ロシア使節プチャーチンに応接。日米和親条約締結に参画。

箕作鮫

みつくりざめ [4] 【箕作鮫】
ネズミザメ目の海魚。全長5メートル程度。体は淡赤灰色から白色で,柔軟。吻(フン)の先端はへら状。顎は著しく突出する。卵胎性。相模湾から土佐湾のほか,ポルトガルやスリナムの深海に分布。名称は箕作佳吉に由来。

箕作麟祥

みつくりりんしょう 【箕作麟祥】
(1846-1897) 法学者。江戸の人。省吾の子。蘭学を学び幕臣としてフランスに留学。フランス法などヨーロッパ法に通じ,日本の民法編纂に尽力。行政裁判所長官。明六社にも参加。和仏法律学校(のちの法政大学)校長。

箕売り

みうり [0] 【箕売り】
箕を売る人。

箕子

きし 【箕子】
中国,殷(イン)の紂王(チユウオウ)の叔父。名は胥余(シヨヨ)。紂王の暴虐を諫めたが用いられず,囚禁され,周の武王が殷を滅ぼした時,朝鮮に封ぜられたという。
→箕子朝鮮

箕子朝鮮

きしちょうせん 【箕子朝鮮】
古朝鮮の伝説的王朝の一。中国,周の武王が殷(イン)王族の箕子を朝鮮に封じたことに由来するという。紀元前二世紀初め衛満に滅ぼされた。

箕山

きざん 【箕山】
中国,河南省登封県南東にある山。尭(ギヨウ)のとき,隠士の巣父(ソウホ)・許由(キヨユウ)が隠れた所という。

箕帚

きしゅう [0] 【箕帚】
(1)ちり取りとほうき。また,掃除すること。きそう。
(2)妻妾(サイシヨウ)となって仕えること。

箕帚

きそう [0] 【箕帚】
⇒きしゅう(箕帚)

箕帚の妾

きしゅうのしょう 【箕帚の妾】
〔掃除をするはしための意〕
人妻となることを謙遜していう語。

箕星

みぼし 【箕星】
二十八宿の箕(キ)宿の和名。いて座の四星。

箕甲

みのこう [0] 【箕甲】
破風(ハフ)のある屋根で,屋根面の破風側の端部にあらわれる曲面。破風の曲線に合わせて屋根面を丸めるために生じる。

箕祭

みまつり [2] 【箕祭(り)】
米の収穫が終わって,用済みの箕を祭る行事。箕納め。[季]冬。

箕祭り

みまつり [2] 【箕祭(り)】
米の収穫が終わって,用済みの箕を祭る行事。箕納め。[季]冬。

箕被

みかずき ミカヅキ 【箕被】
狂言の一。連歌にこって家に寄りつかぬ夫に愛想をつかした妻が家を出ようとする。夫が別れのしるしに箕を渡して一句吟ずると,妻は別れの心情を盛り込んだ脇を付け,夫を感心させる。

箕裘

ききゅう [0] 【箕裘】
〔「礼記(学記)」による。弓工の子は父を見習って柳枝をたわめて箕(ミ)を作ることを学び,鍛冶屋(カジヤ)の子は父が溶かした鉄で鍋釜を補修するのを見習って,獣皮をつづって裘(カワゴロモ)を作ることを学ぶ意から〕
父祖の業。家業。「―の業」「―を継ぐ」

箕踞

ききょ [1] 【箕踞】 (名)スル
両足を投げ出して座ること。その形が箕(ミ)に似ているのでいう。

箕輪

みのわ 【箕輪】
長野県南部,上伊那郡の町。伊那盆地の北部に位置し,天竜川が南流。三州街道の旧宿駅。

箕郷

みさと 【箕郷】
群馬県中部,群馬郡の町。榛名山南東斜面を占め,中世の箕輪城跡がある。

箕面

みのお 【箕面】
大阪府の市。大阪市北方にあたり住宅地として発展。北部に明治の森箕面国定公園がある。

さん [1] 【算】
(1)占いに用いる算木(サンギ)。また,占い。
(2)昔,中国から渡来した計算用具。長方形の小木片,二七一枚を集めたもの。
(3)計算。勘定。「たとへ―があうても/浄瑠璃・重井筒(上)」
(4)そろばん。

算する

さん・する [3] 【算する】 (動サ変)[文]サ変 さん・す
かぞえる。かぞえて,ある数値を得る。「聴衆は一万を―・する」

算入

さんにゅう [0] 【算入】 (名)スル
計算に加えること。一緒にして計算すること。「給料には残業料分も―してある」

算入

さんにゅう【算入】
inclusion.→英和
〜する include;→英和
count in.

算出

さんしゅつ【算出】
computation;calculation.〜する compute <at> ;→英和
reckon.→英和

算出

さんしゅつ [0] 【算出】 (名)スル
計算して数値を出すこと。「見積もり額を―する」

算勘

さんかん 【算勘】
(1)数量を数えること。数の勘定。計算。「知らぬ者の是程まで,―商読書の/浄瑠璃・五十年忌(中)」
(2)算木の占いによって考えること。

算勘者

さんかんじゃ 【算勘者】
計算にたくみな人。[日葡]

算博士

さんはかせ [3] 【算博士】
律令制で,大学寮で算術を教授する教官。平安時代以後,三善・小槻(オヅキ)二氏の世襲。

算学

さんがく [0] 【算学】
数値計算についての学問。算数。数学。「―ヲスル/ヘボン」

算学啓蒙

さんがくけいもう 【算学啓蒙】
数学書。中国,元の朱世傑(シユセイケツ)著。三巻。1299年刊。朝鮮で重刊され,文禄・慶長の役の頃,日本にも伝えられ,和算の発展に大きな影響を与えた。

算定

さんてい [0] 【算定】 (名)スル
計算してはっきりと数字に表すこと。「米の価格を―する」「―基準」

算定する

さんてい【算定する】
compute;→英和
work out;[推定]estimate;→英和
appraise.→英和
〜を誤る miscalculate.→英和

算定風袋

さんていふうたい [5] 【算定風袋】
あらかじめ重量のわかっている風袋。計算風袋。見積もり風袋。

算崩し

さんくずし [3] 【算崩し・三崩し】
縦の三筋と横の三筋を市松状に配した模様。算木崩し。

算師

さんし [1] 【算師】
律令制下の下級の官人。主計寮・主税寮・大宰府に置かれて計算を担当した。

算式

さんしき [0] 【算式】
加減乗除などの記号を用いて,計算の順序・方法を表した式。

算当

さんとう [0] 【算当】 (名)スル
勘定すること。また,勘定をしておよその見当をつけること。「其数少なくして―に合はぬなり/学問ノススメ(諭吉)」

算数

さんすう【算数】
[計算]calculation;reckoning;→英和
arithmetic (算術).→英和

算数

さんすう [3] 【算数】
(1)かぞえること。計算すること。また,損得などをはかること。「其の子肆孫店に至つては―す可からず/東京新繁昌記(撫松)」
(2)小学校の教科名。数学の初歩を教える。昭和16年,それまでの「算術」を改めたもの。
(3)「数学」に同じ。算学。

算暦

さんれき [0] 【算暦】
算法と暦法。

算木

さんぎ [1][3] 【算木】
(1)易で占いに使う長さ約9センチメートルの正方柱体の木。六本を一組みとする。筮竹(ゼイチク)を操作して得た卦(ケ)の形に並べて判断する。
(2)和算で用いる計算用具。木製の小さな角棒。算籌(サンチユウ)。
算木(1)[図]

算木積み

さんぎづみ [0] 【算木積み】
石垣の出角(デスミ)を積む石積み法の一。直方体に加工した石を用い,石の長辺を石垣の角の両面に交互に出すように積む。

算木責め

さんぎぜめ [0] 【算木責め】
「石抱き」に同じ。

算木餅

さんぎもち [3] 【算木餅】
算木の形に切った餅。算餅。

算段

さんだん [1][3] 【算段】 (名)スル
あれこれと手段・方法を考えること。特に,工夫して必要な金をそろえること。工面。やりくり。「金を―する」「くるしい―にてもとめたる袖時計/安愚楽鍋(魯文)」

算段する

さんだん【算段する】
make shift;contrive;→英和
manage.→英和
やり繰り〜する strive to make both ends meet;scrape along.

算法

さんぽう [1][0] 【算法】
(1)計算の方法。また,計算の規則。
(2)江戸時代,数学のこと。

算用

さんよう [0] 【算用】 (名)スル
〔古くは「さんにょう」とも〕
(1)計算すること。勘定。また,算術。「いやまづおまちやれ,―しなおいてみ申さう/狂言・賽の目」
(2)勘定を払うこと。清算すること。「これも近々には―致しまする/狂言・千鳥(虎寛本)」
(3)見積もりを立てること。予想。目算。「五十年の月日にわたるも百年の―にはあふべきをや/鶉衣」

算用

さんにょう 【算用】
「さんよう(算用)」の連声。

算用合ひ

さんようあい 【算用合ひ】
収支決算。また,計算。帳合い。「いかに親子の中でも,たがひの―はきつとしたがよい/浮世草子・胸算用 1」

算用数字

さんようすうじ【算用数字】
an Arabic figure[numeral].

算用数字

さんようすうじ [5] 【算用数字】
数字 1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5 ・ 6 ・ 7 ・ 8 ・ 9 ・ 0 のこと。本来筆算に用いる数字だったところからいう。アラビア数字。

算用無し

さんようなし 【算用無し】
見積もりも立てず,収支決算もしないこと。成り行きまかせ。また,その人。「大神宮にも―に物つかふ人うれしくは思しめさず/浮世草子・胸算用 1」

算用状

さんようじょう [0] 【算用状】
中世,個々の荘園に関する年間の収支決算報告書。

算盤

さんばん [0] 【算盤】
(1)和算の計算器具。盤上に縦横に線を引いて作った正方形の中に算木を置いて計算をする。
(2)そろばん。

算盤

そろばん [0] 【算盤・十露盤】
(1)日本・中国などで使用される簡単な計算器。横長で底の浅い長方形の枠に珠(タマ)を数個貫いた軸を縦に何本も並べたもの。軸のそれぞれが桁(ケタ)を表し,珠の上下の位置でそれぞれの桁の数値を表し,珠を指で上下させることにより四則演算が行える。日本には室町末期に中国より伝来したといわれる。
(2)損得についての計算。「この仕事は―抜きでやっています」
〔唐音「そわんぱあん」の転という〕

算盤

そろばん【算盤】
an abacus.→英和
〜がとれる(とれない) (do not) pay.→英和
〜をはじく work an abacus;have a mercenary spirit (打算的).

算盤勘定

そろばんかんじょう [5] 【算盤勘定】
そろばんで利得を計算すること。損得についての勘定。

算盤占い

そろばんうらない [5] 【算盤占い】
そろばんを使って吉凶を判断すること。算易。

算盤尽く

そろばんずく [0] 【算盤尽く】
何でも損得を計算して,損にならないようにすること。勘定高いこと。勘定ずく。損得ずく。「―ではできない仕事だ」

算盤木

そろばんぎ [3] 【算盤木】
〔建〕 基礎杭上に架け渡した横木。

算盤桟手

そろばんさで [3] 【算盤桟手】
木材運搬装置の一。小丸太を横に並べ,その両側に側木として二本の丸太をおいたもの。運搬する木材は小丸太の上をすべらせる。

算盤玉

そろばんだま [0] 【算盤玉】
(1)そろばんの軸に貫いてある珠。
(2)損得の計算。勘定。「么麼(ドウ)いふ―でせうな,日鉄だけでも大分のものだが/社会百面相(魯庵)」

算盤絞り

そろばんしぼり [5] 【算盤絞り】
そろばんの珠をならべたような模様の絞り染め。手拭いに多く使用された。

算盤責め

そろばんぜめ [0] 【算盤責め】
「石抱(イシダ)き」に同じ。

算盤高い

そろばんだか・い [6] 【算盤高い】 (形)
金銭の計算に細かい。打算的だ。勘定高い。「―・い人」
[派生] ――さ(名)

算筆

さんぴつ [0] 【算筆】
勘定と読み書き。読み書き算盤(ソロバン)。

算籌

さんちゅう [0] 【算籌】
「算木(サンギ){(2)}」に同じ。

算置き

さんおき 【算置き】
算木を使って占うこと。また,それを職とする人。易者。「安倍の外記といへる世界見通しの―が申せしは/浮世草子・一代男 4」

算者

さんしゃ 【算者】
計算の上手な人。「年波のせはしき世の事,―も是をつもれり/浮世草子・永代蔵 5」

算術

さんじゅつ [0] 【算術】
〔arithmetic〕
(1)正の整数・小数・分数および量についての計算を中心とする初等数学。
(2)旧制の小学校における教科名。
(3)中国および近世の日本で,数学の総称。

算術

さんじゅつ【算術】
<be good at> arithmetic.→英和
〜をする do sums.

算術平均

さんじゅつへいきん [5] 【算術平均】
「相加(ソウカ)平均」に同じ。
⇔幾何平均

算術級数

さんじゅつきゅうすう [5][7] 【算術級数】
⇒等差級数(トウサキユウスウ)

算計

さんけい [0] 【算計】 (名)スル
(1)数量を数えはかること。勘定。計算。「斤両は百六十匁を以て―すべき事/新聞雑誌 49」
(2)起こりそうなことを予想し,考えに入れておくこと。「偶然の事を仔細(シサイ)に―する人なり/西国立志編(正直)」

算賀

さんが [1] 【算賀】
長寿の祝賀。賀の祝い。四〇歳から始めて10年ごとに行う。中国伝来の慣習で,のちには六十一(還暦),七十七(喜寿),八十八(米寿)なども祝う。

算賦

さんふ [1][0] 【算賦】
中国,秦・漢代に行われた人頭税。一五歳以上五六歳までの男女に課され,国家の重要な財源であった。

算道

さんどう [0] 【算道】
(1)計算の方法。算術。算法。
(2)律令制における大学で教えた学科の一。算術を修める学問。

算額

さんがく [0] 【算額】
和算家が自己の作った数学の問題や解答を書いて,神社・寺院などに奉納した絵馬。額面題。

えびら [0][1] 【箙】
(1)矢を入れて右腰につける武具。
(2)能の一。二番目物。「箙の梅」の故事に取材したもの。
(3)連句の形式の一。箙{(1)}にさす矢の数にちなみ,一巻二四句からなるもの。
箙(1)[図]

箙の梅

えびらのうめ 【箙の梅】
(1)1184年源平の生田森の合戦で,梶原景季が梅の枝を箙にはさんで大活躍したという故事。
(2)能の「箙」の古名。

箚記

さっき [1] 【箚記】
〔「箚」は札の意。「さつ」は慣用音〕
読書して得た意見・感想を,随時記録すること。また,それを集録した書物。随想録。とうき。

箚青

さっせい [0] 【箚青】
いれずみ。刺青。

箚青

とうせい タフ― [0] 【箚青】
⇒さっせい(箚青)

箜篌

くうご [1] 【箜篌】
⇒くご(箜篌)

箜篌

くご [1] 【箜篌】
古く,東アジア諸国で行われた弦楽器の一。ハープに似た竪(タテ)箜篌,琴(キン)に似た臥(ガ)箜篌・鳳首(ホウシユ)箜篌の三種がある。正倉院に残るものは竪箜篌で,弓形の響胴とその下部に直角に取り付けた棹(サオ)の間に二三本の弦を張る。百済琴(クダラゴト)。くうご。
箜篌[図]

箝げる

す・げる [0] 【挿げる・箝げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 す・ぐ
糸・緒などを穴に通す。また,枘(ホゾ)などにはめ込む。「下駄の鼻緒を―・げる」「人形の首を―・げる」「心もとなきもの…なま暗うて針に糸―・ぐる/枕草子 160」

箝する

かん・する [3] 【箝する・鉗する】 (動サ変)[文]サ変 かん・す
〔竹ではさむ,の意〕
「口を箝する」の形で,口を閉ざす,発言させないの意を表す。「人がわが口を―・するからである/野分(漱石)」

箝る

すが・る [0] 【箝る】 (動ラ五[四])
うまくはめこまれる。すげられる。「鼠小倉の緒の―・りし朴木歯の下駄/たけくらべ(一葉)」

箝制

かんせい [0] 【箝制】 (名)スル
自由を奪うこと。束縛。

箝口

けんこう [0] 【鉗口・箝口】
⇒かんこう(箝口)

箝口

かんこう [0] 【箝口・鉗口】 (名)スル
〔「けんこう(箝口)」の慣用読み〕
(1)他人の言論を束縛すること。
(2)口をつぐんでものを言わないこと。緘口(カンコウ)。「―結舌」

箝口令

かんこうれい [3] 【箝口令・鉗口令】
ある事柄について他人に話すことを禁止すること。また,その命令。「―をしく」

箝口令

かんこうれい【箝口令】
the gag law.〜をしく hush up;order someone,to keep silent <on> .

かん クワン 【管】
■一■ [1] (名)
(1)中空で円柱状の棒。つつ。くだ。
(2)管楽器。笛・ラッパなど。
■二■ (接尾)
助数詞。笛・筆などくだ状の物を数えるのに用いる。「笛一―」

くだ [1] 【管】
(1)断面が円形で,中が空になっている細長いもの。普通,液体や気体を通すのに用いる。「ゴムの―で水を吸い上げる」
(2)機(ハタ)を織るとき,緯(ヨコ)糸を巻きつける芯(シン)。
(3)糸繰り車のつむに差して,糸を巻きつける軸。
(4)「管の笛(フエ)」に同じ。「吹き鳴せる―の音も/万葉 199」

くだ【管】
a pipe;→英和
a tube.→英和
管をまく grumble over one's cups.

かん【管】
a tube;→英和
a pipe (ガス・水道の).→英和

管する

かん・する クワン― [3] 【管する】 (動サ変)[文]サ変 くわん・す
(1)とりしまる。管轄する。「是は本邦警視本局の―・する所にして/八十日間世界一周(忠之助)」
(2)心にかける。「学人祇管打坐して他を―・することなかれ/正法眼蔵随聞記」

管の笛

くだのふえ 【管の笛・小角】
古く,戦場で用いたという角製の小笛。くだ。くだぶえ。[和名抄]

管ジバン

くだジバン 【管―】
近世,男性用の夏の肌着。細いアシやシノダケを短く切って糸を通して編んだもの。管肌着。

管下

かんか クワン― [1] 【管下】
官庁・役所などが管轄している範囲内。管轄下。「警視庁―の事件」

管下の[に]

かんか【管下の[に]】
under the jurisdiction[control] <of> .→英和

管主

かんしゅ クワン― [1] 【管主】
「貫首(カンジユ){(3)}」に同じ。

管仲

かんちゅう クワン― 【管仲】
(?-前645) 中国,春秋時代斉の宰相。名は夷吾(イゴ),仲は字(アザナ)。初め公子糾(キユウ)に仕えて,桓公(カンコウ)と対立したが,のち鮑叔牙(ホウシユクガ)の推挙で宰相となり,桓公を覇者たらしめた。「管子」はその著という。
→管鮑(カンポウ)の交わり

管内

かんない クワン― [1] 【管内】
管轄区域の内。
⇔管外

管内の[に]

かんない【管内の[に]】
within the jurisdiction <of> .→英和

管制

かんせい クワン― [0] 【管制】 (名)スル
(1)非常時に,国家がある事物を強制的に管理し,制限すること。「灯火―を布(シ)く」
(2)「航空交通管制」の略。

管制

かんせい【管制】
control.→英和
‖航空管制官 an air controller.管制塔 a control tower (空港の).地上管制 ground control.灯火管制 blackout.報道管制 news censorship.

管制塔

かんせいとう クワン―タフ [0] 【管制塔】
航空機が安全に離着陸できるよう,航空機に指示を与え誘導するため空港に設置された塔状の施設。航空管制塔。コントロール-タワー。タワー。

管区

かんく【管区】
a district (under jurisdiction).→英和
管区気象台 a district meteorological observatory.

管区

かんく クワン― [1] 【管区】
管轄する区域。

管区気象台

かんくきしょうだい クワン―キシヤウ― [0] 【管区気象台】
気象庁の地方機関。地方気象台・測候所などを管掌する。札幌・仙台・東京・大阪・福岡にある。

管叔

かんしゅく クワン― 【管叔】
(?-前1110頃) 周の文王の第三子。武王の弟。周公旦の兄。名は鮮。管(現河南省鄭州(テイシユウ)付近)に封ぜられたが,武王の死後,殷(イン)の紂王(チユウオウ)の子武庚を擁して周にそむき周公に殺された。

管城子

かんじょうし クワンジヤウ― [3] 【管城子】
〔筆の発明者といわれた秦の武将蒙恬(モウテン)が管城に封ぜられ,管城子と名乗ったという韓愈「毛穎(モウエイ)伝」の故事から〕
筆の異名。

管外

かんがい クワングワイ [1] 【管外】
管轄する区域の外。
⇔管内

管子

かんし クワンシ 【管子】
(1)管仲(カンチユウ)の尊称。
(2)中国古代の政治論文集。管仲の著と伝えられるが,一人の作ではなく戦国時代から漢代にかけて成立したとみられる。現存七六編。経済政策や富国強兵策などを記す。

管守

かんしゅ クワン― [1] 【管守】 (名)スル
保管し守ること。また,その人。

管工事施工管理技士

かんこうじせこうかんりぎし クワンコウジセコウクワンリギシ [3][7] 【管工事施工管理技士】
建築業法に基づき,建設工事に伴う配管設備工事の施工計画作成や工程管理などを行う者。

管巻

くだまき [0] 【管巻(き)】
(1)管{(2)}に緯(ヨコ)糸を巻きつけること。
(2)クツワムシの異名。地方によりウマオイやヤブキリなどをさす。

管巻き

くだまき [0] 【管巻(き)】
(1)管{(2)}に緯(ヨコ)糸を巻きつけること。
(2)クツワムシの異名。地方によりウマオイやヤブキリなどをさす。

管庁

かんちょう クワンチヤウ [0] 【管庁】
管轄する官庁。

管弦

かんげん クワン― [0] 【管弦・管絃】
(1)横笛などの管楽器と箏・琵琶などの弦楽器。楽器の総称としていう。また,楽器を演奏すること。「城のうちにて―し給ひつるは/平家 9」
(2)雅楽で,舞を伴わない,楽器だけによる演奏形態。

管弦楽

かんげんがく【管弦楽】
orchestral music.‖管弦楽団 an orchestra.管弦楽器 wind and stringed instruments.

管弦楽

かんげんがく クワン― [3] 【管弦楽】
(1)種々の管楽器・弦楽器・打楽器を組み合わせた洋楽の大規模な合奏。普通,各声部に複数の奏者のいるものをいう。オーケストラ。
(2){(1)}で演奏する楽曲。
→管弦楽/「惑星」より第4曲「木星」 (ホルスト)[音声]

管弦楽団

かんげんがくだん クワン― [5][6] 【管弦楽団】
管弦楽を演奏する楽団。オーケストラ。

管弦舞楽

かんげんぶがく クワン― [5] 【管弦舞楽】
管楽器と打楽器に弦楽器も加えて演奏した舞楽。

管弦講

かんげんこう クワン―カウ 【管弦講・管絃講】
音楽を奏して行う仏事。「―行ひ給ひて後生をとぶらひ給へ/盛衰記 32」

管掌

かんしょう【管掌】
management.→英和
〜する take charge of.

管掌

かんしょう クワンシヤウ [0] 【管掌】 (名)スル
役目の権限によってつかさどること。「人事業務を―する」「政府―」

管暖簾

くだのれん [3] 【管暖簾】
適当な長さに切った細い竹やガラス管に,糸を通して作った暖簾。くだすだれ。

管朱引き

くだしゅびき [0] 【管朱引き】
書物の中の年号・官位・書物名などに,朱で短冊形のしるしをつけること。

管束

かんそく クワン― [0] 【管束】
⇒維管束(イカンソク)

管柱

くだばしら [3] 【管柱】
二階以上の建物で,桁(ケタ)などのために中断されて,土台から軒桁まで通っていない柱。通し柱に対していう。
⇔通し柱

管梯子

くだばしご [3] 【管梯子】
竹筒に縄を通したはしご。

管楽

かんがく クワン― [0] 【管楽】
管楽器で演奏する音楽。吹奏楽。

管楽器

かんがっき クワンガクキ [3] 【管楽器】
管で作られている楽器の総称。吹き口から息を吹き込み,管内の空気を振動させて音を出す楽器。発生当時の材質から,木管楽器と金管楽器に大別される。

管楽器

かんがっき【管楽器】
a wind instrument;the wind (総称).→英和

管槍

くだやり [0][2] 【管槍】
槍の一種。柄を金属製の管に通し,左手で管を握り右手で柄を繰り出して突く。手で柄を持つ普通の槍よりも素早く突ける。江戸時代に流行。
管槍[図]

管歯類

かんしるい クワンシ― [3] 【管歯類】
臼歯に特徴的な管状の構造を持つ哺乳類の一グループ。現生種はツチブタのみ。中新世以後の化石種が発見されているが,進化史的に大きな発展をしたとは考えられず,系統分類学上の位置づけは不明な点が多い。

管水母

くだくらげ [3] 【管水母】
ヒドロ虫綱クダクラゲ目の腔腸動物の総称。すべて海産。浮遊性で群体をつくり,気胞体・泳鐘・生殖体・栄養体・感触体・保護葉・触手などに分化した構造になる。毒のある刺胞をもつものも多い。カツオノカンムリ・ギンカクラゲ・カツオノエボシなど。

管流し

くだながし [3] 【管流し】
狭い谷川などで,木材を筏(イカダ)に組まず一本ずつ流す運材法。

管炭

くだずみ [2] 【管炭】
茶道で,胴炭に添える細長い炭。丸のままを丸管,縦割りのものを割り管と称する。

管物

くだもの [0][2] 【管物】
菊の園芸品種で,花弁が管状のもの。太管・間管・細管・針管などに分ける。
→厚物(アツモノ)
→平物(ヒラモノ)

管状

かんじょう クワンジヤウ [3] 【管状】
管(クダ)または筒のような形をしていること。

管状の

かんじょう【管状の】
tubular;→英和
tube-shaped.

管状神経系

かんじょうしんけいけい クワンジヤウ― [0] 【管状神経系】
脊椎動物にみられる中枢神経系。神経管に由来し,前方に脳,後方に脊髄が生じる。

管状組織

かんじょうそしき クワンジヤウ― [5] 【管状組織】
高等植物の組織で,同じ性質の細胞が縦または横に並び,隔壁が消失して長いくだとなった組織。道管・師管など。

管状花

かんじょうか クワンジヤウクワ [3] 【管状花】
合弁花冠をもつ花の一形。全花弁がつながり筒形となるもの。キク科の頭状花序などにみられる。筒状花(トウジヨウカ)。

管状骨

かんじょうこつ クワンジヤウ― [3] 【管状骨】
⇒長骨(チヨウコツ)

管狐

くだぎつね [3] 【管狐】
(1)憑(ツ)き物の一。想像上の生き物でキツネに似,竹筒中に飼われ,種々の通力を備えていて飼い主のために働くとされる。
(2)オコジョの別名。

管玉

くだたま [0] 【管玉】
古代の装身具の一。竹管状の玉で,普通,直径5ミリメートル,長さ3〜5センチメートルほど。多く碧玉(ヘキギヨク)などで作られ,連ねて首飾りなどとした。縄文後期から用いられた。
→竹玉(タカダマ)

管珊瑚

くださんご [3] 【管珊瑚】
花虫綱の腔腸動物。赤い管状の骨格が多数束のようになって,水平な横板でつながり群体をつくる。熱帯地方に分布し,サンゴ礁をつくる。パイプオルガンサンゴ。

管理

かんり【管理】
control (取締り);→英和
management (支配);→英和
charge (保管).→英和
‖管理委員会 an administrative council.管理社会 a controlled society.管理職 an administrative post;[人]an administrator.管理人 a manager;an executor (遺産の);a caretaker (家の);a janitor (ビルの).国家(国際)管理 state (international) control.生産管理 production management.

管理

かんり クワン― [1] 【管理】 (名)スル
(1)管轄・運営し,また処理や保守をすること。取り仕切ったり,よい状態を維持したりすること。「ビルを―する」「業務を―する」「国立公園の―」「品質―」「健康―」「―者」
(2)私法上は,財産などについて,その性質を変更しない範囲で保存・利用・改良を目的とする行為。または,他人の事務について,その内容を現実化するための行為。
→管理行為
→事務管理

管理スタッフ

かんりスタッフ クワン― [5] 【管理―】
⇒ゼネラル-スタッフ

管理人

かんりにん クワン― [0] 【管理人】
(1)委託されて,施設の管理業務を行う人。「ビルの―」
(2)私法上,他人の財産を管理する人。
(3)会社の整理手続および会社更生手続において,裁判所により選任され,その会社の業務および財産の管理に当たる者。

管理会計

かんりかいけい クワン―クワイ― [4] 【管理会計】
企業内部の経営者が計画を立て,統制の意思決定をするのに役立つ会計情報を提供する会計。財務会計と対立する会計の一つ。

管理価格

かんりかかく クワン― [4] 【管理価格】
市場支配力をもつ寡占的な大企業が互いに暗黙に協調することによって,人為的に高く維持された価格。独占禁止法から逃れられる。

管理命令

かんりめいれい クワン― [4] 【管理命令】
財産などの管理を管理人に行わせるために裁判所が下す命令。

管理売春

かんりばいしゅん クワン― [4] 【管理売春】
自己の占有・管理する場所または指定する場所に居住させ,売春させることを業とすること。売春防止法上の犯罪。

管理工学

かんりこうがく クワン― [4] 【管理工学】
管理に関する問題を数学や統計学を応用して行う研究の総称。オペレーションズ-リサーチ,システム-エンジニアリング,インダストリアル-エンジニアリングなどを含む。

管理栄養士

かんりえいようし クワン―エイヤウ― [6] 【管理栄養士】
栄養士法に基づき,栄養士を指導し,給食管理などの業務を行う者。栄養士の免許をもつ者のみ受験資格がある。

管理棟

かんりとう クワン― [0] 【管理棟】
多くの建物・施設のある病院・大学などで,全体を運営・管轄する部署のある建物。

管理理容師

かんりりようし クワン― [5] 【管理理容師】
厚生大臣の定める資格で,理容所の衛生管理などを職務とする者。常時二人以上の理容師が従事している理容所に置くことを義務付けられている。

管理社会

かんりしゃかい クワン―クワイ [4] 【管理社会】
社会の組織化が進んで,すべての人間が組織に組み込まれ,生活のあらゆる面にわたって管理されるような社会。マス-コミュニケーションの発達,行政・企業などにおけるコンピューターによる情報処理技術の採用などによって,人間が操作・管理の対象とされるに至った現代社会の否定的側面を表現する概念。

管理組合

かんりくみあい クワン―アヒ [4] 【管理組合】
分譲マンション等において区分所有権を有する者(区分所有者)が建物等の共用部分を共同で管理するために設立する団体。区分所有者の数が一定数以上の団体は,手続きを経て,法人(管理組合法人)となしえる。
→区分所有権
→共用部分

管理美容師

かんりびようし クワン― [5] 【管理美容師】
厚生大臣の定める資格で,美容所の衛生管理などを職務とする者。常時二人以上の美容師が従事している美容所に置くことを義務付けられている。

管理職

かんりしょく クワン― [3] 【管理職】
管理・監督の任にある職種。また,その任にある人。

管理職組合

かんりしょくくみあい クワン―クミアヒ [6] 【管理職組合】
部長・課長など管理職にある者を組合員とする労働組合。

管理行為

かんりこうい クワン―カウヰ [4] 【管理行為】
民法上,財産を保管して経済上の用途に適させる行為。保存行為・利用行為・改良行為をいう。
→処分行為

管理貿易

かんりぼうえき クワン― [4] 【管理貿易】
国家が輸出入品目・数量・相手国・決済方法などを指定して貿易を統制・管理すること。また,その貿易。
→保護貿易
→自由貿易

管理通貨制度

かんりつうかせいど クワン―ツウクワ― [7] 【管理通貨制度】
国内通貨量を正貨準備(金)の量によって決定しようとする金本位制に対し,通貨当局が政策目標に従って通貨量を人為的に調節しようとする制度。通貨の発行が比較的容易なため,増発からインフレを招きやすい。

管矢柄

くだやがら [3] 【管矢柄】
トゲウオ目の海魚。全長約15センチメートル。体は著しく細長く,吻(フン)は管状に伸びる。背びれの前方に二十数本の棘(トゲ)がある。成熟した雄は大きい生殖突起をもつ。北海道南部以南に分布。

管笛

くだぶえ 【管笛】
「管(クダ)の笛」に同じ。

管簾

くだすだれ [3] 【管簾】
「管暖簾(クダノレン)」に同じ。

管粥

くだがゆ [0] 【管粥】
粥占(カユウラ)の一種。
→粥占

管糸

くだいと [0] 【管糸】
機(ハタ)の管に巻いたよこ糸。

管絃

かんげん クワン― [0] 【管弦・管絃】
(1)横笛などの管楽器と箏・琵琶などの弦楽器。楽器の総称としていう。また,楽器を演奏すること。「城のうちにて―し給ひつるは/平家 9」
(2)雅楽で,舞を伴わない,楽器だけによる演奏形態。

管絃祭

かんげんさい クワン― 【管絃祭】
(1)広島県厳島神社で,陰暦六月一七日に行う祭り。夕方の満潮時に御輿(ミコシ)を船に据え,雅楽を奏しながら諸神社を巡り神事を行う。
(2)京都府車折神社の三船祭(ミフネマツリ)の別名。

管絃講

かんげんこう クワン―カウ 【管弦講・管絃講】
音楽を奏して行う仏事。「―行ひ給ひて後生をとぶらひ給へ/盛衰記 32」

管継ぎ手

くだつぎて [3] 【管継(ぎ)手】
鋼管・鋳鉄管・合成樹脂管などで,管径の異なる管をつないだり,方向を変えるためなどに用いる特殊な形の管。T 形・ Y 形・十字形・ L 形などのものがある。異形管。かんつぎて。

管継手

くだつぎて [3] 【管継(ぎ)手】
鋼管・鋳鉄管・合成樹脂管などで,管径の異なる管をつないだり,方向を変えるためなどに用いる特殊な形の管。T 形・ Y 形・十字形・ L 形などのものがある。異形管。かんつぎて。

管見

かんけん クワン― [0] 【管見】
〔管の穴から見る意〕
(1)見識がせまいこと。
(2)自分の知識・意見をへりくだっていう語。「―によれば」

管見記

かんけんき クワンケンキ 【管見記】
西園寺家伝来の記録。一〇五巻。西園寺家歴代の日記を中心に収める。公衡卿記。管見公衡記。西園寺家記録。

管財

かんざい クワン― [0] 【管財】
財産を管理すること。「―会社」

管財人

かんざいにん クワン― [0] 【管財人】
〔「財産管理人」の略〕
破産・和議・更生の手続き中,財産を管理する人。
→破産管財人
→更生管財人

管財人

かんざいにん【管財人】
an administrator;→英和
a receiver (清算の).

管足

かんそく クワン― [0] 【管足】
棘皮(キヨクヒ)動物の体表から伸びる柔らかい細管。先端に吸盤があり,他物への吸着,移動および摂食活動をする。感覚器官や呼吸器官としても働く。

管路

かんろ クワン― [1] 【管路】
流体が流れる管。

管轄

かんかつ クワン― [0] 【管轄】 (名)スル
与えられた権限によって一定範囲を支配すること。また,その支配する権限の及ぶ範囲。「―区域」「―官庁」「通産省の―する業種」「―外の出来事」

管轄

かんかつ【管轄】
<under the> jurisdiction <of> ;→英和
control.→英和
〜する control;govern.→英和
‖管轄争い a jurisdictional dispute.管轄官庁 the competent authorities.管轄区域 a district of jurisdiction.管轄内(外)の within (outside) the jurisdiction.

管轄裁判所

かんかつさいばんしょ クワン― [0][9] 【管轄裁判所】
その事件について裁判権を行使できる裁判所。

管野

かんの クワンノ 【管野】
姓氏の一。

管野スガ

かんのすが クワンノ― 【管野スガ】
(1881-1911) 社会主義者。大阪生まれ。赤旗事件で投獄後,直接行動に傾き,大逆事件で幸徳秋水らと共に刑死。手記「死出の道艸」

管鍼

かんしん クワン― [0] 【管鍼】
管の中に入れて使用する鍼術(シンジユツ)用の鍼(ハリ)。江戸時代,検校杉山和一が創始。くだばり。

管鍼

くだばり [3] 【管鍼】
⇒かんしん(管鍼)

管長

かんちょう クワンチヤウ [1][0] 【管長】
仏教・神道で,一宗一派を管理・支配する代表者。1872年(明治5)制定。

管領

かんれい クワン― [0] 【管領】
(1)「かんりょう(管領){(1)}」に同じ。「東八箇国の―の事は/太平記 14」
(2)支配者。頭領。かんりょう。「終には(連歌ノ)道の―とも成り侍るべし/筑波問答」
(3)室町幕府第一の重職。将軍を補佐し,政務全般を総轄する。初め執事と称したが,のち管領と改めた。足利氏一門の細川・斯波・畠山の三氏が交代で就任し,これを三管領と称した。かんりょう。
(4)「関東管領(カントウカンレイ)」の略。

管領

かんりょう クワンリヤウ [0] 【管領】 (名)スル
(1)管理・支配すること。治め取り締まること。また,その人。総轄。かんれい。「今年石河川原に陣を取りて,近辺を―せし後は/太平記 26」
(2)我がものにすること。押領。かんれい。「財宝をも―せんと志して/太平記 8」
(3)「かんれい(管領){(3)(4)}」に同じ。

管鮑の交わり

かんぽうのまじわり クワンパウ―マジハリ 【管鮑の交わり】
〔管仲(カンチユウ)と鮑叔牙(ホウシユクガ)が少年時代から生涯変わらない友情をもって交わったという「列子(力命)」の故事から〕
友人としての親密な交際。終生変わらない友情。

管鼻

かんび クワン― [1] 【管鼻】
アホウドリ・ウミツバメ・ミズナギドリなどのミズナギドリ目(管鼻目)の鳥の上嘴(ジヨウシ)基部にある管状の付属物で,先端に鼻孔が開いている。

箪笥

たんす [0] 【箪笥】
衣類・小道具などを整理・保管するための箱形の木製家具。引き出しや開き戸を設ける。

箪笥

たんす【箪笥】
a chest of drawers; <米> a bureau.→英和
箪笥預金 hoarded money.洋服箪笥 a wardrobe.→英和

箪笥預金

たんすよきん [4] 【箪笥預金】
たんすの底などにしまってある現金。たんす貯金。

箪食

たんし [1] 【箪食】
竹の器に入れた飯。弁当。

箪食壺漿

たんしこしょう [1][0] 【箪食壺漿・箪食瓠漿】
〔孟子(梁恵王下)〕
竹器に入れた飯と,ひさごや壺に入れた飲み物。飲食物を携えて,軍隊を歓迎すること。「―して道塗に満つ/読本・弓張月(前)」

箪食瓠漿

たんしこしょう [1][0] 【箪食壺漿・箪食瓠漿】
〔孟子(梁恵王下)〕
竹器に入れた飯と,ひさごや壺に入れた飲み物。飲食物を携えて,軍隊を歓迎すること。「―して道塗に満つ/読本・弓張月(前)」

箪食瓢飲

たんしひょういん [1][0] 【箪食瓢飲】
〔論語(雍也)〕
竹器に入れた食物とひさごに入れた飲料。簡単な飲食物。また,貧しい生活に安んじることをいう。

さ 【矢・箭】
矢(ヤ)。「鮎を惜しみ投ぐる―の遠ざかりゐて思ふそら安けなくに/万葉 3330」

や [1] 【矢・箭】
(1)武具・狩猟具の一。鏃(ヤジリ)・篦(ノ)(矢柄(ヤガラ))・矢羽などから成る。弓につがえて,弾性を利用して飛ばし,目標物に突き刺すもの。
(2)硬い物を割ったり,伐採する時に用いるくさび。
(3)「ブローチ(broach)」に同じ。
(4)家紋の一。一本または数本の矢羽をかたどったもの。
矢(1)[図]

箭形

せんけい [0] 【箭形】
植物の葉の形で,基部が中央部で深く切れ込み,両側が下方に伸び先端がとがっているもの。コウホネ・ヒツジグサの葉など。矢尻形。

箭眼

せんがん [0] 【箭眼】
「矢狭間(ヤザマ)」に同じ。

箭竹

やだけ [1] 【矢竹・箭竹】
(1)矢に用いる竹。矢柄。篦(ノ)。
(2)イネ科の大形のササ。山地に生える。稈(カン)は径約1センチメートル,高さ3〜4メートルになり,節間は長く節は低い。葉は枝先付近に互生し,披針形。稈は矢柄とする。矢篠(ヤジノ)。シノベ。

箭銭

やせん [0] 【矢銭・箭銭】
〔矢の費用の意〕
戦国時代,幕府や大名が課した軍用金。

箭開き

やびらき [2] 【矢開き・箭開き】
武家で,子息がはじめて鳥獣を射たとき,その肉を料理し,餅をついて祝うこと。また,その儀式。のちには,一般に狩ではじめて獲物をしとめた者の祝い。矢開きの祝い。折り目。

はんだ [0] 【箯】
〔「箯輿(アンダ)」の転〕
負傷者・罪人などをのせてかつぐ粗末なかご。

箯輿

あおだ アヲダ 【箯輿】
〔「あうだ」の転〕
⇒あんだ(箯輿)

箯輿

おうだ アウダ 【箯輿・編板】
⇒あんだ(箯輿)

箯輿

あんだ [0] 【箯輿】
〔「あみいた」の転〕
板の床に竹を編んだ縁を巡らせただけで,屋根のない粗末な駕籠(カゴ)。戦場で死傷者を運んだり,罪人の輸送に用いたりした。おうだ。
箯輿[図]

はこ 【箱・函・筥・匣・筐】
■一■ [0] (名)
(1)物を入れておく器。多くは直方体で蓋(フタ)が付く。
(2)列車の車両。「どの―も満員だ」
(3)三味線を入れる物。また,三味線。また,三味線を持って芸者に従って行く男や芸者をもいう。
(4)得意にしている物事。箱入り
→おはこ
(5)厠(カワヤ)に置いて大便を受けるもの。しのはこ。また,大便。「―すべからず/宇治拾遺 5」
(6)挟み箱。
(7)「箱入り娘」の略。
■二■ (接尾)
助数詞。{■一■(1)}の形をしたもの,あるいは,それに入れたものを数えるのに用いる。「みかん二(フタ)―」

はこ【箱】
a box;→英和
a case;→英和
a packing case (荷箱).

箱スパナ

はこスパナ [4] 【箱―】
⇒ボックス-スパナ

箱亀

はこがめ [0] 【箱亀】
カメ目イシガメ科の一群の総称。腹側の甲羅の前半と後半の境界が蝶番(チヨウツガイ)になり,体を甲内に隠したあとで上下の甲羅をすき間なく閉じる。ほとんどが陸生。日本ではセマルハコガメが八重山群島に産する。

箱伝授

はこでんじゅ 【箱伝授】
古今伝授の一。上冷泉(カミレイゼイ)家に伝わった古今伝授。秘伝を密封した箱に収めて伝えたところからこの名がある。

箱入り

はこいり【箱入り】
⇒箱詰.箱入り娘 one's pet[apron-string]daughter.

箱入り

はこいり [0] 【箱入り】
(1)(破損を防いだり,進物用として)箱にはいっていること。また,はいっているもの。「―の菓子」
(2)(箱の中にしまっておくように)大切にすること。また,その物や人。「もとより―の生娘(キムスメ)ならねば/にごりえ(一葉)」
(3)得意とする物事。箱。「―の芸/浮世草子・銀持気質」
→おはこ
(4)「箱入り娘」の略。

箱入り娘

はこいりむすめ [5] 【箱入り娘】
しまい込むようにして大切に育てられた娘。秘蔵の娘。

箱回し

はこまわし [3] 【箱回し】
(1)近世の門付芸人の一。箱形の舞台を肩から下げて,大鼓・小鼓ではやしながら人形を操った。
(2)「箱屋{(2)}」に同じ。「なにどんとかいふ―をつれ/安愚楽鍋(魯文)」

箱宮

はこみや [0][2] 【箱宮】
神社の形を小さく作った,神棚に飾るもの。

箱尺

はこじゃく [0] 【箱尺】
⇒水準標尺(スイジユンヒヨウシヤク)

箱屋

はこや [0] 【箱屋】
(1)箱を作ったり売ったりする職業。また,その人・店。
(2)三味線などを持って,客席に出る芸者に従って行く男衆。見番に属する。箱まわし。箱持ち。
(3)指物師(サシモノシ)。

箱崎

はこざき 【箱崎】
福岡市東区の地名。博多湾沿岸に位置する。古来,筥崎宮や松原が有名。((歌枕))「幾世にか語り伝へむ―の松の千歳のひとつならねば/拾遺(神楽)」

箱師

はこし [2] 【箱師】
電車など,乗り物を専門にする掏摸(スリ)。

箱庭

はこにわ【箱庭】
a miniature garden.

箱庭

はこにわ [0] 【箱庭】
浅い箱や鉢に土を盛り,小さな草木や石などを配し,模型の橋・家その他を置いて山水や庭園の姿を模して観賞するもの。[季]夏。《―の人に古りゆく月日かな/虚子》

箱庭療法

はこにわりょうほう [5] 【箱庭療法】
砂を入れた箱と玩具で箱庭を作らせる心理療法。心理診断にも用いられる。

箱式石棺

はこしきせっかん [5] 【箱式石棺】
板石を用い長方形の四辺を囲んだ石棺。普通は蓋石があるが無いものも含まれる。日本では縄文時代からあり,弥生・古墳時代に多い。組み合わせ式石棺。

箱提灯

はこぢょうちん [3] 【箱提灯】
上下に丸い蓋(フタ)のある,大形の円筒形の提灯。畳むと,全部が蓋の中に収まる。
箱提灯[図]

箱書

はこがき [0] 【箱書(き)】 (名)スル
(1)書画・器物などを入れた箱に題名・作者などを記して,その中身を示すこと。また,その文字。茶道では茶器鑑賞のめやすとする場合が多い。
(2)シナリオ作成の際,紙に書いた長方形の枠の中に一場面ごとに要点を書き込むこと。

箱書き

はこがき [0] 【箱書(き)】 (名)スル
(1)書画・器物などを入れた箱に題名・作者などを記して,その中身を示すこと。また,その文字。茶道では茶器鑑賞のめやすとする場合が多い。
(2)シナリオ作成の際,紙に書いた長方形の枠の中に一場面ごとに要点を書き込むこと。

箱木家住宅

はこぎけじゅうたく 【箱木家住宅】
神戸市北区山田町にある日本最古の民家。入母屋造りの茅葺きで,在郷武士の住居として室町時代に建設。江戸時代初期に小堀氏から,千年家の称号を与えられる。箱木千年家。

箱枕

はこまくら [3] 【箱枕】
箱形の台の上に小さなくくり枕をのせた枕。
→くくり枕
→木枕
箱枕[図]

箱柳

はこやなぎ [3] 【箱柳・白楊】
ヤマナラシの別名。

箱柳

はこやなぎ【箱柳】
《植》an aspen;→英和
a poplar.→英和

箱根

はこね 【箱根】
神奈川県南西部,箱根山一帯の通称,および足柄下郡の町名。富士箱根伊豆国立公園の一部。国際的な観光地。古くからの東海道の要衝で,江戸時代には関所があった。

箱根七湯

はこねしちとう 【箱根七湯】
箱根温泉郷のうち,古くから開かれた湯本・塔ノ沢・宮ノ下・堂ヶ島・底倉・芦ノ湯・姥子(ウバコ)の七湯。姥子の代わりに木賀を入れることがある。

箱根八里

はこねはちり [5] 【箱根八里】
小田原から箱根峠を越えて三島までの約八里のみちのり。

箱根山

はこねやま 【箱根山】
神奈川県南西部にある三重式火山。主峰神山は海抜1438メートル。南西麓に火口原湖芦ノ湖がある。カルデラ内部には温泉が多い。((歌枕))「―双子の山も秋深み明け暮れ風に木の葉散りかふ/好忠集」

箱根山椒魚

はこねさんしょううお [6] 【箱根山椒魚】
サンショウウオの一種。全長約15センチメートル。体形はイモリに似る。体の背面は赤褐色で中央線に沿って一条の橙色帯が走る。腹面は紫褐色。四国・近畿から東北地方にかけての山間部の渓流に見られる。

箱根峠

はこねとうげ 【箱根峠】
神奈川県と静岡県の境,箱根外輪山の南端にある峠。国道一号線が通る。旧東海道の難所として知られた。

箱根権現

はこねごんげん 【箱根権現】
⇒箱根神社(ハコネジンジヤ)

箱根温泉

はこねおんせん 【箱根温泉】
箱根火山一帯に湧出する温泉の総称。単純泉・食塩泉・硫黄泉など多種。早川の渓谷沿いと,中央火口丘付近の温泉群から成る。

箱根湯本

はこねゆもと 【箱根湯本】
箱根町東部,早川と須雲(スクモ)川の合流点にある温泉地。単純泉・弱食塩泉。箱根温泉のうち,最古のもの。

箱根用水

はこねようすい 【箱根用水】
相模国の芦ノ湖の水を,トンネルを掘って箱根山西麓の駿河国深良(フカラ)川・黄瀬川に導いた灌漑用水。深良村名主大庭源之丞が中心となり1666年に着工,70年竣工。深良用水。

箱根神社

はこねじんじゃ 【箱根神社】
神奈川県足柄下郡箱根町,芦ノ湖東岸にある神社。祭神は瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)・木花咲哉姫尊・彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト)。箱根権現。

箱根空木

はこねうつぎ [4] 【箱根空木】
スイカズラ科の落葉低木。海岸近くに自生し,庭木ともする。葉は楕円形で対生する。五,六月,枝先や葉腋(ヨウエキ)に漏斗形で先が五裂する花を多数つける。花は初め白色,次第に紅色に変わる。
箱根空木[図]

箱根米躑躅

はこねこめつつじ [6][7] 【箱根米躑躅】
ツツジ科の半落葉低木。富士周辺の山地の岩地に自生。高さ約1メートル。よく分枝し,楕円形の葉を輪生状に互生。若枝や葉に毛がある。七月頃,枝先に筒状の白い小花を一〜三個ずつつける。

箱根細工

はこねざいく [4] 【箱根細工】
小田原・箱根に産する木工細工。山中の広葉樹を用いた寄せ木・象眼・挽き物・組み木など。

箱根羊歯

はこねしだ [4] 【箱根羊歯】
イノモトソウ科の常緑性シダ植物。暖地の山中の岩上に生える。葉は長さ約15センチメートルで,二,三回羽状に分枝し,羽片は質がかたく倒三角形で上端が裏に折り返り胞子嚢(ノウ)群をおおう。葉柄は黒紫色で光沢がある。ハコネソウ。アジアンタム。

箱根草

はこねそう [0] 【箱根草】
ハコネシダの別名。

箱根路

はこねじ 【箱根路】
小田原から箱根峠を経て三島に至る道。里程約八里。近世以後,本道となる。足柄路に対していう。

箱根関

はこねのせき 【箱根関】
江戸時代,東海道の箱根山中に設けられた関所。神奈川県足柄下郡箱根町の芦ノ湖畔にある本関のほかに五か所の裏関所があり,小田原藩管理下にあって,厳重に通行を取り締まった。

箱根霊験躄仇討

はこねれいげんいざりのあだうち 【箱根霊験躄仇討】
人形浄瑠璃。時代物。司馬芝叟作。1801年初演。飯沼(躄(イザリ))勝五郎が兄の敵討ちをした実説によるという。いざりとなった勝五郎は妻初花とともに敵滝口上野(コウズケ)を討つために苦難するが,箱根権現の霊験によって足腰も立ち,本懐をとげる。いざりの仇討。

箱根馬子唄

はこねまごうた 【箱根馬子唄】
神奈川県箱根峠の民謡で,仕事唄。駄賃付け馬子たちが唄った唄。旧南部領の博労の夜曳き唄が源流。

箱根駕籠舁き唄

はこねかごかきうた 【箱根駕籠舁き唄】
神奈川県箱根峠の民謡で,仕事唄。駕籠かきたちが,客を楽しませるために唄った。

箱梯子

はこばしご [3] 【箱梯子】
階段下を引き出しや戸棚に利用した階段。箱階段。
箱梯子[図]

箱棟

はこむね [0] 【箱棟】
板で箱形につくった大棟。
箱棟[図]

箱樋

はこどい [0] 【箱樋】
箱のように四角な樋。はこひ。

箱樋

はこひ [0] 【函樋・箱樋】
箱形のとい。長い板を組んで作り,多く水車などの水の通路とする。はこどい。

箱段

はこだん [0] 【箱段】
玄関に設けた箱状の上がり台。

箱河豚

はこふぐ [0] 【箱河豚】
フグ目の海魚。全長約25センチメートル。体形は箱状。腹びれがなく,ほぼ全身が硬い甲板で包まれる。黄色の地に淡青色の円斑が多数散在する。皮は有毒で,肉は無毒。本州中部以南の沿岸に分布。ハコフグ科の七種をも含めて総称することが多い。

箱海老

はこえび [0] 【箱海老】
海産のエビ。体長35センチメートルに達する。頭胸部の甲は箱形で,紫赤色の地に黄白色の不規則な斑紋がある。第二触角は扁平で太い棒状。食用。房総半島以南に分布。ドロエビ。

箱火鉢

はこひばち [3] 【箱火鉢】
箱形の木製火鉢。

箱点

はこてん [0] 【箱点】
麻雀で,点数棒を入れておく箱が空になって持ち点がなくなること。

箱物

はこもの [0] 【箱物】
箪笥(タンス)・書棚など箱状の家具の総称。
⇔脚物(アシモノ)

箱王丸

はこおうまる ハコワウマル 【箱王丸】
曾我時致(トキムネ)の幼名。

箱田

はこだ 【箱田】
姓氏の一。

箱田六輔

はこだろくすけ 【箱田六輔】
(1850-1885) 自由民権運動家。福岡藩士。征韓論に共鳴し頭山満らと士族結社を組織,萩の乱に呼応して挙兵を企て投獄された。1879年(明治12)向陽社(のち玄洋社)を組織,初代社長となる。国会開設建白書を元老院に提出。

箱眼鏡

はこめがね [3] 【箱眼鏡】
箱の底にガラス板やレンズをはめた,水中を透視するための眼鏡。[季]夏。

箱紋

はこもん [2] 【箱紋・筥紋】
方形に描いた紋。

箱肴

はこざかな [3] 【箱肴】
祝儀の贈答に用いる箱入りの魚。多く干鯛が用いられた。「斗樽一荷に―/浮世草子・永代蔵 6」

箱膳

はこぜん [0] 【箱膳】
奉公人などが食器を入れておく箱。食事のときは蓋(フタ)を膳として用いる。きりだめ。飯台。

箱自動車

はこじどうしゃ [4] 【箱自動車】
車体が四角な箱形をした自動車。
〔大正・昭和初期の語〕

箱舟

はこぶね [0][3] 【箱船・箱舟・方舟】
(1)長方形の船。
(2)旧約聖書の「ノアの箱舟」のこと。

箱舟

はこぶね【箱舟】
an ark.→英和
ノアの〜 Noah's ark.

箱船

はこぶね [0][3] 【箱船・箱舟・方舟】
(1)長方形の船。
(2)旧約聖書の「ノアの箱舟」のこと。

箱落し

はこおとし [3] 【箱落(と)し】
小さい獣が箱の内にはいって餌(エサ)を引くと,上の重石(オモシ)が落ちるしかけの猟具。

箱落とし

はこおとし [3] 【箱落(と)し】
小さい獣が箱の内にはいって餌(エサ)を引くと,上の重石(オモシ)が落ちるしかけの猟具。

箱襞

はこひだ [0] 【箱襞】
ひだ山が左右突き合わせになり,箱のような感じのひだ。ボックス-プリーツ。

箱訴

はこそ [0] 【箱訴】
徳川吉宗が1721年に設けた直訴の制度。評定所の門前に目安箱を置き,これに入れられた訴状は将軍みずからが開いた。

箱詰

はこづめ [0] 【箱詰(め)】 (名)スル
箱に詰めること。また,詰めた物。「―のミカン」

箱詰の

はこづめ【箱詰の】
boxed;cased;packaged.〜にする put <a thing> in a box[case];→英和
package.→英和

箱詰め

はこづめ [0] 【箱詰(め)】 (名)スル
箱に詰めること。また,詰めた物。「―のミカン」

箱車

はこぐるま [3] 【箱車】
(1)屋形のある牛車(ギツシヤ)。
(2)箱形の物入れを取り付けた荷車。

箱金物

はこかなもの [3] 【箱金物】
コの字形をした建築用金物。柱と土台・梁(ハリ)などの接合部を補強するために用いる。

箱釣

はこづり [0] 【箱釣(り)】
祭りや縁日の露店などで,浅い水槽の中の鯉(コイ)・鮒(フナ)・金魚などを釣らせる遊び。金魚すくいを含めていうこともある。[季]夏。

箱釣り

はこづり [0] 【箱釣(り)】
祭りや縁日の露店などで,浅い水槽の中の鯉(コイ)・鮒(フナ)・金魚などを釣らせる遊び。金魚すくいを含めていうこともある。[季]夏。

箱錠

はこじょう [0] 【箱錠】
ドアに取り付ける錠で,開閉する装置が金属製の箱に入っているもの。

箱館奉行

はこだてぶぎょう [5] 【箱館奉行】
江戸幕府の職名。遠国(オンゴク)奉行の一。老中支配。蝦夷(エゾ)地の行政や辺境の防備をつかさどった。1802年2月に置かれた蝦夷奉行を改めて同年5月に設けられ,07年松前奉行と改称されたが,54年箱館開港に伴って再び設けられた。

箱館戦争

はこだてせんそう 【箱館戦争】
1868年(明治1),榎本武揚を中心とする旧幕臣が箱館五稜郭に拠(ヨ)って新政府樹立を図り,維新政府軍に抵抗した戦い。翌年,榎本らは降服,戊辰(ボシン)戦争はここに終結した。五稜郭の戦い。

箱馬車

はこばしゃ [0] 【箱馬車】
乗る所を箱形にした馬車。幌(ホロ)馬車に対していう。

箱鮨

はこずし [2] 【箱鮨】
「押し鮨」に同じ。

箱鳥

はこどり 【箱鳥】
顔鳥(カオトリ)(郭公か)のことという。「深山木(ミヤマギ)にねぐら定むる―も/源氏(若菜上)」

箱鳥の

はこどりの 【箱鳥の】 (枕詞)
箱鳥は夜間に山の巣を出て明け方に戻ることから「明く」にかかる。「―明けてくやしき物をこそ思へ/古今六帖 6」

しん [1] 【箴】
(1)戒め。戒めのことば。
(2)箴言(シンゲン)。

箴砭

しんぺん [0] 【鍼砭・箴砭】
(1)療治用の,金属の針と石の針。
(2)(患部に針を刺して治療するように)人の急所をおさえていましめること。いましめ。鍼誡。

箴言

しんげん [0] 【箴言】
(1)いましめとなる短い句。教訓の意味をもった短い言葉。格言。「―集」
(2)〔The Proverbs〕
旧約聖書の中の一書。伝承されていた格言・教訓などの集成。知恵文学に属する。

箴言

しんげん【箴言】
a maxim;→英和
an aphorism.→英和

箴警

しんけい [0] 【箴警】
いましめ。また,そのことば。

はし [1] 【箸】
食べ物を挟み取って食べるのに用いる,一対の棒。木・竹・象牙(ゾウゲ)などで作る。「―を使う」

はし【箸】
(a pair of) chopsticks.〜にも棒にもかからない be incorrigible.

箸の墓

はしのはか 【箸の墓】
⇒箸墓古墳(ハシハカコフン)

箸休め

はしやすめ [3] 【箸休め】
食事の間に,味や気分を変えるためにつまむ,ちょっとしたおかずや珍味など。

箸供養

はしくよう [3] 【箸供養】
折れたりした箸を集めて,供養すること。また,その供養。

箸初め

はしぞめ [0] 【箸初め】
「食(ク)い初め{(1)}」に同じ。

箸台

はしだい [2][0] 【箸台】
箸置き。

箸向かふ

はしむかう 【箸向かふ】 (枕詞)
古代の箸は折り箸で,向き合う意から,「弟(オト)」にかかる。「父母が成しのまにまに―弟の命(ミコト)は/万葉 1804」

箸墓古墳

はしはかこふん 【箸墓古墳】
奈良県桜井市箸中にある前方後円墳。全長275メートル,高さ16メートル。厚く葺(フ)き石におおわれている。四世紀前半から中頃の築造か。倭迹々日百襲姫命(ヤマトトヒモモソヒメノミコト)の墓に比定されている。特殊器台形埴輪片・土師器壺が出土。箸の墓。

箸枕

はしまくら [3] 【箸枕】
箸置き。箸台。

箸洗い

はしあらい [3] 【箸洗い】
〔箸を洗い清める意〕
小さな椀に出される薄味の吸い物。一汁三菜・亭主相伴のあと,八寸の前に出される。一口(ヒトクチ)。湯吸い物。

箸目

はしめ [3] 【箸目】
香炉の灰に火箸でつける筋。香炉の形により種々の様式がある。香道では真・行・草の三種類の形,茶道では富士形が多く使われる。

箸立て

はしたて [3][2] 【箸立て】
(1)箸を立てて食膳に置く容器。
(2)「食い初め{(1)}」に同じ。

箸立て伝説

はしたてでんせつ [5] 【箸立て伝説】
高僧・武将などが弁当に使った箸を地に立てたところ,根がつき大木に生長したという伝説。弘法大師を主人公にするものが多い。

箸箱

はしばこ [0][2][3] 【箸箱】
箸をしまっておく細長い箱。

箸紙

はしがみ [2] 【箸紙】
紙を折りたたんで袋状にし,箸を差すようにしたもの。特に正月用の太箸を包むもの。[季]新年。

箸置き

はしおき [2][3] 【箸置き】
食膳で,箸先を載せておく小さな器具。箸台。箸まくら。

ふし [2] 【節】
(1)竹・葦(アシ)などの幹にあって,ほぼ一定間隔でややふくらんでいる部分。
(2)樹木の枝の生え出るところ。また,枝を切り落とした跡。特に板や柱に製材した際に残る跡。せつ。「―の多い木」「―を生かした床框(トコカマチ)」
(3)骨と骨のつながっている部分。関節。「指の―を鳴らす」
(4)糸・ひもなどの,途中の太くなっているところ。「―糸」
(5)物事の区切りとなるような大切な箇所。ふしめ。「人生の―」
(6)箇所。注目すべき点。「思い当たる―がある」「故意と思われる―がある」
(7)きっかけ。また,折(オリ)。機会。「又,よき―なりとも思ひ給ふるに/源氏(帚木)」
(8)歌の旋律。また,旋律の一まとまり。曲節。「一―歌って聞かせる」「―を忘れる」「変な―をつけてせりふをいう」
(9)(普通「フシ」と書く)浄瑠璃・謡曲で,旋律のある部分。詞(コトバ)に対していう。
(10)〔物〕 定常波で,振幅が 0 になっているところ。
⇔腹
(11)魚の身を縦に四つに割ったもの。また,それを加工した食品。また,特にかつおぶしのこと。
(12)言いがかり。なんくせ。「よくいろ��な―をつけるの/人情本・梅児誉美(初)」
→ぶし(節)

よ 【節】
(1)竹や葦(アシ)の茎の,節(フシ)と節との間。「竹とるに,節(フシ)を隔てて―ごとに金ある竹を見つくる事かさなりぬ/竹取」
(2)転じて,節(フシ)。「大なる竹の―を通して入道の口にあて/平治(上)」

せち 【節】
〔呉音〕
(1)時節。季節。「やよひの日数のうちに夏の―の来たる/経信母集」
(2)季節の変わりめの祝いをする日。節日(セチニチ)。節供(セチク)。「―は五月にしく月はなし/枕草子 39」
(3)「節会(セチエ)」に同じ。「さるべき節会など,五月の―にいそぎ参るあした/源氏(帚木)」
(4)節日の御馳走。特に正月の振る舞い。「ある所の御屏風に正月―する/忠見集」
→お節(セチ)

ふ 【節・編】
垣や薦(コモ)などの編み目・結い目。ふし。「大君のみこの柴垣八―じまり/古事記(下)」

ふし【節】
(1)[関節]a joint;→英和
a knuckle (指・ひざの);→英和
a joint (竹の);[木・板の節]a knot;→英和
a gnarl (木のこぶ).→英和
(2)[歌の]a tune;→英和
a melody.→英和
(3)[個所]a point.→英和
〜だらけの knotty.→英和
〜のない clean <timber> .→英和
〜をつける set <a song> to music.

せつ【節】
(1)[時期]time;→英和
an occasion.→英和
(2)[文の]a paragraph[passage,section,stanza (詩)].→英和
(3)《文》a clause.→英和
この〜は at present;these days.…の〜は when <you are free,you come here> .→英和

せつ [1] 【節】
(1)ある事柄の行われるとき。時期。おり。ころ。「その―はお世話になりました」
(2)自分の信念を守り続けること。みさお。節操。操守。「―を守る」
(3)ほど。ほどあい。節度。「―を越えない」
(4)まとまったものをいくつかに分けた,そのひとまとまり。区切り。助数詞的にも用いられることがある。
 (ア)文章・詩歌・音曲などの一つの段階。「三つの―から成る論文」「―を改めて書き継ぐ」「第三章第二―」
 (イ)スポーツの試合期間の一区切り。「第三―は雨のため未消化」
 (ウ)予算編成上の小区分。「款・項・目・―」
 (エ)取引所における立ち合いの小区分。
(5)季節・時節。「今は恰も水少く草枯れたる―に属したれば/日光山の奥(花袋)」
(6)二十四節気のこと。また,そのうち旧暦で各月の前半にくる節気をさす。
→中気(2)
(7)君命を受けた使者や将軍が授かるしるし。「持―将軍」
(8)生物分類群の階級の一。属と種の中間で,種をまとめる時に用いる。
(9)植物の茎で,葉・枝の着生する部分。ふし。
(10)クローズ(clause)に同じ。
(11)船の速度の単位。ノット(knot)に同じ。

ぶし 【節】
名詞,また,地名・人名などの固有名詞の下に付いて複合語をつくる。
(1)浄瑠璃の流派や民謡の曲名などを表す。「義太夫―」「木曾―」「ひえつき―」
(2)人名の下に付けて,その人独特の特徴のある話し方や節回しなどの意を表す。
(3)魚肉を煮て干した食物の意を表す。「かつお―」「なまり―」
(4)地名の下に付けて,その地に産するかつおぶしの意を表す。「土佐―」

節くれ立った

ふしくれ【節くれ立った】
knotty;→英和
bony.→英和

節する

せっ・する [3][0] 【節する】 (動サ変)[文]サ変 せつ・す
(1)度を超さず,ちょうどよい程度にする。ほどよくする。節制する。「冬は石炭又は蒸気を以て寒温を―・すべし/福翁百話(諭吉)」
(2)減らす。制限する。節約する。「冗費を―・する」

節の間

ふしのま 【節の間】
〔節と節との間の意から〕
ほんのわずかな間。「―も惜しき命を/万葉 4211」

節下

せちげ 【節下】
(1)大嘗会(ダイジヨウエ)の御禊(ゴケイ)の儀式などに立てる旗の下。また,その旗。
(2)「節下の大臣(オトド)」の略。

節下

せっか [1] 【節下】
⇒せちげ(節下)

節下の大臣

せちげのおとど 【節下の大臣】
大嘗会の御禊に,節の旗の下で事を行う大臣。せちげ。

節下ろし

ふしおろし [3] 【節下ろし】
⇒五枚下(オ)ろし

節事

せちごと [2] 【節事】
節日の食事。節供(セチク)。

節事

ふしごと [2] 【節事】
浄瑠璃中で,歌謡に似た細かく節づけされた,旋律を主とする部分。景事(ケイゴト)や道行きなど。

節介

せっかい [1] 【節介】
(1)節操を固く守って世俗に流れないこと。「清先生性静寂を楽み―寡欲/孔雀楼筆記」
(2)よけいな世話をやくこと。
→おせっかい(御節介)

節付け

ふしづけ [0] 【節付け】 (名)スル
歌詞に曲をつけること。また,そのつけ方。作曲。

節会

せちえ [0][2] 【節会】
節日(セチニチ)その他公事のある日に宮中で行われた宴会。この日には天皇が出御し,群臣に酒饌を賜った。平安時代に盛んとなり,元日・白馬(アオウマ)・踏歌(トウカ)・端午・豊(トヨ)の明かりは五節会として重視された。せつえ。せち。

節供

せちく [0][2] 【節供】
節日に供する供御(クゴ)。元日の膳,正月一五日のかゆ,三月三日の草餅,五月五日のちまき,七月七日の索餅(サクベイ),十月初の亥(イ)の日の亥子餅の類。おせち。

節供

せっく [0] 【節句・節供】
年中行事を行う日のうち,特に重要な日。本来は節日(セチニチ)の供物,節供(セチク)を意味したが,後に節日そのものをさすようになった。人日(ジンジツ)(一月七日)・上巳(ジヨウシ)(三月三日)・端午(タンゴ)(五月五日)・七夕(七月七日)・重陽(九月九日)など。

節倹

せっけん [0] 【節倹】 (名)スル
無駄を省いてつつましやかにすること。節約。「―家」「可成(ナルベク)―してそこ迄は漕ぎ付けたい/草枕(漱石)」

節刀

せっとう [0] 【節刀】
古代,出征の将軍または遣唐使の長官に天皇が下賜し,全権を委任するしるしとした刀。

節分

せつぶん【節分】
the parting of the seasons;the eve of the beginning of spring.

節分

せつぶん 【節分】
狂言の一。節分の夜,鬼に口説(クド)かれた女が,鬼をだまして隠れ蓑や打ち出の小槌(コヅチ)などを奪い,そのあげく「鬼は外」と豆をまいて追い出してしまう。

節分

せちぶん 【節分】
「せつぶん(節分)」に同じ。「あるじせぬ所,まいて―などはいとすさまじ/枕草子 25」

節分

せつぶん [0] 【節分】
(1)季節の変わり目。立春・立夏・立秋・立冬の称。せちぶん。
(2)特に立春の前日の称。この日鰯(イワシ)の頭を柊(ヒイラギ)の小枝に刺して戸口にさし,炒り豆をまいて悪疫退散,招福の行事を行う風習がある。冬から春への境として物忌みに籠ったのが本来の行事。[季]冬。
→追儺(ツイナ)

節分天井

せつぶんてんじょう [5] 【節分天井】
節分ごろに株式相場が天井をつけることが多いこと。
→彼岸底彼岸天井

節分草

せつぶんそう [0] 【節分草】
キンポウゲ科の多年草。雑木林などの半日陰地に自生。根葉は三深裂する。早春,高さ10センチメートル内外の花茎の上方に線形の葉を輪生状につけ,白花を一個頂生する。萼片は五個で花弁状。

節制

せっせい【節制】
temperance.→英和
〜する be moderate[temperate] <in> .

節制

せっせい [0] 【節制】 (名)スル
食欲などの欲望を抑えて,度を超さないようにすること。「―した効果」

節劇

ふしげき [2] 【節劇】
浪花節を歌舞伎のチョボのように使って演ずる劇。浪花節劇。

節博士

ふしはかせ [3] 【節博士】
「博士(ハカセ){(5)}」に同じ。

節取り

ふしどり [0] 【節取り】
魚を三枚におろしてから,背側の身と腹側の身とに切り分けること。

節句

せっく [0] 【節句・節供】
年中行事を行う日のうち,特に重要な日。本来は節日(セチニチ)の供物,節供(セチク)を意味したが,後に節日そのものをさすようになった。人日(ジンジツ)(一月七日)・上巳(ジヨウシ)(三月三日)・端午(タンゴ)(五月五日)・七夕(七月七日)・重陽(九月九日)など。

節句

せっく【節句】
a (seasonal) festival.

節句働き

せっくばたらき [4] 【節句働き】
他人がみな仕事を休む節句に,自分だけことさら忙しそうに働くこと。「怠け者の―」

節句始め

せっくはじめ [4] 【節句始め】
「初節句(ハツゼツク)」に同じ。

節句銭

せっくせん 【節句銭】
江戸時代,五節句などに借家人から家主に届ける金品。

節回し

ふしまわし [3] 【節回し】
歌・謡・語り物などの,節の上がり下がりや抑揚のこと。旋律。

節回し

ふしまわし【節回し】
a melody;→英和
a tune.→英和

節士

せっし [1] 【節士】
節義を守る人。節操のある人。節夫。

節奏

せっそう [0] 【節奏】
(1)音楽の,節。
(2)リズム{(4)}に同じ。

節婦

せっぷ [1] 【節婦】
貞節な女性。操の固い女性。

節婦田

せっぷでん [3] 【節婦田】
平安時代,節婦を賞して与えられた不輸租田。

節季

せっき [1] 【節季】
(1)季節の終わり。時節の終わり。時節。
(2)年の暮れ。年末。歳末。一二月。[季]冬。
(3)勘定の締めくくりをする時期。普通,盆と暮れの二回。「―に帳かたげた男の顔を見ぬを嬉しや/浮世草子・永代蔵 2」

節季仕舞

せっきじまい [4] 【節季仕舞(い)】
節季に種々の支払いを済ませて決まりをつけること。

節季仕舞い

せっきじまい [4] 【節季仕舞(い)】
節季に種々の支払いを済ませて決まりをつけること。

節季候

せっきぞろ 【節季候】
⇒せきぞろ(節季候)

節季候

せきぞろ [0] 【節季候】
〔「節季に候」の意〕
近世の遊芸門付(カドヅケ)の一。歳末に二,三人組で「せきぞろ,せきぞろ」とはやして家々を回り,遊芸をして米・銭を請うた。せっきぞろ。
節季候[図]

節小袖

せちこそで [3] 【節小袖】
正月の節振る舞いの席上で着る小袖。節衣(セチゴロモ)。

節序

せつじょ [1] 【節序】
季節の変わりゆく次第。

節度

せつど【節度】
<use> moderation (ほど).→英和
〜のある moderate.→英和

節度

せつど [1] 【節度】
(1)言行などが度を超さず,適度であること。ちょうどよい程度。ほど。「―をわきまえる」「―ある振る舞い」
(2)天子・天皇が大将に出征を命じたとき,しるしとして授けた刀・旗・鈴などの類。「中議の節会行はれて―を下さる/太平記 14」
(3)命令。さしず。指揮。「忠文朝臣が副将として彼が―をうく/正統記(後醍醐)」
〔(2)が原義〕

節度使

せつどし [3] 【節度使】
(1)中国,唐・五代の軍職。府兵制の崩壊後,辺境に置かれた傭兵軍団の総司令官。安史の乱後,国内各地にも置かれ,軍政のほか民政・財政の両権をも掌握するようになり,強大な地方勢力となった。宋初に廃止。藩鎮。
(2)奈良時代,新羅に備え軍団を強化するために設けられた令外官の一。732年.761年の二度置かれた。

節忌

せちみ 【節忌】
〔「せちいみ」の略〕
斎日に肉食を控え精進潔斎すること。また,そうすべき日。「舟君―す/土左」

節慾

せつよく [0] 【節欲・節慾】 (名)スル
欲望を控えること。禁欲。

節所

せっしょ 【切所・殺所・節所】
峠などの難所。また,要害の場所。「東山道は―なれば/義経記 7」

節所

ふしどころ [3] 【節所】
浄瑠璃などで,節を聞かせる部分。

節折

よおり 【節折】
宮中で毎年6月・一二月の末日に行う儀式。竹を節の所で折って,天皇・皇后・皇太子の身長を測り,これによって祓(ハラエ)を行うもの。

節振る舞い

せちぶるまい [3] 【節振(る)舞い】
節日に人をご馳走でもてなすこと。特に,正月節日に,新年を無事に迎えたことを祝って親類縁者を招いて宴会を行うこと。

節振舞い

せちぶるまい [3] 【節振(る)舞い】
節日に人をご馳走でもてなすこと。特に,正月節日に,新年を無事に迎えたことを祝って親類縁者を招いて宴会を行うこと。

節操

せっそう【節操】
constancy;→英和
integrity;→英和
chastity (貞操).→英和
〜のある(ない) (in)constant;→英和
(un)chaste.→英和
〜を売る sell one's honor.

節操

せっそう [0][3] 【節操】
自分の信念をかたく守って変えないこと。みさお。「―のない男」

節文

せつぶん 【節文】 (名)スル
ほどよくすること。ほどよく飾ること。「礼とはこの二つの者を―する/童子問」

節旁

ふしづくり [3] 【節旁】
漢字の旁(ツクリ)の一。「却」「即」「危」などの「卩」「�」の部分。人がひざまずいて行う動作を表す文字を作る。

節日

せつじつ [0] 【節日】
⇒せちにち(節日)

節日

せちにち [0] 【節日】
季節の変わり目などに祝いを行う日。また,節会(セチエ)の行事のある日。せつじつ。

節木

せちぎ [0] 【節木】
「年木(トシギ)」に同じ。

節木

ふしき [0] 【節木】
(1)節の多い木。
(2)「伏し木{(2)}」に同じ。

節榑

ふしくれ [0] 【節榑】
節の多い材木。

節榑立つ

ふしくれだ・つ [5] 【節榑立つ】 (動タ五[四])
(1)木などが,節が多くて,でこぼこしている。「―・った根」
(2)手や指などが骨ばってごつごつする。「たくましい―・った指」

節欲

せつよく [0] 【節欲・節慾】 (名)スル
欲望を控えること。禁欲。

節欲説

せつよくせつ [4] 【節欲説】
シーニアー(N. W. Senior 1790-1864)が「経済学概要」(1836年刊)で唱えた利子あるいは利潤に関する説。現在の消費の欲求を抑えて,貯蓄したことに対する報酬として利子を考える。制欲説。

節気

せっき [0][1] 【節気】
⇒二十四節気(ニジユウシセツキ)

節水

せっすい [0] 【節水】 (名)スル
水の無駄な使用を減らすこと。「水不足で―する」

節水する

せっすい【節水する】
save water.

節減

せつげん【節減】
curtailment;→英和
reduction;→英和
economy (節約).→英和
〜する reduce;→英和
curtail;→英和
cut.→英和

節減

せつげん [0] 【節減】 (名)スル
きりつめて費用や物の使用量をへらすこと。「経費を―する」

節点

せってん [1] 【節点】
(1)〔建〕 二つ以上の部材が接合されている点。
(2)一つの光学系で入射光線と射出光線とが平行になるときの,それぞれの光線またはその延長と光軸との交点。物体側の節点に入射した光線は,像側の節点から同じ角度で射出するように見える。物体側と像側が同じ媒質であるときは,節点は主点に一致する。

節烈

せつれつ [0] 【節烈】 (名・形動)[文]ナリ
節義を堅く守る・こと(さま)。

節無味泥

ふしなしみどろ [5] 【節無味泥】
黄緑色藻類フシナシミドロ目の藻類。水田や淡水の溝(ミゾ)など比較的富栄養の土壌面に見られる。藻体は多少分岐する糸状体で,隔壁のない多核細胞体。無性的に遊走子嚢,有性的に生卵器・造精器を生ず。

節煙

せつえん [0] 【節煙】 (名)スル
タバコを吸う量を減らすこと。「健康のために―する」

節煙する

せつえん【節煙する】
be temperate in smoking.

節物

せつぶつ [0] 【節物】
四季折々のもの。その時節のもの。「卯花…郭公(ホトトギス)と云ふは,皆夏の―である/伊沢蘭軒(鴎外)」

節理

せつり [1] 【節理】
(1)比較的規則正しい岩石の割れ目。火成岩が冷却して固結する際や,岩石の変形や風化によって生じたもので,板状・柱状・方状・玉葱(タマネギ)状などの形状がある。
(2)物事のすじみち。道理。

節用

せつよう [0] 【節用】
■一■ (名)スル
費用や労力を節約すること。
■二■ (名)
「節用集」の略。

節用文字

せつようもんじ 【節用文字】
辞書。鎌倉時代の書写。色葉字類抄の一異本とみられる。著者未詳。

節用集

せつようしゅう 【節用集】
〔「せっちょうしゅう」とも〕
室町時代,1474年頃成立したイロハ引きの辞書。また,これを改編増補あるいは縮約して明治年間まで用いられた国語辞書の総称。日常語彙や古典語を,頭音によってイロハ順に並べ,それを天地・時節などに分ける。内容が簡易で引きやすく,各種の本が行われた。古態を保つ慶長以前のものは古本節用集と呼ぶ。江戸時代には種々改編増補され,内容・体裁をやや異にしたものが現れた。

節略

せつりゃく [0] 【節略】
適度に省き減らすこと。省略。

節目

せつもく [0] 【節目】
(1)草木の節(フシ)と木目(モクメ)。ふしめ。
(2)小分けにした一つ一つの箇条。細目。

節目

ふしめ [3] 【節目】
(1)木材や竹の,節となっているところ。「―のない良材」
(2)物事の区切り目。「人生の―」

節税

せつぜい [0] 【節税】 (名)スル
非課税制度を活用するなど適法の範囲内で納税負担を軽減すること。
→脱税

節穴

ふしあな [0] 【節穴】
(1)板などの節が抜けてできた穴。
(2)(穴があいているだけで)役に立たない目。見ていながら気づかなかったり,本質を理解できなかったりすることをののしっていう語。「おまえの目は―か」

節穴

ふしあな【節穴】
a knothole.→英和

節符

せっぷ [0] 【節符】
わりふ。てがた。符節。

節節

ふしぶし [2] 【節節】
(1)身体の,あちこちの関節。「―が痛む」
(2)いくつかの点。いろいろの箇所。「思い当たる―がある」
(3)おりおり。その時どき。「何事にも故ある事の―にはまづ参う上らせ給ひ/源氏(桐壺)」

節節

せつせつ [0] 【節節・折折・切切】
たびたび。しばしば。また,時々。「恁(コ)うして―おいでなさる/婦系図(鏡花)」「―ノ御音信ヲクダサルル/日葡」
〔多く副詞的に用いる〕

節糸

ふしいと [0] 【節糸】
(1)節を作った糸。
(2)「玉糸」に同じ。

節糸織

ふしいとおり [0] 【節糸織(り)】
節糸を用いた絹織物。無地や縞物などがある。節織り。

節糸織り

ふしいとおり [0] 【節糸織(り)】
節糸を用いた絹織物。無地や縞物などがある。節織り。

節約

せつやく【節約】
economy;→英和
saving.→英和
〜する economize <in power> ;→英和
save;→英和
cut down <expenses> .

節約

せつやく [0] 【節約】 (名)スル
無駄をはぶいて,切り詰めること。
⇔浪費
「経費を―する」「時間の―」

節線

せっせん [1] 【節線】
膜の振動で,振動の変位がつねに 0 であるような場所を連ねた線。

節織

ふしおり [0] 【節織(り)】
⇒節糸織(フシイトオ)り

節織り

ふしおり [0] 【節織(り)】
⇒節糸織(フシイトオ)り

節義

せつぎ [1] 【節義】
操を守り,人としての道を行うこと。

節談説教

ふしだんせっきょう [5] 【節談説教】
浄土真宗で発展した芸能的な説教。教義などを平易に表現した詞を,節回しを付けて語った。昭和初期まで広く行われた。

節足動物

せっそく【節足動物】
an arthropod.→英和

節足動物

せっそくどうぶつ [5] 【節足動物】
動物分類上の門の一。八〇万以上の種を含む最大の門。体は左右相称で,明瞭な体節制を示し,原則として各節に関節のある付属肢をもつ。体表は外骨格と呼ばれる硬いクチクラ層におおわれ,このため成長に伴って脱皮を行う。甲殻・昆虫・唇脚・結合・少脚・倍脚・蜘蛛・剣尾・皆脚などの綱を含む。

節酒

せっしゅ [0] 【節酒】 (名)スル
酒を飲む量を減らすこと。「禁酒はしないが―する」

節酒

せっしゅ【節酒】
temperance (in drinking).→英和
〜する be moderate in drinking;drink temperately.

節録

せつろく [0] 【節録】
適度に取捨選択しながら,必要な点を書きしるすこと。抄録。

節間

せつかん [0] 【節間】
植物の茎の節と節の間の部分。

節電

せつでん [0] 【節電】 (名)スル
電力の使用量を減らすこと。

節電する

せつでん【節電する】
save electricity;economize (in) power.節電週間 a power-saving week.

節面

せつめん [2][0] 【節面】
震源を中心とする仮想的な小球面上で,初動分布の押しと引きの領域を分ける面。震源を含む直交する二平面となる。このうちの一つが断層面に対応する。
→初動分布

節食

せっしょく [0] 【節食】 (名)スル
健康・美容などのために,食事の量をほどほどにすること。「肥満ぎみなので―する」

節食する

せっしょく【節食する】
eat temperately;be temperate in eating.〜している be on a diet.→英和

節高

ふしだか [0] 【節高】
イノコズチの別名。

節黒

ふしぐろ [0] 【節黒】
(1)矢柄(ヤガラ)の節の下を,黒く漆で塗ること。また,その矢。「―なる大胡録(オオヤナグイ)を負ひて/今昔 19」
(2)ナデシコ科の越年草。山地や原野に生える。葉は対生。茎に暗紫色の節がある。七〜九月,葉腋に白色の小花をやや輪生状につけ,萼は鐘形。薩摩人参。

節黒仙翁

ふしぐろせんのう [5] 【節黒仙翁】
ナデシコ科の多年草。雑木林のふちなどに生える。高さ約60センチメートル。節は濃褐色。葉は披針形。七〜一〇月,枝頂にナデシコに似た朱赤色の五弁花を数個つける。花弁の縁は切れこみがない。

たかむら 【竹叢・篁】
竹の林。竹やぶ。[和名抄]

たかむら 【篁】
⇒小野(オノノ)篁

篁物語

たかむらものがたり 【篁物語】
物語。作者・成立年ともに未詳。平安後期に成立か。前半は小野篁と異母妹との悲恋物語,後半は右大臣の三の君との結婚至福譚。小野篁集。篁日記。

はん [1] 【範】
手本。模範。「―を示す」

範をたれる

はん【範をたれる】
set[give]an example <to> .→英和
…に〜をとる model after….

範例

はんれい [0] 【範例】
模範となる例。手本。

範列関係

はんれつかんけい [5] 【範列関係】
〔paradigmatic relation〕
意味的・形態的・文法的に同一レベルにあるものの相互間に存する潜在的な関係をいう語。人称代名詞の一覧表,動詞の屈折を示した活用表などはこれを表示したもの。
→統語的関係
→パラダイム

範唱

はんしょう [0] 【範唱】
模範として歌うこと。

範囲

はんい【範囲】
a limit;→英和
limits (境界);a sphere;→英和
a scope.→英和
〜の広い(狭い) extensive (limited).→英和
私の知る〜では as far as I know.…の〜外(内)に beyond (within) the limits of….〜を限る set limits <to> .‖活動範囲 one's sphere of activity.

範囲

はんい [1] 【範囲】
〔溶かした金属を鋳型に流し込んで形を整えること,の意〕
(1)特定の領域・限度の中。「勢力―」「被害は広い―にわたる」「知っている―で答える」
(2)きまり。規則。

範囲の経済性

はんいのけいざいせい [1][0] 【範囲の経済性】
〔economies of scope〕
同一企業が生産品目の範囲を広げ複数品目を生産するほうが,各品目を別々の企業が生産するよりも効率がよいこと。
→規模の経済性

範士

はんし [1] 【範士】
剣道・弓道・なぎなたなどの武道団体が与える称号の三階級の中で,最高位のもの。一定の審査を経た五段以上の者に授与される。
→教士
→錬士

範式

はんしき [0] 【範式】
手本。規範。

範疇

はんちゅう【範疇】
a category.→英和
…の〜に入る belong to[fall under,come into]the category of….

範疇

はんちゅう [0] 【範疇】
〔「書経(洪範)」の「洪範九疇」の語による井上哲次郎の訳語〕
(1)同じ性質のものが属する部類。部門。領域。カテゴリー。「同一の―に属する要素」「美的―」
(2)〔哲〕
〔(ドイツ) Kategorie〕
実在や思惟の根本形式。概念のうちで最も一般的・基本的な概念。
 (ア)アリストテレスで,事物を述語へと一般化する究極のもの。最高類概念。実体・量・質・関係・場所・時間・位置・状態・能動・所動の一〇項目。
 (イ)カントで,経験的認識を得るための悟性の働きの形式。量(単一性・数多性・全体性),質(実在性・否定性・制限性),関係(実体・原因性・相互性),様相(可能性・現存性・必然性)の四項一二目。悟性概念。

範読

はんどく [0] 【範読】 (名)スル
(教師が児童・生徒などのために)模範として音読すること。

いざる 【�・篅】
竹を編んで作った器。ざる。[新撰字鏡]

てん [1] 【篆】
漢字の書体の一。篆書。

篆刻

てんこく [0] 【篆刻】 (名)スル
木・石などの印材に文字を彫ること。特に,書画などに用いる印章を作ること。多く篆書体を用いることからいう。印刻。

篆刻家

てんこくか [0] 【篆刻家】
篆刻を職業としている人。篆刻師。

篆字

てんじ [0] 【篆字】
篆書体の文字。篆文。

篆文

てんぶん [0] 【篆文】
篆書体の文字。篆字。篆書。

篆書

てんしょ [0] 【篆書】
漢字の古書体の一。大篆・小篆があり,隷書・楷書のもとになった。現在は,印章などに使われる。篆文(テンブン)。

篆書

てんしょ【篆書】
a seal character.

篆隷

てんれい [1] 【篆隷】
篆書と隷書。

篆隷万象名義

てんれいばんしょうめいぎ テンレイバンシヤウメイギ 【篆隷万象名義】
平安初期の字書。空海著。六帖三〇巻。九世紀前半の成立。中国の字書「玉篇」を抜粋したもの。約一万六千字を部首によって五四二部に分け,音注・意義を漢字で付す。見出しに篆書と隷書を掲げる。現存最古の漢字字書。五・六帖は空海とは別人の手によると考えられている。

篆額

てんがく [0] 【篆額】
石碑などの上部に篆字で彫った題字。

へん 【編・篇】
■一■ [1] (名)
(1)書物や文章などを内容からいくつかに分けたときに設けられる区分。章・節などより大きい区分。「三―に分かれた小説」
(2)原稿を集め整理して一冊の書物を作ること。また,その編集。編纂。「その道の大家による―」
(3)首尾の整った詩歌・文章。
■二■ (接尾)
〔促音・撥音のあとに付くとき「ぺん」となる〕
助数詞。
(1)詩歌・文章,また書物などを数えるのに用いる。「一―の詩」
(2)書物を内容からいくつかに部分けしたとき,その部分の数,あるいは順序を示すのに用いる。「浮世風呂全四―」「第三―」

篇什

へんじゅう [0] 【篇什】
〔「詩経」の雅と頌(シヨウ)が十編を一什としていることから〕
詩を集めたもの。詩編。また,詩。

篇尾

へんび [1] 【編尾・篇尾】
一編の終わり。編末。

篇帙

へんちつ [0] 【篇帙】
(1)書物を保護するための覆い。ちつ。
(2)転じて,書物。冊子。

篇次

へんじ [1] 【編次・篇次】 (名)スル
順序を追って編集すること。また,編集された書物の内容の順序。

篇目

へんもく [0] 【編目・篇目】
(1)書物などの,編・章の題目。
(2)箇条書きにされたものの各条。また,箇条書きの文書。「今日起請文の―を定めらる/東鑑(文暦二)」
(3)決まり。また,前例。「かかる―もない事をしたぞ/史記抄 4」

篇章

へんしょう [0] 【篇章・編章】
(1)詩文の篇と章。
(2)転じて,文章。書籍。

篇首

へんしゅ [1] 【篇首・編首】
文章・詩歌などの最初の部分。

ちく [1][0] 【築】
(1)年数を表す語を下に伴って「建築してから」の意を表す。「―五年のマンション」
(2)年月などを表す語の下について「建築した」の意を表す。「昭和初年―の日本家屋」

築き上げる

きずきあ・げる キヅキ― [5] 【築き上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 きづきあ・ぐ
(1)土・石などを積み重ねて構造物などをつくる。「石垣を―・げる」
(2)努力の結果,地位・名誉・財産などを得る。「苦労して―・げた財産」

築き上げる

つきあ・げる [4] 【築き上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 つきあ・ぐ
土や石などを高く積み上げる。きずきあげる。「砦守る城―・げて/海潮音(敏)」

築き立てる

つきた・てる [4] 【築き立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つきた・つ
築いてたてる。造る。「庭に―・てたるへつついの前に/滑稽本・膝栗毛 2」

築く

きずく【築く】
build;→英和
construct.→英和
築き上げる build up <one's reputation> .

築く

きず・く キヅク [2] 【築く】 (動カ五[四])
〔「城(キ)築(ツ)く」の意。古くは「きつく」とも〕
(1)土や石をつき固めてつくる。「堤防を―・く」「松のひまびま墓を―・く/松島賦」
(2)城や砦(トリデ)をつくる。「城を―・く」
(3)基礎を固めて,しっかりしたものにする。努力してつくりあげる。「伝統を―・く」「財産を―・く」
[可能] きずける

築く

つ・く 【築く】 (動カ四)
〔「突く」と同源〕
土や石をつきかためて積み上げる。築造する。きずく。「御諸(ミモロ)に―・くや玉垣/古事記(下)」

築地

つきじ ツキヂ 【築地】
東京都中央区,隅田川河口西岸の地域。1657年の明暦の大火後の埋め立て地。明治初年,外国人居留地が置かれた。東京中央卸売市場がある。

築地

つきじ [0] 【築地】
海や沼などを埋めて築いた土地。

築地

ついじ [0] 【築地・築墻】
〔「築泥(ツキヒジ)」の転〕
(1)土をつき固めて造り,瓦などで屋根を葺いた塀。つきがき。築地塀。
(2)〔屋敷の周囲に築地をめぐらしたことから〕
堂上方(ドウジヨウカタ)の邸。また,堂上方。公卿(クギヨウ)。
築地(1)[図]

築地ホテル館

つきじホテルかん ツキヂ―クワン 【築地―館】
東京築地の外国人居留地に建てられた日本最初の洋風ホテル建築。1868年(慶応4)建設。木造二階建てで,ベランダをめぐらせ中央には塔が立ち,欧米のホテルに匹敵する大規模なものであった。正称,江戸ホテル。

築地塀

ついじべい [3] 【築地塀】
「築地(ツイジ){(1)}」に同じ。

築地小劇場

つきじしょうげきじょう ツキヂセウゲキヂヤウ 【築地小劇場】
小山内薫・土方与志を中心に1924年(大正13)結成された新劇団の名。また,同劇団が東京築地に設立した,日本最初の新劇専門の劇場。開場以来数々の名作戯曲を上演,日本の新劇運動に大きな影響を与えた。劇団は30年(昭和5)解散,劇場は45年戦災により焼失。

築地本願寺

つきじほんがんじ ツキヂ―グワンジ 【築地本願寺】
東京築地にある浄土真宗本願寺派の別院の通称。本願寺第一二世准如が元和年間(1615-1624)に浅草に開創。明暦の大火後現在地に移転。関東大震災で罹災後,伊藤忠太の設計により古代インド式伽藍で再建。

築垣

つきがき [0] 【築垣・築墻】
「築地(ツイジ)」に同じ。

築垣

ついがき [0] 【築垣・築牆】
〔「ついかき」とも。「築き垣」の転〕
「築地(ツイジ)」に同じ。「御所の西の―の上に/平家 8」

築城

ちくじょう [0] 【築城】 (名)スル
城をきずくこと。陣地を作ること。「安土に―する」

築城する

ちくじょう【築城する】
build a castle.→英和
築城(学) fortification.→英和

築堤

ちくてい [0] 【築堤】 (名)スル
堤をきずくこと。また,その堤。「―工事」

築墻

ついじ [0] 【築地・築墻】
〔「築泥(ツキヒジ)」の転〕
(1)土をつき固めて造り,瓦などで屋根を葺いた塀。つきがき。築地塀。
(2)〔屋敷の周囲に築地をめぐらしたことから〕
堂上方(ドウジヨウカタ)の邸。また,堂上方。公卿(クギヨウ)。
築地(1)[図]

築墻

つきがき [0] 【築垣・築墻】
「築地(ツイジ)」に同じ。

築山

つきやま【築山】
an artificial hill;a rock garden.

築山

つきやま [0] 【築山】
庭園などに山をかたどり,土砂または岩石で小高くきずいたところ。

築山殿

つきやまどの 【築山殿】
(1542-1579) 徳川家康の正室。今川氏の一族関口義広(一説に親永)の娘。家康の長男信康を生むが,のち武田勝頼への内通を疑われて殺された。半月後,信康も自刃。駿河御前。

築庭

ちくてい [0] 【築庭】 (名)スル
庭園をつくること。造園。

築泥

ついひじ 【築泥】
「築地(ツイジ)」に同じ。「童(ワラワ)べの踏みあけたる―のくづれより通ひけり/伊勢 5」

築港

ちっこう チクカウ [0] 【築港】 (名)スル
船舶を停泊させ,貨客の輸送の便のために港を築くこと。また,その港。ちくこう。

築港

ちくこう [0] 【築港】
⇒ちっこう(築港)

築牆

ついがき [0] 【築垣・築牆】
〔「ついかき」とも。「築き垣」の転〕
「築地(ツイジ)」に同じ。「御所の西の―の上に/平家 8」

築石

つきいし [0] 【築石】
石垣を築くのに用いる石。

築磯

つきいそ [0] 【築磯】
魚を集めるために,岩石・廃船・コンクリート-ブロックなどを沈めた人工の魚礁。人工魚礁。

築造

ちくぞう [0] 【築造】 (名)スル
城・堤防などをきずきつくること。「ダムを―する」

築館

つきだて 【築館】
宮城県北部,栗原(クリハラ)郡の町。奥州街道の旧宿場町。奈良期に伊治城が置かれた。

ひび [1] 【篊】
ノリ・カキなどの養殖で,胞子や幼生を付着させるため,遠浅の海中に立てておく枝付きの竹や粗朶(ソダ)。もともとは,篊を海中に並べ立て,一方に口を開け,満潮時に入った魚を干潮時に捕る仕掛け。

しび [1] 【篊】
〔「ひび」の転〕
海苔(ノリ)などを養殖するために海中に立てる竹や枝。

篋底

きょうてい [0] キヤウ― 【筐底】 ・ ケフ― 【篋底】
箱の底。箱の中。

わく [2] 【籰・篗】
〔「枠(ワク)」と同源〕
紡いだ糸を巻き取る道具。二本または,四本の木を対にして横木で支え,中央に軸を設けて回転するようにしたもの。おだまき。

かがり [0] 【篝】
(1)照明のために燃す火。かがり火。
(2)「篝籠(カガリカゴ)」に同じ。
(3)「篝屋(カガリヤ)」に同じ。

篝屋

かがりや 【篝屋】
鎌倉時代,御家人役として京中警護に当たった在京武士の詰め所。

篝屋守護人

かがりやしゅごにん 【篝屋守護人】
篝屋に詰め,警護に当たった武士。

篝火

かがりび [3] 【篝火】
(1)「かがり{(1)}」に同じ。
(2)(江戸時代,吉原遊郭で)やりて婆の異名。
(3)源氏物語の巻名。第二七帖。

篝火

かがりび【篝火】
a bonfire;→英和
a campfire.→英和

篝火草

かがりびそう [0] 【篝火草】
シクラメンの別名。

篝灯籠

かがりどうろう [4] 【篝灯籠】
庭のなかほどに立てた灯籠。

篝筏

かがりいかだ [4] 【篝筏】
水面を照らすため,かがり火をたいて水に浮かべる1メートル四方ほどの板。

篝籠

かがりかご [3] 【篝籠】
かがり火をたくのに使う鉄製のかご。かがり。
篝籠[図]

篝船

かがりぶね [4] 【篝船】
かがり火をたいて漁をする船。

すず 【篶・篠】
(1)「すずたけ(篠竹)」の異名。「今夜誰―吹く風を身にしめて/新古今(秋上)」
(2){(1)}のたけのこ。すずのこ。「此の―は鞍馬の福にてさぶらふぞ/著聞 18」

ささ [0] 【笹・篠・小竹】
(1)イネ科タケ亜科の植物のうち小形のものの総称。タケに比べ丈が低く,稈(カン)は細くて生長後も竹の子の皮が残る。全国の山地に群生し,また観賞用に庭や公園に栽植。葉は粽(チマキ)や和菓子を包むのに用い,茎はパルプや細工物にする。果実は食用。メダケ・ヤダケ・アズマザサ・クマザサ・ミヤコザサ・チマキザサなど種類が多い。
(2)家紋の一。笹の葉や枝をかたどったもの。雀・雪などを添える紋もある。

しの [1][2] 【篠】
(1)「篠竹(シノダケ)」に同じ。
(2)紡績の中間工程で,繊維の長さをそろえて平行に並べたひも状の繊維の束。これに撚(ヨ)りを加えて糸にする。スライバー。
(3)「篠金物(シノガナモノ)」の略。
(4)「篠笛(シノブエ)」の略。

篠の子

すずのこ [3] 【篠の子】
篠竹(スズタケ)の筍(タケノコ)。細長く,食用にする。すず。笹(ササ)の子。[季]夏。

篠ノ井線

しののいせん シノノヰ― 【篠ノ井線】
JR 東日本の鉄道線。長野県塩尻と篠ノ井間,66.7キロメートル。松本盆地と長野盆地を結ぶ。

篠入り

しのいり [0] 【篠入り】
「篠入りの合方(アイカタ)」の略。

篠入りの合方

しのいりのあいかた 【篠入りの合方】
下座音楽の一。三味線に篠笛を加え,世話狂言の切腹・述懐の場面に用いて,哀しみを表すもの。

篠原

しのはら [2] 【篠原】
篠がおい茂っている原。

篠原

しのはら 【篠原】
姓氏の一。

篠原助市

しのはらすけいち 【篠原助市】
(1876-1957) 教育学者。愛媛県生まれ。京大卒。教育学研究のかたわら文部省で内外の学制を調査,国民学校の教育内容策定に参画した。

篠原国幹

しのはらくにもと 【篠原国幹】
(1836-1877) 軍人。陸軍少将。薩摩藩士。戊辰戦争では各地を転戦。1873年(明治6)西郷隆盛と下野。西南戦争で戦死。

篠垂

しのだれ [0] 【篠垂・鎬垂】
兜(カブト)の八幡座から,鉢の前・前後・前後左右などへ一本ないし五本垂らした金具。古くは鉄製幅広の補強材であったが,のちには装飾となり金銅・銀銅で作った。しなだり。しなだれ。
→兜

篠塚流

しのづかりゅう 【篠塚流】
上方舞(カミガタマイ)の流派。京都の歌舞伎舞踊の振り付け師,初代篠塚文三郎が創始。

篠山

ささやま 【篠山】
兵庫県東部,多紀郡にある町。篠山盆地の農・商業の中心。旧城下町。

篠島

しのじま 【篠島】
愛知県南部,知多半島と渥美半島の間にある島。三河湾南西部にあり,東国と伊勢・志摩を結ぶ交通の要地。

篠島焼

ささじまやき [0] 【篠島焼・笹島焼】
現在の名古屋市中村区笹島町の地に,牧朴斎が開いた窯。文化年間(1804-1818)から1923年(大正12)頃まで軟陶質の製品を焼いた。

篠崎

しのざき 【篠崎】
姓氏の一。

篠崎小竹

しのざきしょうちく 【篠崎小竹】
(1781-1851) 江戸後期の儒学者。大坂の人。古賀精里に学ぶ。仕官を好まず広く京坂の文人と交わり,特に詩文にすぐれていた。著「小竹斎文稿」「小竹斎詩鈔」など。

篠懸

すずかけ [0] 【篠懸・鈴懸】
(1)スズカケノキに同じ。
(2)「篠懸衣(ゴロモ)」の略。

篠懸の木

すずかけのき [6] 【篠懸の木】
スズカケノキ科の落葉高木。小アジア原産。街路樹や庭園樹にする。高さ10〜30メートル。樹皮は大きく剥(ハ)がれ幹に斑ができる。葉は大形の広卵状円形で掌状に五〜七裂。春,葉腋に淡黄緑色の頭状花を三,四個ずつつけ,秋,球状に密集した痩果を下垂する。材は器具用。属名のプラタナスで呼ばれることが多い。
篠懸の木[図]

篠懸草

すずかけそう [0] 【篠懸草】
ゴマノハグサ科の多年草。江戸時代に園芸植物として知られ,現在は岐阜県の一部に自生状態のものが見られる。全体に軟毛があり,茎は細く,長卵形の葉を互生。秋,葉腋(ヨウエキ)に球形で濃紫青色の短い花穂をつける。

篠懸衣

すずかけごろも [5] 【篠懸衣】
修験者(シユゲンジヤ)が衣服の上に着る麻の衣。すずかけ。
篠懸衣[図]

篠栗

ささぐり 【篠栗】
福岡県北西部,糟屋(カスヤ)郡の町。かつて宿場町,炭鉱町として栄えた。

篠栗線

ささぐりせん 【篠栗線】
JR 九州の鉄道線。福岡県桂川・篠栗・吉塚間,25.1キロメートル。筑豊地方と福岡市を連絡する。

篠突く

しのつ・く [3] 【篠突く】 (動カ五[四])
篠竹を束ねて突きおろすように,細いものが集中して飛んでくる。多く雨の激しく降るさまにいう。しのをつく。「―・く雨」

篠突く雨

しの【篠突く雨】
a pelting[pouring]rain;a downpour.→英和

篠竹

すずたけ [2] 【篠竹】
山地に群生するササの一種。稈(カン)は高さ2メートル内外となり,各節から一個ずつ枝が出る。葉は披針形で,枝端に数個つく。まれに円錐花序が出て紫色の小穂をつづる。スズダケ。スズ。ミスズ。

篠竹

ささたけ [0] 【笹竹・篠竹】
小さい竹類の総称。

篠竹

しのだけ [2] 【篠竹】
稈(カン)が細く群生するタケササ類の通称。メダケ・アズマネザサなど。篠の小笹。篠笹。しの。

篠竹の

ささたけの 【篠竹の】 (枕詞)
(1)竹の節を「よ」ということから,「代」「世」にかかる。「―わがよの程の思ひ出にしのばれぬべき一節もがな/続古今(雑下)」
(2)宮中を「竹園」ということから,「大内山」「大宮人」にかかる。「百千鳥けさこそ来鳴け―大宮人にはつ音またれて/続古今(春上)」

篠笛

しのぶえ [0][3] 【篠笛】
女竹(メダケ)を生地(キジ)のまま使った横笛。乾燥して割れるのを防ぐため,両端を樺(カバ)の皮で巻き黒漆で塗り固めてある。普通,七つの孔(アナ)がある。歌舞伎の囃子(ハヤシ)や民俗芸能に用いる。竹笛。しの。

篠笹

しのざさ [2] 【篠笹】
「篠竹(シノダケ)」に同じ。

篠簾

しのすだれ [3] 【篠簾】
篠竹で編んだ簾。

篠籠手

しのごて [2][0] 【篠籠手】
鎧(ヨロイ)の籠手の一。篠金物(シノガナモノ)を筒状の布地に綴じつけたもの。

篠臑当

しのすねあて [3] 【篠臑当】
鎧(ヨロイ)の臑当の一。篠金物(シノガナモノ)を布地に綴じつけたもの。

篠薄

しのすすき [3] 【篠薄】
(1)薄の株のように群れ生えている篠竹。また,篠や薄。篠の小薄。「妹らがり我が行く道の―我し通はばなびけ篠原/万葉 1121」
(2)穂の出ていない薄。「ほに出でぬ物思ふらし―まねくたもとの露しげくして/源氏(宿木)」

篠金物

しのがなもの [3] 【篠金物】
鎧(ヨロイ)の籠手(コテ)や臑当(スネアテ)などに用いる,篠竹のように細長い鉄板または革板。

篠青

ささのあお 【篠青】
襲(カサネ)の色目の名。表は白か青,裏は青。四季通用。柳襲(ヤナギガサネ)。

篤い

あつ・い [0] 【厚い・篤い】 (形)[文]ク あつ・し
(1)物の一方の面から他方の面までの距離が大きい。厚みがある。《厚》
⇔薄い
「―・い本」「―・い壁」「面(ツラ)の皮が―・い」
(2)真心がこもっている。心が深い。《篤・厚》「―・い友情」「信仰が―・い」「―・く御礼を申し上げます」「情に―・い」
(3)恩恵などを受ける程度がはなはだしい。《篤・厚》「―・い恩顧」
(4) [0][2]
病気が重い。重病である。《篤》「病が―・い」
(5)裕福である。「至つて―・き御身の上の御方はいかが侍らん/仮名草子・東海道名所記」
(6)あつかましい。図々しい。「扨も兄貴―・い和郎(ワロ),こちやならぬ/浄瑠璃・会稽山」
[派生] ――さ(名)――み(名)

篤し

あつ・し 【厚し・篤し】 (形ク)
⇒あつい

篤し

あつ・し 【篤し】 (形シク)
〔「あづし」とも〕
病気が重い。病気のために弱っている。「いたうわづらひ給ひし御心地の後,いと―・しくなり給ひて/源氏(御法)」

篤しる

あつし・る 【篤しる】 (動ラ下二)
病気が重くなる。あつゆ。「遘疾(ヤマイ)―・れて,大漸(トコツクニ)に至る/日本書紀(雄略訓)」

篤と

とくと [1] 【篤と】 (副)
念を入れて。じっくりと。とっくり。「―吟味する」「―拝見」「―考へて見まして/浮雲(四迷)」

篤と

とくと【篤と】
carefully;deliberately;→英和
well.→英和
〜考える(えた上で) think over (after due consideration).

篤と

とっくと [3] 【篤と】 (副)
〔「とくと」の転〕
よくよく。十分念を入れて。「頭を冷やして―考えろ」

篤ゆ

あつ・ゆ 【篤ゆ】
■一■ (動ヤ下二)
病気が重くなる。あつしる。「遘疾(ヤマイ)―・えて,大漸(トコツクニ)に至る/日本書紀(雄略訓)」
■二■ (動ヤ上二)
{■一■}に同じ。「大宮も頼もしげなくのみ―・い給へるに/源氏(澪標)」

篤信

とくしん [0] 【篤信】
信仰があついこと。「―家」

篤厚

とっこう トク― [0] 【篤厚】 (名・形動)[文]ナリ
人情があつく誠実な・こと(さま)。「其性質―にして/新聞雑誌 43」

篤孝

とっこう トクカウ [0] 【篤孝】
真心のこもった孝行。

篤学

とくがく [0] 【篤学】
学問に熱心なこと。また,広く学識があること。「―者」「―の士」

篤実

とくじつ [0] 【篤実】 (名・形動)[文]ナリ
情にあつく誠実であること。他への思いやりがあり,また,まじめであること。また,そのさま。「温厚―の好青年」「―な人柄」「―家(カ)」
[派生] ――さ(名)

篤実な

とくじつ【篤実な】
sincere;→英和
faithful.→英和

篤心

とくしん [0][3] 【篤心】
篤実な心。

篤志

とくし【篤志】
[慈善]charity;→英和
benevolence;[熱心]interest;→英和
zeal.→英和
‖篤志家 a charitable person;a volunteer (率先者).篤志家の寄付 a voluntary contribution.

篤志

とくし [0][1] 【篤志】
(1)親切な志。困っている人や気の毒な人への思いやり。
(2)社会のためになる事業・運動などに熱心で,協力を惜しまないこと。

篤志家

とくしか [0] 【篤志家】
篤志のある人。特に,社会奉仕に熱心な人。

篤志解剖

とくしかいぼう [4] 【篤志解剖】
献体による解剖のこと。

篤敬

とっけい トク― [0] 【篤敬】 (名・形動)[文]ナリ
人情に厚く慎み深い・こと(さま)。篤実恭敬。「―正直」

篤疾

とくしつ [0] 【篤疾】
(1)重い病気。
(2)律令制下,課役徴収のために定められた,身体に障害や病疾をもつ者の規定のうち,最も重度のもの。
→残疾
→廃疾

篤行

とっこう トクカウ [0] 【篤行】
真心のこもったよいおこない。人情のあついおこない。「篤志―の人」

篤農

とくのう [0] 【篤農】
「篤農家」の略。

篤農家

とくのうか [0] 【篤農家】
熱心で,研究心に富んだ農業家。

の 【篦】
(1)竹の一種,矢竹の異名。[和名抄]
(2)矢の,竹の部分。矢がら。
→矢

へら [1][2] 【篦】
(1)竹・木・象牙(ゾウゲ)・金属などを細長く平らに削り,先端を刃形にした道具。折り目や印(シルシ)をつけたり,物を練ったり塗ったりするのに用いる。
(2)「しゃもじ」に同じ。
(3)ゲンゴロウブナの異名。ヘラブナ。

篦の木

へらのき [1] 【篦の木】
シナノキ科の落葉高木。西日本に自生。葉はゆがんだ卵形。夏,腋生(エキセイ)の集散花序に淡黄色の小花をつける。花序の柄にへら形の葉状苞がある。

篦中

のなか 【篦中】
篦の中ほど。矢柄のまんなか。

篦代

のしろ 【篦代】
やじりの,矢竹に差し込まれている部分。

篦入

のり 【篦入】
〔「篦(ノ)入り」の転〕
靫(ユギ)などに入る矢の数量を示す語。「千―の靫を負ひ/古事記(上)」

篦口

のぐち 【篦口】
矢の篦の鏃(ヤジリ)を差し込む部分。

篦台

へらだい [0][2] 【篦台】
裁縫で,篦付けをするための布を置く台。

篦大葉子

へらおおばこ [3] 【篦大葉子】
オオバコ科の多年草。ヨーロッパ原産の帰化植物。葉は披針形で根生し,直立する。夏,高さ約40センチメートルの花茎の先に花穂をつける。

篦太い

のぶと・い [3] 【篦太い・野太い】 (形)[文]ク のぶと・し
(1)ずぶとい。ふてぶてしい。「―・い奴だ」
(2)声がふとい。「―・い声」
[派生] ――さ(名)

篦巻

のまき [0] 【篦巻】
「沓巻(クツマキ){(1)}」に同じ。

篦撓め

のだめ 【篦撓め】
〔「のため」とも〕
矢の幹の反りを直すこと。また,反りを直す道具。木に斜めに溝を切ったもので中に矢竹を入れて撓め直す。「金磁頭(カナジドウ)二つ―に取添へて,道々撓め直し/太平記 17」

篦撓め形

のだめがた 【篦撓め形】
(1)篦撓めの溝に似ている形。ななめ。すじかい。はすかい。「―に流れをせいてぞ渡しける/太平記 19」
(2)ねじれていること。ひねくれていること。こじれていること。「―ニスル/日葡」

篦棒

べらぼう [0] 【篦棒】 (名・形動)[文]ナリ
(1)人をあざけりののしっていう語。ばか。あほう。「とんだ―が現れたもんだ」
(2)筋の通らないこと。ばかげていること。また,そのさま。「そんな―な話はない」「―な値段」
(3)並はずれてひどい・こと(さま)。「―に暑い」
〔寛文年間(1661-1673)に見世物にされた,全身が黒くて頭がとがり,目が赤く猿に似たあごをもつ奇人「便乱坊(ベランボウ)」「可坊(ベクボウ)」から出た語という。「篦棒」は当て字〕
[派生] ――さ(名)

篦深

のぶか 【篦深】 (形動ナリ)
射た矢が深く突き刺さるさま。「畠山馬の額を―に射させて/平家 9」

篦深し

のぶか・し 【篦深し】 (形ク)
矢が根元まで深くささっている。「他(カレ)が右の眼に―・くも突立ちしかば/こがね丸(小波)」

篦被き

のかずき 【篦被き】
鏃(ヤジリ)が矢竹に接する部分の称。「三人張の弓に十三束三伏―の上まで引きかけ/太平記 3」

篦鮒

へらぶな [0] 【篦鮒】
ゲンゴロウブナの異名。ヘラ。

篦鷺

へらさぎ [0] 【篦鷺】
コウノトリ目トキ科の鳥。全長約85センチメートル。体形はサギに似る。全身白色。くちばしは黒色で長く,へら状となる。先端は黄色。ユーラシア大陸に広く分布。日本には冬鳥として,主に九州に少数渡来。

篦鹿

へらじか [2] 【篦鹿】
世界最大のシカ。肩高2メートルに及び,全身茶褐色。雄は巨大な手のひら状の角をもつが,雌にはない。ユーラシア大陸と北アメリカの北部に分布。オオジカ。ムース。エルク。

ふるい【篩】
a sieve;→英和
a riddle (目のあらいもの).→英和
〜にかける sift (out) A from B.

ふるい フルヒ [0] 【篩】
〔動詞「篩(フル)う」の連用形から〕
金網・絹布などを底にして枠をつけた道具。粒状のものを入れてゆり動かし,粒の大小によって選択・分離するためのもの。

篩い分ける

ふるいわ・ける フルヒ― [5] 【篩い分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふるひわ・く
(1)篩を使ってより分ける。「砂と小石を―・ける」
(2)条件や基準に合うものと合わないものをより分ける。「合格品と不合格品とに―・ける」

篩い落す

ふるいおと・す フルヒ― [5] 【篩い落(と)す】 (動サ五[四])
(1)篩(フルイ)にかけて不適当な物を除く。「砂を―・す」
(2)基準に合わないものをより分けて除く。「三度の試験で―・す」

篩い落とす

ふるいおと・す フルヒ― [5] 【篩い落(と)す】 (動サ五[四])
(1)篩(フルイ)にかけて不適当な物を除く。「砂を―・す」
(2)基準に合わないものをより分けて除く。「三度の試験で―・す」

篩う

ふる・う フルフ [0] 【篩う】 (動ワ五[ハ四])
(1)ふるいにかけてより分ける。「小麦粉を―・う」
(2)条件・基準などを設けて,不適当なものを除く。選抜する。「内申書で―・う」

篩管

ふるいかん フルヒクワン [0] 【篩管】
⇒師管(シカン)

篩管

しかん [0] 【師管・篩管】
維管束植物の師部の主体をなす細長い管状組織。細長い細胞がつらなったもの。同化物質の通路となる。ふるい管。

篩部

ふるいぶ フルヒ― [3] 【篩部】
⇒師部(シブ)

篩部

しぶ [1] 【師部・篩部】
植物の維管束のうち,師管・伴細胞・師部繊維・師部柔組織から成る組織。養分の通路となる。靭皮(ジンピ)部。ふるいぶ。
→茎

篩部繊維

しぶせんい [3] 【師部繊維・篩部繊維】
維管束の師部全体をとりまくように存在する繊維細胞。細胞壁は木化している。
→靭皮(ジンピ)繊維

篩骨

しこつ [0] 【篩骨】
頭蓋骨の一部。鼻腔の上壁および側壁と鼻中隔の上部を構成する複雑な形の骨。その一部に多数の嗅神経の通る小孔が篩(フルイ)のように開いている。

かご【篭】
a basket;→英和
a cage (鳥の).→英和
〜いっぱいの a basketful of.‖篭細工 basketwork;basketry.篭の鳥 a caged[captive]bird.

篭もる

こもる【篭もる】
(1) shut oneself up <in a room> ;be confined <in> .
(2) be filled <with a stench> ;be heavy <with gas> ;be full <of smoke> .
心の篭もった considerate[thoughtful] <gift> .→英和

篭城する

ろうじょう【篭城する】
be besieged;keep[stay]indoors (家に).

篭手

こて【篭手】
a gauntlet;→英和
fencing gloves.

篭絡する

ろうらく【篭絡する】
take in;win <a person> over <to do> .

篳篥

ひちりき [0][2] 【篳篥】
雅楽の管楽器。複簧(フクコウ)を用い,長さ六寸(約18センチメートル)の竹管に,樺(カバ)の皮を巻いてある。前面に七つ,後面に二つの指孔があり,縦にして吹く。音量は豊かで,音色は哀調を帯びる。奈良初期に中国より伝来。もと管長八寸の大篳篥もあったが早く絶えた。
篳篥[図]

すず 【篶・篠】
(1)「すずたけ(篠竹)」の異名。「今夜誰―吹く風を身にしめて/新古今(秋上)」
(2){(1)}のたけのこ。すずのこ。「此の―は鞍馬の福にてさぶらふぞ/著聞 18」

とま [1] 【苫・篷】
菅(スゲ)・茅(カヤ)などで編んで作ったもの。船などを覆い,雨露をしのぐのに用いる。「―葺(ブ)き」

さく 【簀】
(1)すのこ。
(2)竹を編んだむしろ。たかむしろ。

す [0][1] 【簀】
割り竹や葦(アシ)を糸で粗く編んだもの。

簀の子

すのこ [3][0] 【簀の子】
(1)細かく割った竹を横に並べてすだれのように編んだ物。
(2)竹や板を,間をあけて横に並べて打ちつけた台。水切り用に,流しや風呂の洗い場に敷いて用いる。
(3)劇場の舞台で,簀の子状の天井。ぶどう棚。
(4)平安時代,断面が方四寸の角材をいった語。

簀の子巻き

すのこまき [0] 【簀の子巻き】
⇒簀巻(スマ)き(2)

簀の子縁

すのこえん [3] 【簀の子縁】
竹や板を,間をあけ横に並べて打ちつけた縁。

簀垣

すがき [1] 【簀垣】
竹で作った垣根。竹垣。

簀子

すのこ【簀子】
a hurdle;→英和
a drainboard.

簀巻

すまき [0] 【簀巻(き)】
(1)簀で物を巻き包むこと。また,そうしたもの。
(2)近世,私刑の一。体を簀で巻き水中に投げ込むもの。すのこまき。
(3)湖沼や川の浅瀬に簀垣を設けて魚を捕らえる仕掛け。

簀巻き

すまき [0] 【簀巻(き)】
(1)簀で物を巻き包むこと。また,そうしたもの。
(2)近世,私刑の一。体を簀で巻き水中に投げ込むもの。すのこまき。
(3)湖沼や川の浅瀬に簀垣を設けて魚を捕らえる仕掛け。

簀引き

すびき [3] 【簀引き】
イナ(鯔)を捕らえる方法。竹簀を水面に浮かべてイナを追い,その上に飛び上がるのを捕らえるもの。

簀戸

すど [1] 【簾戸・簀戸】
(1)「葭戸(ヨシド)」に同じ。[季]夏。《―はめて柱も細き思ひかな/虚子》
(2)土蔵の網戸。
(3)「簾戸門」の略。

簀掻き

すがき 【簀掻き】
竹や葦(アシ)の簀で床を張ること。また,その床。「山里の―の宿の下さえて/久安六年百首」

簀立て

すだて [0][3] 【簀立て】
定置漁法の一。海中に簀を迷路状に立てめぐらし,満潮時にはいった魚で干潮時に簀の中に取り残されたものを捕る方法。また,その装置。

簀蓋

すぶた [0] 【簀蓋】
簀のふた。食器の覆いなどに用いる。

簀薦

すごも [0] 【簀薦】
竹を簀に編んで裏に白生絹(シロスズシ)をつけた敷物。昔,大饗(ダイキヨウ)の際などに神膳や机の下に敷いた。

とおし トホシ [3] 【簁】
〔「通し」と同源〕
目の粗い大形の篩(フルイ)。

むら [2] 【群・叢・簇】
群がっていること。群がり。群れ。現代語では多く複合語として用いる。「稲―」「草―」

簇り

むらがり [0][4] 【群がり・叢り・簇り】
群がっていること。群がっているもの。群れ。「白い鳥の―」

簇る

むらが・る [3] 【群がる・叢る・簇る】 (動ラ五[四])
たくさんの人・動物などが,一か所に秩序なく集まる。群れをなす。「蜜蜂が―・る」「売場に―・る人々」
〔古くは下二段にも活用。「桂樹の―・れ生ふること/三蔵法師伝(院政期点)」〕

簇出

そうしゅつ [0] 【簇出】 (名)スル
むらがり出ること。ぞくしゅつ。「亜流が―する」

簇出

ぞくしゅつ [0] 【簇出】
「そうしゅつ(簇出)」の慣用読み。

簇柱

ぞくちゅう [0] 【簇柱】
外見は数本の細い柱が集まっているように見える一本の柱。ゴシック建築に見られる。

簇生

ぞくせい [0] 【簇生・族生】 (名)スル
〔「そうせい(簇生)」の慣用読み〕
(1)植物が群がって生えること。叢生(ソウセイ)。「シダが―する」「大木稀(マレ)にして,多くは切株より―せる若木なり/自然と人生(蘆花)」
〔「族生」は同音字による書き替え〕
(2)「叢生(ソウセイ){(2)}」に同じ。

簇生

そうせい [0] 【叢生・簇生】 (名)スル
(1)草木などが群がり生えること。ぞくせい。「森の奥には雑草や灌木が―して/戸隠山紀行(美妙)」
(2)茎や花茎などが,根ぎわから束(タバ)のように集まって生ずること。束生(ソクセイ)。

簇立

ぞくりつ [0] 【簇立】 (名)スル
群がり集まって立つこと。「剣の如き小石の―せる岬を剣岩と云ひ/十和田湖(桂月)」

簇簇

そうそう [0] 【簇簇】 (ト|タル)[文]形動タリ
群がり集まるさま。ぞくぞく。「―と蔓をのばしたその花が/偸盗(竜之介)」

簇簇

ぞくぞく [0] 【簇簇】 (ト|タル)[文]形動タリ
「そうそう(簇簇)」に同じ。「春は―として萌えつつあり/自然と人生(蘆花)」

簇虫

ぞくちゅう [0] 【簇虫】
原生動物胞子虫綱の一群の総称。単細胞で卵形や紡錘形。多くはゴキブリ・ミミズなど節足動物や環形動物の消化管壁に寄生する。グレガリナ。

き [1] 【簋】
中国古代の穀物を盛るのに用いた鉢形の器。殷周時代の青銅製の祭器がよく知られる。
簋[図]

やす [0] 【簎・矠】
長い柄の先に数本に分かれたとがった鉄の金具を付けた漁具。魚介類を刺して捕らえる。銛(モリ)に比べて小形で,普通,手に持って刺して捕らえる。
簎[図]

みの [1] 【蓑・簑】
雨具の一。茅(カヤ)・菅(スゲ)などを編んで作り,肩に羽織って用いる。
蓑[図]

簒位

さんい [1] 【簒位】 (名)スル
君主の位を奪うこと。簒奪。

簒奪

さんだつ【簒奪】
(a) usurpation.〜する usurp <the throne> .→英和
‖簒奪者 a usurper.

簒奪

さんだつ [0] 【簒奪】 (名)スル
帝王の位を奪い取ること。「帝位を―して新王朝を開く」

簒弑

さんし [1] 【簒弑】
臣下が君主を殺して,その位を奪い取ること。さんしい。

簒弑

さんしい 【簒弑】
⇒さんし(簒弑)

簒立

さんりつ [0] 【簒立】 (名)スル
〔「簒」は奪い取る意〕
臣下が君主の位を奪って,自分が位につくこと。

ささら [0] 【簓】
(1)田植え囃子(バヤシ)や風流(フリユウ)系の獅子舞などで使用する楽器。先を細く割ったささら竹と,のこぎりの歯のような刻みをつけた棒のささら子とをこすりあわせて音を出す。すりざさら。
→びんざさら
(2)細かく割った竹などを束ねたもの。鍋(ナベ)を洗うたわしの用などとする。さわら。
(3)「びんざさら」の略。
(4)先端が細かく割れること。ささくれること。
(5)物をすりへらすことのたとえ。
簓(1)[図]

簓三八

ささらさんぱち [4] 【簓三八】
疫病などを防ぐために門に貼り出した文句。簓三八宿。簓三八孫。簓三助宿。

簓先穂

ささらさっぽう [4] 【簓先穂】
(1)簓の先。
(2)サボテンの異名。
(3)簓の先がすり減るように財産が減ってゆくこと。
(4)だいなしにすること。めちゃくちゃになること。

簓子

ささらこ [0][3] 【簓子】
〔「ささらのこ」とも〕
(1)簓{(1)}をこすって音を出す約30センチメートルの細長い竹。両面に一二ののこぎりの歯に似た刻み目をつけてある。
(2)〔建〕 簓子下見において,下見板を押さえるために縦に取り付ける細長い材。双方が密着するように,裏には羽重ねの板の凹凸にしたがって刻み目がつけてある。「峰は―の如く切られて/太平記 31」

簓子下見

ささらこじたみ [5] 【簓子下見】
木造家屋の外壁仕上げの一方法。板を横に羽重ねにして張り,上から縦に30センチメートル程の間隔で押さえとなる簓子{(2)}を取り付けたもの。簓子羽目(ササラコバメ)。
簓子下見[図]

簓子塀

ささらこべい [4] 【簓子塀】
簓子下見をつけた板塀。

簓摺り

ささらすり [3] 【簓摺り】
簓{(1)}を用いる大道芸。また,その芸人。念仏・鳥追い歌・説経節・祭文などの雑芸を簓を摺りながら歌う門付(カドヅケ)芸。

簓木

ささらぎ [3] 【簓木】
⇒編木(ビンザサラ)

簓桁

ささらげた [3] 【簓桁】
階段の登り桁。階段上に切り込んだ刻み目の上に段板をのせて支えるもの。

簓目

ささらめ [0] 【簓目】
瓦の裏に,すべらないようにつけた横線。焼く前に簓でつける。

簓貝

ささらがい [3] 【簓貝】
アマオブネ{■一■(1)}の異名。

簓踊り

ささらおどり [4] 【簓踊り】
簓{(1)}をこすってその音に合わせて踊る踊り。獅子舞・鳥追い・風流(フリユウ)踊りなど。

やな [1] 【梁・簗】
川の瀬を両岸より杭・竹・石などでせき,一か所をあけてそこに簀(ス)を張り,流れを上り下る魚をその上で捕らえる仕掛け。[季]夏。
梁[図]

やな【簗】
[漁具]a weir;→英和
a fish trap.

簗運上

やなうんじょう [3] 【梁運上・簗運上】
江戸時代,梁を用いて川で漁猟する者に課せられた税。

たかむしろ [3] 【竹席・簟】
細く割った竹をむしろのように編んだ夏季用の敷物。[季]夏。

簠簋

ほき [1] 【簠簋】
〔「簠」は四角い祭器,「簋」は円形の祭器の意〕
中国で,神に供える穀物を盛った祭器。

かん [1] 【簡】 (名・形動)[文]ナリ
(1)中国で,紙の発明される前に用いられた,竹の札。たけふだ。
(2)手紙。書状。
(3)簡単なこと。こみいっていないさま。

かん【簡】
brevity.→英和
〜にして要を得た brief and to the point.→英和

簡体字

かんたいじ [3][0] 【簡体字】
現代中国で制定,使用されている,簡略にした漢字。1956年以後,数度公布された。车(車)・广(廣)・从(從)・电(電)など。簡化字。

簡便

かんべん [0] 【簡便】 (名・形動)[文]ナリ
(1)取り扱いが簡単で,便利な・こと(さま)。「扱いの―な道具」
(2)手っ取り早いこと。「―に済ます」
[派生] ――さ(名)

簡便な

かんべん【簡便な】
handy;→英和
convenient;→英和
simple.→英和

簡保

かんぽ [1] 【簡保】
「簡易(カンイ)生命保険」の略。

簡勁

かんけい [0] 【簡勁】 (名・形動)[文]ナリ
簡潔で力がこもっている・こと(さま)。「―な筆致」「―な名文章」

簡化字

かんかじ カンクワ― [3][0] 【簡化字】
⇒簡体字(カンタイジ)

簡単

かんたん【簡単】
brevity;→英和
simplicity.→英和
〜な(に) brief(ly);→英和
simple (simply).→英和
〜に言えば in short.

簡単

かんたん [0] 【簡単・簡短】 (形動)[文]ナリ
(1)物事が単純で,理解や扱いが容易であるさま。「―な機械」「―な問題」「―明瞭」
(2)時間や手数のかからないさま。てがる。「昼食を―に済ます」「彼は―に承知してくれた」
〔幕末から用いられた語。はじめは多く「簡短」が用いられた〕
[派生] ――さ(名)

簡単服

かんたんふく [3] 【簡単服】
単純な形に仕立てた婦人用ワンピース。夏のホーム-ドレスとする。アッパッパ。

簡厳

かんげん [0] 【簡厳】 (名・形動)[文]ナリ
簡潔でおごそかな・こと(さま)。「御政体―に御改革在せられ/新聞雑誌 4」

簡古

かんこ [1] 【簡古】 (名・形動)[文]ナリ
簡素で古色を帯びている・こと(さま)。「―な筆使い」

簡抜

かんばつ [0] 【簡抜】 (名)スル
選び出すこと。よりぬくこと。

簡択

かんたく [0] 【簡択】 (名)スル
選んで抜き取ること。

簡捷

かんしょう [0] 【簡捷】
簡単ですばやいこと。

簡明

かんめい【簡明】
brief and to the point.→英和
⇒簡潔.

簡明

かんめい [0] 【簡明】 (名・形動)[文]ナリ
簡単でわかりやすい・こと(さま)。簡単明瞭。「―な説明」「―に記す」「語気―にして/経国美談(竜渓)」
[派生] ――さ(名)

簡易

かんい【簡易】
simplicity.→英和
〜な simple;→英和
simplified;plain.→英和
〜にする simplify.→英和
〜化 simplification.‖簡易裁判所 a summary court.簡易住宅 a prefab (-ricated house).簡易食堂 a cafeteria;a fast food restaurant; <米> a snack bar.簡易保険 post-office[postal]life insurance.

簡易

かんい [1][0] 【簡易】 (名・形動)[文]ナリ
手軽なこと。簡単でたやすいさま。「―な手続き」「―宿泊所」「上古の世其政―にして/日本開化小史(卯吉)」
[派生] ――さ(名)

簡易保険

かんいほけん [4] 【簡易保険】
「簡易生命保険」の略。

簡易公判手続

かんいこうはんてつづき [9] 【簡易公判手続】
被告人が冒頭手続きで有罪を認めた事件について,簡略な証拠調べ手続きで事件を処理するために設けられた刑事手続。

簡易携帯電話システム

かんいけいたいでんわシステム [11] 【簡易携帯電話―】
屋内ではコードレスフォンの子機として,屋外では携帯電話として低料金で利用できる通信システム。携帯電話と異なり,移動しながらは通話できない。PHS 。

簡易旅館

かんいりょかん [4] 【簡易旅館】
日雇い労務者などを安い料金で宿泊させる簡易な宿泊施設。俗に,ドヤ。

簡易書留

かんいかきとめ [4] 【簡易書留】
郵便物の引き受けと配達だけを記録し,送達の途中の記録を省略する書留郵便。紛失や毀損(キソン)の場合は,郵政省が一定の限度内で差出人に賠償を行う。

簡易水道

かんいすいどう [4] 【簡易水道】
水道法で,給水人口が一〇一人から五〇〇〇人までの範囲を対象として供給する水道。

簡易生命保険

かんいせいめいほけん [8] 【簡易生命保険】
簡単な手続きにより低料金で利用できる,国営の生命保険。簡易生命保険法(1949年制定)に基づく。郵政省簡易保険局が所管し,全国の郵便局で取り扱う。簡易保険。終身・養老・特別養老・家族・定期などの種類がある。

簡易裁判所

かんいさいばんしょ [0][8] 【簡易裁判所】
最下級の裁判所。軽微な事件の第一審を扱う。一人の裁判官が事件を処理する。

簡易言語

かんいげんご [4] 【簡易言語】
財務管理などの定形業務を簡単にプログラムできるようにしたソフトウエア。通常,スプレッド-シートと呼ばれるアプリケーション-プログラムがこれに相当する。

簡易郵便局

かんいゆうびんきょく [6] 【簡易郵便局】
地方公共団体・農業協同組合・漁業協同組合・消費生活協同組合が,郵政大臣に委託された郵政窓口事務を取り扱う施設。

簡易食堂

かんいしょくどう [4] 【簡易食堂】
安い値段で簡便に食事を供する庶民向きの食堂。大衆食堂。公衆食堂。

簡札

かんさつ [0] 【簡札】
(1)昔,文字を書きつけるのに用いた竹や木の札。
→簡
(2)かきもの。手紙。書簡。

簡朴

かんぼく [0] 【簡朴・簡樸】 (名・形動)[文]ナリ
簡易で素朴なこと。簡略で飾りけのないこと。また,そのさま。簡素。「其美術を見るに高雅にして―/希臘思潮を論ず(敏)」

簡樸

かんぼく [0] 【簡朴・簡樸】 (名・形動)[文]ナリ
簡易で素朴なこと。簡略で飾りけのないこと。また,そのさま。簡素。「其美術を見るに高雅にして―/希臘思潮を論ず(敏)」

簡潔

かんけつ【簡潔】
brevity;→英和
conciseness.→英和
〜な(に) brief(ly);→英和
concise(ly).→英和

簡潔

かんけつ [0] 【簡潔】 (形動)[文]ナリ
簡単で,しかも要領を得ているさま。「―な文章」「―に説明する」
[派生] ――さ(名)

簡牘

かんどく [0] 【簡牘・竿牘】
〔「かんとく」とも。「簡」は竹札,「牘」は木札。紙のなかった時代にそれらに文字を書いたことから〕
(1)文書。書札。
(2)手紙。書簡。書牘。

簡牘文

かんどくぶん [4][0] 【簡牘文】
手紙文。書簡文。日用文。

簡略

かんりゃく [0] 【簡略】 (名・形動)[文]ナリ
繁雑なことは省き,簡単で手みじかな・こと(さま)。「―な説明」「式は―にする」「―化」
[派生] ――さ(名)

簡略な

かんりゃく【簡略な(に)】
simple (simply);→英和
brief(ly);→英和
informal(ly) (略式).→英和
〜にする simplify.→英和

簡短

かんたん [0] 【簡単・簡短】 (形動)[文]ナリ
(1)物事が単純で,理解や扱いが容易であるさま。「―な機械」「―な問題」「―明瞭」
(2)時間や手数のかからないさま。てがる。「昼食を―に済ます」「彼は―に承知してくれた」
〔幕末から用いられた語。はじめは多く「簡短」が用いられた〕
[派生] ――さ(名)

簡粗

かんそ [1] 【簡粗】 (名・形動)[文]ナリ
簡略で粗末な・こと(さま)。「―な装飾」
[派生] ――さ(名)

簡約

かんやく [0] 【簡約】 (名・形動)スル [文]ナリ
要点をおさえて簡単にまとめる・こと(さま)。「―に記す」「酒なし直(スグ)めしと云ふ―なる御注文/もしや草紙(桜痴)」

簡約の

かんやく【簡約の】
concise;→英和
simple.→英和
〜する simplify;→英和
condense.→英和

簡素

かんそ [1] 【簡素】 (名・形動)[文]ナリ
むだがなく質素な・こと(さま)。「―な生活」

簡素

かんそ【簡素】
simplicity.→英和
〜な simple;→英和
plain.→英和
〜化(する) simplification (simplify).

簡素化

かんそか [0] 【簡素化】 (名)スル
むだを省き簡単にすること。「手続きを―する」
[派生] ――さ(名)

簡裁

かんさい [0] 【簡裁】
「簡易裁判所(カンイサイバンシヨ)」の略。

簡要

かんよう [0] 【簡要】
簡単で要点をよく押さえていること。また,そのような要点。

簡野

かんの 【簡野】
姓氏の一。

簡野道明

かんのみちあき 【簡野道明】
(1865-1938) 漢学者。愛媛県生まれ。号,虚舟。東京女高師教授。漢和辞書「字源」を著す。他に「論語解義」「唐詩選詳説」など。
〔名は「どうめい」とも〕

簡閲

かんえつ [0] 【簡閲】 (名)スル
数え調べること。選ぶこと。

簡閲点呼

かんえつてんこ [5] 【簡閲点呼】
もと陸・海軍の予備役,後備役の在郷軍人を召集して,点検・査閲して点呼したこと。

簡雅

かんが [1] 【簡雅】 (形動)[文]ナリ
すっきりとして優雅なさま。「竹を切て―に製造したる花瓶/真善美日本人(雪嶺)」

した [2] 【簧】
〔舌の意〕
リード(reed)に同じ。

かんざし【簪】
<wear> an ornamental hairpin.

かんざし [0] 【簪】
〔「髪挿(カミサ)し」の転。古くは「かむざし」とも〕
(1)女性が髪にさす飾り。前にさすのを前差し,後ろにさすのを後差しという。金属・竹・象牙・鼈甲(ベツコウ)などで作る。古くは「くし」を含むこともある。
(2)冠(カンムリ)の付属品。冠が落ちないよう,巾子(コジ)の根から髻(モトドリ)に差し込むもの。
→冠
簪(1)[図]

しょう セウ [1] 【簫】
中国の竹製縦笛。竹管一本(指孔あり)の洞簫(尺八型)と,長短数本(指孔なし)を一組にした排簫(パンパイプ型)の二種がある。
→洞簫(ドウシヨウ)
→排簫(ハイシヨウ)
→簫[音声]

簫の笛

しょうのふえ セウ― [1] 【簫の笛】
「簫(シヨウ)」に同じ。

簫鼓

しょうこ セウ― [1] 【簫鼓】
ふえとたいこ。

から 【幹・簳・柄】
(1)草木のみきや茎。《幹》「我がやどの穂蓼(ホタデ)古―摘み生ほし/万葉 2759」
(2)矢がら。篦(ノ)。「―はしら篦に山鳥の羽を/保元(上)」
(3)道具の柄(エ)。[和名抄]
(4)名詞の上に付いて,柄のあるものの意を表す。「―鋤」

やがら [0] 【矢柄・矢幹・簳】
(1)矢の幹。多く,篠竹で作る。篦(ノ)。やの。
(2)ヨウジウオ目ヤガラ科の海魚の総称。全長1.5メートルほど。体形は著しく細長く,吻(フン)は管状で,尾びれの一部が後縁中央から糸状にのびる。本州中部以南に分布。アカヤガラ・アオヤガラがいるが,アカヤガラは美味。
(3)「矢柄投げ」の略。
(4)ウキヤガラの別名。

のき [0] 【軒・簷・檐・宇】
(1)屋根の下端で,建物の外壁から張り出した部分。風雨や日光をよける。
(2)「庇(ヒサシ)」に同じ。

簷滴

えんてき [0] 【簷滴】
軒の雨だれ。「―の声」

簸る

ひる [1] 【簸る】 (動ハ上一)[文]ハ上一
〔「嚔る」と同源。上代は上二段活用〕
箕(ミ)で穀物をふるって,風でくずを取り去る。「木にて唐箕(トウミ)をこしらへ五穀を〈ひ〉るに至極弁要なる器械なりしが/新聞雑誌 48」

簸却

はきゃく [0] 【簸却】 (名)スル
箕(ミ)であおるようにして払い捨てること。あおりすてること。

簸屑

ひくず 【簸屑】
茶や穀物などを箕(ミ)でふるって残った屑。「―どもをちやつくと打ち入れて/狂言・通円」

簸屑

ひくず ヒクヅ 【簸屑】
狂言の一。太郎冠者は主(シユウ)に命じられた簸屑をひくうちに居眠りをしはじめ,その顔へ次郎冠者が鬼の面をかける。戻った主が,鬼をはやく追い出せというので,次郎冠者はさんざん太郎冠者をなぶるが,そのうち鬼の面が落ちる。

簸川

ひのかわ 【簸川】
出雲系神話に出てくる川の名。川上で素戔嗚尊(スサノオノミコト)が八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治したという伝説がある。島根県東部を流れる斐伊川(ヒイカワ)をこれに当てる。

れん [1] 【簾】
すだれ。

す 【簾】
すだれ。みす。「はしの―まきあげて/蜻蛉(中)」

すだれ【簾】
<roll up> a bamboo blind.

すだれ [0] 【簾】
〔簀(ス)垂れの意〕
細い葦(アシ)や細く割った竹を,糸で編み連ねて垂らすもの。日よけ・目かくしとして使う。[季]夏。《ありなしの―の風を顧みし/虚子》

簾中

れんちゅう [1] 【簾中】
(1)すだれで仕切った内側。
(2)〔すだれの内側にいる者の意〕
貴婦人。貴人の正妻を敬っていう語。

簾中入り立ち

れんちゅういりたち 【簾中入り立ち】
宮中の台盤所(ダイバンドコロ)に立ち入ることを許されること。また,その者。入り立ち。

簾中抄

れんちゅうしょう 【簾中抄】
有職書。二巻。資隆(藤原か)著というが未詳。平安末期成立。年中行事・帝王次第・斎宮など三六の項目に分類し主要事項を記す。雲上聞録。

簾内

れんない [1] 【簾内】
すだれのうち。みすの中。簾中。

簾台

れんだい [0] 【簾台】
(1)一段高くして,御簾(ミス)を垂らした上段の座敷。
(2)婚礼のときなど,床飾りに用いた衝立(ツイタテ)。

簾屏風

すだれびょうぶ [4] 【簾屏風】
すだれを張った,風が通るような作りの屏風。夏季用。

簾戸

すど [1] 【簾戸・簀戸】
(1)「葭戸(ヨシド)」に同じ。[季]夏。《―はめて柱も細き思ひかな/虚子》
(2)土蔵の網戸。
(3)「簾戸門」の略。

簾戸門

すどもん [2] 【簾戸門】
竹を編んで作った扉(簾戸)を付けた,外を透かし見ることができる門。簾戸。

簾政

れんせい [0] 【簾政】
幼い天皇に代わって,皇太后などが政治を行うこと。
→垂簾(スイレン)

簾箔

れんぱく [0][1] 【簾箔】
すだれ。

簾貝

すだれがい [3] 【簾貝】
海産の二枚貝。貝殻は長卵形で,殻長8センチメートル内外。殻表は太い輪脈が刻まれ,光沢のある淡茶褐色の地に,暗褐色の四条の放射帯がある。食用。北海道南部以南の沿岸に分布。

簾越し

すだれごし [0] 【簾越し】
すだれを隔てて物事をすること。「―に月を見る」

簾障子

すだれしょうじ [4] 【簾障子】
紙の代わりにすだれを張った障子。通風がよく,夏季用。

簾麩

すだれぶ [3] 【簾麩】
薄くつくった麩を簀(ス)の子の間にはさんで,すだれのような筋目をつけたもの。

簿価

ぼか [1] 【簿価】
資産・負債および資本について帳簿上に計上されている価額。帳簿価額。

簿冊

ぼさつ [0] 【簿冊】
綴じてある帳簿や帳面。

簿外

ぼがい [0] 【簿外】
会計帳簿に記載されていないこと。

簿外負債

ぼがいふさい [4] 【簿外負債】
帳簿に記載されていない負債。
⇔簿外資産

簿外資産

ぼがいしさん [4] 【簿外資産】
帳簿に記載されていない資産。
⇔簿外負債

簿書

ぼしょ [1] 【簿書】
帳面。帳簿。

簿記

ぼき [1][0] 【簿記】
一定期間における企業の経済活動を,一定の記録方法で帳簿に記録・計算・整理し,企業の財産・資本・負債の増減を明らかにする計算制度。記入方法により単式簿記と複式簿記に分けられ,業種により商業簿記・工業簿記・銀行簿記・農業簿記などに分けられる。

簿記

ぼき【簿記】
bookkeeping.→英和
〜をつける keep books[accounts].‖簿記係 a bookkeeper.

籀文

ちゅうぶん チウ― [0] 【籀文】
「大篆(ダイテン)」に同じ。

籀書

ちゅうしょ チウ― [1] 【籀書】
「大篆(ダイテン)」に同じ。

籃胎

らんたい [0] 【籃胎】
裂いた竹を,表皮を取り去って籠(カゴ)に編んだもの。漆器の素地。「―漆器」

はかりごと [0] 【謀・籌】
〔「計り事」の意。近世初期まで「はかりこと」〕
(1)事がうまく運ぶように前もって作り上げた計画・手段。特に,悪事を企てること。計略。たくらみ。「―をめぐらす」
(2)先のことを考えて,心構えや準備をしておくこと。また,その心構え。「弓箭に携はらん者の―は尤かうこそあらまほしけれ/平家 1」

ちゅう チウ [1] 【籌】
昔,数を数えるのに用いた木の串(クシ)。かずさし。かずとり。籌木(チユウギ)。

籌刺

かずさし 【数差(し)・員刺(し)・籌刺(し)】
競馬(クラベウマ)・相撲・歌合(ウタアワセ)・賭弓(ノリユミ)などで,勝った側が,数取りの串(クシ)や木の枝を数立てにさすこと。また,その用具や係の人。「内に歌合せさせ給ひき…―の洲浜どもなど/栄花(根合)」

籌刺し

かずさし 【数差(し)・員刺(し)・籌刺(し)】
競馬(クラベウマ)・相撲・歌合(ウタアワセ)・賭弓(ノリユミ)などで,勝った側が,数取りの串(クシ)や木の枝を数立てにさすこと。また,その用具や係の人。「内に歌合せさせ給ひき…―の洲浜どもなど/栄花(根合)」

籌木

ちゅうぎ チウ― 【籌木】
(1)「籌(チユウ)」に同じ。
(2)用便のあと,しりをぬぐう木片。かきぎ。

籌画

ちゅうかく チウクワク [0] 【籌画】
〔「籌」ははかる意〕
計画すること。計画。計略。

籌略

ちゅうりゃく チウ― [0] 【籌略】
はかりごと。策略。

籌策

ちゅうさく チウ― [0] 【籌策】
はかりごと。計略。策略。「―を帷帳のうちにめぐらし/曾我 2」

籌算

ちゅうさん チウ― [0] 【籌算】
(1)かずとり。また,それを用いて計算すること。
(2)はかりごと。籌策。

なのふだ 【籍・名籍】
〔名の文札(フミイタ)の意〕
名籍を記したもの。戸籍。なのふんだ。「年甫(ハジ)めて十余(アマリ),―に脱(モ)りて課(エツキ)に免(ノガ)るる者衆(オオ)し/日本書紀(欽明訓)」

せき [1] 【籍】
(1)戸籍。「―を入れる」
(2)ある団体の一員たる資格。「野球部に―を置く」

せき【籍】
the census register (戸籍);→英和
membership (団体の).→英和
〜を入れる(ぬく) have one's name entered (removed from) the register.〜を置く become a member.→英和

籍没

せきぼつ [0] 【籍没】 (名)スル
犯罪者の財産を官府が没収すること。

籍甚

せきじん [0] 【籍甚】 (名)スル
評判のはなはだ高くなること。「未だ多く世間に喧伝―せずと雖も/日本風景論(重昂)」

籍田

せきでん [0] 【籍田】
宗廟(ソウビヨウ)の祭祀(サイシ)に供える穀物を植えるため,君主が自ら耕作する田。中国古代の風習で,日本でもこれにならって江戸時代に行われた。

籍籍

せきせき [0] 【藉藉・籍籍】 (ト|タル)[文]形動タリ
がやがやと騒がしいさま。「声名―として世に噪げり/佳人之奇遇(散士)」

とう【籐】
a cane;→英和
a rattan.→英和
藤椅子(いす) a cane chair.

とう [1] 【籐】
ヤシ科のつる性常緑木本。東南アジア・中国南部・台湾などに分布。茎は長く伸び強靭な繊維がある。葉は大形の羽状葉。葉の中軸や茎には鋭いとげがありこれで他物によじのぼる。雌雄異株。果実の外面の鱗片は赤色着色料の原料とする。茎で籐椅子や籐細工を作る。タイワントウ・ロタントウなどがある。ラタン。

籐寝椅子

とうねいす [3] 【籐寝椅子】
仰臥(ギヨウガ)できるように作った大型の籐椅子。[季]夏。

籐本

とうほん [0] 【藤本・籐本】
⇒蔓植物(ツルシヨクブツ)

籐椅子

とういす【籐椅子】
⇒籐.

籐椅子

とういす [0][1] 【籐椅子】
籐の茎などを編んで作った椅子。[季]夏。《―や海の傾き壁をなす/山口誓子》

籐笠

とうがさ [3] 【籐笠】
籐を笊(ザル)の目に編み,中に渋紙を貼った笠。江戸中期,中流階級以上の者が使った。

籐細工

とうざいく [3] 【籐細工】
籐の茎で細工すること。また,その細工品。

籐細工

とうざいく【籐細工】
rattan work.

籐蓆

とむしろ [2] 【籐蓆】
⇒とうむしろ(籐蓆)

籐蓆

とうむしろ [3] 【籐蓆】
籐で編んだむしろ。とむしろ。[季]夏。《仏壇の灯がうつりけり―/青木月斗》

ひし 【魚杈・籗】
魚を突き刺して捕らえる道具。やすの類で,柄の先に菱(ヒシ)形のとがった鉄の刃を付けたもの。[和名抄]

らい [1] 【籟】
(1)笛(フエ)。
(2)ひびき。こえ。

籟籟

らいらい [0] 【籟籟】 (形動タリ)
かすかに物音がひびくさま。「蛩(アシ)音の―たるを聞き始めて/花柳春話(純一郎)」

こ 【籠】
(1)かご。「―もよ,み―持ち/万葉 1」
(2)「伏(フ)せ籠(ゴ)」に同じ。「なえたる衣(キヌ)どもの厚肥えたる,大いなる―にうちかけて/源氏(帚木)」

かご [0] 【籠】
竹・籐(トウ)・針金などの細い物を編んだり組んだりしてつくった入れ物。

ろう [1] ラウ 【牢】 ・ ロウ 【籠】
(1)罪人などを閉じこめておく所。獄舎。「―に閉じこめる」
(2)牛や馬などを入れておく所。[書言字考節用集]
→牢として

籠の鳥

かごのとり [0] 【籠の鳥】
(1)かごの中で飼われている鳥。
(2)身の自由を束縛されている者。特に,遊女・妾(メカケ)など。

籠める

こ・める [2] 【込める・籠める】 (動マ下一)[文]マ下二 こ・む
(1)物の中にいれる。詰める。「ピストルに弾を―・める」
(2)(形に表れない物を)十分に含ませる。「満身の力を―・める」「心を―・めた贈り物」「特別な意味を―・めた表現」
(3)ひとまとめにする。一括する。「税を―・めた金額」
(4)霧・霞・煙などが立ち,視界が悪くなる。たちこめる。「薄い夕烟があたりを―・める/ふらんす物語(荷風)」「街は青い夕靄(ユウモヤ)に―・められて/少年(潤一郎)」
(5)表に出さないよう包み隠す。「な咲き出でそね―・めてしのばむ/万葉 3575」
(6)閉じこめる。「女をばまかでさせて,蔵に―・めて/伊勢 65」
(7)力ずくで従わせる。また,やりこめる。「あんな野郎に―・められるは男がたたねえ/滑稽本・人間万事虚誕計」

籠り

こもり [3] 【籠り・隠り】
(1)こもること。「冬―」「山―」「巣―」
(2)社寺に一定期間泊まりこみ勤行やお祈りをすること。参籠。おこもり。

籠り僧

こもりそう 【籠り僧】
ある期間,寺社などにこもって修行や仏事に専念する僧。特に,人の死後,四九日の間,喪屋にこもって,読経などして死者を弔う僧。

籠り堂

こもりどう [0] 【籠り堂】
社寺で,信者や行者がこもって祈るためのお堂。

籠り声

こもりごえ [4] 【籠り声】
中にこもって,はっきり聞きとれない声。くぐもり声。

籠る

こも・る [2] 【籠る・隠る】 (動ラ五[四])
(1)中に入ったまま出ないでいる。「自分の部屋に―・って勉強する」「熊は冬は穴に―・っている」
(2)気体などが一杯に満ちる。「タバコの煙が部屋に―・る」
(3)力・気持ちなどはっきり形に表れないものが内に含まれている。「力の―・った作品」「愛情の―・った手紙」「感情の―・った表現」
(4)一定期間社寺に泊まりこんで勤行や祈願をする。参籠する。おこもりする。「山寺に―・る」
(5)内深く入って外からは察知しにくい状態になる。「陰(イン)に―・る」
(6)城などに入って守る。籠城する。たてこもる。「義臣すぐつて此城に―・り/奥の細道」
(7)隠れる。「二上の山に―・れるほととぎす/万葉 4067」
[可能] こもれる

籠中

こちゅう [0] 【籠中】
籠(カゴ)の中。ろうちゅう。「―の鳥」

籠作

ろうさく [0] 【籠作】
荘園の所有者が,未墾地や公私田を自領に取り込むこと。
→出作(デサク)

籠写し

かごうつし [3] 【籠写し】
書などを写す場合,中を空白にし輪郭だけを墨の線で写し取ること。また,その写し取ったもの。双鉤(ソウコウ)。籠抜き。
→籠字

籠城

ろうじょう [0] 【籠城】 (名)スル
(1)城にたてこもって敵を防ぐこと。「―して援軍を待つ」
(2)ある物事に集中し,家などにひきこもって一歩も外へ出ないことのたとえ。「アトリエに―して制作に励む」

籠字

かごじ [0] 【籠字】
籠写(カゴウツ)しにした文字。双鉤(ソウコウ)字。飛白(ヒハク)。

籠居

ろうきょ [1] 【籠居】 (名)スル
〔「こもりい」の漢字表記「籠居」を音読みした語〕
外に出ず家の中に閉じこもっていること。「神仏にも人間にも見放されて,かく―してゐる我々である/阿部一族(鴎外)」

籠屋

かごや [0] 【籠屋】
かごを作って売ることを業とする人。

籠山

ろうざん [0] 【籠山】 (名)スル
僧などが山にこもって修行すること。

籠彫

かごぼり [0] 【籠彫(り)】
彫刻の技法の一。籠のように内部を透かし,立体的に彫り上げる方法。木鼻(キバナ)や書院造りの欄間の彫刻などに見られる。

籠彫り

かごぼり [0] 【籠彫(り)】
彫刻の技法の一。籠のように内部を透かし,立体的に彫り上げる方法。木鼻(キバナ)や書院造りの欄間の彫刻などに見られる。

籠手

こて [0][2] 【籠手・小手】
(1)
 (ア)剣道の防具の一。指先から肘下(ヒジシタ)までを覆うもの。
 (イ)剣道で,決まり手の一。手首のあたりを打つもの。
(2)小具足の一。肩先から腕を防御するもの。布製の家地(イエジ)で袋を作り,鎖や金具を綴(ト)じつける。手覆(タオオ)い。手蓋(テガイ)。
(3)「弓籠手(ユゴテ)」に同じ。
籠手(2)[図]

籠手袋

こてぶくろ 【籠手袋】
鎧(ヨロイ)の籠手の袋状の家地(イエジ)。こてのふくろ。

籠手袖

こてそで [2] 【小手袖・籠手袖】
(1)襦袢(ジバン)の,袖の先が細く,筒袖になっているもの。
(2)犬追物(イヌオウモノ)・笠懸(カサガケ)などの時に着用する素襖(スオウ)の袖を先細に縫い,籠手(コテ)として用いるもの。
(3)鎧の籠手の,肘の上の部分。

籠抜き

かごぬき [0] 【籠抜き】
「籠写(カゴウツ)し」に同じ。

籠抜け

かごぬけ [0] 【籠抜け】
飼い鳥として籠(カゴ)の中に飼われていたものが逃げ出すこと。また,その鳥。

籠担ぎ星

かごかつぎぼし [5] 【籠担ぎ星】
さそり座アルファ星のアンタレスとその両隣の二つの三等星で形づくるへの字形の和名。中央のアンタレスを農夫や漁師に,両側の二星を天秤棒(テンビンボウ)にかつがれた籠荷と見たてたもの。

籠提灯

かごちょうちん 【籠提灯】
竹で籠を編んで,紙を張った提灯。「明けしらむ―を吹き消して(孤屋)/炭俵」
籠提灯[図]

籠枕

かごまくら [3] 【籠枕】
籐(トウ)や竹で編んだ枕。夏に用いる。[季]夏。

籠櫃

ろうひつ [0] ラウ― 【牢櫃】 ・ ロウ― 【籠櫃】
牢屋。「詮議にあうて―の縄かかるのといふ恥と/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」

籠洗い

かごあらい [3] 【籠洗い】
水勢で地面が掘り削られるのを防ぐため,河川や用水のはけ口などに置く蛇籠(ジヤカゴ)。

籠渡し

かごわたし [3] 【籠渡し】
断崖や急流などのため対岸に渡れない場所で,両岸に綱を渡して籠をつるし,中に人を入れて対岸から綱で引き寄せて渡す設備。ざる渡し。

籠物

こもの 【籠物】
籠(カゴ)に入れたもの。また,籠に入れた果物。「折櫃(オリビツ)物,―など右大弁なむうけたまはりて/源氏(桐壺)」

籠球

ろうきゅう [0] 【籠球】
バスケットボールの訳語。

籠目

かごめ [0] 【籠目】
(1)竹かごの編み目。
(2){(1)}を形象化した模様・家紋。

籠目土器

かごめどき [4] 【籠目土器】
植物で編んだ籠の形がついた土器。弥生土器や土師器(ハジキ)に例があり,籠で壺(ツボ)をくるんでいるものと,籠を型にして焼いたものがある。

籠目塗り

かごめぬり [0] 【籠目塗り】
漆塗りの一種。竹の皮をはいだものを籠目に編み,その上に漆を塗り素地の籠目が見えるようにしたもの。

籠神社

こもりじんじゃ 【籠神社】
⇒このじんじゃ(籠神社)

籠神社

このじんじゃ 【籠神社】
京都府宮津市大垣にある神社。祭神は豊受大神・彦火明命(ヒコホアカリノミコト)・天照大神(アマテラスオオミカミ)など。丹後国一の宮。こもりじんじゃ。

籠絡

ろうらく [0] 【籠絡】 (名)スル
うまくまるめこんで自分の思う通りにあやつること。「主君を―するに至れば/日本開化小史(卯吉)」

籠耳

かごみみ 【籠耳】
(かごが水をす通しにするように)聞いても,すぐに忘れてしまうこと。「身は聞下手のしかも―/徳和歌後万載集」

籠脱け

かごぬけ [0] 【籠脱け】
(1)籠や建物に入り,中にいると見せかけて別の口から抜け出ること。
(2)江戸時代に行われた放下(ホウカ)芸の一。身を躍らせて籠の中をくぐりぬける曲芸。

籠脱け詐欺

かごぬけさぎ [5] 【籠脱け詐欺】
言葉巧みに金品を受け取り,関係者を装って手近のビルなどに入り,ほかの出入り口から持ち逃げする犯罪。かごぬけ。

籠船

かごぶね [3][0] 【籠船】
祭礼のとき,外形を船形に美しく飾りたて,地車(ジグルマ)を付けて引き歩くもの。飾り船。引き船。

籠行灯

かごあんどん [3] 【籠行灯】
細い竹で編んだ籠に紙を張って作った行灯。かごあんどう。

籠輿

ろうよ [1] 【籠輿】
かごとこし。乗り物。

籠輿

かごこし [0] 【籠輿】
粗末な竹製駕籠(カゴ)。籃輿(ランヨ)。ろうよ。

籠釣瓶

かごつるべ [3] 【籠釣瓶】
〔「水もたまらぬ」というなぞから〕
よく切れる刀。

籠釣瓶花街酔醒

かごつるべさとのえいざめ 【籠釣瓶花街酔醒】
歌舞伎世話物の一。三世河竹新七作。1888年(明治21)初演。通称「籠釣瓶」。野州佐野の絹商人次郎左衛門は吉原の遊女八橋を身請けしようとするが情人のいる八橋に愛想尽かしをされ,名刀籠釣瓶で百人斬りに及ぶというもの。

籠長持

かごながもち [3] 【籠長持】
竹で目を粗く編んで作った蓋(フタ)のない長持。非常の際などに用いる。

籠鳥

ろうちょう [0] 【籠鳥】
かごに飼われている鳥。

しんし [1] 【伸子・籡】
反物を洗ったり染めたりするとき布をぴんと張らせて縮まないようにするための竹製の串。

せん [1] 【箋・籤】
(1)札。細長い紙片。
(2)書籍の題名や年号などを記して巻子(カンス)本に結びつける札。また,冊子に挟んで検索の手掛かりとする札。付箋。

くじ【籤(引)】
a lot;→英和
(a) lottery.→英和
〜を引く draw lots.〜に当たる(はずれる) draw a prize (a blank).→英和
〜で <decide> by lot(-tery)[drawing].〜運が強い(弱い) be (un)lucky in drawing lots.‖当り籤 a lucky number.

ひご [0][2] 【籤】
竹を細く割って,削ったもの。ちょうちん・模型飛行機などを作るのに用いる。竹ひご。

くじ [1] 【籤・鬮】
人の意志や作為がはいらないようにして,物事を決める方法。紙片・木片などに決定事項や数字などを書いておき,その一つを抜き取らせて,吉凶・等級・勝敗・順番などを決める。また,それに使う紙片・木片などもいう。古くは,神の意をうかがうのに用いた。「―に当たる」「―を引く」「宝―」
〔古くは「孔子」とも書いた〕

籤の役

くじのやく 【籤の役・孔子の役】
室町幕府の職名。正月の評定始めのとき,発言者を決めるためのくじを出す役。

籤引き

くじびき [0] 【籤引き】 (名)スル
くじを引くこと。くじを引いて物事を決めること。抽籤(チユウセン)。「―で順番を決める」

籤札

くじふだ [2][0] 【籤札】
くじとして用いる札。

籤笠懸

くじかさがけ 【籤笠懸】
笠懸の一種。五組一〇騎の射手が馬上でくじを受け取り,笠懸が終わってから,相くじの所有者と,射当てた数を比べて勝敗を決める。

籤筒

くじづつ [2] 【籤筒】
くじを入れて,小穴から振り出す筒。

籤逃れ

くじのがれ [3] 【籤逃れ】
くじによって仕事や役などをのがれること。特に,徴兵検査の甲種合格者がくじ引きで入営を免除されたこと。

籤運

くじうん [0] 【籤運】
籤に当たるか否かの運。「―が強い」

やく [1] 【籥】
中国古代の楽器。竹製の縦笛。

ませ [1] 【籬・間狭】
(1)竹・木などで作った,低く目のあらい垣。まがき。ませがき。「朝顔の這ひまじれる―もみな散り乱れたるを/源氏(野分)」
(2)劇場などの,枡(マス)席の仕切り。

まがき [1][0] 【籬】
(1)竹・柴などを粗く編んで作った垣。ませ。ませがき。
(2)遊郭で,見世(ミセ)と入り口の落ち間とのあいだにある格子戸。
(3)「籬節(マガキブシ)」の略。

籬の島

まがきのしま 【籬の島】
宮城県塩釜市,塩釜港内の海岸近くにある小島。((歌枕))「わがせこを都にやりて塩釜の―のまつぞ恋しき/古今(東歌)」

籬下

りか [1] 【籬下】
垣根のそば。

籬垣

ませがき [2] 【籬垣】
「ませ(籬){(1)}」に同じ。「―によろぼひ懸る夕顔の/浮雲(四迷)」

籬節

まがきぶし [0] 【籬節】
江戸時代,明暦・万治(1655-1661)頃,大坂新町で流行した小歌。遊女「まがき」がうたい始めたといわれ,島原の投節(ナゲブシ),吉原の継節(ツギブシ)とともに三都の名物と称された。現在,歌詞・曲ともに伝わらない。

籬落

りらく [1] 【籬落】
まがき。かこい。かきね。

籬豆

かきまめ [2] 【籬豆】
藤(フジ)豆・隠元(インゲン)豆・黒豆・豌豆(エンドウ)など,つる性の豆の俗称。

籬貝

まがきがい [3] 【籬貝】
海産の巻貝。殻高6センチメートル内外。貝殻は円錐形。殻表は平滑で,白地に褐色の電光模様がある。肉は食用,殻は貝殻細工用。浅海の砂底にすむ。房総半島以南に分布。

わく [2] 【籰・篗】
〔「枠(ワク)」と同源〕
紡いだ糸を巻き取る道具。二本または,四本の木を対にして横木で支え,中央に軸を設けて回転するようにしたもの。おだまき。

めめ 【米】
こめ。「―五十石まゐする程に/狂言・比丘貞」

こめ [2] 【米】
イネの種子から外皮(籾殻(モミガラ))を除いたもの。そのままのものを玄米(ゲンマイ),搗(ツ)いて糠(ヌカ)を取り去ったものを白米,または精米という。日本人の主食となる穀物。

よね 【米】
(1)米(コメ)。「銭(ゼニ)なければ,―をとりかけておちられぬ/土左」
(2)〔「米」の字を分解すると「八」と「十」と「八」になることから〕
八十八歳。

こめ【米】
rice.→英和
〜の飯 boiled rice.→英和
〜をつくる grow[cultivate]rice.→英和
‖米糠 rice-bran.

米の字

こめのじ [3] 【米の字】
〔「米」の字を分解すると,八十八となることから〕
八十八歳。米寿(ベイジユ)。「―の祝い」

米の虫

こめのむし [0] 【米の虫】
コクゾウムシの異名。

米の飯

こめのめし [5] 【米の飯】
(1)米を炊いた飯。
(2)いつまでもあきないものをたとえる語。

米トン

べいトン [0] 【米―】
⇒トン(1)
 (ウ)

米人

べいじん [0] 【米人】
米国人。アメリカ人。

米代

こめだい [0] 【米代】
米の代金。米を買う金。

米代川

よねしろがわ 【米代川】
秋田県北部の川。岩手県北西部に発し,奥羽山脈・出羽山地を横断し,能代市で日本海に注ぐ。流域一帯は秋田杉の美林地域。長さ136キロメートル。河口付近は能代川という。

米仲買

こめなかがい [3] 【米仲買】
江戸時代の米穀を扱う仲買商。米問屋とともに各地に発達。江戸では正米取引のみが認められていたため,米問屋と他の仲買いや小売りとの斡旋を行なった。

米会所

こめかいしょ [3] 【米会所】
米穀取引所の旧称。1876年(明治9)に改称。

米作

べいさく [0] 【米作】
稲を栽培・収穫すること。米作り。また,その実り具合。稲作。

米作

べいさく【米作】
rice crop[harvest].米作予想 a rice crop estimate.

米価

べいか [1] 【米価】
米の値段。「生産者―」

米価

べいか【米価】
the price of rice.米価審議会 the Council of Rice Prices.

米価審議会

べいかしんぎかい [6] 【米価審議会】
米価をはじめ主要食糧の価格決定に関して調査審議を行い,農林水産大臣に建議する食糧庁の付属機関。1949年(昭和24)設置。

米俵

こめだわら【米俵】
a straw rice bag.

米俵

こめだわら [3] 【米俵・米苞】
わらを編んで作った,米を入れる俵。また,米のはいった俵。

米偏

こめへん [0] 【米偏】
漢字の偏の一。「精」「粒」などの「米」の部分。

米内

よない 【米内】
姓氏の一。

米内光政

よないみつまさ 【米内光政】
(1880-1948) 軍人・政治家。海軍大将。岩手県生まれ。連合艦隊司令長官・海相を歴任。1940年(昭和15)組閣。日独伊三国同盟に反対し,陸軍により辞職に追い込まれた。のち海相として戦争終結,敗戦処理に尽力した。

米切手

こめきって [3] 【米切手】
江戸時代,諸藩の蔵屋敷が出した入札済みの蔵米の引き渡し証。

米刺

こめさし [4][3] 【米刺(し)・米差(し)】
米の品質検査のため,米俵から少量の米を取り出すために用いる竹筒。長さ約21〜24センチメートルで先が斜めに切ってあるもの。さし。

米刺し

こめさし [4][3] 【米刺(し)・米差(し)】
米の品質検査のため,米俵から少量の米を取り出すために用いる竹筒。長さ約21〜24センチメートルで先が斜めに切ってあるもの。さし。

米加自由貿易協定

べいかじゆうぼうえききょうてい 【米加自由貿易協定】
アメリカとカナダ間の貿易自由化に関する協定。1989年発効。この二国間協定を基礎にメキシコを加えた北米自由貿易協定(ナフタ)が1994年に発効。
→ナフタ(NAFTA)

米占

こめうら [0] 【米占】
米を用いた占い。米粒の奇数・偶数で吉凶を占うもの。よねうら。

米印

こめじるし [3] 【米印】
記号「※」の呼び方。

米原

まいはら 【米原】
〔「まいばら」とも〕
滋賀県,琵琶湖東岸にある町。鉄道・道路が分岐する交通の要衝。朝妻はかつての湖上水運の要港,醒井(サメガイ)は中山道の宿場町。

米原

よねはら 【米原】
姓氏の一。

米原雲海

よねはらうんかい 【米原雲海】
(1869-1925) 彫刻家。島根県生まれ。高村光雲に師事。日本的な木彫彫刻の振興をめざし日本彫刻会を創立。代表作「仙丹」「竹取翁」など。

米友仁

べいゆうじん 【米友仁】
(1072-1151) 中国,宋代の画家・書家。米芾(ベイフツ)の子。字(アザナ)は元暉,号は海岳道人・懶拙道人など。父の描法を継承した山水画に巧みであった。

米収

べいしゅう [0] 【米収】
米の収穫。「―高」

米味噌

こめみそ [0] 【米味噌】
麹(コウジ)に米を用いてつくった味噌。

米唐檜

べいとうひ [3] 【米唐檜】
⇒スプルース

米問屋

こめどいや [3] 【米問屋】
江戸時代の米穀取引を行なった問屋。京都・江戸・大坂の三都や各城下町で発達。多くは株仲間を結び,特権的な富商であった。

米噛み

こめかみ 【米噛み】
年少の比丘尼(ビクニ)。小比丘尼。米噛み比丘尼。「契りをこめし清林が連れし―/浮世草子・一代男 3」

米国

べいこく 【米国】
亜米利加(アメリカ)合衆国の略称。

米坂線

よねさかせん 【米坂線】
JR 東日本の鉄道線。山形県米沢・新潟県坂町間,90.7キロメートル。主として荒川流域を走る奥羽山脈横断線。沿線は豪雪地帯。

米塩

べいえん [0] 【米塩】
(生活の必需品としての)米と塩。「―にも事欠く」

米塩の資

べいえんのし [6] 【米塩の資】
生活費。生計費。

米子

よなご 【米子】
鳥取県西部の市。美保湾と中海に面し,日野川下流域と弓ヶ浜砂嘴(サシ)南半部を占める。江戸初期以降,城下町として発展。県西部の商工業の中心。

米寿

べいじゅ [1] 【米寿】
〔「米」の字が八十八に分解できることから〕
八八歳。また,その祝い。

米寿の祝い

べいじゅ【米寿の祝い】
the celebration of one's 88th birthday.

米寿の賀

べいじゅのが 【米寿の賀】
八八歳の長寿の祝い。米(ヨネ)の祝い。

米将軍

こめしょうぐん 【米将軍】
徳川吉宗の異名。米価の変動を防ぎ,調整に意を用いたのでいう。米公方(コメクボウ)。

米屋

こめや [2] 【米屋】
米穀類を売る店。また,その商いをしている人。

米屋

こめや【米屋】
a rice shop (店);a rice dealer (人).

米屋冠り

こめやかぶり [4] 【米屋冠り】
米屋・搗(ツ)き屋などの手ぬぐいのかぶり方。頭の前方をすっぽり包み,両端を後ろに回して留める。
米屋冠り[図]

米屋町

こめやまち 【米屋町】
東京都中央区日本橋蠣殻(カキガラ)町の異名。米穀取引所があったのでいう。

米山

よねやま 【米山】
新潟県柏崎市と柿崎町の境にある山。日本海の近くにそびえる。海抜993メートル。

米山甚句

よねやまじんく [5] 【米山甚句】
新潟県柏崎市の民謡で,花柳界のお座敷唄。源流は秋田県の「鹿角(カヅノ)甚句」らしい。

米川

よねかわ ヨネカハ 【米川】
姓氏の一。

米川常白

よねかわじょうはく ヨネカハジヤウハク 【米川常白】
(1611-1676) 香道米川流の祖。京都の人。小紅屋三右衛門一任とも。志野流系の蘭秀等芳に師事し,香道の内容を整備・発展させた。

米川正夫

よねかわまさお ヨネカハマサヲ 【米川正夫】
(1891-1965) ロシア文学者。岡山県生まれ。東京外国語学校卒。ドストエフスキー・トルストイなどの作品を多数翻訳,日本におけるロシア文学受容の基礎を作った。

米川流

よねかわりゅう ヨネカハリウ 【米川流】
香道の流派。寛文(1661-1673)の頃,米川三右衛門常白の創始。

米州

べいしゅう [1][0] 【米州】
南北アメリカ大陸の総称。亜米利加(アメリカ)州。

米州人権条約

べいしゅうじんけんじょうやく 【米州人権条約】
米州機構が1969年に採択した地域的人権保護条約。実施のための機関として米州人権委員会および米州人権裁判所がある。

米州機構

べいしゅうきこう 【米州機構】
〔Organization of American States〕
1948年に採択された憲章に基づく米州諸国の地域的国際機構。共同防衛・地域的安全保障のほか文化・社会・経済的な協力を任務とし,米州共同体制の基礎となっている。OAS 。

米州相互援助条約

べいしゅうそうごえんじょじょうやく 【米州相互援助条約】
アメリカ合衆国とラテン-アメリカ諸国間で締結された地域的集団安全保障条約。米国主導の反共的軍事同盟としての性格が強い。1948年発効。リオ条約。

米差

こめさし [4][3] 【米刺(し)・米差(し)】
米の品質検査のため,米俵から少量の米を取り出すために用いる竹筒。長さ約21〜24センチメートルで先が斜めに切ってあるもの。さし。

米差し

こめさし [4][3] 【米刺(し)・米差(し)】
米の品質検査のため,米俵から少量の米を取り出すために用いる竹筒。長さ約21〜24センチメートルで先が斜めに切ってあるもの。さし。

米市

こめいち [0][2] 【米市】
江戸時代,米の取引が行われた市。米相場の立った市場。大坂堂島米市が最も栄えた。

米市

よねいち 【米市】
狂言の一。保護者からもらった米俵へ,これも妻への祝儀としてもらった小袖をかけ,米市御寮人の里帰りとしゃれこんだ男に,近所の若い衆がその美女からの杯がほしいといってからむ。

米年

べいねん [0] 【米年】
米寿のこと。

米座

こめざ [0] 【米座】
中世,米の専売を許された米商人の組合。米屋座。
→座

米式蹴球

べいしきしゅうきゅう [5] 【米式蹴球】
アメリカン-フットボール。

米所

こめどころ [3][0] 【米所】
良い米がたくさんとれる地方。

米揚げ笊

こめあげざる [4] 【米揚げ笊】
米をといで,その水をきるのに用いる笊。米浙笊(コメカシザル)。

米搗き

こめつき【米搗き】
cleaning rice.米搗きばった[虫]a click[snapping]beetle.

米搗き

こめつき [4][2] 【米搗き】
玄米(ゲンマイ)を搗いて白米にすること。また,その仕事をする人。昔は臼(ウス)に入れ,杵(キネ)で搗いて糠(ヌカ)を取り除いた。

米搗虫

こめつきむし [4] 【米搗虫】
コメツキムシ科の甲虫の総称。細長く,体長2〜70ミリメートル。あおむけに置くと前胸を急に腹の方に曲げてはね上がる。幼虫は植物の根を食害するが,食虫性のものもある。コメフミムシ。

米搗蟹

こめつきがに [4] 【米搗蟹】
〔はさみをゆっくり上げ,急に下げる動作を繰り返すのでいう〕
海産のカニ。甲長8ミリメートルほどで,半球形。長い脚節に長円形の薄膜があり,聴覚器官と考えられている。内湾や河口近くの砂泥に群生し,泥中の有機物を食う。北海道以南に広く分布。

米搗飛蝗

こめつきばった [5] 【米搗飛蝗】
(1)ショウリョウバッタの別名。後脚をそろえて持つと体を上下に動かすのが,米を搗く姿を思わせるのでいう。
(2)コメツキムシの別名。
(3)ぺこぺこと頭を下げて他人にへつらう人。

米札

べいさつ [0] 【米札】
江戸時代,諸藩で発行した藩札の一。米穀を兌換(ダカン)準備として発行したもの。米穀の斗量とその価値(金・銀・銭)が記されている。米券。

米杉

べいすぎ [0] 【米杉】
ヒノキ科クロベ属の常緑大高木。心材は赤暗褐色で軽軟。建築・建具用材として北米から輸入される。ウエスタン-レッド-シーダー。アメリカネズコ。

米材

べいざい [0] 【米材】
アメリカ合衆国の太平洋岸地域とカナダのブリティッシュ-コロンビア州などから日本に輸入される木材の総称。針葉樹が主。北米材。

米松

べいまつ [0] 【米松】
マツ科の常緑大高木。トガサワラ属。心材は黄色または赤褐色。針葉樹の中では重く強い。北米から輸入される主要木材で,梁(ハリ)・桁などの建築用構造材として多用される。ダグラスファー。アメリカトガサワラ。

米栂

こめつが [0] 【米栂】
マツ科の常緑高木。亜高山帯に生える。一年枝には毛がある。葉は短い線形で枝に二列にならび,楕円形の小さい松かさが枝端に下垂してつく。材は建材・パルプ・器具材などに用いる。庭木・盆栽ともする。ヒメツガ。クロツガ。
米栂[図]

米栂

べいつが [0] 【米栂】
マツ科の常緑高木。ツガ属。材は黄白色で,柱や防腐土台など建築構造材として多用される。北米から輸入される主要木材。ウエスタン-ヘムロック。

米檜葉

べいひば [0] 【米檜葉】
ヒノキ科の常緑高木。特有の芳香があり,心材は黄色。材質は国産のヒバに似ており,腐りにくい。北米から輸入される主要木材の一つで,建築用材・デッキ用材などに使われる。アラスカ-シーダー。

米櫃

こめびつ [0] 【米櫃】
(1)家庭で米を入れておく箱。
(2)(俗に)生活費を得るもととなるもの。また,一家の稼ぎ手。

米櫃

こめびつ【米櫃】
a rice chest.

米沢

よねざわ ヨネザハ 【米沢】
山形県南東部,米沢盆地南端の市。近世,上杉氏の城下町として繁栄。電機・繊維工業・木材加工などが盛んで,米沢織・米沢牛・米沢鯉を特産。

米沢

よねざわ ヨネザハ 【米沢】
姓氏の一。

米沢彦八

よねざわひこはち ヨネザハ― 【米沢彦八】
(1)(初世)(?-1714) 大坂落語の祖。辻咄を行い,後には,生玉神社境内の小屋で仕方物真似を演じた。「軽口御前男」などを刊行し,「彦八」は落語家の別名となったほど著名。
(2)(二世)(?-1767(8?)) 京の落語家。祇園の境内などで演じ,物真似芸にすぐれる。「軽口福おかし」などを刊行。

米沢琉球紬

よねざわりゅうきゅうつむぎ ヨネザハリウキウ― [9] 【米沢琉球紬】
〔絣柄(カスリガラ)が琉球紬に似ていることからいう〕
米沢紬の異名。よねりゅう。

米沢紬

よねざわつむぎ ヨネザハ― [5] 【米沢紬】
米沢地方で織られる紬織物。長井紬。置賜(オキタマ)紬。米沢琉球紬。

米沢織

よねざわおり ヨネザハ― [0] 【米沢織】
山形県米沢地方から産出する織物の総称。藩主上杉鷹山(ヨウザン)が桑・苧麻の植栽を奨励し,小千谷から縮(チヂミ)の技術を導入したのに始まる。紬(ツムギ)・縮緬(チリメン)・博多・黄八丈などが織られる。

米河岸

こめがし [0] 【米河岸】
近世,米仲買の倉庫や店が立ち並んでいた河岸。江戸では特に,本船町・伊勢町・小舟町・堀江町・小網町をいった。

米油

こめあぶら [3] 【米油】
米糠(コメヌカ)からとった油。サラダ油・マーガリン・石鹸の製造などに用いる。米糠油。

米浙

こめかし [0] 【米浙】
(1)米をとぐこと。米を洗うこと。
(2)「米浙桶(コメカシオケ)」の略。

米浙桶

こめかしおけ [5] 【米浙桶】
米をとぐ桶。米とぎ桶。

米浙笊

こめかしざる [4] 【米浙笊】
「米揚げ笊(ザル)」に同じ。

米点

べいてん [0] 【米点】
南画の描法の一。樹木・山谷などを水墨の点を打ち連ねて描き表すこと。多く夏山の山水を描くのに用いる。米芾(ベイフツ)によって創始されたことからの称という。

米点山水

べいてんさんすい [5] 【米点山水】
米点を用いて描いた山水画。

米為替

こめかわせ [3] 【米為替】
中世,米の取引に用いた為替。
→替米(カエマイ)

米琉

よねりゅう [2] 【米琉】
「米沢琉球紬(リユウキユウツムギ)」の略。

米産

べいさん [0] 【米産】
(1)米(コメ)の生産。「―県」
(2)アメリカ産。

米相場

こめそうば [3] 【米相場】
(1)旧制の米穀取引所における米穀売買取引。
(2)「空米(クウマイ)相場」に同じ。

米租

べいそ [1] 【米租】
年貢として納める米。年貢米。

米穀

べいこく [0] 【米穀】
米。また,穀類の総称。

米穀

べいこく【米穀(店)】
(a) rice (dealer).→英和
米穀通帳 a rice-ration book.

米穀供出制度

べいこくきょうしゅつせいど [9] 【米穀供出制度】
農家が保有する米を,自家保有米を除き全量を政府に一定の価格で売り渡す制度。第二次大戦中および敗戦直後に実施された。

米穀取引所

べいこくとりひきじょ [0][9] 【米穀取引所】
米の先物取引を行う商品取引所。食糧管理制度の制定により廃止。

米穀年度

べいこくねんど [5] 【米穀年度】
米の収穫期を基準にした一年の期間。前年11月から当年10月まで。

米穀法

べいこくほう 【米穀法】
米価を安定させるため,政府による米の需給関係の調整を定めた法律。1921年(大正10)制定,33年米穀統制法に発展。

米穀統制法

べいこくとうせいほう 【米穀統制法】
米価の大幅な変動を抑制するため,政府による米価基準の設定,輸出入制限などを定めた法律。1933年(昭和8)米穀法の強化を目的として制定。42年米穀配給統制法とともに食糧管理法に発展した。

米穀証券

べいこくしょうけん [5] 【米穀証券】
1921年(大正10)政府が米麦などの買い入れ資金を調達するために発行した短期債券。42年(昭和17)食糧証券と改称。米券。

米穀通帳

べいこくつうちょう [5] 【米穀通帳】
第二次大戦中・戦後にかけて,政府が米穀統制のために各世帯に配った通帳。

米粉

ビーフン [1][0] 【米粉】
〔中国語〕
粳(ウルチ)米の粉で作った中国の麺(メン)の一種。

米粉

べいふん [0] 【米粉】
米の粉。

米粉

こめこ [3][0] 【米粉】
米をひいた粉。新粉・白玉粉・みじん粉など。菓子や糊(ノリ)にする。こめのこ。

米粒

こめつぶ【米粒】
a grain of rice.

米粒

こめつぶ [3] 【米粒】
米のひとつぶ,ひとつぶ。米のつぶ。

米糠

こめぬか [0] 【米糠】
⇒糠(ヌカ)(1)

米糠油

こめぬかゆ [4] 【米糠油】
米糠を圧搾して採取する油。米油。こめぬかあぶら。

米納

べいのう [0] 【米納】
米穀で租税を納めること。

米芾

べいふつ 【米芾】
(1051-1107) 中国,北宋の画家・書家。字(アザナ)は元章。「米法山水」といわれる独特の水墨による山水画法を創始。書もよくし,書画の卓越した鑑識家としても名高い。著書に「書史」「画史」などがある。
→米点(ベイテン)

米苞

こめだわら [3] 【米俵・米苞】
わらを編んで作った,米を入れる俵。また,米のはいった俵。

米菓

べいか [1] 【米菓】
米を原料としてつくられる菓子。せんべい・あられなど。

米蔵

こめぐら [0] 【米蔵】
米を貯蔵しておく倉庫。よねぐら。

米虫

よなむし 【米虫】
「穀象(コクゾウ)虫」の異名。[和名抄]

米袋

こめぶくろ [3] 【米袋】
(1)米を入れる袋。
(2)大津袋(オオツブクロ)。

米西戦争

べいせいせんそう 【米西戦争】
⇒アメリカ-スペイン戦争(センソウ)

米語

べいご【米語】
American (English).→英和

米語

べいご [0] 【米語】
アメリカで話されている英語。アメリカ英語。

米貨

べいか【米貨】
American money (通貨);American goods (商品).

米貨

べいか [1] 【米貨】
アメリカの貨幣。

米踏み

こめふみ [4][0] 【米踏み】
踏み臼(ウス)を踏んで米を搗(ツ)くこと。また,その人。

米踏み虫

こめふみむし [4] 【米踏み虫】
コメツキムシ。

米軍

べいぐん【米軍】
the United States army[armed forces].

米酒

ビーチュー [3] 【米酒】
〔中国語〕
台湾産の蒸留酒の一種。米をペーカ(白粬)とよぶ麹(コウジ)で発酵させ,蒸留して造る。アルコール分20〜25パーセント。

米酒

べいしゅ [0] 【米酒】
⇒ビーチュー(米酒)

米酢

よねず [2] 【米酢】
米を原料として酢酸発酵を行なってつくる醸造酢。

米銭

べいせん [0] 【米銭】
(1)米とぜに。米穀と金銭。
(2)米代。

米食

べいしょく [0] 【米食】
米を食うこと。米を主食とすること。

米食い虫

こめくいむし コメクヒ― [3] 【米食い虫】
(1)コクゾウムシの異名。
(2)飯を食うだけで役にたたない人。ごくつぶし。

米食する

べいしょく【米食する】
eat rice;live on rice.

米飯

べいはん [0] 【米飯】
米の飯。「―給食」

米騒動

こめそうどう [3] 【米騒動】
米価騰貴を原因とする民衆暴動。特に,1918年(大正7)富山県魚津の漁村に端を発し,全国に波及した騒動をさす。軍隊によって鎮圧されたが,時の寺内内閣は総辞職に追い込まれた。

米麦

べいばく [0] 【米麦】
米と麦。また,広く穀物をいう語。

もみ [1][0] 【籾】
(1)外皮を取り除いてない米。稲の穂からとったままで,脱穀していない米。[季]秋。《日かげよりたゝみはじめぬ―むしろ/虚子》
(2)籾米の外皮。もみがら。

もみ【籾】
unhulled rice;chaff (籾がら).→英和

籾挽き

もみひき [2][4] 【籾挽き】
「籾摺(ス)り」に同じ。

籾摺り

もみすり [3][4][0] 【籾摺り】
籾米を磨(ス)り臼(ウス)あるいは籾摺り機にかけ,籾殻を取り除いて玄米にすること。もみひき。[季]秋。「―機」

籾摺り唄

もみすりうた [4] 【籾摺り唄】
民謡。籾摺りのときにうたう仕事唄。

籾殻

もみがら [0] 【籾殻】
米を包んでいる外皮。籾米の殻。もみぬか。もみ。

籾種

もみだね [3][0] 【籾種】
稲の種とするもみ。種もみ。

籾米

もみごめ [0] 【籾米】
籾殻のついたままの米。もみよね。

籾米

もみよね [0][2] 【籾米】
「もみごめ」に同じ。[和名抄]

籾糠

もみぬか [0] 【籾糠】
もみがら。

籾蔵

もみぐら [0] 【籾蔵】
米をもみのままで貯蔵する蔵。

粂平内

くめのへいない 【粂平内・久米平内】
江戸初期の伝説的人物。九州浪人で江戸赤坂に道場を開き,夜ごと辻斬りに出たが,のち悔い改めて鈴木正三の門に入り,仁王座禅を修したという。東京浅草寺(センソウジ)にある石造りの座像は,平内が罪業消滅を願って通行人に踏みつけさせた自像といわれるが,のちに「踏み付け」が「文付け」に解され,縁結びの神とされるようになった。

しいな シヒナ [0] 【粃・秕】
(1)十分に実っていない籾(モミ)。殻ばかりで,中に実のない籾。しいなせ。しいだ。
(2)果実のよく実っていないもの。また,中身のからっぽなもの。

粃政

ひせい [0] 【秕政・粃政】
悪い政治。悪政。「蘭人の暴横無道なる―を摘挙し/浮城物語(竜渓)」

粃糠

ひこう [0] 【粃糠】
しいなとぬか。

粃糠疹

ひこうしん [2] 【粃糠疹】
糠(ヌカ)のような鱗屑(リンセツ)のできる皮膚の病変。アトピー性皮膚炎などで見られる。

粃謬

ひびゅう [0] 【紕繆・粃謬】
あやまり。まちがい。誤謬。「理,若し実ならずして説く所に―有らば/今昔 4」

こ [1] 【粉】
固体が砕けて細かになったもの。こな。「米の―」「身を―にして働く」

こな【粉】
flour (穀類の);→英和
powder (粉末).→英和
〜にする (reduce to,grind into) powder;pulverize.→英和
‖粉ミルク powdered milk.

こな [2] 【粉】
細かく砕けてきわめて小さい粒になったもの。粉末。こ。「小麦を―にひく」「チョークの―」

粉々にする

こなごな【粉々にする】
break <a thing> (in)to pieces.〜になる come to pieces.

粉ミルク

こなミルク [3] 【粉―】
粉乳(フンニユウ)。

粉乳

ふんにゅう [0] 【粉乳】
牛乳を濃縮・乾燥させ,粉末にしたもの。全脂粉乳・脱脂粉乳・調整粉乳などがある。粉ミルク。ドライ-ミルク。

粉体

ふんたい [0] 【粉体】
固体がきわめて細かい粒の集まりとなっている状態。「―塗装」

粉体爆発

ふんたいばくはつ [5] 【粉体爆発】
⇒粉塵爆発(フンジンバクハツ)

粉剤

ふんざい [0] 【粉剤】
こな状の薬。こなぐすり。

粉吹き芋

こふきいも [3] 【粉吹(き)芋】
ジャガイモをゆでて汁を捨て,再び火にかけて大きく動かしながら水分をとばしたもの。イモの表面が粉を吹いたようになる。

粉吹芋

こふきいも [3] 【粉吹(き)芋】
ジャガイモをゆでて汁を捨て,再び火にかけて大きく動かしながら水分をとばしたもの。イモの表面が粉を吹いたようになる。

粉塵

ふんじん [0] 【粉塵】
(1)粉のような細かなちり。
(2)気体中に浮遊する微小な固体粒子。ダスト。

粉塵爆発

ふんじんばくはつ [5] 【粉塵爆発】
粉塵{(2)}の濃度が適当な範囲内にあると,火花・閃光などで引火して爆発すること。石炭微粉末による炭塵爆発のほか,穀物・砂糖・プラスチックなどの粉末による爆発など。粉体爆発。

粉墨

ふんぼく [0] 【粉墨】
(1)白粉(オシロイ)とまゆずみ。粉黛(フンタイ)。
(2)物事を美化したり修飾したりすることのたとえ。

粉屋

こなや [2] 【粉屋】
穀類の粉を製造,または販売する家。また,その人。

粉引

こひき [0] 【粉引】
李朝時代の朝鮮陶器の一。粒子の粗い白泥を化粧掛けし,その上から透明釉(ユウ)を掛けてあるもの。茶碗に多く見られる。粉吹き。

粉張

こはり 【小張・粉張】
「白張(ハクチヨウ)」に同じ。「伊藤武者景綱―を切り/平治(上)」

粉彩

ふんさい [0] 【粉彩】
中国,清代康煕年間(1662-1722)に始められた上絵付けを施した磁器。ぼかし技法が特徴。琺瑯(ホウロウ)彩・洋彩・軟彩とも。

粉微塵

こなみじん [0][3] 【粉微塵】
ものが壊れて非常に細かくなること。木(コ)っ端(パ)微塵。「―に砕ける」

粉微塵

こみじん [2] 【粉微塵】
きわめて細かく砕けること。こなみじん。「雲雀骨(ヒバリボネ)の―に散つて/金色夜叉(紅葉)」

粉微塵になる

こなみじん【粉微塵になる】
be smashed[crushed](in)to pieces[atoms].

粉挽き

こなひき [4] 【粉挽き】
穀類をひいて粉にすること。また,その仕事をする人。

粉末

ふんまつ [0] 【粉末】
固体が,ひじょうに細かな粒の集まりとなっている状態。こな。こ。「―ジュース」

粉末

ふんまつ【粉末(にする)】
powder;→英和
pulverize.→英和
粉末石鹸 soap powder.

粉末冶金

ふんまつやきん [5] 【粉末冶金】
金属の粉末を加圧成形し,焼き固めて金属製品をつくる方法。

粉本

ふんぽん [0] 【粉本】
(1)東洋画の,下書き・画稿。
(2)絵や文章の創作のよりどころとした作品。
(3)後日の研究などのために模写した絵画。

粉河

こかわ コカハ 【粉河】
和歌山県那賀(ナガ)郡,紀ノ川中流北岸にある町。粉河寺の門前町。ミカンと鋳物の町。

粉河寺

こかわでら コカハ― 【粉河寺】
粉河町にある寺。もとは天台宗で,現在は粉河観音宗の本山。山号は風猛山。古くは補陀洛(フダラク)山施音(セオン)寺と称した。770年,大伴孔子古(クジコ)の創建と伝える。西国三十三所第三番札所。絵巻「粉河寺縁起」は国宝。

粉灰

こはい 【粉灰】
(1)こなみじん。副詞的にも用いる。「修羅の大敵を―に打ち砕き/曾我 11」
(2)徹底してやっつけること。こっぱい。「―ニ人ヲ呵ル/日葡」

粉灰

こっぱい [0] 【骨灰・粉灰】 (名・形動)
(1)こなごなに砕く・こと(さま)。「微塵―」「やい��樽肴が―になるわい/歌舞伎・傾城青陽�」
(2)さんざんな目にあうこと。強くたしなめられること。また,そのさま。「乱離(ラリ)―」「―に軽蔑(ケナ)される/社会百面相(魯庵)」
(3)面倒で骨が折れること。「料理方は―になるが/歌舞伎・四十七石忠箭討」

粉炭

こなずみ [2] 【粉炭】
砕けて細かくなった木炭。

粉炭

ふんたん [0] 【粉炭】
細片状または粉状に破砕した石炭。
→塊炭

粉炭

こずみ [1] 【粉炭】
砕けて粉末となった炭。こなずみ。

粉状

ふんじょう [0] 【粉状】
粉(コナ)のような状態であること。

粉瘤

ふんりゅう [0] 【粉瘤】
⇒アテローム

粉白粉

こなおしろい [3] 【粉白粉】
粉末状の白粉。
→水白粉
→練り白粉

粉石鹸

こなせっけん [3] 【粉石鹸】
粉末状の石鹸。石鹸の粉末に,炭酸ソーダなどを加えたもの。

粉石鹸

こなせっけん【粉石鹸】
soap powder.

粉砂糖

こなざとう [3] 【粉砂糖】
グラニュー糖など純度の高い砂糖を微粉状にしたもの。製菓材料に用いられる。粉糖。パウダー-シュガー。

粉砂糖

こなざとう【粉砂糖】
powdered sugar;icing sugar.

粉砕

ふんさい [0] 【粉砕】 (名)スル
(1)粉々に細かく砕くこと。「石灰岩を―する」
(2)相手を完全に打ち破ること。「敵軍を―する」

粉砕する

ふんさい【粉砕する】
smash <a thing> (to pieces);→英和
crush.→英和

粉砕機

ふんさいき [3] 【粉砕機】
クラッシャー。

粉筒

ふんづつ [0] 【粉筒】
蒔絵(マキエ)の粉を蒔くのに用いる細い筒。

粉米

こごめ【粉米】
broken rice.

粉米

こごめ [0] 【小米・粉米】
精白する時に砕けた米。くだけごめ。

粉粉

こなごな [0] 【粉粉】 (形動)[文]ナリ
きわめて細かく砕けるさま。「花びんが落ちて―に壊れる」

粉糞

こくそ [1][0] 【木屎・粉糞・刻苧】
漆に繊維くずや木粉を練りまぜたもの。漆塗りの下地の合わせ目・割れ目などを埋めるために用いる。

粉糠

こぬか [0] 【小糠・粉糠】
「糠(ヌカ){(1)}」に同じ。

粉茶

こちゃ [1] 【粉茶】
「こなちゃ(粉茶)」に同じ。

粉茶

こなちゃ [2] 【粉茶】
製茶過程で選別された茶の粉末。

粉蒔

ふんまき [0] 【粉蒔】
蒔絵(マキエ)で,まだ乾燥していない地書きの上に金粉・銀粉を蒔いて付着させること。

粉薬

こなぐすり [3] 【粉薬】
粉末状の薬。散薬。

粉薬

こぐすり [2] 【粉薬】
「こなぐすり(粉薬)」に同じ。「白髪染の―/西洋道中膝栗毛(魯文)」

粉薬

こなぐすり【粉薬】
<take> a powder.→英和

粉蜱

こなだに [0] 【粉蜱】
ダニ目コナダニ上科に属する微小なダニの総称。体は卵形で体長〇・二〜〇・八(ミリメ―トル)。白色ないし黄白色で長い毛がまばらに生える。食品・畳・塵(チリ)の中などに広く生息する。サトウダニ・ケナガコナダニなど。

粉雪

こなゆき【粉雪】
powdery snow.

粉雪

こゆき [0] 【粉雪】
粉のような細かい雪。こなゆき。

粉雪

こなゆき [2] 【粉雪】
粉のようにさらさらとして細かい雪。[季]冬。

粉面

ふんめん [0] 【粉面】
白粉(オシロイ)を白く塗った顔。

粉韲

ふんせい [0] 【粉韲】 (名)スル
こなみじんにすること。「大檣は切断せられ,艦橋は―せられ/此一戦(広徳)」

粉食

ふんしょく [0] 【粉食】
粉(コナ)にした穀類などを,うどん・そば・パン・団子などに加工して食べること。

粉飾

ふんしょく【粉飾】
(a) decoration;→英和
(an) embellishment.→英和
〜を施す decorate;→英和
embellish.→英和
‖粉飾決算 account-rigging.

粉飾

ふんしょく [0] 【粉飾・扮飾】 (名)スル
(1)紅や白粉(オシロイ)などで化粧すること。「忙しさの間にも自分を―するのを忘れずにゐる葉子/或る女(武郎)」
(2)うわべを飾ること。とりつくろって立派に見せること。「―して報告する」

粉飾決算

ふんしょくけっさん [5] 【粉飾決算】
会社が正規の会計処理上の基準に従わず,故意に財務諸表の内容をゆがめ,利益または損失を過大もしくは過小表示して決算すること。

粉飾預金

ふんしょくよきん [5] 【粉飾預金】
銀行が月末や決算期末に実態以上に多く見せかけるために,正常でない手段で増加させた預金。

粉骨

ふんこつ [0] 【粉骨】
〔骨を粉にする意〕
力の限り努力すること。「数日の―甲斐もなくて/太平記 7」

粉骨砕身

ふんこつさいしん [0] 【粉骨砕身】 (名)スル
力の限り努力すること。一生懸命働くこと。「―して社会のために尽くす」

粉骨砕身する

ふんこつさいしん【粉骨砕身する】
do one's best;do everything in one's power.

粉黛

ふんたい [0] 【粉黛】
(1)白粉(オシロイ)とまゆずみ。転じて,化粧。
(2)美人。「六宮の―は顔色無きが如也/太平記 1」

いき [0] 【粋】 (名・形動)[文]ナリ
〔「意気」から転じた語〕
(1)気性・態度・身なりがあか抜けしていて,自然な色気の感じられる・こと(さま)。粋(スイ)。
⇔野暮(ヤボ)
「―な格好」「―な作り」
(2)人情・世情に通じているさま。
⇔野暮
「―な計らい」
(3)遊里・遊興に精通していること。また,遊里・花柳界のこと。「―筋」
(4)いろごとに関すること。

すい [1] 【粋】 (名・形動)[文]ナリ
(1)世の中や人情の機微に通じていること。特に,男女のことや遊里・芸人社会などに通じ,とりなしがさばけていて,言動などがあかぬけていること。また,そうしたさま。いき。
⇔無粋(ブスイ)
⇔野暮(ヤボ)
「―なさばき」「真心(マゴコロ)もあつき朋友(トモダチ)の―な意見に/当世書生気質(逍遥)」
(2)すぐれていること。また,そうしたもの。「技術の―を集める」
(3)まじりけのないこと。また,そうしたもの。純粋。

すい【粋】
(1)[精華]the essence;→英和
the pith;→英和
the cream.→英和
(2)[思いやり]consideration;→英和
delicacy.→英和
(3)[いき]elegance.⇒粋(いき).
〜を利かす be considerate <to> .

粋がる

すいが・る 【粋がる】 (動ラ四)
粋であるように振る舞う。粋人であるように見せる。「形容を―・らず,仮にも利屈臭きを論ぜず/滑稽本・浮世風呂 4」

粋がる

いきが・る [3] 【意気がる・粋がる】 (動ラ五[四])
いかにもいきであるかのように振る舞う。いきぶる。「―・ったことを言う」

粋ちょん

いきちょん 【意気ちょん・粋ちょん】
〔近世後期,通人(ツウジン)の流行語〕
(1)粋なこと。また,気取っていること。「―の魔道に引入れんとおもへども/黄表紙・高慢斎行脚日記」
(2)男女間の機微にふれる事柄。「―なる話/黄表紙・四天王大通仕達」
(3)明和・安永頃(1764-1781)に流行した男の髪形。

粋な

いき【粋な】
smart;→英和
good-looking <woman> ;stylish;→英和
chic.→英和

粋事

いきごと [0][2] 【粋事】
(1)情事。いろごと。「―筋(スジ)」
(2)粋にすること。粋に振る舞うこと。「平常(フダン)が―に作つてゐるので兎角に(髷(マゲ)ノ)はけが横つちよに曲つてならぬ/滑稽本・七偏人」

粋人

すいじん [0] 【粋人】
(1)風流な趣味をもつ人。風流人。
(2)世間の裏表や人情の機微に通じた,物わかりのよい人。
(3)花柳界の事情に通じ,その方面に顔の広い人。通人。粋者。

粋人

すいじん【粋人】
a person of (refined) taste (風流人);a man of the world (さばけた人).→英和

粋作り

いきづくり [3] 【粋作り】
和風の服装や化粧をあかぬけた感じによそおうこと。主に水商売の女性にいう。

粋倒し

すいごかし 【粋倒し】
おだてて粋人扱いして,うまく事を運ぶこと。「案山子(カガシ)を―にあはせける/浮世草子・胸算用 2」

粋方

すいほう 【粋方】
(1)世事や遊里のことに通じた人。粋人。すいかた。「こつぴ��,諸事御―ぢや/歌舞伎・幼稚子敵討」
(2)物事によく通じた人。その道の専門家。「其元(ソノモト)様は侍の中でも,―ぢや―ぢやと申しまする/歌舞伎・幼稚子敵討」
(3)男伊達(ダテ)。侠客。「おりや博多の又治というて,隠れのない―/歌舞伎・韓人漢文」

粋書

すいしょ [1] 【粋書】
遊里など,粋(イキ)な世界を描いた書物。

粋然

すいぜん [0] 【粋然】 (ト|タル)[文]形動タリ
まじりけのないさま。純粋。「―たる霊秀の気の萃る処/真善美日本人(雪嶺)」

粋狂

すいきょう [1] 【酔狂・粋狂】 (名・形動)[文]ナリ
(1)(「酔興」とも書く)物好きなさま。好奇心から風変わりなことをするさま。「だてや―でやっているわけじゃない」「―にもほどがある」
(2)酒に酔って常軌を逸すること。「みめの悪きとは,ただ―のあまりなり/狂言・法師が母」
〔「えいぐるい(酔狂)」の漢字表記を音読みした語〕

粋狂な

すいきょう【粋狂な】
capricious;whimsical.〜に[で]out of curiosity;for fun.

粋筋

いきすじ [0][2] 【粋筋】
(1)花柳界など,粋な方面。「―の客」
(2)男女の情事に関係する事。「―のうわさ」

粋美

すいび [1] 【粋美】 (名・形動)[文]ナリ
純粋で美しい・こと(さま)。「その気象…益々―純熟に至れり/西国立志編(正直)」

粋者

すいしゃ [1] 【粋者】
花柳界の事情に通じた人。粋人。通人。

つび 【粒】
つぶ。「器(ウツワモノ)に付たる―を取りて/今昔 3」

つぶ 【粒】
■一■ [1] (名)
〔円(ツブラ)の意か〕
(1)まるくて小さいもの。「大きな―の真珠」「豆―」
(2)人や物が集まった場合,その一つ一つの大きさや質。
(3)小銭のこと。
(4)植物ムクロジの異名。
■二■ (接尾)
助数詞。丸くて小さいものを数えるのに用いる。「豆を一―二―と数える」

つぶ【粒】
a grain <of rice> ;→英和
a drop (一滴).→英和
〜が揃う be even-grained;be of even ability[quality](能力・質).

りゅう リフ 【粒】 (接尾)
助数詞。小さな粒(ツブ)状のものを数えるのに用いる。つぶ。「丸薬三―を服用する」

粒々辛苦する

りゅうりゅう【粒々辛苦する】
toil and moil;work assiduously.

粒剤

りゅうざい リフ― [0] 【粒剤】
粉末の集合体で粒状になった薬剤。顆粒(カリユウ)剤。

粒子

りゅうし【粒子】
a particle.→英和

粒子

りゅうし リフ― [1] 【粒子】
(1)物質を構成する微細な粒。素粒子・原子・分子など。
(2)同種の物質の一部としての細かな粒。「細かい砂の―」
(3)写真などの画面の,きめの細かさ。「―が荒れている」

粒子仮説

りゅうしかせつ リフ― [4] 【粒子仮説】
事物を微小粒子の単体ないし複合体と考え,この粒子が感覚器官を刺激することにより,観念が心の中に生ずるとする説。ボイルやロックにより提起された。

粒子状汚染物質

りゅうしじょうおせんぶっしつ リフ―ジヤウヲセン― [9] 【粒子状汚染物質】
大気汚染物質のうち,粒子状のもの。燃料の不完全燃焼によって生じる炭素や炭化水素類,ブレーキ材(石綿など)やスパイク-タイヤによるアスファルトの粉塵など。PM(particulate matter)。
→ガス状汚染物質
→浮遊粒子状物質

粒子線

りゅうしせん リフ― [0] 【粒子線】
同一の方向に進むように,細く絞った微粒子の流れの束。分子線・原子線・中性子線・電子線など。

粒度

りゅうど リフ― [1] 【粒度】
粉状物体の粒子の大きさの度合。一般に,粒子の平均直径で示される。

粒径

りゅうけい リフ― [0] 【粒径】
粒子の大きさを直径であらわしたもの。
→粒度

粒揃い

つぶぞろい [3] 【粒揃い】
(1)粒がそろっていること。
(2)集まった人がみな同じようにすぐれていて,見劣りするものが混じっていないこと。「―の選手たち」

粒状

つぶじょう [0] 【粒状】
丸くて小さい,粒の形状をしたさま。「―の薬」

粒状

りゅうじょう リフジヤウ [0] 【粒状】
つぶになっている状態。「―をなす」

粒状の

りゅうじょう【粒状の】
granular.→英和

粒状斑

りゅうじょうはん リフジヤウ― [3] 【粒状斑】
太陽面の光球上に見える,米粒を散布したような白い斑点。

粒界

りゅうかい リフ― [0] 【粒界】
金属など多結晶体の各結晶粒間の境界面。結晶粒界。

粒立つ

つぶだ・つ [3] 【粒立つ】 (動タ五[四])
一粒一粒がはっきりしている。また,表面に粒がたくさんできる。「病気で,―・つた物が食へないので,/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」

粒粒

りゅうりゅう リフリフ [0][3] 【粒粒】
一粒一粒。すべてのつぶ。「その栗は…みんな―に実が入つて/縁(弥生子)」

粒粒

つぶつぶ [0] 【粒粒】
つぶ状のもの。つぶ。「顔に―ができる」

粒粒辛苦

りゅうりゅうしんく リフリフ― [5] 【粒粒辛苦】 (名)スル
米の一粒一粒が農民の苦労の結晶であること。転じて,こつこつと地道な努力を重ねること。「―して築いた富」「三四年間―の所得なるを/金時計(鏡花)」

粒選り

つぶより [0] 【粒選り】
多くの中から特にすぐれたものを選び出すこと。また,選び出されたもの。えりぬき。よりぬき。つぶえり。「―の選手を派遣する」

粒選りの

つぶより【粒選りの】
picked;→英和
choice.→英和

粒銀

つぶぎん [0] 【粒銀】
豆板銀の俗称。小粒銀。

粒食

りゅうしょく リフ― [0] 【粒食】
穀物を粉にしないで,粒のまま調理して食べること。特に,米を食べること。
⇔粉食

粒餌

つぶえ [2] 【粒餌】
穀物の実や,そのひき割りを原料とした鳥のえさ。

粒餡

つぶあん [0] 【粒餡】
豆の粒をつぶさずに残した餡。
→漉(コ)し餡

粔籹

おこし [2] 【粔籹・興】
糯米(モチゴメ)や粟(アワ)を蒸し,乾かしてから炒ったものを,水飴(ミズアメ)と砂糖で板状に固めた菓子。ごま・落花生・大豆などを混ぜたものもある。おこしごめ。

粔籹米

おこしごめ [3][0] 【粔籹米・興米】
「おこし(粔籹)」に同じ。

かす [1] 【糟・粕】
〔「かす(滓)」と同源〕
もろみから酒をしぼり取ったあとに残るもの。漬物などに使う。酒かす。

粕取り

かすとり [0] 【粕取り・糟取り】
(1)酒粕を蒸留してとった焼酎。独特の香味がある。粕取り焼酎。
(2)米またはイモから急造した粗悪な密造酒。第二次大戦直後に盛行。

粕取り雑誌

かすとりざっし [5] 【粕取り雑誌】
低劣な記事を主とした雑誌。粕取りを三合飲めば酔いつぶれることから三号でつぶれる雑誌の意という。

粕屋

かすや 【粕屋】
福岡県北西部,糟屋(カスヤ)郡の町。福岡市の東に接する。駕与丁(カヨイチヨウ)池は福岡平野最大の溜め池。

粕汁

かすじる [3][0] 【粕汁・糟汁】
酒粕を溶いて入れた汁。塩ザケ・塩ブリや野菜などを実とする。[季]冬。

粕漬

かすづけ【粕漬】
fish[vegetables]pickled in sake lees.

粕漬

かすづけ [0] 【粕漬(け)・糟漬(け)】
酒粕を調味した床に,肉・魚・野菜などを漬けた物。奈良漬け・わさび漬けなど。

粕漬け

かすづけ [0] 【粕漬(け)・糟漬(け)】
酒粕を調味した床に,肉・魚・野菜などを漬けた物。奈良漬け・わさび漬けなど。

粕[糟

かす【粕[糟・滓]】
dregs (酒・コーヒーなどのおり);→英和
<sake> lees (粕);scum (浮き滓);→英和
dross (鉄滓);→英和
refuse (くず).→英和
人間のかす the scum of society.

そ [1] 【粗】 (名・形動)[文]ナリ
(1)大ざっぱで,きめ細かでないこと。荒っぽいこと。また,そのさま。「当時の人情又―なるにより/日本開化小史(卯吉)」
(2)品質が悪いこと。出来ばえが劣ること。また,そのさま。「啻(タダ)に服飾の―に甘んじたばかりではない/安井夫人(鴎外)」

あら [2] 【粗】
■一■ (名)
(1)魚類の主要な魚肉を取り去った残りの部分。「―の吸い物」
(2)「粗糠(アラヌカ)」に同じ。
(3)(主に人の)欠点。おちど。「―を探す」「―が見える」
■二■ (接頭)
名詞に付く。
(1)おおざっぱである,こまかでない,粗雑である,などの意を表す。「―筋」「―けずり」
(2)人手を加えていない,の意を表す。「―木」「―金(ガネ)」

あら【粗】
(1) the bony parts (魚の).
(2) a fault[flaw](欠点).→英和
〜を捜す find fault <with a person,a thing> .

ほぼ [1] 【略・粗】 (副)
〔漢文訓読に用いられた語〕
だいたい。あらかた。「事件は―解決した」「―読み終わった」

粗い

あらい【粗い】
rough;→英和
rugged;→英和
coarse.→英和
〜縞(目) large stripes[meshes].‖粗布 coarse cloth.

粗い

あら・い [0] 【粗い】 (形)[文]ク あら・し
〔「荒い」と同源〕
(1)まばらだ。すき間がある。「目の―・い網」
(2)ざっと一通りするようす。おおざっぱだ。「全体を―・く調べる」
(3)粗雑だ。「試合運びが―・い」
(4)細かくない。大きい。「つぶが―・い」
(5)ざらざらしている。ごつごつしている。なめらかでない。「きめが―・い」
(6)人けがない。荒涼としている。「大和をも遠く離りて岩が根の―・き島根に宿りする君/万葉 3688」
[派生] ――さ(名)

粗ける

あら・ける [3] 【散ける・粗ける】 (動カ下一)[文]カ下二 あら・く
(1)離れ離れになる。散り散りになる。「あやしき少女の去りてより,程なく人々―・けぬ/うたかたの記(鴎外)」「是に―・けたる卒(イクサ)更に聚る/日本書紀(舒明訓)」
(2)道や場所をあける。また,間をあける。[日葡]
(3)火や灰などをかきひろげる。「馳走ぶりに火を―・ける/多情多恨(紅葉)」

粗ごなし

あらごなし [0][3] 【粗ごなし・荒ごなし】 (名)スル
(1)物を砕くとき,あらく砕くこと。また,あらく砕き彫ること。「四辺には既に刻める柱頭あり,―したる石塊あり/即興詩人(鴎外)」
(2)物事の処理に際し,細かくやる前にざっと骨組みを作っておくこと。

粗し

あら・し 【荒し・粗し】 (形ク)
⇒あらい(荒)
⇒あらい(粗)

粗っぽい

あらっぽ・い [4][0] 【粗っぽい】 (形)
大まかである。粗雑だ。おおざっぱだ。「仕事が―・い」
[派生] ――さ(名)

粗らか

あららか [2] 【粗らか】 (形動ナリ)
(1)粗悪なさま。「ただ―なる東絹(アズマギヌ)どもを/源氏(東屋)」
(2)おおざっぱなさま。こまやかでないさま。「青糸(セイシ)の髪―に/滝口入道(樗牛)」「神武天皇の御代よりいと―にしるせり/増鏡(序)」

粗仕子

あらしこ [0] 【荒仕子・粗仕子・粗鉋】
粗削りに用いる鉋(カンナ)。粗鉋(アラガンナ)。
→中仕子(チユウシコ)
→上仕子(ジヨウシコ)

粗代

あらしろ [0] 【荒代・粗代】
田植えのための最初の代掻(カ)き。掘り起こした土を砕き,緑肥をすき込むなどの作業。

粗切り

あらぎり [0] 【粗切り・荒切り】
(1)あらく大まかに切ること。粗雑に切ること。
(2)あらく刻んだタバコ。特に,薩摩の国府タバコを五分切りにした上等のタバコ。「―は一と夜さきりの晴れに買ひ/柳多留 2」

粗利

あらり [0] 【粗利】
⇒粗利益(アラリエキ)

粗利益

あらりえき [3] 【粗利益・荒利益】
売上高から売上原価を差し引いた利益。営業費用や営業外費用などが差し引かれていない点で純利益と異なる。粗利。

粗削り

あらけずり [0][3] 【粗削り・荒削り】 (名・形動)スル [文]ナリ
(1)木などを大まかに削ること。また,そのもの。「―した材木」
(2)まだ十分仕上がっていないこと。十分ねりみがかれていないこと。また,そのさま。「―の魅力」「まだ―なチーム」「―だが有望な新人選手」「―な文章」

粗収入

そしゅうにゅう [2] 【粗収入】
要した費用を差し引く前の,受け取ったままの収入。

粗品

そしな【粗品】
a small gift.

粗品

そしな [0][1] 【粗品】
粗末な品物。他人に贈る物をへりくだっていう語。そひん。「―贈呈」

粗品

そひん [0][1] 【粗品・麁品】
(1)粗悪な物。粗物。「御覧に足らぬ―なりとも御収納下され/近世紀聞(採菊)」
(2)「そしな(粗品)」に同じ。

粗土

あらつち [0] 【荒土・粗土】
(1)細かくこなれていない土。畑などの,十分に耕されていない土。
(2)荒壁に用いる土。

粗塗

あらぬり [0] 【荒塗(り)・粗塗(り)】 (名)スル
壁を塗るとき,最初にあらく下塗りすること。また,その塗り方。あらうち。

粗塗り

あらぬり [0] 【荒塗(り)・粗塗(り)】 (名)スル
壁を塗るとき,最初にあらく下塗りすること。また,その塗り方。あらうち。

粗塗り

あらぬり【粗塗り(する)】
(give) a first coating.

粗塩

あらじお [0] 【粗塩】
粒のあらい,精製していない塩。

粗壁

あらかべ【粗壁(を塗る)】
(give) a rough coat of plaster.

粗壁

あらかべ [0] 【荒壁・粗壁】
荒壁土に藁苆(ワラズサ)を混ぜたものを木舞(コマイ)下地に塗った壁。砂壁・土壁・漆喰(シツクイ)塗りなどの仕上げ塗りの下地となる。

粗大

そだい [0] 【粗大】 (名・形動)[文]ナリ
(1)あらくて大まかなこと。大ざっぱなこと。また,そのさま。「―なやりくち」
(2)あらくて大きいこと。また,むやみに大きいさま。「時流(ナミ)外れに―なる布衣を着て/滝口入道(樗牛)」

粗大な

そだい【粗大な】
coarse;→英和
rough.→英和
‖粗大ごみ bulky[oversize]garbage[rubbish].

粗大塵

そだいごみ [2] 【粗大塵】
家庭から廃品として出される,電気製品・家具・台所用品などの耐久消費財。

粗密

そみつ [0] 【疎密・粗密】
密度のあらいことと細かいこと。「人口の―」

粗布

あらぬの [0] 【粗布】
織り目のあらい粗末な布。

粗布

そふ [1] 【粗布】
(1)粗末な布。
(2)織り目のあらい綿布。太めの単糸を用いた平織物。カーテン・シーツなどに用いる。

粗彫

あらぼり [0] 【粗彫(り)・荒彫(り)】 (名)スル
細部まで手を加えずにざっと彫ること。また,そのような彫刻物。

粗彫り

あらぼり [0] 【粗彫(り)・荒彫(り)】 (名)スル
細部まで手を加えずにざっと彫ること。また,そのような彫刻物。

粗彫りの

あらぼり【粗彫りの】
roughly-carved.

粗忽

そこつ【粗忽】
carelessness.→英和
〜な heedless;→英和
inadvertent;→英和
absentminded;rash;→英和
imprudent.→英和

粗忽

そこつ [0] 【粗忽】 (名・形動)[文]ナリ
(1)軽はずみなこと。注意や思慮がゆきとどかないこと。また,そのさま。「―な人」
(2)不注意なために起こったあやまち。そそう。「―をわびる」
(3)失礼。無礼。「―ながら,その提灯の紋を見せて下さりませ/歌舞伎・助六」
[派生] ――さ(名)

粗忽者

そこつもの [0] 【粗忽者】
そそっかしい人。あわてもの。

粗悪

そあく [0] 【粗悪】 (名・形動)[文]ナリ
品質や出来が悪い・こと(さま)。「―な品物」
[派生] ――さ(名)

粗悪な

そあく【粗悪な】
inferior;→英和
coarse;→英和
<goods> of poor quality.

粗慢

そまん [0] 【疎慢・粗慢】 (名・形動)[文]ナリ
おおざっぱでしまりがないこと。いいかげんでおろそかなこと。また,そのさま。「翁は,元来―にして,不学なるゆゑ/蘭学事始」

粗拭き

あらぶき [0] 【粗拭き】
汚れをざっと拭くこと。

粗挽き

あらびき [0] 【粗挽き・粗碾き】
肉や穀物・コーヒー豆などをあらくひくこと。また,ひいたもの。

粗探し

あらさがし [3] 【粗探し】 (名)スル
他人の欠点や過失をことさら探し出すこと。穴さがし。「人の―ばかりしている」

粗描

そびょう [0] 【粗描】 (名)スル
あらく描写すること。おおざっぱな描写。

粗放

そほう [0] 【粗放・疎放】 (名・形動)[文]ナリ
大ざっぱなこと。綿密でないこと。また,そのさま。「去年病気に罹つてからは,生変(ウマレカワ)つた様な―な性質(ココロ)になつて/はやり唄(天外)」
[派生] ――さ(名)

粗放な

そほう【粗放な】
careless;→英和
reckless.→英和
粗放農業 extensive agriculture.

粗放農業

そほうのうぎょう [4] 【粗放農業】
単位面積あたりの土地に資本や労力を多く投下せず,自然の力にまかせて営む農業。
⇔集約農業

粗方

あらかた【粗方】
most of;mostly;→英和
for the most part;[殆ど]almost;→英和
nearly;→英和
practically;→英和
on the whole (概して).→英和

粗方

あらかた [0] 【粗方】
■一■ (副)
ほとんど全部。大体。名詞的にも用いる。「―の人は納得した」「仕事は―終わった」「支度も―整ひ/谷間の姫百合(謙澄)」
■二■ (形動ナリ)
粗雑であるさま。「次公が注は―なり/四河入海 5」

粗景

そけい [0] 【粗景・麁景】
そまつな景品。商店などで出す景品を謙遜していう語。粗品。

粗暴

そぼう [0] 【粗暴】 (名・形動)[文]ナリ
荒々しく乱暴な・こと(さま)。「―な振る舞い」
[派生] ――さ(名)

粗暴な

そぼう【粗暴な】
wild;→英和
rough;→英和
rude.→英和

粗服

そふく [0] 【粗服】
粗末な衣服。

粗木

あらき [0] 【荒木・粗木】
切り出したままで,皮をはいでない木。

粗末

そまつ [1] 【粗末】 (名・形動)[文]ナリ
(1)作りが雑なこと。品質が劣っていること。また,そのさま。「―な着物」「―な食事」
(2)扱い方がおろそかなこと。大切に扱わないこと。また,そのさま。「親を―にする」「金を―にする」
(3)軽はずみなさま。「―第一ノ人デゴザル/日葡」
→おそまつ
[派生] ――さ(名)

粗末な

そまつ【粗末な】
coarse <food> ;→英和
humble;→英和
crude;→英和
poor <clothes> ;→英和
plain <features> .→英和
〜にする[人を]treat unkindly;neglect;→英和
[品物を]handle carelessly;waste.→英和
〜ななりをした plainly clothed.身体を〜にする neglect one's health.

粗朴

そぼく [0] 【粗朴・粗樸】 (名・形動)[文]ナリ
粗末で飾り気のないこと。また,そのさま。

粗朶

そだ [0] 【粗朶・麁朶】
切り取った木の枝。薪などに用いる。

粗朶

そだ【粗朶】
brushwood;→英和
a faggot.→英和

粗板

あらいた [0] 【粗板】
表面を鉋(カンナ)で削っていない板。

粗柾目

あらまさめ [3] 【粗柾目】
木目のあらい柾目。
⇔糸柾目

粗栲

あらたえ 【荒妙・荒栲・粗栲】
織り目のあらい粗末な布。上代,藤・麻・楮(コウゾ)などの繊維で織った布の総称。平安時代以後苧麻織物をいうこともある。
⇔和栲(ニキタエ)
「―の布衣をだに着せかてに/万葉 901」

粗樫

あらかし [0][2] 【粗樫】
ブナ科の常緑高木。本州中部以西に多い。高さ約20メートルになる。葉は楕円形で硬く,裏面は灰白色。四月頃雄花と雌花が同株につき,堅果(どんぐり)は晩秋に熟す。材はかたく,細工物や建築材などに適する。

粗樸

そぼく [0] 【粗朴・粗樸】 (名・形動)[文]ナリ
粗末で飾り気のないこと。また,そのさま。

粗櫛

あらぐし [2] 【粗櫛】
歯のあらい梳(ス)き櫛。

粗毛

あらげ【粗毛】
bristles.

粗氷

そひょう [0] 【粗氷】
霧氷の一種。空気中の過冷却した微細な水滴が地物や樹木に凍りつき,無数の氷粒の層となったもの。樹氷に比べ,氷は透明に近く,また粒子の形もはっきりしない。

粗汁

あらじる [0] 【粗汁】
魚のあらを入れて作った汁。

粗漉し

あらごし [0] 【粗漉し】
(1)目のあらい漉(コ)し器でこすこと。また,そうしたもの。「―の砂」
(2)目のあらい水こし。

粗漏

そろう [0] 【疎漏・粗漏】 (名・形動)[文]ナリ
物事の扱い方がいいかげんで,手落ちのある・こと(さま)。「―のないように気をつける」「言文一致の章を読んで曰くいかにも―なる議論也/筆まかせ(子規)」
[派生] ――さ(名)

粗炭

そたん [0] 【粗炭】
泥炭・亜炭など,土質{(2)}を含んだ質の悪い石炭。

粗煮

あらに [0] 【粗煮】
魚類の粗(アラ)を煮つけた料理。

粗玉

あらたま [0] 【新玉・粗玉・荒玉・璞】
掘り出したままで磨いていない玉。

粗略

そりゃく [0] 【粗略・疎略】 (名・形動)[文]ナリ
物事の扱い方がいいかげんな・こと(さま)。ぞんざい。「客を―に扱う」

粗略な

そりゃく【粗略な(に)】
rough(ly);→英和
negligent(ly).→英和
〜に扱う slight <a person> (人);→英和
handle roughly (物).

粗皮

あらかわ [0] 【粗皮】
(1)樹木の外側の皮。
⇔甘皮
(2)まだなめしてない獣皮。
(3)米穀の外皮。もみがら。

粗目

あらめ [0] 【荒目・粗目】 (名・形動)
(1)編み物・織物・金網・やすりなどの目のあらいこと。
(2)あらくて,きめこまかくないさま。「木も―にすぢりゆがみて/中華若木詩抄」
(3)気性などが粗暴なさま。「―ナ人/日葡」

粗目

ざらめ [0] 【粗目】
(1)「粗目糖」の略。
(2)「粗目雪」の略。

粗目

ざらめ【粗目】
granulated sugar.

粗目糖

ざらめとう [0] 【粗目糖】
分蜜糖(ブンミツトウ)のうち,結晶粒のあらい,ざらざらした砂糖。ざらめ。ハード-シュガー。

粗目雪

ざらめゆき [3] 【粗目雪】
ざらめ糖状の積雪。春の日に解け,日没後再び凍り,それを繰り返すうちに互いに連結して大きい粒子となったもの。

粗相

そそう【粗相】
carelessness;→英和
heedlessness;a blunder.→英和
〜する make a careless mistake[blunder];wet the bed[oneself](子供が).→英和

粗相

そそう [1] 【粗相】
■一■ (名)スル
(1)不注意から起こす失敗。軽率なあやまち。しくじり。「―のないように気をつける」
(2)大小便をもらすこと。「寝床で―する」
■二■ (形動ナリ)
(1)粗末なさま。粗略なさま。「扇なども賜はせたらむは,―にぞあらむかし/栄花(若生え)」
(2)軽率なさま。軽はずみなさま。「あれには―に乗る。…舟に乗つたことがないと見えた/狂言・薩摩守」

粗相火

そそうび [2] 【粗相火】
過失で出した火事。失火。

粗研ぎ

あらとぎ [0] 【粗研ぎ・荒研ぎ】
粗砥(アラト)で研ぐこと。

粗砥

あらと [0] 【粗砥・荒砥】
刃物のおおよその形を整えたりするのに用いる砥石。

粗碾き

あらびき [0] 【粗挽き・粗碾き】
肉や穀物・コーヒー豆などをあらくひくこと。また,ひいたもの。

粗積もり

あらづもり [0] 【粗積もり】
おおよその見積もり。概算。

粗笨

そほん [0] 【粗笨】 (名・形動)[文]ナリ
粗っぽくてぞんざいな・こと(さま)。「―な計画」「翁の言は…論理極めて―,屡々矛楯撞着して/復活(魯庵)」
[派生] ――さ(名)

粗筆

そひつ [0] 【楚筆・粗筆】
(1)作りの悪い筆。
(2)粗末な筆跡。また,自分の筆跡をへりくだっていう語。拙筆。

粗筋

あらすじ [0] 【粗筋・荒筋】
物語・事件・考えなどの大体の筋道。梗概(コウガイ)。概要。「映画の―」

粗筋

あらすじ【粗筋】
an outline;→英和
a synopsis.→英和

粗籠

あらかご [2][0] 【粗籠・荒籠】
竹であらく編んだ籠。堤防の護岸に用いる蛇籠(ジヤカゴ)の類。

粗籠

あらこ 【粗籠】
編み目のあらいかご。「―に人をのぼせて釣り上げさせて/竹取」

粗粉

あらこ [0] 【粗粉】
粒のあらい微塵粉(ミジンコ)。和菓子に用いる。

粗粒

そりゅう [0] 【粗粒】
粒(ツブ)があらいこと。また,あらい粒。「―玄武岩」

粗粗

あらあら [0] 【粗粗】 (副)
(1)詳しくはないが,一通り。ざっと。だいたい。「事情も―のみこめました」
(2)まばらなさま。きめがあらいさま。「木が―と生えている」

粗粗し

あらあら・し 【粗粗し】 (形シク)
粗雑でおおざっぱである。粗末である。「(邸ハ)新しう清げに造りたれど,さすがに―・しくて/源氏(浮舟)」

粗糖

そとう [0] 【粗糖】
精製していない甘蔗糖。原料糖。

粗糙

そそう [0] 【粗糙】 (名・形動)[文]ナリ
きめがあらく,ざらざらしている・こと(さま)。「―なる物」

粗糠

あらぬか [0] 【粗糠】
もみがら。もみぬか。あら。[和名抄]

粗糲

それい [0] 【粗糲】
精白しないあらづきの米。また,粗末な食事。粗飯。「―にして食ふに堪えず/不二の高根(麗水)」

粗糸

そし [1] 【粗糸】
紡績工程で,篠(シノ)をさらに引き伸ばしてわずかに撚(ヨ)りをかけ,初めて糸の形にしたもの。

粗紡

そぼう [0] 【粗紡】
紡績で,粗糸を作る工程。
→精紡

粗細

そさい [0] 【粗細・麁細】
あらいこととこまかいこと。

粗縄

あらなわ [0] 【荒縄・粗縄】
太い藁(ワラ)の縄。

粗織

あらおり [0] 【粗織(り)】
粗く織ること。また,そのもの。

粗織り

あらおり [0] 【粗織(り)】
粗く織ること。また,そのもの。

粗肴

そこう [0] 【粗肴】
粗末なさかな。人に出す料理の謙称。「粗酒―」

粗膳

そぜん [0] 【粗膳】
粗末な料理。粗末な膳部。人に食事を勧めるとき,その膳をへりくだっていう語。

粗苆

あらすさ [0] 【粗苆】
藁(ワラ)などをあらく刻み,ひびわれを防ぐため,壁土の中に混ぜるもの。

粗茶

そちゃ [1] 【粗茶】
粗末な茶。他人に勧める茶をへりくだっていう語。「―ですがどうぞ」

粗茶ですが

そちゃ【粗茶ですが】
May I offer you a cup of tea?

粗莚

あらむしろ [3] 【粗莚・荒莚】
あらく編んだ粗末なむしろ。

粗菓

そか [1] 【粗菓】
粗末な菓子。人に菓子を勧めたり,贈ったりするとき,謙遜していう語。

粗菜

そさい [0] 【粗菜】
粗末な副食物。

粗葉

そは [1] 【粗葉】
粗末なタバコ。また,相手にタバコを勧めるとき,へりくだっていう語。「こんな―でよろしければどうぞ御呑み下さいまし/吾輩は猫である(漱石)」

粗薦

あらごも [0] 【荒薦・粗薦】
〔「あらこも」とも〕
編み目のあらい薦(コモ)。「庭に―をしきて/宇治拾遺 10」

粗衣

そい [1] 【粗衣】
粗末な衣服。「―粗食」

粗衣粗食

そいそしょく [1] 【粗衣粗食】
粗末な衣服と粗末な食事。転じて,質素な生活をすること。悪衣悪食。「―に甘んじる」

粗衣粗食に甘んじる

そい【粗衣粗食に甘んじる】
be content with plain living.

粗製

そせい [0] 【粗製】
(1)つくり方が粗雑なこと。
(2)精製する前の状態。また,その物。

粗製の

そせい【粗製の】
coarse;→英和
crude;→英和
of inferior make.‖粗製品 crude articles.粗製乱造 quick and careless manufacture.

粗製乱造

そせいらんぞう [0] 【粗製濫造・粗製乱造】
雑な作り方で,数ばかりたくさん作ること。

粗製品

そせいひん [0] 【粗製品】
(1)品質の悪い製品。
(2)精製していない半製品。

粗製濫造

そせいらんぞう [0] 【粗製濫造・粗製乱造】
雑な作り方で,数ばかりたくさん作ること。

粗言

そごん [0] 【粗言・麁言】
⇒そげん(粗言)

粗言

そげん [0] 【粗言・麁言】
行きとどかない言葉。こまやかでない言葉。そごん。

粗豪

そごう [0] 【粗豪・疎豪】 (名・形動)[文]ナリ
あらっぽく,たけだけしい・こと(さま)。「同宿の―な二三子には読書をすゝめ/思出の記(蘆花)」

粗起こし

あらおこし [3] 【荒起(こ)し・粗起(こ)し】 (名)スル
耕作の準備作業として,田畑などをおおざっぱに掘り起こすこと。

粗起し

あらおこし [3] 【荒起(こ)し・粗起(こ)し】 (名)スル
耕作の準備作業として,田畑などをおおざっぱに掘り起こすこと。

粗造

そぞう [0] 【粗造】 (名・形動)[文]ナリ
粗雑な作り方。また,そのさま。粗雑に作ったものをもいう。粗製。「―な床(トコ)の間,紙表具の軸/破戒(藤村)」

粗造り

あらづくり [3] 【粗造り】
大ざっぱに造ってあって,まだ仕上げをしていないこと。また,そのもの。「―の壁」

粗酒

そしゅ [1] 【粗酒・麁酒】
粗末な酒。品質の劣る酒。人に酒を勧めたり贈ったりするときにへりくだっていう語。

粗野

そや [1] 【粗野】 (名・形動)[文]ナリ
荒々しく洗練されていない・こと(さま)。「―な言動」

粗野な

そや【粗野な】
rough;→英和
rustic;→英和
coarse;→英和
unrefined.

粗金

あらがね [0] 【粗金・鉱】
〔「あらかね」とも〕
掘り出したままの,精錬しない金属。

粗金の

あらがねの 【粗金の】 (枕詞)
「つち」にかかる。「―つちにしては素戔嗚尊(スサノオノミコト)よりぞ起こりける/古今(仮名序)」

粗鉋

あらしこ [0] 【荒仕子・粗仕子・粗鉋】
粗削りに用いる鉋(カンナ)。粗鉋(アラガンナ)。
→中仕子(チユウシコ)
→上仕子(ジヨウシコ)

粗鉱

あらがね【粗鉱】
(an) ore;→英和
an unwrought metal.

粗鉱

そこう [0] 【粗鉱】
採掘したままの鉱石。

粗銅

そどう [0][1] 【粗銅】
銅の乾式製錬において,不純物のほとんどをスラグまたは揮発物として除去した半製品の銅。97〜99パーセントの銅を含む。

粗鋼

そこう [0] 【粗鋼】
製鋼炉から得られたままの,圧延や鍛造などの加工工程に回る前の鋼。鉄鋼生産高や経済評価の基準に用いる。

粗鑢

あらやすり [3] 【粗鑢・荒鑢】
目のあらいやすり。

粗陋

そろう [0] 【粗陋】 (名・形動)[文]ナリ
粗野でいやしい・こと(さま)。「有名なる工人,最も―平凡なる器具を用て,工事を試験せり/西国立志編(正直)」

粗雑

そざつ [0] 【粗雑】 (名・形動)[文]ナリ
細かい点にまで注意がゆきとどかないこと。あらっぽくていいかげんなこと。また,そのさま。「―な塗り方」「―に扱う」
[派生] ――さ(名)

粗雑な

そざつ【粗雑な】
rough;→英和
coarse;→英和
crude;→英和
careless <way of thinking> .→英和

粗面

そめん [0][1] 【粗面】
ざらざらした,あらい面。

粗面岩

そめんがん [2] 【粗面岩】
アルカリ岩に属する火山岩の一。灰白・淡緑あるいは淡紅色を呈し,ざらざらした感触がある。アルカリ長石の細長い小さな結晶が流れるように配列する石基中に,アルカリ長石・斜長石・黒雲母・角閃(カクセン)石・輝石などのいずれかが斑晶として含まれる。

粗食

そしょく [0] 【粗食・麁食】 (名)スル
粗末な食事。「粗衣―」

粗食

そじき 【粗食・麁食】
粗末な食事。そしょく。「―賜はすとも仕うまつりなむ/宇津保(藤原君)」

粗食する

そしょく【粗食する】
live on simple diet;take plain food.

粗飯

そはん [0] 【粗飯・麁飯】
粗末な飯。他人にすすめる食事をへりくだっていう語。粗餐(ソサン)。

粗飼料

そしりょう [2] 【粗飼料】
繊維が多く,可消化養分の少ない飼料。生草・干し草・藁(ワラ)など。
⇔濃厚飼料

粗餐

そさん [0] 【粗餐】
粗末な食事。他人に出す食事をへりくだっていう語。粗飯。「―を差し上げたく存じます」

粗骨材

そこつざい [3] 【粗骨材】
コンクリート用骨材のうち,五ミリ篩(フルイ)に85パーセント以上とどまるもの。

粗鬆

そしょう [0] 【粗鬆】 (名・形動)[文]ナリ
⇒そそう(粗鬆)

粗鬆

そそう [0] 【粗鬆】 (名・形動)[文]ナリ
こまやかでないこと。大ざっぱであらいこと。また,そのさま。「―にしてしかも濃厚の処あり/獺祭書屋俳話(子規)」

粗魯

そろ [1] 【粗魯】 (名・形動)[文]ナリ
あらあらしく愚かである・こと(さま)。愚鈍。「―賤劣鄙猥(ヒワイ)なるものとを巧にまじへて/小説神髄(逍遥)」

粗鹵

そろ [1] 【粗鹵・疎鹵・麁鹵】 (名・形動)[文]ナリ
〔「鹵」は荒れ地。また「魯」に通じて,おろかの意〕
そまつで役に立たない・こと(さま)。「其議論の―にして誤謬の多きは/文明論之概略(諭吉)」

粗麻

あらそ [0] 【粗麻】
表皮のついたままの麻の繊維。

ねば [2] 【粘】
(1)ねばりけがあること。また,ねばねばするもの。
(2)「粘土(ネバツチ)」に同じ。

粘い

ねば・い 【粘い】 (形)[文]ク ねば・し
〔中世・近世の語〕
(1)ねばりけが多い。よくねばる。ねばっこい。「この松脂を取り入れて,いかにも―・くあやかれとて/狂言・松脂」
(2)動作などが重く鈍い。のろのろしている。「足元の―・いは三河者に極つたぞ/浄瑠璃・丹波与作(中)」
(3)手ごわい。「何の―・い事はない/浮世草子・風流曲三味線」
〔現在でも,関西地方その他で用いられる〕
[派生] ――さ(名)

粘し

ねば・し 【粘し】 (形ク)
⇒ねばい(粘)

粘す

ねや・す 【黏す・粘す・錬す】 (動サ四)
(1)練ってねばるようにする。こねる。「暮るるまでおし―・したる御そくいひ/咄本・醒睡笑」
(2)金属を精錬する。[名義抄]

粘っこい

ねばっこ・い [4] 【粘っこい】 (形)
(1)ねばりけがある。ねばねばする。「クモが―・い糸を吐く」
(2)しつこい。根気強い。「―・く攻撃する」
[派生] ――さ(名)

粘つく

ねばつく【粘つく】
⇒粘る.

粘つく

ねばつ・く [0] 【粘つく】 (動カ五[四])
ねばりけがある。ねばねばする。「御飯が―・く」

粘ゆ

ね・ゆ 【粘ゆ】 (動ヤ下二)
ねばる。「水辺のねばい処では輪がまだ―・えて悪いぞ/周易抄」

粘り

ねばり【粘り(気)】
(1) stickiness;viscosity.→英和
〜のある sticky;→英和
adhesive.(2)[根気]tenacity.〜強い tenacious;→英和
persistent.→英和
〜つく stick[adhere] <to> .→英和

粘り

ねばり [3] 【粘り】
(1)ねばること。ねばねばすること。また,その性質や程度。「―のない餅」
(2)根気。また,物事をもちこたえる力。「土俵際での―」

粘り勝ち

ねばりがち [0] 【粘り勝ち】
最後までねばった末に勝つこと。

粘り強い

ねばりづよ・い [5] 【粘り強い】 (形)[文]ク ねばりづよ・し
(1)物がよくねばる性質である。
(2)よく物事に堪え忍ぶ性質である。根気強い。「―・く説得する」
(3)物質が外力に抗して破壊されにくい。
→靭性(ジンセイ)
[派生] ――さ(名)

粘り抜く

ねばりぬ・く [0][4] 【粘り抜く】 (動カ五[四])
最後まであきらめずやり通す。やりぬく。

粘り気

ねばりけ [0] 【粘り気】
ねばりつく力。ねばる程度。「―の強いとりもち」

粘り着く

ねばりつ・く [0] 【粘り着く】 (動カ五[四])
ねばりけが強く,物について離れない。「汗で髪が―・く」

粘り腰

ねばりごし [0] 【粘り腰】
相撲で,なかなかくずれないねばり強い腰。転じて,ねばり強い態度。

粘る

ねばる【粘る】
(1) be sticky;be greasy (脂などで).
(2)[根気]persevere;→英和
stick <to> ;→英和
persist <in> .→英和
(3) stay long.

粘る

ねば・る [2] 【粘る】 (動ラ五[四])
(1)やわらかでよく伸び,物にくっつきやすい状態である。「このもちはよく―・る」
(2)あきらめずに根気よく続ける。「最後まで―・って勝つ」「コーヒー一杯で閉店まで―・る」
[可能] ねばれる

粘体

ねんたい [0] 【粘体】
粘性の大きな物体。飴(アメ)の類。粘性体。粘性流体。

粘力

ねんりょく [1] 【粘力】
ねばる力。

粘土

へな [2] 【埴・粘土】
粘りけのある土。粘土。へなつち。はに。

粘土

ねんど [1] 【粘土】
岩石・鉱物が風化分解,あるいは変成作用によってできた,きわめて微細な粒子の集合体。粒径0.0039ミリメートル未満のもの。湿っていると吸着性・可塑(カソ)性・粘性をもち,赤熱すると固結する。陶器・耐火物・瓦・セメントなどの原料となる。

粘土

ねんど【粘土】
clay;→英和
plasticine (学校の工作用).→英和
粘土細工 clay work.

粘土

ねばつち [0] 【粘土】
ねばりけのある土。ねんど。ねば。

粘土

へなつち [0] 【埴土・粘土】
「へな(埴)」に同じ。

粘土岩

ねんどがん [3] 【粘土岩】
粘土からなる堆積岩。

粘土槨

ねんどかく [3] 【粘土槨】
古墳の埋葬施設で,割り竹形木棺などを粘土で厚く被覆した構造。竪穴式石室の内部となることも多く,古墳時代前半の特徴。

粘土質

ねんどしつ [3] 【粘土質】
粘土を多く含んでいる物質。また,その状態。

粘土鉱物

ねんどこうぶつ [4] 【粘土鉱物】
粘土を構成する鉱物。風化作用・熱水変質作用などによって二次的にできた,水を含んだケイ酸塩からなる。カオリナイト・モンモリロナイト・アロフェンなど。

粘度

ねんど [1] 【粘度】
「粘性率」に同じ。

粘度計

ねんどけい [0] 【粘度計】
流体の粘性率を測定する装置。毛細管を通して流体を流し,両端の圧力差と流量をはかる方式や,その流体の中で固体を振動または回転させ,それにはたらく力をはかる方式などがある。

粘弾性

ねんだんせい [0] 【粘弾性】
速い変形に対しては,ずれの弾性を示し,遅い変形に対しては粘性流動を示す力学的性質。高分子物質やその溶液にみられることが多い。

粘性

ねんせい【粘性】
《理》viscosity.→英和

粘性

ねんせい [0] 【粘性】
(1)ねばる性質。ねばりけ。
(2)〔viscosity〕
流体の流れでは,流体中の面に対して接線応力が働き,流れに対する抵抗が生ずる。この性質または生ずる抵抗のこと。

粘性流体

ねんせいりゅうたい [5] 【粘性流体】
粘性をもつ流体。流体力学で,流体の粘性を考慮に入れなければならないとき,その対象となる流体を特に粘性流体と呼ぶ。
→完全流体

粘性率

ねんせいりつ [3] 【粘性率】
流体の粘性の度合を表す語。運動する流体中のある面に対して,その接線方向に現れるずれ応力の大きさは,面に垂直な方向の速度勾配に比例する。その比例定数を粘性率という。物質の種類,温度によって変化する。粘度。粘性係数。

粘板岩

ねんばんがん [3] 【粘板岩】
泥岩や頁(ケツ)岩が圧力による変成を受けて固く緻密になり,また薄板状に割れやすくなった岩石。スレート・硯(スズリ)などに利用する。
→千枚岩

粘板岩

ねんばんがん【粘板岩】
claystone;argillite.

粘毛

ねんもう [0] 【粘毛】
粘液を分泌する植物の毛。食虫植物の捕虫葉にみられ,萼片(ガクヘン)などに生じる植物も多い。

粘液

ねんえき【粘液】
mucus;→英和
viscous liquid.〜状の viscous;→英和
sticky.→英和

粘液

ねんえき [1][0] 【粘液】
(1)ねばりけのある液。ねばねばした液体。
(2)粘液腺から分泌される粘性の物質。主成分は糖タンパク質。植物の葉や茎では捕虫に役立ち,ヒトでは,生体の運動を円滑にするはたらきがあり,消化器官では内容物の機械的消化や輸送,糞塊の形成,呼吸器官では異物の排泄などに関与している。
→漿液(シヨウエキ)

粘液水腫

ねんえきすいしゅ [5] 【粘液水腫】
甲状腺機能低下の際にみられる皮膚の症状。押してもへこまないむくみが顔・手・首・下腿などにみられ,特有の顔つきとなる。甲状腺機能低下症。

粘液腺

ねんえきせん [0] 【粘液腺】
粘液を分泌する外分泌腺。動植物体の粘膜の上皮に多く分布する。

粘液質

ねんえきしつ [4] 【粘液質】
〔心〕 ヒポクラテスの体液説に基づく気質の四類型の一。感情の変化や活気に乏しいが,粘り強く勤勉な気質。粘着質。

粘滑

ねんかつ [0] 【粘滑】
ねばねばしてなめらかなこと。

粘着

ねんちゃく【粘着(力)】
adhesion;→英和
viscosity.→英和
〜力のある adhesive;sticky.→英和
〜する stick <to> .→英和
‖粘着テープ an adhesive tape.

粘着

ねんちゃく [0] 【粘着】 (名)スル
ねばりけのあるものが他の物にぴったりくっつくこと。「しっかりと―している」「―物(ブツ)」

粘着テープ

ねんちゃくテープ [5] 【粘着―】
セロファン・ビニール・紙などのテープに接着剤を塗ったもの。

粘着剤

ねんちゃくざい [4][0] 【粘着剤】
接着剤の一。はがすことのできる一時的な接着に用いる。

粘着力

ねんちゃくりょく [4] 【粘着力】
ねばりけがあって,よく物につく力。

粘着性

ねんちゃくせい [0] 【粘着性】
ねばりつく性質。粘着質。「―が強い」

粘着語

ねんちゃくご [0] 【粘着語】
⇒膠着語(コウチヤクゴ)

粘着質

ねんちゃくしつ [4] 【粘着質】
(1)「粘液質」に同じ。
(2)「粘着性」に同じ。

粘稠

ねんちゅう [0] 【粘稠・黏稠】 (名・形動)[文]ナリ
ねばりけがあって密度の濃い・こと(さま)。「―な体液を分泌する」

粘稠剤

ねんちゅうざい [3] 【粘稠剤】
液体にねばりけを加えるためにまぜる物質。

粘結炭

ねんけつたん [4][0] 【粘結炭】
乾留すると融合してコークスになる石炭。良質のものは製鉄用にする。

粘膜

ねんまく【粘膜】
a mucous membrane.

粘膜

ねんまく [1] 【粘膜】
消化器・呼吸器・泌尿生殖器などの中空性器官の内面にある軟らかい組織。血管・リンパ管・神経が分布。表面は粘液によって粘滑になっている。吸収や分泌の機能をもつことが多い。

粘膜内癌

ねんまくないがん [5] 【粘膜内癌】
粘膜より発生した癌腫で,粘膜内に限局しているものをいう。初期の状態。粘膜癌。

粘芒蘭

ねばりのぎらん [5] 【粘芒蘭】
ユリ科の多年草。山地に自生。葉は根茎から叢生(ソウセイ)し,披針形。七,八月,約30センチメートルの花茎に黄緑色の花を穂状につける。花茎は上半がねばる。

粘菌

ねんきん [0] 【粘菌】
変形菌の別名。

粘葉装

でっちょうそう デツエフサウ [3] 【粘葉装】
⇒胡蝶装(コチヨウソウ)

粛として

しゅくとして [1] 【粛として】 (副)
(1)静まり返っているさま。「―声なし」
(2)おごそかに。粛然と。「葬儀は―執り行われた」

粛党

しゅくとう [0] 【粛党】 (名)スル
政党内部を粛正すること。

粛呈

しゅくてい [0] 【粛呈】
手紙文の初めに書く語。つつしんでさしあげるの意。謹啓。粛啓。

粛啓

しゅくけい [0] 【粛啓】
手紙の初めに書く語。つつしんで申し上げる意。謹啓。粛白。拝啓。

粛慎

みしはせ 【粛慎】
⇒しゅくしん(粛慎)

粛慎

しゅくしん 【粛慎】
中国古代の東北方の民族名。古文献にあるがその実体は不明。日本書紀の欽明天皇・斉明天皇の条などにこの名が見え,古来「みしはせ」と訓じる。

粛敬

しゅくけい [0] 【粛敬】 (名)スル
つつしみうやまうこと。

粛正

しゅくせい【粛正】
⇒綱紀(粛正).

粛正

しゅくせい [0] 【粛正】
■一■ (名)スル
厳しく取り締まって,不正を取り除くこと。「綱紀を―する」
■二■ (形動)[文]ナリ
つつしみ深いさま。「容貌端厳(タンゲン)―にして/慨世士伝(逍遥)」

粛殺

しゅくさつ [0] 【粛殺】 (名)スル
秋の気が草木を枯らすこと。

粛清

しゅくせい [0] 【粛清】 (名)スル
厳しく取り締まって,不正な者を除くこと。特に独裁政党などにおいて,反対派を追放すること。「血の―」「反対分子を―する」

粛清

しゅくせい【粛清】
a cleanup;→英和
a purge.→英和
〜する clean up;purge.

粛然

しゅくぜん [0] 【粛然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)静まりかえっているさま。また,かしこまり静まるさま。「恩師の前に―と控える」「此満堂―として鎮静し/経国美談(竜渓)」
(2)礼儀正しく,おちついたさま。また,おごそかなさま。「彼等は…火の気のない室(ヘヤ)に―と坐つてゐた/門(漱石)」

粛白

しゅくはく [0] 【粛白】
手紙文の初めに書く語。つつしんで申しあげるの意。敬白。

粛粛

しゅくしゅく [0] 【粛粛】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)しずかなさま。ひっそりとしているさま。「鞭声は―と夜河を過(ワタ)りぬれば/山陽詩鈔」
(2)おごそかなさま。「師範学校の方は―として進行を始めた/坊っちゃん(漱石)」

粛親王善耆

しゅくしんのうぜんき シユクシンワウ― 【粛親王善耆】
(1866-1922) 中国,清末の皇族。民政部尚書・理藩大臣などを歴任。辛亥(シンガイ)革命の際に大陸浪人川島浪速らの満蒙独立運動に応じたが失敗。東洋のマタ=ハリといわれた川島芳子はその娘。

粛軍

しゅくぐん [0] 【粛軍】
軍の規律を正すこと。特に二・二六事件後に,旧陸軍部内で統制派が皇道派を追放したこと。

粛静

しゅくせい [0] 【粛静】 (名・形動)[文]ナリ
ひっそりとして静かである・こと(さま)。

あわ【粟】
millet.→英和
‖粟おこし a millet cake.粟粒 millet seed.

あわ アハ [1] 【粟】
(1)イネ科の一年草。ヒエとともに古くから栽培される。高さ約1メートル。夏から秋に花穂を出し,多数の穎果(エイカ)をつける。五穀の一つで,飯や餅・団子にしたり,酒・飴(アメ)などの原料。また,小鳥の飼料とする。ぞく。[季]秋。
(2)寒さや恐ろしさなどのために毛穴が縮み,皮膚に生じるぶつぶつ。「肌に―を生ずる」
粟(1)[図]

ぞく [1] 【粟】
(1)あわ。
(2)穀物。食糧。また,俸禄。「―をはむ」

粟子

あわこ アハ― [2][0] 【粟子】
魚類の卵の非常に小さいもの。タラ・ヒラメの卵など。

粟島

あわしま アハシマ 【粟島】
(1)新潟県北部,海府浦(村上市)北西20キロメートルにある日本海の孤島。丘陵性の島。漁業と観光が中心。新潟地震(1964年)で,1〜1.5メートル隆起。
(2)香川県西部,瀬戸内海の塩飽(シワク)諸島最西端の島。風景がよく,瀬戸内海国立公園に属する。浦島太郎伝説の地。

粟島の

あわしまの アハシマ― 【粟島の】 (枕詞)
同音で「逢(ア)はじ」にかかる。「―逢はじと思ふ妹にあれや/万葉 3633」

粟散

ぞくさん [0] 【粟散】
〔古くは「そくさん」〕
粟(アワ)粒のように小さなものが散らばること。また,点在する小国のたとえ。

粟散国

ぞくさんこく 【粟散国】
(1)小さな国。「十六の大国,五百の中国,無量の―までの代々の帝/義経記 5」
(2)(インドや中国などの大国に対して)日本のこと。「―の主として此の大内を造られたる事/太平記 12」

粟散王

ぞくさんおう [3] 【粟散王】
粟散国の王。

粟散辺土

ぞくさんへんど [5] 【粟散辺土】
「粟散辺地」に同じ。

粟散辺地

ぞくさんへんじ [5] 【粟散辺地】
辺鄙(ヘンピ)なところにある小さな国。また,日本。ぞくさんへんち。「さすが我朝は―の境,濁世末代といひながら/平家 2」

粟津

あわず アハヅ 【粟津】
⇒あわづ(粟津)

粟津

あわづ アハヅ 【粟津】
滋賀県大津市南部の地名。「粟津野」「粟津の里」「粟津の原」「粟津の森」などの形でも古歌に詠まれ,多く同音の「逢わず」の意をかけたり,「薄」「尾花」などの秋の草花を素材として歌われた。((歌枕))「関越えて―の森のあはずとも清水に見えし影を忘るな/後撰(恋四)」

粟津の晴嵐

あわづのせいらん アハヅ― [1] 【粟津の晴嵐】
近江八景の一。晴れた日の粟津原の松原の景色。

粟津原

あわづがはら アハヅ― 【粟津原】
大津市の瀬田唐橋から膳所(ゼゼ)に至る旧東海道の松原。源義仲敗死の地。

粟津温泉

あわづおんせん アハヅヲンセン 【粟津温泉】
石川県小松市にある温泉。芒硝(ボウシヨウ)泉。八世紀前半の発見と伝える古い温泉。

粟漬

あわづけ アハ― [0] 【粟漬(け)】
生姜(シヨウガ)・唐辛子をきざみ込んだ粟に,酢漬けのイワシ・コハダなどを漬け込んだもの。正月料理などに用いる。

粟漬け

あわづけ アハ― [0] 【粟漬(け)】
生姜(シヨウガ)・唐辛子をきざみ込んだ粟に,酢漬けのイワシ・コハダなどを漬け込んだもの。正月料理などに用いる。

粟特

ぞくとく 【粟特】
ソグディアナの中国名。

粟生

あわう アハフ 【粟生】
⇒あわふ(粟生)

粟生

あわふ アハ― 【粟生】
粟畑。「みつみつし久米の子等が―には韮(カミラ)一茎(ヒトモト)/古事記(中)」

粟生光明寺

あおうこうみょうじ アハフクワウミヤウジ 【粟生光明寺】
⇒光明寺(コウミヨウジ)(1)

粟生線

あおせん 【粟生線】
神戸電鉄の鉄道線。兵庫県鈴蘭台・三木・粟生間,29.2キロメートル。神戸と印南野を結ぶ。

粟田

あわた アハタ 【粟田】
姓氏の一。

粟田

あわた アハタ 【粟田】
山城国愛宕(オタギ)郡の地名。現在,京都市内。

粟田口

あわたぐち アハタ― 【粟田口】
京都市東山区の地名。東山三条から蹴上(ケアゲ)までの地区。平安京七口の一つで,東海道の京への入り口。粟田口鍛冶・粟田焼などで知られる。

粟田口

あわたぐち アハタグチ 【粟田口】
狂言の一。三大名物の一。大名の命により,粟田口の太刀を買いに出かけた太郎冠者が,都の悪者にだまされて,さまざまな滑稽を演じる。

粟田口

あわたぐち アハタグチ 【粟田口】
姓氏の一。京都粟田口に住んだ刀工および日本画の一派の家名として用いられる。
→国綱(クニツナ)
→国永(クニナガ)
→国光(クニミツ)
→吉光(ヨシミツ)

粟田口吉光

あわたぐちよしみつ アハタグチ― 【粟田口吉光】
⇒吉光(ヨシミツ)

粟田口国綱

あわたぐちくにつな アハタグチ― 【粟田口国綱】
⇒国綱(クニツナ)

粟田口隆光

あわたぐちたかみつ アハタグチ― 【粟田口隆光】
室町前期の画家。本姓,土佐。民部法眼を称す。京都粟田口に住む。清涼寺本「融通念仏縁起絵巻」の一部を描く。生没年未詳。

粟田御所

あわたごしょ アハタ― 【粟田御所】
青蓮(シヨウレン)院の通称。

粟田流

あわたりゅう アハタリウ 【粟田流】
⇒御家流(オイエリユウ)

粟田焼

あわたやき アハタ― [0] 【粟田焼】
京都粟田口付近で産する陶器。江戸初期瀬戸の陶工が開窯。京焼様式を伝える色絵陶器を製してから有名になり,岩倉山・錦光山・丹山・宝山・帯山などの窯(カマ)が著名。粟田口焼。

粟田真人

あわたのまひと アハタ― 【粟田真人】
(?-719) 奈良前期の学者・官人。大宝律令の編纂(ヘンサン)に参加。702年,遣唐使長官として渡唐。帰国後,中納言・大宰帥を兼ねる。

粟穂稗穂

あわぼひえぼ アハボ― [4] 【粟穂稗穂】
小正月に豊作を予祝して作る飾り物の一種。ヌルデなどの木を10センチメートルぐらいに切り,削り掛けにしたものを粟の穂に,皮付きのままのものを稗(ヒエ)の穂にみたてたもの。割り竹にさして庭に立てたりする。東日本に多くみられる。あぼへぼ。

粟立つ

あわだ・つ アハ― [3] 【粟立つ】 (動タ五[四])
寒さや恐ろしさのために毛穴が縮み,皮膚一面に粟粒のようなぶつぶつができる。鳥肌だつ。「寒さで皮膚が―・つ」

粟粒

ぞくりゅう [0] 【粟粒】
あわつぶ。また,非常に小さな粒。

粟粒

あわつぶ アハ― [3] 【粟粒】
粟の実の粒。しばしば非常に小さいもののたとえに用いる。「―ほどのふきでもの」

粟粒結核

ぞくりゅうけっかく [5] 【粟粒結核】
結核病巣から大量の結核菌が血行を介して全身の組織・臓器に播種され,全身に粟粒状の結核結節を生じた状態。

粟粔籹

あわおこし アハ― [3][4] 【粟粔籹】
糯粟(モチアワ)を蒸して煎(イ)り,水飴(ミズアメ)または蜜(ミツ)で固めた菓子。大阪名物。岩おこし。

粟粥

あわがゆ アハ― [0][2] 【粟粥】
粟の粥。また,米に粟をまぜた粥。

粟花

あわばな アハ― [2] 【粟花】
オミナエシの異名。

粟苔

あわごけ [2][0] アワ― 【泡苔】 ・ アハ― 【粟苔】
アワゴケ科の一年草。日陰の湿った土地に生える。全体が緑色で5センチメートルぐらい。茎は地をはってよく枝を分かち,葉は対生し,小さい。花は腋生(エキセイ)で目立たない。

粟酒

あわざけ アハ― [2] 【粟酒】
粟から造った酒。

粟飯

あわめし アハ― [0][2] 【粟飯】
粟を炊いた飯。また,米に粟をまぜて炊いた飯。あわいい。[季]秋。

粟飴

あわあめ アハ― [2] 【粟飴】
糯米(モチゴメ)と粟のもやしを原料として作った黄色い水飴。

粟餅

あわもち アハ― [2] 【粟餅】
蒸した糯粟(モチアワ)をついた餅。

しとぎ [0][2] 【粢】
神前に供える,米の粉で作った餅。鶏卵を長めにしたような形のもの。鳥の子。粢餅。

粢鍔

しとぎつば [4] 【粢鍔】
兵仗(ヒヨウジヨウ)の太刀に用いる,寸の詰まった粢形をした鍔。
粢鍔[図]

粢餅

しとぎもち [3] 【粢餅】
「粢(シトギ)」に同じ。

えつ ヱツ 【粤】
(1)中国,広東省の別称。
(2)「越{(1)}」に同じ。

しゅく [2] 【粥】
(1)かゆ。
(2)禅家で,朝食。

かい [0] 【粥】
「かゆ」の転。[ヘボン]

かゆ【粥】
<eat> rice gruel.

かゆ [0] 【粥】
水を多くして米などを柔らかく煮た食べ物。「―をすする」「七草―」
〔古くは,蒸したものに対して水を入れて炊いたものをいった〕
→かたかゆ
→しるかゆ

粥の木

かゆのき [3] 【粥の木】
「粥杖(カユヅエ)」に同じ。

粥占

かゆうら [0] 【粥占】
年占(トシウラ)の一。小正月に炊く粥で,その年の作柄や豊凶を占ったり,月々の天候を占ったりするもの。粥の中に粥掻き棒などと呼ばれる棒を入れて付着した粥の状態で占ったり,葦(アシ)や萱(カヤ)や竹筒を入れて一緒に煮,取り出して筒の中に入った粥の量で占う筒粥(ツツガユ)・管粥(クダガユ)などがある。現在では多く神社の行事となったが,かつては各家々や村共同でも行われた。

粥占の神事

かゆうらのしんじ [6] 【粥占の神事】
神社などで神事として行われる粥占。筒粥(ツツガユ)の神事。御粥(ミカユ)の神事。

粥掻き棒

かゆかきぼう [4] 【粥掻き棒】
十五日粥をかきまわす棒。ヌルデ・ヤナギなどを一尺二,三寸に切り,一端を四つに割ったもの。粥占(カユウラ)の神事などに用いることも多く,春先に苗代に立てる地方もある。
→十五日粥

粥杖

かゆづえ [3] 【粥杖】
十五日粥を煮る時に用いた御薪(ミカマギ)を削って作った杖。生(ナ)り木責めや,嫁祝いに用いられた。粥の木。
→十五日粥

粥柱

かゆばしら [3] 【粥柱】
正月一五日の粥に入れて食べる餅(モチ)。[季]新年。《天われにこの寿を賜ふ―/富安風生》

粥腫

しゅくしゅ [0] 【粥腫】
⇒アテローム

粥腹

かゆばら [0] 【粥腹】
粥で食事をすました腹具合。力のはいらない腹。「―で力が出ない」

粧い

よそい ヨソヒ 【装い・粧い】
〔動詞「装(ヨソ)う」の連用形から〕
■一■ [2] (名)
(1)取りそろえること。したく。準備。「舟,―を設けて待ち侍りしに/源氏(明石)」
(2)服装。装束。特に,ととのった服装。よそおい。「唐めいたる―は,うるはしうこそありけめ/源氏(桐壺)」
(3)かざり。装飾。「えさらず取り使ひ給ふべき物ども,ことさら―もなく/源氏(須磨)」
(4)富士谷成章の用いた文法用語。現在の用言にあたる。
→名(ナ)
→挿頭(カザシ)
→脚結(アユイ)
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)衣服・調度などそろっているものを数えるのに用いる。そろい。「舞人,女の装束(ソウゾク)一―づつ賜ふ/宇津保(春日詣)」
(2)器に盛った飲食物を数えるのに用いる。「けさも粥を中蓋(チユウガサ)に三―/浄瑠璃・宵庚申(中)」

粧い

よそおい ヨソホヒ [3][0] 【装い・粧い】
(1)外観・設備や身なりなどを美しく飾りととのえること。また,そうした設備・服装・化粧など。「晴れの―」「―を新たに開店する」「―をこらす」
(2)外観の様子。おもむき。風情。「春の―をした山山」
(3)したくをすること。準備すること。「旅の―こまごまと沙汰しをくられたり/平家 2」

粧う

よそお・う ヨソホフ [3][0] 【装う・粧う】 (動ワ五[ハ四])
〔動詞「装(ヨソ)ふ」の未然形に,継続の助動詞「ふ」の付いた「よそはふ」の転〕
(1)立派な衣服や装身具で身なりをととのえる。正装する。「絹のドレスに身を―・った夫人」
(2)実際はそうではないのに,いかにもそうであるかのように見せかける。「学生を―・う」「犯人は客を―・って店に入った」
(3)出発の準備をととのえる。「一人の男小舟を―・ひ此方へ向つて漕ぎ出せしが/いさなとり(露伴)」
(4)衣服・用具などを身につける。「王公卿相,花の袂を―・ひ,玉のくつばみをならべ/平家 8」
[可能] よそおえる

粧し

めかし [3] 【粧し】
めかすこと。よそおい飾ること。おしゃれ。「お―をする」

粧し屋

めかしや [0] 【粧し屋】
おしゃれな人。

粧し込む

めかしこ・む [4] 【粧し込む】 (動マ五[四])
特別に身なりを飾る。おしゃれをする。「ひどく―・んで来た」

粧す

めか・す [2] 【粧す】 (動サ五[四])
〔接尾語「めかす」から〕
(1)念入りに化粧をしたり,身なりを飾ったりする。また,気取る。
(2)それらしくふるまう。見せかける。「金魚風にあはれつぽしく―・しても/洒落本・嘉和美多里」

粧り映え

つくりばえ [0] 【作り映え・粧り映え】
化粧したり身なりをととのえたりすることによって,美しくはえること。「若い健康な美人の常として,―もした/雁(鴎外)」

粧次

しょうじ シヤウ― [1] 【粧次】
女性にあてた手紙の脇付の語。

粧飾

しょうしょく シヤウ― [0] 【粧飾】 (名)スル
美しくよそおい飾ること。また,飾り。「日本を―すること,恰(アタカ)も英国美国の如くならしむべし/新聞雑誌 60」

かて [2][1] 【糧・粮】
(1)食物。「その日の―にも困る」
(2)精神や生活のためになる必要なもの。「読書は心の―」
(3)旅行に携帯した乾飯(ホシイイ)。かりて。「ある時は―尽きて草の根を食ひものとしき/竹取」

粮料

ろうりょう ラウレウ [0] 【粮料】
糧米。食糧。

粮物

ろうもつ ラウ― [0] 【粮物】
食糧。粮米。粮料。かて。

粮米

ろうまい ラウ― [0] 【粮米】
食糧とする米。糧米。

おおあわ オホアハ [3][0] 【大粟・粱】
アワの一品種。草丈も花穂も大形のもの。

粲然

さんぜん [0] 【燦然・粲然】 (ト|タル)[文]形動タリ
鮮やかに輝くさま。明らかなさま。「頭上に―と輝く王冠」

粲粲

さんさん [0] 【燦燦・粲粲】 (ト|タル)[文]形動タリ
美しく光り輝くさま。鮮やかに輝くさま。「太陽の光が―とふりそそぐ」

うるち【粳】
nonglutinous rice.

うるち [0] 【粳】
炊いて飯にする,粘り気の少ない米。アミロース20パーセントとアミロペクチン80パーセントの含有比のデンプンをもつ。うるごめ。うるしね。
⇔糯(モチ)

うるしね 【粳・粳稲】
うるちの米。うるち。
⇔糯稲(モチイネ)
[本草和名]

うる [1] 【粳】
稲・粟・きびなどで,炊いたとき粘り気の少ない品種。うるち。うるしね。
⇔糯(モチ)

粳稲

うるしね 【粳・粳稲】
うるちの米。うるち。
⇔糯稲(モチイネ)
[本草和名]

粳米

うるごめ [0] 【粳米】
⇒粳(ウルチ)

粳粟

うるあわ [2][0] 【粳粟】
粳(ウルチ)の粟。もちにはならず,粟飯にする。

粳餅

うるもち [0] 【粳餅】
もち米にうるちを混ぜてついた餅。

粳黍

うるきび [3][2] 【粳黍】
粳(ウルチ)の黍。粘りけが少ない。飯や粥(カユ)として食べる。うるちきび。
⇔糯黍(モチキビ)

はぜ [1] 【粶・爆米】
もち米を煎(イ)ってはぜさせたもの。近世,正月の蓬莱(ホウライ)台の下に敷いたり屋敷内にまいたりした。雛(ヒナ)の節句の菓子ともした。

粶売り

はぜうり 【粶売り】
近世,正月用の粶を売り歩いた人。

粼粼

りんりん [0] 【粼粼・磷磷】 (ト|タル)[文]形動タリ
水が清く川底の石が透きとおってみえるさま。「俯しては,水石の―たるを弄(モテアソ)び/金色夜叉(紅葉)」

ちまき【粽】
a rice dumpling wrapped in bamboo leaves.

ちまき [0] 【粽】
(1)〔もと茅(チガヤ)の葉で包んだことから〕
米や米の粉などを笹の葉・竹の皮などで包み,藺草(イグサ)で三角形に巻き上げて蒸したもの。中国で汨羅(ベキラ)に身を投じた屈原を弔うために五月五日に餅を投じたという故事から,端午の節句に食べる習慣がある。[季]夏。
(2)〔建〕 柱の上下端が細まり丸められたもの。また,その部分。鎌倉時代に禅宗建築とともに入り,寺院建築に用いられた。粽形(ガタ)。
粽(1)[図]
粽(2)[図]

粽形

ちまきがた [0] 【粽形】
「粽(チマキ){(2)}」に同じ。

粽笹

ちまきざさ [3] 【粽笹】
ササの一種。山中に生える。稈(カン)は高さ約1.5メートル。葉は狭長楕円形で長さ30センチメートルに達し,粽を包むのに用いる。クマイザサ。

粽馬

ちまきうま [3] 【粽馬】
茅または真菰(マコモ)などで作った馬の玩具。昔,端午の節句に子供が遊んだ。

せい [1] 【精】
■一■ (名)
(1)生物の根元にあるもの。たましい。精霊。多く人間以外の霊魂についていう。スピリット。「木の―」「森の―」
(2)生命の根本にある力。心や体に備わる力。精力。「―を入れる」「―がつく」「―も根もつき果てる」
(3)まじりけのないもの。
(4)精液。[日葡]
■二■ (形動)[文]ナリ
細かくゆきわたっているさま。「文章の愈々―なること/日本開化小史(卯吉)」

せい【精】
(1)[精力]energy;→英和
vigor.→英和
(2)[精霊]a spirit;→英和
a nymph (水の);→英和
an echo (山の).→英和
〜が尽きる be exhausted.〜を出す work hard.

精々

せいぜい【精々】
[つとめて]as far as possible;to the utmost;→英和
at most[best](たかだか).

精ぐ

しら・ぐ 【精ぐ・白ぐ】 (動ガ下二)
⇒しらげる

精げ

しらげ 【精げ】
〔動詞「精(シラ)げる」の連用形から〕
精米した米。「三つ足の台,裏くろの坏(ツキ),―に麦のおもの混ぜたり/宇津保(藤原君)」

精げる

しら・げる [3] 【精げる・白げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 しら・ぐ
(1)玄米をついて白米にする。「玄米を―・げる」
(2)みがいて仕上げをする。「天の河原に橋柱,―・げ立つるやつき鉋/浄瑠璃・出世景清」

精げ代

しらげしろ [3] 【精げ代】
古代,精米の手間賃として官に納めた米。

精げ米

しらげごめ [3] 【精げ米】
ついて白くした米。精白米。しらげ。しらげよね。

精げ鉋

しらげかんな [4] 【精げ鉋】
仕上げ用の薄刃のかんな。

精しい

くわし・い クハシイ [3] 【詳しい・委しい・精しい】 (形)[文]シク くは・し
〔「くわし(細)」と同源〕
(1)大ざっぱでなく,細かいところまで観察や注意がよく行き届いている。こと細かである。詳細だ。「―・く事情を説明する」「―・い調査を行う」
(2)細かいところまでよく知っている。精通している。
⇔うとい
「内部の事情に―・い者の犯行らしい」「京都に―・い人」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

精一

せいいつ [0] 【精一】
心がこまやかで純一なこと。純粋で混じりけのないこと。

精一杯

せいいっぱい [3][1] 【精一杯】
できるだけ。力のかぎり。副詞的にも用いる。「―頑張ります」「―の力」

精一杯

せいいっぱい【精一杯】
to the best of one's ability;as hard as possible.〜やる do one's (very) best.

精兵

せいへい [0] 【精兵】
えりぬきの優れた兵士。せいびょう。

精兵

せいびょう 【精兵】
(1)剛弓を引く強い兵士。
⇔小兵
「競はもとよりすぐれたるつよ弓―/平家 4」
(2)「せいへい(精兵)」に同じ。「―アマタウタセ/天草本伊曾保」

精出す

せいだす【精出す】
exert oneself;be diligent[industrious,assiduous];work hard.精出して diligently;→英和
assiduously.→英和

精出す

せいだ・す [1] 【精出す】 (動サ五[四])
仕事や勉強などを一生懸命にする。精を出す。「仕事に―・す」

精分

せいぶん [1] 【精分】
(1)精力のもと。「根気も,―も…もう尽きてしまつた/破戒(藤村)」
(2)滋養分。栄養のあるもの。「―をつける」
(3)純粋の成分。

精切り

せいぎり 【精切り】 (副)
〔「せいきり」とも〕
精一杯。せいぜい。「粟か稗,いいところで麦が―/歌舞伎・佐野常世誉免状」

精到

せいとう [0] 【精到】
十分に細かく行き届いていること。

精力

せいりょく [1] 【精力】
〔古くは「せいりき」とも〕
(1)物事をやりぬく心身の元気,または根気。スタミナ。「―にあふれる」「―が尽きる」
(2)特に,性的な能力。

精力

せいりょく【精力】
energy;→英和
<have> vigor.→英和
〜的な energetic;→英和
vigorous.→英和
〜が絶倫である be full of energy.〜がつきる have one's energy exhausted.〜を傾ける bend one's energies <on> .‖精力家 an energetic man.

精力的

せいりょくてき [0] 【精力的】 (形動)
疲れたようすを見せずに,次々と事を行うさま。「―な活動」「―に仕事をこなす」

精力絶倫

せいりょくぜつりん [1] 【精力絶倫】
精力がとびぬけて強いこと。

精励

せいれい [0] 【精励】 (名)スル
つとめはげむこと。仕事に精を出すこと。「学問に―する」

精励する

せいれい【精励する】
be diligent[industrious];work hard.

精励恪勤

せいれいかっきん [0] 【精励恪勤】 (名)スル
非常に熱心に仕事にはげむこと。

精勤

しょうごん シヤウ― [0] 【精勤】 (名)スル
〔仏〕 勤行(ゴンギヨウ)に励むこと。

精勤

せいきん [0] 【精勤】 (名)スル
仕事や学業に精を出してはげむこと。「職務に―する」

精勤

せいきん【精勤】
diligence;→英和
good attendance.〜する be diligent[assiduous].‖精勤家[者]a hard worker;a regular attendant.

精包

せいほう [0] 【精包】
多数の精子を生殖器の付属腺からの分泌物で包んだもの。雌に渡して受精を行う。渦虫類・ヒル類・頭足類・有尾類などに見られる。精莢(セイキヨウ)。

精原細胞

せいげんさいぼう [5] 【精原細胞】
動物の精巣にある生殖細胞の一。有糸分裂を繰り返して増殖し,精母細胞となる。

精品

せいひん [0] 【精品】
精良な品物。よりすぐった品物。

精嚢

せいのう [0] 【精嚢】
雄性生殖器の一部。膀胱の底部に近接してある一対の曲がりくねった付属腺で,射精管に開口する。精子の貯蔵・破壊・吸収に関与する。精嚢腺。

精好

せいごう [0] 【精好】
「精好織り」の略。「―の緋の袴(ハカマ)ふみしだき/滝口入道(樗牛)」

精好

せいこう [0] 【精好】 (名・形動)[文]ナリ
作り方がこまやかでよい・こと(さま)。
→せいごう(精好)

精好平

せいごうひら [3][0] 【精好平】
男物の夏の袴地。地糸は経(タテ)糸・緯(ヨコ)糸ともに生糸を用い,縞(シマ)を練り糸で表す。

精好織

せいごうおり [0] 【精好織(り)】
経(タテ)・緯(ヨコ)とも,または緯糸のみを練絹糸で織った絹布。地質が細かくつやがあって美しい。主に袴(ハカマ)地として用いる。精好。

精好織り

せいごうおり [0] 【精好織(り)】
経(タテ)・緯(ヨコ)とも,または緯糸のみを練絹糸で織った絹布。地質が細かくつやがあって美しい。主に袴(ハカマ)地として用いる。精好。

精妙

せいみょう [0] 【精妙】 (名・形動)[文]ナリ
優れて巧みなこと。細部まで見事にできているさま。「―な細工」「写真の技に―なり/新聞雑誌 53」

精子

せいし [1] 【精子】
生物の雄の生殖細胞。小形で運動性に富む。大部分の動物の精子は頭部・中片部・尾部からなり,形は種によりさまざま。動物のほか植物の一部(コケ・シダ類・イチョウ・ソテツなど)にもみられる。精虫。

精子

せいし【精子】
《生理》a sperm(atozoon).→英和

精密

せいみつ [0] 【精密】 (名・形動)[文]ナリ
細部まで巧みに作られていること。注意が細かな点にまで行きとどいていること。また,そのさま。「―な計画」「―に検査する」
[派生] ――さ(名)

精密

せいみつ【精密】
minuteness;→英和
precision.→英和
〜な minute;→英和
detailed;→英和
precise;→英和
accurate.→英和
‖精密機械 a precision machine.精密検査 a thorough[close]examination.

精密機械

せいみつきかい [6][5] 【精密機械】
機構が細かな部分からなっていて,高度な精密さが必要とされる機械。工作機械・光学機械・測定計器・時計など。

精察

せいさつ [0] 【精察】 (名)スル
くわしく観察・視察すること。

精巣

せいそう [0] 【精巣】
動物の雄の生殖腺。精子を形成し,雄性ホルモンを分泌する。脊椎動物では一般に定まった位置に左右一対あり,多くの哺乳類では腹腔より下降して陰嚢(インノウ)内に収まり,睾丸とも呼ばれる。
⇔卵巣

精巣上体

せいそうじょうたい [5] 【精巣上体】
精巣の生産物を運ぶ導管の一部。精巣の上端に帽子のようにかぶさる頭部と細長い体部・尾部とから成り,精管に続く。副睾丸。副精巣。

精巣炎

せいそうえん [3] 【精巣炎】
⇒睾丸炎(コウガンエン)

精工

せいこう [0] 【精工】 (名・形動)[文]ナリ
細工などがきめこまかく巧みな・こと(さま)。「―なる開墾の法/新聞雑誌 10」

精巧

せいこう [0] 【精巧】 (名・形動)[文]ナリ
こまかな点にまで行きとどいていて,よくできている・こと(さま)。「―な機械」「―をきわめる」「芸術家の―なる一刀一筆は/善の研究(幾多郎)」
[派生] ―― さ(名)

精巧な

せいこう【精巧な】
elaborate;→英和
exquisite;→英和
delicate.→英和

精度

せいど【精度】
accuracy.→英和

精度

せいど [1] 【精度】
(1)測定・測量などにおける方法や計器の精密さ・正確さの程度。普通,測定される量の大きさに対する誤差の比で表す。
(2)仕上がりの正確さの程度。

精強

せいきょう [0] 【精強】 (名・形動)[文]ナリ
すぐれていて強い・こと(さま)。「―な軍隊」「―をそろえる」

精彩

せいさい [0] 【精彩・生彩】
(1)あざやかで生き生きとしていること。活気にあふれていること。「―を放つ」「―に欠ける」
(2)輝かしい光。美しいいろどり。「―に富んだ絵」

精彩

せいさい【精彩】
<lack> vividness;→英和
brilliance;→英和
life.→英和

精得館

せいとくかん 【精得館】
1861年,幕府が長崎に設けた医学校。長崎養生所を改めたもの。明治以後,長崎医学校・長崎医科大学を経て,戦後長崎大学医学部となる。

精微

せいび [1] 【精微】 (名・形動)[文]ナリ
くわしくてこまかい・こと(さま)。「欧の学術は極て―深遠にして/明六雑誌 18」

精忠

せいちゅう [0] 【誠忠・精忠】 (名・形動)[文]ナリ
まごころからの忠義。また,一途に忠義であるさま。「―の臣」「武人の…―にして率直なるは/文明論之概略(諭吉)」

精悍

せいかん [0] 【精悍】 (名・形動)[文]ナリ
動作や顔つきが鋭く,力強い・こと(さま)。「―な顔立ち」
[派生] ―― さ(名)

精悍な

せいかん【精悍な】
intrepid;→英和
fierce;→英和
dauntless <face> .→英和

精明

せいめい [0] 【精明】 (名・形動)[文]ナリ
くわしくあきらかな・こと(さま)。「論理―なり/明六雑誌 12」

精査

せいさ [1] 【精査】 (名)スル
細かい点までくわしく調べること。「火災現場を―する」「事物の性質を―熟察し/真善美日本人(雪嶺)」

精核

せいかく [0] 【精核】
(1)雄性配偶子の核。動物では精子の核,被子植物では花粉内の雄原核が分裂してできる二個の核をさす。雄核。
(2)動物卵の受精に際し,卵細胞内に進入した精子の核。卵核と合一するまでをいう。雄性前核。

精根

せいこん [1][0] 【精根】
物事をする精力と根気。気力。「―尽き果てる」「―を使い果たす」

精根[魂]

せいこん【精根[魂]】
energy;→英和
vitality.→英和
〜を打ち込む put one's whole heart and soul <into> .〜を尽す exhaust one's energy.

精検

せいけん [0] 【精検】
「精密検査(セイミツケンサ)」の略。「要―」

精機

せいき [1] 【精機】
「精密機械」の略。

精母細胞

せいぼさいぼう [4] 【精母細胞】
動物の精巣にある生殖細胞の一。精原細胞から形成され減数分裂を含む二回の細胞分裂のあと,四個の精子になる。

精気

せいき [1] 【精気】
(1)生命の源泉である元気。心身の根気。精力。「―がつく」
(2)万物を生成する天地の気。「天地の―煥発して/帰去来(独歩)」
(3)たましい。精神。

精気

せいき【精気】
essence;→英和
spirit.→英和

精水

せいすい [0] 【精水】
精液。

精求

せいきゅう [0] 【精究・精求】 (名)スル
くわしく研究すること。「大に勧農の術を―せりとぞ/新聞雑誌 46」

精油

せいゆ [0] 【精油】
植物の花・葉・果実などから得られる芳香のある揮発性の油。テルペン系化合物・芳香族化合物などから成り,水蒸気蒸留や圧搾・抽出によって分離される。薄荷(ハツカ)油・丁子(チヨウジ)油など。芳香油。
→精油[表]

精液

せいえき【精液】
《生理》semen;→英和
sperm.→英和

精液

せいえき [1][0] 【精液】
(1)動物の雄性生殖器で作られる精子とそれを浮遊させる液。哺乳類では浮遊させる液は精嚢や前立腺などから分泌され,精子とともに射精によって体外へ出される。
(2)純粋な液。

精熟

せいじゅく [0] 【精熟】 (名・形動ナリ)スル
物事に精通し,熟練している・こと(さま)。「操練の―なる,戎器の鋭利なる/真善美日本人(雪嶺)」

精留

せいりゅう [0] 【精留】
液体混合物中の沸点の差がわずかな成分をも分離することのできる分留。各成分の蒸発と凝縮を繰り返して分離精度を高めるもの。

精白

せいはく [0] 【精白】 (名)スル
(1)まじりけなく,白いこと。
(2)米などを搗(ツ)いて白くすること。「玄米を―する」

精白米

せいはくまい [0] 【精白米】
搗(ツ)いて白くした米。精米。白米。

精確

せいかく [0] 【精確】 (名・形動)[文]ナリ
詳しくてまちがいのないこと。精密で正確なこと。また,そのさま。「―な描写」「―に調査する」
[派生] ――さ(名)

精神

せいしん【精神】
spirit;→英和
mind;→英和
soul (魂);→英和
an intention (了見).→英和
〜的(に) mental(ly);→英和
spiritual(ly);→英和
moral(ly).→英和
〜が汚い have a mean mind.〜の立派な noble-minded.〜を鍛錬する train one's mind.〜を打ち込む devote one's heart and soul <to> .‖精神安定剤 a tranquilizer.精神異常 mental derangement.精神衛生 mental hygiene.精神科医 a psychiatrist.精神鑑定 a psychiatric test.精神教育 moral education.精神状態 one's state of mind.精神・神経科 neuro-psychiatry.精神年齢 mental age.精神薄弱児 a weak-minded child.精神分析 psychoanalysis.精神分裂症 schizophrenia.精神分裂症の(患者) (a) schizophrenic.精神力 mental power.

精神

せいしん [1] 【精神】
(1)人間の心。心のはたらき。「健全なる―は健全なる身体に宿る」
(2)物事に対する心の持ち方。気構え。気力。「そういう―では成功はおぼつかない」「―を集中する」「スポーツマン―」「姨(オバ)さんの頼なら…火水の中へでも飛込む―だ/金色夜叉(紅葉)」
(3)物事の最も根本的な意義。真の目的。理念。「憲法の―にもとる」「教育基本法の―にたちかえる」
(4)〔哲〕
〔英 spirit; (ドイツ) Geist; (フランス) esprit〕

 (ア)(物質・肉体に対して)心・意識・霊魂など。
 (イ)心の本質・本体。感覚や情念などのはたらきとは異なる高次の普遍的性質をもち,理性・理念・意志・愛などの主体となる一方,非個人的な実体として世界の秩序やその形而上学的原理ともされる。

精神主義

せいしんしゅぎ [5] 【精神主義】
物質的・現実的なものよりも精神的なものを優先して考える立場。精神論。
〔多く非現実的な傾向を揶揄(ヤユ)する語として用いる〕

精神依存

せいしんいそん [5] 【精神依存】
アルコールや覚醒剤などの薬理作用による精神的な高揚を得るために,その物質を継続的に摂取したくなる心理的欲求。
→身体依存

精神保健センター

せいしんほけんセンター [8] 【精神保健―】
精神保健法に基づき都道府県に設置された施設。精神保健に関する知識の普及,調査・研究,相談・指導を行う。

精神保健法

せいしんほけんほう 【精神保健法】
精神障害者などの医療・保護,社会復帰の促進などを目的とする法律。1987年(昭和62),旧精神衛生法を改正・改名。

精神修養

せいしんしゅうよう [5] 【精神修養】
精神面の欠点を直し,人格の向上を図ること。

精神分析

せいしんぶんせき [5] 【精神分析】
〔psychoanalysis〕
(1)フロイトの創始した,神経症の病因と治療法に関する理論,ならびにそれに基づく精神構造一般についての理論体系。
(2)深層心理や無意識に関連のある現象を主たる対象にした分析。

精神分裂病

せいしんぶんれつびょう [0] 【精神分裂病】
〔schizophrenia〕
精神障害の一。病因は今なお不明。多くは青年期に発病し,感情の鈍麻・自閉症状・意志の減退・奇妙な行動・幻覚・妄想などを示すが,症状の現れ方や経過は複雑で変化に富む。早発性痴呆。分裂病。

精神力

せいしんりょく [3] 【精神力】
精神を集中することによって生じ,物的条件を超えて働く力。気力。

精神労働

せいしんろうどう [5] 【精神労働】
知的活動による労働。
⇔筋肉労働
⇔肉体労働

精神医学

せいしんいがく [5] 【精神医学】
精神障害の予防・診断・治療を対象とする医学の一分野。自然科学的方法のほか,現象学・心理学・社会学などの方法を用いる。以前は精神病学といった。

精神医学ソーシャルワーク

せいしんいがくソーシャルワーク [5][5] 【精神医学―】
〔psychiatric social work〕
精神医療の分野で患者や家族の心理的・社会的・経済的な問題の解決を援助する社会福祉の実践的活動。精神ソーシャルワーク。PSW 。

精神史

せいしんし [3] 【精神史】
(1)歴史を,そこにはたらく精神ないし理念においてとらえ説明しようとする立場。
(2)一個人の精神の移り変わり。

精神哲学

せいしんてつがく [6][5] 【精神哲学】
〔(ドイツ) Philosophie des Geistes〕
ヘーゲルの哲学体系の第三部。論理学・自然哲学と対する。自己本来の姿を取った精神が主観的(個人的意識)・客観的(法・道徳・人倫)形態を経て,絶対精神(芸術・宗教・哲学)へ高まるさまを記述する。

精神安定剤

せいしんあんていざい [7] 【精神安定剤】
正常な精神機能への影響がなく,緊張状態を緩和し,不安状態を消失させる薬の総称。真性の精神病に用いる薬と神経症に用いる薬に大別される。トランキライザー。

精神年齢

せいしんねんれい [5] 【精神年齢】
〔mental age〕
暦の上での年齢(生活年齢)とは異なり,知能の発達の程度を年齢であらわした尺度。知能検査によって測定される。年齢とともに知能が発達していく段階でのみ意味をもつ。MA 。知能年齢。
→知能指数

精神教育

せいしんきょういく [5] 【精神教育】
豊かな感情・強い意志・高い人格の育成に重点をおく教育。

精神文化

せいしんぶんか [5] 【精神文化】
芸術・宗教・思想・学問など,人間の精神活動の生み出したものをいう。
⇔物質文化

精神物理学

せいしんぶつりがく [7] 【精神物理学】
フェヒナーが提唱した身体と精神との関数的な依存関係についての学問。特に感覚の強度とそれを引き起こす刺激の物理的強度との間の関数関係を研究する心理学の基本領域。

精神物理的並行論

せいしんぶつりてきへいこうろん [12] 【精神物理的並行論】
⇒並行論(ヘイコウロン)

精神物理的測定

せいしんぶつりてきそくてい [10] 【精神物理的測定】
感覚と刺激との関係を数量的に明らかにする測定法。

精神現象学

せいしんげんしょうがく 【精神現象学】
〔原題 (ドイツ) Die Phänomenologie des Geistes〕
ヘーゲルの主著の一。1807年刊。現象する知(意識)が自己自身の真実の姿を発見していく弁証法的な経験を繰り返し,普遍性を高めていって,ついには学の立場である絶対知に到達する。

精神生活

せいしんせいかつ [5] 【精神生活】
(1)物質的なものより精神的なものに人生の意義や価値を認める生活。
(2)人間の生活のうちの精神的な面。

精神界

せいしんかい [3] 【精神界】
精神の作用の及ぶ範囲。心の世界。

精神異常

せいしんいじょう [5] 【精神異常】
⇒精神障害(シヨウガイ)

精神病

せいしんびょう [0] 【精神病】
精神障害のうち,主に器質性・内因性のものをさす語。精神分裂病・躁鬱病など。
→精神障害

精神病

せいしんびょう【精神病】
a mental disease.〜になる become insane.‖精神病院 a mental hospital[home,institution].精神病学 psychiatry.

精神病学

せいしんびょうがく [5] 【精神病学】
精神医学の旧称。

精神病理学

せいしんびょうりがく [7] 【精神病理学】
精神障害の諸現象を体系化し,その機序や経過を心理学的側面から研究する学問。

精神病質

せいしんびょうしつ [5] 【精神病質】
性格が逸脱し,そのために社会を困らせたり自らが悩むもの。性格異常。

精神病院

せいしんびょういん [5] 【精神病院】
精神障害者の保護と治療を行う病院。

精神療法

せいしんりょうほう [5] 【精神療法】
心理学的方法によって精神病者の病状の鎮静治癒を図る治療法。精神分析療法・集団心理療法・催眠療法・作業療法などの方式がある。心理療法。

精神発達遅滞

せいしんはったつちたい [9] 【精神発達遅滞】
⇒精神遅滞

精神的

せいしんてき [0] 【精神的】 (形動)
精神に関係をもっているさま。精神上の。
⇔肉体的
「―にまいる」「―な援助」「―打撃を受ける」

精神的外傷

せいしんてきがいしょう [7][0] 【精神的外傷】
⇒心的外傷(シンテキガイシヨウ)

精神的損害

せいしんてきそんがい [7][0] 【精神的損害】
苦痛・悲しみのような精神的損害。財産的損害のみならず精神的損害も賠償の対象となる。精神的損害に対する賠償を,慰謝(藉)料という。無形的損害。

精神的自由権

せいしんてきじゆうけん [8] 【精神的自由権】
思想・信教・表現の自由など,人の精神活動に関する自由権。

精神盲

せいしんもう [3] 【精神盲】
視覚自体は正常であるのに,視覚中枢の損傷によって目で見た物を意味づけ,認識することができない状態。

精神神経症

せいしんしんけいしょう [0][7] 【精神神経症】
⇒神経症(シンケイシヨウ)

精神科

せいしんか [0] 【精神科】
精神疾患を対象とする臨床医学の一分科。

精神科学

せいしんかがく [5] 【精神科学】
人間精神の所産(心理・倫理・言語・法・経済・歴史など)を扱う人文社会科学の総称。物質を扱う自然科学の因果的方法とは違って,精神生活はこれを追体験する了解的方法によるべきであるとして,ブント・ディルタイなどが唱えた。

精神腫瘍学

せいしんしゅようがく [6] 【精神腫瘍学】
⇒サイコオンコロジー

精神薄弱

せいしんはくじゃく [5][6] 【精神薄弱】
「精神遅滞(セイシンチタイ)」に同じ。

精神薄弱者福祉法

せいしんはくじゃくしゃふくしほう 【精神薄弱者福祉法】
知的障害者の更生と保護を行うことにより,その福祉の増進を図ることを目的とする法。1960年(昭和35)制定。

精神衛生

せいしんえいせい [5] 【精神衛生】
精神の健康促進をはかったり,精神障害の予防や治療をはかったりする活動および研究。メンタル-ヘルス。

精神衰弱

せいしんすいじゃく [5] 【精神衰弱】
⇒神経衰弱(シンケイスイジヤク)(1)

精神論

せいしんろん [3] 【精神論】
⇒精神主義(セイシンシユギ)

精神賦活薬

せいしんふかつやく [7] 【精神賦活薬】
抑鬱(ヨクウツ)状態その他の精神機能の抑制状態を亢進または改善させる薬の総称。覚醒剤やカフェインなど。

精神身体医学

せいしんしんたいいがく [9] 【精神身体医学】
身体と精神は一体であるとの立場で疾患を研究・治療していこうとする医学。精神的因子が病気の発生や経過に影響しやすい心身症を主な対象とする。心身医学。

精神遅滞

せいしんちたい [5] 【精神遅滞】
精神発達が遅れ滞った状態。知的機能が低い水準にあり,社会生活上の適応行動に困難を生じるもの。心身の発達期(一八歳未満)に現れるものをさす。精神薄弱に代わって用いられる語。知能指数により程度を,軽度・中等度・重度に分ける。
→知的障害

精神鑑定

せいしんかんてい [5] 【精神鑑定】 (名)スル
裁判官が被告人の責任能力の有無を判断する資料とするために,精神科医に対して被告人の精神状態を診察させること。

精神障害

せいしんしょうがい [5] 【精神障害】
精神に異常がある状態の総称。原因により先天性・内因性・心因性・外因性に分けられる。精神遅滞・性格異常(精神病質)・精神分裂病・躁鬱(ソウウツ)病・癲癇(テンカン)・神経症・進行麻痺・中毒性精神病など。精神異常。

精神電気反応

せいしんでんきはんのう [8] 【精神電気反応】
皮膚の電気抵抗が精神状態により変化する現象。情緒的興奮の際には,汗腺の分泌が多くなり電気抵抗が減少し電流量が増大するため,嘘発見器などに応用される。皮膚電気反応。

精穀

せいこく [0] 【精穀】
穀物を精白すること。

精究

せいきゅう [0] 【精究・精求】 (名)スル
くわしく研究すること。「大に勧農の術を―せりとぞ/新聞雑誌 46」

精算

せいさん [0] 【精算】 (名)スル
細かに計算すること。最終的に精密に計算し直すこと。「運賃を―する」

精算する

せいさん【精算する】
settle an account (決算);→英和
keep an accurate account.精算所 a fare adjustment office (駅の).

精管

せいかん [0] 【精管】
精子を精巣上体から尿道に送る管。脊椎動物ではウォルフ管から生じる。輸精管。

精米

せいまい【精米】
rice cleaning;polished rice.精米所 a rice mill.

精米

せいまい [0] 【精米】 (名)スル
玄米をついて白くすること。また,精白した米。

精粋

せいすい [0] 【精粋】
清く混じり気のないこと。不純な部分を除いた最もよいところ。「道義人情の―/火の柱(尚江)」

精粗

せいそ [1] 【精粗】
くわしいこととぞんざいなこと。細かいこととあらいこと。

精精

せいぜい [1] 【精精】
〔「精誠」が転じてできた語か〕
■一■ (副)
(1)できるだけ。一生懸命。「―勉強させていただきます」
(2)一番多いと考えても。多くとも。最大限。たかだか。「集まっても,―一〇人くらいだ」
■二■ (名)
つとめはげむこと。「―をつくして作りたつる/幸若・大臣」

精糖

せいとう【精糖】
sugar refining;refined sugar.

精糖

せいとう [0] 【精糖】
不純物の多い粗糖を精製してできた上質の砂糖。また,その精製工程。

精紡

せいぼう [0] 【精紡】
紡績で,粗糸を伸ばして細くし,よりをかけて単糸を作る工程。「―機」
→粗紡

精細

せいさい [0] 【精細】 (名・形動)[文]ナリ
こまかくくわしい・こと(さま)。精密。「―な報告書」「―に描写する」

精細胞

せいさいぼう [3] 【精細胞】
動物の精巣にある生殖細胞の一。精子形成で,一個の精母細胞から減数分裂によって四個が生じそれぞれが構造変化をして精子となる。

精綿

せいめん [0] 【精綿】
綿糸紡績で,打ち延ばした原料から短繊維・もつれた繊維・ごみなどの夾雑物を除いて一定の長さの繊維にそろえたもの。

精練

せいれん [0] 【精練】 (名)スル
(1)十分に練習すること。よく鍛えること。「―された選手」
(2)天然繊維を酸やアルカリの水溶液・熱水・石鹸(セツケン)液などで処理し,繊維に含まれる脂肪などの夾雑物を除去すること。

精緻

せいち [1] 【精緻】 (名・形動)[文]ナリ
非常に細かな点にまで注意が行き届いている・こと(さま)。精密。緻密。「―な描写」「―な頭脳」
[派生] ―― さ(名)

精緻な

せいち【精緻な】
minute;→英和
fine;→英和
subtle;→英和
detailed <study> .→英和

精美

せいび [1] 【精美】 (名・形動)[文]ナリ
精巧で,非常に美しい・こと(さま)。「無数の―なる事物/西国立志編(正直)」

精義

せいぎ [1] 【精義】
くわしい意義。また,くわしい講義。

精翅

せいし [1] 【精翅】
鱶(フカ)のひれを煮て,筋をとって製した食品。中国料理に用いる。

精肉

せいにく [0] 【精肉】
骨・腱・筋などをとりさって,食用とした肉。

精肉

せいにく【精肉】
fresh meat.精肉店 a butcher's (shop).

精舎

せいしゃ [1] 【精舎】
⇒しょうじゃ(精舎)

精舎

しょうじゃ シヤウ― [1] 【精舎】
〔仏〕
〔梵 vihāra〕
僧侶が仏道を修行する所。てら。寺院。

精良

せいりょう [0] 【精良】 (名・形動)[文]ナリ
きわめて優良である・こと(さま)。精巧。「磁器の―なるものを製造し/西国立志編(正直)」

精英樹

せいえいじゅ [3] 【精英樹】
一つの森林の中でずばぬけて形・質などが優秀な木。林木育種上重要。

精華

せいか セイクワ 【精華】
京都府南部,相楽(ソウラク)郡の町。木津川西岸に位置し,関西文化学術研究都市の一角。

精華

せいか [1] 【精華】
(1)物事の真価となる,最もすぐれているところ。真髄。はな。「天平文化の―」
(2)すぐれてうるわしいもの。

精華

せいか【精華】
the essence <of> ;→英和
the flower <of chivalry> .→英和

精薄

せいはく [0] 【精薄】
「精神薄弱」の略。
→精神遅滞

精虫

せいちゅう [0] 【精虫】
「精子(セイシ)」に同じ。

精虫

せいちゅう【精虫】
a spermatozoon.→英和

精血

せいけつ [0] 【精血】
(1)精と血。心血。
(2)新鮮な血。いきち。

精衛

せいえい [0] 【精衛】
〔左思「魏都賦」〕
中国の想像上の鳥。夏をつかさどる炎帝の娘が東海におぼれて化したという鳥で,常に西山の木石をくわえて東海を埋めようとしたが,効がなかったという。

精製

せいせい [0] 【精製】 (名)スル
(1)細かい点にまで気を配って念を入れて物をつくること。「―品」
(2)粗製品にさらに手を加えて良質なものにすること。「砂糖を―する」

精製する

せいせい【精製する】
refine;→英和
manufacture carefully.精製所 a refinery.→英和

精製綿

せいせいめん [3] 【精製綿】
⇒脱脂綿(ダツシメン)

精覈

せいかく [0] 【精覈】
〔「覈」は調べ明らかにする意〕
詳しく調べ,明らかにすること。

精解

せいかい [0] 【精解】 (名)スル
くわしく解説・解釈すること。また,その解説・解釈。

精詳

せいしょう [0] 【精詳】 (名・形動ナリ)
こまかくくわしい・こと(さま)。詳精。「―に言ざりき/西国立志編(正直)」

精誠

せいせい [0] 【精誠】
〔「せいぜい」とも〕
混じり気のない誠意。まごころ。「ひそかに一心の―を抽(ヌキン)で/平家 5」

精読

せいどく [0] 【精読】 (名)スル
内容を細かく吟味しつつ,丁寧に読むこと。熟読。「古典を―する」

精読

せいどく【精読】
careful[intensive]reading.〜する peruse;→英和
read carefully.

精論

せいろん [0] 【精論】 (名)スル
詳しく論ずること。

精農

せいのう [0] 【精農】
農業についてよく研究し,先駆的な業績をあげている農民。篤農。

精通

せいつう [0] 【精通】 (名)スル
(1)あることについてくわしく知っていること。「漢学に―する」
(2)男子が初めて精液を出す現象。

精通する

せいつう【精通する】
be (well) versed <in> ;be well read <in> ;be familiar <with> ;have a thorough knowledge <of> .

精進

そうじん サウ― 【精進】
〔「しやうじん」の直音表記〕
「しょうじん(精進)」に同じ。「やがて御―なれば,数珠ひきかくして/源氏(薄雲)」

精進

しょうじ シヤウ― 【精進】
「しょうじん」の撥音「ん」の無表記。「さるべき―の物なにかと常に問はせ給ふ/栄花(嶺の月)」

精進

そうじ サウ― 【精進】
「そうじん(精進)」の撥音「ん」の無表記。「面やせにけり,―にて日をふるけにや/源氏(葵)」

精進

しょうじん シヤウ― [1] 【精進】 (名)スル
(1)〔仏〕 肉食をやめ,菜食すること。
(2)〔仏〕 戒律を守ったり,禁忌を避けたりして心身を清らかに保ち,信仰に励むこと。
(3)〔仏〕 ひたすら仏道修行に努め励むこと。また,そのような心の働き。
→六波羅蜜(ロクハラミツ)
(4)そのことだけに心を集中して努力すること。「芸道に―する」

精進

しょうじん【精進】
(1)[精励]close application <to> ;devotion.→英和
(2)[潔斎]religious purification;[菜食]abstinence from animal food;a vegetable diet (料理).
〜する devote oneself <to one's studies> ;abstain from fish and flesh.‖精進日 a day of abstinence.

精進固め

しょうじんがため シヤウ― [5] 【精進固め】
盆・彼岸など,精進を始める前に,魚肉の食べおさめをすること。

精進屋

しょうじんや シヤウ― [0] 【精進屋】
(1)寺社に参詣する前,身をきよめるためにこもる建物。
(2)精進料理を作る店。

精進揚

しょうじんあげ シヤウ― [0][3] 【精進揚(げ)】
野菜の揚げ物。

精進揚げ

しょうじんあげ シヤウ― [0][3] 【精進揚(げ)】
野菜の揚げ物。

精進料理

しょうじんりょうり シヤウ―レウ― [5] 【精進料理】
肉・魚などを用いず,野菜・豆腐など植物性の材料で作る料理。

精進日

しょうじんび シヤウ― [3] 【精進日】
肉食などをやめて精進すべき日。斎日。忌日。

精進明け

しょうじんあけ シヤウ― [0] 【精進明け】
精進の期間が終わって普段の生活に戻ること。精進落ち。

精進根

しょうじんこん シヤウ― [3] 【精進根】
〔仏〕 五根{(2)}の一。ひたすら仏道に励むこと。また,その能力。勤根(ゴンコン)。

精進湖

しょうじこ シヤウジ― 【精進湖】
富士五湖の一。山梨県中南部,富士山北西麓にある。面積0.7平方キロメートル。五湖中最小。

精進潔斎

しょうじんけっさい シヤウ― [5] 【精進潔斎】 (名)スル
肉・魚の類を口にせず,飲酒・性行為などを避け,おこないを慎むことによって,心身を清浄な状態におくこと。「山にこもって―する」

精進物

しょうじんもの シヤウ― [0] 【精進物】
肉や魚を使わない植物質中心の食べ物。
⇔なまぐさもの

精進神

しょうじんじん シヤウ― [3] 【精進神】
仏道を修行すると信じられていた神々。八幡神(八幡菩薩)・春日神(慈悲万行菩薩)など。

精進膾

しょうじんなます シヤウ― [5] 【精進膾】
魚介類を入れないなます。

精進落し

しょうじんおとし シヤウ― [5] 【精進落(と)し】
精進明けに,普段の生活に戻る際に肉食・飲酒などをすること。

精進落ち

しょうじんおち シヤウ― [0][6] 【精進落ち】
「精進明け」に同じ。

精進落とし

しょうじんおとし シヤウ― [5] 【精進落(と)し】
精進明けに,普段の生活に戻る際に肉食・飲酒などをすること。

精進袱紗

しょうじんぶくさ シヤウ― [5] 【精進袱紗】
不祝儀に用いる袱紗。白・浅葱(アサギ)色などに,定紋や蓮華を染め抜いたものが多い。

精進髷

しょうじんまげ シヤウ― [3] 【精進髷】
葬列に加わる婦人の髪の結い方。つぶし島田が多い。泣き島田。死去髻(シキヨタブサ)。不幸髷。取り上げ髷。

精選

せいせん [0] 【精選】 (名)スル
特によいものだけをえらび出すこと。えりぬき。よりぬき。「―された材料」

精選する

せいせん【精選する】
select with care;sort out.〜した choice(st);→英和
select;→英和
picked.→英和

精鉄

せいてつ [0] 【精鉄】
精錬した鉄。

精鉄銭

せいてつせん [0] 【精鉄銭】
1860年から鋳造された寛永通宝。四文に通用。

精鉱

せいこう [0] 【精鉱】
選鉱して得た品位の高い鉱粒。金属鉱石の場合は,製錬の原料となる。
⇔尾鉱

精銅

せいどう [0] 【精銅】
精錬したほぼ純粋の銅。

精銭

せいせん [0] 【精銭】
(1)ごく良質の貨幣。
(2)永楽銭の異名。

精鋭

せいえい【精鋭】
the pick[best,flower] <of> .→英和
〜な picked <troops> ;→英和
crack <unit> .→英和

精鋭

せいえい [0] 【精鋭】 (名・形動)[文]ナリ
(1)強くするどい力をもっている・こと(さま)。「―な軍隊」
(2)えりぬきの人や兵士。「―をえりすぐる」

精鋼

せいこう [0] 【精鋼】
精錬した鋼鉄。

精錬

せいれん [0] 【精錬】 (名)スル
製錬と精練の混同から生じた語。

精錬する

せいれん【精錬する】
refine;→英和
smelt <copper> .→英和

精霊

せいれい【精霊】
the soul[spirit].→英和

精霊

しょうりょう シヤウリヤウ [1][0] 【精霊・聖霊】
〔仏〕
(1)死者の霊魂。
→せいれい
(2)「精霊祭(シヨウリヨウマツリ)」の略。

精霊

しょうりょう【精霊】
the spirits of the dead.→英和

精霊

せいれい [0] 【精霊】
(1)物質的な身体をもたず人格化された超自然的存在や力。草木等に宿るとされる。
(2)死者の霊魂。肉体を離れた死者の魂。

精霊信仰

せいれいしんこう [5] 【精霊信仰】
万物に存在する精霊とその作用を信仰する宗教的態度。

精霊棚

しょうりょうだな シヤウリヤウ― [0][3] 【精霊棚】
精霊を迎えるために,盂蘭盆(ウラボン)の間,臨時に設ける祭棚。位牌(イハイ)や仏具を並べ供え物をする。盆棚。魂(タマ)棚。

精霊流し

しょうりょうながし シヤウリヤウ― [5] 【精霊流し】
精霊送りの一。盆の供え物を川や海に流して精霊を送ること。灯籠を流す地方もある。[季]秋。

精霊祭

しょうりょうまつり シヤウリヤウ― [5] 【精霊祭(り)】
⇒盂蘭盆(ウラボン)

精霊祭り

しょうりょうまつり シヤウリヤウ― [5] 【精霊祭(り)】
⇒盂蘭盆(ウラボン)

精霊舟

しょうりょうぶね シヤウリヤウ― [5] 【精霊舟】
精霊流しに用いる,麦わらや木で作った小舟。盆舟。[季]秋。《ひたすらに―のすゝみけり/吉岡禅寺洞》

精霊蜻蛉

しょうりょうとんぼ シヤウリヤウ― [5] 【精霊蜻蛉】
陰暦のお盆(精霊祭り)の頃に現れるトンボ類の俗称。ウスバキトンボをさすことが多い。[季]秋。

精霊迎え

しょうりょうむかえ シヤウリヤウムカヘ [5] 【精霊迎え】
⇒魂(タマ)迎え

精霊送り

しょうりょうおくり シヤウリヤウ― [5] 【精霊送り】
⇒魂(タマ)送り

精霊飛蝗

しょうりょうばった シヤウリヤウ― [5] 【精霊飛蝗】
バッタの一種。体長は雄40ミリメートル内外,雌80ミリメートル内外。体は緑色または灰褐色で細長く,頭部は細くとがり,短い触角をもつ。雄は飛ぶときキチキチと音を出すのでキチキチバッタともいう。草原に多い。日本と台湾・中国に分布。コメツキバッタ。
精霊飛蝗[図]

精霊飛蝗擬

しょうりょうばったもどき シヤウリヤウ― [8] 【精霊飛蝗擬】
バッタの一種。体長は雄40ミリメートル内外,雌50ミリメートル内外。体は緑色で細長い。頭は円錐形で,両側に黒褐色の縦線がある。本州以南の日本と東南アジアに分布。
〔旧称のキチキチバッタは,この虫が発音しないので使われなくなった〕

精騎

せいき [1] 【精騎】
選び抜かれた,すぐれた騎兵。「三千の―に掛け立てられて/経国美談(竜渓)」

精髄

せいずい【精髄】
the (quint)essence.

精髄

せいずい [0][1] 【精髄】
物事の中で一番優れているところ。最も大切な部分。「日本詩歌の―」

精魂

せいこん [1][0] 【精魂】
物事に打ち込む精神力。「―こめた仕事」

精麦

せいばく [0] 【精麦】 (名)スル
麦を精白すること。また,精白したむぎ。

粿米

かしよね 【粿米・淅米】
水で洗い清めた米。洗い米。[和名抄]

こうじ カウジ [0] 【麹・糀】
米・麦・大豆などを蒸してねかし,これに麹かびを加えて繁殖させたもの。酒・味噌・醤油などの醸造に用いる。

糂粏

じんだ [1] 【糂粏・糝汰】
〔「じんた」とも〕
(1)ぬかみそ。じんだみそ。「―瓶(ガメ)」「すべて武士の武士くさきは,―の―臭きが如く/読本・八犬伝 6」
(2)「五斗味噌(ゴトミソ)」に同じ。
(3)枝豆をすりつぶしてつくった餡(アン)。「―餅」

やきごめ [0] 【焼(き)米・糄】
米を籾(モミ)のまま煎(イ)り,搗(ツ)いて殻を除いたもの。やいごめ。

糄�

ひめ 【糄�】
「姫飯(ヒメイイ)」に同じ。「―をして此のわたりの煎物を温めて/今昔 28」

かて [2][1] 【糅】
〔動詞「糅てる」の連用形から〕
(1)主食の量を増やすために混ぜ加えて炊く物。アワ・ヒエなど。加薬(カヤク)。
(2)かてめし。

糅つ

か・つ 【糅つ】 (動タ下二)
⇒かてる

糅てて加えて

かててくわえて【糅てて加えて】
besides.→英和

糅てて加えて

かててくわえて 【糅てて加えて】 (連語)
〔「かて」は動詞「糅てる」の連用形〕
その上に。さらに。普通,よくない物事が重なる時に用いる。「事業に失敗し,―事故に遭う」

糅てる

か・てる 【糅てる】 (動タ下一)[文]タ下二 か・つ
まぜあわせる。まぜる。「醤酢(ヒシオス)に蒜(ヒル)搗(ツ)き―・てて/万葉 3829」

糅に

がてに 【糅に】 (連語)
〔「がて」は動詞「糅てる」の連用形が濁音化したもの〕
主として名詞に付いて「…をまじえて」「…まじりに」の意を表す。「雪―吹く春風は早けれど/京極御息所歌合」

糅然

じゅうぜん ジウ― [0] 【糅然】 (ト|タル)[文]形動タリ
種々のものがまじっているさま。「紛然雑然―として/吾輩は猫である(漱石)」

糅飯

かてめし [0][2] 【糅飯】
米のほかに,雑穀や大根・芋・海藻類を混ぜて炊いた飯。かて。

糈米

くましね 【奠稲・糈米】
神仏に捧(ササ)げる洗い清めた白米。洗い米(ヨネ)。お洗米(センマイ)。くま。おくま。「道俗男女にいたるまで,―を包みなどして参りけり/御伽草子・蛤」

のり [2] 【糊】
(1)米・麦などのデンプン質を煮て作る粘りけのあるもの。布の形を整えて固めたり,物を貼りつけたりするのに用いる。
(2)広く,接着剤の意で用いる。

のり【糊】
paste;→英和
starch (洗たく用).→英和
〜ではりつける paste;→英和
fasten[stick] <a thing> with paste.〜をつける starch <a shirt> .

糊する

のり・する [2][3] 【糊する】 (動サ変)[文]サ変 のり・す
(1)糊をつける。
(2)(「口を糊する」の形で)かゆをすする。経済的に苦しくて,やっとのことで生活する。「貧苦弥々(イヨイヨ)迫り其口を―・するに道なきに至る/民約論(徳)」

糊する

こ・する [2] 【糊する・餬する】 (動サ変)[文]サ変 こ・す
〔粥(カユ)で口をぬらす意〕
(「口をこする」の形で)生計を立てる。「芸を以て口を―・するは難きに非ず/学問ノススメ(諭吉)」

糊の木

のりのき [3] 【糊の木】
ノリウツギの別名。

糊下地

のりしたじ [3] 【糊下地】
漆器の下地塗りに,漆の代わりに糊を用いること。姫糊に砥粉(トノコ)あるいは胡粉(ゴフン)を混ぜたもの,または蕨(ワラビ)糊に生渋(キシブ)と砥粉を混ぜたものがあり,主に実用品に用いられる。

糊付け

のりづけ [0] 【糊付け】 (名)スル
(1)糊で貼りつけること。また,そのもの。「壁にポスターを―する」
(2)洗濯した布に糊をつけること。「シーツを―する」

糊代

のりしろ【糊代】
a flap for fastening.

糊代

のりしろ [0][2] 【糊代】
紙を貼り合わせるとき,糊をつけるために設ける部分。

糊入れ

のりいれ [4][3] 【糊入れ】
(1)糊を入れておく器(ウツワ)。
(2)「糊入れ紙(ガミ)」の略。
(3)(「香入れ」とも書く)香合(コウゴウ)の小形のもの。もともとは{(1)}に用いられていたものを香合に見立てたもの。

糊入れ紙

のりいれがみ [4] 【糊入れ紙】
米糊を加えて色を白くした杉原紙。糊入れ。

糊刷毛

のりばけ [2][0] 【糊刷毛】
糊を塗るのに用いるはけ。

糊化

こか [1] 【糊化】 (名)スル
加熱などによって,デンプンが水を吸って糊(ノリ)状になること。アルファ化。
⇔老化

糊口

ここう [0] 【糊口・餬口】
〔口を糊(ノリ)する(=カユヲススル)意から〕
(ほそぼそと)暮らしを立てること。生計。よすぎ。「―の資を得る」

糊口をしのぐ

ここう【糊口をしのぐ】
make a bare living.〜に窮する have no means of subsistence.

糊地

のりじ [0] 【糊地】
(1)布・紙などの地に,糊を引いてあること。また,そのもの。
(2)「糊下地」に同じ。

糊塗

こと [1] 【糊塗】 (名)スル
一時しのぎにごまかすこと。その場をとりつくろうこと。「うわべを―する」「今日まで巧(タクミ)に世間の耳目を―して居たのです/あめりか物語(荷風)」

糊塗する

こと【糊塗する】
patch up.

糊張

のりばり [0] 【糊張(り)・糊貼り】 (名)スル
(1)糊で貼りつけること。また,そのもの。のりづけ。
(2)布にはりをもたせたり,つやを出したりするために,糊をつけること。また,その布。

糊張り

のりばり [0] 【糊張(り)・糊貼り】 (名)スル
(1)糊で貼りつけること。また,そのもの。のりづけ。
(2)布にはりをもたせたり,つやを出したりするために,糊をつけること。また,その布。

糊抜き

のりぬき [4][3] 【糊抜き】 (名)スル
糊付けしてある織布の糊を洗い去って柔らかくすること。「浴衣地を―する」

糊料

こりょう [1] 【糊料】
食品添加物の一。食品に滑らかさと粘りけを与える。海草中のアルギン酸,カゼインなどが用いられる。

糊染

のりぞめ [0] 【糊染(め)】
デンプン糊を防染に用いる染色法。染料を混ぜた糊で色を写すものもいう。

糊染め

のりぞめ [0] 【糊染(め)】
デンプン糊を防染に用いる染色法。染料を混ぜた糊で色を写すものもいう。

糊気

のりけ [3] 【糊気】
糊がついている感じ。糊を含んでいる状態。「―のない浴衣(ユカタ)」

糊熟

こじゅく [0] 【糊熟】
⇒黄熟(オウジユク)

糊目

のりめ [3] 【糊目】
糊をつけた跡。

糊着

こちゃく [0] 【糊着】 (名)スル
糊(ノリ)でつけること。糊でつけたようにぴったりつくこと。「濡れた衣服が体に―する」

糊空木

のりうつぎ [3] 【糊空木】
ユキノシタ科の落葉低木。山地に生え,庭木ともされる。高さ2〜3メートル。葉は対生し,楕円形。夏,大形の円錐花序に白色の花を多数つけ,周囲に数個の装飾花がある。装飾花だけになった園芸品種をミナズキという。茎の内皮から製紙用の糊を作る。材は細工物に用いる。ノリノキ。サビタ。

糊粉層

こふんそう [0] 【糊粉層】
糊粉粒を多く含んだ細胞層。イネ科植物の種子の,種皮に接する部分にみられる。アリューロン層。

糊粉粒

こふんりゅう [2] 【糊粉粒】
植物の種子にある貯蔵物質の一。タンパク質を主体とする小粒で,胚乳細胞や子葉などにある。アリューロン粒。
→糊粉層(コフンソウ)

糊精

こせい [0] 【糊精】
デキストリン。

糊紅

のりべに [0] 【血紅・糊紅】
芝居の小道具の一。血糊を表すのに用いるもの。古くは蘇芳(スオウ)などを用いた。現在は朱の染料にうどん粉などをまぜて煮たものを用いる。

糊置き

のりおき [0] 【糊置き】
捺染(ナツセン)で,染液がしみこまないように糊を置くこと。

糊貼り

のりばり [0] 【糊張(り)・糊貼り】 (名)スル
(1)糊で貼りつけること。また,そのもの。のりづけ。
(2)布にはりをもたせたり,つやを出したりするために,糊をつけること。また,その布。

ほしいい [2] 【干し飯・乾し飯・糒】
飯をかわかして保存用としたもの。水にひたして柔らかにするとすぐ食べられる。ほしい。かれいい。かれい。[季]夏。

とう タウ [1] 【糖】
炭水化物のうち,水に溶けて甘味を示すものの総称。単糖類(果糖・ブドウ糖)および大部分の少糖類(ショ糖・麦芽糖)がこれに含まれる。広義には糖類をさすことも,また単糖類と同義に用いることもある。
→糖類

糖乳

とうにゅう タウ― [0] 【糖乳】
⇒コンデンス-ミルク

糖分

とうぶん タウ― [1] 【糖分】
(1)糖類の成分。
(2)甘み。

糖分

とうぶん【糖分】
<contain> sugar.→英和

糖化

とうか タウクワ [0][1] 【糖化】 (名)スル
セルロースやデンプンなどの多糖類を希酸や酵素により加水分解し,甘味のあるショ糖やブドウ糖などの糖類に変えること。

糖原病

とうげんびょう タウゲンビヤウ [0] 【糖原病】
肝臓や筋肉などにグリコーゲンが異常に蓄積する遺伝性疾患。

糖原質

とうげんしつ タウ― [3] 【糖原質】
⇒グリコーゲン

糖尿

とうにょう タウネウ [0] 【糖尿】
糖が臨床検査法で陽性を呈する程度に出現する尿。

糖尿病

とうにょう【糖尿病(患者)】
diabetes (a diabetic).→英和

糖尿病

とうにょうびょう タウネウビヤウ [0] 【糖尿病】
持続性の高血糖と尿中への糖排出を特徴とする症候群。インシュリンの不足による代謝障害で,遺伝的素因に肥満・感染・妊娠などの誘因が重なり発症。成人期後半に多い。普通,初期には症状が見られず,進むと多尿・糖尿・多飲・多食・全身倦怠などの症状が現れ,網膜症・腎症・神経症・動脈硬化症などを併発,重症では昏睡・脱水症を起こす。食餌療法,運動療法,インシュリン注射が有効。

糖尿病性昏睡

とうにょうびょうせいこんすい タウネウビヤウセイ― [9][0] 【糖尿病性昏睡】
糖尿病の合併症として起きる意識障害。インシュリンの絶対・相対量の不足によって高血糖状態になり起きるものと,低酸素状態での代謝産物である乳酸が血液中に蓄積して起きるものがある。

糖度

とうど タウ― [1] 【糖度】
食品などに含まれる糖分の割合を百分率(%)で表したもの。

糖脂質

とうししつ タウ― [3] 【糖脂質】
広く動植物組織中に存在する複合脂質の一種。脂肪酸または脂肪族アルコールと糖が結合した構造を基本構造とする化合物。グリコリピド。

糖菓

とうか【糖菓】
(a) candy;→英和
sweets.

糖葉

とうよう タウエフ [0] 【糖葉】
光合成による同化産物として糖類が蓄積される葉。多く単子葉植物の葉に見られる。
→澱粉(デンプン)葉

糖蛋白質

とうたんぱくしつ タウ― [6] 【糖蛋白質】
糖やその誘導体を含む複合タンパク質の総称。生物体に広く分布する。

糖蜜

とうみつ タウ― [0] 【糖蜜】
(1)砂糖を溶かして蜜のように煮つめたもの。シロップ。
(2)粗糖を精糖にする過程で出る副産物。糖液を濃縮結晶させた残りの液。アルコールなどの原料とする。

糖蜜

とうみつ【糖蜜】
<米> molasses;→英和
<英> treacle.→英和

糖蜜酒

とうみつしゅ タウ― [4][3] 【糖蜜酒】
糖蜜を発酵させ,蒸留して造った酒。ラム酒・アラック酒など。

糖衣

とうい タウ― [1] 【糖衣】
飲みやすくするために,丸薬・錠剤に施した糖分を含んだ甘い被膜。

糖衣錠

とういじょう【糖衣錠】
a sugar-coated pill[tablet].

糖衣錠

とういじょう タウ―ヂヤウ [3] 【糖衣錠】
糖衣でくるんだ錠剤。

糖負荷性試験

とうふかせいしけん タウフカセイ― [8] 【糖負荷性試験】
糖を大量に投与したあとの,血糖値の時間経過に伴う変化を調べることにより,糖の代謝機能の異常を調べる検査。

糖質

とうしつ タウ― [0] 【糖質】
糖類とその誘導体の総称。炭水化物。

糖質コルチコイド

とうしつコルチコイド タウ― [8] 【糖質―】
肝臓での糖の新生や,血糖値の上昇など,糖質代謝に関与するステロイド-ホルモンの総称。炎症やアレルギーに対しての抵抗性を高める作用もある。副腎皮質から分泌されるものと合成ホルモンとがあり,医薬品として用いられる。グルココルチコイド。
→副腎皮質ホルモン

糖鎖

とうさ タウ― [1] 【糖鎖】
生体内に存在する糖類・配糖体・糖タンパクなどの糖の部分を鎖に見立てた言葉。構成する単糖の種類・結合位置・順序に多様な組み合わせがあり,それによって血液型や免疫作用などの生体の様々な生理的認識機能が調節されている。

糖類

とうるい【糖類】
saccharide.→英和

糖類

とうるい タウ― [1] 【糖類】
炭素と水との化合物として表される物資で,多くは一般式 C�(H�O)� で表される。単量体となるものを単糖類,数分子の単糖類からなるものを少糖類,さらに多数の単糖類からなるものを多糖類と呼ぶ。広義には炭水化物を指す。

はったい [0] 【糗・麨】
麦・米,特に大麦の新穀を煎(イ)ってひいた粉。麦こがし。香煎(コウセン)。[季]夏。

糗石

はったいいし [3] 【糗石・麨石】
おもに菱鉄鉱などからなる黒みがかった褐色の丸い団塊。内部は中空で,白色あるいは青白色の細粉が詰まっている。子持ち石。はったいせき。

糜爛

びらん [0] 【糜爛】 (名)スル
(1)ただれること。「―した歓楽/悪魔(潤一郎)」
(2)皮膚・粘膜の表皮が欠損した状態。ただれ。
〔欠損が真皮・皮下組織に及ぶものは潰瘍(カイヨウ)という〕

糜爛する

びらん【糜爛する】
be inflamed (ただれ).

糜粥

びじゅく [0] 【糜粥】
(1)薄い粥(カユ)。
(2)食物が胃の中で消化されて粥状となったもの。

みそうず 【味噌水・糝】
味噌で味付けした雑炊(ゾウスイ)。みそう。「よひよひに餅(モチイ)―いとなみて/沙石 5」

糝汰

じんだ [1] 【糂粏・糝汰】
〔「じんた」とも〕
(1)ぬかみそ。じんだみそ。「―瓶(ガメ)」「すべて武士の武士くさきは,―の―臭きが如く/読本・八犬伝 6」
(2)「五斗味噌(ゴトミソ)」に同じ。
(3)枝豆をすりつぶしてつくった餡(アン)。「―餅」

糝粉

しんこ [0] 【糝粉】
(1)精白したうるち米を洗い,干してひいた粉。細かいものを上糝粉という。和菓子に用いる。
(2)「糝粉餅(モチ)」の略。

糝粉細工

しんこざいく [4] 【糝粉細工】
糝粉を蒸して餅状にしたものに色をつけて,鳥・花・人間などの形にしたもの。縁日などに売られる。

糝粉餅

しんこもち [3] 【糝粉餅】
糝粉を水でこね,蒸してついた餅。しんこ。

糝薯

しんじょ [1] 【糝薯】
魚・鳥・海老(エビ)などのすり身に,すった山の芋を加えて味をつけ,蒸し,またはゆでた食品。吸い物の実などにする。

くそ 【糞・屎】
■一■ [2] (名)
(1)肛門(コウモン)から排泄される,栄養分を消化吸収したあとの食べ物のかす。大便。ふん。
(2)垢(アカ)や滓(カス)。「目―」「鼻―」「金―」
■二■ [2] (感)
思うようにならなくていらいらするときや,人をののしったり,自らを奮起させたりするときなどに発する語。くそっ。「―,いまいましい」「―,負けるものか」
■三■ (接頭)
名詞その他の語に付く。
(1)卑しめののしる意を表す。「―ばばあ」「―坊主」「―おもしろくもない」
(2)(やや軽蔑の意味を含めて)程度のはなはだしいことを表す。「―度胸」「―まじめ」「―力」
■四■ (接尾)
名詞や形容動詞の語幹などに付き,軽蔑の気持ちを含めて,その語の意味を強めるはたらきをする。「へた―」「やけ―」「ぼろ―」

ふん [1] 【糞】
動物が肛門から出す食物の滓(カス)。人間の場合は大便という。くそ。

くそ【糞】
excrement;→英和
feces;→英和
shit;→英和
dung (牛・馬の);→英和
droppings (鳥の).→英和
〜度胸のある foolhardy.→英和
〜食らえ Go to hell[the devil]! 〜まじめな too serious.

ふん【糞】
feces;→英和
excrements;dung (馬などの);→英和
droppings (鳥獣の).→英和

ばば [0][2] 【糞・屎】
〔幼児語〕
大便などの汚いもの。

糞まる

くそま・る 【糞まる】 (動ラ四)
〔「まる」は排泄する意〕
大便をする。「我(ア)は―・らずして行かむ/播磨風土記」

糞便

ふんべん [0] 【糞便】
大便。便。くそ。

糞力

くそぢから [3] 【糞力】
あきれるほど強い力。ばかぢから。

糞化石

ふんかせき [3] 【糞化石】
地質時代の動物の糞が化石として残ったもの。
→糞石

糞味噌

くそみそ [0] 【糞味噌】 (形動)
〔味噌も糞も区別しない意〕
(1)価値のあるものとないものの見きわめがつかず,同等に扱うさま。味噌も糞も一緒。
(2)全くくだらないものとして,悪くいうさま。ぼろくそ。さんざん。みそくそ。「―にけなす」

糞土

ふんど [1] 【糞土】
〔古くは「ふんと」〕
(1)くそとつち。また,腐った,きたない土。
(2)けがらわしいもののたとえ。「爵禄を―の如くに思う」

糞垂れ

くそたれ [4][3] 【糞垂れ】
人を卑しめののしっていう語。くそったれ。「この―めが」

糞壺

くそつぼ [2] 【糞壺】
便所の下に埋めて,糞尿を受けてためる壺。

糞尿

ふんにょう [0] 【糞尿】
大便と小便。屎尿(シニヨウ)。

糞尿

ふんにょう【糞尿】
excrements.

糞度胸

くそどきょう [3] 【糞度胸】
あきれるほどのすごい度胸。並みはずれた度胸。

糞戯け

くそたわけ [3] 【糞戯け】
「たわけ」をいっそう卑しめていう語。

糞戸

くそへ 【糞戸・屎戸】
古代社会のタブーの一種。神聖な場所に汚物をまきちらすこと。「逆剥ぎ,―,許多(ココダク)の罪を天つ罪と法(ノ)り別けて/祝詞(六月晦大祓)」

糞掃衣

ふんぞうえ フンザウ― [3] 【糞掃衣】
〔梵 pāṃsukūla〕
僧の衣のこと。インドの教団で,糞や塵(チリ)のように捨てられたぼろ布を洗い,つづって作ったことからいう。衲衣(ノウエ)。

糞桶

くそおけ [3] 【糞桶】
糞尿を入れて運ぶ桶。こえたご。

糞溜め

くそだめ [0] 【糞溜め】
糞尿をためておく所。こえだめ。

糞瘻

ふんろう [0] 【糞瘻】
腸と皮膚の間に管腔を形成したもの。腸の内容物すなわち糞便が体表に洩れ出る。

糞真面目

くそまじめ [3] 【糞真面目】 (名・形動)
あきれるほど真面目で,融通がきかないこと。真面目すぎて面白味のないこと。また,そのさま。「―な返事」

糞石

ふんせき [1][0] 【糞石】
(1)腸内にできる結石。多くは虫垂内に見られる。腸石。
(2)動物の糞の化石化したもの。

糞腸

くそわた 【糞腸】
「糞袋(クソブクロ)」に同じ。[名義抄]

糞自棄

くそやけ [0] 【糞自棄】
やけくそ。「もう是までといふので,―になる/真景累ヶ淵(円朝)」

糞船

くそぶね [3] 【糞船】
糞尿を運搬する船。こえ船。

糞虫

くそむし [2] 【糞虫】
(1)コガネムシ科や近縁の甲虫のうちで,成虫や幼虫が糞を食べる習性をもつものの総称。ダイコクコガネ・エンマコガネ・センチコガネなど種類が多い。糞虫(フンチユウ)。
(2)糞中にわく蛆(ウジ)。

糞蛙

くそがえる [3] 【糞蛙】
ツチガエル・ヌマガエルなどの俗称。

糞蠅

くそばえ [2] 【糞蠅】
キンバエ{(1)}の俗称。

糞袋

くそぶくろ [3] 【糞袋】
(1)胃や腸の異名。くそわた。[名義抄]
(2)(転じて)人体・人間のこと。

糞詰まり

ふんづまり [0][3] 【糞詰(ま)り】
大便がとどこおって出ないこと。便秘。比喩的にも用いる。

糞詰り

ふんづまり [0][3] 【糞詰(ま)り】
大便がとどこおって出ないこと。便秘。比喩的にも用いる。

糞転がし

ふんころがし [3] 【糞転がし】
タマオシコガネの俗称。

糞鮒

くそぶな 【糞鮒】
鮒(フナ)を卑しめていう語。一説に,小鮒のこと。また,タナゴのこととも。「川隈(カワクマ)の―食(ハ)めるいたき女奴(メヤツコ)/万葉 3828」

糞鴟

くそとび [3] 【糞鴟】
ノスリの俗称。

かす [1] 【糟・粕】
〔「かす(滓)」と同源〕
もろみから酒をしぼり取ったあとに残るもの。漬物などに使う。酒かす。

糟取り

かすとり [0] 【粕取り・糟取り】
(1)酒粕を蒸留してとった焼酎。独特の香味がある。粕取り焼酎。
(2)米またはイモから急造した粗悪な密造酒。第二次大戦直後に盛行。

糟客

かすきゃく 【糟客】
〔「かすぎゃく」とも〕
商売上もうけの少ない客。客のなかのくず。「見る影もない―がたつた一人/浄瑠璃・二枚絵草紙(上)」

糟尾

かすお [2] 【糟尾】
(1)白髪まじりの頭髪。半白(ハンパク)。
(2)絣(カスリ)の模様のある矢羽根。

糟斑

かすふ [0] 【糟斑】
(1)馬の毛色の名。黒毛の中に白い斑のあるもの。
(2)鷹の羽の矢羽で,黒くて白斑のあるもの。

糟毛

かすげ [2][0] 【糟毛】
馬の毛色の名。灰色に白の差し毛のあるもの。「―なる馬に金覆輪の鞍置きて/盛衰記 29」

糟汁

かすじる [3][0] 【粕汁・糟汁】
酒粕を溶いて入れた汁。塩ザケ・塩ブリや野菜などを実とする。[季]冬。

糟湯酒

かすゆざけ 【糟湯酒】
酒の糟を湯で溶かした飲み物。「堅塩を取りつづしろひ―うちすすろひて/万葉 892」

糟漬

かすづけ [0] 【粕漬(け)・糟漬(け)】
酒粕を調味した床に,肉・魚・野菜などを漬けた物。奈良漬け・わさび漬けなど。

糟漬け

かすづけ [0] 【粕漬(け)・糟漬(け)】
酒粕を調味した床に,肉・魚・野菜などを漬けた物。奈良漬け・わさび漬けなど。

糟粕

そうはく サウ― [0] 【糟粕】
(1)酒のしぼりかす。
(2)よいところを取り去ったかす。のこりかす。

糟糠

そうこう サウカウ [0] 【糟糠】
(1)酒かすと米ぬか。転じて,粗末な食物。
(2)価値のないもの。かす。「清盛入道は平氏の―,武家の塵芥なり/平家 4」

糟糠の妻

そうこうのつま サウカウ― 【糟糠の妻】
貧しい頃から共に苦労を重ねてきた妻。

糟糠の妻

そうこう【糟糠の妻】
one's (old) devoted wife.

糟糠汁

そうこうじる サウカウ― 【糟糠汁】
米ぬかを発酵させた味噌で作った汁。[日葡]

糟酢

かすず [2][0] 【糟酢・滓酢】
酒粕からつくった食酢。

糟鮫

かすざめ [2][0] 【糟鮫】
ツノザメ目の海魚。全長2メートルに達する。平べったく胸鰭(ムナビレ)が特に発達してエイに近い形であるが,鰓穴(エラアナ)が体側に開く。背は茶褐色で腹は白い。肉はかまぼこの原料とし,皮はさめやすりとして利用する。卵胎生。本州中部以南に分布。

ぬか【糠】
rice bran.

ぬか [2][0] 【糠】
(1)玄米を精白する際,搗(ツ)かれて取れる種皮や胚芽の粉末。脂肪・タンパク質・ビタミン B� に富む。糠油を採取したり,肥料や家畜の飼料,漬物に用いる。こぬか。こめぬか。
(2)「糠味噌(ヌカミソ)」の略。
(3)もみがら。[和漢三才図会]
(4)接頭語的に用いて,その状態・性質が,こまかい・はかない・頼りない・役に立たない,などであることを表す。「―喜び」「―雨」「―働き」

糠働き

ぬかばたらき [3] 【糠働き】
働きがいのないこと。むだ働き。骨折り損。徒労。

糠味噌

ぬかみそ [0] 【糠味噌】
(1)米糠を塩水で練り,よくかきまぜて発酵させた漬け床。乳酸菌などが繁殖し,漬けこんだ野菜類に風味を加える。ぬかどこ。
(2)「五斗味噌{(1)}」に同じ。

糠味噌女房

ぬかみそにょうぼう [5] 【糠味噌女房】
〔糠味噌くさい女房の意〕
家事に追われて身だしなみをかまわなくなった妻。また,自分の妻を謙遜していう語。

糠味噌汁

ぬかみそじる [5] 【糠味噌汁】
古い糠味噌をすって,味噌代わりにして汁に仕立てたもの。また,きわめて粗食のこと。

糠味噌漬

ぬかみそづけ [0] 【糠味噌漬(け)】
糠味噌に漬けた漬物。ぬかづけ。どぶづけ。

糠味噌漬け

ぬかみそづけ [0] 【糠味噌漬(け)】
糠味噌に漬けた漬物。ぬかづけ。どぶづけ。

糠味噌臭い

ぬかみそくさ・い [6] 【糠味噌臭い】 (形)[文]ク ぬかみそくさ・し
(1)糠味噌のにおいがする。
(2)妻が家事に追われて,すっかり所帯じみたさまである。「―・い古女房」

糠喜び

ぬかよろこび【糠喜び】
a premature joy.

糠喜び

ぬかよろこび [3] 【糠喜び】 (名)スル
あてがはずれた,はかない喜び。小糠祝い。「―に終わる」「誤報に―させられる」

糠子

ぬかご [0] 【糠子】
ヌカカの異名。

糠平ダム

ぬかびらダム 【糠平―】
北海道東部,十勝川支流の音更川上流にある発電用ダム。重力式で,堤高76メートル。総貯水量1億9390立方メートル。近くに糠平温泉がある行楽地。1956年(昭和31)完成。

糠床

ぬかどこ [0] 【糠床】
糠味噌漬けに用いる,米糠を主とする漬物床。糠味噌。

糠星

ぬかぼし [2] 【糠星】
(1)夜空に散らばって見える,糠のように小さい無数の星。
(2)兜(カブト)の鉢の星の小さいもの。

糠星草

ぬかぼしそう [0] 【糠星草】
イグサ科の多年草。葉は叢生(ソウセイ)し,広線形で先端が硬く,長毛がまばらにつく。春,高さ約15センチメートルの花茎の上部がまばらに分枝し,緑褐色の小花を一〇個内外つける。
糠星草[図]

糠油

ぬかあぶら [3] 【糠油】
米糠からとった油。食用・工業用。こめぬかあぶら。

糠海老

ぬかえび [2] 【糠海老】
淡水または汽水域にすむエビ。体長2〜3センチメートル。黒褐色または青褐色。干しエビなどにする。東北地方から本州中部にかけて分布。

糠漬

ぬかづけ [0] 【糠漬(け)】
(1)米糠と塩で漬けること。また,漬けたもの。
(2)「糠味噌漬け」に同じ。

糠漬け

ぬかづけ [0] 【糠漬(け)】
(1)米糠と塩で漬けること。また,漬けたもの。
(2)「糠味噌漬け」に同じ。

糠福米福

ぬかふくこめふく 【糠福米福】
昔話の一。継子(ママコ)話。後妻が先妻の子の糠福につらくあたって実子の米福をかわいがるが,結局,糠福が幸運を得るというもの。

糠穂

ぬかぼ [2] 【糠穂】
イネ科の多年草。日当たりのよい山野に自生。高さ40〜80センチメートル。葉は根生し,線形。初夏,頂に淡緑色の細かい小穂を円柱状に多数つける。

糠篩

ぬかぶるい [3] 【糠篩】
米を搗(ツ)いたあと,米と糠とをふるい分ける,目の細かい篩。ぬかどおし。

糠粃

こうひ カウ― [1] 【糠粃】
(1)あらぬかとくず米。粗末な食事。
(2)つまらないもの。くず。

糠蚊

ぬかか [2] 【糠蚊】
双翅目ヌカカ科の昆虫の総称。形状は蚊に似るが,より小形で体長は普通2ミリメートル以下。日本には七〇種が知られ,多くは人畜から吸血する。糠子(ヌカゴ)。糠蠅(ヌカバエ)。めまとい。まくなぎ。ぬかが。[季]夏。

糠蝦

あみ [2] 【醤蝦・糠蝦】
甲殻綱アミ目のエビに似た節足動物の一群の総称。体長1〜2センチメートル。体は透明。雌には哺育嚢(ホイクノウ)がある。ほとんどが海産で,日本近海で約一三〇種が知られるが,汽水・淡水にすむ種もある。飼料や釣りのまき餌にしたり,塩辛・佃煮(ツクダニ)など食用にする。

糠蠅

ぬかばえ [2] 【糠蠅】
(1)ヌカカの異名。
(2)ウンカの異名。[季]秋。

糠袋

ぬかぶくろ [3] 【糠袋】
糠を入れた布製の袋。入浴時,肌をこすって洗う。板張りや柱などをみがくのにも用いた。

糠釘

ぬかくぎ [2] 【糠釘】
(1)きわめて小さい釘。
(2)「ぬかに釘」の略。「鉄鎚応へぬ―で/浄瑠璃・氷の朔日(上)」

糠雨

ぬかあめ [3] 【糠雨】
非常に細かい雨。霧雨。こぬかあめ。

糠雨

ぬかあめ【糠雨】
a drizzle.→英和
〜が降る It drizzles.

糢糊

もこ [1] 【模糊・糢糊】 (ト|タル)[文]形動タリ
はっきりしないさま。ぼんやりとしているさま。「曖昧(アイマイ)―」「四辺(アタリ)は―として霧の中に隠れるが如く/あめりか物語(荷風)」

かて【糧】
food;→英和
provisions; <earn one's> bread.→英和
心の〜 mental food.

かて [2][1] 【糧・粮】
(1)食物。「その日の―にも困る」
(2)精神や生活のためになる必要なもの。「読書は心の―」
(3)旅行に携帯した乾飯(ホシイイ)。かりて。「ある時は―尽きて草の根を食ひものとしき/竹取」

かりて 【糧】
乾(ホ)し飯(イイ)などの旅行用の携帯食。かて。「いかにか行かむ―はなしに/万葉 888」

糧仗

りょうじょう リヤウヂヤウ [0] 【糧仗】
糧食と兵仗。兵糧と武器。

糧嚢

りょうのう リヤウナウ [0] 【糧嚢】
食料を入れて背に負ったり,腰につけたりする袋。糧袋。

糧秣

りょうまつ リヤウ― [0] 【糧秣】
兵員の食糧と軍馬のまぐさ。「―が不足する」

糧米

りょうまい リヤウ― [0] 【糧米】
食糧としての米。

糧途

りょうと リヤウ― [1] 【糧途】
生活のかてを得る道。糧道。

糧道

りょうどう リヤウダウ [0] 【糧道】
(1)食糧を運ぶ道。「敵軍の―を断つ」
(2)生活のかてを得る道。

糧道を絶つ

りょうどう【糧道を絶つ】
cut off the <enemy's> supplies.

糧食

りょうしょく リヤウ― [0] 【糧食】
食料。糧米。

糧食

りょうしょく【糧食】
food;→英和
supplies;provisions;rations.

糧餉

りょうしょう リヤウシヤウ [0] 【糧餉】
兵糧。かて。糧食。

まがり 【糫】
「糫餅(マガリモチイ)」の略。[和名抄]

糫餅

まがりもちい 【糫餅・環餅】
米麦の粉を練り,細長く伸ばしてさまざまな形にして油で揚げた菓子。まがり。[新撰字鏡]

もち [0] 【糯】
粘り気が強く,ついて餅にすることができる米・穀類。
⇔粳(ウルチ)

糯稲

もちいね [3][0] 【糯稲】
イネの一品種。粘り気が強いので,強飯(コワメシ)・餅をつくるのに用いる。
⇔うるしね

糯米

もちごめ【糯米】
glutinous rice.

糯米

もちごめ [0] 【糯米】
粘り気が強く餅や赤飯に使われる米。

糯粟

もちあわ [0] 【糯粟・秫】
粟の一品種。粘り気があり,粟餅をつくるのに適する。
⇔粳粟(ウルアワ)

糯黍

もちきび [3][0] 【糯黍・餅黍】
キビの一品種。粘り気が強く,餅・団子をつくるのに適する。
⇔粳黍(ウルキビ)

もやし [3][0] 【萌やし・糵】
〔動詞「萌(モ)やす」の連用形から〕
穀類などを水に浸し,日光を遮って芽を出させたもの。緑豆(リヨクトウ)・小豆(アズキ)・大豆を使用したもやしは野菜として食用に,大麦のもやしはビール・飴・消化酵素剤の原料となる。

糶り

せり [2] 【競(り)・糶り】
〔動詞「せる(競)」の連用形から〕
(1)競争すること。《競》
(2)「競(セ)り売り」に同じ。「―に出す」「―にかける」

糶り呉服

せりごふく [3] 【糶り呉服】
行商人が持って売り歩く呉服。呉服物の行商。また,その人。

糶り売り

せりうり [0] 【競(り)売り・糶り売り】
(1)買い手に競争で値をつけさせ,一番高い値をつけた者に売ること。また,売り手が初め高値をつけ,買い手がつくまで値を下げていって売ること。競売(キヨウバイ)。せり。
(2)商品を持ち歩いて売ること。また,その人。行商。

糶り売買

せりばいばい [3] 【競(り)売買・糶り売買】
一人の売り手または買い手に対して,複数の買い手または売り手が,価格競争を行なって売買価格を決定する方法。競り売りと競り買いの総称。糶糴(チヨウテキ)売買。

糶り市

せりいち [2] 【競(り)市・糶り市】
競り売りをする市場。

糶り買い

せりがい [0] 【競(り)買い・糶り買い】
(1)多数の売り手の中で最も安い値段をつけた人から買うこと。
(2)多数の買い手がせり合って,最も高い値段をつけて買うこと。

糶る

せ・る [1] 【競る・糶る】 (動ラ五[四])
(1)互いに相手に勝とうとして,あらそう。きそう。《競》「ゴール前で激しく―・る」
(2)競り売りにおいて,買い手がきそって高い値をつける。また,競り売りをする。「―・り落とす」
(3)商品を持ち歩いて売る。行商する。「首売らう��,と―・つて歩行(アルク)を呼び込み/咄本・楽牽頭」

糶取り

せどり [0] 【競取り・糶取り】
〔動詞「せどる」の連用形から〕
売買の仲介をして手数料を取ること。また,その人。

糶売

ちょうばい テウ― [0] 【糶売】
(1)米を売ること。売り米(ヨネ)。
(2)競り売りすること。競売。

糶糴

ちょうてき テウ― [0] 【糶糴】
〔「糶」は売り米(ヨネ),「糴」は買い米(ヨネ)の意〕
米の売買。

糶糴売買

ちょうてきばいばい テウ― [5] 【糶糴売買】
⇒競(セ)り売買(バイバイ)

いと【糸】
(a) thread;→英和
yarn;→英和
a string;→英和
a (fishing) line.〜を抜く(手術後) take out one's stitches.陰で〜を引く(人) pull the wires (a wire-puller).

し [1] 【糸】
(1)いと。
(2)数の単位。一万分の一。
(3)歩合の単位。割の一万分の一。

いと [1] 【糸】
(1)繊維が長く線状に連続したもの。綿糸・毛糸など短い繊維を紡績したものと,生糸・合成繊維など長い繊維からなるものがある。「―をつむぐ」
(2)細く長くて,{(1)}のようになっているもの。「蜘蛛(クモ)の―」
(3)三味線や琴などの弦。また,三味線や琴などの弦楽器。「三味線の―」「―の音」
(4)釣り糸。「―を垂れる」
(5)絹。「―織り」
(6)〔女房詞〕
納豆(ナツトウ)。

糸の鞋

いとのくつ 【糸の鞋】
⇒しがい(糸鞋)

糸丸瓦

いとまるがわら [5] 【糸丸瓦】
丸瓦のうちで最も細いもの。糸丸。

糸作り

いとづくり [3] 【糸作り】
イカ・サヨリなどを刺身にする時,糸のように細く切ること。また,その料理。

糸価

しか [1] 【糸価】
生糸(キイト)の価格。生糸の相場。

糸倉

いとぐら [0] 【糸倉・糸蔵】
三味線などの棹(サオ)の上部の,糸巻きを納めるためにくりぬいた長方形の部分。

糸偏

いとへん [0] 【糸偏】
(1)漢字の偏の一。「綿」「織」などの「糸」の部分。
(2)繊維関係の産業。「―景気」

糸入り

いといり [0] 【糸入り】
〔絹糸入りの意〕
木綿糸に絹糸を交ぜて織った織物。多く,縞・かすりの部分に絹糸を用いる。「―双子(フタコ)」「―縞(ジマ)」

糸切り

いときり [4][0] 【糸切り】
(1)製陶の際,轆轤(ロクロ)で成形した器を台から切り離す時使用した糸の跡。轆轤の回る方向によって渦の向きが異なり一般に和物は右,唐物は左とされる。
(2)「いとぞこ(糸底)」に同じ。
(3)糸で切ること。「―玉子」
(4)糸を切ること。「―ばさみ」

糸切り団子

いときりだんご [5] 【糸切(り)団子】
細長い棒状に作って蒸したものを糸で輪切りにした団子。いときり。あやめだんご。

糸切り歯

いときりば [4][3] 【糸切(り)歯】
〔糸を切る時に用いることから〕
犬歯のこと。

糸切り歯

いときりば【糸切り歯】
an eyetooth;→英和
a canine tooth.

糸切団子

いときりだんご [5] 【糸切(り)団子】
細長い棒状に作って蒸したものを糸で輪切りにした団子。いときり。あやめだんご。

糸切歯

いときりば [4][3] 【糸切(り)歯】
〔糸を切る時に用いることから〕
犬歯のこと。

糸割符

いとわっぷ [3] 【糸割符】
江戸初期に確立した中国産生糸(白糸)輸入の方式。ポルトガルなど外国船の貿易利益独占を排するため,1604年堺など三か所(のち五か所)の特定商人に輸入生糸購入の特権を与え,それを各商人に分配するもの。白糸(シライト)割符。

糸印

いとじるし [3] 【糸印】
裁縫で,糸でつけた印。へらやルレットの使えない布に用いる。

糸印

いといん [0] 【糸印】
室町時代から江戸初期にかけて,中国の明から輸入した生糸一斤ごとに添えられた銅印。この印を押したものを取引証として返送した。各種の形があり,つまみに人物・動物などが彫刻されており,風雅な趣があるため文人に愛好された。
糸印[図]

糸取り

いととり [2][3] 【糸取り】
(1)「糸繰(イトク)り{(1)}」に同じ。[季]夏。
(2)「綾取(アヤト)り{(1)}」に同じ。

糸口

いとぐち【糸口】
the beginning;the first step;a clue <to> (手がかり).→英和
〜を見つける break the ice.→英和

糸口

いとぐち [2] 【糸口・緒】
(1)糸巻き・綛(カセ)などの糸の端。
(2)物事の始まり。手がかり。「事件解決の―」「話の―」

糸姫

いとひめ [2] 【糸姫】
製糸・織物工場の女子工員を美化していう語。織り姫。

糸宿

いとやど [2][3] 【糸宿】
娘宿の一種。麻糸をつむぐために娘が集まり,共同作業を行う場所。糸引き宿。

糸尺

いとじゃく [0] 【糸尺】
建築物の凹凸のある面や,装飾用の刳(ク)り形などに沿って糸をあてて測った寸法。塗装面積の算出などに用いる。

糸尻

いとじり [0][2] 【糸尻】
「糸底(イトゾコ)」に同じ。

糸屑

いとくず【糸屑】
waste thread.

糸屑

いとくず [3] 【糸屑】
糸のくず。

糸巻

いとまき【糸巻】
<米> a spool;→英和
<英> a reel.→英和

糸巻

いとまき [0][2] 【糸巻(き)】
(1)糸を巻くこと。また,そのための板きれや道具。
(2)釣り糸を巻き収める道具。
(3)三味線・琵琶・バイオリンなど弦楽器の頭部にあって,弦を巻きつけ,音高を調節するねじ。転手(テンジユ)。
(4)江戸時代の婦人の髪の結い方の一。髷(マゲ)の髪を笄(コウガイ)に巻きつけて{(1)}のような形にしたもの。
(5)家紋の一。{(1)}にかたどったもの。
(6)「糸巻の太刀」の略。

糸巻き

いとまき [0][2] 【糸巻(き)】
(1)糸を巻くこと。また,そのための板きれや道具。
(2)釣り糸を巻き収める道具。
(3)三味線・琵琶・バイオリンなど弦楽器の頭部にあって,弦を巻きつけ,音高を調節するねじ。転手(テンジユ)。
(4)江戸時代の婦人の髪の結い方の一。髷(マゲ)の髪を笄(コウガイ)に巻きつけて{(1)}のような形にしたもの。
(5)家紋の一。{(1)}にかたどったもの。
(6)「糸巻の太刀」の略。

糸巻の太刀

いとまきのたち [6] 【糸巻の太刀】
鞘(サヤ)の足金物の前後を柄(ツカ)と同様に平組みの緒で巻いた太刀。いとまき。
糸巻の太刀[図]

糸巻河豚

いとまきふぐ [4] 【糸巻河豚】
フグ目の海魚。体長13センチメートル程度。体形は箱状。体は硬い甲板におおわれている。背側の隆起に鋭い一棘があり,腹側の隆起にも数本の棘がある。相模湾から東シナ海まで分布。

糸巻海星

いとまきひとで [5] 【糸巻海星】
ヒトデの一種。多くは五角形で,各辺が浅く湾入し,糸巻{(1)}に似る。下面は橙色,上面は青黒く,赤橙色の斑が混じる。貝・ウニ・ゴカイ類を食べる。全国の浅海・岩礁上にすむ。

糸巻鱝

いとまきえい [4] 【糸巻鱝】
エイ目の海魚。全長2.5メートル,体重500キログラムにも達する。尾部はむち状で,体長より長く毒針をもつが性質はおとなしい。体の前方に耳のようにみえる鰭(ヒレ)が一対あり,これを動かして腹面にある口に餌(エサ)を運ぶ。南日本以南から中国および熱帯海域にかけて広く分布。ギンメ。ヒラ。イソナデ。近縁種のオニイトマキエイ(マンタ)はエイ類の最大種。
糸巻鱝[図]

糸底

いとぞこ [0] 【糸底】
〔轆轤(ロクロ)から糸でくくり取るところから〕
陶磁器の底の部分。いとじり。いときり。

糸引き

いとひき [2][0] 【糸引き】
(1)糸を引き伸ばすこと。また,そのような状態になること。「―納豆」
(2)「糸繰り{(1)}」に同じ。
(3)仏などを拝む時,その指先から糸のようなものが現れるという俗信。
(4)〔月経時は戸外労働をせず屋内で糸をつむいだことから〕
月経を忌んでいう語。

糸引鰺

いとひきあじ [4] 【糸引鰺】
スズキ目の海魚。全長約80センチメートル。体は菱形に近く,体高が高く側扁する。体色は背部は青みを帯び,腹面は銀白色。幼魚は体長の二倍あまり,背びれ・尻びれの前端の数条が,糸のように伸びている。食用。観賞魚。本州中部以南に広く分布。カンザシダイ。ノボリサシ。

糸心

いとしん [0] 【糸心・糸芯】
(1)木綿糸を芯とした蝋燭(ロウソク)。
(2)ランプの芯の細い糸状のもの。

糸扱き

いとこき [2] 【糸扱き】
布を縫い合わせたあと,縫い目に沿って指先でしごき,布がつれないようにすること。

糸捌き

いとさばき [3] 【糸捌き】
(1)糸の取り扱い方。
(2)弦楽器の弦の取り扱い方。「あざやかな―」

糸掛草

いとかけそう [0] 【糸掛草】
ミカエリソウの別名。

糸掛貝

いとかけがい [4] 【糸掛貝】
腹足綱イトカケガイ科の巻貝の総称。すべて海産。殻表に縦に走る細い糸状突起をもち,多くは純白色。オオイトカケガイは殻高8センチメートル内外で特に美しい。
糸掛貝[図]

糸撚り

いとより [0][4] 【糸縒り・糸撚り】
(1)糸によりをかけること。糸をよりあわせること。
(2)「糸縒り車」の略。
(3)延年舞の一つで,枠に糸をよりながら,いとしい人を待つという所作をいう。「三十郎が狂言,伝介が―とて京中これに浮かされて見物するほどに/仮名草子・東海道名所記」
(4)イトヨリダイの略。

糸操り

いとあやつり [3] 【糸操り】
操り人形の一。人形を糸でつり下げて操るもの。近世初期,浄瑠璃と結びついて盛んに行われた。宝暦(1751-1764)以降衰微したが,明治にはいって九代目結城(ユウキ)孫三郎が再興。南京(ナンキン)操り。吊(ツ)り人形。

糸杉

いとすぎ【糸杉】
a cypress.→英和

糸杉

いとすぎ [2][0] 【糸杉】
(1)ヒノキ科の常緑高木。地中海沿岸地方原産。高さ30メートルに達する。灰褐色の樹皮が薄くはがれる。葉は針形でヒノキより密につく。ホソイトヒバ。セイヨウヒノキ。イタリアン-サイプレス。
(2)ヒノキ科の常緑高木コノテガシワの栽培変種。枝は下を向き,小枝は集まって下垂する。庭園に植える。

糸枠

いとわく [0] 【糸枠】
つむいだ糸を巻きつける枠。糸繰り。
糸枠[図]

糸染

いとぞめ [0] 【糸染(め)】
「先染め」に同じ。

糸染め

いとぞめ [0] 【糸染(め)】
「先染め」に同じ。

糸柳

いとやなぎ [3] 【糸柳】
シダレヤナギの別名。[季]春。

糸柳

いとやなぎ【糸柳】
a weeping willow.

糸柾

いとまさ [0][2] 【糸柾】
「糸柾目(イトマサメ)」の略。

糸柾目

いとまさめ [3] 【糸柾目】
木材の柾目が,糸のように細かくて密なもの。いとまさ。
⇔粗(アラ)柾目

糸桐

しとう [0] 【糸桐】
〔桐(キリ)の板の上に糸を張ってあるところから〕
琴の異名。

糸桜

いとざくら [3] 【糸桜】
シダレザクラの異名。[季]春。

糸檜葉

いとひば [2] 【糸檜葉】
サワラの園芸変種。高さ約3メートル。枝は多数に分枝し,先端が下垂する。葉は鱗状。まれに細枝の先に球果をつける。庭木・生け垣にする。比翼檜葉(ヒヨクヒバ)。

糸歩

いとぶ [2] 【糸歩】
〔「生糸量歩合」の略〕
一定の生繭(セイケン)から取れる生糸の量の割合。一般に,一〇〇匁(375グラム)の繭から得られる量で表す。糸目。

糸毛

いとげ [0] 【糸毛】
「糸毛の車」の略。

糸毛の車

いとげのくるま 【糸毛の車】
色糸で飾った牛車(ギツシヤ)。上葺(ウワブ)きに色糸を用い,前後の庇(ヒサシ)にも総(フサ)を垂らす。簾(スダレ)は糸を巻いた竹で編む。青糸毛・紫糸毛・赤糸毛などがある。貴人の女性の乗用。毛車。

糸毫

しごう [0] 【糸毫】
きわめてわずかなこと。

糸満

いとまん 【糸満】
沖縄島最南端にある市。漁業が盛んで,独特の追い込み網漁法が有名。「ひめゆりの塔」がある。

糸物

いともの [2] 【糸物】
(1)織物。
(2)弦楽器。
(3)寄席(ヨセ)の演芸のうち,三味線を伴うもの。
(4)〔近世女性語〕
素麺(ソウメン)。

糸状

しじょう [0] 【糸状】
糸のように細いありさま。

糸状体

しじょうたい [0] 【糸状体】
(1)「原糸体(ゲンシタイ)」に同じ。
(2)藍藻類で,細胞が一列に並んだ糸状の部分。体の基本となる。

糸状菌

しじょうきん [2][0] 【糸状菌】
糸状の菌糸をもつ菌類の通称。一般にカビといわれるもの。

糸状虫

しじょうちゅう [2] 【糸状虫】
⇒フィラリア

糸球体

しきゅうたい シキウ― [0] 【糸球体】
毛細血管が糸玉のように球状に集まったもの。腎臓の皮質にあり,ボーマン嚢(ノウ)に包まれて腎小体をつくる。血液を濾過(ロカ)し,血球やタンパク質以外の成分はボーマン嚢へ押し出されて原尿になる。
→腎小体

糸球体嚢

しきゅうたいのう シキウ―ナウ [4] 【糸球体嚢】
⇒ボーマン嚢(ノウ)

糸球体腎炎

しきゅうたいじんえん シキウ― [6] 【糸球体腎炎】
⇒腎炎(ジンエン)

糸瓜

へちま [0] 【糸瓜・天糸瓜】
(1)ウリ科のつる性一年草。熱帯アジア原産。日本には近世初期渡来。葉は掌状に浅裂。雌雄同株。夏,黄色の花をつける。果実は細長い円柱形で深緑色,若いうちは食用になる。熟した果実の網目状の繊維をたわしや草履に利用。茎からヘチマ水をとる。[季]秋。《痰一斗―の水も間に合はず/正岡子規》
〔「糸瓜の花」は [季]夏〕
(2)つまらないものや役に立たないもののたとえ。「勉強も―もあるものか」「哲学が―になつて金儲けが遥に面白くなる/社会百面相(魯庵)」

糸瓜

へちま【糸瓜】
a sponge gourd;a loofah.

糸瓜の皮

へちまのかわ [6] 【糸瓜の皮】
(1)ヘチマの実の外皮。
(2)ヘチマの実の外皮や種子などを取り除き,日にさらして得た淡黄色の繊維。垢(アカ)すりや靴の敷き皮などに用いる。
(3)何の役にも立たないもの,ごくつまらないもののたとえ。「―とも思わない(=少シモ気ニトメナイ)」「恩も礼義も忠孝も死ぬる身には―/浄瑠璃・丹波与作(下)」

糸瓜忌

へちまき [3] 【糸瓜忌】
〔臨終間際の句にヘチマが詠まれていたことから〕
正岡子規の忌日。九月一九日。[季]秋。

糸瓜水

へちますい [3] 【糸瓜水】
生長の盛んな時期にヘチマの茎を切断し,にじみ出る液を集めたもの。古来,化粧水や咳止めの薬として用いる。へちまの水。

糸瓜草履

へちまぞうり [4] 【糸瓜草履】
さらして白くしたヘチマの実の繊維を重ねてつくった草履。

糸瓜襟

へちまえり [3] 【糸瓜襟】
〔形がヘチマに似ることから〕
襟形の一。やや丸みのある細長い襟。タキシードや婦人用コートなどに用いる。

糸瓜野郎

へちまやろう [4] 【糸瓜野郎】
ぶらぶらと何もしないでいる男をののしっていう語。ぐうたら。

糸目

いとめ [3][0] 【糸目】
(1)糸筋。細い糸。
(2)器物に刻みつけた細い線。
(3)凧(タコ)の釣り合いをとるために,表面につける数本の糸。
(4)「糸歩(イトブ)」に同じ。
(5)江戸時代,甲州金の量目の呼称。一両の六四分の一。
(6)多毛綱の環形動物。ゴカイの一種。体は細長く20センチメートル内外で,環節数が三〇〇近くある。河口近くの浅海や汽水湖の泥底にすむ。一〇〜一二月,生殖のため泳ぎ出し,これをバチと呼ぶ。釣り餌(エ)に使う。
(7)染色で,模様の輪郭に置いた防染用の糊(ノリ)のあとにできる糸状の線。
(8)柳の芽だち。「青柳の―も見えず/躬恒集」

糸目をつけずに

いとめ【(金に)糸目をつけずに】
regardless of expense.

糸目椀

いとめわん [3] 【糸目椀】
轆轤(ロクロ)で糸目を施した漆塗りの椀。石川県江沼郡山中町で産する。蜆椀(シジミワン)。

糸眉

いとまゆ [3] 【糸眉】
糸のように細い,美しい眉。鶯眉(ウグイスマユ)。

糸矧

いとはぎ [0] 【糸矧】
矢の羽根の上下,鏃(ヤジリ)のつけ根の辺りを糸で巻くこと。また,その矢。

糸竹

いとたけ [1][2] 【糸竹】
〔「糸竹(シチク)」の訓読み〕
(1)〔「糸」は琴・三味線などの弦楽器,「竹」は笛・笙(シヨウ)などの管楽器〕
和楽器の総称。管弦。
(2)音楽。音曲。

糸竹

しちく [0] 【糸竹】
〔「糸」は弦楽器,「竹」は管楽器〕
楽器。音楽。いとたけ。「―の道」「詩歌に巧みに―に妙なるは幽玄の道/徒然 122」

糸竹の道

いとたけのみち [2] 【糸竹の道】
音楽の道。

糸筋

いとすじ [2] 【糸筋】
(1)糸のすじ。糸。
(2)糸のように細いもの。「細い元手の―で/人情本・梅児誉美(後)」
(3)琴・三味線などの弦。「常弄(モテアソビ)し―ならして/浮世草子・一代女 1」
(4)物事の過程。すじみち。「思案の―が乱(モツ)れ出し/浮雲(四迷)」

糸管

しかん [0] 【糸管】
弦楽器と管楽器。また,音楽。糸竹。

糸粒体

しりゅうたい シリフ― [0] 【糸粒体】
⇒ミトコンドリア

糸経

いとだて [0] 【糸経】
たてを麻糸,よこを藁(ワラ)や藺草(イグサ)で編んだむしろ。

糸絡

しらく [1] 【糸絡】
いとまき。

糸綴じ

いととじ [2] 【糸綴じ】
本製本で,中身の背を糸を用いて折丁ごとに綴じ合わせる方法。糸かがり。

糸緋縅

いとひおどし [4] 【糸緋縅】
緋色の組糸でおどした鎧。

糸縅

いとおどし [3] 【糸縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。組糸で札(サネ)を綴(ツヅ)ったもの。糸の色によって赤糸縅・黒糸縅などという。

糸縒り

いとより [0][4] 【糸縒り・糸撚り】
(1)糸によりをかけること。糸をよりあわせること。
(2)「糸縒り車」の略。
(3)延年舞の一つで,枠に糸をよりながら,いとしい人を待つという所作をいう。「三十郎が狂言,伝介が―とて京中これに浮かされて見物するほどに/仮名草子・東海道名所記」
(4)イトヨリダイの略。

糸縒り車

いとよりぐるま [5] 【糸縒り車】
⇒糸繰(イトク)り車(グルマ)

糸縒鯛

いとよりだい [4] 【糸縒鯛】
スズキ目の海魚。全長約40センチメートル。体は長紡錘形でやや側扁する。体色は赤黄色・薄赤色で,体側に数条の黄色い縦線がある。尾びれの上端が糸状にのび,泳ぐ時金糸をよるように見える。冬,美味。本州中部以南の近海に分布。金線魚。イトヨリ。イトヒキ。

糸織

いとおり [0] 【糸織】
練り糸で平織りにした絹織物。

糸織り姫

いとおりひめ [4] 【糸織(り)姫】
⇒織女(シヨクジヨ)(2)

糸織姫

いとおりひめ [4] 【糸織(り)姫】
⇒織女(シヨクジヨ)(2)

糸繰り

いとくり [2][0] 【糸繰り】
(1)繭や綿花から糸を引き出してつむぐこと。また,それをする人。糸取り。糸引き。
(2)「糸枠(イトワク)」に同じ。
(3)オダマキの別名。

糸繰り唄

いとくりうた [4] 【糸繰り唄】
民謡。糸繰り車を回して糸をつむぐときにうたう仕事唄。糸取り唄。糸引き唄。

糸繰り車

いとくりぐるま [5] 【糸繰(り)車】
車と紡錘(ツム)から成る道具。手で車を回して糸をつむいだりよりをかけたりする。糸車。紡車。
糸繰り車[図]

糸繰車

いとくりぐるま [5] 【糸繰(り)車】
車と紡錘(ツム)から成る道具。手で車を回して糸をつむいだりよりをかけたりする。糸車。紡車。
糸繰り車[図]

糸脈

いとみゃく [2][0] 【糸脈】
(1)絹糸の一端を脈所にかけ他端を医者が持ち,糸に伝わる脈を間接的にはかること。貴婦人など直接体に触れることをはばかる人を診察する時の方法。近世まで行われた。
(2)糸を通して伝わる振動・手ごたえ。「―で魚の名を知る釣上手/柳多留 122」

糸膾

いとなます [3] 【糸膾】
(1)フナのなます。
(2)魚肉に大根・人参(ニンジン)などを細長く切って添え,三杯酢であえた料理。

糸芝

いとしば [2] 【糸芝】
コウライシバの別名。

糸芯

いとしん [0] 【糸心・糸芯】
(1)木綿糸を芯とした蝋燭(ロウソク)。
(2)ランプの芯の細い糸状のもの。

糸花

いとばな [2] 【糸花】
練った絹糸を結んで作った花形。挿頭花(カザシバナ)・檜扇(ヒオウギ)・薬玉(クスダマ)などに用いた。結び花。花結び。

糸荷廻船

いとにかいせん [4] 【糸荷廻船】
江戸時代,長崎に輸入される生糸・絹織物・薬種などを専門に堺・大坂へ輸送した廻船。普通の弁財(ベザイ)船だが屋倉が長い点に特徴がある。堺商人が始めたため堺船ともいう。

糸蒟蒻

いとこんにゃく [3] 【糸蒟蒻】
〔「いとごんにゃく」とも〕
細長く切ったこんにゃく。さらに細いものを白滝(シラタキ)という。

糸蔵

いとぐら [0] 【糸倉・糸蔵】
三味線などの棹(サオ)の上部の,糸巻きを納めるためにくりぬいた長方形の部分。

糸蘭

いとらん [2] 【糸蘭】
〔葉の縁から淡褐色の繊維が糸のようにほぐれるので〕
ユリ科の多年草。メキシコ原産。葉は革質で剣状,短い茎に叢生(ソウセイ)する。夏,大形の円錐花序に鐘状白色六弁花を多数つける。芝生などに植え観賞用とする。ユッカ。

糸蚯蚓

いとみみず [3] 【糸蚯蚓】
環形動物イトミミズ類の総称。下水・池沼などに群生してゆらぐ赤い糸状のミミズ。ゴトウイトミミズ・マミズイトミミズが普通で,いずれも観賞魚の餌に用いる。アカコ。

糸蜻蛉

いととんぼ [3] 【糸蜻蛉・豆娘】
(1)イトトンボ科のトンボの総称。体は細長く一般に小形で,体長3センチメートルほど。はねの基部は細く,柄状になっている。静止するとき,はねを立てて合わせる。トウスミトンボ。トウシントンボ。[季]夏。
(2)一般に,小形で体の細いトンボの称。
糸蜻蛉(1)[図]

糸裹

いとづつみ [3] 【糸裹】
弓全体を細い麻糸ですき間なく巻いた上から黒漆を塗り,さらに籐(トウ)を巻いた弓。

糸賀

いとが 【糸賀】
姓氏の一。

糸賀一雄

いとがかずお 【糸賀一雄】
(1914-1968) 教育家。鳥取県生まれ。京大卒。知的障害児の福祉と教育に尽力。

糸車

いとぐるま [3] 【糸車】
「糸繰(イトク)り車(グルマ)」に同じ。

糸車

いとぐるま【糸車】
a spinning wheel.

糸透かし

いとすかし [3] 【糸透かし】
透かし彫りの一種。糸のように細い模様を彫る彫り方。刀の鍔(ツバ)の模様などに多い。

糸遊

いとゆう [2] 【糸遊】
(1)晩秋や早春の頃,空中に蜘蛛(クモ)の糸が浮遊する現象。あるかなきかのものにたとえられることが多い。遊糸。「霞晴れみどりの空ものどけくてあるかなきかに遊ぶ―/和漢朗詠(雑)」
(2)「陽炎(カゲロウ)」に同じ。[季]春。
(3)〔漢語「遊糸」の訓読みによって生じた語ともいわれるが未詳。あるいは「糸木綿(イトユウ)」より出た語か〕
透けて見える薄い布帛(フハク)。
〔「糸結」とも書く〕

糸遊結び

いとゆうむすび [5] 【糸遊結び】
装飾として着物や調度などにつける,糸を花形に結んだもの。

糸道

いとみち [2] 【糸道】
(1)琴・三味線などの弾き方・技能。
(2)いつも琴・三味線などを弾く人の爪に弦がすれてできたへこみ。糸爪。

糸鋸

いとのこ [0] 【糸鋸】
鋸(ノコギリ)の一種。糸のように細い鋸の歯を半円形の金具枠の両端に取り付けたもの。板の中を切り抜くときや,曲線状に板を切るときなどに用いる。

糸錦

いとにしき [3] 【糸錦】
(1)数種の色練り糸を打ち込んで模様を織り出した紋織物。中国から伝わり,近世初期京都で織り始められた。西陣・桐生が主な産地。帯地・袋物地に用いる。
(2)皮衣(カワゴロモ)のこと。組糸で皮を連ねて綴(ツヅ)るのでいう。[和漢三才図会]

糸雛

いとびな [3][2] 【糸雛】
紙びなの一種。竹串などに紙の着物を着せ,麻糸を頭髪とする。高知・鹿児島などのものが名高い。

糸雨

しう [1] 【糸雨】
糸のような細い雨。細雨(サイウ)。霧雨(キリサメ)。

糸電話

いとでんわ [3] 【糸電話】
玩具の一。片面だけを紙でふさいだ二本の筒の,ふさいだ面どうしを糸でつなぎ,音声の振動を糸に伝えて双方で通話ができるようにしたもの。

糸面

いとめん [0][2] 【糸面】
角材の四隅を細く面取りすること。また,その面。
→大面(オオメン)

糸鞋

いとぐつ [2] 【糸鞋】
⇒しがい(糸鞋)

糸鞋

しがい [0] 【糸鞋】
白絹の組糸を編んで作ったくつ。雅楽の舞人などが用いる。いとぐつ。いとのくつ。しあい。
糸鞋[図]

糸鞋

しあい [0] 【糸鞋】
⇒しがい(糸鞋)

糸頭

いとがしら [3] 【糸頭】
漢字の頭(カシラ)の一。「幾」などの「幺」の部分。小さい,かすかなどの意を表す文字を作る。

糸鬢

いとびん [2][0] 【糸鬢】
元禄(1688-1704)の頃流行した男子の髪の結い方。月代(サカヤキ)を左右および後方へ広く剃(ソ)り下げて,両鬢を細く狭く糸のように残したもの。また,その結い方をした人。役者・小者・侠客などの間に行われた。
糸鬢[図]

糸鬢奴

いとびんやっこ [5] 【糸鬢奴】
糸鬢に結った奴。

糸魚

いとうお [2] 【糸魚】
イトヨの別名。

糸魚

いとよ [2][0] 【糸魚】
トゲウオ目の魚。全長約5センチメートル。体側に板状の鱗(ウロコ)が多数あり,背びれに三本のとげがある。産卵期は雄が糸状の粘液を出し,川底にすり鉢状の巣を作るので有名。幼魚が海へ下るものと陸封型とがある。北日本や北半球の温帯北部に分布。ハリウオ。
→トゲウオ

糸魚川

いといがわ 【糸魚川】
新潟県南西部,姫川下流域にある市。もと北陸街道と松本街道の分岐点にあたり,宿場町として発展。古くから,翡翠(ヒスイ)を産出することで有名。

糸魚川静岡構造線

いといがわしずおかこうぞうせん 【糸魚川静岡構造線】
本州を地質学的に東北日本と西南日本とに二分する大断層線。糸魚川付近から松本盆地・諏訪盆地・甲府盆地・富士川流域を経て静岡に至り S 字状を描く。フォッサ-マグナの西縁。

糸鹿山

いとかやま 【糸鹿山】
和歌山県有田市の南東の糸我(イトガ)山の古名。近世の熊野街道がここを通った。((歌枕))「―時雨に色を染めさせてかつがつ織れる錦なりけり/山家(秋)」

ただす 【糺・只洲】
京都市左京区,高野川と賀茂川との合流点にあった地名。糺の神が鎮座。

糺す

ただ・す [2] 【糺す】 (動サ五[四])
〔「正す」と同源〕
罪や真偽・事実などを問い調べる。「罪を―・す」
[可能] ただせる

糺す

ただす【糺す】
examine;→英和
investigate.→英和
元を糺せば originally.→英和

糺の涼み

ただすのすずみ 【糺の涼み】
下鴨神社の御手洗会(ミタラシエ)に参詣した人が,糺ノ森の御手洗川で除災のため足を浸し,川辺で涼をとった行事。

糺の神

ただすのかみ 【糺の神】
京都の糺ノ森に鎮座する神。下鴨神社およびその摂社の河合神社などの祭神。偽りをただす神とされた。

糺ノ森

ただすのもり 【糺ノ森】
京都市左京区下鴨神社の森。賀茂川・高野川の合流点付近にあり,古来参拝客が涼をとる場所として有名。((歌枕))「偽りを―のゆふだすきかけつつちかへ我を思はば/新古今(恋三)」

糺問

きゅうもん キウ― [0] 【糾問・糺問】 (名)スル
罪を問いただすこと。尋問。「捕へ屯所へ連れ帰り―せしに/新聞雑誌 47」

糺弾

きゅうだん キウ― [0] 【糾弾・糺弾】 (名)スル
罪状や責任を問いただして,とがめること。「汚職を―する」

糺明

きゅうめい キウ― [0] 【糾明・糺明】 (名)スル
罪・不正などを問いただして事実を明らかにすること。「お召捕り,厳しく御―遊ばす/桐一葉(逍遥)」

けい [1] 【系】
(1)ある関係のもとにつながった統一体。体系。「一つの―をなす」
(2)〔数・論〕
〔corollary〕
一つの定理から派生的に導かれる命題。多くは利用価値の高い場合に導かれる。
(3)〔地〕 地質時代区分の「紀」の期間に形成された地層・岩体。「カンブリア―」
(4)〔system〕
物理・化学・生物などの分野で,一定の相互作用や相互連関のもとにある,もしくはあると想定されるものから成る全体。力学系・生態系・神経系・開放系など。

けい【系】
(1) a system (系統).→英和
(2) a family line;lineage (血統).→英和
(3) a faction;→英和
a clique (党派).→英和
(4)《数》a corollary.→英和
‖日系米人 a Japanese-American.

つり 【系・吊】
〔「吊(ツ)り」と同源。代々の系統,師弟関係などを線を引いてつりさげるように示したことからという〕
(1)系図。つりがき。「大織はんの―あるにしてから町屋住ひの身は/浮世草子・永代蔵 6」
(2)系統。血統。血縁。

系列

けいれつ【系列】
a series.→英和
‖系列会社 an affiliated company.

系列

けいれつ [0] 【系列】
(1)一定の順序に従って並べられた物事のまとまり。系統立てて並べられている一連の物事。「ロマン主義の―に属する」
(2)企業間の結合関係の一。大企業とその下請けの中小企業との結合関係。また,コンツェルンなど大企業相互の結合関係もさす。「―会社」

系列企業

けいれつきぎょう [5] 【系列企業】
旧財閥系グループあるいは金融機関を中核とする企業群に属している企業。

系列取引

けいれつとりひき [5][6] 【系列取引】
株式の持ち合いや役員の派遣などにより密接な関係にある系列企業間の,排他的とされる長期的な取引関係。

系列融資

けいれつゆうし [5] 【系列融資】
結び付きの強い企業グループ内の企業に,同じグループの金融機関が重点的・集中的に資金を貸し出すこと。

系図

けいず【系図】
(a) genealogy;→英和
(a) pedigree;→英和
a family tree (図).

系図

けいず [0] 【系図】
(1)先祖以来の一族の人々の血縁関係を示した図。
(2)来歴。由来。由緒。「砂糖饅頭は近来の出来物,なにの―もなし/咄本・醒睡笑」

系図買い

けいずかい [3] 【系図買い】
(1)貴族の系図を買って家の格を高く見せたこと。また,その人。
(2)縁組などの際,系図を重くみること。また,その人。
(3)「窩主(ケイズ)買い」に同じ。

系統

けいとう【系統】
a system;→英和
lineage (血統);→英和
a faction (党派).→英和
〜的(に) systematic(ally).‖神経(消化器)系統 the nervous (digestive) system.電車運転系統 electric car routes.

系統

けいとう [0] 【系統】
(1)一定の順序・法則に従って統一されていること。また,そのつながり。「―を立てて話す」
(2)祖先を同じくする人のつながり。血統。
(3)思想・主義などが同一の流れに属すること。「観念論の―に属する主張」
(4)共通の祖先から由来し,ある形質について遺伝子型の等しい個体群。
(5)生物の世代のつながり,生物各種族間の進化の経路,および種族間の類縁関係。

系統分類学

けいとうぶんるいがく [7] 【系統分類学】
生物を生物間の類縁関係に従って系統的に分類する学問。

系統学習

けいとうがくしゅう [5] 【系統学習】
知識や技術などを系統的体系に則して習得することを目指した学習形態。
→経験学習

系統樹

けいとうじゅ [3] 【系統樹】
生物相互の類縁関係を樹木状に模式化したもの。すべての生物群は共通の祖先から由来したという考えに基づく。

系統発生

けいとうはっせい [5] 【系統発生】
ある生物群が成立から絶滅まで経てきた進化の変化過程。ドイツのヘッケルが提唱。
→個体発生

系統的

けいとうてき [0] 【系統的】 (形動)
順序立って統一がとれているさま。「―に調べる」「―な研究」

系統立てる

けいとうだ・てる [6] 【系統立てる】 (動タ下一)
事柄や現象を,一定の原理・原則に従って分類・整理する。「―・てて説明する」

系統繁殖

けいとうはんしょく [5] 【系統繁殖】
同一系統内の交配による繁殖法。純系化したもの,もしくは標識遺伝子をもっているものを維持するために行う。家畜改良法の一。

系統解剖

けいとうかいぼう [5] 【系統解剖】
人体の構造を知るために,医学生の実習の一つとして行われる解剖。血管・神経・筋肉・臓器など,全身各所を系統的に観察する。正常解剖。
→病理解剖

系統論

けいとうろん [3] 【系統論】
言語学の一分野で,言語相互の親族関係を明らかにしようとする研究。

系統金融

けいとうきんゆう [5] 【系統金融】
資金的・組織的に密接な関係にある下部と上部の金融機関の間の金融関係のこと。

系譜

けいふ [0] 【系譜】
(1)血縁関係を順次記した図・記録。系図。譜系。「―をたどる」
(2)芸術・学問などで,師弟関係などのつながり。「自然主義文学の―に連なる作家」

系譜

けいふ【系譜】
(a) genealogy;→英和
(a) pedigree.→英和

糾う

あざな・う アザナフ [3] 【糾う】 (動ワ五[ハ四])
撚(ヨ)り合わせる。縄などをなう。「禍福は―・える縄のごとし」

糾はる

あざわ・る アザハル 【糾はる】 (動ラ四)
からみあう。まつわる。あざなわる。「我が手をば妹に枕かしめ真栄葛(マサキズラ)たたき―・り/日本書紀(継体)」

糾ふ

あざ・う アザフ 【糾ふ・叉ふ】 (動ハ下二)
組み合わせる。より合わせる。交差させる。あざなう。「筆を抛(ナゲウツ)て手を―・へ/太平記 4」

糾合

きゅうごう キウガフ [0] 【糾合・鳩合】 (名)スル
〔「糾」は縄をなう,「鳩」はあつめる意〕
ある目標のもとに,人々を呼び集めること。「同志を―する」

糾問

きゅうもん キウ― [0] 【糾問・糺問】 (名)スル
罪を問いただすこと。尋問。「捕へ屯所へ連れ帰り―せしに/新聞雑誌 47」

糾問主義

きゅうもんしゅぎ キウ― [5] 【糾問主義】
訴追者(検察官など)の訴えを待たず,裁判所が職権によって訴訟を開始し,捜査・事実認定・裁判をする主義。
⇔弾劾(ダンガイ)主義

糾察

きゅうさつ キウ― [0] 【糾察】 (名)スル
罪状などを問いただして明らかにすること。糾明。吟味。「風憲部をして其非違を―せしむべし/明六雑誌 5」

糾弾

きゅうだん キウ― [0] 【糾弾・糺弾】 (名)スル
罪状や責任を問いただして,とがめること。「汚職を―する」

糾弾

きゅうだん【糾弾】
(an) impeachment.→英和
〜する impeach;→英和
censure;→英和
charge.→英和

糾明

きゅうめい キウ― [0] 【糾明・糺明】 (名)スル
罪・不正などを問いただして事実を明らかにすること。「お召捕り,厳しく御―遊ばす/桐一葉(逍遥)」

糾明する

きゅうめい【糾明する】
examine closely.

糾正

きゅうせい キウ― [0] 【糾正】 (名)スル
正,不正をただすこと。「彼島に遣はし事実を―せし処/近世紀聞(延房)」

き 【紀】
姓氏の一。武内宿禰(タケノウチノスクネ)の子紀角宿禰を祖とする古代の名族。臣(オミ)姓のち朝臣(アソン)姓。紀伊を本拠として瀬戸内海に勢力をもち,外征などの面で大和朝廷以来政権内に重要な地位を占めた。平安時代,政治的勢力としては衰退する中で,文学方面で名声をあげる者もあった。

き [1] 【紀】
(1)紀伝体の歴史で帝王の一代を書いたもの。「帝―」
(2)「日本書紀」の略。
(3)「紀伊国(キイノクニ)」の略。
(4)〔period〕
地質時代の区分単位。代と世(セイ)の間にあたる。「石炭―」
(5)姓氏の一(別項参照)。

紀ノ川

きのかわ 【紀ノ川】
和歌山県北部を西流して横切り,紀淡海峡に注ぐ川。上流は奈良県大台ヶ原山に源を発する吉野川。高野山への物資の輸送や吉野材の運搬など水運に利用された。長さ136キロメートル。

紀三井寺

きみいでら 【紀三井寺】
(1)和歌山市名草山にある金剛宝寺護国院の通称。救世観音宗の総本山。770年唐僧為光の開基。西国三十三所第二番目の札所。境内に三つの霊泉があることによる名称で,大津市の三井寺と区別するため,紀州の紀の字を加えた。
(2)(札所の第二番であることから,智者を一番として)愚者をいう。「心だての二番なる,―の輩(トモガラ)/仮名草子・浮世物語」

紀事本末体

きじほんまつたい [1][0] 【紀事本末体】
中国の歴史記述の一形式。事件の一部始終を年次順にまとめて一貫性をもたせた記述の仕方。宋の袁枢(エンスウ)が「資治通鑑(シジツガン)」を編纂し直して「通鑑紀事本末」を作ったことに始まる。
→編年体
→紀伝体

紀伊

きい 【紀伊】
平安後期の歌人。一宮紀伊とも。平経方の女(ムスメ)か。後朱雀天皇皇女祐子内親王の女房。「堀河百首」の歌人。祐子内親王家紀伊。「後拾遺和歌集」以下の勅撰集に三一首入集。家集「一宮紀伊集」。生没年未詳。

紀伊

きい 【紀伊】
旧国名の一。和歌山県全域と三重県南部に相当。紀国(キノクニ)。紀州。

紀伊半島

きいはんとう 【紀伊半島】
近畿地方南部,太平洋に突出する日本最大の半島。通常,櫛田(クシダ)川と紀ノ川を結ぶ線以南をいう。急峻(キユウシユン)な山地が大部分を占め,森林が繁茂し,林業・木材加工業が発達。沿岸には遠洋漁業の根拠地があり水産業が盛ん。国立公園など景勝地に富む。

紀伊国屋

きのくにや 【紀伊国屋】
歌舞伎俳優,沢村宗十郎一門の屋号。

紀伊家

きいけ 【紀伊家】
⇒紀州家(キシユウケ)

紀伊山地

きいさんち 【紀伊山地】
紀伊半島の大部分を占める山地。最高峰は仏経ヶ岳(海抜1915メートル)。きわめて急峻な壮年地形を呈し,森林・水資源に富む。

紀伊水道

きいすいどう 【紀伊水道】
紀伊半島と四国の間にあり,太平洋に連なる海峡。紀淡・鳴門の両海峡で瀬戸内海に通ずる。

紀伝

きでん [0] 【紀伝】
(1)人物の伝記を記録したもの。
(2)「紀伝道」の略。

紀伝体

きでんたい [0] 【紀伝体】
歴史記述の一形式。各人物ごとの事績を中心に歴史記述を行うもの。「史記」に始まり,中国の正史編纂の正統な形式とされる。普通,本紀(帝王の伝記)・列伝(臣下などの伝記)・志(地理・礼楽など)・表(各種の年表)からなり,志・表を欠く場合もある。
→編年体
→紀事本末体

紀伝博士

きでんはかせ [4] 【紀伝博士】
大学寮で紀伝道の教授にあたった博士。808年に置かれ,834年文章(モンジヨウ)博士のもとに併合。

紀伝点

きでんてん 【紀伝点】
ヲコト点の一。博士家点の一種で,平安時代の学者の家である大江家・菅原家などに伝えられたもの。

紀伝道

きでんどう [2] 【紀伝道】
律令制の大学における学科の一。俗に文章(モンジヨウ)道ともいう。漢書・後漢書・史記・三国史・晋書・文選などの学習を教科内容とする。奈良末期より歴史・文章が重視されるようになり,平安中期,明経(ミヨウギヨウ)道・明法(ミヨウボウ)道・算道とともに四道の一つとして定着した。教官である文章博士(モンジヨウハカセ),学生の文章生などから構成された。

紀信

きしん 【紀信】
中国,漢初の忠臣。滎陽(ケイヨウ)で楚の項羽により漢王劉邦が包囲された際,漢王と偽って降伏して劉邦を脱出させ,自分は項羽に焼き殺された。のち忠祐の号を賜り廟にまつられた。

紀元

きげん【紀元】
an era;→英和
an epoch.→英和
‖紀元(前)67年 A.D.67[ <米> 67 A.D.](67 B.C.).

紀元

きげん [1] 【紀元】
歴史上の年数を数える出発点となる年。現在国際的には西暦紀元が用いられている。日本では1872年(明治5),神武天皇即位の年(西暦紀元前660)を皇紀元年としたが,普通用いない。

紀元前

きげんぜん [4][2] 【紀元前】
キリスト降誕前。西暦紀元前。B.C.(before Christ)の記号を用いる。

紀元節

きげんせつ [2] 【紀元節】
二月一一日。四大節の一。1872年(明治5),日本書紀伝承による神武天皇即位の日を紀元の始まりとして制定した祝日。1948年(昭和23)廃止。
→建国記念の日

紀内侍

きのないし 【紀内侍】
平安中期の女流歌人。紀貫之の女(ムスメ)。鶯宿梅(オウシユクバイ)の故事で有名。また「古今和歌六帖」の編者に擬せられる。生没年未詳。
→鶯宿梅

紀功碑

きこうひ [2] 【紀功碑】
功績を記した碑。

紀勢本線

きせいほんせん 【紀勢本線】
三重県亀山と和歌山市間の鉄道線。亀山・新宮(180.2キロメートル)の JR 東海,新宮・和歌山市(204キロメートル)の JR 西日本からなる。紀伊半島の海岸部を一周する。

紀友則

きのとものり 【紀友則】
平安前期の歌人。三十六歌仙の一人。土佐掾・大内記。古今和歌集の撰者の一人。撰後間もなく没した。家集に「友則集」がある。生没年未詳。

紀国

きのくに 【紀国】
〔木の国の意〕
「紀伊国(キイノクニ)」の古称。

紀国屋文左衛門

きのくにやぶんざえもん 【紀国屋文左衛門】
江戸中期の富商。通称,紀文。紀伊の人。材木問屋を営み,江戸大火の際の材木買い占めや,紀州蜜柑(ミカン)の江戸輸送で巨利を得たという。豪遊して紀文大尽ともいわれ,伝説化された話が多い。生没年未詳。

紀尾井坂

きおいざか キヲヰ― 【紀尾井坂】
東京都千代田区紀尾井町にある坂。西南戦争後の1878年(明治11),大久保利通が暗殺された所。清水坂。

紀州

きしゅう 【紀州】
紀伊国の別名。

紀州ネル

きしゅうネル [4] 【紀州―】
綿ネルの一種。明治初期,和歌山で織り出された。

紀州家

きしゅうけ 【紀州家】
徳川御三家の一。徳川家康の第一〇子頼宣を祖とする。紀伊・伊勢・大和の一部を領した。五五万五千石。

紀州流

きしゅうりゅう 【紀州流】
水泳古流の一派。蛙足・巻き足を特徴とする泳法。紀州伝。

紀州漆器

きしゅうしっき [4] 【紀州漆器】
紀州産の檜(ヒノキ)を木地とした挽物(ヒキモノ)・曲物(マゲモノ)・板物(イタモノ)などの漆器。

紀州犬

きしゅういぬ [2] 【紀州犬】
イヌの一品種。和歌山県・三重県原産。体高45〜50センチメートル。頭部がやや大きく,頬のあたりがふっくらとしている。猟犬・番犬として用いられる。天然記念物。

紀州蜜柑

きしゅうみかん [4] 【紀州蜜柑】
ミカンの一品種。温州蜜柑(ウンシユウミカン)の普及以前の代表的品種。小形で種子が多い。酸味が少なく香気が高い。小蜜柑。

紀年

きねん [1] 【紀年】
ある紀元から数えた年数。「西暦―」「―法」

紀年銘

きねんめい [2] 【紀年銘】
製作または使用の年時が記されている器物などの銘文。

紀律

きりつ [0] 【規律・紀律】
(1)社会生活・集団生活において人の行為の規準となるもの。また,そのようなものとしてのさだめ。おきて。のり。「―を守る」
(2)一定の秩序。きまり。「―正しい生活」

紀文

きぶん 【紀文】
紀国屋(キノクニヤ)文左衛門の通称。

紀時文

きのときぶみ 【紀時文】
平安中期の歌人。貫之の子。梨壺の五人の一人として万葉集の訓釈(古点)並びに後撰和歌集の撰進に参加。生没年未詳。

紀海音

きのかいおん 【紀海音】
(1663-1742) 江戸中期の浄瑠璃作者。大坂の人。姓は榎並。通称,鯛屋善八。豊竹座の座付作者。義理をもっぱらとする理知的な作風で,竹本座の近松門左衛門に対抗。代表作「椀久末松山(ワンキユウスエノマツヤマ)」「袂(タモト)の白しぼり」「八百屋お七」「傾城無間鐘(ケイセイムケンノカネ)」など。

紀淑望

きのよしもち 【紀淑望】
(?-919) 平安前期の文人。長谷雄(ハセオ)の子。大学頭・東宮学士・信濃権守などを歴任。古今和歌集「真名序」の作者と伝えられる。

紀淡海峡

きたんかいきょう 【紀淡海峡】
紀伊半島と淡路島の間にある海峡。大阪湾と紀伊水道をつなぐ。主航路は淡路島側の由良瀬戸。友ヶ島水道。

紀綱

きこう [0] 【紀綱】
〔「紀」は小綱,「綱」は大綱〕
国家を治めていくための政治上の制度・規律。おきて。綱紀。

紀聞

きぶん [1] 【記聞・紀聞】
聞いたことを記録したもの。聞き書き。「西洋―」

紀行

きこう【紀行(文)】
an account of a journey;→英和
a travel book (本).

紀行

きこう [0] 【紀行】
旅行中の行動・見聞・感想などを行程を追って書き記した文。紀行文。旅行記。

紀行文

きこうぶん [2][0] 【紀行文】
「紀行」に同じ。

紀行文学

きこうぶんがく [4] 【紀行文学】
文学の形態の一。紀行を中心とした文学作品。日本文学では「土左日記」に始まり,「海道記」「東関紀行」「奥の細道」などが代表的。「更級日記」「十六夜日記」など,日記文学の中に部分的に紀行文を含むものもある。

紀要

きよう【紀要】
a <university> bulletin;→英和
a memoir.→英和

紀要

きよう [0] 【紀要】
大学・研究機関などで定期的に出す研究論文集。

紀貫之

きのつらゆき 【紀貫之】
(866?-945?) 平安前期の歌人・歌学者。三十六歌仙の一人。御書所預・土佐守・木工権頭。官位・官職に関しては不遇であったが,歌は当代の第一人者で,歌風は理知的。古今和歌集の撰者の一人。その「仮名序」は彼の歌論として著名。著「土左日記」「新撰和歌集」「大堰川(オオイガワ)行幸和歌序」,家集「貫之集」

紀逸

きいつ 【紀逸】
⇒慶(ケイ)紀逸

紀郎女

きのいらつめ 【紀郎女】
万葉歌人。名は小鹿(オシカ)。鹿人の女(ムスメ)。安貴王の妻。万葉集に大伴家持との贈答歌を含め,一二首の短歌がある。生没年未詳。

紀長谷雄

きのはせお 【紀長谷雄】
(845-912) 平安前期の学者・漢詩人。通称,紀納言。文章博士・大学頭・中納言。菅原道真に学び,その才を愛された。「延喜格」の撰に参加。

ちゅう チウ 【紂】
中国,殷(イン)王朝最後の王。名は辛(シン)・受。紂は諡(オクリナ)。妲己(ダツキ)を愛し,酒色にふけるなど乱行が多かったため,周の武王に討たれ,殷は滅亡した。夏の桀王(ケツオウ)とともに暴虐非道な帝王の代表とされる。殷紂。紂王。帝辛。生没年未詳。

紂王

ちゅうおう チウワウ 【紂王】
⇒紂(チユウ)

やく【約】
(1)[省略]⇒省略.
(2)[およそ]⇒大凡(おおよそ).

やく [1] 【約】
■一■ (名)
(1)約束すること。とりきめ。誓い。「―を守る」
(2)短くちぢめたもの。短縮すること。
(3)「約音(ヤクオン)」に同じ。
■二■ (副)
大体の数量であること。およそ。ほぼ。「―十日かかる」

約しい

つまし・い [3] 【約しい・倹しい】 (形)[文]シク つま・し
倹約をしている。暮らしぶりが地味で質素である。「―・い生活」「―・く暮らす」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

約す

やくす【約す】
[約束する]⇒約束;《数》⇒約分.

約す

やく・す [2] 【約す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「約する」の五段化〕
「約する」に同じ。「他日を―・して別れる」
[可能] やくせる
■二■ (動サ変)
⇒やくする

約する

やく・する [3] 【約する】 (動サ変)[文]サ変 やく・す
(1)とりきめる。約束する。「後日の再会を―・する」
(2)簡単にする。はぶく。「手続きを―・する」
(3)一点に引きしぼる。引き締める。「恰も袋子の中央を―・して其両端に物を盛りたるに異ならず/経国美談(竜渓)」
(4)数学で,約分する。

約まり

つづまり [0] 【約まり】
■一■ (名)
まとめられた結果。行きついたところ。
■二■ (副)
つまるところ。結局。つづまるところ。主に関西地方で用いる。

約まる

つづまる【約まる】
shrink;→英和
be shortened.

約まる

つづま・る [0][3] 【約まる】 (動ラ五[四])
(1)短くなる。ちぢまる。短縮される。「『なり』は『にあり』の―・ったものだ」「月日の過ぐるに従ひて命の―・るを/今昔 26」
(2)小さくなる。かがまる。「虎,―・りゐて,物をうかがふ/宇治拾遺 3」
(3)ある結論に行きつく。要約される。「世界の罪は女郎の身ひとつに―・りぬ/浮世草子・好色万金丹」

約む

つづ・む 【約む】 (動マ下二)
⇒つづめる

約める

つづめる【約める】
[縮める]reduce;→英和
diminish;→英和
shorten;→英和
cut down;condense;→英和
contract;→英和
[省略]abbreviate;→英和
abridge;→英和
summarize (摘要).→英和

約める

つづ・める [0][3] 【約める】 (動マ下一)[文]マ下二 つづ・む
(1)短くする。ちぢめる。「そでを五センチ―・める」
(2)内容を要約する。簡単にする。「―・めて言へば下(シモ)の如くになる/伊沢蘭軒(鴎外)」
(3)縮小する。「近頃いはれあつて世帯を―・めて/日本橋(鏡花)」

約やか

つづまやか [3] 【約やか】 (形動)[文]ナリ
(1)手短にまとめるさま。簡約。「―に記す」
(2)倹約するさま。つつましいさま。「―な生活」「―に暮らす親一人子一人の京の住居(スマイ)/虞美人草(漱石)」
(3)ひかえめなさま。つつしみ深いさま。「―な話しぶり」「―な振る舞い」

約分

やくぶん【約分】
《数》reduction.→英和
〜する reduce <a fraction> .→英和

約分

やくぶん [0] 【約分】 (名)スル
〔数〕 分数の分子と分母を共通の約数で割って簡単な分数にすること。

約因

やくいん [0] 【約因】
〔consideration〕
英米法概念で,契約に法的拘束力を与えるために必要とされるもの。

約定

やくじょう【約定】
an agreement (協定);a contract (契約);→英和
a stipulation (規定).‖約定書 a written contract.

約定

やくじょう [0] 【約定】 (名)スル
約束して決めること。とりきめを結ぶこと。契約。「九月から出勤する事に―した/思出の記(蘆花)」

約定

やくてい [0] 【約定】
⇒やくじょう(約定)

約定利息

やくじょうりそく [5] 【約定利息】
当事者の契約により発生する利息。
⇔法定利息

約定利率

やくじょうりりつ [5] 【約定利率】
当事者の契約により定められた利率。利息制限法により制限が加えられている。特約利率。
⇔法定利率

約定書

やくじょうしょ [0][5] 【約定書】
とりきめたことを記して当事者間に取りかわす証書。

約定済み

やくじょうずみ [0] 【約定済み】
売買などの約束がすんでいること。また,その品物。契約済み。約束済み。

約手

やくて【約手】
⇒約束手形.

約手

やくて [0] 【約手】
「約束手形」の略。

約数

やくすう【約数】
《数》a measure.→英和
(最大)公約数 a (the greatest) common measure <G.C.M.> .

約数

やくすう [3] 【約数】
〔数〕 ある整数を割り切ることのできる整数。� が � の倍数ならば,� は � の約数である。整式の場合にも拡張されて,例えば(�+1)は(�+1)(�+2)の約数である。
⇔倍数

約文

やくぶん [0] 【約文】
長い文章を要約して短くすること。また,その文章。

約日

やくじつ [0] 【約日】
約束の日。期限の日。

約束

やくそく [0] 【約束】 (名)スル
(1)当事者の間で決めること。また,その決めた事。「譲ることを―した」「―を破る」
(2)ある社会・組織などで,あらかじめ決められていること。きまり。ルール。「演技上の―」
(3)生まれる前から定まっている運命。宿命。因縁。「前世からの―」

約束

やくそく【約束】
a promise;→英和
an engagement;→英和
an appointment.→英和
〜する (make a) promise;make an appointment <with> .〜がある have an appointment <with> ; <米> have a date <with> .→英和
〜を守る(破る) keep (break) one's promise[word].〜どおり as promised.〜の時間に at the appointed time.

約束事

やくそくごと [0] 【約束事】
(1)約束した事柄。きまり。
(2)因縁。

約束手形

やくそくてがた [5] 【約束手形】
振出人が,自ら一定の金額を一定の期日に支払うことを約束する手形。振出人が支払いの義務を負うので,手形引受はない。約手(ヤクテ)。
→為替(カワセ)手形

約束手形

やくそくてがた【約束手形】
<issue> a promissory note.

約束説

やくそくせつ [4] 【約束説】
⇒コンベンショナリズム

約款

やっかん ヤククワン [0] 【約款】
(1)条約・契約などに定められている条項。「―に違反する」
(2)いくつかの契約を定型的に処理するため,あらかじめ作成した契約条項。保険約款・運送約款など。

約款

やっかん【約款】
a stipulation;an article;→英和
a clause.→英和

約物

やくもの [2] 【約物】
印刷で,文字や数字以外の各種の記号の総称。句読点・括弧類・圏点・漢文用の返り点など。

約言

やくげん [0] 【約言】 (名)スル
(1)つづめて言うこと。要点を言うこと。また,その言葉。「旨趣を―すれば/三酔人経綸問答(兆民)」
(2)約束した言葉。
(3)「約音」に同じ。
⇔延言

約言すれば

やくげん【約言すれば】
in short[a word].

約説

やくせつ [0] 【約説】 (名)スル
要約して説明すること。また,その説。

約論

やくろん [0] 【約論】
要約して論ずること。また,その論。

約諾

やくだく [0] 【約諾】 (名)スル
承諾して契約すること。「融資を―する」

約転

やくてん [0] 【約転】
語中の相連なる二音節において,音素や音節の脱落・融合によって別の音節となること。「いらせらるる」が「いらっしゃる」となる類。

約音

やくおん [0] 【約音】
語中の相連なる二音節が中間の音を脱落させて一音節に縮約される現象。「あらいそ」が「ありそ」(「ら」の母音 a が脱落),「おほまします」が「おはします」(「ほ」の母音 o と「ま」の子音 m が脱落)となる類。約言。約。

もみ [1] 【紅絹・紅】
〔紅(ベニ)花を揉んで染めたことから〕
紅色に染めた薄手の絹地。女物の裏地用。
→白絹(シロギヌ)

こう [1] 【紅】
くれない。べに色。

べに [1] 【紅】
(1)紅色。くれない。「―の緒」
(2)口紅。あるいは頬紅。「―をつける」「―をさす」「―を引く」

べに【紅】
rouge;→英和
a lipstick (棒紅).→英和
〜をつける rouge <one's lips> .

くれない【紅】
bright[deep]red;crimson.→英和

くれない [0] 【紅】
〔「呉(クレ)の藍(アイ)」の転〕
(1)鮮やかな赤色。紅花の汁で染めた色。「―の薔薇(バラ)」「―に染まる」
(2)ベニバナ。末摘花(スエツムハナ)。「―の花にしあらば衣手に染め付け持ちて行くべく思ほゆ/万葉 2827」

紅い

あか・い [0] 【赤い・紅い】 (形)[文]ク あか・し
〔「明(アカ)し」と同源〕
(1)赤の色をしているさま。いわゆる赤のほか,桃色・橙(ダイダイ)色・あずき色・茶色などにも通じて用いられる。「―・い血」「―・い夕日」「―・い髪」「ほっぺたが―・い」
(2)〔革命旗が赤色であるところから〕
共産主義思想をもっているさま。
→あか
[派生] ――さ(名)

紅の

くれないの 【紅の】 (枕詞)
(1)「色」にかかる。「言ふことの恐(カシコ)き国そ―色にな出でそ思ひ死ぬとも/万葉 683」
(2)薄い(浅い)色の紅色(クレナイイロ)のあることから,「浅」を含む地名「浅葉の野」にかかる。「―浅葉の野らに刈る草の/万葉 2763」
(3)紅色を移すということから,「うつし心」にかかる。「言痛(コチタ)くはかもかもせむを―現(ウツ)し心や妹に逢はざらむ/万葉 1343」
(4)紅花はふり立てて色を出すことから,「ふり出づ」にかかる。「―ふり出でつつ泣く涙には/古今(恋二)」
(5)紅染めに灰汁(アク)を用いることから,「飽く」にかかる。「限りなく思ひそめてし―ひとを飽くにぞかへらざりける/拾遺(恋五)」
(6)紅色で何度もそめることから,何度も染める意の「やしほ」を含む「やしほの岡」にかかる。「―やしほの岡の紅葉ばを/新勅撰(秋下)」

紅の塵

くれないのちり 【紅の塵】
〔「紅塵」の訓読み〕
浮世の塵。世俗の中。「苔ふかき緑の洞ぞ―のほかなるすみかなりける/新撰六帖 1」

紅の文

くれないのふみ 【紅の文】
紅の筆で書いた文。恋文。「幾かへりそめて色濃き―見しあとも今はたえつつ/新撰六帖 5」

紅の涙

くれないのなみだ 【紅の涙】
〔「紅涙」の訓読み〕
並々ならぬ悲しみや感動のために流す涙。血の涙。「朝に見て夕に遅なはる程だに―を落とすに/宇津保(俊蔭)」

紅の筆

くれないのふで 【紅の筆】
紅色の軸の筆。女性が用いた。転じて,恋文。「ふみそめて思ひ帰りし―のすさびをいかで見せけむ/金葉(恋上)」

紅の葉

くれないのは 【紅の葉】
〔「紅葉」の訓読み〕
もみじ。「幾しほのもみぢふりてか立田姫―を深く染むらむ/相模集」

紅の薄様

くれないのうすよう 【紅の薄様】
(1)紅色の薄い鳥の子紙。
(2)「紅匂(クレナイニオ)い」に同じ。

紅の袴

くれないのはかま 【紅の袴】
盛装した女性の着る紅色の袴。緋(ヒ)の袴。

紅の装束

くれないのそうぞく 【紅の装束】
表袴(ウエノハカマ)の裏と大口を赤,衵(アコメ)と単(ヒトエ)を紅にした束帯装束。成年の者が用いる。

紅一点

こういってん [1] 【紅一点】
〔王安石の咏石榴詩「万緑叢中紅一点」の句による。一面の緑の中に咲くただ一つの赤い花の意〕
多くのものの中で異彩を放つもの。特に,大勢の男性の中にまじっている,ただ一人の女性。

紅一点

こういってん【紅一点】
the only woman in the company.→英和

紅付け指

べにつけゆび [4] 【紅付け指】
「紅差し指」に同じ。

紅入

いろいり [0] 【紅入・色入】
女性役の使う能装束で,紅系の色を使ったもの。「熊野(ユヤ)」や「求塚」のシテのような若い女に用いる。
⇔紅無(イロナシ)

紅匂

くれないにおい [5] 【紅匂】
紅色で,上を濃く,次第に淡くなるように重ねた色目。紅の薄様。

紅十字

こうじゅうじ [3] 【紅十字】
中国で,赤十字社のこと。紅十字会。

紅卍教

こうまんじきょう 【紅卍教】
中国,民国初期に山東におこり,済南の道院(宗教結社)を本拠とした秘密結社的な新興宗教。儒・仏・道の三教にキリスト教・イスラム教を加えて五教同源を説き,紅卍字会という慈善団体を設立。

紅合歓

べにごうかん [3] 【紅合歓】
マメ科の常緑低木。メキシコ原産。観賞用に温室栽培される。葉は羽状複葉。夏,葉腋(ヨウエキ)に頭花をつける。花冠は小さく,花の外に深紅色の長いおしべが多数伸び出して球状になる。

紅唇

こうしん [0] 【紅唇・紅脣】
(1)紅(ベニ)をつけたくちびる。
(2)赤いくちびる。美人のくちびるのたとえにいう。

紅土

こうど [1] 【紅土】
⇒ラテライト

紅型

びんがた [0] 【紅型】
沖縄で発達した型染め。型紙は一枚で,多彩な色挿しとぼかしの技法によって複雑な色調を表す。花鳥山水などの絵画風の文様が多い。
→藍(アイ)型

紅塵

こうじん [0] 【紅塵】
(1)繁華な市中に巻き起こり,日に映えて赤く見える塵(チリ)。「―の巷(チマタ)」
(2)俗世間のわずらわしい雑事。俗塵。「―の外に遊んで/太平記 4」

紅増子

べにましこ [3] 【紅猿子・紅増子】
スズメ目アトリ科の鳥。全長約13センチメートルで,体形と大きさはスズメに似る。雄は背が褐色,腹は白く,他は赤色。雌は全身淡褐色。アジア北部に分布。日本では北海道で繁殖し,冬は本州に移る。

紅夷

こうい [1] 【紅夷】
〔紅い毛の夷人の意〕
江戸時代,欧米人を卑しんで言った語。

紅娘

てんとうむし テンタウ― [3] 【天道虫・瓢虫・紅娘】
(1)甲虫目テントウムシ科に属する昆虫の総称。小形の甲虫で,体長7ミリメートル前後で半球形。黄または赤の地に黒色斑紋を有するものが多い。カイガラムシ・アブラムシなどの害虫やカビを食って益虫とされるもの,農作物を食害して害虫とされるものがある。日本には約一五〇種が産する。てんとむし。[季]夏。《羽出すと思へば飛びぬ―/虚子》
(2)ナミテントウの別称。

紅小灰蝶

べにしじみ [3] 【紅小灰蝶】
シジミチョウ科のチョウ。小形で,開張約3センチメートル。前ばねの表は橙赤色の地に黒点があり,後ろばねの表は黒褐色で赤斑がある。九州以北の日本各地とユーラシア大陸北部に分布。

紅差し指

べにさしゆび [4] 【紅差し指】
〔口紅をつけるのに用いたのでいう〕
くすりゆび。べにつけゆび。

紅巾の乱

こうきんのらん 【紅巾の乱】
中国,元末,1351年から66年にかけて,弥勒・白蓮(ビヤクレン)教徒が中心となって展開した宗教的農民反乱。紅色の頭巾を目印とした。首領は韓林児。1368年,紅巾軍の出身である朱元璋(シユゲンシヨウ)は元を退けて明国を樹立した。

紅帽派

こうぼうは 【紅帽派】
⇒紅教(コウキヨウ)

紅幇

こうほう コウハウ 【紅幇】
⇒ホンパン

紅幇

ホンパン 【紅幇】
〔中国語〕
中国,清代・民国時代の青幇(チンパン)と並ぶ秘密結社。揚子江一帯に勢力をふるい,国民党と結んだ。こうほう。
→幇(パン)

紅摺り絵

べにずりえ [4][0] 【紅摺り絵】
浮世絵版画で,墨版のほか紅と緑を主とするわずかな色数の色摺り木版画。一八世紀中頃始められ,錦絵に発展する。紅摺り。紅絵。

紅教

こうきょう [1] 【紅教】
ラマ教の一派。八世紀中頃インドからチベットに伝えられた,伝統的なラマ教。紅衣・紅帽をつけていることからの呼称。紅帽派。
→黄教(コウキヨウ)

紅斑

こうはん [0] 【紅斑】
毛細血管の充血によって皮膚にできる赤い斑点。指で押すと退色する。

紅斑性狼瘡

こうはんせいろうそう [7] 【紅斑性狼瘡】
⇒全身性(ゼンシンセイ)エリテマトーデス

紅旗

こうき 【紅旗】
中国共産党中央委員会の機関誌。1958年創刊。88年廃刊。

紅日

こうじつ [0] 【紅日】
真っ赤な太陽。多く朝日をいう。

紅木

こうき [1] 【紅木】
インド・ミャンマーに産するマメ科の落葉小高木。カリンと同属で,唐木の一種。材は暗紅色で美しく,三味線の棹・琴の張り板などに用いるほか,紅色の染料を採取。コウキシタンとも呼ぶがシタンとは別属。

紅木

べにのき [1] 【紅木】
ベニノキ科の半落葉性低木。ブラジル原産。果実は三角形で,赤い仮種皮に包まれた種子を多数入れる。古くから種子を紅色の染料とし,食品の着色などに用いる。熱帯各地で栽培。

紅板

べにいた [0] 【紅板】
二枚折りの金属板または厚紙に紅を塗った,携帯用の化粧道具。指先につけてのばして用いる。

紅林檎

べにりんご [3] 【紅林檎】
バラ科の落葉高木。中国原産。四,五月,白や淡紅色の五弁花をつける。果実は径約2センチメートルの長円形で,秋に紅熟。盆栽や切り花にする。カラナシ。

紅染

べにぞめ [0] 【紅染(め)】
紅色に染めること。また,染めたもの。紅花から採った染料で染めたものは本紅染めという。くれないぞめ。

紅染

もみぞめ [0] 【紅染(め)】
紅花で染めること。

紅染

くれないぞめ [0] 【紅染(め)】
紅花で染めた色,または染めた物。

紅染め

もみぞめ [0] 【紅染(め)】
紅花で染めること。

紅染め

くれないぞめ [0] 【紅染(め)】
紅花で染めた色,または染めた物。

紅染め

べにぞめ [0] 【紅染(め)】
紅色に染めること。また,染めたもの。紅花から採った染料で染めたものは本紅染めという。くれないぞめ。

紅柱石

こうちゅうせき [3] 【紅柱石】
アルミニウムのケイ酸塩鉱物の一。斜方晶系。桃色または赤褐色のガラス光沢があり,柱状を示すことが多い。接触変成岩中に産する。

紅格子

こごうし 【紅格子】
⇒べにごうし(紅格子)

紅格子

べにごうし [3] 【紅格子】
紅の地に格子模様を織り出した練貫(ネリヌキ)の織物。室町時代,許しを得た武家の女房が着た。こごうし。

紅梅

こうばい【紅梅】
red plum blossoms.

紅梅

こうばい [0] 【紅梅】
(1)紅色の花の咲く梅。[季]春。
(2)「紅梅色」に同じ。
(3)「紅梅織り」の略。
(4)襲(カサネ)の色目の名。表は紅梅,裏は蘇芳(スオウ),また,表は紅,裏は紫とも。冬,一月一五日まで着用。「すさまじきもの…三四月の―の衣/枕草子 25」
(5)織り色の名。たて糸は紫,よこ糸は紅。「二日,―の織物/紫式部日記」
(6)源氏物語の巻名。第四三帖。

紅梅匂

こうばいにおい 【紅梅匂】
女房装束の襲(カサネ)の色目の名。葡萄(エビ)・萌黄・紅梅色で,濃いものから次第に薄くなるようにして濃紅梅の単(ヒトエ)を重ねるもの。

紅梅殿

こうばいどの 【紅梅殿】
菅原道真の邸宅。京都市綾小路通の南,西洞院通の東で五条坊門の北一町。また,道真の故事による飛梅の紅梅の木をもさす。

紅梅海気

こうばいかいき [5] ―カヒ― 【紅梅甲斐絹】 ・ ―カイ― 【紅梅海気】
紅梅織りにした甲斐絹。

紅梅焼

こうばいやき [0] 【紅梅焼(き)】
小麦粉と米の粉とに卵・砂糖などをまぜてこね,薄くのばして紅梅の形に打ち抜き,鉄板上で焼いたせんべい。

紅梅焼き

こうばいやき [0] 【紅梅焼(き)】
小麦粉と米の粉とに卵・砂糖などをまぜてこね,薄くのばして紅梅の形に打ち抜き,鉄板上で焼いたせんべい。

紅梅甲斐絹

こうばいかいき [5] ―カヒ― 【紅梅甲斐絹】 ・ ―カイ― 【紅梅海気】
紅梅織りにした甲斐絹。

紅梅織

こうばいおり [0] 【紅梅織(り)】
細い糸の間に太い糸を織り込んで,布の表面に縦・横または格子状の凹凸をあらわした薄手の織物。夏の着尺用。紅梅。勾配織り。

紅梅織り

こうばいおり [0] 【紅梅織(り)】
細い糸の間に太い糸を織り込んで,布の表面に縦・横または格子状の凹凸をあらわした薄手の織物。夏の着尺用。紅梅。勾配織り。

紅梅色

こうばいいろ [0] 【紅梅色】
染め色の名。濃い桃色。のちには紫がかった赤。紅梅。

紅梅襲

こうばいがさね 【紅梅襲】
襲(カサネ)の色目。萌黄(モエギ)の小袿,葡萄(エビ),紅梅(五枚),紅の単(ヒトエ)。「―の唐の細長そへたる女の装束/源氏(梅枝)」

紅梅餅

こうばいもち [3] 【紅梅餅】
小口切りにすると紅梅の花の形になるように作った餅菓子。

紅楼

こうろう [0] 【紅楼】
朱塗りのたかどの。美人のいる富家や妓楼をさすことが多い。

紅楼夢

こうろうむ 【紅楼夢】
中国,清代の長編口語小説。全一二〇回。八〇回まで曹雪芹(ソウセツキン)作,後四〇回は高鶚(コウガク)の補作。1791年刊の版本が流布。栄華をきわめた大貴族の家庭が崩壊してゆくさまを,主人公の賈宝玉(カホウギヨク)と林黛玉(リンタイギヨク)の悲恋を中心に,多彩な人間像とともに描く。別名「石頭記」「金玉縁」「金陵十二釵」。ホンロウモン。

紅槍会

こうそうかい コウサウクワイ 【紅槍会】
中国で清末以降,華北農村で軍閥の搾取などに備えて組織された農民の自衛武装団。抗日戦争中に八路軍などに吸収された。

紅樹

こうじゅ [1] 【紅樹】
(1)紅葉した樹。
(2)春,赤い花の咲いている木。
(3)オヒルギの漢名。

紅樹林

こうじゅりん [3] 【紅樹林】
⇒マングローブ

紅檜

べにひ [2] 【紅檜】
タイワンヒノキの別名。

紅殻

べにがら [0] 【紅殻】
〔ベンガラに当てた「紅殻」の訓読みから〕
ベンガラに同じ。「―塗り」

紅毛

こうもう [0] 【紅毛】
(1)あかい髪の毛。あかげ。
(2)「紅毛人(コウモウジン)」に同じ。

紅毛人

こうもうじん [3] 【紅毛人】
江戸時代,オランダ人の称。ポルトガル人やスペイン人を南蛮人と呼んだのに対する呼称とされる。のちには西洋人一般をさした。

紅毛碧眼

こうもうへきがん [0] 【紅毛碧眼】
赤い毛髪をした青い目の人。西洋人。「―の異人」

紅毛船

こうもうせん [0] 【紅毛船】
江戸時代,オランダ船の俗称。幕末には広く諸外国の船をいう。

紅河

こうが 【紅河】
⇒ソンコイ

紅海

こうかい 【紅海】
〔Red Sea〕
アラビア半島とアフリカ大陸との間にある細長い海。南部はバベルマンデブ海峡を経てインド洋に,北部はスエズ運河を経て地中海に通じる公海。藍藻の繁殖で海水が赤く見えることからいう。

紅海

こうかい【紅海】
the Red Sea.

紅涙

こうるい [0] 【紅涙】
(1)女性の流す涙。美人の涙。「―をしぼる」
(2)悲しみの涙。血の涙。血涙(ケツルイ)。「虎口の讒言によてむなしく―にしづむ/平家 11」

紅潮

こうちょう [0] 【紅潮】 (名)スル
(1)日に映えて紅色に見える海の波。
(2)頬などが赤らむこと。「耳まで―する」

紅潮する

こうちょう【紅潮する】
flush <one's cheeks> ;→英和
blush.→英和

紅灯

こうとう [0] 【紅灯】
(1)赤いともしび。
(2)繁華街のはなやかなともしび。「―緑酒」
(3)航海中の船が点灯を義務付けられている赤色灯。
(4)酸漿提灯(ホオズキチヨウチン)の異名。

紅灯の巷

こうとうのちまた 【紅灯の巷】
花柳界。色町。

紅炉

こうろ [1] 【紅炉】
火の盛んに燃えている囲炉裏(イロリ)。

紅炎

こうえん [0] 【紅炎・紅焔】
(1)くれないの炎。
(2)太陽表面の縁辺より吹き上がる,赤い炎のように見えるガス体。高さ数千〜数万キロメートルに及ぶ。皆既日食の際は肉眼でも観察される。二,三か月間存在するものから数時間で消滅するものまである。プロミネンス。

紅焔

こうえん [0] 【紅炎・紅焔】
(1)くれないの炎。
(2)太陽表面の縁辺より吹き上がる,赤い炎のように見えるガス体。高さ数千〜数万キロメートルに及ぶ。皆既日食の際は肉眼でも観察される。二,三か月間存在するものから数時間で消滅するものまである。プロミネンス。

紅無

いろなし [0] 【紅無・色無】
女性役の使う能装束で,紅系の色を使わないもの。「隅田川」「百万」のシテのような中年の女に用いる。
⇔紅入(イロイリ)

紅焼

ホンシャオ [1] 【紅焼】
〔中国語〕〔紅は,醤油でつけた色合いから〕
中国料理で,醤油で煮込むこと。

紅熟

こうじゅく [0] 【紅熟】 (名)スル
木の実などが赤く熟すること。「―した柿」

紅猪口

べにちょく [2][0] 【紅猪口】
紅を入れた杯のような入れ物。指先で溶いて唇に塗る。べにちょこ。

紅猿子

べにましこ [3] 【紅猿子・紅増子】
スズメ目アトリ科の鳥。全長約13センチメートルで,体形と大きさはスズメに似る。雄は背が褐色,腹は白く,他は赤色。雌は全身淡褐色。アジア北部に分布。日本では北海道で繁殖し,冬は本州に移る。

紅玉

こうぎょく [0] 【紅玉】
(1)赤色の鋼玉。ルビー。
(2)リンゴの一品種。果皮は真紅,果肉はやや酸味が強い。
(3)美しい女性の肌のたとえ。「―の膚(ハダエ)消えて/太平記 6」

紅玉

こうぎょく【紅玉】
a ruby.→英和

紅生姜

べにしょうが [3] 【紅生姜・紅生薑】
梅酢に漬けたり,食用紅で赤く染めたりしたショウガ。

紅生姜

べにしょうが【紅生姜】
red pickled ginger.

紅生薑

べにしょうが [3] 【紅生姜・紅生薑】
梅酢に漬けたり,食用紅で赤く染めたりしたショウガ。

紅白

こうはく [1] 【紅白】
赤い色と白い色。
(1)組み合わせて,祝いごとのしるしとする。「―の水引」「―の餅」
(2)競技などの対抗する二組みを表す。「―試合」

紅白

こうはく【紅白】
red and white.紅白試合 a contest between two groups.

紅白だんだらの幕

だんだら【紅白だんだらの幕】
a curtain in red and white stripes.

紅白粉

べにおしろい [3][1] 【紅白粉】
(1)べにとおしろい。
(2)べにやおしろいで化粧すること。「―は女のたしなみ」

紅皮症

こうひしょう [0][3] 【紅皮症】
全身の皮膚が紅くなり,それが長期間続く状態。皮膚はうろこのような外観になりはがれおちる。老人性のもの,皮膚疾患に続発するもの,悪性腫瘍に合併するもの,薬剤によるものなどがある。

紅皿

べにざら [2] 【紅皿】
紅を塗りつけておき,指先で溶いて用いる皿。

紅皿欠皿

べにざらかけざら 【紅皿欠皿】
継子(ママコ)いじめの昔話の一。姉の欠皿は継子で美貌,妹の紅皿は実子で醜かったので,継母は姉を憎み,これを殺そうとするが果たさず,姉は高貴な人の妻となり,母と妹は哀れな死をとげるという話。江戸時代,小説・芝居などの題材となった。

紅空木

べにうつぎ [3] 【紅空木】
タニウツギの変種。庭園に観賞用に栽培され,葉はやや密につく。

紅筆

べにふで [2] 【紅筆】
口紅を塗るのに用いる筆。

紅簾石

こうれんせき [3] 【紅簾石】
緑簾石の一種。マンガンを多く含む。暗紅色のガラス光沢がある。単斜晶系に属し,短柱状をなす。

紅簾石片岩

こうれんせきへんがん [7] 【紅簾石片岩】
石英・長石以外に紅簾石を多く含む結晶片岩。紅色を呈し美しい。埼玉県長瀞(ナガトロ)付近をはじめ,群馬県の三波(サンバ)川変成帯に産する。紅簾片岩。

紅粉

べにこ [2][0] 【紅粉】
舶来の,塩基性の紅。唐紅(トウベニ)。

紅粉

こうふん [0] 【紅粉】
べにとおしろい。

紅紅葉

くれないもみじ 【紅紅葉】
女房装束の襲(カサネ)の色目の名。上衣から中へ紅・山吹・黄・青,濃い紅・薄い紅と順に重ねたもの。

紅紫

こうし [1] 【紅紫】
(1)くれないとむらさき。
(2)種々の美しい色。「柳営庭前の花,―の色を交へて/太平記 39」

紅紫檀

べにしたん [3] 【紅紫檀】
バラ科の常緑小低木。中国原産。コトネアスターの一種。庭木・盆栽などにする。枝は水平に広がり,小さな葉を互生。五,六月,淡紅色の花を密につける。果実は小球形で,秋に濃紅色に熟す。

紅絞り

べにしぼり [3] 【紅絞り】
紅色の絞り染め。

紅絞り

くれないしぼり [5] 【紅絞り】
紅色の絞り染め。また,その染めた物。べにしぼり。

紅絵

べにえ [0][2] 【紅絵】
(1)浮世絵版画の一種。丹絵(タンエ)から発展した様式。墨摺(ズ)り絵に,重厚な丹に代え軽快な印象を生む紅を基調として筆彩色したもの。
(2)
⇒紅摺り絵

紅絹

もみ [1] 【紅絹・紅】
〔紅(ベニ)花を揉んで染めたことから〕
紅色に染めた薄手の絹地。女物の裏地用。
→白絹(シロギヌ)

紅綬褒章

こうじゅほうしょう【紅綬褒章】
a Red Ribbon Medal.

紅綬褒章

こうじゅほうしょう [4] 【紅綬褒章】
褒章の一。自分の危険を顧みずに人命を救助した者に紅色の綬とともに授与される。

紅緒

べにお [2] 【紅緒】
紅色の緒。

紅縅

くれないおどし [5] 【紅縅】
縅(オドシ)の一種。紅色の革・緒・糸で縅したもの。

紅羊歯

べにしだ [2] 【紅羊歯】
オシダ科の常緑性シダ植物。山野の日陰に多い。葉は太い根茎から束生し,長さ約80センチメートルの二回羽状複葉。深緑色で質かたく,柄や軸に暗褐色の鱗片(リンペン)がつく。若い葉・包膜は赤色を帯びる。

紅脂

こうし [1] 【紅脂】
紅(ベニ)と脂粉。

紅脣

こうしん [0] 【紅唇・紅脣】
(1)紅(ベニ)をつけたくちびる。
(2)赤いくちびる。美人のくちびるのたとえにいう。

紅色

こうしょく [0] 【紅色】
くれないの色。べにいろ。

紅色

くれないいろ [0] 【紅色】
紅花で染めた鮮やかな赤色。紅。

紅色

べにいろ [0] 【紅色】
紅花の花びらから採った鮮やかな赤い色素。また,その色。色素は化粧品の原料・染料・食品の着色料とする。

紅花

こうか [1] 【紅花】
(1)紅色の花。
(2)ベニバナ。また,その花を陰干しにしたもの。生薬や食紅とする。

紅花

べにばな [0] 【紅花】
キク科の越年草。エジプト原産。高さ約1メートル。葉は硬く,縁にとげがある。夏,枝上にアザミに似た黄赤色の頭花をつける。花びらを紅色の染料とし,種子からは良質の油(ベニバナ油)が得られる。紅(ベニ)。古名,末摘花(スエツムハナ)・呉(クレ)の藍。
〔「紅の花」は [季]夏。《まゆはきを俤にして紅の花/芭蕉》〕
紅花[図]

紅花摘み唄

べにばなつみうた 【紅花摘み唄】
山形県山形市の新民謡で,酒盛り唄。1916年(大正5)山形市で共進会が行われた際,余興の常磐津「阿古屋姫」のために作ったもの。

紅花緑葉

こうかりょくよう [1] 【紅花緑葉】
(1)紅色の花と緑の一葉。
(2)彫漆(チヨウシツ)技法の一種。朱漆と緑漆とを交互に塗り重ね,花の部分は朱漆層,葉の部分は緑漆層を彫り出したもの。

紅花隠元

べにばないんげん [5] 【紅花隠元】
マメ科の多年草。中央アメリカ原産。日本では一年草として栽培し,若い豆果を食用にする。花は朱紅色。花・豆果ともインゲンより大きい。はなまめ。

紅茶

こうちゃ【紅茶】
(black) tea.→英和
紅茶茶わん a teacup.→英和

紅茶

こうちゃ [0] 【紅茶】
チャの若葉を摘み取って,萎凋(イチヨウ)・揉捻(ジユウネン)・発酵・乾燥させて作った茶。煎汁は澄んだ赤茶色になる。一七世紀に中国茶が西洋に伝わり広まった。インド・スリランカが主産地。日本には明治以降伝わった。

紅茸

べにたけ [2][0] 【紅茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこの総称。茎は太くて短く,もろい。傘の色は白・黒・茶・黄・緑・赤などいろいろで,日本にはドクベニタケをはじめ約三〇種が知られる。

紅菊

くれないぎく 【紅菊】
襲(カサネ)の色目の名。表は紅,裏は青。秋に用いる。

紅菜苔

こうさいたい [0] 【紅菜苔】
中国野菜の一。アブラナ科の一,二年草。とう立ちした茎と蕾(ツボミ)を食べる。茎と葉脈は赤紫色。特有の甘味と粘り気があり,柔らかい。炒め物・ひたし・あえ物などにする。

紅萼

べにがく [2] 【紅萼】
サワアジサイの園芸品種。七月頃開花。装飾花は初め白色でのちに紅色に変化する。

紅葉

こうよう [0] 【紅葉】 (名)スル
秋,落葉に先だって葉が紅色に変わる現象。葉柄の基部に離層が形成されて,移動できない糖類が赤色のアントシアンに変わるために起こる。カエデ属に特に著しい。「全山―する」

紅葉

もみじ モミヂ [1] 【紅葉・黄葉】 (名)スル
〔動詞「もみず」の連用形から〕
(1)〔古くは「もみち」〕
秋の終わりごろ,木の葉が赤や黄などに変わること。また,色づいた葉。[季]秋。「山々が美しく―する」
(2)イロハモミジおよびその近縁のカエデ類の別名。
(3)「紅葉襲(ガサネ)」に同じ。
(4)鹿の肉の俗称。
(5)家紋の一。「楓(カエデ)紋」の別名。

紅葉

こうよう【紅葉】
red leaves.〜する turn red[yellow].

紅葉

こうよう コウエフ 【紅葉】
⇒尾崎(オザキ)紅葉

紅葉

もみじ【紅葉】
a maple (かえで);→英和
red leaves (紅葉).⇒紅葉(こうよう).

紅葉

もみじば モミヂ― [3] 【紅葉・黄葉】
紅葉・黄葉した草木の葉。カエデの葉のことが多い。

紅葉たふ

もみた∘う モミタフ 【紅葉たふ・黄葉たふ】 (連語)
〔動詞「もみつ」に継続の助動詞「ふ」の付いた語〕
紅葉している。「浅茅山しぐれの雨に―∘ひにけり/万葉 3697」

紅葉つ

もみ・つ 【紅葉つ・黄葉つ】 (動タ四)
紅葉・黄葉する。もみず。「我がやどの萩の下葉は秋風もいまだ吹かねばかくそ―・てる/万葉 1628」
→もみず(動ダ上二)

紅葉づ

もみ・ず モミヅ 【紅葉づ】 (動ダ上二)
〔四段動詞「もみつ」が中古に上二段化し語尾が濁音化したもの〕
紅葉する。「雪ふりてとしのくれぬる時にこそつひに―・ぢぬ松もみえけれ/古今(冬)」

紅葉の

もみじばの モミヂ― 【紅葉の・黄葉の】 (枕詞)
〔古くは「もみちばの」〕
(1)うつろい,散るところから,「移る」「過ぐ」にかかる。「―過ぎにし君が形見とそ来し/万葉 47」「―移りい行けば悲しくもあるか/万葉 459」
(2)紅葉のあかいところから,「あけ」にかかる。「―あけのたまがきいく秋の/新勅撰(神祇)」

紅葉の橋

もみじのはし モミヂ― 【紅葉の橋】
〔「天河紅葉を橋に渡せばやたなばたつめの秋をしもまつ/古今(秋上)」による〕
天の川に渡す橋。「星あひの夕べ涼しき天の川―を渡る秋風/新古今(秋上)」

紅葉の衣

もみじのころも モミヂ― 【紅葉の衣】
(1)秋になって一面に美しく紅葉したさまを衣に見たてていう語。「秋のきる―日を重ねうつろひまさる三室山かな/洞院百首」
(2)「もみじごろも」に同じ。

紅葉の錦

もみじのにしき モミヂ― 【紅葉の錦】
(1)一面に紅葉したもみじの美しさを錦に見たてていう語。「このたびは幣(ヌサ)も取りあへず手向山―神のまにまに/古今(羇旅)」
(2)錦繍(キンシユウ)の美しい衣装のたとえ。「―に裁ち替へて参り給へるは/狭衣 4」

紅葉傘

もみじがさ モミヂ― [4] 【紅葉傘・紅葉笠】
(1)中央に丸く青土佐紙を貼り,外側を白紙貼りにした傘。周囲を青くしたものを軒青(ノキアオ)という。「まだ夏ながら―を持て差さで来にけり/浮世草子・男色大鑑 2」
(2)〔「あめふればかさとり山のもみぢばは行きかふ人の袖さへぞてる/古今(秋下)」から〕
日傘。
(3)キク科の多年草。山中の林地に生える。高さ約80センチメートル。葉は柄が長く,掌状に五〜七裂。夏,茎頂に白色の小頭花を多数円錐状につける。若苗は食用。モミジソウ。

紅葉前線

こうようぜんせん [5] 【紅葉前線】
紅葉出現日の等値線を引いて,紅葉の出現日が北から南へと移動する様子を前線にたとえたもの。生物季節学の一。もみじ前線。

紅葉卸

もみじおろし モミヂ― [4] 【紅葉卸(し)】
(1)大根と唐辛子(トウガラシ)を一緒におろしたもの。
(2)大根おろしとにんじんおろしを混ぜたもの。

紅葉卸し

もみじおろし モミヂ― [4] 【紅葉卸(し)】
(1)大根と唐辛子(トウガラシ)を一緒におろしたもの。
(2)大根おろしとにんじんおろしを混ぜたもの。

紅葉唐松

もみじからまつ モミヂ― [5] 【紅葉唐松】
キンポウゲ科の多年草。高山の湿った草地に生える。根葉は柄が長く,掌状に分裂。初夏,高さ約50センチメートルの花茎の先に蕊(シベ)の目立つ多数の白色の小花をつける。モミジショウマ。

紅葉山文庫

もみじやまぶんこ モミヂヤマ― 【紅葉山文庫】
1639年江戸城西の丸北側の紅葉山に設けられた徳川将軍家の文書蔵。原型は徳川家康が1602年に創設した富士見亭文庫で,漢籍を中心とし,歴代将軍の治世記録が順次納められた。蔵書の大部分は国立公文書館に継承。

紅葉月

もみじづき モミヂ― [3] 【紅葉月】
陰暦九月の異名。

紅葉狩

もみじがり モミヂガリ 【紅葉狩】
(1)能の一。五番目物。観世小次郎信光作。信濃国(今の長野県)戸隠山へ狩りに出かけた平維茂(コレモチ)が,山中で紅葉狩りの酒宴を催している女たちに誘われて酒に酔う。やがて鬼女の本性を現した女が襲いかかるが,男山八幡の夢告で護身の太刀を与えられた維茂は鬼女を退治する。
(2)歌舞伎舞踊の一。長唄・常磐津・義太夫の掛け合い。新歌舞伎十八番の一。河竹黙阿弥作詞。1887年(明治20)東京新富座初演。能の「紅葉狩」に取材した活歴風の舞踊劇。
(3)長唄の一。本名題「色見草月盃(イロミグサツキノサカズキ)」。初世杵屋正次郎作曲。1776年江戸森田座初演。秋篠という腰元が盗賊雲井太郎から色仕掛けで名笛を取り返す筋。

紅葉狩

もみじがり モミヂ― [0] 【紅葉狩(り)】
(1)山野に紅葉を見に出かけること。観楓(カンプウ)。もみじみ。[季]秋。
(2)能などの曲名(別項参照)。

紅葉狩り

もみじがり モミヂ― [0] 【紅葉狩(り)】
(1)山野に紅葉を見に出かけること。観楓(カンプウ)。もみじみ。[季]秋。
(2)能などの曲名(別項参照)。

紅葉笠

もみじがさ モミヂ― [4] 【紅葉傘・紅葉笠】
(1)中央に丸く青土佐紙を貼り,外側を白紙貼りにした傘。周囲を青くしたものを軒青(ノキアオ)という。「まだ夏ながら―を持て差さで来にけり/浮世草子・男色大鑑 2」
(2)〔「あめふればかさとり山のもみぢばは行きかふ人の袖さへぞてる/古今(秋下)」から〕
日傘。
(3)キク科の多年草。山中の林地に生える。高さ約80センチメートル。葉は柄が長く,掌状に五〜七裂。夏,茎頂に白色の小頭花を多数円錐状につける。若苗は食用。モミジソウ。

紅葉羽熊

もみじはぐま モミヂ― [4] 【紅葉羽熊】
キク科の多年草。本州中部以西の丘陵の日あたりのよい林縁に生える。高さ約60センチメートル。葉は柄が長く,掌状に中裂。夏から秋,茎頂に白色の小頭花を穂状につける。

紅葉苺

もみじいちご モミヂ― [4] 【紅葉苺】
キイチゴの一種。山野に自生。小低木で,枝は緑色でとげが多い。葉は掌状に中裂または深裂。春,白色の五弁花を開く。果実は黄熟し,甘みがあって食べられる。アワイチゴ。

紅葉葵

もみじあおい モミヂアフヒ [4] 【紅葉葵】
アオイ科の多年草。北アメリカ原産。高さ約1.5メートル。葉は柄が長く,掌状に三〜五裂。夏,緋紅色の大形五弁花を横向きにつける。観賞用。紅蜀葵(コウシヨツキ)。[季]夏。
紅葉葵[図]

紅葉衣

もみじごろも モミヂ― 【紅葉衣】
紅葉襲(ガサネ)の衣。陰暦九月から一一月にかけて用いる。紅葉の衣。「片しく袖も―の紅深き顔ばせの/謡曲・紅葉狩」

紅葉襲

もみじがさね モミヂ― 【紅葉襲】
襲の色目の名。表は紅,裏は青。表は赤,裏は濃い赤とも。

紅葉見

もみじみ モミヂ― [3] 【紅葉見】
「紅葉狩り{(1)}」に同じ。[季]秋。

紅葉貝

もみじがい モミヂガヒ [3] 【紅葉貝】
海産のヒトデの一種。体は星形で灰青色か淡褐色。五本の腕は幅広く,長さ6センチメートル内外。日本各地の沿岸に広く分布。

紅葉賀

もみじのが モミヂ― 【紅葉賀】
紅葉の季節に催す祝宴。「朱雀院の―の,例のふること,おぼし出でらる/源氏(藤裏葉)」

紅葉鮒

もみじぶな モミヂ― [4] 【紅葉鮒】
秋になって,ひれが赤くなった琵琶湖産の鮒。[季]秋。《少年の魚籠重からず―/田村木国》

紅葉鳥

もみじどり モミヂ― [3] 【紅葉鳥】
鹿の異名。

紅蓮

ぐれん [0][1] 【紅蓮】
(1)盛んに燃え上がる炎の色にいう語。「紅蓮地獄」を紅の炎の燃え立つ所と誤認したところからいう。まっか。「―の炎」
(2)〔仏〕 紅色の蓮(ハス)の花。紅蓮華(グレンゲ)。

紅蓮地獄

ぐれんじごく [4] 【紅蓮地獄】
〔「鉢特摩(ハドマ)地獄」の意訳〕
〔仏〕 八寒地獄の第七。ここに落ちた者は,寒さのために皮膚が裂けて血が流れ,紅色の蓮(ハス)の花のようになるという。

紅藻

こうそう [0] 【紅藻】
「紅藻植物(コウソウシヨクブツ)」に同じ。

紅藻植物

こうそうしょくぶつ [6] 【紅藻植物】
植物界の一門。暖海に多く,岩に固着している藻類。葉緑素・紅藻素をもち,紅色・紫色を呈す。アサクサノリ・テングサ・オゴノリ・ツノマタ・フノリなど。紅藻類。紅藻。

紅藻素

こうそうそ [3] 【紅藻素】
⇒フィコエリトリン

紅蜀葵

こうしょっき [3] 【紅蜀葵】
モミジアオイの別名。[季]夏。《―真向き横向ききはやかに/鈴木花蓑》

紅蟹

べにがに [2] 【紅蟹】
アサヒガニの別名。

紅血

こうけつ [0] 【紅血】
赤い血。血。「―を滴(シタタ)らす」

紅衛兵

こうえいへい コウヱイ― [3] 【紅衛兵】
1966年以後の中国文化大革命において,党内実権派批判の担い手として,毛沢東の直接の指導によって組織された青少年の組織。

紅裏

もみうら [0] 【紅裏】
紅絹(モミ)を着物の胴裏に使うこと。また,その裏地。

紅裙

こうくん [0][1] 【紅裙】
(1)着物の紅色のすそ。
(2)美人。芸者。「―カタワラニジシテサケヲススム/ヘボン(三版)」

紅裾濃

くれないすそご [5][6] 【紅裾濃】
衣や鎧(ヨロイ)で紅色がすそに向かって次第に濃いもの。

紅貝

べにがい [2] 【紅貝】
海産の二枚貝。貝殻は扁平の細長い楕円形で,長さ約5センチメートル。殻表は紅色,滑らかで光沢がある。本州・四国・九州の沿岸の砂底にすむ。

紅赤

べにあか [0] 【紅赤】
鮮やかな黄みがかった赤色。

紅軍

こうぐん [0] 【紅軍】
1927年の南昌蜂起を機に誕生した中国共産党の軍隊。毛沢東・朱徳らに指導され,国民党軍の包囲攻撃をはね返し,長征を達成。37年国民革命軍第八路軍に改編。中国工農紅軍。
→八路軍

紅返し

べにがえし [3] 【紅返し】
女物和服で,紅色の裏を表に返して袘(フキ)としたもの。もみかえし。

紅返し

もみかえし [3] 【紅返し】
⇒べにがえし(紅返)

紅鉄漿

べにかね [2] 【紅鉄漿】
紅と鉄漿。転じて,化粧。

紅鏡

こうきょう 【紅鏡】
〔紅色に輝く鏡の意から〕
太陽。こうけい。「涙にくれて―さらにみえわかず/撰集抄 8」

紅閨

こうけい 【紅閨】
婦人の寝室。美人の寝室。「翠帳(スイチヨウ)―」

紅隈

べにぐま [0] 【紅隈】
歌舞伎の隈取りで,油紅を用いて赤色に隈取ったもの。

紅雀

べにすずめ [3] 【紅雀】
スズメ目カエデチョウ科の鳥。全長約10センチメートルで,スズメに似るが小形。雄は全身赤色ないし赤褐色で小白点が散在する。雌は全身褐色。東南アジアに分布。日本では飼い鳥として輸入されるが,野生化したものもいる。

紅雨

こうう [1] 【紅雨】
(1)春,花に降りそそぐ雨。
(2)赤い花の散るさまを雨にたとえていう語。「落花,乱点して―の如く/日本風景論(重昂)」

紅雪

べにゆき [2] 【紅雪】
⇒赤雪(アカユキ)

紅霞

こうか [1] 【紅霞】
夕日に染まった紅色の雲。

紅露

こうろ [1] 【紅露】
沖縄県に産するつる草の根の煎汁から得られる染料。媒染剤により,赤茶・鼠・黒・紫褐色を呈する。久米島紬(ツムギ)に用いる。くうる。

紅顔

こうがん [0] 【紅顔】
年若い男の,血色がよくて皮膚につやがある顔。古くは美しい婦人の容貌にもいった。「―の美少年」「―は三従と長(トオ)く逝き/万葉(七九四右詩序)」

紅顔の美少年

こうがん【紅顔の美少年】
a fair[handsome]youth;an Adonis.→英和

紅髯

こうぜん [0] 【紅髯】
(1)赤いひげ。
(2)西洋人の異名。紅毛。

紅鬱金

べにうこん [3] 【紅鬱金】
紅色がかった濃い黄色。紅色を帯びたうこん色。

紅鮭

べにざけ [3][0] 【紅鮭】
サケ目の海魚。全長約85センチメートル。体形はサケに似る。背は青黒色,腹は銀白色。産卵期には体色が紅色になり,特に雄では顕著。秋から冬にかけて川を上り上流の砂礫底に産卵する。肉は赤みが濃く美味。北海道から北アメリカにかけての北洋に分布。本種の陸封型がヒメマス。ベニマス。ベニ。
→さけ(鮭)

紅鱒

べにます【紅鱒】
a red trout.

紅鱒

べにます [0][2] 【紅鱒】
ベニザケの別名。

紅鶴

べにづる [2][3] 【紅鶴】
フラミンゴの異名。

紅鶸

べにひわ [0][2] 【紅鶸】
スズメ目アトリ科の鳥。全長約12センチメートルで,スズメに似るがやや小形。全身淡褐色で,額と胸が紅色を帯びる。雌は胸の紅色を欠く。日本北部に冬鳥として渡来し,春に北方へ去る。

紆余

うよ [1] 【紆余】
(1)曲がりくねっていること。
→紆余曲折
(2)才気があって,しかも十分ゆとりのあること。「―迫らざる趣がある」

紆余曲折

うよきょくせつ [1] 【紆余曲折】 (名)スル
(1)道などが曲がりくねっていること。「実は其道こそ―の千万里/思出の記(蘆花)」
(2)事情が込み入っていて,いろいろ変わること。「―を経て,やっと決定した」

紆余曲折

うよきょくせつ【紆余曲折(を経て)】
(after) many complications[twists and turns].

紆曲

うきょく [0] 【迂曲・紆曲】 (名)スル
(1)曲がりくねること。「側に一支流ありて,―して落つ/即興詩人(鴎外)」
(2)遠回しであること。「当時はまだ其辞(コトバ)を―にして直に相手を斥(サ)して呼ぶことを避けてゐた/渋江抽斎(鴎外)」

紈扇

がんせん グワン― [0] 【紈扇】
白い練絹張りの扇子。

紈袴

がんこ グワン― [1] 【紈袴】
(1)昔,中国で貴公子の着用した,白い練絹(ネリギヌ)の袴(ハカマ)。また,ぜいたくな生活のたとえ。
(2)貴族の子弟(シテイ)。また,柔弱な貴族の子弟。紈袴子。紈袴公子。

紊る

みだ・る 【乱る・紊る】
■一■ (動ラ四)
(1)秩序を乱す。「一人の放蕩は諸人の手本となり,遂に世間の風俗を―・りて/学問ノススメ(諭吉)」「保元元年七月に宇治の左府,世を―・り給ひし時/平家 1」
(2)整っていた物をばらばらにする。乱す。「ぬき―・る人こそあるらし白玉のまなくも散るか袖のせばきに/古今(雑上)」
(3)混乱する。平静でなくなる。「物思ひとて,心―・り給ふばかりのことあらじ/源氏(若菜下)」
〔「乱れる」に対する他動詞〕
■二■ (動ラ下二)
⇒みだれる

紊れる

みだ・れる [3] 【乱れる・紊れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 みだ・る
(1)整っていたものがばらばらになる。乱雑になる。「風で髪が―・れる」「列が―・れる」
(2)通常の状態でなくなる。「呼吸が―・れて苦しそうだ」「脈も―・れる」
(3)秩序がくずれる。混乱する。
 (ア)世の中が平和でなくなる。「天下が―・れる」
 (イ)秩序や礼儀などがくずれる。だらしなくなる。また,うちとける。「風紀が―・れる」「酒がはいるにつれて宴席は―・れてきた」「あるは狩衣など―・れて/枕草子 222」
 (ウ)心が平静でなくなる。「知らせを聞いた彼女の心は千々に―・れた」
(4)入りまじる。「色とりどりの花が咲き―・れている」「両チーム入り―・れての混戦」
〔「乱す」「乱る」に対する自動詞〕

紊乱

ぶんらん [0] 【紊乱】 (名)スル
みだれること。みだすこと。「風紀―」「家門―して/福翁百話(諭吉)」
〔「びんらん」は慣用読み〕

紊乱

びんらん【紊乱】
disorder.→英和
‖規律紊乱 a breach of discipline.

紊乱

びんらん [0] 【紊乱】 (名)スル
〔「ぶんらん(紊乱)」の慣用読み〕
乱れること。乱すこと。「社会の秩序を―する様な暴挙を/蜃中楼(柳浪)」

もん【紋】
a (family) crest.〜付の crested.→英和

もん [1] 【紋・文】
(1)模様。あや。「美しい―のある蝶」
(2)「家紋」に同じ。「菊水の―」

紋ビロード

もんビロード [3] 【紋―】
毳(ケバ)と輪奈(ワナ)を組み合わせて模様を織り出した紋織りのビロード。

紋下

もんした [0][4] 【紋下】
人形浄瑠璃芝居の一座の代表者。番付で劇場の紋の下に名を記されたのでいう。普通,太夫がこの地位を占めたが,明治以後は,人形遣い・三味線の紋下も出た。櫓下(ヤグラシタ)。

紋付

もんつき [1] 【紋付】
(1)紋所のついていること。また,そのもの。
(2)家紋を付けた礼装用の和服。五つ紋・三つ紋・一つ紋などがある。紋服。「―の羽織」

紋切り型

もんきりがた [0] 【紋切り型】
(1)紋を切り抜くための型。
(2)物事のやり方が一定の様式にのっとっていること。きまりきっていて新しみがないこと。「―のあいさつ」

紋切り型の

もんきりがた【紋切り型の】
conventional;→英和
stereotyped;→英和
formal.→英和

紋切れ

あやぎれ 【文切れ・紋切れ】
(1)言葉・音声の区別がはっきりしていること。「言葉の―せぬ事のみ多し/浮世草子・一代女 1」
(2)他と違って優れていること。「格別―のした人でもなけれど/松翁道話」

紋別

もんべつ 【紋別】
北海道北東部,オホーツク海沿岸の市。沿岸・北洋漁業の基地。水産加工業・酪農が盛ん。

紋唐紙

もんとうし [3] 【紋唐紙】
花鳥・唐草(カラクサ)などの模様のある色付きの唐紙。

紋奉書

もんぼうしょ [3] 【紋奉書】
地紋を漉(ス)き込んだ奉書紙。

紋尽くし

もんづくし [3] 【紋尽くし】
(1)いろいろの紋を描いたもの。「うろこ形や―の衣装をきて/鳩翁道話」
(2)遊女の紋所を集め,遊里の案内書としたもの。「新板の―,紅葉は三浦の太夫/浮世草子・一代男 7」

紋帳

もんちょう [0] 【紋帳】
紋の見本を集めた本。紋本。

紋形

もんがた [0] 【紋形】
紋の形。紋様。

紋御召

もんおめし [4] 【紋御召】
紋織りの御召縮緬。紋織り御召。

紋所

もんどころ [0][3] 【紋所】
家々でそのしるしとする紋章。家紋。定紋。「―を染め抜く」

紋提灯

もんぢょうちん [3] 【紋提灯】
家の紋所をつけた提灯。

紋散らし

もんぢらし [3] 【紋散らし】
紋を一面に散らして模様としたもの。「銀地へ花桐の―の襖(フスマ)/歌舞伎・天衣紛」

紋日

もんび [1] 【紋日】
〔「物日(モノビ)」の転〕
江戸時代,官許の遊郭で,五節句などの特に定めた日。この日遊女は客をとらねばならず,客も揚げ代をはずむ習慣であった。

紋服

もんぷく [0] 【紋服】
五つ紋の衣服。また,紋付。

紋本

もんぽん [0] 【紋本】
「紋帳(モンチヨウ)」に同じ。

紋柄

もんがら [0] 【紋柄】
模様のがら。紋様。

紋様

もんよう [0] 【文様・紋様】
(1)装飾のためにつけられた図柄。様式化した連続模様の単位をいうことが多い。紋章的なものは「紋様」とも書く。「桜の花の―」
(2)模様。

紋様

もんよう【紋様】
a pattern.→英和

紋標

もんじるし [3] 【紋標】
紋。紋章。

紋殻皮剥

もんがらかわはぎ [5] 【紋殻皮剥】
フグ目の海魚。全長30センチメートルほど。体は卵形で側扁する。体色は黒褐色の地に淡青色・橙色・黄色など,腹面に白色円紋の模様がある。観賞魚。本州中部以南から熱帯域に分布。モンツノハゲ。

紋無し

もんなし [0] 【紋無し】
模様のないこと。また,その着物など。無地。無紋。「―の衣(コロモ)(=僧衣)」

紋甲烏賊

もんごういか モンガフ― [3] 【紋甲烏賊】
(1)コウイカの一種カミナリイカの,市場における名称。
(2)アフリカ西岸からヨーロッパ沿岸にかけて分布する大形のコウイカ類の,市場における名称。

紋番付

もんばんづけ [3] 【紋番付】
歌舞伎の番付の一種。表紙に出演俳優を一定の配列にしたがって掲げ,演目・場割・配役などを記したもの。出演俳優の紋が記されているところからいう。江戸での称。役割番付。通し番付。

紋白蝶

もんしろちょう [4] 【紋白蝶】
シロチョウ科のチョウ。開張約55ミリメートル。はねの表は白く,裏は淡黄色。前ばねの先端は黒く,前ばねに二個,後ろばねに一個の黒斑がある。幼虫はキャベツ・アブラナ・ダイコンなどのアブラナ科植物を食害する。早春から晩秋にかけて,年に数回発生する。日本をはじめ世界各地に分布。[季]春。

紋看板

もんかんばん [3] 【紋看板】
江戸時代,劇場の看板の一種。天明期(1781-1789)にはじまるもので,中通り以上の俳優の名とその上に紋や役柄を記したもの。

紋章

もんしょう [0] 【紋章】
家や団体など,それを表すしるしとして用いる一定の図形。「菊の御―」「王家の―」

紋章

もんしょう【紋章】
a crest;→英和
a coat of arms.‖紋章学 heraldry.

紋章学

もんしょうがく [3] 【紋章学】
氏族・家・団体などの紋章を分類・整理・記述し,それらの意義・由来を明らかにする学問。

紋紋

もんもん 【紋紋】
模様。紋。「―のはんてんかざりものを売/柳多留 8」
〔「倶利迦羅(クリカラ)紋紋」の略ともいう〕

紋紗

もんしゃ [1] 【紋紗】
紋様を織り出した紗。

紋紙

もんがみ [1] 【紋紙】
白地に種々の模様をすき込んだ紙。

紋絽

もんろ [1] 【紋絽】
紋織りの絽。

紋縮緬

もんちりめん [3][0] 【紋縮緬】
平織りの地に斜文組織・繻子(シユス)組織で地紋を表した縮緬。

紋織

もんおり [0] 【紋織(り)】
平織り・斜文織り・繻子(シユス)織りなど,地と異なる組織や異なる色糸を組み合わせて模様を織り出した織物の総称。

紋織り

もんおり [0] 【紋織(り)】
平織り・斜文織り・繻子(シユス)織りなど,地と異なる組織や異なる色糸を組み合わせて模様を織り出した織物の総称。

紋羅

もんら [1] 【紋羅】
紋様を織り出した羅。

紋羽

もんぱ [0] 【紋羽】
ネルのように柔らかく起毛させた綿織物。厚地で,多く足袋(タビ)裏などに用いられた。

紋羽二重

もんはぶたえ [3] 【紋羽二重】
紋織りの羽二重。

紋車

もんぐるま [3] 【紋車・文車】
網代車(アジログルマ)の一種で,屋形に家紋を描いてあるもの。四位・五位・中将・少将・侍従などが用いた。もんのくるま。

紋黄揚羽

もんきあげは [4] 【紋黄揚羽・紋黄鳳蝶】
アゲハチョウ科のチョウ。開張約12センチメートル。黒色で,後ろばねに大きな黄白色の紋がある。宮城県以南の日本からインドにかけて分布する。

紋黄蝶

もんきちょう [3][0] 【紋黄蝶】
シロチョウ科のチョウ。開張約5センチメートル。はねは黄色で外縁が黒く,前ばねに黒色紋が一個ある。雌には白色の個体もいる。幼虫はマメ科の植物につき,早春から晩秋まで,年に数回発生する。日本各地のほか東アジアに分布。[季]春。
→越年蝶(オツネンチヨウ)

紋黄鳳蝶

もんきあげは [4] 【紋黄揚羽・紋黄鳳蝶】
アゲハチョウ科のチョウ。開張約12センチメートル。黒色で,後ろばねに大きな黄白色の紋がある。宮城県以南の日本からインドにかけて分布する。

納まり

おさまり ヲサマリ [0][4] 【治まり・納まり・収まり】
(1)乱れや騒ぎが静まること。問題が解決すること。《治・収》「―がつく」
(2)調和。つり合い。《収・納》「―が悪い」
(3)金銭の納入。また,収入。「けふら乾魚(ヒモノ)を売居(ウツテ)るやうぢやあ―やあ悪(ワリ)いな/滑稽本・浮世風呂 4」

納まり返る

おさまりかえ・る ヲサマリカヘル [5] 【納まり返る】 (動ラ五[四])
地位や境遇に満足して落ち着く。「社長として―・っている」

納まる

おさま・る ヲサマル [3] 【納まる・収まる】 (動ラ五[四])
〔「治まる」と同源〕
(1)入れ物や一定の枠の中にきちんと入る。「本棚になんとか―・った」「予算の枠内に―・る」
(2)ふさわしい所に落ち着く。また,もとの所や状態に戻る。「美術館に―・る」「元の鞘(サヤ)に―・る」
(3)人が,ふさわしい地位・立場につく。また,満足して,その立場にいる。《納》「社長に―・る」
(4)金品や税が,確実に受け取り手に渡される。《納》「国庫に―・る」
(5)(「治まる」とも書く)解決がつく。片づく。《収》「紛争が―・る」
(6)納得する。《収》「それでは相手が―・るまい」
(7)受け入れられて落ち着く。《納》「注文の品がようやく―・る」
(8)事が終わる。落着する。「三度奏して後こそ―・りにけれ/増鏡(おどろの下)」
(9)勢いが弱くなる。消える。「月は有明にて,光―・れるものから/源氏(帚木)」

納む

おさ・む ヲサム 【治む・修む・納む・収む】 (動マ下二)
⇒おさめる(治)
⇒おさめる(修)
⇒おさめる(納・収)

納め

おさめ ヲサメ [3] 【納め】
おしまい。終わり。最後。多く名詞や動詞の連用形に付いて用いられる。「―の杯」「御用―」「見―」「聞き―」

納める

おさ・める ヲサメル [3] 【納める・収める】 (動マ下一)[文]マ下二 をさ・む
〔「治める」と同源〕
(1)しかるべき所にしまう。また,しまって表に出さない。「金庫に―・める」「胸一つに―・める」
(2)一定の枠に入れる。「空いた所に書棚を―・める」「食費を千円以内に―・める」
(3)結果として手に入れる。《収》「成果を―・める」「権力を手中に―・める」
(4)贈り物などを自分の側に受け入れる。「少々ですがお―・め下さい」
(5)受け取り手に渡す。《納》「月末に―・める商品」「会費を―・める」「年貢を―・める」
(6)中に取り入れる。《収》「目録に―・める」「代表作を選集に―・める」
(7)勢いを静める。《収》「怒りを―・める」
(8)終わりにする。他の動詞に付けても用いる。《納》「歌い―・める」
(9)死者を埋葬する。「みまかりにける時に深草の山に―・めて/古今(哀傷詞)」
[慣用] 腹に―・鉾(ホコ)を―・胸に―

納め太刀

おさめだち ヲサメ― [3] 【納め太刀】
祈願のために神社に奉納した太刀。

納め宿

おさめやど ヲサメ― 【納め宿】
江戸時代,江戸・大坂などへの年貢米回漕の際,御蔵納入の事務を引き受けた請負業者。株仲間を結成。元来は,回米を担当した百姓が滞在した指定の宿をさした。蔵宿。

納め手拭い

おさめてぬぐい ヲサメ―ヌグヒ [4] 【納め手拭い】
願主の名前を入れて,神社・仏閣の御手洗(ミタラシ)用に奉納する手拭い。

納め札

おさめふだ ヲサメ― [3] 【納め札】
(1)「のうさつ(納札)」に同じ。
(2)江戸時代,幕府に納めた金や米に対して奉行から交付する受領書。

納め殿

おさめどの ヲサメ― [0] 【納め殿】
貴重品・衣類・調度などをしまう所。納戸。

納め浚

おさめざらい ヲサメザラヒ [4] 【納め浚】
芸事のその年最後の発表会。

納め物

おさめもの ヲサメ― [0][5] 【納め物】
(1)買い手に納入する品物。「お得意さんへの―」
(2)神社や寺に奉納するもの。
(3)年貢。租税。「賦(ミツキ)を軽くし―を薄くして/日本書紀(仁徳訓)」

納め相場

おさめそうば ヲサメサウ― [4] 【納め相場】
年末最終の相場。

納め顔

おさめがお ヲサメガホ 【納め顔】
何事もなかったような顔つき。取り澄ました顔。「ああ―見たうない/浄瑠璃・浦島年代記」

納付

のうふ【納付】
payment (税などの);→英和
supply.→英和
〜する pay;→英和
deliver <goods> .→英和

納付

のうふ ナフ― [0][1] 【納付】 (名)スル
金銭や品物を納めること。特に,公的機関に納めること。納入。「税金を―する」

納会

のうかい【納会】
the last meeting of the year[month].→英和

納会

のうかい ナフクワイ [0] 【納会】
(1)その年の最後やある事を終えた締めくくりとして行う会合。おさめ会。
(2)取引所で,各月の最終の立会(タチアイ)。一二月のものは大納会。
⇔発会

納入

のうにゅう【納入】
⇒納付.

納入

のうにゅう ナフニフ [0] 【納入】 (名)スル
品物や金を納めること。「会費を―する」

納受

のうじゅ ナフ― [1] 【納受】 (名)スル
(1)受けおさめること。受納。
(2)(神仏などが)人の願いを聞き入れること。「重盛,権現に申し入る旨有りき。御―あるにこそ/盛衰記 11」

納品

のうひん【納品】
delivery of goods (事);delivered goods (物).〜する deliver.→英和
‖納品書 a statement of delivery.

納品

のうひん ナフ― [0] 【納品】 (名)スル
品物を納入すること。また,納入した品物。「期日どおりに―する」

納品書

のうひんしょ ナフ― [0] 【納品書】
納品の明細を記入し納入先へ渡す伝票。

納屋

なや【納屋】
a barn;→英和
a shed.→英和

納屋

なや [1] 【納屋】
(1)別棟に設けた物置用の小屋。特に農家で,収穫物・農機具などを納める建物。
(2)漁村で漁網・舟などの保管あるいは漁師の起居のために海岸に設けた小屋。
(3)中世後期,海産物およびその加工品を収蔵するために港町に設けられた倉庫。
→納屋衆
(4)近世,河岸(カシ)に建てられた商人の商品保管用倉庫。

納屋制度

なやせいど [3] 【納屋制度】
⇒飯場制度(ハンバセイド)

納屋助左衛門

なやすけざえもん 【納屋助左衛門】
安土桃山・江戸初期の堺の豪商。半ば伝説上の人物。広く海外貿易を営み,特に呂宋(ルソン)の産物を豊臣秀吉に献じて巨利を博した。のち秀吉の忌諱(キイ)に触れ没落した。呂宋助左衛門。

納屋物

なやもの [0] 【納屋物】
江戸時代,諸藩の貢租・専売品以外の産品や,民間商人が直接産地で買いつけた物資,および蔵屋敷をもたない旗本・寺社領の年貢などの称。蔵屋敷を通さず,主として大坂の荷受け問屋を仲介とし,その納屋へ運送・保管されたことによる。
→蔵物

納屋米

なやまい [0] 【納屋米】
江戸時代,大坂へ廻漕(カイソウ)・集積された米穀のうち,蔵屋敷をもたない旗本・寺社領の年貢米や,民間商人が地方で買いつけてきた米の総称。
→蔵米

納屋衆

なやしゅう [2] 【納屋衆】
室町末期から安土桃山時代にかけて,納屋を所有し賃貸によって利益をあげていた堺の豪商。のちには会合(エゴウ)衆ともよばれ,町政を取り仕切った。

納幣

のうへい ナフ― [0] 【納幣】
(1)幣帛(ヘイハク)を奉納すること。また,その幣帛。
(2)結婚の結納(ユイノウ)を取り交わすこと。納采(ノウサイ)。

納得

なっとく【納得】
consent (同意);→英和
understanding (了解).→英和
〜する consent <to> ;agree <to a thing,with a person> ;→英和
understand.→英和
〜させる persuade <a person to do> ;→英和
convince <a person of,that…> .→英和
〜ずくで with a person's consent.〜のいくように説明する explain to a person's satisfaction.

納得

なっとく [0] 【納得】 (名)スル
他人の考え・行為を理解し,もっともだと認めること。「十分に説明して―させる」「―がいかない」

納得尽く

なっとくずく [6][0] 【納得尽く】
互いに納得した結果であること。「―で話を進める」

納戸

なんど [0][3] 【納戸】
〔「なん」は唐音〕
(1)衣類・家財・道具類をしまっておく部屋。屋内の物置部屋。中世以降,寝室にも用いられ寝間(ネマ)とも呼ばれる。
(2)「納戸方」「納戸役」の略。

納戸

なんど【納戸】
a closet.→英和

納戸役

なんどやく [0][3] 【納戸役】
⇒御納戸役(オナンドヤク)

納戸方

なんどかた [0] 【納戸方】
⇒御納戸役(オナンドヤク)

納戸構え

なんどがまえ [4] 【納戸構え】
「帳台(チヨウダイ)構え」に同じ。

納戸神

なんどがみ [3] 【納戸神】
(中国地方を中心とした西日本で)納戸にまつられる神。家の神の古い姿を示すものと考えられている。年神・田の神としての性格が強く,女神とされる。

納戸色

なんどいろ [0] 【納戸色】
緑みのかかったくすんだ藍(アイ)色。江戸後期に流行。おなんどいろ。

納戸飯

なんどめし [3] 【納戸飯】
遊女などが,客の前をはばかって揚屋の納戸など物陰でとる食事。「―にも浅漬ならでは,万(ヨロズ)の肴も禿(カブロ)の時喰ひ覚ゆる事あり/浮世草子・諸艶大鑑 2」

納所

なっしょ [0] 【納所】
(1)禅宗寺院で金銭や米穀などの出納を行う所。また,その係の僧。転じて,寺院一般で雑務を行う下級の僧。
(2)古代・中世,官衙(カンガ)・寺社・貴族などが年貢などの保管のために設けた一種の事務所。また,そこに勤務する人。

納所

のうしょ ナフ― 【納所】
⇒なっしょ(納所)

納所坊主

なっしょぼうず [4] 【納所坊主】
寺の会計・庶務に当たる僧。

納曾利

なそり 【納蘇利・納曾利】
舞楽の一。右方の新楽で,壱越(イチコツ)調の小曲。二人舞の走り舞。裲襠(リヨウトウ)をつけ,紺色または緑色の竜面をつけ,桴(バチ)を持って舞う。右方の走り舞の代表曲。一人舞のときは「落蹲(ラクソン)」といい,童舞(ワラワマイ)としても舞う。双竜舞。
納蘇利[図]

納期

のうき ナフ― [1] 【納期】
金・注文品などを納める時期・期日。また,納入の期限。

納期

のうき【納期】
the delivery date (品物の);the date of payment (金の).

納本

のうほん ナフ― [0] 【納本】 (名)スル
(1)書籍や雑誌を注文主に納めること。本を納入すること。
(2)旧出版法・旧新聞紙法のもとで,出版物の検閲・取り締まりのため,出版物・新聞紙を発行前に内務省など官庁に納付したこと。
(3)国立国会図書館法に基づき,官公庁・民間を問わず,刊行物の所定部数を国立国会図書館に納入すること。

納本する

のうほん【納本する】
deliver books <to> .

納札

のうさつ ナフ― [0] 【納札】 (名)スル
寺社に参拝して,千社札などを納め貼ること。おさめふだ。

納杯

のうはい ナフ― [0] 【納盃・納杯】
(1)酒宴の最後に飲む盃。おさめのさかずき。
(2)酒宴の終わり。

納棺

のうかん ナフクワン [0] 【納棺】 (名)スル
死体を棺に納めること。

納棺する

のうかん【納棺する】
put <a person's body> into a coffin.→英和

納沙布岬

のさっぷみさき 【納沙布岬】
北海道東部,根室半島先端の岬。北海道最東端の地。付近はコンブの好漁場。

納涼

のうりょう ナフリヤウ [0] 【納涼】
〔古くは「どうりょう」〕
(川べりや縁先などで)暑さを避けて涼しさを味わうこと。すずみ。「―花火大会」

納涼に出かける

のうりょう【納涼に出かける】
go out to enjoy the cool breeze of the evening.→英和
‖納涼客 a cool-breeze hunter.納涼大会 a summer-evening party.

納盃

のうはい ナフ― [0] 【納盃・納杯】
(1)酒宴の最後に飲む盃。おさめのさかずき。
(2)酒宴の終わり。

納租

のうそ ナフ― [1] 【納租】
租税を納めること。納税。

納税

のうぜい【納税】
payment of taxes.〜する pay taxes.‖納税額 the amount of one's taxes.納税期日 the tax day.納税義務 liability to pay taxes.納税者 a taxpayer.納税申告 (an) income tax return.

納税

のうぜい ナフ― [0] 【納税】 (名)スル
税金を納めること。

納税の義務

のうぜいのぎむ ナフ― 【納税の義務】
租税を納付する国民の義務。現行憲法の定める基本的義務の一。

納税告知

のうぜいこくち ナフ― [5] 【納税告知】
税務官庁が納付者に履行の請求をして税を納付させる方法。

納税準備預金

のうぜいじゅんびよきん ナフ― [8] 【納税準備預金】
納税のための資金を預け入れる預金。払い戻しは原則として納税のために限る。

納税申告

のうぜいしんこく ナフ― [5] 【納税申告】
期限までに納税者みずから課税標準およびそれに基づく税額を計算し,税務官庁に申告すること。

納税管理人

のうぜいかんりにん ナフ―クワンリ― [0] 【納税管理人】
納税義務者が日本に住所・居所・事業所などをもたない場合,代わりに納税事務を処理するために委任された代理人。

納税者訴訟

のうぜいしゃそしょう ナフ― [6] 【納税者訴訟】
納税者としての資格に基づいて行う訴訟。戦後,アメリカの制度に倣って導入。今は住民訴訟という。

納竿

のうかん ナフ― [0] 【納竿】
釣りを終えること。竿(サオ)じまい。

納米

のうまい ナフ― [0] 【納米】
官府に年貢米を納入すること。また,その米。

納経

のうきょう ナフキヤウ [0] 【納経】
(1)追善供養のために書写した経文を寺社に奉納すること。
(2)寺社を巡拝して,経文の代わりとして金銭あるいは米などを奉納すること。

納莫

のうまく ナフマク 【納莫】 ・ ナウマク 【曩莫】
〔梵 namas〕
⇒南無(ナム)

納蘇利

なっそり [0] 【納蘇利】
⇒なそり(納蘇利)

納蘇利

なそり 【納蘇利・納曾利】
舞楽の一。右方の新楽で,壱越(イチコツ)調の小曲。二人舞の走り舞。裲襠(リヨウトウ)をつけ,紺色または緑色の竜面をつけ,桴(バチ)を持って舞う。右方の走り舞の代表曲。一人舞のときは「落蹲(ラクソン)」といい,童舞(ワラワマイ)としても舞う。双竜舞。
納蘇利[図]

納蘭性徳

のうらんせいとく ナフラン― 【納蘭性徳】
(1655-1685) 中国,清代の詞人。字(アザナ)は容若,号は楞伽(リヨウガ)山人。満州正黄旗出身。侍衛として康煕帝の寵を受けた。詞集「飲水詞」,ほかに「通志堂経解」がある。

納衣

のうえ ナフ― [1] 【衲衣・納衣】
(1)〔ぼろ布を縫いつづって作った衣の意〕
僧尼が身に着ける袈裟(ケサ)。日本では,形式化して華美なものも作られた。衲(ノウ)。衲袈裟。「―の僧は綺羅の人に代へたり/和漢朗詠(雑)」
(2)僧侶のこと。

納言

なごん [1] 【納言】
大納言・中納言・少納言の総称。ものもうすつかさ。のうごん。

納豆

なっとう【納豆】
fermented soybeans.

納豆

なっとう [3] 【納豆】
〔納所(ナツシヨ)の豆,の意か〕
(1)煮た大豆に納豆菌を繁殖させて作る,粘質の糸を引く食品。醤油やからしを加え,練って食べる。現在は,納豆といえば普通これをいう。糸引き納豆。
(2)むした大豆に麹(コウジ)をまぶし,塩水に漬けて発酵させ,乾燥させた塩辛い食品。浜納豆・大徳寺納豆など。塩辛納豆。寺納豆。
(3)関西で,甘納豆。

納豆巻

なっとうまき [0] 【納豆巻(き)】
納豆{(1)}を芯にした海苔巻き。

納豆巻き

なっとうまき [0] 【納豆巻(き)】
納豆{(1)}を芯にした海苔巻き。

納豆汁

なっとうじる [5] 【納豆汁】
刻んだり擂(ス)ったりした納豆{(1)}を入れた味噌汁。なっとじる。[季]冬。

納豆烏帽子

なっとうえぼし [5] 【納豆烏帽子】
侍烏帽子(サムライエボシ)の俗称。招きの形が,寺納豆の入れ物である三角形の経木の曲げ物に似ているところからの名。

納豆菌

なっとうきん [0] 【納豆菌】
納豆製造に用いる,好熱性・好気性の桿(カン)状細菌。枯草菌の一種。

納車

のうしゃ ナフ― [0] 【納車】 (名)スル
自動車などを買い主へ納入すること。

納采

のうさい ナフ― [0] 【納采】
結納をとりかわすこと。「―の儀」

納金

のうきん【納金】
payment (支払);→英和
money paid (既納金);money due (納入すべき金).

納金

のうきん ナフ― [0] 【納金】 (名)スル
金銭を納めること。また,その金銭。「今日の売上を経理部に―する」

納銭方

のうせんかた ナフセン― 【納銭方】
室町幕府の職名。土倉役・酒屋役の徴収を請け負ったもの。酒屋・土倉などの有力者があたった。納銭方一衆。

納音

なっちん 【納音】
〔「なついん」の連声〕
陰陽(オンヨウ)道で,干支の六〇の組み合わせに音を配当し,五行に分類したもの。十二律六十音が運命判断に使われた。例えば,甲子・乙丑を海中金と呼ぶ類。

納骨

のうこつ ナフ― [0] 【納骨】 (名)スル
死者を火葬にして,遺骨を壺(ツボ)などに納めること。また,その壺を墓や納骨堂などに納めること。

納骨堂

のうこつどう【納骨堂】
a charnel house.

納骨堂

のうこつどう ナフ―ダウ [0] 【納骨堂】
遺骨を納める堂。

ひぼ [0] 【紐】
「ひも(紐)」の転。「から組の―長やかに/浜松中納言 1」

ひも [0] 【紐】
(1)物をくくったり,結んだり,しばりつけたりする細長いもの。糸より太く,綱より細いものをいう。ひぼ。「―を解く」「荷物に―を掛ける」
(2)女を働かせ金品をみつがせている情夫を俗にいう語。
(3)何らかの制限を加えて,自由を奪うもの。「―のついた融資」「―つき」
(4)〔その形状から〕
アカガイ・ホタテガイなどの外套膜。

ひも【紐】
(1) a string;→英和
a cord;→英和
a band;→英和
a strap (皮の).→英和
(2)[条件]a condition;→英和
a string.(3)[売春婦の]a bully.→英和
〜を結ぶ(ほどく) (un)tie a string.〜付の <an offer> with some strings attached.

紐の緒

ひものお 【紐の緒】
衣に付けた紐。また,下紐(シタヒモ)。「嬉しみと―解きて家のごと解けてそ遊ぶ/万葉 1753」

紐の緒の

ひものおの 【紐の緒の】 (枕詞)
(1)紐を結ぶのに,一方を輪にして他方をその中にいれるところから,「心に入る」にかかる。「何故(ナニユエ)か思はずあらむ―心に入りて恋しきものを/万葉 2977」
(2)紐の緒をつなぐことから,比喩的に「いつがる」にかかる。「―いつがりあひて/万葉 4106」

紐付き

ひもつき [0] 【紐付き】
(1)紐がついていること。「―の寝巻」
(2)女性に,情夫がついていること。情夫のある女。
(3)見返り条件がついて,人の言動や物の機能が制約をうけていること。「―の金」

紐付き融資

ひもつきゆうし [5] 【紐付き融資】
条件や資金の使途に制約がついた融資。

紐帯

じゅうたい ヂウ― [0] 【紐帯】
〔「じゅう」は漢音〕
⇒ちゅうたい(紐帯)

紐帯

ちゅうたい チウ― [0] 【紐帯】
〔「じゅうたい」とも〕
(1)ひもとおび。転じて,物と物,人と人とを結びつける役割を果たす大事なもの。
(2)特に,社会の構成員を結びつけている,血縁・地縁・利害などのさまざまな条件。

紐形動物

ひもがたどうぶつ [5] 【紐形動物】
動物分類上の一門。ヒモムシの類。体は細長く扁平で紐状。長さは数センチメートルから数十センチメートル。体節はない。消化管の背面に吻をもち,吻鞘(フンシヨウ)に収められているのが特徴。雌雄異体。大部分は海産で,海岸の石の下や砂の中にすむ。日本にはカスリヒモムシ・ミドリヒモムシなど約一〇〇種が知られる。

紐打ち

ひもうち [0][4] 【紐打ち】
糸をより合わせて組紐をつくること。

紐虫

ひもむし [2] 【紐虫】
紐形動物門に属する動物の総称。
→紐形動物

紐解き

ひもとき [4][0] 【紐解き】
「帯解(オビト)き」に同じ。[季]冬。

紐解く

ひもと・く [3] 【繙く・紐解く】 (動カ五[四])
(1)〔巻物のひもをほどいて広げる意〕
書物を読む。ひもどく。《繙》「史書を―・く」
(2)衣の下紐(シタヒモ)を解く。男女が共寝する。「にこ草の花つ妻なれや―・かず寝む/万葉 3370」
(3)つぼみが開く。「御前の梅,やうやう―・きて/源氏(初音)」

紐通し

ひもとおし [3] 【紐通し】
(1)紐を通す穴。
(2)紐を通す道具。
(3)紐を通すこと。

紐鏡

ひもかがみ 【紐鏡】
■一■ [3] (名)
(1)紐のついた,小さな鏡。
(2)本居宣長の著書「てにをは紐鏡」の略称。
■二■ (枕詞)
鏡の紐をとくなの意の「紐鏡な解き」との音の類似から地名「能登香(ノトカ)の山」にかかる。「―能登香の山の誰ゆゑか君来ませるに紐解かず寝む/万葉 2424」

紐革

ひもかわ [0] 【紐革】
「ひもかわうどん」の略。

紐革饂飩

ひもかわうどん [5] 【紐革饂飩】
革ひものように平たく打ったうどん。きしめん。ひぼかわうどん。

紐鶏頭

ひもげいとう [3] 【紐鶏頭】
ヒユ科の一年草。熱帯原産で,観賞用に栽培。高さ1メートル内外。夏から秋にかけて,茎頂と葉腋(ヨウエキ)に長さ30センチメートルに達する花穂を多数下げ,赤または白の小花を密生する。仙人穀(センニンコク)。

じゅん [1] 【純】
■一■ (形動)[文]ナリ
ありのままで飾り気のないさま。純粋でけがれのないさま。「―な心」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
{■一■}に同じ。「―たる天保度の人間だから/当世書生気質(逍遥)」
■三■ (接頭)
名詞・形容動詞などに付いて,まじりけがない,そのものだけであるなどの意を表す。「―日本調」「―大和絵風」「―経済的理由」

純な

じゅん【純な】
pure;→英和
genuine;→英和
innocent (純真な);→英和
natural (自然な).→英和

純ジャンプ

じゅんジャンプ [3] 【純―】
スキーのジャンプ競技のこと。距離とジャンプを組み合わせた複合競技のジャンプと区別するために呼ぶ通称。

純トン数

じゅんトンすう [3] 【純―数】
総トン数から船員室・機関室など船舶自体の運航に必要な部分の容積を除いた残りの容積。船の貨物または旅客の積載に利用し得る理論的な容積を示すもの。トン税や手数料計算などの基準になる。一〇〇立方フィート(約2.83立方メートル)を一トンとする。登簿トン数。

純一

じゅんいつ [0] 【純一】 (名・形動)[文]ナリ
まじりけのない・こと(さま)。「―な愛情」「現実に満足し之に―なる時は/善の研究(幾多郎)」

純乎

じゅんこ [1] 【醇乎・純乎】 (ト|タル)[文]形動タリ
心情・行動などが,まじりけがなく純粋なさま。「実に―たる政務を掌るべき者なり/明六雑誌 6」

純儒

じゅんじゅ [1] 【醇儒・純儒】
真の儒者。正しい学者。

純分

じゅんぶん【純分】
fineness;carat (金の).→英和

純分

じゅんぶん [0] 【純分】
金・銀貨,地金などに含まれている金または銀の分量。純度。

純利

じゅんり [1] 【純利】
「純益」に同じ。

純化

じゅんか [1][0] 【純化】 (名)スル
(1)まじりけをなくし,純粋なものにすること。「精神を―する」
(2)複雑なものを単純にすること。単純化。

純化

じゅんか【純化】
purification.〜する purify.→英和

純収入

じゅんしゅうにゅう [3] 【純収入】
収入から要した費用を差し引いた残りの収入。

純国産の

じゅんこくさん【純国産の】
of entirely Japanese make;made in Japan;all-Japanese <jet planes> .

純増

じゅんぞう [0] 【純増】
純粋に増加した分。増加した数量から減少した数量を引いた残り。

純実

じゅんじつ [0] 【純実】 (名・形動)[文]ナリ
かざりけがなく真心のある・こと(さま)。「性行―なる一斑を見るに足れり/西国立志編(正直)」

純度

じゅんど [1] 【純度】
ある物質中に,その主成分である純物質が占める割合。普通,重量パーセントで表す。

純度

じゅんど【純度】
purity.→英和

純忠

じゅんちゅう [0] 【純忠】
私欲のない純粋の忠義。誠忠。

純情

じゅんじょう [0] 【純情】 (名・形動)[文]ナリ
純粋で邪心のない心。世慣れしていず,すなおなさま。「―な乙女」「少年の―を失っていない」
[派生] ――さ(名)

純情な

じゅんじょう【純情な】
purehearted;naïve.

純情可憐

じゅんじょうかれん [0] 【純情可憐】 (名・形動)
すなおでいじらしく,かわいらしい・こと(さま)。

純愛

じゅんあい [0] 【純愛】
邪心のない,ひたむきな愛。

純愛

じゅんあい【純愛】
pure and innocent love.

純文学

じゅんぶんがく [3] 【純文学】
(1)大衆文学・通俗文学に対して,読者に媚(コ)びず純粋な芸術をめざした文学作品。
(2)哲学・史学を含む広義の文学に対し,美的形成を主とした詩歌・小説・戯曲などの類。

純文学

じゅんぶんがく【純文学】
pure[polite]literature;belles lettres.

純朴

じゅんぼく [0] 【醇朴・淳朴・純朴】 (名・形動)[文]ナリ
素直でかざりけのないこと。人情が厚く,世間慣れしていないさま。「―な気風」「―な人」
[派生] ――さ(名)

純朴

じゅんぼく【純朴(さ)】
simplicity;→英和
homeliness.→英和
〜な simple and honest;naïve;homely.→英和

純林

じゅんりん [0] 【純林】
樹冠が唯一種の樹林からなる森林。単純林。
⇔混交林

純正

じゅんせい [0] 【純正・醇正】 (名・形動)[文]ナリ
(1)まじりけのない,本物である・こと(さま)。「―ゴマ油」「行ふ所はあくまでも―純良なりと雖ども/小説神髄(逍遥)」
(2)応用や経験に関係なく,もっぱら理論や形式のみを重んじる学問上の立場。「―化学」
[派生] ――さ(名)

純正な

じゅんせい【純正な】
pure;→英和
genuine.→英和
‖純正科学 pure science.純正中立 perfect neutrality.

純正律

じゅんせいりつ [3] 【純正律】
〔音〕 音律の一。全音階中の主要な完全五度と長三度が和声的に純正に響くように,各音間の音程を単純な整数比で定めたもの。純正調。

純正調

じゅんせいちょう [3] 【純正調】
⇒純正律(ジユンセイリツ)

純正調オルガン

じゅんせいちょうオルガン [7] 【純正調―】
田中正平(1862-1945)によって考案されたオルガン。オクターブに二〇個の鍵を有し,純正律にほぼ等しい,澄んだ美しい協和音が得られる。1892年(明治25)完成。

純正部品

じゅんせいぶひん [5] 【純正部品】
自動車などの機械類に用いられる部品のうち,メーカー自身が責任を持って作り,供給するもの。

純正食品

じゅんせいしょくひん [5] 【純正食品】
農薬などを使用せずに得られた原料を用い,加工に食品添加物を使っていない食品。

純毛

じゅんもう [0] 【純毛】
毛だけを原料とした糸。また,その糸で織った毛織物。

純毛

じゅんもう【純毛】
pure wool.〜の pure-wool(en).

純水

じゅんすい [0] 【純水】
濾過(ロカ)・蒸留あるいは遠心沈殿・イオン交換・溶媒抽出などによって,浮遊物や不純物をとりのぞいた水。蒸留水はその一種で,純度の高いものほど電気伝導度が低く,通常 2〜10MΩ・cm 程度の抵抗率である。

純減

じゅんげん [0] 【純減】
純粋に減少した分。減少した数量に増加した数量を加えたもの。

純潔

じゅんけつ【純潔】
purity;→英和
chastity.→英和
〜な pure;→英和
clean;→英和
chaste.→英和
‖純潔教育 education in sexual morality between teen-age boys and girls.

純潔

じゅんけつ [0] 【純潔】 (名・形動)[文]ナリ
(1)けがれがなく清らかな・こと(さま)。「―な精神」
(2)異性と肉体的な交わりをもったことのないこと。「―を守る」
〔多く女性の場合にいう〕
[派生] ――さ(名)

純然

じゅんぜん [0] 【純然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)まじりけのないさま。純粋。「―たるサラブレッド」
(2)まさしくそれにちがいないさま。「―たる汚職行為」

純然たる

じゅんぜん【純然たる】
pure (and simple);→英和
absolute;→英和
out-and-out.

純熟

じゅんじゅく [0] 【純熟・淳熟】
(1)よくなれ親しむこと。「男女の中,心のままならぬは是悪縁にや,諸事―せず/浮世草子・新可笑記 3」
(2)時機が熟すること。事がととのうこと。「機縁―して,此仏忽夢の中にいり/保元(中)」

純物質

じゅんぶっしつ [3] 【純物質】
〔化〕 一定の組成をもち,物理的な手段(濾過・蒸留など)によって二種類以上の物質に分離できない単一の物質。
→混合物

純理

じゅんり [1] 【純理】
純粋な理論。純粋な学理。

純理

じゅんり【純理】
pure reason;logic.→英和

純白

じゅんぱく [0] 【純白】 (名・形動)[文]ナリ
(1)まじりけのない白色。まっしろ。また,そのさま。「―の衣装」「―な透明な,それで何となく穏かな淡々しい色/武蔵野(独歩)」
(2)けがれなく清らかなさま。「貴嬢(アナタ)の―を汚すを欲するやうな/社会百面相(魯庵)」

純白の

じゅんぱく【純白の】
pure-white;snow-white;immaculate.→英和

純益

じゅんえき [0][1] 【純益】
総収入から総経費を差し引いた利益。純利益。純収益。純利。

純益

じゅんえき【純益】
a net profit;net proceeds.〜をあげる net[clear] <£1,500> .→英和

純益率

じゅんえきりつ [4] 【純益率】
企業の総売上高もしくは投下資本に対する純利益の比率。

純直

じゅんちょく [0] 【純直】 (名・形動)[文]ナリ
おとなしく素直な・こと(さま)。「あの―な上品な而して極めて内気な岡/或る女(武郎)」

純真

じゅんしん [0] 【純真】 (名・形動)[文]ナリ
心にけがれやいつわりがなく,純粋で清らかな・こと(さま)。「―な子供」
[派生] ――さ(名)

純真な

じゅんしん【純真な】
naïve;innocent;→英和
unsophisticated.→英和

純真無垢

じゅんしんむく [5] 【純真無垢】 (名・形動)
心にけがれがなく清らかな・こと(さま)。「―な子供」

純種

じゅんしゅ【純種】
a thoroughbred.→英和
〜の full-blooded;thoroughbred.

純米酒

じゅんまいしゅ [0][3] 【純米酒】
日本酒のうち,米と米麹(コメコウジ)のみで醸造した清酒。

純粋

じゅんすい [0] 【純粋】 (名・形動)[文]ナリ
(1)まじりけがない・こと(さま)。「―のアルコール」
(2)けがれがないこと。邪念や私欲のないさま。「―な気持ちで忠告する」
(3)ひたすらそのことだけにかかわること。一途なこと。また,そのさま。「―に学問的興味だけで接する」
(4)応用や実験・経験などと関係なく,理論や形式のみを扱う学問上の立場・方法。「―数学」
(5)〔哲〕 外的・偶然的なものをまじえず,それ自体の内的な普遍性・必然性をもつさま。「―理性」
[派生] ――さ(名)

純粋

じゅんすい【純粋】
purity.→英和
〜な pure;→英和
genuine;→英和
born and bred <in London> .

純粋主義

じゅんすいしゅぎ [5] 【純粋主義】
文法規範を極端に重視すること。また,一般的に妥協を許さない潔癖な態度。ピューリスム。

純粋培養

じゅんすいばいよう [5] 【純粋培養】 (名)スル
ある生物を他の種類から分離し,一種または一系統だけ培養すること。主に微生物の培養に用いる。

純粋小説

じゅんすいしょうせつ [5] 【純粋小説】
小説の中から非小説的要素を取り除いた小説。ジードが「贋金づくり」で主張・実践。日本では横光利一の「純粋小説論」がある。

純粋概念

じゅんすいがいねん [5] 【純粋概念】
〔哲〕
〔(ドイツ) reiner Begriff〕
カントの用語。経験をまじえないで,対象一般と思惟の形式だけを含むようなアプリオリな概念。

純粋理性

じゅんすいりせい [5] 【純粋理性】
〔哲〕
〔(ドイツ) reine Vernunft〕
カントの用語。広義では,経験を可能ならしめる先天的な認識能力。狭義では,感覚内容を受容する感性に対する能動的な思惟能力。
→実践理性

純粋理性批判

じゅんすいりせいひはん 【純粋理性批判】
〔原題 (ドイツ) Kritik der reinen Vernunft〕
カントの主著の一。1781年刊。先天的総合判断はいかにして可能かという問いに対し,感性の先天的形式(時間・空間)と悟性の形式である範疇が総合されてはじめて確実な認識が得られるとする。また,経験を離れた物自体を問題とする限り,理性は二律背反に陥るとして理論理性の限界づけ(=批判)を行い,「実践理性批判」に至る道を準備。

純粋経済学

じゅんすいけいざいがく [7] 【純粋経済学】
経済現象を,一定の枠組みの中にモデル化し,その枠内で種々の経済変量の関係を分析しようとする経済学の立場。経済の根本原理・基本原則のみを純粋に解明しようとする。
→政治経済学

純粋経験

じゅんすいけいけん [5] 【純粋経験】
〔哲〕 反省・思惟などに意識される以前の直接的な経験。主客の対立以前の未分・連続態にあるとされる。ジェームズ・ベルグソンのほか,多くの東洋思想にみられるが,西田幾多郎も参禅体験に基づいて「善の研究」で主張している。

純粋詩

じゅんすいし [3] 【純粋詩】
経験的・散文的要素をすべて除いて,詩精神を,純粋に言語表現として定着しようとする詩。フランスの詩人マラルメに始まり,バレリーに受け継がれた。

純精

じゅんせい [0] 【純精】 (名・形動)[文]ナリ
まったくまじりけがない・こと(さま)。「其説の性質は仮令(タト)ひ―善良なるも/文明論之概略(諭吉)」

純系

じゅんけい [0] 【純系】
一定の形質に関与する遺伝子がすべてホモ接合であり,他の形質が著しい変異を示さない個体からなる系統。自家受精または近親交配を繰り返すことによって作られる。

純系説

じゅんけいせつ [3] 【純系説】
一つの純系の中から,変異個体を選択し自家受精させても,その子孫は親系統と同じ変異を示すので,純系に対する選択は無効であるとする説。デンマークのヨハンセン(W. L. Johannsen 1857-1927)が唱えた説でメンデル遺伝学の基礎となった。

純絹

じゅんけん [0] 【純絹】
「正絹(シヨウケン)」に同じ。

純綿

じゅんめん【純綿】
pure cotton.

純綿

じゅんめん [0] 【純綿】
木綿だけを原料とした糸。また,その糸で織った織物。

純美

じゅんび [1] 【純美】 (名・形動)[文]ナリ
まじりけがなく美しい・こと(さま)。「豈(アニ)遽(ニワカ)に清明―の時を望む可けんや/文明論之概略(諭吉)」

純良

じゅんりょう [0] 【純良】 (名・形動)[文]ナリ
まじりけがなく品質がよい・こと(さま)。「―な乳製品」

純良な

じゅんりょう【純良な】
pure;→英和
genuine.→英和

純色

じゅんしょく [0] 【純色】
まじりけのない色。特にある色・色相の中で最も彩度が高い色。

純血

じゅんけつ【純血】
pureblood.〜の pureblooded;thoroughbred.→英和
‖純血種 a thoroughbred (馬).

純血

じゅんけつ [0] 【純血】
純粋な血統。動物の,同種の雌雄間に生まれたもの。「―種」

純計

じゅんけい [0] 【純計】
集計の場合に,二つの項目などに二重に出ている分を除いた純粋の集計。

純計予算

じゅんけいよさん [5] 【純計予算】
収入に要する経費,支出に伴う収入を控除し,純収支を計上する形式の予算。
→総計予算

純資産

じゅんしさん [3] 【純資産】
資産総額から負債総額を差し引いた資産価値総額。純財産。自己資産。

純量

じゅんりょう [3] 【純量】
総量から風袋などを除いた,正味の目方。正味。

純金

じゅんきん [0] 【純金】
まじり物のない金。金無垢(キンムク)。

純金

じゅんきん【純金】
pure[solid]gold.

純銀

じゅんぎん【純銀】
pure[solid]silver.

純銀

じゅんぎん [0] 【純銀】
まじり物のない銀。銀無垢(ギンムク)。

純音

じゅんおん [1] 【純音】
〔音〕 部分音を交えず,波形が正弦曲線をなす音。フルートや音叉(オンサ)の音はこれに近い。単純音。単音。
→部分音

紕う

まよ・う マヨフ [2] 【迷う・紕う】 (動ワ五[ハ四])
〔(8)が原義〕
(1)道や方向がわからなくなる。また,わからなくてうろうろする。「森の中で道に―・う」
(2)決断ができない。どうしたらよいかわからない。「判断に―・う」「―・わず実行せよ」「去就に―・う」
(3)誘惑に負ける。自制心を失う。「色香(イロカ)に―・う」
(4)死者が成仏(ジヨウブツ)できずにいる。「無念さのあまり―・ったか」
(5)まぎれる。区別がつかない。「置き―・ふ色は山のはの月/新古今(秋下)」
(6)髪などがもつれ乱れる。「つゆばかりも―・ひたる筋なく/浜松中納言 5」
(7)入り乱れて動く。「まかで参る車,多く―・ふ/源氏(玉鬘)」
(8)布がすれて,織り糸が乱れる。「手本(タモト)のくだり―・ひ来にけり/万葉 3453」
(9)(「償(マド)ふ」と「迷(マド)ふ」との混同から)つぐなう。弁償する。「家賃でも滞つた日にや,俺れ―・はなくつちや成りやすめえし/土(節)」
[慣用] 宙に―・路頭に―

紕ふ

まゆ・う マユフ 【迷ふ・紕ふ】 (動ハ四)
「まよう{(8)}」に同じ。「白たへの袖は―・ひぬ/万葉 2609」

紕繆

ひびゅう [0] 【紕繆・粃謬】
あやまり。まちがい。誤謬。「理,若し実ならずして説く所に―有らば/今昔 4」

しゃ [0] 【紗】
生糸を用いた搦(カラ)み織りの一。二本のたて糸がよこ糸一本ごとにからみ合う織物。織り目が粗く,薄くて軽い。夏の衣服地とする。うすぎぬ。うすもの。紗織り。

しゃ【紗】
(silk) gauze.→英和

紗幕

しゃまく [0][1] 【紗幕】
紗のような薄手の生地で作った幕。幕の内側の人物などにその後方から照明を当てると幕に透けて映し出され,幕の前方から照明を当てると幕には映らないので,演劇の舞台などで用いる。

紗綾

さや [1] 【紗綾】
平織りの地に綾織りで文様を織り出した光沢のある絹織物。サアヤ。

紗綾形

さやがた [2] 【紗綾形】
模様の一。卍(マンジ)の形をくずして連続させた模様。紗綾に多く用いられた。
紗綾形[図]

紗綾縮緬

さやちりめん [3][0] 【紗綾縮緬】
紗綾形(サヤガタ)を模様に織り出した縮緬。

紗織

しゃおり [0] 【紗織(り)】
「紗(シヤ)」に同じ。

紗織り

しゃおり [0] 【紗織(り)】
「紗(シヤ)」に同じ。

紗衣

しゃぎぬ [0][2] 【紗衣】
紗の布で仕立てた着物。

かみ [2] 【紙】
(1)植物の繊維を水中で密にからみ合わせ,薄く平面状にのばして乾燥したもの。中国,後漢の蔡倫(サイリン)がその製法を発明したといわれる。絵や文字を書いたり,物を包んだり,障子や襖(フスマ)に貼ったりするのに用いる。和紙はミツマタ・コウゾ・ガンピなどの靭皮(ジンピ)繊維を原料とし,手すきで作る。洋紙は木材パルプなどを原料とし,これをくだいて溶かし,サイズ剤・填料(テンリヨウ)・色素などを加え,抄紙機で機械的に仕上げる。最近は合成繊維からも作られるようになった。
→パルプ
(2)じゃんけんの手の一。開いたてのひらで示す。ぱあ。
→紙(1)[表]

かみ【紙】
paper.→英和
〜製の paper <bag> .一枚(一じょう,一連)の〜 a sheet (quire,ream) of paper.→英和

紙の木

かみのき [4] 【紙の木】
〔和紙の原料となる木の意〕
雁皮(ガンビ)・楮(コウゾ)・梶(カジ)の木・黄蜀葵(トロロアオイ)などの異名。

紙ガッパ

かみガッパ [3] 【紙―】
防水のために桐油や荏油(エノアブラ)を塗った和紙で作ったカッパ。江戸時代,武家の中間や庶民が雨具とした。

紙クロース

かみクロース [4] 【紙―】
紙に色・型付けなどをして布に模したもの。本の表紙などに用いる。紙クロス。

紙テープ

かみテープ [3] 【紙―】
紙製のテープ。

紙テープ

かみテープ【紙テープ】
a paper tape;paper streamers (見送り用など).

紙ナプキン

かみナプキン [3] 【紙―】
使い捨ての紙製のナプキン。

紙一重

かみひとえ [4] 【紙一重】
紙一枚の厚さほどの,わずかの違い。「―の差」

紙一重の差で

かみひとえ【紙一重の差で】
with only a shade of difference.

紙上

しじょう [0] 【紙上】
(1)紙の上。「―に記す」
(2)新聞の記事面。紙面。「―を騒がす」
(3)紙に書かれた文章。手紙。「悲しいかなや悲しいかなや,更に―に尽くさず/保元(下)」

紙上で

しじょう【紙上で】
<read> in the paper (新聞).→英和

紙下げ虫

かみさげむし [4] 【紙下げ虫・髪下げ虫】
便壺に生じるうじ虫。糞蠅(クソバエ)の幼虫。「卯月八日,―の歌を厠(カワヤ)に張るころ/おらが春」
〔旧暦四月八日に「ちはやぶる卯月八日は吉日よ紙下げ虫を成敗ぞする」と書いた紙を厠に貼っておくと上がって来ないという俗信からの名〕

紙代

しだい [1][0] 【紙代】
新聞の購読料。

紙価

しか [1][2] 【紙価】
紙の値段。また,相場。

紙入れ

かみいれ【紙入れ】
a pocketbook;→英和
a wallet.→英和

紙入れ

かみいれ [3][4] 【紙入れ】
(1)鼻紙や小間物などを入れ,外出の際,懐に入れて持ち歩くもの。鼻紙入れ。
(2)紙幣を入れる携帯用の財布。札(サツ)入れ。

紙八手

かみやつで [3] 【紙八手】
ウコギ科の常緑低木。東アジアの亜熱帯に自生。茎は円く太く,中に太い髄(ズイ)がある。葉はヤツデに似,掌状で径約50センチメートル。夏,黄緑色の小花を多数円錐花序につける。茎の髄は白く,これから蓪草紙(ツウソウシ)を作り,造花材料にも用いる。ツウダツボク(通脱木)。ツウソウ(通草)。

紙冠

かみかぶり 【紙冠】
祈祷(キトウ)のとき,法師が額に付けた三角形の紙。かみこうぶり。かみえぼし。中世以降死者にかぶせるようになった。「法師・陰陽師の―して祓(ハラエ)したる/枕草子 109」

紙冠

かみこうぶり 【紙冠】
「かみかぶり(紙冠)」に同じ。「法師・陰陽師のありて,―をしてはらへをす/今昔 19」

紙切り

かみきり [4][3] 【紙切り】
(1)紙を切ること。また,紙を切る道具。小刀・ペーパー-ナイフなど。「―小刀(コガタナ)」
(2)紙を切り抜いていろいろな物の形を作る演芸。

紙切れ

かみきれ【紙切れ】
a slip[scrap]of paper.

紙切れ

かみきれ [3][4] 【紙切れ】
紙の切れはし。紙片。「―にメモをする」「そんな古証文は―に過ぎない」

紙包

かみづつみ【紙包】
a paper parcel.〜にする wrap <a thing> in paper.

紙包み

かみづつみ [3] 【紙包み】
紙で包んだもの。

紙半

しはん [0] 【紙半】
「紙烏帽子(カミエボシ){(2)}」に同じ。

紙吹雪

かみふぶき [3] 【紙吹雪】
歓迎・祝いの意をこめて,紙を細かく切り,まき散らすもの。「パレードは―に包まれた」

紙器

しき [1][2] 【紙器】
紙を成型・加工した容器類。段ボール箱,飲料品の容器,紙コップ・紙皿など。カルトン。

紙土

かみつち [2][0] 【紙土】
鋳型(イガタ)の内部に用いる土。粘土や砂などに和紙をつきまぜて,石灰末を加え,粘り強さを出したもの。

紙型

しけい [0] 【紙型】
活版印刷で,鉛版の鋳造に用いる紙製の鋳型。凸版の原版に,特殊加工紙をのせ熱を加えて押圧し,乾燥させて作る。

紙型

しけい【紙型】
<take> a matrix.→英和

紙塑

しそ [1] 【紙塑】
楮(コウゾ)・ミツマタ・木材パルプなどの繊維に木材の粉末・胡粉・糊などを混ぜ,臼でついた粘土状の素材を用いて人形などを作ること。

紙塩

かみしお [0] 【紙塩】
刺身のさくの上下に和紙を密着させ,水でわずかに濡らしその上から食塩を振ること。また,そうしたもの。刺身の身を締め,軽く塩味をつける。

紙墨

しぼく [1][0] 【紙墨】
紙とすみ。また,文書。

紙婚式

かみこんしき [3] 【紙婚式】
結婚一周年を祝う式。

紙子

かみこ [0] 【紙子・紙衣】
紙で仕立てた衣服。厚手の和紙に柿渋(カキシブ)を塗って乾かし,もみ柔らげたもので仕立てる。もとは僧が用いたが,のちに一般の人々も防寒用に着た。かみぎぬ。[季]冬。《飯粒で―の破れふたぎけり/蕪村》

紙子染

かみこぞめ [0] 【紙子染(め)】
紙子紙を染めること。また,染めた紙子。

紙子染め

かみこぞめ [0] 【紙子染(め)】
紙子紙を染めること。また,染めた紙子。

紙子紙

かみこがみ [4] 【紙子紙】
紙子を作るのに用いる紙。もみ柔らげたもの。

紙子羽織

かみこばおり [4] 【紙子羽織】
紙子紙で作った羽織。

紙子臭い

かんこくさ・い 【紙子臭い】 (形)
〔「かんこ」は「かみこ(紙子)」の転。近世語〕
紙などの焦げたにおいがする。こげくさい。「―・いほどに,ちり紙に火がついづら/咄本・鹿の巻筆」

紙子頭巾

かみこずきん [5] 【紙子頭巾】
紙子紙で作った頭巾。防寒用。

紙寸莎

かみすさ [0] 【紙寸莎】
和紙のたちくずなどを原料としたすさ。かみつた。

紙尾

しび [1] 【紙尾】
文章の末尾。文末。

紙屋

かんや 【紙屋】
〔「かみや」の転〕
「紙屋院(カミヤイン)」に同じ。「―の人を召して/源氏(鈴虫)」

紙屋

かみや [2] 【紙屋】
(1)紙を売る家。また,その人。
(2)紙を作る所。また,その職人。
(3)「紙屋院」「紙屋紙」の略。

紙屋

かみや【紙屋】
a paper store[shop](店);a dealer in paper (人).

紙屋宗旦

かみやそうたん 【神谷宗湛・紙屋宗旦】
(1551-1635) 江戸初期の豪商・茶人。筑前博多の人。朝鮮・中国・ルソン・シャムと通商して巨利を得た。茶道を好み,千利休・津田宗及らと親交があり,秀吉・家康の寵を受けた。茶会記「宗湛日記」は美術資料としても貴重。

紙屋川

かみやがわ 【紙屋川】
京都市街地西部を南流する天神(テンジン)川の上流部の通称。平安時代に紙屋院(カミヤイン)が置かれた。鷹ヶ峰(タカガミネ)北西の山地に源を発する。((歌枕))

紙屋治兵衛

かみやじへえ 【紙屋治兵衛】
人形浄瑠璃「心中天網島」の主人公。紙治(カミジ)。

紙屋紙

かみやがみ [3] 【紙屋紙】
紙屋院で漉(ス)いた紙。のちにはもっぱら宮中の故紙を漉き返して宿紙(シユクシ)としたことから,宿紙の異名ともなった。かんやがみ。かやがみ。こうやがみ。

紙屋紙

かんやがみ 【紙屋紙】
「かみやがみ(紙屋紙)」に同じ。「―に唐の綺を陪して/源氏(絵合)」

紙屋紙

こうやがみ カウヤ― 【紙屋紙】
「かみやがみ(紙屋紙)」の転。「常陸の親王の書きおき給へりける―の草子/源氏(玉鬘)」

紙屋院

かみやいん 【紙屋院】
平安時代,図書寮(ズシヨリヨウ)に属した製紙所。山城国,北野の紙屋川畔にあり,官庁用の紙を漉(ス)いた。かみや。かんや。かやいん。

紙屋院

かやいん 【紙屋院】
⇒かみやいん(紙屋院)

紙屑

かみくず [3] 【紙屑】
いらなくなった紙切れ。「―籠」「―を捨てるな」「―同然に解雇される」

紙屑

かみくず【紙屑】
wastepaper.→英和
紙屑かご a wastepaper basket; <米> a waste basket.

紙屑拾い

かみくずひろい [5] 【紙屑拾い】
紙屑など落ちている廃物を拾い集めて売る職業。また,その人。

紙屑買い

かみくずかい [4] 【紙屑買い】
紙屑などの廃物を買い歩く職業。また,その人。くずや。紙屑屋。

紙工

しこう [0] 【紙工】
紙を加工すること。「―芸」

紙工品

しこうひん [0] 【紙工品】
紙を加工して作った物。

紙巻

かみまき [0] 【紙巻(き)】
(1)紙で巻いたもの。
(2)「紙巻きタバコ」の略。

紙巻き

かみまき [0] 【紙巻(き)】
(1)紙で巻いたもの。
(2)「紙巻きタバコ」の略。

紙巻きタバコ

かみまきタバコ [5] 【紙巻(き)―】
細かく刻んだ葉タバコを薄い洋紙で細長く巻いたもの。葉巻や刻みタバコに対していう。紙巻き。シガレット。

紙巻タバコ

かみまきタバコ [5] 【紙巻(き)―】
細かく刻んだ葉タバコを薄い洋紙で細長く巻いたもの。葉巻や刻みタバコに対していう。紙巻き。シガレット。

紙布

しふ [1] 【紙布】
紙縒(コヨリ)糸で織った織物。経(タテ)糸を綿糸・絹糸とするものもある。軽いので夏の衣服地とされ,また帯地・袋物などにも用いられた。

紙帳

しちょう [0] 【紙帳】
紙で作った蚊帳(カヤ)。白い和紙をはぎ合わせて作る。主として江戸時代に用いられ,冬には防寒具としても用いた。

紙幅

しふく 【紙幅】
(1) [1]
〔「紙の幅」の意から転じて〕
定められた原稿の枚数。「与えられた―も尽きる」
(2) [0]
書画の表装。また,表装した書画。

紙幟

かみのぼり [3] 【紙幟】
(1)五月五日の節句に立てる紙製ののぼり。[季]夏。
(2)江戸時代,罪人を引き回すときや仕置きするときに立てた,罪状を記したのぼり。

紙幣

しへい [1] 【紙幣】
(1)紙製の通貨。政府紙幣・銀行券,兌換(ダカン)紙幣・不換紙幣などがある。さつ。
⇔実貨
(2)「しべい(紙幣)」に同じ。

紙幣

しへい【紙幣】
<issue> paper money; <米> a bill: <英> a (bank-)note.‖紙幣発行高 a note issue.千円(贋(がん)造)紙幣 a thousand-yen (forged) note.

紙幣

しべい [0] 【紙幣】
紙製の花。紙花。しへい。

紙幣本位制度

しへいほんいせいど [7] 【紙幣本位制度】
金や銀による裏付けのない紙幣を本位貨幣として流通させる貨幣制度。

紙座

かみざ [0] 【紙座】
中世,紙商人の同業組合。紙の座。

紙張

かみばり [0] 【紙張(り)】
紙をはりつけること。また,紙をはったもの。

紙張り

かみばり [0] 【紙張(り)】
紙をはりつけること。また,紙をはったもの。

紙戸

かみこ 【紙戸】
律令制で,図書寮(ズシヨリヨウ)に属して紙の製作に従った品部(シナベ)。

紙打ち

かみうち [0][4] 【紙打ち】
(1)紙を石・砧(キヌタ)などでたたき,光沢を出すこと。
(2)「針打(ハリウ)ち{(1)}」に同じ。

紙押え

かみおさえ [3] 【紙押(さ)え】
文鎮(ブンチン)。

紙押さえ

かみおさえ [3] 【紙押(さ)え】
文鎮(ブンチン)。

紙挟み

かみばさみ [3] 【紙挟み】
紙片・書類などを挟んでおく文房具。ペーパー-ホールダー。

紙挾み

かみばさみ【紙挾み】
a paper holder.

紙捻り

こうひねり カウ― [3] 【紙捻り】
〔「かみひねり」の転〕
(1)「紙撚(コヨ)り」に同じ。
(2)元結(モトユイ)の別名。

紙捻り

こより [0][3] 【紙撚り・紙縒り・紙捻り】
〔「かみより」から転じた「こうより」の転〕
細長く切った和紙を糸のように撚ったもの。かんぜより。こうひねり。

紙捻り

かみひねり [3] 【紙捻り】
(1)貨幣などを紙で包んでねじったもの。賽銭(サイセン)や駄賃に用いる。おひねり。
(2)こより。かんぜより。「黄なる―にて,十文字に搦げたるを/十訓 7」

紙撚り

こより [0][3] 【紙撚り・紙縒り・紙捻り】
〔「かみより」から転じた「こうより」の転〕
細長く切った和紙を糸のように撚ったもの。かんぜより。こうひねり。

紙数

しすう【紙数】
the number of pages.〜に限りがあるので owing to limited space;for want of space (足りないので).

紙数

しすう [2] 【紙数】
(1)(原稿を書く場合などの)定められた枚数。「―が尽きる」
(2)ページ数。

紙料

しりょう [1] 【紙料】
パルプとサイズなどの各種の材料を調合したもの。紙にすく直前の原料。

紙本

しほん [0] 【紙本】
書・画・文書(モンジヨ)などで,紙に書かれたもの。絹本(ケンポン)に対していう。

紙槽

かみぶね [3] 【紙槽】
⇒紙漉(カミス)き槽(ブネ)

紙治

かみじ 【紙治】
紙屋治兵衛(カミヤジヘエ)のこと。

紙漉き

かみすき【紙漉き】
papermaking.

紙漉き

かみすき [2][4] 【紙漉き】
紙を漉くこと。また,その職人。[季]冬。

紙漉き唄

かみすきうた [4] 【紙漉き唄】
民謡。紙を漉くときに唄う仕事唄。

紙漉き槽

かみすきぶね [5] 【紙漉き槽】
紙を漉く原料を煮沸して細かく砕き,水に溶かした液を貯える水槽。紙ぶね。

紙漉き機

かみすきき [4] 【紙漉き機】
紙を漉く装置。紙パルプの液を網で水と紙パルプに分離する装置。抄紙機(シヨウシキ)。

紙灯

しとう [0] 【紙灯】
行灯(アンドン)の異名。

紙烏帽子

かみえぼし [3] 【紙烏帽子】
(1)「紙冠(カミカブリ)」に同じ。
(2)葬式のときに,棺かつぎ・位牌持ちなどが額にあてる三角形の白紙。また,死者の額にもつける。額紙(ヒタイガミ)。紙半。

紙燭

しそく [3][1] 【紙燭・脂燭】
小形の照明具の一種。松の木を長さ45センチメートル,太さ9ミリメートルぐらいに丸く削り,先端を焦がして油を塗り,手元を紙屋紙(コウヤガミ)で巻いたもの。紙や布を細く巻いてよった上に油を染み込ませたものもある。夜間の儀式や室内照明に用いた。ししょく。「まづ―さして来/竹取」
紙燭[図]

紙燭

ししょく [3][1] 【紙燭・脂燭】
⇒しそく(紙燭)

紙片

しへん【紙片】
a piece[slip]of paper.

紙片

しへん [0][1] 【紙片】
紙きれ。

紙牌

しはい [1][0] 【紙牌】
紙のふだ。カルタ・紙箋など。

紙白粉

かみおしろい [3] 【紙白粉】
練り白粉を紙に塗って乾かした携帯用の化粧料。おしろいがみ。

紙相撲

かみずもう [3] 【紙相撲】
紙で力士の姿に模したものを作り,台の上で互いに立てかけて,台をたたき,倒れたり土俵の外に出たりした方を負けとする遊び。

紙石盤

かみせきばん [3] 【紙石盤】
ボール紙で作った,石盤代用品。金剛砂または軽石の粉と獣炭とを混ぜたものをボール紙に塗って作る。

紙石鹸

かみせっけん [3] 【紙石鹸】
紙のように薄く作った,携帯用の石鹸。

紙砧

かみきぬた [3] 【紙砧】
(1)紙を作るために台の上に楮(コウゾ)の皮をおいて,槌(ツチ)でたたくこと。また,その台。
(2)歌舞伎で,下座の鳴り物。{(1)}のような音を立て,しんみりした情景を表すのに用いる。

紙碑

しひ [1] 【紙碑】
世に知られていない物事や,世に埋もれた人の生涯・業績などを書いた文章。

紙礫

かみつぶて [3] 【紙礫】
紙を固く丸めて投げつけるもの。

紙票

しひょう [0] 【紙票】
紙のふだ。カード。

紙窓

しそう [0] 【紙窓】
紙を貼った窓。明かり障子のある窓。

紙筆

しひつ [1] 【紙筆】
紙と筆。筆紙。「―に載す(文章ニスル)」

紙箱

かみばこ【紙箱】
a cardboad box;a carton.→英和

紙籤

かみくじ [2][3] 【紙鬮・紙籤】
こよりで作ったくじ。

紙粉

しふん [0] 【紙粉】
紙の繊維がとれて粉状になったもの。

紙粘土

かみねんど [3] 【紙粘土】
紙を煮て糊を加え,粘土のようにしたもの。工作材料となる。

紙糸

かみいと [0] 【紙糸】
和紙を細く切って撚(ヨ)りをかけたもの。手触りは亜麻糸に似る。襖(フスマ)地や夏帯地などに用いる。抄繊糸。

紙紐

かみひも [0][2] 【紙紐】
紙を縒(ヨ)って作った紐。

紙細工

かみざいく [3] 【紙細工】
紙を折ったり,切ったり,貼ったりして,いろいろな物を作ること。また,作ったもの。

紙細工

かみざいく【紙細工】
paper work.

紙絵

かみえ [0][2] 【紙絵】
屏風・衝立(ツイタテ)・巻軸などに描いた絵に対し,普通の紙に描いた絵。

紙緒

かみお [0][2] 【紙緒】
和紙を巻いて作った鼻緒。主に草履(ゾウリ)に用いる。

紙縒り

こより【紙縒り】
<make> a paper string.

紙縒り

こより [0][3] 【紙撚り・紙縒り・紙捻り】
〔「かみより」から転じた「こうより」の転〕
細長く切った和紙を糸のように撚ったもの。かんぜより。こうひねり。

紙縒り

かみより 【紙縒り】
「こより(紙縒)」に同じ。

紙背

しはい [1][0] 【紙背】
(1)紙の裏側。
(2)文字には表されていない,文の裏の意味。「眼光―に徹す」

紙背文書

しはいもんじょ [4] 【紙背文書】
⇒裏文書(ウラモンジヨ)

紙腔琴

しこうきん シカウ― [2][0] 【紙腔琴】
手回し式の小型自動オルガン。譜に応じて穴をあけた帯状の紙を用いる。1892年(明治25),戸田欽堂が考案。栗本鋤雲(ジヨウン)が命名。

紙芝居

かみしばい [3] 【紙芝居】
(1)物語などの場面を何枚かの絵にして箱形の枠に入れ,順に見せながら説明する絵話の一種。1931年(昭和6)頃に始まり,集まった児童に飴(アメ)などを売った。のち教育用にも使われた。
(2)明治中期に始まった寄席(ヨセ)演芸で,扁平な紙人形を使った芝居。縁日や祭礼などでも行われた。

紙芝居

かみしばい【紙芝居(屋)】
a picture story show (teller).

紙花

かみばな [0][2] 【紙花】
(1)紙製の造花。古くは葬儀の飾りに用いられた。野花。
(2)(「紙纏頭」とも書く)芸人・遊女などに祝儀としてひとまず与えておく白い紙。あとで,現金に換える。

紙花

しか [1][2] 【紙花】
(1)紙でつくった花。紙の造花。
(2)「死花花(シカバナ)」に同じ。

紙花花

しかばな シクワ― [2] 【死花花・紙花花】
葬具の一。細かく鋏(ハサミ)を入れた紙を竹串(タケグシ)などに巻きつけたもの。紙花(シカ)。

紙蓋

かみぶた [0][2] 【紙蓋】
紙で作った落とし蓋。芋などくずれやすいものを煮るときに用いる。

紙蚊帳釣

かみがやつり [3] 【紙蚊帳釣】
カヤツリグサ科の多年草。東ヨーロッパ・アフリカの沼地に自生。観賞用に栽培される。葉は鱗片状に退化して小さく,茎は三角柱状で高さ約2メートル。茎頂に多数の小枝を扇状に広げ,先端付近に淡褐色の小穂をつける。古代エジプトでこの茎から紙を作った。パピルス。

紙衣

かみこ [0] 【紙子・紙衣】
紙で仕立てた衣服。厚手の和紙に柿渋(カキシブ)を塗って乾かし,もみ柔らげたもので仕立てる。もとは僧が用いたが,のちに一般の人々も防寒用に着た。かみぎぬ。[季]冬。《飯粒で―の破れふたぎけり/蕪村》

紙表具

かみひょうぐ [3] 【紙表具・紙裱具】
(絹表具などに対して)書画の幅物類を紙で表装したもの。紙表装。

紙表紙

かみびょうし【紙表紙】
a paper cover.〜の paper-covered;paper-backed.‖紙表紙本 paperbacks (総称).

紙衾

かみぶすま [3] 【紙衾】
昔,紙を外側にして中に藁(ワラ)を入れた粗末な布団。天徳寺(テントクジ)。[季]冬。「尼上,―ばかりを着られけり/古事談 3」

紙袋

かみぶくろ [3] 【紙袋】
紙で作った袋。かんぶくろ。

紙袋

かんぶくろ [3][0] 【紙袋】
「かみぶくろ(紙袋)」の転。

紙袋

かみぶくろ【紙袋】
a paper[carrier]bag.

紙裁ち

かみたち [0] 【紙裁ち】
(1)紙をたち切ること。また,その人。
(2)「紙裁ち包丁」の略。

紙裁ち包丁

かみたちぼうちょう [5] 【紙裁ち包丁】
紙を裁つのに用いる包丁。紙裁ち。裁ち包丁。

紙裱具

かみひょうぐ [3] 【紙表具・紙裱具】
(絹表具などに対して)書画の幅物類を紙で表装したもの。紙表装。

紙製

かみせい [0] 【紙製】
紙で作ってあること。また,その物。

紙製

しせい [0] 【紙製】
紙で作ってあること。かみせい。

紙誌

しし [1] 【紙誌】
新聞と雑誌。

紙質

ししつ【紙質】
the quality of paper.

紙質

ししつ [0] 【紙質】
紙の品質。かみしつ。

紙鉄砲

かみでっぽう [3] 【紙鉄砲】
おもちゃの一種。細長い竹の筒の両端に濡らした紙を丸めて詰め,細長い棒で一端の紙玉を筒内に突き入れると,空気の圧力で他端の紙だまが筒から音を立てて飛び出るもの。紙玉鉄砲。
→竹鉄砲

紙鉄砲

かみでっぽう【紙鉄砲】
a popgun.→英和

紙銭

かみぜに [0] 【紙銭】
(1)祭りや葬礼に用いる紙を銭形に切ったもの。銭形。[和名抄]
(2)紙幣。札。しせん。

紙銭

しせん [0] 【紙銭】
(1)紙幣。さつ。
(2)紙を銭の形に切ったもの。棺に入れて死者に持たせる。かみぜに。ぜにがた。冥銭。六道銭。

紙鋏

かみばさみ [3] 【紙鋏】
紙を切るのに用いる鋏。

紙鑢

かみやすり [3] 【紙鑢】
布や厚紙に,金剛砂やガラスの粉を付着させたもの。木材・金属などをみがくのに用いる。やすりがみ。サンド-ペーパー。砂紙。

紙鑪

かみやすり【紙鑪】
sandpaper.→英和

紙障子

かみしょうじ 【紙障子】
紙を張った障子。あかり障子。今日,普通にいう障子にあたる。

紙雛

かみびな [3] 【紙雛】
紙で作った雛人形。祓(ハラエ)の形代(カタシロ)から起こり,流し雛に用いられたが,やがて日常の玩具ともされるようになった。かみひいな。[季]春。

紙面

しめん【紙面】
space.→英和
〜の都合で for want of space.→英和

紙面

しめん [1] 【紙面】
(1)紙の表面。特に,新聞などの記事が載っている面。紙上。「選挙の記事に多くの―を割く」
(2)手紙。書面。「御―拝見しました」

紙革

かみかわ [0] 【紙革】
紙を加工して革に似せて作ったもの。擬革紙。

紙風船

かみふうせん [3] 【紙風船】
紙を貼り合わせて作った風船。上部の穴から息を吹き込んでふくらませる。

紙駒

かみこま [0] 【紙駒】
三味線の音を弱めるために用いる紙製の駒。忍び弾きに用いる。

紙鬮

かみくじ [2][3] 【紙鬮・紙籤】
こよりで作ったくじ。

紙魚

しみ [0] 【紙魚・衣魚・蠹魚】
(1)総尾目シミ科の昆虫の総称。体長10ミリメートル前後。体は細長く,尾端に二本の尾角と一本の尾毛がある。体は銀白色の鱗(ウロコ)におおわれ,長い触角をもつ。和紙・衣料・穀類などを食害する。しみむし。[季]夏。
(2)特に,ヤマトシミのこと。古くから古書の害虫として知られる。日本から東南アジアに広く分布。雲母虫(キララムシ)。[季]夏。《三代の―の更科日記かな/景山筍吉》
紙魚(1)[図]

紙魚

しみ【紙魚】
《虫》a bookworm;→英和
a moth.→英和
〜の食った moth-eaten.

紙鳶

しえん [1][0] 【紙鳶】
凧(タコ)のこと。

紙鳶

いかのぼり [3] 【紙鳶・凧】
〔烏賊幟(イカノボリ)の意〕
凧(タコ)。いか。[季]春。《―昨日の空のありどころ/蕪村》

紙鳶

たこ [1] 【凧・紙鳶】
竹などで作った骨組みに紙を張り,糸をつけ,風を利用して空高く揚げるもの。春の行事とするところが多かった。いかのぼり。いか。はた。[季]春。「絵―」「奴(ヤツコ)―」「―合戦」
〔「凧」は国字〕
→凧揚げ

紙鳶

いか [0] 【紙鳶・凧】
〔形が烏賊(イカ)に似ていたことから〕
凧(タコ)。いかのぼり。関西地方でいう。「―のぼせし空をも見ず/浮世草子・一代男 1」

きゅう【級】
a class;→英和
<米> a grade[ <英> a form](学年).→英和

きゅう キフ 【級】
■一■ [1] (名)
(1)学年をさらに分けた単位。組。学級。クラス。
(2)囲碁・将棋・柔道・剣道などで,段(ダン)に至る前の技量による等級。
(3)写真植字文字の大きさを示す単位。一級は四分の1ミリメートル。級数。
■二■ (接尾)
名詞に付く。
(1)ある規定に基づいて定められた程度・段階などを表すのに用いる。「一―建築士」「珠算三―」
(2)そのものに匹敵するものであることを示す。「大臣―の大物」「プロ―の腕前」
(3)助数詞。
 (ア)階段の一つ一つの段を数えるのに用いる。
 (イ)学校で学級を数えるのに用いる。「最初は学校も上下各々十―に分れて/思出の記(蘆花)」

級友

きゅうゆう【級友】
a classmate.→英和

級友

きゅうゆう キフイウ [0] 【級友】
同じ学級の友達。クラス-メート。

級数

きゅうすう キフ― [3] 【級数】
(1)〔数〕
〔series〕
数列の項を和の記号で結んだもの。数列の個数により有限級数と無限級数に分ける。なお,以前は数列の意味にも用いた。
(2)写真植字文字の大きさを級{■一■(3)}を用いて表すときの数字。級。

級数

きゅうすう【級数】
《数》 <arithmetical,geometrical> series.→英和

級長

きゅうちょう【級長】
the head of a class;→英和
a monitor.→英和

級長

きゅうちょう キフチヤウ [0][1] 【級長】
以前,児童・生徒の中から選ばれた学級の長。

級長戸辺命

しなとべのみこと 【級長戸辺命】
級長津彦命(シナツヒコノミコト)の別名。

級長津彦命

しなつひこのみこと 【級長津彦命】
記紀神話に見える,風をつかさどる男神。伊弉諾(イザナキ)・伊弉冉(イザナミ)の子。

ふん [1] 【紛】 (ト|タル)[文]形動タリ
入り乱れたさま。「振袖に,―たる模様の尽きて/草枕(漱石)」

紛い

まがい マガヒ [2][0] 【紛い】
(1)本物に似せて作ってあること。また,そのもの。にせもの。いんちき。「―の鼈甲(ベツコウ)」
(2)まざって区別しにくいこと。「あしひきの山下光るもみち葉の散りの―は今日にもあるかも/万葉 3700」
(3)まちがい。しくじり。「手の―・足の―なさしめずして/祝詞(大殿祭)」
(4)名詞の下に付いて,見まちがえるほどよく似せてあること,また,そのものの意を表す。「カウボーイ―の服装」「ワニ皮―のハンドバッグ」

紛い

まがい【紛い(物)】
an imitation (模造品);→英和
a sham (にせもの).→英和
〜の imitation;artificial (人造の).→英和

紛い物

まがいもの マガヒ― [0] 【紛い物】
本物そっくりに似せて作ったもの。にせもの。模造品。イミテーション。

紛い織

まがいおり マガヒ― [0] 【紛い織(り)】
本物に似せた織物。特に,京都西陣で唐(カラ)織りに似せて織った帯地。

紛い織り

まがいおり マガヒ― [0] 【紛い織(り)】
本物に似せた織物。特に,京都西陣で唐(カラ)織りに似せて織った帯地。

紛う

まがう【紛う】
be mistaken <for> ;be confused <with> .

紛う

まご・う マガフ [2] 【紛う】 (動ワ五[ハ四])
⇒まがう(紛)

紛う

まが・う マガフ [2] 【紛う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
〔「目(マ)交(カ)ふ」の意か〕
(1)区別できないほどよく似ている。「雪と―・うばかりの花吹雪」「―・う方なき金の茶釜」
(2)入り乱れる。「雪かも降ると見るまでにここだも―・ふ梅の花かも/万葉 844」
(3)まじり合って区別がつかない。「老いらくの来むといふなる道―・ふがに/古今(賀)」
〔現代語では主に連体形が用いられ,「まごう」と発音することが多い。「紛える」に対する自動詞〕
■二■ (動ハ下二)
⇒まがえる

紛う方なし

紛う方な・し
まちがえようがない。明らかである。

紛える

まが・える マガヘル [3] 【紛える】 (動ア下一)[文]ハ下二 まが・ふ
(1)似ていて,とりちがえる。見違えさせる。「その衫(サン)の上に縫附けたる檸檬(リモネ)の殻は大いなる釦(ボタン)に―・へたるなり/即興詩人(鴎外)」
(2)区別がつかないほど入り乱れさせる。「わが岳に盛りに咲ける梅の花残れる雪を―・へつるかも/万葉 1640」
〔「紛う」に対する他動詞〕

紛はす

まがわ・す マガハス 【紛はす】 (動サ四)
紛らわしくする。迷わせる。「海の上なる群れる島嶼をば淡青なる雲に―・せたり/即興詩人(鴎外)」

紛よふ

まがよ・う マガヨフ 【紛よふ】 (動ハ四)
〔動詞「紛(マガ)ふ」から派生した語〕
入りまじって区別がつかない。はっきりしない。「月に―・ふ白菊の花/山家(秋)」

紛ら

まぎら 【紛ら】
まぎらわすこと。ごまかし。「ふとんかぶつて行くふりも涙くろめし―なり/浄瑠璃・重井筒(中)」

紛らかす

まぎらか・す [4] 【紛らかす】 (動サ五[四])
まぎれるようにする。まぎらす。「歌ヲ歌ッテ心配ヲ―・ス/ヘボン」

紛らす

まぎらす【紛らす】
[気持を]divert <one's mind from> ;→英和
[かくす]conceal;→英和
hide;→英和
evade (そらす).→英和
酒に〜 drown <one's sorrows> in drink.退屈を〜 pass[while away]the time.→英和

紛らす

まぎら・す [3] 【紛らす】 (動サ五[四])
(1)他のものと混同させて,それとわからないようにする。まぎれさせる。「悲しみを笑いで―・す」「話を―・す」
(2)他のことに気持ちを向けて,悩みなどを忘れる。「退屈を読書で―・す」「憂さを―・す」
[可能] まぎらせる

紛らせる

まぎら・せる [4] 【紛らせる】 (動サ下一)
「まぎらす(紛)」の下一段化。「気を―・せる」

紛らわしい

まぎらわしい【紛らわしい】
confusing;misleading;→英和
ambiguous.→英和

紛らわしい

まぎらわし・い マギラハシイ [5] 【紛らわしい】 (形)[文]シク まぎらは・し
〔上代は「まきらはし」と清音〕
(1)よく似ていてまちがえやすい。「―・い言葉」「―・い色」「警官と―・い服装」
(2)光でまぶしい。まばゆい。「上野(カミツケノ)まぐはしまとに朝日さし―・しもなありつつ見れば/万葉 3407」
(3)多忙で雑事にまぎれている。「今日―・しく候ひつる程に,倉にうち置きて忘れて/宇治拾遺 8」
(4)他の事に気持ちが移って,煩わしいことや物思いなどを忘れている。「一品の宮ばかりには参り給ひて,―・しき歩きもえし給はざりけり/狭衣 4」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

紛らわす

まぎらわ・す マギラハス [4] 【紛らわす】 (動サ五[四])
(1)それとわからないようにする。まぎらす。「笑いに―・す」
(2)心を他の事に向けて,気をそらす。まぎらす。「さびしさを―・す」
(3)とりつくろって目立たないようにする。「柱がくれに居隠れて涙を―・し給ふさま/源氏(須磨)」

紛る

まぎ・る 【紛る】 (動ラ下二)
⇒まぎれる

紛れ

まぐれ [1] 【紛れ】
思いがけず,ある結果になること。偶然。「―で合格する」

紛れ

まぎれ [0] 【紛れ】
(1)まぎれること。入りまじって見分けにくいこと。「どさくさ―」「夕闇の道たどたどしげなる―にわが車にてゐて奉る/源氏(空蝉)」
(2)形容詞語幹・動詞の連用形の下に付いて,感情の勢いに押されて,事の見さかいがつかなくなるさまを表す。「に」を伴って副詞的に用いる。あげく。あまり。「腹立ち―にけとばす」「苦し―に大声を出す」「激した―に如彼(アア)は云つたけれどね/魔風恋風(天外)」
(3)乱れ。ごたごた。「閑院の内裏焼けたる―より/増鏡(内野の雪)」
(4)心が他のことに引かれること。「昔物語などせさせて聞き給ふに,少しつれづれの―なり/源氏(明石)」
(5)他の事に入りまじって起きる思いがけないこと。まちがい。「ふとしも,あらはならぬ―ありぬべし/源氏(若菜下)」

紛れもない

まぎれもない【紛れもない(く)】
evident(ly);→英和
obvious(ly).→英和

紛れる

まぎ・れる [3] 【紛れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 まぎ・る
(1)入りまじる。
 (ア)他のものに入りまじって見分けがつかなくなる。「子供が人込みに―・れる」「『願ひます』は涙に―・れ,がばと伏せば/色懺悔(紅葉)」
 (イ)物にまじって見分けにくい状況に乗じる。こっそり…する。「やみに―・れて逃げる」「家を見せじとにやあらむ,とく―・れいきにけるを/蜻蛉(下)」
(2)あることに気を取られて,ほかのことを一時忘れる。「忙しさに―・れて約束を忘れる」「気分が―・れる」「苦痛が―・れる」
(3)似ていて区別がつかなくなる。「紙のいろにさへ―・れて,さらにえみたまへず/蜻蛉(下)」
(4)ごたごたと差し障りができる。「さては舞も見たけれども,今日は―・るること出できたり/平家 1」
(5)筋道がわからなくなる。「算勘ガ―・レテアワヌ/日葡」

紛れる

まぐ・れる [3] 【紛れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 まぐ・る
道に迷う。さまよう。「山なんぞは越さねへで爰(ココ)まで―・れてきたのだあ/西洋道中膝栗毛(魯文)」

紛れる

まぎれる【紛れる】
(1)[入りまじる]be[get]confused[mixed (up)] <with> ;[区別しがたい]cannot be distinguished <from> .
(2)[気が]be diverted <by,from> .

紛れ幸い

まぐれざいわい [4] 【紛れ幸い】
思いがけないしあわせ。僥倖(ギヨウコウ)。

紛れ当たり

まぐれあたり [4] 【紛れ当(た)り】
偶然にうまく当たること。偶然にうまくいくこと。

紛れ当り

まぐれあたり [4] 【紛れ当(た)り】
偶然にうまく当たること。偶然にうまくいくこと。

紛れ所

まぎれどころ 【紛れ所】
はっきりと見分けにくい部分。「あさましきまで―なき御顔つき/源氏(紅葉賀)」

紛れ歩く

まぎれあり・く 【紛れ歩く】 (動カ四)
(1)人々の中に交じってあちこち歩く。交じり歩く。「若君の,何心なく―・きて/源氏(須磨)」
(2)忍び歩く。隠れて遊び歩く。「むくつけくおぼゆれば,思ひのままにもえ―・かず/源氏(若菜下)」

紛れ物

まぎれもの 【紛れ物】
まぎらわしいもの。人をごまかすもの。「げに佞臣と忠臣の面は似たる―/浄瑠璃・国性爺合戦」

紛れ込む

まぎれこ・む [4] 【紛れ込む】 (動マ五[四])
(1)多くのものの中に入り込んで所在がわからなくなる。「書類がどこかへ―・む」
(2)混雑・混乱などに乗じて入り込む。知らないうちに他のものに入り込む。「人込みに―・む」「迷路に―・む」
[可能] まぎれこめる

紛れ込む

まぎれこむ【紛れ込む】
get mixed up <with> ;be lost <among> ;disappear <among the crowd> .→英和

紛乱

ふんらん [0] 【紛乱】 (名)スル
ひどく乱れること。混乱。「千万無量の思が―したので/多情多恨(紅葉)」

紛争

ふんそう [0] 【紛争】 (名)スル
事がもつれて争いになること。個人や集団の間で,対立する利益や価値をめぐって起きる行動や緊張状態をいう。もめごと。「国際間の―」「―を解決する」「労使―」

紛争

ふんそう【紛争】
a trouble;→英和
a quarrel;→英和
a conflict;→英和
a dispute (論争).→英和

紛争理論

ふんそうりろん [5] 【紛争理論】
⇒闘争(トウソウ)理論

紛失

ふんしつ [0] 【紛失】 (名)スル
〔「ふんじつ」とも〕
(1)他の物にまぎれてなくなること。また,なくすこと。「身分証明書を―する」
(2)姿を消すこと。逃げだすこと。「亡者の欠落,地獄の―帰せ帰せ/歌舞伎・独道中五十三駅」

紛失

ふんしつ【紛失】
loss.→英和
〜する lose;→英和
[物が]be lost;be missing.‖紛失物 lost property;a lost[missing]article.

紛擾

ふんじょう [0] 【紛擾】 (名)スル
乱れもめること。ごたごた。「国際的な―に発展する」「天賦の良智も之れが為めに―す/花柳春話(純一郎)」

紛更

ふんこう [0] 【紛更】 (名)スル
むやみに改め変えること。「新法を以て―するは邦国を擾害するなり/明六雑誌 16」

紛然

ふんぜん [0] 【紛然】 (ト|タル)[文]形動タリ
入りまじって乱れているさま。「一心―として情義の間に迷ひ/花柳春話(純一郎)」

紛糾

ふんきゅう【紛糾】
a complication.〜する get complicated[entangled].→英和
〜した complicated.

紛糾

ふんきゅう [0] 【紛糾】 (名)スル
もつれ乱れること。ごたごたすること。「―した事態を解決する」

紛紛

ふんぷん [0] 【紛紛】 (ト|タル)[文]形動タリ
入りまじって乱れるさま。「諸説―」「―として雪をなす/ふらんす物語(荷風)」

紛紜

ふんぬん [0] 【紛紜】
「ふんうん(紛紜)」の連声。

紛紜

ふんうん [0] 【紛紜】
■一■ (名)
もめごと。ごたごた。
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
物事が入り乱れるさま。「民情―として治まらず/花柳春話(純一郎)」
■三■ (形動ナリ)
{■二■}に同じ。「―なる正当なり/正法眼蔵」

紛議

ふんぎ [1] 【紛議】
もつれてまとまらない議論。

紛錯

ふんさく [0] 【紛錯】 (名)スル
まじり乱れること。紛雑。「浸蝕力更に一層…怪巌を―せしめ/日本風景論(重昂)」

紛雑

ふんざつ [0] 【紛雑】 (名・形動)[文]ナリ
ごたごたと入りまじって乱れている・こと(さま)。「往時の―なる体裁を存し/日本開化小史(卯吉)」

そ 【素】
(1)染色していない,白地のままの絹。
(2)〔数〕
⇒互(タガ)いに素(ソ)

す 【素】
■一■ [1][0] (名)
他のものが付け加わらず,そのものだけの状態。「―のままの顔」「姫はいつも―なる底深き目なざしもて/浴泉記(喜美子)」
■二■ (接頭)
(1)名詞に付く。
 (ア)他のものがまじらずそのものだけ,ありのままであることを表す。「―顔」「―肌」「―うどん」「―泊まり」
 (イ)みすぼらしい人,平凡であるなど軽蔑の意を添える。「―町人」「―浪人」
(2)形容詞などに付いて,普通の程度を超えている意を添える。「―早い」「―ばしこい」

素っ

すっ 【素っ】 (接頭)
〔「す(素)」の促音添加〕
名詞・形容動詞・動詞に付いて,その意味を強める。東京語などで多く用いられる。「―ぱだか」「―とんきょう」「―飛ばす」

素っぴん

すっぴん [0] 【素っぴん】
(1)(女性や俳優が)化粧をしていないこと。また,その顔。素顔。
(2)しらふ。

素っ恍ける

すっとぼ・ける [5] 【素っ恍ける】 (動カ下一)
〔「すっ」は接頭語〕
知っていながら,平然と知らないふりをする。しらばっくれる。「―・けようったって駄目だぞ」

素っ気

そっけ [0][3] 【素っ気】
相手への思いやり・好意。多く「そっけがない」「そっけもない」の形で用いる。「何とも―がない」「―のない返事」
→素っ気ない

素っ気無い

そっけな・い [4] 【素っ気無い】 (形)[文]ク そつけな・し
〔「素気(スゲ)ない」から生じた語〕
思いやりがない。好意が感じられない。そっけがない。「―・く断られる」
[派生] ――さ(名)

素っ破

すっぱ 【素っ破・透っ波】
(1)戦国時代,武家に仕えた間者。スパイ。忍びの者。乱波(ラツパ)。「敵地へ罷り越し候へと,晴信公―共に直に仰せ付けられ/甲陽軍鑑(品二二)」
(2)ぬすびと。こそどろ。すり。詐欺師。ぺてん師。「おのれは最前の―ではないか,おのれこそ―なれ/狂言・真奪(虎寛本)」
(3)うそ。また,うそつき。「おぼこな顔してといふ―は少し/洒落本・秘事真告」

素っ破抜き

すっぱぬき【素っ破抜き】
(an) exposure;→英和
<話> debunking.

素っ破抜き

すっぱぬき [0] 【素っ破抜き】
(1)他人の秘密や隠しごとを突然あばくこと。
(2)刀などをだしぬけに抜くこと。「御酒のうへで―して怪我人もありましたから/滑稽本・続膝栗毛」

素っ破抜く

すっぱぬ・く [4] 【素っ破抜く】 (動カ五[四])
(1)人の秘密などをあばいて明るみに出す。「内幕を―・く」
(2)刃物を不意に抜く。「ならぬと申すと―・き/歌舞伎・四谷怪談」

素っ破抜く

すっぱぬく【素っ破抜く】
disclose;→英和
expose;→英和
lay bare; <話> debunk.→英和

素っ裸

すっぱだか [3] 【素っ裸】
〔「すっ」は接頭語〕
(1)衣類を何も身に着けていない,全くのはだか。まるはだか。まっぱだか。あかはだか。「―になる」
(2)財産などをすべて失って身一つになってしまうこと。裸一貫。

素っ裸になる

すっぱだか【素っ裸になる】
become[be]penniless.⇒真っ裸.

素っ転ぶ

すっころ・ぶ 【素っ転ぶ】 (動バ五)
〔「すっ」は接頭語〕
勢いよく転ぶ。「バナナの皮を踏んで―・んだ」

素っ頓狂

すっとんきょう [3] 【素っ頓狂】 (名・形動)
〔「すっ」は接頭語〕
突然,調子のはずれた声を出したり,間の抜けた振る舞いをするさま。また,その人。「―なことを言う」
[派生] ――さ(名)

素っ飛ばす

すっとば・す [4] 【素っ飛ばす】 (動サ五)
〔「すっ」は接頭語〕
(1)勢いよく飛ばす。車などを勢いよく走らせる。「車を―・してきた」
(2)途中を抜かす。「ページを―・して読む」

素っ飛ぶ

すっと・ぶ [3] 【素っ飛ぶ】 (動バ五[四])
〔「すっ」は接頭語〕
(1)勢いよく飛ぶ。「スリッパが―・ぶ」
(2)ある場所・人のもとへ大急ぎで行く。「―・んで病院へかけつける」
(3)つながっていたものが急に切れる。「ヒューズが―・ぶ」

素っ首

そっくび [1][3] 【素っ首】
〔「そくび」の促音添加〕
首をののしっていう語。「きゃつの―をたたき切ってやる」

素より

もとより [1] 【元より・固より・素より】 (副)
(1)いうまでもなく。もちろん。「失敗は―覚悟していた」「罪は―ぼくにある」
(2)昔から。初めから。以前から。「後涼殿に―さぶらひ給ふ更衣の曹司を他に移させ給ひて/源氏(桐壺)」
(3)もともと。元来。「ふなぎみの病者―こちごちしき人にて/土左」

素一分

すいちぶ [3] 【素一歩・素一分】
たった一歩の金。転じて,貧乏な人。「己(オレ)のやうな―と腐合(クサレア)はうと云ふ料簡方だから/婦系図(鏡花)」

素一歩

すいちぶ [3] 【素一歩・素一分】
たった一歩の金。転じて,貧乏な人。「己(オレ)のやうな―と腐合(クサレア)はうと云ふ料簡方だから/婦系図(鏡花)」

素三彩

そさんさい [2] 【素三彩】
中国,明代後期に始められ,清代に多く作られた陶磁器。黒や白の地に,緑・黄・紫の三色で花鳥などの絵を描いたもの。

素乾し

すぼし [0][3] 【素干し・素乾し】
日光や火にあてないで干すこと。かげぼし。

素人

しらびと 【素人】
「しろうと(素人){(1)}」に同じ。「ただの―が強盗とみづから名乗て/著聞 12」

素人

しろうと [1][2] 【素人】
〔「しろと」とも。「白人(シロヒト)」の転〕
(1)ある物事に経験の少ない人。また,そのことを職業・専門としない人。未熟な人。しらびと。
⇔玄人(クロウト)
「芝居に関しては,ずぶの―だ」「―療法」「―考え」
(2)芸者・遊女などに対して,普通の女の人。堅気の婦人。
⇔玄人
「―女」
(3)近世,京坂で私娼の異名。

素人

しろうと【素人】
an amateur;→英和
a layman;→英和
a novice.→英和
〜くさい amateurish;layman's <idea> .〜離れした experienced;→英和
trained;→英和
as good as professional.‖素人芸 amateurism.素人下宿 a private boardinghouse.素人芝居 (amateur) theatricals.素人筋 the general public.素人のど自慢 an amateur singing contest.素人目 <to> a nonprofessional eye.

素人

しろと [1] 【素人】
「しろうと(素人)」に同じ。
⇔玄人(クロト)
「―芸」

素人下宿

しろうとげしゅく [5] 【素人下宿】
営業としてでなく,普通の家で下宿人をおくこと。また,その家。

素人了簡

しろうとりょうけん [5] 【素人了簡】
しろうと考え。

素人分かり

しろうとわかり [5] 【素人分かり】
専門家でない者にもよくわかること。「―のいい説明」

素人宿

しろうとやど [5] 【素人宿】
江戸時代,玄人の人宿(ヒトヤド)に対して,素人が営業した口入れ宿。

素人屋

しろうとや [0][4] 【素人屋】
(1)客商売をしない,一般の人の家。
(2)「素人下宿」に同じ。

素人目

しろうとめ [0][4] 【素人目】
専門家以外の観察・評価・見解。門外漢の目。「―にも良さがわかる」

素人筋

しろうとすじ [4][5] 【素人筋】
取引で,相場の情報にうとい一般の投資家。

素人粋

しろとすい 【素人粋】
粋人(スイジン)ぶる人。半可通。「まだしき―は,おそれてこなす事ならず/浮世草子・一代女 1」

素人細工

しろうとざいく [5] 【素人細工】
職業としてではなく,趣味としてする細工。また,へたな細工。

素人臭い

しろうとくさ・い [6] 【素人臭い】 (形)[文]ク しろうとくさ・し
いかにも素人らしく思われる。「―・い絵」
[派生] ――さ(名)

素人芝居

しろうとしばい [5] 【素人芝居】
本職の俳優でない人たちが集まって演ずる芝居。素人狂言。

素人芸

しろうとげい [4] 【素人芸】
本職でない人が趣味や余技として演ずる芸。また,未熟な芸。

素人離れ

しろうとばなれ [5] 【素人離れ】 (名)スル
専門家でないのにまるで専門家のようにすぐれていること。素人らしくないこと。「―(の)した腕前」

素元波

そげんは [2] 【素元波】
波面上の各点から出る球面波のこと。
→ホイヘンスの原理

素励起

それいき [2] 【素励起】
〔物〕 多粒子系の振動・波動現象を,量子力学的に量子化することによって生じる仮想的な粒子。系の状態は素励起の集まりによって記述される。格子振動のフォノン,プラズマ振動のプラズモンなどがその例。準粒子。

素十六

すじゅうろく [2] 【素十六】
花札で,素札(スフダ)ばかりを一六枚集める出来役。

素反応

そはんのう [2] 【素反応】
化学反応を構成する個々の基本的な反応。水素とヨウ素からヨウ化水素が生成する反応はただ一つの素反応から成る。大部分の化学反応は,いくつかの素反応が段階的に起こることにより進行する。

素口

すぐち 【素口・虚口】
何も食べていないこと。空腹。「―にては福楽無し/盛衰記 18」

素唄

すうた [0] 【素唄】
浄瑠璃・長唄・小唄などで,三味線や踊りなどを伴わず,唄だけを歌うこと。また,その唄。

素問

そもん 【素問】
中国最古の医書。「霊枢(レイスウ)」とともに「黄帝内経(コウテイナイキヨウ)」を構成する。「霊枢」よりも成立は古いとされ,自然哲学的な医学論が中心。現行のものは,唐代に大幅に改変されたといわれる。
→黄帝内経

素囃子

しらばやし [3] 【白囃子・素囃子】
⇒修羅囃子(シユラバヤシ)

素囃子

すばやし [2] 【素囃子】
能楽で,舞事の部分を謡なしで囃子方(ハヤシカタ)だけで演奏すること。

素因

そいん [0] 【素因】
(1)ある結果を引き起こすもと。もとからあった原因。
(2)ある病気にかかりやすい素質。

素因

そいん【素因】
a primary cause.

素因数

そいんすう [2] 【素因数】
一つの整数を素数ばかりの積の形に書き表したときの各素数。例えば 12 の素因数は 2 と 3。
→素数

素地

きじ [1] 【素地・生地】
(1)手を加えていないもとのままの性質。生まれつきの性質。「―が出る」
(2)化粧をしていない肌。素肌。「つやのある玉肌の―/少年(潤一郎)」
(3)染色などの加工を施していない布地。また,縫製の材料としての布地。
(4)陶磁器で,まだ釉(ウワグスリ)をかけていないもの。特に,素焼きしていないものをいう。
(5)小麦粉などのデンプンを材料とし,水分を加えて練ったもの。パンや麺などの整形・加熱調理をする前の状態。

素地

しらじ [0] ―ヂ 【素地】 ・ ―ジ 【白瓷】
(1)陶器・瓦(カワラ)などの,成形してまだ焼かないもの。生素地(ナマキジ)。《素地》
(2)釉(ウワグスリ)をかけずに焼いたもの。素焼(スヤ)き。
(3)平安時代,植物性灰釉(ハイグスリ)をかけて焼成した陶器。《白瓷》
(4)すり鉢。

素地

そじ [1] 【素地】
(1)加工されていない自然のままの状態・材質。生地(キジ)。「―の美しさを生かす」
(2)もとからあった素質・素養。「―があるから後は稽古次第だ」

素地

そじ【素地】
(1)[基礎]a foundation;→英和
a ground(work);→英和
an elementary knowledge <of> .
(2)[傾向]an aptitude <for> ;→英和
an inclination <to> .→英和

素堂

そどう ソダウ 【素堂】
⇒山口(ヤマグチ)素堂

素天辺

すてっぺん 【素天辺】
(1)最初。いの一番。「鍋いかけ―から煙草にし/柳多留(初)」
(2)頭上。てっぺん。「いづれもさまの御ひいきを―にいただいて/歌舞伎・暫」

素姓

すじょう [0] 【素性・素姓・種姓】
(1)人の生まれた家柄や血筋。生まれや育ち。「―が知れない」「氏(ウジ)―」
(2)人の生まれ育った境遇や歩んできた道すじ。「―を明かす」
(3)物の由緒や由来。「―のはっきりしない刀」
〔本来は「種姓」で,スは「種」の呉音〕

素娥

そが 【素娥】
〔「素」は色が白い,の意〕
(1)月に住むという伝説上の仙女。姮娥(コウガ)。
(2)月の異名。

素子

そし [1] 【素子】
装置・電子回路などの構成要素となる個々の部品で,独立した固有の機能をもっているもの。エネルギーの発生・変換などの機能をもつ能動素子(トランジスタ・圧電素子など)と,抵抗・コンデンサーなどの受動素子に分かれる。エレメント。最近は複雑な機能をもつ IC も素子とよばれる。

素子

すご 【素子】
〔万葉集巻一の冒頭の歌の「菜採須児(ナツマスコ)」を「なつむすご」と誤読して生じた語〕
卑しい者。身分の低い者。「山田守る―が鳴子に風触れて/六百番歌合」

素寒貧

すかんぴん【素寒貧】
abject poverty;a pauper (人).→英和
〜の penniless.→英和

素寒貧

すかんぴん [4] 【素寒貧】 (名・形動)[文]ナリ
非常に貧乏なこと。金の全くないこと。また,そのさまや人。「―になる」

素封

そほう [0] 【素封】
〔「史記(貨殖伝)」から。「素」は空しい,「封」は封土の意〕
領地はもたないが富んでいて,王侯にも比すべき人。財産家。金持ち。

素封家

そほうか【素封家】
a wealthy person[family].

素封家

そほうか [0] 【素封家】
金持ち。財産家。

素干し

すぼし [0][3] 【素干し・素乾し】
日光や火にあてないで干すこと。かげぼし。

素建て

すだて [0] 【素建て】
骨組みだけで内装・外装の施されていない家。「―ニシテオク/ヘボン(三版)」

素引き

すびき [3] 【素引き】 (名)スル
(1)弓に矢をつがえず,弦だけを引くこと。
(2)縄をしごくこと。「用意の早縄―して/浄瑠璃・布引滝」

素引く

すび・く 【素引く】 (動カ五[四])
(1)弓の弦を引いて,張りの強さをためす。「ユミヲ―・ク/ヘボン(三版)」
(2)気をひく。試みる。「気はありやなしやと―・く隅田川/柳多留 3」
(3)痙攣(ケイレン)を起こす。「腹鳴合て,―・き合へり/今昔 28」

素彫

すぼり [0] 【素彫(り)】
(1)ざっと荒く彫ること。荒彫り。
(2)彫ったまま何も塗らずに木地を表したもの。

素彫り

すぼり [0] 【素彫(り)】
(1)ざっと荒く彫ること。荒彫り。
(2)彫ったまま何も塗らずに木地を表したもの。

素心

そしん [0] 【素心】
(1)ふだんの考え。本心。
(2)いつわりのない心。かざらない心。

素志

そし [1] 【素志】
つね日ごろ抱いている望み。前々からもっていた気持ち。宿志。「―を遂げる」

素性

そせい 【素性】
平安前期の僧・歌人。三十六歌仙の一人。俗名,良岑玄利(ヨシミネノハルトシ)。別称,良因朝臣(ヨシヨリノアソン)。遍昭の子。左近将監。父の命で出家,権律師となる。古今集以下の勅撰集に六一首入集。家集に「素性集」がある。生没年未詳。

素性

そせい [0] 【素性】
(1)本来の性質。すじょう。
(2)〔言〕
〔feature〕
音的,統語的,あるいは意味的な単位を構成する部分的な特性。ある特性があることを+,ないことを−で表す。例えば,+round(円唇性),+N(名詞のこと)など。

素性

すじょう [0] 【素性・素姓・種姓】
(1)人の生まれた家柄や血筋。生まれや育ち。「―が知れない」「氏(ウジ)―」
(2)人の生まれ育った境遇や歩んできた道すじ。「―を明かす」
(3)物の由緒や由来。「―のはっきりしない刀」
〔本来は「種姓」で,スは「種」の呉音〕

素性

すじょう【素性】
(1)[生まれ]birth;→英和
origin.→英和
(2)[経歴]one's past career[history].〜の良い of a good family;of good birth.〜の卑しい lowborn;→英和
of humble birth[origin].〜を明かす(隠す) confess (conceal) one's identity.

素意

そい [1] 【素意】
かねてからの考え。

素懐

そかい [0] 【素懐】
日頃から心に抱いている考えや希望。かねてからのこころざし。「―を遂げる」

素戔嗚尊

すさのおのみこと スサノヲ― 【素戔嗚尊・須佐之男命】
記紀神話で出雲系神統の祖とされる神。伊弉諾(イザナキ)・伊弉冉(イザナミ)二尊の子。天照大神(アマテラスオオミカミ)の弟。粗野な性格から天の石屋戸の事件を起こしたため根の国に追放されたが,途中,出雲国で八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治して奇稲田姫(クシナダヒメ)を救い,大蛇の尾から天叢雲剣(アマノムラクモノツルギ)を得て天照大神に献じた。新羅に渡って金・銀・木材を持ち帰り,また植林を伝えたともいわれる。「出雲国風土記」では温和な農耕神とされる。

素戻り

すもどり [2] 【素戻り】
用事を果たさずに戻ってくること。

素手

すで [1][2] 【素手】
(1)手に何も持っていないこと。特に,武器などを持っていないこと。徒手。「―で立ち向かう」
(2)所持するものがないこと。てぶら。「国へ帰へると言つてもまさかに―でも往かれまい/浮雲(四迷)」

素手で

すで【素手で】
empty-handed;unarmed.〜で防ぐ defend oneself unarmed.〜で商売を始める start a business with no capital.

素振り

すぶり [0] 【素振り】
刀・木刀・バットなどを,練習のために空(クウ)で振ること。「木刀の―をする」

素振り

すぶり【素振り】
shadow batting[stroking].

素振り

そぶり [1][0] 【素振り】
口には出さないが,表情や身振りに表れたようす。けはい。「つれない―」「―も見せない」

素振り

そぶり【素振り】
[顔色]an air;→英和
a look;→英和
[態度]behavior;→英和
manner.→英和
〜をする behave oneself <like a stranger> .〜の怪しい男 a man of suspicious behavior.

素掘り

すぼり [0] 【素掘り】
地面を深く掘る作業で,周囲の土の崩れを防止する工事をせずにそのまま掘り下げること。

素描

そびょう【素描】
a rough sketch.

素描

そびょう [0] 【素描】 (名)スル
〔(フランス) dessin〕
(1)単色の線などで物の形を表した絵。本来は創作の予備的な下絵として描かれた。また,彩画と対比されることもある。デッサン。
(2)物事の全容を把握するために要点を簡単に書き記すこと。また,その文。

素描き

すがき [0] 【素書き・素描き】
主に日本画で,絵などを彩色を施さずにかくこと。また,その絵。

素揚

すあげ [0] 【素揚(げ)】
ころもも粉もつけないで油で揚げること。また,そのもの。てんぷら・フライ・唐揚げなどでなく,材料それだけを揚げたものをいう。

素揚げ

すあげ [0] 【素揚(げ)】
ころもも粉もつけないで油で揚げること。また,そのもの。てんぷら・フライ・唐揚げなどでなく,材料それだけを揚げたものをいう。

素数

そすう [2] 【素数】
1 と自分自身以外には約数をもたない正の整数。1 は素数の中に含ませない。素数は 2 ,3 ,5 ,7 ,11,13 …など無限にあることがギリシャ時代から知られている。
⇔合成数

素数

そすう【素数】
《数》a prime number.

素敵

すてき [0] 【素敵・素的】 (形動)[文]ナリ
(1)心を引き付けられるさま。すばらしいさま。「―なお洋服ね」
(2)程度のはなはだしいさま。並はずれたさま。「顔は―に赤く眼はかがやけり/遠野物語(国男)」「―に可愛がるからいい/滑稽本・浮世風呂(前)」
〔「す」は「すばらしい」の下略,「てき」は「強(ゴウ)てき」「頓てき」などの「てき(的)」と同じく接尾語か。「素敵」は当て字〕

素敵と

すてきと 【素敵と】 (副)
程度のはなはだしいさま。非常に。むやみに。「―油を売つたぜ/滑稽本・浮世床(初)」

素敵な

すてき【素敵な】
great;→英和
fine;→英和
capital;→英和
splendid;→英和
wonderful;→英和
remarkable.→英和
〜に awfully;→英和
exceedingly;→英和
remarkably.→英和
〜な美人 a rare beauty.

素敵滅法

すてきめっぽう [6] 【素敵滅法】
素敵を強めた言い方。

素文

そぶん [0] 【素文・麁文】
(1)漢文で,注釈に対して,本文の称。
(2)返り点・訓点などを付していない漢文。白文。

素早い

すばや・い [3] 【素早い】 (形)[文]ク すばや・し
〔「す」は接頭語。近世以降の語〕
(1)動作や行動が早い。敏捷(ビンシヨウ)だ。手早い。「動作が―・い」「ボールを―・く投げ返す」
(2)理解や判断が早い。「彼の真意を―・く見抜く」「経済の動きを―・く読み取る」
[派生] ――さ(名)

素早い

すばやい【素早い】
nimble;→英和
quick.→英和
素早く nimbly;→英和
quickly.→英和

素春

すはる [0] 【素春】
連句で,春の句が三句から五句続く中に,花の句が詠まれないこと。作法上嫌われた。
→素秋

素晴らしい

すばらし・い [4] 【素晴らしい】 (形)[文]シク すばら・し
(1)思わず感嘆するようなさまを表す。
 (ア)(客観的評価として)この上なくすぐれている。際立って立派だ。「―・い眺望」「―・いアイデア」
 (イ)(主観的評価として)きわめて好ましい。心が満たされる。「―・い日曜日」「―・いニュース」
(2)程度がはなはだしいさまをいう。
 (ア)現代語では,多く好ましい状態について用いられる。驚くほどだ。「―・く広い庭園」「―・く青い空」
 (イ)近世江戸語では,多く望ましくないさまをいうのに用いられる。ひどい。「此女故にやあ―・い苦労して/歌舞伎・与話情」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

素晴らしい

すばらしい【素晴らしい】
wonderful;→英和
splendid;→英和
capital;→英和
gorgeous;→英和
<話> fantastic.

素書き

すがき [0] 【素書き・素描き】
主に日本画で,絵などを彩色を施さずにかくこと。また,その絵。

素月

そげつ [1] 【素月】
(1)白くさえた月。
(2)陰暦八月の異名。

素服

そふく [0][1] 【素服】
(1)染めてない素地(キジ)のままで作った衣服。
(2)喪服。

素望

そぼう [0] 【素望】
かねてからの希望。素志。宿望。

素木

そぼく [0][1] 【素木】
着色などしない木。しらき。

素本

すほん [0] 【素本】
漢文で,訓点や注釈のない本文だけのもの。無点本。

素本

そほん [0] 【素本・麁本】
漢文の本で,訓点や注釈のない白文だけのもの。白本。すほん。

素札

すふだ [1] 【素札】
カルタで点数にならない札。また,花札で,花模様だけの札。一点の札。スベタ。素物(スモノ)。

素朴

そぼく【素朴】
simplicity.→英和
〜な simple;→英和
artless;→英和
unsophisticated.→英和

素朴

そぼく [0] 【素朴・素樸】 (名・形動)[文]ナリ
(1)飾り気がなく,ありのままな・こと(さま)。「―な人柄」「白木造りの―な神社建築」
(2)考え方などが単純で,綿密な検討を経ていない・こと(さま)。「―な疑問」「其文も亦た―にして,更に味ひなし/日本開化小史(卯吉)」
[派生] ――さ(名)

素朴実在論

そぼくじつざいろん [6] 【素朴実在論】
〔naive realism〕
〔哲〕 事物はただ端的に実在しており,主観の意識や表象はそれを模写するものにすぎないとする考え。
→模写説

素材

そざい【素材】
a material;→英和
[小説の]a subject matter;a theme.→英和

素材

そざい [0] 【素材】
(1)もとになる材料。原料。「―の持ち味を生かす」
(2)芸術作品の題材となる自然や人事。「作者自身の体験を―としている」
(3)伐採し,適当に切断しただけの木材。原木。

素材産業

そざいさんぎょう [4] 【素材産業】
(加工組立産業に対して)他産業に材料を供給する産業。鉄鋼・非鉄金属・化学・繊維・石油などの産業をいう。

素材缶詰

そざいカンづめ [4] 【素材缶詰(め)】
調理素材の缶詰のこと。水煮や油漬けにしたものなどがある。

素材缶詰め

そざいカンづめ [4] 【素材缶詰(め)】
調理素材の缶詰のこと。水煮や油漬けにしたものなどがある。

素案

そあん [0] 【素案】
ごく大まかな案。「―を示す」

素業

そぎょう [0] 【素業】
平素の仕事。

素樸

そぼく [0] 【素朴・素樸】 (名・形動)[文]ナリ
(1)飾り気がなく,ありのままな・こと(さま)。「―な人柄」「白木造りの―な神社建築」
(2)考え方などが単純で,綿密な検討を経ていない・こと(さま)。「―な疑問」「其文も亦た―にして,更に味ひなし/日本開化小史(卯吉)」
[派生] ――さ(名)

素気ない

そっけない【素気ない】
cold <attitude> ;→英和
blunt <manners> ;→英和
laconic <answer> ;→英和
curt.→英和
素気なく断わる give a flat refusal.

素気無い

すげな・い [3] 【素気無い】 (形)[文]ク すげな・し
同情や思いやりがない。愛想がない。冷淡である。つれない。「―・い返事」「折角お頼みになつたものを―・くして恩を仇で返すやうな事は/社会百面相(魯庵)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

素水

さみず 【真水・素水】
混じり物のない水。まみず。「されば―のあるにまかせて/滑稽本・膝栗毛(初)」

素泊まり

すどまり [2] 【素泊(ま)り】
旅館などに,食事をとらず泊まるだけの宿泊をすること。
⇔本泊まり

素泊り

すどまり [2] 【素泊(ま)り】
旅館などに,食事をとらず泊まるだけの宿泊をすること。
⇔本泊まり

素浄瑠璃

すじょうるり [2] 【素浄瑠璃】
人形や役者に合わせないで,浄瑠璃だけを語って聞かせること。

素浪人

すろうにん [2] 【素浪人】
紛れもない浪人。ただの浪人。

素海松茶

すみるちゃ 【素海松茶】
江戸時代の染め色の名。暗緑褐色。みるちゃ。「―の袖口かけし/浮世草子・禁短気」

素潜り

すもぐり [2] 【素潜り】
潜水器具などを用いず,水中にもぐること。

素灰

すばい 【素灰】
消し炭などの混じらない灰。「―と消炭を俵にして売るは/滑稽本・浮世風呂 4」

素点

そてん [0] 【素点】
試験の点数で,段階評価や偏差値などに直す前のもの。

素焼

すやき【素焼】
unglazed pottery.〜の unglazed.

素焼

すやき [0] 【素焼(き)】
釉(ウワグスリ)をかける本焼きの前に,その準備として釉をかけずに焼くこと。また,釉をかけず低い熱で焼いた陶器。白焼き。「―の茶碗」「―窯(ガマ)」「―鉢」

素焼き

すやき [0] 【素焼(き)】
釉(ウワグスリ)をかける本焼きの前に,その準備として釉をかけずに焼くこと。また,釉をかけず低い熱で焼いた陶器。白焼き。「―の茶碗」「―窯(ガマ)」「―鉢」

素物

すもの [0] 【素物】
「素札(スフダ)」に同じ。

素物語

すものがたり [4] 【素物語】
「素話{(2)}」に同じ。

素王

そおう [2] 【素王】
王の位はないが,王としての徳を備えた人。儒家では孔子,道家では老子をいう。

素瓶

すがめ [0] 【素瓶】
素焼きのかめ。

素甘

すあま [0] 【素甘】
蒸した粳(ウルチ)に白砂糖を入れて作った餅菓子(モチガシ)。

素町人

すちょうにん [2] 【素町人】
身分の低い町人。また,町人を罵っていう語。「―めらに恥しめられ/歌舞伎・韓人漢文」

素画

そが [1] 【素画】
墨だけで線書きにした絵。彩色の施してないもの。白描画(ハクビヨウガ)の奈良時代における称。

素畜

もとちく [0] 【素畜】
食肉生産を目的として肥育される牛や豚の,肥育開始前のもの。

素的

すてき [0] 【素敵・素的】 (形動)[文]ナリ
(1)心を引き付けられるさま。すばらしいさま。「―なお洋服ね」
(2)程度のはなはだしいさま。並はずれたさま。「顔は―に赤く眼はかがやけり/遠野物語(国男)」「―に可愛がるからいい/滑稽本・浮世風呂(前)」
〔「す」は「すばらしい」の下略,「てき」は「強(ゴウ)てき」「頓てき」などの「てき(的)」と同じく接尾語か。「素敵」は当て字〕

素直

すなお [1] 【素直】 (形動)[文]ナリ
(1)性格や態度にひねくれたところがなく,あえて人に逆らったりしないさま。「―な子」「―に従う」
(2)技芸などに癖がないさま。「―な字を書く」
(3)物の形がまっすぐであるさま。「―なるその一ふしもならふやと植ゑてや見まし窓の呉竹/新葉(雑中)」
(4)飾り気がなくありのままであるさま。「神世にはうたのもじもさだまらず―にして/古今(仮名序)」
[派生] ――さ(名)

素直な

すなお【素直な】
gentle;→英和
mild;→英和
meek;→英和
docile;→英和
obedient.→英和
〜に obediently;→英和
meekly;→英和
gently.〜に白状する confess frankly.

素矢

すや [1] 【素矢・徒矢】
(1)目標をはずれた矢。
(2)あてがはずれること。すっぽかすこと。

素知らぬふりをする

そしらぬ【素知らぬふりをする】
pretend not to know;assume ignorance;cut a person (dead) (往来で会って).→英和

素秋

そしゅう [0] 【素秋】
〔「素」は白の意。五行説で,白が秋にあたることから〕
秋の異名。

素秋

すあき [0] 【素秋】
連句で,秋の句が三句から五句続く中に,月の句が詠まれないこと。作法上嫌われた。
→素春

素粒子

そりゅうし [2] 【素粒子】
物質または場を構成する基本的な粒子。陽子・中性子・電子・中間子など,比較的安定な素粒子だけでも数十種類ある。素粒子固有の性質として,電荷・質量・スピン・寿命などがあり,また,それぞれに反粒子が存在する。半整数スピンのフェルミ粒子はバリオンとレプトンに,整数スピンのボース粒子は中間子と光子およびウィークボソンに大別される。このうち,強い相互作用をするバリオンと中間子はハドロンと総称され,さらに基本的な粒子クォークから構成されている。

素粒子

そりゅうし【素粒子】
《理》an elementary particle.

素粒子の相互作用

そりゅうしのそうごさよう 【素粒子の相互作用】
素粒子間にはたらく基本的な力。強い順に,強い相互作用,電磁相互作用,弱い相互作用,重力相互作用の四種がある。

素粒子物理学

そりゅうしぶつりがく [7] 【素粒子物理学】
⇒高(コウ)エネルギー物理学(ブツリガク)

素粒子論

そりゅうしろん [4] 【素粒子論】
素粒子の性質やそれらの相互作用・内部構造を理論的に研究する物理学の一分野。
→量子電磁力学
→場の理論
→ゲージ理論
→統一場理論

素紗

すしゃ 【素紗】
染めてない,白い紗。[節用集(文明本)]

素紙

そし [1] 【素紙】
「生紙(キガミ){(2)}」に同じ。
⇔熟紙(ジユクシ)

素紙子

すがみこ [2] 【素紙子】
〔「すかみこ」とも〕
柿渋を引かない白地の紙子。安価で,貧しい人が用いた。白紙子。

素絹

そけん [0][1] 【素絹】
(1)練らない生糸で織った,織文(シヨクモン)のない絹。
(2)「素絹の衣(コロモ)」の略。

素絹の衣

そけんのころも 【素絹の衣】
無紋の絹の法衣。垂領(タリクビ)でひだのある襴がつく。丈の長い長素絹と短い半素絹があり,色は宗旨・階級によって異なる。
素絹の衣[図]

素練

それん [0] 【素練】
白い練絹(ネリギヌ)。

素縫い

すぬい [0] 【素縫い】
(1)「運針」に同じ。
(2)染めによらず,刺繍だけで文様を表す・こと(もの)。総縫い。染め柄の布に部分刺繍をほどこした「あしらい」に対する語。

素義

そぎ [1] 【素義】
素人(シロウト)義太夫,の意。昭和初期,同好会の名に多く用いた。

素肌

すはだ [1] 【素肌・素膚】
(1)なにもつけていない,自然のままのはだ。衣服やおしろいなどをつけていないはだ。
(2)シャツなどの下着をつけていないはだ。「―に服を着る」
(3)甲冑(カツチユウ)などを身につけていないこと。「―なる身に少しも(矢ガ)立たずして/太平記 3」

素肌武者

すはだむしゃ [4] 【素肌武者】
鎧(ヨロイ)や兜(カブト)を着けないで戦場に出る武士。

素股

すまた [0] 【素股】
(1)何もはかずに,肌があらわれている股。
(2)内もも。転じて,股間で行う交接。

素腹

すはら 【素腹】
〔「すばら」とも〕
(1)子をはらまない女。「御いもうとの―の后は/大鏡(師尹)」
(2)すきっぱら。

素膚

すはだ【素膚】
(bare) skin.→英和
〜に着る wear next to the skin.

素膚

すはだ [1] 【素肌・素膚】
(1)なにもつけていない,自然のままのはだ。衣服やおしろいなどをつけていないはだ。
(2)シャツなどの下着をつけていないはだ。「―に服を着る」
(3)甲冑(カツチユウ)などを身につけていないこと。「―なる身に少しも(矢ガ)立たずして/太平記 3」

素船

すぶね 【素船】
(1)荷物や乗客を積んでいない船。空船(カラブネ)。
(2)帆・錨(イカリ)・綱などの諸道具を除いた,船体のみをいう称。

素行

そこう [0] 【素行】
ふだんの生活状態。。平素のおこない。「―が悪い」

素行

そこう【素行】
behavior;→英和
conduct.→英和
〜が修まらない be dissolute in conduct.→英和
〜を改める mend one's ways.

素衣

そい [1] 【素衣】
模様のない白い衣。

素袍

すおう [2] ―アヲ 【素襖】 ・ ―ハウ 【素袍】
襖(オウ)系の衣服。直垂(ヒタタレ)・大紋(ダイモン)のもとと思われる。支配者層の変化により,庶民の平服であったものが武士の常服となり,江戸時代には下級武士の礼服となった。本来,麻の単(ヒトエ)で,胸紐(ヒモ)・菊綴じに革を用いる。袴は共布で腰紐も共布を使う。通常は半袴を用い,礼装の際は長袴を用いた。
素襖[図]

素袷

すあわせ [2] 【素袷】
素肌に襦袢(ジバン)なしで袷を着ること。[季]夏。「―や素足は意気なものださうだが/吾輩は猫である(漱石)」

素裏

すうら [0] 【素裏】
連句で,初折(シヨオリ)の裏に詠むべき恋の句が出ないこと。作法上嫌われた。

素裸

すはだか [2] 【素裸】
まるはだか。すっぱだか。[季]夏。

素裸足

すはだし [2] 【素裸足】
足に何もはいてないこと。はだし。

素襖

すおう [2] ―アヲ 【素襖】 ・ ―ハウ 【素袍】
襖(オウ)系の衣服。直垂(ヒタタレ)・大紋(ダイモン)のもとと思われる。支配者層の変化により,庶民の平服であったものが武士の常服となり,江戸時代には下級武士の礼服となった。本来,麻の単(ヒトエ)で,胸紐(ヒモ)・菊綴じに革を用いる。袴は共布で腰紐も共布を使う。通常は半袴を用い,礼装の際は長袴を用いた。
素襖[図]

素襖引き

すおうびき [0] 【素襖引き】
室町時代,武家などの酒宴の席で,杯をさした人に素襖を脱いで引き出物として与えること。

素襖烏帽子

すおうえぼし [4] 【素襖烏帽子】
江戸時代,素襖を着たときにかぶった烏帽子。

素襖脱ぎ

すおうぬぎ [0] 【素襖脱ぎ】
猿楽能のとき,観客が纏頭(ハナ)(=祝儀)として,役者に素襖を脱いで与えたこと。役者は翌日それをその人の家に持って行って返せば,金を与えられた。

素襖落

すおうおとし スアヲオトシ 【素襖落】
(1)狂言の一。主人の伯父の家へ使いに行った太郎冠者は,酒をふるまわれて素襖をもらう。酔って帰る道で帰りの遅い自分を捜しに来た主人と出会い,素襖を隠すが,落として主人に拾われてしまう。
(2)新歌舞伎十八番の一。長唄・義太夫。本名題「襖落那須語(スオウオトシナスモノガタリ)」。一幕。福地桜痴(オウチ)作。1892年(明治25)東京歌舞伎座初演。狂言の同名曲を舞踊化したもの。

素襖袴

すおうばかま [4] 【素襖袴】
素襖を着たとき,下にはく袴。

素見

そけん [0] 【素見】 (名)スル
⇒すけん(素見)

素見

すけん 【素見】
〔「素見物(スケンブツ)」の略〕
遊女や物をただ見るだけで買わないこと。また,その人。ひやかし。そけん。「―はさして銭もいらぬ事なれば/黄表紙・心学早染草」

素見

ひやかし [0] 【冷やかし・素見】
(1)相手が困ったり恥ずかしがったりするような冗談を言うこと。からかうこと。「―半分に言っただけだ」
(2)買う気がないのに値段をきいたり品定めしたりすること。また,その人。素見(スケン)。「―客」
(3)遊里で,登楼せず張り見世の遊女をからかったり品定めしたりすること。また,その人。素見。

素見す

ひやか・す [3] 【冷やかす・素見す】 (動サ五[四])
(1)相手が恥ずかしがったり当惑したりするような冗談を言う。からかう。「新婚夫婦を―・す」
(2)買うつもりがないのに品定めをしたり,値段をきいたりする。「縁日の夜店を―・す」
(3)遊里で,登楼せず張り見世の遊女をからかったり品定めをしたりする。
(4)冷えるようにする。[ヘボン]

素見物

すけんぶつ 【素見物】
「素見(スケン)」に同じ。「―買はばあいつとゆびをさし/柳多留 3」

素話

すばなし [2] 【素話】
(1)鳴り物の入らない落語。
(2)飲食物などをとらず,話だけすること。素物語。

素語り

すがたり [2] 【素語り】
(1)三味線の伴奏なしに浄瑠璃を語ること。
(2)人形を遣わずに,浄瑠璃を語ること。

素読

そどく [0] 【素読】 (名)スル
意味を考えないで,文字だけを声を出して読むこと。そよみ。すよみ。「論語を―する」

素読み

そよみ 【素読み】
「そどく(素読)」に同じ。「四書の―/浮世草子・永代蔵 5」

素読み

すよみ [0] 【素読み】 (名)スル
(1)意味を考えたり,抑揚をつけたりしないで,声を出して読むこと。そどく。「台本を―する」
(2)原稿と引き合わせないで,校正刷りだけを読みながら校正すること。「―をかける」

素謡

すうたい [2] 【素謡】
囃子(ハヤシ)や舞を伴わずに,ただ謡だけをうたうこと。

素質

そしつ [0] 【素質】
(1)持って生まれた性質。
(2)将来あるものになるのに必要な能力や性質。「恵まれた―の持ち主」
(3)〔「素」は白色の意〕
白色の地質。生地の白いこと。特に,女性の白い肌。「―は四徳と永く滅びたり/万葉(七九四詞)」

素質

そしつ【素質】
a nature;→英和
a gift;→英和
the making(s);→英和
a constitution (体質).→英和

素足

すあし【素足】
a bare[naked]foot.〜で歩く walk barefoot(ed).

素足

すあし [1] 【素足】
(1)靴・下駄などの履物をはかない足。はだし。[季]夏。
(2)足袋・靴下などをはいていないむきだしの足。[季]夏。

素踊り

すおどり [2] 【素踊り】
衣装・鬘(カツラ)をつけず,黒の紋付で(男子は袴(ハカマ)を着けて)踊ること。また,その踊り。

素車

そしゃ [1] 【素車】
飾りのない白木の車。葬儀に用いる。

素通し

すどおし [0][2] 【素通し】
(1)さえぎる物がなく,向こう側が見通せること。
(2)透明なガラス。
(3)度のない眼鏡。

素通しの

すどおし【素通しの】
transparent;→英和
plainglass <spectacles> .

素通り

すどおり [0][2] 【素通り】 (名)スル
立ち寄らずにそのまま通り過ぎること。「家の前を―する」

素通りする

すどおり【素通りする】
pass by;pass through <a place> without stopping.

素量

そりょう [0] 【素量】
ある物理量について,それの整数倍の値だけしか現れることがないような最小単位量。よく知られている素量に電気素量がある。

素雁股

すかりまた [0] 【素雁股】
鏑(カブラ)をつけない雁股の矢。

素雪

そせつ [0] 【素雪】
白雪。「玄冬―の寒き夜は/平家(灌頂)」

素電荷

そでんか [2] 【素電荷】
⇒電気素量(デンキソリヨウ)

素面

すめ 【素面】
〔「すめん」の略〕
酒気を帯びていないこと。しらふ。「―ぢや互ひの思ふ事/常磐津・角兵衛」

素面

そめん [1] 【素面】
すがお。すめん。

素面

しらふ [1] 【素面・白面】
酒を飲んでいないときのこと。また,そのときの顔。

素面

すめん [1][0] 【素面】
(1)剣道で,面をつけていないこと。「―素籠手(スコテ)」
(2)酒に酔っていないときの顔。しらふ。すめ。
(3)化粧しない本来のままの顔。[日葡]

素面で

すめん【素面で】
with one's face unmasked;[しらふで]when sober;in earnest.

素面で

しらふ【素面で】
in soberness;when not drunk.〜の sober.→英和

素鞍

すぐら [0] 【素鞍】
鞍を掛けただけで乗り手のいない馬。

素頭

すこうべ 【素頭】
頭をののしっていう語。「義朝の髑髏(ドクロ)より,おのれが―はりくだかんと/浄瑠璃・平家女護島」

素顔

そがん [0] 【素顔】
白い顔。化粧していない顔。

素顔

すがお [1] 【素顔】
(1)化粧をしていない顔。地のままの顔。「―の美しさ」
(2)ありのままの姿。「町の―」

素顔

すがお【素顔】
a face without makeup.

素願

そがん [0] 【素願】
常日頃抱いていた願い。素懐。

素食

そしょく [0] 【素食】
(1)質素な食事。日常の食事。
(2)何もしないで禄を食(ハ)むこと。徒食。素餐(ソサン)。
(3)菜食。

素養

そよう [0] 【素養】
ふだんから心がけて身につけた知識・教養。たしなみ。「音楽の―がある」

素養

そよう【素養】
attainments;knowledge;→英和
a grounding <in> (基礎).→英和
〜のある(ない) (un)educated.→英和
…の〜がある have some knowledge of….

素餐

そさん [0] 【素餐】
無為無能で,いたずらに禄を受けるだけであること。功労もなくて高位高官についていること。「隆季卿は―の家に生まるといへども/盛衰記 46」

素饂飩

すうどん [2] 【素饂飩】
(関西で)かけうどんのこと。具を入れず,うどんと汁だけなのでいう。

素首

そくび [1] 【素首】
くび。また,首をののしっていう語。そっくび。

素首落し

そくびおとし [4] 【素首落(と)し】
相撲で,相手の体が前に傾いたとき,首に手をかけて前へ引き落とす技。そっくびおとし。

素首落とし

そくびおとし [4] 【素首落(と)し】
相撲で,相手の体が前に傾いたとき,首に手をかけて前へ引き落とす技。そっくびおとし。

素馨

そけい [0] 【素馨】
モクセイ科の常緑低木。インド原産。観賞用に栽培。ジャスミンの一種。葉は奇数羽状複葉。夏,高坏(タカツキ)形で先が四裂する香りのよい白花を集散花序につける。花から香油をとる。[季]夏。

素魚

しろうお [0][2] 【素魚・白魚】
スズキ目の海魚。全長約5センチメートル。小形のハゼで,体は淡黄色で半透明。産卵期には群れになって川をのぼり,小石の下面に産卵する。食用。青森県以南の沿岸に分布。シラウオとは別種。イサザ。

素麺

そうめん サウ― [1] 【素麺・索麺】
〔「さくめん(索麺)」の転〕
乾麺の一。小麦粉に塩水を加えて捏(コ)ねた生地に油をつけて糸のように細く伸ばして切った麺。茹(ユ)でて用いる。「冷や―」「―流し」

素麺

そうめん【素麺】
(Japanese) vermicelli;→英和
fine noodles.

紡ぎ唄

つむぎうた [3] 【紡ぎ唄】
糸車を回して糸をつむぐときにうたう唄。糸繰り唄。糸引き唄。糸取り唄。

紡ぐ

つむぐ【紡ぐ】
spin <cotton into yarn> .→英和

紡ぐ

つむ・ぐ [2][0] 【紡ぐ】 (動ガ五[四])
綿・繭から繊維を引き出し,よりをかけて糸にする。「糸を―・ぐ」
[可能] つむげる

紡毛

ぼうもう バウ― [0] 【紡毛】
毛を糸につむぐこと。

紡毛糸

ぼうもうし バウ― [3] 【紡毛糸】
羊などの短い毛,あるいは再生毛などで作った糸。毛羽があり,柔らかく温かい。

紡毛織物

ぼうもうおりもの バウ― [5][6] 【紡毛織物】
紡毛糸,またはこれにほかの糸を交ぜて織った毛織物。ラシャ・ネル・毛布など。

紡糸

ぼうし バウ― [1][0] 【紡糸】
糸をつむぐこと。また,その糸。

紡績

ぼうせき バウ― [0] 【紡績】 (名)スル
(1)短い繊維を平行に並べ,引き伸ばして撚(ヨ)りをかけ,一本の糸にすること。「鉱山を開掘し綿毛を―する等…/露団々(露伴)」
(2)「紡績糸」の略。

紡績

ぼうせき【紡績】
spinning.→英和
‖紡績業 the spinning industry.紡績工場 a spinning mill.

紡績工業

ぼうせきこうぎょう バウ―ゲフ [5] 【紡績工業】
綿糸・生糸・人絹・化学繊維などを紡績する工業。

紡績突起

ぼうせきとっき バウ― [5] 【紡績突起】
⇒出糸突起(シユツシトツキ)

紡績糸

ぼうせきし バウ― [4] 【紡績糸】
紡績によってできた糸。綿糸・毛糸・麻糸など。
→フィラメント糸

紡績紬

ぼうせきつむぎ バウ― [5] 【紡績紬】
綿糸をたて糸,紡績絹糸をよこ糸に用いた紬風の絹綿交ぜ織物。絣(カスリ)柄が多く,紡績絣ともいう。

紡績絹糸

ぼうせきけんし バウ― [5] 【紡績絹糸】
屑繭・生糸屑などを精練し,紡績してつくった糸。主に富士絹・銘仙の原料とする。絹紡糸。

紡績綿糸

ぼうせきめんし バウ― [5] 【紡績綿糸】
紡績機械によってつむいだ綿糸。

紡績腺

ぼうせきせん バウ― [0] 【紡績腺】
⇒出糸腺(シユツシセン)

紡織

ぼうしょく バウ― [0] 【紡織】
糸を紡ぎ,布を織ること。「―機」

紡車

ぼうしゃ バウ― [1] 【紡車】
糸繰り車。

紡錘

ぼうすい【紡錘】
a spindle.→英和
〜形の spindle-shaped.

紡錘

ぼうすい バウ― [0] 【紡錘】
糸を紡ぐ道具。つむ。

紡錘

つむ [1] 【錘・紡錘】
糸をつむぐと同時に,糸に撚(ヨ)りをかけながら巻き取る道具。ぼうすい。すい。つみ。

紡錘体

ぼうすいたい バウ― [0] 【紡錘体】
有糸分裂をしている細胞に前期の終わりから後期の初めまであらわれている紡錘形の構造。紡錘糸と呼ばれる多数のタンパク質性の糸状構造物からなる。

紡錘形

ぼうすいけい バウ― [0] 【紡錘形】
錘(ツム)に似た中央が太く,両端が次第に細くなっている形。つむがた。

紡錘形

つむがた [0] 【紡錘形】
紡錘に糸を巻いたときの形。ぼうすいけい。

紡錘糸

ぼうすいし バウ― [3] 【紡錘糸】
紡錘体を構成する糸状のタンパク質構造物の総称。このうち,極と染色体の動原体部位に付着し,両極へ娘(ジヨウ)染色体を分配する働きをもつものを動原体糸という。

紡錘虫

ぼうすいちゅう バウ― [0][3] 【紡錘虫】
原生動物肉質虫綱有孔虫目に属する化石動物。石灰質の殻をもち,多くは紡錘形。大きさは数ミリメートルから2.5センチメートルぐらいが普通。古生代石炭紀から二畳紀末まで世界中の海中で生存。示準化石とされる。フズリナ。鮫石。

紡錘車

ぼうすいしゃ バウ― [3] 【紡錘車】
紡錘に用いるおもりの円盤。弾み車を兼ねる。中心の穴に木の棒を通して回転させる。日本では弥生時代以降の各期に土製・石製・骨製の遺例がある。

紡錘鰤

つむぶり [3] 【紡錘鰤】
スズキ目の海魚。全長1.5メートルになる。体はブリに似て紡錘形。背面は青藍色,腹部は銀白色。体側に三本の鮮やかな黄色の縦帯が走り,帯の間は美しい青色をしている。刺身・照り焼きにして美味。暖・熱帯海域に広く分布。オキブリ。キツネ。

さく [1] 【索】
(1)太いなわ。つな。
(2)仏像が手にしているなわ。不動の金剛索,観音の羂索(ケンサク)など。

索る

あなぐ・る 【探る・索る】 (動ラ四)
探し求める。さぐる。また,くわしく調べる。「乃ち出でて畝傍山に入る。因りて山を―・る/日本書紀(舒明訓)」

索具

さくぐ【索具】
rigging.→英和

索具

さくぐ [1] 【索具】
綱を材料として作った,帆綱などの船具の総称。綱具。

索子

ソーズ [0] 【索子】
〔中国語〕
麻雀の牌の一。竹を描いたもの。

索寞

さくばく [0] 【索漠・索莫・索寞】 (ト|タル)[文]形動タリ
心を慰めるものもなくさびしいさま。荒涼としたさま。「ろくな家具もない―たる部屋」「―とした気持ち」

索居

さっきょ サク― [1] 【索居】 (名)スル
世間を離れて,独り寂しく住むこと。独居。わび住まい。「潜蔵する偉大の勢力,煢然として―すれば/真善美日本人(雪嶺)」

索居独棲

さっきょどくせい サク― [1] 【索居独棲】
索居の生活を送ること。わび住まい。

索引

さくいん [0] 【索引】
■一■ (名)
ある書物に載っている項目・人名・用語などを書き出して五十音順などに並べ,その所在ページなどを示した表。インデックス。
■二■ (名)スル
(綱で)引っ張ること。「車両を―する」

索引

さくいん【索引】
an index.→英和
〜を付ける index.

索敵

さくてき [0] 【索敵】 (名)スル
戦闘中,敵軍のありかなどを捜し求めること。「機上から―を続ける」「―行」

索書

さくしょ [1] 【索書】
書物をさがすこと。

索条

さくじょう [2][0] 【索条】
麻・鋼を芯(シン)とし,針金を縒(ヨ)り合わせたもの数本をまきつけた綱。

索条

さくじょう【索条】
a cable;→英和
a rope.→英和

索条鉄道

さくじょうてつどう [5] 【索条鉄道】
ケーブル-カーのこと。鋼索鉄道。

索梯

さくてい [0] 【索梯】
なわばしご。つなばしご。

索漠

さくばく [0] 【索漠・索莫・索寞】 (ト|タル)[文]形動タリ
心を慰めるものもなくさびしいさま。荒涼としたさま。「ろくな家具もない―たる部屋」「―とした気持ち」

索然

さくぜん [0] 【索然】 (ト|タル)[文]形動タリ
おもしろみのなくなるさま。興味のうせるさま。「興味亦―たるを免れず/佳人之奇遇(散士)」「此刺激を取り去ると―として没趣味なものになつて仕舞ふ/吾輩は猫である(漱石)」

索索

さくさく [0] 【索索】 (ト|タル)[文]形動タリ
風が木のこずえを鳴らすさま。「青山峨々として,松吹く風―たり/平家 10」

索莫

さくばく [0] 【索漠・索莫・索寞】 (ト|タル)[文]形動タリ
心を慰めるものもなくさびしいさま。荒涼としたさま。「ろくな家具もない―たる部屋」「―とした気持ち」

索話

さくわ [0] 【索話】
禅宗で,説法する前に修行者に向かって疑問があれば質問するように促す意を述べる語。垂語。釣語(チヨウゴ)。索語。

索語

さくご [0] 【索語】
⇒索話(サクワ)

索道

さくどう [0] 【索道】
空中に架設した鋼索に運搬器を取りつけ,人や荷物を運搬する装置。ロープ-ウエー。

索餅

さくべい 【索餅】
小麦粉と米の粉とを練り合わせて,縄のように細長くねじって油で揚げた菓子。昔,宮中で陰暦七月七日に,瘧(オコリ)よけのまじないとして食べた。むぎなわ。[和名抄]

索餌

さくじ [0] 【索餌】
餌(エサ)を探し求めること。「―行動」

索麺

そうめん サウ― [1] 【素麺・索麺】
〔「さくめん(索麺)」の転〕
乾麺の一。小麦粉に塩水を加えて捏(コ)ねた生地に油をつけて糸のように細く伸ばして切った麺。茹(ユ)でて用いる。「冷や―」「―流し」

むらさき【紫】
purple;→英和
violet.→英和

むらさき [2] 【紫】
(1)ムラサキ科の多年草。山野に自生する。全体に粗毛があり,根は太く,茎は高さ約50センチメートルで上方で分枝。葉は披針形。夏,上方の葉腋(ヨウエキ)に白花を数個つける。根は乾くと紫色となり,古くから紫色の染料とするほか,漢方で解熱・解毒の薬,皮膚病の薬などに用いる。紫草。
(2){(1)}の根で染め出した色。
(3)「紫色」の略。
(4)醤油のこと。
(5)〔女房詞〕
イワシ。
紫(1)[図]

紫の

むらさきの 【紫の】 (枕詞)
(1)植物のムラサキで染めた色のにおう(=美シクカガヤク)ことから,「にほふ」にかかる。「―にほへる妹を憎くあらば/万葉 21」
(2)ムラサキは染料として名高いことから,地名「名高(ナタカ)」にかかる。「―名高の浦の砂地(マナゴツチ)/万葉 1392」
(3)ムラサキは濃く染まることから,「こ」にかかる。「―粉潟(コガタ)の海に潜(カズ)く鳥/万葉 3870」

紫の一本

むらさきのひともと 【紫の一本】
江戸時代の地誌。二巻。戸田茂睡作。1683年成立。江戸の名所旧跡を山・坂・川・池などに分類し,遁世(トンセイ)者と侍の二人が訪ね歩くという趣向で記述したもの。

紫の上

むらさきのうえ 【紫の上】
源氏物語の作中人物。式部卿の宮の女(ムスメ)。北山で光源氏に見いだされて二条院に引きとられ,源氏が理想の女性に育てて妻とする。

紫の塵

むらさきのちり 【紫の塵】
〔「紫塵(シジン)の嫩(ワカ)き蕨(ワラビ)は人手を拳(ニギ)る/和漢朗詠(春)」の「紫塵」の訓読みした語〕
ワラビの若い芽。「―ばかりしておのづから所々に萌ゆる早蕨/右京大夫集」

紫の庭

むらさきのにわ 【紫の庭】
〔「紫庭」の訓読み〕
宮中の庭。禁苑(キンエン)。「―玉のうてな千とせ久しかるべきみぎりと/千載(序)」

紫の星

むらさきのほし 【紫の星】
紫微星(シビセイ)。また,天子のこと。「日の光り重ねて照れば―も二つに色やなるらむ/伊勢集」

紫の縁

むらさきのゆかり 【紫の縁】
〔古今(雑上)「紫のひともとゆゑにむさし野の草はみながらあはれとぞみる」の歌から〕
愛情が関係のあるものに及ぶこと。転じて,何らかの縁でつながるもの。草の便り。草のゆかり。「かの―たづねとり給ひては/源氏(末摘花)」

紫の薄様

むらさきのうすよう 【紫の薄様】
(1)襲(カサネ)の色目の名。五つ衣の上を紫にして薄紫・白としだいに淡くするもの。
(2)紫色に染めた薄い紙。

紫の袖

むらさきのそで 【紫の袖】
四位以上の人が着る袍(ホウ)。また,立派な服装。「―をつらねて着たるかな/後拾遺(春上)」

紫の雲

むらさきのくも 【紫の雲】
(1)紫色の雲。めでたい雲。「―たなびきたり/古本説話 65」
→紫雲(シウン)
(2)皇后の異名。「―のよそなる身なれどもたつときくこそうれしかりけれ/後拾遺(賀)」

紫の雲路

むらさきのくもじ 【紫の雲路】
〔紫の雲がたなびいているというところから〕
極楽の空。「―にさそふ琴の音に/新古今(釈教)」

紫ばむ

むらさきば・む [5] 【紫ばむ】 (動マ五[四])
紫色を帯びる。

紫キャベツ

むらさきキャベツ [5] 【紫―】
キャベツの一品種。葉が赤紫色をしているもの。退色するので,加熱調理には向かない。赤キャベツ。レッド-キャベツ。

紫丁花

しちょうげ シチヤウ― [2] 【紫丁花】
アカネ科の落葉低木。暖地に自生し,また庭木や盆栽とする。高さ約60センチメートル。葉は広披針形。夏,枝頂や葉腋に紫色で上端の五裂する漏斗状の花を数個ずつつける。イワハギ。

紫丁香花

むらさきはしどい [5] 【紫丁香花】
ライラックの和名。

紫万年青

むらさきおもと [5] 【紫万年青】
ツユクサ科の多年草。メキシコ・西インド諸島原産。観葉植物として温室で栽培。茎は短く,先に長披針形の葉を密生。葉はオモトに似,下面は紫色。花は白色で,夏,葉腋(ヨウエキ)に出る紫色の苞(ホウ)片の間に多数つく。紫錦蘭(シキンラン)。レオ。

紫匂ひ

むらさきにおい 【紫匂ひ】
紫の色が,中心になるものから離れるほどしだいに薄くなっていくもの。襲(カサネ)の色目では,表は濃い赤紫で下はしだいに薄くなるもの。鎧(ヨロイ)の縅(オドシ)では,上部が赤紫で裾のほうは薄い色にしたもの。紫の匂い。
→匂い(7)

紫史

しし [1] 【紫史】
〔紫式部の書いたふみの意〕
源氏物語の異名。紫文。

紫君子蘭

むらさきくんしらん [7] 【紫君子蘭】
ユリ科の多年草。南アフリカ原産。葉は長さ40センチメートルほどで,夏に80センチメートルほどの花茎を伸ばしてその頂きに多数の百合のような小花を付ける。園芸品種が多い。アガパンサス。

紫埃黴

むらさきほこりかび [7] 【紫埃黴】
変形菌類ムラサキホコリカビ科の代表種。腐木・枯れ葉などの上に生える。紫褐色の毛髪状で,長さ約1センチメートル。乾くと胞子は飛散し,網状の子実体を残す。胞子は水分を得て発芽し,遊走子状からアメーバ状となる。多数のアメーバは合体して粘液状の変形体となり,成熟後乾燥して再び毛状の子実体となる。

紫外線

しがいせん シグワイ― [0] 【紫外線】
波長が,可視光線より短く X 線より長い電磁波の総称。波長約四〇〇〜数ナノメートル。目には見えないが,太陽光・水銀灯などに含まれ,日焼け,殺菌の作用をもつほか,しばしば光化学反応を起こすなど化学作用が強い。皮膚癌の原因になることがある。また,太陽光線中の紫外線は大気上層の酸素やオゾンによって吸収され,およそ350ナノメートル以下のものは地上に到達しない。化学線。菫外(キンガイ)線。

紫外線

しがいせん【紫外線】
ultraviolet rays.

紫外線写真

しがいせんしゃしん シグワイ― [6] 【紫外線写真】
紫外線の照射下で撮影した写真。ゼラチン量を減らして,紫外線に感光しやすくした乾板を用いる。物質の同定,古文書の鑑定などに利用。

紫外線療法

しがいせんりょうほう シグワイ―レウハフ [6] 【紫外線療法】
紫外線を用いる治療法。ビタミン D が生成されカルシウム代謝を促進するので,くる病・貧血・皮膚疾患・虚弱体質改善などに有効。

紫女

しじょ 【紫女】
紫式部の異名。

紫家七論

しかしちろん 【紫家七論】
評論。一冊。安藤為章著。1703年成立。紫式部の人間像,源氏物語の成立および内容を七項目にわたって論じた書。著作動機などに関する旧説を批判・是正。紫女七論。源氏物語七論。

紫宸

ししん 【紫宸】
〔「紫」は天帝の居所である紫微垣(シビエン),「宸」は天子の住居〕
天子の御殿。「―に御して徳は馬の蹄の極る所に被(オヨ)び/古事記(序訓)」

紫宸殿

ししんでん 【紫宸殿】
〔「ししいでん」とも〕
内裏の正殿。南面して建つ入母屋(イリモヤ)造り檜皮葺(ヒワダブ)きの建物。正面九間の母屋の四方に廂(ヒサシ)を設け,母屋と北廂の間に賢聖障子(ケンジヨウノソウジ)を入れる。もと日常の政務を議する所であったが,大極殿(ダイゴクデン)焼失後は即位などの儀式も行うようになった。南殿(ナデン)。前殿。現在の京都御所のものは1855年の造営。
→内裏

紫宸殿

ししいでん 【紫宸殿】
⇒ししんでん(紫宸殿)

紫帽子

むらさきぼうし [5] 【紫帽子】
歌舞伎の女形が,前髪をおおった紫縮緬(チリメン)の布。また,その帽子をつけた若衆。「共にいただく―のゆかりの色も有る中なれば/滑稽本・根南志具佐」

紫庭

してい [0] 【紫庭】
〔「後漢書(皇甫規伝)」より。「紫」は紫微垣(シビエン)(天帝の座)の意〕
内裏の異名。

紫式部

むらさきしきぶ 【紫式部】
(973頃-1014頃) 平安中期の女流作家・歌人。藤原為時の女(ムスメ)。はじめ藤式部と呼ばれる。藤原宣孝と結婚,大弐三位を生むがまもなく夫と死別。その後,源氏物語の執筆を始める。才媛のほまれ高く,一条天皇中宮彰子(上東門院)に仕え,「白氏文集」を進講。藤原道長や藤原公任らとの交流もあった。ほかに「紫式部日記」「紫式部集」などの著がある。

紫式部

むらさきしきぶ [6] 【紫式部】
(1)クマツヅラ科の落葉低木。暖地の山野に生える。高さ2メートル内外。葉は楕円形。初夏,葉腋(ヨウエキ)に淡紅紫色の小花を多数つけ,秋,球形の液果が紫色に熟す。実紫(ミムラサキ)。漢名,紫珠。[季]秋。
(2)人名(別項参照)。
紫式部(1)[図]

紫式部日記

むらさきしきぶにっき 【紫式部日記】
日記。二巻。紫式部作。1010年頃成立。一条天皇中宮彰子の出産を中心とした作者の身辺記で,日記的部分と消息文的部分から成る。著者の内面生活をうかがわせる表白,同時代の女流作家の批評などを含む。文学作品としてのみならず,史料としても貴重。

紫式部日記絵巻

むらさきしきぶにっきえまき 【紫式部日記絵巻】
絵巻物。鎌倉中期の作。「紫式部日記」を絵画化し,詞(コトバ)を添えたもの。絵二四段と詞二四段が残る。筆者未詳。紙本着色。

紫微

しび [1] 【紫微】
⇒紫微垣(シビエン)

紫微中台

しびちゅうだい 【紫微中台】
奈良時代の一時的な令外の官。749年,孝謙天皇の時に,藤原仲麻呂らが光明皇后の後見の機関として皇后宮職を唐風に改称したもの。764年廃止。

紫微内相

しびないしょう 【紫微内相】
紫微中台の長官。令外の官。757年,藤原仲麻呂がその職につき,翌年,仲麻呂が大保(タイホ)に任ぜられたことにより廃絶。

紫微垣

しびえん [2] 【紫微垣】
〔列子(周穆王)・晋書(天文志)〕
古代中国の天文学で,北斗星よりも北極に近い部分で,天帝の常にいる所とされた星座。天子・天位・王宮にたとえる。紫微。紫微宮。紫宮。紫垣。

紫微宮

しびきゅう [2] 【紫微宮】
⇒紫微垣(シビエン)

紫微星

しびせい [2] 【紫微星】
紫微垣(エン)に属する星。

紫文

しぶん [1] 【紫文】
源氏物語の雅称。
〔中国で韓愈(カンユ)の文章を韓文,柳宗元の文章を柳文という例にならったもの〕

紫斑

しはん [0] 【紫斑】
皮下などに出血によって生ずる紫色の斑点。溢血(イツケツ)斑。

紫斑

しはん【紫斑】
a purple spot.‖紫斑病《医》purpura.

紫斑病

しはんびょう [0] 【紫斑病】
皮内・皮下・粘膜下に点状・斑状の出血を起こす疾患の総称。血小板減少・血液凝固機能の異常・血管炎などの原因による。

紫明抄

しめいしょう 【紫明抄】
源氏物語の注釈書。一〇巻。素寂著。1289年直後の成立か。準拠説,有職の考証,語句の解釈などを記す。

紫木蓮

しもくれん [2] 【紫木蓮】
モクレンの別名。白花のハクモクレンと区別するための名。[季]春。

紫根

しこん [0] 【紫根】
ムラサキの根。紫色の染料,また火傷・湿疹などの皮膚病の薬(紫雲膏(シウンコウ))などに用いられる。

紫根染

しこんぞめ [0] 【紫根染(め)】
紫根で染めること。また,染めたもの。

紫根染め

しこんぞめ [0] 【紫根染(め)】
紫根で染めること。また,染めたもの。

紫根色

しこんいろ [0] 【紫根色】
紫根で染めた色。濃い暗紫色。

紫極

しきょく [1][2] 【紫極】
〔「紫」は紫微垣(シビエン)で,天帝の座の意〕
天子の居所。禁中。

紫檀

したん [1][2] 【紫檀】
マメ科の常緑小高木。唐木の一。インド南部原産。高さ約10メートル。葉は羽状複葉。花は黄色の蝶形花。辺材は白色,心材は暗紫紅色で,質硬く,木目が美しいので,床柱や家具に用いる。熱帯各地に産する類似の材をも紫檀材と呼ぶことがある。朱檀(シユダン)。ローズウッド。

紫檀

したん【紫檀】
《植》a red sandalwood.

紫檀塗

したんぬり [0] 【紫檀塗(り)】
紫檀の木目に似せた漆塗り。

紫檀塗り

したんぬり [0] 【紫檀塗(り)】
紫檀の木目に似せた漆塗り。

紫気

しき [1][2] 【紫気】
(霞などのために)紫色を帯びた大気。「相模灘上の―いよいよ勢猛く/自然と人生(蘆花)」

紫水晶

むらさきずいしょう【紫水晶】
amethyst.→英和

紫水晶

むらさきずいしょう [5] 【紫水晶】
紫色を呈する水晶。透明で美しいものは飾り石にする。ブラジル・ウルグアイ・カナダなどに産出。紫石英(シセキエイ)。アメシスト。

紫波

しわ シハ 【紫波】
岩手県中部,紫波郡の町。近世,奥州街道の宿駅で,北上川水運の要地であった。

紫泥

しでい [0][1] 【紫泥】
中国江蘇省の宜興窯などで製した陶器。天青泥という陶土を用いた黒みがかった赤褐色,または暗紫色の無釉(ムユウ)のもの。
→朱泥(シユデイ)

紫海胆

むらさきうに [5] 【紫海胆】
ウニの一種。直径5センチメートル内外。体はやや扁平な半球形で,長さ4センチメートルほどのとげが密生する。全体が紫黒色。潮間帯の岩礁などに多い。卵巣は食用。北海道南部から台湾にかけて分布。

紫海苔

むらさきのり [4] 【紫海苔】
アサクサノリの別名。

紫湿地

むらさきしめじ [5] 【紫湿地】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。秋,雑木林の地上に発生。全体に淡紫色。傘は開いて径約8センチメートルとなり,茎は下部がふくれる。食用。

紫溟会

しめいかい 【紫溟会】
1881年(明治14)に熊本で設立された反民権・反自由党派の政党。

紫煙

しえん [0][1] 【紫煙】
(1)紫色のけむり。紫色のもや。「―がたちのぼる」
(2)タバコの煙。「―をくゆらす」

紫煙

しえん【紫煙】
tobacco smoke.

紫瘢

しはん [0] 【紫瘢】
傷が治ったあと,皮膚に残る紫色の跡。

紫石英

しせきえい [2] 【紫石英】
紫水晶(ムラサキズイシヨウ)の別名。

紫磨忍辱

しまにんにく [3] 【紫磨忍辱】
〔仏〕 紫磨黄金(シマオウゴン)の仏身には,忍辱・柔和の相があるということ。

紫磨金

しまごん [2] 【紫磨金】
「紫磨黄金(シマオウゴン)」に同じ。「金銀のこまやかなる光透りての―柔かなる膚/栄花(玉の台)」

紫磨黄金

しまおうごん [3] 【紫磨黄金】
紫色を帯びた最も良質とされた黄金。紫金。紫磨金(シマゴン)。閻浮檀金(エンブダゴン)。

紫禁

しきん [0][2] 【紫禁】
〔「紫」は紫微垣(シビエン)で,天帝の座の意〕
皇居。内裏。

紫禁城

しきんじょう 【紫禁城】
中国,北京にある明・清代の宮城。明の永楽帝が造営。現在,故宮博物院となっている。
→故宮博物院

紫立つ

むらさきだ・つ [5] 【紫立つ】 (動タ五[四])
紫色を帯びる。紫がかる。「珊瑚(サンゴ)の柱,黄金(コガネ)の瓦,燦々(キラキラ)と―・ちたる焔の中(ウチ)に閃(ヒラメ)きて/自然と人生(蘆花)」「―・ちたる雲の細くたなびきたる/枕草子 1」

紫竹

しちく [0] 【紫竹】
クロチクの別名。

紫紺

しこん [0] 【紫紺】
紺色のはいった紫色。濃い暗紫色。

紫紺の

しこん【紫紺の】
bluish-purple.

紫綬

しじゅ [1] 【紫綬】
紫色の組紐(クミヒモ)。

紫綬褒章

しじゅほうしょう [3] 【紫綬褒章】
褒章の一。紫色の綬のついた記章。学術・芸術・発明などに顕著な功績のあった者に授与される。

紫縅

むらさきおどし [5] 【紫縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。紫色に染めた革や組糸で札(サネ)を綴(ツヅ)ったもの。紫糸縅。

紫腰

むらさきごし 【紫腰】
蹴鞠(ケマリ)の技の免許の印として鞠の宗家から,着用を許される紫色の袴(ハカマ)。また,その許し。武士は総紫,町人は紫裾濃(ムラサキスソゴ)であった。

紫色

ししょく [0] 【紫色】
むらさき色。

紫色

むらさきいろ [0] 【紫色】
色名の一。赤と青の中間の色の総称。また,紫草の根で染めた色。パープル。「皮膚が―にはれあがる」

紫色金

ししょくきん [3][2] 【紫色金】
金78パーセント,アルミニウム22パーセントから成る合金。装飾用。

紫苑

しおに [3] 【紫苑】
〔「しおん」の撥音「ん」を「に」と表記した語〕
「しおん(紫苑)」に同じ。[和名抄]

紫苑

しおん【紫苑】
《植》an aster.→英和

紫苑

しおん [1][0] 【紫苑・紫菀】
(1)キク科の多年草。日本・朝鮮・中国・シベリアに分布。観賞用に栽植もされる。茎は高さ約2メートルになり,広披針形の葉を互生。秋,茎頂が分枝し,淡紫色の頭花を多数つける。漢方で根を鎮咳(チンガイ)・鎮静剤とする。鬼の醜草(シコグサ)。[季]秋。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は薄紫,裏は青。また,表は紫,裏は蘇芳(スオウ)。秋に着用。
紫苑(1)[図]

紫苑色

しおんいろ [0] 【紫苑色】
「紫苑{(2)}」に同じ。

紫草

むらさきそう [0] 【紫草】
ムラサキの異名。

紫菀

しおん [1][0] 【紫苑・紫菀】
(1)キク科の多年草。日本・朝鮮・中国・シベリアに分布。観賞用に栽植もされる。茎は高さ約2メートルになり,広披針形の葉を互生。秋,茎頂が分枝し,淡紫色の頭花を多数つける。漢方で根を鎮咳(チンガイ)・鎮静剤とする。鬼の醜草(シコグサ)。[季]秋。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は薄紫,裏は青。また,表は紫,裏は蘇芳(スオウ)。秋に着用。
紫苑(1)[図]

紫華鬘

むらさきけまん [5] 【紫華鬘】
ケシ科の越年草。畑地や竹林などに多い。全体に軟らかい。根葉は細かく分裂。晩春,高さ約30センチメートルの花茎を出し,頂に総状花序を立てて,紅紫色の細長い花を多数横向きにつける。藪(ヤブ)華鬘。
紫華鬘[図]

紫萁

ぜんまい [0] 【薇・紫萁】
ゼンマイ目のシダ植物。原野や山地に生える。葉は長さ約70センチメートルの羽状複葉。若葉は葉柄とともに渦巻状に巻き,綿毛におおわれ,春,開く前に採って食用とする。胞子葉は短く,羽片は線形。漢名,紫萁。[季]春。《―ののの字ばかりの寂光土/川端茅舎》
薇[図]

紫蒲公英

むらさきたんぽぽ [5] 【紫蒲公英】
センボンヤリの別名。

紫薇

しび [1] 【紫薇】
サルスベリの漢名。「―花」

紫蘇

ちそ [0] 【紫蘇】
⇒しそ(紫蘇)

紫蘇

しそ [0] 【紫蘇】
シソ科の一年草。中国原産。高さ50センチメートル内外。葉は広卵形。夏から秋に,花穂に淡紅色の小花を密につけ,小果を結ぶ。葉・実は香りがよく食用にし,赤紫蘇の葉は漬物の着色に使う。青紫蘇・赤紫蘇・縮緬(チリメン)紫蘇などの品種がある。ちそ。[季]夏。
〔「紫蘇の実」は [季]秋〕

紫蘇

しそ【紫蘇】
《植》a perilla;a beefsteak plant.

紫蘇巻

しそまき [0] 【紫蘇巻(き)】
塩漬けのシソの葉で,梅干しまたは砂糖などで調味した味噌を巻いた食品。

紫蘇巻き

しそまき [0] 【紫蘇巻(き)】
塩漬けのシソの葉で,梅干しまたは砂糖などで調味した味噌を巻いた食品。

紫蘇科

しそか [0] 【紫蘇科】
双子葉植物合弁花類の一科。世界に約二百属三千余種ある。多くは草本で,全体に香りのある油分を含む。茎は四角柱状。花は両性で二唇形。果実は四分果から成る。香料・薬用・観賞用とするものが多い。タイム・ラベンダー・セージ・ハッカ・シソ・カキドオシ・コレウスなど。唇形科。クチビルバナ科。

紫蘇草

しそくさ [0] 【紫蘇草】
ゴマノハグサ科の一年草。湿地に生え,全草にシソの香りがある。高さ約20センチメートル,披針形の葉を対生。秋,葉腋に小形白色の唇形花をつける。

紫蘇輝石

しそきせき [3] 【紫蘇輝石】
斜方輝石の一。鉄・マグネシウムのケイ酸塩鉱物。黄褐色ないし暗褐色の柱状結晶。火成岩造山鉱物として産する。ハイパーシン。

紫蘇酒

しそしゅ [2] 【紫蘇酒】
紫蘇の葉・桂皮・茴香(ウイキヨウ)などを焼酎に漬けた酒。

紫蘭

しらん [1] 【紫蘭】
ラン科の多年草。山地に自生し,また観賞用に栽培される。葉はササの葉形で五,六枚互生する。初夏,高さ50センチメートルほどの花茎の上部に紫紅色の花を数個つける。白花の園芸品種もある。鱗茎を止血・排膿などの薬とする。紅蘭(ベニラン)。朱蘭。[季]夏。

紫蜆

むらさきしじみ [5] 【紫蜆】
シジミチョウ科のチョウ。開張約35ミリメートル。はねの表は美しい紫色だが外縁は黒色となり,裏は褐色。成虫で越冬する。幼虫はアラカシ・シラカシなどの葉を食う。宮城県以南の日本各地と朝鮮半島・台湾に分布。

紫衛門

むらさきえもん [5] 【紫衛門】
〔明治時代,女学生の袴(ハカマ)は紫色が多かったので,平安の歌人赤染衛門(アカゾメエモン)をもじっていう〕
女学生の異名。

紫衣

しえ [1] 【紫衣】
紫色の法衣。勅許などによって高位・高徳の僧に着用が許された。しい。紫甲。
→紫衣事件

紫衣

しい [1] 【紫衣】
⇒しえ(紫衣)

紫衣事件

しえじけん 【紫衣事件】
1627年,大徳寺・妙心寺などの僧への紫衣着用の勅許を,江戸幕府が無効とした事件。これに抗議した大徳寺の沢庵らは処罰され,後水尾天皇は退位した。しいじけん。

紫裾濃

むらさきすそご [5][6] 【紫裾濃】
紫を上のほうは淡く裾のほうを濃く染めること。また,そのように染めたもの。

紫詰草

むらさきつめくさ [5][6] 【紫詰草】
アカツメクサの別名。

紫貝

むらさきがい [4] 【紫貝】
海産の二枚貝。殻は殻長7センチメートルほどの長楕円形。殻表は紫ないし薄紫色,内面は暗紫色。本州中部以南の沿岸に分布。

紫貽貝

むらさきいがい [5] 【紫貽貝】
海産の二枚貝。貝殻は三角に近い長楕円形で,殻長9センチメートルほど。殻が薄く,光沢のある黒紫色。食用。太平洋・大西洋の北部の浅海に広く分布。
→ムール貝

紫足袋

むらさきたび [5] 【紫足袋】
紫色に染めた革足袋。筒の長いひもで結ぶ形式のもの。江戸時代初期まで,主として女性が晴れ着に用いた。紫革足袋。

紫都

しと [1] 【紫都】
〔「紫」は紫微垣(シビエン)(天帝の座)の意〕
天子のいる都。帝都。

紫酢漿草

むらさきかたばみ [5] 【紫酢漿草】
カタバミ科の多年草。南アメリカ原産の帰化植物。褐色の鱗茎(リンケイ)があり,葉は三小葉からなる。夏,淡紅色の小さい花がたくさん咲く。キキョウカタバミ。

紫野

むらさきの 【紫野】
□一□ムラサキを栽培している野。「あかねさす―行き標野(シメノ)行き/万葉 20」
□二□京都市北区の地名。大徳寺や今宮神社がある。もと朝廷の狩猟地で,洛北七野の一。((歌枕))「いはひぞ初るむらさきの野に/後拾遺(雑六)」

紫金

しこん 【紫金】
「紫磨黄金(シマオウゴン)」に同じ。

紫金

しきん [2][0] 【紫金】
赤銅(シヤクドウ)の異名。

紫金石

しきんせき [2] 【紫金石】
赤間石(アカマイシ)の別名。

紫闥

したつ [0] 【紫闥】
皇居の門。転じて,皇居をいう。

紫陽花

しようか シヤウクワ [2] 【紫陽花】
アジサイの漢名。

紫陽花

あじさい【紫陽花】
a hydrangea.→英和

紫陽花

あじさい アヂサヰ [0][2] 【紫陽花】
ユキノシタ科の落葉低木。ガクアジサイの改良品種。高さ1.5メートル内外。葉は卵形で対生し,粗い鋸歯(キヨシ)がある。初夏,枝先に小花が密に集まり,大きな半球形の花序を形作る。花は萼(ガク)が花弁状に発達した中性花。花色が淡空色・青紫色・淡紅色と変わる。七変化(シチヘンゲ)。四葩(ヨヒラ)。[季]夏。

紫雲

しうん [0][1] 【紫雲】
紫色の雲。仏教で,念仏を行う者が死ぬとき,仏が乗って来迎するとされる雲。

紫雲英

げんげ【紫雲英】
《植》a (Chinese) milk vetch.

紫雲英

げんげ [0] 【紫雲英】
マメ科の越年草。中国原産。茎は地に伏して広がり,倒卵形の小葉三〜五対から成る羽状複葉を互生する。春,腋生(エキセイ)の長い花茎の上端に,紅紫色の蝶(チヨウ)形花を輪状につける。緑肥・牧草にする。レンゲソウ。げんげん。[季]春。《―咲く小田辺に門は立てりけり/水原秋桜子》
紫雲英[図]

紫雲英

しうんえい [2] 【紫雲英】
レンゲソウの漢名。

紫電

しでん [0][1] 【紫電】
(1)紫色の電光。
(2)鋭い光。鋭い眼光や,とぎすました刀剣の光などにいう。
(3)旧日本海軍の局地戦闘機。のちに中翼配置が低翼に改められ紫電改となり,本土防空戦に活躍。

紫霄

ししょう 【紫霄】
おおぞら。転じて,禁中。「―のうへには星の位おだやかに/保元(上)」

紫露草

むらさきつゆくさ [6] 【紫露草】
ツユクサ科の多年草。北アメリカ原産。観賞用に栽培。高さは約50センチメートルで,披針形白緑色の葉を互生。夏,茎頂に淡紫色の三弁花を多数つける。花は一日でしぼむ。花糸は細胞学の実験に用いられる。
→トラデスカンティア

紫革

むらさきがわ [4] 【紫革】
赤紫色に染めた革。

紫香楽宮

しがらきのみや 【信楽宮・紫香楽宮】
信楽町黄瀬(キノセ)にあった,奈良時代の都。742年聖武天皇が離宮として造営。甲賀宮。

紫馬肥

むらさきうまごやし [7] 【紫馬肥】
アルファルファの別名。

紫髯緑眼

しぜんりょくがん [0] 【紫髯緑眼】
赤黒いひげと青い目。中国で西方の異民族の容貌を形容した語。

紫鷺苔

むらさきさぎごけ [6] 【紫鷺苔】
ゴマノハグサ科の多年草。田の畔(アゼ)などに生える。葉は楕円形。春,5〜10センチメートルの花茎を立てて,紫色の唇形花を数個横向きにつける。白花品種をサギシバと呼ぶが,かつてはともにサギゴケと通称されていた。

紫麝

しじゃ [1] 【紫麝】
紫がかった麝香(ジヤコウ)。また,麝香。

紫黒

しこく [1][0] 【紫黒】
紫がかった黒色。紫黒色。

つむぎ [0] 【紬】
〔動詞「紡ぐ」の連用形から〕
紬糸で織った絹織物。紬糸の節が織りに表れ,ざっくりとした風合をもつ。紬織り。

つむぎ【紬】
pongee.→英和

紬糸

つむぎいと [4] 【紬糸】
屑繭(クズマユ)または真綿からつむいだ絹糸。

紬紡糸

ちゅうぼうし チウバウ― [3] 【紬紡糸】
絹糸紡績の工程で生ずる屑を原料として紡績した糸。紡績紬(ツムギ)などの緯(ヨコ)糸に用いる。紡績紬糸。絹紡紬糸。

紬絣

つむぎがすり [4] 【紬絣】
絣の柄を表した紬織り。

紬縞

つむぎじま [0] 【紬縞】
縞柄を表した紬織り。

紬織

つむぎおり [0] 【紬織(り)】
「紬(ツムギ)」に同じ。

紬織り

つむぎおり [0] 【紬織(り)】
「紬(ツムギ)」に同じ。

紮ぐ

から・ぐ 【絡ぐ・紮ぐ】 (動ガ下二)
⇒からげる

紮げ

からげ 【絡げ・紮げ】
〔動詞「からげる」の連用形から〕
からげた裾(スソ)や袂(タモト)。「―おろして入りにけり/浄瑠璃・生玉心中(上)」

紮げる

から・げる [3][0] 【絡げる・紮げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 から・ぐ
(1)紐(ヒモ)などで縛る。「古新聞を紐で―・げる」「頭(カシラ)―・げ浄衣着て/平家 4」
(2)着物の裾(スソ)や袂(タモト)をまくり上げて,落ちないようにとめる。「裾を―・げて走る」「尻を―・げる」
(3)縢(カガ)る。「端を―・げる」

るい [1] 【累】
好ましくないかかわり。悪い影響。迷惑。「友人にまで―を及ぼす」「一家眷属に―が及ぶ」

かさね 【累】
怪談の主人公。下総国羽生(ハニユウ)村の百姓の妻。嫉妬深い醜婦で夫に殺され,死後一族にたたったという。この話を脚色したものに歌舞伎「伊達競阿国戯場(ダテクラベオクニカブキ)」,清元「色彩間苅豆(イロモヨウチツトカリマメ)」などが有名。

累々として

るいるい【累々として】
in heaps[piles].

累を及ぼす

るい【累を及ぼす】
bring trouble <to> ;involve <others in trouble> ;→英和
affect.→英和

累世

るいせい [0][1] 【累世】
代を重ねること。代々。世々。累代。るいせ。「―の家臣」

累乗

るいじょう [0] 【累乗】
〔数〕 同じ数または文字を何度か掛け合わせること。また,その積。�×�×�=�³ のように掛け合わせた個数を右肩に小さく書き,これを累乗の指数(冪指数(ベキシスウ))と呼ぶ。乗冪(ジヨウベキ)。冪(ベキ)。

累乗根

るいじょうこん [3] 【累乗根】
〔数〕 � を累乗して � となるとき,� を � の累乗根という。二乗根,三乗根など。乗根。冪根(ベキコン)。

累代

るいだい [0][1] 【累代】
〔古くは「るいたい」〕
代を重ねること。代々。「―の重宝」

累代

るいだい【累代】
successive generations.

累加

るいか [0][1] 【累加】 (名)スル
(1)かさね加えていくこと。次第にふえていくこと。「借入金が―する」
(2)〔数〕 同じ数を次々に加えること。
⇔累減

累加する

るいか【累加する】
increase by successive additions;cumulate.→英和

累卵

るいらん [0] 【累卵】
〔いくつも積み重ねた卵の意〕
危険な状態にあることをたとえていう語。「邦家―の急を拯(スク)ひたる爾(ナンジ)忠勇の霊/此一戦(広徳)」

累囚

るいしゅう [0] 【纍囚・累囚・縲囚】
囚人。

累坐

るいざ [0] 【累坐】
他人の犯罪にかかわりあって罰せられること。連坐。

累増

るいぞう [0] 【累増】 (名)スル
数量が次第にふえていくこと。次第にふやしていくこと。
⇔累減
「貿易黒字が―する」

累夜

るいや [1] 【累夜】
幾夜にもわたること。連夜。「―の宴」

累家

るいか [1] 【累家】
代々続いた家。歴代の旧家。

累層

るいそう [0] 【累層】
ほぼ同一ないしは連続的に変化する条件下に堆積したと考えられる,一連の地層。岩相の急変(堆積環境の変化),あるいは堆積間隙(時間間隙)が認められる所を境界とする。

累差

るいさ [1] 【累差】
計算や測定の過程で生じたわずかな誤差が積もり重なったもの。

累帯構造

るいたいこうぞう [5] 【累帯構造】
結晶の核から周縁にかけてみられる不連続な帯状構造。固溶体から結晶が成長する過程において,母液の成分が変化して異なった成分を順次晶出する。火成岩中の斜長石・輝石などに多い。

累年

るいねん [0] 【累年】
年を重ねること。毎年。年々。

累損

るいそん [0] 【累損】
企業で,過去何期間かの純損失の累積額。累積損失。

累日

るいじつ [0] 【累日】
幾日も続くこと。連日。積日。

累月

るいげつ [0] 【累月】
月を重ねること。「―に及ぶ」

累朝

るいちょう [0] 【累朝】
代々の朝廷。歴朝。

累次

るいじ [1] 【累次】
次々に重なり続くこと。「―の戦争で国土はすっかり荒れはてた」

累歳

るいさい [0] 【累歳】
年を重ねること。毎年。連年。

累減

るいげん [0] 【累減】 (名)スル
(1)次々に減ってゆくこと。次々に減らすこと。
(2)〔数〕 ある数から一定の数を次々に減じていく算法。
⇔累加
⇔累増

累減税

るいげんぜい [3] 【累減税】
⇒逆進税(ギヤクシンゼイ)

累犯

るいはん [0] 【累犯】
犯罪を反覆して行うこと。刑法上,懲役に処せられた者が,刑の執行の終了または免除の日から五年以内に罪を犯し有期懲役に処すべき場合(再犯および三犯以上)をいう。刑が加重される。

累犯者

るいはん【累犯者】
《法》a recidivist

累積

るいせき [0] 【累積】 (名)スル
次々に重なり積もること。次々に積み重ねること。「―する赤字」

累積

るいせき【累積】
accumulation.〜する accumulate.→英和
〜的 cumulative.→英和
‖累積赤字 an accumulated deficit.

累積債務

るいせきさいむ [5] 【累積債務】
開発途上国が先進諸国から借り入れ累積した債務。返済困難に陥ることによって,国際的な金融不安が生じ,返済期間の延期(リスケジューリング)ほか,さまざまな問題が発生する。

累積度数

るいせきどすう [5] 【累積度数】
度数分布の処理の一つの方法。度数を階級ごとに分けるかわりに,度数分布表で資料の値の小さい方から順に各階級の度数を加えて得た値。
→度数

累積投票

るいせきとうひょう [5] 【累積投票】
株主総会で二人以上の取締役を選任するときに,各株主に対して,その所有する一株につき選任すべき取締役の数と同数の議決権を与える,特別の決議方法。議決権を候補者の一人に集中しても何人かに分散してもよい。

累算

るいさん [0] 【累算】 (名)スル
「累計」に同じ。

累累

るいるい [0] 【累累】 (ト|タル)[文]形動タリ
あたり一面に重なり合ってたくさんにあるさま。「死屍(シシ)―」「―たる石塔の下深く眠つて居る祖先は/良人の自白(尚江)」

累葉

るいよう [0] 【累葉】
〔「葉」は時代の意〕
世を重ねること。累代。

累計

るいけい [0] 【累計】 (名)スル
小計を加えていって合計をだすこと。また,その合計。累算。「得票数を―する」

累計

るいけい【累計】
⇒総計.

累退税

るいたいぜい [3] 【累退税】
⇒逆進税(ギヤクシンゼイ)

累進

るいしん【累進】
successive promotion.累進(課)税 progressive tax(ation).

累進

るいしん [0] 【累進】 (名)スル
(1)地位などが次々に上位に進むこと。「―して近習医者に至つた/渋江抽斎(鴎外)」
(2)数の増加につれ,それに対する割合がふえること。「―課税」

累進処遇制

るいしんしょぐうせい [0] 【累進処遇制】
受刑者を階級に区分し,服務の状態に応じて上級に進級させ,それにともない処遇内容を緩和してゆく制度。累進制。

累進税

るいしんぜい [3] 【累進税】
課税標準をいくつかの段階に区分し,上にいくに従って累進的に高い税率を適用する仕組みの税。直接税の一つで,所得再分配の効果をもつ。課税標準全体に一律の税率を課し,この税率が課税標準とともに大きくなる単純累進税と,課税標準をいくつかの区分に分けて段階的に高い税率を課す超過累進税とがあり,日本は後者。
→逆進税
→比例税
→限界税率

ほそ [1] 【細】
(1)「細糸」「細引き」の略。
(2)「細棹」の略。
(3)「細上布」の略。
(4)名詞・形容詞の上に付いて複合語をつくる。
 (ア)ほそいこと。ほそいさま。「―首」「―長い」
 (イ)幅が狭い。「―道」
 (ウ)かすかな。か弱い。「―声」「―腕」
(5)(「ぼそ」の形で)名詞などの下に付いて複合語をつくる。「腰ぼそ」「中ぼそ」「ごくぼそ」

さい [1] 【細】
こまかいこと。くわしいこと。「微を拆(ヒラ)き,―を叙(ツイ)づる歴史は/思出の記(蘆花)」

ささ 【細・小】 (接頭)
〔「さざ」とも〕
名詞に付いて,「小さい」「細かい」「わずか」の意を表す。「―濁り」「―波(サザナミ)」

いささ 【細小・細】 (接頭)
名詞に付いて,ちいさい,ささやかな,わずかな,いささかの,の意を表す。「―小笹(オザサ)」「―川」

細々と

こまごま【細々と】
minutely;→英和
in detail.

細々と生活する

ほそぼそ【細々と生活する】
make a bare[very poor]living.

細い

ほそい【細い】
thin;→英和
small;→英和
slender;→英和
fine.→英和

細い

こま・い [2] 【細い】 (形)
こまかい。ちいさい。「何歳(イクツ)かい。何,十二,―・いな/思出の記(蘆花)」

細い

ほそ・い [2] 【細い】 (形)[文]ク ほそ・し
(1)
 (ア)棒状のものの直径が短い。「―・い管」「―・い枝」「―・いうどん」
 (イ)帯状のものの幅が小さい。幅がせまい。「―・い線」「―・い道」「―・い目」
 (ウ)(人間や動物について)やせている。「―・い体」
(2)声が小さい。高音だがよく響かない。「蚊の鳴くような―・い声」
(3)勢いが盛んでない。弱々しい。「食が―・い」「御末―・くぞ/大鏡(為光)」
(4)小さい。細かい。「―・き穴を明けたらんに/徒然 137」
⇔ふとい
[派生] ――さ(名)

細い目で長く見よ

細い目で長く見よ
ものごとは一時の利害にとらわれないで,将来まで見通すことが大切である。

細か

こまか [2][3] 【細か】 (形動)[文]ナリ
こまかいさま。
(1)大きさが非常に小さいさま。「―な砂」「―な網の目」
(2)くわしいさま。「―に調べる」
(3)小さい事にまでよく気がつくさま。念入りなさま。「―に気を遣う」「―に指示を与える」
(4)繊細で美しいさま。微妙な趣があって人をひきつけるさま。精妙。「すこし起きあがり給へる顔のうち赤み給へるなど,―にをかしうこそ侍りしか/紫式部日記」
(5)勘定高いさま。「両替屋の―なるやつが子なり/浮世草子・置土産 5」
〔現代語では連用形「こまかに」,連体形「こまかな」をよく使い,終止形「こまかだ」も多少使うが,他の活用形はほとんど使わない〕
[派生] ――さ(名)

細かい

こまか・い [3] 【細かい】 (形)[文]ク こまか・し
(1)多数あるものの一つ一つの形が非常に小さい。立体的なものにも平面的なものにも用いる。「―・い砂」「―・い雨」「ねぎを―・く刻む」「―・い柄」「目の―・い網」
(2)(貨幣が)小額である。「―・い金の持ち合わせがない」
(3)反復の動作が小さくせわしなく行われる。「肩が―・く震える」
(4)物事の扱い方やとらえ方が,細部にまで及んでいてくわしい。詳細だ。精密だ。「計画を―・く練る」「―・い事情」
(5)ささいだ。小事だ。「―・い事まで口を出す」
(6)小さい事にまでよく気がつく。配慮が行き届いている。「―・い心遣い」「神経が―・い」「芸が―・い」
(7)金銭的に少しの損得も気にする。勘定高い。「金に―・い」
(8)囲碁で,互いに獲得した地の目数や,石の勢力関係が近接している。一,二目を争う状況である。
〔古くは「こまか(なり)」と形容動詞で,形容詞形「こまかい」が現れたのは近世のことらしい。現在では形容詞と形容動詞がほぼ同様に用いられる〕
[派生] ――さ(名)

細かい

こまかい【細かい】
(1) small;→英和
fine <rain> .→英和
(2) detailed;→英和
minute (詳細).→英和
〜事 details;particulars.(3) strict;→英和
exact (厳密);→英和
close <attention> ;→英和
delicate (微妙).→英和
(4) thrifty (倹約);→英和
stingy (けち).→英和
〜字(活字で) in small characters (type).〜金 small change.→英和
細かく finely;minutely;→英和
in detail;strictly.細かくする break (in)to pieces;change (into small money) (金を).

細かし

こまか・し 【細かし】
■一■ (形ク)
⇒こまかい
■二■ (形シク)
⇒こまかしい

細かしい

こまかし・い 【細かしい】 (形)[文]シク こまか・し
〔近世語〕
「こまかい」に同じ。「―・しき事には一向目もやる物でなし/浮世草子・禁短気」

細く長く

細く長く
短期間に全力を出し切ってしまわないで,長く続くように少しずつするさま。
⇔太く短く

細け

こまけ 【細け】
細かく分けたもの。小さな物。「そこばくの―の物皆とらせ給ふ/宇津保(吹上・上)」

細けし

こまけ・し 【細けし】 (形ク)
(1)細かい。「傍に石柱あり。…質(スガタ)堅く密(キビ)しくして―・し/大唐西域記(長寛点)」
(2)(土壌が)よく肥えている。肥沃だ。[新撰字鏡]

細し

ほそ・し 【細し】 (形ク)
⇒ほそい

細し

くわ・し クハシ 【細し・美し】 (形シク)
こまやかに美しい。うるわしい。「走り出の宜(ヨロ)しき山の出立の―・しき山ぞ/万葉 3331」

細まる

ほそま・る [3] 【細まる】 (動ラ五[四])
細くなる。「手の甲の,五つに岐れた先の次第に―・りて/野分(漱石)」

細み

ほそみ [0] 【細み】
蕉風俳諧の根本理念の一。句に詠む対象に対する作者の深く細やかな心の働き。また,その心のはたらきにより表現された俳諧性を伴った繊細な情趣。
→かるみ
→さび
→しおり

細む

ほそ・む 【細む】 (動マ下二)
⇒ほそめる

細め

ほそめ [0] 【細め】 (形動)[文]ナリ
いくらか細いさま。
⇔太め
「戸を―に開ける」「―の縄でしばる」「―の体」

細める

ほそ・める [3] 【細める】 (動マ下一)[文]マ下二 ほそ・む
細くする。「目を―・めて喜ぶ」

細める

ほそめ【細める】
narrow <one's eyes> ;→英和
make <a thing> narrow.〜に戸をあける open the door a little.→英和

細やか

ささやか [2] 【細やか】 (形動)[文]ナリ
(1)規模が小さいさま。こぢんまりして目立たないさま。「―に暮らす」
(2)取るに足らないさま。形ばかりのさま。「―な贈り物」
(3)体がいかにも小さいさま。小柄なさま。「いと―にて,うとましげもなくらうたげなり/源氏(夕顔)」
[派生] ――さ(名)

細やか

こまやか [2] 【細やか・濃やか】 (形動)[文]ナリ
(1)情愛が深く心遣いが行き届いているさま。心のこもっているさま。「―な愛情を注ぐ」「―な心遣い」「友情の―にして楽しからむを欲せるなり/希臘思潮を論ず(敏)」
(2)色の濃いさま。《濃》「緑―に生茂れる庭の木々/金色夜叉(紅葉)」「硯取り寄せて墨―におしすりて/枕草子 191」
(3)微妙で奥深い趣のあるさま。「抹茶の―な味わいを楽しむ」
(4)小さいさま。微小であるさま。「七つの物を用ゐるといふは…―なる灰と楊枝と帷(カタビラ)となり/三宝絵詞(下)」
(5)繊細で美しいさま。「身なり肌つきの―に美しげなるに/源氏(胡蝶)」
(6)くわしいさま。精密なさま。「いと―に有様を問はせ給ふ/源氏(桐壺)」
(7)土地のよく肥えているさま。「瞻部洲の縦広七千踰繕那の地を皆沃(ウル)ひ―にあらしめむ/金光明最勝王経(平安初期点)」
[派生] ――さ(名)

細やか

ほそやか [2] 【細やか】 (形動)[文]ナリ
(1)ほっそりしたさま。「―な体」
(2)声が小さく低いさま。「声―にて/蜻蛉(中)」

細やぐ

ほそや・ぐ 【細やぐ】 (動ガ四)
ほっそりする。やせる。「昔よりは少し―・ぎて/源氏(宿木)」

細ら

ささら [0] 【細ら】
(1)名詞に付いて接頭語的に用い,「こまかい」「小さい」の意を表す。「さらさら音を立てる」意を含ませる場合もある。「―川」
(2)「ささらがた」の略。「わが大君の帯ばせる―の御帯の/日本書紀(継体)」

細らか

ほそらか 【細らか】 (形動ナリ)
ほっそりとしたさま。「―なるをのこ随身(ズイジン)など/枕草子(六・能因本)」

細ら形

ささらがた 【細ら形】
細かな模様。ささら。「―錦の紐を解き放(サ)けて/日本書紀(允恭)」

細ら波

ささらなみ [3] 【細ら波】
「さざなみ」に同じ。「―寄する所に住む鶴は/貫之集」

細り

ほそり [0] 【細り】
〔動詞「ほそる」の連用形から〕
(1)細くなっていること。「身の―」
(2)「細り節」の略。

細り節

ほそりぶし [0] 【細り節】
江戸初期,関東を中心に流行した歌謡。西国巡礼歌の流れを汲むとされ,哀愁に満ちた曲節から「細り」と呼ばれる。歌詞は一定の形式をもたない。ほそり。細り唄。

細る

ほそる【細る】
become thin.

細る

ほそ・る [2] 【細る】 (動ラ五[四])
〔「細し」の動詞化〕
(1)細くなる。「ろうそくが―・る」「髪の裾,すこし―・りて/源氏(初音)」
(2)やせる。「身も―・る思い」
(3)弱る。「食が―・る」「気力が―・る」

細れ

さざれ [0] 【細れ】
(1)名詞に付いて接頭語的に用い,「わずかな」「こまかい」「小さい」の意を表す。「―いし」「―なみ」など。
(2)「さざれいし」の略。「小川のさ波―こえ行く/夫木 2」

細れ水

さざれみず 【細れ水】
さらさらと音を立てて流れる水。「かしがまし山の下行く―あなかま我も思ふ心あり/金葉(恋下)」

細れ波

さざれなみ 【細れ波】
■一■ (名)
小さな波。さざなみ。「―浮きて流るる泊瀬川/万葉 3226」
■二■ (枕詞)
波は「立つ」ことから「立つ」にかかる。「―立ちても居ても/万葉 3993」

細れ石

さざれいし [3] 【細れ石】
小さい石。「わが君は千代に八千代に―の巌となりて苔のむすまで/和漢朗詠(雑)」

細上布

ほそじょうふ [3] 【細上布】
たて・よことも細いカラムシの糸で織った平織物。八重山上布・宮古上布が有名。ほそ。

細事

さいじ [1] 【細事】
(1)ちょっとした事柄。つまらぬ事柄。小事。些事(サジ)。
(2)くわしい事柄。詳細。

細事

さいじ【細事】
a trifle;→英和
a trivial matter.〜に拘泥しない do not care about trifles.

細井

ほそい ホソヰ 【細井】
姓氏の一。

細井和喜蔵

ほそいわきぞう ホソヰワキザウ 【細井和喜蔵】
(1897-1925) 作家。京都生まれ。小学校中退で紡績工場に働き,労働運動に参加。貧困生活の中で記録文学「女工哀史」を残す。

細井平洲

ほそいへいしゅう ホソヰヘイシウ 【細井平洲】
(1728-1801) 江戸後期の儒者。尾張の農家の生まれ。名は徳民。江戸に出て私塾を開く。米沢侯上杉治憲(鷹山)の依頼で藩校興譲館を興し,また,尾張藩の明倫堂督学を務め民衆教化に当たった。

細井広沢

ほそいこうたく ホソヰクワウタク 【細井広沢】
(1658-1735) 江戸中期の儒学者・書家。遠州掛川藩士の家に生まれる。江戸に出て朱子学を修め,文徴明の書法を学ぶ。柳沢吉保に仕え歴代天皇陵修復を建言。また,唐様復興の書家としても名高い。

細作

さいさく [0] 【細作】
間諜(カンチヨウ)。間者(カンジヤ)。忍びの者。

細作り

ほそづくり [3] 【細作り】
(1)細く作ること。また,そのもの。「―の太刀」
(2)身体がほっそりとしてしなやかなこと。また,その人。「―の体」
(3)「細引(ホソビ)き{(2)}」に同じ。

細分

さいぶん【細分】
subdivision.〜する subdivide <into> .→英和

細分

さいぶん [0] 【細分】 (名)スル
こまかく分けること。「土地を―する」「組織を―化する」

細切り

こまぎり [0] 【細切り・小間切り】
細かく切ること。また,切ったもの。

細切れ

こまぎれ【細切れ】
hashed[chopped]meat.〜にする hash;→英和
chop.→英和

細切れ

こまぎれ [0] 【細切れ・小間切れ】
(1)細かく切ること。また,そのもの。「―の情報」
(2)牛・豚肉の裁ち落としの肉。

細別

さいべつ [0] 【細別】 (名)スル
こまかく区分すること。

細則

さいそく [0] 【細則】
法令・規則で決めたことについての,さらにこまかい規則。「実施方法は―に譲る」
→概則
→総則

細則

さいそく【細則】
detailed regulations;rules <for operation> ;bylaws.

細動

さいどう [0] 【細動】
心筋が,正常な収縮,拡張を行わず,各部分がばらばらに活動する状態。「心室―」

細動脈

さいどうみゃく [3] 【細動脈】
大動脈が枝分かれして,直径が0.5ミリメートル以下になったもの。

細区分

さいくぶん [3] 【細区分】 (名)スル
区分されたものをさらに細かく区分すること。

細叙

さいじょ [1] 【細叙】 (名)スル
くわしく叙述すること。「旅況が―してあつた/伊沢蘭軒(鴎外)」

細口

ほそくち [0] 【細口】
〔「ほそぐち」とも〕
(1)容器の口が細く小さいこと。また,そのもの。花瓶,とっくりなどにいう。「―のびん」
(2)細手のもの。小形。「丹後の―の鰤(ブリ)を片身売りに出しける/浮世草子・胸算用 5」

細君

さいくん [1] 【細君】
〔「妻君」とも当てる〕
(1)ごく軽い敬意をもって,同輩以下の人の妻を指す語。「君の―は京都の人だね」
(2)自分の妻の謙称。「うちの―にも手伝わせよう」
〔もと,前漢の東方朔(トウボウサク)の妻の名。転じて自分の妻,さらに転じて他人の妻を指す〕

細君

さいくん【細君】
one's wife.

細嚼

さいしゃく [0] 【細嚼】 (名)スル
(1)こまかにかみ砕くこと。
(2)意味・内容をよく考え十分に理解すること。「充分これを―して会得しつくすを必要とす/小説神髄(逍遥)」

細土

さいど [1] 【細土】
直径2ミリメートル未満の粒子からなる土壌。すなわち,礫(レキ)を含まない土。砂や粒土からなる。

細報

さいほう [0] 【細報】
くわしく報告すること。詳報。

細塵

さいじん [0] 【細塵】
こまかいちり。

細大

さいだい [0] 【細大】
細かいことと大きいこと。巨細(コサイ)。「校内のことは―共に知れ渡つてゐる/こころ(漱石)」

細大洩らさず

さいだい【細大洩(も)らさず】
to the smallest details.〜洩らさず語る give a detailed account <of> .

細太刀

ほそだち [0][3] 【細太刀】
公家(クゲ)の用いる儀仗用の太刀で,飾太刀(カザリタチ)の簡略なもの。通常の太刀に飾太刀のような唐鍔(カラツバ)と平緒をつけ,全体を細く華奢(キヤシヤ)に作ったもの。

細好男

ささらえおとこ 【細好男】
〔「えおとこ」は愛すべき男の意〕
月の異名。「山のはの―天の原門渡(トワタ)る光見らくし良しも/万葉 983」

細字

さいじ [0] 【細字】
こまかな文字。小さい文字。「―用」

細字

ほそじ [0] 【細字】
線の細い文字。さいじ。
⇔太字

細字

こまじ [0] 【細字】
細かい文字。さいじ。

細字で書く

ほそじ【細字で書く】
write with a fine pen[closely].

細密

さいみつ [0] 【細密】 (名・形動)[文]ナリ
こまかな点にまで行き届いていること。こまかくくわしいこと。また,そのさま。「精緻―な描写」
[派生] ――さ(名)

細密な

さいみつ【細密な】
minute;→英和
close;→英和
detailed.→英和
〜に minutely;→英和
in detail.‖細密画 a miniature.

細密画

さいみつが [0] 【細密画】
対象をこまかく緻密に描いた絵。ミニアチュール。

細射

ままき 【真巻き・細射・継木】
「真巻き矢」「真巻き弓」の略。「身はまづしくてぞありけるに,―を好みて射けり/宇治拾遺 15」

細射弓

ままきゆみ 【真巻き弓・細射弓】
木と竹を接(ハ)ぎ合わせて作った弓。的弓で,猟や戦いなどには使われなかった。[和名抄]

細射矢

ままきや 【真巻き矢・細射矢】
真巻き弓に用いる矢。

細小

いさら 【細小・些】 (接頭)
多く水に関する名詞に付いて,少しの,わずかばかりの,の意を表す。「―井」「―川」

細小

さいしょう [0] 【細小】 (名・形動)[文]ナリ
こまかく小さなこと。微小。「―の事と雖ども,これに委託すべからざるなり/西国立志編(正直)」

細小

いささ 【細小・細】 (接頭)
名詞に付いて,ちいさい,ささやかな,わずかな,いささかの,の意を表す。「―小笹(オザサ)」「―川」

細小井

いさらい 【細小井】
小さな湧き水。また,遣水(ヤリミズ)のことをいう。「なき人の影だに見えずつれなくて心をやれる―の水/源氏(藤裏葉)」

細小小川

いささおがわ 【細小小川】
細い流れ。いささ川。「―に夕すずみせむ/拾玉集」

細小小川

いさらおがわ 【細小小川】
川幅が狭く,流れる水の少ない小川。いさらがわ。「岩間ゆく―のせはしきに/永久百首」

細小小笹

いささおざさ 【細小小笹】
わずかにある笹。一説に,背の低い竹の意とも。「後は山,前は野辺,―に風さわぎ/平家(灌頂)」

細小川

いささがわ 【細小川】
「いささおがわ」に同じ。「―流れみなぎる樋の上を/浄瑠璃・天の網島(下)」

細小川

いさらがわ 【細小川】
「いさらおがわ」に同じ。「御草鞋(ワランズ)に流るる血は草葉にそめて―紅葉しがらむごとくなり/浄瑠璃・吉野都女楠」

細小群竹

いささむらたけ 【細小群竹】
ほんのわずかの竹の群。小さな竹藪(ヤブ)。「我がやどの―吹く風の/万葉 4291」
〔一説に,「いささ」は「斎笹」で清らかな笹とする〕

細小魚

いさな 【小魚・細小魚】
〔「いさ」は「いささ」の意か〕
小さな魚。こざかな。「浅瀬行く―捕るとや/草根集」

細尿管

さいにょうかん [0] 【細尿管】
腎臓にあってボーマン嚢(ノウ)に続く細い管。血液から漉(コ)し出された原尿から水や糖・アミノ酸・電解質などを再吸収し,残りの老廃物を尿として腎盂(ジンウ)に集める。尿細管。
→腎単位

細川

ほそかわ ホソカハ 【細川】
姓氏の一。清和源氏。足利氏の一支族で,はじめ三河細川村に拠点を置く。室町幕府三管領家の一。

細川ガラシャ

ほそかわガラシャ ホソカハ― 【細川―】
(1563-1600) 安土桃山時代のキリシタン。細川忠興の室。明智光秀の女(ムスメ)。名は玉。ガラシャは洗礼名。関ヶ原の戦いの際,人質として大坂城に入城することを拒み,自刃した。

細川勝元

ほそかわかつもと ホソカハ― 【細川勝元】
(1430-1473) 室町中期の武将。将軍家や畠山・斯波氏の継嗣争いをめぐって山名宗全と対立。応仁の乱では東軍の将として戦ったが,陣中で病没した。竜安寺・竜興寺を建てた。

細川幽斎

ほそかわゆうさい ホソカハイウサイ 【細川幽斎】
(1534-1610) 安土桃山時代の武将・歌人。名は藤孝。三淵晴員の子。細川元常の養子。忠興の父。剃髪して玄旨・幽斎と号す。はじめ足利家のち織田信長・豊臣秀吉・徳川家康に仕える。和歌を三条西実枝に学び,古今伝授を受け,二条派の正統を継承。近世歌学の祖と称さる。著「聞書全集」「耳底(ジテイ)記」「詠歌大概抄」

細川忠興

ほそかわただおき ホソカハ― 【細川忠興】
(1563-1645) 安土桃山・江戸初期の武将。細川幽斎の子。号は三斎。織田信長・豊臣秀吉に仕え丹後宮津城主。関ヶ原の戦いでは徳川方に属し,小倉四〇万石を領。和歌・絵画・有職故実に通じ,茶の湯は千利休門下七哲の一人。室はガラシャ。

細川政元

ほそかわまさもと ホソカハ― 【細川政元】
(1466-1507) 室町後期の武将。勝元の子。応仁の乱後,将軍足利義澄を擁して幕府を掌握。養子澄之・澄元・高国の家督争いにまき込まれ,澄之派の家臣香西氏らに殺された。

細川晴元

ほそかわはるもと ホソカハ― 【細川晴元】
(1514-1563) 室町後期の武将。澄元の子。阿波から入洛して細川惣領家を継いだが,執事の三好長慶に追われ,摂津富田に退いて病没した。これにより細川管領家は事実上消滅。

細川澄元

ほそかわすみもと ホソカハ― 【細川澄元】
(1489-1520) 室町後期の武将。管領細川政元の養子。家督争いで,将軍足利義澄と結んで前将軍義稙(ヨシタネ)を奉じる細川高国と対立したが敗れ,近江・四国に逃れて転戦,病死した。

細川紙

ほそかわがみ ホソカハ― [4] 【細川紙】
楮(コウゾ)の繊維でつくった和紙。版画・帳簿などに用いる。紀伊国細川村で産出されたことからの称。現在は埼玉県小川町産。はしきらず。

細川重賢

ほそかわしげかた ホソカハ― 【細川重賢】
(1720-1785) 江戸中期の熊本藩主。号は銀台。殖産興業政策や藩校時習館設置などの文教政策を推進,江戸中期藩政改革の好例とされる。

細川頼之

ほそかわよりゆき ホソカハ― 【細川頼之】
(1329-1392) 南北朝時代の武将。室町幕府管領。足利義満を助け幕政に重きをなす。晩年明徳の乱を鎮定。

細川高国

ほそかわたかくに ホソカハ― 【細川高国】
(1484-1531) 室町後期の武将。管領細川政元の養子。家督争いで細川澄元と対立してこれを追い,将軍に足利義稙(ヨシタネ)を迎えて実権を握った。のち足利義澄の子義晴を将軍とし,管領となったが,三好氏に追われて自刃。

細工

さいく【細工】
(1) work(manship);→英和
(a piece of) work;ware (製品).→英和
(2) <use> a trick[artifice](術策).→英和
〜する work <on bamboo> .
〜が良い(悪い) be of good (bad) workmanship.‖細工師 a worker;an artisan.金物(鼈(べつ)甲)細工 metalwork (tortoiseshell work).

細工

さいく [0][3] 【細工】 (名)スル
(1)手先を巧みに使ってこまかな物を作ること。また,作られた物。「手のこんだ―を施す」「竹―」
(2)物事がうまく運ぶようにいろいろと準備・工夫すること。また,そのくわだて。「事前に―する」「あちこち―して失態を隠す」
(3)物をうまく利用するために,こまかい装置をつけること。また,その仕掛け。「この機械にはいろいろと―がしてある」
(4)こまかな物を作る人。細工人。細工師。工芸家。「極めたる物の上手の―になむありける/今昔 24」

細工は流々仕上げを御覧じろ

りゅうりゅう【細工は流々仕上げを御覧(ごろう)じろ】
Wait and see.

細工む

さいく・む 【細工む】 (動マ四)
〔名詞「細工」を動詞化した語〕
細工をする。技巧を凝らす。「それをあまり―・みてとかくすれば/無名抄」

細工人

さいくにん [0][3] 【細工人】
(1)木工・彫金などの細工をする人。
(2)細工の巧みな人。

細工師

さいくし [3] 【細工師】
木工・彫金などの細工をする職人。

細工所

さいくじょ [0][4] 【細工所】
(1)物を細工する場所。しごとば。
(2)江戸幕府の役所名。御所への献物をはじめ,幕府の武具・馬具・高札などの細工をつかさどったところ。
(3)「細工所(サイクドコロ)」に同じ。

細工所

さいくどころ 【細工所】
平安中期以後から鎌倉時代,国衙(コクガ)・幕府・荘園・社寺などに置かれた手工業者の工房。さいくじょ。

細工物

さいくもの [0][5] 【細工物】
細工をほどこした器物。手工芸品。

細工頭

さいくがしら 【細工頭】
江戸幕府の職名。細工所(サイクジヨ)の長官。

細巧

さいこう [0] 【細巧】
こまかくたくみなこと。また,小細工が過ぎること。「怯懦(キヨウダ)の老人と―の弁者の常に用るもの/露団々(露伴)」

細巻

ほそまき [0] 【細巻(き)】
細く巻くこと。また,そのもの。タバコ・のりまきなどにいう。

細巻き

ほそまき [0] 【細巻(き)】
細く巻くこと。また,そのもの。タバコ・のりまきなどにいう。

細布

ほそぬの [0][2] 【細布】
(1)細い糸で織った布。上布。
(2)幅の狭い布。
(3)「細布衣」の略。

細布

さいみ 【貲布・細布】
〔「さよみ」の転〕
織り目の粗い麻布。武家の下僕の夏衣,蚊帳(カヤ)などに用いられた。

細布

さいふ [0] 【細布】
(1)経緯(タテヨコ)ともに細い単糸で平織りにした綿織物。足袋・シーツなどに用いる。
(2)上代から中世にかけて,細い糸で織った上質の麻織物。

細布衣

ほそぬのごろも 【細布衣】
細布{(2)}で作った衣服。

細帯

ほそおび [0][3] 【細帯】
幅が狭い帯。

細帯

ほそおび【細帯】
an underbelt.

細引き

ほそびき [0] 【細引き】
(1)麻などをより合わせてつくった細目の縄。細引き縄。
(2)刺身などで,細長く切ったもの。ほそづくり。

細引き

ほそびき【細引き】
a cord.→英和
〜をかける cord.

細引き網

ほそびきあみ [4] 【細引き網】
細引き{(1)}で編んだ網。近世,罪人を駕籠(カゴ)で送るとき,逃走を防ぐため,その上にかけるのにも用いた。

細径

さいけい [0] 【細径・細逕】
細い道。こみち。

細微

さいび [1] 【細微】 (名・形動)[文]ナリ
こまかいこと。わずかなこと。また,そのさま。微細。「―末節」「―なるを採らずして務めて眼を其全局に注ぎ/希臘思潮を論ず(敏)」

細心

さいしん [0] 【細心】 (名・形動)[文]ナリ
細かな点にまで気を配る・こと(さま)。「―の注意を払う」「―熟慮」
[派生] ――さ(名)

細心の

さいしん【細心の】
prudent;→英和
careful.→英和
〜の注意をもって most carefully;with meticulous[the greatest]care;scrupulously;→英和
prudently.→英和

細思

さいし [1] 【細思】
子細に考えること。また,こまかい考え。

細故

さいこ [1] 【細故】
こまかなこと。つまらぬこと。小事。「空名―に懸念して斯る大事を決せざるは/経国美談(竜渓)」

細断

さいだん [0] 【細断】 (名)スル
紙などを細かく切り刻むこと。

細書

さいしょ [0] 【細書】 (名)スル
(1)細かい字で書くこと。また,その文字。「公書家書とも薄葉紙に―し/新聞雑誌 23」
(2)詳しく記した文。

細書き

ほそがき [0] 【細書き】
肉細に書いた文字。また,それを書く筆やペン。

細書き

こまがき [0] 【細書き】
字を細かく書くこと。また,細かな字。

細木

ほそき 【細木】
姓氏の一。

細木

さいき 【細木】
姓氏の一。

細木藤次郎

さいきとうじろう 【細木藤次郎】
⇒細木香以(ホソキコウイ)

細木香以

ほそきこうい 【細木香以】
(1822-1870) 幕末の富商。通称,津国屋(ツノクニヤ)藤次郎。江戸山城河岸に住む。文人・役者の保護者として有名。仮名垣魯文の「再来紀文(イマキブン)廓花街」,森鴎外の「細木香以」などの伝記がある。

細末

さいまつ [0] 【細末】
(1)物の大きさがこまかいこと。
(2)ささいな物事。
(3)こまかい粉末。「董賢を―にして加へたといふ容色/当世書生気質(逍遥)」

細杷い

こまざらい [3] 【細杷い】
農具の一。歯の細かいさらい。落ち葉をかき集めたり土をならしたりするのに用いる。鉄製・木製・竹製など。手把(シユハ)。こまざらえ。

細枝

しもと [0] 【葼・楉・細枝】
枝の茂った若い木立。[和名抄]

細柄傘

ほそえがさ [4] 【細柄傘】
緑藻類カサノリ目カサノリ属の海藻。内湾など波の静かな海岸の低潮線付近に生ずる。柄の部分の長い傘形を呈する。愛知県・富山県以西の日本の諸海岸,インド洋・大西洋に分布。

細柳

さいりゅう [0] 【細柳】
(1)葉がまだ十分に伸びないで,枝が細く見える柳。
(2)「柳営」に同じ。

細根

ほそね [0] 【細根】
(1)ほそい根。
(2)「細根大根」の略。

細根大根

ほそねだいこん [4] 【細根大根】
守口大根のように根の細長い大根。

細棹

ほそざお [0] 【細棹】
三味線の種別で,棹が細く胴が小ぶりなもの。長唄・小唄などに用いる。
→中棹(チユウザオ)
→太棹(フトザオ)

細殿

ほそどの [0] 【細殿】
(1)寝殿造りの庇(ヒサシ)の間を仕切って,女房の部屋などに当てた所。
(2)細長い建物。殿舎をつなぐ渡り廊下。渡廊(ワタリロウ)。

細民

さいみん [0] 【細民】
下層の人々。貧しい人々。「市井の―と雖も/安愚楽鍋(魯文)」

細民窟

さいみんくつ [3] 【細民窟】
貧しい人たちが集まり住んでいる地域。貧民窟。

細水

ささみず 【細水】
わずかな量の水。「五月雨はたなゐにもりし―の畦こす迄になりにけるかな/続古今(夏)」

細氷

さいひょう [0] 【細氷】
空気中の水蒸気が細かい氷の結晶となって大気中を落下,または浮遊する現象。寒冷地で気温がきわめて低いときに見られる。太陽に輝いてキラキラと見えるのでダイヤモンド-ダストともいう。視程は1キロメートル以上ある。
→氷霧(コオリギリ)

細江

ほそえ 【細江】
静岡県西部,引佐(イナサ)郡の町。浜名湖に臨み,都田川下流域と三方原北部を占める。江戸期には姫街道の関所があった。

細波

さざなみ【細波】
ripples.〜が立つ ripple.→英和

細波

さざなみ [0] 【細波・小波・漣】
〔古くは「ささなみ」〕
(1)水面に一面にできるこまかい波。「―が立つ」
(2)小さな心のゆれや争いごとのたとえ。
(3)琵琶湖南西部沿岸地の古地名。「―の国つ御神のうらさびて/万葉 33」

細波の

さざなみの 【細波の】 (枕詞)
(1)〔「さざなみ{(3)}」から〕
琵琶湖南西岸の地名「大津」「志賀」「比良」「近江」などにかかる。枕詞としない説もある。「―大津の宮の秋の夕霧/夫木 30」「―志賀の手児らが/拾遺(哀傷)」「―比良山風の海吹けば/新古今(雑下)」「ふるさとは夜さむになれや―近江のをとめ衣うつなり/夫木 14」
(2)波に文(アヤ)があることから「あやし」に,波が寄ることから「寄る」「夜」にかかる。「―寄り来る人に/千載(雑下)」

細波や

さざなみや 【細波や】 (枕詞)
「さざなみの」に同じ。「―志賀の都はあれにしをむかしながらの山ざくらかな/平家 7」

細注

さいちゅう [0] 【細注】
(1)細字の注釈。細字注。
(2)こまかに説いた注釈。詳注。

細流

さいりゅう [0] 【細流】
ほそい川。小川。

細流抄

さいりゅうしょう サイリウセウ 【細流抄】
注釈書。一〇巻。三条西実隆(サネタカ)の源氏物語講義をその子公条(キンエダ)が筆録したもの。1510〜13年に成立。青表紙系統の本文による最初の注釈書で,文意の解明に力を注ぐ。

細溝

さいこう [0] 【細溝】
(1)細い溝。
(2)降水などによってうがたれた浅い溝。

細濁り

ささにごり [3] 【細濁り・小濁り】
水が少しにごること。

細烏帽子

ほそえぼし [3] 【細烏帽子】
武士がかぶった細長い立烏帽子。細立(ホソタテ)烏帽子。

細片

さいへん [0] 【細片】
こまかいかけら。

細物

こまもの [0][3] 【小間物・細物】
(1)日常用いるこまごましたもの。日用品・化粧品・装身具など。「―売り」
(2)〔種々雑多なものの意から〕
「へど」を俗にいう語。

細物

ほそもの [2][0] 【細物】
(1)細い物。
(2)〔女房詞〕
素麺(ソウメン)の異名。
(3)細身の太刀。

細瑕

さいか [1] 【細瑕】
ちょっとしたきず。わずかな欠点。

細瑾

さいきん [0] 【細瑾】
〔「細謹」の誤記から生じた語〕
わずかな欠点やあやまち。「―を顧みて後の大功は立たまはざる/近世紀聞(延房)」

細瓮

ささべ 【細瓮】
小さい壺(ツボ)。

細田

ほそだ 【細田】
姓氏の一。

細田栄之

ほそだえいし 【細田栄之】
(1756-1829) 江戸後期の浮世絵師。号は鳥文斎。幕臣で,若年で致仕。狩野典信(ミチノブ)らに師事。町絵師となり一派をなした。細腰長身の清楚な美人画をよくし,版画では地色を黄色で塗る「黄つぶし」を考案。

細男

せいのう [3] 【細男・才男】
〔「のう」は「男」の音「なん」から〕
(1)平安初期から,神社の祭礼で舞を舞った舞人,またその舞。奈良春日若宮の御祭(オンマツリ)では,白丁・立烏帽子(タテエボシ)姿の六人が登場するものが行われている。ほそおとこ。せいのお。さいのう。
(2)祭りの行列の先駆に立てる人形。宇佐八幡の祭礼などに見られる。

細男

ほそおとこ 【細男】
「せいのう(細男・才男)」に同じ。「御霊会の―のてのごひして/栄花(若生え)」

細目

さいもく [0] 【細目】
くわしく定めた項目。細かい個条。「規約の―を決める」

細目

さいもく【細目】
<go into> details;particulars.

細目

ほそめ [2][3] 【細目】
(1)少し開いた目。薄目。
(2)細く編んだ(織った)目。

細目螺子

ほそめねじ [4] 【細目螺子】
普通のねじよりピッチの小さいねじ。航空機・自動車・薄物などに用いる。

細眉

ほそまゆ [3] 【細眉】
細く長いまゆ。三日月形のまゆ。ほそまゆげ。

細石

さざれいし【細石】
a pebble;→英和
gravel.→英和

細石器

さいせっき 【細石器】
三日月形・長方形・三角形などの形をし,長さ2,3センチメートルの小さい石器。主に中石器時代に,骨や木などの軸にはめこんで刃物として用いた。日本でも旧石器時代末にみられる。マイクロリス。

細碁

さいご [0][1] 【細碁】
地の差が少なく,勝敗の微妙な碁。

細立烏帽子

ほそたてえぼし [5] 【細立烏帽子】
「細烏帽子(ホソエボシ)」に同じ。

細筆

さいひつ [0] 【細筆】 (名)スル
(1)こまかい字を書くための穂先の細いふで。
(2)こまかい字を書くこと。細書。
(3)こまごまと書き記すこと。「―ニ能ワズ/日葡」

細管

さいかん [0] 【細管】
(1)細い管。
(2)細い笛。また,笛の細い音色。

細節

さいせつ [0] 【細節】
物事のこまかいきまり。「伯父の子だけに―に拘(カカ)はらぬのであらふ/思出の記(蘆花)」

細粒

さいりゅう [0] 【細粒】
こまかい粒。

細粒剤

さいりゅうざい [3] 【細粒剤】
細粒状の薬剤。粒子は顆粒(カリユウ)剤より小さく散剤より大きい。取り扱いやすく調剤に便利。

細精管

さいせいかん [0] 【細精管】
脊椎動物の精巣の中にある小管。この管の壁にある精原細胞の分裂により精子が形成される。精細管。

細糸

ほそいと【細糸】
(a) fine thread.

細糸

ほそいと [0] 【細糸】
細い糸。綿糸では四〇番手より細い糸をいう。

細細

さいさい [0] 【細細】
■一■ (形動ナリ)
細かいさま。小さいさま。こまやかなさま。「人の品行は善き習慣の力に頼ること―ならず/西国立志編(正直)」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
{■一■}に同じ。「梅の香は―として…辺(アタリ)を繞(メグ)る/不如帰(蘆花)」

細細

ほそぼそ [3] 【細細】 (副)
(1)非常に細いさま。ほっそりしていて頼りないさま。「―とした腕」
(2)かろうじて続いているさま。「―(と)続く小道」
(3)非常に貧しくやっとのことで暮らすさま。「―(と)暮らす」

細細

こまごま [3] 【細細】 (副)スル
(1)いかにも細かいさま。細かくて煩雑なさま。「ボタン・糸など―(と)した品を並べた店」「―した用件を片付ける」
(2)細かいところまで行き届くさま。また,くわしくてわずらわしいさま。「―(と)注意を与える」
(3)繊細なさま。こまやかに。「髪,色に,―とうるはしう/枕草子 200」

細細しい

こまごまし・い [5] 【細細しい】 (形)[文]シク こまごま・し
(1)非常に細かい。非常に小さい。「―・いものを箱に入れておく」
(2)細かくてわずらわしい。細かく雑多である。「―・い所は面白味が薄う御座います/塩原多助一代記(円朝)」
(3)詳細である。「唐土方へ内義―・しき文をやられしに/浮世草子・禁短気」

細結び

こまむすび [3] 【細結び・小間結び】
紐(ヒモ)の両端を交差させて結び,再び交差させて結ぶ結び方。真結び。玉結び。固(カタ)結び。本(ホン)結び。

細網内皮系

さいもうないひけい サイマウナイ― [0] 【細網内皮系】
古い赤血球や病原菌などを貪食し,消化する防御組織系。

細緒

ほそお [2][0] 【細緒】
(1)細い緒。
(2)箏(ソウ)の一三弦のうち,一番細い三本。
(3)細い鼻緒。

細編み

こまあみ [0] 【細編み】
かぎ針編みで,針に掛けた糸と前段から引き出したループを一緒に引き抜く編み方。短(ミジカ)編み。
→長編み

細緻

さいち [1] 【細緻】 (名・形動)[文]ナリ
こまかくて綿密な・こと(さま)。緻密。「―をきわめた研究」「自分に特有なる―な思索力/それから(漱石)」

細纓

ほそえい [0][2] 【細纓】
⇒さいえい(細纓)

細纓

さいえい [0] 【細纓】
先細りに細く作った冠の纓。のちには纓筋のみを残し,鯨のひげなどで作った紐状のものとなった。六位以下の武官と六位の蔵人が用いた。ほそえい。
→纓

細胞

さいほう [0] 【細胞】
⇒さいぼう(細胞)

細胞

さいぼう【細胞】
《生》a cell;→英和
<organize> a communist cell[fraction](共産党の).‖細胞学 cytology.細胞組織 cellular tissue.細胞分裂 cell division.

細胞

さいぼう [0] 【細胞】
〔「さいほう」とも〕
(1)〔cell〕
生物体の構造上・機能上の基本単位。細胞質から成り,中に通常一個の核を有し,細胞膜に包まれている一個の微小な生活体。構造によって,原核細胞と真核細胞とに分ける。
(2)共産主義政党などが,地域や職場などを単位にしてつくる党員の末端組織。
細胞(1)[図]

細胞内消化

さいぼうないしょうか [7] 【細胞内消化】
生物体の細胞内に直接,食物や細菌などの異物をとり入れて消化する現象。原生動物・海綿動物・腔腸動物など,および高等動物のマクロファージや白血球などの食細胞でみられる。

細胞分画

さいぼうぶんかく [5] 【細胞分画】
細胞を破砕した後,遠心分離機などを用いて核・ミトコンドリア・細胞膜などの細胞を構成する要素に分離すること。

細胞分裂

さいぼうぶんれつ [5] 【細胞分裂】
一つの細胞(母細胞)が核分裂と細胞質分裂により二つ以上の細胞(娘細胞)に分かれる現象。有糸分裂と無糸分裂があり,有糸分裂には体細胞分裂と減数分裂とがある。

細胞呼吸

さいぼうこきゅう [5] 【細胞呼吸】
⇒内呼吸(ナイコキユウ)

細胞培養

さいぼうばいよう [5] 【細胞培養】
組織培養の一。生物の組織から分離した細胞を培養液中で生育させること。

細胞壁

さいぼうへき [3] 【細胞壁】
植物細胞や細菌の最外側にある丈夫な被膜。セルロース・ペクチンを主成分とする後形質で,細胞を保護し,その形状を保持する。

細胞学

さいぼうがく [3] 【細胞学】
〔cytology〕
細胞の形態・構造・機能を研究する生物学の一分野。

細胞小器官

さいぼうしょうきかん [8][7] 【細胞小器官】
細胞の原形質の一部が変化してできた構造で,膜で囲まれ,一定の機能をもつもの。ミトコンドリア・小胞体・リソソーム・ゴルジ体などや,鞭毛・繊毛・眼点・収縮胞・食胞など。器官子。オルガネラ。

細胞工学

さいぼうこうがく [5] 【細胞工学】
生物の細胞や組織を人為的に操作して細胞の仕組みを解明したり,有用な物質や新品種を作り出す技術。とくに細胞融合技術をさすこともある。

細胞性免疫

さいぼうせいめんえき [7] 【細胞性免疫】
血清抗体をつくらず,細胞が直接作用して発現する免疫反応。主として T リンパ球による。ツベルクリン皮内反応や移植片拒絶反応など。
→体液性免疫

細胞板

さいぼうばん [0] 【細胞板】
植物の細胞分裂の終期に,二つの娘(ジヨウ)細胞間に生ずる隔膜。分裂後,セルロースが沈着して細胞壁になる。

細胞核

さいぼうかく [3] 【細胞核】
⇒核(カク)(5)

細胞液

さいぼうえき [3] 【細胞液】
液胞を満たしている液体。塩類・糖・有機酸・色素・タンニン・アルカロイド・タンパク質などを溶存する。

細胞膜

さいぼうまく [3] 【細胞膜】
細胞質の最外層にあって細胞の形態を決めるきわめて薄い膜。主に脂質とタンパク質から成り,選択的透過や代謝物質の輸送,電気的興奮性,免疫特性の発現などの機能をもつ。原形質膜。
→生体膜
→単位膜

細胞融合

さいぼうゆうごう [5] 【細胞融合】
隣接した細胞間の隔壁が消失して一つの細胞が生ずる現象。自然界では生殖細胞の合体などにみられ,人工的にはウイルスや化学的細胞融合促進物質,電気刺激などを利用して異種細胞相互を融合させて雑種細胞をつくり,遺伝子発現の制御機構を調べたり,単一の抗体を多量につくることなどが行われている。
→雑種細胞
→ハイブリドーマ

細胞診

さいぼうしん [3] 【細胞診】
生体から採取した細胞を顕微鏡によって検査し,病気を判定する診断法。特に癌の診断に用いられる。

細胞説

さいぼうせつ [3] 【細胞説】
細胞が生物の構造および機能の基本単位であるとする説。シュライデンとシュワンが提唱。

細胞質

さいぼうしつ [3] 【細胞質】
細胞を構成する原形質のうち,核を除いた部分。
→核質

細胞質遺伝

さいぼうしついでん [7] 【細胞質遺伝】
細胞質中の遺伝子による遺伝現象。色素体やミトコンドリアなどに含まれる核酸による遺伝。核外遺伝。

細胞運動

さいぼううんどう [5] 【細胞運動】
細胞が示す運動。筋肉の収縮,繊毛運動・鞭毛運動・アメーバ運動・原形質流動,細胞分裂時の染色体の移動と細胞質のくびれなど。

細胞遺伝学

さいぼういでんがく [6] 【細胞遺伝学】
遺伝学の一分野。染色体の形態・構造・数・行動やその変異を中心に,細胞内の種々の構造物と遺伝との関係を解析する学問。

細胞間物質

さいぼうかんぶっしつ [7] 【細胞間物質】
細胞と細胞との間にあるタンパク質多糖類。結合組織や骨組織の硬軟性は,この物質の物理的化学的特性による。細胞間質。細胞間基質。

細腕

ほそうで【細腕】
a thin arm.

細腕

ほそうで [0] 【細腕】
(1)細い腕。やせた腕。
(2)か弱い力。乏しい生活力。「女の―一本で子供を育てきる」

細腰

さいよう [0] 【細腰】
女の腰の細くしなやかなこと。美人の形容に用いる。やなぎごし。「楚王―を愛せしかば宮中に飢ゑて死する女多かりき/平家 12」

細腰

ほそごし [0][2] 【細腰】
(1)細い腰。弱々しい腰つき。
(2)腰の細くなっているところ。帯をしめるところ。

細腰鼓

さいようこ [3] 【細腰鼓】
鼓(ツヅミ)類の型の一。胴の中央部が細くくびれたもの。雅楽や伎楽用のほか,能などで用いる大鼓・小鼓もこの類。

細腸

ほそわた 【細腸】
(1)小腸。[和名抄]
(2)胎盤。[ヘボン]

細菌

さいきん【細菌】
a bacillus;→英和
a bacterium (〔複〕bacteria);→英和
a germ.→英和
‖細菌学(者) bacteriology (a bacteriologist).細菌検査 a bacteriological examination.細菌戦 bacteriological[germ]warfare.細菌兵器 a bacteriological weapon.

細菌

さいきん [0] 【細菌】
単細胞の微生物で,核膜のない原核生物の一群。球状・桿状・螺旋(ラセン)状などを呈し,葉緑体・ミトコンドリアなどをもたない。原則として二個に分裂してふえる。動植物に対して病原性をもつものもあるが,広く生態系の中にあって物質循環に重要な役割を果たしている。分裂菌類。バクテリア。

細菌ウイルス

さいきんウイルス [6] 【細菌―】
⇒バクテリオファージ

細菌兵器

さいきんへいき [5] 【細菌兵器】
⇒生物兵器(セイブツヘイキ)

細菌学

さいきんがく [3] 【細菌学】
細菌類を研究対象とする微生物学。医学や農学の領域にもわたる。分子生物学の発展によって,細菌の物質交代,形質転換などのしくみなどが,また電子顕微鏡の発達によって,その微細構造が解明されてきている。

細菌尿

さいきんにょう [3] 【細菌尿】
細菌を多数含んだ濁った尿。膀胱炎や腎盂炎・腎炎などの尿路感染症に伴う。

細菌毒素

さいきんどくそ [5] 【細菌毒素】
細菌が生産する毒素で,細菌の病原性を規定する因子。
→外毒素
→内毒素

細菌濾過器

さいきんろかき [6] 【細菌濾過器】
プラスチックの膜などを使って,液体中の細菌を濾過する装置。

細螺

きしゃご [0] 【細螺・喜佐古】
キサゴの転。[季]春。

細螺

きさご [0] 【細螺・喜佐古・扁螺】
海産の巻貝。貝殻は直径2センチメートル内外のそろばん玉状で,美しい淡褐色や灰青色の波状紋があり,おはじきや装飾に用いる。肉は食用。内湾の干潟に多産する。北海道南部以南に分布。キシャゴ。シタダミ。ゼゼガイ。[季]春。

細螺

しただみ 【小羸子・細螺】
小さい巻貝の類の古名。今のコシタカガンガラやイシダタミにあたる。「―のい這ひもとほり撃ちてしやまむ/古事記(中)」

細螺弾

きさごはじき [4] 【細螺弾】
キサゴの貝殻を指ではじき当てて勝負を争う遊戯。

細蟹

ささがに [0] 【細蟹】
〔クモが小さいカニに似ていることから〕
クモのこと。また,クモの網(イ)。

細蟹の

ささがにの 【細蟹の】 (枕詞)
「蜘蛛(クモ)」「いと」「い」「いづこ」「いかに」などにかかる。ささがねの。「わがせこがくべき宵なり―くものふるまひかねてしるしも/古今(恋四)」

細蟹姫

ささがにひめ 【細蟹姫】
〔クモが糸をかけることから〕
織女姫。たなばた姫。

細行

さいこう [0] 【細行】
ささいなおこない。

細裂

さいれつ [0] 【細裂】 (名)スル
こまかくさくこと。また,こまかくさけること。「小葉は―する」

細見

さいけん [0] 【細見】 (名)スル
(1)詳しく見ること。「立ち寄ってとくと見よ,―せよ/浄瑠璃・唐船噺」
(2)詳しく見せるために作った地図・案内記など。
(3)江戸吉原(ヨシワラ)の遊女屋・遊女名・玉代(ギヨクダイ)などを事細かに記した案内書。吉原細見。「―はよつぽど先へ遣つて買い/柳多留 4」

細見竹

さいみだけ 【細見竹】
江戸時代の検地の道具の一。四本の竹竿の頭に藁(ワラ)をつけ,四隅に立てて目標とした。

細説

さいせつ [0] 【細説】 (名)スル
こまかに説明すること。詳説。「其為人(ヒトトナリ)を―せんに/慨世士伝(逍遥)」

細論

さいろん [0] 【細論】 (名)スル
くわしく論ずること。「是後条に至り請ふ之を―せん/明六雑誌 1」

細謹

さいきん [0] 【細謹】
こまかなことに気を配ること。「君家の存亡,―論ずべき時にあらず/桐一葉(逍遥)」

細身

ほそみ [0] 【細身】
普通より幅がせまく,ほっそりと作ってあること。また,そのもの。「―の刀」

細身造り

ほそみづくり [4] 【細身造り】
細身の刀を仕込み,柄や鞘(サヤ)を刀に合わせて細くつくること。またその刀。

細辛

さいしん [0] 【細辛】
ウスバサイシンの別名。また,その茎・根茎を乾燥したもの。漢方で鎮咳・鎮痛剤とする。

細逕

さいけい [0] 【細径・細逕】
細い道。こみち。

細道

ほそみち【細道】
a narrow path.

細道

ほそみち [2] 【細道】
ほそい道。せまい道。

細部

さいぶ [1] 【細部】
こまかい部分。「―にわたって説明する」

細部

さいぶ【細部(にわたる)】
(go into) details[particulars].

細金

さいきん [0] 【細金・截金】
「きりかね(切金)」に同じ。

細金

ほそがね [0] 【細金】
細く切った金銀の箔。仏画・仏像・衣服の模様などに用いる。

細金細工

さいきんざいく [5] 【細金細工】
金や銀を,細い糸状や粒子としたものを地板に取り付けて装飾とした細工。古代エジプトや中国の漢代に盛行。日本でも古墳出土の耳飾りなどにみられる。細線細工。ほそがね細工。

細長

ほそなが 【細長】
■一■ [0] (名)
(1)平安時代,貴族の子供の衣服。一幅で水干形の身丈の長いもの。頸上(クビカミ)に長い飾り紐が垂れる。
(2)平安時代,貴族の年少の女性の普段着。袿(ウチキ)に似ているが大領(オオクビ)がない。
■二■ (名・形動ナリ)
細くて長い・こと(さま)。「口のほどの―にして/徒然 34」

細長い

ほそながい【細長い】
long and slender.

細長い

ほそなが・い [4] 【細長い】 (形)[文]ク ほそなが・し
細くて長い。「―・い旗」

細長型

さいちょうがた サイチヤウ― [0] 【細長型】
クレッチマーの分類による体型の一。身体がやせて細長いタイプで,分裂気質と関連があるとされる。やせ型。

細隙

さいげき [0] 【細隙】
(1)細いすき間。
(2)スリット{(2)}に同じ。

細雨

さいう [1] 【細雨】
こまかい雨。きりさめ。

細雪

ささめゆき [3] 【細雪】
こまかに降る雪。[季]冬。

細雪

ささめゆき 【細雪】
小説。谷崎潤一郎作。1943年(昭和18)発表時,発禁となり,戦後完成。大阪船場(センバ)の旧家の四人姉妹の生き方を通して,日本の伝統と文化を絵巻物ふうに書く。

細雪

ささめゆき【細雪】
fine snow.

細面

ほそおもて [3] 【細面】
ほっそりした顔つき。「―の美人」

細面

ほそおもて【細面】
a slender face.

細首

ほそくび [2] 【細首】
やせて細い首。また,他人の首を卑しめていう語。

細馬

さいば 【細馬】
よい馬。上等の馬。せいば。「―に轡(クツバミ)を噛(カマ)せて/太平記 11」

細魚

さより [0] 【鱵・細魚】
ダツ目の海魚。全長40センチメートルほど。体形は細長く,下あごが長く突き出ている。体色は背面が濃青色,腹面は銀白色。春先がことに美味。サハリンから台湾にかけて分布,汽水域にも現れる。ハリウオ。[季]春。
鱵[図]

細鱗

さいりん [0] 【細鱗】
(1)細かいうろこ。
(2)小さい魚。

細鳴り

さなり 【細鳴り】
小さな物音。「歩(アリ)くといへども,―もなく,忍び歩(アリ)きのてい也/御伽草子・猫」

きずな キヅナ [0] 【絆・紲】
(1)家族・友人などの結びつきを,離れがたくつなぎとめているもの。ほだし。「―を断ち切る」
(2)動物などをつなぎとめておく綱。[和名抄]

しん [1] 【紳】
高貴の人が礼装用にしめる幅広の帯。ふとおび。

紳商

しんしょう [0] 【紳商】
教養や品位のある大商人。

紳士

しんし【紳士】
a gentleman.→英和
〜的な gentlemanly;→英和
gentlemanlike.→英和
‖紳士協定 a gentleman's agreement.紳士録 a Who's Who; <米> a social register.

紳士

しんし [1] 【紳士】
〔搢紳(シンシン)の士の意〕
(1)上流社会の男性。「―貴顕」
(2)上品で教養があり礼儀正しい男。ジェントルマン。
(3)成人男性の敬称。「―用靴下」

紳士協定

しんしきょうてい [4] 【紳士協定】
正式な形はふまないが,履行されるものと相手を信頼して結ぶ取り決め。紳士協約。

紳士協約

しんしきょうやく [4] 【紳士協約】
「紳士協定」に同じ。

紳士然としている

−ぜん【紳士然としている】
look like[have an air of]a gentleman.→英和

紳士的

しんしてき [0] 【紳士的】 (形動)
紳士らしく礼儀をわきまえ,相手を尊重するさま。「―な態度」

紳士道

しんしどう [3] 【紳士道】
紳士として守るべき道徳。

紳士録

しんしろく [3] 【紳士録】
財産や地位のある人の氏名・住所・出身・職業などを記した名簿。

紹介

しょうかい【紹介】
(an) introduction.→英和
〜する introduce <a person to another> .→英和
自己〜する introduce oneself <to> .X氏を御〜いたします[名刺に書く文句]Introducing Mr.X.→英和
‖紹介状 a letter of introduction.

紹介

しょうかい セウ― [0] 【紹介】 (名)スル
(1)知らない人どうしを引き合わせること。なかだちをすること。「家庭教師を―する」「アルバイトの―」「自己―」
(2)未知の物事を広く知らせること。「日本文化の―」

紹介状

しょうかいじょう セウ―ジヤウ [0][3] 【紹介状】
未知の人を紹介するための書状。

紹喜

しょうき セウキ 【紹喜】
⇒快川紹喜(カイセンジヨウキ)

紹喜

じょうき ゼウキ 【紹喜】
⇒快川(カイセン)紹喜

紹巴

じょうは ゼウハ 【紹巴】
⇒里村(サトムラ)紹巴

紹明

しょうみょう セウミヤウ 【紹明】
⇒南浦(ナンポ)紹明

紹瑾

じょうきん ゼウキン 【紹瑾】
⇒瑩山(ケイザン)紹瑾

紹益

しょうえき セウエキ 【紹益】
⇒灰屋(ハイヤ)紹益

紹継

しょうけい [0] シヨウ― 【承継】 ・ セウ― 【紹継】 (名)スル
先の人の地位・事業・精神などを受け継ぐこと。継承。「伝統を―する」「先祖の位を―せし君主/明六雑誌 9」

紹興

しょうこう セウコウ 【紹興】
中国,浙江省の北部にある都市。絹織物・漆器の生産のほか,紹興酒で名高い。春秋時代の越の都。魯迅(ロジン)の生誕地。シャオシン。

紹興酒

しょうこうしゅ セウコウ― [3] 【紹興酒】
中国の醸造酒。蒸した糯米(モチゴメ)と麦麯(バクキヨク)(麹(コウジ)に相当)・酒薬(酒母に相当)を混ぜて仕込み,発酵させて濾過したもの。酸味があり黄褐色を呈する。長期間熟成したものを,陳年紹興酒あるいは老酒(ラオチユー)という。シャオシン-チュー。

紹興酒

シャオシンチュー [3] 【紹興酒】
〔中国語〕
⇒しょうこうしゅ(紹興酒)

紹述

しょうじゅつ セウ― [0] 【紹述】
先人の事業や精神を受け継いで,それに従って行うこと。

紹隆

しょうりゅう セウ― [0] 【紹隆】
先人の事業を継承し,さらに発展させること。

紹鴎

じょうおう ゼウオウ 【紹鴎】
⇒武野(タケノ)紹鴎

紹鴎棚

じょうおうだな ゼウオウ― [3] 【紹鴎棚】
茶道で用いる棚。武野紹鴎好みの棚で,袋棚と水指(ミズサシ)棚とがある。袋棚は檜(ヒノキ)材の溜め塗りで,下に二枚引の襖(フスマ)のはまった地袋がつき,その上に四本柱が立ち天板がのる。水指棚は,天板・中板・地板の三つの棚板をもつ。
紹鴎棚[図]

こん【紺】
dark[navy]blue;indigo.→英和

こん [1] 【紺】
暗い紫みの青。濃い藍(アイ)色。

紺サージ

こんサージ【紺サージ】
(navy-)blue serge.

紺四郎

こんしろう コンシラウ [0] 【紺四郎】
〔(フランス) consul に漢字を当てた語〕
領事。コンシル。コンサル。「ゑぎりすの―とかいふ旦那で/安愚楽鍋(魯文)」

紺土佐

こんどさ [0] 【紺土佐】
紺色の厚い和紙。本の表紙・傘などに用いた。土佐国で作られるものを最上とした。

紺地

こんじ [0] 【紺地】
布地・紙などの地が紺色であること。また,その布・紙など。

紺屋

こんや [0] 【紺屋】
「こうや(紺屋)」に同じ。

紺屋

こうや【紺屋】
a dyer (人);→英和
a dyer's (店).

紺屋

こんや【紺屋】
a dyer (人);→英和
a dyer's (店).紺屋の白袴 The tailor's wife is worst clad.

紺屋

こうや [0] 【紺屋】
〔「こんや」の転〕
布地の染色を職業とする家や職人。もと藍染め屋をいったが,のちには広く染め物屋をいう。こんや。

紺屋役

こうややく 【紺屋役】
江戸時代,藍瓶(アイガメ)の数に応じて紺屋に課した役銭。藍瓶役。こんややく。

紺屋役

こんややく 【紺屋役】
「こうややく(紺屋役)」に同じ。

紺屋染

こんやぞめ [0] 【紺屋染(め)】
紺屋で染めること。また,染めたもの。

紺屋染め

こんやぞめ [0] 【紺屋染(め)】
紺屋で染めること。また,染めたもの。

紺屋灰

こうやばい [3] 【紺屋灰】
藍染めで,藍の発酵に用いる木灰。こんやばい。

紺屋灰

こんやばい [3] 【紺屋灰】
「こうやばい(紺屋灰)」に同じ。

紺屋糊

こうやのり [3] 【紺屋糊】
紺屋で用いる型染め用の防染糊。

紺屋糊

こんやのり [3] 【紺屋糊】
「こうやのり(紺屋糊)」に同じ。

紺掻き

こうかき 【紺掻き】
〔「こんかき(紺掻)」の転〕
染物屋。こんや。

紺掻き

こんかき [4][3] 【紺掻き】
「紺屋(コウヤ)」に同じ。こうかき。

紺村濃

こんむらご [3] 【紺村濃】
染色の名。淡い紺色で所々に濃い紺色のあるもの。こむらご。

紺珠

かんじゅ [1] 【紺珠】
手でなでると記憶がよみがえるという紺色の玉。唐の張説が持っていたという。

紺瑠璃

こんるり [0] 【紺瑠璃】
紺色の瑠璃。また,紺色がかった瑠璃色。「心葉,―のには五葉の枝/源氏(梅枝)」

紺看板

こんかんばん [3] 【紺看板】
主家の紋所や屋号を染めた紺木綿のはっぴ。雇い人・中間(チユウゲン)などが着た。

紺碧

こんぺき [0] 【紺碧】
深みのある濃い青色。「―の空」

紺碧

こんぺき【紺碧】
deep[dark]blue;azure <sky> ;→英和
emerald <waters> .→英和

紺糸

こんいと [0] 【紺糸】
紺色の糸。こういと。

紺糸縅

こんいとおどし [5] 【紺糸縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。紺糸で縅したもの。

紺紙

こんがみ [0] 【紺紙】
紺色の紙。藍紙(アイガミ)。

紺紙

こんし [1] 【紺紙】
紺色に染めた紙。こんがみ。金泥・銀泥で写経や仏画に用いた。

紺紙金泥

こんしこんでい [1] 【紺紙金泥】
紺紙に金泥で書いたもの。経文・仏画などに多い。

紺絞り

こんしぼり [3] 【紺絞り】
紺色の絞り染め。こんくくり。

紺絣

こんがすり [3] 【紺飛白・紺絣】
紺地に白い絣模様のある織物。久留米絣・伊予絣など。

紺綬褒章

こんじゅほうしょう [4] 【紺綬褒章】
褒章の一。公益のために多額の私財を寄付した功績ある者に紺色の綬の記章とともに授与される。

紺色

こんいろ【紺色】
⇒紺.

紺菊

こんぎく [1] 【紺菊】
ノコンギクの園芸品種。花は濃紫色。[季]秋。

紺藍

こんあい [0] 【紺藍】
青紫の濃い色。紺がかった藍色。

紺裾濃

こんすそご [3][4] 【紺裾濃】
鎧(ヨロイ)の縅(オドシ)の一。紺糸で裾が次第に濃くなっていくように縅した鎧。

紺青

こんじょう [0] 【紺青】
(1)鮮やかな明るい藍(アイ)色。濃く深みのある青色。
(2)青色顔料の一。フェロシアン化カリウム水溶液に鉄(III)塩を加えると沈殿する。また,その顔料の暗い灰青色をいう。フェリシアン化カリウムと鉄(II)塩からできる沈殿ターンブル-ブルーも同じものである。日光や酸に強い。ベルリン青。ベレンス。

紺青

こんじょう【紺青】
deep[Prussian]blue.

紺青鬼

こんじょうき [3] 【紺青鬼】
地獄にいるという青色をした鬼。青鬼。

紺飛白

こんがすり [3] 【紺飛白・紺絣】
紺地に白い絣模様のある織物。久留米絣・伊予絣など。

ひびろ 【紽】
綛(カセ)車で一定の長さの糸を巻いたもの一つ。

ふとおり [0] 【太織(り)・絁】
太糸{(2)}を用いて織った絹織物。平織りが多い。太絹。ふとり。

あしぎぬ 【絁】
〔悪しき絹の意〕
太さがふぞろいの糸で織った粗製の平織り絹布。太絹(フトギヌ)。[和名抄]

ふとぎぬ [3][0] 【太絹・絁】
⇒太織(フトオ)り

つい ツヒ [1] 【終・竟】
■一■ (名)
(1)つまるところ。最後。はて。「―のすみか」「―のたのみ所/源氏(帚木)」
(2)命の終わり。死ぬこと。「―の煙」
→ついに
■二■ (副)
「ついぞ(終)」に同じ。「先方でも,―音信をしないもんですから/婦系図(鏡花)」

終い

しまい [0] 【仕舞(い)・終い】
〔動詞「しまう」の連用形から〕
(1)今までしていたことを終わらせること。「今日はこれで―にしよう」「店―」
(2)続いているものの最後。一番後ろ。「―まで全部読む」「―には怒り出す」「―風呂」
(3)物がすっかりなくなること。商品が売り切れること。「お刺身はもうお―になりました」
(4)決まりをつけること。始末。清算。「其の詮議を傍道からさし出て―のつかぬ内には何となさるるな/歌舞伎・毛抜」
(5)遊里で,遊女が客に揚げられること。「みな一通り盃すみ,此の間に松田屋を―にやる/洒落本・通言総籬」
(6)〔「じまい」の形で〕
動詞の未然形に打ち消しの助動詞「ず」の付いた形に付いて,(…しないで)終わってしまったという意を表す。「行かず―」「会わず―」
(7)(「粉粧」とも書く)化粧。「花嫁の美くしう濃(コツ)てりとお―をした顔/塩原多助一代記(円朝)」

終う

しま・う [0] 【仕舞う・終う・了う・蔵う】 (動ワ五[ハ四])
(1)(仕事などを)し終える。終わりまですませる。また,仕事が終わる。「店を―・う」「仕事が早く―・ったら寄ってみよう」「食事を―・つて茶を飲みながら/青年(鴎外)」
(2)使っていたもの,外に出ているものなどを納めるべき場所に納める。片付ける。また,適当な所に入れる。「おもちゃを―・う」「財布を懐に―・う」「秘密を胸に―・っておけない性質」
(3)解決する。けりをつける。
 (ア)(あったものを)なくする。「これを―・つたら盗賊よけの守りを引つ放しておかう/黄表紙・金生木」
 (イ)盆・暮れなどに取引を清算する。「まだ得―・はぬかして取乱したる書出し千束の如し/浮世草子・胸算用 2」
 (ウ)殺してけりをつける。「これへ呼び出せ,―・うてくれん/浄瑠璃・忠臣蔵」
 (エ)遊里で,遊女を買い切る約束などをして,ほかの客の所へ出さない。「今夜あ―・つて居て呼びにやるべえと思つた所い来さつた/洒落本・道中粋語録」
(4)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,その動作がすっかり終わる,その状態が完成することを表す。終わったことを強調したり,不本意である,困ったことになった,などの気持ちを添えたりすることもある。「忘れて―・うに限る」「寝過ごして―・った」「すっかりお手数をかけて―・いました」「見られて―・った」「指を挟んで―・った」
[可能] しまえる

終える

お・える ヲヘル [0] 【終える】 (動ア下一)[文]ハ下二 を・ふ
□一□(他動詞)
(1)(その時までしていた物事を)全部すませる。また,時間が経過して,終わりとなる。「産卵を―・えたサケ」「今日は早く仕事を―・えて帰った」「彼女はこの町で静かな生涯を―・えた」
(2)学校で,ある課程を修了する。
〔卒業の場合は「卒える」とも書く〕
「彼は小学校を―・えるとすぐ奉公に出た」
□二□(自動詞)
終わる。果てる。「天地(アメツチ)と共に―・へむと思ひつつ/万葉 176」

終える

おえる【終える】
finish;→英和
complete;→英和
go through.

終しか

ついしか ツヒ― 【終しか】 (副)
いまだかつて。まだ一度も。ついに。「―棚へあげておいたことはおませんわいな/滑稽本・膝栗毛 5」

終ぞ

ついぞ ツヒ― [1] 【終ぞ】 (副)
(下に打ち消しの語を伴って)これまでに一度も。いまだかつて。「そんな人には―会ったこともない」「―聞かない話だ」

終に

ついに ツヒ― [1] 【終に・遂に・竟に】 (副)
(1)長い時間の過ぎたのちに,その状態に達するさま。様々の過程を経て実現したさま。とうとう。「―約束の日が来た」「幼時からの夢が―実現した」「株価は―大台を割った」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)その状態のままで終わるさま。ある時点まで,ずっと。一度も。いまだかつて。ついぞ。「―帰って来なかった」「一別以来―会うことはなかった」
(3)最後に。終わりに。「泣く泣く,―おはすべき住みかどもに皆おのおの移ろひ給ひにしに/源氏(匂宮)」

終ふ

お・う ヲフ 【終ふ】 (動ハ下二)
⇒おえる(終)

終らに

しみらに 【終らに】 (副)
(「昼はしみらに」の形で)日中ずっと。終日。しめらに。「あかねさす昼は―ぬばたまの夜はすがらに眠(イ)も寝ずに/万葉 3297」

終り

おわり ヲハリ [0] 【終(わ)り】
(1)終わること。また,物事の最後。すえ。
⇔はじめ
「一年の―」「映画の―の部分」
(2)人の一生が終わること。また,その最後の時。臨終。「あんな善人があんな―をしようとは/春泥(万太郎)」

終り

おわり【終り】
<come to> an end[a close];→英和
a conclusion;→英和
expiration (期限の).→英和
〜の final;→英和
last;→英和
concluding.〜に finally;in the end;at the end[conclusion] <of> .〜に臨んで in conclusion.

終り値

おわりね ヲハリ― [3] 【終(わ)り値】
取引所で,前場または後場,特に後場の最終値段。引け値。大引け値。

終り初物

おわりはつもの ヲハリ― [0][4] 【終(わ)り初物】
⇒穏座(オンザ)の初物(ハツモノ)

終る

おわ・る ヲハル [0] 【終(わ)る】 (動ラ五[四])
(1)物事や動作が最後の段階まで行きついて,それ以上続かなくなる。しまいになる。終了する。
⇔始まる
「もうじき掃除が―・る」「あと一週間で夏休みが―・る」
(2)(「…に終わる」の形で)期待された結果が得られず,…の状態が最後となる。結局…となる。「計画が失敗に―・る」「交渉が不調に―・る」
(3)(「…で終わる」の形で)…という状態のままで最終段階を迎える。…のままで終わる。「一介の市井人(シセイジン)で―・る」「計画をこのまま夢で―・らせたくない」
(4)(「…を終わる」の形で)しまいにする。おえる。「以上で私の挨拶(アイサツ)を―・ります」「これでニュースを―・ります」
(5)他の動詞の連用形の下に付いて,その動作が最後まで行われることを表す。しおえる。…て(で)しまう。「本を読み―・る」「昼飯を食べ―・る」
(6)死ぬ。「その庵りのうちにて遂に―・り給ひぬ/平家 3」
〔「終える」に対する自動詞〕
[可能] おわれる

終わり

おわり ヲハリ [0] 【終(わ)り】
(1)終わること。また,物事の最後。すえ。
⇔はじめ
「一年の―」「映画の―の部分」
(2)人の一生が終わること。また,その最後の時。臨終。「あんな善人があんな―をしようとは/春泥(万太郎)」

終わり値

おわりね ヲハリ― [3] 【終(わ)り値】
取引所で,前場または後場,特に後場の最終値段。引け値。大引け値。

終わり初物

おわりはつもの ヲハリ― [0][4] 【終(わ)り初物】
⇒穏座(オンザ)の初物(ハツモノ)

終わる

おわる【終わる】
(come to an) end;→英和
close;→英和
be over;expire (期限が);→英和
result <in> (結果に);→英和
finish <doing,one's work> (完成);→英和
be finished;get through <with> ;conclude (完結).→英和
めでたく(失敗に)〜 end happily (in failure).

終わる

おわ・る ヲハル [0] 【終(わ)る】 (動ラ五[四])
(1)物事や動作が最後の段階まで行きついて,それ以上続かなくなる。しまいになる。終了する。
⇔始まる
「もうじき掃除が―・る」「あと一週間で夏休みが―・る」
(2)(「…に終わる」の形で)期待された結果が得られず,…の状態が最後となる。結局…となる。「計画が失敗に―・る」「交渉が不調に―・る」
(3)(「…で終わる」の形で)…という状態のままで最終段階を迎える。…のままで終わる。「一介の市井人(シセイジン)で―・る」「計画をこのまま夢で―・らせたくない」
(4)(「…を終わる」の形で)しまいにする。おえる。「以上で私の挨拶(アイサツ)を―・ります」「これでニュースを―・ります」
(5)他の動詞の連用形の下に付いて,その動作が最後まで行われることを表す。しおえる。…て(で)しまう。「本を読み―・る」「昼飯を食べ―・る」
(6)死ぬ。「その庵りのうちにて遂に―・り給ひぬ/平家 3」
〔「終える」に対する自動詞〕
[可能] おわれる

終われり

おわれ∘り ヲハレ― 【終われり】 (連語)
〔動詞「おわる」の已然形に完了の助動詞「り」の付いたもの〕
終わった。「能事―」

終バス

しゅうバス【終バス】
the last bus.

終バス

しゅうバス [0] 【終―】
一日の最後に運行されるバス。終発のバス。

終世

しゅうせい [1] 【終生・終世】
生きている間。生涯。一生。副詞的にも用いる。「―の念願」「―恩を忘れない」

終了

しゅうりょう【終了】
⇒終り,終わる.

終了

しゅうりょう [0] 【終了】 (名)スル
物事が終わりになること。終わりにすること。
⇔開始
「作業を―する」

終会

しゅうかい [0] 【終会】 (名)スル
(1)会議や会合を終えること。閉会。
(2)最後の会議や会合。

終刊

しゅうかん [0] 【終刊】 (名)スル
シリーズ刊行物・定期刊行物などの刊行を終えること。また,その最後の刊。

終列車

しゅうれっしゃ【終列車】
the last train.

終列車

しゅうれっしゃ [3] 【終列車】
その日に走る最後の列車。

終助詞

しゅうじょし [3] 【終助詞】
助詞の一。文の終わりにあってその文を成立させ,疑問・詠嘆・感動・禁止などの意を表すもの。いろいろの語に付く。口語では「か」「かい」「かしら」「な(禁止)」「ぞ」「ぜ」「とも」「って」「の」「わ」「や」「よ」,文語では「か(かな)」「が(がな)」「かし」「な(詠嘆)」「な(禁止)」「そ」「なむ」「ばや」「よ」などがある。

終南山

しゅうなんざん 【終南山】
中国,陝西省の秦嶺山脈の東部にある山。唐の王維など多くの詩人によってうたわれている。海抜約3000メートル。チョンナン-シャン。

終古

しゅうこ [1] 【終古】
きわめて長い年月。永遠。「精神は―一なり,然れども人生は有限なり/文学史骨(透谷)」

終堆石

しゅうたいせき [3] 【終堆石】
氷河が運んできた砕石や土砂が,氷河の末端に堆積したもの。また,それによって形づくられた堤状の地形。氷河の前面を縁取るように横に連なる高まり。
→堆石(2)

終夜

よすがら [2][0] 【終夜】 (副)
〔「すがら」は接尾語〕
一晩中。夜どおし。夜もすがら。「―両個(フタリ)の運星蔽(オオ)ひし常闇(トコヤミ)の雲も晴れんとすらん/金色夜叉(紅葉)」

終夜

よもすがら [0] 【終夜】 (副)
〔「夜」に助詞「も」,接尾語「すがら」の付いた語〕
夜どおし。一晩中。よすがら。
⇔ひもすがら
「―語る」

終夜

しゅうや【終夜】
all[the whole]night.終夜運転 all-night service.

終夜

しゅうや [1] 【終夜】
よどおし。一晩中。よもすがら。副詞的にも用いる。「―運転」「―雪が降り続いた」

終夜灯

しゅうやとう [0] 【終夜灯】
一晩中つけておく灯。

終始

しゅうし【終始】
from beginning to end;throughout.→英和
終始一貫する(して) consistent(ly).→英和

終始

しゅうし [1] 【終始】
■一■ (名)スル
始めから終わりまで,ある動作や態度を変えずに続けること。「あいまいな答弁に―する」
■二■ (副)
始めから終わりまで。その間中ずっと。「―なごやかなうちに会談は終わった」

終始一貫

しゅうしいっかん [1] 【終始一貫】 (名)スル
始めから終わりまで同じ主義や態度で通すこと。副詞的にも用いる。「―して反対し続ける」

終宵

しゅうしょう [0] 【終宵】
よどおし。よもすがら。終夜。

終審

しゅうしん【終審】
《法》the final trial.

終審

しゅうしん [0] 【終審】
審級制度における最終の裁判所の審理。「―裁判所」

終尾

しゅうび [1] 【終尾】
おわり。終末。結末。

終局

しゅうきょく【終局】
a close;→英和
an end;→英和
a conclusion.→英和
〜の final;→英和
ultimate.→英和
〜に近づく draw to an end.〜を告げる (come to an) end;be concluded.

終局

しゅうきょく [0] 【終局】
(1)碁・将棋などを打ち終わること。
(2)物事の結末。終末。落着。

終局判決

しゅうきょくはんけつ [5] 【終局判決】
民事訴訟の当該審級において,訴訟事件の全部または一部を完結する判決。
→中間判決

終局裁判

しゅうきょくさいばん [5] 【終局裁判】
訴訟事件の全部または一部を終了させる裁判。民事訴訟法上の訴状却下命令・終局判決,刑事訴訟法上の有罪・無罪・免訴・公訴棄却・管轄違いなどの裁判。

終巻

しゅうかん [0] 【終巻】
書物などの最後のまき。また,書物などの最後の部分。

終幕

しゅうまく【終幕】
an end;→英和
a close.→英和

終幕

しゅうまく [0] 【終幕】
(1)その演劇の最後の一幕。
⇔序幕
(2)芝居や映画などが終わること。
⇔開幕
(3)転じて,物事が終わること。「予想外の―となった」

終年

しゅうねん [0] 【終年】
(1)一年の初めから終わりまでの間。一年中。
(2)天命を終えるまでの間。一生涯。

終息

しゅうそく [0] 【終息・終熄】 (名)スル
やむこと。終結すること。「インフレが―する」

終息する

しゅうそく【終息する】
come to an end.→英和

終戦

しゅうせん [0] 【終戦】
戦争が終わること。特に,日本が1945年(昭和20)8月14日ポツダム宣言を受諾し,一五日に連合国側に無条件降伏したこと。
⇔開戦

終戦

しゅうせん【終戦】
the end of the war.→英和
〜になる The war comes to an end.→英和
〜後の postwar.→英和

終戦連絡事務局

しゅうせんれんらくじむきょく 【終戦連絡事務局】
1945年(昭和20)8月26日,占領軍受け入れのために設置された占領軍と日本政府との連絡機関。

終日

しゅうじつ【終日】
all day (long);the whole day.終日終夜 night and day.

終日

しゅうじつ [0] 【終日】
(1)一日じゅう。朝から晩まで。ひねもす。副詞的に用いる。「―頭痛に悩む」
(2)ある気象現象が終わる日。春,雪が最後に降った日など。

終日

ひすがら 【終日】
一日中。終日(シユウジツ)。ひねもす。「をみ衣すりでてきつる露けさは春の―又ぞ忘れぬ/公任集」

終日

ひめもす [0] 【終日】 (副)
「ひねもす」に同じ。「昼は―夜は終夜(ヨモスガラ),唯其人の面影而已(ノミ)/浮雲(四迷)」

終日

ひねもす [0] 【終日】 (副)
朝から夕方まで。一日中。終日(シユウジツ)。ひめもす。「春の海―のたりのたりかな/蕪村句集」

終日

ひもすがら [0] 【終日】 (副)
一日じゅう。ひねもす。
⇔よもすがら

終日日影

しゅうじつひかげ [5] 【終日日影】
建物の影になり,日の出から日没まで一日中日照のない場所。夏至の終日日影は一年中日照がない。終日影(シユウジツカゲ)。

終映

しゅうえい [0] 【終映】 (名)スル
映画館で,その日の映写が終わること。

終曲

しゅうきょく【終曲】
《楽》a finale.→英和

終曲

しゅうきょく [0] 【終曲】
(1)ソナタ・交響曲・組曲など多楽章の曲の最終楽章。
(2)オペラにおける各幕の結びの曲。フィナーレ。

終期

しゅうき [1] 【終期】
(1)ある期間の終わりの頃。「任期の―が近づく」
(2)法律行為の効力が消滅する期限。
⇔始期

終末

しゅうまつ [0] 【終末】
物事のおわり。おしまい。「―を迎える」

終末期古墳

しゅうまつきこふん [6] 【終末期古墳】
古墳時代終末の七世紀代に造営された古墳。前方後円墳は消え,方墳・円墳・八角墳と群集墳が続く。横口式石槨・仏具が特徴。

終末観

しゅうまつかん [4][3] 【終末観】
「終末論」に同じ。

終末論

しゅうまつろん [4] 【終末論】
〔eschatology〕
現世の最後についての教説。個人あるいは民族・人類の死を論じて,救済・審判や他界(天国・浄土・地獄)・復活・転生などを問題にする。特にキリスト教では,世界の終末におけるキリストの再臨・人類の復活・最後の審判を説き,重要な教説となっている。終末観。

終板

しゅうばん [0] 【終板】
運動神経が筋肉に到達する部位の筋繊維側の特殊な構造体。中枢からの興奮が終板に入ると筋肉の収縮が起きる。端板。

終業

しゅうぎょう [0] 【終業】 (名)スル
(1)会社などで,その日の仕事を終えること。
(2)学校で,一学期・一学年の授業を終わること。「―式」
⇔始業

終業式

しゅうぎょう【終業式】
a closing ceremony.終業時間 the closing hour.

終極

しゅうきょく [0] 【終極】
物事のいちばん終わり。はて。究極。終わり。「―の目的」

終止

しゅうし [1][0] 【終止】 (名)スル
(1)終わりにすること。終わること。おしまい。
(2)西洋音楽で,楽曲や楽句などの終わりにおかれ,段落感や終結感を起こさせる定型化した和声ないし旋律の構造。和声進行の型としては完全終止・不完全終止・全終止・半終止・変格終止・偽終止・フリギア終止などに分類される。終止形。カデンツ。

終止

しゅうし【終止】
an end;→英和
a stop;→英和
termination.〜する cease;→英和
stop;come to an end.‖終止符 <put> a period[full stop] <to> .

終止形

しゅうしけい [0] 【終止形】
用言・助動詞の活用形の一。六活用形のうち,第三番目におかれる。言い切りの形として,普通,文の終わりに用いられる。一般に活用形の基本の形とされる。「花が咲く」「空が青い」の「咲く」「青い」の類。

終止符

しゅうしふ [3] 【終止符】
(1)欧文で,文の終わりにつける符号。ピリオド。
(2)ある事に決まりをつけること。物事の決着。「懸案の問題に―を打つ」

終止線

しゅうしせん [0] 【終止線】
曲全体の終わりを示す二本組の線。譜表に垂直に引かれた,左が細く右が太い一対の線からなる。
→終止記号

終止記号

しゅうしきごう [4] 【終止記号】
楽曲の終わりを示すしるし。通常二種類あり,左が細く右が太い線と,複縦線の上にフェルマータをつけたものがある。fine(フィーネ)という表示も終止記号の一種。
→終止線

終歳

しゅうさい [0] 【終歳】
一年中。年中。「全国の男児は―馳駆(チク)して金円を逐(オ)ひ/文明論之概略(諭吉)」

終決

しゅうけつ [0] 【終決】
物事にきまりがついて終わること。

終油

しゅうゆ [0] 【終油】
カトリック教会で,「病者の塗油(トユ)」の旧称。

終漁

しゅうりょう [0] 【終漁】 (名)スル
その年の漁期の漁が終わること。

終演

しゅうえん【終演】
the end of a show.→英和
午後10時〜 The curtain falls at 10 p.m.→英和

終演

しゅうえん [0] 【終演】 (名)スル
演劇で,その日の上演を終えること。芝居がはねること。
⇔開演

終点

しゅうてん【終点】
the end of a line;→英和
terminus;→英和
a terminal (station).→英和

終点

しゅうてん [0] 【終点】
(1)おわりとなる所。終着点。特に列車・電車・バスなどが最後に到着する所。
⇔起点
(2)〔数〕 有向線分 AB またはベクトル AB における点 B のこと。
→始点

終焉

しゅうえん [0] 【終焉】
(1)命の終わろうとすること。死のまぎわ。末期(マツゴ)。
(2)世俗を離れて静かに余生を過ごすこと。「ここを―の地と定める」

終焉の地

しゅうえん【終焉の地】
the place of a person's death.

終熄

しゅうそく [0] 【終息・終熄】 (名)スル
やむこと。終結すること。「インフレが―する」

終生

しゅうせい [1] 【終生・終世】
生きている間。生涯。一生。副詞的にも用いる。「―の念願」「―恩を忘れない」

終生

しゅうせい【終生】
〔副〕all one's life;as long as one lives.〜の lifelong;→英和
lifetime.→英和
〜の事業 one's lifework.

終発

しゅうはつ [0] 【終発】
その日の運転系統で,最後に発車すること。また,その列車・電車・バスなど。
⇔始発

終盤

しゅうばん [0] 【終盤】
(1)碁や将棋などで最終のまとめの段階。また,その局面・盤面。寄せ。
(2)長期にわたって行う物事の終わりに近い頃。
→序盤
→中盤

終盤戦

しゅうばんせん [0] 【終盤戦】
勝敗が決まる間近の戦い,また段階。

終盤戦

しゅうばんせん【終盤戦】
<get into> the last stage <of a go-game,an election campaign> .

終着

しゅうちゃく [0] 【終着】
終わりの地点に到着すること。また,その地点。「―の列車」

終着駅

しゅうちゃくえき【終着駅】
a terminus;→英和
a terminal (station).→英和

終着駅

しゅうちゃくえき [4] 【終着駅】
列車・電車の最終到着駅。転じて物事の最後にたどりつくところ。終点。「人生の―」

終礼

しゅうれい [0] 【終礼】
一日の授業や課業の終わりに挨拶を交わしたり,連絡事項を伝えたりするための集まり。

終章

しゅうしょう [0] 【終章】
論文・小説・楽曲などの最後の章。エピローグ。

終端

しゅうたん [0] 【終端】
ひとつながりのものの最終の部分。

終結

しゅうけつ【終結】
a conclusion;→英和
an end;→英和
a close.→英和
〜する come[be brought]to an end;→英和
close;be concluded.

終結

しゅうけつ [0] 【終結】 (名)スル
物事のおさまりがつくこと。おわり。「紛争が―する」

終脳

しゅうのう [0] 【終脳】
⇒大脳(ダイノウ)

終航

しゅうこう [0] 【終航】 (名)スル
船舶や航空機が一定の航海・飛行を終えること。

終身

しゅうしん【終身】
〔副〕all (through) one's life;→英和
for life.〜の life(long);lifetime.→英和
‖終身会員 a life member.終身刑 life imprisonment.終身雇用 life-time employment.終身年金 a life annuity.

終身

しゅうしん [1][0] 【終身】
死ぬまでの間。一生。終生。

終身保険

しゅうしんほけん [5] 【終身保険】
被保険者が死亡するまで保険契約の効力が存続し,死亡した場合に保険金が支払われる生命保険。
→定期保険

終身刑

しゅうしんけい [3] 【終身刑】
一生涯を通して科せられる刑。
→無期刑

終身官

しゅうしんかん [3] 【終身官】
懲戒処分または刑法の有罪判決を受ける以外は終身その官職を保障された官吏。旧制における判事,旧陸海軍将校など。

終身年金

しゅうしんねんきん [5] 【終身年金】
有資格者が死亡するまで給付される年金。
→確定年金

終身議員

しゅうしんぎいん [5] 【終身議員】
旧憲法下,任期に定めのなかった貴族院議員。皇族・公爵の身分の者,または勅任議員のうち勲功・学識により任じられた者。

終身雇用

しゅうしんこよう [5] 【終身雇用】
雇用されてから定年まで雇用関係が継続する雇用形態。年功序列型賃金などと併せて,日本的雇用関係の特徴とされる。生涯雇用。

終車

しゅうしゃ [0] 【終車】
その日最終の電車・列車・バス。

終雪

しゅうせつ [0] 【終雪】
その年の最後の雪。名残(ナゴリ)の雪。

終電

しゅうでん [0] 【終電】
「終電車」の略。

終電車

しゅうでんしゃ【終電車】
the last train.

終電車

しゅうでんしゃ [3] 【終電車】
その日の最後に運行される電車。終電。

終霜

しゅうそう [0] 【終霜】
最もおそい霜。別れ霜。「―日」

終鳴日

しゅうめいび [3] 【終鳴日】
鳥や昆虫がその季節に最後に鳴いたのが確認された日。
⇔初鳴日

げん [1] 【絃】
(1)琴・三味線などの楽器の糸。弦。「ギターの―」
(2)弦楽器のこと。

げん【絃】
a string;→英和
a chord.→英和

つる [2][1] 【弦・絃】
(1)弓に張る糸。ゆみづる。ゆづる。「―を張る」
(2)琴・三味線などの弦楽器に張る糸。

絃上

げんじょう ゲンジヤウ 【絃上・玄象】
〔「けんじょう」「げんしょう」とも〕
能の一。五番目物。作者未詳。藤原師長(モロナガ)が琵琶(ビワ)の奥義を究めようと入唐を思い立ち,思い出に須磨(スマ)の月を見に行くと,村上天皇が老人となって現れ,師長の入唐を断念させる。

絃妓

げんぎ [1] 【絃妓】
芸者。うたいめ。

絃楽

げんがく [0] 【弦楽・絃楽】
弦楽器による音楽。

絃楽器

げんがっき [3] 【弦楽器・絃楽器】
強く張った弦を振動源とし,その振動を共鳴胴で増幅して音を出す楽器。楽器学では弦鳴(ゲンメイ)楽器といい,弦と共鳴胴の位置関係によってリラ属・ハープ属・リュート属・チター属の四種に分ける。一般的には,撥弦(ハツゲン)楽器・擦弦楽器・打弦楽器という奏法による分類も多用される。

絃歌

げんか [1] 【弦歌・絃歌】
琵琶・箏(コト)・三味線などの弦楽器を弾きながらうたう歌。特に,三味線声曲をさすことが多い。「―の巷(チマタ)」

絃誦

げんしょう [0] 【弦誦・絃誦】
〔琴をひき詩を吟ずることから〕
教養をつむこと。「―洋々の地/大塩平八郎(鴎外)」

くみ 【組(み)】
■一■ [2] (名)
〔複合語を作る場合には「…ぐみ」と濁る〕
(1)同じ類のいくつかのものが集まって一そろいになっているもの。
 (ア)同じような形・用途・特徴などをもった一そろいのもの。そろい。セット。「このコーヒー茶碗は六個で―になっています」
 (イ)同じような性格や特徴をもつ人の集まり。「バスで行く―はこちらに集まれ」「学生時代に遊んでばかりいた―でね」
(2)同じ教室で学習するように編成した,生徒の集まり。クラス。学級。「―で一番背が高い」
(3)いくつかのものを取り合わせて,一つにまとめて扱うこと。また,そのもの。つい。「テキストとカセット-テープが―になっている」
(4)原稿どおりに活字を並べて,印刷するための版を作ること。また,そのようにした版。組版。「―がきれいな辞書」
(5)同じ目的で行動をともにする人の集まり。
 (ア)結社・団体・仲間などの構成単位。それら組織の名の下に付けても用いる。「―の若い者」「白柄(シラツカ)―」「新撰―」
 (イ)近世,幕府・大名の職名の中で,一定の職能をもった集団の名の下に付けて用いる。「鉄砲―」「徒(カチ)―」
 (ウ)近世,地域社会で生活の必要上結ばれた組織。ゆい組・祭組など。
 (エ)近世,領主が民衆支配のためにつくった組織。五人組・十人組など。
 (オ)株仲間のこと。
(6)「組糸(クミイト)」の略。
(7)「組歌(クミウタ)」の略。「古今―」
(8)「組屋敷(クミヤシキ)」の略。
■二■ (接尾)
助数詞。ひとそろいあるいは一群となったものを数えるのに用いる。「コーヒー-セット一―」「三―にわかれて頂上をめざす登山隊」

くみ【組】
a class (級);→英和
a company (仲間);→英和
a team (競技の);→英和
a crew (競漕の);→英和
a gang <of three robbers> ;→英和
a set (一揃い);→英和
a pair (一対);→英和
a pack[ <米> a deck] <of cards> .→英和
〜になる make up a party.→英和
〜に分ける divide <the pupils> into classes.

−ぐみ【−組】
[仲間]a group[gang] <of five robbers> .→英和
藤田組 Fujita & Company.

組する

くみ・する [3] 【与する・組する】 (動サ変)[文]サ変 くみ・す
〔名詞「組」のサ変動詞化。漢文訓読に由来する語〕
(1)同意して仲間になる。味方する。「 A 氏に―・するものではない」「奸謀に―・して同心をいたす源氏等/平家 7」
(2)力をかす。「天道は…只よい人に―・すると云が/史記抄 10」

組の緒

くみのお 【組の緒】
組糸の緒。太刀の佩(ハ)き緒などに用いる。「―垂(シ)でて遊べ太刀佩き/神楽歌」

組み

くみ 【組(み)】
■一■ [2] (名)
〔複合語を作る場合には「…ぐみ」と濁る〕
(1)同じ類のいくつかのものが集まって一そろいになっているもの。
 (ア)同じような形・用途・特徴などをもった一そろいのもの。そろい。セット。「このコーヒー茶碗は六個で―になっています」
 (イ)同じような性格や特徴をもつ人の集まり。「バスで行く―はこちらに集まれ」「学生時代に遊んでばかりいた―でね」
(2)同じ教室で学習するように編成した,生徒の集まり。クラス。学級。「―で一番背が高い」
(3)いくつかのものを取り合わせて,一つにまとめて扱うこと。また,そのもの。つい。「テキストとカセット-テープが―になっている」
(4)原稿どおりに活字を並べて,印刷するための版を作ること。また,そのようにした版。組版。「―がきれいな辞書」
(5)同じ目的で行動をともにする人の集まり。
 (ア)結社・団体・仲間などの構成単位。それら組織の名の下に付けても用いる。「―の若い者」「白柄(シラツカ)―」「新撰―」
 (イ)近世,幕府・大名の職名の中で,一定の職能をもった集団の名の下に付けて用いる。「鉄砲―」「徒(カチ)―」
 (ウ)近世,地域社会で生活の必要上結ばれた組織。ゆい組・祭組など。
 (エ)近世,領主が民衆支配のためにつくった組織。五人組・十人組など。
 (オ)株仲間のこと。
(6)「組糸(クミイト)」の略。
(7)「組歌(クミウタ)」の略。「古今―」
(8)「組屋敷(クミヤシキ)」の略。
■二■ (接尾)
助数詞。ひとそろいあるいは一群となったものを数えるのに用いる。「コーヒー-セット一―」「三―にわかれて頂上をめざす登山隊」

組みれ

くみれ 【組みれ】
〔「くみいれ」の転〕
「組み入れ天井(テンジヨウ)」に同じ。「東の庇に,―はせられたるなり/大鏡(三条)」

組み上がる

くみあが・る [4][0] 【組み上(が)る】 (動ラ五[四])
すっかり組んでしまう。組み終わる。「ビルの骨組みが―・る」

組み上げる

くみあ・げる [4][0] 【組(み)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 くみあ・ぐ
(1)物を組んで積み上げていく。「材木を井桁(イゲタ)に―・げる」
(2)(抽象的なものを)終わりまですっかり組む。組みおえる。「新内閣の陣容を―・げる」

組み上る

くみあが・る [4][0] 【組み上(が)る】 (動ラ五[四])
すっかり組んでしまう。組み終わる。「ビルの骨組みが―・る」

組み付く

くみつ・く [3][0] 【組(み)付く】 (動カ五[四])
相手の体に手や足をからませてとりつく。「犯人に―・いてとり押さえる」
[可能] くみつける

組み付く

くみつく【組み付く】
grapple[come to grips] <with> .→英和

組み付け

くみつけ [0] 【組(み)付け】
凸版印刷で,活字組版や鉛版を印刷機の版盤に,印刷されたときのページ順や指定の刷り位置などに合うように配置し固定すること。

組み伏せる

くみふせる【組み伏せる】
hold[pin] <a person> down.

組み伏せる

くみふ・せる [4][0] 【組(み)伏せる】 (動サ下一)[文]サ下二 くみふ・す
組みついて相手を倒し,押さえつける。くみしく。「犯人を―・せる」

組み体操

くみたいそう [3] 【組(み)体操】
二人または三人ずつ組みになって行う体操。肩車にしてポーズをとったり,三人一組みで前転したりする体操。

組み入れ

くみいれ [0] 【組(み)入れ】
(1)組んで中に入れること。
(2)順に中に重ねて組み入れるような構造に作ること。また,その構造の器物。いれこ。
(3)白木で作った小さな角盆。三つぐらいが一組みで,「いれこ」に組み入れられるよう作ってあり,供物を入れるのに用いる。
(4)「組み入れ天井」の略。くみれ。

組み入れる

くみい・れる [4][0] 【組(み)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 くみい・る
あるもの,または他の組・系列などを,すでにできあがっている組・系列の中に取り入れる。編入する。「通常経費の一部を特別経費に―・れる」

組み入れる

くみいれる【組み入れる】
include <in> ;→英和
insert <in,into> ;→英和
incorporate <into> .→英和

組み入れ天井

くみいれてんじょう [5] 【組(み)入れ天井】
梁(ハリ)や桁(ケタ)の間に角材を縦横にさし渡して格子を組み,裏から板を張った天井。古代の仏寺や宮殿に用いられた。組み天井。くみいれ。
→格(ゴウ)天井

組み写真

くみしゃしん [3] 【組(み)写真】
ひとつの主題のもとに何枚かの写真を編集し組み合わせたもの。

組み合う

くみあ・う [3][0] 【組(み)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)二人以上が仲間になって助け合う。「金富(カネトミ)の伯父さんと―・つてる仕事/社会百面相(魯庵)」
(2)とっくみあう。格闘する。「狼藉者とて,―・ひ打ち倒す/仮名草子・浮世物語」

組み合う

くみあう【組み合う】
(1) form a partnership;→英和
band[club]together (合同).
(2) grapple <with> (とっ組み合う).→英和

組み合す

くみあわ・す [4][0] 【組み合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「くみあわせる」に同じ。「予選では優勝候補どうしは―・さないようにする」
■二■ (動サ下二)
⇒くみあわせる

組み合せ

くみあわせ [0] 【組み合(わ)せ】
(1)組み合わせること。組み合わせたもの。
(2)〔数〕 相異なる � 個のものから � 個のものを選ぶ選び方。選び方の数を組み合わせの数といい,�C� で表す。�C�=�(�−1)…(�−�+1)/ 1・2・3・4・…・� である。
→順列

組み合せる

くみあわ・せる [5][0] 【組み合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二くみあは・す
(1)二つあるいは二つ以上のものを合わせて一組みにする。取り合わせる。くみあわす。
(2)つなぎ合わせる。
(3)(スポーツなどで)勝負の相手をきめる。「千秋楽には横綱どうしを―・せる」

組み合せ数学

くみあわせすうがく [6] 【組み合(わ)せ数学】
有限離散的な対象を体系的に研究する数学の一分野。いくつかの重要な理論を総称した呼称で,グラフ理論・有限集合論・ラムゼー理論・デザイン・符号理論・アルゴリズム論やマトロイド理論などがその中心。組み合わせ論。組み合わせ理論。

組み合わす

くみあわ・す [4][0] 【組み合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「くみあわせる」に同じ。「予選では優勝候補どうしは―・さないようにする」
■二■ (動サ下二)
⇒くみあわせる

組み合わせ

くみあわせ [0] 【組み合(わ)せ】
(1)組み合わせること。組み合わせたもの。
(2)〔数〕 相異なる � 個のものから � 個のものを選ぶ選び方。選び方の数を組み合わせの数といい,�C� で表す。�C�=�(�−1)…(�−�+1)/ 1・2・3・4・…・� である。
→順列

組み合わせる

くみあわせる【組み合わせる】
combine;→英和
assort;→英和
match <A against[with]B> (競技で).→英和

組み合わせる

くみあわ・せる [5][0] 【組み合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二くみあは・す
(1)二つあるいは二つ以上のものを合わせて一組みにする。取り合わせる。くみあわす。
(2)つなぎ合わせる。
(3)(スポーツなどで)勝負の相手をきめる。「千秋楽には横綱どうしを―・せる」

組み合わせ数学

くみあわせすうがく [6] 【組み合(わ)せ数学】
有限離散的な対象を体系的に研究する数学の一分野。いくつかの重要な理論を総称した呼称で,グラフ理論・有限集合論・ラムゼー理論・デザイン・符号理論・アルゴリズム論やマトロイド理論などがその中心。組み合わせ論。組み合わせ理論。

組み垣

くみがき [2] 【組(み)垣】
竹や木を編んで作った垣の総称。檜垣(ヒガキ)・唐垣など。

組み夜具

くみやぐ [0] 【組(み)夜具】
敷き布団・掛け布団などを一組みにした夜具。組み布団。

組み天井

くみてんじょう [3] 【組(み)天井】
(1)「組み入れ天井」に同じ。
(2)「小組(コグ)み格天井(ゴウテンジヨウ)」に同じ。

組み屋

くみや [2] 【組(み)屋】
組紐(クミヒモ)をつくることを職業としている家。また,その人。組糸屋。

組み懸け

くみかけ [0] 【組(み)掛け・組(み)懸け】
冠の掛緒(カケオ)の一。糸を組んで作ったひも。蹴鞠(ケマリ)に用いる。組み掛け緒。

組み戸

くみど [2] 【組(み)戸】
格子に組んだ戸。格子戸。

組み手

くみて [3] 【組(み)手】
(1)相撲で,取り組んだ際の手と腕の位置。
(2)空手で,攻防の型を実際に相手と対して行うこと。
(3)バレーボールのレシーブで両手を組んで受けること。
(4)建築で,部材と部材を十字・ T 字・ L 字形などに組み合わせた部分。また,その組み合わせ方法。

組み打ち

くみうち【組み打ち】
a grapple.→英和
〜する grapple[struggle] <with> .

組み打ち

くみうち [0] 【組(み)討ち・組(み)打ち】
(1)組み合って争うこと。とっくみあい。「誰か―を始めたらしい/三四郎(漱石)」
(2)戦場で,敵と組み合って討ち取ること。

組み掛け

くみかけ [0] 【組(み)掛け・組(み)懸け】
冠の掛緒(カケオ)の一。糸を組んで作ったひも。蹴鞠(ケマリ)に用いる。組み掛け緒。

組み換え

くみかえ [0] 【組(み)替え・組(み)換え】
(1)組みかえて,編成し直すこと。
(2)〔生〕 ある個体のもつ遺伝子群のうち,任意の遺伝子座間または座内の配列順序が変わることによって,今までとは異なる遺伝子の組み合わせが生じる機構の総称。真核生物では生殖細胞をつくるときに,相同染色体間の交差によって組み換えの起こる場合が一般的。遺伝的組み換え。

組み換えDNA

くみかえディーエヌエー [9] 【組(み)換え DNA 】
生体から抽出した DNA 断片を,試験管内で酵素を用いて異種の DNA に組み込んで作った雑種 DNA 。これを生細胞に移入して増殖させる。ハイブリッド DNA 。
→遺伝子操作

組み換える

くみか・える [0][4][3] 【組(み)替える・組(み)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 くみか・ふ
すでに編成されているものをばらばらにして新しく編成し直す。「予算を―・える」「細胞の遺伝子を―・える」

組み敷く

くみし・く [3][0] 【組(み)敷く】 (動カ五[四])
相手を倒して自分の下に押さえつける。くみふせる。「泥棒を膝(ヒザ)の下に―・く」
[可能] くみしける

組み替え

くみかえ [0] 【組(み)替え・組(み)換え】
(1)組みかえて,編成し直すこと。
(2)〔生〕 ある個体のもつ遺伝子群のうち,任意の遺伝子座間または座内の配列順序が変わることによって,今までとは異なる遺伝子の組み合わせが生じる機構の総称。真核生物では生殖細胞をつくるときに,相同染色体間の交差によって組み換えの起こる場合が一般的。遺伝的組み換え。

組み替える

くみか・える [0][4][3] 【組(み)替える・組(み)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 くみか・ふ
すでに編成されているものをばらばらにして新しく編成し直す。「予算を―・える」「細胞の遺伝子を―・える」

組み木

くみき [0] 【組(み)木】
両端に切り込みを入れた長短の木片で,組み合わせて種々のものに作る玩具。

組み杯

くみさかずき [3] 【組(み)杯】
大小いくつかで一組みになった重ね杯。

組み止める

くみと・める [4][0] 【組(み)止める・組(み)留める】 (動マ下一)[文]マ 下二 くみと・む
相手の体に組み付いて動きをおさえる。「がっちりと―・める」

組み版

くみはん [0] 【組(み)版】
印刷で,原稿に従って,活字・込め物・罫線(ケイセン)その他の材料を組み合わせて作る凸版。また,その版を組むこと。植字。

組み物

くみもの [2] 【組(み)物】
(1)組み合わせたもの。組みになっているもの。
(2)糸・針金・経木などを組み合わせて作った手芸品。
(3)「斗栱(トキヨウ)」に同じ。

組み留める

くみと・める [4][0] 【組(み)止める・組(み)留める】 (動マ下一)[文]マ 下二 くみと・む
相手の体に組み付いて動きをおさえる。「がっちりと―・める」

組み直し

くみなおし【組み直し】
⇒組替え.

組み立て

くみたて [0] 【組(み)立て】
(1)いくつかの部分品を組み合わせて,一つのものを作りあげること。「―式の本棚」
(2)組み立てられたものの構造。しくみ。「分解してどんな―になっているのか調べる」
(3)考えなどを筋道たててまとめあげること。「論理の―」

組み立てる

くみた・てる [4][0] 【組(み)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 くみた・つ
いろいろな物を組み合わせて,一つの物を作りあげる。「プラモデルを―・てる」「論理を―・てる」

組み立てる

くみたてる【組み立てる】
put[fit] <a machine> together;assemble[construct] <an auto> .→英和

組み立てカメラ

くみたてカメラ [5] 【組(み)立て―】
木製蛇腹式の大型カメラ。主に写真館や屋外での記念撮影などに用いる。

組み立て住宅

くみたてじゅうたく [5] 【組(み)立て住宅】
工場で規格化した部分品を量産し,現場で組み立てて造る住宅。プレハブ住宅など。

組み立て単位

くみたてたんい [5] 【組(み)立て単位】
基本単位から,そのいくつかを組み合わせた積,または冪(ベキ)の積として導かれる単位。例えば,体積 m³ や密度の単位 kg・m�³ など。誘導単位。
→基本単位

組み紙

くみがみ [2][0] 【組(み)紙】
細く切った色紙を織物のように縦横に組んで,種々の模様を作り出す遊び。

組み縫い

くみぬい [0][2] 【組(み)縫い】
日本刺繍(シシユウ)の技法の一。糸を互い違いに渡して網代(アジロ)のように縫う方法。網代縫い。

組み肴

くみざかな 【組み肴】
「口取(クチト)り肴(ザカナ)」に同じ。

組み見本

くみみほん [3] 【組(み)見本】
⇒見本組(ミホングミ)

組み討ち

くみうち [0] 【組(み)討ち・組(み)打ち】
(1)組み合って争うこと。とっくみあい。「誰か―を始めたらしい/三四郎(漱石)」
(2)戦場で,敵と組み合って討ち取ること。

組み込み関数

くみこみかんすう [5] 【組(み)込み関数】
コンピューターで,インタープリターやコンパイラーの中に,あらかじめプログラムとして用意されている関数。普通,三角関数・対数関数などが組み込まれている。

組み込む

くみこむ【組み込む】
⇒組み入れる.

組み込む

くみこ・む [3][0] 【組(み)込む】 (動マ五[四])
体系の一部分として中に入れる。組み入れる。「日程に―・む」「マイコンを―・む」
[可能] くみこめる

組み違い

くみちがい 【組(み)違い】
(1) [0]
「くみちがえ{(1)}」に同じ。
(2) [3]
組が違うこと。「―の同番号」

組み違え

くみちがえ [0] 【組(み)違え】
(1)組み違えること。
(2)尻繋(シリガイ)の一部。馬の尾にかけて十文字に交わる所。

組み違える

くみちが・える [5][0] 【組(み)違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 くみちが・ふ
(1)組み方をまちがえる。「活字を―・える」
(2)交互に組む。交差して組む。「膝を膝に乗せて―・へると/湯島詣(鏡花)」

組み重

くみじゅう [2] 【組(み)重】
いくつも組み重ねることができるように作った重箱。かさね重。

組む

くむ【組む】
(1)[仲間]unite <with> ;→英和
conspire <with> (共謀).→英和
(2)[取っ組む]grapple <with> (取っ組む).→英和
(3)[組み合わせる]fold <one's arms> ;→英和
cross <one's legs> .→英和
(4)[編む]braid;→英和
plait.→英和
(5)[相手と]pair[team up] <with> (ゲームで同じ組になる);→英和
meet (対戦).→英和
(6)[活字を]set (up);→英和
draw a money order (為替を).
…と組んで in partnership with….

組む

く・む [1] 【組む】 (動マ五[四])
□一□(他動詞)
(1)棒状・ひも状のものを交差させたりからみ合わせたりする。
 (ア)手や足を交差させたり,からみ合わせたりする。「腕を―・んで考えこむ」
 (イ)何本もの棒や紐(ヒモ)を合わせて作り上げる。「やぐらを―・む」「紐を―・む」「筏(イカダ)に―・む」
(2)個々のものをとり集めて一つのまとまりをもったものにつくり上げる。組織する。編成する。「コンビを―・む」「隊伍を―・む」「時間割りを―・む」
□二□(自動詞)
(1)互いに手足をからみ合わせて争う。とっくみあう。「―・んずほぐれつ」「あはれ,よからう大将軍に―・まばや/平家 9」
(2)(ある事を一緒にするために)仲間になる。協力する。共謀する。「兄弟で―・んで事業を始める」「仲間と―・んで悪事をはたらく」
[可能] くめる

組んず解れつ

くんずほぐれつ クンヅ― 【組んず解れつ】 (連語)
〔「くみつほぐれつ」の転〕
組み合ったり離れたりして激しく動くさま。「―の大げんか」

組んづ解れつ

くんづほぐれつ 【組んづ解れつ】 (連語)
⇒くんずほぐれつ(組んず解れつ)

組上げる

くみあ・げる [4][0] 【組(み)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 くみあ・ぐ
(1)物を組んで積み上げていく。「材木を井桁(イゲタ)に―・げる」
(2)(抽象的なものを)終わりまですっかり組む。組みおえる。「新内閣の陣容を―・げる」

組付く

くみつ・く [3][0] 【組(み)付く】 (動カ五[四])
相手の体に手や足をからませてとりつく。「犯人に―・いてとり押さえる」
[可能] くみつける

組付け

くみつけ [0] 【組(み)付け】
凸版印刷で,活字組版や鉛版を印刷機の版盤に,印刷されたときのページ順や指定の刷り位置などに合うように配置し固定すること。

組伏せる

くみふ・せる [4][0] 【組(み)伏せる】 (動サ下一)[文]サ下二 くみふ・す
組みついて相手を倒し,押さえつける。くみしく。「犯人を―・せる」

組体操

くみたいそう [3] 【組(み)体操】
二人または三人ずつ組みになって行う体操。肩車にしてポーズをとったり,三人一組みで前転したりする体操。

組入れ

くみいれ [0] 【組(み)入れ】
(1)組んで中に入れること。
(2)順に中に重ねて組み入れるような構造に作ること。また,その構造の器物。いれこ。
(3)白木で作った小さな角盆。三つぐらいが一組みで,「いれこ」に組み入れられるよう作ってあり,供物を入れるのに用いる。
(4)「組み入れ天井」の略。くみれ。

組入れる

くみい・れる [4][0] 【組(み)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 くみい・る
あるもの,または他の組・系列などを,すでにできあがっている組・系列の中に取り入れる。編入する。「通常経費の一部を特別経費に―・れる」

組入れ天井

くみいれてんじょう [5] 【組(み)入れ天井】
梁(ハリ)や桁(ケタ)の間に角材を縦横にさし渡して格子を組み,裏から板を張った天井。古代の仏寺や宮殿に用いられた。組み天井。くみいれ。
→格(ゴウ)天井

組写真

くみしゃしん [3] 【組(み)写真】
ひとつの主題のもとに何枚かの写真を編集し組み合わせたもの。

組分け

くみわけ [0] 【組分け】 (名)スル
人や物をいくつかの組に分けること。「二クラスに―する」

組合

くみあい【組合】
<form> an association;→英和
a guild (同業の);→英和
<join> a <teachers'> union.→英和
‖組合員 a partner;a (union) member.組合員証 a union card.組合費(活動) union dues (activities).労働組合 <米> a labor union; <英> a trade union.

組合

くみあい [0] 【組合】
(1)互いに組みあって争うこと。とっくみあい。
(2)民法上,二人以上が出資をして共同の事業を営むことを約束する契約により成立する団体。社団と異なり民法上の組合は法人格をもたない。
(3)特別法上,各種の共同目的遂行のために,一定の資格のある人が組織する団体で,法人と認められているもの。公共組合・協同組合・同業組合・労働組合・共済組合など。
(4)特に,労働組合をいう。「―専従員」

組合う

くみあ・う [3][0] 【組(み)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)二人以上が仲間になって助け合う。「金富(カネトミ)の伯父さんと―・つてる仕事/社会百面相(魯庵)」
(2)とっくみあう。格闘する。「狼藉者とて,―・ひ打ち倒す/仮名草子・浮世物語」

組合せ

くみあわせ【組合せ】
(a) combination;→英和
(an) assortment;→英和
matching (競技の).〜の assorted <stationery> .→英和
〜が良い(悪い) be well (ill) matched.

組合主義

くみあいしゅぎ [5] 【組合主義】
⇒労働(ロウドウ)組合主義

組合員

くみあいいん [3] 【組合員】
組合を組織している構成員。民法上の組合においては組合契約を締結した者をいい,特別法上の組合においては,その法律で定めるところにより構成員となった者をいう。

組合教会

くみあいきょうかい [5] 【組合教会】
(1)「会衆派(カイシユウハ)教会」に同じ。
(2)「日本組合基督(キリスト)教会」の略称。

組合管掌健康保険

くみあいかんしょうけんこうほけん 【組合管掌健康保険】
健康保険のうち,健康保険組合によって運営・管掌される保険。

組員

くみいん【組員】
a gangster.→英和

組員

くみいん [2] 【組員】
組の構成員。特に,暴力団の一員。

組唄

くみうた [2] 【組歌・組唄】
地唄および箏曲の曲種分類。独立した短編歌謡数首を連ねた(組み合わせた)歌詞をもつ曲。単に「組」とも呼ぶ。地歌(三味線組歌)と箏曲(箏組歌)では形式が異なるが,ともに最も古典的・基本的曲種として重視される。

組垣

くみがき [2] 【組(み)垣】
竹や木を編んで作った垣の総称。檜垣(ヒガキ)・唐垣など。

組夜具

くみやぐ [0] 【組(み)夜具】
敷き布団・掛け布団などを一組みにした夜具。組み布団。

組天井

くみてんじょう [3] 【組(み)天井】
(1)「組み入れ天井」に同じ。
(2)「小組(コグ)み格天井(ゴウテンジヨウ)」に同じ。

組夫

くみふ [0] 【組夫】
建設・鉱山業などで,会社ではなく組制の下請け企業に雇われている労働者。
→社外工

組子

くみこ [0][3] 【組子】
(1)鉄砲組・徒組(カチグミ)などの組頭の下にある者。組衆。組下。組付き。
(2)障子・欄間などの枠の間に縦横に組み込んだ細い部材。

組屋

くみや [2] 【組(み)屋】
組紐(クミヒモ)をつくることを職業としている家。また,その人。組糸屋。

組屋敷

くみやしき [3] 【組屋敷】
江戸時代,与力組や同心組など組に属する下級武士が居住していた屋敷地。くみ。

組師

くみし [2] 【組師】
組紐(クミヒモ)をつくるのを職業とする人。

組帯

くみおび [3] 【組帯】
(1)古代,男子が用いた礼服の帯。色糸を平らに組み,先に総(フサ)をつけた細長いもの。
(2)糸を組んで作った組紐(クミヒモ)の帯。江戸初期に流行したが,帯の発達とともに次第に使われなくなった。うちおび。

組懸け

くみかけ [0] 【組(み)掛け・組(み)懸け】
冠の掛緒(カケオ)の一。糸を組んで作ったひも。蹴鞠(ケマリ)に用いる。組み掛け緒。

組成

そせい【組成】
composition;→英和
formation.→英和
〜する constitute;→英和
compose;→英和
form.→英和
‖組成分 a component (part).

組成

そせい [0] 【組成】 (名)スル
(1)いくつかの要素・成分から一つの物を作り上げること。「全山塊は大概輝石安山岩より―す/日本風景論(重昂)」
(2)化学で,化合物を構成する元素の質量あるいは原子数の比。

組成式

そせいしき [2] 【組成式】
化学式の一。物質を構成する原子の種類と,その原子数の最も簡単な整数比を示した式。分子の存在しない物質では,分子式のかわりに組成式が用いられる。例えば,塩化ナトリウムの組成式は NaCl 実験式。

組戸

くみど [2] 【組(み)戸】
格子に組んだ戸。格子戸。

組手

くみて [3] 【組(み)手】
(1)相撲で,取り組んだ際の手と腕の位置。
(2)空手で,攻防の型を実際に相手と対して行うこと。
(3)バレーボールのレシーブで両手を組んで受けること。
(4)建築で,部材と部材を十字・ T 字・ L 字形などに組み合わせた部分。また,その組み合わせ方法。

組手形

くみてがた [3] 【組手形】
紛失や延着を防止するため,発送時期や経路を異にして送付される同一内容・同一効力をもつ二通以上の外国為替(カワセ)手形。一通が支払われると他は無効となる。

組打ち

くみうち [0] 【組(み)討ち・組(み)打ち】
(1)組み合って争うこと。とっくみあい。「誰か―を始めたらしい/三四郎(漱石)」
(2)戦場で,敵と組み合って討ち取ること。

組掛け

くみかけ [0] 【組(み)掛け・組(み)懸け】
冠の掛緒(カケオ)の一。糸を組んで作ったひも。蹴鞠(ケマリ)に用いる。組み掛け緒。

組換え

くみかえ [0] 【組(み)替え・組(み)換え】
(1)組みかえて,編成し直すこと。
(2)〔生〕 ある個体のもつ遺伝子群のうち,任意の遺伝子座間または座内の配列順序が変わることによって,今までとは異なる遺伝子の組み合わせが生じる機構の総称。真核生物では生殖細胞をつくるときに,相同染色体間の交差によって組み換えの起こる場合が一般的。遺伝的組み換え。

組換えDNA

くみかえディーエヌエー [9] 【組(み)換え DNA 】
生体から抽出した DNA 断片を,試験管内で酵素を用いて異種の DNA に組み込んで作った雑種 DNA 。これを生細胞に移入して増殖させる。ハイブリッド DNA 。
→遺伝子操作

組換える

くみか・える [0][4][3] 【組(み)替える・組(み)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 くみか・ふ
すでに編成されているものをばらばらにして新しく編成し直す。「予算を―・える」「細胞の遺伝子を―・える」

組敷く

くみし・く [3][0] 【組(み)敷く】 (動カ五[四])
相手を倒して自分の下に押さえつける。くみふせる。「泥棒を膝(ヒザ)の下に―・く」
[可能] くみしける

組曲

くみきょく [2] 【組曲】
器楽曲の一形式。いくつかの曲を組み合わせて,一つの曲としたもの。一七,八世紀に盛んであった古典組曲と,一九世紀以降発展した管弦楽用ピアノ用などの近代組曲とに大別される。

組曲

くみきょく【組曲】
《楽》a suite.→英和

組替え

くみかえ [0] 【組(み)替え・組(み)換え】
(1)組みかえて,編成し直すこと。
(2)〔生〕 ある個体のもつ遺伝子群のうち,任意の遺伝子座間または座内の配列順序が変わることによって,今までとは異なる遺伝子の組み合わせが生じる機構の総称。真核生物では生殖細胞をつくるときに,相同染色体間の交差によって組み換えの起こる場合が一般的。遺伝的組み換え。

組替え

くみかえ【組替え】
rearrangement;→英和
recomposition.〜る rearrange;→英和
recompose.

組替える

くみか・える [0][4][3] 【組(み)替える・組(み)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 くみか・ふ
すでに編成されているものをばらばらにして新しく編成し直す。「予算を―・える」「細胞の遺伝子を―・える」

組木

くみき [0] 【組(み)木】
両端に切り込みを入れた長短の木片で,組み合わせて種々のものに作る玩具。

組杯

くみさかずき [3] 【組(み)杯】
大小いくつかで一組みになった重ね杯。

組歌

くみうた [2] 【組歌・組唄】
地唄および箏曲の曲種分類。独立した短編歌謡数首を連ねた(組み合わせた)歌詞をもつ曲。単に「組」とも呼ぶ。地歌(三味線組歌)と箏曲(箏組歌)では形式が異なるが,ともに最も古典的・基本的曲種として重視される。

組止める

くみと・める [4][0] 【組(み)止める・組(み)留める】 (動マ下一)[文]マ 下二 くみと・む
相手の体に組み付いて動きをおさえる。「がっちりと―・める」

組版

くみはん [0] 【組(み)版】
印刷で,原稿に従って,活字・込め物・罫線(ケイセン)その他の材料を組み合わせて作る凸版。また,その版を組むこと。植字。

組版

くみはん【組版】
《印》typesetting.〜する set up type.

組物

くみもの [2] 【組(み)物】
(1)組み合わせたもの。組みになっているもの。
(2)糸・針金・経木などを組み合わせて作った手芸品。
(3)「斗栱(トキヨウ)」に同じ。

組町

くみまち 【組町】
中世末から近世初期に,京都など上方諸都市に結成された共同体組織。いくつかの町が集まって組を構成し,自治的な町政の運営を行なった。

組留める

くみと・める [4][0] 【組(み)止める・組(み)留める】 (動マ下一)[文]マ 下二 くみと・む
相手の体に組み付いて動きをおさえる。「がっちりと―・める」

組積

そせき [0] 【組積】
石,煉瓦(レンガ),コンクリート-ブロックなどの材料の間にモルタルを詰めて積み重ねること。

組積造

そせきぞう [3] 【組積造】
石・煉瓦(レンガ)・コンクリート-ブロックなどを積み重ねて建造物を造る方法。組積構造。

組立

くみたて【組立】
structure;→英和
construction;→英和
constitution;→英和
organization (組織);→英和
assembling (機械の).‖組立工(工場) an assembler (an assembly plant).組立式住宅 a prefabricated house.組立式本箱 a sectional bookcase.

組立て

くみたて [0] 【組(み)立て】
(1)いくつかの部分品を組み合わせて,一つのものを作りあげること。「―式の本棚」
(2)組み立てられたものの構造。しくみ。「分解してどんな―になっているのか調べる」
(3)考えなどを筋道たててまとめあげること。「論理の―」

組立てる

くみた・てる [4][0] 【組(み)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 くみた・つ
いろいろな物を組み合わせて,一つの物を作りあげる。「プラモデルを―・てる」「論理を―・てる」

組立てカメラ

くみたてカメラ [5] 【組(み)立て―】
木製蛇腹式の大型カメラ。主に写真館や屋外での記念撮影などに用いる。

組立て住宅

くみたてじゅうたく [5] 【組(み)立て住宅】
工場で規格化した部分品を量産し,現場で組み立てて造る住宅。プレハブ住宅など。

組立て単位

くみたてたんい [5] 【組(み)立て単位】
基本単位から,そのいくつかを組み合わせた積,または冪(ベキ)の積として導かれる単位。例えば,体積 m³ や密度の単位 kg・m�³ など。誘導単位。
→基本単位

組章

くみしょう [2] 【組章】
組を代表するしるし。また,その組に所属していることを示す徽章(キシヨウ)。

組糸

くみいと【組糸】
a plaited thread.

組糸

くみいと [3][0][2] 【組糸】
組むための糸。また,組み合わせた糸。くみ。

組紐

くみひも [2][0] 【組紐】
数十本の糸を一定の方式で交互に交差させて組んだ紐。羽織紐・帯締め,その他装飾紐として用いる。組緒。打ち紐。

組紐

くみひも【組紐】
a braid;→英和
a plaited cord.

組紙

くみがみ [2][0] 【組(み)紙】
細く切った色紙を織物のように縦横に組んで,種々の模様を作り出す遊び。

組綬

そじゅ [1] 【組綬】
玉佩(ギヨクハイ)・勲章・記章などを佩(オ)びるための組紐(クミヒモ)。

組緒

くみお [0][2] 【組緒】
「組紐(クミヒモ)」に同じ。

組縫い

くみぬい [0][2] 【組(み)縫い】
日本刺繍(シシユウ)の技法の一。糸を互い違いに渡して網代(アジロ)のように縫う方法。網代縫い。

組織

そしょく [1][0] 【組織】 (名)スル
「そしき(組織)」に同じ。「国民の輿望(ヨボウ)を以て政府を―する憲法は/新粧之佳人(南翠)」

組織

そしき【組織】
(a) construction;→英和
(a) formation;→英和
an organization;→英和
(a) structure;→英和
(a) system;→英和
(a) tissue (生物の).→英和
〜する organize;→英和
form;→英和
compose;→英和
construct.→英和
〜されている be composed <of> ;consist <of> .→英和
〜だてる systematize.→英和
〜的 systematic;methodical;→英和
organized.‖組織化 systematization.組織票 block votes.組織力 organizing ability.組織労働者 organized workers[laborers].

組織

そしき [1] 【組織】 (名)スル
(1)組み立てること。また,組み立てられたもの。「所謂劇を―する要素は何か/神秘的半獣主義(泡鳴)」
(2)特定の目的を達成するために,諸個人および諸集団に専門分化された役割を与え,その活動を統合・調整する仕組み。または,そうして構成された集団の全体。また,それを組み立てること。「会社―」「社会―」「組合を―する」「議会を―する」
(3)生物体を構成している単位の一つで,同一の機能と構造とをもつ細胞の集団。動物では,上皮組織・結合組織・筋肉組織・神経組織,植物では分裂組織・永久組織などに区別される。
(4)構成鉱物の大きさ・形・並び方などによる岩石の内部構造。石理。
(5)織物で経(タテ)糸と緯(ヨコ)糸を組み合わせること。また,その交錯のし方。「織物―」

組織スラック

そしきスラック [5] 【組織―】
〔slack は「たるみ」の意〕
企業行動理論で,組織の余裕部分のこと。工程間在庫や内部留保,職務の重複や類似製品の並行開発などをいう。

組織力

そしきりょく [3] 【組織力】
一つのまとまりに組織する能力。また,組織として団結することで発揮される大きな力。

組織労働者

そしきろうどうしゃ [6] 【組織労働者】
労働組合に加入している労働者。

組織化

そしきか [0] 【組織化】 (名)スル
ばらばらの物や人を,一つの体系のもとにまとめること。「労働者を―する」

組織化学

そしきかがく [4] 【組織化学】
生化学の一分野。生体内組織中での物質の分布や生化学的性質を研究する。

組織地形

そしきちけい [4] 【組織地形】
地表を構成する岩石の組織や構造を形態に反映した浸食地形。岩石の種類によって浸食の進む速さが異なるためにつくられる。ケスタ・メサなど。
⇔変動地形

組織培養

そしきばいよう [4] 【組織培養】
生物の組織や細胞群を無菌的に取り出し培養・増殖させること。取り出した一片を他の生物体に移して育てる生体内培養と,ガラスの器で育てるガラス器内培養があり,通常は後者をさす。発生学・病理学・生理学などの研究に広く利用される。

組織学

そしきがく [3] 【組織学】
生物の組織の構造や機能を研究する学問。

組織法

そしきほう [0] 【組織法】
人の行為の基礎または手段となる組織に関して規律する法。商法総則・会社法など。
→行為法

組織液

そしきえき [3] 【組織液】
動物の各組織の細胞間にある液体成分で,毛細血管から血漿が濾出したもの。細胞に栄養分を直接与え,また老廃物を受けとる。一部は血管に戻るが,大部分はリンパ管に入り,再び血管系に合流する。間質液。

組織球

そしききゅう [0] 【組織球】
結合組織や臓器などの中に定着しているマクロファージ。異物や老廃細胞などを捕食する。

組織的

そしきてき [0] 【組織的】 (形動)
一定の秩序や体系をもって全体が構成されているさま。「―な活動」

組織神学

そしきしんがく [4] 【組織神学】
キリスト教の教義(特に神・啓示など)について体系的に研究する神学。

組織票

そしきひょう [0][3] 【組織票】
選挙で,ある団体が団結して特定の政党や候補者に投ずる票。

組織立つ

そしきだ・つ [4] 【組織立つ】 (動タ五[四])
物事が一定の秩序をもってまとまる。「―・った考え方」

組織系

そしきけい [0] 【組織系】
互いに関連性のある生物体の組織の集まり。主に植物にいう。表皮系・維管束系など。

組織網

そしきもう [3] 【組織網】
中央から末端まで広く,細かく整備されている組織。

組織適合性

そしきてきごうせい [1] 【組織適合性】
組織の移植において,移植される側(宿主)と移植片との間に起こる拒絶反応の有無。

組織適合抗原

そしきてきごうこうげん [1][5][8] 【組織適合抗原】
生体の免疫系が非自己を認識する際の基準となる抗原。遺伝的に決定されている。
→ヒト白血球抗原

組衆

くみしゅう [2] 【組衆】
(1)室町末期,大名の軍事組織に属していた人。
(2)「組子(クミコ){(1)}」に同じ。

組見本

くみみほん [3] 【組(み)見本】
⇒見本組(ミホングミ)

組討ち

くみうち [0] 【組(み)討ち・組(み)打ち】
(1)組み合って争うこと。とっくみあい。「誰か―を始めたらしい/三四郎(漱石)」
(2)戦場で,敵と組み合って討ち取ること。

組踊り

くみおどり [3] 【組踊り】
(1)数人が組んで踊ること。
(2)いろいろの踊りを組み合わせたもの。
(3)琉球(沖縄)の古典的な音楽舞踊劇。科白(セリフ)・歌・舞踊・楽器伴奏よりなる。能・狂言・歌舞伎の影響を受けて一八世紀初期に成立。冠船劇。国劇。

組込み関数

くみこみかんすう [5] 【組(み)込み関数】
コンピューターで,インタープリターやコンパイラーの中に,あらかじめプログラムとして用意されている関数。普通,三角関数・対数関数などが組み込まれている。

組込む

くみこ・む [3][0] 【組(み)込む】 (動マ五[四])
体系の一部分として中に入れる。組み入れる。「日程に―・む」「マイコンを―・む」
[可能] くみこめる

組違い

くみちがい 【組(み)違い】
(1) [0]
「くみちがえ{(1)}」に同じ。
(2) [3]
組が違うこと。「―の同番号」

組違え

くみちがえ [0] 【組(み)違え】
(1)組み違えること。
(2)尻繋(シリガイ)の一部。馬の尾にかけて十文字に交わる所。

組違える

くみちが・える [5][0] 【組(み)違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 くみちが・ふ
(1)組み方をまちがえる。「活字を―・える」
(2)交互に組む。交差して組む。「膝を膝に乗せて―・へると/湯島詣(鏡花)」

組重

くみじゅう [2] 【組(み)重】
いくつも組み重ねることができるように作った重箱。かさね重。

組長

くみちょう【組長】
a leader;→英和
the head <of a class> ;→英和
a foreman (工員などの);→英和
a gang leader (暴力団の).

組長

くみちょう [2] 【組長】
組と名のつく集団の長。組の頭。

組閣

そかく [0] 【組閣】 (名)スル
内閣を組織すること。「実力者をそろえて―する」

組閣する

そかく【組閣する】
organize[form]a Cabinet.組閣本部 the Cabinet organization headquarters.

組頭

くみがしら【組頭】
the head of a company;→英和
a boss;→英和
a foreman (工員などの).→英和

組頭

くみがしら [3] 【組頭・与頭】
(1)組の長。
(2)江戸時代,名主を補佐して村の事務を執った村役人。年寄。長(オサ)百姓。

組題

くみだい [0] 【組題】
(1)歌題の一。五十首・百首・千首の和歌を詠む際に,五十題・百題・千題の題を集めて一組みとしたもの。
(2)連歌の千句興行の際,発句の題を組にして出すこと。また,その題。

組香

くみこう [2] 【組香】
香道の一。ある主題のもとに数種の香木を炷(タ)き,その主題を念頭におきながら香を識別する遊び。和歌を主とする文学や故実を題材とするものが多い。千種以上が伝わる。

組[与]する

くみする【組[与]する】
side[take sides] <with> ;→英和
take part <in> (関係する).与し易い(難い) easy (hard) to deal with.

ふもだし 【絆】
馬をつなぎとめておく綱。ほだし。「馬にこそ―かくもの牛にこそ鼻縄著(ハ)くれ/万葉 3886」

きずな【絆】
bonds;ties.〜を断つ sever one's ties <with> .

きずな キヅナ [0] 【絆・紲】
(1)家族・友人などの結びつきを,離れがたくつなぎとめているもの。ほだし。「―を断ち切る」
(2)動物などをつなぎとめておく綱。[和名抄]

絆される

ほださ・れる [4][0] 【絆される】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ほださ・る
〔動詞「ほだす」に受け身の助動詞「れる」の付いたものから〕
情にひかされて自分の考えにない行動をとる。人情にからまれる。「情(ジヨウ)に―・れて金を貸してやった」「彼の熱意に―・れて社長も一肌脱いでくれた」

絆される

ほだされる【絆される】
be moved <by> .

絆し

ほだし [0][3] 【絆し】
〔動詞「ほだす」の連用形から〕
(1)刑具として用いる手かせや足かせ。[名義抄]
(2)人情にひかされて物事を行う妨げとなるもの。自由を束縛するもの。きずな。「纏(マツワ)る情誼の―をば,ふり棄かねて/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」

絆す

ほだ・す 【絆す】 (動サ四)
(1)綱でつなぎとめる。縛る。[新撰字鏡]
(2)人の自由を束縛する。「羇客とかけば,羇は,―・す也/中華若木詩抄」
→ほだされる

絆創膏

ばんそうこう バンサウカウ [0] 【絆創膏】
粘着剤を塗った布・紙・プラスチック。傷口に貼って外気から保護したり,ガーゼや包帯を固定するのに使う。

絆創膏

ばんそうこう【絆創膏(をはる)】
(apply) a plaster <to> .→英和

すが 【絇】 (接尾)
助数詞。縒(ヨ)ってある糸を数えるのに用いる。

きょう【経】
<recite,chant> a sutra.→英和

たて [1] 【縦・竪・経】
(1)(水平に対して)上下の方向。垂直の方向。また,その長さ。「―に線を引く」「―長」
(2)(左右に対して)前後への方向。また,その長さ。「―に並ぶ」
(3)(比喩的に)同僚との関係ではなく,上司と部下との関係。「―の人間関係」
(4)南北の方向。また,その距離。
(5)「経(タテ)糸」に同じ。「―もなく緯(ヌキ)も定めず娘子(オトメ)らが織るもみち葉に霜な降りそね/万葉 1512」
⇔横

たていと [0] 【経糸・経】
織物の縦の方向に通っている糸。
⇔緯(ヨコ)糸

けい [1] 【経】
(1)織物の経(タテ)糸。また,縦。
(2)正しい筋道。正しい道理。
(3)経書(ケイシヨ)。経典(ケイテン)。

きょう キヤウ [0] 【経】
□一□〔仏〕
〔梵 sūtra〕
(1)仏の教えを記した文章。仏の説いた言葉をそのまま伝えるという形式をとる。三蔵の一。契経(カイキヨウ)。
(2)十二分経の一。経のうち,散文で記された部分のこと。契経。
(3)仏教に関する文献の総称。{(1)}に論と律を加えたもの。
□二□仏教以外の宗教の聖典。

ふ 【経】 (動ハ下二)
⇒へる

経が島

きょうがしま キヤウ― 【経が島】
〔平清盛が一切経を記した石を埋めて工事をしたことから〕
神戸市兵庫区にある,兵庫港築造の際防波堤として造った島。経の島。

経つ

た・つ [1] 【経つ】 (動タ五[四])
〔「立つ」と同源〕
時・時間が経過する。「時が―・つ」「時間が―・つ」「もう少し―・ってから…」

経つ

たつ【経つ】
[時が]pass (by,away);→英和
go by;fly (速く);→英和
drag on (遅く).もう少し (2 日)経ってから a little (two days) later.10分経ったら in ten minutes.

経て

へて【経て】
(1)[時]after <two years> .→英和
(2)[通って]through;→英和
by way of.

経の巻

きょうのまき キヤウ― 【経の巻】
棟飾りの獅子口(シシグチ)の上に三つあるいは五つ並べて置かれる,巻物に似た形の瓦。

経る

へる [1] 【経る】 (動ハ下一)[文]ハ下二 ふ
〔「綜(フ)」と同源〕
(1)ある場所を順次通って行く。経由する。「京都を〈へ〉て大阪へ行く」「何人もの手を〈へ〉て今の持ち主のものとなった」
(2)時がたつ。年月がすぎる。「多くの年月を〈へる〉」「なんでもかたちは猿のかうらを〈へ〉たのだぜ/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(3)ある過程・段階などを通る。経過する。「審査を〈へ〉て採用される」「紆余(ウヨ)曲折を〈へ〉て結ばれた」
(4)歳月を過ごす。「なほ世に〈ふ〉まじき心地しければ/大和 150」

経る

へる【経る】
(1)[時間が]pass;→英和
go by.(2)[出会う]go through <hardships> .
⇒経て.

経上がる

ヘあが・る [3] 【経上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)身分・位が上がる。昇進する。「下級(シタ)から段々と―・つたのでなければ事務にも通じない/社会百面相(魯庵)」
(2)年を重ねる。年寄る。「猫の―・りて猫またに成て/徒然 89」

経上る

ヘあが・る [3] 【経上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)身分・位が上がる。昇進する。「下級(シタ)から段々と―・つたのでなければ事務にも通じない/社会百面相(魯庵)」
(2)年を重ねる。年寄る。「猫の―・りて猫またに成て/徒然 89」

経世

けいせい [0] 【経世】
世を治めること。

経世大典

けいせいたいてん 【経世大典】
中国,元代の典故・制度に関する勅撰の公文書集。八九四巻。虞集らの撰。1331年完成。ほとんど散逸し,一部分が「永楽大典」に残る。

経世家

けいせいか [0] 【経世家】
(1)世の中を治める人。政治家。
(2)江戸時代,経世済民の論を唱えた知識人。

経世済民

けいせいさいみん [0] 【経世済民】
世を治め,民の苦しみを救うこと。

経世秘策

けいせいひさく 【経世秘策】
富国策を論じた経世書。二巻。本多利明著。寛政年間(1789-1801)成立。

経世致用

けいせいちよう [0][5] 【経世致用】
世の中を治めることに実際に役立つこと。学問・思想に治世上の有用性を求める儒学のスローガン。特に,明末清初の儒学の主張をさす。経世致用の学。

経世論

けいせいろん [3] 【経世論】
〔経世済民の論の意〕
江戸時代に行われた,現実社会の諸問題への対策を説いた政治経済論。

経伝

けいでん [0] 【経伝】
経典(ケイテン)とその注釈。

経伺

けいし [1] 【経伺】
うかがいをたてること。

経供養

きょうくよう キヤウクヤウ [3] 【経供養】
(1)経を書写して仏前に供え,仏事を行うこと。「法花経千部いそぎて―し給ふ/源氏(御法)」
(2)陰暦三月二日,大阪四天王寺の太子夢殿において行われた法会。

経典

けいてん【経典】
sacred books.

経典

けいてん [0] 【経典】
聖人・賢人の教えや,宗教上の基本的な教えを書いた書物。「儒教の―を学ぶ」
〔仏典についていうときは「きょうてん」〕

経典

きょうてん キヤウ― [0] 【経典】
〔「きょうでん」とも〕
(1)〔仏〕 仏の教え,信仰の規範を記した典籍。仏経。経。内典。
(2)ある宗教の基本的な教義などを記した書物。教典。[日葡]

経典釈文

けいてんしゃくもん 【経典釈文】
中国の主要古典に関する音義書。三〇巻。唐の陸徳明著。周易・周礼・礼記・春秋左氏・公羊・論語・老子・爾雅など一四種の経典について,本文を校定し,用語の発音と意味を解説したもの。

経函

きょうかん キヤウ― [0] 【経函】
経を入れる箱。きょうばこ。

経口

けいこう [0] 【経口】
口から身体に入ること。

経口免疫

けいこうめんえき [5] 【経口免疫】
抗原が経口的に体内に入って抗体がつくられ,免疫が得られること。ポリオの生ワクチンなどで利用される。

経口半数致死量

けいこうはんすうちしりょう [10] 【経口半数致死量】
化学物質・薬などの毒性の指標の一。口腔を通じて投与したとき,投与された実験動物の半数が死亡する薬剤の量。
→LD��

経口感染

けいこう【経口感染】
oral infection.経口避妊薬 an oral contraceptive;the pill.→英和

経口感染

けいこうかんせん [5] 【経口感染】
病原体が口を通って消化管から侵入するような感染のしかた。

経口薬

けいこうやく [3] 【経口薬】
口から飲む薬。内服薬。内用薬。飲み薬。

経口避妊薬

けいこうひにんやく [6] 【経口避妊薬】
婦人用の内服避妊薬。ホルモン剤で,主として排卵を抑制して避妊の目的を達する。ピル。

経史

けいし [1] 【経史】
経書と史書。

経史子集

けいしししゅう 【経史子集】
漢籍の分類法。経書・史書・諸子・詩文集の四部に分けるもの。「隋書(経籍志)」に始まる。四部分類。
→四庫

経営

けいえい【経営】
management;→英和
administration;→英和
operation (運営).→英和
〜する manage <a bank> ;→英和
run <a hotel> ;→英和
keep <a store> ;→英和
operate <a railroad> .→英和
‖経営学(部) (the faculty[department]of) business administration.経営合理化 streamlining of management.経営コンサルタント a management consultant.経営工学 management engineering.経営者 a manager.経営者(側)と労働者(側) (the) management and (the) labor.経営難に陥る fall into financial difficulties.

経営

けいめい 【経営】
〔「けいえい」の転〕
(1)「けいえい(経営){(3)}」に同じ。「いまこの―すぐして参らむよ,とて帰る/蜻蛉(下)」
(2)接待。もてなし。「けふは院の御―にて…檜破子やうの物,色々にいときよらに調じて/増鏡(草枕)」

経営

けいえい [0] 【経営】 (名)スル
(1)方針を定め,組織を整えて,目的を達成するよう持続的に事を行うこと。特に,会社事業を営むこと。「会社を―する」「―不振」「植民地の―」「学級―」
(2)土地を測り,土台を据えて建築すること。「多日の―をむなしうして,片時の灰燼となりはてぬ/平家 7」
(3)行事の準備・人の接待などのために奔走すること。事をなしとげるために考え,実行すること。「傅(メノト)達―して養ひ君もてなすとて/とはずがたり 2」
(4)あわてること。急ぐこと。けいめい。「弓場殿の方に人々走り,―して案内を問ふ/御堂関白記」

経営分析

けいえいぶんせき [5] 【経営分析】
貸借対照表・損益計算書などの財務諸表や企業内外の諸情報を資料として,企業の経営効率・経営成績・財政状態などを分析・判断すること。

経営協議会

けいえいきょうぎかい [7] 【経営協議会】
使用者と労働者の代表が,経営全般について協議するための機関。普通,労働協約に基づいて設置される。

経営参加

けいえいさんか [5][0] 【経営参加】
労働者または労働組合が何らかの形で経営に参加すること。

経営学

けいえいがく [3] 【経営学】
企業活動の原理や構造,またその合理的な管理方法などを研究する学問。財務管理・生産管理・販売管理・労務管理などが含まれる。

経営工学

けいえいこうがく [5] 【経営工学】
⇒インダストリアル-エンジニアリング

経営情報

けいえいじょうほう [5] 【経営情報】
企業経営に必要な情報。政治経済・金融・技術・他社など企業を取り巻く情報や,その企業の生産・在庫・労務の状況など,企業が意思決定や管理を行うのに必要な情報群。

経営最高責任者

けいえいさいこうせきにんしゃ [11] 【経営最高責任者】
〔chief executive officer〕
アメリカの企業組織において,通常の職位呼称とは別に,実質的な最高実力者を示す肩書き。CEO 。

経営権

けいえいけん [3] 【経営権】
企業の経営者が企業組織を管理し運営する権利。実定法上の概念ではない。

経営管理

けいえいかんり [5] 【経営管理】
企業における生産・販売・労務・財務などの管理を,総括的に効率よく調整するなどの全般的な管理。企業だけでなく組織集団全般についてもいう。

経営者

けいえいしゃ [3] 【経営者】
企業の最高管理職能の担当者。出資者である企業家・所有経営者と雇われた専門経営者とに大別される。

経営者支配

けいえいしゃしはい [6] 【経営者支配】
企業の所有と経営とが完全に分離した結果,専門経営者が支配権を掌握した状況。

経営者革命

けいえいしゃかくめい [6] 【経営者革命】
1941年にアメリカのバーナム(James Burnham (1905- ))が発表した近代的資本主義国家論。資本主義社会の次には,経営者が支配階級として君臨する経営者社会が到来すると主張した。

経回

けいかい 【経回】 (名)スル
(1)めぐり歩くこと。「京・大坂等の所を―して帰り参りしのち/折たく柴の記」
(2)生きて月日を経ること。「頼朝世に―せば,御方に奉公仕りて/盛衰記 41」

経回る

へめぐ・る [3][0] 【経回る】 (動ラ五[四])
あちこちをめぐり歩く。遍歴する。「諸所を―・る」「かの君と共に国々を―・りて/即興詩人(鴎外)」

経団連

けいだんれん【経団連】
the Federation of Economic Organizations.

経団連

けいだんれん [3] 【経団連】
「経済団体連合会」の略。

経国

けいこく [0] 【経国】
国家を経営すること。国を治めること。「―の事業」

経国大典

けいこくたいてん 【経国大典】
李氏朝鮮の基本法令集。世祖の命によって編纂事業が始められ,1485年完成。全六巻。吏・戸・礼・兵・刑・工の六典からなる。

経国済民

けいこくさいみん [0] 【経国済民】
国を治め民の生活を安定させること。経世済民。

経国美談

けいこくびだん 【経国美談】
小説。矢野竜渓作。1883(明治16)〜84年刊。古代ギリシャ勃興期のテーベを描き,日本の民権と国権の伸長を図った政治小説。

経国集

けいこくしゅう 【経国集】
勅撰漢詩文集。二〇巻。現存六巻。淳和天皇の命を受け,良岑(ヨシミネ)安世が滋野貞主・菅原清公らと撰。827年成立。嵯峨天皇・石上宅嗣(イソノカミノヤカツグ)・淡海三船(オウミノミフネ)・空海らの詩文を収める。六朝(リクチヨウ)詩・唐詩の影響を受け,平安時代詩文の隆盛を示す。

経堂

きょうどう キヤウダウ [0] 【経堂】
寺院で,経典をしまっておく建物。経蔵。

経塔

きょうとう キヤウタフ [0] 【経塔】
(1)経文などを納めた塔。
(2)塔の形に細字で経文を写した写経。経曼荼羅(キヨウマンダラ)。

経塚

きょうづか キヤウ― [0] 【経塚】
〔仏〕 仏教経典を後世に残し,また極楽往生・現世利益を願って経典・経筒・経石・経瓦などを埋めた塚。上に五輪塔を建てたりする。

経始

けいし [1] 【経始】 (名)スル
工事などを始めること。物事を始めること。「天御中主神天地を―し/新聞雑誌 40」

経学

けいがく [0][1] 【経学】
四書・五経など経書を研究する学問。

経宗

きょうしゅう キヤウ― [0] 【経宗】
(1)経典の要旨。
(2)経典をよりどころとして開いた宗派。華厳宗(華厳経)・天台宗(法華経)・真言宗(大日経)・浄土宗(浄土三部経)など。
⇔論宗
(3)〔法華経を強調することからいう〕
日蓮宗。

経巻

たてまき [0] 【経巻(き)】
経(タテ)糸を整えて織機の榺(チキリ)に巻きつけること。織物製造の準備工程として行う。

経巻

きょうかん キヤウクワン [0] 【経巻】
経文を書いた巻物。また,経典。

経巻

けいかん [0] 【経巻】
経書。経典。きょうかん。

経巻き

たてまき [0] 【経巻(き)】
経(タテ)糸を整えて織機の榺(チキリ)に巻きつけること。織物製造の準備工程として行う。

経帙

きょうちつ キヤウ― [0] 【経帙】
経巻を納める帙。数巻の経典をまとめて保管・保存するもの。

経師

きょうじ キヤウ― [0] 【経師】
(1)書画や屏風(ビヨウブ)・襖(フスマ)などの表装をすることを業とする人。表具師。
(2)経文の書写を専門の業とする人。「―四人を召して,古麿の為に法花経一部写し奉る/霊異記(下)」
(3)経巻の表装を業とする人。「四巻経書き奉るべき紙,―に打ちつかせ/宇治拾遺 8」

経師屋

きょうじや【経師屋】
a paper hanger.

経師屋

きょうじや キヤウ― [0] 【経師屋】
(1)経師{(1)}を職業とする家。また,その人。表具屋。大経師。
(2)〔経師の「貼る」と女を「張る」とをかけた隠語〕
女を手に入れようとつけねらう者。

経帯時

けいたいじ [3] 【経帯時】
地球の表面を経度一五度ずつの地域(時刻帯)に分け,それぞれの中央子午線に対する平均太陽時。世界時と整数時だけ時間差があるように設定されている。艦船や航空機が用いる。

経帷子

きょうかたびら キヤウ― [3][4] 【経帷子】
仏式で死者を葬るとき,死者に着せる着物。薄い白麻などで作り,衽(オクミ)や背に名号・題目・真言などを書く。寿衣(ジユイ)。経衣(キヨウエ)。

経帷子

きょうかたびら【経帷子】
a shroud.→英和

経常

けいじょう [0] 【経常】
一定の状態で続くこと。平常。

経常

けいつね [0] 【経常】
「経常利益」の俗称。

経常利益

けいじょうりえき [5] 【経常利益】
営業利益に営業外利益を加えたもの。

経常収支

けいじょうしゅうし [5] 【経常収支】
国際収支のうち,貿易収支と貿易外収支,移転収支を合計したもの。あるいは,国際収支のうち資本収支を除いたもの。

経常取引

けいじょうとりひき [5][6] 【経常取引】
国際間の各種取引のうち,資本取引をのぞく取引の総称。その収支を経常収支という。

経常損益

けいじょうそんえき [5] 【経常損益】
企業の一事業年度における通常の継続的企業活動によって生ずる損益。営業損益に営業外損益を加えたもの。

経常移転

けいじょういてん [5] 【経常移転】
移転のうち,投資の資金としては用いられない移転所得と,資産から得られるのではない経常的収入からの移転支出。

経常費

けいじょうひ [3] 【経常費】
毎年必ず支出する定まった経費。
⇔臨時費

経常費

けいじょう【経常費】
working[running]expenses.経常予算 the working[ordinary]budget.経常利益 ordinary profit.

経幢

きょうどう キヤウ― [0] 【経幢】
八角石柱または金属柱の各面に陀羅尼(ダラニ)を刻んだもの。
→石幢(セキドウ)

経年

けいねん [0] 【経年】
年月を経ること。

経年変化

けいねんへんか [5] 【経年変化】
ある年数を経過して,計測器などの数値が変化すること。

経度

けいど【経度】
longitude.→英和

経度

けいど [1] 【経度】
緯度とともに地球上の位置を示す座標。ある地点を通る子午線(経線)を含む面が,ロンドンの旧グリニッジ天文台をよぎる本初子午線を含む面となす角度で表す。グリニッジより東方に測る東経をプラスにとり,西側に測る西経をマイナスにとって,それぞれ一八〇度に至る。
⇔緯度

経律論

きょうりつろん キヤウ― [0][1][1] 【経律論】
〔仏〕 経典と戒律と論議。三蔵。

経念仏

きょうねんぶつ キヤウ― [3] 【経念仏】
経を読み,念仏すること。

経所

きょうじょ キヤウ― [0][1] 【経所】
寺院の一部にあって,寄進納経の事務を取り扱い,また参拝者に念仏・読経をさせる所。

経政

つねまさ 【経政・経正】
能の一。二番目物。伝世阿弥作。一ノ谷の合戦で討ち死にした平家の公達(キンダチ)但馬守経正の霊が,仁和寺で催された追善の管弦講に現れ,君から琵琶の名器「青山(セイザン)」を預かっていた生前をなつかしがり,修羅道の苦患を見せる。

経教

きょうぎょう キヤウゲウ 【経教】
仏教の経典に示された教え。「仏の御名を唱へ,―の文を習ひ/盛衰記 48」

経文

きょうもん【経文】
the Buddhist scriptures;a sutra.→英和

経文

きょうもん キヤウ― [0] 【経文】
(1)仏教の経典の文章。
(2)仏教の経典。お経。
(3)信者によって信仰されている宗教的な言葉や書物。

経文緯武

けいぶんいぶ [5] 【経文緯武】
〔文を経(タテイト)とし,武を緯(ヨコイト)とする意〕
文武両道を兼ね備えていること。

経料

きょうりょう キヤウレウ [0][1] 【経料】
読経の礼として僧侶に布施する金銭。読経料。お経料。

経書

けいしょ [1] 【経書】
〔「経」はたて糸。古今を貫く真理を載せた書物の意から〕
儒教の経典。四書・五経・九経・十三経の類。中国古代の聖賢の教えを記した書物。経籍。

経木

きょうぎ【経木(細工)】
chips (chipwork).

経木

きょうぎ キヤウ― [0][3] 【経木】
(1)スギ・ヒノキなどの板を,紙のように薄く削ったもの。物を包んだり手工業の材料にしたりする。鉋掛(カンナカ)け。
(2)経文を書く幅25センチメートルほどの薄い板。鎌倉末期より行われ,寺へ納めて死者の追善とした。

経木流し

きょうぎながし キヤウ― [4] 【経木流し】
(1)供養のために死者の名を書いた経木を川や海に流すこと。また,その行事。
(2)大阪四天王寺で,春秋の彼岸と盂蘭盆会(ウラボンエ)の七月一四〜一六日に,死者の法名を経木に記し,回向(エコウ)して東僧坊前の亀井の水に流す行事。

経木真田

きょうぎさなだ キヤウ― [4] 【経木真田】
経木を真田紐(ヒモ)のように編んだもの。夏,帽子などの材料にする。

経木編み

きょうぎあみ キヤウ― [0] 【経木編み】
経木で物を編むこと,また編んだ細工物。

経本

きょうほん キヤウ― [0] 【経本】
経文を書いた本。経典。

経机

きょうづくえ キヤウ― [3] 【経机】
読経(ドキヨウ)の際,経の本・経の巻き物を載せる机。経卓。経案。
経机[図]

経櫃

きょうびつ キヤウ― [0] 【経櫃】
経典を入れておく櫃。

経正

つねまさ 【経政・経正】
能の一。二番目物。伝世阿弥作。一ノ谷の合戦で討ち死にした平家の公達(キンダチ)但馬守経正の霊が,仁和寺で催された追善の管弦講に現れ,君から琵琶の名器「青山(セイザン)」を預かっていた生前をなつかしがり,修羅道の苦患を見せる。

経歴

けいれき [0] 【経歴】 (名)スル
(1)その時までにしてきた事柄。特に,学業・職業・地位などに関する事柄。履歴。「―を偽る」
(2)実際に見聞すること。体験すること。「己が―せし阿善(アテネ)国難の有様と回復の顛末とを物語りなどして/経国美談(竜渓)」
(3)歳月が過ぎて行くこと。「自己(オノレ)が終身に―したる日数を/月世界旅行(勤)」
(4)めぐり歩くこと。「世界の文明国を―すべし/新聞雑誌 30」

経歴

けいれき【経歴】
a career;→英和
one's (personal) history.〜が良い(悪い) have a good (bad) career.

経死

けいし [0] 【経死】 (名)スル
首をくくって死ぬこと。縊死(イシ)。[ヘボン(三版)]

経水

けいすい [0] 【経水】
月経。月のもの。

経津主神

ふつぬしのかみ 【経津主神】
記紀神話で,伊弉諾尊(イザナキノミコト)に斬殺された軻遇突智(カグツチ)の血が岩となり,それを祖とする神。磐筒男(イワツツノオ)・磐筒女(イワツツノメ)の子とも伝える。日本書紀では天孫降臨に先立ち出雲国へ降り国譲りを成功させたとする。香取神宮の祭神。香取の神。

経流し

きょうながし キヤウ― [3] 【経流し】
死者の追善や魚類の供養のために,写経などを川や海に流すこと。

経済

けいざい [1] 【経済】 (名)スル
〔「経世済民」から〕
(1)〔economy〕
物資の生産・流通・交換・分配とその消費・蓄積の全過程,およびその中で営まれる社会的諸関係の総体。
(2)世を治め,民の生活を安定させること。「男児の事業を為して天下を―するは/花柳春話(純一郎)」
(3)金銭の出入りに関すること。やりくり。「我が家の―は火の車だ」
(4)費用や手間が少なくてすむこと。節約。「電話ですむなら時間が―だ」

経済

けいざい【経済】
economy;→英和
finance (財政).→英和
〜の economic.→英和
〜的な(に) economical(ly).→英和
‖経済援助 financial support.経済界 the economic world;financial circles.経済開発 economic development.経済学(部) (the faculty[department]of) economics.経済観念 a sense of economy.経済企画庁 the Economic Planning Agency.経済記事(欄) financial news (columns).経済状態 economic conditions;the state of one's finances (個人の).経済成長率 the rate of economic growth.経済大国 a great economic power.経済封鎖 an economic blockade.経済問題(危機,白書) an economic problem (crisis,white paper).

経済ブロック

けいざいブロック [6] 【経済―】
複数の国が共通の目的を達成するためにつくる排他的な政治的経済的連合。

経済主義

けいざいしゅぎ [5] 【経済主義】
労働運動で,経済的改善やそのための経済闘争を重視し,政治闘争を否定ないし第二義的なものと考える立場。

経済人

けいざいじん [3] 【経済人】
⇒ホモ-エコノミクス

経済人類学

けいざいじんるいがく [7] 【経済人類学】
贈与・交換・再分配などの経済現象を研究する文化人類学の一分野。

経済企画庁

けいざいきかくちょう [7][6] 【経済企画庁】
総理府の外局の一。国務大臣を長官とし,長期経済計画の策定,経済に関する基本的な政策の総合調整,経済動向の調査・分析などを任務とする。

経済制裁

けいざいせいさい [5] 【経済制裁】
国際法規の違反国に対して課せられる経済的手段による制裁。特に国連などの国際組織によって行われる場合についていう。具体的には,経済関係条約・輸出入・最恵国待遇・ ODA 援助等の停止,資産凍結などによる。

経済動学

けいざいどうがく [5] 【経済動学】
経済諸量が時間の要素を含む経済分析のこと。経済成長などの連続的な変化のプロセスを分析する。
→経済静学

経済協力

けいざいきょうりょく [5] 【経済協力】
発展途上国の経済開発に対して先進諸国が経済援助などで協力すること。

経済協力開発機構

けいざいきょうりょくかいはつきこう [13] 【経済協力開発機構】
⇒オー-イー-シー-ディー( OECD )

経済単位

けいざいたんい [5] 【経済単位】
経済活動の主体である家計・企業・政府のこと。経済主体。

経済原則

けいざいげんそく [5] 【経済原則】
最小の費用(犠牲)で最大の効果をあげるという原則。

経済史

けいざいし [3] 【経済史】
経済の発展の歴史。また,経済現象の歴史性を考察する学問分野。

経済同友会

けいざいどうゆうかい 【経済同友会】
1946年(昭和21)に創設された経営者の団体。個人の資格で会員となるのを特色とし,経済政策や社会制度について提言を行う。

経済団体連合会

けいざいだんたいれんごうかい 【経済団体連合会】
1946年(昭和21)設立された,各種経済団体の連絡機関。重要な政治・経済問題などについて財界の意見をまとめて,政府・国会に建議することを目的とする。経団連。

経済圏

けいざいけん [3] 【経済圏】
経済活動が一定の独立性をもって営まれる地理的範囲。

経済地理学

けいざいちりがく [6] 【経済地理学】
地理学の一分科。経済現象を地理的な観点からとらえる学問。種々の自然条件のもとに経済がいかに展開してきたかを研究し,これを貫く法則を追究する学問と考えられてきたが,自然条件を強調する傾向から,経済の空間的組織を強調する傾向に移った。

経済外的強制

けいざいがいてききょうせい [9] 【経済外的強制】
農民に対する封建領主の収奪が経済法則や経済システムを通じてなされるのではなく,強制力によってなされること。社会的・身分的拘束,農民の土地への緊縛などの形態を通じて行われた。

経済大国

けいざいたいこく [5] 【経済大国】
経済的な諸能力の大きな国。軍事大国との対比で使用される。戦後日本の非軍事化と経済成長をさす語であるが,国際協調を考慮しないという批判的意味を含んだ語としても使われる。

経済学

けいざいがく [3] 【経済学】
〔economics; political economy〕
人間社会の経済現象,特に,財貨・サービスの生産・交換・消費の法則を研究する学問。法則を抽出する理論経済学,理論の応用である政策学,経済現象を史的に捉える経済史学に大別される。

経済安全保障

けいざいあんぜんほしょう [9] 【経済安全保障】
他国で政治的・経済的な混乱が生じても国内の経済活動が不安定にならないよう,事前に制度的側面においても物的側面においても対応できるように準備しておくこと。後者は食料や石油の備蓄などをいう。

経済安定九原則

けいざいあんていきゅうげんそく 【経済安定九原則】
1948年(昭和23)12月,占領軍が日本の経済安定・インフレ収束のために指令した経済政策。経費節減,均衡予算,賃金・物価の統制,為替の管理強化など九項目からなる。

経済安定本部

けいざいあんていほんぶ 【経済安定本部】
1946年(昭和21)戦後経済復興のため設置された,経済施策の企画立案・事務調整を行う行政機関。52年経済審議庁,55年経済企画庁に改組。安本(アンポン)。

経済家

けいざいか [0] 【経済家】
(1)経済の事に明るい人。
(2)お金を上手に使って,少しの費用ですませる人。節約家。また,けちな人。

経済審議会

けいざいしんぎかい [7] 【経済審議会】
内閣総理大臣の諮問に応じ,長期経済計画の策定など経済に関する重要な政策・計画につき調査・審議する,経済企画庁に置かれる機関。1952年(昭和27)創設。

経済審議庁

けいざいしんぎちょう [7] 【経済審議庁】
経済企画庁の前身。
→経済安定本部

経済封鎖

けいざいふうさ [5] 【経済封鎖】
敵国または敵対的な国との経済上・交通上の関係を制限または断絶する措置。また,国際連合憲章に定める不法侵略を行なった国に対する制裁をもいう。

経済性

けいざいせい [0] 【経済性】
希少な資源を有効に使うこと。費用に比して得られる収益が大きいこと。

経済恐慌

けいざいきょうこう [5] 【経済恐慌】
⇒恐慌(キヨウコウ)(1)

経済成長

けいざいせいちょう [5] 【経済成長】
時の経過とともに経済の規模が拡大すること。

経済成長率

けいざいせいちょうりつ [7] 【経済成長率】
経済規模が拡大する割合。普通,一年間の国民総生産または国民所得の増加率で表される。

経済政策

けいざいせいさく [5] 【経済政策】
経済の発展・向上を図るために主として国が行う政策の総称。

経済水域

けいざいすいいき [5] 【経済水域】
⇒排他的(ハイタテキ)経済水域

経済法

けいざいほう [0] 【経済法】
経済秩序を規律する一切の法の総称。資本主義経済の発展に対応した諸々の経済統制立法を説明するために,第一次大戦後ドイツで案出された概念。日本の独占禁止法などの類。

経済特別区

けいざいとくべつく [8] 【経済特別区】
中国が1979年以来外資導入のために設置した特別区域。深圳(シンセン)・珠海・汕頭・廈門(アモイ)・海南島が指定されており,進出する外国企業に対し輸出入関税の免除,所得税の三年間の据え置きなどの優遇措置が取られる。経済特区。

経済界

けいざいかい [3] 【経済界】
(1)社会の中で経済的活動の行われる範囲。
(2)実業家や金融業者の社会。財界。「―の実力者」

経済白書

けいざいはくしょ [5] 【経済白書】
国民経済の現状を分析し,今後の展望と政策の方向について示唆するため,経済企画庁が毎年発行する文書。正式名称は「年次経済報告」。

経済的

けいざいてき [0] 【経済的】 (形動)
(1)経済にかかわるさま。「―な発展」
(2)金銭に関係しているさま。金銭的。「―な理由で退学する」
(3)費用・手間などが少なくてすむさま。「人数によってはバスよりタクシーの方が―だ」

経済的厚生

けいざいてきこうせい [0] 【経済的厚生】
人々の受け取る経済的な満足・福利。具体的に量的単位ではかったり,個人間の比較をすることは難しい。

経済的社会構成体

けいざいてきしゃかいこうせいたい [0][0] 【経済的社会構成体】
⇒社会経済構成体(シヤカイケイザイコウセイタイ)

経済相互援助会議

けいざいそうごえんじょかいぎ 【経済相互援助会議】
⇒コメコン

経済社会理事会

けいざいしゃかいりじかい 【経済社会理事会】
〔Economic and Social Council〕
国際連合の主要機関の一。経済的・社会的・文化的・人道的諸問題について研究・報告を行い,総会・加盟国・専門機関に勧告する。ECOSOC 。

経済統制

けいざいとうせい [5] 【経済統制】
国家目的あるいは公共の利益のために,国家が民間の自由な経済活動に制限を加え,私的利益の追求を抑制すること。価格の公定,配給制の実施など。

経済統計

けいざいとうけい [5] 【経済統計】
経済現象を統計調査によって数字で表したもの。国民所得統計・物価統計・工業統計など。

経済行為

けいざいこうい [5] 【経済行為】
生産や交換により財貨を獲得・利用する行為。

経済表

けいざいひょう 【経済表】
〔原題 (フランス) Tableau économique〕
重農学派の始祖ケネーが描いた,経済体系の循環・再生産を表す図表。1758年刊。マルクスの再生産表式やレオンチェフの産業連関表の発想の源となった。

経済要録

けいざいようろく 【経済要録】
江戸時代の経世書。一五巻。佐藤信淵(ノブヒロ)著。1827年成立,59年刊。産業を興し交易を盛んにすることによる経世済民を説く。江戸期の国内諸産業の状況をも詳述。

経済観念

けいざいかんねん [5] 【経済観念】
経済に関する考え。特に,金銭のやりくりや損得・倹約に関する考え。

経済諮問委員会

けいざいしもんいいんかい 【経済諮問委員会】
⇒大統領(ダイトウリヨウ)経済諮問委員会

経済警察

けいざいけいさつ [5] 【経済警察】
第二次大戦中,経済統制違反を取り締まるため設けられた警察組織。

経済財

けいざいざい [3] 【経済財】
欲求に対して財に量的制限があり,これを使用・所有するためには何らかの代価を支払わなければならない財。
⇔自由財
→財

経済速力

けいざいそくりょく [6][5] 【経済速力】
自動車・船舶・航空機などにおいて,その用途・目的により,最も経済的である速力。速力と燃料消費量の比が最小になる速力をいう場合と,諸費用・運賃収入などの要素を加えていう場合とがある。

経済録

けいざいろく 【経済録】
江戸時代の経世書。一〇巻。太宰春台著。1729年成る。経済総論からはじまって礼楽・官職・天文・地理・律暦などを論じ,農業重視を説く。

経済開発

けいざいかいはつ [5] 【経済開発】
国や地域で,工業を中心とした各種産業の発展と所得増大を図ること。

経済開発区

けいざいかいはつく [8] 【経済開発区】
経済特別区についで,1984年中国で設立された対外経済開放区。大連・秦皇島・天津・煙台・青島・連雲港・南通・上海・寧波(ニンポー)・温州・福州・広州・湛江・北海など一四の沿岸都市と海南島が指定され,外資の国内への開放を認めている。

経済闘争

けいざいとうそう [5] 【経済闘争】
労働者が賃上げや労働時間短縮など,もっぱら労働条件の改善・維持のために行う闘争。

経済難民

けいざいなんみん [5] 【経済難民】
国際的経済力の格差のなかで,貧困などを理由に所得水準の低い国・地域から高い国・地域へと移動する人。

経済静学

けいざいせいがく [5] 【経済静学】
経済諸量が時間の要素を含まない経済分析のこと。
→経済動学

経済面

けいざいめん [3] 【経済面】
(1)経済に関する方面。金銭に関すること。
(2)新聞などで,経済・金融などの記事を掲載する紙面。

経王

きょうおう キヤウワウ [3] 【経王】
経典中最高のもの。多く法華経・大般若経・最勝王経をいう。

経理

けいり [1] 【経理】 (名)スル
(1)財産の管理や会計・給与などに関する事務。「―部」
(2)筋道を通して治めること。「之を以て天下国家を―するに足りて/百一新論(周)」

経理

けいり【経理】
management;→英和
(business) administration;→英和
accounting (会計).→英和
経理課 the accounting section.

経瓦

きょうがわら キヤウガハラ [3] 【経瓦】
経文を刻みつけて経塚に埋納する瓦。平安中期・末期のものが多い。瓦経。

経産婦

けいさんぷ [3] 【経産婦】
すでに出産したことのある婦人。

経由

けいゆ [0][1] 【経由】 (名)スル
〔「けいゆう」とも〕
(1)ある地点を通って目的地へ行くこと。「水戸を―して仙台へ行く」
(2)ある事を行う際に,別の機関を通すこと。「稟議(リンギ)書は担当部長を―して提出される」

経由

けいゆう [0] 【経由】
⇒けいゆ(経由)

経由で[の]

けいゆ【経由で[の]】
<go> by way of;via.→英和

経画

けいかく [0] 【経画】 (名)スル
(1)たてに線を引くこと。また,その線。
(2)組み立てておしはかること。
(3)「計画(ケイカク)」に同じ。「新聞を出さうとの―もあつた/思出の記(蘆花)」

経界

けいかい [0] 【境界・経界】
さかい。しきり。きょうかい。

経畝織

たてうねおり [0] 【経畝織(り)】
平織りの変化組織。たて糸を密にし,よこ糸を太くしたり,多数引きそろえて打ち込んだりして,よこ方向に畝を表したもの。

経畝織り

たてうねおり [0] 【経畝織(り)】
平織りの変化組織。たて糸を密にし,よこ糸を太くしたり,多数引きそろえて打ち込んだりして,よこ方向に畝を表したもの。

経略

けいりゃく [0][1] 【経略】 (名)スル
四方の敵地を平定し,天下を治めること。また,国を治めること。

経略使

けいりゃくし [4] 【経略使】
中国,唐・宋代の官名。辺境に置かれた武官。唐では節度使が兼ね,宋初は常置されなかった。のち軍政のみならず民政もつかさどった。

経皮感染

けいひかんせん [4] 【経皮感染】
病原体が皮膚から侵入するような感染のしかた。

経石

きょういし キヤウ― 【経石】
経文を記した小石。死者の追善,現世利益・未来往生を願うためのもので,多くは地中に埋める。一字一石と多字一石とがある。きょうせき。

経石

きょうせき キヤウ― [0] 【経石】
⇒きょういし(経石)

経穴

けいけつ [0] 【経穴】
そこに鍼(ハリ)や灸(キユウ)をすると効果がある身体の部分。つぼ。特に経絡に属するつぼをいう。

経筒

きょうづつ キヤウ― [0] 【経筒】
経典を納めて経塚に埋めるか,または神社・仏閣に奉納するための筒。多く青銅製,円筒形で蓋(フタ)があり,高さ30センチメートル内外。
経筒[図]

経箱

きょうばこ キヤウ― [0] 【経箱】
経典を入れておく箱。

経籍

けいせき [0] 【経籍】
「経書(ケイシヨ)」に同じ。

経籍籑詁

けいせきせんこ 【経籍籑詁】
中国,清代の字書。一〇六巻。阮元ら撰。1798年成立。古典やその注釈書から字解を集めて韻別に分類し,その出所を示す。

経糸

たていと [0] 【経糸・経】
織物の縦の方向に通っている糸。
⇔緯(ヨコ)糸

経紀

けいき [1][0] 【経紀】 (名)スル
(1)国などを治める大本の法則。綱紀。
(2)経営。運営。

経紙

きょうし キヤウ― [0][1] 【経紙】
写経用の紙。きょうがみ。

経紙

きょうがみ キヤウ― [0] 【経紙】
写経のための用紙。きょうし。

経絡

けいらく [0] 【経絡】
(1)筋道。脈絡。
(2)〔「経」は動脈,「絡」は静脈〕
漢方で,つぼ(経穴)とつぼを結び連ねる気・血の循環・反応系統をいう。

経絣

たてがすり [3] 【経絣】
経糸のみに絣糸を用いた絣織物。最も古い技法の絣。矢絣など。

経綸

けいりん [0] 【経綸】 (名)スル
国家を治めととのえること。また,その方策。「国家を―するの道を得/明六雑誌 10」

経線

けいせん [0] 【経線】
地球上の位置をきめるために,両極を結んで地球の表面にひいた,経度を示す仮想の線。子午線。
⇔緯線

経線

けいせん【経線】
《地》circles of longitude.

経緯

たてよこ [1] 【縦横・経緯】
(1)たてとよこ。じゅうおう。「―十文字」
(2)たて糸とよこ糸。たてぬき。

経緯

いきさつ【経緯】
circumstances (事情);particulars[details](詳細);trouble(s) (もめごと).→英和

経緯

けいい【経緯】
(1) warp and woof (縦糸と横糸).
(2)[いきさつ]details;circumstances.

経緯

けいい [1] 【経緯】 (名)スル
(1)織物の経(タテ)糸と緯(ヨコ)糸。たてとよこ。
(2)南北の方向と東西の方向。また,地球の経度と緯度。
(3)物事の入り組んだ事情。いきさつ。「事件の―を聞く」
(4)秩序を立てて治めること。治め整える根本となる道理。経営。「之を―するに官撰の議員を以てすべし/明六雑誌 29」

経緯

たてぬき [0][2] 【経緯】
(1)織機のたて糸とよこ糸。
(2)たてと横。
(3)くわしい事情・経緯。

経緯

いきさつ [0] 【経緯】
物事の経過。また,込み入った事情。「事件の―を説明する」

経緯儀

けいいぎ [3] 【経緯儀】
望遠鏡を垂直および水平の二つの回転軸で支えた形式の角度測定装置。水準器を備え,かつ各回転軸に目盛りを刻んだもので,天体の位置測定や地上の測量に使用される。セオドライト。

経緯台

けいいだい [3] 【経緯台】
望遠鏡を水平方向と上下方向に回転させる二軸を備えた,望遠鏡を載せる架台。
→赤道儀

経緯絣

たてよこがすり [5] 【経緯絣】
経(タテ)糸・緯(ヨコ)糸ともにくくり糸を用いた絣。高度の技術を要する。十字絣・井げた絣など。

経緯縮緬

たてよこちりめん [5] 【経緯縮緬】
経緯ともに強撚糸を用いた縮緬。ジョーゼット。

経腸栄養法

けいちょうえいようほう ケイチヤウエイヤウハフ [0] 【経腸栄養法】
口からの食物摂取ができないとき,直接胃や小腸に,流動食や液状の栄養食を注入する方法。

経蔵

きょうぞう キヤウザウ [0] 【経蔵】
〔仏〕
(1)三蔵の一。釈迦の説いた教説の総称。
(2)一切経(イツサイキヨウ)などの経典を納める建物。経堂。経楼。

経行

きんひん 【経行】
〔唐音〕
禅宗で,座禅中の疲れや,眠気をとるために一定の場所を歩くこと。きょうぎょう。「古往の聖人,おほく樹下露地に―す/正法眼蔵」

経行

きょうぎょう キヤウギヤウ [0] 【経行】
〔仏〕 食後や修行の合間,疲れや眠けをとるために一定の場所をゆっくり歩くこと。禅宗では「きんひん」と読む。

経術

けいじゅつ [0] 【経術】
経書を研究する学問。経学(ケイガク)。

経衣

きょうえ キヤウ― [1] 【経衣】
「経帷子(キヨウカタビラ)」に同じ。

経説

けいせつ [0] 【経説】
(1)経書に説かれている言葉。
(2)経書の意義などを解説した本。

経読み

きょうよみ キヤウ― [0][4] 【経読み】
(1)お経を読むこと。
(2)僧侶・法師の異名。
(3)「経読み鳥」の略。

経読み鳥

きょうよみどり キヤウ― [4] 【経読み鳥】
〔鳴き声を「法華経」と聞き取って〕
ウグイスの異名。経読み。経読む鳥。

経読む鳥

きょうよむとり キヤウヨム― 【経読む鳥】
「経読み鳥」に同じ。

経論

きょうろん キヤウ― [0] 【経論】
〔仏〕 仏の教えを記した経と,経の注釈書である論。

経費

けいひ【経費】
<cut down> expenses;expenditure (支出).→英和
〜のかかる expensive.→英和

経費

けいひ [1] 【経費】
(1)ある事を行うのに必要な費用。「―節減」
(2)政府・地方公共団体の活動に必要な財政支出。

経路

けいろ [1] 【経路・径路】
(1)人や物の通って行くみちすじ。「入手―」
(2)事件や事物の経てきた段階。「変遷の―」

経路

けいろ【経路】
a course;→英和
a route;→英和
a channel.→英和
伝染経路 the trace of an epidemic.→英和
入手経路 means of acquisition.

経過

けいか [0] 【経過】 (名)スル
(1)時間が過ぎて行くこと。「歳月が―する」
(2)ある段階・過程を通って次の段階・過程に移ること。また,その変化するありさま。「手術後の―は良好」「十和田湖に遊びて,四通りの路を―したり/十和田湖(桂月)」

経過

けいか【経過】
(1) progress <of a case> ;→英和
development <of an event> .→英和
(2) lapse <of time> ;→英和
expiration (期限の).→英和
〜する pass;→英和
go by;expire (期限が).→英和

経過利子

けいかりし [4] 【経過利子】
利付き債券の売買で,前回利子支払い日以後,売買受け渡し日までの経過日数に応じて日割り計算して,買い手が売り手に支払う利子。

経過法

けいかほう [0] 【経過法】
⇒経過規定(ケイカキテイ)

経過規定

けいかきてい [4] 【経過規定】
法令の制定改廃によってそれまでの法律状態から新しい法律状態に変化するとき,その過程を円滑に進めるために必要な措置を定めた規定。例えば,新法の適用開始時や旧法の効力の存続期間に関する規定など。経過法。

経過音

けいかおん [3] 【経過音】
〔音〕 非和声音の一。二つの和声音の間にあって両者を順次進行で継ぐ役目をもつ。

経錦

たてにしき [3] 【経錦】
たて糸に数種の色糸を用いた錦。中国では漢代から見られる技法。ほぼ三色で,織り方も複雑なため,緯(ヌキ)錦の発達によって衰えた。けいきん。

経閉

けいへい [0] 【経閉】
⇒閉経(ヘイケイ)

経題

きょうだい キヤウ― [0] 【経題】
(1)〔仏〕 経の題目。経典の名称。
→品題(ホンダイ)
(2)巻き物の表紙に示したその書物の題。

経験

けいけん【経験】
(an) experience.→英和
〜する experience;go through.〜のある(ない) (in)experienced.→英和
…の〜がある have experience in <teaching English> .〜を積む gain <work> experience.‖経験科学 an empirical science.経験者 a man of experience;a veteran (老練家).経験談 a story of one's personal experience.経験論 empiricism.

経験

けいけん [0] 【経験】 (名)スル
(1)直接触れたり,見たり,実際にやってみたりすること。また,そのようにして得た知識や技術。「はじめての―」「この痛さは―しなければわからない」「―を積む」「―が浅い」
(2)実験。「蒸気の力を―する器具を製せしが/西国立志編(正直)」
(3)〔哲〕
〔experience〕
理念・思考や想像・記憶によってではなく,感覚や知覚によって直接に与えられ体験されるものごと。

経験主義

けいけんしゅぎ [5] 【経験主義】
(1)「経験論」に同じ。
(2)理論的認識によらずもっぱら自己の具体的な経験のみを重んずる態度。
⇔合理主義

経験則

けいけんそく [3] 【経験則】
法則としての因果的必然性がまだ明らかになっておらず,経験上そう言えるというだけの規則。

経験命題

けいけんめいだい [5] 【経験命題】
経験によって真偽を確かめることのできる命題。

経験学習

けいけんがくしゅう [5] 【経験学習】
生活経験そのものを素材として展開される学習。経験上の問題解決を通して学習を進める。
→系統学習

経験批判論

けいけんひはんろん [6] 【経験批判論】
アベナリウスらによって,一九世紀後半に唱えられた実証主義的哲学。経験内容から形而上学的仮定や個人的要素を除去して主客未分の純粋経験をもとめ,それに基づいて世界像を構成しようとする立場。唯物論と観念論の対立を超えると主張するが,レーニンはこれを一種の主観的観念論であるとして批判する。

経験的

けいけんてき [0] 【経験的】 (形動)
経験によって得られるさま。また,経験によって得た知識や感覚を重視するさま。「昔の船乗りは嵐の前兆を―に知っていた」

経験的概念

けいけんてきがいねん [7] 【経験的概念】
経験に由来して形成される概念。例えば,人・犬・動物など。

経験科学

けいけんかがく [5] 【経験科学】
純粋に理論を探究する科学に対し,経験的事実を対象として実証的に諸法則を探究する科学。実証科学。

経験者

けいけんしゃ [3] 【経験者】
あるものごとを深く経験した人。「―は語る」

経験論

けいけんろん [3] 【経験論】
〔empiricism〕
知識の源泉は理性ではなく,もっぱら感覚的経験にあるとする哲学上の立場。生得観念を否定した一七,八世紀イギリス経験論( F =ベーコン・ロック・バークリー・ヒューム)が代表的。経験主義。経験哲学。

絎ける

く・ける [0] 【絎ける】 (動カ下一)[文]カ下二 く・く
絎縫いにする。「袖口を―・ける」

絎け口

くけぐち [0][2] 【絎け口】
絎縫いをした合わせ目。

絎台

くけだい [0][2] 【絎台】
裁縫用具の一。くけるときに,布がたるまないように,一端を固定するための台。掛け台。
絎台[図]

絎目

くけめ [0][3] 【絎目】
絎縫いにした縫い目。

絎紐

くけひも [2][0] 【絎紐】
絎縫いにした紐。

絎縫い

くけぬい [0] 【絎縫い】
裁縫で,布端を始末する技法。本ぐけのほか,耳に用いる耳ぐけ,紐(ヒモ)に用いる紐ぐけ,ごく細く縒(ヨ)る縒りぐけなどがある。

絎針

くけばり [3][0] 【絎針】
絎縫い用の長い針。

ゆい ユヒ 【結】
■一■ [0] (名)
(1)結うこと。「その山に標(シメ)結ひ立てて―の恥しつ/万葉 401」
(2) [1][0]
田植えや屋根替え,味噌搗(ミソツ)きなど,一時に多くの労働力を要する仕事をする際に,互いに人手を貸し合うこと。
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)くくり束ねたものを数えるのに用いる。「結束ねたる文ども三―置きたり/今昔 29」
(2)銭を数えるのに用いる。銭一〇〇文を一結とする。「はこびける用途十―をば,御布施に奉るなりとて,すてて帰りにけり/沙石(六・貞享本)」

けち 【結】
(1)賭弓(ノリユミ)で勝負を決めること。また,その勝負。ゆみのけち。「右の大殿の弓の―に,上達部みこたち多く集へ給ひて/源氏(花宴)」
(2)囲碁で,駄目(ダメ)のこと。闕(ケチ)。「『手ゆるしてけり』『―さしつ』などいひ/枕草子 161」
→けつ(結)

けつ [1] 【結】
(1)おわりの句。末の句。結局。「起承転―」
(2)〔仏〕
〔身心を束縛することから〕
煩悩(ボンノウ)の異名。
(3)中世の銭を数える単位。一結は銭一貫文にあたる。

結い上げる

ゆいあ・げる ユヒ― [4] 【結(い)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ゆひあ・ぐ
(1)結んで上の方へ上げる。「髪の毛を高く―・げる」
(2)結び終える。「髪を島田に―・げる」

結い付ける

ゆいつ・ける ユヒ― [4] 【結(い)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ゆひつ・く
(1)結びつける。縛りつける。「鉄の鎖で四肢を銅柱へ―・けられ/刺青(潤一郎)」
(2)(髪などを)結いなれる。「日本髪を―・けている人」

結い初め

ゆいぞめ ユヒ― [0] 【結(い)初め】
年が明けて初めて髪を結うこと。初結い。初髪。[季]新年。

結い樽

ゆいだる ユヒ― [0] 【結い樽】
(指し樽に対して)たがをはめた断面が円形の,普通の樽。

結い目

ゆいめ ユヒ― [0] 【結(い)目】
結んでつなぎ合わせた所。結び目。

結い紐

ゆいひも ユヒ― [0] 【結い紐】
結んだ紐。結ぶための紐。

結い繞らす

ゆいめぐら・す ユヒ― [5] 【結い繞らす】 (動サ五[四])
垣や縄状のもので周囲をかこう。張りめぐらす。「生垣を―・した小さい家/青年(鴎外)」

結い解け

ゆいほどけ ユヒ― [0] 【結い解け】
水引などの結び方の一。祝い事などに用いる結び方。蝶(チヨウ)結び。
→水引

結い髪

ゆいがみ ユヒ― [0] 【結(い)髪】
結い上げた頭髪。けっぱつ。

結う

ゆう【結う】
[髪を]dress;→英和
do (up);→英和
tie (結ぶ).→英和

結う

ゆ・う ユフ [0][1] 【結う】 (動ワ五[ハ四])
(1)髪をひもで結んだりして形を整える。東京語では,音便形に「いって」「いった」の形も用いられる。「髪を―・う」「桃割れに―・う」
(2)糸状・ひも状の物で,くくったりして組み立てる。「低き鉄柵をみぎひだりに―・ひし真砂路/文づかひ(鴎外)」
(3)糸などでつづる。つくろう。「几帳どものほころび―・ひつつ/枕草子 90」「(水車ヲ)やすらかに(=無造作ニ)―・ひて参らせたりけるが/徒然 51」「桶ヲ―・ウ/日葡」
(4)結ぶ。しばる。結んで印とする。「道の隈廻(クマミ)に標(シメ)―・へ我が背/万葉 115」
[可能] ゆえる

結える

いわ・える イハヘル [3][2] 【結える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いは・ふ
「ゆわえる」の転。「縄で―・える」

結く

すく【結く】
[網を] make <a net> ;→英和
net.→英和

結く

す・く [0] 【結く】 (動カ五[四])
糸で網を編む。「網を―・く」「あまのたわれを―・く網の/新撰六帖 3」

結く

いわ・く イハク 【結く】 (動カ五[四])
「ゆわく」の転。「髪を―・く」「ひもで―・く」
[可能] いわける

結する

けっ・する [0][3] 【結する】 (動サ変)[文]サ変 けつ・す
(1)便秘する。「『瀉するか―・するか』と問はるるを/咄本・露が咄」
(2)むすぶ。結論する。「上人―・していはく/盛衰記 39」

結ぬ

かた・ぬ 【結ぬ】 (動ナ下二)
(1)まとめる。たばねる。「仕ふる国の年の内の事―・ね持ち/万葉 4116」
(2)結政(カタナシ)で,文書を広げて読み上げる。

結はふ

ゆわ∘う ユハフ 【結はふ】 (連語)
〔動詞「結ふ」に反覆継続の助動詞「ふ」の付いた語〕
むすんでおく。しばっておく。「革をもて掌(タナウラ)をうがち―∘ふ/日本書紀(天智訓)」

結はふ

ゆわ・う ユハフ 【結はふ】 (動ハ下二)
⇒ゆわえる

結ばる

むすば・る 【結ばる】 (動ラ四)
(1)糸やひもなどが結んだ状態になる。
(2)人とあるつながりができる。縁がつく。「是もやはり悪縁の―・る上へ重なる縁/人情本・恩愛二葉草」

結ばれる

むすば・れる [0] 【結ばれる】 (動ラ下一)
人と人とが親しい関係になる。特に,男女が結婚する。「晴れて二人は―・れた」

結ひ機

ゆいはた ユヒ― 【結ひ機】
「ゆはた(纈)」に同じ。「頸付(ウナツキ)の童髪(ワラワガミ)には―の袖付け衣着し我を/万葉 3791」

結び

むすび [0] 【結び】
(1)結ぶこと。また,結び目。「蝶(チヨウ)―」
(2)人と人とが交わりをもつこと。「―の杯(サカズキ)」
(3)しめくくること。最後。終わり。「―の一番」「―の言葉」
(4)握り固めた飯。にぎり飯。おむすび。むすび飯。
(5)文法で,係りの語に呼応して文を終わらせる語形をいう。
→係り結び
(6)〔数〕 二個または二個以上の集合について,そのうちの少なくともどれか一つの集合に属する要素全体から成る集合。合併集合。和集合。
⇔交わり
結び(1)[図]

結び

むすび【結び】
[結び目]a knot;→英和
[結末]the end;→英和
a conclusion (結論).→英和
〜の final.→英和
〜を作る(解く) (un)tie knot.

結びの神

むすびのかみ [5] 【結びの神】
男女の縁を取り結ぶという神。縁結びの神。仲人のことにもいう。
→産霊(ムスヒ)の神

結び三つ葉

むすびみつば [4] 【結び三つ葉】
ミツバを二,三本合わせて結んだもの。吸い物のあしらいなどにする。

結び付き

むすびつき [0] 【結び付き】
かかわり合い。関係。「政治家と企業との―」

結び付く

むすびつ・く [4] 【結び付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)物と物とが結ばれて一つになる。
(2)関係をもつ。つながる。「事件に―・く証拠」「努力が結果に―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒むすびつける

結び付く

むすびつく【結び付く】
be tied up <with> ;[関係]be connected[related] <with> .

結び付ける

むすびつける【結び付ける】
tie together;fasten;→英和
[関係]connect[associate] <A with B> .→英和

結び付ける

むすびつ・ける [5] 【結び付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 むすびつ・く
(1)動かないよう結んでつなぐ。ゆわえつける。「おみくじを境内の木の枝に―・ける」
(2)関係づける。「地震と火山の活動を―・けて考える」

結び切り

むすびきり [0] 【結び切り】
水引などの結び方の一。香典・病気見舞いなどに用いる結び方。こま結び。
→水引

結び合せる

むすびあわ・せる [6] 【結び合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 むすびあは・す
結んでつなぎあわせる。また,物事を関連づける。「ひもを―・せる」「二つの話を―・せて考える」

結び合わす

むすびあわ・す [5] 【結び合わす】
■一■ (動サ五[四])
「結び合わせる」に同じ。「綱を―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒むすびあわせる

結び合わせる

むすびあわ・せる [6] 【結び合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 むすびあは・す
結んでつなぎあわせる。また,物事を関連づける。「ひもを―・せる」「二つの話を―・せて考える」

結び合わせる

むすびあわせる【結び合わせる】
tie together;combine.→英和

結び文

むすびぶみ [0] 【結び文】
細く巻きたたんだ書状の上端または中央を折り結んで,結び目に一筋墨を引いたもの。古くは艶書(エンシヨ)に,のちには正式の書状にも用いた。結び状。

結び昆布

むすびこぶ [4] 【結び昆布】
昆布を結んだもの。煮物にし,また雑煮などに入れる。ゆいこぶ。むすびこんぶ。

結び松

むすびまつ 【結び松】
契りを結んだり幸福を願うため,しるしとして結ぶ松の小枝。「磐代の野中に立てる―心も解けず古(イニシエ)思ほゆ/万葉 144」

結び灯台

むすびとうだい [4] 【結び灯台】
宮中などで用いた灯火の一種。白木の柳の枝など細い丸木三本を緒で結び合わせ,上下を広げて上に油皿を置き点火するもの。竹の灯(トモシビ)。
結び灯台[図]

結び状

むすびじょう [0] 【結び状】
「結び文(ブミ)」に同じ。

結び狩衣

むすびかりぎぬ 【結び狩衣】
組み糸で花の形などを結んでつけた若年用の狩衣。

結び瘤

むすびこぶ [3] 【結び瘤】
縄やひもなどの結び目にできるかたまり。

結び目

むすびめ [0] 【結び目】
ひもなどを結び合わせたところ。

結び目理論

むすびめりろん [5] 【結び目理論】
三次元空間の閉曲線(結び目)を研究対象とする位相幾何学の一分野。結び糸理論。

結び花

むすびばな [3] 【結び花】
色糸を結んで花の形にしたもの。衣服や調度の飾りとした。

結び袋

むすびぶくろ 【結び袋】
口をひもで結ぶように作った袋。「ぬさを―に入れて/拾遺(雑上詞)」

結び針魚

むすびさより [4] 【結び針魚】
三枚におろして骨を抜いたサヨリを結んだもの。吸い物種(ダネ)にする。

結び雁

むすびかりがね [4] 【結び雁】
雁紋の一。雁の両翼を図案化して結んだように交差させたもの。
→雁金

結ぶ

むす・ぶ [0] 【結ぶ】 (動バ五[四])
□一□(他動詞)
(1)ひも・帯などの両端をからませてつなぎ合わせる。「靴のひもを―・ぶ」「ネクタイを―・ぶ」
(2)離れている地点をつないで連絡できるようにする。「二点を―・ぶ直線」「都心と空港を―・ぶ道路」
(3)他人と関係をもつ。
 (ア)約束をする。「条約を―・ぶ」「賃貸契約を―・ぶ」
 (イ)交わりをもつ。「縁を―・ぶ」「契りを―・ぶ」「懇意を―・ぶ/鉄仮面(涙香)」「使臣を阿善(アゼン)に派遣して深く其の歓心を―・び/経国美談(竜渓)」
 (ウ)協力しあう。結託する。「手を―・ぶ」「業者と―・んで私腹をこやす」「同盟を―・ぶ」「義仲行家以下党を―・びて数あり/平家 7」
(4)口や手をかたくとじる。「口を―・ぶ」「―・んで開いて」
(5)ある形のものを作り出す。
 (ア)結実する。また,水分などが凝固する。「実を―・ぶ」「露を―・ぶ」
 (イ)形をなす。「美しき花祭の我を喚び醒すまで,穏なる夢を―・びぬ/即興詩人(鴎外)」「山門の為にあたを―・ばず/平家 7」
 (ウ)作って営む。構える。「庵(イオリ)を―・ぶ」
(6)髪の毛をある髪形にまとめる。髪を結う。「頭髪(カミ)は夜会に―・び/魔風恋風(天外)」
(7)文章などをしめくくる。「励ましの言葉で挨拶(アイサツ)を―・ぶ」
(8)文法で,係りの語に対応した活用形で文を終止させる。「『こそ』を受けて文末を已然形で―・ぶ」
(9)手や指を組み合わせる。
 (ア)手の指を印(イン)の形に組む。「印を―・ぶ」
 (イ)(「掬ぶ」と書く)両手を合わせて,水をすくう。掬(キク)する。「水を―・びて…咽(ノンド)を潤し/即興詩人(鴎外)」「袖ひちて―・びし水のこほれるを/古今(春上)」
 (ウ)握り飯を作る。「俵形に―・ぶ」
(10)松の枝・草の葉などを相互に交わらせてゆわえる。古代,呪術として約束や契りの成就,健康や長寿を祈って行われた。
→草を結ぶ
「常磐なる松のさ枝を我は―・ばな/万葉 4501」「妹(イモ)が門行き過ぎかねて草―・ぶ/万葉 3056」
□二□(自動詞)
(1)ある形のものができる。結実する。凝固する。「実が―・ぶ」「野に霜―・んで枯るるごと/田舎教師(花袋)」「淀(ヨド)みに浮ぶうたかたは,かつ消えかつ―・びて/方丈記」
(2)気がふさぐ。「いかがすべきと嘆き―・ぶに/今昔 2」
[可能] むすべる

結ぶ

むすぶ【結ぶ】
(1)[糸などを]tie;→英和
bind;→英和
[つなぐ]link[connect] <a thing with another> .→英和
(2)[契約を]make <a contract> ;→英和
conclude <a treaty> .→英和
(3)[実を]bear <fruit> .→英和
(4)[終える]conclude <one's speech with…,by saying that…> .

結ぶの神

むすぶのかみ 【結ぶの神】
「むすびのかみ(結神)」に同じ。「人知れぬ―をしるべにて/宇津保(楼上・上)」
→産霊(ムスヒ)の神

結ぼほる

むすぼお・る ムスボホル 【結ぼほる】 (動ラ下二)
(1)「結ぼれる{(1)}」に同じ。「いかなればかく―・れたるにかとて/源氏(胡蝶)」
(2)「結ぼれる{(2)}」に同じ。「などかつららの―・るらむ/源氏(末摘花)」
(3)「結ぼれる{(3)}」に同じ。「―・れたる我が心かな/拾遺(恋三)」

結ぼる

むすぼ・る 【結ぼる】 (動ラ下二)
⇒むすぼれる

結ぼれ

むすぼれ [0] 【結ぼれ】
〔動詞「結ぼれる」の連用形から〕
心が憂鬱(ユウウツ)になること。「胸の―も解けて/浮雲(四迷)」

結ぼれる

むすぼ・れる [0] 【結ぼれる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 むすぼ・る
(1)むすばれて解けにくくなる。「糸ガ―・レテトケヌ/ヘボン」「我胸は塞がり我舌は―・れ/即興詩人(鴎外)」
(2)露などがかたまって玉になる。凝固する。「水蒸気が霜のやうに―・れて居る窓硝子/飇風(潤一郎)」「露―・れて立てるけしきに/山家(秋)」
(3)気が晴れないでふさぐ。「胸は痞(ツカ)へた。気は―・れる/浮雲(四迷)」
(4)関係がつく。縁につながる。「かく申す義盛も,―・るるは知り給はずや/曾我 5」

結わい付ける

ゆわいつ・ける ユハヒ― [5][2] 【結わい付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ゆはひつ・く
むすびつける。ゆわえつける。「四足をくいへ―・けられてポンコツをきめられて/安愚楽鍋(魯文)」

結わえる

ゆわ・える ユハヘル [3] 【結わえる】 (動ア下一)[文]ハ下二 ゆは・ふ
むすぶ。しばる。ゆわく。「小包みをひもで―・える」

結わえる

ゆわえる【結わえる】
bind;→英和
fasten;→英和
tie.→英和

結わえ付ける

ゆわえつ・ける ユハヘ― [5][2] 【結わえ付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ゆはへつ・く
(1)むすびつける。ゆわいつける。「おみくじを木に―・ける」
(2)(ひもなどを)むすびなれている。

結わく

ゆわ・く ユハク [2] 【結わく】 (動カ五[四])
むすぶ。ゆわえる。「ひもで手足を―・く」
[可能] ゆわける

結上げる

ゆいあ・げる ユヒ― [4] 【結(い)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ゆひあ・ぐ
(1)結んで上の方へ上げる。「髪の毛を高く―・げる」
(2)結び終える。「髪を島田に―・げる」

結了

けつりょう [0] 【結了】 (名)スル
すっかり終わること。終結。終了。「取調の事は…直(タダ)ちに―する/斑鳩物語(虚子)」

結付ける

ゆいつ・ける ユヒ― [4] 【結(い)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ゆひつ・く
(1)結びつける。縛りつける。「鉄の鎖で四肢を銅柱へ―・けられ/刺青(潤一郎)」
(2)(髪などを)結いなれる。「日本髪を―・けている人」

結倉

ゆいぐら ユヒ― [0] 【結倉】
河川工事に用いる工作物で,蛇籠(ジヤカゴ)に丸太などを結びつけたもの。

結党

けっとう【結党】
formation of a party.→英和
結党式 the inaugural ceremony <of a new political party> .

結党

けっとう [0] 【結党】 (名)スル
政党・党派などを組織すること。
⇔解党

結初め

ゆいぞめ ユヒ― [0] 【結(い)初め】
年が明けて初めて髪を結うこと。初結い。初髪。[季]新年。

結制

けっせい [0] 【結制】
〔仏〕「結夏(ケツゲ)」に同じ。[季]夏。

結印

けついん [0] 【結印】
〔仏〕 手に印(イン)を結ぶこと。印契(インゲイ)。

結句

けく 【結句】 (副)
〔「けっく」の転〕
(1)とどのつまり。あげくのはて。「振られて―は外聞/浮世草子・武道桜」
(2)かえって。「若き男は―物怯して/読本・雨月(菊花の約)」

結句

けっく 【結句】
■一■ [0] (名)
(1)詩歌の最後の句。特に,五・七言絶句の第四句。
(2)物事の終わり。結末。「ひしと―をばしろしめしつつ御さたあることなれば/愚管 4」
■二■ [1] (副)
(1)あげくのはて。結局。「目色顔色を呑みこんで仕舞へば大したこともなく,―おだてに乗る質なれば/大つごもり(一葉)」
(2)かえって。むしろ。「周旋して呉るのが―めいわく千万/安愚楽鍋(魯文)」

結句で

けくで 【結句で】 (副)
むしろ。かえって。「―浮世が面白いと笑うて見せて力を付/浄瑠璃・淀鯉(上)」

結合

けつごう【結合】
combination;→英和
union;→英和
docking (in space).→英和
〜する unite[combine] <with> .→英和

結合

けつごう [0] 【結合】 (名)スル
いくつかの物が結びついて一つになること。また,その結びつき。「分子が―する」

結合エネルギー

けつごうエネルギー [6][7] 【結合―】
二個以上の粒子が結合している束縛状態を破って粒子をばらばらにするために必要なエネルギー。分子内の原子の結合エネルギーは一原子あたり数 eV程度,原子核内の核子では一核子あたり平均 8 MeVである。

結合体

けつごうたい [0] 【結合体】
いくつかのものが結合して一体となったもの。

結合半径

けつごうはんけい [5] 【結合半径】
化学結合している原子(イオン)間の距離を各原子に特有な半径の和と考えて,各原子に割り当てた値。

結合水

けつごうすい [3] 【結合水】
結晶中・生体内・土壌・木材中などに含まれている水のうち,それらの構成分子と水素結合などにより結びついている水。
→自由水

結合法

けつごうほう [0] 【結合法】
〔(ラテン) ars combinatoria〕
〔哲〕 ライプニッツが提唱した普遍的記号法。複合概念を少数の単純概念の結合から計算により導き出そうとする試み。現代の記号論理学の先駆とされる。

結合法則

けつごうほうそく [5] 【結合法則】
〔数〕 加法では(�+�)+�=�+(�+�),乗法では(�×�)×�=�×(�×�)が成り立つこと。一般に算法∘が(�∘�)∘�=�∘(�∘�)を満たすとき,算法∘では結合法則が成り立つという。

結合犯

けつごうはん [3] 【結合犯】
各々独立して罪となる数個の行為が結合して一つの犯罪を構成するもの。暴行または脅迫と盗取とが結合して強盗罪となる類。

結合生産物

けつごうせいさんぶつ [7] 【結合生産物】
一つの生産過程から生産される複数の異なる生産物。連産品。

結合組織

けつごうそしき [5] 【結合組織】
体内の器官や組織の間の結合や充填(ジユウテン)にあずかる繊維に富んだ組織。広義には軟骨組織・骨組織・血液などを含む。結締組織。結組織。結合織。

結合音

けつごうおん [3] 【結合音】
うなりを発しない程度に振動数の隔たった二つの音を同時に強く出す時に聞こえる,それらの音および倍音の振動数の和または差に相当する音。和の振動数をもつ音を加音,差の振動数をもつ音を差音という。合音。

結団

けつだん [0] 【結団】 (名)スル
団体を結成すること。
⇔解団
「―式」

結城

ゆうき ユフキ 【結城】
(1)茨城県西部の市。鬼怒川中流西岸にある。中世は結城氏の,近世は水野氏の城下町。古くからの絹・綿織物の産地。
(2)「結城紬(ツムギ)」の略。

結城

ゆうき ユフキ 【結城】
姓氏の一。

結城合戦

ゆうきかっせん ユフキ― 【結城合戦】
1440年,結城氏朝が鎌倉公方足利持氏の遺子(春王・安王)を擁立して幕府に抗した戦い。将軍足利義教はただちに関東管領上杉氏に討伐を命じ,攻城一年余のすえ城はおち,氏朝は自殺し,春王・安王は殺された。

結城哀草果

ゆうきあいそうか ユフキアイサウクワ 【結城哀草果】
(1893-1974) 歌人。山形県生まれ。本名,光三郎。斎藤茂吉に師事し,「山塊」「赤光」を創刊主宰。

結城孫三郎

ゆうきまごさぶろう ユフキマゴサブラウ 【結城孫三郎】
手操りの人形遣い。
(1)(初世)江戸中期の説経節太夫。江戸葺屋町に人形芝居結城座を開いたといわれる。生没年未詳。
(2)(九世)(1869-1947) 従来の手操りを改革し,芸域を広げた。名跡は子から孫へと伝えられる。

結城宗広

ゆうきむねひろ ユフキ― 【結城宗広】
(?-1338) 鎌倉末・南北朝時代の武将。白河結城氏。法名,道忠。鎌倉幕府討滅に功をたて,建武政府では奥州評定衆となった。南北朝内乱が始まると,南朝方の武将として各地に転戦,海路東国に赴く途中,伊勢で病死。

結城家法度

ゆうきけはっと ユフキ― 【結城家法度】
下総(シモウサ)の戦国大名結城政勝が1556年に制定した分国法。一〇六条が現存。内容は多方面にわたるが,特に家臣団の統制や商人・下人の身分に関する規定が多い。結城家新法度。

結城座

ゆうきざ ユフキ― 【結城座】
(1)江戸時代の人形浄瑠璃の一座。宝永年間(1704-1711)に初代結城孫三郎が説経節により江戸葺屋町に一座を開いたのが最初と伝えられるが定かでない。
(2)明治末年に九代目結城孫三郎の興した糸操りの一座。

結城朝光

ゆうきともみつ ユフキ― 【結城朝光】
(1168-1254) 鎌倉初期の武将。小山政光の子。源頼朝に従って旧領下総結城を安堵され,結城氏を称した。鎌倉幕府の有力御家人の一人。

結城木綿

ゆうきもめん ユフキ― [4] 【結城木綿】
結城紬(ツムギ)に似せて作った木綿の縞(シマ)織物。綿結城。足利(アシカガ)に始まったので,足利結城ともいう。

結城氏朝

ゆうきうじとも ユフキウヂトモ 【結城氏朝】
(1402-1441) 室町中期の武将。下総(シモウサ)の人。上杉氏と対立し,1440年足利持氏の遺子を奉じて結城合戦を起こしたが,敗れて自殺。

結城秀康

ゆうきひでやす ユフキ― 【結城秀康】
(1574-1607) 江戸初期の武将。徳川家康の二男。幼名,於義伊(オギイ)。小牧・長久手の戦いの講和に際し,豊臣秀吉の養子となった。のち下総(シモウサ)結城氏を継ぎ,関ヶ原の戦いののち松平姓に復し,越前北庄六七万石を領す。

結城紬

ゆうきつむぎ ユフキ― [4] 【結城紬】
結城市で作られる丈夫な絹織物。絣(カスリ)や縞(シマ)織にする。結城。

結城縞

ゆうきじま ユフキ― [0] 【結城縞】
結城紬(ツムギ)・結城木綿の縞織物。

結城豊太郎

ゆうきとよたろう ユフキトヨタラウ 【結城豊太郎】
(1877-1951) 銀行家。山形県生まれ。東大卒。日銀理事から安田財閥の中枢に転じ,さらに日本興業銀行総裁,林内閣蔵相を経て戦時下の日銀総裁をつとめた。

結夏

けつげ [1] 【結夏】
〔仏〕 陰暦四月一六日,夏安居(ゲアンゴ)にはいること。夏安居の初日。結制。入安居。[季]夏。

結婚

けっこん【結婚】
marriage;→英和
matrimony;→英和
<celebrate> a wedding (式).→英和
〜する marry <him> ;→英和
be[get]married <to> .〜を申し込む propose <to> .→英和
〜を承諾する accept a proposal.‖結婚記念日 <one's fifth> wedding anniversary.結婚相談所(詐欺) a matrimonial agency (fraud[swindler (人)]).結婚適齢期 the marriageable age.結婚披露宴 a wedding dinner[reception].結婚指輪 a wedding ring.

結婚

けっこん [0] 【結婚】 (名)スル
男女が夫婦となること。「おさななじみと―する」
→婚姻

結婚年齢

けっこんねんれい [5] 【結婚年齢】
婚姻できるようになる年齢。民法は男子一八歳以上,女子一六歳以上と定める。

結婚式

けっこんしき [3] 【結婚式】
神仏あるいはしかるべき人々の前で結婚の誓約をする儀式。

結婚指輪

けっこんゆびわ [5] 【結婚指輪】
結婚の誓約として取り交わす指輪。元来はキリスト教徒の風習。マリッジ-リング。

結婚相談所

けっこんそうだんじょ [0][9] 【結婚相談所】
結婚の仲立ちや,結婚に関する各種の相談に応ずる機関。

結婚行進曲

けっこんこうしんきょく [7] 【結婚行進曲】
⇒ウエディング-マーチ

結婚記念式

けっこんきねんしき [6] 【結婚記念式】
結婚生活を記念する式。
→結婚記念式[表]

結婚詐欺

けっこんさぎ [5] 【結婚詐欺】
結婚の約束をして相手を信用させ,金品などを詐取すること。

結実

けつじつ【結実】
fruition;→英和
realization (実現).〜する bear fruit;be realized.

結実

けつじつ [0] 【結実】 (名)スル
(1)植物に実がなること。実をむすぶこと。「―期」
(2)努力が良い結果となって現れること。「努力が―する」

結審

けっしん【結審】
the conclusion of a trial.→英和

結審

けっしん [0][1] 【結審】 (名)スル
裁判の審理が終わること。

結尾

けつび [1] 【結尾】
(1)終わり。結末。最後。
(2)コーダ。

結局

けっきょく【結局】
after all;in the long run (最終的には).

結局

けっきょく 【結局】
■一■ [4][0] (名)
(1)囲碁で,一局を打ち終えること。終局。
(2)さまざまな曲折をへて,最後におちついたところ。結末。「まるで赤本の―のやうだ/当世書生気質(逍遥)」
■二■ [0] (副)
つまるところ。結句。「―リコールは成立しなかった」

結崎座

ゆうざきざ ユフザキ― 【結崎座】
大和猿楽四座の一。大和国結崎にあった。伊賀国小波多から移った座で,のちの観世座。

結巻

けっかん [0] 【結巻】
経典・書物の最終の巻。

結成

けっせい [0] 【結成】 (名)スル
組織や団体をつくること。「新党を―する」

結成する

けっせい【結成する】
form;→英和
organize.→英和

結改

けっかい 【結改】
(1)結番を改めること。「とざまの番―あり/御湯殿上(大永七)」
(2)陰暦の五月・九月の二五日に行われた楊弓の競技で,二〇本射るごとにくじを引き,組み合わせをかえること。

結政

かたなし 【結政】
〔動詞「かたぬ」の連用形に「なす」の付いた「かたねなす」の転である「かたなす(=集メテヒトマトメニスル)」の連用形から〕
(1)奈良・平安時代,太政官庁や外記庁(ゲキノチヨウ)で,政務に関する書類を一つに束ねておいたものを,政務を行う前に開いて読み上げた儀式。
(2)「結政所(カタナシドコロ)」の略。

結政

けっせい 【結政】
⇒かたなし(結政)

結政所

かたなしどころ 【結政所】
大内裏の外記庁(ゲキノチヨウ)の南にあって,参議・弁・少納言以下が参集し,政務書類を処理した役所。かたなし。かたなしの座。

結文

けつぶん [0] 【結文】
文章の結び。また,その文句。末文。

結晶

けっしょう【結晶】
crystallization (作用);a crystal (体).→英和
〜する crystallize <into> .→英和
努力の〜 the fruit of one's efforts.‖結晶学 crystallography.

結晶

けっしょう [0] 【結晶】 (名)スル
(1)原子あるいは原子団・イオンが空間的に規則正しく配列した固体。
(2)積み重ねられた努力などが一つの形をとってあらわれること。また,そのもの。「愛の―」「長年の努力が見事に―する」

結晶光学

けっしょうこうがく [5] 【結晶光学】
結晶内の光の伝播について研究する学問。複屈折・偏光・旋光性などが対象となる。

結晶分化作用

けっしょうぶんかさよう [8] 【結晶分化作用】
マグマの冷却に伴い,鉱物の晶出・分離によって残ったマグマの化学組成が変化し,種々の火成岩ができる過程。また,その作用。晶出分化作用。

結晶化学

けっしょうかがく [5] 【結晶化学】
結晶の化学的性質を扱う化学の一部門。X 線を用いた結晶構造の解析,結晶の物性と構造との関係,結晶の関与する化学反応などについて研究する。

結晶学

けっしょうがく [3] 【結晶学】
結晶の形態・構造に関する学問。X 線による結晶解析なども含まれる。

結晶格子

けっしょうこうし [5] 【結晶格子】
結晶内部で,原子・原子団・分子・イオンがつくる周期的に規則正しい格子状の配列。一四種に分類される。
→空間格子

結晶構造

けっしょうこうぞう [5] 【結晶構造】
結晶を構成している原子・分子・イオンなどの種類および空間的配列状態。結晶の対称性,X 線の回折像などから結晶構造を決める。

結晶水

けっしょうすい [3] 【結晶水】
結晶中に一定の割合で含まれている水。化学結合により結晶中で特定の位置を占め,結晶構造を安定に保つ。加熱により段階的にその一部が失われ,結晶構造が変化することが多い。

結晶片岩

けっしょうへんがん [5] 【結晶片岩】
広域変成作用でできた変成岩の一。再結晶し,片理がある。平行に薄く割れやすい。緑泥片岩や石墨片岩など。片岩。

結晶系

けっしょうけい [0] 【結晶系】
結晶を,結晶軸の数・長さ,各軸相互間の角度によって分類したもの。立方(等軸)・正方・斜方・単斜・三斜・三方・六方の七晶系がある。晶系。

結晶質

けっしょうしつ [3] 【結晶質】
結晶状態にあること。その物質を構成する原子・原子団・イオンが規則正しく配列していて,融点などが明確な値を示すこと。また,そのような物質。
⇔非晶質

結晶軸

けっしょうじく [3] 【結晶軸】
結晶面や回転に対する対称性などを系統的に示すために結晶内に想定する座標軸。結晶内の一点を通り,同一平面上にない三〜四本の直線群。

結晶面

けっしょうめん [3] 【結晶面】
結晶の外形をつくる面。結晶格子の規則性により,一定の幾何学的法則をもっている。

結末

けつまつ [0] 【結末】
進行してきた物事が,最終的に落ち着くところ。しめくくり。終わり。「―をつける」「意外な―」

結末

けつまつ【結末】
<come to> an end;→英和
a conclusion;→英和
settlement;→英和
the result;→英和
the final issue;the catastrophe (悲劇の).→英和
〜をつける(がつく) settle (be settled).→英和

結束

けっそく [0] 【結束】 (名)スル
(1)紐などで結びたばねること。「薪を―する」
(2)事に当たるために,志を同じくする者が一つにまとまること。「―を固める」「全員―して事に当たる」
(3)旅立ち・出陣などの身支度をととのえること。「空打曇りたれど―して立つ/ふところ日記(眉山)」

結束

けっそく【結束】
union;→英和
unity;→英和
combination.→英和
〜する combine;→英和
unite;→英和
be united.〜して in a body.→英和

結果

かくなわ 【結果】
〔「かくのあわ(香菓の泡)」の転〕
(1)「かくのあわ」に同じ。
(2)〔(1)の形から〕
結ばれたりもつれたりしている状態。思い乱れるさま。「―に思ひみだれて/古今(雑体)」
(3)刀で切り結ぶさま。「その後太刀を抜いて戦ふに…蜘蛛手・―・十文字/平家 4」

結果

けっか 【結果】 (名)スル
(1) [0]
ある行為・原因などから最終の状態を導き出すこと。また,その状態。連体修飾語を受けて副詞的にも用いる。
⇔原因
「投票の―,否決された」「試験の―を発表する」「往々にして激烈な腹膜炎を―する危険が/或る女(武郎)」
(2) [1]
実がなること。結実。

結果

かくのあわ 【香菓の泡・結果】
小麦粉を練って緒(オ)を結んだ形にし,油で揚げた菓子。かくなわ。[和名抄]

結果

けっか【結果】
(a) result;→英和
(a) consequence;→英和
an outcome;→英和
an effect;→英和
<good,bad> fruit;→英和
the end.→英和
…の〜 as a[the]result of…;in consequence of….…の〜となる result[end]in….‖結果論 second-guessing.

結果の平等

けっかのびょうどう [0] 【結果の平等】
社会的平等の理念の達成のため配慮されている教育・雇用等における機会均等の原則(機会の平等)に対し,こうした入り口の保障だけでは社会的平等は達成されないとして唱えられている平等原則。

結果枝

けっかし [3] 【結果枝】
果樹で,花芽がつき,開花・結実する枝。

結果犯

けっかはん [3] 【結果犯】
⇒実質犯(ジツシツハン)

結果的

けっかてき [0] 【結果的】 (形動)
結果について云々している状態であるさま。「―には成功だった」

結果的加重犯

けっかてきかじゅうはん [7] 【結果的加重犯】
軽い犯罪を行い,重い犯罪結果を発生させた場合,刑が加重される犯罪。

結果説

けっかせつ [3] 【結果説】
〔倫〕 行為の内面的動機よりもその結果や他者に及ぼす影響を重視する説。結果倫理。
⇔動機説

結果調節

けっかちょうせつ [4] 【結果調節】
果樹などで行われる果実生産の調節。摘蕾(テキライ)・摘花・摘果などや薬品の使用により,果実の大きさや隔年(表年と裏年)の収穫量の平均化をはかる。

結果論

けっかろん [3] 【結果論】
事が起きたあとで,そのわかっている結果を前提としてあれこれ論ずる無意味な議論。

結果責任

けっかせきにん [4] 【結果責任】
故意・過失の有無にかかわらず結果に対して責任を負うこと。

結柴小紋

ゆいしばこもん ユヒシバ― [5][6] 【結柴小紋】
柴を束ねたような形を小紋に染めた模様。

結核

けっかく【結核】
<a cure for> tuberculosis;→英和
consumption.→英和
〜性の tubercular.‖結核患者 a tuberculous patient.結核菌 tuberculosis germs;tubercle bacilli.結核療養所 a sanatorium for tuberculosis[T.B.]patients.

結核

けっかく [0] 【結核】
(1)〔(ドイツ) Tuberkulose〕
結核菌に感染して起こる慢性疾患。初感染では肺内に原発巣と肺門リンパ節腫脹ができ(一次結核症),通常はこの状態から自然治癒するが,さらに進行すると全身の各臓器に広がって長い経過をとる(二次結核症)。結核症。
(2)堆積岩の一部が固められ塊状になったもの。

結核予防法

けっかくよぼうほう 【結核予防法】
結核の予防および結核患者の適正な医療の普及を目的とする法律。健康診断・予防接種・患者の届け出・伝染防止などに関する定めをおく。1951年(昭和26)制定。

結核療養所

けっかくりょうようじょ [0][9] 【結核療養所】
結核患者を専門に治療する施設。

結核菌

けっかくきん [0][4] 【結核菌】
結核の病原菌。1882年コッホにより発見された。棒状で長さ1〜4マイクロメートル,人には痰や唾液の飛沫にのって気道から感染することが最も多い。

結構

けっこう【結構】
[じゅうぶん]quite;→英和
very well;fairy well.〜な excellent;→英和
splendid;→英和
nice <present> ;→英和
delicious (美味).→英和
もう〜 No,thank you.

結構

けっこう 【結構】
■一■ [0][3] (名)スル
(1)物を組み立てて,一つのまとまった組織・構造物・文章などを作り上げること。組み立て。構え。構成。「文章の―を考える」「凡百学術の相組織―する所以を論述せむと/明六雑誌 22」
(2)特に,善美を尽くして物を作ること。また,そのもの。「―を尽くした邸宅」
(3)計画。企て。もくろみ。「ひとへに基房滅ぼすべき―にて候也/平家 3」
(4)準備。用意。したく。「さして―するとはおぼえず候ひしかども/御伽草子・三人法師」
■二■ [1] (形動)[文]ナリ
〔結構■一■(1)が見事であるという意から〕
(1)すばらしくて難点がないさま。「―な話」「―な出来栄え」「―なものをありがとう」
(2)満足できる状態であるさま。その状態で十分であるさま。「お元気そうで―ですね」「その服装で―だ」
(3)それ以上を必要としないさま。十分。「もう―です」
(4)気立てのよいさま。お人好し。「扨も扨も―な伯父ご様ぢや/狂言・止動方角(虎寛本)」
■三■ [1] (副)
十分とはいえないが,ある程度要求にこたえているさま。「―役に立つ」「―おいしい」

結構人

けっこうじん 【結構人】
(1)気立てのよい人。「隠居―と見えて格別はらも立てず/滑稽本・膝栗毛 6」
(2)お人好し。また,愚かな人。「お部屋中で評判のお―でございました/滑稽本・浮世風呂 2」

結構尽くめ

けっこうずくめ [5] 【結構尽くめ】
結構なことばかりで,不満なことは何もないこと。「―な話」

結構者

けっこうしゃ 【結構者】
「結構人(ケツコウジン)」に同じ。「今は是まで―も事による/浄瑠璃・国性爺合戦」

結氷

けっぴょう [0] 【結氷】 (名)スル
氷がはること。「湖が―する」

結氷する

けっぴょう【結氷する】
freeze;→英和
be frozen over.結氷期 the freezing season.

結滞

けったい [0] 【結滞】 (名)スル
脈搏(ミヤクハク)の一つあるいはそれ以上が脱落すること。不整脈の一。

結球

けっきゅう [0] 【結球】 (名)スル
植物の葉が重なり合って球状になること。また,そうなったもの。キャベツ・ハクサイなどにみられる。

結界

けっかい [1] 【結界】
(1)仏道修行に障害のないように,一定地域を聖域として定めること。寺院などの領域を定めること。
(2)密教で,一定の修法の場所を限って印を結び,真言を唱えて護り浄めること。
(3)
 (ア)寺院の内陣と外陣との境の柵。
 (イ)外陣中に僧俗の席を分かつために設けた柵。
(4)帳場格子。
(5)茶道具の一。風炉先屏風の代用品。道具畳の向こうに客畳のある広間などで,その仕切りに置くもの。

結界石

けっかいせき [5] 【結界石】
〔仏〕 寺域や修行場など,宗教上特別の意味をもつ地域を示すために建てられた石。禅宗寺院の戒壇石をさすこともある。

結番

けつばん 【結番】
〔「けちばん」とも〕
組や順番を定めて,出仕・宿直などの任に当たること。「月夜に―して禁中を守りたまふ/保元(上)」

結盟

けつめい [0] 【結盟】 (名)スル
かたい約束を交わすこと。同盟を結ぶこと。

結目

ゆいめ ユヒ― [0] 【結(い)目】
結んでつなぎ合わせた所。結び目。

結着剤

けっちゃくざい [4][0] 【結着剤】
食品添加物の一。ソーセージなどの肉・魚肉製品の加工の際,保水力や弾力を高めるために加えられる。

結石

けっせき [0] 【結石】
体内の種々の臓器内にできる石のような固まり。主として胆嚢・腎臓・尿管・膀胱などの管腔性臓器内に形成される。胆石・腎臓結石・膵(スイ)石など。

結石

けっせき【結石】
a stone <in the bladder> ;→英和
《医》calculus.→英和

結社

けっしゃ [1] 【結社】
共通の目的のために組織される継続的な団体。

結社

けっしゃ【結社】
<form> an association.→英和
秘密結社 a secret society.

結社の自由

けっしゃのじゆう [1][2] 【結社の自由】
憲法が保障する基本的人権の一。多数人が共同の目的で継続的な団体を結成する自由。
→集会の自由

結節

けっせつ [0] 【結節】 (名)スル
(1)結び合わせること。
(2)結ばれて節ができること。また,その節。
(3)〔医〕 皮膚や内臓組織にエンドウ・クルミ程度の大きさでできる隆起物ないし腫瘤。「―性紅斑」

結節点

けっせつてん [4] 【結節点】
つなぎめ。むすびめ。

結節腫

けっせつしゅ [4][3] 【結節腫】
⇒ガングリオン

結約

けつやく [0] 【結約】 (名)スル
約束を結ぶこと。約束。「―が有つたつていふから/野の花(花袋)」

結納

ゆいのう ユヒナフ [0] 【結納】
〔「言納(イヒイレ)」が「ゆひいれ」と訛(ナマ)り,「結納」の字を当てて,これを湯桶(ユトウ)読みにしたもの〕
婚約成立のあかしとして男方から女方へ金品を渡すこと。また,女方から返礼すること。その際の儀式や金品をもいう。「―を交わす」「―金」

結納

ゆいのう【結納】
<exchange> betrothal presents[gifts,money].

結索

けっさく [0] 【結索】 (名)スル
ロープやワイヤを結ぶこと。

結紮

けっさつ [0] 【結紮】 (名)スル
〔医〕 管をしばって内容物が通らないようにすること。止血や避妊の目的で,血管や精管・卵管などに対して行う。

結経

けっきょう 【結経】
〔仏〕 本経(ホンギヨウ)の結びとして説かれた経典。法華経に対する観普賢経の類。
⇔開経(1)

結綿

ゆいわた ユヒ― [0] 【結綿】
(1)祝い物に用いる真綿。真綿の中央を結び束ねたもの。
(2)日本髪の髪形の一。島田の中央に赤い鹿(カ)の子絞りなどの懸け綿をかけたもの。未婚の若い女性の髪形。結綿島田。
(3)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。
(4)〔建〕 大瓶束(タイヘイヅカ)の下部などに施された{(1)}の形に似た彫刻。綿花(ワタバナ)。
結綿(2)[図]
結綿(3)[図]

結綿菱

ゆいわたびし ユヒ― [4] 【結綿菱】
結綿{(3)}を菱形にしたもの。

結線

けっせん [0] 【結線】 (名)スル
(1)電気装置の部分品間を電線で接続し,配線すること。「室内―」「―図」
(2)密教で六字法を修するとき,紐を結ぶこと。怨敵(オンテキ)・悪病を結縛するための呪術。

結締

けってい [0] 【結締】
結びしめること。締結。

結締組織

けっていそしき [5] 【結締組織】
⇒結合組織(ケツゴウソシキ)

結縁

けちえん [0] 【結縁】
〔仏〕
(1)今すぐ仏道に入って悟りを開くことができなくても,いつか仏道に入るために,仏教と縁を結ぶこと。仏・菩薩が衆生(シユジヨウ)を救うために行う場合と,人間の方から縁を結ぶ場合とがある。けつえん。
(2)関係をもつこと。縁者となること。けつえん。
(3)「結縁灌頂」の略。

結縁

けつえん [0] 【結縁】
⇒けちえん(結縁)

結縁八講

けちえんはっこう [5] 【結縁八講】
〔仏〕 結縁のため,世俗の人が僧を招いて行う法華八講。

結縁灌頂

けちえんかんじょう [5] 【結縁灌頂】
三種灌頂の一。花を諸仏に投げ,その当たった仏像を宿縁あるものとして仏縁を結ばせる。広く在家の人々にも仏縁を結ばせるために行う。

結縁経

けちえんぎょう [0][3] 【結縁経】
結縁のため,経文(主に法華経)を書写して供養すること。

結縄

けつじょう [0] 【結縄】
文字をもたない社会で,縄(ナワ)の結び方によって数量などを表示・記録したり,意思を通じたりすること。古代ペルーのキープや沖縄の藁算(ワラサン)など種々ある。

結縄文字

けつじょうもじ [5] 【結縄文字】
⇒縄文字(ナワモジ)

結繒

ゆはた 【纈・結繒】
〔「ゆいはた」の転〕
しぼり染め。くくり染め。目結(メユイ)。[和名抄]

結聯

けつれん [0][2] 【結聯】
律詩の第七・第八の二句。尾聯。

結肌帯

ゆわたおび ユハタ― [4] 【結肌帯】
岩田帯(イワタオビ)。[ヘボン(三版)]

結腸

けっちょう [1][0] 【結腸】
小腸と直腸との間にある,大腸の主要部分。上行・横行・下行・ S 状結腸からなり,水分を吸収して糞塊を形成する。

結腸

けっちょう【結腸】
the colon.→英和

結腸癌

けっちょうがん [3] 【結腸癌】
結腸に発生する悪性腫瘍(シユヨウ)。便通異常・腹痛・血便が見られる。

結膜

けつまく [0][2] 【結膜】
まぶたの裏面と眼球の白目の部分を角膜辺縁までおおっている薄い膜。色素が少なく,角化しないため,内部の血管が透けて見える。

結膜濾胞症

けつまくろほうしょう [6][0] 【結膜濾胞症】
結膜に濾胞が多発し,炎症を伴わないもの。小児によく見られ,自然に消えることが多い。

結膜炎

けつまくえん [0][4] 【結膜炎】
結膜の炎症。結膜が充血・腫脹し,眼脂(メヤニ)や涙が出,まぶしさ・眼の痛みを感じる。細菌・ウイルスの感染・アレルギー・物理化学的刺激などが原因。

結膜炎

けつまく【結膜炎】
《医》conjunctivitis.→英和

結草

けっそう [0] 【結草】
(1)草庵をつくること。
(2)死者に恩返しをすること。
→草(クサ)を結ぶ(「草」の句項目)

結衆

けっしゅ 【結衆】
〔仏〕
〔「けっしゅう」とも〕
ある目的で集まった人々。「―の中にさきだつ人あれば/発心 7」

結袈裟

ゆいげさ ユヒ― [0] 【結袈裟】
修験道の山伏がつける袈裟。細長く折り畳んだ布を輪の形に紐(ヒモ)で結び,ところどころに菊綴(キクト)じのような装飾をつける。不動袈裟。

結裁

ゆだち 【結裁】
直衣(ノウシ)などの袖付けで,縫わずにあけてあるところ。「御衣(オンゾ)どもの―/大鏡(伊尹)」

結解

けつげ 【結解】
(1)〔仏〕 煩悩(ボンノウ)にとらわれていることと,煩悩からときはなたれていること。
(2)〔「けっけ」「けちげ」とも〕
勘定のしめくくり。結計。決算。

結解帳

けつげちょう 【結解帳】
年貢などの出納を記したもの。

結託

けったく [0] 【結託】 (名)スル
互いに心を通じて力を合わせること。多く,不正を行うためにぐるになることにいう。「業者と―して不正をはたらく」

結託

けったく【結託】
<in> conspiracy <with> .→英和
〜する conspire <with> .→英和

結語

けつご [0] 【結語】
文章や話の結びの言葉。しめくくりとしての言葉。

結論

けつろん【結論】
<reach,come to> a conclusion.→英和
〜する conclude.→英和
〜として in conclusion.

結論

けつろん [0] 【結論】 (名)スル
(1)議論や考察の結果まとまった考え。「―を出す」「比較することの出来ないのに如何して―することが出来よう/神の子(独歩)」
(2)〔論〕
〔conclusion〕
推論において,一つないし複数の前提から導き出された命題。帰結。
⇔前提

結講

けっこう [0] 【結講】
〔仏〕 講会(コウエ)が終わること。

結跏

けっか [1] 【結跏】
「結跏趺坐(フザ)」の略。

結跏趺坐

けっかふざ [4] 【結跏趺坐】
〔跏(足の裏)と趺(足の甲)を結ぶ坐法の意〕
仏教における坐法の一。あぐらをかき,左右のももの上に,反対の足を置き,足の裏をあおむけにして組むもの。右足が下になる降魔坐と左足が下になる吉祥坐の二種がある。禅宗で用いるのは降魔坐。蓮華坐(レンゲザ)。
→半跏趺坐
結跏趺坐[図]

結集

けっしゅう [0] 【結集】 (名)スル
ばらばらになっているものがまとまって一つになること。また,集めて一つにすること。「総力を―する」

結集

けつじゅう [0] 【結集】
〔仏〕 釈迦の死後,その教義を正しく伝えるため,主な弟子たちが集まって,正統的な教法を整理し経典を編纂したこと。釈迦入滅の直後より,数次にわたって行われた。けちじゅう。

結集する

けっしゅう【結集する】
concentrate <one's energies on> .→英和

結露

けつろ [1] 【結露】 (名)スル
自然界や建物の中で,露が生じること。また,その現象。「窓ガラスに―する」
→露(1)

結鞍

ゆいくら ユヒ― [0] 【結鞍】
馬の背に物を載せるため,二本の木を縄で結び束ねて鞍のようにした馬具。

結願

けつがん 【結願】
「けちがん(結願)」に同じ。「―ジャウジュスル/日葡」

結願

けちがん [0] 【結願】
(1)〔仏〕 日数を定めて仏に願をかけたり,修法(ズホウ)をしたりするときの,最終の日。また,その日の作法。
⇔開白(カイビヤク)
(2)行事が終わること。興行などが終わること。千秋楽。けつがん。「明十八日堀江の勧進相撲の―/浮世草子・好色敗毒散」

結髪

けっぱつ [0] 【結髪】 (名)スル
(1)髪をゆうこと。また,ゆった髪。「―スル/ヘボン(三版)」
(2)元服。

結髪

ゆいがみ ユヒ― [0] 【結(い)髪】
結い上げた頭髪。けっぱつ。

しけ [2] 【絓】
(1)繭の外皮。粗悪な絹糸の材料に用いる。
(2)「絓糸(シケイト)」の略。
(3)「絓絹(シケギヌ)」の略。

絓凧

すがだこ [0] 【絓凧】
鳥の形などの多くの紙だこをすが糸でつなぎ,一本のたこ糸であげるもの。

絓糸

すがいと [0] 【絓糸】
縒(ヨ)りをかけない一本の生糸。日本刺繍などに用いる。

絓糸

しけいと [0] 【絓糸】
繭の外皮の部分に当たる,太さにむらのある粗悪な絹糸。しけ。

絓糸織

しけいとおり [0] 【絓糸織(り)】
絓糸で織った絹織物。屑糸織り。しけ織り。

絓糸織り

しけいとおり [0] 【絓糸織(り)】
絓糸で織った絹織物。屑糸織り。しけ織り。

絓絹

しけぎぬ [3] 【絓絹】
絓糸で織った絹布。多く表装などに用いる。しけ。

絓繍

すがぬい [0][2] 【絓繍】
日本刺繍(シシユウ)の技法の一。布地の緯(ヨコ)糸にそって渡した糸を細い糸でとめて模様を表す。

絓織

しけおり [0] 【絓織(り)】
⇒絓糸織(シケイトオ)り

絓織り

しけおり [0] 【絓織(り)】
⇒絓糸織(シケイトオ)り

ぬめ [2] 【絖】
地が薄く,なめらかで,つやのある絹布の一種。桃山時代に中国から京都西陣に伝来。精練・裏糊(ウラノリ)を施し日本画の絹本地,造花材料などに用いる。

絖本

こうほん クワウ― [0] 【絖本】
書画を描くのに用いる絖(ヌメ)の絵絹。また,それに描いた絵。

絛虫

じょうちゅう デウ― [0] 【絛虫・条虫】
扁形動物条虫綱の寄生虫の総称。多くは脊椎動物の腸に寄生する。多数の体節が連なってひも状となり,大形の種類では体長30メートルに達する。人間に寄生するものに,無鉤(ムコウ)条虫・有鉤条虫・広節裂頭条虫があり,腹痛・栄養不良など種々の障害が起こる。中間宿生はマス・ブタ・ウシ・イヌなど。真田虫(サナダムシ)。

絜矩

けっく [0] 【絜矩】
尺度にあてておしはかること。

絜矩の道

けっくのみち [0] 【絜矩の道】
自分の心を尺度として,人の心を知る道徳上の道。思いやり。「顧れば,動(ヤヤ)もすれば―に於て闕くる所があつた/渋江抽斎(鴎外)」

絞く

わな・く 【絞く・縊く】 (動カ四)
〔「わな」の動詞化〕
首をくくる。縊死(イシ)する。「―・きて死(マカ)らくのみ/日本書紀(垂仁訓)」

絞まる

しま・る [2] 【絞まる】 (動ラ五[四])
〔「締まる」と同源〕
首が強く圧迫されて息ができなくなる。「首が―・って苦しい」

絞む

し・む 【締む・絞む】 (動マ下二)
⇒しめる(締)
⇒しめる(絞)

絞める

し・める [2] 【絞める】 (動マ下一)[文]マ下二 し・む
〔「締める」と同源〕
(1)首を圧迫して息ができないようにする。「首を―・める」
(2)鶏などの首をひねって殺す。「鶏を―・める」
(3)「しぼる」に同じ。「油ヲ―・ムル/日葡」

絞める

しめる【絞める】
wring;→英和
strangle;→英和
press (圧搾).→英和

絞め殺す

しめころす【絞め殺す】
strangle <a person> to death.

絞め殺す

しめころ・す [4][0] 【絞(め)殺す】 (動サ五[四])
首をしめて殺す。「ニワトリを―・す」
[可能] しめころせる

絞り

しぼり [3] 【絞り・搾り】
(1)しぼること。
(2)「絞り染め」の略。
(3)花びらなどで,絞り染めのように斑(マダラ)の模様になっているもの。
(4)光学系で,光線束の方向範囲を限定するために入れる孔(アナ)のあいた板。写真レンズ系の絞りは孔の大きさを変えることができる。動物の目の虹彩も,絞りのはたらきをする。

絞り

しぼり【絞り】
(a) variegation;a dapple;→英和
a stop (写真機の).→英和
絞り目盛り an exposure scale.

絞り上げる

しぼりあ・げる [5] 【絞り上げる・搾り上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 しぼりあ・ぐ
(1)すっかりしぼり終わる。「洗濯物を―・げる」
(2)非を認めたり白状したりするまで,徹底的に追及する。「白状するまで―・げてやる」
(3)(金品を)ほとんど残っていない者からさらに出させる。「貧しい者から―・げた税」
(4)無理をして精一杯の声を出す。「声を―・げる」

絞り出す

しぼりだす【絞り出す】
squeeze[press]out.

絞り出す

しぼりだ・す [4] 【絞り出す・搾り出す】 (動サ五[四])
(1)圧搾して,中身の液体などを出す。「ゴマから油を―・す」
(2)無理をして出す。「のどの奥から―・したような声」「ない知恵を―・す」
[可能] しぼりだせる

絞り取る

しぼりと・る [4] 【絞り取る・搾り取る】 (動ラ五[四])
(1)水分を含んでいるものを強くねじったり押したりして水分を取る。
(2)(金などを)無理やり取る。絞り上げる。「なけなしの金を―・る」
[可能] しぼりとれる

絞り吹

しぼりぶき [0] 【絞り吹(き)】
⇒南蛮絞(ナンバンシボ)り

絞り吹き

しぼりぶき [0] 【絞り吹(き)】
⇒南蛮絞(ナンバンシボ)り

絞り器

しぼりき【絞り器】
a wringer;→英和
a squeezer.

絞り弁

しぼりべん [3] 【絞り弁】
通路の断面積を変化させ,そこを通る流体の量を加減する方式の弁。スロットル。スロットル-バルブ。

絞り放し

しぼりばなし [0] 【絞り放し】
染色法の一種。絞り染めのくくりをとったあと,布を伸ばさず縮んだままにしておくもの。

絞り染

しぼりぞめ [0] 【絞り染(め)】
布地を縫い縮めたり,巻いたり,圧迫したりして染色液の浸入を防いで染料に浸し,模様を表す方法。また,そのもの。鹿の子絞り・柳絞りなど。絞り。くくり染め。くくし染め。

絞り染め

しぼりぞめ [0] 【絞り染(め)】
布地を縫い縮めたり,巻いたり,圧迫したりして染色液の浸入を防いで染料に浸し,模様を表す方法。また,そのもの。鹿の子絞り・柳絞りなど。絞り。くくり染め。くくし染め。

絞り滓

しぼりかす [4] 【絞り滓・搾り滓】
必要な液体を搾り取った残りの滓。

絞り紋

しぼりもん [3] 【絞り紋】
絞り染めで染め出した紋所。

絞り茶巾

しぼりちゃきん [4] 【絞り茶巾】
茶道で,冬期に折りたたまず絞ったままの形で出す茶巾。またその点前。

絞り込む

しぼりこ・む [4] 【絞り込む】 (動マ五)
(1)水分などを絞って中へ入れる。絞り入れる。「レモン汁を―・む」
(2)多くの中から条件を定めて数や範囲を小さくしていく。「容疑者を―・む」
[可能] しぼりこめる

絞る

しぼ・る [2] 【絞る・搾る】 (動ラ五[四])
(1)締め付けるなどして,中に含まれている水分を出す。
 (ア)濡れた布などをねじり締めて,水分を出す。《絞》「雑巾を―・る」
 (イ)強く押したり,押し潰したりして,液を出させる。《搾》「椿の実から油を―・る」「牛の乳を―・る」
 (ウ)(「袖をしぼる」「袂(タモト)をしぼる」などの形で)涙をたくさん流す。《絞》「悲恋物にハンカチを―・る」「タモト,マタワ,ソデヲ―・ル/日葡」
〔本来は「袖をしほる」で袖を濡らす意〕

 (エ)泣く。また,泣かせる。《搾》「女学生の紅涙を―・る」
(2)普通ならば出ないものを無理に出す。
 (ア)無理に取り立てる。搾取する。《搾》「税を―・る」
 (イ)声などを無理にだす。《絞》「声をふり―・る」「せみの声―・りいだして誦みゐたれど/枕草子 25」
 (ウ)知識・能力のありったけを出す。《絞》「みんなで知恵を―・る」「脳みそを―・る」
(3)〔「油をしぼる」の略〕
厳しく追及する。《搾》「スピード違反で警官に―・られた」
(4)厳しく鍛える。《搾》「合宿で―・られる」
(5)範囲や数量を小さくする。《絞》
 (ア)断面積を狭くする。せばめる。「ウエストを―・る」「蛇口を―・る」「袋の口を―・る」
 (イ)対象を狭くする。「的を―・る」「候補者を―・る」「論点を―・る」
 (ウ)出力を小さくする。「音を―・る」
 (エ)カメラのレンズのしぼりを狭くする。
(6)絞り染めをする。
(7)相撲で,相手の差し手を上手で強くはさみつける。
(8)弓の弦を引いて,弓をたわめる。「この矢をつがひ,―・り返して/曾我 1」
[可能] しぼれる

絞丸太

しぼまるた [3] 【絞丸太・皺丸太】
幹の回りに縦に絞り目の出た丸太。高級な床柱に用いる。京都府北山産のものが有名。でしぼまるた。

絞扼

こうやく カウ― [0] 【絞扼】 (名)スル
しめつけること。しめつけられること。主に医学でいう。「―感がある」

絞殺

こうさつ カウ― [0] 【絞殺】 (名)スル
首をしめて殺すこと。

絞殺

こうさつ【絞殺】
strangulation;hanging.〜する strangle;→英和
hang.→英和

絞殺す

しめころ・す [4][0] 【絞(め)殺す】 (動サ五[四])
首をしめて殺す。「ニワトリを―・す」
[可能] しめころせる

絞盤

こうばん カウ― [0] 【絞盤】
⇒キャプスタン

絞罪

こうざい カウ― [0] 【絞罪】
しばり首。絞首刑。また,それにあたる罪。

絞車

こうしゃ カウ― [1] 【絞車】
⇒車地(シヤチ)

絞首

こうしゅ カウ― [1] 【絞首】 (名)スル
首をしめて殺すこと。

絞首刑

こうしゅけい カウ― [3][0] 【絞首刑】
絞首して殺す刑。日本では,死刑の執行は絞首による。

絞首刑

こうしゅけい【絞首刑】
<be sentenced to> death by hanging.

絞首台

こうしゅだい カウ― [0][3] 【絞首台】
絞首刑執行のとき,罪人を立たせる台。

絞首台に上る

こうしゅだい【絞首台に上る】
go to the gallows;→英和
die on the scaffold.→英和

絞[搾]る

しぼる【絞[搾]る】
press;→英和
wring;→英和
squeeze.→英和
金を〜 extort money <from a person> .頭を〜 rack one's brain.声を〜 strain one's voice.涙を〜 shed tears.レンズを〜 stop (down) the lens.→英和

絡ぐ

から・ぐ 【絡ぐ・紮ぐ】 (動ガ下二)
⇒からげる

絡げ

からげ 【絡げ・紮げ】
〔動詞「からげる」の連用形から〕
からげた裾(スソ)や袂(タモト)。「―おろして入りにけり/浄瑠璃・生玉心中(上)」

絡げる

からげる【絡げる】
(1) tie up;bind (しばる).→英和
(2) tuck up <one's clothes> (まくる).

絡げる

から・げる [3][0] 【絡げる・紮げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 から・ぐ
(1)紐(ヒモ)などで縛る。「古新聞を紐で―・げる」「頭(カシラ)―・げ浄衣着て/平家 4」
(2)着物の裾(スソ)や袂(タモト)をまくり上げて,落ちないようにとめる。「裾を―・げて走る」「尻を―・げる」
(3)縢(カガ)る。「端を―・げる」

絡げ縫い

からげぬい [0] 【絡げ縫い】
「縢(カガ)り{(1)}」に同じ。

絡ます

からま・す [3] 【絡ます】
■一■ (動サ五[四])
「からませる」に同じ。「糸を―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒からませる

絡ませる

からま・せる [4] 【絡ませる】 (動サ下一)[文]サ下二 からま・す
(1)細長いものを他のものにまきつける。「指と指を―・せる」
(2)他のものと一緒にする。抱き合わせにする。からめる。「賃上げ要求に増員要求を―・せる」

絡まる

からま・る [3] 【絡まる】 (動ラ五[四])
(1)二本の細い物がからみ合う。また,他の物を中心にして巻きつく。「釣糸が―・る」「朝顔のつるが竹の棒に―・る」
(2)別のことが関係して,事態が複雑になる。「金の話が―・る」

絡まる

からまる【絡まる】
get twisted <round> ;get[be]entangled (もつれる).

絡み

からみ [3] 【絡み・搦み】
(1)からむこと。巻きつくこと。
(2)歌舞伎で,主役を引き立てるために出す端役(ハヤク)。また,そういう演出法。
→がらみ

絡み

がらみ 【絡み・搦み】 (接尾)
(1)名詞に付いて,それを含めて,そのものといっしょにの意を表す。ぐるみ。「風袋―の重さ」
(2)年齢・値段などを示す数詞に付いて,大体そのくらい,その前後であることを表す。「四十―の男」「千円―の相場」
(3)名詞に付いて,それと密接な関係があることを表す。「選挙―」「決算―」

絡み付く

からみつ・く [4] 【絡み付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)物のまわりに巻きつく。「つる草が足に―・く」
(2)言いがかりをつけたりして人にしつこくつきまとう。からむ。「酔って人に―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒からみつける

絡み付ける

からみつ・ける [5][0] 【絡み付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 からみつ・く
からみつくようにする。巻きつける。「つるバラを垣根に―・ける」

絡み合う

からみあ・う [4][0] 【絡み合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)互いにからまる。「糸が―・う」
(2)いくつかの事柄が複雑に関係し合う。「関係者の思わくが―・っている」

絡み合う

からみあう【絡み合う】
intertwine.→英和

絡む

からむ【絡む】
(1) twine[coil]round;be[get]entangled;be involved in (巻きこまれる).
(2)[難くせをつける]pick up a quarrel <with> .→英和

絡む

から・む [2] 【絡む・搦む】
■一■ (動マ五[四])
(1)細い物が他の物の周りに巻きつく。また巻きついて,動きなどを妨げる。「つたが―・む」「脚に釣糸が―・んで飛べない鳥」
(2)まといつく。つきまとう。「袖に―・む」「さすがにたはしきに,―・みまはさせておきたらむ/落窪 1」
(3)関係をもつ。
 (ア)別のことが関連して,事態を複雑にする。「金銭問題が―・む」
 (イ)ある事に関連する。「入試に―・むうわさ」
(4)いやがらせを言う。言いがかりをつける。「乙に―・む」
(5)「からめる」に同じ。「袴の括(クク)り高く―・み上げて/著聞 10」
■二■ (動マ下二)
⇒からめる

絡める

から・める [3][0] 【絡める・搦める】 (動マ下一)[文]マ下二 から・む
(1)細長いものを他のもののまわりに巻きつける。「腕を―・める」
(2)粘り気のあるものをまわりにつける。「芋に水飴(ミズアメ)を―・める」
(3)ある事に他の事を関連させる。「予算審議に―・めて外交案件の審議を進める」
(4)縛る。捕縛(ホバク)する。《搦》「国の守(カミ)に―・められにけり/伊勢 12」

絡垜

たたり 【絡垜】
四角形の台に柱を立て,これに綛糸(カセイト)を掛けて,手繰りをするための道具。「其の夜,夢に臥機(クツビキ)と―と儛ひ遊び出で来て/肥前風土記」
絡垜[図]

絡垜形

たたりがた [0] 【絡垜形】
唐鋤(カラスキ)の部分名。とりくびと底(イサリ)との間にあって,両者を縦に貫く棒。耒箭(ライセン)。

絡巻き染

からまきぞめ 【絡巻き染(め)・唐巻き染(め)】
〔糸をからめまいて染めた意とも,中国風の染めの意とも〕
絞り染め。「―の小袖に唐綾威(カラアヤオドシ)の鎧きて/平家 11」

絡巻き染め

からまきぞめ 【絡巻き染(め)・唐巻き染(め)】
〔糸をからめまいて染めた意とも,中国風の染めの意とも〕
絞り染め。「―の小袖に唐綾威(カラアヤオドシ)の鎧きて/平家 11」

絡糸嬢

らくしじょう [3] 【絡糸嬢】
〔糸をつむぐ娘の意〕
コオロギ・クツワムシなどの異名。

絡組む

からく・む 【絡組む】 (動マ四)
(1)構築する。組み立てる。「竜馬(リユウメ)が原に八町四方の木城を―・み/浄瑠璃・国性爺合戦」
(2)仕組む。たくらむ。「あぢな商ひ―・んで/浄瑠璃・氷の朔日(上)」

絡繰り

からくり [0][2] 【絡繰り・機関】
(1)糸・ぜんまい・水などの動力を利用して,人形や器物を動かす仕掛け。また,その仕掛けを使った見せ物。
(2)機械などの動く原理。また,仕組み。仕掛け。「手品の―」
(3)計略。たくらみ。「―を見抜く」
(4)「からくり人形」の略。
(5)やりくり。やりくり算段。「―の上手は内を能く見せる/柳多留 151」

絡繰り人形

からくりにんぎょう [5] 【絡繰り人形・機関人形】
(1)糸・ぜんまいなどの仕掛けで,動く人形。からくり。
(2)他人に言われるままに動く人。傀儡(カイライ)。

絡繰り仕掛け

からくりじかけ [5] 【絡繰り仕掛け】
絡繰り{(1)}を施した装置。

絡繰り身上

からくりしんしょう 【絡繰り身上】
やりくりを重ねて何とか表面を繕っている暮らし向き。絡繰り身代(シンダイ)。

絡繰る

からく・る 【絡繰る】 (動ラ四)
(1)機械などが動くように仕掛けを工夫する。「大物(ダイモツ)ヲ下ゲ,アルイワ上グル為ニ―・リタル道具ノ名/羅葡日」
(2)裏にいて,様々にたくらむ。陰で操作して表面を繕う。[日葡]

絡繹

らくえき [0] 【絡繹・駱駅】 (ト|タル)[文]形動タリ
人馬などが次々に続いて絶えないさま。「京の人は繽紛(ヒンプン)―と嵐山(ランザン)に行く/虞美人草(漱石)」

絢爛

けんらん [0] 【絢爛】 (ト|タル)[文]形動タリ
きらびやかで美しいさま。華やかで美しいさま。「―たる衣装」「―豪華」
[派生] ――さ(名)

絢爛たる

けんらん【絢爛たる】
gorgeous;→英和
dazzling;flowery (文体などの).→英和

かすり【絣】
<a kimono with> splashed patterns.

かすり [0][3] 【絣・飛白】
部分的に染めた織り糸を用いて,ところどころかすったような模様を織り出した織物。また,その模様。

給う

たま・う タマフ [2] 【給う】 (動ワ五[ハ四])
〔古語の動詞「たまふ(賜・給)」の現代での用法〕
動詞の連用形に付いて,補助動詞として用いられる。男性が同輩または同輩以下の人に対して,軽い敬意または親しみの気持ちをこめていう。命令形「たまえ」の形で命令の意を表すのに多く用いられるが,命令形以外の形もまれには用いられる。「まあ入り―・え」「これを見―・え」「おい,よし―・え」「あまり悲しみ―・うな」
→たまう(動ハ四)

給え

たまえ タマヘ 【給え】
〔「たまう(給)」の命令形〕
⇒たまう(動ワ五[ハ四])

給ぐ

つ・ぐ 【給ぐ】 (動ガ四)
物資が足りる。生活に困らない。「邦畿之内(ウチツクニ)すら尚―・がざるもの有り/日本書紀(仁徳訓)」

給する

きゅう・する キフ― [3] 【給する】 (動サ変)[文]サ変 きふ・す
金や品物を与える。支給する。「一人一口の扶持を―・する/新聞雑誌 54」

給する

きゅうする【給する】
supply[provide] <a person with a thing> .→英和

給ふ

たも・う タマフ 【賜ふ・給ふ】 (動ハ四・動ハ下二)
⇒たまう

給ふ

たま・う タマフ 【賜ふ・給ふ】
■一■ (動ハ四)
(1)「与える」の意の尊敬語。おあげになる。「この歌は,ある人,あめのみかどの近江のうねめに―・ひけるとなむ申す/古今(恋四左注)」
(2)「くれる」の尊敬語。くださる。「草枕旅の翁と思ほして針そ―・へる縫はむ物もが/万葉 4128」
(3)「(人を)つかわす」「派遣する」の尊敬語。おつかわしになる。「このありつる人(=サッキノ人)―・へ/伊勢 62」
(4)〔「いざたまへ」の形で,上に来る動詞を省略して〕
その動作をするよううながす言葉。さあ…して下さい。「いざ―・へ,もろともに見むよ/源氏(葵)」
(5)(補助動詞)
動詞または尊敬・受け身などの助動詞の連用形に付いて,
 (ア)動作の主体に対する尊敬の意を表す。(a)…てくださる。…てくれる。「旅行きもし知らぬ君を恵み―・はな/万葉 3930」(b)なさる。お…になる。「女御・更衣あまたさぶらひ―・ひけるなかに,すぐれて時めき―・ふありけり/源氏(桐壺)」(c)
〔助動詞「す」「さす」などとともに「せたまふ」「させたまふ」などの形で〕
帝(ミカド)や高貴の人の動作に用いて,より程度の高い尊敬の意を表す。「二月一日のほどに二条の宮へ出でさせ―・ふ/枕草子 278」
 (イ)
〔上位の者の下位の者に対する動作を表す語に付けて〕
恩恵を与える意を表すのに用いる。…してやる。してつかわす。「朕(アレ)は汝(ミマシ)の志をば蹔らくの間も忘れうましじみなも悲しび―・ひしのひ―・ひ大御泣(オオミネ)哭かしつつおほまします/続紀(天応一宣命)」
(6)(多く命令形「たまへ」の形で)男性が同輩または同輩以下の人に対して,軽い敬意または親しみの気持ちをこめていう。近世江戸語以降の用法。「是々,屋敷は屋敷,爰はここぢや。平(タイラ)にし―・へ/洒落本・辰巳之園」「大愚先生もおかしな腰つ付きをして,そして何をきよろ��さがして居―・ふのだ/滑稽本・七偏人」
■二■ (動ハ下二)
(1)飲食物をもらう意の謙譲語。いただく。「鈴が音の駅(ハユマウマヤ)の堤井の水を―・へな妹が直手(タダテ)よ/万葉 3439」「黒き白きの御酒(ミキ)を赤丹のほに―・へゑらき/続紀(天平神護一宣命)」
(2)(補助動詞)
動詞(多く「聞く」「見る」「思ふ」など)の連用形に付いて,補助動詞として用いられる。
 (ア)その動作を尊敬の対象とする者から受ける意を表す。…させていただく。「総哲(テチ)にして勤(ハゲ)み精進するひと,皆来りて同会に集れるを見―・へしかども/地蔵十輪経(元慶点)」
 (イ)話し手または話し手側の動作を表す語に付けて,へりくだった丁寧な言い方にする。「かしこき御心ざしを思ひ―・へ侍る/源氏(桐壺)」「かの大納言の御むすめものしたまふと聞き―・へしは/源氏(若紫)」「見―・へぬほどのことなども,あれは知りてはべめり/大鏡(昔物語)」
〔下二段活用は四段活用から派生したもの〕

給ぶ

とう・ぶ タウブ 【賜ぶ・給ぶ】 (動バ四)
〔「たぶ」の転〕
(1)
 (ア)動作の主体に対する尊敬の意を表す。上位の者が下位の者に与える。お与えになる。「それは隆円に―・べ/枕草子(九七・能因本)」
 (イ)聞き手に対する尊敬の意を表す。自分側の受け取り手を低めて表現することにより,間接的に聞き手を高める言い方。くれてやります。「越の国へまかりける人に,酒―・びけるついでに/後撰(離別詞)」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に付いて,その動作の主体を尊敬する意を表す。…してくださる。…なさる。「舟にのり―・びぬる人の文をなむもてきたる/大和 141」

給ぶ

たう・ぶ 【賜ぶ・給ぶ・食ぶ】
■一■ (動バ四)
⇒とうぶ
■二■ (動バ下二)
⇒とうぶ

給ぶ

た・ぶ 【賜ぶ・給ぶ】 (動バ四)
上位の者が下位の者に与えるの意の敬語。
(1)動作の主体に対する尊敬の意を表す。おさげ渡しになる。「娘を吾に―・べ,と伏し拝み/竹取」
(2)自分の動作に用いて,尊大な言い方を表す。くれてやる。「汝が詞のやさしさに,箭(ヤ)一つ―・ばん/保元(上・古活字本)」
(3)自分または自分側の者の動作に用いて,聞き手に対してかしこまりあらたまる気持ちを表す。くれてやります。「親のわづらひて物もくはねば―・ばむずるぞ/宇津保(俊蔭)」
(4)(補助動詞)
動詞またはそれに接続助詞「て」の付いたものに付く。
 (ア)動作の主体に対する尊敬の意を表す。お…なさる。…してくださる。「たちのかせ―・ぶべきなめりと見え給ふに/寝覚 3」
 (イ)自分の動作に付けて,やや尊大な言い方で,「…してくれる」「…してやる」の意を表す。「その取りたりし質のこぶ返し―・べ/宇治拾遺 1」
 (ウ)自分または自分側の動作に付けて,ややかしこまった言い方として,「…してくれます」「…してやります」の意を表す。「人の告げ―・びしかば,いとあやしくおぼえ侍りしかど/宇津保(忠こそ)」

給る

たも・る 【賜る・給る】 (動ラ四)
〔「たまはる」の変化した「たもうる」の転。中世以降の語〕
(1)くださる。くれる。「それならば何なりともいとまを―・れ/狂言・乞聟」
(2)動詞の連用形に助詞「て」の付いた形に付いて,補助動詞として用いる。…てくださる。…てくれる。「己がこれ程にいふのに心に従うて―・らん/歌舞伎・好色伝授」

給る

たば・る 【賜ばる・給る】 (動ラ四)
〔物をもらう意の謙譲語〕
(1)いただく。頂戴する。「針袋これは―・りぬすり袋今は得てしか/万葉 4133」
(2)神から通行の許しを得る。「御坂―・らばまさやかに見む/万葉 4424」
→賜(タ)ぶ

給れ

たもれ 【賜れ・給れ】
「たもる」の命令形。たまわれ。下さい。「うつつになりとも逢せて―/松の葉」

給わる

たまわ・る タマハル [3] 【賜る(賜わる)・給わる】 (動ラ五[四])
(1)「もらう」の謙譲語。現代語では特にあらたまった時に用いる。いただく。頂戴する。「来賓の方々からお祝いの言葉を―・りたいと存じます」「この度は結構なお品を―・り,誠に有難うございます」「(蛇ヲ)―・つて捨ててんげり/平家 4」
(2)「下賜する」の尊敬語。くださる。たまう。「陛下が受章者にお言葉を―・る」
(3)(補助動詞)
動詞の連用形,またそれに助詞「て」の付いた形に付いて補助動詞として用いる。
 (ア)(受け手に中心を置いた用法)「…ていただく」の意を表す。「今度の罪,己れに免し―・らん/今昔 20」
 (イ)(動作者に中心を置いた用法)「…て下さる」の意を表す。中世以降の用法。「なうなう,我をも舟に乗せて―・り候へ/謡曲・隅田川」「必ず去つて―・るな/浄瑠璃・宵庚申(中)」
→賜う

給与

きゅうよ【給与】
pay;→英和
allowance;→英和
supply.→英和
〜が良い(悪い) be well (poorly) paid.‖給与所得 an earned income.給与所得者 a wage earner.給与水準(体系) a wage level (system).

給与

きゅうよ キフ― [1] 【給与】 (名)スル
(1)公務員や会社員の給料や賞与など,勤務に対する対価の総称。税法上は,俸給・給料・賃金・歳費・賞与及びこれらの性質を有するものをいう。
(2)金銭・品物などをあてがい与えること。「制服を―する」

給与住宅

きゅうよじゅうたく キフ―ヂユウ― [4] 【給与住宅】
社宅や官舎のこと。

給与所得

きゅうよしょとく キフ― [4] 【給与所得】
所得税法上の所得の種類の一。その金額は給与等の収入金額から給与所得控除を行なった残額。

給主

きゅうしゅ キフ― [1] 【給主】
中世,領主から給田を与えられ,年貢課役の納入責任者となった者。

給事中

きゅうじちゅう キフジ― 【給事中】
(1)中国の官名。秦代に始まり唐代には門下省に属し,中書省の起草する詔勅などの審議にあたった。宋以後,清代まで存続したが,職掌は多少異なった。
(2)少納言(シヨウナゴン)の唐名。

給人

きゅうにん キフ― 【給人】
(1)古代,年給{(2)}を与えられた人。
(2)中世,幕府や荘園領主から給田などを与えられた人。
(3)戦国時代,大名被官として所領を保障され在地支配を行なった武士。代官。
(4)江戸時代,蔵米(クラマイ)ではなく知行地を与えられた武士。

給仕

きゅうじ キフ― [1] 【給仕】 (名)スル
(1)食事や宴会の席などで,そばにいて世話をすること。また,その人。
(2)もと,事務所・役所などで雑用をした人。

給仕

きゅうじ【給仕】
an office boy[girl];a waiter[waitress (女)](食堂の);→英和
a page[ <米> bellboy](ホテルの);→英和
a steward (船の);→英和
a stewardess (女) (船・飛行機の).→英和
〜する wait on <a person> at table;serve <a person> at dinner.

給仕口

きゅうじぐち キフ― [3] 【給仕口】
(1)給仕の人が出入りする口。
(2)茶室で,給仕人が出入りする口。火灯(カトウ)口が多い。通い口。禿(カムロ)口。

給付

きゅうふ キフ― [1][0] 【給付】 (名)スル
(1)物品などを支給すること。
(2)債務者が義務としてなすべきこと。

給付

きゅうふ【給付】
benefit;→英和
granting;delivery (交付);payment (保険などの).→英和
〜する grant;→英和
deliver.→英和
‖給付金 a benefit.医療給付 medical benefit.

給付判決

きゅうふはんけつ キフ― [4] 【給付判決】
被告である債務者に特定の行為の履行を命ずる判決。給付訴訟での原告勝訴の判決。

給付行政

きゅうふぎょうせい キフ―ギヤウ― [4] 【給付行政】
単なる社会公共秩序の保障に止まらず,積極的に国民生活の向上を図るために,水道・医療・教育・公的扶助といった便益を供給する行政のあり方。現代的行政の特徴。

給付訴訟

きゅうふそしょう キフ― [4] 【給付訴訟】
被告の給付義務の存在を主張し,被告に対して,金何円支払え,家屋を引き渡せといった特定の行為(給付)を命ずる判決を求める訴え。給付の訴え。

給分

きゅうぶん キフ― 【給分】
給金。給料。「親方の手前より―取るにもあらず口ばかり養はれて/浮世草子・一代女 6」

給助

きゅうじょ キフ― [1] 【給助】 (名)スル
金や品物を与えて生活に苦しんでいる人を助けること。ほどこし。

給名

きゅうみょう キフミヤウ 【給名】
荘園領主が荘官や地頭に職務給として給与した名田(ミヨウデン)。下司(ゲシ)名・公文(クモン)名・地頭名など。公事(クジ)は免除されるが,年貢納入の義務は負った。

給地

きゅうち キフ― 【給地】
(1)武家時代,領主が家臣に給与し,知行として年貢の取り立てを認めた土地。給知。給領。給所。
(2)「給田」に同じ。
→給人(キユウニン)

給孤独

ぎっこどく 【給孤独】
〔梵 Anāthapiṇḍada〕
須達(シユダツ)の尊称。

給孤独園

ぎっこどくおん 【給孤独園】
⇒祇園精舎(ギオンシヨウジヤ)

給孤独園

きゅうこどくおん キフコドクヲン 【給孤独園】
⇒祇園精舎(ギオンシヨウジヤ)

給所

きゅうしょ キフ― 【給所】
「給地」に同じ。

給排水

きゅうはいすい キフ― [3] 【給排水】 (名)スル
給水と排水。

給料

きゅうりょう キフレウ [1] 【給料】
(1)使用人の労働に対して,雇い主が支払う報酬。俸給。サラリー。
→賃金
(2)「学問(ガクモン)料」に同じ。

給料

きゅうりょう【給料】
pay;→英和
a salary;→英和
wages (工員などの).〜が良い(悪い) be well (poorly) paid.‖給料取り a salaried worker;a wage earner.給料日 a payday.給料袋 <米> a pay envelope[ <英> packet].給料明細表 a pay slip.

給桑

きゅうそう キフサウ [0] 【給桑】 (名)スル
蚕に桑の葉を与えること。

給気

きゅうき キフ― [0] 【給気】
内部に空気を送り込むこと。
⇔排気

給水

きゅうすい キフ― [0] 【給水】 (名)スル
水,特に飲料水を供給すること。「断水地区に―する」

給水

きゅうすい【給水】
water supply[service].〜する supply <a town> with water.‖給水管(車) a water pipe (wagon).給水制限 the restricted supply of water.給水栓 a hydrant.給水塔 a water tower.

給水タンク

きゅうすいタンク キフ― [5] 【給水―】
給水用の水槽。給水車・給水船に積載し,また給水塔の上などに設けられる。

給水加熱器

きゅうすいかねつき キフ― [7] 【給水加熱器】
ボイラーに供給する水を,あらかじめ加熱する付属装置。排気溜(ダ)めの蒸気などを熱源にする。節炭器。

給水塔

きゅうすいとう キフ―タフ [0] 【給水塔】
給水に必要な水圧を得るため給水タンクをのせる塔。

給水栓

きゅうすいせん キフ― [0] 【給水栓】
給水管の末端に設けた水の出口を開閉する栓。

給水池

きゅうすいち キフ― [3] 【給水池】
供給する水量を調整するために設けられた貯水池。

給水濾過器

きゅうすいろかき キフ―ロクワ― [6] 【給水濾過器】
蒸気ボイラーで,使用ずみの蒸気を水に戻し,再び給水をする際に,汚れや不純物を濾過する装置。

給水管

きゅうすいかん キフ―クワン [0] 【給水管】
上水を供給する水道管。

給水船

きゅうすいせん キフ― [0] 【給水船】
他の船舶に飲用水や機関用水を運搬・供給する船。

給水装置

きゅうすいそうち キフ―サウ― [5] 【給水装置】
水を配水管から分岐し,各需要者の給水栓まで供給する設備。

給水車

きゅうすいしゃ キフ― [3] 【給水車】
断水などで水の不足している地区に飲料水を供給するタンク車。

給油

きゅうゆ キフ― [0] 【給油】 (名)スル
(1)自動車や航空機などに燃料を補給すること。「スタンドで車に―する」
(2)機械の摩擦部分に潤滑油を注入すること。

給油する

きゅうゆ【給油する】
supply oil;refuel;→英和
feed (特に自動車).→英和
‖給油所 a service[ <米> gas]station (自動車の).空中給油 mid-air refueling.

給湯

きゅうとう キフタウ [0] 【給湯】 (名)スル
(建物の中に)湯を供給すること。「全館に―する」「―設備」

給湯

きゅうとう【給湯(設備)】
hot water supply (system).

給源

きゅうげん キフ― [0] 【給源】
物を供給するみなもと。供給源。

給炭

きゅうたん キフ― [0] 【給炭】 (名)スル
燃焼炉に石炭を供給すること。

給炭機

きゅうたんき キフ― [3] 【給炭機】
炉に自動的に給炭を行う装置。ストーカー。

給田

きゅうでん キフ― 【給田】
荘園領主が荘官・地頭および職人集団などに職務給として与えた土地。免租されるのが普通だった。給地。人給(ニンキユウ)。

給血

きゅうけつ キフ― [0] 【給血】 (名)スル
輸血に必要な血液を提供すること。供血。「―者」

給費

きゅうひ キフ― [0][1] 【給費】 (名)スル
必要な費用,特に学費を支給すること。

給費生

きゅうひせい【給費生】
a scholarship student;a scholar.→英和

給費生

きゅうひせい キフ― [3] 【給費生】
公共団体や学校から学費を支給される学生・生徒。

給金

きゅうきん キフ― [1] 【給金】
給料として渡される金。

給金付け

きゅうきんづけ キフ― [0] 【給金付け】
江戸時代から明治期にかけて,俳優や狂言作者などの一年間の給料を記した一枚刷りの印刷物。

給金直し

きゅうきんなおし キフ―ナホシ [5] 【給金直し】
相撲で,力士が勝ち越して昇給すること。また,勝ち越すこと。

給金相撲

きゅうきんずもう キフ―ズマフ [5] 【給金相撲】
〔勝ち越すと給金が上がるので〕
相撲で,その場所の勝ち越しを決める一番。

給銀

きゅうぎん キフ― [1] 【給銀】
給料。給金。

給電

きゅうでん キフ― [0] 【給電】 (名)スル
電力を供給すること。

給電線

きゅうでんせん キフ― [0] 【給電線】
(1)発電所または変電所から配電幹線に至る配電線路。饋電線(キデンセン)。フィーダー。
(2)アンテナと送信機・受信機を接続して高周波電力を伝送する線路。饋電線。フィーダー。

給食

きゅうしょく キフ― [0] 【給食】
学校・会社などで,生徒・社員などに支給する食事。「学校―」

給食する

きゅうしょく【給食する】
provide (free) lunch <for school children> .学校給食 (provision of) school lunch.

給養

きゅうよう キフヤウ [0] 【給養】 (名)スル
(1)物を与えて養うこと。「一家を―する/新聞雑誌 54」
(2)軍隊で,人馬に物資を供給すること。

給餌

きゅうじ キフ― [1] 【給餌】 (名)スル
餌(エサ)を与えること。

絨毛

じゅうもう [0] 【絨毛】
(1)〔医学で用いる〕
⇒柔毛(ジユウモウ)(1)
(2)哺乳類の胎盤から子宮壁面に樹枝状に伸びる突起。内部に毛細血管があり,これを介して胎児と母体との間での物質交換が行われる。絨毛膜絨毛。

絨毛穿刺

じゅうもうせんし [5] 【絨毛穿刺】
出生前診断法の一。絨毛{(2)}にカテーテルを挿入し,胎児由来の細胞を採取し,遺伝性の疾患の有無を検査する。

絨毯

じゅうたん [1] 【絨緞・絨毯】
羊毛などをパイル織りにした厚い織物。地の組織を作るたて糸とよこ糸のほかに,たて糸に色糸を結び,その先を切ってけば立てて模様を表す。床(ユカ)の敷物などに使う。カーペット。

絨毯

じゅうたん【絨毯】
a carpet;→英和
a rug.→英和
〜を敷く carpet <the floor> .‖絨毯爆撃 carpet bombing.

絨緞

じゅうたん [1] 【絨緞・絨毯】
羊毛などをパイル織りにした厚い織物。地の組織を作るたて糸とよこ糸のほかに,たて糸に色糸を結び,その先を切ってけば立てて模様を表す。床(ユカ)の敷物などに使う。カーペット。

絨緞爆撃

じゅうたんばくげき [5] 【絨緞爆撃】
絨緞を敷きつめるように,一定の地域をくまなく徹底的に爆撃すること。

絨衣

じゅうい [1] 【絨衣】
ラシャ地の衣服。

わた [2] 【絮】
〔「綿」と同源〕
綿の繊維のように細くふわふわした,花または種子の一部。「穂―が飛ぶ」

じょ [1] 【絮】
わた。真綿(マワタ)。また,草木の種子についているわた毛。

絮説

じょせつ [0] 【絮説】 (名)スル
くどくどと説くこと。縷説(ルセツ)。

とう [1] 【統】
(1)代々受け継がれて一続きになっているもの。「日の神ながく―を伝へ給ふ/正統記(序)」
(2)地質時代区分の「世」の期間に形成された地層・岩体。例えば,中新世の地層は中新統という。

統ぶ

す・ぶ 【統ぶ】 (動バ下二)
⇒すべる

統べる

す・べる [2] 【統べる・総べる】 (動バ下一)[文]バ下二 す・ぶ
(1)ひとつにまとめて支配する。統率する。「帝王が国を―・べる」
(2)一つにまとめる。たばねる。「池のはちす葉に玉ゆり―・ぶる風の涼しさ/玉葉(夏)」

統べ括る

すべくく・る [4][0] 【統べ括る】 (動ラ五[四])
一つにまとめあげる。総括する。「組織を―・る長」

統る

すば・る 【統る】 (動ラ四)
集まって一つになる。すまる。[類聚名義抄]
→すべる(統)

統一

とういつ [0] 【統一】 (名)スル
(1)多くのものを一定の組織あるものにまとめあげること。また,そのまとまり。「全体の意見を―する」「色調の―をはかる」「―を欠く」
(2)分立していたものを一つにまとめ支配すること。「天下を―する」

統一する

とういつ【統一する】
unite;→英和
unify;→英和
standardize (標準化);→英和
rule (統御);→英和
concentrate <on> (精神を).→英和
〜を欠く lack unity[uniformity];be not consistent.‖統一見解 a united view.統一スト(ライキ) a unified strike.統一戦線 a united[common]front.

統一公判

とういつこうはん [5] 【統一公判】
同一事件に生じた多数の被告人を同一の法廷で,全体として審理・判決すること。

統一地方選挙

とういつちほうせんきょ [8] 【統一地方選挙】
地方公共団体の議員および長の選挙期日を全国的に統一して行う選挙。

統一場理論

とういつばりろん [6] 【統一場理論】
〔unified field theory〕
多種ある素粒子の場を,高度の対称性をもつ根元的な場によって統一的に記述しようとする理論。歴史的には,電磁場と重力場を統一するアインシュタインの試み,一元的な場を導入するハイゼンベルクの試みなどがあるが,成功に至らなかった。1970年代に至って,素粒子の電磁相互作用と弱い相互作用の,ゲージ理論にもとづいた統一理論(電弱理論)が確立され,それに強い相互作用を含めた大統一理論が展開されている。さらに重力をも含めたすべての相互作用を統一する超重力理論の試みもある。

統一戦線

とういつせんせん [5] 【統一戦線】
政治運動・労働運動などで,諸党派・諸団体が独自の主張を保ちながら,共通の目標のために,共通の敵対勢力に共同して対抗する闘いの形態。共同戦線。ユナイテッド-フロント。

統一手形用紙

とういつてがたようし [8] 【統一手形用紙】
全国銀行協会連合会が,規格・様式を定めた手形用紙。各銀行が採用している。

統一的

とういつてき [0] 【統一的】 (形動)
全体を統一する立場をとるさま。まとまっているさま。「―な行動」「現象を―に理解する」

統一科学

とういつかがく [5] 【統一科学】
〔英 unified science; (ドイツ) Einheitswissenschaft〕
すべての科学はその方法において一つであるという認識に立ち,論理実証主義の立場から物理学を基礎にして諸学を統一しようという主張およびその運動。ウィーン学派のシュリック・カルナップ・ノイラートらが中心となる。

統一行動

とういつこうどう [5] 【統一行動】
立場の相違を越えて,一致した行動をとること。

統制

とうせい [0] 【統制】 (名)スル
(1)ばらばらになっているものを一つにまとめて治めること。「クラスの―をとる」
(2)心身の動きを意図的に一つにまとめあげること。「―のとれた身のこなし」
(3)政府の力で言論・経済活動などに制限を加えること。「言論の―」「物価を―する」

統制する

とうせい【統制する】
control;→英和
regulate.→英和
〜を外す remove the control <from> ;decontrol.→英和
〜のある(ない) (un)systematic;(un)controlled.‖統制経済 controlled economy.統制撤廃 decontrol.統制品 controlled goods[articles].物価統制 price control.

統制会

とうせいかい 【統制会】
1941年(昭和16)8月国家総動員法に基づく重要産業団体令により,生産増強をめざして業種別に組織された経済統制機関。46年消滅。

統制派

とうせいは 【統制派】
昭和期,旧陸軍内の一派閥。永田鉄山・東条英機らが中心。皇道派の派閥人事や急進的青年将校の運動に反発した中央幕僚層を基盤とし,軍中央による統制下に国家改造をはかろうとした。二・二六事件以降粛軍の名のもとに皇道派を抑えて主導権を握り,太平洋戦争にいたる諸政策を推進した。

統制経済

とうせいけいざい [5] 【統制経済】
なんらかの形で,政府による統制あるいは計画化が行われる経済。
→自由経済
→計画経済
→市場経済

統合

とうごう [0] 【統合】 (名)スル
いくつかの物を一つにまとめあわせること。「五町村を一つに―する」「天皇は,日本国の象徴であり,日本国民―の象徴であつて/日本国憲法」

統合

とうごう【統合】
unity;→英和
unification.→英和
〜する unite;→英和
unify;→英和
combine.→英和

統合ソフト

とうごうソフト [5] 【統合―】
ワープロ・スプレッド-シート・データベースなど異なった機能をもったプログラムを一つにまとめたもの。

統合参謀本部

とうごうさんぼうほんぶ 【統合参謀本部】
〔Joint Chiefs of Staff〕
アメリカ国防長官の下で,三軍作戦の基本的戦略の調整と実施を任務とし,大統領と国家安全保障会議に最高の軍事的助言を行う機関。陸・空軍参謀総長と海軍作戦部長を委員とする。JCS 。

統合幕僚会議

とうごうばくりょうかいぎ [9] 【統合幕僚会議】
防衛庁に置かれ,議長と陸・海・空各自衛隊幕僚長により構成される機関。防衛計画・訓練・情報収集などの統合調整,自衛隊出動時の指揮・命令に関する事務を扱い防衛庁長官を補佐する。

統合教育

とうごうきょういく [5] 【統合教育】
障害児を健常児と一緒に教育すること。

統属

とうぞく [0] 【統属】
統制のもとに属すること。

統帥

とうすい [0] 【統帥】 (名)スル
軍隊を支配下におき率いること。「天皇は陸海軍を―す/大日本帝国憲法」

統帥

とうすい【統帥(権)】
<have> the supreme command.→英和
〜する command.

統帥権

とうすいけん [3] 【統帥権】
軍隊の最高指揮権。旧憲法下では天皇の大権として,政府・議会から独立したものとされていた。

統帥権干犯問題

とうすいけんかんぱんもんだい 【統帥権干犯問題】
1930年(昭和5)補助艦の制限を決めたロンドン海軍軍縮条約調印をめぐる政争。時の浜口内閣は条約に反対する海軍軍令部を押さえて調印したが,野党政友会と右翼は天皇の統帥権を侵害するとして,同内閣を激しく攻撃した。

統廃合

とうはいごう [3] 【統廃合】 (名)スル
あるものは統合し,あるものは廃止して一つにまとめること。「官公庁の―」

統御

とうぎょ [1] 【統御・統馭】 (名)スル
全体をまとめて支配すること。思い通りに扱うこと。「全軍を―する」

統御する

とうぎょ【統御する】
govern;→英和
rule;→英和
control;→英和
manage.→英和

統括

とうかつ [0] 【統括】 (名)スル
ばらばらのものを一つにまとめること。「全体を―する立場にある」

統括

とうかつ【統括】
unification;→英和
generalization.〜する unify;→英和
generalize.→英和

統治

とうち [1] 【統治】 (名)スル
(1)すべおさめること。
(2)主権者が国土・人民を支配し,治めること。「人民を―する」

統治

とうじ [1] 【統治】
⇒とうち(統治)

統治

とうじ【統治】
⇒統治(とうち).

統治する

とうち【統治する】
govern;→英和
rule <over> .→英和
〜下にある be under the rule <of> .‖統治権 the supreme power;sovereignty.統治者 the ruler.

統治権

とうちけん [3] 【統治権】
国土・国民を治める権利。主権。旧憲法においては天皇の大権とされた。

統治機関

とうちきかん [5][4] 【統治機関】
統治者が統治を行うために設けた国家機関の総称。国会・内閣・裁判所など。

統治者

とうちしゃ [3] 【統治者】
国家を統治する者。統治権をもつ者。

統治行為

とうちこうい [4] 【統治行為】
高度の政治性をもつため,司法権による審査の対象から除外すべきものとされる国家行為。現憲法下において認められるか,争いがある。

統治行為論

とうちこういろん [6] 【統治行為論】
裁判所の法令審査権の限界に関して,国家機関の行為のうち極めて高度の政治性を有するものについては審査の対象とならないとする理論。

統率

とうそつ [0] 【統率】 (名)スル
多くの人をまとめて率いること。統御。「一軍を―する」「―力」

統率する

とうそつ【統率する】
lead;→英和
command.→英和
〜者 a leader;→英和
a commander.→英和
〜力 leadership.→英和

統理

とうり [1] 【統理】 (名)スル
すべおさめること。「―者」「格物学を以て国家を治め生人を―すること/新聞雑誌 60」

統監

とうかん [0] 【統監】 (名)スル
(1)全体をまとめて監督すること。
(2)統監府の長官。

統監府

とうかんふ 【統監府】
1905年(明治38)第二次日韓協約に基づいて日本政府が漢城(ソウル)に設置した機関。10年朝鮮総督府に継承。

統督

とうとく [0] 【統督】 (名)スル
まとめて取り締まること。統轄すること。「先生自ら之を―す/浮城物語(竜渓)」

統管

とうかん [0] 【統管】 (名)スル
一つにまとめ管理すること。「大小名を―し/日本開化小史(卯吉)」

統裁

とうさい [0] 【統裁】 (名)スル
すべてを統率し処理すること。「庶務を―する」

統覚

とうかく [0] 【統覚】
〔(ドイツ) Apperzeption〕 (名)スル
カントの哲学で,多様な経験を総合して可能にする意識の統一性(超越論的統覚)。

統計

とうけい [0] 【統計】 (名)スル
〔statistics〕
集団現象を数量的に把握すること。一定集団について,調査すべき事項を定め,その集団の性質・傾向を数量的に表すこと。「―をとる」

統計を取る

とうけい【統計を取る】
take[collect]the statistics <of> .→英和
〜上の statistical.‖統計学(者) statistics (a statistician).

統計力学

とうけいりきがく [6][5] 【統計力学】
分子・原子・素粒子などの微視的運動を確率論的に取り扱うことによって,巨視的な物質の性質や法則を導き出す力学。一九世紀末にボルツマンやギッブスが始めた。

統計学

とうけいがく [3] 【統計学】
集団現象を観察し分析する方法を研究する学問。集団の傾向・性質などを数値に算出したり,その表現方法を研究する記述統計学と,ある集団から抽出した標本をもとにその集団の性質を数学的に推定しようとする推計学とがある。
→記述統計学
→推計学

統計局

とうけいきょく 【統計局】
総務庁の内部部局の一。統計制度の企画・調整,国勢調査などの統計調査を担当する。

統計年鑑

とうけいねんかん [5] 【統計年鑑】
毎年の政治・経済・社会などの統計の中から,重要なものを選んで載せた年鑑。

統計数理研究所

とうけいすうりけんきゅうじょ 【統計数理研究所】
統計に関する数理およびその応用研究を促進するため,1944年(昭和19)に設立された文部省所轄の研究機関。大学共同利用機関の一。東京都港区に所在。

統計的

とうけいてき [0] 【統計的】 (形動)
統計に基づいて行うさま。

統計表

とうけいひょう [0] 【統計表】
統計の結果を表に表したもの。これを図に表示したものを統計グラフあるいは統計図表という。

統語的関係

とうごてきかんけい [0] 【統語的関係】
〔syntagmatic relation〕
ある文脈において,線状的に並んだ単語と単語の,相互の関係をいう語。連辞関係。
→範列関係

統語論

とうごろん [3] 【統語論】
〔syntax〕
言語学の一分野。文法論の一領域で,文がどのような構造で成り立っているかを明らかにしようとするもの。構文論。シンタックス。
→意味論
→語用論

統語論

とうご【統語論】
《文》syntax.→英和

統轄

とうかつ [0] 【統轄】 (名)スル
多くの人や機関を一つにまとめてつかさどること。「社長は全体を―する」「出先機関を―する」

統轄する

とうかつ【統轄する】
control;→英和
supervise.→英和

統辞論

とうじろん [3] 【統辞論】
「統語論(トウゴロン)」に同じ。

統道真伝

とうどうしんでん トウダウシンデン 【統道真伝】
江戸中期の思想書。安藤昌益著。1752年頃の作。五巻。独自の自然哲学に立脚し,万人が生産に従事する平等な社会を構想,それに反する儒仏の教えを批判する。

統領

とうりょう [0][1] 【統領】 (名)スル
(1)すべおさめること。支配。「八万四千歳の時金輪王出でて四天下を―す/正統記(序)」
(2)「棟梁{(3)}」に同じ。
(3)「コンスル{(1)}」に同じ。

統領政府

とうりょうせいふ 【統領政府】
〔(フランス) Consulat〕
ブリュメール一八日のクーデターにより成立したフランスの政府(1799-1804)。強力な権力を握る三人の統領をおき,ナポレオンは第一統領から終身統領となる。第一帝政により廃止。執政政府。

統馭

とうぎょ [1] 【統御・統馭】 (名)スル
全体をまとめて支配すること。思い通りに扱うこと。「全軍を―する」

絳帳

こうちょう カウチヤウ [0] 【絳帳】
(1)赤色のとばり。
(2)〔後漢の大儒,馬融が,赤いとばりをめぐらし,その前に生徒をおいて教えた故事から〕
師の席。学者の書斎。

え ヱ [1] 【絵】
〔呉音。「画」とも書く〕
(1)物の形・姿を描いたもの。絵画。「―をかく」
(2)映画・テレビの画像。

え【絵】
a picture[drawing (無彩),painting (彩色)];→英和
a sketch (写生・略図);→英和
an illustration (挿絵).→英和
〜のような picturesque.→英和
〜をかく draw[paint]a picture.

絵の具

えのぐ【絵の具】
paints;colors;oils (油の).〜を塗る color;→英和
paint.→英和

絵の具

えのぐ ヱ― [0] 【絵の具】
絵に色をつけるのに使う材料。特に,日本画・水彩画・油絵用の,溶いて使うものをさす。顔料。「―をとく」

絵の具皿

えのぐざら ヱ― [3] 【絵の具皿】
絵の具を溶かしたり,絵の具墨をすったりするのに使う皿。

絵グラフ

えグラフ ヱ― [2] 【絵―】
数量を示すのに,棒や折れ線などでなく,絵で示したグラフ。

絵コンテ

えコンテ ヱ― [2] 【絵―】
映画や TV ドラマなどをつくるとき,シナリオを基に登場人物の動きやカメラの位置などを,カットごとに絵で示したもの。
→コンテ

絵事

かいじ クワイ― [1] 【絵事】
絵をかくこと。絵画の道。

絵仏師

えぶっし ヱ― [2] 【絵仏師】
僧籍にあって大寺院の絵所に属し,仏画や寺院の装飾などに専門に従事した画家。平安中期から鎌倉時代にかけて活躍し,宅磨(タクマ)派・巨勢(コセ)派などが知られる。

絵付け

えつけ ヱ― [0][3] 【絵付け】 (名)スル
陶磁器に着画すること。

絵伝

えでん ヱ― [0][1] 【絵伝】
高僧の伝記や寺社の縁起などを絵と詞書(コトバガキ)とで連続的に表したもの。「法然上人―」

絵像

えぞう ヱザウ [0][2] 【絵像】
(1)絵にかいた肖像。画像。
(2)絵にかいた仏像。仏画。

絵入り

えいり ヱ― [0] 【絵入り】
書物や新聞雑誌の記事に,挿絵の入っていること。また,その書物や新聞雑誌。

絵入り

えいり【絵入り(の)】
illustrated.

絵入り本

えいりぼん ヱ― [0] 【絵入り本】
絵が入っている本。特に,絵の入った近世の版本をいう。

絵入り根本

えいりねほん ヱ― [4] 【絵入り根本】
舞台面や役者の似顔絵を挿絵として入れた読み物風の歌舞伎脚本。江戸後期,安永・天明(1772-1789)の頃から文化・文政・天保(1804-1844)にかけて,京坂を中心に刊行され,流行。根本。

絵入り浄瑠璃本

えいりじょうるりぼん ヱ―ジヤウルリ― [0] 【絵入り浄瑠璃本】
寛永(1624-1644)から享保(1716-1736)初年頃までの間に刊行された挿絵入りの古浄瑠璃本。細かい字で書かれ,細字本・虱本(シラミボン)などと呼ばれる。絵入り正本。

絵入り狂言本

えいりきょうげんぼん ヱ―キヤウゲン― [0] 【絵入り狂言本】
元禄(1688-1704)から約50年間刊行された,歌舞伎の筋書きを挿絵入りでのせた版本。狂言本。狂言絵本。

絵入り読本

えいりよみほん ヱ― [4] 【絵入り読本】
挿絵の多く入った江戸後期の読本。人情本も含めていう。

絵入自由新聞

えいりじゆうしんぶん ヱ―ジイウ― 【絵入自由新聞】
1882年(明治15)創刊された自由民権派の新聞。1990年廃刊。

絵凧

えだこ ヱ― [2] 【絵凧】
絵がかいてあるたこ。
→字凧

絵半切

えばんきり ヱ― 【絵半切】
手紙用の半切紙に薄く彩色し,山水や花鳥などの絵模様をすり出したもの。近世,主として祝いの文に用いた。

絵印

えいん ヱ― [0] 【絵印】
絵の落款に用いる印。

絵双六

えすごろく ヱ― [2] 【絵双六】
絵入りの双六。浄土双六・道中双六などがある。[季]新年。

絵双紙

えぞうし ヱザウシ [2] 【絵草紙・絵双紙】
(1)江戸時代に作られた,女性や子供向きの絵入りの小説。表紙の色により赤本・黒本・青本・黄表紙などに分けられる。草双紙。
(2)江戸時代,世の中の出来事を絵入りで説明した,一,二枚刷りの読み物。瓦版。
(3)「錦絵(ニシキエ)」に同じ。
(4)〔「絵草紙番付」の略〕
「絵本番付」に同じ。

絵取る

えど・る ヱ― [2] 【絵取る】 (動ラ五[四])
(1)色を塗る。彩る。「顔ヲ―・ル/ヘボン」
(2)字や絵の上をさらになぞって直す。

絵合せ

えあわせ ヱアハセ [2] 【絵合(わ)せ】
左右に分かれ,双方から一点ずつ絵を出し,その技巧・図案などの優劣を判者が判定する遊び。平安中期以後,貴族の間に流行した。

絵合わせ

えあわせ ヱアハセ [2] 【絵合(わ)せ】
左右に分かれ,双方から一点ずつ絵を出し,その技巧・図案などの優劣を判者が判定する遊び。平安中期以後,貴族の間に流行した。

絵合子

えごうし ヱガフシ [2] 【絵合子】
金泥(キンデイ)などで絵を描いてある蓋(フタ)つきの椀(ワン)。

絵唐津

えからつ ヱ― [2] 【絵唐津】
唐津焼の一。釉(ウワグスリ)は青黄みがちで,釉下に絵模様を鉄砂で描いたもの。

絵因果経

えいんがきょう ヱイングワキヤウ 【絵因果経】
「過去現在因果経」の内容を絵解きしたもの。経文を下段に,絵を上段に書く。過去現在因果経絵巻。因果経絵巻。

絵団扇

えうちわ ヱウチハ [2] 【絵団扇】
絵の書いてあるうちわ。

絵図

えず ヱヅ [1] 【絵図】
(1)絵。絵画。
(2)建物・庭・土地などの平面図。絵図面。

絵図

えず【絵図】
a drawing;→英和
a map;→英和
a plan.→英和

絵図面

えずめん ヱヅメン [2] 【絵図面】
「絵図(エズ)」に同じ。

絵地口

えじぐち ヱヂグチ [2] 【絵地口】
絵で地口を表したもの。祭礼の行灯(アンドン)などに書かれた。
→地口行灯

絵奉書

えぼうしょ ヱ― [2] 【絵奉書】
(1)季節の草花などを描いた奉書紙。祝儀の書簡用とされた。
(2)錦絵などの色刷りに使われた上質の奉書紙。越前・伊予産のものが好まれた。

絵姿

えすがた ヱ― [2] 【絵姿】
人の姿を,絵に描いたもの。肖像。

絵姿女房

えすがたにょうぼう ヱ―バウ [5] 【絵姿女房】
昔話の一。殿様が絵姿を見て連れ去った美しい女房を,夫が女房の機知により取り返すという話。夫が女房の知恵で殿様の難題を次々に解決する型の話もある。

絵島

えじま 【江島・絵島】
(1681-1741) 七代将軍徳川家継の母月光院に仕えた大奥女中。山村座の役者生島(イクシマ)新五郎との密通のかどで,1714年信濃高遠に流罪となった。

絵島

えじま ヱ― 【絵島】
淡路島の淡路町岩屋港南東の岩。海食を受けて奇観を呈する。((歌枕))「千鳥なく―の浦に澄む月を浪にうつして見る今宵かな/山家(冬)」

絵巻

えまき ヱ― [0][1] 【絵巻】
「絵巻物」の略。

絵巻物

えまきもの ヱ― [0][3] 【絵巻物】
巻子本の形式をとる絵画の一種。文章(詞書(コトバガキ))とそれに対応する絵が交互にかかれる。左手で繰り広げ右手で巻きながら鑑賞する。平安・鎌倉時代に盛んに制作された。内容は,経典を絵解きしたもの(「過去現在因果経」など),物語や日記を絵画化したもの(「源氏物語絵巻」「更級日記絵巻」など),説話や社寺の縁起あるいは高僧の伝記などを描いたもの(「信貴山縁起絵巻」「西行物語絵巻」など)がある。絵巻。絵詞。

絵巻物

えまきもの【絵巻物】
a picture scroll.

絵師

えし ヱ― [1] 【絵師・画師】
(1)絵を描くことを業とする人。絵かき。画家。
(2)推古朝に置かれたとされる,朝廷に直属する絵画制作職人。黄書(キブミ)画師・山背(ヤマシロ)画師・簀秦(スハタ)画師・楢(ナラ)画師などがあった。
(3)律令制で,中務(ナカツカサ)省の画工司(エダクミノツカサ)に属した四人の専門画家。
(4)江戸幕府の職名。絵所に属する専門の画家。

絵幟

えのぼり ヱ― [2] 【絵幟】
五月五日の端午(タンゴ)の節句に立てるのぼり。鯉幟(コイノボリ)に先行する形態で鍾馗(シヨウキ)や武者などの絵を描いたもの。

絵心

えごころ ヱ― [2] 【絵心】
(1)絵を描く心得,また,趣味。あるいは,絵の趣を理解する能力。「―がある」
(2)絵をかきたい気持ち。「―が動く」

絵心がある

えごころ【絵心がある】
have a taste[talent]for painting.

絵所

えどころ ヱ― [2] 【画所・絵所】
(1)平安時代,画工司(エダクミノツカサ)に代わって置かれ,朝廷で絵画のことをつかさどった役所。別当(長官・五位の蔵人)の下に,預(アズカリ)・画師(エシ)が属し,屏風絵・障子絵や衣服の模様などを描いた。鎌倉時代には春日神社・住吉神社・興福寺などの社寺が,また,室町中期以降には室町・江戸各幕府もこれにならって置いた。
(2){(1)}に属する絵師。

絵扇

えおうぎ ヱアフギ [2] 【絵扇】
絵が書いてある扇。[季]夏。

絵手本

えでほん ヱ― [2] 【絵手本】
絵を習うための手本。絵の手本。

絵探し

えさがし ヱ― [2] 【絵探し】
絵の中に,隠して書き入れられた他の形や文字を探しあてる遊び。また,その絵。

絵描

えかき ヱ― [3] 【絵書き・絵描】
絵を描くことを職業にしている人。画家。

絵提灯

えぢょうちん ヱヂヤウチン [2] 【絵提灯】
吉野紙などの薄紙を張って,絵をかいた提灯。岐阜提灯など。

絵文字

えもじ ヱ― [2][0] 【絵文字】
(1)文字に近い機能を果たす絵。文字のつくられる以前,通信・記録などに使われたもので,古代文字のつくられる源となった。ピクトグラフ。
(2)絵画化した装飾文字。

絵日傘

えひがさ ヱ― [3] 【絵日傘】
絵模様のある日傘。[季]夏。

絵日記

えにっき ヱ― [2] 【絵日記】
絵を主体とし,簡単な文章を添えた日記。

絵日記

えにっき【絵日記】
a (child's) picture diary.

絵暦

えごよみ ヱ― [2] 【絵暦】
(1)文字の読めない庶民のために,絵でしるした暦。近世,南部藩のものが著名。めくらごよみ。
(2)絵のある暦。歳徳神(トシトクジン)・金神(コンジン)などの神像や,干支(エト)・星辰の吉凶を絵でしるしたもの。

絵書き

えかき ヱ― [3] 【絵書き・絵描】
絵を描くことを職業にしている人。画家。

絵書き歌

えかきうた ヱ― [3] 【絵書き歌】
描く線や形を説明した歌詞を歌いながら一定の絵を完成する遊戯。また,その歌。

絵本

えほん【絵本】
a picture[an illustrated]book.

絵本

えほん ヱ― [2] 【絵本】
(1)絵を中心にして簡単な文をつけた本。主として子供向けの本をいう。
(2)絵の手本。「本朝名木の松の―を集めらる/浄瑠璃・反魂香」
(3)江戸時代,絵を主とした読み物。「此間三馬が作で,早がはり胸のからくりといふおかしい―が出たがの/滑稽本・浮世風呂 2」

絵本太功記

えほんたいこうき ヱホン― 【絵本太功記】
人形浄瑠璃。時代物。近松柳・近松湖水軒・近松千葉軒の合作。1799年初演。一三段。「絵本太閤記」により,明智光秀の謀反から滅亡までの一三日間を一日一段に構成。一〇段目「尼ヶ崎(アマガサキ)の段」(通称「太十(タイジユウ)」)は有名。

絵本太閤記

えほんたいこうき ヱホンタイカフキ 【絵本太閤記】
読本(ヨミホン)。七編八四冊。武内確斎作,岡田玉山画。1797〜1802年刊。「織豊二記」に基づいて脚色した豊臣秀吉の一代記。

絵本番付

えほんばんづけ ヱ― [4] 【絵本番付】
芝居番付の一。狂言の一幕一幕を絵で表し,傍らに役名と俳優名を記した小冊子で,表紙にはその脚本の外題(ゲダイ)を,裏表紙にその作者名を記した。芝居絵本。芝居絵草紙。絵番付。絵草紙番付。

絵札

えふだ ヱ― [1] 【絵札】
(1)カルタで,絵のある札。
(2)トランプでジャック・クイーン・キングの三種の札。

絵柄

えがら ヱ― [0] 【絵柄】
工芸品・布地などの模様・図案。構図。絵のがら。

絵梨子地

えなしじ ヱナシヂ [2] 【絵梨子地】
蒔絵(マキエ)の技法の一。蒔絵の模様の中に梨子地を用いたもの。高台寺蒔絵の特色の一。

絵様

えよう ヱヤウ 【絵様】
(1)絵模様。図案。「御身づからも物のしたかた・―などをも御覧じ入れつつ/源氏(梅枝)」
(2)物の雛型を図示したもの。下絵。手本。「ものの―やるとて,これがやうに仕うまつるべしと書きたる/枕草子 103」
(3)日本建築で,梁(ハリ)や木鼻などに施される彫りの浅い彫刻。宋風建築流入後,特に室町時代に流行した。

絵櫃

えびつ ヱ― [1] 【絵櫃】
桃・柳・菊などの彩色絵のある曲げ物の飯櫃(メシビツ)。三月と九月の節句に草餅や赤飯などを入れた。
絵櫃[図]

絵海気

えがいき ヱ― [2] 【絵海気】
文様を染めた糸を経(タテ)糸に用いて織った海気(カイキ)。
→海気

絵漆

えうるし ヱ― [2] 【絵漆】
蒔絵(マキエ)の文様を描くのに用いる漆。透き漆にベンガラを混ぜたもの。

絵物語

えものがたり ヱ― [4] 【絵物語】
物語を絵に描いたもの。また,絵入りの物語。

絵画

かいが【絵画】
a picture;→英和
a painting;→英和
pictorial art.‖絵画陳列館 an[a picture]gallery.絵画展覧会 an art exhibition.

絵画

かいが クワイグワ [1] 【絵画】
造形美術の一。線や色彩で,物の形姿や内面的イメージなどを平面上に描き出したもの。絵(エ)。

絵皿

えざら ヱ― [1] 【絵皿】
(1)静物・風景などの絵をかいた室内装飾用の皿。
(2)日本画で,絵の具を溶かす皿。絵の具皿。

絵看板

えかんばん ヱ― [2] 【絵看板】
劇場の正面にかかげる看板の一種。演目の内容を絵組みにしたもの。また,映画などの絵入りの看板をさすこともある。

絵空事

えそらごと ヱ― [0][3] 【絵空事】
絵は実際の物とは違って誇張され美化されて描かれているものであること。転じて,実際にはありもしないこと。大げさなこと。「―を並べる」

絵空事

えそらごと【絵空事】
(a) fabrication; <話> a pipe dream.

絵符

えふ ヱ― [1] 【絵符・会符】
(1)江戸時代,街道運送の優先的取り扱いのため,公家・武家などの荷物につけた札。
(2)荷札。

絵筆

えふで ヱ― [1] 【絵筆】
絵を描く際に使う筆。がひつ。「―をとる」「―を振るう」

絵筆

えふで【絵筆】
a paintbrush.→英和

絵紙

えがみ ヱ― [1] 【絵紙】
さまざまな絵や模様の印刷された紙。子供の玩具(ガング)・教材・装飾用などに用いられる。

絵素

えそ ヱ― [1] 【絵素】
⇒画素(ガソ)

絵素

かいそ クワイ― [1] 【絵素】
〔論語(八佾)「絵事後�素」より〕
絵。絵画。
→絵事(カイジ)

絵組

えぐみ ヱ― [0] 【絵組(み)】
(1)絵の構成。図案。
(2)書物などに絵を組み入れること。また,その絵。

絵組み

えぐみ ヱ― [0] 【絵組(み)】
(1)絵の構成。図案。
(2)書物などに絵を組み入れること。また,その絵。

絵絣

えがすり ヱ― [2] 【絵絣】
絣織物の一。よこ糸によって松竹梅・鶴・亀・船など絵画的な図柄を織り出したもの。

絵絹

えぎぬ ヱ― [2][1] 【絵絹】
日本画に用いる白い生絹(キギヌ)の画布。多くはにじみ止めに礬水(ドウサ)を引いて使う。

絵緯

えぬき ヱ― [0][3] 【絵緯】
紋織物で模様を織り出すために用いる,地緯(ジヌキ)よりやや太い,別色のよこ糸。

絵緯

えよこ ヱ― [0] 【絵緯】
⇒えぬき(絵緯)

絵羽

えば ヱ― [1] 【絵羽】
「絵羽羽織」「絵羽模様」の略。

絵羽模様

えばもよう ヱバモヤウ [3] 【絵羽模様】
和服で,身頃(ミゴロ)・袖・衽(オクミ)などに模様が連続し,全体で一つの絵となる模様。振袖・羽織などに用いる。

絵羽絞り

えばしぼり ヱバ― [3] 【絵羽絞り】
絞り染めの一。絵羽模様を絞り染めにすること。また,そのもの。羽織などに用いる。

絵羽縫い

えばぬい ヱバヌヒ [2][0] 【絵羽縫い】
絵羽模様を作るとき,縫い目の部分で模様が食い違わないように仮に仕立てること。

絵羽織

えばおり ヱ― [2] 【絵羽織】
⇒絵羽羽織(エバハオリ)

絵羽羽織

えばばおり ヱバ― [3] 【絵羽羽織】
絵羽模様のついた婦人用の羽織。外出・訪問用。絵羽。絵羽織。

絵肌

えはだ ヱ― [1] 【絵肌】
絵の表面から受ける感じ。また,画面の材質感。マチエール。

絵草紙

えぞうし ヱザウシ [2] 【絵草紙・絵双紙】
(1)江戸時代に作られた,女性や子供向きの絵入りの小説。表紙の色により赤本・黒本・青本・黄表紙などに分けられる。草双紙。
(2)江戸時代,世の中の出来事を絵入りで説明した,一,二枚刷りの読み物。瓦版。
(3)「錦絵(ニシキエ)」に同じ。
(4)〔「絵草紙番付」の略〕
「絵本番付」に同じ。

絵草紙売り

えぞうしうり ヱザウシ― [4][0] 【絵草紙売り】
絵草紙{(2)}を節をつけて読みながら売り歩く者。

絵草紙屋

えぞうしや ヱザウシ― [0] 【絵草紙屋】
絵草紙・錦絵などを売る店。

絵草紙番付

えぞうしばんづけ ヱザウシ― [5] 【絵草紙番付】
「絵本番付」に同じ。

絵葉書

えはがき ヱ― [2] 【絵葉書】
写真や絵を印刷してある葉書。

絵葉書

えはがき【絵葉書】
a picture postcard.

絵蝋燭

えろうそく ヱラフソク [2] 【絵蝋燭】
花や鳥などの絵をかいて彩色したろうそく。会津ろうそくはその例。画燭。

絵行灯

えあんどん ヱ― [2] 【絵行灯】
絵の描いてある行灯。祭りや縁日に社寺の境内や町家の門口にかける。

絵衣

えぎぬ ヱ― [2][1] 【絵衣】
近世,采女(ウネメ)が着た表衣(ウエノキヌ)。表は白の練り絹で雲に椿などの彩色をし,裏は萌黄(モエギ)の生絹(スズシ)を用いた。うねめぎぬ。

絵解き

えとき ヱ― [0][3] 【絵解き】 (名)スル
(1)絵の意味を説明すること。特に,涅槃図(ネハンズ)・曼荼羅(マンダラ)・寺社の縁起絵・高僧伝絵などの宗教的絵画について意味を説明すること。また,その言葉やそれを行う人。鎌倉時代より芸能化しはじめ,室町時代には俗人の解説者も現れた。
(2)絵を使って説明を補うこと。「分かりやすいように―(を)する」
(3)事情や経緯を分かりやすく説明すること。なぞをとくこと。「事件の―をする」

絵解き比丘尼

えときびくに ヱ― 【絵解き比丘尼】
歌を歌いながら地獄・極楽の絵解きをし,また特に許されて仏法をも勧めて歩いた尼僧。江戸初期の頃から次第に堕落して,後には一種の遊女となった。歌比丘尼。勧進比丘尼。

絵詞

えことば ヱ― [2] 【絵詞】
(1)絵を説明した文章。絵巻物の詞書(コトバガキ)。
(2)詞書のある絵巻物。「伴大納言―」

絵貝

えがい ヱガヒ [1] 【絵貝】
貝合わせの一。貝の両片に分けて書いた名所などの絵と,それに関係ある和歌とを合わせて取る遊戯。天暦(947-957)の頃行われた。

絵踏み

えぶみ ヱ― [0] 【絵踏み】
「踏絵(フミエ)」に同じ。[季]冬。《―して生きのこりたる女かな/虚子》

絵軸

えじく ヱヂク [1] 【絵軸】
掛け物にした絵。画幅(ガフク)。

絵金

えきん ヱキン 【絵金】
(1812-1876) 画家。高知生まれ。本姓弘瀬,通称は金蔵,絵金は俗称。江戸で狩野派を学び,郷里土佐で藩のお抱え絵師に出世。のちその身分を奪われ,以後町絵師として芝居絵などに特異な才能を発揮。

絵銭

えぜに ヱ― 【絵銭】
⇒えせん(絵銭)

絵銭

えせん ヱ― 【絵銭】
江戸時代,民衆の間で作られた,銭貨をかたどった玩具(ガング)。表面に七福神などの絵が鋳出してあった。富貴を願う民衆の信仰対象ともされた。えぜに。
絵銭[図]

絵鑑

えかがみ ヱ― [2] 【絵鑑】
鑑定用の古画帖。

絵難坊

えなんぼう ヱナンバウ 【絵難坊】
〔平安時代末に,どんな名画でも必ずどこかに欠点を見つけて非難した絵難坊と呼ばれる人物がいたことから〕
他人の描いた絵を見て非難する人。「同じ御時,―といふ物候ひけり/著聞 11」

絵雲

えくも ヱ― [1] 【絵雲】
⇒源氏雲(ゲンジグモ)

絵革

えがわ ヱガハ [1] 【絵革・画韋】
文様を染めつけた革。

絵馬

えんま ヱ― 【絵馬】
(1)「えま(絵馬)」に同じ。
(2)能の曲名。
→えま(絵馬)

絵馬

えま【絵馬】
a votive picture (of a horse).

絵馬

えま ヱ― [1] 【絵馬】
(1)祈願または報謝のため社寺に奉納する絵入りの額や板絵。生きた馬を奉納する代用として馬の絵が描かれたものが多い。上部が屋根形になっており,額絵馬・小絵馬などの種類がある。
(2)能の一。脇能(ワキノウ)物。伊勢神宮で節分の夜,白・黒の絵馬を斎宮の扉に掛けて農作を占うことに,天の岩屋戸の神話を結びつけたもの。喜多流では「えんま」と呼ぶ。
絵馬(1)[図]

絵馬

えうま ヱ― 【絵馬】
⇒えま(絵馬)

絵馬医者

えまいしゃ ヱマ― 【絵馬医者】
往診とみせて,暇つぶしに社寺の絵馬を見て歩くような医者。近世に,はやらぬ医者をあざけっていった語。えんまいしゃ。

絵馬堂

えまどう ヱマダウ [0] 【絵馬堂】
神社・寺院で奉納された絵馬を掲げておく堂。絵馬殿。額堂(ガクドウ)。

絵馬屋

えまや ヱマ― [2] 【絵馬屋】
絵馬を売る店(人)。

絵高麗

えごうらい ヱガウライ [2] 【絵高麗】
〔「えこうらい」とも〕
白泥土を化粧がけした上に,鉄釉(テツユウ)で黒・褐色の文様を描いた陶器。朝鮮李朝期に多いが,中国の磁州窯のものをもいう。

絶えざる

たえざる [3] 【絶えざる】 (連語)
休みない。間断のない。「―努力のたまもの」

絶えざる

たえざる【絶えざる】
constant;→英和
continual;→英和
ceaseless.→英和

絶えす

たえ・す 【絶えす】
■一■ (動サ変)
〔動詞「絶ゆ」の連用形に動詞「す」の付いた語〕
絶える。尽きる。なくなる。「―・せじのわが頼みにや/源氏(総角)」
■二■ (動サ四)
〔「たやす(絶)」の転〕
絶えるようにする。なくする。絶やす。「夏中(ゲチユウ)は毎日の花をつみ香を―・さず/浮世草子・五人女 5」

絶えず

たえず【絶えず】
all the time;→英和
always;→英和
continually;→英和
constantly.

絶えず

たえず [1] 【絶えず】 (副)
動作などが切れ目なしに,または,繰り返して行われるさま。いつも。「―注意している」

絶えて

たえて [1] 【絶えて】 (副)
(1)(下に打ち消しの語を伴って)まったく。少しも。全然。「そのような話は―聞かぬ」「世の中に―桜のなかりせば/伊勢 82」
(2)ある時点を境として,それ以後ずっと。「彼とは―久しく会っていない」
(3)のこらず。すっかり。「―忘れていた」

絶えて

たえて【絶えて】
never;→英和
<not> at all.

絶える

た・える [2] 【絶える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 た・ゆ
(1)続いていた物事が途中で切れる。とぎれる。「人通りが―・える」
(2)さらに続くべきものが続かなくなる。つきる。「家系が―・える」
(3)命がなくなる。死ぬ。「たまきはる命―・えぬれ/万葉 905」
(4)縁が切れる。交わりがとだえる。「やがて其のままに,家にも行かずして―・えにけり/今昔 28」
〔「絶つ」に対する自動詞〕

絶える

たえる【絶える】
cease (to exist);→英和
die out;(come to an) end;→英和
be cut off (中断).

絶え入る

たえい・る [3][0] 【絶(え)入る】 (動ラ五[四])
息が絶える。死ぬ。また,気絶する。「―・りそうな声」「書き置きたる文など見るに,―・る心ちぞする/蜻蛉(上)」

絶え入るばかりに

たえいる【絶え入るばかりに】
as if one's heart would break.

絶え果てる

たえは・てる [0][4] 【絶(え)果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 たえは・つ
(1)すっかりなくなってしまう。とだえる。「便りも―・てた」「全快する望はもう―・ててゐるやうな/すみだ川(荷風)」
(2)息が絶える。死ぬ。「夜中うち過ぐるほどになむ―・て給ひぬる/源氏(桐壺)」

絶え果てる

たえはてる【絶え果てる】
become extinct;die out.

絶え絶え

たえだえ [0][3] 【絶え絶え】
■一■ (形動)[文]ナリ
(1)今にも絶えそうな状態であるさま。とだえそうなさま。「息も―なようす」
(2)途中で切れてはまた続いているさま。とぎれとぎれ。「虫の声が―に聞こえる」
■二■ (副)
ほとんど絶えそうなさま。とぎれとぎれ。「山ふかみ春ともしらぬ松の戸に―かかる雪の玉水/新古今(春上)」

絶え絶えし

たえだえ・し 【絶え絶えし】 (形シク)
今にも絶えようとしている。とだえそうである。「中比なまめきたる女房,世の中―・しかりけるが/十訓 10」

絶え絶えに

たえだえ【絶え絶えに】
faintly;feebly.

絶え間

たえま【絶え間】
an interval;→英和
a break;→英和
a rift.→英和
〜ない(なく) continual(ly);→英和
ceaseless(ly);→英和
incessant(ly).→英和

絶え間

たえま [3] 【絶(え)間】
(1)続いている物事のとだえている間。あいま。「雨の―」
→絶え間無い
(2)とぎれている所。切れ間。切れ目。「雲の―」

絶え間無い

たえまな・い [4] 【絶(え)間無い】 (形)[文]ク たえまな・し
とだえることがない。休みない。「―・く降り続く雨」「―・い努力」

絶する

ぜっ・する [0][3] 【絶する】 (動サ変)[文]サ変 ぜつ・す
(1)たえる。なくなる。つきる。「書信ヲ―・スル/日葡」
(2)はるかに超える。かけ離れる。「想像を―・する」「言語に―・する」

絶つ

たつ【絶つ】
(1)[やめる]give up.(2)[絶交]break (off) with <a person> .
(3)[命を]kill;→英和
root[wipe]out (絶滅).

絶つ

た・つ [1] 【断つ・絶つ】 (動タ五[四])
(1)ひも状のものを切る。切断する。比喩的にも用いる。《断》「鎖を―・つ」「はらわたを―・つ思い」「悪の根を―・つ」
(2)必要な通路などを途中で通れないようにする。遮断する。《断》「補給路を―・つ」「退路を―・つ」
(3)生活費や原料の供給が行われないようにする。《絶》「石油の供給を―・つ」「親元からの送金を―・たれる」
(4)それまで続いていたことをそこでやめる。《絶》
 (ア)関係を解消する。「国交を―・つ」「 B 社との関係を一切―・つ」「きずなが―・たれる」
 (イ)「消息をたつ」「連絡をたつ」の形で,連絡がとれなくなることをいう。「冬の北アルプスで消息を―・った」「先月,ロンドンから電話をかけてきた後,連絡を―・った」
 (ウ)執着・欲望をなくする。「最後の望みを―・たれる」
 (エ)ある飲食物をとることやある行為をやめる。神仏にかけた願のかなうまで,など期間を限る場合にいうことが多い。《断》「酒を―・っている」「塩を―・つ」
 (オ)本来もっと続くものを自分で終わらせる。「みずから命を―・った」「参詣の人が跡を―・たない」「人の子は祖(オヤ)の名―・たず/万葉 4094」
〔「絶える」に対する他動詞〕
[可能] たてる

絶やす

たやす【絶やす】
root out (絶滅);put an end to;be[run]out of (切らす).

絶やす

たや・す [2] 【絶やす】 (動サ五[四])
(1)絶えるようにする。絶つ。「子孫を―・す」「根ヲ―・ス/日葡」
(2)なくなったままにしておく。「火を―・さないようにする」
[可能] たやせる

絶ゆ

た・ゆ 【絶ゆ】 (動ヤ下二)
⇒たえる

絶世

ぜっせい [0] 【絶世】
世にまたとないほどすぐれていること。ぜっせ。「―の美女」

絶世の

ぜっせい【絶世の】
peerless;→英和
matchless.→英和
〜の美人 a rare beauty.

絶交

ぜっこう [0] 【絶交】 (名)スル
仲たがいなどのため,今までの付き合いを断つこと。「君とは今日限り―する」

絶交する

ぜっこう【絶交する】
break off <with> ;cut one's acquaintance <with> .

絶代

ぜつだい [0] 【絶代】
(1)その時代に並ぶもののないこと。絶世。「―の天才/青春(風葉)」
(2)遠くかけはなれた時代。

絶体絶命

ぜったいぜつめい [0] 【絶体絶命】
危険や困難からどうしても逃れることができないこと。追いつめられて進退きわまること。「―の窮地」
〔「絶体」「絶命」ともに九星占いでいう凶星の名〕

絶体絶命になる

ぜったいぜつめい【絶体絶命になる】
be driven to the wall[last ditch];→英和
become desperate.

絶佳

ぜっか [1] 【絶佳】 (名・形動)[文]ナリ
非常にすぐれている・こと(さま)。「風景―なる川原/日光山の奥(花袋)」

絶佳の

ぜっか【絶佳の】
superb <view> .→英和

絶倒

ぜっとう [0] 【絶倒】 (名)スル
(1)笑いころげること。「抱腹―する」「一読して殆んど―す/筆まかせ(子規)」
(2)感情が高ぶって倒れるばかりの状態になること。「新体を発起して一時の洒落に人を―せしむ/日本開化小史(卯吉)」

絶倫

ぜつりん [0] 【絶倫】 (名・形動)[文]ナリ
〔「倫」はなかまの意〕
群を抜いてすぐれている・こと(さま)。「精力―」「勇武―,猛獣を物ともせざる勇敢の気象が/社会百面相(魯庵)」

絶倫の

ぜつりん【絶倫の】
matchless;→英和
peerless;→英和
unparalleled.→英和
精力絶倫の人 a man of unequaled energy.

絶入

ぜつじゅ [0] 【絶入】 (名)スル
気絶すること。ぜつにゅう。「しばらく―したりけるを/太平記 16」

絶入

ぜつにゅう 【絶入】 (名)スル
⇒ぜつじゅ(絶入)

絶入る

たえい・る [3][0] 【絶(え)入る】 (動ラ五[四])
息が絶える。死ぬ。また,気絶する。「―・りそうな声」「書き置きたる文など見るに,―・る心ちぞする/蜻蛉(上)」

絶勝

ぜっしょう [0] 【絶勝】
(1)この上なく景色がすぐれていること。また,その地。「―の地」
(2)きわめてすぐれていること。「梅花の―たる月ケ瀬/日本風景論(重昂)」

絶勝

ぜっしょう【絶勝(の地)】
(a place of) superb scenic beauty.

絶句

ぜっく [0] 【絶句】 (名)スル
(1)話や台詞(セリフ)の途中で言葉につまること。「突然の知らせにしばし―する」
(2)漢詩の近体詩の一種で,起・承・転・結の四句からなる定型詩。五言絶句と七言絶句とがある。唐代に,韻律を整えた近体詩として成立し,律詩とともに典型的な詩形となった。その平仄(ヒヨウソク)法が律詩の前半または後半と同じであるところから,「小律詩」とも呼ばれる。

絶句する

ぜっく【絶句する】
break off in one's speech.

絶叫

ぜっきょう【絶叫】
an exclamation;→英和
an ejaculation.〜する exclaim;→英和
cry out;shout;→英和
emphasize <on> (力説).→英和

絶叫

ぜっきょう [0] 【絶叫】 (名)スル
ありったけの声を出して叫ぶこと。「恐怖のあまり―する」

絶吟

ぜつぎん [0] 【絶吟】
「絶詠(ゼツエイ)」に同じ。

絶呼

ぜっこ [1] 【絶呼】 (名)スル
声の限りに叫ぶこと。「英気我に溢れて快を―せしめ/基督信徒の慰(鑑三)」

絶命

ぜつめい [0] 【絶命】 (名)スル
命が絶えること。死ぬこと。「かけつけた時にはすでに―していた」
→絶体絶命

絶命する

ぜつめい【絶命する】
die;→英和
pass away.

絶品

ぜっぴん [0] 【絶品】
この上なくすぐれた品物・作品など。

絶品

ぜっぴん【絶品】
a rarity;→英和
a unique article.

絶唱

ぜっしょう [0] 【絶唱】 (名)スル
(1)非常にすばらしい詩や歌。「古今の―」
(2)力のこもった歌いぶりで歌うこと。熱唱。「―する歌手」

絶唱

ぜっしょう【絶唱】
a superb[an excellent]poem.

絶域

ぜついき [0] 【絶域】
遠く離れた土地。遠い外国。「博陸を海城の―に流し奉る/平家 7」

絶塵

ぜつじん [0] 【絶塵】
(1)俗世間との縁を切ること。絶俗。
(2)〔荘子(田子方)〕
速く走りちりひとつたてないこと。塵(チリ)を絶つ。

絶境

ぜっきょう [0] 【絶境】
人里から遠く隔たった土地。人跡未踏の地。

絶壁

ぜっぺき [0] 【絶壁】
切り立ったがけ。懸崖(ケンガイ)。

絶壁

ぜっぺき【絶壁】
a precipice;→英和
a cliff.→英和

絶大

ぜつだい [0] 【絶大】 (名・形動)[文]ナリ
この上もなく大きい・こと(さま)。「―な権力」「―な信頼をおく」

絶大な

ぜつだい【絶大な】
the greatest;tremendous;→英和
immense;→英和
generous <support> .→英和

絶奇

ぜっき [1] 【絶奇】 (名・形動)[文]ナリ
大変めずらしい・こと(さま)。奇絶。「かかる―の風景あらんとは/日光山の奥(花袋)」

絶好

ぜっこう [0] 【絶好】 (名・形動)[文]ナリ
(何かをするのに)この上なくよい・こと(さま)。「―の行楽日和だ」

絶好の

ぜっこう【絶好の】
splendid;→英和
capital;→英和
best;→英和
perfect <weather> ;→英和
golden <opportunity> .→英和

絶好調

ぜっこうちょう [3] 【絶好調】 (名・形動)
調子などが非常によい・こと(さま)。「今場所は―だ」

絶妙

ぜつみょう [0] 【絶妙】 (名・形動)[文]ナリ
この上なくたくみである・こと(さま)。「―な演技」
[派生] ――さ(名)

絶妙の

ぜつみょう【絶妙の】
exquisite.→英和

絶家

ぜっけ [0] 【絶家】 (名)スル
跡継ぎがなくて家が絶えてしまうこと。また,その家。ぜっか。「親元―してよるべなきまま/怪談牡丹灯籠(円朝)」

絶家

ぜっか [0] 【絶家】 (名)スル
⇒ぜっけ(絶家)

絶対

ぜったい【絶対】
absoluteness.〜の(に) absolute(ly);→英和
unconditional(ly).→英和
‖絶対安静 <take> a complete rest.絶対音感 <have> perfect pitch.絶対温度 absolute temperature.絶対多数 <by> an absolute majority.絶対値《数》the absolute value.

絶対

ぜったい [0] 【絶対】 (名・形動)[文]ナリ
□一□
(1)他に並ぶものがないこと。何物にも比較されないこと。比較や対立を絶した存在であること。また,そのさま。「―の真理」
(2)一切他によって関与・制限されないこと。無条件。「上官の命令は―だ」「―の権力をもつ」
(3)〔哲〕「絶対者」に同じ。「唯一―の神」
⇔相対
〔absolute の訳語。明治期には「絶待」とも書かれた〕
□二□(副詞的に用いる。「に」を伴うこともある)どうしても。なにがなんでも。必ず。決して。「―間違いない」「―行かない」「―に反対する」

絶対主義

ぜったいしゅぎ [5] 【絶対主義】
〔absolutism〕
(1)絶対的な真理・価値などが存在すると考える立場。
⇔相対主義
(2)一六世紀から一八世紀のヨーロッパにおいて,封建国家が解体して近代国家が誕生する過渡期に出現した,強力な君主による政治支配のこと。
(3)シュプレマティスムに同じ。

絶対他者

ぜったいたしゃ [5] 【絶対他者】
人や世界に対して絶対的に異質で独立する超越的存在者。神・仏をその超越性を強調してとらえた観念。弁証法神学・レビナスなどでいう。

絶対価格

ぜったいかかく [5] 【絶対価格】
⇒貨幣価格(カヘイカカク)

絶対値

ぜったいち [3] 【絶対値】
実数 � が正数または 0 ならば � 自身,� が負数ならば負号を去った数を � の絶対値といい,|a| で表す。複素数 �=�+�� の絶対値は �²+�² の平方根で,これは複素平面上で原点からその点 � までの距離を表す。

絶対単位系

ぜったいたんいけい [0] 【絶対単位系】
いくつかの基本単位と,基本単位だけから厳密に導き出された単位から成る単位系。CGS 単位系,MKSA 単位系,SI 単位系などがある。
→実用単位

絶対君主制

ぜったいくんしゅせい [0] 【絶対君主制】
「絶対主義{(2)}」に同じ。

絶対地質年代

ぜったいちしつねんだい [8] 【絶対地質年代】
放射性元素の崩壊速度から判定される鉱物や岩石の年代。岩石を構成する鉱物中に少量含まれている放射性元素と,それが崩壊してできた新しい元素との量比から,その鉱物ができてから現在までの年数が推定できる。放射年代。

絶対多数

ぜったいたすう [6] 【絶対多数】
議決などで,圧倒的に多数であること。過半数を超えること。

絶対安静

ぜったいあんせい [0][5] 【絶対安静】
重病のため歩行・会話を必要最小限に保ち,療養に専念する状態。

絶対年代

ぜったいねんだい [5] 【絶対年代】
過去の出来事の時間的隔たりを実際の年数で示す年代。その測定法には放射性炭素法・カリウム-アルゴン法・年輪測定法などがある。
⇔相対年代

絶対敬語

ぜったいけいご [5] 【絶対敬語】
ある人に対しては,その人を含めてどの人からも,どの場面でも,常に一定の敬語をもって表現されるもの。神・天皇が自身に関して敬語を用いる奈良時代にこの傾向がみられる。

絶対概念

ぜったいがいねん [5] 【絶対概念】
それ自体で独立的に意味が決まる概念。「昼」「夜」のように他の概念との関連において意味が決まるものを相対概念とするのに対する。例えば,「家」とか「人」の類。
⇔相対概念

絶対権

ぜったいけん [3] 【絶対権】
〔法〕 すべての人に対して主張できる権利。物権・人格権など,特定の物ないし法益を直接に支配することを内容とする。対世権。
⇔相対権

絶対温度

ぜったいおんど [5] 【絶対温度】
個々の物質の特性に依存しない温度目盛りを理論的に定めた温度。熱力学第二法則に基づいて定める。単位はケルビン,記号 K 一気圧下の水の凝固点摂氏〇度は二七三・一五 K ,一〇〇度は三七三・一五 K 。ケルビン温度。

絶対湿度

ぜったいしつど [5][6] 【絶対湿度】
体積1立方メートルの空気中に含まれる水蒸気の量。グラムで表す。

絶対的

ぜったいてき [0] 【絶対的】 (形動)
物事が絶対であるさま。何物にも制限されないさま。
⇔相対的
「―な権力」「―な優位に立つ」

絶対的剰余価値

ぜったいてきじょうよかち [10] 【絶対的剰余価値】
剰余価値の一。労働日数や労働時間の絶対数の増大によって生じる剰余価値。
⇔相対的剰余価値

絶対的観念論

ぜったいてきかんねんろん [9] 【絶対的観念論】
〔(ドイツ) absoluter Idealismus〕
すべての哲学は本質的に観念論たらざるを得ないが,通常の観念論は主観または客観を偏重しているとして,これと区別してヘーゲルが自らの哲学に与えた名称。

絶対知

ぜったいち [3] 【絶対知】
〔(ドイツ) absolutes Wissen〕
ドイツ観念論において,主観と客観とが一致する知識の最高の段階としての哲学知をさす語。

絶対等級

ぜったいとうきゅう [5] 【絶対等級】
星の実際の光度を表すための等級。天体を10パーセク(三二・六光年)の距離に置いたと仮定したときの明るさを等級で示す。

絶対精神

ぜったいせいしん [5] 【絶対精神】
〔(ドイツ) absoluter Geist〕
ヘーゲルの用語。自己自身の外に根拠をもたぬ精神の本質が主観的・客観的段階を経て十全に展開され自覚に至ったもの。芸術・宗教・哲学に表れるとされる。

絶対者

ぜったいしゃ [3] 【絶対者】
〔哲〕 絶対的な存在。神・宇宙・存在の本体など,他の相対的な存在を根拠づける最高の存在。ドイツ観念論では主観と客観との純粋な同一性とされる。

絶対視

ぜったいし [3] 【絶対視】 (名)スル
他と比較せず,それだけを卓越したものとして見ること。「実験結果を―する」

絶対評価

ぜったいひょうか [5] 【絶対評価】
教育目標の達成度を評価する方法。カリキュラムの目標などを規準として個々の児童生徒の達成度をはかるもの。
⇔相対評価

絶対誤差

ぜったいごさ [5] 【絶対誤差】
測定値と真の値との差の絶対値。

絶対量

ぜったいりょう [3] 【絶対量】
他の物との関係を無視した量。その物自身の量。

絶対零度

ぜったいれいど [5] 【絶対零度】
絶対温度の〇度。摂氏マイナス二七三・一五度。この状態に近づくことはできるが,到達することは理論的に不可能とされる。

絶対音感

ぜったいおんかん [5] 【絶対音感】
任意の音の高さを,他の音との比較なしに知覚しうる能力。
→相対音感

絶対音楽

ぜったいおんがく [5] 【絶対音楽】
文学・絵画などの音楽外的な内容とは一切かかわり合いをもたず,純粋に音の構成面だけを考えてつくられた音楽。

絶島

ぜっとう [0] 【絶島】
離れ島。絶海の孤島。孤島。

絶崖

ぜつがい [0] 【絶崖】
切り立ってそびえる崖。絶壁。

絶弦

ぜつげん [0] 【絶弦・絶絃】
〔琴の名手,伯牙が自分の琴の音を理解してくれた友人鍾子期の死後,琴の弦を絶って再び弾かなかったという「呂氏春秋(本味)」の故事から〕
親友に死別すること。

絶待

ぜったい [0] 【絶待】
⇒ぜつだい(絶待)

絶待

ぜつだい [0] 【絶待】
〔仏〕 他の事物との対比からかけはなれ,それだけで存在すること。ぜったい。
⇔相待(ソウダイ)

絶後

ぜつご [0] 【絶後】
(1)将来二度と同じことが起こらないこと。「空前―の事件」
(2)息が絶えたのち。「―に再び蘇へる底(テイ)の気魄がなければ駄目だ/吾輩は猫である(漱石)」

絶快

ぜっかい [0] 【絶快】
この上なくこころよいこと。「快活―の物語/小説神髄(逍遥)」

絶念

ぜつねん [0] 【絶念】 (名)スル
思いきること。あきらめること。断念。「断然―してしまうがいい/当世書生気質(逍遥)」

絶息

ぜっそく [0] 【絶息】 (名)スル
(1)息が絶えること。「十四日の午前七時に―した/渋江抽斎(鴎外)」
(2)絶えること。

絶愛

ぜつあい [0] 【絶愛】 (名)スル
非常に愛すること。「清高幽雅の観念を啓発せしむるもの,―するに堪へたり/日本風景論(重昂)」

絶戸

ぜっこ [0] 【絶戸】
律令制で,全戸口が死に,相続者がなく絶えた家。

絶戸田

ぜっこでん [3] 【絶戸田】
絶戸の口分田。官に収公されるべきものであるが,在地の有力者に隠田(オンデン)として私有される場合が多かった。

絶所

ぜっしょ [1] 【絶所】
崖や谷などによって道のとだえた所。

絶技

ぜつぎ [1] 【絶技】
非常にすぐれたわざ。はなれわざ。

絶景

ぜっけい【絶景】
a superb view;picturesque scenery.

絶景

ぜっけい [0] 【絶景】
ほかにたとえようもない,すばらしい景色。「天下の―」

絶望

ぜつぼう【絶望】
<in> despair;→英和
hopelessness.→英和
〜する despair <of> ;give up all hopes <of> .〜的な desperate;→英和
hopeless.→英和
〜のどん底にいる be in the depth(s) of despair.

絶望

ぜつぼう [0] 【絶望】 (名)スル
すっかり望みをなくすこと。希望を失うこと。「自分の才能に―する」

絶望的

ぜつぼうてき [0] 【絶望的】 (形動)
全く望みがもてないほど事態が悪化しているさま。「回復は―だ」「―な抵抗」

絶東

ぜっとう [0] 【絶東】
東のはて。極東。

絶果てる

たえは・てる [0][4] 【絶(え)果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 たえは・つ
(1)すっかりなくなってしまう。とだえる。「便りも―・てた」「全快する望はもう―・ててゐるやうな/すみだ川(荷風)」
(2)息が絶える。死ぬ。「夜中うち過ぐるほどになむ―・て給ひぬる/源氏(桐壺)」

絶海

ぜっかい [0] 【絶海】
陸地からはるか離れた海。遠海。「―の孤島」

絶海の孤島

ぜっかい【絶海の孤島】
a solitary island (in the distant sea).

絶海中津

ぜっかいちゅうしん 【絶海中津】
(1336-1405) 室町初期の臨済宗の僧。土佐の人。夢窓疎石に師事。1368年入明(ニユウミン)。帰国後足利義満に仕え,等持寺・相国寺などの住持を歴任。義堂周信とともに五山文学の二大権威。著書に漢詩文集「蕉堅稿(シヨウケンコウ)」のほか,「絶海和尚語録」など。

絶滅

ぜつめつ [0] 【絶滅】 (名)スル
すっかり滅びて絶えること。また,滅ぼし絶やすこと。「―の危機に瀕する」「悪習を―する」

絶滅

ぜつめつ【絶滅】
extermination;extinction (自然に).〜する[滅ぶ]become extinct;die out;[滅ぼす]stamp out;exterminate.→英和

絶滅種

ぜつめつしゅ [4] 【絶滅種】
すでに絶滅した生物の種。

絶無

ぜつむ【絶無】
⇒皆無.

絶無

ぜつむ [1] 【絶無】 (名・形動タリ)
全く無い・こと(さま)。皆無。「槭樹(モミジ)属は英国に殆んど―たり/日本風景論(重昂)」

絶版

ぜっぱん [0] 【絶版】
(1)一度発行した書籍の印刷・販売を中止すること。
(2)印刷用の版を廃棄すること。

絶版の[で]

ぜっぱん【絶版の[で]】
out of print.〜になる(である) go (be) out of print.

絶痛

ぜっつう [0] 【絶痛】
激しく痛むこと。「初恋を擲(ナゲウ)ちて,―絶苦の悶々の中(ウチ)に/金色夜叉(紅葉)」

絶笑

ぜっしょう [0] 【絶笑】 (名)スル
非常に笑うこと。大笑い。「官員其他見る人―し/新聞雑誌 40」

絶筆

ぜっぴつ【絶筆】
one's last writing.

絶筆

ぜっぴつ [0] 【絶筆】
(1)生前に最後に書いた文章や絵など。
(2)書くことをやめること。筆を断つこと。

絶絃

ぜつげん [0] 【絶弦・絶絃】
〔琴の名手,伯牙が自分の琴の音を理解してくれた友人鍾子期の死後,琴の弦を絶って再び弾かなかったという「呂氏春秋(本味)」の故事から〕
親友に死別すること。

絶縁

ぜつえん [0] 【絶縁】 (名)スル
(1)縁を切ること。関係を断ち切ること。「彼とは―した」
(2)不導体によって,電気や熱が通じるのを断つこと。

絶縁

ぜつえん【絶縁】
《電》insulation.〜する break[sever]one's connection <with> ;《電》insulate.→英和
‖絶縁体 an insulator.絶縁テープ an insulating[ <米> a friction]tape.

絶縁体

ぜつえんたい [0] 【絶縁体】
電気または熱を通さない物体。絶縁物。

絶縁抵抗

ぜつえんていこう [5] 【絶縁抵抗】
絶縁体で絶縁された二導体間の電気抵抗。

絶縁油

ぜつえんゆ [3] 【絶縁油】
電気の絶縁や発生熱の冷却のために,コンデンサー・変圧器・ケーブル等に用いられる油。原油から得られる鉱油と合成油がある。

絶縁物

ぜつえんぶつ [3] 【絶縁物】
⇒絶縁体(ゼツエンタイ)

絶縁状

ぜつえんじょう [0] 【絶縁状】
縁を絶つことを通告する手紙。

絶美

ぜつび [1] 【絶美】 (名・形動)[文]ナリ
この上なく美しい・こと(さま)。「少女は誠に―なり/花柳春話(純一郎)」

絶色

ぜっしょく [0] 【絶色】 (名・形動ナリ)
たぐいまれな容色である・こと(さま)。「菊之丞が―なる事,兼てよりかくれなければ/滑稽本・根南志具佐」

絶詠

ぜつえい [0] 【絶詠】
死ぬまぎわに詠んだ短歌や俳句。絶吟。

絶讃

ぜっさん [0] 【絶賛・絶讃】 (名)スル
絶大な賛美。また,この上なくほめること。「―を博する」「師が―した作品」

絶賛

ぜっさん [0] 【絶賛・絶讃】 (名)スル
絶大な賛美。また,この上なくほめること。「―を博する」「師が―した作品」

絶賛する

ぜっさん【絶賛する】
extol;be loud in a person's praise <of> .〜を博する win the highest praise.

絶遠

ぜつえん [0] 【絶遠】
非常に遠いこと。また,その土地。「―の東洋に一新文明国を開き/福翁自伝(諭吉)」

絶間

たえま [3] 【絶(え)間】
(1)続いている物事のとだえている間。あいま。「雨の―」
→絶え間無い
(2)とぎれている所。切れ間。切れ目。「雲の―」

絶間無い

たえまな・い [4] 【絶(え)間無い】 (形)[文]ク たえまな・し
とだえることがない。休みない。「―・く降り続く雨」「―・い努力」

絶頂

ぜっちょう [0] 【絶頂】
(1)山の頂上。いただき。「―を極める」
(2)物事の最高の状態。「人気の―」「幸福の―」

絶頂

ぜっちょう【絶頂】
<gain> the summit[top] <of a mountain> ;→英和
<be at> the height <of one's popularity> (頂点).→英和

絶顛

ぜってん [3][0] 【絶顛】
高い山のいただき。絶頂。

絶類

ぜつるい [0] 【絶類】
比べるものがないほどすぐれていること。「勝ぐれたまへる中にも―抜群にて/五重塔(露伴)」

絶食

ぜっしょく [0] 【絶食】 (名)スル
全く食物をとらないでいること。食を断つこと。断食(ダンジキ)。「二四時間―して検査を受ける」

絶食

ぜっしょく【絶食】
fasting;→英和
a fast.→英和
〜する fast;abstain from food.‖絶食療法 a fast cure.

絶食療法

ぜっしょくりょうほう [5] 【絶食療法】
食物をとらないで胃腸病などを治療する方法。飢餓療法。

絶高

ぜっこう [0] 【絶高】 (名・形動)[文]ナリ
この上なく高いこと。きわめて高大なこと。また,そのさま。「之れ―なる人情/欺かざるの記(独歩)」

きぬ [1] 【絹】
(1)蚕の繭からとった繊維。
(2)絹糸で織った織物。絹織物。

きぬ【絹】
silk.→英和
〜の silk;silken;→英和
(made) of silk.→英和
〜を裂くような声 a piercing scream.‖絹糸 silk thread.絹織物(商) silk goods (a silk mercer).絹地 silk (cloth).

絹の道

きぬのみち 【絹の道】
⇒シルク-ロード

絹やつし

きぬやつし [3] 【絹やつし】
歌舞伎で,絹物の衣装のこと。

絹ゴロ

きぬゴロ [0][3] 【絹―】
毛織物のゴロフクレンに似せて織った絹織物。多くは,黒色で夏服に用いる。

絹サラサ

きぬサラサ [3][4] 【絹―】
更紗(サラサ)模様を染め出した絹地。

絹セル

きぬセル [0] 【絹―】
(1)経(タテ)糸を絹,緯(ヨコ)糸を梳毛(ソモウ)糸で織ったセル風の交織(コウシヨク)織物。
(2)経(タテ)・緯(ヨコ)ともに絹糸を使い,糸の縒(ヨ)り方でセルの風合いをもたせた織物。

絹モスリン

きぬモスリン [3] 【絹―】
⇒シフォン

絹上布

きぬじょうふ [3] 【絹上布】
上布のようにさらりとした手ざわりの薄地の絹織物。夏の着尺に用いる。透綾(スキヤ)。

絹傘

きぬがさ [3][2] 【衣笠・絹傘・蓋】
(1)絹を張った柄の長い傘。古く,貴人の外出の際,後ろからさしかけるのに用いた。「我が大君は―にせり/万葉 240」
(2)仏像にかざす天蓋(テンガイ)。[和名抄]
衣笠(1)[図]

絹傘茸

きぬがさたけ [4] 【絹傘茸】
担子菌類腹菌目のきのこ。夏から秋にかけ竹林などに生える。初め,径4センチメートルほどの球形の外皮につつまれ,数時間で茎の高さ15センチメートルあまりに生長する。頭に鐘形で悪臭を放つ傘をかぶり,その下部から純白の網状のレースを垂らす。中国料理で珍重する。コムソウタケ。
絹笠茸[図]

絹団扇

きぬうちわ [4][3] 【絹団扇】
絹の布を張ったうちわ。[季]夏。

絹地

きぬじ [0] 【絹地】
(1)絹織物の布地。
(2)日本画を描くのに用いる絹布。絵絹。

絹垣

きぬがき [2] 【絹垣】
(1)神祭りなどの際,垣のようにめぐらす絹布のとばり。文垣(アヤガキ)。「亦其の山の上に―を張り帷幕を立てて/古事記(中訓)」
(2)神霊遷宮の際,御神体の上面,側面をおおう絹布。

絹天

きぬてん [0] 【絹天】
〔「天」はビロードの当て字「天鵞絨」の略〕
絹のビロード。明治から大正にかけて,足袋(タビ)・鼻緒・夜具襟などに用いられた。

絹小倉

きぬこくら [3] 【絹小倉】
経(タテ)糸・緯(ヨコ)糸ともに絹紡糸を用いた小倉織り。夏服地とする。

絹小町

きぬこまち [3] 【絹小町】
紡績絹糸を縒(ヨ)り合わせた縫い糸。絹小町糸。

絹層雲

けんそううん [3] 【巻層雲・絹層雲】
上層雲の一種。通常5〜13キロメートルの高さに現れる。薄い白いベール状で,空一面にひろがることが多い。氷晶からなる。記号 Cs

絹巻き線

きぬまきせん [0] 【絹巻(き)線】
絶縁体として絹糸を緊密に巻きつけた銅線。

絹巻線

きぬまきせん [0] 【絹巻(き)線】
絶縁体として絹糸を緊密に巻きつけた銅線。

絹布

けんぷ [1] 【絹布】
絹糸で織った布。絹織物。

絹布

けんぷ【絹布】
silk;→英和
silk cloth[stuff].

絹帛

けんぱく [0] 【絹帛】
絹織物。絹布。

絹張

きぬばり [0] 【絹張(り)】
(1)絹布を物の表面に張ること。また,張ったもの。「―の屏風」
(2)絹布を洗い張りする時,その両端につけて引っ張ってしわをのばすための木の棒。
(3)スズキ目の海魚。ハゼ類の一種。全長11センチメートルほど。地色が黄色,もしくは帯紫色で,体側に六,七本の黒褐色の横帯があり美しい。東北地方以南の沿岸に分布。

絹張り

きぬばり [0] 【絹張(り)】
(1)絹布を物の表面に張ること。また,張ったもの。「―の屏風」
(2)絹布を洗い張りする時,その両端につけて引っ張ってしわをのばすための木の棒。
(3)スズキ目の海魚。ハゼ類の一種。全長11センチメートルほど。地色が黄色,もしくは帯紫色で,体側に六,七本の黒褐色の横帯があり美しい。東北地方以南の沿岸に分布。

絹本

けんぽん [0] 【絹本】
書画をかくための絹布。また,それにかいた書画。紙本(シホン)に対していう。

絹機

きぬばた [2] 【絹機】
絹布を織る手織りの機械。

絹毛鼠

きぬげねずみ [4] 【絹毛鼠】
⇒ハムスター(2)

絹漉し

きぬごし [0] 【絹漉し】
(1)絹のふるいや袋などでこすこと。また,こしたもの。
(2)「絹漉し豆腐」の略。

絹漉し豆腐

きぬごしどうふ [5] 【絹漉し豆腐】
濃厚な豆乳に適量の苦汁(ニガリ)を加え,そのまま器の中で静かに固めた豆腐。木綿豆腐のように布でこさないので,布目がなくきめが細かい。きぬごし。あわゆきどうふ。ささのゆき。

絹物

きぬもの [2][0] 【絹物】
絹織物。また,絹の衣服。

絹猿

きぬざる [3] 【絹猿】
マーモセットの別名。

絹皮

きぬかわ [2][0] 【絹皮】
「姫皮(ヒメカワ)」に同じ。

絹目

きぬめ [0] 【絹目】
表面が絹織物の布目に似ている印画紙。

絹積雲

けんせきうん [3][4] 【巻積雲・絹積雲】
上層雲の一種。白雲の小さな塊が群集してまだら状または波状をなすもの。氷晶が集まったもので,通常6〜10キロメートルの高さに現れる。まだら雲。さば雲。うろこ雲。いわし雲。記号 Cc

絹篩

きぬぶるい [3] 【絹篩】
底に絹布を張った篩。細かな粉をふるったり,煮出し汁をこすのに用いる。

絹糸

きぬいと [0] 【絹糸】
蚕の繭からとった糸。生糸を含めず,精練した糸のみをいうことが多い。けんし。

絹糸

けんし [1] 【絹糸】
⇒きぬいと(絹糸)

絹糸

けんし【絹糸】
silk thread.

絹糸紡績

けんしぼうせき [4] 【絹糸紡績】
屑繭や製糸の際に出る絹糸屑などをほぐして糸にする紡績。絹紡。

絹糸腺

けんしせん [0] 【絹糸腺】
昆虫の鱗翅(リンシ)目・毛翅目などの幼虫にみられる一対の外分泌腺。分泌物は空気に触れて絹糸となり繭や巣をつくる。カイコガでよく発達している。

絹糸草

きぬいとそう [0] 【絹糸草】
チモシー(オオアワガエリ)の種を水盤の脱脂綿にまいて萌(モ)え出た糸のような芽のこと。その鮮緑色の涼味を観賞する。[季]夏。
→稗蒔(ヒエマ)き

絹紡

けんぼう [0] 【絹紡】
「絹糸紡績」の略。

絹紡糸

けんぼうし [3] 【絹紡糸】
屑繭,絹糸屑を紡いでつくった糸。あまり上等でない絹織物・縫糸に使う。紡績絹糸。

絹紬

けんちゅう [1] 【絹紬・繭紬】
柞蚕糸(サクサンシ)を経緯(タテヨコ)に用いた薄地の平織物。

絹絵

きぬえ [2] 【絹絵】
絹の布地に描いた絵。

絹綾

きぬあや [2][0] 【絹綾】
薄い綾織りの絹織物。

絹綿

きぬわた [2] 【絹綿】
(1)屑繭(クズマユ)のけばに木綿わたを混ぜたもの。軽く暖かい。
(2)「真綿(マワタ)」に同じ。

絹緞

けんどん [0] 【絹緞】
柞蚕糸(サクサンシ)を密に平織りにした絹織物。服地・こうもりがさなどに用いられる。

絹縮

きぬちぢみ [3] 【絹縮】
絹糸で織ったちぢみ。たてしぼのあるのが特徴。

絹織

きぬおり [0] 【絹織(り)】
絹糸で織ること。また,その織った布。

絹織り

きぬおり [0] 【絹織(り)】
絹糸で織ること。また,その織った布。

絹織物

きぬおりもの [3][4] 【絹織物】
絹糸で織った織物の総称。しなやかで光沢があり,染色性に富むため衣料として古くから用いられた。羽二重・縮緬(チリメン)・御召・紬(ツムギ)など。

絹莢

きぬさや [0] 【絹莢】
⇒莢豌豆(サヤエンドウ)

絹行灯

きぬあんどん [3] 【絹行灯】
木や竹のわくに絹の布を張った行灯。

絹表具

きぬひょうぐ [3] 【絹表具】
絹布を使った表具。絹表装。

絹針

きぬばり [3][2] 【絹針】
絹布を縫うのに用いる細い針。

絹雲

けんうん [0] 【巻雲・絹雲】
対流圏の上部に現れる氷晶よりなる雲。俗にすじ雲と呼ばれ,繊細な繊維状の雲。気温が摂氏約マイナス二〇度以下のところに現れる。

絹雲母

きぬうんも [3] 【絹雲母】
白雲母の一種。微細な鱗片状の鉱物。単斜晶系。絹糸状光沢がある。絹雲母結晶片岩の構成鉱物。また,熱水変質によって生成した粘土として産する。良質のものは陶土として利用。

絹頭巾

きぬずきん [3] 【絹頭巾】
絹布でやや平たい円筒形に作り,頭が全部はまるようにした,錣(シコロ)のない頭巾。

絹麻

きぬあさ [2][0] 【絹麻】
麻糸で織った布にシルケット加工して絹のような光沢をもたせたもの。夏用の着物地・襦袢(ジバン)地などに用いる。絹麻上布(ジヨウフ)。

ろ [0] 【絽】
からみ織りの一種。たて糸とよこ糸をからませて透き目を作った絹織物。涼感があり,盛夏用。絽織り。

ろ【絽】
silk gauze.絽縮緬(ちりめん) crepe gauze.

絽刺

ろざし [0] 【絽刺(し)】
日本刺繍の一。絽織りの布地の透き目に糸を刺して模様を表すもの。ハンドバッグ・財布・帯などに用いる。

絽刺し

ろざし [0] 【絽刺(し)】
日本刺繍の一。絽織りの布地の透き目に糸を刺して模様を表すもの。ハンドバッグ・財布・帯などに用いる。

絽縮緬

ろちりめん [2][0] 【絽縮緬】
絽のようにすき目のある縮緬。

絽織

ろおり [0] 【絽織(り)】
⇒絽(ロ)

絽織り

ろおり [0] 【絽織(り)】
⇒絽(ロ)

綈袍恋恋

ていほうれんれん テイハウ― [0] 【綈袍恋恋】
〔「綈袍」は厚絹の綿入れ。「史記(范雎伝)」の故事による〕
友情の変わらないことのたとえ。友情の厚いたとえ。

綏撫

すいぶ [1] 【綏撫】 (名)スル
しずめおさめること。「鎮台兵を整治し以て内国を―し人心を鎮圧し/新聞雑誌 29」

綏遠

すいえん スイヱン 【綏遠】
もと中国北部の旧省名。オルドス地方から黄河の湾曲部にまたがる地域を占める。省都フフホト。1954年,内モンゴル自治区に併合。

綏遠事件

すいえんじけん スイヱン― 【綏遠事件】
1936年(昭和11),日本の関東軍の援助により綏遠省に侵入した内蒙古軍が,傅作儀(フサクギ)の率いる中国軍に撃退された事件。中国の抗日世論を高める結果となった。

綏遠青銅器

すいえんせいどうき スイヱン― [7] 【綏遠青銅器】
⇒オルドス青銅器(セイドウキ)

綏靖天皇

すいぜいてんのう 【綏靖天皇】
記紀所伝の第二代天皇,神渟名川耳尊(カムヌナカワミミノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。神武天皇の第三皇子。庶兄,手研耳命(タギシミミノミコト)と皇位を争った。都は大和国葛城(カズラキ)高丘宮。

まま 【継】
(1)継母。また,継母であること。「心実ばなしかかさんは―ざんす/柳多留 41」
(2)名詞の上に付いて,複合語をつくる。
 (ア)直接の血のつながりのない親子関係であることを表す。「―母」「―子」
 (イ)父または母を異にする兄弟姉妹の関係であることを表す。「汝が―兄弟(アニオト)/古事記(上訓)」[新撰字鏡]
→いろ

つぎ [0] 【継(ぎ)】
〔動詞「つぐ(継)」の連用形から〕
(1)衣服などのほころびにほかの布を当てて繕い縫うこと。また,それに用いる布。「膝に―を当てる」
(2)(普通「ツギ」と書く)囲碁で,断点を補う手。
(3)あとつぎ。よつぎ。「おりゐ給ひぬ冷泉院の,御―おはしまさぬを/源氏(若菜下)」
(4)続くこと。また,つづき具合。「巻向山は―のよろしも/万葉 1093」

継がふ

つが∘う ツガフ 【継がふ】 (連語)
〔「継(ツ)ぐ」に継続の助動詞「ふ」の付いたもの〕
絶えず継ぐ。長く続く。継ぎ続ける。「言霊の幸はふ国と語り継ぎ言ひ―∘ひけり/万葉 894」

継ぎ

つぎ [0] 【継(ぎ)】
〔動詞「つぐ(継)」の連用形から〕
(1)衣服などのほころびにほかの布を当てて繕い縫うこと。また,それに用いる布。「膝に―を当てる」
(2)(普通「ツギ」と書く)囲碁で,断点を補う手。
(3)あとつぎ。よつぎ。「おりゐ給ひぬ冷泉院の,御―おはしまさぬを/源氏(若菜下)」
(4)続くこと。また,つづき具合。「巻向山は―のよろしも/万葉 1093」

継ぎつ

つぎ・つ 【継ぎつ】 (動タ下二)
〔動詞「継ぐ」の連用形「継ぎ」の動詞化〕
次々にする。つぐ。「子孫(ウミノコ)のいや継ぎ継ぎに見る人の語り―・てて/万葉 4465」

継ぎを当てる

つぎ【継ぎを当てる】
patch (up);→英和
put a patch on <a coat> .〜の当たった(だらけの) patched (patchy).

継ぎギセル

つぎギセル [3] 【継ぎ―】
携帯に便利なように羅宇(ラウ)を二つに分け,吸うときは継ぎ合わせて用いるキセル。

継ぎラウ

つぎラウ [3] 【継ぎ―】
継いで延長できるような構造になっているキセルのラウ。
→ラウ

継ぎ三味線

つぎじゃみせん [3] 【継(ぎ)三味線】
継ぎ棹にした三味線。

継ぎ上下

つぎがみしも [3] 【継(ぎ)上下】
肩衣(カタギヌ)と別布の半袴を組ませたもの。江戸時代,武家の平服。

継ぎ切れ

つぎぎれ [0] 【継(ぎ)切れ】
衣服などのつぎに使う小ぎれ。

継ぎ句

つぎく [0] 【継(ぎ)句】
雑俳の一。八,九文字の題の上または下に文字を継いで,一七字句とするもの。

継ぎ台

つぎだい [0] 【接(ぎ)台・継(ぎ)台】
(1)接ぎ木の台にする木。台木。
(2)踏み台。

継ぎ合す

つぎあわ・す [4] 【継ぎ合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「つぎあわせる」に同じ。「布を―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒つぎあわせる

継ぎ合せる

つぎあわ・せる [5] 【継ぎ合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 つぎあは・す
(1)継いで一続きのものにする。「切れた血管を―・せる」
(2)縫って一枚にする。「布切れを―・せる」

継ぎ合わす

つぎあわ・す [4] 【継ぎ合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「つぎあわせる」に同じ。「布を―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒つぎあわせる

継ぎ合わせる

つぎあわ・せる [5] 【継ぎ合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 つぎあは・す
(1)継いで一続きのものにする。「切れた血管を―・せる」
(2)縫って一枚にする。「布切れを―・せる」

継ぎ合わせる

つぎあわせる【継ぎ合わせる】
join together;piece up[together].

継ぎ場

つぎば [0] 【継(ぎ)場】
人馬の継ぎ替えをする所。宿場。宿駅。問屋場。

継ぎ当て

つぎあて [0] 【継(ぎ)当て】 (名)スル
衣服などに継ぎを当てること。また,継ぎ。「ひじの―」

継ぎ手

つぎて [0] 【継(ぎ)手・接(ぎ)手】
(1)機械部品をつなぎ合わせるもの。管継ぎ手・軸継ぎ手・リベット継ぎ手など。ジョイント。
(2)家業・家督などを相続する者。《継手》
(3)囲碁で離れた石をつなぐために打つ手。
(4)材を長さ方向に接合する方法。また,その接合した箇所。
→仕口(シクチ)
継ぎ手(4)[図]

継ぎ手印

つぎていん [3] 【継(ぎ)手印】
文書の,紙の合わせ目や継いだ部分に印を押すこと。また,その印。

継ぎ接ぎ

つぎはぎ [0] 【継ぎ接ぎ】
継いだりはいだりすること。特に,衣服につぎをあてること。「―だらけの着物」

継ぎ接ぎする

つぎはぎ【継ぎ接ぎする】
patch up;patch and darn.〜だらけの patchy.→英和

継ぎ松

つぎまつ 【継(ぎ)松・続ぎ松】
たいまつ。ついまつ。「―取り出だして,さらにともして見ければ/今鏡(藤波下)」

継ぎ柱

つぎばしら [3] 【継(ぎ)柱】
一本の木でなく,継ぎ足して作った柱。

継ぎ梯子

つぎばしご [3] 【継(ぎ)梯子】
継ぎ合わせることによって,長くできるようにした梯子。

継ぎ棹

つぎざお [0] 【継ぎ竿・継ぎ棹】
(1)短い数本の竿を,つなぎ合わせて一本の竿として用いる釣り竿。
⇔延べ竿
(2)三味線の棹が二つまたは三つの部分からなり,継ぎ合わせて使用するもの。
⇔延べ棹

継ぎ橋

つぎはし 【継(ぎ)橋】
柱を所々に立てて,橋板を継いでかけ渡した橋。「葛飾の真間の―止まず通はむ/万葉 3387」

継ぎ歌

つぎうた [0] 【続ぎ歌・継(ぎ)歌・次歌】
(1)歌会で和歌を詠む一方法。五十首,百首など一定数の題を短冊に書き,参会者がそれを取って次々と詠むもの。一人が詠む歌数は任意で,あとで短冊を継ぎ合わせて清書する。鎌倉中期より盛んに行われた。
(2)連歌の古称。つづけうた。「連歌は白川の法皇の御世に連歌の名有り。此の号の先は―と云ふ/三冊子」
(3)次節(ツギブシ)の別名。「次節,又―と云ふ/用捨箱」

継ぎ歩

つぎふ [0] 【継(ぎ)歩】
将棋で,相手の歩(フ)の頭に歩を続けて打ち,取らせることによって攻撃路を開くこと。

継ぎ歯

つぎば [0] 【継(ぎ)歯】
〔「つぎは」とも〕
(1)歯の悪い部分を削り取って人造の歯を継ぎ足すこと。また,その歯。さし歯。
(2)下駄の歯が減ったり割れたりしたときに,新しい歯を継ぎ足すこと。また,その歯。

継ぎ漆

つぎうるし [3] 【継(ぎ)漆】
物を継ぎ合わせるために使う漆。

継ぎ物

つぎもの [0] 【継(ぎ)物】
(1)欠けた器物を継ぎ合わせて修繕すること。また,その器物。
(2)衣服の破れを継ぐこと。つくろうこと。「寂然閑(ヒツソリカン)と―をしてゐる/二人女房(紅葉)」

継ぎ目

つぎめ [0] 【継(ぎ)目・接(ぎ)目】
(1)二つのものを継ぎ合わせた所。つなぎめ。「レールの―」
(2)関節。「膝の―が急に痛くなつた/夢十夜(漱石)」
(3)あとつぎ。家督相続。代替わり。「大入道殿この―にと日ごろの遺恨をおぼしけめども/愚管 3」
(4)銚子などが空になってお代わりすること。「銚子の―今ひとつとすすむ/浮世草子・俗つれ�� 1」

継ぎ目判

つぎめはん [0][3] 【継(ぎ)目判】
古文書の料紙のつぎ目に押した印。文書の接続の正当性を保証し,改ざんを防ぐためのもの。

継ぎ穂

つぎほ [0] 【接(ぎ)穂・継(ぎ)穂】
(1)接ぎ木の時,台木に接合させる若芽や枝。義枝。[季]春。
(2)話を続けて行くきっかけ。言葉をつぐ機会。継ぎ端(ハ)。「話の―を失う」「言葉をかけようとして―のないのに困つた/明暗(漱石)」

継ぎ立て

つぎたて [0] 【継(ぎ)立て】
昔,宿駅ごとに,人馬を新しくかえて雇ったこと。宿継(シユクツ)ぎ。

継ぎ立て場

つぎたてば [0] 【継(ぎ)立て場】
継ぎ立てをする場所。宿駅。宿場。

継ぎ立て馬

つぎたてうま [4] 【継(ぎ)立て馬】
継ぎ立て用の馬。

継ぎ端

つぎは [0] 【継(ぎ)端】
途切れた話などを言い続けるきっかけ。つぎほ。「―を失う」

継ぎ竿

つぎざお [0] 【継ぎ竿・継ぎ棹】
(1)短い数本の竿を,つなぎ合わせて一本の竿として用いる釣り竿。
⇔延べ竿
(2)三味線の棹が二つまたは三つの部分からなり,継ぎ合わせて使用するもの。
⇔延べ棹

継ぎ糸

つぎいと [0][3] 【継(ぎ)糸】
(1)衣服のつぎ当てなどをするのに使う糸。ほどき物をして出た縫い糸などを使う。
(2)つぎたした糸。

継ぎ紙

つぎがみ [0] 【継(ぎ)紙】
料紙装飾の一技法。色や質の異なった二種以上の紙を継ぎ合わせて一枚の料紙としたもの。切り継ぎ・破り継ぎ・重ね継ぎなどがある。ぞくし。

継ぎ結び

つぎむすび [3] 【継(ぎ)結び】
琴の緒や釣りのテグスなど,滑りやすい材質や太さの違うものを結ぶのに用いる堅固な結び方。
継ぎ結び[図]

継ぎ継ぎ

つぎつぎ 【継ぎ継ぎ・次ぎ次ぎ】
(1)ある人に次ぐ地位や身分。また,その人。「―の人も,心のうちには思ふこともやあらむ/源氏(薄雲)」
(2)子孫。「いよいよかの御―になり果てぬる世にて/源氏(橋姫)」
(3)つぎはぎ。つぎだらけ。「―の袋に粉麦・小豆などを取りまぜ/浮世草子・織留」

継ぎ蝋燭

つぎろうそく [3] 【継ぎ蝋燭】
短くなった蝋燭に,別の蝋燭をつぎ足すこと。忌むべきこととされる。

継ぎ足

つぎあし [0] 【継(ぎ)足】
(1)器具などの,継ぎ足した脚部。
(2)柔道で相手と組んで移動する際,一方の足を動かしたあと,他の足もただちに同様に動かして両足の相対的な位置を保ち,からだを安定させる足の運び方。
(3)踏み台。踏み継ぎ。「梯子(ハシゴ)よ,―よ,棒よ,杵(キネ)よと犇(ヒシ)めきける/浄瑠璃・日本振袖始」
(4)歌舞伎で,荒事役などの超人的な体型を表現するため,足袋などの中に入れる道具。「暫」では丈の高い草履をはき,上から長袴(ナガバカマ)をはく。

継ぎ足し

つぎたし [0] 【継(ぎ)足し】
つぎたすこと。補い加えること。また,そのもの。

継ぎ足す

つぎた・す [3][0] 【継(ぎ)足す】 (動サ五[四])
今まであるものに,あとから増し加える。補う。「竿を―・す」「文章を―・す」
[可能] つぎたせる

継ぎ足す

つぎたす【継ぎ足す】
add <to> ;→英和
put more <water> into;extend (拡張);→英和
splice (繩などを).→英和

継ぎ送り

つぎおくり [0] 【継(ぎ)送り】
江戸時代,宿駅ごとに人馬を替えつつ貨客を送ること。

継ぎ飛脚

つぎびきゃく [3] 【継(ぎ)飛脚】
江戸時代,幕府が各宿駅に配置して重要文書などの送達にあてた飛脚。
→通し飛脚

継ぎ馬

つぎうま [0] 【継(ぎ)馬】
江戸時代,宿継ぎの馬。駅馬。伝馬(テンマ)。継ぎ伝馬。

継ぎ駕籠

つぎかご [0] 【継ぎ駕籠】
宿場で乗り継ぐ駕籠。

継ぐ

つぐ【継ぐ】
succeed <a person,to an office> ;→英和
inherit <a person's property> .→英和

継ぐ

つ・ぐ [0] 【継ぐ・接ぐ】 (動ガ五[四])
(1)結び合わせたり,足したりして,一続きのものとする。
 (ア)つなぎ合わせる。「骨を―・ぐ」「細い竹を何本も―・いだ竿(サオ)」
 (イ)つぎ木をする。《接》「カイドウにリンゴを―・ぐ」
 (ウ)衣類の破れをつくろう。《継》「着物ヲ―・グ/ヘボン」
 (エ)絶えないように,減ったところに足す。補給する。《継》「炭を―・ぐ」
 (オ)前の物事が断絶しないよう前に続けて行う。《継》「言葉を―・ぐ」「息を―・ぐ」「妹が家も―・ぎて見ましを/万葉 91」
(2)地位・職務・技などを継承する。《継》「王位を―・ぐ」「家業を―・ぐ」「上手の継ぎといひながら,かくしもえ―・がぬ業ぞかし/源氏(若菜上)」
[可能] つげる
[慣用] 木に竹を―・夜を日に―/二の句が継げない

継しい

ままし・い [3] 【継しい】 (形)[文]シク まま・し
継父・継母・継子など,血のつながらない間柄である。「母は有るけれども―・い仲で/天うつ浪(露伴)」

継三味線

つぎじゃみせん [3] 【継(ぎ)三味線】
継ぎ棹にした三味線。

継上下

つぎがみしも [3] 【継(ぎ)上下】
肩衣(カタギヌ)と別布の半袴を組ませたもの。江戸時代,武家の平服。

継代培養

けいだいばいよう [5] 【継代培養】
細胞培養において,細胞の一部を新しい培地に移し,再び培養すること。

継体

けいたい [0] 【継体】
〔古く「けいてい」とも〕
皇位を継ぐこと。継嗣。「―の天子,今上皇帝/太平記 39」

継体天皇

けいたいてんのう 【継体天皇】
(450?-531?) 記紀で第二六代天皇,男大迹尊(オオドノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。在位25年。応神天皇五世の孫を称する。都は河内国樟葉宮(クスハノミヤ)。

継兄

ままあに 【継兄・庶兄】
腹違いの兄。異母兄。まませ。「―の楊希言/金剛般若経集験記(平安初期点)」

継兄

まませ 【継兄】
腹違いの兄。異母兄。ままあに。「―当芸志美美命(タギシミミノミコト),其の嫡后伊須気余理比売(イスケヨリヒメ)を娶せし時/古事記(中訓)」

継兄弟

ままきょうだい [3] 【継兄弟】
父または母の違う兄弟。

継切れ

つぎぎれ [0] 【継(ぎ)切れ】
衣服などのつぎに使う小ぎれ。

継受

けいじゅ [1] 【継受】
うけつぐこと。継承。

継受取得

けいじゅしゅとく [4] 【継受取得】
⇒承継取得(シヨウケイシユトク)

継受法

けいじゅほう [0] 【継受法】
他国の法制度を採り入れて制定された法。
⇔固有法

継句

つぎく [0] 【継(ぎ)句】
雑俳の一。八,九文字の題の上または下に文字を継いで,一七字句とするもの。

継台

つぎだい [0] 【接(ぎ)台・継(ぎ)台】
(1)接ぎ木の台にする木。台木。
(2)踏み台。

継嗣

けいし [1] 【継嗣】
あととり。あとつぎ。よつぎ。

継場

つぎば [0] 【継(ぎ)場】
人馬の継ぎ替えをする所。宿場。宿駅。問屋場。

継夫

けいふ [1] 【継夫】
のちぞいの夫。

継妹

ままいも 【継妹】
腹違いの妹。異母妹。「此(コ)の王―銀王(シロガネノオウ)を娶して/古事記(中訓)」

継妻

けいさい [0] 【継妻】
のちぞいの妻。後妻。

継娘

ままむすめ [3] 【継娘】
血のつながりのない娘。女の継子。

継嫁

ままよめ [0] 【継嫁】
義理の息子の嫁。継子の嫁。

継子

けいし [1] 【継子】
親子の関係にはあるが,血のつながっていない子。ままこ。

継子

ままこ [0] 【継子】
(1)血のつながりのない子。実子でない子。
(2)仲間はずれにされる者。疎んぜられる者。のけ者。

継子

ままこ【継子】
a stepchild;→英和
a stepson (男);→英和
a stepdaughter (女).→英和
〜扱いにする slight <a person> .→英和

継子の尻拭

ままこのしりぬぐい [7] 【継子の尻拭】
タデ科のつる性一年草。原野に自生。茎・葉柄に逆向きのとげがあり,葉は三角形で,小円形の托葉(タクヨウ)がある。夏,小枝の先に淡紅色の小花がかたまってつく。痩果(ソウカ)は球形。

継子丼

ままこどんぶり [4] 【継子丼】
⇒他人丼(タニンドンブリ)

継子傅き

ままこかしずき 【継子傅き】
継子を大事に育てること。「すずろなる―をして/源氏(真木柱)」

継子扱い

ままこあつかい [4] 【継子扱い】
他の者と区別して,ことさらのけ者扱いにすること。「国際社会で―される」

継子根性

ままここんじょう [4] 【継子根性】
他人にとけこもうとしないひがんだ根性。

継子物

ままこもの [0] 【継子物】
文芸・演劇の一系統。継子が継母や異母姉妹に虐げられるが,貴公子の出現や神仏の加護で幸福を得,継母たちには相応の報いが下るというもの。中将姫説話,「落窪物語」,御伽草子の「鉢かづき」,紅皿欠皿説話など多数あり,能・浄瑠璃・歌舞伎などにも脚色されている。

継子立て

ままこだて [0] 【継子立て】
碁石を用いて行う遊戯の一。黒白の碁石それぞれ一五個ずつ計三〇個を一定の順に並べ,最初から数えて一〇番目にあたるものを除いてゆくと白石が全部なくなり,最後に残った黒石を勝ちとするもの。二〇個で行う場合もあり,並べ方を工夫することにより白を勝ちとしたり,特定の石を勝ちとすることができる。黒白を,それぞれ先妻の子と後妻の子に見立てたことからの名。継子算。

継子算

ままこざん [3] 【継子算】
⇒継子立(ママコダ)て

継子虐め

ままこいじめ [4] 【継子虐め】
継子をいじめること。

継室

けいしつ [0] 【継室】
後妻。のちぞい。継妻。

継当て

つぎあて [0] 【継(ぎ)当て】 (名)スル
衣服などに継ぎを当てること。また,継ぎ。「ひじの―」

継息子

ままむすこ [3] 【継息子】
血のつながりのない息子。男の継子。

継戦

けいせん [0] 【継戦】
戦闘を継続すること。「―能力」

継手

つぎて [0] 【継(ぎ)手・接(ぎ)手】
(1)機械部品をつなぎ合わせるもの。管継ぎ手・軸継ぎ手・リベット継ぎ手など。ジョイント。
(2)家業・家督などを相続する者。《継手》
(3)囲碁で離れた石をつなぐために打つ手。
(4)材を長さ方向に接合する方法。また,その接合した箇所。
→仕口(シクチ)
継ぎ手(4)[図]

継手印

つぎていん [3] 【継(ぎ)手印】
文書の,紙の合わせ目や継いだ部分に印を押すこと。また,その印。

継承

けいしょう【継承】
succession <to the throne> .→英和
〜する succeed <to> ;→英和
inherit <a fortune from> .→英和
‖継承者 a successor;an inheritor.

継承

けいしょう [0] 【継承】 (名)スル
先の人の身分・権利・義務・財産などを受け継ぐこと。「王位を―する」

継承者

けいしょうしゃ [3] 【継承者】
あとを受け継ぐ人。後継者。「伝統工芸の―」

継投

けいとう [0] 【継投】 (名)スル
野球で,試合の途中で投手が交代し,別の投手が引き継いで投げること。「―策」

継時的

けいじてき [0] 【継時的】 (形動)
時間的順序にしたがって物事のなされるさま。

継木

ままき 【真巻き・細射・継木】
「真巻き矢」「真巻き弓」の略。「身はまづしくてぞありけるに,―を好みて射けり/宇治拾遺 15」

継松

つぎまつ 【継(ぎ)松・続ぎ松】
たいまつ。ついまつ。「―取り出だして,さらにともして見ければ/今鏡(藤波下)」

継柱

つぎばしら [3] 【継(ぎ)柱】
一本の木でなく,継ぎ足して作った柱。

継梯子

つぎばしご [3] 【継(ぎ)梯子】
継ぎ合わせることによって,長くできるようにした梯子。

継橋

つぎはし 【継(ぎ)橋】
柱を所々に立てて,橋板を継いでかけ渡した橋。「葛飾の真間の―止まず通はむ/万葉 3387」

継歌

つぎうた [0] 【続ぎ歌・継(ぎ)歌・次歌】
(1)歌会で和歌を詠む一方法。五十首,百首など一定数の題を短冊に書き,参会者がそれを取って次々と詠むもの。一人が詠む歌数は任意で,あとで短冊を継ぎ合わせて清書する。鎌倉中期より盛んに行われた。
(2)連歌の古称。つづけうた。「連歌は白川の法皇の御世に連歌の名有り。此の号の先は―と云ふ/三冊子」
(3)次節(ツギブシ)の別名。「次節,又―と云ふ/用捨箱」

継歩

つぎふ [0] 【継(ぎ)歩】
将棋で,相手の歩(フ)の頭に歩を続けて打ち,取らせることによって攻撃路を開くこと。

継歯

つぎば [0] 【継(ぎ)歯】
〔「つぎは」とも〕
(1)歯の悪い部分を削り取って人造の歯を継ぎ足すこと。また,その歯。さし歯。
(2)下駄の歯が減ったり割れたりしたときに,新しい歯を継ぎ足すこと。また,その歯。

継母

けいぼ [1] 【継母】
父の妻であるが,実母や養母でない人。ままはは。

継母

ままはは【継母】
a stepmother.→英和

継母

けいぼ【継母】
a stepmother.→英和

継母

ままはは [0] 【継母】
血のつながりのない母。けいぼ。

継泳

けいえい [0] 【継泳】
水泳のリレー競技。

継漆

つぎうるし [3] 【継(ぎ)漆】
物を継ぎ合わせるために使う漆。

継父

けいふ [1] 【継父】
母の夫であるが,実父や養父でない人。ままちち。

継父

ままちち [0] 【継父】
血縁関係のない父。けいふ。ままてて。「―の少将のもとに/大和 16」

継父

けいふ【継父】
a stepfather.→英和

継父母

けいふぼ [3] 【継父母】
ままちちとままはは。

継物

つぎもの [0] 【継(ぎ)物】
(1)欠けた器物を継ぎ合わせて修繕すること。また,その器物。
(2)衣服の破れを継ぐこと。つくろうこと。「寂然閑(ヒツソリカン)と―をしてゐる/二人女房(紅葉)」

継目

つぎめ【継目】
a joint;→英和
a juncture;→英和
a seam (縫い目).→英和
〜なしの jointless;→英和
seamless.→英和

継目

つぎめ [0] 【継(ぎ)目・接(ぎ)目】
(1)二つのものを継ぎ合わせた所。つなぎめ。「レールの―」
(2)関節。「膝の―が急に痛くなつた/夢十夜(漱石)」
(3)あとつぎ。家督相続。代替わり。「大入道殿この―にと日ごろの遺恨をおぼしけめども/愚管 3」
(4)銚子などが空になってお代わりすること。「銚子の―今ひとつとすすむ/浮世草子・俗つれ�� 1」

継目判

つぎめはん [0][3] 【継(ぎ)目判】
古文書の料紙のつぎ目に押した印。文書の接続の正当性を保証し,改ざんを防ぐためのもの。

継穂

つぎほ [0] 【接(ぎ)穂・継(ぎ)穂】
(1)接ぎ木の時,台木に接合させる若芽や枝。義枝。[季]春。
(2)話を続けて行くきっかけ。言葉をつぐ機会。継ぎ端(ハ)。「話の―を失う」「言葉をかけようとして―のないのに困つた/明暗(漱石)」

継立て

つぎたて [0] 【継(ぎ)立て】
昔,宿駅ごとに,人馬を新しくかえて雇ったこと。宿継(シユクツ)ぎ。

継立て場

つぎたてば [0] 【継(ぎ)立て場】
継ぎ立てをする場所。宿駅。宿場。

継立て馬

つぎたてうま [4] 【継(ぎ)立て馬】
継ぎ立て用の馬。

継端

つぎは [0] 【継(ぎ)端】
途切れた話などを言い続けるきっかけ。つぎほ。「―を失う」

継竿

つぎざお【継竿】
a jointed fishing rod.

継節

つぎぶし [0] 【継節・次節】
元禄(1688-1704)の頃,江戸吉原で流行した小唄の一。つぎうた。

継粉

ままこ [0] 【継粉】
粉に水などを加えてこねるとき,なじまないで残った粉のかたまり。

継糸

つぎいと [0][3] 【継(ぎ)糸】
(1)衣服のつぎ当てなどをするのに使う糸。ほどき物をして出た縫い糸などを使う。
(2)つぎたした糸。

継紙

つぎがみ [0] 【継(ぎ)紙】
料紙装飾の一技法。色や質の異なった二種以上の紙を継ぎ合わせて一枚の料紙としたもの。切り継ぎ・破り継ぎ・重ね継ぎなどがある。ぞくし。

継結び

つぎむすび [3] 【継(ぎ)結び】
琴の緒や釣りのテグスなど,滑りやすい材質や太さの違うものを結ぶのに用いる堅固な結び方。
継ぎ結び[図]

継統

けいとう [0] 【継統】 (名)スル
皇位を受け継ぐこと。

継続

けいぞく [0] 【継続】 (名)スル
(1)前からの状態が続くこと。また,続けること。「観測を―する」
(2)受けつぐこと。継承。「オヤノシヨウギヨウヲ―スル/ヘボン(三版)」

継続

けいぞく【継続】
continuation;→英和
renewal (更新).→英和
〜的(に) continuous(ly);→英和
continual(ly).→英和
〜する continue;→英和
go on.‖継続審議 a continued debate.継続審議する carry <a bill> over to the next session.

継続企業

けいぞくきぎょう [5] 【継続企業】
⇒ゴーイング-コンサーン

継続会

けいぞくかい [4][3] 【継続会】
株主総会や有限会社の社員総会が議事をいったん中止し,後日または,後刻これを続行することを決議した場合,その中断後に開かれる総会。

継続地役権

けいぞくちえきけん [7][6] 【継続地役権】
間断なく行使される地役権。水道による引水地役権,道路による通行地役権など。

継続審査

けいぞくしんさ [5] 【継続審査】
国会の議案審議方法の一。原則として会期中に議決されなかった議案は次の会期では審査されないが,例外として,議決によって委員会に付託した案件は閉会中でも委員会で審議し,次の会期に持ち越すこと。

継続犯

けいぞくはん [4][3] 【継続犯】
犯罪がすでに完成してしまったあとでも,行為の違法な状態が継続すると認められる犯罪。監禁罪など。
→状態犯
→即時犯

継続費

けいぞくひ [4][3] 【継続費】
国または地方公共団体の予算内容の一。その経費の総額・年割額について,あらかじめ一括して国会の議決を得て数年度にわたって支出されるもの。

継続雇用

けいぞくこよう [5] 【継続雇用】
人口の高齢化や労働力確保の必要性などのため,企業内で六五歳程度まで雇用を継続する雇用形態。エージレス雇用。

継続音

けいぞくおん [4] 【継続音】
音声学で,子音のうち,一定の調音を継続し,音色を変えずに発音されるもの。[m][r][s]の類。

継色紙

つぎしきし 【継色紙】
三色紙の一。伝,小野道風筆。継ぎ紙に万葉集・古今集などの歌を書写したもの。筆法が古く,仮名の字体が古様であることなど平安時代の仮名として重んじられる。もとは粘葉本(デツチヨウボン)で,見開きに上句と下句を継ぎ書きしているのでこの名がある。

継親

ままおや [0] 【継親】
血縁関係のない父または母。継父や継母。

継親

ままおや【継親】
a stepparent[stepfather,stepmother].→英和

継親子

けいしんし [3] 【継親子】
先妻の子と後妻との関係のように,夫婦の一方にとって子が実子でないときの親子関係。旧民法では家制度のもとに法定親子関係を認めたが,今は姻族一親等にとどまる。

継走

けいそう [0] 【継走】
リレー競走。

継走

けいそう【継走】
a relay (race).→英和
継走者 a relay runner.

継起

けいき [1] 【継起】 (名)スル
物事が続いて起きること。「重大事件が―する」

継足

つぎあし [0] 【継(ぎ)足】
(1)器具などの,継ぎ足した脚部。
(2)柔道で相手と組んで移動する際,一方の足を動かしたあと,他の足もただちに同様に動かして両足の相対的な位置を保ち,からだを安定させる足の運び方。
(3)踏み台。踏み継ぎ。「梯子(ハシゴ)よ,―よ,棒よ,杵(キネ)よと犇(ヒシ)めきける/浄瑠璃・日本振袖始」
(4)歌舞伎で,荒事役などの超人的な体型を表現するため,足袋などの中に入れる道具。「暫」では丈の高い草履をはき,上から長袴(ナガバカマ)をはく。

継足し

つぎたし [0] 【継(ぎ)足し】
つぎたすこと。補い加えること。また,そのもの。

継足す

つぎた・す [3][0] 【継(ぎ)足す】 (動サ五[四])
今まであるものに,あとから増し加える。補う。「竿を―・す」「文章を―・す」
[可能] つぎたせる

継述

けいじゅつ [0] 【継述】 (名)スル
先人のあとを継いで述べること。「西哲諸家の説を―するの望み/明六雑誌 38」

継送り

つぎおくり [0] 【継(ぎ)送り】
江戸時代,宿駅ごとに人馬を替えつつ貨客を送ること。

継電器

けいでんき [3] 【継電器】
電気的信号によって,電気回路を開閉する装置。リレー。

継飛脚

つぎびきゃく [3] 【継(ぎ)飛脚】
江戸時代,幕府が各宿駅に配置して重要文書などの送達にあてた飛脚。
→通し飛脚

継馬

つぎうま [0] 【継(ぎ)馬】
江戸時代,宿継ぎの馬。駅馬。伝馬(テンマ)。継ぎ伝馬。

ぞく [1] 【続】
(1)つづくこと。つづき。「正―二巻よりなる小説」
(2)(接頭語的に)書名などの上に付いて,その続編であることを表す。「―膝栗毛」

しょく 【続】
〔漢音〕
⇒ぞく(続)

続々と

ぞくぞく【続々と】
in (rapid) succession;successively;→英和
one after another.〜と来(出)る pour[flow]in (out).

続いて

つづいて [0] 【続いて】
(接続詞的に用いて) あることが終わった直後に次のことの始まりを告げることば。「―海外の話題をお知らせします」

続き

つづき [0] 【続き】
(1)続くこと。続き具合。また,続くもの。「―を読む」「この―は来週放送する」
(2)家系・血統などが,代々続いていくこと。「まづ帝王の御―をおぼえて,つぎに大臣の―はあかさむ/大鏡(後一条)」
(3)他の語の下に付いて,続いていること,つながっていることを表す。「日照り―」「地―」

続き

つづき【続き】
[一連の]a series[continuation,succession]of;a spell of <rainy weather> ;a block of <three houses> ;a sequel <of,to> (話の).→英和

続き合い

つづきあい [0] 【続き合い】
相互の関係。あいだがら。親類の関係。

続き柄

つづきがら [0] 【続き柄】
血縁または姻族の関係。親族の関係。ぞくがら。「本人との―」

続き物

つづきもの【続き物】
a series;→英和
a serial (story).→英和

続き物

つづきもの [0] 【続き物】
一度では終わりにならず,何回か回を重ねて完結する小説・ドラマなど。

続き狂言

つづききょうげん [4] 【続き狂言】
二幕以上の歌舞伎狂言。一幕物の初期歌舞伎離れ狂言に対するもの。

続き番号

つづきばんごう [4] 【続き番号】
三・四・五や一〇・一一・一二などのように,続いている一連の番号。「宝くじを―で買う」

続き番号

つづきばんごう【続き番号】
a serial number.

続き絵

つづきえ [3] 【続き絵】
二枚以上を続けて一面とした絵。

続ぎ松

つぎまつ 【継(ぎ)松・続ぎ松】
たいまつ。ついまつ。「―取り出だして,さらにともして見ければ/今鏡(藤波下)」

続ぎ歌

つぎうた [0] 【続ぎ歌・継(ぎ)歌・次歌】
(1)歌会で和歌を詠む一方法。五十首,百首など一定数の題を短冊に書き,参会者がそれを取って次々と詠むもの。一人が詠む歌数は任意で,あとで短冊を継ぎ合わせて清書する。鎌倉中期より盛んに行われた。
(2)連歌の古称。つづけうた。「連歌は白川の法皇の御世に連歌の名有り。此の号の先は―と云ふ/三冊子」
(3)次節(ツギブシ)の別名。「次節,又―と云ふ/用捨箱」

続く

つづ・く [0] 【続く】
■一■ (動カ五[四])
〔上代は「つつく」と清音か〕
(1)同じ状態が保たれる。「天気が―・く」「交際が―・く」「体力が―・かない」
(2)同種のものがとぎれずに連なる。「山並みが―・く」
(3)同様の物事が間をおかずに繰り返して起きる。また,別のことがすぐに起きる。「不祥事が―・く」「地震に―・いて火事が起こる」
(4)ある物や場所が隣り合った状態にある。「野原に―・いて林がある」
(5)次に位置する。「我唐土の五岳に―・ける大山は有まじき/滑稽本・志道軒伝」
(6)あとにつき従う。「我に―・け」
〔「続ける」に対する自動詞〕
■二■ (動カ下二)
⇒つづける

続く[継続

つづく【続く[継続・持続]】
continue;→英和
last;→英和
go on;hold (out);→英和
keep <fine> (天気など);→英和
[後継]succeed <to> ;→英和
follow;→英和
[小説・論文など]To be continued./Continued <from the preceding page> (…より)./P.→英和
T.→英和
O.→英和
<please turn over> (裏へ);[通じる]lead to;adjoin (隣接).→英和
続いて ⇒続けて.

続け

つづけ 【続け】
続けること。継続すること。多く他の語と複合して用いる。「食べ―」「走り―」

続けて

つづけて【続けて】
continuously;→英和
continually;→英和
without stopping[a break];in succession; <for hours> together[at a time,at a stretch (一気に),running].→英和

続ける

つづける【続ける】
continue <doing,to do,the work> ;→英和
keep up;go[keep]on <doing,with the work> ;[再開]resume.→英和

続ける

つづ・ける [0] 【続ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つづ・く
(1)同じ状態や行為が終わりにならないようにする。「交際を―・ける」「研究を―・ける」「旅を―・ける」「ひまをみては編み物を―・ける」
(2)物事を間をおかずに繰り返して行う。「映画を―・けて二本見る」
(3)間を置かないで次の物事につなぐ。「部屋を二間―・ける」「授賞式に―・けて祝賀会を行う」
(4)付き従える。「御輿のしりに―・けたる/枕草子 278」
〔「続く」に対する他動詞〕

続け字

つづけじ [0] 【続け字】
文字の各部分や文字と文字との間を離さずに続けて書いた文字。草書の類。

続け打ち

つづけうち [0] 【続け打ち】
つづけざまに打つこと。連打。つるべうち。「格子戸を―にすれば/金色夜叉(紅葉)」

続け書き

つづけがき [0] 【続け書き】
筆を切らずに,続けて書くこと。また,そのもの。

続け様

つづけざま [0] 【続け様】 (名・形動)[文]ナリ
物事がひき続いて起こること。同じ動作を続けてすること。また,そのさま。「―に鐘を打つ」

続け様に

つづけざま【続け様に】
⇒続けて.

続け歌

つづけうた 【続け歌】
連歌の古称。「我が国にては歌を連ねたれば連歌と申すにや。昔の人は―とぞ申し侍りし/筑波問答」

続世継

しょくよつぎ 【続世継】
「今鏡(イマカガミ)」の異名。

続伸

ぞくしん [0] 【続伸】 (名)スル
取引市場で,相場が引き続いて上がること。続騰。
⇔続落(ゾクラク)
「円が―する」

続出

ぞくしゅつ【続出】
⇒続発.

続出

ぞくしゅつ [0] 【続出】 (名)スル
同じようなことがつづけざまに次々と起こること。「被害者が―する」

続刊

ぞっかん ゾク― [0] 【続刊】
書物を,すでに発行しているものに継続し発行すること。また,その発行物。「―が出た」

続刊する

ぞっかん【続刊する】
continue (its) publication.

続労

ぞくろう 【続労】
⇒しょくろう(続労)

続労

しょくろう 【続労】
〔「ぞくろう」とも〕
奈良時代,六位以下の散位など,官職をもたない者を官司や国府に勤務させて位を継続・昇進させたこと。散位の定員が定められてからは,勤務に代えて銭を納めた。
→贖労(シヨクロウ)

続千載和歌集

しょくせんざいわかしゅう 【続千載和歌集】
第一五番目の勅撰和歌集。二〇巻。後宇多上皇の命により,二条為世が撰進。1320年成立。約二一五〇首。京極派の「玉葉集」と対立的立場にたつ集で,同じ撰者による「新後撰和歌集」の歌風を継ぐ。続千載集。続千載。

続古事談

ぞくこじだん 【続古事談】
説話集。六巻。巻三を欠く。編者未詳。1219年成立。「古事談」を模して作られ,王道后宮・臣節・神社仏寺・諸道・漢朝の各編に分かれるが,貴族社会の説話が大半をしめる。

続古今和歌集

しょくこきんわかしゅう 【続古今和歌集】
第一一番目の勅撰和歌集。二〇巻。後嵯峨上皇の命で,藤原為家が撰に当たり,のち藤原光俊・基家・家良・行家が加わる。1265年成立。約一九〇〇首。仮名序・真名序がある。歌風は華麗さをもつ反面,古風な傾向もある。続古今集。続古今。

続国歌大観

ぞくこっかたいかん ゾクコクカタイクワン 【続国歌大観】
和歌索引。1925(大正14)〜26年刊。松下大三郎編。歌集部は,六家集・三十六歌仙家集・諸家集(六四集)・古今六帖・歌合(六集)で,歌数四万一〇七六首。索引部は,各歌の初句および第四句をとり,五十音順に配列。

続報

ぞくほう [0] 【続報】 (名)スル
事態の推移などを,先の報告に続けて知らせること。また,その報告・報道。「墜落事故の状況を―する」

続審

ぞくしん [0] 【続審】
下級審の審理を基礎としながら,新たな訴訟資料の提出も認めて審理すること。また,その審級。民事訴訟の控訴審はこれで行われる。
→事後審
→覆審

続弦

ぞくげん [0] 【続弦】
〔切れた琴の弦をつなぐことから〕
二度目の妻を迎えること。再婚。再縁。

続後拾遺和歌集

しょくごしゅういわかしゅう シヨクゴシフヰワカシフ 【続後拾遺和歌集】
第一六番目の勅撰和歌集。二〇巻。後醍醐天皇の命で,二条為藤が撰に当たる。為藤没後,二条為定が引きついだ。1326年成立。約一三五〇首。二条派風の平明流暢な歌風。続後拾遺集。続後拾遺。

続後撰和歌集

しょくごせんわかしゅう 【続後撰和歌集】
第一〇番目の勅撰和歌集。二〇巻。後嵯峨上皇の命で,藤原為家が撰に当たる。1251年成立。約一三七〇首。平淡な歌風。続後撰集。続後撰。

続成作用

ぞくせいさよう [5] 【続成作用】
堆積物が沈積してから固化して堆積岩になるまでの一連の変化の過程。圧密・膠結(コウケツ)・再結晶などの現象がある。

続投

ぞくとう [0] 【続投】 (名)スル
野球で,投手が交代せずに引き続いて投球すること。

続拾遺和歌集

しょくしゅういわかしゅう シヨクシフヰワカシフ 【続拾遺和歌集】
第一二番目の勅撰和歌集。二〇巻。亀山上皇の命により,藤原為氏が撰進。1278年成立。約一四六〇首。総じて二条派風の平淡な歌風だが,叙景歌に繊細なものがみられる。続拾遺集。後拾遺。

続日本後紀

しょくにほんこうき 【続日本後紀】
平安前期の勅撰の史書。六国史の第四。二〇巻。藤原良房・藤原良相・伴善男らにより869年撰進。仁明天皇在位18年間(833-850)を編年体で記す。続後紀。

続日本紀

しょくにほんぎ 【続日本紀】
平安初期の勅撰の史書。六国史の第二。四〇巻。修正・再編などの編纂過程を経て藤原継縄・菅野真道・秋篠安人らにより797年撰進。文武天皇から桓武天皇まで,すなわち697〜791年の95年間を編年体で記す。続紀。

続明烏

ぞくあけがらす 【続明烏】
俳諧撰集。二冊。高井几董(キトウ)編。1776年刊。几董の父几圭の一七回忌追善の集だが,蕪村一門および当代俳壇の大成的撰集でもある。蕪村七部集の一。

続映

ぞくえい [0] 【続映】 (名)スル
映画が好評で,予定期間終了後も引き続いて上映すること。「次週も―する」

続映する

ぞくえい【続映する】
continue to show;run <for two weeks> .→英和
〜中 <The Old Man and the Sea> is still on.

続本朝文粋

ぞくほんちょうもんずい ゾクホンテウモンズイ 【続本朝文粋】
「本朝続文粋」の別名。

続松

ついまつ [0] 【続松】
〔「つぎまつ(継松)」の転〕
(1)たいまつ。「その杯の皿に,―の炭して,歌の末をかきつぐ/伊勢 69」
(2)〔斎宮の詠んだ上の句に業平が続松の炭で下の句をつけたという「伊勢物語」の故事から〕
歌ガルタ・歌貝の,和歌の上の句と下の句を合わせる遊び。「―・十種香・花結びの遊びが女中の手ずさみ相応/歌舞伎・名歌徳」

続柄

ぞくがら [0] 【続柄】
「つづきがら(続柄)」に同じ。

続柄

つづきがら【続柄】
one's relation <to> ;family relationship.

続演

ぞくえん [0] 【続演】 (名)スル
演劇の興行が好評で,予定期間終了後も引き続いて上演すること。「翌月も―する」

続演する

ぞくえん【続演する】
continue to present <a play> ;run <for three weeks> .→英和

続猿蓑

ぞくさるみの 【続猿蓑】
俳諧撰集。二冊。服部沾圃(センポ)ら編。1698年刊。上巻連句編,下巻発句編。芭蕉晩年のかるみの俳風を,「炭俵」とともに代表する撰集。俳諧七部集の一。後猿蓑。猿蓑後集。

続生

ぞくせい [0] 【続生】 (名)スル
続いて生まれること。続いて次々に起こること。

続用

ぞくよう [0] 【続用】 (名)スル
続けて用いること。「鎮痛剤を―する」

続発

ぞくはつ [0] 【続発】 (名)スル
(1)(同種の物事が)あとからあとから続いて起こること。「事故が―する」
(2)(他の物事が)ある物事に引き続いて起こること。「肝炎に―する症状」

続発

ぞくはつ【続発】
successive occurrence.〜する happen in succession;crop up one after another.

続発症

ぞくはつしょう [0] 【続発症】
ある疾病が引き金となって起こる別の症状や疾病。

続稿

ぞっこう ゾクカウ [0] 【続稿】
すでに書いたものの続きや補訂などの原稿を書くこと。また,その原稿。

続篇

ぞくへん [0] 【続編・続篇】
物語・映画などで,本編・正編に続く編。前の編の続き。

続紀

しょっき シヨクキ 【続紀】
「続日本紀(シヨクニホンギ)」の略。

続紙

ぞくし [0] 【続紙】
「継(ツ)ぎ紙(ガミ)」に同じ。

続続

ぞくぞく [0][1] 【続続】 (副)
(「と」を伴っても用いる)多くのものが途切れることなく続くさま。あとからあとから。「―(と)ゴールインする」「―(と)集まる」

続編

ぞくへん [0] 【続編・続篇】
物語・映画などで,本編・正編に続く編。前の編の続き。

続編

ぞくへん【続編】
a sequel <of,to> ;→英和
a second volume.

続縄文土器

ぞくじょうもんどき [7] 【続縄文土器】
主に北海道において,本州の弥生・古墳時代にあたる時期に,在来の縄文土器に弥生土器の影響が加わって作られた土器。

続縄文文化

ぞくじょうもんぶんか [7] 【続縄文文化】
主に北海道において,縄文文化に後続する,本州の弥生・古墳時代の時期に並行する文化。続縄文土器・石器を使う狩猟・漁労の文化。

続群書類従

ぞくぐんしょるいじゅう 【続群書類従】
叢書。一〇〇〇巻。塙保己一(ハナワホキノイチ)編,塙忠宝校訂。「群書類従」の続編。

続航

ぞっこう ゾクカウ [0] 【続航】 (名)スル
航海を続けること。

続落

ぞくらく [0] 【続落】 (名)スル
取引市場で,相場が引き続いて下がること。ぞくおち。
⇔続伸
⇔続騰
「ドルが―する」

続行

ぞっこう ゾクカウ [0] 【続行】 (名)スル
途中で中止しないで,続けて行うこと。「雨が降り出したが試合は―された」

続行

ぞっこう【続行】
continuation.→英和
〜する continue;→英和
proceed <with> ;→英和
keep on <doing> .

続貂

ぞくちょう [0] 【続貂】
〔趙王倫の一族が皆高位について,飾りの貂(テン)の尾が足りないので犬の尾で代用したという「晋書(趙王倫伝)」の故事から〕
(1)つまらない者がすぐれた者に続くこと。
(2)他人の仕事を引き継ぐことをへりくだっていう語。

続載

ぞくさい [0] 【続載】 (名)スル
新聞・雑誌などに,続けて掲載すること。

続開

ぞっかい ゾク― [0] 【続開】 (名)スル
一度閉会した会議を,引き続いて開くこと。「休憩の後,委員会を―する」

続飯

そっくい [0] 【続飯】
「そくい(続飯)」の転。

続飯

そくいい 【続飯】
「そくい(続飯)」に同じ。[ヘボン]

続飯

そくい [2] 【続飯】
〔「そくいい」の転〕
飯粒をへら状のもので押しつぶし練って作った糊(ノリ)。そっくい。

続飯飯

そくいめし [2] 【続飯飯】
続飯にするための飯。「―しかられながら喰ひへらし/柳多留 7」

続騰

ぞくとう [0] 【続騰】 (名)スル
相場や物価が引き続いて上がること。続伸。
⇔続落
「株が―する」

かせ [1] 【桛・綛】
(1)紡いだ糸を巻き取る H 型や X 型の道具。桛木(カセギ)。
(2){(1)}からはずした糸。また,一定の長さの糸を一定の枠に巻いて束ねたもの。かせいと。《綛》
(3)手ぬぐいなどを掛ける家具。「手のごひ布の―にて取り上げなどして/井蛙抄」

綛糸

かせいと [3][0] 【桛糸・綛糸】
「桛(カセ){(2)}」に同じ。

あぜ [2] 【綜】
⇒綜絖(ソウコウ)

ふ 【綜】 (動ハ下二)
⇒へる

綜る

へる 【綜る】 (動ハ下一)[文]ハ下二 ふ
経(タテ)糸をととのえて機(ハタ)にかける。「うつたへは〈へ〉て織る布/万葉 3791」「糸ヲ〈ヘル〉/日葡」

綜合

そうごう [0] 【総合・綜合】 (名)スル
(1)ばらばらのものを一つにまとめあげること。
⇔分析
「みんなの話を―して判断する」
(2)〔哲〕
〔(ドイツ) Synthese〕

 (ア)弁証法において,互いに矛盾する,定立の「正」と反定立の「反」の,契機を統一すること。合(ゴウ)。ジンテーゼ。
→定立

 (イ)ある対象に別のものを結び合わせて,一つの全体的統一を構成すること。
⇔分析

綜竹

あぜたけ [2] 【綜竹】
綜に用いる竹。
→綾竹(アヤダケ)(1)

綜糸

あぜいと [0] 【綜糸】
綜絖(ソウコウ)に用いる糸。綾糸。掛け糸。

綜絖

そうこう [0] 【綜絖】
織機の部品の一。緯(ヨコ)糸を通すために経(タテ)糸を上下に開く器具。あぜ。

綜芸種智院

そうげいしゅちいん 【綜芸種智院】
⇒しゅげいしゅちいん(綜芸種智院)

綜芸種智院

しゅげいしゅちいん 【綜芸種智院】
828年,空海が京都九条に設立した教育機関。一般庶民の教育を目的とし,儒教・仏教を共に講じた。空海の死後廃絶。

綜覧

そうらん [0] 【総覧・綜覧】 (名)スル
(1)初めから終わりまで全体に目を通すこと。「全国の道路状況を―する」
(2)ある事についてすべてがわかるようにまとめた本・図など。「大学―」

綜麻

へそ 【綜麻・巻子】
績(ウ)んだ麻糸を環状に幾重にも巻きつけたもの。おだまき。「―紡麻(オ)を針に貫きて/古事記(中訓注)」

もじ モヂ [1] 【綟・綟子】
麻糸で目を粗く織った布。夏の衣,蚊帳(カヤ)などに使う。「―の肩衣(カタギヌ)かけて行くも有り/浮世草子・武家義理物語 2」

綟り織

もじりおり モヂリ― [0] 【綟り織(り)】
「からみ織り」に同じ。

綟り織り

もじりおり モヂリ― [0] 【綟り織(り)】
「からみ織り」に同じ。

綟子

もじ モヂ [1] 【綟・綟子】
麻糸で目を粗く織った布。夏の衣,蚊帳(カヤ)などに使う。「―の肩衣(カタギヌ)かけて行くも有り/浮世草子・武家義理物語 2」

綟張

もじばり モヂ― [0] 【綟張】
歌舞伎で,一部に紗布を張り,後ろの俳優や風景などが透き見えるようにした大道具。

綟手摺り

もじてすり モヂ― [3] 【綟手摺り】
人形浄瑠璃の舞台で,人形遣いの姿が見物人に見えるように,手摺りの下を綟の絹で張ったもの。
→手摺り

綟網

もじあみ モヂ― [2][0] 【綟網】
よこ糸にたて糸をからげたごく細かい網目の漁網用網地。シラスやアミ類をとるもの。

綢繆

ちゅうびゅう チウビウ [0] 【綢繆】 (名)スル
(1)まといつくこと。からみもつれること。また,むすびつけること。「市街に面せる窓をすら一々―したりしかば/緑簑談(南翠)」
(2)むつみ合うこと。なれ親しむこと。

おぶさ ヲ― 【緒総・綬】
(1)佩物(オビモノ)の下に垂らした飾りの紐。
(2)虹(ニジ)をたとえていう。「さらにまた反(ソリ)橋渡す心ちして―かかれる葛城のみね/聞書残集」

じゅ [1] 【綬】
(1)勲章などをさげるのに用いる紐(ヒモ)。
(2)中国で,官職の印をつるすのに用いた組み紐。
(3)律令制の衣服令に規定された,礼服に用いる装飾紐。色糸を平たく組んだもの。乳の下あたりに結び垂らした。
綬(3)[図]